(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー500Aが取り付けられている。セキュリティカバー500Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー500Aは、短片500Aaおよび長片500Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0~65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定示唆演出に関する特徴部の説明)
以下、パチンコ遊技機1における設定示唆演出に関する特徴部について説明する。この特徴部では、可変表示の実行中に、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能である。
図10-1は、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、停止図柄決定処理が実行される(ステップS201)。停止図柄決定処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄といった、飾り図柄の可変表示において停止表示される飾り図柄の組合せが決定される。停止図柄決定処理に続いて、予告演出決定処理が実行される(ステップS202)。予告演出決定処理は、有利示唆演出に含まれる予告演出を決定可能とする。
予告演出決定処理が実行された後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS203)。演出制御パターンは、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターン、その他、各種の演出実行を制御するための制御パターンなどを含んでいればよい。例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS202の予告演出決定処理による決定結果に対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップS203により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS204)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS205)。このときには、ステップS203にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
続いて、可変表示開始時の保留表示更新設定を行う(ステップS206)。例えば、画像表示装置5の画面上に設けられた保留表示エリアにおいて、保留番号「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」~「4」などに対応した表示部位にある保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。画像表示装置5の画面上に設けられたアクティブ表示部では、保留表示エリアにおいて消去(消化)した保留表示に対応したアクティブ表示が行われるようにすればよい。なお、保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリアにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS207)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10-2は、停止図柄決定処理として、可変表示開始設定処理のステップS201にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。停止図柄決定処理では、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップS221)。スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かは、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンに基づいて判定可能である。
スーパーリーチのリーチ演出が実行されない場合には(ステップS221;No)、非リーチ時やノーマルリーチ時の最終停止図柄を決定して(ステップS222)、停止図柄決定処理を終了する。非リーチ時には、可変表示結果が「ハズレ」になる。ノーマルリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならない非リーチ時には、最終停止図柄として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。非リーチ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「ハズレ」になるノーマルリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。リーチハズレ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「大当り」になるノーマルリーチ時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。大当り時の最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。
スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合には(ステップS221;Yes)、スーパーリーチ時の最終停止図柄を決定する(ステップS223)。スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。可変表示結果が「ハズレ」になるスーパーリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示結果が「大当り」になる大当り時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。
スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になるか「ハズレ」になるかにかかわらず、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄が、確定飾り図柄として停止表示される。このようなリーチハズレ組合せや大当り組合せを構成する左右の飾り図柄は、リーチ図柄ともいう。リーチ図柄として決定可能な飾り図柄は、例えば1~7の数字に対応する7種類の飾り図柄といった、複数種類の飾り図柄を含んでいればよい。数字に対応する飾り図柄は、数字を示す演出画像のみであってもよいし、数字に加えて各種のキャラクタを示す演出画像であってもよい。リーチ図柄は、リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数の飾り図柄のいずれかに決定されるようにすればよい。リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が異なっていてもよい。例えば、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が低くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなる。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が高くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなる。このような決定割合の設定では、7の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も高くなり、6の数字、5の数字、4の数字、3の数字、2の数字となるに伴い、リーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が低くなり、1の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も低くなる。なお、リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。リーチ図柄となる飾り図柄ごとに割り当てられた判定値の個数が異なってもよいし、リーチ図柄となる飾り図柄にかかわらず割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。大当り種別に応じて、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が異なってもよい。
ステップS223に続いて、決定されたリーチ図柄は7の数字に対応する飾り図柄であるか否かを判定する(ステップS224)。このとき、リーチ図柄が7以外の数字に対応する飾り図柄であれば(ステップS224;No)、停止図柄決定処理を終了する。リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合には(ステップS224;Yes)、設定示唆演出を実行するか否かに応じた設定示唆演出の有無を決定する(ステップS225)。設定示唆演出は、設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。設定示唆演出の有無として、設定示唆演出を実行しない「演出なし」、または、設定示唆演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。
ステップS225の決定結果に基づいて、設定示唆演出を実行する「演出あり」に決定されたか否かを判定する(ステップS226)。設定示唆演出を実行しない「演出なし」に決定された場合には(ステップS226;No)、停止図柄決定処理を終了する。「演出あり」に決定された場合には(ステップS226;Yes)、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップS227)。演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の電源投入時に、主基板11の側から送信された設定値通知コマンドを受信し、通知された設定値をRAM122の所定領域に格納すればよい。これにより、ステップS227では、RAM122に格納されている設定値を特定すればよい。
ステップS227に続いて、設定示唆パターンを決定してから(ステップS228)、停止図柄決定処理を終了する。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の設定示唆パターンのうちいずれかに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
図10-3は、設定示唆演出実行決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆演出実行決定テーブルとして、図10-3に示す決定テーブルTA01を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS225では、決定テーブルTA01を参照することなどにより、設定示唆演出の有無が決定される。決定テーブルTA01では、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が異なっている。例えば、可変表示結果が「大当り」である場合には、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも、設定示唆演出を実行する「演出あり」の決定割合が高くなる。このような決定割合の設定では、設定示唆演出が実行された場合に、設定示唆演出が実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。なお、設定示唆演出実行決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。
図10-4(A)は、設定示唆パターンの構成例を示している。この実施例では、複数の設定示唆パターンとして、4つのパターンRE-0~パターンRE3が設けられている。これらの設定示唆パターンは、図柄表示色を変化させるか否かや、変化させる場合の表示色に応じて、示唆内容が異なっている。図柄表示色は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色であり、通常表示色となる赤色の他に、銅色、銀色、金色を含む示唆表示色に変化可能である。パターンRE-0は、図柄表示色を変化させず、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。パターンRE-1は、図柄表示色を銅色に変化させ、設定値が2以上であることの確定を示唆する。パターンRE-2は、図柄表示色を銀色に変化させ、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。パターンRE-3は、図柄表示色を金色に変化させ、最高の設定値となる6であることの確定を示唆する。このように、リーチ図柄を用いた設定示唆演出では、図柄表示色が変化したか否かや、変化後の図柄表示色に応じて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行うことができる。
図10-4(B)は、設定示唆パターン決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆パターン決定テーブルとして、図10-4(B)に示す決定テーブルTA11を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS228では、決定テーブルTA11を参照することなどにより、設定示唆パターンが決定される。決定テーブルTA11では、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、設定示唆パターンの決定結果に割り当てられた判定値の個数が異なっている部分がある。
リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄となることから、大当り遊技状態に制御される割合が高い。そして、設定示唆演出がパターンRE-0で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が低く、設定示唆演出がパターンRE-1で実行される場合は設定値が2以上であることが確定する。また、設定示唆演出がパターンRE-2で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が高く、設定示唆演出がパターンRE-3で実行される場合は最高の設定値となる6であることが確定する。このように、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった場合のリーチ図柄には、7以外の数に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う図柄表示態様と、7の数字に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともにパチンコ遊技機1において設定されている設定値に関する示唆を行う図柄表示態様とが含まれている。リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄の場合には、リーチ図柄が通常表示色で表示されることで大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、図柄表示色が変更されることで、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともに設定値に関する示唆を行うことになる。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、演出態様が異なるように実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1である場合には、設定示唆パターンがパターンRE-1に決定されないので、図柄表示色が銅色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が銅色に変更されるか否かが異なる。パチンコ遊技機1において設定されている設定値が6以外である場合には、設定示唆パターンがパターンRE-3に決定されないので、図柄表示色が金色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機において設定されている設定値が6であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が金色に変更されるか否かが異なる。
設定示唆演出は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色である図柄表示色を変更するものに代えて、あるいは、図柄表示色を変更するものに加えて、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の形状や模様といった、リーチ態様における任意の態様を変更するものであってもよい。あるいは、背景画像や外枠画像その他の任意の演出画像の表示、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光体の点灯、演出用可動部材の動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置による演出態様を変更するものであってもよい。設定示唆演出その他のパチンコ遊技機1における任意の演出は、演出制御に関連する任意のデータ、演出制御に関連しない任意のデータ、あるいは、これらを組み合わせたデータが、演出実行用として予め定められた単一または複数の条件式を満足する場合に、実行可能であればよい。図柄表示色を変更する演出は、変更演出ともいう。
複数の設定示唆パターンには、大当り遊技状態に制御される場合にのみ決定可能なパターンと、大当り遊技状態に制御されない場合にも決定可能なパターンとが、含まれていてもよい。例えば、パターンRE-0とパターンRE-1は、可変表示結果が「ハズレ」である場合にも、所定割合で決定可能となるのに対し、パターンRE-2とパターンRE-3は、可変表示結果が「大当り」である場合にのみ所定割合で決定可能となり、可変表示結果が「ハズレ」である場合には決定不可能となるようにしてもよい。この場合に、パターンRE-2は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値にかかわらず、共通の割合で決定されるのに対し、パターンRE-3は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる割合で決定されてもよい。
図10-5は、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS241)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS241;No)、可変表示の進行に伴い各種演出を実行するための制御が行われる。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップS203にて決定された演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、各種指令を作成する。この指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、可動体32などの演出用可動部材を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて各種演出を実行できればよい。
可変表示中演出処理では、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS242)。予告演出期間である場合には(ステップS242;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップS243)。予告演出期間ではない場合や(ステップS242;No)、ステップS243の制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS244)。リーチ演出期間である場合には(ステップS244;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップS245)。ステップS245の制御により、リーチ図柄となる飾り図柄が停止表示されてから、図柄表示色の変更後におけるリーチ演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる。
リーチ演出期間ではない場合や(ステップS244;No)、ステップS245の制御を行った後には、変更演出期間であるか否かを判定する(ステップS246)。変更演出期間は、リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、図柄表示色を変更する演出の実行期間として、予め定められていればよい。変更演出期間である場合には(ステップS246;Yes)、変更演出を実行する制御が行われる(ステップS247)。変更演出期間ではない場合や(ステップS246;No)、ステップS247の制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS248)、可変表示中演出処理を終了する。
変更演出期間は、変更演出の演出態様に応じて、異なる時間長に設定されてもよい。例えばパターンRE-0の場合には変更演出期間が最も短い第1期間に設定され、パターンRE-1の場合には変更演出期間が第1期間よりも長い第2期間に設定され、パターンRE-2の場合には変更演出期間が第2期間よりも長い第3期間に設定され、パターンRE-3の場合には変更演出期間が最も長い第4期間に設定されてもよい。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、その演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画供給サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、このような有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合にも行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲を喚起しないため、不利な演出の実行期間が長いと、かえって遊技者に不快感を与えてしまうという問題がある。そこで、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるようにする。これにより、遊技者にとって有利な演出が実行された場合に、遊技者が見逃すことを防止できるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保できることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開され、パチンコ遊技機1に対する公衆の興味を高めることができる。加えて、多くの場合に、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることにより、遊技場側からすれば、遊技者により遊技場の宣伝が行われたことになる。このように、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすことになる。
可変表示時間が経過した場合には(ステップS241;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS249)。図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS249;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS249;Yes)、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS250)。続いて、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS251)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS252)、可変表示中演出処理を終了する。
図10-6は、設定示唆演出の実行例を示している。図10-6(A)は、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様でリーチ成立となる演出実行例HD101を示している。「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rには7の数字に対応する飾り図柄が停止表示されることで、リーチ成立となりノーマルリーチのリーチ演出が実行される。図10-6(B)は、ノーマルリーチのリーチ演出がスーパーリーチのリーチ演出に移行するリーチ発展となる演出実行例HD102を示している。画像表示装置5の表示画面では飾り図柄が縮小表示され、スーパーリーチのリーチ演出における演出画像の表示が行われる。図10-6(C)は、設定示唆演出となる変更演出が実行される演出実行例HD103を示している。停止表示されているリーチ図柄に重畳して、変更演出に対応する演出表示が表示される。また、「図柄表示色変更!!」といったメッセージを報知する演出画像が表示されることで、図柄表示色を変更する示唆が行われる。
図10-6(D1)は、パターンRE-0により図柄表示色が変化しない演出実行例HD111を示している。図10-6(D2)は、パターンRE-1により図柄表示色が銅色に変化する演出実行例HD112を示している。図10-6(D3)は、パターンRE-2により図柄表示色が銀色に変化する演出実行例HD113を示している。図10-6(D4)は、パターンRE-3により図柄表示色が金色に変化する演出実行例HD113を示している。演出実行例HD111では、パターンRE-0によりリーチ図柄の表示色が変化せず、通常表示色である赤色のまま変更されない。このように図柄表示色が変更されない失敗演出(ガセ演出)が実行され、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。演出実行例HD112では、パターンRE-1によりリーチ図柄の表示色が銅色に変更されることで、設定値が2以上であることの確定を示唆する。演出実行例HD113では、パターンRE-2によりリーチ図柄の表示色が銀色に変更されることで、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。演出実行例HD114では、パターンRE-3によりリーチ図柄の表示色が金色に変更されることで、最高の設定値となる6の確定を示唆する。
設定示唆演出は、リーチ図柄の表示色を変更可能な変更演出の他にも、例えば擬似連演出や先読み予告演出など、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。可変表示の実行中に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる演出であってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行う場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、その示唆が終了する場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なるパターンが含まれてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定されるパターンの演出態様による示唆が行われることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の実行中には、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う一方で、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行わないようにしてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うようにしてもよい。大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うことなく、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われる場合があってもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
(特徴部17AKに関する説明)
続いて、特徴部17AKについて説明する。特徴部17AKにおいて、基本説明と共通する部分(構成、処理等)については説明を省略する。
(特徴部17AKのパチンコ遊技機の構成例)
図11-1は、特徴部17AKのパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図11-1において、図1のパチンコ遊技機1と同様の構成については同じ番号を付して説明を省略する。
図11-1に示すように特徴部17AKに係るパチンコ遊技機1では、画像表示装置5の前面に重畳する位置に可動役物17AK1が設けられている。可動役物17AK1や内部にモータやアクチュエータといった駆動機構を備え、パチンコ遊技機1では、可動役物17AK1を動作させる演出を実行可能となっている。図11-1では、可動役物17AK1は、3つの星の役物が連なる構造となっているが、可動役物17AK1は任意の構造でよい。
図11-1に示すように可動役物17AK1が画像表示装置5の前面に重畳していることから画像表示装置5の表示画面の可動役物17AK1の後方部分が遊技者から視認不可能となっている。そのため、画像表示装置5においては画像や映像を使った演出を実行可能な演出領域17AK2は、可動役物17AK1がこのように設けられていない遊技機と比較して小さく(狭く)なっている。図11-1に示す例では、画像表示装置5の表示画面の3、4割程度が可動役物17AK1で覆われている。なお、この割合は任意の割合でよい。また、画像表示装置5の表示画面の可動役物17AK1の後方部分が遊技者から視認不可能ではなく、可動役物17AK1の隙間から表示画面が見えているといったように、表示画面の可動役物17AK1の後方部分が視認困難となっていてもよい。そして、またその隙間から見えている表示画面で可動役物17AK1に対応したエフェクトを表示して可動役物17AK1が目立つようにしてもよい。
このように、この実施例では、画像表示装置5の前面といった遊技者の目を惹く位置に可動役物17AK1を配置し、そのような遊技者の目を惹く可動役物17AK1を動作させる演出を実行するので、インパクトのある演出を実行でき、演出の興趣が向上する。
そのような可動役物17AK1を画像表示装置5の前面に配することで、演出領域17AK2が通常(可動役物17AK1がない場合の画像表示装置5)よりも狭くなっている。このように、通常より狭くなった演出領域17AK2に「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rを設け、3箇所の飾り図柄表示エリアにおいて同じサイズでの飾り図柄の可変表示を実行すると、各飾り図柄が小さくなり、結果として可変表示が見づらくなる。そこで、特徴部17AKに係るパチンコ遊技機1では、演出領域17AK2における飾り図柄の可変表示に特徴を有している。具体的には、図11-1に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lが演出領域17AK2の略中央部に大きく設けられ、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5C、5Rは演出領域17AK2の右下部分に「左」の飾り図柄表示エリア5Lよりも小さく設けられている。このように、特徴部17AKでは、飾り図柄表示エリア5L(第1可変表示領域)は、飾り図柄表示エリア5C、5R(第2可変表示領域)よりも遊技者に認識されやすい位置に設けられ、飾り図柄表示エリア5L(第1可変表示領域)において、飾り図柄を、飾り図柄表示エリア5C、5R(第2可変表示領域)において可変表示するときよりも大きいサイズにて可変表示可能となっている。
このように、一つの飾り図柄を大きくするだけでは演出的には面白みに乏しく、意味もなく大きくしているだけに見えてしまう可能性がある。そこで、特徴部17AKに係るパチンコ遊技機1では、遊技者に認識されやすい位置に大きいサイズで設けられた「左」の飾り図柄表示エリア5Lで可変表示される一つの飾り図柄により、スーパーリーチに発展するか否かを煽る演出が実行されるようになっている。このように、一つの飾り図柄表示エリアを大きくして、意外性のある飾り図柄の可変表示を実行できるとともに、該飾り図柄表示エリアにおいてスーパーリーチに発展するか否かを煽る演出を実行するので、該飾り図柄表示エリアにおける可変表示や該演出に遊技者を注目させることができ、興趣が向上する。また、画像表示装置5の演出領域17AK2が狭い場合でも、一つの飾り図柄表示エリアを大きくすることで、ダイナミックな可変表示を実行でき、該飾り図柄表示エリアにおけるスーパーリーチに発展するか否かを煽る演出や、可動役物17AK1を使用した演出により演出効果の向上を図れる。
この実施例では、「左」の飾り図柄表示エリア5Lを表示エリア5L、「中」の飾り図柄表示エリア5Cを表示エリア5C、「右」の飾り図柄表示エリア5Rを表示エリア5R、「左」の飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄を左図柄、「中」の飾り図柄表示エリア5Cの飾り図柄を中図柄、「右」の飾り図柄表示エリア5Rの飾り図柄を右図柄と略して説明する。
演出領域17AK2の略中央部に大きく設けられ、表示エリア5C、5Rよりも遊技者に認識されやすい位置に設けられた表示エリア5Lを第1可変表示領域ともいう。これに対して、演出領域17AK2の右下部分に表示エリア5Lよりも小さく設けられ、表示エリア5Lよりも遊技者に認識されにくい位置に設けられた表示エリア5C、5Rを第2可変表示領域ともいう。なお、この実施例では、第1可変表示領域(における飾り図柄)は第2可変表示領域(における飾り図柄)よりも大きく、演出領域17AK2の略中央部に設けられることで、遊技者に認識されやすくなっていたが、表示位置、サイズ、色、明るさ、表示レイヤの等、またはこれらの組合せにより、第1可変表示領域は第2可変表示領域より遊技者に認識されやすくなっていればよい。例えば、第1可変表示領域となる表示エリア5Lは、演出領域17AK2の略中央部に設けられていたが、画像表示装置5全体の略中央部に設けられていてもよいし、表示エリア5Lのおける飾り図柄が表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄よりも濃い色となっていてもよい。
なお、特徴部17AKに係る遊技機は、図11-1に示すように遊技領域が構成されたパチンコ遊技機1に限定されず、遊技領域が左領域と右領域とに区切られ、入賞球装置6A(第1始動入賞口)が左領域(例えば画像表示装置5の下方)に設けられる一方、通過ゲート41、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が右領域(例えば画像表示装置5の右側)に設けられたパチンコ遊技機に本発明の可動役物17AK1を設けて特徴部17AKを適用してもよい。このようなパチンコ遊技機では、打球操作ハンドルへの操作により、左領域を狙った打球操作(左打ち操作)及び右領域を狙った打球操作(右打ち操作)が可能であり、通常状態(低ベース状態)では左打ち操作により遊技を行い、高ベース状態や大当り遊技状態では右打ち操作により遊技を行う。
なお、可動役物17AK1は、遊技球が通過または進入可能な領域(各種入賞口、特定領域、通過ゲートや単に遊技球が通過可能な領域)として構成されていてもよい。即ち、遊技球が通過または進入可能な役物(構造体)が画像表示装置5の少なくとも一部を覆う(重畳する)ことによって、表示画面の少なくとも一部が視認できない遊技機に特徴部17AKを適用してもよい。例えば、画像表示装置5の前面側に、遊技球が通過可能な穴が設けられた皿上の役物(クルーン)や回転体、遊技球を遊ばせる(揺動させるたり振り分ける)部材、進入位置とは異なる位置に遊技球を誘導するワープ機構等が設けられていてもよい。このようにすることで、画像表示装置5の表示画面と遊技球が通過可能なルートが近くなり、画像表示装置5における演出と遊技球の流れを並行して視認可能になり、興趣が向上する。
(特徴部17AKの演出動作例)
続いて、特徴部17AKの演出動作例について説明する。特徴部17AKでは、画像表示装置5のおける可変表示に使用される飾り図柄として、数字情報(例えば1~7の数字)を含む通常の飾り図柄と、特定の文字情報を含む特定飾り図柄と、特定の文字情報とは異なる特殊文字情報を含む特殊飾り図柄と、が設けられている。特定飾り図柄には、第1文字情報を含む第1特定飾り図柄(第1装飾識別情報)と、第2文字情報を含む第2特定飾り図柄(第2装飾識別情報)と、が設けられている。
そして、第1特定飾り図柄が停止した後に、第2特定飾り図柄が停止し、第1特定飾り図柄と第2特定飾り図柄とが近接して合体して消去され、代わりに特殊飾り図柄(特殊装飾識別情報)が表示される特殊演出を実行可能になっている。特殊演出が実行された後には、有利な有利状態に制御されることを示唆する特定演出(特殊スーパーリーチ)が実行されるようになっている。
第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄は、大きく表示された表示エリア5Lにて可変表示が実行される。表示エリア5Lにて第1特定飾り図柄が表示され、該第1特定飾り図柄が停止すると、第1特定飾り図柄は視認性を落とした態様で表示エリア5Lから退避した位置(例えば表示エリア5Lの左側等)に表示される。その後、表示エリア5Lにて可変表示が再開されて、第2特定飾り図柄が表示され、該第2特定飾り図柄が停止すると、上述の特殊演出が実行されて、第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄が合体して消去され、表示エリア5Lに特殊飾り図柄が停止する。このように、特殊飾り図柄表示エリア5Lに特殊飾り図柄が停止すると、その後特定演出が実行される(特殊スーパーリーチに発展する)。
このように、第1特定飾り図柄が停止した後、第1特定飾り図柄は視認性を落とした態様で第2特定飾り図柄の可変表示を実行するので、第1特定飾り図柄に含まれる第1文字情報と、第2特定飾り図柄に含まれる第2文字情報と、が紛らわしくなることを防止できる。
また、第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄の可変表示を、ともに大きく表示された表示エリア5Lにて実行することが特徴部17AKの一つの特徴(特徴部18AK)となっている。このように、特徴部17AKでは、左図柄を大きく表示することで意外性のある可変表示を実行できるとともに、第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄の可変表示を、ともに大きく表示された表示エリア5Lにて実行するので、遊技者を注目させることができ、演出の興趣が向上する。
表示エリア5Lにおける可変表示中に、第1特定飾り図柄が表示されたが、該第1特定飾り図柄が停止しない場合や、第1特定飾り図柄が停止した後に、第2特定飾り図柄が表示されたが、該第2特定飾り図柄が停止せずに、特殊演出が実行されない場合(いわゆるガセの場合)もあるようになっている。第1特定飾り図柄を可変表示することで、第1特定飾り図柄が停止表示されることを示唆する演出を第1示唆演出ともいい、第2特定飾り図柄を可変表示することで、第2特定飾り図柄が停止表示されることを示唆する演出を第2示唆演出ともいう。
表示エリア5Lに第1特定飾り図柄が表示されて第1特定飾り図柄が停止するか否かの演出(第1示唆演出)が第1段階で、第1特定飾り図柄が停止した場合に、第2特定飾り図柄が表示されて第2特定飾り図柄が停止するか否かの演出(第2示唆演出)が第2段階であり、第2特定飾り図柄が停止した場合に実行される特殊演出が第3段階であり、その後に実行される特定演出(特殊スーパーリーチ)が第4段階となっている。第1示唆演出及び第2示唆演出は、段階的に特定演出(特殊スーパーリーチ)が実行されることを示唆する演出となっていることから、特殊スーパーリーチ示唆演出ともいう。
この実施例では、第1示唆演出が実行されて第1特定飾り図柄が停止した後に、第2特定飾り図柄を可変表示させる第2示唆演出が実行されるようになっている。このようにすることで、それぞれの特定飾り図柄を遊技者が視認しやすくなる。
なお、上述のように第2示唆演出は第1示唆演出が実行された後の第2段階の演出であるため、第1特定飾り図柄が停止されていないときには、第2特定飾り図柄が停止するか否かを煽る第2示唆演出は実行しないようになっている。これに限定されず、第1特定飾り図柄が停止されていないときに第2示唆演出を実行可能として、例えば特殊演出とは異なる他の演出に発展するようにしてもよい。
また、図11-1に示すように演出領域17AK2の略中央部に大きく設けられ、表示エリア5C、5R(第2可変表示領域)よりも遊技者により認識されやすい位置に設けられた表示エリア5L(第1可変表示領域)において、第1示唆演出や第2示唆演出が実行されるので、第1示唆演出や第2示唆演出を目立たせることができる。
図11-2、図11-3は、第1示唆演出、第2示唆演出、特殊演出が実行される場合等に画像表示装置5における演出動作例を示している。図11-2(A)は、下向きの矢印により、画像表示装置5の演出領域17AK2に設けられた表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示が実行されていることを示している。画像表示装置5の右側部分には、可動役物17AK1が設けられているが、この演出動作例では斜線で示し、詳細な図示は省略する。
この実施例では、表示エリア5Lでは、1~7の数字を含む通常の飾り図柄や特定飾り図柄が演出領域17AK2の上部から下部に向けてスクロール表示されることで、飾り図柄の可変表示が実行される。その一方で、表示エリア5C、5Rでは、1~7の数字のみから構成される飾り図柄が順次更新表示されることで可変表示が実行されるようになっている。このようにすることで、表示エリア5Lにおける可変表示に注目させることができる。なお、これはリーチとなる前までの可変表示の態様であり、表示エリア5Lと表示エリア5Rに同じ数字の飾り図柄が停止してリーチとなった後は、表示エリア5Cにてスクロール表示により可変表示が実行されればよい。
図11-2(B)は、表示エリア5Lにおいて第1特定飾り図柄17AK3が低速でスクロール表示されて出現したことを示している。第1特定飾り図柄17AK3は、第1キャラクタ画像17AK31と、第1文字情報17AK32(「α」の文字)と、を含んでいる。なお、この実施例では、第1文字情報17AK32は「α」の文字であるが、第1キャラクタ画像17AK31のキャラクタ名等を示す文字列であってもよい。
その後、図11-2(C)に示すように、第1特定飾り図柄17AK3が揺れ変動すること等により、第1特定飾り図柄17AK3が表示エリア5Lに停止することを示唆する第1示唆演出が実行される。このとき、第1特定飾り図柄17AK3が停止するか否かを煽るエフェクトが表示されたり、音声が出力されるようにしてもよい。
図11-2(C)に示すように、第1示唆演出が実行されているときは、表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄を消去するようになっている。これにより、第1示唆演出を目立たせることができる。なお、表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄を表示したままとしてもよい。このようにすることで、制御負担を軽減できる。
ここで、第1示唆演出が失敗(ガセ)となり、表示エリア5Lに第1特定飾り図柄17AK3が停止しない場合、図11-2(D)に示すように、表示エリア5Lにおける飾り図柄がスクロールして、第1特定飾り図柄17AK3が演出領域17AK2の下部に消えて行く。このとき、消去されていた表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄が再表示される。その後、例えば図11-2(E)に示すように、表示エリア5L、5C、5Rにハズレ組合せとなる飾り図柄が停止表示される。
また、第1示唆演出が成功となり、図11-2(F)に示すように、第1特定飾り図柄17AK3が表示エリア5Lに停止すると、図11-2(G)に示すように、該第1特定飾り図柄17AK3が左側にずれて、停止前の第1の視認性よりも低い第2の視認性にて表示される。第2の視認性は、例えば第1の視認性よりも飾り図柄の明度が低くなり、薄い色になっている。なお、第1の視認性は、表示エリア5Lにおいて通常飾り図柄が可変表示するときと同様の視認性であればよい。
その後、例えば、図11-2(H)に示すように、表示エリア5Lにおいて第2特定飾り図柄17AK4が低速でスクロール表示されて出現する。第2特定飾り図柄17AK4は、第2キャラクタ画像17AK41と、第2文字情報17AK42(「β」の文字)と、を含んでいる。なお、この実施例では、第2文字情報17AK42は「β」の文字であるが、第2キャラクタ画像17AK41のキャラクタ名等を示す文字列であってもよい。
そして、図11-2(I)に示すように、第2特定飾り図柄17AK4が揺れ変動すること等により、第2特定飾り図柄17AK4が表示エリア5Lに停止することを示唆する第2示唆演出が実行される。このとき、第2特定飾り図柄17AK4が停止するか否かを煽るエフェクトが表示されたり、音声が出力されるようにしてもよい。
図11-2(I)に示すように、第2示唆演出が実行されているときにも、表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄が消去されたままになっている。これにより、第2示唆演出を目立たせることができる。なお、第1示唆演出の実行時に表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄を表示したままする場合には、引き続き表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄を表示したままとしてもよいし、第1示唆演出が成功となり、第2段階の第2示唆演出に進んだことで、このときに表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄を消去するようにしてもよい。
このとき、第2特定飾り図柄17AK4は、停止表示されている第1特定飾り図柄17AK3の第2の視認性よりも高い第3の視認性で表示される。これより、第2文字情報17AK42(「β」の文字)が、第1文字情報17AK32(「α」の文字)と紛らわしくなることを防止でき、第2示唆演出を分かりやすくすることができる。特に、第2文字情報17AK42が、第1文字情報17AK32と紛らわしい文字列である場合には、第2文字情報17AK42を遊技者に認識させやすくすることができ、第2文字情報17AK42を遊技者に印象づけることができる。なお、第3の視認性は、第1特定飾り図柄17AK3が停止前の第1の視認性と同様であればよい。第1特定飾り図柄17AK3が停止した後に、第2特定飾り図柄17AK4のスクロール表示(停止煽り)によって、第1文字情報17AK32を隠すようにして、第2文字情報17AK42と混同しないようにしてもよい。
なお、第2特定飾り図柄17AK4の第3の視認性は第1特定飾り図柄17AK3が停止前の第1の視認性よりも高くしてもよい。このようにすることで、第1段階の第1示唆演出で第1特定飾り図柄17AK3が停止した状態で、より視認性の高い第3の視認性で第2特定飾り図柄17AK4が停止するか否かを示唆する(煽る)第2段階の第2示唆演出を実行可能なので、視認性が段階的に高くなるような演出が可能になり、演出効果が向上する。また、第1の視認性を第3の視認性より高くして、第1段階の第1示唆演出を強調するようにしてもよい。
なお、飾り図柄(特定飾り図柄)の視認性は第1の視認性>第2の視認性であり、第3の視認性>第2の視認性である関係性が担保されていれば、どのような見せ方であってもよい。例えば、視認性を下げる場合に、ぼかしを入れて視認性を下げる、半透明として視認性を下げる、サイズを小さくして視認性を下げる、エフェクトなどの演出画像によって隠すことによって視認性を下げる等してもよい。
また、図11-2(H)、(I)に示すように、第2特定飾り図柄17AK4は、停止表示されている第1特定飾り図柄17AK3の一部に重畳するように表示(可変表示)されるようになっている。これにより、第1特定飾り図柄17AK3と第2特定飾り図柄17AK4とが合体することを直感的に遊技者に認識させることができ、演出の興趣が向上する。なお、第2特定飾り図柄17AK4が第1特定飾り図柄17AK3に重畳したときに、第1特定飾り図柄17AK3と第2特定飾り図柄17AK4とが合体することを煽る演出を実行するようにしてもよい。なお、第2特定飾り図柄17AK4は、停止表示されている第1特定飾り図柄17AK3の完全に重畳するように表示(可変表示)されるようにしてもよいし、演出領域17AK2において停止表示された第1特定飾り図柄17AK3の表示スペースを確保できる場合等には、第2特定飾り図柄17AK4は、必ずしも第1特定飾り図柄17AK3に重畳しなくてもよく、例えば、第2特定飾り図柄17AK4は、停止表示されている第1特定飾り図柄17AK3に隣接して表示(可変表示)されるようにしてもよい。
ここで、第2示唆演出が失敗(ガセ)となり、表示エリア5Lに第2特定飾り図柄17AK4が停止しない場合、図11-2(J)に示すように、表示エリア5Lにおける第2特定飾り図柄17AK4が停止していた第1特定飾り図柄17AK3とともにスクロールして、図11-2(K)に示すように消去される。このとき、消去されていた表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄が再表示される。このように、第2示唆演出が失敗(ガセ)の場合、第1特定飾り図柄17AK3も消去するので、第1特定飾り図柄17AK3が表示されたままの状態で、遊技者に期待度が高い(依然演出が発展するチャンスがある等)と誤解させてしまうことを防止できる。
なお、第2示唆演出が失敗(ガセ)の場合、第1特定飾り図柄17AK3を第2特定飾り図柄17AK4とともにスクロールして消去する態様に限定されず、第1特定飾り図柄17AK3の視認性を徐々に低下させて消去するようにしてもよい。例えば、徐々に透明になってフェイドアウトするようにしてもよし、徐々に小さくなって消去されるようにしてもよい。また、第2示唆演出が失敗(ガセ)の場合、直ちに第1特定飾り図柄17AK3を消去するようにしてもよい。また、第2示唆演出が失敗(ガセ)の場合、第1特定飾り図柄17AK3を消去せずに表示したままとして、例えば他の演出に分岐する場合があるようにしてもよい。
その後、例えば図11-2(L)に示すように、表示エリア5L、5C、5Rにハズレ組合せとなる飾り図柄が停止表示される。図11-2(E)、(L)に示すように、この実施例では、表示エリア5Lに表示される通常飾り図柄は数字情報と付随情報(ここでは星の画像や音符の画像)とを含んだ図柄となっている。
また、第2示唆演出が成功となり、図11-3(A)に示すように、第2特定飾り図柄17AK4が表示エリア5Lに停止すると、図11-3(B)に示すように、第1特定飾り図柄17AK3と第2特定飾り図柄17AK4とが合体する特殊演出が実行され、第1特定飾り図柄17AK3と第2特定飾り図柄17AK4とが消去されて、図11-3(C)に示すように、表示エリア5Lに特殊飾り図柄17AK5が表示される。特殊飾り図柄17AK5は、第3キャラクタ画像17AK51と、特殊文字情報17AK52(「特殊SP」の文字)と、を含んでいる。
このように、特殊演出は、第1キャラクタ画像17AK31と第2キャラクタ画像17AK41が合体して第3キャラクタ画像17AK51が生成されるとともに、第1文字情報17AK32と第2文字情報17AK42とは異なる特殊文字情報17AK52が表示される演出となっている。このような演出により、その後に特定演出が実行されることが報知されるので、演出の興趣が向上する。なお、特殊文字情報17AK52は、第1示唆演出及び第2示唆演出が成功したことに対応して表示されるので、第1文字情報17AK32や第2文字情報17AK42よりも目立つ態様(大きい態様、明るい態様等)であってもよい。
なお、図11-3(A)で、第2特定飾り図柄17AK4が表示エリア5Lに停止した後に、第1特定飾り図柄17AK3の視認性を第2の視認性から第1の視認性(または第3の視認性)に戻して、第1特定飾り図柄17AK3と第2特定飾り図柄17AK4とを用いた演出が実行されることを認識しやすくしてもよい。
表示エリア5Lに特殊飾り図柄17AK5が停止表示されると、スーパーリーチとして、特殊文字情報17AK52(「特殊SP」の文字)によって示される特殊スーパーリーチが実行される。この実施例では、特殊スーパーリーチとして、それぞれ大当りとなる期待度(信頼度)が異なる特殊スーパーリーチA、B及びCが設けられており、図11-3(D)~(F)に示すように、特殊スーパーリーチA、B及びCうちのいずれかに発展する。なお、特殊スーパーリーチでは、演出領域17AK2の左右部分等に同じ数字の飾り図柄が停止表示されて、演出領域17AK2において特殊スーパーリーチの種類に応じた画像や映像の表示(リーチ演出)が実行されればよい。
このように、特殊飾り図柄17AK5に含まれる特殊文字情報17AK52は、その後に実行される特定演出(発展先となるスーパーリーチの種類)を示す文字情報となっている。これにより、特殊演出と特定演出を結び付けることができ、演出が分かりやすくなる。なお、特殊文字情報17AK52は、特定演出(発展先となるスーパーリーチの種類)を直接示す文字情報であることを示すものに限定されず、特定演出が実行されることや発展先を示唆する文字情報であってもよい。また、発展先とは異なる文字情報であって、特殊飾り図柄に関連する文字情報(例えば第3キャラクタ画像17AK51に対応した「γ」の文字や第3キャラクタ画像17AK51のキャラクタ名やセリフ等)であってもよい。
なお、この実施例では、第1特定飾り図柄17AK3及び第2特定飾り図柄17AK4が表示エリア5Lに停止すると(第1示唆演出及び第2示唆演出が成功すると)、必ず特殊演出が成功するようになっていたが、例えば低確率で特殊演出が失敗するガセの場合があってもよい。例えば、第1特定飾り図柄17AK3及び第2特定飾り図柄17AK4が停止後に合体が失敗するような演出が実行されるようにしてもよい。また、特殊演出の実行パターンを複数設けてもよい。例えば、特殊演出が実行された後に複数種類のいずれかの特殊飾り図柄が表示されるようにして、特殊飾り図柄の種類によってその後に実行される特殊スーパーリーチの種類を示唆するようにしてもよい。
さらに、第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄をそれぞれ複数種類設けて、第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄が停止した場合、第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄の組合せにより、その後の特殊演出の演出態様(例えば特殊飾り図柄の種類)が異なるようにしてもよい。このようにすることで、いずれの第1特定飾り図柄及び第2特定飾り図柄が停止するかに注目させることができ、第1示唆演出、第2示唆演出、特殊演出の演出効果を向上させることができる。
特徴部17AKでは、上述のような第1特定飾り図柄を使用した第1示唆演出、第2特定飾り図柄を使用した第2示唆演出、特殊飾り図柄を使用した特殊演出とは異なる演出として、表示エリア5Lにおいて数字情報(例えば1~7の数字)を含む通常の飾り図柄(通常飾り図柄、第3装飾識別情報)を使用した特別演出(例えば通常スーパーリーチ)が実行されることを示唆する第3示唆演出を実行可能となっている。
この実施例では、通常飾り図柄は、数字情報と付随情報(演出画像等)とを含んで構成される。付随情報は、表示態様を変化させることにより特別演出が実行されることを示唆する画像(示唆情報)となっている。このような付随情報を含む飾り図柄の可変表示は、表示エリア5Lのみで実行され、表示エリア5C、5Rでは、付随情報を含まない飾り図柄の可変表示が実行される。つまり、第3示唆演出は、表示エリア5Lで実行され、表示エリア5C、5Rでは実行されないようになっている。このように、飾り図柄表示エリア5C、5R(第2可変表示領域)よりも遊技者に認識されやすい位置に設けられ、飾り図柄表示エリア5C、5R(第2可変表示領域)において可変表示するときよりも大きいサイズにて飾り図柄を可変表示可能な飾り図柄表示エリア5L(第1可変表示領域)において第3示唆演出を実行するので、第3示唆演出を目立たせることができ、第3示唆演出に注目させることができるので、演出効果が向上する。
なお、数字情報と付随情報とを含んで構成された飾り図柄は、通常状態において使用され、時短状態や確変状態においては数字情報と付随情報とを含んで構成された飾り図柄を使用せずに、数字情報のみを用いた飾り図柄を可変表示させてもよい。その場合、数字のみの図柄の可変表示では、第1示唆演出、第2示唆演出、第3示唆演出を実行しないので、ハズレ変動においてこれらの演出を実行することにより時短状態における変動効率を妨げることがなくなる。また、時短状態や確変状態においては数字情報と付随情報とを含んで構成された飾り図柄を使用しないことで、通常状態と比べて高速の変動が行われる状態において、第1示唆演出、第2示唆演出、第3示唆演出といった図柄停止煽りが行われることによって、演出が煩雑となって興趣が低下することを抑制可能である。
図11-4、図11-5は、第3示唆演出が実行される場合等に画像表示装置5における演出動作例を示している。図11-4(A)は、下向きの矢印により、画像表示装置5の演出領域17AK2に設けられた表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示が実行されていることを示している。画像表示装置5の右側部分には、可動役物17AK1が設けられている。
図11-4(B)は、表示エリア5Lにおいて「5」の数字情報を含む通常飾り図柄が低速でスクロール表示されて出現したことを示している。通常飾り図柄のうち奇数の数字情報を含む奇数飾り図柄は、付随情報として星の画像17AK6を含んでいる。星の画像17AK6は、第1示唆情報ともいう。
第3示唆演出が実行される場合には、その後、図11-4(C)に示すように、「5」の飾り図柄が揺れ変動するとともに、星の画像17AK6が拡大する第3示唆演出が実行される。その後、図11-4(D)、(E)に示すように、星の画像17AK6がさらに拡大し、「5」の飾り図柄(の枠)から飛び出す演出が実行される場合ある。このように、この実施例では、星の画像17AK6が拡大して飾り図柄から飛び出す演出が、第3示唆演出が成功となった場合の演出態様であり、その後、図11-4(F)に示すように、演出領域17AK2の左右部分に5の数字を示す飾り図柄が停止した態様となり、通常スーパーリーチに発展する。
なお、奇数飾り図柄に付随される星の画像17AK6が拡大する第3示唆演出は失敗(ガセ)となって、通常スーパーリーチに発展しない場合もある。この場合、図11-4(D)に示すように、星の画像17AK6がさらに拡大して、「5」の飾り図柄(の枠)から飛び出すことが示唆された後に、星の画像17AK6が元の大きさに戻って、「5」の飾り図柄が停止して、図11-4(G)に示すように、表示エリア5L、5C、5Rにハズレ組合せとなる飾り図柄が停止表示される。
図11-4(B)に示すように、表示エリア5Lにおいて「5」の数字情報を含む通常飾り図柄がスクロール表示された後、第3示唆演出が実行されることなく、図11-4(G)に示すように、表示エリア5L、5C、5Rにハズレ組合せとなる飾り図柄が停止表示される場合もある。
また、表示エリア5Lにおいて「5」の数字情報を含む通常飾り図柄がスクロール表示された後、そのままスクロール表示が継続して、図11-5(A)、(B)に示すように、演出領域17AK2の下部に「5」の数字情報を含む通常飾り図柄が消えていくとともに、演出領域17AK2の上部から「4」の数字情報を含む通常飾り図柄が出現する。通常飾り図柄のうち偶数の数字情報を含む偶数飾り図柄は、付随情報として音符の画像17AK7を含んでいる。音符の画像17AK7は、第2示唆情報ともいう。なお、星の画像17AK6や音符の画像17AK7は示唆画像の一例であり、任意の画像であってもよい。
第3示唆演出が実行される場合には、その後、図11-5(C)に示すように、「4」の飾り図柄が揺れ変動するとともに、音符の画像17AK7が拡大する第3示唆演出が実行される。その後、図11-5(D)に示すように、音符の画像17AK7がさらに拡大し、「5」の飾り図柄(の枠)から飛び出す演出が実行される場合がある。このように、この実施例では、音符の画像17AK7が拡大して飾り図柄から飛び出す演出が、第3示唆演出が成功となった場合の演出態様であり、その後、図11-5(E)に示すように、演出領域17AK2の左右部分に4の数字を示す飾り図柄が停止した態様となり、通常スーパーリーチに発展する。
なお、偶数飾り図柄に付随される音符の画像17AK7が拡大する第3示唆演出は失敗(ガセ)となって、通常スーパーリーチに発展しない場合もある。この場合、図11-5(C)に示すように、音符の画像17AK7が拡大して、「4」の飾り図柄(の枠)から飛び出すことが示唆された後に、音符の画像17AK7が元の大きさに戻って、「4」の飾り図柄が停止して、図11-5(F)に示すように、表示エリア5L、5C、5Rにハズレ組合せとなる飾り図柄が停止表示される。
図11-5(B)に示すように、表示エリア5Lにおいて「4」の数字情報を含む通常飾り図柄がスクロール表示された後、第3示唆演出が実行されることなく、図11-5(F)に示すように、表示エリア5L、5C、5Rにハズレ組合せとなる飾り図柄が停止表示される場合もある。
なお、この実施例では、奇数飾り図柄に付随される星の画像17AK6(第1示唆情報)が拡大する第3示唆演出が実行された場合の方が、偶数飾り図柄に付随される音符の画像17AK7(第2示唆情報)が拡大する第3示唆演出が実行された場合よりも、その後通常スーパーリーチに発展する割合(期待度)が高くなっている。そして、第1示唆情報を用いた第3示唆演出が実行されているときの方が、第2示唆情報を用いた第3示唆演出が実行されているときよりも、第3示唆演出の実行時間が長くなっている。逆にいうと、第2示唆情報を用いた第3示唆演出が実行されているときの方が、第1示唆情報を用いた第3示唆演出が実行されているときよりも、第3示唆演出の実行時間が短くなっている。これにより、期待度の高い第3示唆演出については、第3示唆演出に注目させることができるとともに、期待度の低い第3示唆演出については、過度に遊技者を期待させてしまうことを防止できる。また、期待度の低い第3示唆演出を実行することで、変動効率が低下してしまうことを防止できる。なお、図11-4(C)~(E)、図11-5(C)、(D)では、マスの数の違いにより、第3示唆演出の実行時間の差異を示している。
以上のように、一つの飾り図柄表示エリア5Lを大きくすることで、ダイナミックな可変表示を実行するとともに、単に一つの飾り図柄表示エリア5Lを大きくするだけでなく、数字情報を含む通常飾り図柄(第3装飾識別情報)に星の画像17AK6(第1示唆情報)や音符の画像17AK7(第2示唆情報)を付して、該示唆情報を用いた第3示唆演出を実行するので、第3示唆演出により興趣が向上する。また、示唆情報を付した各通常飾り図柄に意味を持たせることができる。そのように、意味を持たせた通常飾り図柄の可変表示が実行されているにも関わらず、何の演出も実行されずに該飾り図柄が停止して可変表示が終了すると興趣が低下するおそれがある。そのため、通常飾り図柄及び示唆情報を用いて上記実施例のような通常スーパーリーチに発展することを示唆する第3示唆演出を実行している。しかしながら、毎回の表示エリア5Lに飾り図柄が停止するときに第3示唆演出等の図柄停止煽りを実行すると、変動時間も長くする必要があり、変動効率も悪くなる。そこで、この実施例では、期待度と結び付けて、第3示唆演出の実行時間が短くして小さく煽るもの(音符の画像17AK7を付した偶数飾り図柄)と、大きく煽るもの(星の画像17AK6を付した奇数飾り図柄)を設けて、変動効率の低下を抑制している。なお、図11-4、図11-5では図示していないが、期待度の高い星の画像17AK6(第1示唆情報)を用いた第3示唆演出が実行されているとき(例えば図11-4(D)のタイミング)の方が、期待度の低い音符の画像17AK7(第2示唆情報)を用いた第3示唆演出が実行されているとき(例えば図11-5(C)のタイミング)よりも、エフェクト表示を目立つ態様にて表示し、演出音の出力も大きくしている。また、例えば、第2示唆情報を用いた第3示唆演出は短縮変動(図11-6のPA1-2、PA1-3等)においても実行できるような時間で構成されており、拡大してから元の大きさに戻るまでの期間が第1示唆情報を用いた第3示唆演出よりも短くなっている。このようにすることで、短縮変動においても第3示唆演出を実行できる。
なお、第3示唆演出の後に通常スーパーリーチに発展する場合やその後大当りとなる場合等には、第2示唆情報を使用した第3示唆演出であっても、演出の実行時間を短くしなくてもよい。即ち、第3示唆演出がガセとなる場合のみ、第2示唆情報を用いた第3示唆演出の実行時間を、第1示唆情報を用いた第3示唆演出の実行時間よりも短くしてもよい。
また、図11-4(C)、(D)に示すように、期待度の高い第1示唆情報を用いた第3示唆演出が実行されているときは、表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄を消去する一方、図11-5(C)に示すように、期待度の低い第2示唆情報を用いた第3示唆演出が実行されているときは、表示エリア5C、5Rにおける飾り図柄を消去しないようになっている。これにより、期待度の高い第3示唆演出については、第3示唆演出に注目させることができるとともに、期待度の低い第3示唆演出については、過度に遊技者を期待させてしまうことを防止できる。
このように、表示エリア5Lにおいて期待度の高い第1示唆情報を伴う奇数飾り図柄の可変表示(表示)が実行されている場合の方が、期待度の低い第2示唆情報を伴う偶数飾り図柄の可変表示(表示)が実行されている場合よりも、遊技者の期待感を高めることができるが、表示結果がハズレとなる場合には、表示エリア5Lには第2示唆情報を伴う偶数飾り図柄が停止表示されやすくしもてよい。このようにすることで、奇数飾り図柄が停止表示されることで、過度に遊技者を期待させてしまうことを低減できる。
なお、この実施例では、通常飾り図柄(第3装飾識別情報)のうち奇数図柄に第1示唆情報が付随され、偶数図柄に第2示唆情報が付随されていたが、第3示唆演出を実行可能であれば、通常飾り図柄のうち任意の図柄に第1示唆情報が付随され、第2示唆情報が付随されていてもよい。また、第1示唆情報と第2示唆情報とのいずれとも異なり、特別演出が実行される期待度が異なる他の示唆情報を伴う飾り図柄が設けられていてもよい。また、一部の飾り図柄のみに示唆情報が付随されるようにしてもよい。また、示唆情報の種類を一種類として、第3示唆演出の種類も一種類であってもよい。
この実施例では、図11-2(B)、(D)、(E)、図11-4(B)、(G)、図11-5(A)~(C)、(F)に示すように、表示エリア5Lにおいて可変表示される飾り図柄は、その少なくとも一部が表示エリア5Cの前面に重畳する態様で実行される。この実施例では、主として表示エリア5L(第1可変表示領域)において遊技者に有利な有利状態に制御されるか否かを示唆する演出が実行されるため、表示エリア5C、5R(第2可変表示領域)における飾り図柄の可変表示の重要性は低い。そこで、このようにすることで、狭くなった演出領域17AK2において、表示エリア5Lを大きくして演出効果を向上させつつ、好適に飾り図柄の可変表示を実行することができる。
なお、この実施例では、表示エリア5Lにおいて可変表示される飾り図柄は、その少なくとも一部が表示エリア5Cの前面に重畳するようになっているが、表示エリア5L(第1可変表示領域)において可変表示される飾り図柄の少なくとも一部が表示エリア5C、5R(第2可変表示領域)の前面に重畳する態様で可変表示が実行されればよく、第1可変表示領域において可変表示される飾り図柄が第2可変表示領域の全てに重畳するような態様であってもよい。これとは逆に表示スペースを確保できる場合には、第1可変表示領域において可変表示される飾り図柄が第2可変表示領域に重畳していなくてもよく、重畳しない場合あるようにしてもよい。
(特徴部17AKの変動パターン)
図11-6は、特徴部17AKで使用される変動パターンの一覧を示している。特徴部17AKでは、図11-6に示すように、非リーチハズレの変動パターンとして特図変動時間変動パターンPA1-1、PA1-2、PA1-3、PB1-1、PB1-2が設けられており、可変表示結果がハズレである場合、遊技状態が通常状態であるか時短状態であるかや、保留記憶数に応じて変動時間を短縮するか否かに応じて、これらの変動パターンが適宜選択される。
図11-6に示すように、特徴部17AKでは、リーチの種類として、ノーマルリーチ、通常スーパーリーチ、特殊スーパーリーチA、特殊スーパーリーチB、特殊スーパーリーチCの5種類が設けられており、ノーマルリーチ<通常スーパーリーチ<特殊スーパーリーチA<特殊スーパーリーチB<特殊スーパーリーチCの順に大当り期待度(信頼度)が高くなっている。変動パターンPA2-1、PB2-1~PB2-4がリーチハズレの変動パターンであり、変動パターンPA3-1、PB3-1~PB3-4が大当りの変動パターンであり、上記の大当り期待度となるように、可変表示結果に応じてこれらの変動パターンが適宜選択される。変動パターンPC1-1は、飾り図柄の可変表示中に可動役物17AK1が動作する特殊役物演出を実行することに対応した変動パターンであり、可変表示結果が大当りとなるときのみに選択されるようになっている。即ち、特殊役物演出は、大当り確定の演出となっている。なお、図11-6に示す変動パターンや特図変動時間は一例であり、この例に限定されず、例えばこれら以外の変動パターンが設けられていてもよう。
(特徴部17AKの処理)
図11-7は、特徴部17AKの可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理は、図9に示すステップS171にて実行される。特徴部17AKの可変表示開始設定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の最終停止図柄の組合せを決定する(17AKS101)。17AKS101の処理では、表示結果が非リーチハズレであれば、非リーチ組合せの最終停止図柄を決定し、表示結果がリーチハズレであれば、リーチハズレ組合せの最終停止図柄を決定し、表示結果が大当りであれば、大当り組合せの最終停止図柄を決定する。なお、上述ように、非リーチ組合せの最終停止図柄を決定する場合には、表示エリア5Lには第3示唆演出が実行された場合の期待度の低い偶数飾り図柄が停止されやすくしてもよい。また、第1示唆演出、第2示唆演出、第3示唆演出が実行されない場合にも、表示エリア5Lに停止表示される飾り図柄の種類に応じて、その後リーチが実行される割合や大当りとなる割合が異なるように、17AKS101の処理において最終停止図柄の組合せを決定するようにしてもよい。
続いて、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンが特殊役物演出を実行することに対応した変動パターンPC1-1であるか否かを判定すること等により、今回の可変表示において特殊役物演出を実行するか否かを判定する(17AKS102)。
特殊役物演出を実行しない場合には(17AKS102;No)、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンがスーパーリーチを実行することに対応した変動パターンであるか否かを判定する(17AKS103)。
スーパーリーチを実行する変動パターンであれば(17AKS103;Yes)、チャンスアップ演出の実行有無を決定する(17AKS104)。チャンスアップ演出は、スーパーリーチのリーチ演出中に実行される予告演出の一種であり、チャンスアップ演出が実行された場合にはチャンスアップ演出されなかった場合よりも大当り期待度が高くなる。チャンスアップ演出の演出態様は任意でよいが、例えばリーチ演出中に演出画像がカットインする演出であったり、リーチのタイトル表示や期待度表示がより期待度の高い態様に変化するものであってもよい。
17AKS104では、例えば、表示結果が大当りであるかハズレであるかに応じて、図11-8のチャンスアップ演出決定テーブルに示す決定割合でチャンスアップ演出の実行有無を決定する。なお、図11-8に示す決定割合は一例であり、この決定割合に限定されず、スーパーリーチの種類等によって決定割合を異ならせてもよい。また、例えば複数種類のチャンスアップ演出を実行可能として、チャンスアップ演出の種類によって、上昇する期待度が異なってもよい。
チャンスアップ演出の実行有無を決定した後や、スーパーリーチを実行する変動パターンでない場合(17AKS103;No)、特殊スーパーリーチ示唆演出の実行有無及び実行パターンを決定する(17AKS105)。特殊スーパーリーチ示唆演出とは、特殊スーパーリーチ(特定演出)が実行されることを示唆する演出の第1段階及び第2段階となる第1示唆演出及び第2示唆演出である。ここでの第1示唆演出及び第2示唆演出は、ガセとなる第1示唆演出及び第2示唆演出も含む。
図11-9(A)は、特殊スーパーリーチ示唆演出の実行パターン一覧を示している。特殊スーパーリーチ示唆演出の第1ガセパターンは、ガセの第1示唆演出が実行されるパターンである。特殊スーパーリーチ示唆演出の第2ガセパターンは、第1示唆演出が成功した後にガセの第2示唆演出が実行されるパターンである。特殊スーパーリーチ示唆演出の成功パターンは、第1示唆演出及び第2示唆演出が成功し、その後特殊演出が実行されるパターンである。
17AKS105では、例えば、特殊スーパーリーチが実行されるか否かに応じて、図11-9(B)の特殊スーパーリーチ示唆演出決定テーブルに示す決定割合で特殊スーパーリーチ示唆演出の実行有無や実行する場合の実行パターンを決定する。図11-9(B)に示すように、特殊スーパーリーチが実行されない場合には、低確率で第1ガセパターン、第2ガセパターンに決定される。これにより、特殊スーパーリーチが実行されない場合でも、第1示唆演出や第2示唆演出により、特殊スーパーリーチが実行されることを示唆することができ、遊技者に特殊スーパーリーチが実行されることを期待させることができる。また、特殊スーパーリーチが実行される場合には、必ず成功パターンに決定される。
なお、図11-9(B)に示す決定割合は一例であり、この決定割合に限定されない。例えば、この実施例では特殊スーパーリーチが実行される場合、必ず成功パターンに決定されるが、成功パターン以外に決定されるようにしてもよい。即ち、特殊演出を経ずに特殊スーパーリーチが実行される例外パターンが設けられていてもよい。この場合、特殊スーパーリーチの種類や大当りとなるか否かによって特殊スーパーリーチ示唆演出の実行有無や実行パターンの決定割合が異なっていてもよい。
特殊スーパーリーチ示唆演出の実行有無及び実行パターンを決定した後は、成功パターンに決定されたか否かを判定する(17AKS106)。成功パターンに決定された場合は(17AKS106;Yes)、特殊スーパーリーチに移行するときに表示されるリーチタイトルの文字情報を決定する(17AKS107)。17AKS107では、図11-10(A)に示すように、文字情報として各特殊スーパーリーチの名称に決定される。具体的には、特殊演出が実行されて特殊スーパーリーチが実行されるときに、図11-3(D)~(F)に示すような特殊スーパーリーチの種類の対応したリーチタイトルが表示されることになる。なお、スーパーリーチの名称とは異なる文字情報(例えば特殊スーパーリーチのリーチ演出で登場する場面やキャラクタ名等)に決定されるようにしてもよい。
リーチタイトルの文字情報を決定した後は、特殊スーパーリーチに移行するときに表示されるリーチタイトルの表示色を決定する(17AKS108)。17AKS108では、図11-10(B)のリーチタイトル表示色決定テーブルに示す決定割合で、チャンスアップ演出の実行有無に応じて、リーチタイトルの表示色を白、青、緑、赤のいずれかに決定する。図11-10(B)に示すように、この実施例では、リーチタイトルの表示色が白<青<緑<赤の順にチャンスアップ演出が実行される期待度が高くなっている。これにより、リーチタイトルの表示色によってチャンスアップ演出が実行されるか否かや、間接的に大当りとなるか否かを示唆することができる。なお、図11-10(B)に示す決定割合は一例であり、この決定割合に限定されず、表示結果やスーパーリーチの種類等によって決定割合を異ならせてもよい。
17AKS106において、成功パターン以外に決定された場合は(17AKS106;No)、第3示唆演出の種類を決定する(17AKS109)。17AKS109では、図11-11の第3示唆演出決定テーブルに示す決定割合で、通常スーパーリーチが実行されるかに応じて第3示唆演出の種類を決定する。上述のように、この実施例では、第1示唆情報を用いた第3示唆演出と、第2示唆情報を用いた第3示唆演出と、を実行可能で、第1示唆情報を用いた第3示唆演出の方がその後通常スーパーリーチに発展する割合(期待度)が高くなっている。また、この実施例では、第3示唆演出が実行されない場合もあり、第3示唆演出が実行されない場合よりも第2示唆情報を用いた第3示唆演出が実行された場合の方が通常スーパーリーチに発展する期待度が高くなっている。17AKS109では、通常スーパーリーチが実行される場合、1示唆情報を用いた第3示唆演出を実行することに決定されやすく、通常スーパーリーチが実行さない場合は、実行なしに決定されやすくなっている。なお、図11-11に示す決定割合は一例であり、この決定割合に限定されず、第3示唆演出の実行有無や演出態様(示唆情報の種類)により、通常スーパーリーチが実行されることを示唆できれば任意の割合でよい。例えば、実行なしに決定される場合を無くして、必ず第3示唆演出が実行されるようにしてもよい。この場合、通常スーパーリーチが実行されず、第3示唆演出が実行されない場合があるときよりも、第3示唆演出(図柄停止煽り)の実行時間を短くすることが好ましい。このようにすることで、必ず第3示唆演出を実行することで、遊技者の期待させることができるとともに、変動効率の低下を抑制できる。また、第3示唆演出がガセ(失敗)となる場合は、第3示唆演出が成功となる場合よりも、第3示唆演出(図柄停止煽り)の実行時間を短くするようにしてもよい。
特殊役物演出を実行される場合(17AKS102;Yes)、17AKS108、17AKS109の処理を実行した後は、変動パターンや上述の各種演出の実行有無や実行パターに応じて、各演出を実行することに対応した演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(17AKS110)。該演出制御パターンに基づいて、演出制御用CPU120がステップS172の可変表示中演出処理を実行することで、表示エリア5L、5C、5Rにおける可変表示、上述の第1示唆演出、第2示唆演出、第3示唆演出、特殊演出、スーパーリーチのリーチ演出等が実行される。
続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(17AKS111)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの可変表示を開始させるための設定を行う(17AKS112)。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(17AKS113)、可変表示開始設定処理を終了する。
(特徴部17AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。上記実施例や変形例に示したフローチャートの処理内容や決定割合、各種演出の決定方法は、一例であって、上記実施例と同様の効果を奏することができ、上記実施例で示した演出を好適に実行できれば任意でよい。また、上記実施例で示した演出動作例は一例であり、同様の演出効果を達成できれば適宜変更可能である。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
可動役物17AK1が画像表示装置5の右側部分に設けられていることに限定されず、少なくとも画像表示装置5の一部を覆うように構成されていればよく、画像表示装置5の左右部分、上下部分のうち少なくとも一部が役物により覆われる構成であってもよい。例えば、画像表示装置5の左右に役物が構成されて画像表示装置5の表示画面のうち遊技者により視認可能な部分が狭くなっていてもよい。
また、上記実施例では、表示エリア5Lが表示エリア5C、5Rよりも大きくなっており、表示エリア5Lにおける飾り図柄により第1示唆演出、第2示唆演出、第3示唆演出及び特殊演出が実行されるようになっていたが、表示エリア5L、5C、5Rのうちいずれか一つの表示エリアが他の表示エリアより大きく構成されて、該大きく構成された表示エリアにて第1示唆演出、第2示唆演出、第3示唆演出及び特殊演出が実行されるようにしてもよい。即ち、表示エリア5L、5C、5Rのうちいずれか一つを第1可変表示領域として、他の表示エリアを第2可変表示領域としてもよい。
上記実施例では、第1特定飾り図柄や第2特定飾り図柄は、表示エリア5Lにて可変表示が実行されるものとして説明したが、表示エリア5C、5Rにて第1特定飾り図柄や第2特定飾り図柄に対応した飾り図柄(例えば「α」や「β」の図柄)の可変表示が実行されるようにしてもよい。
上記実施例では、特殊演出は、第1特定飾り図柄と第2特定飾り図柄とが合体する演出であったが、第1特定飾り図柄と第2特定飾り図柄とを近接させてから消去した後に特殊飾り図柄を表示する演出であればよく、他の演出態様であってもよい。
また、上記実施例では、第1示唆演出、第2示唆演出、特殊演出により実行が示唆される特定演出は特殊スーパーリーチであったが、特定演出は遊技者にとって有利状態に制御されることを示唆する演出であればよく、特定の予告演出等であってもよい。また、遊技者にとって有利な状態であるか否かを示唆する演出を特定演出としてもよく、特定演出は確変状態であるか否かを示唆する確変示唆演出や現在の設定値を示唆する設定値示唆演出であってもよい。同様に、第3示唆演出により実行が示唆される特別演出は通常スーパーリーチであったが、特別演出は他の演出であってもよい。
上記実施例では、表示エリア5Lにて可変表示は、上下方向に飾り図柄がスクロール表示されることで実行されるようになっていたが、左右や斜め方向に飾り図柄がスクロール表示されることで可変表示が実行されるようにしてもよい。
(特徴部17AKに係る手段)
(1)特徴部17Kに係る遊技機は、
第1装飾識別情報(例えば第1特定飾り図柄17AK3)と第2装飾識別情報(例えば第2特定飾り図柄17AK4)とを近接させてから消去した後に特殊装飾識別情報(特殊飾り図柄17AK5)を表示する特殊演出(例えば図11-3(A)~(C))を実行可能な特殊演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記第1装飾識別情報が停止表示されることを示唆する第1示唆演出(例えば図11-2(B)、(C))を実行可能な第1示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記第2装飾識別情報が停止表示されることを示唆する第2示唆演出(例えば図11-2(H)、(I))を実行可能な第2示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記第1装飾識別情報は、当該第1装飾識別情報に対応する第1文字情報(例えば第1文字情報17AK32)を含み、
前記第2装飾識別情報は、当該第2装飾識別情報に対応する第2文字情報(例えば第2文字情報17AK42)を含み、
前記第1示唆演出において、前記第1装飾識別情報を第1の視認性(例えば図11-2(B)、(C))にて可変表示可能であり、
前記第2示唆演出実行手段は、前記第1示唆演出が実行され、前記第1装飾識別情報が停止表示された後に前記第2示唆演出を実行可能であり、
前記第2示唆演出において、前記第1装飾識別情報を前記第1の視認性よりも低い第2の視認性(例えば図11-2(H)、(I))にて表示可能であるとともに、前記第2装飾識別情報を当該第2の視認性よりも高い第3の視認性(例えば図11-2(H)、(I))にて可変表示可能である。
このような構成によれば、第2装飾情報に対応する第2文字情報を遊技者に認識させやすくなり、演出効果が向上する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特殊演出が実行され、前記特殊装飾識別情報が表示されたときに、前記第1文字情報と前記第2文字情報との何れとも異なる特殊文字情報(例えば特殊文字情報17AK52)を表示可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、第1文字情報と第2文字情報との何れとも異なる特殊文字情報が表示されるので、興趣が向上する。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば特殊スーパーリーチ)を実行可能な特定演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)をさらに備え、
前記特定演出実行手段は、前記特殊演出が実行された後に前記特定演出を実行可能であり(例えば図11-3(C)~(F))、
前記特殊演出が実行された後に前記特定演出が実行される場合、当該特殊演出が実行されたときに、前記特殊文字情報として、当該特定演出に対応する文字情報(例えば「特殊SP」の文字)を表示可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、特定演出が実行されることを示唆でき、興趣が向上する。
(4)上記(1)~(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第2示唆演出において、前記第2装飾識別情報を、前記第1装飾識別情報に重畳する位置において可変表示可能である(例えば図11-2(H)、(I))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1装飾識別情報と第2装飾識別情報とが関連して演出が実行されることを直感的に理解させることができる。
(5)上記(1)~(4)のいずれかに記載の遊技機において、
複数の可変表示領域において、装飾識別情報の可変表示を実行可能な遊技機であって、
前記複数の可変表示領域は、第1可変表示領域(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5L)と、第2可変表示領域(例えば「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5C、5R)と、を含み、
前記第1可変表示領域は、前記第2可変表示領域よりも遊技者に認識されやすい位置に設けられ(例えば図11-1~図11-5)、
前記第1可変表示領域において、前記装飾識別情報を、前記第2可変表示領域において可変表示するときよりも大きいサイズにて可変表示可能であり(例えば図11-2~図11-5)、
前記装飾識別情報は、前記第1装飾識別情報と、前記第2装飾識別情報と、前記第1装飾識別情報と前記第2装飾識別情報との何れとも異なる第3装飾識別情報(例えば数字情報を含む通常飾り図柄)と、を含み、
前記第3装飾識別情報は、特別演出(例えば通常スーパーリーチ)が実行されることを示唆する示唆情報(例えば星の画像17AK6、音符の画像17AK7)と、数字情報(例えば1~7の数字)と、を含み、
前記第3装飾識別情報を前記第1可変表示領域において可変表示可能であり(例えば図11-4、図11-5)、
前記第1可変表示領域において前記第3装飾識別情報が停止表示されるときに、前記示唆情報の表示態様を変化させることにより前記特別演出が実行されることを示唆する第3示唆演出(例えば図11-4(C)~(E)、図11-5(C)~(D))を実行可能な第3示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)をさらに備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、第1可変表示領域おける可変表示及び第3示唆演出を目立たせることができ、第3示唆演出に遊技者を注目させることができる。
(6)上記(5)に記載の遊技機において、
前記示唆情報は、第1示唆情報(例えば星の画像17AK6)と、当該第1示唆情報よりも前記特別演出が実行される期待度が低い第2示唆情報(例えば音符の画像17AK7)と、を含み、
前記第1可変表示領域において前記第1示唆情報を含む前記第3装飾識別情報が停止表示されるときに前記第3示唆演出が実行される場合よりも、前記第1可変表示領域において前記第2示唆情報を含む前記第3装飾識別情報が停止表示されるときに前記第3示唆演出が実行される場合の方が、前記第3示唆演出の実行時間が短い(例えば図11-4(C)~(E)、図11-5(C)~(D))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1可変表示領域おける可変表示及び第3示唆演出を目立たせつつ、変動効率の低下を抑制できる。
(7)上記(5)または(6)に記載の遊技機において、
前記第1可変表示領域において、前記装飾識別情報を、前記第2可変表示領域において可変表示されている前記装飾識別情報に重畳する態様で可変表示可能である(例えば図11-2~図11-5)ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に可変表示を実行できる。
(8)上記(1)~(7)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第1示唆演出が実行され、前記第1装飾識別情報が停止表示された後、前記第2示唆演出が実行され、前記第2装飾識別情報が停止表示されなかったときに、停止表示された当該第1装飾識別情報を消去可能である(例えば図11-2(J)、(K))ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者を誤解させてしまうことを防止できる。
(特徴部18AKに係る手段)
特徴部17AKは、以下に示す特徴部18AKを含んでいる。
(1)特徴部18AKに係る遊技機は、
複数の可変表示領域において、装飾識別情報の可変表示を実行可能な遊技機(例えば特徴部18AKに係るパチンコ遊技機1)であって、
前記装飾識別情報は、第1装飾識別情報(例えば第1特定飾り図柄17AK3)と、第2装飾識別情報(例えば第2特定飾り図柄17AK4)と、を含み、
前記第1装飾識別情報が停止表示されているときに前記第2装飾識別情報が停止表示された場合に特殊演出(例えば図11-3(A)~(C))を実行可能な特殊演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記第1装飾識別情報を可変表示することにより前記第1装飾識別情報が停止表示されることを示唆する第1示唆演出(例えば図11-2(B)、(C))を実行可能な第1示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記第2装飾識別情報を可変表示することにより前記第2装飾識別情報が停止表示されることを示唆する第2示唆演出(例えば図11-2(H)、(I))を実行可能な第2示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記複数の可変表示領域は、第1可変表示領域(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5L)と、当該第1可変表示領域とは異なる位置に設けられた第2可変表示領域(例えば「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5C、5R)と、を含み、
前記第1可変表示領域において、前記装飾識別情報を、前記第2可変表示領域において可変表示するときよりも大きいサイズにて可変表示可能であり(例えば図11-2~図11-5)、
前記第1示唆演出において、前記第1装飾識別情報を、前記第1可変表示領域にて可変表示可能であり(例えば図11-2(B)~(D))、
前記第2示唆演出において、前記第2装飾識別情報を、前記第1可変表示領域にて可変表示可能である(例えば図11-2(H)~(J))、
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、意外性のある可変表示を実行できるとともに、第1可変表示領域に遊技者を注目させることができ、演出効果が向上する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2示唆演出実行手段は、前記第1示唆演出が実行され、前記第1装飾識別情報が停止表示された後に前記第2示唆演出を実行可能である(例えば図11-2(B)、(C)、(F)~(I))ようにしてもよい。
このような構成によれば、それぞれの識別情報を視認しやすくなる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第1示唆演出が実行されているときに、前記第2可変表示領域において前記装飾識別情報を消去する(例えば図11-2(C))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1示唆演出を目立たせることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第1可変表示領域は、前記第2可変表示領域よりも遊技者に認識されやすい位置に設けられている(例えば図11-1~図11-5)ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1示唆演出を目立たせることができる。
特徴部18AKにおいて、以下に示す特徴部17AKの手段を適用してもよい。
(5)上記(1)~(4)に記載のいずれかの遊技機おいて、
前記特殊演出において、前記第1装飾識別情報と第2装飾識別情報とを近接させてから消去した後に特殊装飾識別情報(特殊飾り図柄17AK5)を表示可能であり、
前記第1装飾識別情報は、当該第1装飾識別情報に対応する第1文字情報(例えば第1文字情報17AK32)を含み、
前記第2装飾識別情報は、当該第2装飾識別情報に対応する第2文字情報(例えば第2文字情報17AK42)を含み、
前記第1示唆演出において、前記第1装飾識別情報を第1の視認性(例えば図11-2(B)、(C))にて可変表示可能であり、
前記第2示唆演出実行手段は、前記第1示唆演出が実行され、前記第1装飾識別情報が停止表示された後に前記第2示唆演出を実行可能であり、
前記第2示唆演出において、前記第1装飾識別情報を前記第1の視認性よりも低い第2の視認性(例えば図11-2(H)、(I))にて表示可能であるとともに、前記第2装飾識別情報を当該第2の視認性よりも高い第3の視認性(例えば図11-2(H)、(I))にて可変表示可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、第2装飾情報に対応する第2文字情報を遊技者に認識させやすくなり、演出効果が向上する。
(6)上記(5)に記載の遊技機おいて、
前記特殊演出が実行され、前記特殊装飾識別情報が表示されたときに、前記第1文字情報と前記第2文字情報との何れとも異なる特殊文字情報(例えば特殊文字情報17AK52)を表示可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、第1文字情報と第2文字情報との何れとも異なる特殊文字情報が表示されるので、興趣が向上する。
(7)上記(6)に記載の遊技機おいて、
遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば特殊スーパーリーチ)を実行可能な特定演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)をさらに備え、
前記特定演出実行手段は、前記特殊演出が実行された後に前記特定演出を実行可能であり(例えば図11-3(C)~(F))、
前記特殊演出が実行された後に前記特定演出が実行される場合、当該特殊演出が実行されたときに、前記特殊文字情報として、当該特定演出に対応する文字情報(例えば「特殊SP」の文字)を表示可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、特定演出が実行されることを示唆でき、興趣が向上する。
(8)上記(1)~(7)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第2示唆演出において、前記第2装飾識別情報を、前記第1装飾識別情報に重畳する位置において可変表示可能である(例えば図11-2(H)、(I))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1装飾識別情報と第2装飾識別情報とが関連して演出が実行されることを直感的に理解させることができる。
(9)上記(1)~(8)のいずれかに記載の遊技機において、
前記装飾識別情報は、前記第1装飾識別情報と、前記第2装飾識別情報と、前記第1装飾識別情報と前記第2装飾識別情報との何れとも異なる第3装飾識別情報(例えば数字情報を含む通常飾り図柄)と、を含み、
前記第3装飾識別情報は、特別演出(例えば通常スーパーリーチ)が実行されることを示唆する示唆情報(例えば星の画像17AK6、音符の画像17AK7)と、数字情報(例えば1~7の数字)と、を含み、
前記第3装飾識別情報を前記第1可変表示領域において可変表示可能であり(例えば図11-4、図11-5)、
前記第1可変表示領域において前記第3装飾識別情報が停止表示されるときに、前記示唆情報の表示態様を変化させることにより前記特別演出が実行されることを示唆する第3示唆演出(例えば図11-4(C)~(E)、図11-5(C)~(D))を実行可能な第3示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)をさらに備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、第1可変表示領域おける可変表示及び第3示唆演出を目立たせることができ、第3示唆演出に遊技者を注目させることができる。
(10)上記(9)に記載の遊技機において、
前記示唆情報は、第1示唆情報(例えば星の画像17AK6)と、当該第1示唆情報よりも前記特別演出が実行される期待度が低い第2示唆情報(例えば音符の画像17AK7)と、を含み、
前記第1可変表示領域において前記第1示唆情報を含む前記第3装飾識別情報が停止表示されるときに前記第3示唆演出が実行される場合よりも、前記第1可変表示領域において前記第2示唆情報を含む前記第3装飾識別情報が停止表示されるときに前記第3示唆演出が実行される場合の方が、前記第3示唆演出の実行時間が短い(例えば図11-4(C)~(E)、図11-5(C)~(D))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1可変表示領域おける可変表示及び第3示唆演出を目立たせつつ、変動効率の低下を抑制できる。
(11)上記(1)~(10)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第1可変表示領域において、前記装飾識別情報を、前記第2可変表示領域において可変表示されている前記装飾識別情報に重畳する態様で可変表示可能である(例えば図11-2~図11-5)ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に可変表示を実行できる。
(12)上記(1)~(11)のいずれかに記載の遊技機において、
前記第1示唆演出が実行され、前記第1装飾識別情報が停止表示された後、前記第2示唆演出が実行され、前記第2装飾識別情報が停止表示されなかったときに、停止表示された当該第1装飾識別情報を消去可能である(例えば図11-2(J)、(K))ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者を誤解させてしまうことを防止できる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。