JP2007317985A - 基板処理装置 - Google Patents

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幸司 金山
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和士 茂森
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雅 金岡
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聡 宮城
Shuichi Yasuda
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Abstract

【課題】露光処理に伴う機構の汚染を低減することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】感光剤が塗布された基板Wにパターンを焼き付けて露光処理を行う基板処理装置1は、露光チャンバー11の内部に液浸露光処理を行う露光部20と、洗浄部40と、搬送機構60とを備えて構成されている。洗浄部40には基板Wの上下面を反転する反転ユニットおよび基板Wの裏面を洗浄する裏面洗浄処理ユニットが設けられている。露光部20にて露光処理を行う直前に、基板Wを洗浄部40に搬送して裏面洗浄を行う。また、露光部20のアライメント処理を行うときに使用するダミー基板DWについても洗浄部40に搬送して裏面洗浄を実行する。基板Wやダミー基板DWの裏面に付着していたパーティクルが露光部20の基板ステージ等の機構部に転写されて汚染されることが防止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトレジスト等の感光剤が塗布された半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)にパターンを焼き付けることによって露光処理を行う基板処理装置に関する。
周知のように、半導体や液晶ディスプレイなどの製品は、上記基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、層間絶縁膜の形成、熱処理、ダイシングなどの一連の諸処理を施すことにより製造されている。これらの諸処理のうち、露光処理はレチクル(焼き付けのためのマスク)のパターンをフォトレジスト等の感光剤が塗布された基板に転写する処理であり、いわゆるフォトリソグラフィー処理の中核となる処理である。通常、パターンは極めて微細であるため、基板全面に一括露光せずに、数チップずつ分けて繰り返し露光を行ういわゆるステップ露光が行われる。
一方、近年、半導体デバイス等の急速な高密度化に伴って、マスクのパターンをさらに微細化することが強く要望されている。このため、露光処理を行う露光装置の光源としては旧来の紫外線ランプに代えて比較的波長の短いKrFエキシマレーザ光源やArFエキシマレーザ光源といった遠紫外線光源(Deep UV)が主流を占めつつある。ところが、最近のさらなる微細化要求に対してはArFエキシマレーザ光源でさえも十分ではない。これに対応するためには、より波長の短い光源、例えばF2レーザ光源を露光装置に採用することも考えられるが、コスト面の負担を低減しつつさらなるパターン微細化を可能にする露光技術として液浸露光処理法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
液浸露光処理法は、投影光学系と基板との間に屈折率nが大気(n=1)よりも大きな液体(例えば、n=1.44の純水)を満たした状態で「液浸露光」を行うことにより、開口率を大きくして解像度を向上させる技術である。この液浸露光処理法によれば、従来のArFエキシマレーザ光源(波長193nm)をそのまま流用したとしても、その等価波長を134nmにすることができ、コスト負担増を抑制しつつレジストマスクのパターンを微細化することができる。
このような液浸露光処理法においても、従来のドライ露光と同様に、マスクのパターン像と基板上の露光領域とを正確に位置合わせすることが重要である。このため、液浸露光処理法に対応する露光装置においても、基板ステージの位置やマスクの位置を校正してパターン像の露光位置を調整するアライメント処理が行われる。ところが、液浸露光処理対応の露光装置では、アライメント処理時にステージ内部に液体(液浸液)が侵入することによって不具合が生じるおそれがあるため、特許文献2には基板ステージにダミー基板を配置してアライメント処理を行うことが開示されている。このようにすれば、ステージ凹部が通常の露光処理時と同様にダミー基板によって塞がれるため、ステージ内部への液体の侵入が防止されるのである。
国際公開99/49504号パンフレット 特開2005−268747号公報
しかしながら、露光処理時に基板の裏面にパーティクル等の異物が付着していると基板表面の高さ位置が微妙にずれてデフォーカス不良が発生し、正確なパターン露光が行えなくなるおそれがある。また、基板裏面のパーティクルが基板ステージ等の保持機構に付着して汚染源となる可能性もある。
また、特許文献2に開示されるようなダミー基板を使用したアライメント処理において、ダミー基板自体の裏面にパーティクルが付着して汚染されているとその汚染が基板ステージに転写されるおそれがある。露光装置の基板ステージが汚染された場合には、基板ステージ自体を清掃する必要がある。しかし、露光装置を停止することなく基板ステージを清掃するのは容易ではない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、露光処理に伴う機構の汚染を低減することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、露光部のステージの汚染を容易に清掃することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、感光剤が塗布された基板にパターンを焼き付けることによって露光処理を行う基板処理装置において、基板上にパターン像を投影する露光部と、前記露光部を収容する露光チャンバーと、前記露光チャンバー内に配置され、基板の裏面の洗浄処理を行う裏面洗浄部と、前記露光チャンバー内に配置され、基板の上下面を反転させる反転部と、前記露光部、前記反転部および前記裏面洗浄部の間で基板を搬送する搬送手段と、を備える。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記露光部が露光を行う直前または直後の基板の裏面を洗浄するように前記裏面洗浄部、前記反転部および前記搬送手段を制御する洗浄制御部をさらに備える。
また、請求項3の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記露光チャンバー内に、前記露光部がパターン像の露光位置の調整を行うときに使用するダミー基板を格納するダミー基板格納部をさらに備え、前記搬送手段に、前記露光部、前記反転部、前記裏面洗浄部および前記ダミー基板格納部の間で基板またはダミー基板を搬送させるとともに、前記裏面洗浄部にダミー基板の裏面洗浄を行わせる。
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る基板処理装置において、前記露光部がパターン像の露光位置の調整を行う直前または直後にダミー基板の裏面を洗浄するように前記裏面洗浄部、前記反転部および前記搬送手段を制御する洗浄制御部をさらに備える。
また、請求項5の発明は、請求項3の発明に係る基板処理装置において、定期的にダミー基板の裏面を洗浄するように前記裏面洗浄部、前記反転部および前記搬送手段を制御する洗浄制御部をさらに備える。
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかの発明に係る基板処理装置において、前記裏面洗浄部に基板の裏面洗浄処理を行った後に当該基板の乾燥処理を行う乾燥機構を有する。
また、請求項7の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記露光部に、露光処理時に基板を載置するステージを備え、前記露光チャンバー内に、前記ステージのクリーニングを行うときに使用するクリーニング基板を格納するクリーニング基板格納部をさらに備え、前記搬送手段に、前記露光部、前記反転部、前記裏面洗浄部および前記クリーニング基板格納部の間で基板またはクリーニング基板を搬送させるとともに、前記裏面洗浄部にクリーニング基板の裏面洗浄を行わせる。
また、請求項8の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記露光チャンバー内に、基板の表面の洗浄処理を行う表面洗浄部をさらに備え、前記搬送手段に、前記露光部、前記反転部、前記表面洗浄部および前記裏面洗浄部の間で基板を搬送させる。
また、請求項9の発明は、請求項1から請求項8のいずれかの発明に係る基板処理装置において、前記露光部に、投影光学系と基板との間に液体を供給しつつパターン像を投影する液浸露光処理を行わせる。
請求項1の発明によれば、露光チャンバー内に、基板上にパターン像を投影する露光部と、基板の裏面の洗浄処理を行う裏面洗浄部と、を備えるため、露光前後に基板の裏面洗浄処理を行うことができ、露光処理に伴う機構の汚染を低減することができる。
また、請求項2の発明によれば、露光部が露光を行う直前または直後の基板の裏面を洗浄しているため、露光直前の基板裏面を洗浄すれば露光部への汚染転写が低減され、また露光直後に基板裏面を洗浄すれば露光によって汚染された基板を清浄にすることができ、その結果露光処理に伴う機構の汚染を低減することができる。
また、請求項3の発明によれば、露光チャンバー内に、露光部がパターン像の露光位置の調整を行うときに使用するダミー基板を格納するダミー基板格納部を備え、裏面洗浄部にてダミー基板の裏面洗浄をも行うため、ダミー基板の裏面を清浄に維持することができ、その結果露光処理に伴う機構の汚染をさらに低減することができる。
また、請求項4の発明によれば、露光部がパターン像の露光位置の調整を行う直前または直後にダミー基板の裏面を洗浄しているため、露光位置調整直前にダミー基板を洗浄すれば露光部への汚染転写が低減され、また露光位置調整直後にダミー基板の裏面を洗浄すれば調整によって汚染されたダミー基板を清浄にすることができ、その結果露光処理に伴う機構の汚染を低減することができる。
また、請求項5の発明によれば、定期的にダミー基板の裏面を洗浄しているため、安定して露光処理に伴う機構の汚染を低減することができる。
また、請求項6の発明によれば、裏面洗浄部が基板の裏面洗浄処理を行った後に当該基板の乾燥処理を行う乾燥機構を備えるため、基板が確実に乾燥されて露光処理に伴う機構の汚染を低減することができる。
また、請求項7の発明によれば、裏面洗浄部にてクリーニング基板の裏面洗浄をも行うため、裏面から汚染物質が除去された清浄なクリーニング基板にてステージのクリーニングを行うことができ、露光部のステージの汚染を容易に清掃することができる。
また、請求項8の発明によれば、基板の表面の洗浄処理を行う表面洗浄部をさらに備えるため、露光装置内の機構の汚染をより確実に低減することができる。
また、請求項9の発明によれば、露光部が投影光学系と基板との間に液体を供給しつつパターン像を投影する液浸露光処理を行うため、基板またはダミー基板に付着した液浸液を洗浄することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる基板処理装置の構成を模式的に示す概略平面図である。本発明にかかる基板処理装置1は、フォトレジスト等の感光剤が塗布された基板(例えば半導体ウェハ)にマスクのパターンを焼き付けることによって露光処理を行う露光機である。
基板処理装置1はコータ・デベロッパ2と接続されている。コータ・デベロッパ2は、基板Wにフォトレジストを塗布するとともに、露光後の基板Wの現像処理を行う装置である。基板処理装置1は、コータ・デベロッパ2のインターフェイス5に隣接して配置される。コータ・デベロッパ2にてフォトレジストが塗布された基板Wはインターフェイス5の搬送ロボット5aによって基板処理装置1に搬入され、露光処理後の基板Wは搬送ロボット5aによって基板処理装置1からコータ・デベロッパ2に戻されて現像処理が行われる。また、基板処理装置1およびコータ・デベロッパ2を管理する上位コンピュータとしてホストコンピュータ3が設けられており、これらは相互にLAN回線を介して通信接続されている。
基板処理装置1は、筐体としての露光チャンバー11の内部に主として露光部20、洗浄部40およびそれらの間で基板Wを搬送する搬送機構60を備えている。露光部20は、基板W上にパターン像を投影して露光処理を行う処理部である。図2は、露光部20の要部構成を示す概略構成図である。
露光部20は、照明光学系21、マスクステージ22、投影光学系24、基板ステージ27、液供給機構25および液回収機構26を備える。照明光学系21は、露光光(例えば、ArFエキシマレーザ光やKrFエキシマレーザ光)を射出する光源と、その露光光を集光するレンズ系等を有している。マスクステージ22は、マスク23を支持する。マスクステージ22は、図示を省略する駆動機構によって水平面内にてスライド移動可能であるとともに、水平面内にて微小回転が可能とされている。なお、マスクには基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
投影光学系24は、マスク23のパターンを所定の投影倍率(本実施形態では1未満の縮小系)にて基板Wに投影露光する光学系であって複数のレンズを備える。基板ステージ27は基板Wを載置する。基板ステージ27は、図示を省略する駆動機構によって水平面内にてスライド移動可能であるとともに、鉛直方向への移動および傾斜角調整が可能とされている。基板ステージ27の上面には補助プレート27aが設けられており、補助プレート27aによって囲まれるステージ凹部に基板Wは載置されることとなる。
液供給機構25は、基板ステージ27に載置された基板Wと投影光学系24との間に所定の液体(本実施形態では純水)を供給するものである。液供給機構25は、液体を送出する機構と、送出された液体を基板W上に供給する供給ノズルとを備えている。また、液回収機構26は、基板Wと投影光学系24との間を満たす液体を回収するものである。液回収機構26は、基板Wと投影光学系24との間に向けられた回収ノズルと、回収ノズルを介して液体を吸引する機構とを備えている。
露光部20において基板Wの露光処理を行うときには、基板ステージ27上に基板Wを載置するとともに、マスクステージ22によってマスク23を支持する。そして、液供給機構25から液体を供給しつつ液回収機構26によってその液体を回収することにより、基板W上に液体の流れを形成し、基板Wと投影光学系24との間隙を常時安定して液体で満たす。この状態にて、照明光学系21からマスク23に露光光を照射し、マスク23のパターン像を投影光学系24を介して基板W上に投影露光する。このときに、投影光学系24と基板Wとの間に屈折率の大きな液体(ここでは、屈折率n=1.44の純水)が満たされているため、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くすることができる。すなわち、露光部20は、投影光学系24と基板Wとの間に液体を供給しつつパターン像を投影する「液浸露光処理」を行うものである。また、露光部20は、マスクステージ22と基板ステージ27とを互いに逆向きに同期移動させつつマスク23に形成された形成されたパターンを数チップずつ分けて順次に露光する(ステップ露光)。
図3は、洗浄部40の要部構成を示す概略構成図である。洗浄部40は、露光部20を収容する露光チャンバー11の内部に配置されている。図3に示すように、本実施形態の洗浄部40は、下から順に表面洗浄処理ユニットSOAK1、裏面洗浄処理ユニットSOAK2、反転ユニットREVおよび待機ユニット55を積層配置して構成されている。
図4は、表面洗浄処理ユニットSOAK1の構成を示す図である。表面洗浄処理ユニットSOAK1は、基板Wを水平姿勢にて保持するとともに基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック421を備える。スピンチャック421は、図示を省略する電動モータによって回転される回転軸425の上端に固定されている。また、スピンチャック421には吸気路(図示せず)が形成されており、スピンチャック421上に基板Wを載置した状態で吸気路内を排気することにより、基板Wの下面をスピンチャック421に真空吸着し、基板Wを水平姿勢で保持することができる。
スピンチャック421の側方には、第1の回動モータ460が設けられている。第1の回動モータ460には、第1の回動軸461が接続されている。また、第1の回動軸461には、第1のアーム462が水平方向に延びるように連結され、第1のアーム462の先端に洗浄用ノズル450が設けられている。第1の回動モータ460の駆動により第1の回動軸461が回転するとともに第1のアーム462が回動し、洗浄用ノズル450がスピンチャック421に保持された基板Wの上方に移動する。
洗浄用ノズル450には洗浄用供給管463の先端が連通接続されている。洗浄用供給管463は、バルブVaおよびバルブVbを介して洗浄液供給源Rlおよび表面処理液供給源R2に連通接続されている。このバルブVa,Vbの開閉を制御することにより、洗浄用供給管463に供給する処理液の選択および供給量の調整を行うことができる。すなわち、バルブVaを開くことにより洗浄用供給管463に洗浄液を供給することができ、バルブVbを開くことにより洗浄用供給管463に表面処理液を供給することができる。
洗浄液供給源Rlまたは表面処理液供給源R2から供給された洗浄液または表面処理液は、洗浄用供給管463を介して洗浄用ノズル450に送給される。それにより、洗浄用ノズル450から基板Wの表面へ洗浄液または表面処理液を供給することができる。洗浄液としては、例えば、純水または純水に錯体(イオン化したもの)を溶かした溶液などが用いられる。表面処理液としては、例えば、フッ酸などが用いられる。本実施形態では、洗浄用ノズル450は送給された処理液をそのまま吐出するいわゆるストレートノズルであり、洗浄液としては純水が使用され、表面処理液としてはフッ酸が使用される。なお、洗浄部40は、表面処理液の雰囲気が装置内に漏れ出さないように、厳重に雰囲気管理が行われている。
一方、上記とは異なるスピンチャック421の側方には、第2の回動モータ470が設けられている。第2の回動モータ470には、第2の回動軸471が接続されている。また、第2の回動軸471には、第2のアーム472が水平方向に延びるように連結され、第2のアーム472の先端に乾燥用ノズル451が設けられている。第2の回動モータ470の駆動により第2の回動軸471が回転するとともに第2のアーム472が回動し、乾燥用ノズル451がスピンチャック421に保持された基板Wの上方に移動する。
乾燥用ノズル451には乾燥用供給管473の先端が連通接続されている。乾燥用供給管473は、バルブVcを介して不活性ガス供給源R3に連通接続されている。このバルブVcの開閉を制御することにより、乾燥用供給管473に供給する不活性ガスの供給量を調整することができる。
不活性ガス供給源R3から供給された不活性ガスは、乾燥用供給管473を介して乾燥用ノズル451に送給される。それにより、乾燥用ノズル451から基板Wの表面へ不活性ガスを供給することができる。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス(N2)やアルゴンガス(Ar)が用いられる。
基板Wの表面へ洗浄液または表面処理液を供給する際には、洗浄用ノズル450がスピンチャック421に保持された基板Wの上方に位置するとともに、乾燥用ノズル451が所定の位置に退避する。逆に、基板Wの表面へ不活性ガスを供給する際には、図4に示すように、乾燥用ノズル451がスピンチャック421に保持された基板Wの上方に位置するとともに、洗浄用ノズル450が所定の位置に退避する。
スピンチャック421に保持された基板Wは、処理カップ423によって囲繞される。処理カップ423の内側には、円筒状の仕切壁433が設けられている。また、スピンチャック421の周囲を取り囲むように、基板Wの処理に用いられた処理液(洗浄液または表面処理液)を排液するための排液空間431が仕切壁433の内側に形成されている。さらに、排液空間431を取り囲むように、処理カップ423の外壁と仕切壁433との間に基板Wの処理に用いられた処理液を回収するための回収液空間432が形成されている。
排液空間431には、排液処理装置(図示せず)へ処理液を導くための排液管434が接続され、回収液空間432には、回収処理装置(図示せず)へ処理液を導くための回収管435が接続されている。
処理カップ423の上方には、基板Wからの処理液が外方へ飛散することを防止するためのスプラッシュガード424が設けられている。このスプラッシュガード424は、回転軸425に対して回転対称な形状とされている。スプラッシュガード424の上端部の内面には、断面くの字形状の排液案内溝441が環状に形成されている。また、スプラッシュガード424の下端部の内面には、外側下方に傾斜する傾斜面からなる回収液案内部442が形成されている。回収液案内部442の上端付近には、処理カップ423の仕切壁433を受け入れるための仕切壁収納溝443が形成されている。
このスプラッシュガード424は、ボールねじ機構等で構成されたガード昇降駆動機構(図示せず)によって鉛直方向に沿って昇降駆動される。ガード昇降駆動機構は、スプラッシュガード424を、回収液案内部442がスピンチャック421に保持された基板Wの端縁部を取り囲む回収位置と、排液案内溝441がスピンチャック421に保持された基板Wの端縁部を取り囲む排液位置との問で昇降させる。スプラッシュガード424が回収位置(図4に示す位置)にある場合には、基板Wの端縁部から飛散した処理液が回収液案内部442により回収液空間432に導かれ、回収管435を介して回収される。一方、スプラッシュガード424が排液位置にある場合には、基板Wの端縁部から飛散した処理液が排液案内溝441により排液空間431に導かれ、排液管434を介して排液される。このようにして、処理液の排液および回収を切り換えて実行可能とされている。
図5は、裏面洗浄処理ユニットSOAK2の構成を示す図である。裏面洗浄処理ユニットSOAK2が表面洗浄処理ユニットSOAK1と異なるのは、スピンチャック427の形態である。表面洗浄処理ユニットSOAK1のスピンチャック421は基板Wの下面を真空吸着するタイプのものであったが、裏面洗浄処理ユニットSOAK2のスピンチャック427は基板Wの端縁部を把持するタイプのものである。すなわち、スピンチャック427の上面周縁部には同一円周上に沿って複数個(本実施形態では6個)の支持ピン428が立設されている。各支持ピン428は、基板Wの下面周縁部を下から支持する円筒状の支持部と、その支持部の上面に突設されて基板Wの端縁部に当接して押圧するピン部とによって構成されている。6個の支持ピン428のうち3個についてはスピンチャック427に固定設置された固定支持ピンとされている。固定支持ピンは、円筒状支持部の軸心上にピン部を突設している。一方、6個の支持ピン428のうち残りの3個についてはスピンチャック427に対して回転(自転)自在に設置された可動支持ピンとされている。可動支持ピンでは、円筒状支持部の軸心から若干偏心してピン部が突設されている。3個の可動支持ピンは図示省略のリンク機構および駆動機構によって連動して回動駆動される。可動支持ピンが回動することにより、6個のピン部で基板Wの端縁部を把持することと、基板Wの把持を解除することとが可能である。6個の支持ピン428によって基板Wの端縁部を把持することにより、スピンチャック427は基板Wの下面中央部に接触することなく基板Wを保持することができる。
裏面洗浄処理ユニットSOAK2の残余の構成は上述した表面洗浄処理ユニットSOAK1と同じであり、同一の部材については図4と同一の符号を付している。よって、裏面洗浄処理ユニットSOAK2は、スピンチャック427によって端縁部を把持した基板Wの上面に洗浄処理用ノズル450から洗浄液または表面処理液を供給することと、乾燥処理用ノズル451から不活性ガスを供給することとが可能である。なお、表面処理液としてフッ酸などを使用する場合には、その雰囲気が装置内に漏れ出さないように、厳重に雰囲気管理を行う必要があるのは表面洗浄処理ユニットSOAK1と同様である。
図6は、反転ユニットREVの要部構成を示す斜視図である。また、図7は、図6の矢印AR10の方向から見た反転ユニットREVの概略正面図である。反転ユニットREVは、基板Wの上下面を反転させるユニットである。反転ユニットREVは、昇降テーブル210と反転チャック230とを備える。
昇降テーブル210は、例えばエアシリンダを用いて構成された図示を省略する昇降駆動機構によって鉛直方向に沿って昇降可能とされている。昇降テーブル210の上面には同一円周上に沿って複数個(本実施形態では6個)の支持ピン218が立設されている。各支持ピン218は、基板Wの下面周縁部を下から支持する支持部218aと、その支持部の上面に突設されたピン部218bとによって構成されている。なお、反転ユニットREVの昇降テーブル210は、裏面洗浄処理ユニットSOAK2のスピンチャック427のように基板Wを回転させるものではなく、基板Wを強固に保持する必要性に乏しいため、6個の支持ピン428は全て昇降テーブル210に固定設置されている。すなわち、昇降テーブル210のピン部218bは単に基板Wの水平方向位置を規制するための部材である。
左右一対の反転チャック230は円盤形状の回転台235の径方向に沿って設けられている。反転チャック230は、回転台235に内蔵されたスライド駆動機構によって、図7の矢印AR11に示すようなスライド移動を行う。一対の反転チャック230,230は連動してスライド移動を行うことにより、両チャック間の距離を伸縮する。反転チャック230には、基板Wの端縁部を把持するための開口である把持部231が設けられている。昇降テーブル210が基板Wを反転チャック230と同じ高さ位置に保持した状態にて2個の反転チャック230,230がその間隔を縮めるようにスライド移動することにより、把持部231によって基板Wの端縁部を把持することができる。なお、把持部231には昇降テーブル210の支持ピン218との干渉を避けるための切り欠きが形成されている。
また、回転台235はユニット基台239に設けられた回転駆動機構によって鉛直面内にて図7の矢印AR12に示す方向に回転可能とされている。回転台235が回転することによって一対の反転チャック230,230も矢印AR12に示す方向に回転する。
反転ユニットREVが基板Wの上下面を反転させるときには、まず、昇降テーブル210が反転チャック230よりもさらに上方の搬出入位置にまで上昇する。搬出入位置にて支持ピン218に基板Wを受け取った昇降テーブル210は反転チャック230に基板Wを受け渡す受渡位置にまで下降する。この受渡位置とは、水平方向に沿って相対向して静止している反転チャック230と昇降テーブル210に保持された基板Wとが同じ高さとなる位置である。なお、昇降テーブル210が受渡位置に下降するときには一対の反転チャック230間を基板Wが通過可能な間隔となるように反転チャック230が移動している。
昇降テーブル210が受渡位置に下降した状態にて、一対の反転チャック230がその間隔を狭めるようにスライド移動を開始し、やがて両反転チャック230の把持部231によって基板Wの端縁部が把持される。これによって基板Wは反転チャック230に保持されることとなり、昇降テーブル210はさらに下方の待避位置にまで下降する。待避位置とは、続く反転工程において反転チャック230と昇降テーブル210とが衝突しない位置である。
次に、回転台235が180°の回転動作(半回転)を行って基板Wの上下面を反転させる。その後、再び昇降テーブル210が待避位置から受渡位置にまで上昇して基板Wを支持ピン218に受け取るとともに、一対の反転チャック230がその間隔を拡げるようにスライド移動を行う。そして、反転後の基板Wを受け取った昇降テーブル210がさらに上記搬出入位置にまで上昇し、支持ピン218から反転後の基板Wが搬出される。なお、支持ピン218は基板Wの端縁部を支持するものであるため、反転によってパターン形成のなされた基板Wの表面が下面になったとしても、そのパターンを損なうおそれはない。
図3に戻り、洗浄部40の最上段に配置された待機ユニット55は、載置台56の上面に複数本(例えば3本)の支持ピン57を設けて構成されている。支持ピン57は基板Wを水平姿勢にて静止状態で保持することができる。なお、載置台56を回転可能に構成して、基板Wの向きを予め調整するプリアライメント機能を待機ユニット55に設けるようにしても良い。
また、図1に示すように、露光チャンバー11内には搬送機構60として第1搬送ロボット61および第2搬送ロボット62が設置されている。第1搬送ロボット61は、アーム部61bとアーム部61bを案内するガイド部61aとを備えており、アーム部61bはガイド部61aに沿って移動する。同様に、第2搬送ロボット62は、アーム部62bとアーム部62bを案内するガイド部62aとを備えており、アーム部62bはガイド部62aに沿って移動する。
また、インターフェイス5と接する露光チャンバー11の側部近傍には搬入用載置台81および搬出用載置台82が設けられている。搬入用載置台81および搬出用載置台82の上面には図示を省略する複数本(例えば3本)の支持ピンが立設されており、その支持ピン上に基板Wを水平姿勢にて静止状態で載置することができる。搬入用載置台81および搬出用載置台82に対してはインターフェイス5の搬送ロボット5aが基板Wの授受を行うことが可能となるように、基板処理装置1とコータ・デベロッパ2とが接続されている。搬入用載置台81は露光前の基板Wの受け渡しのために使用され、搬出用載置台82は露光後の基板Wの受け渡しのために使用される。
さらに、露光チャンバー11の内部にはダミー基板DWを格納する格納部90が設けられている。ダミー基板DWは、液浸露光処理対応の露光部20において、ステージ位置校正等のパターン像の露光位置を調整するアライメント処理を行うときに基板ステージ27の内部への純水の侵入を防止するために使用されるものである。ダミー基板DWは、通常の(半導体デバイス製造用の)基板Wとほぼ同一の形状および大きさを有する。ダミー基板DWの材質は、通常の基板Wと同じ材料(例えばシリコン)であってもよいが、液浸露光処理時に液体への汚染物の溶出が無い素材であれば良い。また、ダミー基板DWの表面に撥水性が付与されていても良い。撥水性を付与する手法としては、フッ素化合物やシリコン化合物、或いはアクリル樹脂やポリエチレン等の撥水性を有する材料を使用したコーティング処理が挙げられる。また、ダミー基板DW自体を上記撥水性を有する材料にて形成するようにしても良い。通常の露光処理時等、アライメント処理を行わないときにはダミー基板DWは不要であるため、格納部90に格納される。なお、格納部90は、多段の棚構造を有して複数のダミー基板DWを収納できるものであっても良い。
搬送機構60の第1搬送ロボット61は露光部20と洗浄部40との間で基板Wを搬送する。第1搬送ロボット61が露光部20に対して基板Wの授受を行うときには、基板ステージ27が露光部20内の基板交換位置にまで移動している(図1参照)。そして、アーム部61bが昇降動作およびアームセグメントの屈伸による進退動作を行うことによって基板ステージ27への基板Wの授受を実行する。なお、露光部20にて基板Wの露光処理を行うときには、基板ステージ27が投影光学系24の下である露光処理位置に移動する(図2)。
一方、第2搬送ロボット62は、搬入用載置台81および搬出用載置台82と洗浄部40との間で基板Wを搬送する。第2搬送ロボット62のアーム部62bは昇降動作およびアームセグメントの屈伸による進退動作を行うことによって搬入用載置台81からレジスト塗布済みの基板Wを受け取るとともに、搬出用載置台82に露光後の基板Wを渡す。
洗浄部40の4つのユニット、すなわち表面洗浄処理ユニットSOAK1、裏面洗浄処理ユニットSOAK2、反転ユニットREVおよび待機ユニット55に対しては第1搬送ロボット61および第2搬送ロボット62の双方が基板Wの授受を行うことが可能である。具体的には、表面洗浄処理ユニットSOAK1の第1搬送ロボット61に対向する側壁面と第2搬送ロボット62に対向する側壁面との双方に開口が設けられ、アーム部61bおよびアーム部62bのいずれもが表面洗浄処理ユニットSOAK1にアクセスすることができる。他の裏面洗浄処理ユニットSOAK2、反転ユニットREVおよび待機ユニット55についても同様に2方向に開口が設けられおり、アーム部61bおよびアーム部62bの双方が裏面洗浄処理ユニットSOAK2、反転ユニットREVおよび待機ユニット55のそれぞれにアクセスすることができる。従って、第1搬送ロボット61と第2搬送ロボット62とは表面洗浄処理ユニットSOAK1、裏面洗浄処理ユニットSOAK2、反転ユニットREVまたは待機ユニット55のいずれかを介して基板Wの受け渡しを行うことができる。
また、本実施形態では格納部90へのダミー基板DWの搬出入は第1搬送ロボット61が行う。第1搬送ロボット61は、格納部90から取り出したダミー基板DWを露光部20または洗浄部40のいずれへも搬送することができる。
図8は、アーム部61bおよびアーム部62bを示す図である。図8(a)はアーム部61bの平面図であり、(b)はアーム部61bの側断面図である。なお、ここでは第1搬送ロボット61のアーム部61bについて説明するが、第2搬送ロボット62のアーム部62bについても全く同様である。アーム部61bは、2本のアーム部材591をフォーク状に形成して構成されている。アーム部材591の上面には基板Wの外周よりも若干大きな形状に適合する凹部592が形成されている。そして、各凹部592の両端にはガイド部材593が形成されている。
アーム部61bは、基板Wを凹部592に嵌め込むようにして保持する。このときに基板Wは、その端縁部が各ガイド部材593の稜線に点接触することによって、4点で支持される。すなわち、アーム部61bは、基板Wの下面に接触することなく、基板Wの端縁部を点接触によって4点支持で保持する低接触型の搬送アームである。従って、第1搬送ロボット61が表面を下面に向けた基板Wを搬送する際にも、その表面がアーム部61bに非接触であるため、形成されたパターン等を損なうおそれはない。
図9は、アーム部61bが各搬送対象部にアクセスするときの状態を模式的に示す図である。まず、第1搬送ロボット61が基板Wを受け渡す対象のうち裏面洗浄処理ユニットSOAK2および反転ユニットREVは基板Wの周縁部を支持ピン428,218によって支持するものである。第1搬送ロボット61が裏面洗浄処理ユニットSOAK2に対して基板Wを受け渡すときには、図9に示すように、2本のアーム部材591が支持ピン428の間を通過するように進退する。また、裏面洗浄処理ユニットSOAK2には、進退移動するアーム部61bと支持ピン428とが干渉しない位置(図9の位置)にスピンチャック427を停止する機構が設けられている。このような機構としては、例えばスピンチャック427の回転角度をエンコーダによって検出し、スピンチャック427が所定の角度にて停止するようにスピンモータを制御する機構であれば良い。
第1搬送ロボット61が反転ユニットREVに対して基板Wの受け渡しを行うときの態様は裏面洗浄処理ユニットSOAK2に対するのと同様である。但し、反転ユニットREVの昇降テーブル210は回転しないため、上述したエンコーダ等の停止機構は不要である。
一方、表面洗浄処理ユニットSOAK1は基板Wの下面中央部をスピンチャック421によって真空吸着するものである。第1搬送ロボット61が表面洗浄処理ユニットSOAK1に対して基板Wを受け渡すときには、図9に示すように、2本のアーム部材591の間にスピンチャック421が入り込むように、アーム部61bが進退移動する。
また、待機ユニット55は基板Wの下面中央部を3本の支持ピン57によって支持するものである。3本の支持ピン57の配置領域は平面視でスピンチャック421の範囲内である。よって、第1搬送ロボット61が待機ユニット55に対して基板Wを受け渡すときには、図9に示すように、2本のアーム部材591の間に3本の支持ピン57が入り込むように、アーム部61bが進退移動する。
さらに、露光部20は昇降可能な3本の支持ピンによって第1搬送ロボット61と基板Wの授受を行うものであり、それら3本の支持ピンの配置領域は平面視でスピンチャック421の範囲内である。従って、第1搬送ロボット61が露光部20に対して基板Wを受け渡すときには、2本のアーム部材591の間に3本の支持ピンが入り込むように、アーム部61bが進退移動する。また、格納部90も待機ユニット55と同様に3本の支持ピンによってダミー基板DWを支持するものであり、第1搬送ロボット61は待機ユニット55に対するのと同様にして格納部90にダミー基板DWを受け渡すことが可能である。
一方、第2搬送ロボット62が基板Wを受け渡す対象のうち表面洗浄処理ユニットSOAK1、裏面洗浄処理ユニットSOAK2、反転ユニットREVおよび待機ユニット55に対しては第1搬送ロボット61と同様の態様にてアーム部62bがアクセスする。また、搬入用載置台81および搬出用載置台82は待機ユニット55と同様に3本の支持ピンによって基板Wを支持するものであり、第2搬送ロボット62は待機ユニット55に対するのと同様にして基板Wを受け渡すことが可能である。
このように、第1搬送ロボット61および第2搬送ロボット62は保持態様の異なる搬送対象部のいずれに対しても基板Wを受け渡すことが可能である。そして、第1搬送ロボット61のアーム部61bおよび第2搬送ロボット62のアーム部62bのいずれも低接触型の搬送アームであり、基板Wの表面が上面或いは下面のいずれに向いていたとしても搬送可能である。
また、基板処理装置1には装置全体の動作を制御する制御部CTが設けられている(図1)。制御部CTのハードウェハ構成は一般的なコンピュータと同様の構成であり、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用アプリケーションやデータなどを記憶しておく磁気ディスク等を備えている。この制御部CTが所定のアプリケーションソフトウェアを実行することによって、露光部20、洗浄部40および搬送機構60等の各処理機構を制御して種々の処理を行わせる。
コータ・デベロッパ2にも基板処理装置1の制御部CTから独立した別個の制御機構が設けられている。すなわち、コータ・デベロッパ2は、基板処理装置1の制御部CTの制御下で動作しているものではなく、単体で独自の動作制御を行っているものである。また、ホストコンピュータ3は、基板処理装置1に設けられた制御部CTおよびコータ・デベロッパ2の上位の制御機構として位置するものである。ホストコンピュータ3も一般的なコンピュータと同様のハードウェハ構成を有している。ホストコンピュータ3には、本実施形態の基板処理装置1やコータ・デベロッパ2が通常複数台接続されている。ホストコンピュータ3は、接続されたそれぞれの基板処理装置1およびコータ・デベロッパ2に処理手順および処理条件を記述したレシピを渡す。ホストコンピュータ3から渡されたレシピは基板処理装置1の制御部CTの記憶部(例えばメモリ)に記憶される。
次に、本実施形態の基板処理装置1の動作について説明する。ここでは、まず、基板処理装置1における通常の基板Wの処理手順について簡単に説明する。なお、以下に説明する処理手順は、制御部CTが基板処理装置1の露光部20、洗浄部40、搬送機構60等の各機構部を制御することによって実行されるものである。
まず、コータ・デベロッパ2にて感光剤たるフォトレジストが塗布された基板Wが搬送ロボット5aによって搬入用載置台81に載置される。本実施形態では、フォトレジストとして化学増幅型レジストが塗布される。搬入用載置台81に載置された基板Wは第2搬送ロボット62によって洗浄部40に搬送され、反転ユニットREVに搬入される。反転ユニットREVにおける反転動作は上述した通りのものであり、基板Wはその裏面が上面となるように反転される。
ここで、基板Wの「表面」とは、パターン形成がなされる主面であり、基板Wの「裏面」とは表面の反対側の面である。また、ダミー基板DWの「表面」とは、露光部20にてアライメント処理を行うときに上側を向いている主面であり、ダミー基板DWの「裏面」とは、表面の反対側の主面であってアライメント処理時に基板ステージ27と直接当接する面である。なお、ダミー基板DWおよび基板Wの上面(下面)とは上側(下側)を向いている面であり、裏面が上面となる場合と下面となる場合がある。
上下面が反転された基板Wは第2搬送ロボット62によって反転ユニットREVから裏面洗浄処理ユニットSOAK2に搬送され、裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて基板Wの裏面洗浄処理が実行される。裏面洗浄処理ユニットSOAK2においては、基板Wの搬入時には、スプラッシュガード424が下降して第1搬送ロボット61が基板Wをスピンチャック427上に載置する。スピンチャック427の6個の支持ピン428によって基板Wの端縁部を把持することにより、スピンチャック427は基板Wの裏面を上側に向けて水平姿勢にて保持する。
次に、スプラッシュガード424が上述した排液位置まで移動するとともに、洗浄処理用ノズル450が基板Wの中心部上方に移動する。その後、回転軸425が回転を開始し、それにともなってスピンチャック427に保持されている基板Wが回転する。その後、バルブVaを開放して洗浄処理用ノズル450から洗浄液を基板Wの上面(ここでは裏面)に吐出する。本実施形態では、洗浄液として純水を基板Wの裏面に吐出する。これにより、基板Wの裏面洗浄処理が進行し、基板Wの裏面に付着していたパーティクル等が洗い流される。回転する基板Wから遠心力によって飛散した液体は排液案内溝441により排液空間431に導かれ、排液管434から排液される。
所定時間経過後、回転軸425の回転速度が低下する。これにより、基板Wの回転によって振り切られる洗浄液としての純水の量が減少し、基板Wの裏面全体に水膜が形成され、いわゆる液盛りされた状態となる。なお、回転軸425の回転を停止させて基板Wの裏面全体に水膜を形成してもよい。
次に、洗浄液たる純水の供給が停止され、洗浄処理用ノズル450が所定の位置に退避するとともに、乾燥処理用ノズル451が基板Wの中心部上方に移動する。その後、バルブVcを開放して乾燥処理用ノズル451から基板Wの上面中心部近傍に不活性ガスを吐出する。ここでは、不活性ガスとして窒素ガスを吐出する。これにより、基板Wの裏面中心部の水分が基板Wの周縁部に押し流され、基板Wの裏面周縁部のみに水膜が残留する状態となる。
次に、回転軸425の回転数が再度上昇するとともに、乾燥処理用ノズル451が基板Wの裏面中心部上方から周縁部上方へと徐々に移動する。これにより、基板Wの裏面上に残留する水膜に大きな遠心力が作用するとともに、基板Wの裏面全体に不活性ガスを吹き付けることができるので、基板W上の水膜を確実に取り除くことができる。その結果、基板Wを確実に乾燥させることができる。
次に、不活性ガスの供給が停止され、乾燥処理ノズル451が所定の位置に退避するとともに、回転軸425の回転が停止する。その後、スプラッシュガード424が下降するとともに、支持ピン428が基板Wの端縁部把持を解除し、第2搬送ロボット62が基板Wを裏面洗浄処理ユニットSOAK2から搬出する。これにより、裏面洗浄処理ユニットSOAK2における裏面洗浄処理動作が終了する。なお、洗浄および乾燥処理中におけるスプラッシュガード424の位置は、処理液の回収または排液の必要性に応じて適宜変更することが好ましい。
裏面洗浄処理および乾燥処理が終了した基板Wは第2搬送ロボット62によって再び反転ユニットREVに搬送され、基板Wはその裏面が下面となるように反転される。再度反転された基板Wは第1搬送ロボット61によって反転ユニットREVから搬出され、露光部20へと搬送される。なお、反転ユニットREVから一旦基板Wを待機ユニット55に搬送し、待機ユニット55において必要に応じて基板Wのプリアライメント処理を行ってもよい。
露光部20では予め基板ステージ27が基板交換位置にまで移動しており、第1搬送ロボット61は基板ステージ27に基板Wを渡す。その後、レジスト塗布済み基板Wを載置した基板ステージ27が投影光学系24の下である露光処理位置に移動して露光処理が開始される。露光部20においては、マスク23に形成された形成されたパターンの像をステップ露光によって基板Wに順次投影して当該パターンの焼き付けを行う。基板Wには化学増幅型レジストが塗布されているため、基板W上に形成されたレジスト膜のうち露光された部分では光化学反応によって酸が生成する。
また、露光部20では、液供給機構25および液回収機構26によって基板Wと投影光学系24との間を液体で満たしつつマスク23のパターン像を基板W上に投影する液浸露光処理が行われる。これにより、従来からの光源や露光プロセスをほとんど変更することなく高解像度を実現することができる。
露光部20における露光処理が完了すると、基板ステージ27が再び基板交換位置にまで移動して第1搬送ロボット61が露光後の基板Wを受け取る。そして、第1搬送ロボット61が基板Wを洗浄部40に搬送して表面洗浄処理ユニットSOAK1に搬入する。表面洗浄処理ユニットSOAK1においては、基板Wの搬入時には、スプラッシュガード424が下降して第1搬送ロボット61が基板Wをスピンチャック421上に載置する。スピンチャック421に載置された基板Wは、スピンチャック421により水平姿勢にて吸着保持される。その後の表面洗浄処理ユニットSOAK1における洗浄処理動作は上述した裏面洗浄処理ユニットSOAK2の処理動作と同じである。但し、表面洗浄処理ユニットSOAK1は、基板Wの表面に対して洗浄処理用ノズル450を使用した表面洗浄処理と、乾燥処理用ノズル451を使用した乾燥処理とを実行し、基板Wに残留付着していた液浸露光用の液体(液浸液)を洗浄する。
表面洗浄処理ユニットSOAK1における洗浄および乾燥処理が終了した基板Wは第2搬送ロボット62によって搬送され、搬出用載置台82に載置される。搬出用載置台82に載置された露光処理済みの基板Wは搬送ロボット5aによってコータ・デベロッパ2内に戻され、露光後加熱処理および現像処理が実行される。
以上のようにすれば、液浸露光処理の直前に基板Wの裏面を裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて洗浄・乾燥するようにしているため、露光処理時には基板Wの裏面がパーティクルの無い清浄な状態とされており、デフォーカス不良の発生を防止することができる。また、基板Wの裏面に付着していたパーティクルが基板ステージ27等の機構に転写して汚染源となることが防止される。
また、液浸露光処理時に使用した液体が露光処理後にも基板Wの表面に残留付着していたとしても、露光処理直後に表面洗浄処理ユニットSOAK1にて基板Wを洗浄・乾燥するようにしてしているため、少なくとも第2搬送ロボット62、搬出用載置台82およびコータ・デベロッパ2の搬送ロボット5a等の機構部が上記残留した液体によって汚染されることは防止される。
また、露光チャンバー11の内部に露光部20とともに洗浄部40を設けているため、裏面洗浄処理が終了した基板Wを直ちに露光部20に搬送することができ、基板Wの裏面へのパーティクル再付着を最小限に抑制することができる。また、液浸露光処理が終了した後、露光部20から表面洗浄処理ユニットSOAK1まで迅速に基板Wを搬送して洗浄処理を開始することができる。このため、基板Wに付着した液体による汚染を最小限に止めることが可能となる。
しかも、基板処理装置1の制御部CTのみの制御によって液浸露光処理の直前および直後に基板Wを洗浄するようにしているため、基板Wをコータ・デベロッパ2にて洗浄するような場合に比較して全体としての制御は容易となる。
ところで、露光部20においては、基板ステージ27の位置やマスク23の位置を校正してパターン像の露光位置を調整するアライメント処理が適宜行われる。液浸露光処理を行う露光部20では、アライメント処理を行うときに基板ステージ27内部への純水の侵入を防止するためにダミー基板DWを使用する。具体的には、基板ステージ27の補助プレート27aによって囲まれるステージ凹部にダミー基板DWを嵌めてアライメント処理を行う。このようにすれば、ステージ内部への液体の侵入を防止できるものの、ダミー基板DWに液体が付着して液滴として残留する可能性があり、このような液滴を放置すると乾燥して汚染源となったりダミー基板DWの撥水性を損なったりすることがある。また、ダミー基板DW自体の裏面にパーティクル等が付着していると、アライメント処理時にそのパーティクルが基板ステージ27に転写されるおそれもある。基板ステージ27に転写されたパーティクルはデフォーカス不良の原因となったり、処理対象の基板Wに付着したりする。
そこで本実施形態においては、ダミー基板DWについても表面洗浄処理ユニットSOAK1および裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて洗浄するようにしている。表面洗浄処理ユニットSOAK1および裏面洗浄処理ユニットSOAK2のそれぞれにおけるダミー基板DWの洗浄処理手順は、上述した通常の基板Wの洗浄処理手順と概ね同じである。また、制御部CTが基板処理装置1の露光部20、洗浄部40、搬送機構60等の各機構部を制御することによってダミー基板DWの洗浄処理を実行する点も同じである。
すなわち、まず露光部20においてアライメント処理を行う直前に、第1搬送ロボット61が格納部90から反転ユニットREVにダミー基板DWを搬送する。反転ユニットREVにて上下面が反転されたダミー基板DWは第1搬送ロボット61によって反転ユニットREVから裏面洗浄処理ユニットSOAK2に搬送され、裏面洗浄処理ユニットSOAK2にてダミー基板DWの裏面洗浄処理が実行される。裏面洗浄処理ユニットSOAK2におけるダミー基板DWの裏面洗浄処理は上述した基板Wの裏面洗浄処理と全く同じである。裏面洗浄処理および乾燥処理が終了したダミー基板DWは第1搬送ロボット61によって再び反転ユニットREVに搬送され、ダミー基板DWはその裏面が下面となるように反転される。再度反転されたダミー基板DWは第1搬送ロボット61によって反転ユニットREVから搬出され、露光部20へと搬送される。
次に、露光部20では、基板ステージ27のステージ凹部に裏面洗浄済みのダミー基板DWを嵌めて液浸液を使用したアライメント処理が実行される。アライメント処理の終了後、第1搬送ロボット61によって基板ステージ27からダミー基板DWが取り出されて洗浄部40の表面洗浄処理ユニットSOAK1に搬入される。表面洗浄処理ユニットSOAK1におけるダミー基板DWの裏面洗浄処理も上述した基板Wの裏面洗浄処理と全く同じである。表面洗浄処理および乾燥処理が終了したダミー基板DWは、第1搬送ロボット61によって表面洗浄処理ユニットSOAK1から搬出されて再び格納部90に格納される。
このようにすれば、アライメント処理の直前にダミー基板DWの裏面を裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて洗浄・乾燥するようにしているため、アライメント処理時にはダミー基板DWの裏面がパーティクルの無い清浄な状態とされており、基板ステージ27へのパーティクル転写が生じる懸念は無い。
また、露光部20でのアライメント処理によってダミー基板DWに液体が付着したとしても、そのダミー基板DWをアライメント処理の直後に表面洗浄処理ユニットSOAK1に搬送して洗浄しているため、ダミー基板DWが汚染されることは防止される。その結果、ダミー基板DWを搬送する第1搬送ロボット61等の機構の汚染を低減することができる。
また、ダミー基板DWが撥水性を有している場合には、汚染によって撥水性が劣化することもあるが、上記洗浄処理によって汚染物が除去されることにより基板表面の撥水性が回復することとなる。その結果、アライメント処理時にもダミー基板DWによって液浸液を確実に保持することができる。また、撥水性の劣化したダミー基板DWを逐一交換するのと比較すれば著しくコストを下げることができる。
また、露光チャンバー11の内部に露光部20とともに洗浄部40を設けているため、裏面洗浄処理が終了したダミー基板DWを直ちに露光部20に搬送することができ、ダミー基板DWの裏面へのパーティクル再付着を最小限に抑制することができる。また、アライメント処理が終了した後、露光部20から表面洗浄処理ユニットSOAK1まで迅速にダミー基板DWを搬送して洗浄処理を開始することができる。このため、アライメント処理によってダミー基板DWに付着した液体が乾燥する前に洗浄処理を行うことができ、ダミー基板DWの汚染を最小限に止めることが可能となる。
しかも、基板処理装置1の制御部CTのみの制御によってアライメント処理の直後にダミー基板DWを洗浄するようにしているため、アライメント処理前後のダミー基板DWをコータ・デベロッパ2に戻してから洗浄するような場合に比較して全体としての制御は容易なものとなる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。上記実施形態では、露光処理の直前に基板Wの裏面洗浄処理を実行し、露光処理の直後に基板Wの表面洗浄処理を行うようにしていたが、洗浄部40による基板Wの洗浄タイミングはこれに限定されるものではない。例えば、露光処理の直前および直後において、基板Wの表面洗浄処理および裏面洗浄処理の双方を行うようにしても良い。また、基板Wの表面洗浄処理または裏面洗浄のいずれか一方のみを行うようにしても良い。もっとも、上記実施形態のように、露光処理の直前に基板Wの裏面洗浄処理を実行した方が裏面にパーティクル付着のない清浄な基板Wを使用して露光処理を行うことができ、また露光処理の直後に基板Wの表面洗浄処理を行えば付着した液体が乾燥する前に確実に汚染源を除くことができる。
また、上記実施形態においては、アライメント処理の直前にダミー基板DWの裏面洗浄処理を実行し、アライメント処理の直後にダミー基板DWの表面洗浄処理を行うようにしていたが、ダミー基板DWの洗浄タイミングもこれに限定されるものではない。例えば、アライメント処理の直前および直後において、ダミー基板DWの表面洗浄処理および裏面洗浄処理の双方を行うようにしても良い。また、ダミー基板DWの表面洗浄処理または裏面洗浄のいずれか一方のみを行うようにしても良い。
また、所定間隔で定期的にダミー基板DWの洗浄処理を実行するように予めスケジューリングしておいてもよい。具体的には、制御部CTが実行するアプリケーションソフトウェアに予め設定された間隔にてダミー基板DWの定期洗浄を行うモジュールを含ませ、そのアプリケーションソフトウェアを実行する制御部CTが定期的に第1搬送ロボット61、表面洗浄処理ユニットSOAK1、裏面洗浄処理ユニットSOAK2および反転ユニットREVにダミー基板DWの洗浄処理を実行させる。定期的にダミー基板DWを洗浄すればダミー基板DWの表裏面の清浄度を安定して常に一定に維持することができ、その結果、露光部20でのアライメント処理の精度が向上する。定期的にダミー基板DWの洗浄処理を行うタイミングとしては、例えば基板処理装置1の定期メンテナンス時が挙げられる。定期メンテナンス時にメンテナンス作業の一つしてダミー基板DWの洗浄処理を実行すれば、通常基板Wの露光処理と干渉するおそれがないため、洗浄や搬送の制御が容易となる。もっとも、アライメント処理の直前にダミー基板DWの裏面洗浄処理を実行した方が裏面にパーティクル付着のない清浄なダミー基板DWを使用してアライメント処理を行うことができ、またアライメント処理の直後にダミー基板DWの表面洗浄処理を行えば付着した液体が乾燥する前に確実に汚染源を除くことができる。なお、定期的にダミー基板DWの洗浄を行う間隔を外部から制御部CTに入力しても良いし、ホストコンピュータ3が制御部CTに指示を与えて定期洗浄を実行させるようにしても良い。
また、上記実施形態では表面洗浄処理ユニットSOAK1および裏面洗浄処理ユニットSOAK2の洗浄用ノズル450としてストレートノズルを使用していたが、これに代えて、純水等の洗浄液と窒素ガス等の気体とを混合してミスト状の洗浄液の液滴を生成して吐出する二流体ノズルを使用するようにしても良い。図10は、二流体ノズルの構造の一例を示す概略断面図である。二流体ノズル560は、図外の窒素ガス供給源および純水供給源からそれぞれ供給される窒素ガスおよび純水をノズル内部にて混合することによりミスト状の純水液滴を生成して基板Wに対して吐出するいわゆる内部混合型の二流体ノズルである。図10に示すように、二流体ノズル560は純水が供給される洗浄液導入管565内に、窒素ガスが供給されるガス導入管566が挿入された二重管構造となっている。また、洗浄液導入管565内のガス導入管566端部より下流側は、窒素ガスと純水とが混合される混合部567となっている。
加圧された窒素ガスと純水とが混合部567において混合されることによりミスト状の純水液滴を含む混合流体が形成される。形成された混合流体は、混合部567の下流側の加速管568によって加速され、吐出口569から吐出される。なお、二流体ノズル560は、窒素ガスおよび純水をノズル外部の開放空間にて衝突させて混合することによりミスト状の純水の液滴を生成して基板Wに対して吐出するいわゆる外部混合型の二流体ノズルであっても良い。
また、洗浄用ノズル450としては上記以外にも超音波が付与された洗浄液を吐出する超音波洗浄ノズルや高圧にて洗浄液を吐出する高圧洗浄ノズルを採用することができる。さらに、洗浄用ノズル450に代えて、或いは付加して、基板Wに当接または近接して洗浄処理を行う洗浄ブラシを設けるようにしても良い。これら超音波洗浄ノズル、高圧洗浄ノズル、洗浄ブラシとしては既に公知のものを使用することができる。
また、上記実施形態においては、表面洗浄処理ユニットSOAK1にて基板Wおよびダミー基板DWの表面洗浄処理を行い、裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて裏面洗浄処理を行うようにしていたが、裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて基板Wおよび/またはダミー基板DWの表面洗浄処理および裏面洗浄処理の双方を行うようにしても良い。裏面洗浄処理ユニットSOAK2はスピンチャック427によって基板Wおよび/またはダミー基板DWの端縁部を把持するタイプのものであるため、基板Wおよび/またはダミー基板DWの裏面が上面または下面のいずれを向いている場合であっても洗浄処理を実行することが可能である。
また、表面洗浄処理ユニットSOAK1にてダミー基板DWの表面洗浄処理を行うのに代えて、または表面洗浄処理を行った後に、ダミー基板DWに薬液を供給して表面処理を行うようにしてもよい。表面洗浄処理ユニットSOAK1では薬液として例えばフッ酸を供給する。ダミー基板DWが通常の基板Wと同じくシリコンウェハである場合には、表面にシリコン酸化膜(自然酸化膜)が形成されて親水性となり、経時的に撥水性が劣化する。これに薬液としてフッ酸を供給することによりシリコン酸化膜を剥離してシリコン基材が露出することとなり、ダミー基板DWの表面に撥水性を付与することができる。すなわち、薬液供給によってダミー基板DW表面に撥水性を付与(または回復)するのである。具体的には、スピンチャック421に保持したダミー基板DWを回転させつつ、バルブVbを開放して表面処理液供給源R2から洗浄用ノズル450にフッ酸を送給し、それをダミー基板DWの表面に吐出する。なお、ダミー基板DWに供給する薬液はフッ酸に限定されるものではなく、ダミー基板DWの材質に応じて例えばフッ素化合物やアクリル樹脂等の材料を供給し、表面洗浄処理ユニットSOAK1にて撥水性付与のためのコーティング処理を行うようにしてもよい。
また、ダミー基板DWを洗浄する洗浄処理ユニットと通常の基板Wを洗浄するための洗浄処理ユニットとをそれぞれ専用のものとしても良い。特に、化学増幅型レジストを塗布した露光直後の基板Wはアルカリ雰囲気に極めて影響され易いため、洗浄処理ユニットにて薬液供給処理を行う場合にはダミー基板DW専用の洗浄処理ユニットを設ける方が好ましい。
また、基板処理装置1にダミー基板DWとは別に基板ステージ27のクリーニング専用のクリーニング基板を持たせ、そのクリーニング基板の裏面を洗浄部40にて洗浄するようにしても良い。クリーニング基板は、ダミー基板DWと同様に、通常の(半導体デバイス製造用の)基板Wとほぼ同一の形状および大きさを有するものであり、その材質も通常の基板Wと同じ材料(例えばシリコン)である。クリーニング基板は格納部99内にダミー基板DWとは別に格納しても良いし、格納部90とは別の専用の格納部に格納するようにしても良い。
ダミー基板DWと同様に適当なタイミングにてクリーニング基板を洗浄部40に搬送し、少なくともその裏面を裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて洗浄する。この裏面洗浄処理の態様は上記実施形態に述べた基板Wおよびダミー基板DWの裏面洗浄処理と全く同じである。基板ステージ27のクリーニング処理時には、裏面が清浄に維持されているクリーニング基板をステージ凹部に嵌めることによって、ステージ凹部に付着していたパーティクル等の汚染物質がクリーニング基板の裏面に付着して回収される。これによって、基板処理装置1を停止することなく容易に基板ステージ27の汚染を清掃することができる。なお、クリーニング処理後の汚染物質を吸着したクリーニング基板の裏面は裏面洗浄処理ユニットSOAK2にて再度洗浄する。
また、本発明にかかる基板処理装置1の処理対象となる基板は半導体ウェハに限定されるものではなく、液晶表示装置用のガラス基板等であっても良い。
本発明にかかる基板処理装置の構成を模式的に示す概略平面図である。 図1の基板処理装置の露光部の要部構成を示す概略構成図である。 図1の基板処理装置の洗浄部の配置構成を示す概略構成図である。 表面洗浄処理ユニットの構成を示す図である。 裏面洗浄処理ユニットの構成を示す図である。 反転ユニットの要部構成を示す斜視図である。 反転ユニットの概略正面図である。 アーム部を示す図である。 アーム部が各搬送対象部にアクセスするときの状態を模式的に示す図である。 二流体ノズルの構造の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 基板処理装置
2 コータ・デベロッパ
3 ホストコンピュータ
5 インターフェイス
5a 搬送ロボット
11 露光チャンバー
20 露光部
22 マスクステージ
23 マスク
24 投影光学系
25 液供給機構
26 液回収機構
27 基板ステージ
40 洗浄部
60 搬送機構
61 第1搬送ロボット
62 第2搬送ロボット
61b,62b アーム部
90 格納部
CT 制御部
DW ダミー基板
REV 反転ユニット
SOAK1 表面洗浄処理ユニット
SOAK2 裏面洗浄処理ユニット
W 基板

Claims (9)

  1. 感光剤が塗布された基板にパターンを焼き付けることによって露光処理を行う基板処理装置であって、
    基板上にパターン像を投影する露光部と、
    前記露光部を収容する露光チャンバーと、
    前記露光チャンバー内に配置され、基板の裏面の洗浄処理を行う裏面洗浄部と、
    前記露光チャンバー内に配置され、基板の上下面を反転させる反転部と、
    前記露光部、前記反転部および前記裏面洗浄部の間で基板を搬送する搬送手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1記載の基板処理装置において、
    前記露光部が露光を行う直前または直後の基板の裏面を洗浄するように前記裏面洗浄部、前記反転部および前記搬送手段を制御する洗浄制御部をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1記載の基板処理装置において、
    前記露光チャンバー内に、前記露光部がパターン像の露光位置の調整を行うときに使用するダミー基板を格納するダミー基板格納部をさらに備え、
    前記搬送手段は、前記露光部、前記反転部、前記裏面洗浄部および前記ダミー基板格納部の間で基板またはダミー基板を搬送するとともに、前記裏面洗浄部はダミー基板の裏面洗浄を行うことを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項3記載の基板処理装置において、
    前記露光部がパターン像の露光位置の調整を行う直前または直後にダミー基板の裏面を洗浄するように前記裏面洗浄部、前記反転部および前記搬送手段を制御する洗浄制御部をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項3記載の基板処理装置において、
    定期的にダミー基板の裏面を洗浄するように前記裏面洗浄部、前記反転部および前記搬送手段を制御する洗浄制御部をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記裏面洗浄部は基板の裏面洗浄処理を行った後に当該基板の乾燥処理を行う乾燥機構を有することを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1記載の基板処理装置において、
    前記露光部は、露光処理時に基板を載置するステージを備え、
    前記露光チャンバー内に、前記ステージのクリーニングを行うときに使用するクリーニング基板を格納するクリーニング基板格納部をさらに備え、
    前記搬送手段は、前記露光部、前記反転部、前記裏面洗浄部および前記クリーニング基板格納部の間で基板またはクリーニング基板を搬送するとともに、前記裏面洗浄部はクリーニング基板の裏面洗浄を行うことを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1記載の基板処理装置において、
    前記露光チャンバー内に、基板の表面の洗浄処理を行う表面洗浄部をさらに備え、
    前記搬送手段は、前記露光部、前記反転部、前記表面洗浄部および前記裏面洗浄部の間で基板を搬送することを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記露光部は、投影光学系と基板との間に液体を供給しつつパターン像を投影する液浸露光処理を行うことを特徴とする基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010045207A (ja) * 2008-08-13 2010-02-25 Tokyo Electron Ltd 塗布、現像装置、及び塗布、現像装置の搬送アーム洗浄方法、並びに記憶媒体

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