JP2007317640A - 固体酸化物型燃料電池を含んだデバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス供給開始直後のガスのピーク圧力を考慮した設計による固体酸化物型燃料電池(SOFC)の体格の大型化を抑制し得るSOFCを含んだデバイスを提供すること。
【解決手段】SOFCスタック10と、SOFCスタック10の発電反応に供されるガス(空気と燃料ガス)を外部流路C1,C2を介してSOFCスタック10に供給するガス供給部30との間に、ガス供給開始直後においてSOFCスタック10のガス導入孔内の圧力(従って、SOFCスタック10の内部流路内の圧力)が過大に上昇することを抑制する第1圧力開放部40が備えられる。これにより、過大圧力(ピーク圧力)に対応する繰り返し応力に耐え得るようにSOFCスタック10を設計する必要がなくなり、ピーク圧力を考慮した設計によるSOFCスタック10の体格の大型化が抑制され得る。
【選択図】図1
【解決手段】SOFCスタック10と、SOFCスタック10の発電反応に供されるガス(空気と燃料ガス)を外部流路C1,C2を介してSOFCスタック10に供給するガス供給部30との間に、ガス供給開始直後においてSOFCスタック10のガス導入孔内の圧力(従って、SOFCスタック10の内部流路内の圧力)が過大に上昇することを抑制する第1圧力開放部40が備えられる。これにより、過大圧力(ピーク圧力)に対応する繰り返し応力に耐え得るようにSOFCスタック10を設計する必要がなくなり、ピーク圧力を考慮した設計によるSOFCスタック10の体格の大型化が抑制され得る。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体酸化物型燃料電池を含んだデバイスに関する。
近年、パソコン、携帯電話機等の携帯機器用のバッテリとして利用されるマイクロ燃料電池の1種として、固体酸化物型燃料電池(以下、「SOFC」とも称呼する。)が開発されてきている(特許文献1を参照)。
特開2005−166439号公報
このSOFCは、発電反応に供されるガス(具体的には、燃料ガスと空気)の供給を受けて電圧を発生する平板状のセルと、セルにガスを供給する内部流路を構成する平板状の支持部材と、が交互に積層されたスタック構造をもって構成され得る。
一般に、このSOFCは、600℃(好ましくは、800℃)以上に加熱された状態で使用される。従って、通常、SOFCへの上記ガスの供給は、ヒータによりSOFCが600℃以上に加熱された状態で行われる。
しかしながら、この場合、上記ガスが上記内部流路に通じるSOFCのガス導入孔内に供給開始されると、突然、そのガスが600℃以上の高温雰囲気にさらされて、急激に膨張することになる。この結果、ガスの供給開始直後において、SOFCのガス導入孔内(或いは、ガス導入孔近傍の上記内部流路内)の圧力が一時的に過大に上昇する現象が発生する。以下、この現象の発生中におけるガス導入孔内の圧力の最大値を「ピーク圧力」と称呼する。
従って、この場合、携帯機器用のバッテリとして利用されるSOFCを起動する毎に、即ち、SOFCにガスが供給開始される毎に、上記ピーク圧力に対応する応力がSOFCの構成部材に加わる。即ち、上記ピーク圧力に対応する繰り返し応力に耐え得るようにSOFCを設計する必要が生じる。この結果、SOFCの体格が大型化するという問題があった。
以上より、本発明の目的は、上記ピーク圧力を考慮した設計によるSOFCの体格の大型化を抑制し得るSOFCを含んだデバイスを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明によるSOFCを含んだデバイスは、発電反応に供されるガスの供給を受けて電圧を発生する平板状のセルと、前記セルに前記ガスを供給する内部流路を構成する平板状の支持部材と、が交互に積層されてなるスタック構造を有するSOFCと、前記SOFCを加熱するヒータと、前記内部流路に通じる前記SOFCのガス導入孔と前記SOFCの外部の外部流路を介して接続され、前記ヒータの加熱により前記SOFCの温度が600℃以上である状態で前記SOFCへの前記ガスの供給を開始するガス供給部とを備える。
本発明によるSOFCを含んだデバイスの特徴は、前記ガス導入孔内の圧力が第1圧力未満では前記外部流路と外部とを遮断する閉弁状態にあり前記ガス導入孔内の圧力が前記第1圧力以上では開弁して前記外部流路と外部とを連通する第1圧力開放部を備えることにある。この前記第1圧力開放部は、前記SOFCと一体化されてもよい。
これによれば、SOFCのガス導入孔内の圧力が第1圧力以上になると、外部流路と外部とが連通して外部流路内の一部のガスが外部(大気圧雰囲気)へ開放される。従って、ガス導入孔内の圧力が第1圧力より大きい圧力へ上昇することが抑制され得る。この結果、第1圧力を上記ピーク圧力よりも小さい圧力に設定すれば、第1圧力に対応する繰り返し応力に耐え得るようにSOFCを設計すればよく、上記ピーク圧力を考慮した設計によるSOFCの体格の大型化が抑制され得る。
前記第1圧力は、前記第1圧力開放部が常時前記閉弁状態にあると仮定した場合における前記ガスの供給開始直後の前記ガス導入孔内のピーク圧力よりも小さく、前記ガスの供給開始から所定時間経過後の安定した前記ガス導入孔内の圧力よりも大きい圧力に設定されることが好適である。ここにおいて、「ピーク圧力」と、「所定時間経過後の安定した圧力」は共に、デバイスの諸元、具体的には、ガス供給部に備えられたポンプの吐出ガス流量、流路抵抗等により設計上・実験上一義的に決まる値である。
一般に、ガスの供給開始から所定時間経過後は、ガス導入孔内(或いは、内部流路内)の圧力は安定する。従って、上記構成によれば、上述のように、SOFCの体格の大型化が抑制され得ることに加え、ガス導入孔内の圧力の安定後において第1圧力開放部が開弁状態に維持される事態の発生を防止することができる。
SOFCの発電反応に供される前記ガスは、通常、燃料ガス(水素等)と空気である。この燃料ガスと空気は前記ガス供給部からSOFCに個別に供給される。従って、燃料ガスに対する前記第1圧力と空気に対する前記第1圧力とが個別に(異なる値に)設定されてもよい。
上記本発明によるデバイスにおいては、少なくとも前記SOFCと前記第1圧力開放部とを外部から気密的に隔離するように収容する筐体と、前記筐体内の圧力が第2圧力未満では前記筐体内と外部とを遮断する閉弁状態にあり前記筐体内の圧力が前記第2圧力以上では開弁して前記筐体内と外部とを連通する第2圧力開放部とを備えることが好適である。ここで、前記第2圧力は、例えば、外部の圧力の1.05〜3倍の圧力に設定され得る。
スタック構造を有するSOFCでは、SOFC内の内部流路とSOFCの外側とを気密的に隔離するシール部を介して内部流路内のガスが漏れ出る場合も発生し得る。SOFCが外部から気密的に隔離されるように筐体に収容されている場合において上述した内部流路内のガスの漏出が発生すると、筐体内の圧力が上昇し得る。
ここで、上記構成のように第2圧力開放部が設けられると、筐体内の圧力が第2圧力より大きい圧力へ上昇することが抑制され得る。この結果、第2圧力に対応する応力に耐え得るように筐体を設計すればよく、上記ガスの漏出を考慮した設計による筐体の体格の大型化が抑制され得る。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態に係るSOFCを含んだデバイスについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る固体酸化物型燃料電池(SOFC)を含んだデバイスの模式図である。このデバイスは、スタック構造を有するSOFC(以下、「SOFCスタック」と称呼する。)10と、ヒータ20と、ガス供給部30と、第1圧力開放部40と、筐体50と、第2圧力開放部60とを備えている。
SOFCスタック10は、図2に示すように、平板状の単セル11と平板状の支持部材12とが交互に積層されたスタック構造を有している。支持部材12は、「インターコネクタ」とも称呼される。
単セル11は、電解質層(固体電解質層)11aと、電解質層11aの上(上面)に形成された燃料極層11bと、電解質層11aの燃料極層11bとは反対の面(下面)に形成された空気極層11cと、を有している。
本例において、電解質層11aはセラミックス層としてのYSZ(イットリア安定化ジルコニア)の緻密な焼成体である。燃料極層11bは、Ni−YSZからなる焼成体であり、多孔質電極層である。空気極層11cは、LSM(La(Sr)MnO3:ランタンストロンチウムマンガナイト)−YSZからなる焼成体であり、多孔質電極層である。
SOFCスタック10は、例えば、図3に示したように、単セル11の燃料極層11bと支持部材12の(平面部の)下面との間に形成された燃料流路14に燃料ガス(具体的には、水素)が供給され、且つ、単セル11の空気極層11cと支持部材12の(平面部の)上面との間に形成された空気流路13に空気が供給されることにより、以下に示す化学反応式(1)及び(2)に基づく発電を行う。
(1/2)・O2+2e−→O2− (於:空気極層11c) …(1)
H2+O2−→H2O+2e− (於:燃料極層11b) …(2)
(1/2)・O2+2e−→O2− (於:空気極層11c) …(1)
H2+O2−→H2O+2e− (於:燃料極層11b) …(2)
なお、発電反応に供された後の燃料ガスと空気とは混合されて排気通路C3を介して導出ガスとして外部に排気されるようになっている。ここで、空気流路13及び燃料流路14は前記「内部流路」に対応する。
ヒータ20は、例えば、薄膜ヒータで昇温する構造、燃料ガスを燃焼する構造等、周知の構造の1つにて構成されていて、SOFCスタック10を発電反応が発生し得る800℃程度まで加熱し得るようになっている。
ガス供給部30は、図4に示すように、外部から吸い込んだ空気を吐出する空気ポンプ31と、燃料改質器32から吸い込んだ燃料ガスを吐出する燃料ガスポンプ33とを備えている。燃料改質器32は、図示しない燃料タンク内に貯留されている例えば液体メタノールを燃料ガス(水素)に変換する装置であり、周知の構造の1つにて構成されている。
空気ポンプ31は、上記空気流路13に通じるSOFCスタック10の空気導入孔(SOFCスタック10内に空気を導入するための孔。図示せず)と外部流路C1を介して接続されている。燃料ガスポンプ32は、上記燃料流路14に通じるSOFCスタック10の燃料ガス導入孔(SOFCスタック10内に燃料ガスを導入するための孔。図示せず)と外部流路C2を介して接続されている。
これにより、ガス供給部30は、空気ポンプ31及び燃料ガスポンプ32を駆動することで、SOFCスタック10に、発電反応に供されるガスである燃料ガス(水素)と空気とをそれぞれ個別に供給できるようになっている。ここで、上記空気導入孔及び上記燃料ガス導入孔は前記「ガス導入孔」に対応する。
第1圧力開放部40は、図4に示すように、2ポート2位置型の開閉弁である、空気リリーフ弁41及び燃料ガスリリーフ弁42を有している。空気リリーフ弁41は、弁体41aとコイルスプリング41bとからなる周知の構造の1つから構成されている。弁体41aは、空気ポンプ31により吐出された空気の外部流路C1内の圧力(従って、上記空気導入孔内の圧力)Paにより開弁方向の力を受け、コイルスプリング41bの付勢力により閉弁方向の力を受けるようになっている。
これにより、空気導入孔圧力Paが開弁圧Paref(前記「空気に対する第1圧力」に対応)未満の場合、外部流路C1と外部とを遮断し(閉弁状態にあり)、空気導入孔圧力Paが開弁圧Paref以上では開弁して外部流路C1と外部とを連通するようになっている。この結果、空気リリーフ弁41の開弁状態では、外部流路C1内のガスの一部が第1開放流路C4を介して第1開放ガスとして外部(大気圧雰囲気)へ開放され得る。この開弁圧Parefについては後述する。
同様に、燃料ガスリリーフ弁42は、弁体42aとコイルスプリング42bとからなる周知の構造の1つから構成されている。弁体42aは、燃料ガスポンプ33により吐出された燃料ガスの外部流路C2内の圧力(従って、上記燃料ガス導入孔内の圧力)Pfにより開弁方向の力を受け、コイルスプリング42bの付勢力により閉弁方向の力を受けるようになっている。
これにより、燃料ガス導入孔圧力Pfが開弁圧Pfref(前記「燃料ガスに対する第1圧力」に対応)未満の場合、外部流路C2と外部とを遮断し(閉弁状態にあり)、燃料ガス導入孔圧力Pfが開弁圧Pfref以上では開弁して外部流路C2と外部とを連通するようになっている。この結果、燃料ガスリリーフ弁42の開弁状態では、外部流路C2内のガスの一部が上記第1開放流路C4を介して第1開放ガスとして外部(大気圧雰囲気)へ開放され得る。この開弁圧Pfrefについても後述する。
この第1圧力開放部40は、本例では、図5に示すように、SOFCスタック10の下側に一体固設されていて、このSOFCスタック10と第1圧力開放部40とで「SOFCモジュール」を構成している。
筐体50は、略直方体を呈していて、このSOFCモジュール(及びヒータ20)を外部から気密的に隔離するように収容している。
第2圧力開放部60は、筐体50の内壁の所定箇所に固設されていて、図6に示すように、2ポート2位置型の開閉弁である筐体リリーフ弁61を有している。筐体リリーフ弁61は、弁体61aとコイルスプリング61bとからなる周知の構造の1つから構成されている。弁体61aは、筐体50内(且つSOFCモジュールの外)の圧力(筐体内圧力Pc)により開弁方向の力を受け、コイルスプリング61bの付勢力により閉弁方向の力を受けるようになっている。
これにより、筐体内圧力Pcが開弁圧Pcref(前記「第2圧力」に対応)未満の場合、筐体50内と外部とを遮断し(閉弁状態にあり)、筐体内圧力Pcが開弁圧Pcref以上では開弁して筐体50内と外部とを連通するようになっている。この結果、筐体リリーフ弁61の開弁状態では、筐体50内のガスの一部が第2開放流路C5を介して第2開放ガスとして外部(大気圧雰囲気)へ開放され得る。この開弁圧Pcrefについても後述する。
次に、上記のように構成される本発明の実施形態に係るSOFCを含んだデバイスの作動について説明する。
上述したガス供給部30は、ヒータ20の加熱によりSOFCスタック10の温度(平均温度)が600℃以上(好ましくは、800℃以上)である状態で、空気ポンプ31及び燃料ガスポンプ33を同時に駆動開始する(即ち、本デバイスが起動される)。これにより、SOFCスタック10への空気及び燃料ガスの供給が開始されて、SOFCスタック10が上記化学反応式(1)及び(2)に基づく発電を開始する。
この場合、空気が上記空気導入孔内に供給開始されると、突然、その空気が600℃以上の高温雰囲気にさらされて、急激に膨張することになる。この結果、仮に、上記空気リリーフ弁41が常時閉弁状態にあるものとすると、図7に実線にて示すように、空気の供給開始直後において、空気導入孔圧力Pa(或いは、空気導入孔近傍の上記空気流路13内の圧力)が一時的に過大に上昇する現象が発生する。この場合における空気導入孔圧力Paの最大値を「ピーク圧力Papeak」と称呼する。そして、空気の供給開始から所定時間経過すると、空気導入孔圧力Paは安定した圧力Pasteady(<Papeak)に維持される。
同様に、燃料ガスが上記燃料ガス導入孔内に供給開始されると、突然、その燃料ガスが600℃以上の高温雰囲気にさらされて、急激に膨張することになる。この結果、仮に、上記燃料ガスリリーフ弁42が常時閉弁状態にあるものとすると、図8に実線にて示すように、燃料ガスの供給開始直後において、燃料ガス導入孔圧力Pf(或いは、燃料ガス導入孔近傍の上記燃料流路14内の圧力)が一時的に過大に上昇する現象が発生する。この場合における燃料ガス導入孔圧力Pfの最大値を「ピーク圧力Pfpeak」と称呼する。そして、燃料ガスの供給開始から所定時間経過すると、燃料ガス導入孔圧力Pfは安定した圧力Pfsteady(<Pfpeak)に維持される。
これに対し、本例では、図7に示すように、空気リリーフ弁41の開弁圧Parefが、ピーク圧力Papeakよりも小さく且つ安定した圧力Pasteadyよりも大きい圧力に設定されている。同様に、図8に示すように、燃料ガスリリーフ弁42の開弁圧Pfrefが、ピーク圧力Pfpeakよりも小さく且つ安定した圧力Pfsteadyよりも大きい圧力に設定されている。
従って、図7に破線で示したように、空気導入孔圧力Paが開弁圧Parefより大きい圧力へ上昇することが抑制され得る。同様に、図8に破線で示したように、燃料ガス導入孔圧力Pfが開弁圧Pfrefより大きい圧力へ上昇することが抑制され得る。この結果、ピーク圧力Papeak,Pfpeak(の大きい方)に代えて開弁圧Paref,Pfref(の大きい方)に対応する繰り返し応力に耐え得るようにSOFCスタック10を設計すればよく、ピーク圧力Papeak,Pfpeakを考慮した設計によるSOFCスタック10の体格の大型化が抑制され得る。
加えて、空気及び燃料ガスの供給開始から所定時間経過後において、空気リリーフ弁41及び燃料ガスリリーフ弁42が開弁状態に維持される事態の発生を防止することができる。
また、SOFCスタック10では、SOFC内の内部流路(空気流路13及び燃料流路14)とSOFCの外側とを気密的に隔離するシール部を介して内部流路内のガスが漏れ出る場合も発生し得る。このように、内部流路内のガスの漏出が発生すると、漏出ガスは筐体50内に充満する。この結果、上記筐体内圧力Pcが上昇し得る。
ここで、仮に、上記筐体リリーフ弁61が常時閉弁状態にあるものとすると、筐体内圧力Pcが際限なく上昇し得る。これに対し、本例では、筐体リリーフ弁61の開弁圧Pcrefが、外部の圧力の1.05〜3倍の比較的小さい圧力に設定されている。即ち、筐体内圧力Pcが開弁圧Pcrefより大きい圧力へ上昇することが抑制され得る。
この結果、開弁圧Pcrefに耐え得るように筐体50を設計すればよく、上記ガスの漏出を考慮した設計による筐体50の体格の大型化が抑制され得る。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係るSOFCを含んだデバイスでは、SOFCスタック10と、SOFCスタック10の発電反応に供されるガス(空気と燃料ガス)を外部流路C1,C2を介してSOFCスタック10に供給するガス供給部30との間に、ガス供給開始直後においてSOFCスタック10のガス導入孔内の圧力(従って、SOFCスタック10の内部流路内の圧力)が過大に上昇することを抑制する第1圧力開放部40が備えられている。これにより、過大圧力(ピーク圧力Papeak,Pfpeak(の大きい方))に対応する繰り返し応力に耐え得るようにSOFCスタック10を設計する必要がなくなり、過大圧力を考慮した設計によるSOFCスタック10の体格の大型化が抑制され得る。
加えて、SOFCスタック10を外部から気密的に隔離するように収容する筐体50内に、筐体50内の圧力が過大に上昇することを抑制する第2圧力開放部60が備えられている。これにより、SOFC内の内部流路とSOFCの外側とを気密的に隔離するシール部を介して内部流路内のガスが漏れ出ることにより筐体50内の圧力が際限なく上昇することが抑制される。この結果、過大圧力に耐え得るように筐体50を設計する必要がなくなり、過大圧力を考慮した設計による筐体50の体格の大型化が抑制され得る。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態では、空気リリーフ弁41の開弁圧Parefと燃料ガスリリーフ弁42の開弁圧Pfrefとを等しい値に設定してもよいし、異ならせてもよい。
また、上記実施形態においては、筐体50は、SOFCモジュール(=SOFCスタック10+第1圧力開放部40)(及びヒータ20)のみを収容しているが、SOFCモジュール(及びヒータ20)に加えてガス供給部30をも収容するように構成してもよい。
加えて、上記実施形態において、第2圧力開放部60を省略してもよい。また、筐体50を省略してもよい。
10…SOFCスタック、11…単セル、12…支持部材、20…ヒータ、30…ガス供給部、31…空気ポンプ、32…燃料ガスポンプ、40…第1圧力開放部、41…空気リリーフ弁、42…燃料ガスリリーフ弁、50…筐体、60…第2圧力開放部、61…筐体リリーフ弁
Claims (6)
- 発電反応に供されるガスの供給を受けて電圧を発生する平板状のセルと、前記セルに前記ガスを供給する内部流路を構成する平板状の支持部材と、が交互に積層されてなるスタック構造を有する固体酸化物型燃料電池と、
前記固体酸化物型燃料電池を加熱するヒータと、
前記内部流路に通じる前記固体酸化物型燃料電池のガス導入孔と前記固体酸化物型燃料電池の外部の外部流路を介して接続され、前記ヒータの加熱により前記固体酸化物型燃料電池の温度が600℃以上である状態で前記固体酸化物型燃料電池への前記ガスの供給を開始するガス供給部と、
前記ガス導入孔内の圧力が第1圧力未満では前記外部流路と外部とを遮断する閉弁状態にあり前記ガス導入孔内の圧力が前記第1圧力以上では開弁して前記外部流路と外部とを連通する第1圧力開放部と、
を備えた固体酸化物型燃料電池を含んだデバイス。 - 請求項1に記載の固体酸化物型燃料電池を含んだデバイスにおいて、
前記第1圧力は、前記第1圧力開放部が常時前記閉弁状態にあると仮定した場合における前記ガスの供給開始直後の前記ガス導入孔内のピーク圧力よりも小さく、前記ガスの供給開始から所定時間経過後の安定した前記ガス導入孔内の圧力よりも大きい圧力に設定された固体酸化物型燃料電池を含んだデバイス。 - 請求項1又は請求項2に記載の固体酸化物型燃料電池を含んだデバイスにおいて、
前記ガスとして燃料ガスと空気とが前記ガス供給部から前記固体酸化物型燃料電池に個別に供給され、
前記燃料ガスに対する前記第1圧力と前記空気に対する前記第1圧力とが個別に設定された固体酸化物型燃料電池を含んだデバイス。 - 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の固体酸化物型燃料電池を含んだデバイスにおいて、
前記固体酸化物型燃料電池と前記第1圧力開放部とが一体化された固体酸化物型燃料電池を含んだデバイス。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の固体酸化物型燃料電池を含んだデバイスであって、
少なくとも前記固体酸化物型燃料電池と前記第1圧力開放部とを外部から気密的に隔離するように収容する筐体と、
前記筐体内の圧力が第2圧力未満では前記筐体内と外部とを遮断する閉弁状態にあり前記筐体内の圧力が前記第2圧力以上では開弁して前記筐体内と外部とを連通する第2圧力開放部と、
を備えた固体酸化物型燃料電池を含んだデバイス。 - 請求項5に記載の固体酸化物型燃料電池を含んだデバイスにおいて、
前記第2圧力は、外部の圧力の1.05〜3倍の圧力に設定された固体酸化物型燃料電池を含んだデバイス。
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JP2014235890A (ja) * | 2013-06-03 | 2014-12-15 | 株式会社デンソー | 燃料電池 |
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