JP2007310931A - ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】収納されたディスクに記録された情報の再生、および、当該ディスクに対して情報の書込を行うディスク装置であって、ディスクに応じた形状を有し、当該ディスクが挿入される開口部が形成された筐体701と、開口部に挿入されたディスクの筐体701内への搬入、および、当該筐体外への搬出を行う搬送手段を備え、筐体701には、開口部を閉塞する蓋部材702と、搬送手段によるディスクの搬出の際に、蓋部材を移動させて、開口部を開放する開放手段とが設けられている。これによれば、開口部が蓋部材702により閉塞されることとなるので、筐体701内に塵埃等が侵入することを抑制することができる。
【選択図】図16
Description
トレイ型ディスク装置では、ディスクが載置されるトレイを備え、当該トレイを装置本体から突没させることで、ディスク装置内外にディスクを搬送する。
また、スロットイン型ディスク装置では、ディスクの寸法に応じてディスク装置の筐体に形成されたディスク収納用の開口部から挿入されたディスクを、装置内外に搬送する。
この特許文献1に記載のディスク装置では、ディスク収納用の開口部(ディスク挿脱口)近傍に、当該開口部へのディスク挿入方向および当該挿入方向に直交する方向にスライドする2つのスライダが設けられ、それぞれのスライダには、回転する2つのローラを両端に有するアームが、ディスクの挿入方向に対して傾斜した状態で設けられている。これら各アームは、開口部側のローラの軸を中心として、先端部分が互いに近接および離間する方向に回動自在に設けられている。
一方、ディスクを搬出する際には、ローラ、アームおよびスライダは、ディスクの搬入とは反対に動作する。そして、開口部からディスクを押し出すようにして排出する。
このような構成により、特許文献1に記載のディスク装置では、径寸法の異なるディスクを、それぞれ適切に搬入および搬出することができる。
特に近年のディスク装置では、ディスクを高速で回転させる必要があり、装置内部に塵埃等が侵入すると、ディスクに対する情報の読取および記録が正常に行えなくなるという問題がある。また、塵埃が侵入することにより、ディスクや装置の損傷および故障が生じやすくなるため、内部に侵入した塵埃を除去するための構成を必要とするなど、ディスク装置の構成が複雑化するという問題がある。
本発明によれば、蓋部材は、筐体の内側に回動自在に支持されており、当該蓋部材は、付勢手段により、常に開口部を閉塞する方向に付勢されている。これによれば、ディスクの挿入時には、当該ディスクに押されて蓋部材が筐体内側に回動することで開口部が開放され、筐体内部へのディスクの挿入が可能となる。また、ディスクの搬出時には、前述の開放手段が蓋部材を回動させることで開口部が開放され、筐体外へのディスクの搬出が可能となる。このため、筐体に形成された開口部の開閉状態を必要に応じて切り替えることができ、ディスクの挿入および搬出以外の場合には、常に開口部は閉塞した状態とすることができる。従って、開口部を介して塵埃が筐体内部に侵入することを、確実に抑制することができる。
本発明によれば、開口部を介して挿入されたディスクを搬送手段が筐体内部に搬入した後に、他のディスクが開口部に挿入されようとした場合に、挿入防止手段が、当該他のディスクの開口部に対する挿入を防止する。これによれば、他のディスクが筐体内部に挿入されることを防ぐことができ、筐体内部に搬入されたディスク、および、新たに挿入される他のディスクが損傷することを防ぐことができるとともに、筐体内部に設けられた各構成部品等が損傷することを防ぐことができる。また、これにより、ディスク装置に誤動作が生じることを防ぐことができる。従って、ディスクおよびディスク装置の損傷、および、当該ディスク装置の誤動作等の発生を防ぐことができる。
本発明によれば、既に筐体内部にディスクが収納されている場合に、スライド部材がスライドすることにより、第1レバーが回動して開口部を塞ぐこととなる。これによれば、ディスクが収納された場合や、他のディスクが新たに挿入された場合に、スライド部材をスライドさせることで、第1レバーにより確実に当該他のディスクの挿入を防止することができる。従って、既に筐体内部にディスクが収納されている場合に、他のディスクが挿入されることを確実に防止することができる。
すなわち、搬送手段が開口部に挿入されたディスクを搬入する際に、2つのカム部材のうちの一方のカム部材のスライドに応じて、当該一方のカム部材と連結部材を介して連結されたスライド部材がスライドすることにより、第1レバーによって開口部を塞ぐことができる。これにより、開口部への他のディスクの挿入を防止することができる。
一方、搬送手段が筐体内部に収納されたディスクを当該筐体の外部に搬出する際に、前述の一方のカム部材の逆方向のスライドに伴って、スライド部材が回動し、開口部を塞ぐ方向とは反対方向に第1レバーを回動させる。これにより、搬送手段によるディスクの搬送路上に第1レバーが位置しないこととなるので、当該搬送手段によるディスクの搬出を妨げないようにすることができる。
従って、ディスクの搬入および搬出に合わせて、挿入規制手段による他のディスクの挿入規制状態を切り替えることができる。
(1)ディスク装置1の外観構成
図1は、本実施形態に係るディスク装置1の外観を示す斜視図である。また、図2は、ディスク装置1の分解斜視図である。
ディスク装置1は、CD、DVDおよびBD(BLU-RAY DISC:登録商標)等のディスクを内部に収納し、当該ディスクに記録された情報の読取および当該ディスクへの情報の記録を行うスロットイン型ディスク装置である。このディスク装置1は、ディスクDとして、第1ディスクD1と、当該第1ディスクD1と比べて径寸法の小さな第2ディスクD2とを収納でき、当該第1ディスクD1および第2ディスクD2のそれぞれに対して、情報の読取および記録を実行可能に構成されている。なお、第1ディスクD1としては、12cmの直径を有するディスクを例示でき、第2ディスクD2としては、8cmの直径を有するディスクを例示することができる。
このディスク装置1は、図1および図2に示すように、ディスクDを収納する装置本体2と、当該装置本体2を覆うカバー部材9とを備えている。
このうち、フロントカバー93は、詳しい図示を省略したが、後述するトップフレーム701およびブラケット63により形成されるディスク収納用の開口部2Aに対応する位置に、当該開口部2Aと略同じ寸法を有する開口が形成されている。そして、フロントカバー93には、当該開口に対応する位置に、ディスクDが挿抜される切り込みを有する布カーテン931が取り付けられている。このような布カーテン931は、フェルト等により構成することができる。
装置本体2は、ディスクDがディスク収納用の開口部2Aに挿入されると、当該ディスクDを内部に搬入して収納し、当該ディスクDに対する情報の読込および記録を行う。また、装置本体2は、使用者により図示しないスイッチが入力されると、内部に収納したディスクDを開口部2Aから外部に搬出する。
この装置本体2は、図2に示すように、制御ユニット3と、光学ユニット4と、下部ユニット5と、搬送ユニット6と、上部ユニット7とを備えて構成されている。
このうち、制御ユニット3は、装置本体2の駆動を制御する回路基板として構成されている。なお、制御ユニット3の構成については、後に詳述する。
図3は、光学ユニット4を示す斜視図である。
光学ユニット4は、後述する下部ユニット5を構成するベースフレーム51の略中央に配置されるホルダ52に取り付けられ、ディスクDの装置本体2内部への搬入に伴うホルダ52の上昇により、当該ディスクDに係合する。そして、この光学ユニット4は、装置本体2に収納されたディスクDに対してレーザ光を照射することで、当該ディスクDに記録された情報の読取および当該ディスクDへの情報の記録を行う。
モータ41は、ホルダ52の上昇に伴ってディスクDの略中央に形成された円形の孔部DC(図48および図62等参照)に嵌合されるターンテーブル411を有し、当該ターンテーブル411を回転させることで当該ディスクDを高速で回転させる。このターンテーブル411は、後述する上部ユニット7を構成するチャックプーリー710とともにディスクDを挟持する。
ピックアップ42は、モータ41の駆動により回転するディスクDに対してレーザ光を照射して情報を記録するとともに、ディスクDからの反射光を受光して、当該ディスクDに記録された情報を読み取る。
制御基板45は、前述の制御ユニット3と電気的に接続され、当該制御ユニット3から入力する制御信号に基づいて、モータ41、ピックアップ42およびモータ43の駆動を制御する。また、制御基板45は、ピックアップ42によりディスクDから読み込んだ情報を制御ユニット3に出力する。
図4〜図6は、下部ユニット5を示す図である。詳述すると、図4は、下部ユニット5を上方から見た斜視図であり、図5は、下部ユニット5を示す分解斜視図である。また、図6は、下部ユニット5の一部を拡大して示す平面図である。
下部ユニット5は、前述の光学ユニット4が載置されるとともに、後述する搬送ユニット6が載置されるベースとなるユニットである。
この下部ユニット5は、中央に略矩形の開口511を有し、平面視略矩形状に形成されたベースフレーム51と、当該ベースフレーム51上に載置されるホルダ52、モータ53、モータ53の駆動を制御する制御基板54(図5では図示省略)、当該モータ53の駆動力を後述する搬送ユニット6に伝達させる伝達機構55、ホルダ52を昇降させる昇降機構56、ディスク収納時に他のディスクDが挿入されることを防ぐ挿入防止機構57、および、ディスク収納用の開口部2Aを閉塞するシャッタ702(図16および図17参照)を押し上げるシャッタレバー58とを備えて構成されている。
なお、昇降機構56、挿入防止機構57およびシャッタレバー58の構成については、後に詳述する。
ベースフレーム51は、図4および図5に示すように、縦断面略U字状に形成された合成樹脂性の箱型筐体であり、当該ベースフレーム51には、前述のように、略中央に開口511が形成されている。
この開口511の周囲には、平面視略長方形状にベースフレーム51の下面から面外方向に起立する起立部512が形成されており、当該起立部512内に平面視略長方形状のホルダ52が載置される。すなわち、起立部512は、ホルダ52の形状と略一致するように、ホルダ52の外縁に沿って形成されている。この起立部512の2つの長辺(ディスクDの挿入方向に沿う方向の辺)部分における略中央には、それぞれ2つの切欠5121が形成されている。これら切欠5121には、後述するホルダ52の円筒部5221が挿通する。
この伝達機構配置部513には、詳しい図示を省略するが、伝達機構55を構成する各ギアを回転自在に軸支する突起等が複数形成されているほか、ホルダ52を下方に付勢するスプリングプレート5131(図6参照)と、モータ53が配置されるモータ設置部5132(図5)と、制御基板54が取り付けられる基板取付部5133(図5参照)とが設けられている。また、ベースフレーム51の開口部2A側の端部近傍と略中央とには、搬送ユニット6が取り付けられる3つのねじ孔5134(図4および図6参照)が形成されている。
さらに、ベースフレーム51における開口部2A側を手前にした際の起立部512の左右には、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56L,56Rがスライド自在に配置されるカム配置部514L,514Rが形成されている。
ベースフレーム51の底面(ボトムカバー92に対向する面。図2参照)には、図7に示すように、開口部2A側とは反対側に、昇降機構56を構成するリンクアーム561が取り付けられるリンクアーム配置部515が形成されている。
このリンクアーム配置部515の略中央には、リンクアーム561を回動自在に支持するねじ(図示省略)が螺合するねじ孔5151が形成され、また、当該リンクアーム配置部515の左右には、ねじ孔5151を中心とする円弧状の開口部515L,515Rが、それぞれ形成されている。これら開口部515L,515Rには、リンクアーム561に設けられた円筒部561L,561Rがそれぞれ挿通する。
なお、リンクアーム561については、昇降機構56の説明と合わせて後に詳述する。
ホルダ52は、前述のように、光学ユニット4を保持固定するものである。
このホルダ52は、図4に示すように、後述するスライドカム56L,56Rの水平方向における互いに逆方向へのスライド移動に伴って昇降し、当該ホルダ52上に載置される光学ユニット4を構成するモータ41のターンテーブル411をディスクDの孔部DC(図48参照)に嵌合させたり、当該嵌合を解除したりする金属製の箱状部材である。
このホルダ52は、図5に示すように、平面視略長方形状の底部521と、当該底部521の端縁に沿って底部521から起立する起立部522とを備えている。なお、底部521における長手方向は、ベースフレーム51に形成された起立部512の長手方向に沿う方向とされ、当該長手方向は、ディスクDの挿入方向に沿った方向である。
このうち、ベースフレーム51にホルダ52が固定された際に、開口部2A側に近接する側の側面に形成された延出部5222には、ベースフレーム51の伝達機構配置部513に設けられたスプリングプレート5131が当接する。また、延出部5222が形成された側面とは反対側の側面に形成された延出部5223は、当該側面において2つ形成され、それぞれの延出部5223には、ベースフレーム51に設けられた引張ばね(図示省略)が取り付けられる。そして、これらスプリングプレート5131(図6参照)および引張ばねにより、ホルダ52は、ベースフレーム51における底面側に付勢保持される。
モータ53は、伝達機構配置部513に形成されたモータ設置部5132に設置され、ディスク装置1におけるディスクDの搬送(搬入および搬出)、光学ユニット4の昇降および他のディスクDの挿入防止等に必要な駆動力を供給する。
このモータ53は、図4〜図6に示すように、ウォームギア531(図6)と、当該ウォームギア531を回転させるモータ本体532(図4〜図6)と、ウォームギア531を保護するブラケット533(図5および図6)とを備えている。そして、モータ本体532が、ウォームギア531を回転させると、当該ウォームギア531の回転が伝達機構55に伝達され、搬送ユニット6、昇降機構56および挿入防止機構57の駆動、並びに、開口部2Aを閉塞するシャッタ702の開放が行われる。このモータ本体532の駆動は、制御基板54から入力する駆動信号に応じて行われる。
制御基板54は、モータ設置部5132近傍に形成された基板取付部5133に取り付けられ、前述の制御ユニット3から入力する制御信号に応じて、モータ53の駆動を制御するモータドライバ545(図47参照)を備えている。また、この制御基板54には、ディスクDの挿入を検出する受光部541が設けられており、当該受光部541は、後述する上部ユニット7に設けられたフォトセンサ703の発光部から射出された光束を受光して、当該光束の受光状態に応じた制御信号を制御ユニット3に出力する。具体的に、制御基板54は、受光部541が受光した場合には、制御ユニット3にオン信号を出力し、受光しない場合には、オフ信号を出力する。
このうち、第1スイッチ542および第2スイッチ543は、後述する搬送ユニット6を構成するフロントアーム61R(図9〜図11参照)の位置を検出することにより、ディスクDの搬送状態を検出するスイッチである。これら第1スイッチ542および第2スイッチ543は、制御基板54の上面側に、左右方向(図6における左右方向)に並列配置されている。詳述すると、第1スイッチ542および第2スイッチ543は、フロントアーム61Rの回動範囲内に配置されている。
逆に、フロントアーム61Rが開口部2Aに近接する方向に回動すると、第2スイッチ543とフロントアーム61Rとの当接状態が解除され、当該第2スイッチ543は、オン状態からオフ状態に切り替わる。そして、さらにフロントアーム61Rが回動すると、第2スイッチ543がオフ状態となったまま、フロントアーム61Rと第1スイッチ542との当接状態が解除され、当該第1スイッチ542は、オン状態からオフ状態に切り替わる。
詳述すると、ディスクDの搬入時にスライドカム56Rがスライドして、光学ユニット4のターンテーブル411によるディスクDのチャッキングが完了すると、当該スライドカム56Rと第3スイッチ544との当接状態が解除され、当該第3スイッチ544は、オン状態からオフ状態に切り替わる。一方、ディスクDの搬出時にスライドカム56Rが逆方向にスライドして、ターンテーブル411によるディスクDのチャッキングが解除されると、当該スライドカム56Rと第3スイッチ544とが当接状態となり、当該第3スイッチ544は、スライドカム56Rによって押圧されて、オフ状態からオン状態に切り替わる。
図8は、伝達機構55を示す斜視図である。
伝達機構55は、モータ53の駆動力を搬送ユニット6および昇降機構56に伝達するものであり、8つのギアと1つのベルトとから構成されている。具体的に、伝達機構55は、図6および図8に示すように、ウォームホイール551と、第1〜第5ギア552〜556、第6ギア558および第7ギア559と、第5ギア556および第6ギア558を接続する環状のベルト557とを備えて構成されている。これらウォームホイール551、第1ギア552、第2ギア553、第4〜第7ギア555,556,558,559は、ベースフレーム51の伝達機構配置部513に形成された突起により、回転自在に支持されている。
このうち、第1ギア部5521には、ウォームホイール551の第2ギア部5512および第3ギア554のそれぞれに噛合する。また、第2ギア部は、第2ギア553に噛合して、第1ギア552の回転を第2ギア553に伝達する。
この第2ギア553は、当該第2ギア553の回転軸方向の一方の端部側に形成された第1ギア部5531と、他方の端部側に形成された第2ギア部5532とを備えている。そして、第1ギア部5531は第1ギア552に噛合し、第1ギア部5531より径の小さい第2ギア部5532は、スライドカム56Lのラック部56L11に噛合する。
このうち、第3ギア554は、第1ギア552と噛合して、当該第1ギア552の回転を第4ギア555に伝達する。また、第3ギア554は、後述する挿入防止機構57を構成するスイングアーム571に形成されたねじ孔5714(図40参照)にねじ(図示省略)により回転自在に支持されている。また、この第3ギア554は、スイングアーム571の回動に伴って、第4ギア555との噛合が解除されるように構成されている。
具体的に、第5ギア556には、当該第5ギア556の回転軸方向の両端に、それぞれ第1ギア部5561および第2ギア部5562が形成され、また、これら第1ギア部5561および第2ギア部5562に挟まれるように溝部5563が形成されている。
このうち、第1ギア部5561には、第4ギア555が噛合し、当該第4ギア555の回転に伴って、第5ギア556全体を回転させる。また、溝部5563は、第5ギア556の回転方向に沿って外周に形成された一条の溝であり、当該溝部5563には、ベルト557が装着される。さらに、第1ギア部5561より小さな径を有する第2ギア部5562には、搬送ユニット6を構成し、かつ、ベースフレーム51における左側に配置されたフロントアーム61Lを構成するギア61L2(図11参照)が噛合して、第5ギア556の回転を当該ギア61L2に伝達する。
第6ギア558は、当該第6ギア558の回転軸方向の一方の端部側に、ベルト557が装着される溝部5581が形成され、他方の端部側に、第7ギア559と噛合するギア部5582が形成されている。
このうち、溝部5581は、第5ギア556の溝部5563と同じ径寸法を有し、第6ギア558の回転方向に沿って外周に形成された一条の溝として形成されている。
また、ギア部5582は、溝部5581の径寸法と略同じとなるように形成され、このギア部5582は、第7ギア559に噛合する。
この第7ギア559は、当該第7ギア559の回転軸方向の一方の端部側に第6ギア558のギア部5582と噛合する第1ギア部5591が形成され、また、当該第1ギア部5591より小さい径を有し、ギア61R2に噛合する第2ギア部5592が、他方の端部側に形成されている。
すなわち、モータ53のウォームギア531が回転すると、当該ウォームギア531に噛合する第1ギア部5511を有するウォームホイール551が回転する。この回転力は、ウォームホイール551と噛合する第1ギア552に伝達される。第1ギア552に伝達された回転力は、当該第1ギア552と噛合する第2ギア553および第3ギア554に伝達され、当該回転力により、第2ギア553は、後述するスライドカム56Lに形成されたラック部56L11と第2ギア553が噛合した際に、当該スライドカム56Lをスライドさせる。
第6ギア558が回転すると、当該第6ギア558に噛合する第7ギア559が回転する。この第7ギア559の回転は、当該第7ギア559に噛合し、搬送ユニット6を構成するギア61R2(図11参照)に伝達される。ここで、第7ギア559の単位時間当たりの回転数は、第5ギア556の単位時間当たりの回転数と同じとなるように、第6ギア558および第7ギア559の径寸法が設定されている。
ここで、先に、搬送ユニット6の構成を説明する。
図9〜図11は、搬送ユニット6を示す図である。詳述すると、図9は、搬送ユニット6を上方から見た図であり、図10は、搬送ユニット6を下方から見た図である。また、図11は、搬送ユニット6を示す分解斜視図である。
搬送ユニット6は、ベースフレーム51に伝達機構55を覆うように配置され、ディスク収納用の開口部2Aから挿入されたディスクDを装置本体2内部に搬入するとともに、収納されたディスクDを開口部2Aから装置本体2外部に搬出するユニットであり、本発明の搬送手段に相当する。
この搬送ユニット6は、図9〜図11に示すように、2つのフロントアーム61L,61Rと、2つのリンクアーム62L,62Rと、これらを支持するブラケット63とを備えている。
ブラケット63は、図9および図10に示すように、合成樹脂等により形成された左右略対称の平板状部材である。このブラケット63の図9および図10における下方側には、左右の両端が面外方向に突出した凹部631が形成されている。この凹部631は、ブラケット63がベースフレーム51に取り付けられ、当該ベースフレーム51に上部ユニット7を構成するトップフレーム701が取り付けられた際に、装置本体2へのディスクDの収納口となる開口部2Aの下端を形成する。この凹部631は、第1ディスクD1の直径寸法に応じて形成され、本実施形態では、当該第1ディスクD1の直径寸法より僅かに大きい程度に形成されている。すなわち、ブラケット63は、本発明の支持部材に相当する。
このブラケット63の左右両側には、図9〜図11に示すように、それぞれフロントアーム61L,61Rが取り付けられるアーム取付部632,633が形成され、ブラケット63の略中央には、リンクアーム62L,62Rが取り付けられるリンク取付部634が形成されている。
これら支持部6321,6331は、フロントアーム61L,61Rの略円形状の開口部61L11,61R11(図11参照)に嵌合され、当該フロントアーム61L,61Rは、それぞれ支持部6321,6331を軸として、ブラケット63に沿って回動自在に取り付けられる。また、これらのうち、支持部6321の内側には、前述の伝達機構55を構成する第5ギア556の第2ギア部5562が位置し、支持部6331の内側には、第7ギア559の第2ギア部5592が位置する。
この他、アーム取付部632,633には、それぞれ開口6322,6332と、ガイド孔6323,6333と、段差部6324,6334とが形成されている。
また、このガイド孔6323には、支持部6321に近接する側の円弧状部分に段差63231が形成されており、当該段差63231には、鉤状部61L17の先端が掛かるようになっている。そして、この鉤状部61L17が、フロントアーム61Lの回動時に、段差63231上を摺動することで、フロントアーム61Lの支持部6321を中心とする回動が円滑に行われる。
また、アーム取付部633には、これらの他に、後述するシャッタレバー58が挿通する略矩形の開口6335が、支持部6331に隣接し、かつ、当該支持部6331の外側に形成されている。この開口6335は、ブラケット63をベースフレーム51に取り付けた際に、装置本体2における開口部2A寄りの右側の角部に対応する。
このリンク取付部634の裏面側には、図10に示すように、面外方向に突出する突起部6341,6342と、鉤状部6343と、孔部6344と、略矩形の開口6345,6346と、略円形の開口6347とが形成されている。
鉤状部6343は、突起部6342近傍に、ブラケット63の裏面側に断面略L字状に突出するように形成されている。この鉤状部6343は、突起部6342に巻き付けられた捻りばね621を係止する。
孔部6344は、リンク取付部634の略中央に、左側に傾斜した略円弧状の孔として形成されている。詳述すると、この孔部6344は、前述の捻りばねが取り付けられている突起部6342を中心とした円弧状に形成されている。この孔部6344には、後述するリンクアーム62Rに形成された突起部62R5が挿通する。
略円形の開口6347は、突起部6341,6342の間に形成されている。この開口6347は、後述する上部ユニット7に設けられたフォトセンサ703の発光部から射出された光束が通過するための開口であり、当該光束は、開口6347を通過して、前述の制御基板54に設けられた受光部541により受光される。
図12は、フロントアーム61Lを示す斜視図である。
フロントアーム61L,61R(開口部2Aを平面視下側に配置した場合の左側に配置されたフロントアームを61Lとし、右側に配置されたフロントアームを61Rとする)は、ディスク収納時には、開口部2Aから挿入されたディスクDを装置本体2内部に搬入し、また、ディスク搬出時には、光学ユニット4に装着されたディスクDを開口部2A外部に搬出する本発明のアームである。これらフロントアーム61L,61Rは、図9および図10に示すように、ブラケット63に形成されたアーム取付部632,633に、それぞれ取り付けられる。
このうち、フロントアーム61Lは、図12に示すように、ブラケット63に回動自在に取り付けられるアーム本体61L1と、3つのギア61L2〜61L4と、第1ローラ61L5および第2ローラ61L6と、ロックアーム61L7とを備えて構成されている。
このアーム本体61L1には、図12に示すように、略円形状の開口部61L11、凹部61L12、第1ローラ支持部61L13、第2ローラ支持部61L14、アーム取付部61L15、段差部61L16、鉤状部61L17および延出部61L18が形成されている。
また、この開口部61L11には、搬送ユニット6を下部ユニット5のベースフレーム51に取り付けた際に、当該下部ユニット5を構成する伝達機構55の第5ギア556に形成された第2ギア部5562が収納され、当該第5ギア556の回転が、凹部61L12に設けられたギア61L2〜61L4に伝達されるように構成されている。
この凹部61L12には、当該凹部61L12の底面から面外方向に突出する3つの突起61L121が形成されている。そして、これら突起61L121は、それぞれギア61L2〜61L4を回転自在に軸支する。ここで、凹部61L12は、各突起61L121にギア61L2〜61L4を軸支させた際に、各ギア61L2〜61L4の上面よりも凹部61L12の上端が高くなるように形成されている。
これら第1ローラ支持部61L13および第2ローラ支持部61L14は、当該支持部61L13,61L14によって軸支される第1ローラ61L5および第2ローラ61L6におけるアーム本体61L1の直角部分に対向する側とは反対側部分を覆うように、略半円筒状に形成されている。
また、第2ローラ支持部61L14には、第2ローラ61L6に形成された突起部61L611(図10参照),61L614を挟持する挟持部61L141,61L142(挟持部61L141については、図10参照)が上下に形成されている。さらに、この第2ローラ支持部61L14には、アーム本体61L1の斜辺部分に沿った鉤状部61L143が形成されており、当該鉤状部61L143は、前述のように、ブラケット63のアーム取付部632に形成された段差部6324に係合する。
この段差部61L16には、平面視略L字状の溝部61L161が形成されている。この溝部61L161には、後述するリンクアーム62Rに形成された突起部62R2が嵌め込まれる。
鉤状部61L17は、凹部61L12および段差部61L16近傍に設けられ、アーム本体61L1の上面から断面略L字状に突出して形成されている。この鉤状部61L17は、前述のように、ブラケット63のアーム取付部632に形成されたガイド孔6323に挿入され、段差63231に当接する。
この延出部61L18には、図10に示すように、裏面側(ブラケット63に対向する側とは反対側)に向かって突出する2つの突起部61L181,61L182が形成されている。
また、アーム本体61L1の斜辺部分近傍に形成された突起部61L182は、後述する第2ディスクD2を収納する際に、スライドカム56Lの溝部56L12に嵌まり込み、同じく、アーム本体61L1が第2ディスクD2に当接しないように係止する。
このうち、ギア61L2は、アーム本体61L1の開口部61L11から露出した前述の伝達機構55を構成する第5ギア556の第2ギア部5562と噛合して、当該第5ギア556の回転に伴って回転する。また、このギア61L2は、第1ローラ61L5と噛合して、第5ギア556の回転を第1ローラ61L5に伝達する。
このうち、ギア61L4は、第2ローラ61L6と噛合しており、当該第2ローラ61L6を、第1ローラ61L5と同方向に、同回転数で回転させる。
このうち、第2ローラ61L6は、ローラ本体61L61と、ゴムローラ61L62と、ワッシャ61L63とを備えて構成されている。
ローラ本体61L61は、第2ローラ61L6の回転軸方向の一方から順に、突起部61L611(図10参照)、ギア部61L612、錐状部61L613、軸部(図示省略)および突起部61L614を備えている。
ギア部61L612は、ローラ本体61L61の外周に沿って形成され、ギア61L4に噛合し、当該ギア61L4の回転に伴って第2ローラ61L6を回転させる。
錐状部61L613は、ギア部61L612とゴムローラ61L62とを接続するように傾斜した略円錐台形状に形成されている。
このゴムローラ61L62は、2つの円錐台形状を有する部材における径の小さな面が互いに向き合うように組み合わされた形状を有している。
詳述すると、ゴムローラ61L62には、図13に示すように、当該ゴムローラ61L62の回転軸方向の両端に、それぞれ略円錐台形状の一対の把持部61L621,61L623と、当該一対の把持部61L621,61L623間を接続する円筒状の接続部61L625とが形成されている。このうち、一対の把持部61L621,61L623は、それぞれ、小さな径寸法を有する端部側を対向させるように形成され、当該端部間を接続部61L625が接続している。
具体的に、これら切欠61L622,61L624は、縦断面視略L字状の直角部分が互いに対向するように、それぞれ把持部61L621,61L623に形成され、切欠61L622,61L624間の距離が、ディスクDの厚さ寸法(ディスクDの回転軸方向の寸法)と略同じとなるように形成されている。そして、これら切欠61L622,61L624の間には、ディスクDが嵌まり込み、各切欠61L622,61L624の垂直部61L6221,61L6241(ゴムローラ61L62の回転軸方向に沿う部分)に、ディスクDの側面(ディスクDの回転軸方向に沿った面)が当接し、また、水平部61L6222,61L6242(ゴムローラ61L62の回転軸方向に直交する部分)に、ディスクDの上面および下面が、それぞれ当接する。そして、これら切欠61L621,61L622の水平部61L6222,61L6242によりディスクDが挟持され、これら水平部61L6222,61L6242とともに、垂直部61L6221,61L6241によりディスクDに回転力が付与される。
すなわち、前述のような切欠61L622,61L624が把持部61L621,61L623に形成されていない場合には、把持部61L621,61L623の傾斜部分にディスクDの端縁が当接することとなる。すなわち、把持部61L621,61L623の傾斜部分には、ディスクDの上面と側面とに挟まれた角部、および、下面と側面とに挟まれた角部が、それぞれ当接することとなる。このような場合、当該把持部61L621,61L623によるディスクDの把持力を高められるものの、当該ディスクDの角部によって把持部61L621,61L623の傾斜部分が削られることとなり、把持部61L621,61L622が磨耗しやすいという問題が生じてしまう。
すなわち、第1ローラ61L5は、第2ローラ61L6の構成と同様のローラ本体61L51、ゴムローラ61L52およびワッシャ61L53を備えて構成されている。
このうち、ローラ本体61L51は、詳しい図示を省略するが、ローラ本体61L51と同様に、突起部61L511(図10参照)、ギア部、錐状部、軸部および突起部61L514が形成されている。そして、ギア部はギア61L2と噛合しており、当該ギア61L2の回転に伴って、第1ローラ61L5は、ギア61L2とは逆方向、すなわち、第2ローラ61L6と同方向に回転する。
また、ゴムローラ61L52には、詳しい図示を省略するが、ゴムローラ61L62と同様に、一対の把持部と、接続部とが形成され、当該一対の把持部には、前述の切欠61L622,61L624と同様の切欠が形成されている。
このロックアーム61L7は、図11に示すように、板状部61L71と、この板状部61L71から上方に突出する突起部61L72と、当該板状部61L71から垂下する規制部61L73および2つの当接部61L74,61L75とを備えている。
突起部61L72は、板状部61L71の上面から突出して形成され、後述する上部ユニット7のトップフレーム701に形成された溝部7016Lに係合し、ロックアーム61L7の回動を案内する。
規制部61L73は、第1ローラ支持部61L13に当接して、ロックアーム61L7が第1ローラ支持部61L13より前方側(第1ローラ61L5が露出する側)に回動することを規制する。また、この規制部61L73には、第1ローラ支持部61L13と対向する側とは反対側に、前述の捻りばねが当接し、当該捻りばねからの付勢力が作用する。
具体的に、フロントアーム61Rは、図10に示すように、アーム本体61R1、ギア61R2〜61R4、第1ローラ61R5、第2ローラ61R6およびロックアーム61R7を備えている。なお、ギア61R2〜61R4、第1ローラ61R5および第2ローラ61R6は、それぞれ、ギア61L2〜61L4、第1ローラ61L5および第2ローラ61L6と略同じ構成であり、また、アーム本体61R1およびロックアーム61R7は、アーム本体61L1およびロックアーム61L7に対して左右略対称の構成である。
この突起部61R19は、図10に示すように、フロントアーム61Rがブラケット63の凹部631に近接する方向に回動した際に、後述するシャッタレバー58の傾斜部587に当接する。そして、当該フロントアーム61Rの更なる回動に伴って、突起部61R19が、シャッタレバー58の傾斜部587を押し下げることにより、シャッタレバー58がベースフレーム51に沿う状態となるように回動する。
なお、シャッタレバー58の構成については、後に詳述し、また、フロントアーム56Rの他の構成については、フロントアーム61Lと同様であるので、説明を省略する。
リンクアーム62L,62Rは、図10および図11に示すように、ブラケット63に下面側から取り付けられるとともに、フロントアーム61L,61Rのそれぞれに接続され、一方のフロントアームの回動動作に応じて、他方のフロントアームを反対方向に回動動作させて、各フロントアーム61L,61Rを互いに近接する方向および離間する方向に同期を取って移動させるリンクである。
リンクアーム62Rは、図14に示すように、僅かに屈曲した金属製の細長い平板状部材であり、当該リンクアーム62Rにおける一方の端部には、孔部62R1が形成されている。この孔部62R1は、ブラケット63のリンク取付部634に形成された突起部6342(図10参照)に、捻りばね621(図10参照)とともに装着される。これにより、リンクアーム62Rは、突起部6342(図10参照)を軸として回動自在に支持される。
また、リンクアーム62Rの略中央には、後述するリンクアーム62Lの開口62L4を挿通するとともに、ブラケット63のリンク取付部634に形成された孔部6344(図10参照)に挿通される略円筒状の突起部62R5が形成されている。
また、リンクアーム62Lにおける孔部62L1が形成された端部とは反対側の端部には、フロントアーム61Rを構成するアーム本体61R1の段差部61R16に形成された溝部61R161(図11参照)に摺動自在に嵌合される突起部62L2が形成されている。これにより、フロントアーム61Lの回動動作と、フロントアーム61Rとの回動動作とが対応する。
さらに、突起部62L2から中央寄りの位置には、ブラケット63の裏面に沿ってリンクアーム62Lが摺動する際の抵抗を減らすための突出部62L3が形成されている。
フロントアーム61L,61Rは、前述のように、それぞれ開口部2Aを形成するブラケット63の凹部631に沿う方向の両端に形成されたアーム取付部632,633に取り付けられる。
詳述すると、フロントアーム61L,61Rは、図9および図10に示すように、ブラケット63における凹部631の両端部近傍に回動軸を有するように取り付けられており、リンクアーム62L,62Rによって、それぞれが同期を取って互いに近接および離間する方向に回動する。そして、これらフロントアーム61L,61Rは、ディスクDの搬入前の状態では、開口部2AへのディスクDの挿入方向に対して略45°傾斜し、第2ローラ61L6,61R6が設けられた側の端部が互いに近接するように配置されている。このため、フロントアーム61Lに設けられた第1ローラ61L5および第2ローラ61L6のそれぞれの中心を結ぶ直線と、フロントアーム61Rに設けられた第1ローラ61R5および第2ローラ61R6のそれぞれの中心を結ぶ直線との交差角は、略90°となる。
搬送ユニット6の動作について図9〜図14を用いて説明する。
搬送ユニット6は、モータ53(図6参照)で発生した駆動力が前述の伝達機構55により伝達されることで駆動する。具体的に、モータ53が回転し、当該モータ53の回転力が伝達機構55の第5ギア556(図6参照)からフロントアーム61Lのギア61L2に伝達されると、当該ギア61L2に噛合する第1ローラ61L5が回転する。また、ギア61L2の回転により、当該ギア61L2に噛合するギア61L3およびギア61L4を介して、ギア61L4に噛合する第2ローラ61L6が、第1ローラ61L5と同方向に回転する。
ここで、フロントアーム61Lに設けられた第1ローラ61L5および第2ローラ61L6と、フロントアーム61Rに設けられた第1ローラ61R5および第2ローラ61R6とは、互いに逆方向に回転することとなる。
次に、上部ユニット7について説明する。
図15〜図17は、上部ユニット7を示す図である。詳述すると、図15は、上部ユニット7を上方から見た平面図であり、図16は、上部ユニット7を下方から見た斜視図である。また、図17は、上部ユニット7を示す分解斜視図である。
上部ユニット7は、前述のように、下部ユニット5を構成するベースフレーム51(図4参照)に取り付けられ、装置本体2の上部を構成するユニットである。
この上部ユニット7は、図15〜図17に示すように、トップフレーム701と、当該トップフレーム701に取り付けられるシャッタ702、フォトセンサ703、サポートアーム704、検知アーム705、ガイドアーム706、ガイドロック707、チャックアーム708,709およびチャックプーリー710とを備えて構成されている。
図18および図19は、トップフレーム701を示す図である。詳述すると、図18は、トップフレーム701を上方から見た図であり、また、図19は、当該トップフレーム701を下方から見た図である。
トップフレーム701は、下部ユニット5のベースフレーム51(図4参照)の上方に取り付けられ、装置本体2の上部を構成する合成樹脂製の蓋状部材であり、前述のベースフレーム51とともに本発明の筐体に相当する。このトップフレーム701は、平面視略長方形状に形成され、当該トップフレーム701には、図17〜図19に示すように、開口部7011、5つの孔部7012、凹部7013、シャッタ取付部7014、センサ取付部7015、ガイド溝7016、サポートアーム取付部7017、ガイドロック取付部7018、ガイドアーム取付部7019およびチャックアーム取付部701A,701Bが形成されている。
孔部7012は、トップフレーム701をベースフレーム51(図4参照)に固定するねじ(図示省略)が挿通する孔であり、トップフレーム701の端縁における長手方向の略中央と、当該長手方向の一方の端部と、当該長手方向の他方の端部間の略中央とに、合計5箇所形成されている。
このうち、トップフレーム701の左側(図19における右側)に形成された溝部7016Lには、搬送ユニット6を構成するロックアーム61L7の突起部61L72(図11参照)が摺動する。また、トップフレーム701に右側(図19における左側)に形成された溝部7016Rには、同じく搬送ユニット6を構成するロックアーム61R7(図11参照)の突起部が摺動する。
これにより、フロントアーム61Lが、第2ローラ61L6,61R6間の距離が第2ディスクD2の直径寸法より大きくなるように押し広げられることを防ぐことができ、第2ディスクD2の誤搬入がなされることを防ぐことができる。
なお、回動規制部7016R1とロックアーム61R7との係合の場合も同様である。
2つのガイド孔70172,70173は、それぞれ、ねじ孔70171を中心とする略円弧状に形成されている。このうち、ガイド孔70173は、ガイド孔70172よりもねじ孔70171から見て外側に形成されている。これらガイド孔70172,70173には、サポートアーム704に形成された鉤状部7046,7047がそれぞれ挿通し、当該ガイド孔70172,70173により、サポートアーム704の回動が案内されるとともに、サポートアーム704の回動範囲が規定される。
凹部70181は、トップフレーム701の下面側に形成されており、当該凹部70181の形成範囲内でガイドロック707が回動可能となるように形成されている。この凹部70181の略中央には、ガイドロック707を回動自在に支持するねじ(図示省略)が螺合するねじ孔70182が形成されている。また、このねじ孔70182の周囲には、当該ねじ孔70182を中心とし、ガイドロック707の回動時の抵抗を減じる平面視略円形状の突出部70183が形成されている。
さらに、凹部70181には、開口部7011に近接する側、および、トップフレーム701の端縁側に、ガイドロック707の必要以上の回動を規制する規制部70185,70186が形成されている。このうち、規制部70185は、凹部70181を形成する側壁でもある。なお、詳しくは後述するが、ガイドロック707は、前述の捻りばねにより、規制部70185に当接する方向に付勢されている。
段差部70196は、凹部70191のねじ孔70192を中心とする略円弧状に、凹部70191の外側で、かつ、開口部7011側に形成されている。この段差部70196の形成範囲においては、後述する検知アーム705(図16参照)が摺動する。
このチャックアーム取付部701Aは、トップフレーム701の上面側に凹状に形成されており、当該チャックアーム取付部701Aには、ねじ孔701A1、ガイド孔701A2,701A3,701A5、および、鉤状部701A7が形成されている。
具体的に、ガイド孔701A2は、トップフレーム701の端縁近傍に形成されており、チャックアーム708に形成された円筒部7084および突起部7085(図27参照)が挿通する。
また、ガイド孔701A3,701A5は、凹部7013を下にしてトップフレーム701を平面的に見た場合に、開口部7011の上方および下方に、それぞれ平面視略L字状に形成されている。これらガイド孔701A3,701A5には、チャックアーム708に形成された鉤状部7086,7082(図27参照)が挿通する。
このチャックアーム取付部701Bには、ねじ孔701B1と、ガイド孔701B2,701B4と、段差部701B3,701B5とが形成されている。
シャッタ702は、前述のトップフレーム701のシャッタ取付部7014に回動自在に取り付けられ、装置本体2の開口部2Aを開放および閉塞する本発明の蓋部材に相当する。
このシャッタ702は、図16および図17に示すように、開口部2Aを覆う程度の寸法を有する略平板状のシャッタ本体7021と、当該シャッタ本体7021に形成された一対の軸部7022(7022L,7022R)、係止部7023(図16参照)および当接部7024(図17参照)とを備えて構成されている。
当接部7024は、図17に示すように、シャッタ本体7021における軸部7022Rが形成された側の端部に、シャッタ本体7021の長手方向に沿う方向に延出して形成されている。この当接部7024には、後述するシャッタレバー58が当接する。この当接部7024にシャッタレバー58が当接することで、シャッタ本体7021が押し上げられ、開口部2Aが開放される。なお、このシャッタレバー58による開口部2Aの開放については、後に詳述する。
フォトセンサ703は、前述のように、ベースフレーム51に取り付けられた制御基板54の受光部541に向かって光束を射出する。このフォトセンサ703は、回路基板として構成され、トップフレーム701のセンサ取付部7015に固定される。また、フォトセンサ703は、詳しい図示を省略するが、光束を射出する発光部を備えており、当該発光部から射出された光束は、センサ取付部7015に形成された開口部70151(図18参照)、および、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6347(図9および図10参照)を通過して、制御基板54の受光部541で受光される。
図20は、サポートアーム704を示す斜視図である。
サポートアーム704は、ディスクDを搬入する際に、ディスクDの端縁が光学ユニット4のターンテーブル411に当接しないように、当該ディスクDの姿勢を維持するアームである。このサポートアーム704は、図16に示すように、トップフレーム701に形成されたサポートアーム取付部7017に、当該トップフレーム701の下面(ベースフレーム51に対向する面)側から取り付けられる。
このサポートアーム704は、図20に示すように、上面部7041と、当該上面部7041に略直交する側面部7042(図16参照)とを有する断面略L字状に形成された一体成形品である。このうち、上面部7041は、トップフレーム701の下面と対向する面であり、当該上面部7041には、孔部7043と、当該孔部7043を囲むボス7044と、3つの鉤状部7045,7046,7047と、開口部7048とが形成されている。
ボス7044は、孔部7043の周囲を囲むように、上面部7041から面外方向に略円筒状に突出するように形成されている。このボス7044には、一端がサポートアーム取付部7017に係止され、他端が開口7048に係合する捻りばね(図示省略)が巻き付けられている。この捻りばねの付勢力により、サポートアーム704は、サポートアーム取付部7017において凹部7013(図16参照)寄りに位置付けられている。
また、鉤状部7046,7047は、サポートアーム取付部7017に形成されたガイド孔70172,70173(図19参照)をそれぞれ挿通し、サポートアーム704が外れないようにサポートアーム取付部7017に係合する。
開口部7048は、鉤状部7046,7047間に平面視長円形状に形成され、前述のボス7044の外周に沿って巻き付けられた捻りばね(図示省略)の一端が挿入される。
当接部704Aは、詳しい図示を省略したが、小径側が互いに対向する略円錐台形状の一対の案内部と、当該各案内部の小径側を接続する円筒部とを備えて構成されている。このうち、一対の案内部は、ディスクDの端縁を円筒部に当接させる部分であり、円筒部は、ディスクDの端縁に当接する部分である。このため、案内部間の寸法である円筒部の長さ寸法は、ディスクDの軸方向の寸法(ディスクDの厚さ寸法)と略一致する。
図21は、検知アーム705を示す斜視図である。また、図22は、検知アーム705を下方から見た図である。
検知アーム705は、図16に示すように、後述するガイドアーム706に回動自在に取り付けられ、ディスクDの装置本体2への挿入の際に、当該ディスクDの端縁の当接し、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56L(図29参照)を移動させるアームである。
この検知アーム705は、図21に示すように、アーム本体7051と、当該アーム本体7051に回転自在に取り付けられた駒部材7058とを備えて構成されている。
また、上面部7052における突起部70521の周囲には、当該突起部70521を囲むように、上面部7052から面外方向に突出した環状部70522が形成されている。この環状部70522は、検知アーム705が回動する際に、ガイドアーム706との抵抗を低減させる。
このうち、突起部7056近傍に形成された突出部70523,70524の先端部分には、突起部70521に向かう方向とは反対方向に延出した延出部705231,705241が形成されている。これら突出部70523,70524は、後述するガイドアーム706に形成されたガイド孔70613,70612(図23および図24参照)を挿通し、先端部分の延出部705231,705241が、ガイドアーム706に形成された検知アーム取付部7061の上面を摺動する。
このうち、延出部705251は、突出部70525がガイド孔70614に挿通され、検知アーム705が回動する際に、ガイドアーム706に沿って摺動する。
また、延出部705252は、後述するガイドアーム706に巻き付けられ、一端がガイドアーム取付部7019の係止部70195に係止される捻りばね(図示省略)の他端を係止する。これにより、検知アーム705は、ガイドアーム706に取り付けられた状態で、当該捻りばねにより、トップフレーム701の開口部7011(図19参照)に近接する方向に付勢される。
ガイド部70572は、略円錐台形状に形成され、小径部分が挟持部70571に対向するように形成されている。このガイド部70572の挟持部70571に対向する面には、駒部材7058の当接部70582の先端部分が当接する。
このうち、ガイド部70583は、略円錐台形状に形成され、長径側が軸部70581に接続され、小径側が当接部70582と接続されている。このガイド部70583にディスクDの端縁が当接した場合、当該ディスクDの端縁は、ガイド部70583の傾斜により、当接部70582の側面に導かれる。
図23は、ガイドアーム706を示す斜視図である。また、図24は、ガイドアーム706を下方から見た図である。
ガイドアーム706は、前述の検知アーム705(図16、図21および図22参照)が取り付けられるとともに、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56L(図29参照)に係合し、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動するアームである。このガイドアーム706は、前述のトップフレーム701に形成されたガイドアーム取付部7019(図16参照)に、当該トップフレーム701の下面側から取り付けられる。
このガイドアーム706には、図23および図24に示すように、検知アーム取付部7061と、後述するスライドカム56Lと係合して、当該ガイドアーム706を回動させる係合部7062とが形成されている。
この検知アーム取付部7061には、図23に示すように、略中央に略円形状の孔部70611と、当該孔部70611を中心としてそれぞれ略円弧状に形成されたガイド孔70612,70613,70614と、これらガイド孔70612,70613に挟まれるように形成され、かつ、孔部706151を有する円筒部70615と、ガイド孔70613,70614に挟まれるように形成された円筒部70616と、ガイド孔70614が形成された側とは反対側の端縁近傍に形成された円筒部70617と、後述するガイドロック707と係合して、ガイドアーム706の回動を規制する規制部70618とが形成されている。
ガイド孔70612,70613,70614には、検知アーム705の突出部70524,70523,70525がそれぞれ挿通し、当該ガイド孔70612,70613,70614は、検知アーム705の回動を案内する。
ここで、ガイド孔70614を形成する側壁には、ガイド孔70614の内側に向かって突出する規制部706141が形成されている。この規制部706141には、ガイド孔70614を挿通した検知アーム705の突出部70525が当接することで、検知アーム705の回動を規制している。すなわち、検知アーム705の回動範囲は、図24において矢印Sで示した範囲内に設定されている。
また、円筒部70615の先端には、当該円筒部70615の軸方向に直交する方向に延出した延出部706152が形成されている。この延出部706152は、一端が検知アーム705に係合し、他端がガイドアーム取付部7019の係止部70195により係止され、かつ、円筒部70615に巻き付けられた捻りばね(図示省略)が、当該円筒部70615から外れないようにする部分である。
これら円筒部70616,70617の先端には、図23に示すように、当該円筒部70615,70616の軸方向に直交する方向に延出した延出部706161,706171がそれぞれ形成されている。この延出部706161,706171は、円筒部70616,70617がガイド孔70194,70193を挿通した際に、トップフレーム701の上面に当接し、ガイドアーム706がトップフレーム701から外れないようにしている。
このうち、側面部70622における検知アーム705と対向する面706221には、検知アーム705に形成された規制部70531(図22参照)が当接し、検知アーム705の回動を規制する。
すなわち、上部ユニット7が下部ユニット5に取り付けられた際に、円筒部70625は、スライドカム56Lの溝部56L1F(図30参照)近傍に配置される。そして、スライドカム56Lのスライド移動に伴って、径寸法の大きな第1ディスクD1が挿入された場合には溝部56L1Dに、また、径寸法の小さな第2ディスクD2が挿入された場合には溝部56L1Eに嵌まり込むことで、ガイドアーム706を回転させるとともに、ガイドアーム706を係止する。
なお、円筒部70625,70626とスライドカム56Lの各溝部56L1D〜56L1Fとが係合し、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴うガイドアーム706の回動動作については、後に詳述する。
図25は、ガイドロック707を示す斜視図である。また、図26は、ガイドロック707を下方から見た図である。
ガイドロック707は、前述のトップフレーム701に形成されたガイドロック取付部7018(図19参照)に当該トップフレーム701の下面側から取り付けられ、ガイドアーム706(図23および図24参照)の回動を規制する部材である。このガイドロック707は、後述するスライドカム56L(図30参照)と係合する。そして、ガイドロック707は、第1ディスクD1の端縁に当接して回動した場合、または、スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動した場合に、ガイドアーム706の回動規制を解除する。
このガイドロック707は、図25および図26に示すように、平面視略長方形状の平面部7071と、当該平面部7071の下面(ベースフレーム51に対向する面)側に突設された円筒部7072,7073,7074とが形成されている。
具体的に、円筒部7072は、トップフレーム701のガイドロック取付部7018にガイドロック707が取り付けられた際に、当該トップフレーム701の端縁近傍に位置する平面部7071の隅部に形成されている。
また、円筒部7073は、同じくガイドロック707がガイドロック取付部7018に取り付けられた際に、前述のガイドアーム706に近接する側となる平面部7071の隅部に形成されている。
さらに、円筒部7074は、平面部7071における孔部70713を挟んで、円筒部7072の反対側に位置する平面部7071の隅部に形成されている。この円筒部7074は、第1ディスクD1の端縁に当接して、当該第1ディスクD1の装置本体2への挿入に伴ってガイドロック707を回動させ、当該ガイドロック707によるガイドアーム706の回動規制を解除する。
また、円筒部7073は、第1ディスクD1が挿入された際に、溝部56L1B(図30参照)に係合し、また、第2ディスクD2が挿入された際に、溝部56L1C(図30参照)に係合して、ガイドロック707の回動を係止する。なお、このような円筒部7072,7073と、スライドカム56Lとの係合については、後に詳述する。
このうち、円筒部70717は、前述のガイドアーム706に略L字状に形成された規制部70618と係合して、当該ガイドアーム706の回動を規制する。
このうち、リブ70715には、当該リブ70715の側面部分から面外方向に、すなわち、切欠70712に向かう方向に突出した突出部70716が形成されている。
このうち、小径部707142の先端には、ボス70714の軸方向に対する直交方向に延出した延出部707143が形成されている。そして、小径部707142の周囲には、一端がリブ70715に形成された突出部70716に係止され、他端がガイドロック取付部7018の係止部70184(図19参照)に係止された捻りばね(図示省略)が巻き付けられ、延出部707143により、当該捻りばねが小径部707142から外れないようになっている。
また、この捻りばねにより、ガイドロック707の円筒部7072がトップフレーム701の端縁側に位置し、円筒部7073がトップフレーム701の開口部7011側に位置するように、当該ガイドロック707が付勢される。そして、この状態でガイドロック707が維持されることで、ガイドアーム706の回動が規制される。
図27は、チャックアーム708を下方から見た図である。
チャックアーム708は、後述するチャックアーム709(図17および図28参照)とともに、チャックプーリー710(図17参照)を支持および解放するアームである。このチャックアーム708は、トップフレーム701のチャックアーム取付部701A(図18参照)に、当該トップフレーム701の上面側から回動自在に取り付けられる。
このチャックアーム708は、図27に示すように、平面視略Y字状を有し、略中央部分に孔部7081が形成されている。この孔部7081には、当該チャックアーム708を、チャックアーム取付部701Aに取り付けるねじ(図示省略)が挿通する。このねじは、チャックアーム取付部701Aのねじ孔701A1(図18参照)に螺合し、これにより、チャックアーム708がトップフレーム701に回動自在に支持される。
この鉤状部7082と、孔部7081との間には、チャックプーリー710の大径部7102(図17参照)に当接する当接部7083が形成されている。この当接部7083は、詳しい図示を省略したが、略円弧状に形成されるとともに、下面側(トップフレーム701に対向する側)および先端側(チャックプーリー710に近接する側)に向かうに従って厚さ寸法が小さくなるテーパー状の曲面形状を有している。このため、当接部7083がチャックプーリー710の大径部7102に当接した場合には、チャックプーリー710は、開口部7011から浮き上がるように移動する。
このうち、鉤状部7086は、チャックアーム取付部701Aに形成されたガイド孔701A3(図19参照)を挿通し、当該鉤状部7086の先端部分が、当該ガイド孔701A3に隣接して形成された段差部701A4(図19参照)に当接する。そして、当該鉤状部7086の先端部分は、チャックアーム708の回動時に、段差部701A4に沿って摺動し、チャックアーム708の回動を案内するとともに、当該チャックアーム708がチャックアーム取付部701Aから外れることを防いでいる。
係止部7087には、一端がチャックアーム取付部701Aの鉤状部701A7に取り付けられた引張ばね(図示省略)の他端が取り付けられる。このため、通常時には、チャックアーム708は、当該引張ばねにより、円筒部7084がトップフレーム701の端縁側に位置し、当接部7083がチャックプーリー710の大径部7102(図17参照)に当接する方向に付勢されている。
図28は、チャックアーム709を下方から見た図である。
チャックアーム709は、前述のように、チャックアーム708とともに、チャックプーリー710を支持および解放するアームである。このチャックアーム709は、チャックアーム708と同様に、トップフレーム701の上面側から当該トップフレーム701に形成されたチャックアーム取付部701B(図18参照)に回動自在に取り付けられる。
チャックアーム709は、図28に示すように、細長い平板状部材として構成されている。このチャックアーム709の一方の端部には、孔部7091が形成されている。この孔部7091には、ねじ(図示省略)が挿通し、当該ねじは、チャックアーム取付部701Bに形成されたねじ孔701B1(図18および図19参照)に螺合する。これにより、チャックアーム709がチャックアーム取付部701Bに回動自在に支持される。
このうち、鉤状部7093は、チャックアーム取付部701Bに形成されたガイド孔701B4(図19参照)を挿通し、当該鉤状部7093の先端部分は、ガイド孔701B4に隣接して形成された段差部701B5(図19参照)に当接する。この鉤状部7093の先端部分が、チャックアーム709の回動時に段差部701B5に沿って摺動することで、当該チャックアーム709の回動が案内されるとともに、チャックアーム709がチャックアーム取付部701Bから外れないようになっている。また、鉤状部7093がガイド孔701B4に挿通されていることにより、チャックアーム709の回動範囲が規定されている。
規制部7094は、略円弧状に形成され、チャックアーム709が回動した際に、チャックアーム取付部701Bの端縁に当接し、当該チャックアーム709の回動が規制される。
このうち、鉤状部7096は、孔部7091から最も離れた位置に形成され、チャックアーム取付部701Bに形成されたガイド孔701B2(図19参照)を挿通する。そして、当該鉤状部7096の先端部分は、ガイド孔701B2に隣接して形成された段差部701B3(図19参照)に当接する。これにより、チャックアーム709の回動が案内されるとともに、チャックアーム709がチャックアーム取付部701Bから外れることが防止される。また、ガイド孔701B2に鉤状部7096が挿通することで、チャックアーム709の回動範囲が規定される。
チャックプーリー710は、前述の光学ユニット4を構成するモータ41のターンテーブル411とともにディスクDを、当該ディスクDの面に対する垂直方向に沿って挟持するものである。このチャックプーリー710は、図15〜図17に示すように、トップフレーム701に形成された開口部7011を覆うように上面側から当該開口部7011に嵌め込まれるとともに、前述のチャックアーム708,709に挟まれるように支持される。
このチャックプーリー710には、図17に示すように、開口部7011内に位置する小径部7101と、開口部7011よりも大きな径寸法を有する大径部7102とが形成されている。
また、大径部7102は、図15に示すように、チャックアーム708,709の一部を覆うように形成され、チャックアーム708,709に形成された当接部7083,7092のそれぞれに当接する。そして、チャックアーム708,709の回動に伴って、大径部7102と当接部7083,7092との係合が解除され、チャックプーリー710が回転自在となる。
ここで、上記説明した上部ユニット7を構成する各アーム704〜706,708,709およびガイドロック707の動作について、図16および図15を参照して説明する。なお、ここでは、上部ユニット7の構成の動作について説明するが、下部ユニット5および搬送ユニット6等と関連した装置本体2の動作については、後に詳述する。
ディスクDが、装置本体2の開口部2Aからシャッタ702を押し上げるようにして挿入されると、フォトセンサ703の発光部から射出された光束がベースフレーム51に設けられた制御基板54の受光部541(図6参照)により受光できなくなり、ディスクDの挿入が検出される。このディスクDの挿入検出に伴って、当該ベースフレーム51に設けられたモータ53が回転し、搬送ユニット6によりディスクDが装置本体2内部に搬入される。
ここで、挿入されたディスクDが径寸法の大きな第1ディスクD1である場合には、ガイドロック707の円筒部7074に当該第1ディスクD1の端縁が当接し、ガイドロック707が回動する。
一方、径寸法の小さな第2ディスクD2の端縁が、検知アーム705の駒部材7058に当接すると、突起部70521(図21参照)を軸として検知アーム705が回動し、当該検知アーム705の円筒部70561に係合するスライドカム56Lを移動させる。このスライドカム56Lの移動に伴って、当該スライドカム56Lに係合するガイドロック707が、円筒部7073がトップフレーム701の端縁に近接する方向(図16における右回りの方向)に回動する。
このスライドカム56Rのスライド移動に伴って、当該スライドカム56Rに係合するチャックアーム708が、当該チャックアーム708に形成された円筒部7084がトップフレーム701の端縁から離れる方向(図15における左回りの方向)に回動する。このチャックアーム708の回動により、当該チャックアーム708の円筒部7088とガイド孔7095において係合するチャックアーム709が、孔部7091を中心としてチャックアーム708から離れる方向(図15における左回りの方向)に回動する。
これにより、チャックアーム708,709と、チャックプーリー710とが離間して、チャックプーリー710が回転自在となる。この際、チャックアーム708は、スライドカム56Rにより、チャックプーリー710から離れた状態で係止され、また、これに伴って、チャックアーム709も、チャックプーリー710から離れた状態で係止される。
昇降機構56は、前述のように、ベースフレーム51(図5参照)に取り付けられ、ディスクDの搬入に伴って、光学ユニット4が固定されたホルダ52(図5参照)を昇降させる機構である。具体的に、昇降機構56は、ディスクDを装置本体2内に搬入する際に、当該ディスクDと光学ユニット4のモータ41(図3参照)とを係合させるようにホルダ52を上昇させ、また、ディスクDを装置本体2外に搬出する際に、ディスクDとモータ41との係合を解除するようにホルダ52を降下させる機構である。
この昇降機構56は、図4,図5および図7に示すように、2つのカム部材としてのスライドカム56L,56Rと、これら2つのスライドカム56L,56Rを接続するリンクアーム561とを備えて構成されている。
図29〜図32は、スライドカム56Lを示す図である。詳述すると、図29は、スライドカム56Lを示す斜視図であり、図30〜図32は、それぞれスライドカム56Lを上方、下方および側方(ホルダ52に対向する側)から見た図である。
スライドカム56Lは、前述のように、下部ユニット5を構成するベースフレーム51のカム配置部514L(図4および図5参照)にスライド自在に配置される。詳述すると、スライドカム56Lは、カム配置部514Lに設けられた圧縮ばね(図示省略)により、ベースフレーム51における開口部2Aとは反対方向に付勢された状態で配置されている。そして、スライドカム56Lは、ディスクDの収納時には、カム配置部514Lにおいて、ホルダ52に沿って伝達機構55(図6参照)に近接する方向(図29〜図32中矢印A1方向)にスライド移動し、ディスクDの搬出時には、当該伝達機構55から離間する方向(図29〜図32中矢印A2方向)にスライド移動する。
このスライドカム56Lは、合成樹脂製の縦長の平板状部材であり、図29〜図32に示すように、トップフレーム701に対向する上面部56L1、ベースフレーム51のカム配置部514Lに対向する底面部56L2、および、ホルダ52に対向する側面部56L3を備えて構成されている。
ラック部56L11は、上面部56L1の矢印A1方向の端部に、スライドカム56Lの長手方向に沿って形成されている。このラック部56L11には、前述の伝達機構55を構成する第2ギア553(図6参照)の第2ギア部5532と噛合し、当該第2ギア553の回転により、スライドカム56Lをスライド移動させる。
ラック部56L11に近い側に形成された溝部56L12には、前述のフロントアーム61Lを構成するアーム本体61L1の突起部61L181,61L182(図10参照)が係合する。また、溝部56L12,56L13を挟んでラック部56L11とは反対側に形成された溝部56L14には、突起部61L181が係合する。
また、径寸法の小さな第2ディスクD2が搬送ユニット6により装置本体2内部に収納される際には、延出部61L18において外側に形成された突起部61L181が溝部56L12に係合して、当該フロントアーム61Lを第2ディスクD2の端縁から離した状態で係止する。
このうち、起立部56L15は、上面部56L1の略中央に平面視略L字状に形成されている。この起立部56L15は、スライドカム56Lの伝達機構55に近接する方向(図30における矢印A1方向)へのスライド移動に伴って、前述のガイドロック707に形成された円筒部7072(図16および図26参照)に当接し、当該ガイドロック707を回動させる。
また、円筒部7072は、径寸法の小さな第2ディスクD2が挿入された際には、起立部56L15に当接し、スライドカム56Lのスライド移動に伴って、ガイドロック707を回動させる。この後、図30中一点鎖線の矢印A4で示したように、円筒部7072は、起立部56L15に沿ってスライドカム56Lの矢印A2方向に移動し、起立部56L16に達しない位置に位置付けられる。
このうち、溝部56L1Aは、上面部56L1において側面部56L3に近い側に、起立部56L16により囲まれて平面視略T字状に形成されている。この溝部56L1A内には、下部ユニット5に上部ユニット7を取り付けた際に、検知アーム705の円筒部70561(図16、図21および図22参照)が挿入される。
すなわち、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動し、起立部56L15とガイドロック707の円筒部7072とが当接して当該ガイドロック707が回動した際に、ガイドロック707の円筒部7073は、図30中二点鎖線の矢印A6で示すように、溝部56L1Bに嵌まり込む。これにより、ガイドロック707は、回動した状態、すなわち、ガイドアーム706の回動を許容した状態で係止される。
すなわち、スライドカム56Lがスライド移動し、ガイドアーム706の回動が許容されると、第1ディスクD1の挿入に伴って検知アーム705とガイドアーム706とが回動する。この際、溝部56L1E近傍に配置されたガイドアーム706の円筒部70625は、図30中二点鎖線の矢印A8で示すように、ガイドアーム706の回動に伴って溝部56L1C側に移動する。この後、円筒部70625は、スライドカム56Lの矢印A1方向への移動に伴って溝部56L1Dに侵入し、さらに、スライドカム56Lの長手方向に直交する方向に移動した位置に嵌まり込む。これにより、ガイドアーム706の回動が係止され、検知アーム705が第1ディスクD1から離れた状態で係止される。
すなわち、第2ディスクD2が検知アーム705に当接した場合には、第1ディスクD1に当接した場合に比べ、検知アーム705の回動量が小さいので、スライドカム56Lがスライド移動しても、ガイドアーム706は大きく回動しない。このため、溝部56L1E近傍に配置されたガイドアーム706の円筒部70625は、溝部56L1C側に移動せず、スライドカム56Lの矢印A1方向への移動に伴って、図30中一点鎖線の矢印A9で示すように溝部56L1Eに侵入する。ここで、さらにスライドカム56Lが移動すると、円筒部70625は、当該スライドカム56Lの長手方向(矢印A1方向)に直交する方向で、かつ、溝部56L1Aから離間する方向に移動する。この後、円筒部70625は、溝部56L1Eの奥に嵌まり込み、当該円筒部70625の移動が規制される。これにより、ガイドアーム706の回動が係止され、検知アーム705が第2ディスクD2から離れた状態で係止される。
すなわち、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動し、第1ディスクD1の挿入に伴ってガイドアーム706が回動すると、溝部56L1C側への円筒部70625の移動とともに、図30中二点鎖線の矢印A10に示すように、円筒部70626が溝部56L1F内に侵入する。そして、さらにスライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動すると、円筒部70626は、当該溝部56L1Fに沿って矢印A2方向に移動する。この後、円筒部70625が溝部56L1Dの奥に嵌まり込み、ガイドアーム706が回動するのに伴って、円筒部70626は、矢印A1方向に略直交し、かつ、起立部56L17から離間する方向に沿って移動し、スライドカム56Lから離れた位置に位置付けられる。この時には、溝部56L1Dに円筒部70625が嵌まり込むことで、ガイドアーム706の回動は既に係止されている。
以上の説明では、ディスクDが挿入され、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動する場合について説明したが、ディスクDを搬出するためにスライドカム56Lの矢印A2方向にスライド移動する場合には、上記説明とは逆の動作となる。
このうち、溝部56L21は、ラック部56L11近傍に、平面視階段状に形成されており、当該溝部56L21内には、後述する挿入防止機構57を構成するスイングアーム571に設けられた円筒部5712が挿入される。そして、詳しくは後述するが、当該スイングアーム571は、溝部56L21内を摺動することで、スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動する。
突出部56L23は、底面部56L2における長手方向の略中央に形成されている。この突出部56L23は、ベースフレーム51のカム配置部514Lに設けられた圧縮ばね(図示省略)と係合し、当該圧縮ばねからの矢印A2方向への付勢力を受ける部分である。このため、スライドカム56Lは、当該反対方向に付勢されている。
リンクアーム561は、スライドカム56Lとスライドカム56Rとを接続し、スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動し、当該スライドカム56Lのスライド方向とは反対方向にスライドカム56Rをスライド移動させるアームである。このリンクアーム561は、図7に示すように、平面視略V字状を有する金属製の平板状部材であり、ベースフレーム51に形成されたリンクアーム配置部515に、当該ベースフレーム51の下面側から取り付けられる。
リンクアーム561の両端には、ベースフレーム51側に突出し、リンクアーム配置部515に形成された開口部515L,515Rを挿通する円筒部561L,561Rが設けられている。このうち、図7における右側に設けられた円筒部561Lは、開口部515Lを介して、スライドカム56Lの底面部56L2に形成された溝部56L22に係合する。また、図7における左側に設けられた円筒部561Rは、開口部515Rを介して、スライドカム56Rの底面部56R2に形成された溝部56R22に係合する。
図33〜図36は、スライドカム56Rを示す図である。詳述すると、図33は、スライドカム56Rを示す斜視図である。また、図34〜図36は、スライドカム56Rを上方、下方および側方(ホルダ52に対向する側)から見た図である。なお、図33〜図36において示した矢印A1方向および矢印A2方向は、前述の矢印A1方向および矢印A2方向と同方向である。
スライドカム56Rは、スライドカム56Lと対をなす合成樹脂製の平板状部材であり、ベースフレーム51に形成されたカム配置部514R(図4および図5参照)にスライド自在に配置される。そして、スライドカム56Rは、ディスクDの収納時には、カム配置部514Rにおいて、ホルダ52に沿って伝達機構55(図6参照)から離間する方向(矢印A2方向)にスライド移動し、ディスクDの搬出時には、当該伝達機構55に近接する方向(矢印A1方向)にスライド移動する。なお、スライドカム56Rは、カム配置部514Rに設けられた圧縮ばね(図示省略)により矢印A2方向に付勢されている。
このスライドカム56Rには、図33〜図36に示すように、トップフレーム701に対向する上面部56R1、ベースフレーム51のカム配置部514Rに対向する底面部56R2、および、ホルダ52に対向する側面部56R3を備えて構成されている。
具体的に、起立部56R11は、上面部56R1において略中央から長手方向の一方の端部(矢印A1方向の端部)側に、平面視略L字状に形成されている。この起立部56R11には、第2ディスクD2が挿入された際に、当該第2ディスクD2に当接して回動するサポートアーム704の円筒部7049(図16および図20参照)が当接する。そして、円筒部7049は、サポートアーム704の移動時に、図34中点線の矢印B1で示すように、当該起立部56R11により形成される溝部56R1Aに沿って移動する。
これら起立部56R12,56R13により形成される平面視略L字状の溝部56R1Bには、図34中一点鎖線の矢印B2で示すように、装置本体2内に挿入された第2ディスクD2の端縁に当接して回動したサポートアーム704の円筒部704B(図16参照)が侵入する。そして、当該円筒部704Bが溝部56R1Bに嵌まり込むことで、回動したサポートアーム704が、第2ディスクD2の端縁から離れた状態で係止される。
この起立部56R14および起立部56R13により形成される平面視略L字状の溝部56R1Cには、図34中二点鎖線の矢印B3で示すように、第1ディスクD1に当接して回動したサポートアーム704の円筒部704Bが侵入する。そして、溝部56R1Bの場合と同様に、当該溝部56R1Cに円筒部704Bが嵌まり込むことで、サポートアーム704が第1ディスクD1の端縁から離れた状態で係止される。
すなわち、円筒部7084は、溝部56R1Dにおける図34中矢印A2方向側の端部に位置している。そして、スライドカム56Rの矢印A2方向へのスライド移動に伴って、溝部56R1Dに沿って、図34中点線の矢印B4で示した方向に移動する。この円筒部7084の溝部56R1Dに沿った移動により、チャックアーム708が回動し、これに伴って、チャックアーム709(図15参照)が回動することで、当該チャックアーム708,709とチャックプーリー710(図15参照)との係合が解除される。
このテーパー部56R211には、シャッタレバー58に形成された屈曲部5851(図44〜45参照)が当接する。そして、ディスクDの搬出時に、スライドカム56Rが矢印A1方向にスライド移動すると、テーパー部56R211に当接した屈曲部5811がテーパー部56R211に沿って下方に移動することでシャッタレバー58の他端が押し上げられ、シャッタ702を押し上げる。なお、シャッタレバー58によるシャッタ702の押し上げについては、後に詳述する。
また、底面部56R2の略中央には、カム配置部514Rに設けられた圧縮ばね(図示省略)と係合する突出部56R23が形成されている。
また、側面部56R3の矢印A1方向の先端部分には、前述の制御基板54に設けられた第3スイッチ544(図6参照)に当接し、当該第3スイッチ544を押圧する押圧部56R33が形成されている。
ここで、昇降機構56によるホルダ52の昇降について説明する。
図37〜図39は、昇降機構56によるホルダ52および光学ユニット4の昇降を説明する図である。詳述すると、図37は、ホルダ52が下がった状態を示す図であり、図38は、ホルダ52が上がった状態を示す図である。また、図39は、ホルダ52が下がる途中の状態を示す図である。なお、図37〜図39においては、ベースフレーム51およびディスクD等の図示を省略している。また、図37〜図39において示す矢印A1方向および矢印A2方向は、図29〜図36において示した矢印A1方向および矢印A2方向と同じ方向である。
ディスクDが装置本体2内に挿入されていない場合、昇降機構56を構成するスライドカム56Lは、図37に示すように、当該スライドカム56Lの矢印A1方向の端部が、伝達機構55から離間した位置に配置されている。この際、スライドカム56Lに形成されたラック部56L11は、伝達機構55を構成する第2ギア553には噛合していない。また、スライドカム56Rは、当該スライドカム56Rの矢印A1方向の端部が、伝達機構55の第7ギア559に近接する位置に配置されている。
なお、この状態では、制御基板54に設けられた第3スイッチ544は、スライドカム56Rの押圧部56R33(図36参照)によって押圧されており、当該第3スイッチ544はオン状態となっている。
具体的に、ホルダ52の円筒部5221のうち、スライドカム56L側に形成された円筒部5221は、当該スライドカム56Lの溝部56L31,56L32のうち、上昇用溝部56L311,56L321に沿って移動し、スライドカム56R側に形成された円筒部5221は、当該スライドカム56Rの溝部56R31,56R32に沿って移動する。ここで、ホルダ52は、ベースフレーム51に形成された起立部512により矢印A1方向および矢印A2方向への移動が規制され、当該起立部512に形成された切欠5121によって上下方向(矢印Y1方向および矢印Y2方向)への移動のみが許容されているため、ホルダ52は、溝部56L311,56L321,56R31,56R32に沿って上昇する。
このようなホルダ52の上昇動作により、当該ホルダ52に取り付けられた光学ユニット4が上昇し、当該光学ユニット4のターンテーブル411がディスクDをチャッキングする。
この状態では、スライドカム56Rの押圧部56R33と第3スイッチ544との当接状態が解除されており、当該第3スイッチ544はオフ状態となっている。
図38において示した状態から、モータ53が逆回転すると、スライドカム56Lが矢印A2方向に移動し、また、当該スライドカム56Lに接続されたリンクアーム561を介して、スライドカム56Rが矢印A1方向に移動する。この際、ホルダ52に形成された円筒部5221のうち、スライドカム56L側の円筒部5221は、当該スライドカム56Lに形成された溝部56L31,56L32において、上昇用溝部56L311,56L321から下降用溝部56L312,56L322側に係合状態が切り替えられる。この下降用溝部56L312,56L322の形状は、スライドカム56Rの溝部56R31,56R32の形状と異なり、当該溝部56R31,56R32が円筒部5221を緩やかに下降させる形状を有しているのに対し、下降用溝部56L312,56L322は、円筒部5221を速やかに下降させる形状を有している。
そして、スライドカム56L,56Rの矢印A2方向および矢印A1方向への移動が終了し、ホルダ52および光学ユニット4の下降が終了すると、再び、図37に示したように、ホルダ52および光学ユニット4は、挿入されるディスクDの面に沿う位置に戻ることとなる。
一方、光学ユニット4およびホルダ52の下降の際、すなわち、ディスクDから光学ユニット4のターンテーブル411を離間させる際には、ディスクDの面および下降方向に対して傾斜するようにして、当該光学ユニット4を下降させることができるので、ディスクDと光学ユニット4のターンテーブル411との剥離に要する力を小さくすることができる。従って、ディスクDと光学ユニット4との当接状態の解除を容易に行うことができる。
挿入防止機構57は、既にディスクDが装置本体2内に収納されている場合に、他のディスクDが装置本体2内に挿入されることを防止する機構であり、本発明の挿入防止手段に相当する。この挿入防止機構57は、図4に示すように、ベースフレーム51においてディスク収納用の開口部2A側に、伝達機構55の下方に配置される。この挿入防止機構57は、スイングアーム571、ロックスライダ572および2つのロックレバー573を備えて構成されている。
図40は、スイングアーム571を上方から見た図である。
スイングアーム571は、スライドカム56Lと接続され、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴って、ロックスライダ572をスライド移動させるアームであり、本発明の連結部材に相当する。
スイングアーム571は、図40に示すように、平面視略L字状を有する金属製の平板状部材である。このスイングアーム571には、孔部5711、ねじ孔5714および開口部5715が形成され、また、円筒部5712,5713が設けられている。
円筒部5712,5713は、スイングアーム571における長手方向の両端部に、伝達機構55に対向する方向に突出するようにして設けられている。このうち、スイングアーム571をベースフレーム51に配置した際にスライドカム56Lに近接する側、すなわち、孔部5711から遠い側の端部に設けられた円筒部5712は、スライドカム56Lに形成された溝部56L21に係合し、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴って、孔部5711を中心としてスイングアーム571を矢印C1方向または矢印C2方向回動させる。
円筒部5713は、ロックスライダ572に形成された開口部5721に嵌合され、スイングアーム571の回動に伴って、当該ロックスライダ572をディスクDの挿入方向に直交する方向にスライド移動させる。
ねじ孔5714には、伝達機構55を構成する第3ギア554を挿通したねじ(図示省略)が螺合する。このねじ孔5714は、ディスクDが挿入されていない場合では、第3ギア554が第1ギア552および第4ギア555と噛合し、また、ディスクDが挿入されスイングアーム571が矢印C1方向に回動した場合では、第3ギア554と第4ギア555との噛合が解除される位置に形成されている。このため、スライドカム56Lが伝達機構55に近接する方向にスライド移動し、スイングアーム571が矢印C1方向に回動した際には、第3ギア554と第4ギア555との噛合が解除され、搬送ユニット6にモータ53(図6参照)の駆動力が伝達されないこととなる。
開口部5715は、スイングアーム571が回動した際に、伝達機構55の第4ギア555に干渉しないようにするための開口であり、当該開口部5715には、第4ギア555をベースフレーム51に軸支するねじ(図示省略)が挿通する。
図41は、ロックスライダ572を示す斜視図である。また、図42は、ロックスライダ572を上方から見た図である。なお、図41および図42において、矢印C3方向および矢印C4方向は、ロックスライダ572のスライド移動方向を示しており、この矢印C3方向および矢印C4方向は、装置本体2へのディスクDの搬送方向(前述の矢印A1方向および矢印A2方向)に直交する方向である。
ロックスライダ572は、本発明のスライド部材に相当し、伝達機構55を構成するベルト557の下方に配置され、2つのロックレバー573を回動させて突没させる。このロックスライダ572は、図41および図42に示すように、平面視略長方形状を有する平板状部材として構成されている。そして、ロックスライダ572には、長手方向の一方の端部、すなわち、伝達機構55の第5ギア556に近接する方向(矢印C4方向)の端部に、スイングアーム571の円筒部5713が嵌合する平面視略矩形の開口部5721が形成されている。
これら開口部5722〜5726のうち、開口部5722,5725,5726には、ベースフレーム51に形成された略円筒状の突起(図示省略)が摺動自在に嵌合される。すなわち、これら開口部5722,5725,5726は、ロックスライダ572がベースフレーム51におけるディスクDの挿入方向に直交する方向(矢印C3方向および矢印C4方向)へのスライド移動を案内するガイド孔として機能する。
このうち、開口部5721側に形成されたレバー露出部5727は、平面視略長方形状の開口部57271,57272が長手方向に沿って並列して形成されている。このうち、大きな寸法を有する開口部57271内には、ロックレバー573が位置しており、当該開口部57271は、ロックスライダ572の上面から起立する起立部57273により囲まれている。また、開口部57272には、ロックレバー573を回動自在に支持するベースフレーム51の支持部(図示省略)が挿通する。
さらに、レバー露出部5727には、開口部57271に隣接して、ロックレバー573を押圧する押圧部57275が形成されている。この押圧部57275は、スイングアーム571が図40中矢印C1方向に回動し、ロックスライダ572が伝達機構55の第5ギア556から離間する方向(矢印C3方向)にスライド移動する際に、ロックレバー573に当接して押圧し、当該ロックレバー573をレバー露出部5727から突出させる。
図43は、ロックレバー573を示す図である。詳述すると、図43は、ロックレバー573をベースフレーム51に配置した際に、当該ロックレバー573をディスクDの挿入方向から見た図である。なお、図43において示す矢印C3方向および矢印C4方向は、図41および図42において示した矢印C3方向および矢印C4方向と同一方向である。
ロックレバー573は、図4および図5に示したように、ロックスライダ572のスライド移動に伴って当該ロックスライダ572のレバー露出部5727,5728(図51および図42参照)から突出し、開口部2AからディスクDが挿入されないようにするレバーであり、本発明の第1レバーに相当する。このロックレバー573は、図43に示すように、全体略直方体形状に形成されている。
このようなロックレバー573には、ロックレバー573の長手方向における一方の端部側に、ロックレバー573の正面側および背面側に突出し、ベースフレーム51の支持部(図示省略)に支持される略円筒状の軸部5731が形成されている。この軸部5731により、ロックレバー573が、矢印C5方向および矢印C6方向に回動自在にベースフレーム51に支持される。
具体的に、ロックレバー573が前述の非ロック状態の時に、ロックスライダ572の矢印C3方向へのスライド移動に伴って、押圧部57275,57285が当接部5733に当接する。そして、ロックスライダ572の更なる矢印C3方向へのスライド移動に伴って、押圧部57275,57285が当接部5733を押すことにより、ロックレバー573は、軸部5731を中心として矢印C5方向に回動する。この際には、姿勢維持部5732の回動範囲内に、段差部57274,57284は位置せず、当該ロックレバー573の回動が許容されている。
これにより、ロックレバー573がロックスライダ572のレバー露出部5727,5728から露出し、当該ロックスライダ572の上面から面外方向に起立する状態(ロック状態)となる。
ここで、挿入防止機構57の動作について説明する。
スライドカム56Lが伝達機構55側、すなわち、開口部2A側(矢印A1方向側)にスライド移動すると、スイングアーム571が孔部5711を中心として図40中矢印C1方向に回動する。このスイングアーム571の回動により、ロックスライダ572が図41および図42中矢印C3方向にスライド移動する。
このロックスライダ572のスライド移動により、当該ロックスライダ572に形成された押圧部57275,57285が、ロックレバー573の当接部5733を押圧し、当該ロックレバー573は、軸部5731を中心として図43中矢印C5方向に回動してロック状態となる。
これにより、ロックレバー573が、ロックスライダ572から突出し、当該ロックレバー573の挿入規制部5734が、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6346,6347(図9および図10参照)を挿通して、当該搬送ユニット6の上方に露出するので、開口部2Aが塞がれ、当該開口部2AからのディスクDの挿入が規制される。
このロックスライダ572のスライド移動により、当該ロックスライダ572に形成された段差部57274,57284が、ロックレバー573の姿勢維持部5732の切欠部57321に当接する。このため、ロックレバー573は、軸部5731を中心として図43中矢印C6方向に回動して非ロック状態となる。
これにより、ロックレバー573の挿入規制部5734が搬送ユニット6の上方に露出せず、当該ロックレバー573がロックスライダ572の開口部57271,57281内に収納されるので、開口部2Aの閉塞が解除され、当該開口部2AからのディスクDの挿入が可能となる。
(9-1)シャッタレバー58の構成
図44は、シャッタレバー58を示す斜視図である。
シャッタレバー58は、本発明の第2レバーに相当し、スライドカム56Rと係合して、ディスクDの搬出時に開口部2Aを覆うシャッタ702を押し上げて、当該開口部2Aを開放する合成樹脂製の一体成形品である。このシャッタレバー58は、図6に示すように、伝達機構55を構成する第7ギア559の下方(ベースフレーム51側)にベースフレーム51に回動自在に支持され、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6335(図9参照)から当該シャッタレバー58の一端が突出することで、シャッタ702を押し上げる。
このシャッタレバー58には、図44に示すように、一対の軸部581,582と、取付部583と、係止部584と、腕部585,586と、傾斜部587とが形成されている。
取付部583は、一対の軸部581,582に挟まれる位置に、略円筒状に形成され、当該取付部583には、一端がベースフレーム51に係止され、他端が取付部583近傍に形成された係止部584に係止された捻りばね(図示省略)が取り付けられる。この捻りばねにより、シャッタレバー58は、ベースフレーム51に沿う状態、すなわち、シャッタ702に当接しない状態となるように付勢されている。
このうち、腕部585の先端には、平面視略L字状に屈曲した屈曲部5851が形成されている。この屈曲部5851は、スライドカム56Rに形成された係合部56R21(図35参照)に当接している。そして、屈曲部5851は、スライドカム56Rがシャッタレバー58に近接する方向(前述の矢印A1方向)にスライド移動した際に、当該係合部56R21に形成されたテーパー部56R211に当接し、スライドカム56Rの更なるスライド移動(矢印A1方向への移動)に伴って、軸部581,582を中心としてシャッタレバー58を回動させる。すなわち、この屈曲部5851が、シャッタレバー58における力点となる。
ここで、シャッタレバー58の動作について説明する。
図45は、シャッタレバー58を側方から見た図であり、また、図46は、当該シャッタレバー58を下方から見た図である。なお、図45および図46において、矢印A1,A2で示した方向は、前述の矢印A1方向および矢印A2方向と同一方向である。
シャッタレバー58は、前述のように、スライドカム56Rが当該シャッタレバー58に近接する方向にスライド移動した時に、当該スライドカム56Rのテーパー部56R211に当接してシャッタレバー58を回動させ、押圧部5861によりシャッタ702を押し上げる。
この後、ディスクDを搬出する際に、フロントアーム61Rの突起部61R19(図10参照)が傾斜部587に当接し、シャッタレバー58を、図45中矢印E2方向に回動させる。このため、図46中二点鎖線で示したように、屈曲部5851が、テーパー部56R211から外れ、テーパー部56R211を形成するスライドカム56Rの側面に当接する。
このようなシャッタレバー58により、使用者によるディスクDの挿入時以外では、ディスクD搬出時にのみシャッタ702が押し上げられて、開口部2Aが開放されることとなるので、装置本体2内部に塵埃が侵入することを抑制することができる。
制御ユニット3は、前述のように、装置本体2を制御する回路基板として構成されている。この制御ユニット3は、前述の上部ユニット7に設けられたフォトセンサ703(図15参照)の発光部、および、下部ユニット5に設けられた制御基板54の受光部541(図6参照)によりディスクDが挿入されたことが検出されると、モータ53(図6参照)を駆動させる。これにより、搬送ユニット6によるディスクDの装置本体2内部への搬入、および、昇降機構57による光学ユニット4の上方への移動が行われる。また、制御ユニット3は、ディスクDの搬出信号が入力された場合には、モータ53を逆方向に駆動させる。これにより、光学ユニット4の下方への移動、および、搬送ユニット6によるディスクDの搬出が行われる。
制御ユニット3は、図47に示すように、主制御部31と、状態判定部32と、駆動制御部33とを備えて構成されている。
このうち、主制御部31は、光学ユニット4の駆動制御を含む装置本体2全体の制御を行う。例えば、主制御部31は、モータ41,43およびピックアップ42の駆動を制御するほか、当該ピックアップ42によりディスクDから読み取った情報の出力等を制御する。また、主制御部31は、装置本体2に接続された機器等の通信制御等も行う。
このうち、状態判定部32は、制御基板54から入力する制御信号、すなわち、受光部541、第1スイッチ542、第2スイッチ543および第3スイッチ544のそれぞれのオン/オフ状態を示すオン/オフ信号を取得して、当該各オン/オフ信号に基づいて、ディスクDの搬送状態を判定する。
すなわち、状態判定部32は、ディスクDの搬入時には、受光部541がオン状態になると、駆動制御部33により、モータ53を駆動させ、第3スイッチ544がオフ状態になると、駆動制御部33により、モータ53の駆動を停止させる。
また、状態判定部32は、ディスクDの搬出時には、受光部541のオン/オフ状態から、当該ディスクDが第1ディスクD1であるか第2ディスクD2であるかを判定し、第1ディスクD1である場合には、第2スイッチ543がオフ状態となると、駆動制御部33により、モータ53の駆動を停止させ、また、第2ディスクD2である場合には、第1スイッチ542がオフ状態となると、駆動制御部33により、モータ53の駆動を停止させる。
具体的に、駆動制御部33は、ディスクDの搬入時には、制御基板54にモータ53を正回転させる駆動信号を出力し、ディスクDの搬出時には、モータ53を逆回転させる駆動信号を出力する。また、それぞれの場合において、モータ53の駆動を停止させる際には、駆動制御部33は、制御基板54にモータ停止信号を出力する。
なお、これら状態判定部32および駆動制御部33によって実行される搬入時処理SAおよび搬出時処理SBは、後に詳述する。
以下、装置本体2内へのディスクDの搬送時における当該装置本体2の動作について、第1ディスクD1と、当該第1ディスクD1より径寸法の小さな第2ディスクD2との場合に分けて説明する。
(11-1)第1ディスクD1の搬送
図48〜図59は、第1ディスクD1の装置本体2内への搬送過程を示す図である。また、図60および図61は、第1ディスクD1の搬入時および搬出時の受光部541および各スイッチ542〜544のオン/オフ状態を示す遷移図である。なお、図48〜図59においては、装置本体2からトップフレーム701を取り外した状態が示されており、図48〜図54、図56および図58においては、トップフレーム701に取り付けられた各部材704〜707は二点鎖線で示されている。また、図55、図57および図59には、図54、図56および図58の状態から、搬送ユニット6を省略した状態が示されている。また、図48〜図59においては、光学ユニット4は、ターンテーブル411のみを図示し、他の構成の図示を省略している。
ディスク収納用の開口部2Aから装置本体2内に挿入された第1ディスクD1は、図48から図59に示した過程を経て、装置本体2内に収納される。
また、ガイドアーム706に形成された円筒部70625,70626が、スライドカム56Lの起立部56L16,56L17により形成された溝部56L1D,56L1F(図30参照)に侵入する。さらに、ガイドロック707に形成された円筒部7073(図25および図26参照)が、当該スライドカム56Lの溝部56L1Bに侵入する。
さらに、当該スライドカム56Rのスライド移動により、チャックアーム708,709が回動して、当該チャックアーム708,709のそれぞれの当接部7083,7092が、チャックプーリー710から完全に離間する。このため、チャックプーリー710およびターンテーブル411による第1ディスクD1のチャッキングが可能となる。
そして、制御ユニット3が第3スイッチ544のオフ状態への切替を検出し、モータ53の駆動を停止させる。
以上により、第1ディスクD1の装置本体2内への搬送(矢印A2方向への搬入)が終了する。
なお、フロントアーム61L,61Rの第1ディスクD1の端縁に対する当接時の回動は、リンクアーム62Rに係合する捻りばねの付勢力621により行われる。また、サポートアーム704、検知アーム705、ガイドアーム706およびガイドロック707の回動は、それぞれに取り付けられた捻りばね(図示省略)の付勢力により行われる。また、第1ディスクD1の搬出開始時には、フォトセンサ703(図15および図17参照)の発光部からの光が当該第1ディスクD1により遮られているため、受光部541は、図61に示すように、オフ状態となっている。
図62〜図72は、第2ディスクD2の装置本体2内への搬送過程を示す図である。また、図73および図74は、第2ディスクD2の搬入時および搬出時の受光部541および各スイッチ542〜544のオン/オフ状態を示す遷移図である。なお、図62、図63および図66〜図72においては、装置本体2からトップフレーム701を取り外した状態が示されており、当該トップフレーム701に取り付けられた各部材704〜707は二点鎖線で示されている。また、これら各図においては、光学ユニット4は、ターンテーブル411のみを図示し、他の構成の図示を省略している。さらに、図64および図65は、ロックアーム61L7と溝部7016Lとの係合状態を示している。
第1ディスクD1より径寸法の小さな第2ディスクD2の装置本体2内への搬送過程は、当該第1ディスクD1の場合と同様であるが、フロントアーム61L,61R、サポートアーム704、検知アーム705、ガイドアーム706およびガイドロック707の各係止位置が異なる。
そして、ロックアーム61L7の規制部61L73が、フロントアーム61Lの回動に伴って、当該フロントアーム61Lの第1ローラ支持部61L13における第1ローラ61L5に対向する側とは反対側に当接するため、フロントアーム61Lのさらなる回動が規制される。この状態では、フロントアーム61L,61Rに設けられた第2ローラ61L6,61R6間の距離は、第2ディスクD2の直径寸法より小さい距離となっており、当該第2ローラ61L6,61R6間の距離が、第2ディスクD2の直径寸法より広がることが規制される。
従って、第2ディスクD2が開口部2Aの端部寄りに挿入された場合でも、当該第2ディスクD2は、第2ローラ61L6,61R6のそれぞれにより把持されることとなる。
このスライドカム56Lのスライド移動により、当該スライドカム56Lの矢印A1側の端部に形成されたラック部56L11と、伝達機構55を構成する第2ギア553とが噛合する。この第2ギア553は、モータ53の駆動力が伝達されて図70において左回りに回転しており、当該第2ギア553の回転により、スライドカム56Lは更に矢印A1方向に移動し、これに伴って、リンクアーム561を介して、スライドカム56Rが矢印A2方向にスライド移動する。この状態では、フォトセンサ703の発光部から射出された光が、第2ディスクD2によって遮られることがなくなるので、図73に示すように、制御基板54の受光部541が当該光を受光してオフ状態からオン状態に切り替わる。
また、サポートアーム704に形成された円筒部7049が、スライドカム56Rの移動に伴って、起立部56R11に当接する。そして、当該スライドカム56Rの矢印A1方向への移動により、円筒部7049が起立部56R11により形成される溝部56R1Aに沿って移動することで、サポートアーム704が第2ディスクD2から離間する。
さらに、フロントアーム61Lの延出部61L18に形成された突起部61L181が、スライドカム56Lの溝部56L12に侵入する。
この第2ローラ61L6,61R6と第2ディスクD2との離間とともに、スライドカム56Lに係合するスイングアーム571が回動することで、当該スイングアーム571に回転自在に取り付けられた第3ギア554が、第4ギア555から離間する。このため、第2ローラ61L6,61R6の回転が停止する。
また、スライドカム56Rの起立部56R14により形成される溝部56R1Dに係合する円筒部7084を有するチャックアーム708(図27参照)が、当該円筒部7084の溝部56R1Dに沿って移動することにより回動してチャックアーム709を回動させる。これにより、チャックアーム708,709とチャックプーリー710との係合が解除され、光学ユニット4のターンテーブル411およびチャックプーリー710による第2ディスクD2のチャッキングが可能となる。
従って、第2ディスクD2は、この状態では、各アーム61L,61R,704,705,706およびガイドロック707から離間した状態となる。
そして、前述の第2ディスクD2のチャッキングの完了に伴って、スライドカム56Rの押圧部56R33と、制御基板54の第3スイッチ544との当接状態が解除され、当該第3スイッチ544は、図73に示すように、オフ状態に切り替わる。これにより、第3スイッチ544がオフ状態となったことを示すオフ信号が制御基板54から制御ユニット3に出力され、当該制御ユニット3により、モータ53の駆動が停止される。
以上により、第2ディスクD2の装置本体2内への搬送(矢印A2方向への搬入)が終了する。
次に、制御ユニット3(図47参照)により実行され、ディスクDの搬入時および搬出時のモータ53の駆動を制御する搬入時処理SAおよび搬出時処理SBについて説明する。
図75は、制御ユニット3により実行される搬入時処理SAの処理フローを示す図である。
搬入時処理SAは、フォトセンサ703の発光部から射出された光が、開口部2Aに挿入されたディスクDによって遮られて、制御基板54の受光部541がオフ状態となり、当該制御基板54から当該受光部541がオフ状態となったことを示すオフ信号が、制御ユニット3に入力することにより、当該制御ユニット3により実行される。
そして、第1スイッチ542がオン状態であると判定した場合には、状態判定部32は、既にディスクDが挿入されていると判定して、搬入時処理SAを終了する。
また、第2スイッチ543がオフ状態であると判定した場合には、状態判定部32は、制御基板54から入力する第3スイッチ544の状態に係る信号から、当該第3スイッチ544がオン状態であるか否かを判定する(ステップSA03)。そして、第3スイッチ544がオフ状態であると判定した場合には、状態判定部32は、同様に、搬入時処理SAを終了する。
以上により、制御ユニット3による搬入時処理SAが終了する。
図76は、制御ユニット3により実行される搬出時処理SBの処理フローを示す図である。
搬出時処理SBは、図示しないイジェクトスイッチの入力等により、制御ユニット3にディスクDの搬出信号が入力した場合に、当該制御ユニット3により実行される。
具体的に、搬出時処理SBにおいては、図76に示すように、制御ユニット3の状態判定部32が、制御基板54から入力する第3スイッチ544がオフ状態であるか否かを判定する(ステップSB01)。すなわち、このステップSB01においては、状態判定部32は、ディスクDがチャッキングされているか否かを判定する。
このステップSB01において、状態判定部32が、第3スイッチ544がオン状態であると判定した場合には、ディスクDのチャッキングが行われていない、すなわち、装置本体2内部にディスクDが収納されていないと判定して、搬出時処理SBを終了する。
すなわち、径寸法の大きな第1ディスクD1が装置本体2内に収納されている場合には、当該第1ディスクD1によって受光部541に入射する光が遮られるため、図61において示したように、当該受光部541はオフ状態となっている。また、径寸法の小さな第2ディスクD2が収納されている場合には、受光部541に入射する光は遮られないため、図74において示したように、当該受光部541はオン状態となっている。そして、この受光部541のオン/オフ状態を判定することにより、装置本体2内に収納されているディスクDが、第1ディスクD1であるのか第2ディスクD2であるのかを判定することができる。
以上により、制御ユニット3による搬出時処理SBが終了する。
以上のような本実施形態のディスク装置1によれば、以下の効果を奏することができる。
ディスク装置1の装置本体2を構成する搬送ユニット6のブラケット63に形成された凹部631、および、上部ユニット7のトップフレーム701に形成された凹部7013により構成されるディスク収納用の開口2Aは、当該トップフレーム701に回動自在に取り付けられたシャッタ702により閉塞することができる。また、このシャッタ702は、スライドカム56Rのテーパー部56R211がシャッタレバー58に当接し、当該シャッタレバー58を回動させることで、シャッタレバー58の押圧部5861により押し上げられるので、搬送ユニット6によるディスクDの搬出時に、開口2Aを開放することができる。
従って、ディスク収納用の開口2Aをシャッタ702が閉塞するので、当該開口2Aから装置本体2内部に塵埃が侵入することを簡易な構成で抑えることができる。
これによれば、ディスクDが挿入される際には、当該ディスクDの端縁により押圧されてシャッタ702が内側に回動し、開口部2Aを開放することができる。また、搬送ユニット6によりディスクDが搬出される際には、シャッタレバー58により、捻りばね7025の付勢力に抗して、シャッタ702が内側に回動することにより、開口部2Aを開放することができる。また、これら以外の場合では、捻りばね7025の付勢力により、シャッタ702が開口部2Aを塞ぐことができる。従って、必要に応じてシャッタ702が開口部2Aを開放することで、装置本体2への塵埃等の侵入を抑制することができる。
従って、このような挿入防止機構57によれば、既にディスクDが装置本体2内に収納されている場合に、他のディスクDが挿入されることを防止することができるので、各ディスクDおよび装置本体2の内部の構成が損傷することを防止することができる。また、他のディスクDを制御基板54が検出することがないので、搬送ユニット6が駆動することがなく、装置本体2の誤動作を防止することができる。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (7)
- 収納されたディスクに記録された情報の再生、および、当該ディスクに対して情報の書込を行うディスク装置であって、
ディスクに応じた形状を有し、当該ディスクが挿入される開口部が形成された筐体と、
前記開口部に挿入された前記ディスクの前記筐体内への搬入、および、当該筐体外への搬出を行う搬送手段を備え、
前記筐体には、
前記開口部を閉塞する蓋部材と、
前記搬送手段による前記ディスクの搬出の際に、前記蓋部材を移動させて、前記開口部を開放する開放手段とが設けられていることを特徴とするディスク装置。 - 請求項1に記載のディスク装置において、
前記蓋部材は、前記筐体の内側に回動自在に支持され、
前記蓋部材には、前記開口部を閉塞する方向に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とするディスク装置。 - 請求項1または請求項2に記載のディスク装置において、
前記搬送手段により、前記ディスクが前記筐体内に搬入されると、前記開口部への他の前記ディスクの挿入を防止する挿入防止手段を備えることを特徴とするディスク装置。 - 請求項3に記載のディスク装置において、
前記挿入防止手段は、
前記筐体の底面に沿ってスライドするスライド部材と、
前記筐体内に回動自在に設けられ、前記スライド部材のスライドに伴って当該スライド部材に当接して回動し、前記開口部を塞ぐ第1レバーとを備えることを特徴とするディスク装置。 - 請求項4に記載のディスク装置において、
前記搬送手段による前記ディスクの搬送時に、当該ディスクが搬送される方向に沿って、互いに逆方向にスライドする2つのカム部材を備え、
前記挿入防止手段は、
前記スライド部材と、前記2つのカム部材のうち一方のカム部材とを連結し、当該一方のカム部材のスライドに応じて前記スライド部材をスライドさせる連結部材を備えることを特徴とするディスク装置。 - 請求項5に記載のディスク装置において、
前記開放手段は、前記筐体内に回動自在に支持され、かつ、前記搬送手段による前記ディスクの搬出の際に、前記2つのカム部材のうち他方のカム部材と係合して回動し、前記開口部を開放する方向に前記蓋部材を移動させる第2レバーであることを特徴とするディスク装置。 - 請求項5または請求項6に記載のディスク装置において、
前記搬送手段は、
前記ディスクの端縁を把持し、当該ディスクを搬送する複数のローラをそれぞれ支持する2つのアームと、
前記2つのアームを回動自在に支持し、前記筐体内に固定される支持部材と、
当該支持部材に支持され、前記2つのアームを互いに離間および近接する方向に同期を取って回動させるリンクとを備え、
前記2つのアームのうち一方のアームは、前記搬送手段による前記ディスクの搬出の際に、前記蓋部材を開放する方向とは反対方向に前記開放手段を移動させることを特徴とするディスク装置。
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