JP2007318009A - ソレノイドにおけるチューブの製造装置及び製造方法 - Google Patents

ソレノイドにおけるチューブの製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶着を利用してチューブを製造するにあたり、簡便にかつ効率良く行うことができるチューブの製造装置及び製造方法を提供すること。
【解決手段】磁性材料であるチューブ本体1と、非磁性材料である溶着金属2と、溶着金属2がチューブ本体1の外周に配置された状態にて、双方を収容する容器3とを備え、溶着金属2は、高周波誘導加熱にて加熱されることによって溶融されてチューブ本体1外周に形成された切り欠き部1aに流入し、当該切り欠き部1aに溶着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソレノイド又はソレノイドバルブ等におけるチューブの製造装置及び製造方法に関するものである。
従来、図7に示すように磁性部71と非磁性部72とからなるチューブ73がソレノイド又はソレノイドバルブ等の構成部品として使用されている。このチューブ73を用いるソレノイドは、チューブ73内周面に沿って摺動自在なプランジャ74(可動鉄心)を配置すると共に、チューブ73外周部にはコイル75を配置する態様で用いられる。
このソレノイドの作用について説明する。コイル75に通電することによって、コイル75の周囲に磁束が発生し、その磁束がチューブ73の磁性部71とプランジャ74とから構成される磁気回路に流れる。プランジャ74は、コイル75に生じるソレノイド推力によってプランジャ74と一体のシャフト76をリターンスプリング77に抗して移動させる。
ここで、チューブ73全体を磁性体で構成した場合には、発生した磁束はチューブ73に流れプランジャ74には流れ難くなるため、コイル75に生じるソレノイド推力がプランジャ74に作用し難くなる。このため、チューブ73の一部を非磁性体(72)で構成し、磁束がプランジャ74を流れ易くする必要がある。
このような、磁性部と非磁性部とからなるチューブの製造方法として特許文献1には、コアと薄肉部とバルブハウジング部とを磁性材料によって一体成形し、薄肉部に浸炭処理を施すことによって薄肉部を非磁性に改質する発明が記載されている。しかし、特許文献1に記載の方法は、磁性部と非磁性部とが同一材料の場合に限定される。
磁性部と非磁性部とが異種の材料である場合のチューブの製造方法として、特許文献2には、磁性部であるコアと非磁性部である中間部材を溶接によって接合する発明が開示されている。しかし、溶接による方法では、溶接割れ等の不具合を生じ難い材料を選択する必要がある。それには溶接性を阻害する不純物元素含有量を制限した特殊鋼等の材料を使用する必要があり大量生産には向かない。
そこで、他の方法として、異種の材料の融点の違いを利用する溶着を用いる方法がある。これは、磁性材料からなるチューブと、磁性材料よりも融点が低い非磁性材料とを型内に収容し、その型を加熱炉にて非磁性材料の融点以上に加熱し、非磁性材料をチューブの外周に溶着させるというものである。
特開2003−278622号公報 特開平11−200979号公報
しかし、この溶着を利用したチューブの製造方法は、型全体を加熱炉にて加熱する方法であるため、大型の炉を必要とし設備が大掛かりとなる。
また、型を介して非磁性材料に熱を加えなければならないため、非磁性材料を溶解するためには、非常に大きな熱量を加熱炉内へ投入する必要があり、効率が良いとはいえない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、溶着を利用してチューブを製造するにあたり、簡便にかつ効率良く行うことができるチューブの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るソレノイドにおけるチューブの製造装置は、磁性材料であるチューブ本体と、非磁性材料である溶着金属と、前記溶着金属が前記チューブ本体の外周に配置された状態にて、双方を収容する容器とを備え、前記溶着金属は、高周波誘導加熱にて加熱されることによって溶融されて前記チューブ本体外周に形成された切り欠き部に流入し、当該切り欠き部に溶着されることを特徴とする。
本発明は、高周波誘導加熱を利用するものであるため、大型炉のような大きな設備を必要としない。また、溶着金属は高周波誘導加熱によって溶融されるため、大型炉のように大きな熱量を必要としない。このように、本発明によれば、簡便にかつ効率良くチューブを製造することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3を参照して実施の形態1のチューブ製造装置100について説明する。図1は、溶着金属が溶融する前のチューブ製造装置100を示す断面図であり、図2は、高周波誘導加熱を行っている状態のチューブ製造装置100を示す斜視図であり、図3は、溶着金属が溶融した後のチューブ製造装置100を示す断面図である。
チューブ製造装置100は、磁性部と非磁性部とからなるソレノイド用のチューブを製造する装置であり、具体的には、磁性材料であるチューブ本体1に非磁性材料である溶着金属2を溶着させるための装置である。
チューブ製造装置100は、チューブ本体1及び溶着金属2を収容する容器3と、容器3の外部に配置され、溶着金属2を加熱し溶融するための高周波誘導加熱装置10とを備える。
チューブ本体1は、略円柱形状であり、外周に形成された環状の切り欠き部1aと、チューブ本体1の軸方向に形成された穴部1bとを備える。
切り欠き部1aは、チューブ本体1の外径と比較して小さく形成され、溶着金属2が溶融した際、流れ込み溶着される部位である。
溶着金属2は、リング状の部材であり、切り欠き部1aの上方、かつチューブ本体1の外周に配置される。
容器3は、チューブ本体1及び溶着金属2を収容する収容部4aを有するケース4と、ケース4の収容部4aを閉じるキャップ5とを備える。ケース4の収容部4aは、テーパ状に開口している。
チューブ本体1及び溶着金属2の容器3内への収容について説明する。チューブ本体1は、ケース4の収容部4a内に収容される。溶着金属2は、内周がチューブ本体1の外周に接触した状態で、かつ外周先端部が収容部4a内周のテーパ部4bに当接して配置される。このように、溶着金属2は、切り欠き部1aの上方において、チューブ本体1外周と収容部4a内周とによって位置決めされる。これにより、溶着金属2が溶融した場合には、溶融した溶着金属(以下、「溶融金属」と称する。)は、収容部4a内周とチューブ本体1外周とによって形成される通路6を通り、切り欠き部1aに流入する。
ここで、通路6の断面積が、溶融金属の進行方向にて急変する場合には、溶融金属が凝固する際の収縮バランスがくずれるため、欠陥の発生の原因となる。したがって、通路6は、その断面積が急変しないように構成することが望ましい。つまり、収容部4a内周のテーパ部4bは、チューブ本体1の外周の形状に沿った角度に形成するのが望ましい。
容器3の内部には、チューブ本体1及び溶着金属2を収容した状態において、チューブ本体1外側の溶着室8と、チューブ本体1内側の冷却室9とが形成される。
溶着室8は、溶着金属2の溶融と、チューブ本体1外周への溶融金属の溶着が行われる空間である。冷却室9は、後に詳述するように、溶融金属の熱をチューブ本体1内周側から奪うための空間である。
溶着金属2が溶融してチューブ本体1の切り欠き部1aに拡散接合される際の、切り欠き部1aの表面の酸化を防止するため、溶着室8内は、アルゴンガス等の不活性ガスにて満たされる。さらに、溶着室8内への酸素の進入を遮断するために、溶着室8と冷却室9とは完全に区画される。
具体的には、図1に示すように、円筒部材であるスリーブ11を、その貫通孔11aとチューブ本体1の凹部1aとが連通するように、一端をチューブ本体1の端部に接触させ、かつ他端をキャップ5の頂面に形成された開口部5aから突出させて配置する。この場合には、チューブ本体1の凹部1aとスリーブ11の貫通孔11aとによって冷却室9が構成され、この冷却室9は、チューブ本体1及びスリーブ11によって、溶着室8と完全に区画される。なお、ケース4とキャップ5の形状を、チューブ本体1の端部がキャップ5の開口部5aから突出するように構成してもよく、この場合には、スリーブ11を用いる必要がない。
溶着室8内の不活性ガスとしてアルゴンガス等のように、比重が空気よりも重いガスを用いる場合には、ガスは下方に滞留する。したがって、不活性ガスとして比重が空気よりも重いガスを用いる場合には、不活性ガスを、チューブ本体1の切り欠き部1aよりも上方から溶着室8内へ導入することによって、不活性ガスは下方に滞留し、かつ容器3内の空気は上方に移動するため、チューブ本体1の切り欠き部1aの酸化を有効に防止することができる。このことから、不活性ガスの供給口12及び排気口13は、図1に示すように、容器3の上側に設けることが望ましい。
高周波誘導加熱装置10は、図2に示すように、トンネル状に形成された加熱コイル10aと、高周波電流を発生する高周波電源(図示せず)と、高周波電流を加熱コイル10aへ供給するためのリード線(図示せず)とを備える。
溶着金属2を加熱するには、チューブ本体1及び溶着金属2を収容した容器3を、図2に示すように、加熱コイル10aにて形成されたトンネル内に配置する。そして、加熱コイル10aに高周波電流を通電し磁界を発生させることによって、容器3内の溶着金属2に電流を流す。この電流が溶着金属2の抵抗によって発熱し、溶着金属2は加熱される。
次に、チューブ製造装置100を用いたチューブ製造方法、すなわちチューブ本体1への溶着金属2の溶着方法について説明する。
まず、ケース4を、図2に示すように、加熱コイル10aにて形成されたトンネル内に配置する。
次に、チューブ本体1を、切り欠き部1aを下方にして、ケース4の収容部4a内に収容する。
次に、溶着金属2をチューブ本体1の外周に沿って収容部4a内に収容する。収容部4aの内周はテーパ状に形成されているため、溶着金属2の外周先端部がテーパ部4bに当接する。このように、溶着金属2は、切り欠き部1aの上方において、チューブ本体1外周と収容部4a内周とによって位置決めされる。
なお、チューブ本体1及び溶着金属2をケース4に収容する前に、収容部4aの内周面に、カーボン系の離型剤を、スプレー等を用いて塗布するのが望ましい。
カーボン系の離型剤を用いることによって、溶着金属2溶着後に容器3とワークの分離が容易になる。また、副次的な効果として、溶着金属2とチューブ本体1との溶着界面の品質が向上する。これは、容器3内が高温に加熱される際、カーボンは活性化され、チューブ本体1表面の酸化物を還元作用により除去すると共に、溶着室8内の微量な酸素と反応してCOガスとして外部へ排出されることによって、チューブ本体1表面の酸化が抑制されるためである。
次に、ケース4にキャップ5を取り付ける。そして、キャップ5の開口部5aから容器3内にスリーブ11を挿入し、チューブ本体1上に配置する。これにより、チューブ本体1の穴部1bとスリーブ11の貫通孔11aとは連通し、容器3内は、溶着室8と冷却室9とに区画される。
キャップ5に設けられた供給口12にアルゴンガス供給配管14を接続し、溶着室8内へアルゴンガスを導入し、溶着室8内をアルゴンガスにて満たす。
この状態にて、高周波誘導加熱装置10によって、加熱コイル10aに高周波電流を通電する。これにより、溶着金属2は高周波誘導加熱にて加熱されて溶融する。
溶融した溶着金属2は、通路6を流れ落ち、図3に示すように、チューブ本体1の切り欠き部1aに流入し、溶着される。
加熱コイル10aと容器3との鉛直方向の位置関係は、加熱コイル10aの高さ方向中心が、溶着金属2と切り欠き部1aの間となるように設定することが望ましく、そのように設定することによって、効率良く溶着金属2を溶融することができる。
次に、チューブ本体1、溶着金属2、及び容器3の材料について説明する。
本発明は、高周波誘導加熱を利用して溶着を行うものでるため、容器3内の溶着金属2のみを加熱することができる。したがって、従来の大型炉内で溶着を行う方法のように容器3自体を加熱する必要がない。このことから、容器3は、投入熱量の低減及び加熱による容器3の劣化防止のため、セラミックス等の絶縁体にて構成することが望ましい。
容器3のケース4がセラミックス製の場合、溶着金属2が溶融して通路6を流れ落ちる際、溶融金属の熱がケース4に奪われ、溶融状態が不均一になったり、溶着金属2が完全溶融状態に至るまでの時間が長くなる等の不具合が生じる可能性がある。そこで、ケース4がセラミックス製の場合には、これらの不具合を防止するために、溶着金属2の溶融を行う前に、ケース4を予熱することが望ましい。
高周波誘導加熱を用いて加熱を行った場合、電流が流れ難い材料、つまり電気抵抗の大きい材料の方が、より発熱し易く温度が上昇し易い。
したがって、チューブ本体1及び溶着金属2に対して高周波誘導加熱を施した場合、各々の電気抵抗の違いによって、両者に温度の差異が生じる。しかし、チューブ本体1と溶着金属2とは、熱交換を行うことによって温度平衡の状態に向かおうとする。
本発明の場合には、チューブ本体1が溶着金属2よりも高温となり、チューブ本体1から溶着金属2へ熱が伝わることによって、溶着金属2が溶融することが望ましい。これは、チューブ本体1が高温の状態にて、溶着金属2が溶着されることによって、チューブ本体1と溶着金属2が互いに拡散し合って良好な溶着界面を形成するためである。
このことから、溶着金属2の融点は、チューブ本体1の融点よりも低いことが望ましく、また、チューブ本体1の電気抵抗は、溶着金属2の電気抵抗よりも大きいことが望ましい。
この特性を満たす材料で、かつ溶着性を考慮すれば、チューブ本体1が鉄鋼材料、溶着金属2が銅合金という組み合わせが望ましい。
以上の本実施の形態1は、高周波誘導加熱を利用するものであるため、大型炉のような大きな設備を必要としない。したがって、本実施の形態1のチューブ製造装置100は、従来の装置と比較して簡便に構成することができ、かつハンドリング性にも優れる。
また、加熱炉にワークを順番に送って溶着を行う連続炉を用いる場合には、長時間に渡って昇温、温度保持する必要があるため、膨大なエネルギーを必要とする。これに対して、本実施の形態1のチューブ製造装置100は、高周波誘導加熱によって溶着金属2を溶融するものであり、余分なものを加熱する必要がないため、大きなエネルギーを必要とせず、かつ短時間で溶着作業を行うことができる。本実施の形態1のチューブ製造装置100を用いれば、チューブ1個当たりに必要なエネルギーは、従来の連続炉を用いる場合のエネルギーの約3%と非常に小さく、極めて効率良くチューブを製造することができる。
さらに、高周波誘導加熱装置10を用いるものであるため、昇温や温度保持の制御が容易であり、また、加熱コイル10aの溶着金属2に対する最適な位置決めも容易に行うことができる。したがって、多様な溶着条件に対応することができる。
(実施の形態2)
図4及び図5を参照して実施の形態2のチューブ製造装置200について説明する。図4はチューブ製造装置200を示す断面図であり、図5はチューブ完成品を示す断面図である。
本実施の形態2のチューブ製造装置200の構成は、上述の実施の形態1のチューブ製造装置100と略同様であるため、相違点を中心に説明する。チューブ製造装置100と同様の構成には同一の符号を付し説明を省略する。
本実施の形態2のチューブ製造装置200におけるチューブ製造装置100との相違点は、溶融した溶着金属2を冷却する冷却構造を備える点である。
その冷却構造として、チューブ製造装置200は、チューブ本体1の穴部1bに挿入され、穴部1b内に冷却媒体としての冷却ガスを噴射する冷却ノズル20を備える。
冷却ノズル20は、ガス供給源(図示せず)から供給される水素、窒素、アルゴン等の芯部冷却用ガスを穴部1bに直接噴射するものである。
チューブ本体1の穴部1bは、少なくとも切り欠き部1aよりは深く形成されている。したがって、溶融して切り欠き部1aに流入した溶着金属2の熱は、穴部1bに噴射された冷却ガスを介して奪われる。つまり、溶融した溶着金属2の熱は、チューブ本体1の内側から奪われる。
これにより、溶融した溶着金属2は、穴部1bに近い内周側から凝固を開始し、最終凝固位置は穴部1bから遠い外周側となる。このように、穴部1bに冷却ガスを導入することによって、凝固を外表面に向けて進行させる方向性凝固を行うことができ、凝固形態の制御が可能となる。
したがって、本実施の形態2によれば、引け巣が発生した場合でも、図4に示すように、その引け巣21を最終凝固位置であるチューブ外周側に位置させることができる。そして、その外周側に位置した引け巣21を切削加工によって削り落とすことによって、図5に示すような、引け巣が存在しない非磁性部(2)を有するチューブ完成品22を得ることができる。
これに対して、穴部1bに冷却ガスを導入せず凝固形態の制御を行わない場合には、溶融金属の凝固は、容器3に接触している外周側から始まり、内周側が最終凝固位置となる。これにより、溶融金属の凝固の過程で引け巣が発生した場合には、引け巣は内周側に発生することとなる。
なお、切り欠き部1aの外周に、図4に示すように、穴部1bに対峙する溝部1cを形成するのが望ましい。切り欠き部1aに溝部1cを形成することによって、溶融金属は、溝部1cにも流入し、溝部1cに流入した溶融金属は、薄肉部1dを介して穴部1bに対峙することになる。これにより、切り欠き部1aに流入した溶融金属は、最内周である溝部1cから凝固を開始するため、方向性凝固を内周側から外周側へと確実に進行させることができる。
また、溶着金属2をチューブ本体1へ溶着するあたり、高周波誘導加熱による急加熱とガス冷却による急冷が繰り返し行われるため、容器3には熱衝撃、及び繰り返し使用に対する耐久性が要求される。そこで、容器3に用いられる材料としては、耐熱衝撃性が優れる窒化アルミ系セラミックスや窒化シリコン系セラミックスの材料を用いるのが望ましい。
本実施の形態2では、溶融金属を冷却する媒体として冷却ガスを用いたが、他の冷却媒体として、図6に示すような、穴部1bに挿入する棒状部材25を用いてもよい。
棒状部材25は、チューブ本体1の穴部1bに嵌合する吸熱部25aと、容器3から突出する放熱部25bとを有する。
棒状部材25は、チューブ本体1内周と接触する吸熱部25aを通じて、切り欠き部1aにおける溶融金属の熱をチューブ本体1内周側から奪い、その熱を容器3から突出した放熱部25bによって放熱する。
棒状部材25の材料は、溶着金属2を冷却するためのものであるため、鉄鋼、ステンレス、又はニッケル合金等の熱伝導率の大きい金属を用いるのが望ましい。
この棒状部材25を用いた場合でも、溶融金属の方向性凝固を内周側から外周側へと進行させることができ、冷却ガスを用いた場合と同様の作用効果を奏する。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明のチューブ製造装置及び製造方法は、ソレノイド又はソレノイドバルブに用いられるチューブの製造に利用することができる。
本発明の実施の形態1における溶着金属が溶融する前のチューブ製造装置100を示す断面図である。 高周波誘導加熱を行っている状態のチューブ製造装置100を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における溶着金属が溶融した後のチューブ製造装置100を示す断面図である。 本発明の実施の形態2のチューブ製造装置200を示す断面図である。 チューブ完成品を示す断面図である。 本発明の実施の形態2の他の態様を示す断面図である。 一般的なソレノイドを示す断面図である。
符号の説明
100,200 チューブ製造装置
1 チューブ本体
1a 切り欠き部
1b 穴部
2 溶着金属
3 容器
4 ケース
5 キャップ
6 通路
8 溶着室
9 冷却室
10 高周波誘導加熱装置
10a 加熱コイル
11 スリーブ
20 冷却ノズル
21 引け巣
25 棒状部材
25a 吸熱部
25b 放熱部

Claims (14)

  1. 磁性材料であるチューブ本体と、
    非磁性材料である溶着金属と、
    前記溶着金属が前記チューブ本体の外周に配置された状態にて、双方を収容する容器と、を備え、
    前記溶着金属は、高周波誘導加熱にて加熱されることによって溶融されて前記チューブ本体外周に形成された切り欠き部に流入し、当該切り欠き部に溶着される
    ことを特徴とするソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  2. 前記容器は、絶縁物であることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  3. 前記溶着金属の融点は、前記チューブ本体の融点よりも低いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  4. 前記チューブ本体の電気抵抗は、前記溶着金属の電気抵抗よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  5. 前記チューブ本体は、当該チューブ本体の軸方向に形成された穴部を有し、
    前記切り欠き部における溶融した前記溶着金属の熱は、前記チューブ本体内周側から冷却媒体を介して奪われることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  6. 前記チューブ本体の前記切り欠き部には、前記穴部に対峙する溝が形成されることを特徴とする請求項5に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  7. 前記冷却媒体は、前記チューブ本体の前記穴部に噴射される冷却ガスであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  8. 前記冷却媒体は、前記チューブ本体の前記穴部に嵌合する吸熱部と、前記容器から突出する放熱部とを有する棒状部材であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  9. 前記容器の内表面に、カーボン系の離型剤が塗付されてなることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  10. 前記容器内は、チューブ本体内側である冷却室とチューブ本体外側である溶着室とに区画され、
    前記溶着室内は不活性ガスにて満たされることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  11. 比重が空気よりも重い不活性ガスを用いる場合には、当該不活性ガスを前記切り欠き部よりも上方から前記溶着室内へ導入することを特徴とする請求項10に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  12. 前記溶着金属は、前記容器内周と前記チューブ本体外周とによって位置決めされ、
    前記溶融した溶着金属が通過する通路は、前記容器内周と前記チューブ本体外周とによって形成され、
    前記通路は、その断面積が急変しないように構成されてなることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のソレノイドにおけるチューブの製造装置。
  13. 非磁性材料である溶着金属を磁性材料であるチューブ本体の外周に溶着させるソレノイドにおけるチューブの製造方法であって、
    前記溶着金属を前記チューブ本体の外周に配置した状態にて、双方を容器内に収容し、
    前記溶着金属を、高周波誘導加熱にて加熱することによって溶融し、前記チューブ本体外周に形成された切り欠き部に流入させ、当該切り欠き部に溶着する
    ことを特徴とするソレノイドにおけるチューブの製造方法。
  14. 前記チューブ本体は、当該チューブ本体の軸方向に形成された穴部を有し、
    前記切り欠き部における溶融した前記溶着金属の熱を、前記チューブ本体内周側から冷却媒体を介して奪うことを特徴とする請求項13に記載のソレノイドにおけるチューブの製造方法。
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