JP2007320357A - トラクタの走行伝動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】急停車によるショックや、又変速ギヤ等の伝動機構の破損を防止しながた、機体制動を可能にしようとする。
【解決手段】 摩擦多板形態のクラッチ25〜28の入り,切りによって多段変速する変速ギヤ6〜9を設けたトラクタにおいて、車速が一定以下の低車速域において、変速ギヤ6〜9の二重噛みにより制動可能に構成する。車速が一定以下の低速域であるときは、二重噛み状態にすることができ、変速ギヤ6〜9はロック状態となって回転しないため、この変速ギヤ以降への伝動を停止して制動状態とすることができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、多段ギヤ変速する複数段の変速ギヤを同時に噛合させた二重噛み状態にして、クラッチ切りの状態の時の付周り伝動による走行を防止すると共に、的確に、安全に制動するトラクタの走行伝動制御装置に関する。
摩擦多板形態のクラッチの入り、切りによって多段変速する変速ギヤを設けたトラクタにおいて、この変速ギヤの二重噛みにより制動可能に構成する技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。
特許第3370231号公報(第2頁、図1)。
トラクタの多段変速は、変速ギヤを並列的に配置して、この並列配置の内の一つの変速ギヤのみを選択操作して、他の伝動ギヤとの間を直列的に噛合連動させることによって、伝動走行するものである。従って、この並列的配置の変速ギヤが複数同時に噛合する二重噛みの状態では、伝動不能状態となるため、車体走行時に、このような二重噛み状態となるのは、各変速ギヤの入り、切りが摩擦板形態のクラッチを介して行われるとは言え、急停車されるため、ショックが大きく、又、変速ギヤ等の伝動機構の破損を招き易く、危険性を伴い易い。
請求項1に記載の発明は、摩擦多板形態のクラッチ(25〜28)の入り,切りによって多段変速する変速ギヤ(6〜9)を設けたトラクタにおいて、車速が一定以下の低車速域において、変速ギヤ(6〜9)の二重噛みにより制動可能に構成したことを特徴とする走行伝動制御装置とする。トラクタの走行伝動は、並列する変速ギヤ(6〜9)の中から一つの変速ギヤが選択されて他の前後方向側の伝動ギヤと直列状に噛合されて伝動される。この走行車速が一定以上の高車速域のときは、何れかの変速ギヤ(6〜9)のうちの噛合伝動以外のもう一つの変速ギヤを噛合させることはできないで、二重噛みさせることはできない。しかしながら、車速が一定以下の低速域であるときは、この噛合伝動中以外のもう一つの変速ギヤ(6〜9)を、この変速ギヤのクラッチ(25〜28)を入り操作することによって二重噛み状態にすることができる。この二重噛みされた変速ギヤ(6〜9)はロック状態となって回転しないため、この変速ギヤ以降への伝動を停止して制動状態とすることができる。
請求項2に記載の発明は、前記二重噛み制動を、副変速が低速L、又は中速Mのとき可能に構成したことを特徴とする。同じ変速ギヤ(6〜9)内での二組以上の変速ギヤの同時噛合の二重噛みによる制動は、車速が一定車速以下の低速域においてのみ可能であるが、更に、付周り走行の発生し易いときの副変速が低速(L)、又は中速(M)において可能であり、副変速の高速(H)や、中立(N)では二重噛みすることができない。
請求項3に記載の発明は、前記二重噛み制動時のクラッチ(25〜28)圧力を、低圧力として半クラッチ状態とすることを特徴とする。この二重噛み制動される変速ギヤ(6〜9)のクラッチ(25〜28)接続圧力は、通常の変速時のクラッチ圧力よりも低い低圧力のもとで半クラッチ状態として行われる。このためクラッチ(25〜28)の接続が徐々に行われて、このクラッチの滑りによって変速ギヤの二重噛み制動を緩速に行い、制動ショックを少なくする。
請求項4に記載の発明は、前記二重噛み制動を、車速差の近い変速ギヤ(6〜9)の相互間で行わせることを特徴とする。二重噛み制動は、同じ並列変速ギヤ(6〜9)の中の複数の変速ギヤの同時噛合によって行われるが、これらの変速ギヤ(6〜9)は車速差の近い変速ギヤに選択されるため、二重噛みの各変速ギヤ間の回転差を少なくして、二重噛み制動を徐々に行わせる。
請求項1に記載の発明は、車体走行時に変速ギヤ(6〜9)を二重噛みして制動できるのは、車速が一定以下の低速域である場合においてのみ行わせることができるため、制動時の車体の急停止をなくして、ショックを少なくすることができ、無理のない安全な制動を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、副変速の高速(H)や、中立(N)での付周り走行の発生しない場合は、二重噛み制動しないものとして構成を簡単にすることができ、特に、副変速が低速(L)、又は中速(M)のときの付周りし易い場合においてのみ、安全に二重噛み制動を行わせることができる。
請求項3に記載の発明は、このような変速ギヤ(6〜9)の二重噛みのよる制動は、操作される変速ギヤ(6〜9)のクラッチ(25〜28)のクラッチ圧が低圧力の半クラッチ状態のもとにおいて行われるため、二重噛み制動のショックを少なくすることができ、無理のない円滑な制動を行わせることができる。
請求項4に記載の発明は、二重噛み制動は、車速差の近い二組の変速ギヤが選択されて同時噛合されるために、これら二組の変速ギヤの回転差は少なく、二重噛み制動を徐々に行って、無理なく、ショックの少ない、円滑な制動を行わせることができる。
図例に基づいて、トラクタTRは、ステアリングハンドル70によって操向する前輪1と、後輪2を有して、前部に搭載のエンジン3によって、ミッションケース71、及びアクスルハウジング72等に内装の伝動機構を介して伝動し走行する乗用四輪駆動走行形態に構成する。そして後部に作業機Rを昇降可能に連結している。
上記伝動機構は、エンジン3から前、後進ギヤ4、5を有する前後進切替装置や、一速ギヤ6、二速ギヤ7、三速ギヤ8、及び四速ギヤ9等の四段変速ギヤを有した第一主変速装置、Hi速ギヤ10、及びLo速ギヤ11等の高低二段の変速ギヤを有した第二主変速装置、及び、副変速ギヤ12、13、15等の三段変速ギヤと、中立ギヤ14を有して副変速を高速H、中速M、低速L、中立Nに切替る副変速装置等を経て、リヤデフ機構16へ連動して、後輪2を伝動する。
又、この副変速装置からは、二駆・四駆ギヤ17、及び倍速四駆ギヤ18の切替を可能の四駆切替装置、及び、フロントデフギヤ19へ連動して前輪1を伝動する。
又、前記エンジン3からは、PTO変速クラッチ20を経て、四段変速のPTO変速装置21を介して、PTO軸22を伝動する構成としている。
前記前後進切替装置や、第一主変速装置、第二主変速装置、及び副変速装置等の伝動方向に沿う配置を直列方向とすれば、これに対してこれら各装置内の前進ギヤ4と後進ギヤ5は並列方向の配置形態に構成される(図5参照)。この前後進切替装置の前進ギヤ4、後進ギヤ5は、摩擦多板形態の前、後進クラッチ23、24を有し、この前、後進クラッチ23、24を油圧回路による油圧力によって圧接する(油圧クラッチパック)ことにより、この前進クラッチ23、又は後進クラッチ24を入り、切りして、前進ギヤ4、又は後進ギヤ5を回転することができる。これらの前、後進クラッチ23、24を選択操作することによって前進伝動と後進伝動とに切替えるように構成する。又、第一主変速装置は、各変速一速ギヤ6〜四速ギヤ9に、前記のような摩擦多板形態の一速クラッチ25〜四速クラッチ28を有し、この油圧クラッチパックによって一速クラッチ25、〜四速クラッチ28を入り・切りして、一速ギヤ6、ニ速ギヤ7、三速ギヤ8、又は四速ギヤ9を選択して連動する並列状の配置形態に構成している。又、第二主変速装置も同様にHi速ギヤ10には同形態のHiクラッチ30を有し、Lo速ギヤ11にはLoクラッチ29を有して、各々油圧クラッチパックによって入り・切りする構成としている。副変速装置の各副変速ギヤ12、13、15には、ドッグクラッチ形態のクラッチリング31、32を有して、シフター操作により前後に移動して入り・切りする構成としている。
前記各装置を操作する油圧回路は、図3において、潤滑油を受けるタンクポートTと、油圧ポンプPを設け、パワステ用油圧回路35、前記油圧クラッチパックを有した第一主変速装置の一速クラッチ25〜四速クラッチ28や、第二主変速装置Loクラッチ29、Hiクラッチ30、前進切替装置の前進クラッチ23、後進クラッチ24等を設け、又、四駆ギヤ17、18の油圧クラッチパックを、及びPTOクラッチ20の油圧クラッチパック等を設ける。
又、これら各油圧クラッチパックの油圧回路には、コントローラ44からの電磁出力で作動されるソレノイドバルブ36〜42等を配置する。前記コントローラ44の入力側には、クラッチペダルを踏むことによってON、OFFするクラッチペダルスイッチ45を設け、前記前・後進切替回路のソレノイドバルブ40を作動して前、後進クラッチ23、24を切りにすることができる。これら前、後進クラッチ23、24が主クラッチを兼用する構成としている。又、このクラッチペダルの踏込量を検出するクラッチペダルストロークセンサ46や、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセルセンサ47、潤滑油の湯温を検出する湯温センサ48等を設ける。又、前進クラッチ23や、後進クラッチ24、各主変速ギヤ6〜11のクラッチ25〜30の油圧クラッチパックの油圧力を検出する各圧力センサ49〜54等を設ける。又、何れの副変速ギヤ12,13,15のクラッチ31、32が入りの位置にあるかを検出する副変速位置センサ55や、前・後進クラッチ23,24を切替操作する前後進操作レバーによってON,OFFされる前後進操作レバースイッチ56、アクセルメモリをリセット、又はセットするアクセルメモリスイッチ57、アクセルメモリを調整するアクセルメモリ調整スイッチ58、PTOクラッチ20を入り,切りするPTO入り切りスイッチ59、左右サイドブレーキの油圧クラッチパック60がソレノイドバルブ61によって作動されたことを検出するブレーキセンサ62等を設ける。
更には、前記主変速装置を増速、又は減速するための主変速増減速スイッチ63、エンジン回転センサ64、及び車速を検出する車速センサ68等を設ける。又、前記コントローラ44の出力側には、各ソレノイドバルブ36〜43の他に、前・後進クラッチ23,24の油圧を昇圧するための前後進昇圧ソレノイドバルブ65や、一速クラッチ25及び三速クラッチ27の油圧クラッチパック昇圧用の昇圧ソレノイドバルブ66、及び、二速クラッチ26及び四速クラッチ28の油圧クラッチパックを昇圧するための昇圧ソレノイドバルブ67等を設ける。
これらの昇圧ソレノイドバルブ65,66,67は、電磁比例ソレノイドとして、電磁出力を変更して出力することによって、クラッチ接続圧を比例的に変更して作動することができる。
ここにおいて、この発明に係る走行伝動制御装置は、摩擦多板形態の一速クラッチ25〜四速クラッチ28の入り、切りによって多段変速する一速ギヤ6〜四速ギヤ9を設けたトラクタにおいて、車速が一定以下の低車速域においてのみ、一速ギヤ6〜四速ギヤ9の二重噛みにより制動可能に構成したことを特徴とする走行伝動制御装置とする。
トラクタの走行伝動は、並列する一速ギヤ6〜四速ギヤ9の中から一つの変速ギヤが選択されて他の前後方向側の伝動ギヤと直列方向に噛合されて伝動される。この走行車速が一定以上の高車速域のときは、何れかの一速ギヤ6〜四速ギヤ9のうちの噛合伝動以外のもう一つの変速ギヤを噛合させることはできないで、二重噛みさせることはできない。しかしながら、車速が一定以下の低速域であるときは、この噛合伝動中以外のもう一つの一速ギヤ6〜四速ギヤ9を、この変速ギヤの一速クラッチ25〜四速28を入り操作することによって二重噛み状態にすることができる。この二重噛みされた一速ギヤ6〜四速ギヤ9はロック状態となって回転しないため、この変速ギヤ以降への伝動を停止して制動状態とすることができる。
又、前記二重噛み制動を、副変速が低速L、又は中速Mのとき可能に構成したことを特徴とする。同じ一速ギヤ6〜四速ギヤ9内での二組以上の変速ギヤの同時噛合の二重噛みによる制動は、車速が一定車速以下の低速域においてのみ可能であるが、更に、付周り走行の発生し易いときの副変速が低速L、又は中速Mにおいて可能であり、副変速の高速Hや、中立Nでは二重噛みすることができない。
又、前記二重噛み制動時の一速クラッチ25〜四速クラッチ28圧力を、低圧力として半クラッチ状態とすることを特徴とする。この二重噛み制動される一速ギヤ6、〜四速ギヤ9の一速クラッチ25〜四速クラッチ28接続圧力は、通常の変速時のクラッチ圧力よりも低い低圧力のもとで半クラッチ状態として行われる。このため一速クラッチ25〜四速クラッチ28の接続が徐々に行われて、このクラッチの滑りによって変速ギヤの二重噛み制動を緩速に行い、制動ショックを少なくする。
更には、前記二重噛み制動を、車速差の近い一速ギヤ6〜四速ギヤ9の相互間で行わせることを特徴とする。二重噛み制動は、同じ並列一速ギヤ6〜四速ギヤ9の中の複数の変速ギヤの同時噛合によって行われるが、これらの一速ギヤ6〜四速ギヤ9は車速差の近い変速ギヤに選択されるため、二重噛みの各変速ギヤ間の回転差を少なくして、二重噛み制動を徐々に行わせる。
このような走行伝動制御装置の二重噛み制動作用は、図3のフローチャートのようにして行われる。車体の走行中、又は停車中において、クラッチペダルの踏込み中、又は前後進レバーを中立位置Nに操作中にあり、又、車速が一定車速(例えば、1km/h)以下の低速域にあり、かつ、副変速が中速M、又は低速L位置にある等の条件のもとにおいて、第一主変速装置の各一速クラッチ25〜四速クラッチ28のうち何れか複数のクラッチが同時に入りに作動されて、二重噛み制動の状態となる。クラッチペダルを踏込むと、クラッチペダルスイッチ45のONで、クラッチペダルソレノイド40を出力して、前・後進クラッチ23,24が切り(OFF)になる。これと同時に第二主変速装置のLo,Hiクラッチ29,30も切り(OFF)になる(図5、図6参照)。又、前後進レバー(リニアレバー)を中立位置Nに操作することによってこれら前,後進クラッチ23,24を切りにすることもできる。このようにして伝動クラッチを切りにしたとき、車速センサ68が一定車速以下の低車速域を検出し、又、副変速ギヤ14(低速L)、又はギヤ15(中速M)が入りにあるか、入り操作することによって、これを副変速位置センサ55が検出することによって、この第一主変速装置での二重噛み作用が行われる。このとき主変速の出力が出力中であるときは、直ちにこの出力をOFFにして、二重噛み出力が行われる。
前記クラッチペダル操作時の油圧クラッチの作動タイミングは、前記図5に示した通りであるが、車体が走行しているときの主変速クラッチの出力タイミングは、図6のように、前記前後進クラッチ23、24、及びLo,Hiクラッチ29,30を共にOFF(クラッチ切り)にし、この走行による車速が遅くなってから、主変速を低圧で二箇所(例えば、一速クラッチ25と二速クラッチ26)を出力する。又、車体が停車しているときの主変速クラッチの出力タイミングは、図7のように、目標変速位置を一旦OFFした後二箇所(例えば、一速クラッチ25と二速クラッチ26)を低圧出力(OFFを入れないと比例弁のヒステリシス影響がでるため)する。
前記二重噛み出力条件の発生時には、現在変速中の主変速出力を一旦規定時間(例えば、100msec)にわたりOFFにして、この後に二重噛み出力を行う。そして、二重噛み作動は、主変速目標位置出力(主変速クラッチ)を低速に変更し、目標位置以外の主変速クラッチ出力を低圧で実施する。この目標位置切替バルブは、二重噛み出力条件であるクラッチペダル操作状態が切り、又は前後進切替レバーが中立状態にあり、かつ、車速が一定以下の低速域に下降するまで目標位置を保持する。この二重噛みする主変速クラッチ、例えば、一速クラッチ25と二速クラッチ26、又は三速クラッチ27と四速クラッチ28のように、変速位置及びクラッチトルクの近いもの相互間で行わせる。主変速目標位置が例えば一速クラッチ25の場合は、主変速クラッチの二重噛み作動の条件の発生により、この主変速一速クラッチ25を前記規定時間100msecにわたってOFF(切り)にして、その後に設定圧にする。このとき比例バルブ43を高圧状態から低圧側に変更制御する場合、バルブ43のヒステリシスでコントロール圧力が指示圧力より高くなることが多い。一旦OFF(切り)にすることによって二重噛みさせる他のクラッチと同じように低い圧力からコントロールできる。この場合副変速レバーの抜け荷重によっては、条件発生前に全クラッチをOFFする場合もある。又、この条件発生により目標位置に対し二重噛み対象の二速クラッチ26をON(入り)する。このときの目標圧力は、二重噛みさせるクラッチの車軸トルク換算値を略同程度にして、かつ、低圧力とする。例えば、一速クラッチ=2.5(kgf/cm2)、二速クラッチ=2.9(kgf/cm2)、三速クラッチ=2.5(kgf/cm2)、四速クラッチ=3.0(kgf/cm2)。
次に、前記条件の解除に伴い、主変速を目標位置へ全圧力(例えば、20kgf/cm2)で復帰させる。又、他のバルブ類は、操作部位置により各々に従って作動する。又、Loバルブ38、Hiバルブ39は目標変速位置に出力する。
このような二重噛み出力は、二重噛み出力条件発生時、又は発生直前の第一主変速装置の一速ギヤ6〜四速ギヤ9と近い車速差位置の変速ギヤによって二重噛みする。直前の噛合連動が行われている変速ギヤが一速ギヤ6の場合は、これと同時に噛合して二重噛みするのは二速ギヤ7において噛合される。又、直前の変速ギヤが二速ギヤ7である場合は、この二速ギヤ7と、一速ギヤ6とにおいて同時噛み合いが行われる。同様にして、直前の変速ギヤが三速ギヤ8、又は四速ギヤ9である場合は、これら三速ギヤ8と四速ギヤ9において同時噛み合いが行われる。又、この二重噛み作用の油圧回路は昇圧ソレノイド66、67によって低圧域に切替られていて、これら二重噛みする一速ギヤ6〜四速ギヤ9の一速クラッチ25〜四速クラッチ28は、低圧の油圧力によって半クラッチ状態に圧接されて入り作動される。
なお、図4において、図上半部には、作業機R用昇降シリンダ75を備え、比例上昇バルブ76、比例下降バルブ77を備える。また、左右のリフトアーム78,79のうち一方のリフトアーム79には水平シリンダ80を備え、作業機Rの左右水平制御を行う構成としている。ところで、水平制御用切替バルブ81のソレノイド82,83には左右水平センサの検出結果に基づき制御部から指令信号が送られる構成であるが、水平シリンダがストロークエンドまで作動したときには、その状態が所定時間継続すると水平出力を停止させるように構成しておく。このように構成すると、水平油圧回路中のリリーフバルブが作動すると作業機昇降シリンダ75への流量が確保できず上下し難くなるが、上記のように停止する構成とすることによって水平リリーフ中でも確実に作業機を昇降させることができる。
また、水平シリンダのストロークを検出するストロークセンサが異常のときは、昇降シリンダ75による作動でもって、作業機を一定以上にあげない構成とする。このように構成することによって、作業中作業機が傾いたままであっても、昇降シリンダ75で最上げ位置まで上昇させないため、本機と作業機の干渉が未然に防止できる。
伝動機構図。 二重噛み制御のブロック。 そのフローチャート。 油圧回路図。 油圧クラッチのブロック図と、タイムチャート。 二重噛み制御のタイムチャート。 二重噛み制御のタイムチャート。 トラクタの側面図。
符号の説明
4 前進ギヤ
5 後進ギヤ
6 一速ギヤ
7 ニ速ギヤ
8 三速ギヤ
9 四速ギヤ
10 Hiギヤ
11 Loギヤ
12 高速ギヤ
13 中速ギヤ
14 中立ギヤ
15 低速ギヤ
23 前進クラッチ
24 後進クラッチ
25 一速クラッチ
26 二速クラッチ
27 三速クラッチ
28 四速クラッチ
29 Loクラッチ
30 Hiクラッチ
66 昇圧ソレノイドバルブ
67 昇圧ソレノイドバルブ

Claims (4)

  1. 摩擦多板形態のクラッチ(25〜28)の入り、切りによって多段変速する変速ギヤ(6〜9)を設けたトラクタにおいて、車速が一定以下の低車速域において、変速ギヤ(6〜9)の二重噛みにより制動可能に構成したことを特徴とする走行伝動制御装置。
  2. 前記二重噛み制動を、副変速が低速(L)、又は中速(M)のとき可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のトラクタの走行伝動制御装置。
  3. 前記二重噛み制動時のクラッチ(25〜28)圧力を、低圧力として半クラッチ状態とすることを特徴とする請求項1,又は請求項2に記載のトラクタの走行伝動制御装置。
  4. 前記二重噛み制動を、車速差の近い変速ギヤ(6〜9)の相互間で行わせることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のトラクタの走行伝動制御装置。
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