以下、本発明の実施の形態における遊技機について図面を参照しながら説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の実施の形態における遊技機の斜視図である。
本実施の形態における遊技機10は、図1(a)に示されるように、パチンコ機として構成されており、外枠11、前枠12、窓枠13、および窓枠13に覆われた遊技盤などを備えている。また、遊技機10の背面には、図1(b)に示されるように、液晶ディスプレイなどの表示制御を行なう表示サブ基盤21、各種遊技音の出力制御を行なう音サブ基盤22、入賞時における遊技機10の動作等を含む遊技機10の主要な動作を制御する主基盤23、パチンコ球(遊技球)の払い出し動作を制御する払出基盤24、各基盤等に電源を供給する電源基盤25等の各種基盤が、例えば透明ケースに収納された状態で取り付けられている。
具体的に、外枠11は、パチンコホールの台島に設置されており、図1に示すように、前後面が開口するように四角筒状に形成されている。前枠12は、外枠11の前端面に左側辺部の垂直な軸を中心に回動可能に装着されている。また、この前枠12の前面下部には、上面が開口する下皿14と、上面が開口する上皿15とが固定されている。
下皿14の右端周辺にはハンドル台16が固定されており、ハンドル台16には発射ハンドル19が回動自在に装着されている。この発射ハンドル19の後方には発射モータが固定されており、発射モータの回転軸には打球槌が連結されている。この発射モータは打球槌の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル19が回動操作されたときには発射モータに駆動電源が与えられ、打球槌が駆動することに基づいて上皿15内のパチンコ球を上皿15内から弾き出す。
窓枠13は前枠12の前面に装着されている。この窓枠13は円形孔状の窓部17を有し、窓部17の内周面には透明なガラス窓17aが固定されている。この窓枠13の左上隅部および右上隅部の裏面には、遊技音を出力するスピーカ18が固定されている。また、窓枠13には複数の装飾LEDが固定されている。
上述の遊技盤は、前枠12の後面に装着されている。以下、この遊技盤について図2を用いて説明する。
図2は、遊技盤の正面図である。
この遊技盤30は、上述のように前枠12の後面に装着されており、窓枠13のガラス窓17aに前方から覆われている。
遊技板31は、遊技盤30の有する各構成部材を固定するための板である。
レールセット32は、この遊技板31の前面に固定されて、この遊技板31上に、パチンコ球の発射通路31aと遊技領域31bとを形成する。遊技領域31bには複数の障害釘39が打ち込まれている。
上述の打球槌が弾いたパチンコ球は、発射通路31aを通して遊技領域31b内に放出される。そして、遊技領域20内に放出されたパチンコ球は障害釘39に当りながら遊技領域20内を落下する。
始動口33は、遊技領域31b内に固定され、上面が開口するポケット状に形成されている。また、この始動口33内には、センサである始動口スイッチが固定されており、始動口スイッチは、始動口33内にパチンコ球が入賞したことを検出する。さらに、この始動口33には、一対の片33aが回動自在に取り付けられている。この一対の片33aは、始動口ソレノイドのプランジャに機械的に連結されており、そのプランジャの動作に応じて、互いの先端側が離れたり近づいたりするように回動する。つまり、この一対の片33aは始動口33を開閉し、開いたときには、パチンコ球は始動口33に入賞し易くなり、閉じたときには、パチンコ球は始動口33に入賞し難くなる。
一般入賞口35は、始動口33と同様、上面が開口するポケット状に形成されている。そして、この一般入賞口35内には、センサである一般入賞口スイッチが固定されており、一般入賞口スイッチは、一般入賞口35内にパチンコ球が入賞したことを検知する。
大入賞口34は、遊技領域31b内に前面が開口するように形成されている。そして、扉34aは、この大入賞口34を開閉するように装着されている。この扉34aは、大入賞口ソレノイドのプランジャに機械的に連結されており、そのプランジャの動作に応じて、大入賞口34を開閉する。また、この大入賞口34内には、センサである大入賞口スイッチが固定されており、大入賞口スイッチは、パチンコ球が大入賞口34内に入賞したことを検出する。
本物特図表示器36は、遊技領域31b内に固定され、7セグメント型のLEDとドット形のLEDとから構成されている。このような本物特図表示器36は、各セグメントやドットを発光させることにより、例えば、「0」〜「9」の数字などの図柄、および、ドットが付された数字などの図柄を表示する。以下、この本物特図表示器36により表示される図柄を本物特図(特別図柄)という。
即ち、本物特図表示器36は、ハズレや、確率変動の伴わない大当り(通常当り)、確率変動を伴う大当り(確変当り)など遊技結果を本物特図により正確に表示する。
保留ランプ38は、遊技領域31b内に4つ固定されている。これらの4つの保留ランプ38は、点灯個数に応じて、始動口33に入賞したパチンコ球の判定処理の待ち状況を通知する。
演出表示器37は、本物特図表示器36に比べて大きな表示領域を有するカラーの液晶ディスプレイから構成されている。
このような演出表示器37は、3つの数字を変動させて表示することにより、遊技結果の表示の演出を行なうとともに、3つの数字を停止して表示することにより、遊技結果を演出として遊技者に報知する。なお、このような遊技結果の演出には、物語風のアニメーション画像などが使用される。また、演出表示器37に表示される3つの数字を、以下、装飾図柄という。
役物51は、遊技領域31b内に回動自在に固定されると共に、役物ソレノイドのプランジャに機械的に連結されており、そのプランジャの動作に応じて揺動する。
図3は、本実施の形態における遊技機10のブロック図である。
始動口スイッチ40は、上述のように、始動口33内にパチンコ球が入賞したことを検出し、その検出結果、つまり入賞したことを示す始動口入賞信号を主基盤23に出力する。
始動口ソレノイド43は、主基盤23からの制御に応じて、始動口33に取り付けられた一対の片33aを回動させる。
一般入賞口スイッチ49は、上述のように、一般入賞口35内にパチンコ球が入賞したことを検出し、その検出結果、つまり入賞したことを示す一般入賞口入賞信号を主基盤23に出力する。
大入賞口スイッチ41は、上述のように、大入賞口34内にパチンコ球が入賞したことを検出し、その検出結果、つまり入賞したことを示す大入賞口入賞信号を主基盤23に出力する。
大入賞口ソレノイド42は、主基盤23からの制御に応じて、扉34aを回動せる。
主基盤23は、始動口スイッチ40と一般入賞口スイッチ49と大入賞口スイッチ41との検出結果に基づいて、大入賞口ソレノイド42、始動口ソレノイド43、保留ランプ38、本物特図表示器36、払出基盤24、および統合サブ基盤44を制御する。
このような主基盤23は、CPU(Central Processing Unit)23a、ROM(Read Only Memory)23b、RAM(Random Access Memory)23c、およびI/O部23dを備えている。
I/O部23dは、本物特図表示器36、始動口スイッチ40、一般入賞口スイッチ49、大入賞口スイッチ41、大入賞口ソレノイド42、始動口ソレノイド43、統合サブ基盤44、保留ランプ38、および払出基盤24と、CPU23aとの間の入出力処理を行なう。
ROM23bは、CPU23aの制御プログラムや本物特図に関する図柄データを格納し、RAM23cは、CPU23aのワークメモリとして機能する。
ここで本実施の形態では、このROM23bは、完全ハズレやリーチハズレなどの複数種のハズレに対応付けられた本物特図「1」と、確変当りに対応付けられた複数種の本物特図「2」、「3」、「4」と、通常当りに対応付けられた複数種の本物特図「5」、「6」とをそれぞれ記憶している記憶手段として構成されている。
CPU23aは、ROM23bから制御プログラムを読み出して、RAM23cを使用しながら、その制御プログラムに基づく動作を実行する。つまり、CPU23aは、I/O部23dを介して、始動口スイッチ40と一般入賞口スイッチ49と大入賞口スイッチ41との検出結果を取得し、その検出結果に基づいて、大入賞口ソレノイド42、始動口ソレノイド43、保留ランプ38、本物特図表示器36、払出基盤24、および統合サブ基盤44を制御する。
払出モータ47は、例えばステッピングモータとして構成されており、払出基盤24からの指示に応じた個数のパチンコ球を賞球として上皿15に払い出す。
払出球確認センサ46は、上皿15に賞球として払い出されたパチンコ球を検出して、検出結果を払出基盤24に出力する。
払出基盤24は、主基盤23からの制御および払出球確認センサ46の検出結果に応じて、払出モータ47を駆動する。
払出基盤24は、CPU24a、ROM24b、RAM24c、およびI/O部24dを備えている。
I/O部24dは、主基盤23、払出球確認センサ46および払出モータ47と、CPU24aとの間の入出力処理を行なう。
ROM24bは、CPU24aの制御プログラムやデータを格納し、RAM24cは、CPU24aのワークメモリとして機能する。
CPU24aは、ROM24bから制御プログラムを読み出して、RAM24cを使用しながら、その制御プログラムに基づく動作を実行する。つまり、CPU24aは、I/O部24dを介して、主基盤23からの制御信号と払出モータ47の検出結果とを取得し、その制御信号と検出結果とに基づいて、払出モータ47を制御する。
表示サブ基盤21は、統合サブ基盤44からの制御に応じて、演出表示器37に装飾図柄を表示させるものであって、CPU21a、ROM21b、RAM21c、およびI/O部21dを備えている。
I/O部21dは、統合サブ基盤44および演出表示器37と、CPU21aとの間の入出力処理を行なう。
ROM21bは、CPU21aの制御プログラムや装飾図柄に関する図柄データを格納し、RAM21cは、CPU21aのワークメモリとして機能する。この装飾図柄は、通常演出及び特別演出にそれぞれ対応して用意される。
CPU21aは、ROM21bから制御プログラムを読み出して、RAM21cを使用しながら、その制御プログラムに基づく動作を実行する。つまり、CPU21aは、I/O部21dを介して、統合サブ基盤44からの制御信号を取得し、その制御信号に応じて選択される演出に対応する図柄データをROM21bから読み出す。そして、CPU21aは、制御信号に応じた態様でその図柄データの示す装飾図柄を演出表示器37に表示させる。
音サブ基盤22は、統合サブ基盤44からの制御に応じて、スピーカ18に遊技音を出力させるものであって、CPU22a、ROM22b、RAM22c、およびI/O部22dを備えている。
I/O部22dは、統合サブ基盤44およびスピーカ18と、CPU22aとの間の入出力処理を行なう。
ROM22bは、CPU22aの制御プログラムや遊技音に関する音データを格納し、RAM22cは、CPU22aのワークメモリとして機能する。
CPU22aは、ROM22bから制御プログラムを読み出して、RAM22cを使用しながら、その制御プログラムに基づく動作を実行する。つまり、CPU22aは、I/O部22dを介して、統合サブ基盤44からの制御信号を取得し、その制御信号に応じた音データをROM22bから読み出す。そして、CPU22aは、その音データの示す遊技音をスピーカ18に出力させる。
LEDサブ基盤45は、統合サブ基盤44からの制御に応じて、装飾LED48を発光させるものであって、CPU45a、ROM45b、RAM45c、およびI/O部45dを備えている。ここで、装飾LED48は、遊技盤30周辺の窓枠13の内側に、装飾用として複数個配置されている。
I/O部45dは、統合サブ基盤44および装飾LED48と、CPU45aとの間の入出力処理を行なう。
ROM45bは、CPU45aの制御プログラムや、装飾LED48の発光態様に関する装飾データを格納し、RAM45cは、CPU45aのワークメモリとして機能する。
CPU45aは、ROM45bから制御プログラムを読み出して、RAM45cを使用しながら、その制御プログラムに基づく動作を実行する。つまり、CPU45aは、I/O部45dを介して、統合サブ基盤44からの制御信号を取得し、その制御信号に応じた装飾データをROM45bから読み出す。そして、CPU45aは、その装飾データの示す態様で装飾LED48を発光させる。
役物サブ基盤25は、統合サブ基盤44からの制御に応じて、役物ソレノイド50を駆動するものであって、CPU25a、ROM25b、RAM25c、およびI/O部25dを備えている。
I/O部25dは、統合サブ基盤44および役物ソレノイド50と、CPU25aとの間の入出力処理を行なう。
ROM25bは、CPU25aの制御プログラムや、役物ソレノイド50の動作態様を定める動きデータを格納し、RAM25cは、CPU25aのワークメモリとして機能する。
CPU25aは、ROM25bから制御プログラムを読み出して、RAM25cを使用しながら、その制御プログラムに基づく動作を実行する。つまり、CPU25aは、I/O部25dを介して、統合サブ基盤44からの制御信号を取得し、その制御信号に応じた動きデータをROM25bから読み出す。そして、CPU25aは、その動きデータが定める態様で役物ソレノイド50を駆動する。
統合サブ基盤44は、主基盤23らの指示に応じて、表示サブ基盤21、音サブ基盤22、LEDサブ基盤45、および役物サブ基盤25を制御するものであって、CPU44a、ROM44b、RAM44c、およびI/O部44dを備えている。
I/O部44dは、主基盤23、表示サブ基盤21、音サブ基盤22、LEDサブ基盤45、および役物サブ基盤25と、CPU44aとの間の入出力処理を行なう。
ROM44bは、CPU44aの制御プログラムを格納し、RAM44cは、CPU44aのワークメモリとして機能する。
CPU44aは、ROM44bから制御プログラムを読み出して、RAM44cを使用しながら、その制御プログラムに基づく動作を実行する。つまり、CPU44aは、I/O部44dを介して、主基盤23からの制御信号を取得し、その制御信号に基づいて、さらに、表示サブ基盤21、音サブ基盤22、LEDサブ基盤45、および役物サブ基盤25を制御する。
本実施の形態において、主基盤23が主制御装置の一例であり、統合サブ基盤44及び表示サブ基盤21が表示制御装置の一例である。表示制御装置の演出動画選択手段、画像表示手段、チャージ演出キャラ選択手段、チャージ演出キャラ表示手段、チャージ表示手段、チャージ表示入れ替え手段、キャラクタ並び判断手段、チャージ演出制御手段、演出動画選択制御手段、絵柄選択手段、及びセット絵柄表示手段は、統合サブ基盤44のCPU44a、及び表示サブ基盤21のCPU21aが、それぞれROM44b、及びROM21bに記録されているプログラムを実行することによって果たされるソフトウェア機能として実現される。これらの各部をハードウェア回路として実現することももちろん可能であり、そのような構成も本発明に含まれる。
なお、キャラクタデータ記憶手段、及び絵柄データ記憶手段は、ROM44b、又はROM21b上に実現される。
<主基盤の概略動作>
図4は、主基盤23の動作を説明するための図である。
主基盤23は、0から199までの数値をカウントする大当りカウンタと、0から7までの数値をカウントする最終停止図柄カウンタ(特典カウンタ)と、0から99までの数値をカウントする変動パターンカウンタとを有する。
大当りカウンタおよび最終停止図柄カウンタはそれぞれ、例えば2msごとに1ずつ増加するようにカウントを行なって、そのカウントされた値が最大値に達するとその値を0にリセットする。また、変動パターンカウンタは、上記各カウンタとは独立に、1つずつ増加するようにカウントを行なって、そのカウントされた値が最大値に達するとその値を0にリセットする。
主基盤23は、パチンコ球が始動口33に入賞したタイミング、すなわち始動口スイッチ40がパチンコ球を検出したタイミングにおける、上述の大当りカウンタ、最終停止図柄カウンタ、および変動パターンカウンタの値に基づいて、そのパチンコ球に対する大当り判定と、最終停止図柄、変動パターン、および演出時間の決定とを行なう。ここで、終停止図柄とは、大当りやハズレなどの遊技結果を統合サブ基盤44に対して指示するための図柄であり、変動パターンとは、演出表示器37に表示される装飾図柄の変動開始から停止までの変動のパターンであり、演出時間とは、その変動が行われている時間である。つまり、変動パターンは最終停止図柄と演出時間とを一意に示し、その変動パターンによって最終停止図柄と演出時間とが特定される。
例えば、主基盤23は、通常時には、大当りカウンタの値が7以外であれば、遊技結果がハズレ、すなわち遊技者に有利な特別遊技状態の発生なしと判定し、大当りカウンタの値が7であれば、遊技結果が大当り、すなわち遊技者に有利な特別遊技状態の発生ありと判定する。また、主基盤23は、確率変動時(確変時)には、大当りカウンタの値が7,17,27,37,47以外であれば、遊技結果がハズレであると判定し、大当りカウンタの値が7,17,27,37,47であれば、遊技結果が大当りであると判定する。つまり、大当りの確率は、通常時には、1/200であるところ、確率変動時には、1/40に上昇する。
ここで、確率変動状態もまた遊技者に有利な特別遊技状態の別の一例であるが、本実施の形態では、確変の有無にかかわらず大当たり状態を特別遊技状態の一例として用いて説明する。
主基盤23は、ハズレと判定したときには、最終停止図柄カウンタの値にかかわらず、最終停止図柄を「123」に決定する。一方、大当りと判定したときには、主基盤23は、最終停止図柄カウンタの値が0〜3であれば最終停止図柄を「111」と決定し、最終停止図柄カウンタの値が4〜7であれば最終停止図柄を「222」と決定する。
ここで、主基盤23は、最終停止図柄が「111」である場合には、その大当りは確率変動を伴う当り(確変当り)として扱い、最終停止図柄が「222」である場合には、その大当りは確率変動を伴わない当り(通常当り)として扱う。
さらに、主基盤23は、例えば、最終停止図柄が「123」である場合に、変動パターンカウンタの値が0から32までの値であれば、変動パターンとして「P1」と、演出時間として「T1」とを決定し、変動パターンカウンタの値が33から65までの値であれば、変動パターンとして「P2A」と、演出時間として「T2」とを決定し、変動パターンカウンタの値が66から99までの値であれば、変動パターンとして「P2B」と、演出時間として「T4」とを決定する。ここで、例えば、演出時間「T1」は10秒であり、演出時間「T2」は40秒であり、演出時間「T4」は50秒である。
また、主基盤23は、例えば、最終停止図柄が「111」である場合に、変動パターンカウンタの値が0から31までの値であれば、変動パターンとして「P3A」と、演出時間として「T3」とを決定し、変動パターンカウンタの値が32から99までの値であれば、変動パターンとして「P3B」と、演出時間として「T5」とを決定する。これらの演出時間で行われる演出の詳細については、後述する。
主基盤23は、このように決定された最終停止図柄および変動パターンを、統合サブ基盤44に通知する。
なお、図4に示すような各カウンタに対応する情報は、主基盤23のROM23bに格納されており、主基盤23のCPU23aは、このような情報をROM23bから読み出すことにより上述した動作を実行する。
図5は、主基盤23の他の動作を説明するための図である。
本実施の形態における主基盤23は、さらに、0から99までの数値をカウントする本物特図カウンタを有する。この本物特図カウンタも、上記各カウンタと同様、例えば2msごとに1ずつ増加するようにカウントを行なって、そのカウントされた値が最大値に達するとその値を0にリセットする。
そして、主基盤23は、パチンコ球が始動口33に入賞したタイミング、すなわち始動口スイッチ40がパチンコ球を検出したタイミングにおける上記本物特図カウンタの値に基づいて、本物特図表示器36に表示される本物特図を、図5に従って決定し、決定された本物特図を本物特図表示器36に表示させる。
なお、図5に示すような各カウンタなどに対応する情報は、主基盤23のROM23bに格納されており、主基盤23のCPU23aは、このような情報をROM23bから読み出すことにより上述した動作を実行する。
本物特図は、確実な遊技状態を判別可能とするために、演出表示器37に演出を伴って表示される装飾図柄とは独立して、主基盤23からの直接的な制御の下で表示される。本物特図は、本発明の主要部ではないため、詳細な説明を省略する。
<統合サブ基盤の概略動作>
図6は、統合サブ基盤44の動作を説明するための図である。
統合サブ基盤44は、0から99までの数値をカウントする演出カウンタを有する。この演出カウンタは、所定時間ごとに1ずつ増加するようにカウントを行ない、カウントされた値が最大値に達するとその値を0にリセットする。
統合サブ基盤44は、主基盤23から変動パターンを取得すると、その変動パターンと、演出カウンタの値と、過去のチャージ演出によって演出表示器37に表示されているキャラクタを表すチャージ状態とに基づいて、演出の基本パターンと、新たにチャージ演出を行うか否かと、チャージ演出を行う場合には複数種類のキャラクタのうち収集されるべき一つと、演出表示器37に最終的に停止表示される装飾図柄である確定停止図柄と、確定停止図柄に組み合わせる絵柄とを決定する。
ここで、本実施の形態におけるチャージ演出は、従来のチャージ演出と同様、キャラクタの収集を内容とするが、複数種類のキャラクタ、例えば野菜炒め、焼肉、お造りといった料理キャラクタを収集対象とする点で異なる。
このチャージ演出は、一例として、3桁の変動する図柄を順次確定停止させることによって大当たりかハズレかを報知する変動演出の過程で、2つの桁の図柄が先に確定停止した時点で演出表示器37になされる次のような表示である。
すなわち、その2つの桁に、収集されるべき料理キャラクタに関連する同一の食材絵柄が組み合わされた確定停止図柄が表示され、その料理キャラクタが1個新たに表示され、その料理キャラクタが収集されたことが表現される。収集されたキャラクタは、3個を上限として表示され4個以上となる場合には古いキャラクタから順に消去される。
統合サブ基盤44は、主基盤23から変動パターンとして、例えば完全ハズレ演出を実行可能な演出時間を特定する「P1」を指示されると、完全ハズレ演出を行うと決定する。このとき、演出カウンタの値が75から99までの値であればチャージ演出を行わず、演出カウンタの値が0から24までの値であれば野菜炒めキャラクタを収集するチャージ演出を行い、演出カウンタの値が25から49までの値であれば焼肉キャラクタを収集するチャージ演出を行い、演出カウンタの値が50から75までの値であればお造りキャラクタを収集するチャージ演出を行うと決定する。
また、例えば通常のロングリーチ演出及び特別リーチ演出の何れも実行可能な演出時間を特定する「P3B」を指示されると、演出表示器37に2つの同じキャラクタが表示されている2つ揃いのチャージ状態にある場合、演出カウンタの値に関係なく、その揃っているキャラクタをさらに収集するチャージ演出を行いかつ特別画像を表示する特別リーチ演出を行うと決定する。また、演出表示器37に表示されているキャラクタが全て異なる不揃いのチャージ状態にある場合、演出カウンタの値に応じた料理キャラクタを収集するチャージ演出を行いかつ前記特別画像以外の画像を表示する通常のロングリーチ演出を行うと決定する。また、演出表示器37に3つの同じキャラクタが表示されている3つ揃いのチャージ状態にある場合、演出カウンタの値に関係なく、チャージ演出を行わずかつ前記特別リーチ演出を行うと決定する。
なお、前記特別画像は、この特別リーチ演出においてのみ表示され、同じ時間で実行可能な通常のロングリーチ演出では表示されないものとする。この特別リーチ演出及び通常のロングリーチ演出の何れも実行できる共通の演出時間を特定する変動パターンが、請求項に言う第2の所定条件を満たす変動パターンの一例である。また、この例では、第1の特定個数を一例として2とし、第2の特定個数を一例として3として説明している。
なお、統合サブ基盤44は、主基盤23によってハズレを示す最終停止図柄が決定されたときには、例えば、完全ハズレを示す任意の図柄またはリーチハズレを示す任意の図柄の中から、カウンタの値に応じた図柄を、確定停止図柄として選択して決定する。
このように、統合サブ基盤44は、演出の基本パターン、新たにチャージ演出を行うか否か、チャージ演出を行う場合には複数種類のキャラクタのうち収集されるべき一つ、および確定停止図柄を決定すると、表示サブ基盤21、音サブ基盤22、LEDサブ基盤45、役物サブ基盤25にその決定結果を出力して、これらのサブ基盤に対して、決定結果に応じた演出を実行させる。
なお、図6に示すような各カウンタなどに対応する情報は、統合サブ基盤44のROM44bに格納されており、また、演出表示器37に表示されているキャラクタを識別する情報、決定された演出の基本パターンなどを表す情報は、統合サブ基盤44のRAM44cに保持され、統合サブ基盤44のCPU44aは、このような情報をROM44b及びRAM44cから読み出すことにより上述した動作を実行する。
<主基盤の詳細動作>
ここで、本実施の形態における主基盤23の動作について図7から図15を用いて説明する。
図7は、主基盤23の基本動作を示すフローチャートである。
主基盤23は、電源が投入されると、まず、各種の初期化処理を実行する(ステップS1)。その後、主基盤23は、バックアップ復帰が有るか否かを判別し(ステップS2)、有ると判別したときには(ステップS2のY)、バックアップ復帰処理を実行する(ステップS3)。
次に、主基盤23は、変動パターンカウンタの値が最大値になっているか否かを判別する(ステップS4)。ここで、最大値になっていると判別したときには(ステップS4のY)、主基盤23は、変動パターンカウンタの値を0にリセットする(ステップS5)。一方、最大値になっていないと判別したときには(ステップS4のN)、主基盤23は、変動パターンカウンタの値に1を加算してその変更パターンカウンタの値を更新する(ステップS6)。
そして、ステップS5,S6の処理が終了すると、主基盤23は、再びステップS4からの処理を繰り返し実行する。
図8は、主基盤23の割り込み動作を示すフローチャートである。
主基盤23は、図7に示す基本動作を実行しているときに、例えば2msごとに割り込み動作を実行する。
具体的に、主基盤23は、割り込み動作を開始すると、まず、カウンタ更新サブ処理を実行する。即ち、主基盤23は、大当りカウンタ、最終停止図柄カウンタ、および本物特図カウンタのそれぞれの値を更新する(ステップS11)。
次に、主基盤23は、始動口入賞サブ処理を実行する。即ち、主基盤23は、始動口33にパチンコ球が入賞したことに基づいて、大当りカウンタ、最終停止図柄カウンタ、および本物特図カウンタのそれぞれの値を保留エリアに格納する(ステップS12)。そして、主基盤23は、大当り判定の処理(大当り判定サブ処理)を実行し(ステップS13)、払出モータ47にパチンコ球を賞球として払い出させるための賞球払出サブ処理を実行し(ステップS14)、大当り遊技を行なうための大当り遊技サブ処理を実行する(ステップS15)。
ここで、大当り遊技は、演出表示器37に大当りを示す確定停止図柄が停止表示されたときに開始される。この大当り遊技は、大入賞口34の扉34aを開放し、大入賞口34内にパチンコ球が入賞することを許容する遊技者有利の状態を発生させるものである。このとき、大入賞口34は、上限個のパチンコ球が入賞する個数条件または開放時間が上限値に達する時間条件が満足されるまで開放される。この大入賞口34の個数条件および時間条件を基準とする開放動作は、大当りラウンドと称されるものであり、個数条件および時間条件のいずれかが満足されたときには大当りラウンドが再開される。この大当りラウンドの繰返し回数には上限値が設定されており、大当りラウンドの繰返し回数が上限値に到達したときには大当り遊技が無条件に終了する。
図9は、カウンタ更新サブ処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
主基盤23は、図8に示すステップS11のカウンタ更新サブ処理を実行するときには、まず、大当りカウンタの値が最大値になっているか否かを判別する(ステップS21)。ここで、主基盤23は、最大値になっていると判別したときには(ステップS21のY)、大当りカウンタの値を0にリセットし(ステップS22)、最大値になっていないと判別したときには(ステップS21のN)、大当りカウンタの値に1を加算してその大当りカウンタの値を更新する(ステップS23)。
次に、主基盤23は、最終停止図柄カウンタの値が最大値になっているか否かを判別する(ステップS24)。ここで、主基盤23は、最大値になっていると判別したときには(ステップS24のY)、最終停止図柄カウンタの値を0にリセットし(ステップS25)、最大値になっていないと判別したときには(ステップS24のN)、最終停止図柄カウンタの値に1を加算してその最終停止図柄カウンタの値を更新する(ステップS26)。
さらに、本実施の形態における主基盤23は、本物特図カウンタの値が最大値になっているか否かを判別する(ステップS27)。ここで、主基盤23は、最大値になっていると判別したときには(ステップS27のY)、本物特図カウンタの値を0にリセットし(ステップS28)、最大値になっていないと判別したときには(ステップS27のN)、本物特図カウンタの値に1を加算してその本物特図カウンタの値を更新する(ステップS29)。
図10は、始動口入賞サブ処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
主基盤23は、図8に示すステップS12の始動口入賞サブ処理を実行するときには、まず、始動口スイッチ40から始動口入賞信号が出力されたか否かを判別する(ステップS31)。ここで、主基盤23は、出力されていないと判別したときには(ステップS31のN)、始動口入賞サブ処理を終了する。
一方、主基盤23は、出力されたと判別したときには(ステップS31のY)、大当りカウンタの値を取得するとともに(ステップS32)、最終停止図柄カウンタの値を取得し(ステップS33)、さらに、本物特図カウンタの値を取得する(ステップS34)。
そして、主基盤23は、各カウンタの値を取得した後、保留最大フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS35)。ここで、保留最大フラグとは、上記各カウンタの値を記憶するための領域(以下、保留エリアという)に空き容量があるか否かを示すフラグである。つまり、保留最大フラグがオンのときには、その保留最大フラグは、保留エリアに空き容量がなく、新たな上記各カウンタの値を記憶することができないことを示し、保留最大フラグがオフのときには、その保留最大フラグは、保留エリアに空き容量があり、新たな上記各カウンタの値を記憶することができることを示す。また、保留エリアは、例えば、FIFO(First-In First-Out)の方式で扱われ、5組の上記各カウンタの値を記憶することができる程度の容量を有する。
主基盤23は、ステップS35で保留最大フラグがオンになっていると判別すると(ステップS35のY)、ステップS32〜S34で取得した各カウンタの値を保留エリアに格納することなく、始動口入賞サブ処理を終了する。一方、主基盤23は、保留最大フラグがオフになっていると判別すると(ステップS35のN)、ステップS32〜S34で取得した各カウンタの値を、保留エリアの最後尾に格納する(ステップS36)。このとき、主基盤23は、保留エリアの先頭の0番地に1組のカウンタの値が格納されていれば、この値に基づく大当り判定サブ処理などの処理を直ぐに実行する。また、主基盤23は、保留エリアの先頭の0番地から1番地までに2組のカウンタの値が格納されていれば、1番地にある1組のカウンタの値に対する処理を保留し、保留ランプ38を1つ点灯させる。同様に、主基盤23は、保留エリアの先頭の0番地から2番地までに3組のカウンタの値が格納されていれば、1番地から2番地にある2組のカウンタの値に対する処理を保留し、保留ランプ38を2つ点灯させる。さらに同様に、主基盤23は、保留エリアの先頭の0番地から3番地までに4組のカウンタの値が格納されていれば、1番地から3番地にある3組のカウンタの値に対する処理を保留し、保留ランプ38を3つ点灯させ、保留エリアの先頭の0番地から4番地までに5組のカウンタの値が格納されていれば、1番地から4番地にある4組のカウンタの値に対する処理を保留し、保留ランプ38を4つ点灯させる。
主基盤23は、ステップS36の処理が終了すると、保留エリアに空き容量があるか否か、つまり、保留エリアがその最大容量まで使用されているか否かを判別する(ステップS37)。ここで、主基盤23は、使用されていると判別したときには(ステップS37のY)、保留最大フラグをオンにして(ステップS38)、始動口入賞サブ処理を終了する。一方、主基盤23は、使用されていないと判別したときには(ステップS37のN)、保留最大フラグをオンにすることなく、始動口入賞サブ処理を終了する。
図11〜図13は、大当り判定サブ処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
主基盤23は、図8に示すステップS13の大当り判定サブ処理を実行するときには、まず、変動表示指示フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS41)。なお、この変動表示指示フラグは、演出表示器37の装飾図柄の変動が行なわれているか否かを示すフラグである。つまり、変動表示指示フラグがオンのときには、その変動表示指示フラグは装飾図柄が現在のところ変動していることを示し、変動表示指示フラグがオフのときには、その変動表示指示フラグは装飾図柄が現在のところ変動していないことを示す。
主基盤23は、変動表示指示フラグがオンになっていると判別したときには(ステップS41のY)、さらに、変動時間タイマによる計測時間が最大時間に達したか否かを判別する(ステップS42)。つまり、主基盤23は、変動時間タイマによって、演出表示器37の装飾図柄が変動している時間を計測しており、その計測時間が、予め設定されている最大時間(演出時間)に達したか否かを判別する。
ここで、主基盤23は、最大時間に達していないと判別したときには(ステップS42のN)、大当り判定サブ処理を終了する。一方、主基盤23は、最大時間に達したと判別したときには(ステップS42のY)、変動停止コマンド(変動停止信号)を統合サブ基盤44に送信して、装飾図柄の変動を停止するように指示する(ステップS43)。このときさらに、主基盤23は、計測処理をしていた変動時間タイマを停止させてリセットし(ステップS44)、変動表示指示フラグをオフに設定する(ステップS45)。そしてさらに、主基盤23は、本物特図表示器36に、先に決定された本物特図を確定表示させる(ステップS46)。つまり、本物特図は、装飾図柄と同様に変動しており、主基盤23は、ステップS46で、先に決定された本物特図を停止して本物特図表示器36に表示させる。そして、主基盤23は大当り判定サブ処理を終了する。
また、主基盤23は、ステップS41で変動表示指示フラグがオンになっていないと判別したときには(ステップS41のN)、さらに、大当り遊技フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS47)。なお、この大当り遊技フラグは、大当り遊技が行なわれているか否かを示すフラグであり、オンのときには、大当り遊技が行なわれていることを示し、オフのときには、大当り遊技がおこなわれていないことを示す。
ここで、主基盤23は、大当り遊技フラグがオンのときには(ステップS47のY)、大当り判定サブ処理を終了し、大当り遊技フラグがオフのときには(ステップS47のN)、さらに、保留エリアに1組のカウンタの値が格納されているか否かを判別する(ステップS48)。
ここで、主基盤23は、格納されていないと判別したときには(ステップS48のN)、大当り判定サブ処理を終了し、格納されていると判別したときには(ステップS48のY)、保留エリアの先頭の0番地に格納されている1組のカウンタの値を読出して削除し、保留エリアに格納されている他のデータの番地が1つ小さい番地に移るように、他のデータの領域をシフトする(ステップS49)。
そして、主基盤23は、ステップS49で読み出した1組のカウンタの中の大当りカウンタの値に基づいて、大当りかハズレかを判定する(ステップS50)。つまり、主基盤23は、電源投入時などの通常時には、大当りカウンタの値が7以外であればハズレと判定し、大当りカウンタの値が7であれば大当りと判定する。また、主基盤23は、確率変動時には、大当りカウンタの値が7,17,27,37,47以外であればハズレと判定し、大当りカウンタの値が7,17,27,37,47の何れかであれば大当りと判定する。
ここで、主基盤23は、当りと判定したときには(ステップS50のY、図12参照)、ステップS49で読み出した1組のカウンタの中の最終停止図柄カウンタの値に基づいて、最終停止図柄を決定してこれを設定する(ステップS51)。さらにこのとき、主基盤23は、ステップS49で読み出した1組のカウンタの中の本物特図カウンタの値と、ステップS51で決定した最終停止図柄とに基づいて、最終的に停止して表示させるべき本物特図を決定してこれを設定する(ステップS52)。そしてさらに、主基盤23は、大当り遊技フラグをオンに設定する(ステップS53)。
次に、主基盤23は、ステップS51で決定した最終停止図柄が確率変動の図柄であるか否かを判別する(ステップS54)。例えば、主基盤23は、最終停止図柄が「111」であれば、その最終停止図柄が確率変動の図柄であると判別し、最終停止図柄が「222」であれば、その最終停止図柄が確率変動の図柄でないと判別する。
ここで、主基盤23は、確率変動の図柄でないと判別したときには(ステップS54のN)、大当りテーブルを通常タイプのテーブルに設定し(ステップS55)、確率変動の図柄であると判別したときには(ステップS55のY)、大当りテーブルを確変タイプのテーブルに設定する(ステップS56)。なお、大当りテーブルとは、大当りカウンタの値と大当りまたはハズレとを対応付けたテーブルであって、通常タイプと確変タイプとがある。通常タイプの大当りテーブルは、大当りカウンタの値「7」と「大当り」とを対応付け、大当りカウンタの値「7以外の0から199までの値」と「ハズレ」とを対応付けている。確変タイプの大当りテーブルは、大当りカウンタの値「7,17,27,37,47」と「大当り」とを対応付け、大当りカウンタの値「7,17,27,37,47以外の0から199までの値」と「ハズレ」とを対応付けている。そして、通常タイプの大当りテーブルが設定されているときは、上述の通常時を示し、確変タイプの大当りテーブルが設定されているときには、上述の確率変動時を示す。
主基盤23は、ステップS55,S56で大当りテーブルを設定すると、ステップS49で読み出した1組のカウンタの中から、変動パターンカウンタの値を取得し(ステップS57)、その取得した変動パターンカウンタと選択テーブルとに基づいて、変動パターンを選択して決定する(ステップS58)。なお、選択テーブルは、例えば、図4に示すように構成されたテーブルである。
次に、主基盤23は、ステップS51で決定した最終停止図柄を統合サブ基盤44に指示するための最終停止図柄情報と、ステップS58で決定した変動パターンを統合サブ基盤44に指示するための変動パターンコマンドとを、統合サブ基盤44に送信する(ステップS59)。さらに、主基盤23は、本物特図表示器36に対して本物特図の変動を開始させる(ステップS60)。
そして、主基盤23は、変動時間タイマの最大時間に、ステップS58で選択された変動パターンの演出時間を設定するとともに(ステップS61)、変動時間タイマによる計測を開始させる(ステップS62)。
さらに、主基盤23は、変動表示指示フラグをオンにするとともに(ステップS63)、保留最大フラグがオンになっていれば、その保留最大フラグをオフに変更する(ステップS64)。
また、主基盤23は、図11のステップS50でハズレと判定したときには(ステップS50のN、図13参照)、最終停止図柄を「123」に決定してこれを設定する(ステップS65)。さらにこのとき、主基盤23は、最終的に停止して表示させるべき本物特図を「1」に決定してこれを設定する(ステップS66)。
そして、主基盤23は、ステップS49で読み出した1組のカウンタの中から、変動パターンカウンタの値を取得し(ステップS67)、その取得した変動パターンカウンタと選択テーブルとに基づいて、変動パターンを選択して決定する(ステップS68)。
次に、主基盤23は、ステップS65で決定した最終停止図柄「123」を統合サブ基盤44に指示するための最終停止図柄情報と、ステップS68で決定した変動パターンを統合サブ基盤44に指示するための変動パターンコマンドとを、統合サブ基盤44に送信する(ステップS69)。さらに、主基盤23は、本物特図表示器36に対して本物特図の変動を開始させる(ステップS70)。
そして、主基盤23は、変動時間タイマの最大時間に、ステップS68で選択された変動パターンの演出時間を設定するとともに(ステップS71)、変動時間タイマによる計測を開始させる(ステップS72)。
さらに、主基盤23は、変動表示指示フラグをオンにするとともに(ステップS73)、保留最大フラグがオンになっていれば、その保留最大フラグをオフに変更する(ステップS64、図12参照)。
図14は、賞球払出サブ処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
主基盤23は、図8に示すステップS14の賞球払出サブ処理を実行するときには、まず、始動口スイッチ40から始動口入賞信号が出力されているか否かを判別する(ステップS81)。ここで、主基盤23は、始動口入賞信号が出力されていると判別したときには(ステップS81のY)、始動口33に応じた賞球数だけパチンコ球を払い出すように指示する賞球数コマンドをセットする(ステップS82)。
さらに、主基盤23は、一般入賞口スイッチ49から一般入賞口入賞信号が出力されているか否かを判別する(ステップS83)。ここで、主基盤23は、一般入賞口入賞信号が出力されていると判別したときには(ステップS83のY)、一般入賞口35に応じた賞球数だけパチンコ球を払い出すように指示する賞球数コマンドをセットする(ステップS84)。
さらに、主基盤23は、大入賞口スイッチ41から大入賞口入賞信号が出力されているか否かを判別する(ステップS85)。ここで、主基盤23は、大入賞口入賞信号が出力されていると判別したときには(ステップS85のY)、大入賞口34に応じた賞球数だけパチンコ球を払い出すように指示する賞球数コマンドをセットする(ステップS86)。
そして、主基盤23は、ステップS82,S84,S86で賞球数コマンドがセットされていれば、そのセットされている賞球数コマンドを払出基盤24に送信する(ステップS87)。
図15は、大当り遊技サブ処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
主基盤23は、図8に示すステップS15の大当り遊技サブ処理を実行するときには、まず、変動表示指示フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS91)。ここで、主基盤23は、オンになっていると判別したときには(ステップS91のY)、大当り遊技サブ処理を終了し、オフになっていると判別したときには(ステップS91のN)、さらに、大当り遊技フラグがオンになっているか否かを判別する(ステップS92)。
主基盤23は、大当り遊技フラグがオフになっていると判別したときには(ステップS92のN)、大当り遊技サブ処理を終了し、大当り遊技フラグがオンになっていると判別したときには(ステップS92のY)、大当り遊技制御を実行する(ステップS93)。つまり、主基盤23のCPU23aは、ROM23bに格納されている大当り遊技用の制御プログラムを読み出して、その制御プログラムを実行することにより、大当り遊技が開始される。また、主基盤23は、ステップS93において、必要に応じて大当りラウンド表示コマンド(大当り表示指示信号)や大当りラウンド表示終了コマンドを統合サブ基盤44に送信する。
そして、主基盤23は、大当り遊技制御が終了したか否かを判別する(ステップS94)。ここで、主基盤23は、大当り遊技制御が終了したと判別したときには(ステップS94のY)、大当り遊技フラグをオフにして(ステップS95)、大当り遊技制御が終了していないと判別したときには(ステップS94のN)、大当り遊技フラグをオンにした状態で、大当り遊技サブ処理を終了する。
<統合サブ基盤の詳細動作>
次に、本実施の形態における統合サブ基盤44の動作について図16から図22を用いて説明する。
図16は、統合サブ基盤44の基本動作を示すフローチャートである。
統合サブ基盤44は、例えば2msごとに、演出の基本パターンやチャージ演出の有無などの演出内容を決定する演出内容決定処理(ステップS101)と、装飾図柄の変動と演出に関する変動演出処理(ステップS102)と、チャージ演出に関して組み合わせる絵柄を決定する絵柄セット処理(ステップS103)と、大当りラウンドの演出に関する大当りラウンド演出処理(ステップS104)とを実行する。
図17及び図18は、演出内容決定処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
統合サブ基盤44は、図16に示すステップS101の演出内容決定処理を実行するときには、まず、変動パターンコマンドを主基盤23から取得したか否かを判別する(ステップS111)。ここで、統合サブ基盤44は、取得していないと判別したときには(ステップS111のN)、何もせずに演出内容決定処理を終了する。
また、統合サブ基盤44は、ステップS111で変動パターンコマンドを主基盤23から取得したと判別したときには(ステップS111のY)、さらに、その変動パターンコマンドが、通常のロングリーチ演出及び特別リーチ演出の何れも実行できる演出時間を特定する特定の変動パターンを示しているか否かを判別する(ステップS112)。例えば、統合サブ基盤44は、図6に示すように、変動パターンコマンドの示す変動パターンが「P2B」、「P3B」、「P4B」であれば、その変動パターンコマンドは特定の変動パターンを示していると判別し、それ以外の変動パターンであれば、その変動パターンコマンドは特定の変動パターンを示していないと判別する。
そして、統合サブ基盤44は、特定の変動パターンであると判別した場合(ステップS112のY)、統合サブ基盤44は、チャージエリア(2)、(1)、(0)が空値でない同一値であるか否かを判定する(ステップS113)。各々のチャージエリアは、統合サブ基盤のRAM44cに設けられ、チャージ演出によって収集され演出表示器37に表示されているキャラクタを識別する値が保持される。表示されているキャラクタが3個に満たない場合には、空値が保持される。従って、この判定によって、演出表示器37に3つの同一のキャラクタが表示されているか否かが判定されることになる。
統合サブ基盤44は、演出表示器37に3つの同一のキャラクタが表示されていると判定した場合(ステップS113のY)、特別画像選択フラグをオンに設定して(ステップS114)、演出内容決定処理を終了する。特別画像選択フラグはRAM44cに設けられ、演出内容決定処理の開始時には通常演出を行うことを表すオフに設定されており、オンに設定されることによって特別演出を行うことを表す。
統合サブ基盤44は、演出表示器37に3つの同一のキャラクタが表示されていないと判定した場合(ステップS113のN)、演出表示器37に2つの同一のキャラクタが表示されているか判定し(ステップS115)、2つの同一のキャラクタが表示されていると判定した場合(ステップS115のY)、チャージキャラ変数をその同一のキャラクタを識別する値に設定し(ステップS116)、特別画像選択フラグをオンに設定し(ステップS117)、図18のステップS129へ進む。チャージキャラ変数はRAM44cに設けられ、複数種類のキャラクタの中から一つを識別する値を保持する。
また、統合サブ基盤44は、ステップS115で2つの同一のキャラクタが表示されていないと判定した場合(ステップS115のN)、演出カウンタの値を取得し(ステップS118)、取得された演出カウンタの値に応じて、チャージキャラ変数を、野菜炒めを識別する第1値、焼肉を識別する第2値、及びお造りを識別する第3値の何れかに設定し(ステップS119〜S122)、図18のステップS129へ進む。
他方、統合サブ基盤44は、ステップS112で特定の変動パターンでないと判別した場合(ステップS112のN)、図18のステップ123へ進み、演出カウンタの値を取得し(ステップS123)、取得された演出カウンタの値が例えば75から99の範囲であるハズレ値か否かを判定し(ステップS124)、ハズレ値であると判定した場合(ステップS124のY)、演出内容設定処理を終了する。
統合サブ基盤44は、ステップS124でハズレ値でないと判定した場合(ステップS124のN)、ステップS123で取得された演出カウンタの値に応じて、チャージキャラ変数を第1値、第2値、及び第3値の何れかに設定し(ステップS125〜S128)、ステップS129へ進む。
統合サブ基盤44は、チャージエリア(2)(1)の値をそれぞれチャージエリア(1)(0)へシフトし(ステップS129)、チャージエリア(2)をチャージキャラ変数の値に設定し(ステップS130)、チャージ演出フラグをオンに設定して(ステップS131)、演出内容決定処理を終了する。チャージ演出フラグは、RAM44cに設けられ、演出内容決定処理の開始時にはチャージ演出を行なわないことを表すオフに設定されており、オンに設定されることによってチャージ演出を行うことを表す。
図19および図20は、変動演出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
統合サブ基盤44は、図16に示すステップS102の変動演出処理を実行するときには、まず、変動パターンコマンドと最終停止図柄情報とを主基盤23から取得したか否かを判別する(ステップS141)。ここで、統合サブ基盤44は、取得していないと判別したときには(ステップS141のN)、さらに、変動停止コマンドを主基盤23から取得したか否かを判別する(ステップS142)。
ここで、統合サブ基盤44は、変動停止コマンドを取得したと判別したときには(ステップS142のY)、表示サブ基盤21、音サブ基盤22、LEDサブ基盤45、及び役物サブ基盤の各サブ基盤に対して、演出を終了するように指示する内容の演出終了コマンドを送信し(ステップS143)、変動演出処理を終了する。一方、統合サブ基盤44は、変動停止コマンドを取得していないと判別したときには(ステップS142のN)、演出終了コマンドを送信することなく、変動演出処理を終了する。
また、統合サブ基盤44は、ステップS141で変動パターンコマンドと最終停止図柄情報とを主基盤23から取得したと判別したときには(ステップS141のY)、さらに、その変動パターンコマンドの示す変動パターンが大当りの変動パターンかハズレの変動パターンかを判別する(ステップS144)。例えば、統合サブ基盤44は、図6に示すように、変動パターンコマンドの示す変動パターンが「P1」、「P2A」、「P2B」であれば、その変動パターンはハズレの変動パターンであると判別し、変動パターンコマンドの示す変動パターンが「P3A」、「P3B」、「P4A」、「P4B」であれば、その変動パターンは大当りの変動パターンであると判別する。
ここで、統合サブ基盤44は、大当りの変動パターンでないと判別したときには(ステップS144のY)、まず演出カウンタの値を取得する(ステップS145)。そして、その変動パターンがステップS112において説明した特定のパターンであり(ステップS146のY)、かつ特別画像選択フラグがオンであれば(ステップS147のY)、特別演出コマンドを選択し(ステップS148)、特別画像選択フラグをオフに設定する(ステップS149)。
このとき選択される特別演出コマンドは、図6の例では、チャージ演出フラグがオンならP2B_SCであり、チャージ演出フラグがオフならP2B_Sである。
他方、その変動パターンが特定のパターンでないか(ステップS146のN)、または特別画像選択フラグがオフであれば(ステップS147のN)、統合サブ基盤44は、チャージ演出フラグがオンなら(ステップS150のY)、取得した演出カウンタの値と変動パターンコマンドの示す変動パターンとに基づいて、チャージ演出のある演出コマンドの一つを選択し(ステップS162)、チャージ演出フラグがオフなら(ステップS150のN)、取得した演出カウンタの値と変動パターンコマンドの示す変動パターンとに基づいて、チャージ演出のない演出コマンドの一つを選択する(ステップS162)。
このとき選択されるチャージ演出のない演出コマンドは、図6の例ではP1又はP2Aであり、このとき選択されるチャージ演出のある演出コマンドは、図6の例ではP1_C、P2A_C、又はP2B_Cである。演出カウンタの値は、収集されるべきキャラクタの決定に反映される。
その後、統合サブ基盤44は、変動パターンコマンドの示す変動パターンが完全ハズレか否かに応じて、リーチハズレ図柄及び完全ハズレ図柄の一方を、確定停止図柄として選択し(ステップS153〜S155)、図20のステップS165へ進む。
ここで、完全ハズレ図柄とは、変動演出中に先に確定停止する2つの桁の図柄が異なる、例えば123や246などと読める3桁の装飾数字図柄である。また、リーチハズレ図柄とは、変動演出中に先に確定停止する2つの桁の図柄が同一で、かつ最後に確定停止する桁の図柄が異なる、例えば212や464などと読める3桁の装飾数字図柄である。なお、変動演出のたびに異なる図柄を得るために、各桁の数字を、例えば演出カウンタの値に依存して定めてもよい。
さて、統合サブ基盤44は、ステップS144で変動パターンコマンドが大当たりの変動パターンを示していると判別したときには(ステップ144のY)、図20のステップS156へ進み、演出カウンタの値を取得する(ステップS156)。そして、前述の説明と同様にして、その変動パターンが特定の変動パターンであるか否か、特別画像選択フラグがオンか否か、及びチャージ演出フラグがオンか否かに応じて、演出コマンドを選択し(ステップS157〜S163)、変動パターンコマンドによって特定される最終停止図柄情報に基づいて大当たり図柄を選択する(ステップS164)。
ここで、大当たり図柄とは、その最終停止図柄情報が111を表すときには、同一の奇数に読める3桁の装飾数字図柄であり、その最終停止図柄情報が222を表すときには、同一の偶数に読める3桁の装飾数字図柄である。なお、変動演出のたびに異なる図柄を得るために、各桁の数字を、例えば演出カウンタの値に依存して定めてもよい。
そして、統合サブ基盤44は、ハズレ及び大当たりのそれぞれの場合に選択した演出コマンドを、表示サブ基盤21、音サブ基盤22、LEDサブ基盤45、及び役物サブ基盤25へ送信すると共に、選択した確定停止図柄を特定する情報と、チャージ演出を行う場合に収集されるべきと決定された料理キャラクタを特定する情報とを、表示サブ基盤21へ送信する(ステップ165)。
図21は、絵柄セット処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
統合サブ基盤44は、図16に示すステップS103の絵柄セット処理を実行するときには、まず、チャージ演出フラグがオンか否かを判別する(ステップS171)。ここで、チャージ演出フラグがオンと判別されたときは(ステップS171のY)、統合サブ基盤44は、第1から第3までの各桁の最終停止図柄に、チャージキャラ変数値によって識別される料理キャラクタに関連する同じ食材絵柄を組み合わせると決定し(ステップS172)、チャージ演出フラグをオフに設定する(ステップS173)。
他方、チャージ演出フラグがオフと判別されたときは(ステップS171のN)、統合サブ基盤44は、第1桁と第2桁の最終停止図柄にそれぞれ異なる食材絵柄を組み合わせると決定し(ステップS174)、第3桁の最終停止図柄に演出カウンタ値に対応した食材絵柄を組み合わせると決定する(ステップS175)。
そして、統合サブ基盤44は、チャージ演出フラグがオン及びオフのそれぞれの場合に組み合わせると決定した絵柄を特定する情報を表示サブ基盤21へ送信する(ステップS176)。
図22は、大当りラウンド演出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
統合サブ基盤44は、図16に示すステップS104の大当りラウンド演出処理を実行するときには、まず、大当りラウンド表示コマンドを主基盤23から取得しているか否かを判別する(ステップS181)。ここで、統合サブ基盤44は、大当りラウンド表示コマンドを取得していると判別したときには(ステップS181のY)、大当りラウンドの開始を指示する内容のラウンド表示コマンドを、表示サブ基盤21、音サブ基盤22、LEDサブ基盤45、及び役物サブ基盤25の各サブ基盤に対して送信し(ステップS182)、大当りラウンド演出処理を終了する。一方、統合サブ基盤44は、大当りラウンド表示コマンドを取得していないと判別したときには(ステップS181のN)、さらに、大当りラウンド表示終了コマンドを主基盤23から取得しているか否かを判別する(ステップS183)。
ここで、統合サブ基盤44は、大当りラウンド表示終了コマンドを取得していると判別したときには(ステップS183のY)、大当りラウンドの終了を指示する内容のラウンド表示終了コマンドを、上記各サブ基盤に対して送信し(ステップS154)、大当りラウンド演出処理を終了する。
<動作の具体例>
以下、本発明の実施の形態における遊技機の動作を、具体例を用いて詳細に説明する。
図23は、図6の各演出コマンドに基づいて行われる演出パターンのタイムラインを示す図である。何れのコマンドに基づく演出も、3桁の変動する図柄を順次確定停止することによって大当たりかハズレかを報知する周知の演出を基本とし、演出の開始から時刻T1にかけて両端の桁の図柄を先に確定停止させる第1図柄、第2図柄停止演出が行われる。
図24(A)は、変動中に表示される装飾数字図柄の一例を示す図であり、この装飾数字図柄は、クロシュが被った皿と数字とを組み合わせて構成される。
図24(B)は、変動が確定停止すると表示される確定停止図柄の一例を示す図であり、この確定停止図柄は、装飾数字図柄と皿に盛られた食材絵柄とを組み合わせて構成される。
図25(A)、(B)、及び(C)は、確定停止図柄を得るために装飾数字図柄に組み合わされる複数の食材絵柄の例を示す図であり、それぞれ皿に盛られた野菜、肉、魚を表している。
図23に示される演出コマンドP1及びP1_Cに基づく完全ハズレ演出では、この第1図柄及び第2図柄停止演出において、それぞれ異なる装飾数字図柄から得られた確定停止図柄が表示され、演出はそこで終了する。このとき、演出コマンドP1_Cに基づくチャージ演出がある完全ハズレ演出では、時刻TC以降チャージ演出が行われる。
この完全ハズレ演出における確定停止図柄に含まれる数字が358であり、このチャージ演出で収集されるべき料理キャラクタがお造りであると決定されたとき、各桁の確定停止図柄は、装飾数字図柄3、5、8のそれぞれと、収集されるべきお造りキャラクタに関連する食材である魚の絵柄とを組み合わせて構成されることが決定される。
図26は、決定された組み合わせを表すデータの一例を示す図である。統合サブ基盤44は、このデータを表示サブ基盤21へ送信することによって、各桁の装飾数字図柄3、5、8と魚の食材絵柄とが組み合わされた確定停止図柄を、演出表示器37に表示させる。
図27(A)〜(D)は、チャージ演出において表示される主要な画像を示す図である。まず、両端の桁が確定停止して、魚の食材絵柄が組み合わされた確定停止図柄が表示されると、中央の桁には調理器具の絵柄が表示される(図27(A))。その調理器具が湯気に包まれ(図27(B))、収集されるべきお造りキャラクタがその湯気の中から現れる(図27(C))。そして、このお造りキャラクタは、画面下部に描かれるキッチンのシンク脇に移動して表示される(図27(D))。
図28は、お造りキャラクタが収集された後のチャージ演出で再びお造りキャラクタが収集される場合の、チャージエリアの内容の一例を示す図である。エリア番号の大きいほうから小さいほうへ内容がシフトされ、チャージエリア(2)に新たに収集されるお造りキャラクタを識別する値が記録される。このとき、演出表示器37には2個のお造りキャラクタが表示されている(不図示)。
再び図23を参照して、演出コマンドP1及びP1_C以外の演出コマンドでは、第1図柄、第2図柄停止演出に引き続いて、それぞれの演出コマンドに応じた時間のリーチ演出が行われる。
ここで、通常のロングリーチ演出と特別リーチ演出とは、同じ時間で実行される演出であり、前述したように、その時間に見合う特定の変動パターンを示す変動パターンコマンドが主基盤23から受信されたときに、次のようにしてその何れかが実行される。すなわち、演出表示器37に2個の同じ料理キャラクタが表示されている場合、その料理キャラクタをさらに収集することとなるチャージ演出が行われ演出表示器37に3個の同じ料理キャラクタが表示された後、特別リーチ演出が行われる(演出コマンドP2B_CSなど)。演出表示器37に予め3個の同じ料理キャラクタが表示されている場合、チャージ演出なしに特別リーチ演出が行われる(演出コマンドP2B_Sなど)。それ以外の場合、チャージ演出が行われ通常のロングリーチ演出が行われる(演出コマンドP2B_Cなど)。
図29(A)〜(C)は、特別リーチ演出において表示される主要な画像を示す図である。キッチンに立った日曜コック風の男性が3個の同じ料理キャラクタに気付くと(図29(A))、演出表示器37の全面が光り輝くと共に、演出表示器37の上部に設置されているスパイス入れやフライパンを模した役物が揺動し(図29(B))、光がはけるとその男性が板前姿で現れる(図29(C))。
両端の桁で既に確定停止している数字の近傍の数字を表す装飾数字図柄を中央の桁で揺動表示させるだけの通常のリーチ演出に比べると、このような特別リーチ演出は印象深く、遊技者の興味を強く誘引し興趣性を向上させる。特別リーチ演出はその希少性ゆえに、相対的な発生価値を有している。
<まとめ>
本発明の実施の形態によれば、この特別リーチ演出は、特定の変動パターンを示す変動パターンコマンドが主基盤23から受信されたときに、2個以上の同じ料理キャラクタが演出表示器37に表示されている条件下でしか行われず、しかも本発明の実施の形態におけるチャージ演出は、複数の種類の料理キャラクタを収集するため、前記条件の発生頻度は低く抑えられる。
従って、本発明の実施の形態におけるチャージ演出制御技術をこの特別リーチ演出の発生管理に用いることで、大当たり状態が発生するまで遊技者の興味を継続して惹くために比較的頻回にチャージ演出を行い、なおかつ特別リーチの発生価値を維持することが可能となる。