JP4478663B2 - ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスク装置に関する。
従来から、CD、DVDおよびBD(BLU-RAY DISC:登録商標)等のディスクに記録されたデータの読込、および、ディスクに対するデータの記録を行うディスク装置が知られている。このようなディスク装置は、ディスクと係合し、当該ディスクを回転させる駆動手段としてのモータと、回転するディスクの情報記録面に対して光スポットを照射してデータの読取および記録を行う情報読取/記録手段としてのピックアップとを備えて構成されている。
このようなディスク装置に設けられたモータのターンテーブルは、ディスクの中央に形成された孔部に嵌合され、ディスクに対して当該ターンテーブルとは反対側に設けられたチャッキング部材とともにディスクを挟持する。このディスクに対するターンテーブルの係合の機構においては、当該ターンテーブルをディスクに対して傾斜して移動させる構成と、ディスクに対して垂直に移動させる構成とが考えられている。
このうち、ターンテーブルを傾斜して移動させるディスク装置として、ターンテーブルを有する光学ユニット(記録再生ユニット)が載置されたホルダ(サブベース)を、側方から見て当該ホルダの一端側の軸部として回動自在に筐体内に支持させるディスク装置(ディスクドライブ装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のディスク装置によれば、ディスクに対して、ホルダを回動させることにより、ターンテーブルがディスクに対して傾斜した状態で当接および離間するので、ディスクからターンテーブルを剥離する際の力を低減することができるとともに、当該剥離の際の音を小さくすることができる。
しかしながら、この特許文献1に記載のディスク装置の構成では、ターンテーブルを有するホルダの移動範囲が大きくなってしまうため、ディスク装置の寸法が大きくなるという問題がある。また、回動するホルダに設けられたターンテーブルがディスクの孔部に当接して当該ディスクをチャッキングするので、チャッキングの精度が高くないという問題がある。
一方、ターンテーブルを垂直に移動させるディスク装置として、当該ターンテーブルを有するが載置されたホルダ(下側ベースプレート)が、ディスクの記録面側に当該ディスクの孔部に対応する位置に配置され、ディスクの収納に伴って、当該ホルダが、記録面に対して垂直に昇降するディスク装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に記載のディスク装置によれば、ディスクが収納された際に、ホルダを昇降させることにより、ホルダが回動する場合に比べ、当該ホルダの移動範囲を小さくすることができ、これによりディスク装置の小型化を図ることができる。また、ターンテーブルがディスクに対して垂直に当接および離間するので、ディスクの孔部とターンテーブルとの位置合わせを正確に行うことができ、当該ディスクのチャッキングミスを防ぐことができる。
特開2005−327329号公報 特開2000−268465号公報
しかしながら、特許文献2に記載のディスク装置では、ターンテーブルをディスクに対して平行状態としたまま当該ディスクから離間させることとなるので、ディスクからのターンテーブルの引き剥がし時に、大きな引き剥がし力が必要となるという問題がある。
特に近年のディスク装置では、ディスクを高速回転させて当該ディスクに対する情報の読取および記録を行うため、ディスクのチャッキングを強固に行う必要がある。このような場合、ディスクの情報記録面に対して垂直となるように、当該ディスクの反対側に設けられたチャッキング部材からターンテーブルを引き剥がすには、相当な力を必要とし、また、引き剥がし時に大きな騒音が発生するという問題がある。
本発明の目的は、ディスクを回転させる駆動手段と、当該ディスクとの係合を適切に行うことができ、当該係合の解除を容易に行うことができるディスク装置を提供することである。
前記した目的を達成するために、本発明のディスク装置は、ディスクが収納される筐体と、前記筐体内に収納されたディスクを回転させる駆動手段、並びに、回転する前記ディスクに対する情報の読取および記録のうち少なくともいずれかを行う情報読取/記録手段を有する光学装置とを備えたディスク装置であって、前記駆動手段には、前記ディスクに当接して、当該ディスクを回転させる当接部が設けられ、前記筐体内には、前記駆動手段を前記ディスクに対して近接する第1方向、および、当該ディスクから離間させる第2方向に移動させて、前記当接部を前記ディスクに対して当接および離間させる移動手段を備え、前記移動手段は、前記当接部を前記ディスクに係合させる際には、当該当接部を前記ディスクに対して略垂直に係合させ、前記当接部を前記ディスクから離間させる際には、当該当接部を前記ディスクに対して傾斜して離間させることを特徴とする。
本発明によれば、ディスクに対して駆動手段の当接部を適切に当接させることができるとともに、ディスクから当接部を離間させる際の力を小さくすることができる。
すなわち、移動手段が駆動手段の当接部を移動させて、当該当接部をディスクに対して略垂直となるように当接させることにより、適切に当接部をディスクに当接させることができる。例えば、ディスクの中央に孔部が形成され、当該孔部に当接部が嵌合されるような場合には、当該孔部への駆動手段の当接部の位置付けを容易に行うことができ、また、これにより、当該孔部に対して適切に当接部を嵌合させることができる。従って、ディスクと駆動手段の当接部とを適切に当接させることができる。
また、ディスクに対して傾斜するように当該ディスクから当接部を離間させることにより、当該当接部において、一方の端部側が他方の端部側に比べて先にディスクから離間することとなる。これによれば、ディスクから当接部を離間させる際に、当該ディスクに対する垂直方向に当接部を離間させる場合に比べ、当接部のディスクからの引き剥がし力を低減することができる。従って、ディスクと駆動手段の当接部との離間を容易に行うことができる。
本発明では、前記光学装置を支持するホルダを備え、前記ホルダの両端部には、互いに離間する方向に突出した突起部が設けられ、前記筐体には、前記ホルダのスライドを規制し、当該ホルダの前記第1方向および前記第2方向への移動を許容する移動規制部が設けられ、前記移動手段は、前記ホルダを挟むように配置され、互いに反対方向にスライド移動する第1カム部材および第2カム部材を備え、前記第1カム部材には、前記突起部が挿入され、前記ホルダの前記第1カム部材に近接する側の端部を、前記第1カム部材のスライド方向のうちの一方向である第3方向への前記第1カム部材のスライド移動により前記第1方向に移動させ、前記第3方向とは反対方向である第4方向への前記第1カム部材のスライド移動により前記第2方向に移動させる溝部が形成され、前記第2カム部材には、前記突起部が挿入され、前記ホルダの前記第2カム部材に近接する側の端部を、当該第2カム部材の前記第4方向へのスライド移動により、前記ホルダの前記第1カム部材に近接する側の端部と略同時に前記第1方向に移動させる第1溝部と、前記突起部が挿入され、前記ホルダの前記第2カム部材に近接する側の端部を、当該第2カム部材の前記第3方向へのスライド移動により、前記ホルダの前記第1カム部材に近接する側の端部に対して時間差をもって前記第2方向に移動させる第2溝部とが形成されていることが好ましい。
本発明によれば、光学装置を支持するホルダに沿って配置され、互いに逆方向にスライドする第1カム部材および第2カム部材のうち、第1カム部材に、当該ホルダに形成された突起部が挿入される溝部が形成され、第2カム部材に、同じくホルダに形成された突起部が挿入される第1溝部および第2溝部が形成されている。
これによれば、第1カム部材が第3方向にスライドした際に、当該第1カム部材に形成された溝部に沿ってホルダがスライド移動しようとする。この際、筐体に形成された動作規制部によりホルダのスライド移動は規制されているので、当該ホルダにおける第1カム部材側の端部は、ディスクに近接する方向である第1方向に移動する。そして、この第1カム部材とは反対方向に移動する第2カム部材が、第3方向の反対方向である第4方向にスライドした際に、当該第2カム部材に形成された第1溝部に沿ってホルダがスライドしようとするが、同様に、ホルダのスライド移動は規制されているので、当該ホルダの第2カム部材側の端部は、前述の第1方向に移動する。ここで、第1カム部材と第2カム部材の互いに反対方向へのスライド移動を同期させることにより、ホルダに支持される光学装置を構成する駆動手段の当接部を、ディスクに対して略垂直に当接させることができる。従って、駆動手段の当接部を確実にディスクに対して略垂直に当接させることができ、当該当接部をディスクに適切に当接させることができる。
一方、第1カム部材が第4方向にスライドした際に、前述とは逆の動作により、ホルダの第1カム部材側の端部は、ディスクから離間する方向である第2方向に移動する。ここで、第2カム部材が第3方向にスライドした際には、ホルダに設けられた突起部は、第1溝部から第2溝部に沿って移動し、これにより、動作規制部によりスライド移動が規制されたホルダの第2カム部材側の端部は、第2方向に移動する。この際、第2溝部は、ホルダにおける第1カム部材側の端部と、第2カム部材側の端部との第2方向への移動が、時間差をもって行われるように形成されているため、当該第1カム部材側の端部および第2カム部材側の端部のうち、いずれか一方の端部が他方の端部に比べて先に第2方向に移動する。このため、ホルダは、ディスクに対して傾斜して第2方向に移動することとなり、当該ホルダに支持される駆動手段の当接部は、一方の端部側が他方の端部側より先にディスクから離間することとなる。従って、前述のように、ディスクから当接部を離間させる際の力を低減することができるので、当該ディスクと当接部との離間を容易に行うことができる。
本発明では、前記動作規制部は、前記筐体における前記ホルダが載置される面から、前記ホルダを囲むように当該ホルダの外縁に沿って起立する起立部と、前記起立部に前記第1方向および前記第2方向に沿って形成され、前記突起部が挿通する切欠とから構成されていることが好ましい。
本発明によれば、筐体にホルダの外縁に沿って形成された起立部により、当該ホルダが配置された面に沿うホルダのスライドを規制することができる。これによれば、新たに他の部材を設けて、ホルダのスライド移動を規制する必要がなくすことができるので、ディスク装置の部品点数を削減することができ、構成の簡略化を図ることができる。
また、ホルダの第1方向および第2方向への移動は、当該ホルダに形成された突起部が挿通し、当該ホルダのディスクへの近接方向である第1方向およびディスクからの離間方向である第2方向に沿って起立部に形成された切欠により許容される。これによれば、前述の第1カム部材および第2カム部材の動作時に、ホルダのスライドを規制して、当該ホルダを第1方向および第2方向に確実に移動させることができる。
従って、第1カム部材および第2カム部材によるホルダの第1方向および第2方向への移動を確実、かつ、適切に行うことができる。
本発明では、前記溝部、前記第1溝部および前記第2溝部は、それぞれ磁化曲線様に形成され、前記溝部および前記第1溝部は、前記第3方向に沿う方向の略中央を中心として略対称に形成され、前記第1溝部と前記第2溝部とは、互いに重ならないように形成されていることが好ましい。
本発明によれば、溝部、第1溝部および第2溝部がそれぞれ磁化曲線様に形成されている。そして、これらのうち、溝部および第1溝部が、第3方向、すなわち、第1カム部材および第2カム部材がスライド移動する方向の略中央を中心として略対称に形成されていることにより、ホルダにおける第1カム部材側の端部と、第2カム部材側の端部とが、同じ速度で同期を取ってディスクに近接する方向である第1方向に移動することとなる。これによれば、ホルダのディスクに対する略平行状態を維持しつつ、当該ホルダをディスクに近接させることができる。従って、ホルダに支持される光学装置の駆動手段に設けられた当接部を、ディスクに対して確実に略垂直に当接させることができる。
また、第2カム部材において、第1溝部と第2溝部とが互いに重ならないように形成されていることにより、ホルダを第2方向に移動させる際に、当該第2溝部に挿入されたホルダの突起部が第1溝部に侵入することを防ぐことができる。また、このような構成により、ホルダにおける第1カム部材側の端部と、第2カム部材側の端部とを、時間差をもって第2方向に移動させることができる。従って、ホルダをディスクから離間させる際に、当該ホルダを確実にディスクに対して傾斜した状態で離間させることができる。
本発明では、前記第1カム部材および前記第2カム部材は、それぞれ、前記ホルダに沿って互いに反対方向にスライドすることが好ましい。
本発明によれば、第1カム部材および第2カム部材が、ホルダに沿ってスライドするので、当該ホルダに近接または離間する方向にスライドする場合に比べ、ディスク装置の寸法を小さくすることができる。
特に、筐体にディスクが挿入される開口部が形成され、当該開口部に挿入されたディスクを搬送するスロットイン型ディスク装置や、ディスク装置からディスクが載置されるトレイが突没するトレイ型ディスク装置においては、当該ディスクが搬入および搬出される方向を、第1カム部材および第2カム部材のスライド方向とすることにより、ディスク装置のディスク搬送方向の寸法を有効に利用して、ディスク装置の大型化を防ぐことができるとともに、ディスク装置におけるディスクの搬送方向に直交する方向の寸法を小さくすることができる。従って、ディスク装置の一層の小型化を図ることができる。
本発明では、前記移動手段は、前記第1カム部材および前記第2カム部材を連結し、一方のカム部材のスライド方向に対する反対方向に他方のカム部材を移動させるリンクを備えることが好ましい。
本発明によれば、リンクにより、第1カム部材と第2カム部材とが接続されていることにより、第1カム部材および第2カム部材のうち、一方のカム部材がスライドした際に、当該スライド方向とは反対方向に他方のカム部材を、同期を取ってスライドさせることができる。これにより、ホルダの第1方向への移動の際に、第1カム部材側の端部および第2カム部材側の端部の同期を容易に取ることができ、前述のディスクに対する光学装置の当接部の係合を適切かつ確実に行うことができる。
また、第1カム部材および第2カム部材をそれぞれスライドさせる際に、各カム部材に応じてモータ等の駆動手段を設ける必要を無くすことができるので、ディスク装置の構成を簡略化することができる。
本発明では、前記突起部は、前記ホルダにおける前記第1カム部材に近接する端部側および前記第2カム部材に近接する端部側に、それぞれ複数設けられ、前記溝部は、前記ホルダにおける前記第1カム部材に近接する側に設けられた前記突起部の数に応じて複数形成され、前記第1溝部および前記第2溝部は、前記ホルダにおける前記第2カム部材に近接する側に設けられた前記突起部の数に応じて、それぞれ複数形成されていることが好ましい。
本発明によれば、第1カム部材および第2カム部材には、溝部、並びに、第1溝部および第2溝部が、それぞれ複数形成されているので、それぞれの形成位置において、突起部を介してホルダの姿勢が維持されることとなる。これによれば、ホルダにおける第1カム部材側の端部および第2カム部材側の端部が、それぞれ複数箇所で支持されることとなるので、ホルダが突起部を中心として回動して意図せずに傾斜することを防ぐことができる。従って、ホルダの姿勢を容易に調整、維持することができる。
また、突起部がホルダにおける各カム部材に近接する側の両端部近傍に形成されている場合には、ホルダの第3方向および第4方向の両端部を支持することができるので、ホルダの姿勢を一層容易に調整、維持することができる。
本発明では、前記駆動手段の前記ディスクを挟んで反対側には、前記当接部と係合して、当該当接部とともに、前記ディスクを挟持する挟持手段を備えることが好ましい。
このような挟持手段として、内部に磁石を有し、ディスクに駆動手段の当接部が当接した際に、当該当接部に吸引されるチャッキング部材を例示することができる。
本発明によれば、ディスクと当接部とを強固に係合させることができるので、駆動手段によるディスクの回転中に、当接部からディスクが離間することを防ぐことができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)ディスク装置1の外観構成
図1は、本実施形態に係るディスク装置1の外観を示す斜視図である。また、図2は、ディスク装置1の分解斜視図である。
ディスク装置1は、CD、DVDおよびBD(BLU-RAY DISC:登録商標)等のディスクを内部に収納し、当該ディスクに記録された情報の読取および当該ディスクへの情報の記録を行うスロットイン型ディスク装置である。このディスク装置1は、ディスクDとして、第1ディスクD1と、当該第1ディスクD1と比べて径寸法の小さな第2ディスクD2とを収納でき、当該第1ディスクD1および第2ディスクD2のそれぞれに対して、情報の読取および記録を実行可能に構成されている。なお、第1ディスクD1としては、12cmの直径を有するディスクを例示でき、第2ディスクD2としては、8cmの直径を有するディスクを例示することができる。
このディスク装置1は、図1および図2に示すように、ディスクDを収納する装置本体2と、当該装置本体2を覆うカバー部材9とを備えている。
このうち、カバー部材9は、図2に示すように、装置本体2の上面部、底面部および前面部をそれぞれ覆うトップカバー91、ボトムカバー92およびフロントカバー93を備え、これらにより、装置本体2の略全面がカバー部材9によって覆われている。このようなカバー部材9は、電磁干渉(Electromagnetic Interference;EMI)を防止するために、金属により形成されている。
このうち、フロントカバー93は、詳しい図示を省略したが、後述するトップフレーム701およびブラケット63により形成されるディスク収納用の開口部2Aに対応する位置に、当該開口部2Aと略同じ寸法を有する開口が形成されている。そして、フロントカバー93には、当該開口に対応する位置に、ディスクDが挿抜される切り込みを有する布カーテン931が取り付けられている。このような布カーテン931は、フェルト等により構成することができる。
(2)装置本体2
装置本体2は、ディスクDがディスク収納用の開口部2Aに挿入されると、当該ディスクDを内部に搬入して収納し、当該ディスクDに対する情報の読込および記録を行う。また、装置本体2は、使用者により図示しないスイッチが入力されると、内部に収納したディスクDを開口部2Aから外部に搬出する。
この装置本体2は、図2に示すように、制御ユニット3と、光学ユニット4と、下部ユニット5と、搬送ユニット6と、上部ユニット7とを備えて構成されている。
このうち、制御ユニット3は、装置本体2の駆動を制御する回路基板として構成されている。なお、制御ユニット3の構成については、後に詳述する。
(3)光学ユニット4
図3は、光学ユニット4を示す斜視図である。
光学ユニット4は、後述する下部ユニット5を構成するベースフレーム51の略中央に配置されるホルダ52に取り付けられ、ディスクDの装置本体2内部への搬入に伴うホルダ52の上昇により、当該ディスクDに係合する。そして、この光学ユニット4は、本発明の光学装置に相当し、装置本体2に収納されたディスクDに対してレーザ光を照射することで、当該ディスクDに記録された情報の読取および当該ディスクDへの情報の記録を行う。
このような光学ユニット4は、図3に示すように、ディスクDを回転させる駆動手段としてのモータ41と、情報読取/記録手段としてのピックアップ42と、ピックアップ42を移動させるモータ43と、当該モータ43によるピックアップ42の移動を案内する一対のガイド44と、これらモータ41,43およびピックアップ42の駆動を制御する制御基板45とを備えて構成されている。
モータ41は、ホルダ52の上昇に伴ってディスクDの略中央に形成された円形の孔部DC(図48および図62等参照)に嵌合されるターンテーブル411を有し、当該ターンテーブル411を回転させることで当該ディスクDを高速で回転させる。このターンテーブル411は、後述する上部ユニット7を構成するチャックプーリー710とともにディスクDを挟持する。すなわち、ターンテーブル411は、本発明の当接部に相当する。
ピックアップ42は、モータ41の駆動により回転するディスクDに対してレーザ光を照射して情報を記録するとともに、ディスクDからの反射光を受光して、当該ディスクDに記録された情報を読み取る。
モータ43は、軸方向に沿って螺旋溝が形成されたスピンドル431と、当該スピンドル431を回転させる駆動部432とを備えている。そして、スピンドル431の螺旋溝には、ピックアップ42の一端が噛合し、駆動部432がスピンドル431を回転させると、当該スピンドル431の回転に伴ってピックアップ42が、モータ41に近接する方向および当該モータ41から離間する方向に移動する。このピックアップ42の移動方向は、回転するディスクDの径方向に沿った方向に設定されている。また、このピックアップ42の移動は、当該ピックアップ42を挟むように配置された一対のガイド44によって案内される。
制御基板45は、前述の制御ユニット3と電気的に接続され、当該制御ユニット3から入力する制御信号に基づいて、モータ41、ピックアップ42およびモータ43の駆動を制御する。また、制御基板45は、ピックアップ42によりディスクDから読み込んだ情報を制御ユニット3に出力する。
(4)下部ユニット5
図4〜図6は、下部ユニット5を示す図である。詳述すると、図4は、下部ユニット5を上方から見た斜視図であり、図5は、下部ユニット5を示す分解斜視図である。また、図6は、下部ユニット5の一部を拡大して示す平面図である。
下部ユニット5は、前述の光学ユニット4が載置されるとともに、後述する搬送ユニット6が載置されるベースとなるユニットである。
この下部ユニット5は、中央に略矩形の開口511を有し、平面視略矩形状に形成されたベースフレーム51と、当該ベースフレーム51上に載置されるホルダ52、モータ53、モータ53の駆動を制御する制御基板54(図5では図示省略)、当該モータ53の駆動力を後述する搬送ユニット6に伝達させる伝達機構55、ホルダ52を昇降させる昇降機構56、ディスク収納時に他のディスクDが挿入されることを防ぐ挿入防止機構57、および、ディスク収納用の開口部2Aを閉塞するシャッタ702(図16および図17参照)を押し上げるシャッタレバー58とを備えて構成されている。
なお、昇降機構56、挿入防止機構57およびシャッタレバー58の構成については、後に詳述する。
(4-1)ベースフレーム51の構成
ベースフレーム51は、図4および図5に示すように、縦断面略U字状に形成された合成樹脂性の箱型筐体であり、当該ベースフレーム51には、前述のように、略中央に開口511が形成されている。
この開口511の周囲には、平面視略長方形状にベースフレーム51の下面から面外方向に起立する起立部512が形成されており、当該起立部512内に平面視略長方形状のホルダ52が載置される。すなわち、起立部512は、ホルダ52の形状と略一致するように、ホルダ52の外縁に沿って形成されている。この起立部512の2つの長辺(ディスクDの挿入方向に沿う方向の辺)部分における略中央には、それぞれ2つの切欠5121が形成されている。これら切欠5121には、後述するホルダ52の円筒部5221が挿通する。すなわち、起立部512および切欠5121が、本発明の動作規制部に相当する。
また、ベースフレーム51には、当該ベースフレーム51における開口部2Aから起立部512までの部分に、伝達機構55および搬送ユニット6が配置される伝達機構配置部513が形成されている。
この伝達機構配置部513には、詳しい図示を省略するが、伝達機構55を構成する各ギアを回転自在に軸支する突起等が複数形成されているほか、ホルダ52を下方に付勢するスプリングプレート5131(図6参照)と、モータ53が配置されるモータ設置部5132(図5)と、制御基板54が取り付けられる基板取付部5133(図5参照)とが設けられている。また、ベースフレーム51の開口部2A側の端部近傍と略中央とには、搬送ユニット6が取り付けられる3つのねじ孔5134(図4および図6参照)が形成されている。
さらに、ベースフレーム51における開口部2A側を手前にした際の起立部512の左右には、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56L,56Rがスライド自在に配置されるカム配置部514L,514Rが形成されている。
図7は、ベースフレーム51の底面を示す図である。
ベースフレーム51の底面(ボトムカバー92に対向する面。図2参照)には、図7に示すように、開口部2A側とは反対側に、昇降機構56を構成するリンクアーム561が取り付けられるリンクアーム配置部515が形成されている。
このリンクアーム配置部515の略中央には、リンクアーム561を回動自在に支持するねじ(図示省略)が螺合するねじ孔5151が形成され、また、当該リンクアーム配置部515の左右には、ねじ孔5151を中心とする円弧状の開口部515L,515Rが、それぞれ形成されている。これら開口部515L,515Rには、リンクアーム561に設けられた円筒部561L,561Rがそれぞれ挿通する。
なお、リンクアーム561については、昇降機構56の説明と合わせて後に詳述する。
(4-2)ホルダ52の構成
ホルダ52は、前述のように、光学ユニット4を保持固定するものである。
このホルダ52は、図4に示すように、後述するスライドカム56L,56Rの水平方向における互いに逆方向へのスライド移動に伴って昇降し、当該ホルダ52上に載置される光学ユニット4を構成するモータ41のターンテーブル411をディスクDの孔部DC(図48参照)に嵌合させたり、当該嵌合を解除したりする金属製の箱状部材である。
このホルダ52は、図5に示すように、平面視略長方形状の底部521と、当該底部521の端縁に沿って底部521から起立する起立部522とを備えている。なお、底部521における長手方向は、ベースフレーム51に形成された起立部512の長手方向に沿う方向とされ、当該長手方向は、ディスクDの挿入方向に沿った方向である。
底部521の四隅には、それぞれねじ孔5211が形成されており、当該ねじ孔5211には、光学ユニット4を固定するねじ(図示省略)が螺合する。これにより、光学ユニット4がホルダ52に固定される。また、底部521における略中央には、開口部5212が形成されている。この開口部5212は、光学ユニット4のピックアップ42が移動するためのスペースとして形成されている。
起立部522における長手方向の両側面(後述するスライドカム56L,56Rに対向する各面)には、当該側面から面外方向、すなわち、ホルダ52の外側に向かって突出する円筒部5221が、当該両側面の長手方向両端近傍にそれぞれ形成されている。これら4つの円筒部5221は、本発明の突起部に相当し、前述のベースフレーム51の起立部512に形成された切欠5121を挿通し、後述するスライドカム56L,56Rに係合する。このため、ホルダ52は、上下方向の移動は許容されるものの、水平方向の移動が規制されている。なお、円筒部5221の寸法は、切欠5121より僅かに小さい程度に設定されている。
また、起立部522の短手方向(長手方向に直交する方向)の両側面には、ホルダ52から突出する方向に延出した平板状の延出部5222,5223が形成されている。
このうち、ベースフレーム51にホルダ52が固定された際に、開口部2A側に近接する側の側面に形成された延出部5222には、ベースフレーム51の伝達機構配置部513に設けられたスプリングプレート5131が当接する。また、延出部5222が形成された側面とは反対側の側面に形成された延出部5223は、当該側面において2つ形成され、それぞれの延出部5223には、ベースフレーム51に設けられた引張ばね(図示省略)が取り付けられる。そして、これらスプリングプレート5131(図6参照)および引張ばねにより、ホルダ52は、ベースフレーム51における底面側に付勢保持される。
(4-3)モータ53の構成
モータ53は、伝達機構配置部513に形成されたモータ設置部5132に設置され、ディスク装置1におけるディスクDの搬送(搬入および搬出)、光学ユニット4の昇降および他のディスクDの挿入防止等に必要な駆動力を供給する。
このモータ53は、図4〜図6に示すように、ウォームギア531(図6)と、当該ウォームギア531を回転させるモータ本体532(図4〜図6)と、ウォームギア531を保護するブラケット533(図5および図6)とを備えている。そして、モータ本体532が、ウォームギア531を回転させると、当該ウォームギア531の回転が伝達機構55に伝達され、搬送ユニット6、昇降機構56および挿入防止機構57の駆動、並びに、開口部2Aを閉塞するシャッタ702の開放が行われる。このモータ本体532の駆動は、制御基板54から入力する駆動信号に応じて行われる。
(4-4)制御基板54の構成
制御基板54は、モータ設置部5132近傍に形成された基板取付部5133に取り付けられ、前述の制御ユニット3から入力する制御信号に応じて、モータ53の駆動を制御するモータドライバ545(図47参照)を備えている。また、この制御基板54には、ディスクDの挿入を検出する受光部541が設けられており、当該受光部541は、後述する上部ユニット7に設けられたフォトセンサ703の発光部から射出された光束を受光して、当該光束の受光状態に応じた制御信号を制御ユニット3に出力する。具体的に、制御基板54は、受光部541が受光した場合には、制御ユニット3にオン信号を出力し、受光しない場合には、オフ信号を出力する。
また、制御基板54には、図6に示すように、第1スイッチ542、第2スイッチ543および第3スイッチ544が設けられており、制御基板54は、第1スイッチ542〜第3スイッチ544のオフ状態およびオン状態に応じた制御信号を、制御ユニット3に出力する。
このうち、第1スイッチ542および第2スイッチ543は、後述する搬送ユニット6を構成するフロントアーム61R(図9〜図11参照)の位置を検出することにより、ディスクDの搬送状態を検出するスイッチである。これら第1スイッチ542および第2スイッチ543は、制御基板54の上面側に、左右方向(図6における左右方向)に並列配置されている。詳述すると、第1スイッチ542および第2スイッチ543は、フロントアーム61Rの回動範囲内に配置されている。
そして、フロントアーム61Rが開口部2Aから離間する方向に回動すると、フロントアーム61Rと第1スイッチ542とが当接状態となり、当該第1スイッチ542は、フロントアーム61Rによって押圧されてオフ状態からオン状態に切り替わる。さらにフロントアーム61Rが回動すると、第1スイッチ542がオン状態となったまま、フロントアーム61Rと第2スイッチ543とが当接状態となり、当該第2スイッチ543は、フロントアーム61Rによって押圧されてオフ状態からオン状態に切り替わる。
逆に、フロントアーム61Rが開口部2Aに近接する方向に回動すると、第2スイッチ543とフロントアーム61Rとの当接状態が解除され、当該第2スイッチ543は、オン状態からオフ状態に切り替わる。そして、さらにフロントアーム61Rが回動すると、第2スイッチ543がオフ状態となったまま、フロントアーム61Rと第1スイッチ542との当接状態が解除され、当該第1スイッチ542は、オン状態からオフ状態に切り替わる。
第3スイッチ544は、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56R(図33〜図36参照)の位置を検出することにより、搬入されたディスクDのチャッキングの完了を検出するスイッチである。この第3スイッチ544は、制御基板54においてスライドカム56R側(図6における右側)に突出するように配置されており、ディスクDの搬送に伴ってスライドするスライドカム56Rによって押圧される。
詳述すると、ディスクDの搬入時にスライドカム56Rがスライドして、光学ユニット4のターンテーブル411によるディスクDのチャッキングが完了すると、当該スライドカム56Rと第3スイッチ544との当接状態が解除され、当該第3スイッチ544は、オン状態からオフ状態に切り替わる。一方、ディスクDの搬出時にスライドカム56Rが逆方向にスライドして、ターンテーブル411によるディスクDのチャッキングが解除されると、当該スライドカム56Rと第3スイッチ544とが当接状態となり、当該第3スイッチ544は、スライドカム56Rによって押圧されて、オフ状態からオン状態に切り替わる。
(4-5)伝達機構55の構成
図8は、伝達機構55を示す斜視図である。
伝達機構55は、モータ53の駆動力を搬送ユニット6および昇降機構56に伝達するものであり、8つのギアと1つのベルトとから構成されている。具体的に、伝達機構55は、図6および図8に示すように、ウォームホイール551と、第1〜第5ギア552〜556、第6ギア558および第7ギア559と、第5ギア556および第6ギア558を接続する環状のベルト557とを備えて構成されている。これらウォームホイール551、第1ギア552、第2ギア553、第4〜第7ギア555,556,558,559は、ベースフレーム51の伝達機構配置部513に形成された突起により、回転自在に支持されている。
ウォームホイール551は、モータ53に設けられたウォームギア531に噛合し、当該ウォームギア531の伝達機構配置部513に沿う方向を軸とした回転から、当該伝達機構配置部513から起立する方向を軸とした回転に変換する。このウォームホイール551は、ウォームギア531に噛合する第1ギア部5511と、当該第1ギア部5511と同軸を有し、かつ、第1ギア部5511より径の小さい第2ギア部5512とを備えて形成されている。
第1ギア552は、ウォームホイール551の第2ギア部5512と噛合するとともに、第2ギア553および第3ギア554と噛合して、当該第1ギア552の回転を第2ギア553および第3ギア554に伝達する。この第1ギア552は、当該第1ギア552の回転軸方向の一方の端部側に、第1ギア部5521を備え、また、他方の端部側に、第1ギア部5521より小さい径を有する第2ギア部(図示省略)を備えている。
このうち、第1ギア部5521には、ウォームホイール551の第2ギア部5512および第3ギア554のそれぞれに噛合する。また、第2ギア部は、第2ギア553に噛合して、第1ギア552の回転を第2ギア553に伝達する。
第2ギア553は、第1ギア552に噛合して、第1ギア552の回転に伴って回転し、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56Lのラック部56L11(図29および図30参照)に噛合して、当該スライドカム56Lをスライドさせる。
この第2ギア553は、当該第2ギア553の回転軸方向の一方の端部側に形成された第1ギア部5531と、他方の端部側に形成された第2ギア部5532とを備えている。そして、第1ギア部5531は第1ギア552に噛合し、第1ギア部5531より径の小さい第2ギア部5532は、スライドカム56Lのラック部56L11に噛合する。
第3ギア554および第4ギア555は、それぞれ互いに噛合して配置される略円筒状のギアである。
このうち、第3ギア554は、第1ギア552と噛合して、当該第1ギア552の回転を第4ギア555に伝達する。また、第3ギア554は、後述する挿入防止機構57を構成するスイングアーム571に形成されたねじ孔5714(図40参照)にねじ(図示省略)により回転自在に支持されている。また、この第3ギア554は、スイングアーム571の回動に伴って、第4ギア555との噛合が解除されるように構成されている。
第5ギア556は、ベースフレーム51における開口部2A側の隅部に配置される。この第5ギア556は、第4ギア555と噛合して、当該第4ギア555の回転に伴って回転し、当該第5ギア556に巻き付けられたベルト557に回転力を伝達する。
具体的に、第5ギア556には、当該第5ギア556の回転軸方向の両端に、それぞれ第1ギア部5561および第2ギア部5562が形成され、また、これら第1ギア部5561および第2ギア部5562に挟まれるように溝部5563が形成されている。
このうち、第1ギア部5561には、第4ギア555が噛合し、当該第4ギア555の回転に伴って、第5ギア556全体を回転させる。また、溝部5563は、第5ギア556の回転方向に沿って外周に形成された一条の溝であり、当該溝部5563には、ベルト557が装着される。さらに、第1ギア部5561より小さな径を有する第2ギア部5562には、搬送ユニット6を構成し、かつ、ベースフレーム51における左側に配置されたフロントアーム61Lを構成するギア61L2(図11参照)が噛合して、第5ギア556の回転を当該ギア61L2に伝達する。
ベルト557は、ベースフレーム51の開口部2Aが形成された面に沿って配置される。このベルト557は、第5ギア556および第6ギア558のそれぞれに巻き付けられており、第5ギア556の回転を第6ギア558に伝達する。なお、本実施形態では、ベルト557は、ゴムにより形成されているが、弾性を有し、接触抵抗の大きい合成樹脂等により形成してもよい。
第6ギア558は、ベルト557から伝達された回転力を第7ギア559に伝達するギアであり、全体略円筒状に形成されている。
第6ギア558は、当該第6ギア558の回転軸方向の一方の端部側に、ベルト557が装着される溝部5581が形成され、他方の端部側に、第7ギア559と噛合するギア部5582が形成されている。
このうち、溝部5581は、第5ギア556の溝部5563と同じ径寸法を有し、第6ギア558の回転方向に沿って外周に形成された一条の溝として形成されている。
また、ギア部5582は、溝部5581の径寸法と略同じとなるように形成され、このギア部5582は、第7ギア559に噛合する。
第7ギア559は、第6ギア558から伝達された回転力を、後述する搬送ユニット6を構成し、かつ、ベースフレーム51における右側に配置されたフロントアーム61Rを構成するギア61R2に伝達する。
この第7ギア559は、当該第7ギア559の回転軸方向の一方の端部側に第6ギア558のギア部5582と噛合する第1ギア部5591が形成され、また、当該第1ギア部5591より小さい径を有し、ギア61R2に噛合する第2ギア部5592が、他方の端部側に形成されている。
以上のような伝達機構55では、以下のように、モータ53の回転力が搬送ユニット6に伝達される。
すなわち、モータ53のウォームギア531が回転すると、当該ウォームギア531に噛合する第1ギア部5511を有するウォームホイール551が回転する。この回転力は、ウォームホイール551と噛合する第1ギア552に伝達される。第1ギア552に伝達された回転力は、当該第1ギア552と噛合する第2ギア553および第3ギア554に伝達され、当該回転力により、第2ギア553は、後述するスライドカム56Lに形成されたラック部56L11と第2ギア553が噛合した際に、当該スライドカム56Lをスライドさせる。
第3ギア554に伝達された回転力は、第4ギア555を介して、第5ギア556に伝達される。この第5ギア556が回転すると、当該第5ギア556に装着されたベルト557により、第5ギア556の回転力が第6ギア558に伝達される。この際、第5ギア556の回転力は、当該第5ギア556の第2ギア部5562に噛合する搬送ユニット6のギア61L2に伝達される。
第6ギア558が回転すると、当該第6ギア558に噛合する第7ギア559が回転する。この第7ギア559の回転は、当該第7ギア559に噛合し、搬送ユニット6を構成するギア61R2(図11参照)に伝達される。ここで、第7ギア559の単位時間当たりの回転数は、第5ギア556の単位時間当たりの回転数と同じとなるように、第6ギア558および第7ギア559の径寸法が設定されている。
(5)搬送ユニット6
ここで、先に、搬送ユニット6の構成を説明する。
図9〜図11は、搬送ユニット6を示す図である。詳述すると、図9は、搬送ユニット6を上方から見た図であり、図10は、搬送ユニット6を下方から見た図である。また、図11は、搬送ユニット6を示す分解斜視図である。
搬送ユニット6は、ベースフレーム51に伝達機構55を覆うように配置され、ディスク収納用の開口部2Aから挿入されたディスクDを装置本体2内部に搬入するとともに、収納されたディスクDを開口部2Aから装置本体2外部に搬出するユニットである。
この搬送ユニット6は、図9〜図11に示すように、2つのフロントアーム61L,61Rと、2つのリンクアーム62L,62Rと、これらを支持するブラケット63とを備えている。
(5-1)ブラケット63の構成
ブラケット63は、図9および図10に示すように、合成樹脂等により形成された左右略対称の平板状部材である。このブラケット63の図9および図10における下方側には、左右の両端が面外方向に突出した凹部631が形成されている。この凹部631は、ブラケット63がベースフレーム51に取り付けられ、当該ベースフレーム51に上部ユニット7を構成するトップフレーム701が取り付けられた際に、装置本体2へのディスクDの収納口となる開口部2Aの下端を形成する。この凹部631は、第1ディスクD1の直径寸法に応じて形成され、本実施形態では、当該第1ディスクD1の直径寸法より僅かに大きい程度に形成されている。
このブラケット63は、凹部631を下側にして平面的に見た場合、略中央、左側上方および右側上方に形成された孔部(図示省略)を挿通する3つのねじ635により、ベースフレーム51に固定される。これらねじ635は、それぞれ、ベースフレーム51に形成されたねじ孔5134(図6参照)に螺合する。
このブラケット63の左右両側には、図9〜図11に示すように、それぞれフロントアーム61L,61Rが取り付けられるアーム取付部632,633が形成され、ブラケット63の略中央には、リンクアーム62L,62Rが取り付けられるリンク取付部634が形成されている。
各アーム取付部632,633は、外形が略扇型形状を有し、当該アーム取付部632,633の裏面側(ベースフレーム51に対向する側)において、ブラケット63の左右両端近傍で、かつ、凹部631の近傍には、図10に示すように、略半円弧状の支持部6321,6331が面外方向に突出するように形成されている。
これら支持部6321,6331は、フロントアーム61L,61Rの略円形状の開口部61L11,61R11(図11参照)に嵌合され、当該フロントアーム61L,61Rは、それぞれ支持部6321,6331を軸として、ブラケット63に沿って回動自在に取り付けられる。また、これらのうち、支持部6321の内側には、前述の伝達機構55を構成する第5ギア556の第2ギア部5562が位置し、支持部6331の内側には、第7ギア559の第2ギア部5592が位置する。
この他、アーム取付部632,633には、それぞれ開口6322,6332と、ガイド孔6323,6333と、段差部6324,6334とが形成されている。
開口6322は、支持部6321近傍に形成され、ブラケット63の上面(ブラケット63におけるベースフレーム51に対向する面とは反対側の面)側に露出するフロントアーム61Lの第1ローラ支持部61L13(図12参照)およびロックアーム61L7が挿通する開口である。この開口6322は、フロントアーム61Lが回動した際に、第1ローラ支持部61L13およびロックアーム61L7に干渉しない程度の大きさに形成されている。
ガイド孔6323は、支持部6321を中心とする円弧状に、開口6322の外側に形成されている。このガイド孔6323は、支持部6321を中心として回動するフロントアーム61Lの回動をガイドする孔であり、当該ガイド孔6323には、フロントアーム61Lに形成された鉤状部61L17が挿通する。
また、このガイド孔6323には、支持部6321に近接する側の円弧状部分に段差63231が形成されており、当該段差63231には、鉤状部61L17の先端が掛かるようになっている。そして、この鉤状部61L17が、フロントアーム61Lの回動時に、段差63231上を摺動することで、フロントアーム61Lの支持部6321を中心とする回動が円滑に行われる。
一方、段差部6324は、アーム取付部632の円弧状の外周部分における上面側に形成されており、フロントアーム61Lの回動を案内するガイドとして機能する。この段差部6324には、フロントアーム61Lの第2ローラ支持部61L14に形成された鉤状部61L143(図12参照)が掛かり、当該フロントアーム61Lが回動する際には、当該鉤状部61L143が段差部6324上を摺動する。
アーム取付部633には、前述のように、アーム取付部632に形成された開口6322、ガイド孔6323および段差部6324とそれぞれ左右略対称な開口6332、ガイド孔6333および段差部6334が形成されている。
また、アーム取付部633には、これらの他に、後述するシャッタレバー58が挿通する略矩形の開口6335が、支持部6331に隣接し、かつ、当該支持部6331の外側に形成されている。この開口6335は、ブラケット63をベースフレーム51に取り付けた際に、装置本体2における開口部2A寄りの右側の角部に対応する。
リンク取付部634は、図9〜図11に示すように、ブラケット63において、アーム取付部632,633に挟まれるように略中央に形成されている。
このリンク取付部634の裏面側には、図10に示すように、面外方向に突出する突起部6341,6342と、鉤状部6343と、孔部6344と、略矩形の開口6345,6346と、略円形の開口6347とが形成されている。
このうち、2つの突起部6341,6342は、左右に所定の間隔を設けて並列して形成され、当該突起部6341,6342には、それぞれリンクアーム62L、62Rが回動自在に支持される。
鉤状部6343は、突起部6342近傍に、ブラケット63の裏面側に断面略L字状に突出するように形成されている。この鉤状部6343は、突起部6342に巻き付けられた捻りばね621を係止する。
孔部6344は、リンク取付部634の略中央に、左側に傾斜した略円弧状の孔として形成されている。詳述すると、この孔部6344は、前述の捻りばねが取り付けられている突起部6342を中心とした円弧状に形成されている。この孔部6344には、後述するリンクアーム62Rに形成された突起部62R5が挿通する。
略矩形の開口6345,6346は、図9〜図11に示すように、リンク取付部634における凹部631側近傍に、左右に並列して形成されている。これら開口6345,6346には、ディスクDの収納後、後述する挿入防止機構57を構成するロックレバー573が露出する。
略円形の開口6347は、突起部6341,6342の間に形成されている。この開口6347は、後述する上部ユニット7に設けられたフォトセンサ703の発光部から射出された光束が通過するための開口であり、当該光束は、開口6347を通過して、前述の制御基板54に設けられた受光部541により受光される。
(5-2)フロントアーム61Lの構成
図12は、フロントアーム61Lを示す斜視図である。
フロントアーム61L,61R(開口部2Aを平面視下側に配置した場合の左側に配置されたフロントアームを61Lとし、右側に配置されたフロントアームを61Rとする)は、ディスク収納時には、開口部2Aから挿入されたディスクDを装置本体2内部に搬入し、また、ディスク搬出時には、光学ユニット4に装着されたディスクDを開口部2A外部に搬出するアームである。これらフロントアーム61L,61Rは、図9および図10に示すように、ブラケット63に形成されたアーム取付部632,633に、それぞれ取り付けられる。
このうち、フロントアーム61Lは、図12に示すように、ブラケット63に回動自在に取り付けられるアーム本体61L1と、3つのギア61L2〜61L4と、第1ローラ61L5および第2ローラ61L6と、ロックアーム61L7とを備えて構成されている。
アーム本体61L1は、平面視略直角三角形状を有し、直角部分を挟む一辺が凹部631に沿うように、ブラケット63の裏面側から取り付けられる。
このアーム本体61L1には、図12に示すように、略円形状の開口部61L11、凹部61L12、第1ローラ支持部61L13、第2ローラ支持部61L14、アーム取付部61L15、段差部61L16、鉤状部61L17および延出部61L18が形成されている。
略円形状の開口部61L11は、アーム本体61L1における略直角ではない一方の角部に形成されている。この開口部61L11の内側には、ブラケット63のアーム取付部632に形成された略半円弧状の支持部6321が嵌合され、当該支持部6321を支点として、アーム本体61L1は、アーム取付部632の領域内で回動する。
また、この開口部61L11には、搬送ユニット6を下部ユニット5のベースフレーム51に取り付けた際に、当該下部ユニット5を構成する伝達機構55の第5ギア556に形成された第2ギア部5562が収納され、当該第5ギア556の回転が、凹部61L12に設けられたギア61L2〜61L4に伝達されるように構成されている。
凹部61L12は、アーム本体61L1の上面側(ブラケット63に対向する面側)の略中央に形成されている。
この凹部61L12には、当該凹部61L12の底面から面外方向に突出する3つの突起61L121が形成されている。そして、これら突起61L121は、それぞれギア61L2〜61L4を回転自在に軸支する。ここで、凹部61L12は、各突起61L121にギア61L2〜61L4を軸支させた際に、各ギア61L2〜61L4の上面よりも凹部61L12の上端が高くなるように形成されている。
第1ローラ支持部61L13および第2ローラ支持部61L14は、アーム本体61L1における直角部分に対向する斜辺部分の略中央、および、開口部61L11が形成された側とは反対側に形成され、それぞれ、第1ローラ61L5および第2ローラ61L6を回転自在に支持する。
これら第1ローラ支持部61L13および第2ローラ支持部61L14は、当該支持部61L13,61L14によって軸支される第1ローラ61L5および第2ローラ61L6におけるアーム本体61L1の直角部分に対向する側とは反対側部分を覆うように、略半円筒状に形成されている。
このうち、第1ローラ支持部61L13には、第1ローラ61L5に形成された突起部61L511(図10参照),61L514を挟持する挟持部61L131,61L132(挟持部61L131については、図10参照)が上下に形成されている。
また、第2ローラ支持部61L14には、第2ローラ61L6に形成された突起部61L611(図10参照),61L614を挟持する挟持部61L141,61L142(挟持部61L141については、図10参照)が上下に形成されている。さらに、この第2ローラ支持部61L14には、アーム本体61L1の斜辺部分に沿った鉤状部61L143が形成されており、当該鉤状部61L143は、前述のように、ブラケット63のアーム取付部632に形成された段差部6324に係合する。
アーム取付部61L15は、第1ローラ支持部61L13から開口部61L11寄りの部分にピン状に形成されている。このアーム取付部61L15には、後述するロックアーム61L7が回動自在に支持される。また、このアーム取付部61L15には、ロックアーム61L7を第1ローラ支持部61L13側に付勢する捻りばね(図示省略)も取り付けられており、これにより、通常時では、ロックアーム61L7は、第1ローラ支持部61L13に、第1ローラ61L5が露出する側とは反対側に当接している。
段差部61L16は、アーム本体61L1の直角部分に形成されている。
この段差部61L16には、平面視略L字状の溝部61L161が形成されている。この溝部61L161には、後述するリンクアーム62Rに形成された突起部62R2が嵌め込まれる。
鉤状部61L17は、凹部61L12および段差部61L16近傍に設けられ、アーム本体61L1の上面から断面略L字状に突出して形成されている。この鉤状部61L17は、前述のように、ブラケット63のアーム取付部632に形成されたガイド孔6323に挿入され、段差63231に当接する。
延出部61L18は、アーム本体61L1の斜辺部分における第1ローラ支持部61L13と、第2ローラ支持部61L14との間に、当該アーム本体61L1に沿うとともに、斜辺部分から遠ざかる方向に平面視略三角形状に延出するように形成されている。
この延出部61L18には、図10に示すように、裏面側(ブラケット63に対向する側とは反対側)に向かって突出する2つの突起部61L181,61L182が形成されている。
このうち、延出部61L18における先端部分に形成された突起部61L181は、後述する第1ディスクD1を収納する際に、昇降機構56を構成するスライドカム56Lに形成された溝部56L14に嵌まり込み、アーム本体61L1が第1ディスクD1に当接しないように係止する。
また、アーム本体61L1の斜辺部分近傍に形成された突起部61L182は、後述する第2ディスクD2を収納する際に、スライドカム56Lの溝部56L12に嵌まり込み、同じく、アーム本体61L1が第2ディスクD2に当接しないように係止する。
ギア61L2〜61L4は、前述のように、アーム本体61L1の凹部61L12に配置され、当該凹部61L12に形成された突起61L121に回転自在に軸支される。これらギア61L2〜61L4は、略円筒状のギアとして構成されている。
このうち、ギア61L2は、アーム本体61L1の開口部61L11から露出した前述の伝達機構55を構成する第5ギア556の第2ギア部5562と噛合して、当該第5ギア556の回転に伴って回転する。また、このギア61L2は、第1ローラ61L5と噛合して、第5ギア556の回転を第1ローラ61L5に伝達する。
ギア61L3およびギア61L4は、互いに噛合し、ギア61L2の回転に伴って、ギア61L3は当該ギア61L2の回転とは反対方向に回転し、また、ギア61L4は、ギア61L2の回転と同方向に回転する。
このうち、ギア61L4は、第2ローラ61L6と噛合しており、当該第2ローラ61L6を、第1ローラ61L5と同方向に、同回転数で回転させる。
第1ローラ61L5および第2ローラ61L6は、ディスクDを把持し、当該ディスクDを搬送するローラである。
このうち、第2ローラ61L6は、ローラ本体61L61と、ゴムローラ61L62と、ワッシャ61L63とを備えて構成されている。
ローラ本体61L61は、第2ローラ61L6の回転軸方向の一方から順に、突起部61L611(図10参照)、ギア部61L612、錐状部61L613、軸部(図示省略)および突起部61L614を備えている。
突起部61L611,61L614は、第2ローラ61L6の回転軸方向に延出し、それぞれ前述の第2ローラ支持部61L14に形成された挟持部61L141,61L142に挟持される。
ギア部61L612は、ローラ本体61L61の外周に沿って形成され、ギア61L4に噛合し、当該ギア61L4の回転に伴って第2ローラ61L6を回転させる。
錐状部61L613は、ギア部61L612とゴムローラ61L62とを接続するように傾斜した略円錐台形状に形成されている。
軸部は、詳しい図示を省略したが、略円筒状に形成され、当該軸部には、ゴムローラ61L62が装着される。この軸部の錐状部61L613側とは反対側には、第2ローラ61L6の回転軸方向に直交する方向に延出した押さえ部が形成され、当該押さえ部は、ワッシャ61L63がローラ本体61L61から外れることを防止する。この押さえ部の端部に、前述の突起部61L614が形成されている。
ゴムローラ61L62は、平面視略中央に形成された孔部(図示省略)をローラ本体61L61の軸部に挿通させることで、当該ローラ本体61L61に装着され、ローラ本体61L61とともに回転する。また、このゴムローラ61L62は、ワッシャ61L63を介して、軸部に形成された押さえ部により、錐状部61L613側に押圧固定されている。
図13は、ゴムローラ61L62の縦断面を示す図である。
このゴムローラ61L62は、2つの円錐台形状を有する部材における径の小さな面が互いに向き合うように組み合わされた形状を有している。
詳述すると、ゴムローラ61L62には、図13に示すように、当該ゴムローラ61L62の回転軸方向の両端に、それぞれ略円錐台形状の一対の把持部61L621,61L623と、当該一対の把持部61L621,61L623間を接続する円筒状の接続部61L625とが形成されている。このうち、一対の把持部61L621,61L623は、それぞれ、小さな径寸法を有する端部側を対向させるように形成され、当該端部間を接続部61L625が接続している。
これら一対の把持部61L621,61L623には、それぞれ、縦断面視略L字状の切欠61L622,61L624が、当該把持部61L621,61L623の外周に沿って形成されている。
具体的に、これら切欠61L622,61L624は、縦断面視略L字状の直角部分が互いに対向するように、それぞれ把持部61L621,61L623に形成され、切欠61L622,61L624間の距離が、ディスクDの厚さ寸法(ディスクDの回転軸方向の寸法)と略同じとなるように形成されている。そして、これら切欠61L622,61L624の間には、ディスクDが嵌まり込み、各切欠61L622,61L624の垂直部61L6221,61L6241(ゴムローラ61L62の回転軸方向に沿う部分)に、ディスクDの側面(ディスクDの回転軸方向に沿った面)が当接し、また、水平部61L6222,61L6242(ゴムローラ61L62の回転軸方向に直交する部分)に、ディスクDの上面および下面が、それぞれ当接する。そして、これら切欠61L621,61L622の水平部61L6222,61L6242によりディスクDが挟持され、これら水平部61L6222,61L6242とともに、垂直部61L6221,61L6241によりディスクDに回転力が付与される。
このようなゴムローラ61L62の構成により、ディスクDに対する把持力を低減させることなく、当該ゴムローラ61L62の磨耗を抑制することができる。
すなわち、前述のような切欠61L622,61L624が把持部61L621,61L623に形成されていない場合には、把持部61L621,61L623の傾斜部分にディスクDの端縁が当接することとなる。すなわち、把持部61L621,61L623の傾斜部分には、ディスクDの上面と側面とに挟まれた角部、および、下面と側面とに挟まれた角部が、それぞれ当接することとなる。このような場合、当該把持部61L621,61L623によるディスクDの把持力を高められるものの、当該ディスクDの角部によって把持部61L621,61L623の傾斜部分が削られることとなり、把持部61L621,61L622が磨耗しやすいという問題が生じてしまう。
一方、互いに対向する略円錐台形状の把持部61L621,61L623に相当する構成がゴムローラ61L62に形成されておらず、当該ゴムローラ61L62全体が略円筒形状に形成されている場合には、当該円筒状部分の側面にディスクDの側面が当接するため、ゴムローラ61L62の磨耗は抑制される。しかしながら、このような場合、ゴムローラ61L62が適切にディスクDを把持できず、当該ゴムローラ61L62の回転に伴ってディスクDが上下方向に移動してしまう可能性がある。
これに対し、本実施形態のゴムローラ61L62では、互いに対向する略円錐台形状の把持部61L621,61L622の切欠61L6211,61L6221に、ディスクDの端縁が嵌まり込むことにより、ディスクDの上面および下面を、切欠61L6211,61L6221におけるそれぞれの水平部61L6222,61L6242で挟持することができ、ディスクDを適切に把持することができる。この際、ディスクDの角部が切欠61L622,61L624の直角部分(垂直部61L6221,61L6241と、水平部61L6222,61L6242とにより挟まれた部分)に嵌まり込むことにより、当該ディスクDの角部によってゴムローラ61L62が削られることを抑制することができる。また、切欠61L622,61L624の垂直部61L6221,61L6241にディスクDの側面が当接することにより、当該ディスクDに対して回転力を適切に付与することができる。
従って、ディスクDを適切に把持して、ディスクDを搬送することができるとともに、ゴムローラ61L62の磨耗を抑制することができる。これにより、ゴムローラ61L62の長寿命化を図ることができるほか、磨耗によって生じるゴムローラ61L62の破片がディスク装置1内部に飛散することが抑えられるので、当該ディスク装置1内部を清浄な状態に保つことができる。さらに、ゴムローラ61L62がディスクDを適切に把持して、当該ディスクDを搬送することができるので、ディスクDに対するゴムローラ61L62の押し当て力を低減させることができる。これにより、ゴムローラ62L61の磨耗を一層抑制でき、ゴムローラ61L62のさらなる長寿命化を図ることができるほか、ディスクDの挿入時の抵抗を減らすことができるので、ディスクDがより自然に引き込まれる印象および感覚を、使用者に与えることができる。
第1ローラ61L5は、第2ローラ61L6と同様の構成を備えている。
すなわち、第1ローラ61L5は、第2ローラ61L6の構成と同様のローラ本体61L51、ゴムローラ61L52およびワッシャ61L53を備えて構成されている。
このうち、ローラ本体61L51は、詳しい図示を省略するが、ローラ本体61L51と同様に、突起部61L511(図10参照)、ギア部、錐状部、軸部および突起部61L514が形成されている。そして、ギア部はギア61L2と噛合しており、当該ギア61L2の回転に伴って、第1ローラ61L5は、ギア61L2とは逆方向、すなわち、第2ローラ61L6と同方向に回転する。
また、ゴムローラ61L52には、詳しい図示を省略するが、ゴムローラ61L62と同様に、一対の把持部と、接続部とが形成され、当該一対の把持部には、前述の切欠61L622,61L624と同様の切欠が形成されている。
ロックアーム61L7は、前述のように、アーム本体61L1に形成されたアーム取付部61L15に回動自在に取り付けられている。このロックアーム61L7は、同様にアーム取付部61L15に取り付けられた捻りばね(図示省略)の付勢力により、開口部2A端部から挿入されたディスクD(特に、径の小さな第2ディスクD2)を開口部2Aの中央にセンタリングして、第2ディスクD2が適切に装置本体2内に収納させるものである。
このロックアーム61L7は、図11に示すように、板状部61L71と、この板状部61L71から上方に突出する突起部61L72と、当該板状部61L71から垂下する規制部61L73および2つの当接部61L74,61L75とを備えている。
板状部61L71の一方の端部側には、略円形の孔部61L711が形成されている。この孔部61L711には、前述のアーム本体61L1のアーム取付部61L15が挿入され、これにより、ロックアーム61L7が回動自在にアーム取付部61L15に軸支される。
突起部61L72は、板状部61L71の上面から突出して形成され、後述する上部ユニット7のトップフレーム701に形成された溝部7016Lに係合し、ロックアーム61L7の回動を案内する。
規制部61L73は、第1ローラ支持部61L13に当接して、ロックアーム61L7が第1ローラ支持部61L13より前方側(第1ローラ61L5が露出する側)に回動することを規制する。また、この規制部61L73には、第1ローラ支持部61L13と対向する側とは反対側に、前述の捻りばねが当接し、当該捻りばねからの付勢力が作用する。
当接部61L74,61L75は、板状部61L71の底面(アーム本体61L1に対向する側の面)から垂下するピン状に形成されている。これらのうち、当接部61L75は、板状部61L71における孔部61L711が形成された端部とは反対側の端部に形成され、また、当接部61L74は、当接部61L75より中央寄りの位置に形成されている。ここで、ロックアーム61L7をアーム取付部61L15に取り付け、規制部61L73を第1ローラ支持部61L13に当接させた際の当接部61L74,61L75間を結んだ直線は、第1ローラ61L5と第2ローラ61L6とを結んだ直線と略平行になるように、各当接部61L74,61L75は形成されている。
これら当接部61L74,61L75は、ディスクDの搬送の際に、当該ディスクDの端縁に当接する。具体的に、当接部61L74は、径の大きな第1ディスクD1を搬送する際に、当該第1ディスクD1の端縁に当接する。また、当接部61L75は、径の小さな第2ディスクD2を搬送する際に、当該第2ディスクD2の端縁に当接する。そして、これら当接部61L74,61L75がディスクDの端縁を、捻りばねの付勢力により搬送ユニット6の中央側に押すことで、ディスクDのセンタリングが円滑に行われる。
フロントアーム61Rは、前述のフロントアーム61Lと同様の構成を備えている。
具体的に、フロントアーム61Rは、図10に示すように、アーム本体61R1、ギア61R2〜61R4、第1ローラ61R5、第2ローラ61R6およびロックアーム61R7を備えている。なお、ギア61R2〜61R4、第1ローラ61R5および第2ローラ61R6は、それぞれ、ギア61L2〜61L4、第1ローラ61L5および第2ローラ61L6と略同じ構成であり、また、アーム本体61R1およびロックアーム61R7は、アーム本体61L1およびロックアーム61L7に対して左右略対称の構成である。
アーム本体61R1には、アーム本体61L1の延出部61L18に対応する位置が平面視略L字状に切り欠かれており、当該切欠部分は、前述の制御基板54に設けられた第1スイッチ542および第2スイッチ543(図6参照)に当接して、当該第1スイッチ542および第2スイッチ543を押圧する押圧部61R18とされている。すなわち、押圧部61R18は、ディスクDの搬入時のフロントアーム61Rの回動に伴って第1スイッチ542および第2スイッチ543に当接して、これらスイッチ542,543をオン状態に切り替える。また、押圧部61R18は、ディスクDの搬出時のフロントアーム61Rの回動に伴って第1スイッチ542および第2スイッチ543から離間して、第1スイッチ542および第2スイッチ543をオフ状態に切り替える。
また、アーム本体61R1の下面(ベースフレーム51に対向する面)側には、開口部61R11近傍に、後述するシャッタレバー58(図44〜図46参照)に当接し、当該シャッタレバー58を回動させる突起部61R19が形成されている。
この突起部61R19は、図10に示すように、フロントアーム61Rがブラケット63の凹部631に近接する方向に回動した際に、後述するシャッタレバー58の傾斜部587に当接する。そして、当該フロントアーム61Rの更なる回動に伴って、突起部61R19が、シャッタレバー58の傾斜部587を押し下げることにより、シャッタレバー58がベースフレーム51に沿う状態となるように回動する。
なお、シャッタレバー58の構成については、後に詳述し、また、フロントアーム56Rの他の構成については、フロントアーム61Lと同様であるので、説明を省略する。
(5-3)リンクアーム62L,62Rの構成
リンクアーム62L,62Rは、図10および図11に示すように、ブラケット63に下面側から取り付けられるとともに、フロントアーム61L,61Rのそれぞれに接続され、一方のフロントアームの回動動作に応じて、他方のフロントアームを反対方向に回動動作させて、各フロントアーム61L,61Rを互いに近接する方向および離間する方向に同期を取って移動させるリンクである。
リンクアーム62Lは、図10および図11に示すように、ブラケット63のリンク取付部634における左側(フロントアーム61Lが取り付けられるアーム取付部632(図10参照)に近接する側)に取り付けられる。また、リンクアーム62Rは、右側(フロントアーム61Rが取り付けられるアーム取付部633(図10参照)に近接する側)に取り付けられる。そして、これらリンクアーム62L,62Rは、互いに略中央で交差するように配置される。
また、捻りばね621(図10参照)は、リンクアーム62Rに対して付勢力を作用させて、リンクアーム62Rおよび当該リンクアーム62Rに接続されたフロントアーム61Lを凹部631側に付勢する。詳述すると、捻りばね621は、リンクアーム62Rを介してフロントアーム61Lを凹部631側に付勢するとともに、当該リンクアーム62Rに係合するフロントアーム61Rを凹部631側に付勢する。これにより、捻りばね621は、一対のフロントアーム61L,61Rを、それぞれ互いに近接する方向に付勢する。
図14は、リンクアーム62を示す平面図である。詳述すると、図14は、リンクアーム62L,62Rをブラケット63に対向する側から見た平面図である。なお、図14においては、捻りばね621の図示を省略している。
リンクアーム62Rは、図14に示すように、僅かに屈曲した金属製の細長い平板状部材であり、当該リンクアーム62Rにおける一方の端部には、孔部62R1が形成されている。この孔部62R1は、ブラケット63のリンク取付部634に形成された突起部6342(図10参照)に、捻りばね621(図10参照)とともに装着される。これにより、リンクアーム62Rは、突起部6342(図10参照)を軸として回動自在に支持される。
また、突起部62R2が形成されたリンクアーム62Rの端部には、孔部62R1が形成された端部よりブラケット63側に近接するように段差部62R3が形成されている。この段差部62R3の先端部分には、面外方向(ブラケット63に対向する方向)に突出する略円筒状の突起部62R2が形成され、当該突起部62R2より中央寄りの位置には、ブラケット63の裏面に当接し、当該裏面に沿って摺動するリンクアーム62Rの抵抗を減らすための2つの細長い突出部62R4が形成されている。
このうち、突起部62R2は、前述のフロントアーム61Lを構成するアーム本体61L1の段差部61L16に形成された溝部61L161(図12参照)に摺動自在に嵌合される。これにより、リンクアーム62Rの回動動作と、フロントアーム61Lの回動動作とが対応することとなる。
また、リンクアーム62Rの略中央には、後述するリンクアーム62Lの開口62L4を挿通するとともに、ブラケット63のリンク取付部634に形成された孔部6344(図10参照)に挿通される略円筒状の突起部62R5が形成されている。
リンクアーム62Lは、図14に示すように、リンクアーム62Rとは反対側に屈曲した金属性の平板状部材であり、当該リンクアーム62Lの一方の端部側には、リンク取付部634に形成された突起部6341(図10参照)が挿通する孔部62L1が形成されている。これにより、リンクアーム62Lは、当該突起部6341を軸として回動自在に支持される。
また、リンクアーム62Lにおける孔部62L1が形成された端部とは反対側の端部には、フロントアーム61Rを構成するアーム本体61R1の段差部61R16に形成された溝部61R161(図11参照)に摺動自在に嵌合される突起部62L2が形成されている。これにより、フロントアーム61Lの回動動作と、フロントアーム61Rとの回動動作とが対応する。
さらに、突起部62L2から中央寄りの位置には、ブラケット63の裏面に沿ってリンクアーム62Lが摺動する際の抵抗を減らすための突出部62L3が形成されている。
また、リンクアーム62Lの略中央には、リンクアーム62Rに形成された突起部62R5が挿通する孔部62L4が形成されている。この孔部62L4の形成範囲は、リンクアーム62Rの回動時における突起部62R5の移動範囲とされており、円弧状に形成されている。この孔部62L4に突起部62R5が挿通することで、リンクアーム62L,62Rのうち、一方のアームの動作が他方のアームに伝達される。具体的に、リンクアーム62Lがブラケット63におけるリンク取付部634(図10参照)に近接する方向に回動する場合には、リンクアーム62Rも同様に、リンク取付部634に近接する方向に回動し、また、リンクアーム62Lがリンク取付部634から離間する側に回動する場合には、リンクアーム62Rも同様に、リンク取付部634に離間する方向に回動する。
ここで、搬送ユニット6を構成するフロントアーム61L,61Rの配置位置について説明する。
フロントアーム61L,61Rは、前述のように、それぞれ開口部2Aを形成するブラケット63の凹部631に沿う方向の両端に形成されたアーム取付部632,633に取り付けられる。
詳述すると、フロントアーム61L,61Rは、図9および図10に示すように、ブラケット63における凹部631の両端部近傍に回動軸を有するように取り付けられており、リンクアーム62L,62Rによって、それぞれが同期を取って互いに近接および離間する方向に回動する。そして、これらフロントアーム61L,61Rは、ディスクDの搬入前の状態では、開口部2AへのディスクDの挿入方向に対して略45°傾斜し、第2ローラ61L6,61R6が設けられた側の端部が互いに近接するように配置されている。このため、フロントアーム61Lに設けられた第1ローラ61L5および第2ローラ61L6のそれぞれの中心を結ぶ直線と、フロントアーム61Rに設けられた第1ローラ61R5および第2ローラ61R6のそれぞれの中心を結ぶ直線との交差角は、略90°となる。
また、これらフロントアーム61L,61Rは、当該フロントアーム61L,61Rが回動していないときの第2ローラ61L6,61R6間の距離が、第2ディスクD2の直径寸法より短くなるように配置されている。そして、これらフロントアーム61L,61Rは、ブラケット62に取り付けられた捻りばね621により、リンクアーム62L,62Rを介して、互いに近接する方向に付勢されている。このため、ディスクDを各第2ローラ61L6,61R6が搬送しているときの当該各第2ローラ61L6,61R6間の距離は、当該フロントアーム61L,61Rが回動した場合でも、第1ディスクD1の搬送時には当該第1ディスクD1の直径寸法より大きくならず、また、第2ディスクD2の搬送時には当該第2ディスクD2の直径寸法より大きくならない。
(5-4)搬送ユニット6の動作
搬送ユニット6の動作について図9〜図14を用いて説明する。
搬送ユニット6は、モータ53(図6参照)で発生した駆動力が前述の伝達機構55により伝達されることで駆動する。具体的に、モータ53が回転し、当該モータ53の回転力が伝達機構55の第5ギア556(図6参照)からフロントアーム61Lのギア61L2に伝達されると、当該ギア61L2に噛合する第1ローラ61L5が回転する。また、ギア61L2の回転により、当該ギア61L2に噛合するギア61L3およびギア61L4を介して、ギア61L4に噛合する第2ローラ61L6が、第1ローラ61L5と同方向に回転する。
一方、伝達機構55の第7ギア559(図6参照)に噛合するフロントアーム61Rのギア61R2は、当該第7ギア559の回転に伴って回転し、第1ローラ61R5を回転させるとともに、ギア61R3を回転させる。この際、ギア61R3の回転は、ギア61R4に伝達され、当該ギア61R4に噛合する第2ローラ61R6を、第1ローラ61R5と同方向に回転させる。
ここで、フロントアーム61Lに設けられた第1ローラ61L5および第2ローラ61L6と、フロントアーム61Rに設けられた第1ローラ61R5および第2ローラ61R6とは、互いに逆方向に回転することとなる。
また、フロントアーム61Lが、支持部6321を軸としてブラケット63の凹部631から離間する方向に回動した場合、当該フロントアーム61Lに引かれるように、リンクアーム62Rが突起部6342を軸として凹部61から離間する方向に回動する。この際、当該リンクアーム62Rに形成された突起部62R5が、リンクアーム62Lの孔部62L4に沿って移動することで、当該リンクアーム62Lが、突起部6341を軸として凹部61から離間する方向に回動する。このため、リンクアーム62Lに接続されたフロントアーム61Rは、リンクアーム62Lに溝部61R161にて押されるように、支持部6331を軸として、凹部631から離間する方向に回動する。このように、フロントアーム61Lが凹部631から離間する方向に回動すると、フロントアーム61Rも同じく、凹部631から離間する方向に回動する。これにより、各フロントアーム61L,61Rは、互いに離間する方向に、同期を取って回動する。
一方、フロントアーム61Lが、支持部6321を軸として凹部631に近接する方向に回動した場合には、前述のリンクアーム62が逆に作用することにより、フロントアーム61Rも、支持部6331を軸として凹部631に近接する方向に回動する。これにより、各フロントアーム61L,61Rは、互いに近接する方向に、同期を取って回動する。
(6)上部ユニット7
次に、上部ユニット7について説明する。
図15〜図17は、上部ユニット7を示す図である。詳述すると、図15は、上部ユニット7を上方から見た平面図であり、図16は、上部ユニット7を下方から見た斜視図である。また、図17は、上部ユニット7を示す分解斜視図である。
上部ユニット7は、前述のように、下部ユニット5を構成するベースフレーム51(図4参照)に取り付けられ、装置本体2の上部を構成するユニットである。
この上部ユニット7は、図15〜図17に示すように、トップフレーム701と、当該トップフレーム701に取り付けられるシャッタ702、フォトセンサ703、サポートアーム704、検知アーム705、ガイドアーム706、ガイドロック707、チャックアーム708,709およびチャックプーリー710とを備えて構成されている。
(6-1)トップフレーム701の構成
図18および図19は、トップフレーム701を示す図である。詳述すると、図18は、トップフレーム701を上方から見た図であり、また、図19は、当該トップフレーム701を下方から見た図である。
トップフレーム701は、下部ユニット5のベースフレーム51(図4参照)の上方に取り付けられ、装置本体2の上部を構成する合成樹脂製の蓋状部材であり、前述のベースフレーム51とともに本発明の筐体に相当する。このトップフレーム701は、平面視略長方形状に形成され、当該トップフレーム701には、図17〜図19に示すように、開口部7011、5つの孔部7012、凹部7013、シャッタ取付部7014、センサ取付部7015、ガイド溝7016、サポートアーム取付部7017、ガイドロック取付部7018、ガイドアーム取付部7019およびチャックアーム取付部701A,701Bが形成されている。
開口部7011は、図18および図19に示すように、トップフレーム701の略中央に略円形状に形成されている。この開口部7011には、後述するチャックプーリー710の小径部7101(図16参照)が挿通する。
孔部7012は、トップフレーム701をベースフレーム51(図4参照)に固定するねじ(図示省略)が挿通する孔であり、トップフレーム701の端縁における長手方向の略中央と、当該長手方向の一方の端部と、当該長手方向の他方の端部間の略中央とに、合計5箇所形成されている。
凹部7013は、図17〜図19に示すように、トップフレーム701の長手方向における一方の端部側に側面視略U字状に形成されている。すなわち、凹部7013は、当該端部側の左右両端が下方に延出するように形成されている。この凹部7013は、前述の搬送ユニット6を構成するブラケット63に形成された凹部631(図11参照)と組み合わさることで、装置本体2のディスク収納用の開口部2Aを構成する。なお、この凹部7013は、前述のブラケット63に形成された凹部631(図9および図11参照)と同様に、第1ディスクD1の直径寸法より僅かに大きい程度に形成されている。
シャッタ取付部7014は、2つの挟持部7014L,7014Rにより構成されている。これら挟持部7014L,7014Rは、図19に示すように、凹部7013を挟むように形成されており、挟持部7014Lは、凹部7013の左側(図19における右側)に形成され、挟持部7014Rは、凹部7013の右側(図19における左側)に形成されている。これら挟持部7014L,7014Rは、それぞれ、後述するシャッタ702に形成された軸部7022L,7022R(図17参照)を挟持し、当該軸部7022L,7022Rを中心としてシャッタ702を回動自在に支持する。
センサ取付部7015は、図18に示すように、凹部7013の中央から開口部7011までの略中央に断面略凹状に形成され、当該センサ取付部7015には、後述するフォトセンサ703(図15および図17参照)が、トップフレーム701の上面(前述のトップカバー91に対向する面)側から取り付けられる。このセンサ取付部7015には、フォトセンサ703の発光部から下部ユニット5の制御基板54に設けられた受光部541(図6参照)に向かって射出された光束が通過する略矩形の開口部70151が形成されている。
ガイド溝7016は、2つの溝部7016L,7016Rから構成され、これら溝部7016L,7016Rは、図19に示すように、センサ取付部7015を短手方向に沿って挟むように形成されている。
このうち、トップフレーム701の左側(図19における右側)に形成された溝部7016Lには、搬送ユニット6を構成するロックアーム61L7の突起部61L72(図11参照)が摺動する。また、トップフレーム701に右側(図19における左側)に形成された溝部7016Rには、同じく搬送ユニット6を構成するロックアーム61R7(図11参照)の突起部が摺動する。
また、溝部7016L,7016Rを形成するトップフレーム701の側壁部分のうち、当該トップフレーム701の長手方向(図19における上下方向)に沿った部分には、フロントアーム61L,61Rに取り付けられたロックアーム61L7,61R7の突起部71L72(ロックアーム61R7の突起部は図示省略)が当接し、当該フロントアーム61L,61Rの回動を規制する回動規制部7016L1,7016R1が形成されている。
このうち、回動規制部7016L1には、開口部2Aの端部寄りの位置に径寸法の小さい第2ディスクD2が挿入され、ロックアーム61L7とともにフロントアーム61Lが当該第2ディスクD2の端縁によって押し込まれて回動した際に、ロックアーム61L7の突起部71L72が嵌まり込む。そして、回動規制部7016L1は、ロックアーム61L7の回動を規制することで、さらなるフロントアーム61Lの回動を規制する。このフロントアーム61Lの回動が規制された状態では、当該フロントアーム61Lおよびフロントアーム61Rのそれぞれに設けられた第2ローラ61L6,61R6間の距離は、第2ディスクD2の直径寸法より小さくなるように設定されている。
これにより、フロントアーム61Lが、第2ローラ61L6,61R6間の距離が第2ディスクD2の直径寸法より大きくなるように押し広げられることを防ぐことができ、第2ディスクD2の誤搬入がなされることを防ぐことができる。
なお、回動規制部7016R1とロックアーム61R7との係合の場合も同様である。
サポートアーム取付部7017は、後述するサポートアーム704(図16参照)が下面(ベースフレーム51に対向する面)側から取り付けられる部分である。このサポートアーム取付部7017は、図18および図19に示すように、開口部7011の右側(図18における右側であり、図19における左側)に形成されている。このサポートアーム取付部7017には、ねじ孔70171と、2つのガイド孔70172,70173とが形成されている。
ねじ孔70171は、サポートアーム取付部7017におけるトップフレーム701の端縁近傍に形成され、サポートアーム704に形成された孔部7043を挿通したねじ(図示省略)が螺合する。これにより、サポートアーム704が、ねじ孔70171を中心として回動自在に支持される。
2つのガイド孔70172,70173は、それぞれ、ねじ孔70171を中心とする略円弧状に形成されている。このうち、ガイド孔70173は、ガイド孔70172よりもねじ孔70171から見て外側に形成されている。これらガイド孔70172,70173には、サポートアーム704に形成された鉤状部7046,7047がそれぞれ挿通し、当該ガイド孔70172,70173により、サポートアーム704の回動が案内されるとともに、サポートアーム704の回動範囲が規定される。
ガイドロック取付部7018は、開口部7011の左側に形成されている。このガイドロック取付部7018には、ガイドロック707(図16参照)が取り付けられる凹部70181と、当該ガイドロック707の回動を案内するガイド溝70187とが形成されている。
凹部70181は、トップフレーム701の下面側に形成されており、当該凹部70181の形成範囲内でガイドロック707が回動可能となるように形成されている。この凹部70181の略中央には、ガイドロック707を回動自在に支持するねじ(図示省略)が螺合するねじ孔70182が形成されている。また、このねじ孔70182の周囲には、当該ねじ孔70182を中心とし、ガイドロック707の回動時の抵抗を減じる平面視略円形状の突出部70183が形成されている。
また、凹部70181における凹部7013側には、一端がガイドロック707に係合した捻りばね(図示省略)の他端を係止する係止部70184が形成されている。
さらに、凹部70181には、開口部7011に近接する側、および、トップフレーム701の端縁側に、ガイドロック707の必要以上の回動を規制する規制部70185,70186が形成されている。このうち、規制部70185は、凹部70181を形成する側壁でもある。なお、詳しくは後述するが、ガイドロック707は、前述の捻りばねにより、規制部70185に当接する方向に付勢されている。
ガイド溝70187は、凹部70181から見て凹部7013側とは反対側に、ねじ孔70182を中心とする略円弧状に形成されている。このガイド溝70187には、ガイドロック707の円筒部70717が摺動自在に嵌合し、当該ガイド溝70187は、ガイドロック707の回動を案内する。
ガイドアーム取付部7019は、図19に示すように、ガイドロック取付部7018の凹部7013側とは反対側に形成され、当該ガイドアーム取付部7019には、後述するガイドアーム706(図16参照)がトップフレーム701の下面側から回動自在に取り付けられる。このガイドアーム取付部7019には、トップフレーム701の下面側に略円形状の凹部70191が形成され、また、当該凹部70191の外周には、凹部70191より深さ寸法の小さい段差部70196が形成されている。
凹部70191は、略円形状に形成され、当該凹部70191の略中央には、ガイドアーム706を挿通したねじ(図示省略)が螺合するねじ孔70192が形成されている。また、このねじ孔70192の周囲には、当該ねじ孔70192を中心とする略円弧状のガイド孔70193,70194が形成されている。これらガイド孔70193,70194は、ねじ孔70192から等距離に形成され、それぞれのガイド孔70193,70194には、ガイドアーム706に形成された円筒部70615,70616(図23参照)が挿通する。これらガイド孔70193,70194により、ガイドアーム706の回動が案内されるとともに、当該ガイドアーム706の回動範囲が規定される。
また、凹部70191には、一端がガイドアーム706に係合する捻りばね(図示省略)を係止する係止部70195が形成されている。この捻りばねにより、ガイドアーム706は、開口部7011に近接する側に付勢されている。
段差部70196は、凹部70191のねじ孔70192を中心とする略円弧状に、凹部70191の外側で、かつ、開口部7011側に形成されている。この段差部70196の形成範囲においては、後述する検知アーム705(図16参照)が摺動する。
チャックアーム取付部701Aは、図18および図19に示すように、トップフレーム701における開口部7011の右側に形成されている。このチャックアーム取付部701Aには、後述するチャックアーム708(図17参照)が、トップフレーム701の上面側から取り付けられる。
このチャックアーム取付部701Aは、トップフレーム701の上面側に凹状に形成されており、当該チャックアーム取付部701Aには、ねじ孔701A1、ガイド孔701A2,701A3,701A5、および、鉤状部701A7が形成されている。
ねじ孔701A1は、トップフレーム701を上方から見て開口部7011の右斜め上(図18における開口部7011の右斜め上)の位置に形成され、当該ねじ孔701A1には、チャックアーム708を挿通したねじ(図示省略)が螺合する。これにより、チャックアーム708がチャックアーム取付部701Aに回動自在に支持される。
ガイド孔701A2,701A3,701A5は、それぞれ、ねじ孔701A1を中心とする略円弧状に形成されており、当該ガイド孔701A2,701A3,701A5により、チャックアーム708の回動が案内されるとともに、当該チャックアーム708の回動範囲が規定される。
具体的に、ガイド孔701A2は、トップフレーム701の端縁近傍に形成されており、チャックアーム708に形成された円筒部7084および突起部7085(図27参照)が挿通する。
また、ガイド孔701A3,701A5は、凹部7013を下にしてトップフレーム701を平面的に見た場合に、開口部7011の上方および下方に、それぞれ平面視略L字状に形成されている。これらガイド孔701A3,701A5には、チャックアーム708に形成された鉤状部7086,7082(図27参照)が挿通する。
ここで、チャックアーム取付部701Aには、ガイド孔701A3,701A5に隣接し、かつ、当該ガイド孔701A3,701A5の形状に沿う段差部701A4,701A6がそれぞれ形成されている。これら段差部701A4,701A6には、ガイド孔701A3,701A5を挿通したチャックアーム708の鉤状部7086,7082(図27参照)の先端部分が当接し、当該鉤状部7086,7082の先端部分は、段差部701A4,701A6に沿って摺動する。
鉤状部701A7は、図18に示すように、ガイド孔701A2近傍に、トップフレーム701の上面から面外方向に略L字状に突出するように形成されている。この鉤状部701A7には、一端がチャックアーム708に固定された引張ばね(図示省略)の他端が固定されており、当該引張ばねにより、チャックアーム708が、鉤状部701A7が形成された側のトップフレーム701の端縁側に付勢されている。すなわち、当該引張ばねにより、チャックアーム708は、後述するチャックプーリー710に当接する方向に付勢されている。
チャックアーム取付部701Bは、図18および図19に示すように、トップフレーム701における開口部7011の左側(図18における左側で、図19における右側)で、ガイドアーム取付部7019の段差部70196に隣接して形成されている。このチャックアーム取付部701Bは、トップフレーム701の上面側が凹んだ凹状に形成されており、当該チャックアーム取付部701Bには、後述するチャックアーム709(図17参照)がトップフレーム701の上面側から取り付けられる。
このチャックアーム取付部701Bには、ねじ孔701B1と、ガイド孔701B2,701B4と、段差部701B3,701B5とが形成されている。
ねじ孔701B1は、図18に示すように、凹部7013を下側としてトップフレーム701を上方から平面的に見た場合に、開口部7011の左側に形成されている。詳述すると、ねじ孔701B1は、チャックアーム取付部701Aに形成されたねじ孔701A1から開口部7011を挟んで反対側に形成されている。このねじ孔701B1には、チャックアーム709を挿通したねじ(図示省略)が螺合し、これにより、チャックアーム709は、ねじ孔701B1を中心として回動自在に支持される。
ガイド孔701B2,701B4は、図18および図19に示すように、凹部7013を下側に位置させた際の開口部7011の上側および左側に、平面視略L字状に形成されている。これらガイド孔701B2,701B4は、ねじ孔701B1を中心とする略円弧状に形成されており、当該ガイド孔701B2,701B4には、チャックアーム709に形成された鉤状部7096,7093(図28参照)が挿通する。これらガイド孔701B2,701B4により、チャックアーム709の回動が案内され、当該チャックアーム709の回動範囲が規定される。
段差部701B3,701B5は、それぞれガイド孔701B2,701B4に隣接して形成されている。この段差部701B3,701B5には、それぞれガイド孔701B2,701B4を挿通したチャックアーム709の鉤状部7096,7093(図28参照)の先端部分が当接し、チャックアーム709の回動時には、当該先端部分は、段差部701B3,701B5上を摺動する。
(6-2)シャッタ702の構成
シャッタ702は、前述のトップフレーム701のシャッタ取付部7014に回動自在に取り付けられ、装置本体2の開口部2Aを開放および閉塞する。
このシャッタ702は、図16および図17に示すように、開口部2Aを覆う程度の寸法を有する略平板状のシャッタ本体7021と、当該シャッタ本体7021に形成された一対の軸部7022(7022L,7022R)、係止部7023(図16参照)および当接部7024(図17参照)とを備えて構成されている。
このうち、一対の軸部7022(7022L,7022R)は、シャッタ本体7021の長手方向の両端部から、当該長手方向に沿って互いに離間する方向に延出するように略円筒状に形成されている。これら軸部7022のうち、シャッタ本体7021の左側(図16における右側で、図17における左側)に形成された軸部7022Lは、前述のように、トップフレーム701に形成されたシャッタ取付部7014の挟持部7014Lに回動自在に挟持され、また、シャッタ本体7021の右側(図16における左側で、図17における右側)に形成された軸部7022Rは、挟持部7014Rに回動自在に支持される。
係止部7023は、図16に示すように、シャッタ本体7021における軸部7022Lが形成された側の端部に、略L字状に突出するように形成されている。この係止部7023は、軸部7022Lに取り付けられ、かつ、開口部2Aを閉塞する方向にシャッタ本体7021を付勢する捻りばね7025(図17参照)を係止する。
当接部7024は、図17に示すように、シャッタ本体7021における軸部7022Rが形成された側の端部に、シャッタ本体7021の長手方向に沿う方向に延出して形成されている。この当接部7024には、後述するシャッタレバー58が当接する。この当接部7024にシャッタレバー58が当接することで、シャッタ本体7021が押し上げられ、開口部2Aが開放される。なお、このシャッタレバー58による開口部2Aの開放については、後に詳述する。
(6-3)フォトセンサ703の構成
フォトセンサ703は、前述のように、ベースフレーム51に取り付けられた制御基板54の受光部541に向かって光束を射出する。このフォトセンサ703は、回路基板として構成され、トップフレーム701のセンサ取付部7015に固定される。また、フォトセンサ703は、詳しい図示を省略するが、光束を射出する発光部を備えており、当該発光部から射出された光束は、センサ取付部7015に形成された開口部70151(図18参照)、および、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6347(図9および図10参照)を通過して、制御基板54の受光部541で受光される。
(6-4)サポートアーム704の構成
図20は、サポートアーム704を示す斜視図である。
サポートアーム704は、ディスクDを搬入する際に、ディスクDの端縁が光学ユニット4のターンテーブル411に当接しないように、当該ディスクDの姿勢を維持するアームである。このサポートアーム704は、図16に示すように、トップフレーム701に形成されたサポートアーム取付部7017に、当該トップフレーム701の下面(ベースフレーム51に対向する面)側から取り付けられる。
このサポートアーム704は、図20に示すように、上面部7041と、当該上面部7041に略直交する側面部7042(図16参照)とを有する断面略L字状に形成された一体成形品である。このうち、上面部7041は、トップフレーム701の下面と対向する面であり、当該上面部7041には、孔部7043と、当該孔部7043を囲むボス7044と、3つの鉤状部7045,7046,7047と、開口部7048とが形成されている。
孔部7043は、上面部7041における長手方向の一方の端部に平面視略円形状に形成されている。この孔部7043には、サポートアーム704をサポートアーム取付部7017に取り付けるねじ(図示省略)が挿通し、当該ねじは、サポートアーム取付部7017に形成されたねじ孔70171(図19参照)に螺合する。
ボス7044は、孔部7043の周囲を囲むように、上面部7041から面外方向に略円筒状に突出するように形成されている。このボス7044には、一端がサポートアーム取付部7017に係止され、他端が開口7048に係合する捻りばね(図示省略)が巻き付けられている。この捻りばねの付勢力により、サポートアーム704は、サポートアーム取付部7017において凹部7013(図16参照)寄りに位置付けられている。
鉤状部7045,7046,7047は、それぞれ、上面部7041の略中央に、当該上面部7041から面外方向に突出し、かつ、先端部分が上面部7041に沿うように屈曲する断面視略L字状に形成されている。これらのうち、孔部7043に最も近い側に形成された鉤状部7045の先端部分は、孔部7043に向かう方向に対して直交する方向に屈曲しており、また、最も孔部7043から離れた位置に形成された鉤状部7047、および、当該鉤状部7047と鉤状部7045との間に形成された鉤状部7046の各先端部分は、孔部7043に向かう方向に屈曲している。
また、鉤状部7046,7047は、サポートアーム取付部7017に形成されたガイド孔70172,70173(図19参照)をそれぞれ挿通し、サポートアーム704が外れないようにサポートアーム取付部7017に係合する。
開口部7048は、鉤状部7046,7047間に平面視長円形状に形成され、前述のボス7044の外周に沿って巻き付けられた捻りばね(図示省略)の一端が挿入される。
上面部7041の下面側(ベースフレーム51に対向する側)には、当該下面から面外方向に突出する円筒部7049が形成されている。この円筒部7049は、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56R(図34参照)に係合して、ディスクDが装置本体2内部に収納された際に、ディスクDから離した状態でサポートアーム704を係止する。
サポートアーム704における孔部7043が形成された端部とは反対側の端部には、ディスクDの端縁に当接する当接部704Aおよび円筒部704B(図16参照)が形成されている。
当接部704Aは、詳しい図示を省略したが、小径側が互いに対向する略円錐台形状の一対の案内部と、当該各案内部の小径側を接続する円筒部とを備えて構成されている。このうち、一対の案内部は、ディスクDの端縁を円筒部に当接させる部分であり、円筒部は、ディスクDの端縁に当接する部分である。このため、案内部間の寸法である円筒部の長さ寸法は、ディスクDの軸方向の寸法(ディスクDの厚さ寸法)と略一致する。
円筒部704Bは、当接部704Aにおける下面(ベースフレーム51に対向する面)側に突設されている。この円筒部704Bは、サポートアーム704がディスクDに当接して回動した際に、後述するスライドカム56Rの溝部56R1Bまたは溝部56R1C(図33および図34参照)に係合する。この円筒部704Bとスライドカム56Rとの係合により、サポートアーム704の回動が係止される。
(6-5)検知アーム705の構成
図21は、検知アーム705を示す斜視図である。また、図22は、検知アーム705を下方から見た図である。
検知アーム705は、図16に示すように、後述するガイドアーム706に回動自在に取り付けられ、ディスクDの装置本体2への挿入の際に、当該ディスクDの端縁の当接し、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56L(図29参照)を移動させるアームである。
この検知アーム705は、図21に示すように、アーム本体7051と、当該アーム本体7051に回転自在に取り付けられた駒部材7058とを備えて構成されている。
アーム本体7051は、平面視略三角形状を有し、後述するガイドアーム706およびトップフレーム701の下面に対向する上面部7052と、当該上面部7052の端縁から垂下する側面部7053(図16参照)と、当該側面部7053に沿って上面部7052の下面側に形成された起立部7054と、側面部7053および起立部7054を接続するリブ7055と、上面部7052の長手方向の一方の端部側に形成された突起部7056と、駒部材7058を回転自在に支持する支持部7057とから構成されている。
このうち、上面部7052の略中央には、当該上面部7052から面外方向に略円筒状に突出し、中央に孔が形成された突起部70521が形成されている。この突起部70521は、後述するガイドアーム706に形成された孔部70611(図23および図24参照)に嵌合される。この突起部70521を中心として、検知アーム705は、回動自在にガイドアーム706に支持される。
また、上面部7052における突起部70521の周囲には、当該突起部70521を囲むように、上面部7052から面外方向に突出した環状部70522が形成されている。この環状部70522は、検知アーム705が回動する際に、ガイドアーム706との抵抗を低減させる。
さらに、上面部7052における環状部70522の周囲には、上面部7052から面外方向に突出する3つの略円筒状の突出部70523,70524,70525が形成されている。
このうち、突起部7056近傍に形成された突出部70523,70524の先端部分には、突起部70521に向かう方向とは反対方向に延出した延出部705231,705241が形成されている。これら突出部70523,70524は、後述するガイドアーム706に形成されたガイド孔70613,70612(図23および図24参照)を挿通し、先端部分の延出部705231,705241が、ガイドアーム706に形成された検知アーム取付部7061の上面を摺動する。
また、上面部7052の略中央に形成された突出部70525は、ガイドアーム706に形成されたガイド孔70614(図23および図24参照)に挿通される。この突出部70525には、突起部70521に向かう方向とは反対方向に延出した延出部705251と、当該延出部705251の延出方向に対して平面視略直交する方向に延出した延出部705252とが形成されている。
このうち、延出部705251は、突出部70525がガイド孔70614に挿通され、検知アーム705が回動する際に、ガイドアーム706に沿って摺動する。
また、延出部705252は、後述するガイドアーム706に巻き付けられ、一端がガイドアーム取付部7019の係止部70195に係止される捻りばね(図示省略)の他端を係止する。これにより、検知アーム705は、ガイドアーム706に取り付けられた状態で、当該捻りばねにより、トップフレーム701の開口部7011(図19参照)に近接する方向に付勢される。
側面部7053には、図22に示すように、当該側面部7053から面外方向に突出する側面視略矩形状の規制部70531が形成されている。この規制部70531は、検知アーム705の回動端で、ガイドアーム706に当接し、検知アーム705のみの回動を規制する。
突起部7056は、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56Lと係合し、検知アーム705の回動に伴って、スライドカム56Lを移動させる部分である。この突起部7056は、前述のように、上面部7052における一方の端部側に形成されており、当該突起部7056の先端には、スライドカム56Lの溝部56L1A(図29および図30参照)に挿入され、かつ、当該溝部56L1Aを形成する起立部56L16(図29および図30参照)に当接する円筒部70561が形成されている。
支持部7057は、駒部材7058を支持するとともに、ディスクDの挿入に伴って当該ディスクDの端縁に当接し、ディスクDの端縁を駒部材7058の当接部70582に導く部分である。この支持部7057は、断面視略U字状に形成され、当該支持部7057には、駒部材7058の軸部70581を回転自在に挟持する挟持部70571と、ディスクDの端縁を案内するガイド部70572とが形成されている。
挟持部70571は、平面視略U字状に形成され、当該挟持部70571の略中央部分で、駒部材7058の軸部70581を回転自在に挟持する。このため、挟持部70571の開口部分の寸法は、軸部70581の直径と略一致するように形成されている。
ガイド部70572は、略円錐台形状に形成され、小径部分が挟持部70571に対向するように形成されている。このガイド部70572の挟持部70571に対向する面には、駒部材7058の当接部70582の先端部分が当接する。
駒部材7058は、支持部7057によって回転自在に支持され、ディスクDの端縁に当接して回転する部材である。この駒部材7058には、当該駒部材7058の一方の端部側に形成され、挟持部70571に回動自在に挟持される略円筒状の軸部70581と、当該軸部70581が形成された側とは反対側の端部に形成された略円筒状の当接部70582と、当該当接部70582にディスクDの端縁を導くガイド部70583とが形成されている。
このうち、ガイド部70583は、略円錐台形状に形成され、長径側が軸部70581に接続され、小径側が当接部70582と接続されている。このガイド部70583にディスクDの端縁が当接した場合、当該ディスクDの端縁は、ガイド部70583の傾斜により、当接部70582の側面に導かれる。
(6-6)ガイドアーム706の構成
図23は、ガイドアーム706を示す斜視図である。また、図24は、ガイドアーム706を下方から見た図である。
ガイドアーム706は、前述の検知アーム705(図16、図21および図22参照)が取り付けられるとともに、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56L(図29参照)に係合し、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動するアームである。このガイドアーム706は、前述のトップフレーム701に形成されたガイドアーム取付部7019(図16参照)に、当該トップフレーム701の下面側から取り付けられる。
このガイドアーム706には、図23および図24に示すように、検知アーム取付部7061と、後述するスライドカム56Lと係合して、当該ガイドアーム706を回動させる係合部7062とが形成されている。
検知アーム取付部7061は、前述の検知アーム705を回動自在に支持する。この検知アーム取付部7061は、ガイドアーム706において平面視略円形状に形成されている。
この検知アーム取付部7061には、図23に示すように、略中央に略円形状の孔部70611と、当該孔部70611を中心としてそれぞれ略円弧状に形成されたガイド孔70612,70613,70614と、これらガイド孔70612,70613に挟まれるように形成され、かつ、孔部706151を有する円筒部70615と、ガイド孔70613,70614に挟まれるように形成された円筒部70616と、ガイド孔70614が形成された側とは反対側の端縁近傍に形成された円筒部70617と、後述するガイドロック707と係合して、ガイドアーム706の回動を規制する規制部70618とが形成されている。
孔部70611には、前述の検知アーム705に形成された突起部70521が回動自在に嵌合される。
ガイド孔70612,70613,70614には、検知アーム705の突出部70524,70523,70525がそれぞれ挿通し、当該ガイド孔70612,70613,70614は、検知アーム705の回動を案内する。
ここで、ガイド孔70614を形成する側壁には、ガイド孔70614の内側に向かって突出する規制部706141が形成されている。この規制部706141には、ガイド孔70614を挿通した検知アーム705の突出部70525が当接することで、検知アーム705の回動を規制している。すなわち、検知アーム705の回動範囲は、図24において矢印Sで示した範囲内に設定されている。
円筒部70615には、略中央に平面視略円形状の孔部706151が形成されている。この孔部706151には、ガイドアーム706をガイドアーム取付部7019に形成されたねじ孔70192(図19参照)に螺合するねじ(図示省略)が挿通する。
また、円筒部70615の先端には、当該円筒部70615の軸方向に直交する方向に延出した延出部706152が形成されている。この延出部706152は、一端が検知アーム705に係合し、他端がガイドアーム取付部7019の係止部70195により係止され、かつ、円筒部70615に巻き付けられた捻りばね(図示省略)が、当該円筒部70615から外れないようにする部分である。
円筒部70616,70617は、前述のトップフレーム701のガイドアーム取付部7019に形成されたガイド孔70194,70193(図18および図19参照)をそれぞれ挿通する。これにより、ガイドアーム706の回動が案内される。
これら円筒部70616,70617の先端には、図23に示すように、当該円筒部70615,70616の軸方向に直交する方向に延出した延出部706161,706171がそれぞれ形成されている。この延出部706161,706171は、円筒部70616,70617がガイド孔70194,70193を挿通した際に、トップフレーム701の上面に当接し、ガイドアーム706がトップフレーム701から外れないようにしている。
規制部70618は、図23および図24に示すように、検知アーム取付部7061の端縁から延出し、延出方向先端部分で略直角に屈曲するように、平面視略L字状に形成されている。この規制部70618は、後述するガイドロック707に形成された円筒部70717(図25参照)と係合し、ガイドアーム706の回動を規制する。すなわち、ガイドアーム706の回動は、ガイドロック707が回動し、当該ガイドロック707とガイドアーム706との係合が解除されない限り許容されない。
係合部7062は、図24に示すように、検知アーム取付部7061の外側に形成されている。この係合部7062には、上面部70621と、当該上面部70621の端縁に沿って形成され、当該端縁から略垂下する側面部70622と、側面部70622同士を接続する2つのリブ70623,70624と、上面部70621とは反対側の面から面外方向に突出した2つの円筒部70625,70626とが形成されている。
このうち、側面部70622における検知アーム705と対向する面706221には、検知アーム705に形成された規制部70531(図22参照)が当接し、検知アーム705の回動を規制する。
円筒部70625,70626のうち、係合部7062における一方の端部側、詳述すると、トップフレーム701のガイドアーム取付部7019(図16参照)にガイドアーム706が取り付けられた際に、当該トップフレーム701の端縁側に形成された円筒部70625は、後述するスライドカム56Lに形成された溝部56L1D,56L1E(図30参照)と係合する。
すなわち、上部ユニット7が下部ユニット5に取り付けられた際に、円筒部70625は、スライドカム56Lの溝部56L1F(図30参照)近傍に配置される。そして、スライドカム56Lのスライド移動に伴って、径寸法の大きな第1ディスクD1が挿入された場合には溝部56L1Dに、また、径寸法の小さな第2ディスクD2が挿入された場合には溝部56L1Eに嵌まり込むことで、ガイドアーム706を回転させるとともに、ガイドアーム706を係止する。
また、係合部7062における他方の端部側に形成された円筒部70626は、同様に、スライドカム56Lに形成された溝部56L1F(図30参照)と係合する。ここで、円筒部70626と溝部56L1Fとの係合は、第1ディスクD1が装置本体2内に挿入された際に行われる。
なお、円筒部70625,70626とスライドカム56Lの各溝部56L1D〜56L1Fとが係合し、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴うガイドアーム706の回動動作については、後に詳述する。
(6-7)ガイドロック707の構成
図25は、ガイドロック707を示す斜視図である。また、図26は、ガイドロック707を下方から見た図である。
ガイドロック707は、前述のトップフレーム701に形成されたガイドロック取付部7018(図19参照)に当該トップフレーム701の下面側から取り付けられ、ガイドアーム706(図23および図24参照)の回動を規制する部材である。このガイドロック707は、後述するスライドカム56L(図30参照)と係合する。そして、ガイドロック707は、第1ディスクD1の端縁に当接して回動した場合、または、スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動した場合に、ガイドアーム706の回動規制を解除する。
このガイドロック707は、図25および図26に示すように、平面視略長方形状の平面部7071と、当該平面部7071の下面(ベースフレーム51に対向する面)側に突設された円筒部7072,7073,7074とが形成されている。
このうち、円筒部7072,7073,7074は、図26に示すように、平面部7071における下面の四隅のうちの3箇所に形成されている。
具体的に、円筒部7072は、トップフレーム701のガイドロック取付部7018にガイドロック707が取り付けられた際に、当該トップフレーム701の端縁近傍に位置する平面部7071の隅部に形成されている。
また、円筒部7073は、同じくガイドロック707がガイドロック取付部7018に取り付けられた際に、前述のガイドアーム706に近接する側となる平面部7071の隅部に形成されている。
さらに、円筒部7074は、平面部7071における孔部70713を挟んで、円筒部7072の反対側に位置する平面部7071の隅部に形成されている。この円筒部7074は、第1ディスクD1の端縁に当接して、当該第1ディスクD1の装置本体2への挿入に伴ってガイドロック707を回動させ、当該ガイドロック707によるガイドアーム706の回動規制を解除する。
これら円筒部7072,7073,7074のうち、円筒部7072は、第2ディスクD2が装置本体2に挿入された際に、後述するスライドカム56Lに形成された起立部56L15(図30参照)に当接し、ガイドロック707を回動させる。
また、円筒部7073は、第1ディスクD1が挿入された際に、溝部56L1B(図30参照)に係合し、また、第2ディスクD2が挿入された際に、溝部56L1C(図30参照)に係合して、ガイドロック707の回動を係止する。なお、このような円筒部7072,7073と、スライドカム56Lとの係合については、後に詳述する。
平面部7071には、図25に示すように、当該平面部7071の上面から面外方向に突出する環状部70711と、円筒部7073に対応する位置に面外方向に突出する円筒部70717とが形成されている。
このうち、円筒部70717は、前述のガイドアーム706に略L字状に形成された規制部70618と係合して、当該ガイドアーム706の回動を規制する。
環状部70711には、円筒部70717に対向する側とは反対側が、当該環状部70711の略1/3に渡って高さ寸法が小さくなる切欠70712が形成されている。また、環状部70711の内側には、略中央に孔部70713を有し、環状部70711の高さ寸法と略同じ高さ寸法を有する略円筒状のボス70714と、当該ボス70714を避けるように、環状部70711の端部間を接続する平面視略L字状のリブ70715とが形成されている。
このうち、リブ70715には、当該リブ70715の側面部分から面外方向に、すなわち、切欠70712に向かう方向に突出した突出部70716が形成されている。
ボス70714により形成される孔部70713には、ガイドロック707をガイドロック取付部7018に取り付けるねじ(図示省略)が挿通する。このねじは、ガイドロック取付部7018に形成されたねじ孔70182(図19参照)に螺合し、これにより、ガイドロック707がガイドロック取付部7018に回動自在に支持される。
ボス70714は、平面部7071から起立する大径部707141と、当該大径部707141より径の小さい小径部707142とを有している。
このうち、小径部707142の先端には、ボス70714の軸方向に対する直交方向に延出した延出部707143が形成されている。そして、小径部707142の周囲には、一端がリブ70715に形成された突出部70716に係止され、他端がガイドロック取付部7018の係止部70184(図19参照)に係止された捻りばね(図示省略)が巻き付けられ、延出部707143により、当該捻りばねが小径部707142から外れないようになっている。
また、この捻りばねにより、ガイドロック707の円筒部7072がトップフレーム701の端縁側に位置し、円筒部7073がトップフレーム701の開口部7011側に位置するように、当該ガイドロック707が付勢される。そして、この状態でガイドロック707が維持されることで、ガイドアーム706の回動が規制される。
(6-8)チャックアーム708の構成
図27は、チャックアーム708を下方から見た図である。
チャックアーム708は、後述するチャックアーム709(図17および図28参照)とともに、チャックプーリー710(図17参照)を支持および解放するアームである。このチャックアーム708は、トップフレーム701のチャックアーム取付部701A(図18参照)に、当該トップフレーム701の上面側から回動自在に取り付けられる。
このチャックアーム708は、図27に示すように、平面視略Y字状を有し、略中央部分に孔部7081が形成されている。この孔部7081には、当該チャックアーム708を、チャックアーム取付部701Aに取り付けるねじ(図示省略)が挿通する。このねじは、チャックアーム取付部701Aのねじ孔701A1(図18参照)に螺合し、これにより、チャックアーム708がトップフレーム701に回動自在に支持される。
チャックアーム708における3つの端部のうち1つの端部には、側面視略L字状の鉤状部7082が形成されている。この鉤状部7082は、チャックアーム取付部701Aに形成されたガイド孔701A5(図19参照)を挿通し、チャックアーム708の回動の際に、当該鉤状部7082の先端部分が、ガイド孔701A5に隣接して形成された段差部701A6(図19参照)に沿って摺動する。
この鉤状部7082と、孔部7081との間には、チャックプーリー710の大径部7102(図17参照)に当接する当接部7083が形成されている。この当接部7083は、詳しい図示を省略したが、略円弧状に形成されるとともに、下面側(トップフレーム701に対向する側)および先端側(チャックプーリー710に近接する側)に向かうに従って厚さ寸法が小さくなるテーパー状の曲面形状を有している。このため、当接部7083がチャックプーリー710の大径部7102に当接した場合には、チャックプーリー710は、開口部7011から浮き上がるように移動する。
チャックアーム708における3つの端部のうち他の1つの端部、すなわち、孔部7081を挟んで鉤状部7082の反対側に位置する端部には、円筒部7084および突起部7085が形成されている。これら円筒部7084および突起部7085は、チャックアーム取付部701Aに形成されたガイド孔701A2(図19参照)を挿通し、チャックアーム708の回動を案内する。また、円筒部7084は、後述する昇降機構56を構成するスライドカム56Rの溝部56R1D(図33および図34参照)に挿入され、当該スライドカム56Rのスライド移動に伴って、チャックアーム708を回動させる。
これら円筒部7084および突起部7085の近傍には、側面視略L字状の鉤状部7086が形成されており、また、当該鉤状部7086と突起部7085との間には、平面視略U字状の係止部7087が形成されている。
このうち、鉤状部7086は、チャックアーム取付部701Aに形成されたガイド孔701A3(図19参照)を挿通し、当該鉤状部7086の先端部分が、当該ガイド孔701A3に隣接して形成された段差部701A4(図19参照)に当接する。そして、当該鉤状部7086の先端部分は、チャックアーム708の回動時に、段差部701A4に沿って摺動し、チャックアーム708の回動を案内するとともに、当該チャックアーム708がチャックアーム取付部701Aから外れることを防いでいる。
係止部7087には、一端がチャックアーム取付部701Aの鉤状部701A7に取り付けられた引張ばね(図示省略)の他端が取り付けられる。このため、通常時には、チャックアーム708は、当該引張ばねにより、円筒部7084がトップフレーム701の端縁側に位置し、当接部7083がチャックプーリー710の大径部7102(図17参照)に当接する方向に付勢されている。
チャックアーム708における3つの端部のうち他の1つの端部には、後述するチャックアーム709のガイド孔7095(図28参照)に挿通される円筒部7088が形成されている。この円筒部7088は、図17に示すように、チャックアーム708の上面側から面外方向に突出して形成されている。この円筒部7088は、チャックアーム708の回動時に、ガイド孔7095内を摺動することで、チャックアーム709を回動させる。
(6-9)チャックアーム709の構成
図28は、チャックアーム709を下方から見た図である。
チャックアーム709は、前述のように、チャックアーム708とともに、チャックプーリー710を支持および解放するアームである。このチャックアーム709は、チャックアーム708と同様に、トップフレーム701の上面側から当該トップフレーム701に形成されたチャックアーム取付部701B(図18参照)に回動自在に取り付けられる。
チャックアーム709は、図28に示すように、細長い平板状部材として構成されている。このチャックアーム709の一方の端部には、孔部7091が形成されている。この孔部7091には、ねじ(図示省略)が挿通し、当該ねじは、チャックアーム取付部701Bに形成されたねじ孔701B1(図18および図19参照)に螺合する。これにより、チャックアーム709がチャックアーム取付部701Bに回動自在に支持される。
チャックアーム709において前述のチャックアーム708に対向する側には、チャックプーリー710の大径部7102(図17参照)に当接する当接部7092が形成されている。この当接部7092は、平面視略円弧状に形成され、かつ、下面側(トップフレーム701に対向する側)および先端側(チャックプーリー710に近接する側)に向かうに従って厚さ寸法が小さくなるテーパー状に形成されている。このため、当接部7092がチャックプーリー710の大径部7102に当接する場合には、トップフレーム701の開口部7011からチャックプーリー710が浮き上がるように移動する。
また、チャックアーム709において、当接部7092が形成された側とは反対側には、孔部7091に近い側に側面視略L字状の鉤状部7093が形成され、孔部7091と鉤状部7093を挟んで反対側には、規制部7094が形成されている。
このうち、鉤状部7093は、チャックアーム取付部701Bに形成されたガイド孔701B4(図19参照)を挿通し、当該鉤状部7093の先端部分は、ガイド孔701B4に隣接して形成された段差部701B5(図19参照)に当接する。この鉤状部7093の先端部分が、チャックアーム709の回動時に段差部701B5に沿って摺動することで、当該チャックアーム709の回動が案内されるとともに、チャックアーム709がチャックアーム取付部701Bから外れないようになっている。また、鉤状部7093がガイド孔701B4に挿通されていることにより、チャックアーム709の回動範囲が規定されている。
規制部7094は、略円弧状に形成され、チャックアーム709が回動した際に、チャックアーム取付部701Bの端縁に当接し、当該チャックアーム709の回動が規制される。
チャックアーム709において、孔部7091が形成された端部とは反対側の端部には、ガイド孔7095および鉤状部7096が形成されている。
このうち、鉤状部7096は、孔部7091から最も離れた位置に形成され、チャックアーム取付部701Bに形成されたガイド孔701B2(図19参照)を挿通する。そして、当該鉤状部7096の先端部分は、ガイド孔701B2に隣接して形成された段差部701B3(図19参照)に当接する。これにより、チャックアーム709の回動が案内されるとともに、チャックアーム709がチャックアーム取付部701Bから外れることが防止される。また、ガイド孔701B2に鉤状部7096が挿通することで、チャックアーム709の回動範囲が規定される。
ガイド孔7095は、略円弧状に形成され、当該ガイド孔7095には、前述のチャックアーム708に形成された円筒部7088(図17参照)が挿通する。詳述すると、ガイド孔7095には円筒部7088が当接し、チャックアーム708が回動した際に、当該円筒部7088がガイド孔7095に沿ってチャックアーム709を外側に押しやることで、当該チャックアーム709が孔部7091を中心として回動する。この際、それぞれのチャックアーム708,709とチャックプーリー710との係合が解除される。
(6-10)チャックプーリー710の構成
チャックプーリー710は、前述の光学ユニット4を構成するモータ41のターンテーブル411とともにディスクDを、当該ディスクDの面に対する垂直方向に沿って挟持する本発明の挟持手段に相当するものである。このチャックプーリー710は、図15〜図17に示すように、トップフレーム701に形成された開口部7011を覆うように上面側から当該開口部7011に嵌め込まれるとともに、前述のチャックアーム708,709に挟まれるように支持される。
このチャックプーリー710には、図17に示すように、開口部7011内に位置する小径部7101と、開口部7011よりも大きな径寸法を有する大径部7102とが形成されている。
このうち、小径部7101の内部には、ターンテーブル411とともにディスクDを挟持する磁石(図示省略)を支持する支持部71011が設けられている。
また、大径部7102は、図15に示すように、チャックアーム708,709の一部を覆うように形成され、チャックアーム708,709に形成された当接部7083,7092のそれぞれに当接する。そして、チャックアーム708,709の回動に伴って、大径部7102と当接部7083,7092との係合が解除され、チャックプーリー710が回転自在となる。
(6-11)上部ユニット7の動作
ここで、上記説明した上部ユニット7を構成する各アーム704〜706,708,709およびガイドロック707の動作について、図16および図15を参照して説明する。なお、ここでは、上部ユニット7の構成の動作について説明するが、下部ユニット5および搬送ユニット6等と関連した装置本体2の動作については、後に詳述する。
ディスクDが、装置本体2の開口部2Aからシャッタ702を押し上げるようにして挿入されると、フォトセンサ703の発光部から射出された光束がベースフレーム51に設けられた制御基板54の受光部541(図6参照)により受光できなくなり、ディスクDの挿入が検出される。このディスクDの挿入検出に伴って、当該ベースフレーム51に設けられたモータ53が回転し、搬送ユニット6によりディスクDが装置本体2内部に搬入される。
ディスクDが装置本体2内部に搬入されると、サポートアーム704の当接部704AにディスクDの端縁が当接し、当該ディスクDの搬入に伴って、サポートアーム704が、孔部7043を軸としてトップフレーム701の端縁に近接する方向(図16における左回りの方向)に回動する。
ここで、挿入されたディスクDが径寸法の大きな第1ディスクD1である場合には、ガイドロック707の円筒部7074に当該第1ディスクD1の端縁が当接し、ガイドロック707が回動する。
一方、径寸法の小さな第2ディスクD2の端縁が、検知アーム705の駒部材7058に当接すると、突起部70521(図21参照)を軸として検知アーム705が回動し、当該検知アーム705の円筒部70561に係合するスライドカム56Lを移動させる。このスライドカム56Lの移動に伴って、当該スライドカム56Lに係合するガイドロック707が、円筒部7073がトップフレーム701の端縁に近接する方向(図16における右回りの方向)に回動する。
ガイドロック707が回動すると、検知アーム705が取り付けられたガイドアーム706の回動が許容され、スライドカム56Lのスライド移動により、当該ガイドアーム706が、孔部70611(図23および図24参照)を中心として、円筒部70626がトップフレーム701の端縁に近接する方向(図16における右回りの方向)に回動する。そして、ディスクDが装置本体2内に完全に収納されると、当該ディスクDの端縁から検知アーム705が離れた位置で、当該検知アーム705,ガイドアーム706およびガイドロック707がスライドカム56Lにより係止される。
一方、スライドカム56Lのスライド移動に伴って反対方向にスライドするスライドカム56Rにより、サポートアーム704が、ディスクDの端縁から離れた位置で係止される。
このスライドカム56Rのスライド移動に伴って、当該スライドカム56Rに係合するチャックアーム708が、当該チャックアーム708に形成された円筒部7084がトップフレーム701の端縁から離れる方向(図15における左回りの方向)に回動する。このチャックアーム708の回動により、当該チャックアーム708の円筒部7088とガイド孔7095において係合するチャックアーム709が、孔部7091を中心としてチャックアーム708から離れる方向(図15における左回りの方向)に回動する。
これにより、チャックアーム708,709と、チャックプーリー710とが離間して、チャックプーリー710が回転自在となる。この際、チャックアーム708は、スライドカム56Rにより、チャックプーリー710から離れた状態で係止され、また、これに伴って、チャックアーム709も、チャックプーリー710から離れた状態で係止される。
(7)昇降機構56
昇降機構56は、本発明の移動手段に相当し、前述のように、ベースフレーム51(図5参照)に取り付けられ、ディスクDの搬入に伴って、光学ユニット4が固定されたホルダ52(図5参照)を昇降させる機構である。具体的に、昇降機構56は、ディスクDを装置本体2内に搬入する際に、当該ディスクDと光学ユニット4のモータ41(図3参照)とを係合させるようにホルダ52を上昇させ、また、ディスクDを装置本体2外に搬出する際に、ディスクDとモータ41との係合を解除するようにホルダ52を降下させる機構である。
この昇降機構56は、図4,図5および図7に示すように、2つのスライドカム56L,56Rと、これら2つのスライドカム56L,56Rを接続するリンクアーム561とを備えて構成されている。
(7-1)スライドカム56Lの構成
図29〜図32は、スライドカム56Lを示す図である。詳述すると、図29は、スライドカム56Lを示す斜視図であり、図30〜図32は、それぞれスライドカム56Lを上方、下方および側方(ホルダ52に対向する側)から見た図である。
スライドカム56Lは、本発明の第2カム部材に相当し、前述のように、下部ユニット5を構成するベースフレーム51のカム配置部514L(図4および図5参照)にスライド自在に配置される。詳述すると、スライドカム56Lは、カム配置部514Lに設けられた圧縮ばね(図示省略)により、ベースフレーム51における開口部2Aとは反対方向に付勢された状態で配置されている。そして、スライドカム56Lは、ディスクDの収納時には、カム配置部514Lにおいて、ホルダ52に沿って伝達機構55(図6参照)に近接する方向(図29〜図32中矢印A1方向)にスライド移動し、ディスクDの搬出時には、当該伝達機構55から離間する方向(図29〜図32中矢印A2方向)にスライド移動する。
このスライドカム56Lは、合成樹脂製の縦長の平板状部材であり、図29〜図32に示すように、トップフレーム701に対向する上面部56L1、ベースフレーム51のカム配置部514Lに対向する底面部56L2、および、ホルダ52に対向する側面部56L3を備えて構成されている。
上面部56L1は、図29および図30に示すように、ラック部56L11と、溝部56L12〜56L14と、上面部56L1から面外方向に起立する起立部56L15〜56L17とが形成されている。
ラック部56L11は、上面部56L1の矢印A1方向の端部に、スライドカム56Lの長手方向に沿って形成されている。このラック部56L11には、前述の伝達機構55を構成する第2ギア553(図6参照)の第2ギア部5532と噛合し、当該第2ギア553の回転により、スライドカム56Lをスライド移動させる。
溝部56L12〜56L14は、上面部56L1においてラック部56L11が形成された側の端部に、スライドカム56Lの長手方向に沿って形成されている。このうち、溝部56L12,56L13は、長手方向に沿って延出した後、ラック部56L11から離間する側に屈曲し、再び長手方向に沿って延出するように形成されている。
ラック部56L11に近い側に形成された溝部56L12には、前述のフロントアーム61Lを構成するアーム本体61L1の突起部61L181,61L182(図10参照)が係合する。また、溝部56L12,56L13を挟んでラック部56L11とは反対側に形成された溝部56L14には、突起部61L181が係合する。
すなわち、後に詳述するが、径寸法の大きな第1ディスクD1が搬送ユニット6により装置本体2内部に収納される際には、延出部61L18において内側に形成された突起部61L182が溝部56L12に係合するとともに、突起部61L181が溝部56L14に係合して、当該フロントアーム61Lを第1ディスクD1の端縁から離した状態で係止する。
また、径寸法の小さな第2ディスクD2が搬送ユニット6により装置本体2内部に収納される際には、延出部61L18において外側に形成された突起部61L181が溝部56L12に係合して、当該フロントアーム61Lを第2ディスクD2の端縁から離した状態で係止する。
起立部56L15〜56L17は、上面部56L1から面外方向に起立する側壁として形成されている。
このうち、起立部56L15は、上面部56L1の略中央に平面視略L字状に形成されている。この起立部56L15は、スライドカム56Lの伝達機構55に近接する方向(図30における矢印A1方向)へのスライド移動に伴って、前述のガイドロック707に形成された円筒部7072(図16および図26参照)に当接し、当該ガイドロック707を回動させる。
すなわち、起立部56L15より溝部56L14側に配置された円筒部7072は、径寸法の大きな第1ディスクD1が装置本体2に挿入された際には、図30中二点鎖線の矢印A3で示したように、ガイドロック707の回動により、起立部56L15から離間した位置に位置付けられる。
また、円筒部7072は、径寸法の小さな第2ディスクD2が挿入された際には、起立部56L15に当接し、スライドカム56Lのスライド移動に伴って、ガイドロック707を回動させる。この後、図30中一点鎖線の矢印A4で示したように、円筒部7072は、起立部56L15に沿ってスライドカム56Lの矢印A2方向に移動し、起立部56L16に達しない位置に位置付けられる。
起立部56L16,56L17は、上面部56L1の略中央から、溝部56L12〜56L14が形成された側とは反対側に形成されている。これら起立部56L16,56L17により、上面部56L1には、前述の検知アーム705、ガイドアーム706およびガイドロック707と係合する溝部56L1A〜56L1Fが形成されている。
このうち、溝部56L1Aは、上面部56L1において側面部56L3に近い側に、起立部56L16により囲まれて平面視略T字状に形成されている。この溝部56L1A内には、下部ユニット5に上部ユニット7を取り付けた際に、検知アーム705の円筒部70561(図16、図21および図22参照)が挿入される。
詳述すると、円筒部70561は、検知アーム705がディスクDの端縁に当接して検知アーム705が回動すると、溝部56L1Aにおける図30中矢印A1方向の起立部56L16端部に当接し、スライドカム56Lを矢印A1方向にスライド移動させる。このスライド移動により、ラック部56L11と第2ギア553とが噛合し、当該スライドカム56Lは、さらに矢印A1方向にスライド移動する。この際、円筒部70561は、図30中点線の矢印A5で示すように、溝部56L1Aに沿って矢印A2方向に移動して、当該溝部56L1Aにおける矢印A2方向側の起立部56L16端部に当接する。
溝部56L1Bは、上面部56L1において溝部56L1Aとは反対側に、長手方向に沿って形成されている。この溝部56L1Bには、第1ディスクD1が装置本体2内に挿入された際に、前述のガイドロック707に形成された円筒部7073(図16および図26参照)が係合する。
すなわち、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動し、起立部56L15とガイドロック707の円筒部7072とが当接して当該ガイドロック707が回動した際に、ガイドロック707の円筒部7073は、図30中二点鎖線の矢印A6で示すように、溝部56L1Bに嵌まり込む。これにより、ガイドロック707は、回動した状態、すなわち、ガイドアーム706の回動を許容した状態で係止される。
溝部56L1Cは、溝部56L1Bに対して、上面部56L1の長手方向に対する直交方向の略中央に形成されている。この溝部56L1Cには、第2ディスクD2が装置本体2内に挿入された際に、図30中一点鎖線の矢印A7で示すように、ガイドロック707の円筒部7073が嵌まり込む。これにより、溝部56L1Bに円筒部7073が嵌まり込んだ場合と同様に、ガイドロック707が回動した状態で係止される。
溝部56L1Dは、溝部56L1Cから矢印A2方向側の端部寄りに、平面視略L字状に形成されている。この溝部56L1Dには、第1ディスクD1が装置本体2内に挿入された際に、ガイドアーム706に形成された円筒部70625(図16および図24参照)が侵入する。
すなわち、スライドカム56Lがスライド移動し、ガイドアーム706の回動が許容されると、第1ディスクD1の挿入に伴って検知アーム705とガイドアーム706とが回動する。この際、溝部56L1E近傍に配置されたガイドアーム706の円筒部70625は、図30中二点鎖線の矢印A8で示すように、ガイドアーム706の回動に伴って溝部56L1C側に移動する。この後、円筒部70625は、スライドカム56Lの矢印A1方向への移動に伴って溝部56L1Dに侵入し、さらに、スライドカム56Lの長手方向に直交する方向に移動した位置に嵌まり込む。これにより、ガイドアーム706の回動が係止され、検知アーム705が第1ディスクD1から離れた状態で係止される。
溝部56L1Eは、溝部56L1Dより外側に平面視略L字状に形成されている。この溝部56L1Eには、第2ディスクD2が装置本体2内に挿入された際に、ガイドアーム706の円筒部70625が侵入する。
すなわち、第2ディスクD2が検知アーム705に当接した場合には、第1ディスクD1に当接した場合に比べ、検知アーム705の回動量が小さいので、スライドカム56Lがスライド移動しても、ガイドアーム706は大きく回動しない。このため、溝部56L1E近傍に配置されたガイドアーム706の円筒部70625は、溝部56L1C側に移動せず、スライドカム56Lの矢印A1方向への移動に伴って、図30中一点鎖線の矢印A9で示すように溝部56L1Eに侵入する。ここで、さらにスライドカム56Lが移動すると、円筒部70625は、当該スライドカム56Lの長手方向(矢印A1方向)に直交する方向で、かつ、溝部56L1Aから離間する方向に移動する。この後、円筒部70625は、溝部56L1Eの奥に嵌まり込み、当該円筒部70625の移動が規制される。これにより、ガイドアーム706の回動が係止され、検知アーム705が第2ディスクD2から離れた状態で係止される。
溝部56L1Fは、起立部56L16,56L17により、溝部56L1Aより矢印A2方向側の端部に平面視略L字状に形成されている。この溝部56L1Fには、第1ディスクD1が装置本体2内に挿入された際に、ガイドアーム706の円筒部70626(図16および図24参照)が侵入する。
すなわち、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動し、第1ディスクD1の挿入に伴ってガイドアーム706が回動すると、溝部56L1C側への円筒部70625の移動とともに、図30中二点鎖線の矢印A10に示すように、円筒部70626が溝部56L1F内に侵入する。そして、さらにスライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動すると、円筒部70626は、当該溝部56L1Fに沿って矢印A2方向に移動する。この後、円筒部70625が溝部56L1Dの奥に嵌まり込み、ガイドアーム706が回動するのに伴って、円筒部70626は、矢印A1方向に略直交し、かつ、起立部56L17から離間する方向に沿って移動し、スライドカム56Lから離れた位置に位置付けられる。この時には、溝部56L1Dに円筒部70625が嵌まり込むことで、ガイドアーム706の回動は既に係止されている。
なお、第2ディスクD2が装置本体2内に挿入された際には、円筒部70626は、図30中一点鎖線の矢印A11に示すように、溝部56L1Fに侵入せず、スライドカム56Lの外側に位置付けられる。
以上の説明では、ディスクDが挿入され、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動する場合について説明したが、ディスクDを搬出するためにスライドカム56Lの矢印A2方向にスライド移動する場合には、上記説明とは逆の動作となる。
スライドカム56Lの底面部56L2には、図31に示すように、溝部56L21,56L22および突出部56L23が形成されている。
このうち、溝部56L21は、ラック部56L11近傍に、平面視階段状に形成されており、当該溝部56L21内には、後述する挿入防止機構57を構成するスイングアーム571に設けられた円筒部5712が挿入される。そして、詳しくは後述するが、当該スイングアーム571は、溝部56L21内を摺動することで、スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動する。
溝部56L22は、スライドカム56Lの長手方向に両端部のうち、矢印A2方向側の端部に平面視略L字状に形成されている。この溝部56L22には、同じく昇降機構56を構成するリンクアーム561に設けられた円筒部561Lが挿入され、当該溝部56L22は、円筒部561Lを力点として、スライドカム56Lのスライド移動に伴って、リンクアーム561を回動させる。
突出部56L23は、底面部56L2における長手方向の略中央に形成されている。この突出部56L23は、ベースフレーム51のカム配置部514Lに設けられた圧縮ばね(図示省略)と係合し、当該圧縮ばねからの矢印A2方向への付勢力を受ける部分である。このため、スライドカム56Lは、当該反対方向に付勢されている。
スライドカム56Lの側面部56L3には、図29および図32に示すように、長手方向の両端部に、溝部56L31,56L32が形成されている。詳述すると、側面部56L3におけるラック部56L11が形成された側の端部には、溝部56L31が形成され、また、当該端部とは反対側の端部には、溝部56L32が形成されている。これら溝部56L31,56L32には、前述のホルダ52(図5参照)のスライドカム56Lに対向する面に形成された円筒部5221が係合する。
これら溝部56L31,56L32には、それぞれ、前述のホルダ52を上昇させる際に当該ホルダ52の円筒部5221が摺動する第1溝部としての上昇用溝部56L311,56L321と、当該ホルダ52を下降させる際に円筒部5221が摺動する第2溝部としての下降用溝部56L312,56L322とが形成されている。これら上昇用溝部56L311,56L321および下降用溝部56L312,56L322は、磁化曲線様の形状を有しており、互いに重ならないように、それぞれ略同じ形状で形成されている。
(7-2)リンクアーム561の構成
リンクアーム561は、本発明のリンクに相当し、スライドカム56Lとスライドカム56Rとを接続し、スライドカム56Lのスライド移動に伴って回動し、当該スライドカム56Lのスライド方向とは反対方向にスライドカム56Rをスライド移動させるアームである。このリンクアーム561は、図7に示すように、平面視略V字状を有する金属製の平板状部材であり、ベースフレーム51に形成されたリンクアーム配置部515に、当該ベースフレーム51の下面側から取り付けられる。
このリンクアーム561の略中央には、当該リンクアーム561を回動自在にリンクアーム配置部515に取り付けるねじ(図示省略)が挿通する孔部5611が形成されている。この孔部5611を挿通したねじは、リンクアーム配置部515に形成されたねじ孔5151に螺合する。
リンクアーム561の両端には、ベースフレーム51側に突出し、リンクアーム配置部515に形成された開口部515L,515Rを挿通する円筒部561L,561Rが設けられている。このうち、図7における右側に設けられた円筒部561Lは、開口部515Lを介して、スライドカム56Lの底面部56L2に形成された溝部56L22に係合する。また、図7における左側に設けられた円筒部561Rは、開口部515Rを介して、スライドカム56Rの底面部56R2に形成された溝部56R22に係合する。
(7-3)スライドカム56Rの構成
図33〜図36は、スライドカム56Rを示す図である。詳述すると、図33は、スライドカム56Rを示す斜視図である。また、図34〜図36は、スライドカム56Rを上方、下方および側方(ホルダ52に対向する側)から見た図である。なお、図33〜図36において示した矢印A1方向および矢印A2方向は、前述の矢印A1方向および矢印A2方向と同方向である。
スライドカム56Rは、本発明の第1カム部材に相当し、スライドカム56Lと対をなす合成樹脂製の平板状部材であり、ベースフレーム51に形成されたカム配置部514R(図4および図5参照)にスライド自在に配置される。そして、スライドカム56Rは、ディスクDの収納時には、カム配置部514Rにおいて、ホルダ52に沿って伝達機構55(図6参照)から離間する方向(矢印A2方向)にスライド移動し、ディスクDの搬出時には、当該伝達機構55に近接する方向(矢印A1方向)にスライド移動する。なお、スライドカム56Rは、カム配置部514Rに設けられた圧縮ばね(図示省略)により矢印A2方向に付勢されている。
このスライドカム56Rには、図33〜図36に示すように、トップフレーム701に対向する上面部56R1、ベースフレーム51のカム配置部514Rに対向する底面部56R2、および、ホルダ52に対向する側面部56R3を備えて構成されている。
上面部56R1には、図33および図34に示すように、当該上面部56R1から面外方向に起立する起立部56R11〜56R14が形成され、これら起立部56R11〜56R14により溝部56R1A〜56R1Dが形成されている。
具体的に、起立部56R11は、上面部56R1において略中央から長手方向の一方の端部(矢印A1方向の端部)側に、平面視略L字状に形成されている。この起立部56R11には、第2ディスクD2が挿入された際に、当該第2ディスクD2に当接して回動するサポートアーム704の円筒部7049(図16および図20参照)が当接する。そして、円筒部7049は、サポートアーム704の移動時に、図34中点線の矢印B1で示すように、当該起立部56R11により形成される溝部56R1Aに沿って移動する。
起立部56R12,56R13は、上面部56R1の略中央に、長手方向に沿って並列するように形成されている。このうち、起立部56R12は、側面部56R3側に形成され、また、起立部56R13は、長手方向の一方の端部(矢印A2方向の端部)側が側面部56R3に近接する方向に屈曲して形成されている。
これら起立部56R12,56R13により形成される平面視略L字状の溝部56R1Bには、図34中一点鎖線の矢印B2で示すように、装置本体2内に挿入された第2ディスクD2の端縁に当接して回動したサポートアーム704の円筒部704B(図16参照)が侵入する。そして、当該円筒部704Bが溝部56R1Bに嵌まり込むことで、回動したサポートアーム704が、第2ディスクD2の端縁から離れた状態で係止される。
起立部56R14は、起立部56R13を挟んで起立部56R12とは反対側に形成されている。
この起立部56R14および起立部56R13により形成される平面視略L字状の溝部56R1Cには、図34中二点鎖線の矢印B3で示すように、第1ディスクD1に当接して回動したサポートアーム704の円筒部704Bが侵入する。そして、溝部56R1Bの場合と同様に、当該溝部56R1Cに円筒部704Bが嵌まり込むことで、サポートアーム704が第1ディスクD1の端縁から離れた状態で係止される。
溝部56R1Dは、平面視階段形状に形成された起立部56R14により囲まれて形成されている。この溝部56R1Dには、チャックアーム708の円筒部7084(図16および図27参照)が挿入される。
すなわち、円筒部7084は、溝部56R1Dにおける図34中矢印A2方向側の端部に位置している。そして、スライドカム56Rの矢印A2方向へのスライド移動に伴って、溝部56R1Dに沿って、図34中点線の矢印B4で示した方向に移動する。この円筒部7084の溝部56R1Dに沿った移動により、チャックアーム708が回動し、これに伴って、チャックアーム709(図15参照)が回動することで、当該チャックアーム708,709とチャックプーリー710(図15参照)との係合が解除される。
底面部56R2には、図35に示すように、長手方向の一方の端部(矢印A1方向の端部)側に、後述するシャッタレバー58と係合する係合部56R21が形成されている。この係合部56R21における互いに対向する一方の側面には、矢印A1方向に向かうに従って厚さ寸法が小さくなるテーパー部56R211が形成されている。
このテーパー部56R211には、シャッタレバー58に形成された屈曲部5851(図44〜45参照)が当接する。そして、ディスクDの搬出時に、スライドカム56Rが矢印A1方向にスライド移動すると、テーパー部56R211に当接した屈曲部5811がテーパー部56R211に沿って下方に移動することでシャッタレバー58の他端が押し上げられ、シャッタ702を押し上げる。なお、シャッタレバー58によるシャッタ702の押し上げについては、後に詳述する。
底面部56R2には、係合部56R21が形成された端部とは反対側の端部(矢印A2方向側の端部)に、平面視略矩形状の溝部56R22が形成されている。この溝部56R22には、リンクアーム561の円筒部561Rが挿入される。このため、スライドカム56Lが一方にスライド移動すると、当該円筒部561Rが作用点となって、スライドカム56Rが他方にスライド移動する。
また、底面部56R2の略中央には、カム配置部514Rに設けられた圧縮ばね(図示省略)と係合する突出部56R23が形成されている。
ホルダ52に対向する面である側面部56R3の長手方向の両端には、図36に示すように、スライドカム56Lに形成された上昇用溝部56L311,56L321と側面視左右略対称な磁化曲線様の2つの溝部56R31,56R32が形成されている。具体的に、溝部56R31,56R32は、それぞれ上昇用溝部56L311,56L321と矢印A1およびA2方向の略中央を中心として略対称に形成されている。これら溝部56R31,56R32には、ホルダ52に形成された円筒部5221が係合する。
また、側面部56R3の矢印A1方向の先端部分には、前述の制御基板54に設けられた第3スイッチ544(図6参照)に当接し、当該第3スイッチ544を押圧する押圧部56R33が形成されている。
(7-4)昇降機構56の動作
ここで、昇降機構56によるホルダ52の昇降について説明する。
図37〜図39は、昇降機構56によるホルダ52および光学ユニット4の昇降を説明する図である。詳述すると、図37は、ホルダ52が下がった状態を示す図であり、図38は、ホルダ52が上がった状態を示す図である。また、図39は、ホルダ52が下がる途中の状態を示す図である。なお、図37〜図39においては、ベースフレーム51およびディスクD等の図示を省略している。また、図37〜図39において示す矢印A1方向および矢印A2方向は、図29〜図36において示した矢印A1方向および矢印A2方向と同じ方向である。
まず、ホルダ52および光学ユニット4の上昇(矢印Y1方向への移動)について説明する。
ディスクDが装置本体2内に挿入されていない場合、昇降機構56を構成するスライドカム56Lは、図37に示すように、当該スライドカム56Lの矢印A1方向の端部が、伝達機構55から離間した位置に配置されている。この際、スライドカム56Lに形成されたラック部56L11は、伝達機構55を構成する第2ギア553には噛合していない。また、スライドカム56Rは、当該スライドカム56Rの矢印A1方向の端部が、伝達機構55の第7ギア559に近接する位置に配置されている。
さらに、これらスライドカム56L,56Rに挟まれるように、光学ユニット4を支持するホルダ52が、ベースフレーム51の略中央に上下方向に移動自在に配置されている。このホルダ52に形成された4つの円筒部5221(詳しくは図5参照)は、それぞれ、スライドカム56Lの側面部56L3に形成された溝部56L31,56L32、および、スライドカム56Rの側面部56R3に形成された溝部56R31,56R32に挿入されている。
なお、この状態では、制御基板54に設けられた第3スイッチ544は、スライドカム56Rの押圧部56R33(図36参照)によって押圧されており、当該第3スイッチ544はオン状態となっている。
ここで、ディスクDが装置本体2の開口部2Aから挿入され、前述の上部ユニット7を構成する検知アーム705(図17および図21参照)が回動して、スライドカム56Lが矢印A1方向に移動すると、当該スライドカム56Lのラック部56L11と伝達機構55の第2ギア553とが噛合し、当該スライドカム56Lがさらに矢印A1方向にスライド移動する。このスライドカム56Lの矢印A1方向への移動に伴って、リンクアーム561が回動し、スライドカム56Rが矢印A2方向にスライド移動する。
これらスライドカム56L,56Rのスライド移動に伴って、ホルダ52のスライドカム56L側の端部およびスライドカム56R側の端部のそれぞれが同時に上昇(矢印Y1方向に移動)する。
具体的に、ホルダ52の円筒部5221のうち、スライドカム56L側に形成された円筒部5221は、当該スライドカム56Lの溝部56L31,56L32のうち、上昇用溝部56L311,56L321に沿って移動し、スライドカム56R側に形成された円筒部5221は、当該スライドカム56Rの溝部56R31,56R32に沿って移動する。ここで、ホルダ52は、ベースフレーム51に形成された起立部512により矢印A1方向および矢印A2方向への移動が規制され、当該起立部512に形成された切欠5121によって上下方向(矢印Y1方向および矢印Y2方向)への移動のみが許容されているため、ホルダ52は、溝部56L311,56L321,56R31,56R32に沿って上昇する。
この際、溝部56R31,56R32は、上昇用溝部56L311,56L321に対して左右が略対称な磁化曲線形状を有しているので、ホルダ52におけるスライドカム56L側の端部およびスライドカム56R側の端部のそれぞれが同時に上昇する。すなわち、ホルダ52および光学ユニット4は、ディスクDの面に対して垂直に上昇する。そして、スライドカム56L,56Rが矢印A1方向および矢印A2方向に移動し終えると、図38に示すように、ホルダ52がベースフレーム51から最も離れた位置となる。
このようなホルダ52の上昇動作により、当該ホルダ52に取り付けられた光学ユニット4が上昇し、当該光学ユニット4のターンテーブル411がディスクDをチャッキングする。
この状態では、スライドカム56Rの押圧部56R33と第3スイッチ544との当接状態が解除されており、当該第3スイッチ544はオフ状態となっている。
次に、ホルダ52および光学ユニット4の下降(矢印Y2方向への移動)について説明する。
図38において示した状態から、モータ53が逆回転すると、スライドカム56Lが矢印A2方向に移動し、また、当該スライドカム56Lに接続されたリンクアーム561を介して、スライドカム56Rが矢印A1方向に移動する。この際、ホルダ52に形成された円筒部5221のうち、スライドカム56L側の円筒部5221は、当該スライドカム56Lに形成された溝部56L31,56L32において、上昇用溝部56L311,56L321から下降用溝部56L312,56L322側に係合状態が切り替えられる。この下降用溝部56L312,56L322の形状は、スライドカム56Rの溝部56R31,56R32の形状と異なり、当該溝部56R31,56R32が円筒部5221を緩やかに下降させる形状を有しているのに対し、下降用溝部56L312,56L322は、円筒部5221を速やかに下降させる形状を有している。
このため、図39に示すように、ホルダ52におけるスライドカム56L側の端部と、スライドカム56R側の端部との下降に時間差が生じ、当該スライドカム56L側の端部が先に急速に下降し、スライドカム56R側の端部が緩やかに下降する。すなわち、ホルダ52および光学ユニット4は、下降方向(矢印Y2方向)に対して傾斜した状態で下降する。この状態では、再び、スライドカム56Rの押圧部56R33によって第3スイッチ544が押圧され、当該第3スイッチ544は、オフ状態からオン状態に切り替わる。
そして、スライドカム56L,56Rの矢印A2方向および矢印A1方向への移動が終了し、ホルダ52および光学ユニット4の下降が終了すると、再び、図37に示したように、ホルダ52および光学ユニット4は、挿入されるディスクDの面に沿う位置に戻ることとなる。
このような昇降機構56により、光学ユニット4およびホルダ52の上昇の際、すなわち、ディスクDに光学ユニット4のターンテーブル411を当接させる際には、ディスクDの面に対して垂直に光学ユニット4を上昇させることができるので、ディスクDの略中央に形成された孔部DCに光学ユニット4のターンテーブル411を精度よく適切に当接および嵌合させることができる。
一方、光学ユニット4およびホルダ52の下降の際、すなわち、ディスクDから光学ユニット4のターンテーブル411を離間させる際には、ディスクDの面および下降方向に対して傾斜するようにして、当該光学ユニット4を下降させることができるので、ディスクDと光学ユニット4のターンテーブル411との剥離に要する力を小さくすることができる。従って、ディスクDと光学ユニット4との当接状態の解除を容易に行うことができる。
(8)挿入防止機構57
挿入防止機構57は、既にディスクDが装置本体2内に収納されている場合に、他のディスクDが装置本体2内に挿入されることを防止する機構である。この挿入防止機構57は、図4に示すように、ベースフレーム51においてディスク収納用の開口部2A側に、伝達機構55の下方に配置される。この挿入防止機構57は、スイングアーム571、ロックスライダ572および2つのロックレバー573を備えて構成されている。
(8-1)スイングアーム571の構成
図40は、スイングアーム571を上方から見た図である。
スイングアーム571は、スライドカム56Lと接続され、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴って、ロックスライダ572をスライド移動させるアームである。
スイングアーム571は、図40に示すように、平面視略L字状を有する金属製の平板状部材である。このスイングアーム571には、孔部5711、ねじ孔5714および開口部5715が形成され、また、円筒部5712,5713が設けられている。
孔部5711は、スイングアーム571の略中央に形成されている。この孔部5711には、前述の伝達機構55を構成する第1ギア552(図6参照)を挿通し、当該第1ギア552とともにスイングアーム571をベースフレーム51に回動自在に支持するねじ(図示省略)が挿通する。
円筒部5712,5713は、スイングアーム571における長手方向の両端部に、伝達機構55に対向する方向に突出するようにして設けられている。このうち、スイングアーム571をベースフレーム51に配置した際にスライドカム56Lに近接する側、すなわち、孔部5711から遠い側の端部に設けられた円筒部5712は、スライドカム56Lに形成された溝部56L21に係合し、当該スライドカム56Lのスライド移動に伴って、孔部5711を中心としてスイングアーム571を矢印C1方向または矢印C2方向回動させる。
円筒部5713は、ロックスライダ572に形成された開口部5721に嵌合され、スイングアーム571の回動に伴って、当該ロックスライダ572をディスクDの挿入方向に直交する方向にスライド移動させる。
スイングアーム571における孔部5711と円筒部5713との間には、ねじ孔5714および略円弧状の開口部5715が形成されている。
ねじ孔5714には、伝達機構55を構成する第3ギア554を挿通したねじ(図示省略)が螺合する。このねじ孔5714は、ディスクDが挿入されていない場合では、第3ギア554が第1ギア552および第4ギア555と噛合し、また、ディスクDが挿入されスイングアーム571が矢印C1方向に回動した場合では、第3ギア554と第4ギア555との噛合が解除される位置に形成されている。このため、スライドカム56Lが伝達機構55に近接する方向にスライド移動し、スイングアーム571が矢印C1方向に回動した際には、第3ギア554と第4ギア555との噛合が解除され、搬送ユニット6にモータ53(図6参照)の駆動力が伝達されないこととなる。
開口部5715は、スイングアーム571が回動した際に、伝達機構55の第4ギア555に干渉しないようにするための開口であり、当該開口部5715には、第4ギア555をベースフレーム51に軸支するねじ(図示省略)が挿通する。
(8-2)ロックスライダ572の構成
図41は、ロックスライダ572を示す斜視図である。また、図42は、ロックスライダ572を上方から見た図である。なお、図41および図42において、矢印C3方向および矢印C4方向は、ロックスライダ572のスライド移動方向を示しており、この矢印C3方向および矢印C4方向は、装置本体2へのディスクDの搬送方向(前述の矢印A1方向および矢印A2方向)に直交する方向である。
ロックスライダ572は、伝達機構55を構成するベルト557の下方に配置され、2つのロックレバー573を回動させて突没させる。このロックスライダ572は、図41および図42に示すように、平面視略長方形状を有する平板状部材として構成されている。そして、ロックスライダ572には、長手方向の一方の端部、すなわち、伝達機構55の第5ギア556に近接する方向(矢印C4方向)の端部に、スイングアーム571の円筒部5713が嵌合する平面視略矩形の開口部5721が形成されている。
また、ロックスライダ572には、当該ロックスライダ572の長手方向に直交する方向の一方の端部側に、当該長手方向に沿って4つの平面視略長方形状の開口部5722〜5725が形成され、また、他方の端部側の略中央に、平面視略長方形状の開口部5726が形成されている。
これら開口部5722〜5726のうち、開口部5722,5725,5726には、ベースフレーム51に形成された略円筒状の突起(図示省略)が摺動自在に嵌合される。すなわち、これら開口部5722,5725,5726は、ロックスライダ572がベースフレーム51におけるディスクDの挿入方向に直交する方向(矢印C3方向および矢印C4方向)へのスライド移動を案内するガイド孔として機能する。
また、開口部5723には、当該開口部5723内に位置に、ベースフレーム51に設けられた引張ばね(図示省略)の一端側を支持する支持部(図示省略)が挿通される。また、開口部5724内には、当該引張ばねの他端側を支持する支持部57241(図42)が形成されている。この引張ばねにより、ロックスライダ572は、矢印C4方向に付勢されている。
さらに、ロックスライダ572の略中央には、当該ロックスライダ572の長手方向に沿い、それぞれロックレバー573が露出し、当該ロックレバー573と係合するレバー露出部5727,5728が形成されている。
このうち、開口部5721側に形成されたレバー露出部5727は、平面視略長方形状の開口部57271,57272が長手方向に沿って並列して形成されている。このうち、大きな寸法を有する開口部57271内には、ロックレバー573が位置しており、当該開口部57271は、ロックスライダ572の上面から起立する起立部57273により囲まれている。また、開口部57272には、ロックレバー573を回動自在に支持するベースフレーム51の支持部(図示省略)が挿通する。
また、レバー露出部5727には、開口部57271,57272に挟まれた領域に、ロックレバー573に当接して、当該ロックレバー573を回動させる段差部57274が形成されている。この段差部57274は、ロックレバー573を回動させるとともに、ディスク装置1を傾けた場合でも、当該ロックレバー573が、ロックスライダ572からロックレバー573が突出しないようにロックレバー573の姿勢を維持する。
さらに、レバー露出部5727には、開口部57271に隣接して、ロックレバー573を押圧する押圧部57275が形成されている。この押圧部57275は、スイングアーム571が図40中矢印C1方向に回動し、ロックスライダ572が伝達機構55の第5ギア556から離間する方向(矢印C3方向)にスライド移動する際に、ロックレバー573に当接して押圧し、当該ロックレバー573をレバー露出部5727から突出させる。
レバー露出部5728には、レバー露出部5727と同様に、開口部57281,57282、起立部57283、段差部57284および押圧部57285が形成されている。なお、これらの構成および作用については、前述のレバー露出部5727の各部57271〜57275の構成および作用と同様であるので、説明を省略する。
(8-3)ロックレバー573の構成
図43は、ロックレバー573を示す図である。詳述すると、図43は、ロックレバー573をベースフレーム51に配置した際に、当該ロックレバー573をディスクDの挿入方向から見た図である。なお、図43において示す矢印C3方向および矢印C4方向は、図41および図42において示した矢印C3方向および矢印C4方向と同一方向である。
ロックレバー573は、図4および図5に示したように、ロックスライダ572のスライド移動に伴って当該ロックスライダ572のレバー露出部5727,5728(図51および図42参照)から突出し、開口部2AからディスクDが挿入されないようにするレバーである。このロックレバー573は、図43に示すように、全体略直方体形状に形成されている。
このようなロックレバー573には、ロックレバー573の長手方向における一方の端部側に、ロックレバー573の正面側および背面側に突出し、ベースフレーム51の支持部(図示省略)に支持される略円筒状の軸部5731が形成されている。この軸部5731により、ロックレバー573が、矢印C5方向および矢印C6方向に回動自在にベースフレーム51に支持される。
また、ロックレバー573の正面側には、軸部5731と中心を同じとし、略円形状を有する姿勢維持部5732が形成されている。この姿勢維持部5732は、図43における右側、すなわち、ロックレバー573の長手方向がロックスライダ572の長手方向に沿い、当該ロックレバー573がレバー露出部5727,5728から露出していない状態(非ロック状態)での下方側が、切り欠かれたような形状を有している。この切欠部57321には、レバー露出部5727,5728に形成された段差部57274,57284(図43において二点鎖線で図示)が当接する。
すなわち、ディスクDの搬出時において、ロックスライダ572が矢印C4方向にスライド移動した際に、当該レバー露出部5727,5728の段差部57274,57284が切欠部57321に当接してロックレバー573を、レバー露出部5727,5728から露出した状態から矢印C6方向に回動させて、当該レバー露出部5727,5728から露出しないようにする。そして、当該段差部57274,57284が切欠部57321に対応した位置で停止することにより、ロックレバー573の軸部5731を中心とした回動が規制される。
ロックレバー573において、軸部5731および姿勢維持部5732が形成された側の端部には、ロックスライダ572のレバー露出部5727,5728に形成された押圧部57275,57285が当接する当接部5733が形成されている。
具体的に、ロックレバー573が前述の非ロック状態の時に、ロックスライダ572の矢印C3方向へのスライド移動に伴って、押圧部57275,57285が当接部5733に当接する。そして、ロックスライダ572の更なる矢印C3方向へのスライド移動に伴って、押圧部57275,57285が当接部5733を押すことにより、ロックレバー573は、軸部5731を中心として矢印C5方向に回動する。この際には、姿勢維持部5732の回動範囲内に、段差部57274,57284は位置せず、当該ロックレバー573の回動が許容されている。
これにより、ロックレバー573がロックスライダ572のレバー露出部5727,5728から露出し、当該ロックスライダ572の上面から面外方向に起立する状態(ロック状態)となる。
また、ロックレバー573において、当接部5733が形成された端部とは反対側の端部には、挿入規制部5734が形成されている。この挿入規制部5734には、詳しい図示を省略したが、先端が正面側に側面視略L字状に屈曲している。この挿入規制部5734は、ロックレバー573が前述のロック状態となった時に、ロックスライダ572のレバー露出部5727,5728の起立部57273,57283より高くなり、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口部6345,6346(図9参照)から上方に露出し、ディスク収納用の開口部2Aに対応した位置に突出する。この挿入規制部5734が、ロックレバー573のロック状態でレバー露出部5727,5728から露出することにより、ディスクDの挿入が防止される。
(8-4)挿入防止機構57の動作
ここで、挿入防止機構57の動作について説明する。
スライドカム56Lが伝達機構55側、すなわち、開口部2A側(矢印A1方向側)にスライド移動すると、スイングアーム571が孔部5711を中心として図40中矢印C1方向に回動する。このスイングアーム571の回動により、ロックスライダ572が図41および図42中矢印C3方向にスライド移動する。
このロックスライダ572のスライド移動により、当該ロックスライダ572に形成された押圧部57275,57285が、ロックレバー573の当接部5733を押圧し、当該ロックレバー573は、軸部5731を中心として図43中矢印C5方向に回動してロック状態となる。
これにより、ロックレバー573が、ロックスライダ572から突出し、当該ロックレバー573の挿入規制部5734が、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6346,6347(図9および図10参照)を挿通して、当該搬送ユニット6の上方に露出するので、開口部2Aが塞がれ、当該開口部2AからのディスクDの挿入が規制される。
また、スライドカム56Lが伝達機構55から離間する方向、すなわち、開口部2Aから離間する方向(矢印A2方向)にスライド移動すると、スイングアーム571が孔部5711を中心として図40中矢印C2方向に回動し、ロックスライダ572を図41および図42中矢印C4方向にスライド移動させる。
このロックスライダ572のスライド移動により、当該ロックスライダ572に形成された段差部57274,57284が、ロックレバー573の姿勢維持部5732の切欠部57321に当接する。このため、ロックレバー573は、軸部5731を中心として図43中矢印C6方向に回動して非ロック状態となる。
これにより、ロックレバー573の挿入規制部5734が搬送ユニット6の上方に露出せず、当該ロックレバー573がロックスライダ572の開口部57271,57281内に収納されるので、開口部2Aの閉塞が解除され、当該開口部2AからのディスクDの挿入が可能となる。
このような挿入防止機構57により、装置本体2内部にディスクDが挿入されている場合には、他のディスクDを当該装置本体2内部に挿入することをできなくすることができるので、それぞれのディスクDが破損することを防止することができるとともに、ディスクDに対する情報の読取および記録が妨げられることを防止することができる。また、装置本体2内部に収納したディスクDの回転中に、他のディスクDが挿入されることがなくなるので、装置本体2内部の構成部品が破損することを防ぐことができる。
(9)シャッタレバー58
(9-1)シャッタレバー58の構成
図44は、シャッタレバー58を示す斜視図である。
シャッタレバー58は、スライドカム56Rと係合して、ディスクDの搬出時に開口部2Aを覆うシャッタ702を押し上げて、当該開口部2Aを開放する合成樹脂製の一体成形品である。このシャッタレバー58は、図6に示すように、伝達機構55を構成する第7ギア559の下方(ベースフレーム51側)にベースフレーム51に回動自在に支持され、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6335(図9参照)から当該シャッタレバー58の一端が突出することで、シャッタ702を押し上げる。
このシャッタレバー58には、図44に示すように、一対の軸部581,582と、取付部583と、係止部584と、腕部585,586と、傾斜部587とが形成されている。
一対の軸部581,582は、シャッタレバー58の略中央に、それぞれ、シャッタレバー58から外側に突出するように形成されている。これら軸部581,582は、略円筒状に形成され、ベースフレーム51に形成された支持部(図示省略)にそれぞれ回動自在に支持される。すなわち、シャッタレバー58は、当該軸部581,582を中心として回動する。
取付部583は、一対の軸部581,582に挟まれる位置に、略円筒状に形成され、当該取付部583には、一端がベースフレーム51に係止され、他端が取付部583近傍に形成された係止部584に係止された捻りばね(図示省略)が取り付けられる。この捻りばねにより、シャッタレバー58は、ベースフレーム51に沿う状態、すなわち、シャッタ702に当接しない状態となるように付勢されている。
腕部585,586は、軸部581を挟んでシャッタレバー58の両端部に形成されており、当該腕部585,586は、軸部581の軸方向に略直交する方向に延出している。
このうち、腕部585の先端には、平面視略L字状に屈曲した屈曲部5851が形成されている。この屈曲部5851は、スライドカム56Rに形成された係合部56R21(図35参照)に当接している。そして、屈曲部5851は、スライドカム56Rがシャッタレバー58に近接する方向(前述の矢印A1方向)にスライド移動した際に、当該係合部56R21に形成されたテーパー部56R211に当接し、スライドカム56Rの更なるスライド移動(矢印A1方向への移動)に伴って、軸部581,582を中心としてシャッタレバー58を回動させる。すなわち、この屈曲部5851が、シャッタレバー58における力点となる。
腕部586は、軸部581から離間する方向に延出した後、上方に向かって略直角に屈曲した側面視略L字状を有し、当該腕部586の先端には、当該先端部分で略直角に屈曲し、シャッタレバー58の回動に伴ってシャッタ702に形成された当接部7024に当接して、当該シャッタ702を押し上げる押圧部5861が形成されている。この押圧部5861は、通常時には、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6335から突出しないように配置されており、シャッタレバー58の回動とともに、当該開口6335から突出して、シャッタ702を押し上げる。すなわち、この押圧部5861が、シャッタレバー58における作用点となる。
傾斜部587は、軸部581,582から見て腕部586寄りの位置に形成されている。この傾斜部587は、軸部581,582の軸方向に対して傾斜するように形成され、当該傾斜部587には、フロントアーム61Rのアーム本体61R1に形成された突起部61R19が当接する。そして、この突起部61R19が当接して、当該突起部61R19により傾斜部587が押圧されると、腕部584の押圧部5861がシャッタ702を押し上げる方向とは反対方向にシャッタレバー58が回動する。このシャッタレバー58の回動により、押圧部5861がブラケット63の開口6335から突出しない位置に位置付けられる。
(9-2)シャッタレバー58の動作
ここで、シャッタレバー58の動作について説明する。
図45は、シャッタレバー58を側方から見た図であり、また、図46は、当該シャッタレバー58を下方から見た図である。なお、図45および図46において、矢印A1,A2で示した方向は、前述の矢印A1方向および矢印A2方向と同一方向である。
シャッタレバー58は、前述のように、スライドカム56Rが当該シャッタレバー58に近接する方向にスライド移動した時に、当該スライドカム56Rのテーパー部56R211に当接してシャッタレバー58を回動させ、押圧部5861によりシャッタ702を押し上げる。
すなわち、ディスクDの搬出時にスライドカム56Rが矢印A1方向に移動すると、図45および図46に示すように、シャッタレバー58の腕部585に形成された屈曲部5851が、スライドカム56Rの矢印A1方向側の端部に形成された係合部56R21のテーパー部56R211に当接する。このテーパー部56R211は、図45に示すように、スライドカム56Rの先端側(矢印A1方向側)の厚さ寸法が小さく、矢印A2方向に向かうに従って、厚さ寸法が大きくなるように形成されているので、当該テーパー部56R211に屈曲部5851が当接した状態で、スライドカム56Rがさらに矢印A1方向にスライド移動すると、シャッタレバー58が、屈曲部5851を力点、軸部581,582を支点として、図45中矢印E1方向に回動する。
シャッタレバー58が回動すると、作用点となる腕部586の押圧部5861は、前述の搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6335から突出する。そして、押圧部5861は、ブラケット63の上方に設けられたシャッタ702の当接部7024に当接して当該シャッタ702を押し上げ、開口部2Aを開放する。
この後、ディスクDを搬出する際に、フロントアーム61Rの突起部61R19(図10参照)が傾斜部587に当接し、シャッタレバー58を、図45中矢印E2方向に回動させる。このため、図46中二点鎖線で示したように、屈曲部5851が、テーパー部56R211から外れ、テーパー部56R211を形成するスライドカム56Rの側面に当接する。
このシャッタレバー58の回動により、シャッタ702を押し上げていた押圧部5861が下がり、ブラケット63より低い位置に位置付けられる。この時には、ディスクDの開口部2Aへの搬出が完了しており、ディスクDを開口部2Aから取り出すと、シャッタ702は、当該シャッタ702に取り付けられた捻りばね(図示省略)の付勢力により、開口部2Aを閉塞する。
このようなシャッタレバー58により、使用者によるディスクDの挿入時以外では、ディスクD搬出時にのみシャッタ702が押し上げられて、開口部2Aが開放されることとなるので、装置本体2内部に塵埃が侵入することを抑制することができる。
(10)制御ユニット3
制御ユニット3は、前述のように、装置本体2を制御する回路基板として構成されている。この制御ユニット3は、前述の上部ユニット7に設けられたフォトセンサ703(図15参照)の発光部、および、下部ユニット5に設けられた制御基板54の受光部541(図6参照)によりディスクDが挿入されたことが検出されると、モータ53(図6参照)を駆動させる。これにより、搬送ユニット6によるディスクDの装置本体2内部への搬入、および、昇降機構57による光学ユニット4の上方への移動が行われる。また、制御ユニット3は、ディスクDの搬出信号が入力された場合には、モータ53を逆方向に駆動させる。これにより、光学ユニット4の下方への移動、および、搬送ユニット6によるディスクDの搬出が行われる。
図47は、制御ユニット3の機能構成を示すブロック図である。
制御ユニット3は、図47に示すように、主制御部31と、状態判定部32と、駆動制御部33とを備えて構成されている。
このうち、主制御部31は、光学ユニット4の駆動制御を含む装置本体2全体の制御を行う。例えば、主制御部31は、モータ41,43およびピックアップ42の駆動を制御するほか、当該ピックアップ42によりディスクDから読み取った情報の出力等を制御する。また、主制御部31は、装置本体2に接続された機器等の通信制御等も行う。
状態判定部32および駆動制御部33は、ディスクDの搬送時のモータ53の駆動制御を行う。
このうち、状態判定部32は、制御基板54から入力する制御信号、すなわち、受光部541、第1スイッチ542、第2スイッチ543および第3スイッチ544のそれぞれのオン/オフ状態を示すオン/オフ信号を取得して、当該各オン/オフ信号に基づいて、ディスクDの搬送状態を判定する。
すなわち、状態判定部32は、ディスクDの搬入時には、受光部541がオン状態になると、駆動制御部33により、モータ53を駆動させ、第3スイッチ544がオフ状態になると、駆動制御部33により、モータ53の駆動を停止させる。
また、状態判定部32は、ディスクDの搬出時には、受光部541のオン/オフ状態から、当該ディスクDが第1ディスクD1であるか第2ディスクD2であるかを判定し、第1ディスクD1である場合には、第2スイッチ543がオフ状態となると、駆動制御部33により、モータ53の駆動を停止させ、また、第2ディスクD2である場合には、第1スイッチ542がオフ状態となると、駆動制御部33により、モータ53の駆動を停止させる。
駆動制御部33は、状態判定部32によるディスクDの搬送状態の判定結果に基づいて、制御基板54のモータドライバ545にモータ53の駆動信号を出力する。
具体的に、駆動制御部33は、ディスクDの搬入時には、制御基板54にモータ53を正回転させる駆動信号を出力し、ディスクDの搬出時には、モータ53を逆回転させる駆動信号を出力する。また、それぞれの場合において、モータ53の駆動を停止させる際には、駆動制御部33は、制御基板54にモータ停止信号を出力する。
なお、これら状態判定部32および駆動制御部33によって実行される搬入時処理SAおよび搬出時処理SBは、後に詳述する。
(11)ディスクDの搬送
以下、装置本体2内へのディスクDの搬送時における当該装置本体2の動作について、第1ディスクD1と、当該第1ディスクD1より径寸法の小さな第2ディスクD2との場合に分けて説明する。
(11-1)第1ディスクD1の搬送
図48〜図59は、第1ディスクD1の装置本体2内への搬送過程を示す図である。また、図60および図61は、第1ディスクD1の搬入時および搬出時の受光部541および各スイッチ542〜544のオン/オフ状態を示す遷移図である。なお、図48〜図59においては、装置本体2からトップフレーム701を取り外した状態が示されており、図48〜図54、図56および図58においては、トップフレーム701に取り付けられた各部材704〜707は二点鎖線で示されている。また、図55、図57および図59には、図54、図56および図58の状態から、搬送ユニット6を省略した状態が示されている。また、図48〜図59においては、光学ユニット4は、ターンテーブル411のみを図示し、他の構成の図示を省略している。
ディスク収納用の開口部2Aから装置本体2内に挿入された第1ディスクD1は、図48から図59に示した過程を経て、装置本体2内に収納される。
具体的に、開口部2Aに第1ディスクD1がシャッタ702(図16および図17参照)を押し上げるようにして挿入されると、トップフレーム701に設けられたフォトセンサ703の発光部からの光(当該光の照射点Pは、図48〜図54、図56および図58参照)が第1ディスクD1により遮られ、図60に示すように、ベースフレーム51に設けられた制御基板54の受光部541が当該光を受光できなくなってオフ状態となり、制御ユニット3の状態判定部32により、ディスクD(第1ディスクD1)の挿入が検出される。この挿入検出により、モータ53の駆動が開始され、当該モータ53の駆動力が伝達機構55を介して搬送ユニット6に伝達され、搬送ユニット6が駆動する。なお、この状態では、図60に示すように、制御基板54(図6参照)に設けられた第1スイッチ542および第2スイッチ543は、オフ状態であり、第3スイッチ544は、オン状態となっている。
第1ディスクD1がさらに挿入されると、図48に示すように、当該第1ディスクD1の端縁が、フロントアーム61L,61Rにおいて開口部2A側に設けられた第1ローラ61L5,61R5に当接し、当該第1ローラ61L5,61R5によって把持される。この際、図48において、第1ディスクD1の左側端縁を把持する第1ローラ61L5は左回りに回転し、当該第1ディスクD1の右側端縁を把持する第1ローラ61R5は右回りに回転しているので、第1ローラ61L5,61R5の第1ディスクD1に対する当接および把持に伴って、図49に示すように、第1ディスクD1は矢印A2方向に移動し、フロントアーム61L,61Rは、各フロントアーム61L,61Rが接続されたリンクアーム62L,62Rにより、互いに離間する方向に同期を取りながら扇状に開くように回動する。この際、フロントアーム61Rに形成された押圧部61R18が、第1スイッチ542に当接および押圧するので、当該第1スイッチ542は、図60に示すように、オン状態に切り替わる。
第1ローラ61L5,61R5が回転し続けて、さらに第1ディスクD1が矢印A2方向に搬入されると、図50に示すように、上部ユニット7を構成するサポートアーム704の当接部704Aに第1ディスクD1の端縁が当接する。このサポートアーム704は、光学ユニット4のターンテーブル411に第1ディスクD1の端縁が当たらないように当該端縁を拾い上げ、第1ディスクD1と光学ユニット4およびホルダ52とが略平行となるように第1ディスクD1の姿勢を維持する。そして、このサポートアーム704は、第1ディスクD1の矢印A2方向への搬入に伴って、サポートアーム704の孔部7043を中心として回動する。この状態では、フロントアーム61Rの押圧部61R18が、第2スイッチ543を押圧しており、当該第2スイッチ543は、図60に示すように、オン状態に切り替わっている。
第1ディスクD1が矢印A2方向に搬入され、当該第1ディスクD1の中心が、第1ローラ61L5,61R5を結ぶ直線を通過すると、図51に示すように、第2ローラ61L6,61R6が第1ディスクD1の左右の端縁に当接し、当該端縁を把持する。この際、第1ローラ61L5,61R5と第1ディスクD1との係合が解除され、第2ローラ61L6,61R6が第1ディスクD1を搬入する。なお、図50において示した位置から図51において示した位置に第1ディスクD1が移動する際に、図60において、一時的に受光部541がオン状態となるが、これは、フォトセンサ703の発光部から射出された光が、第1ディスクD1の孔部DCを通過して受光部541に受光されるためである。
第2ローラ61L6,61R6により、第1ディスクD1がさらに矢印A2方向に搬入されると、図52に示すように、上部ユニット7を構成するガイドロック707の円筒部7074(図25および図26参照)に第1ディスクD1の端縁が当接する。そして、当該第1ディスクD1の矢印A2方向への搬入に伴って、ガイドロック707が、孔部70713を中心として図52における左回りに回動する。このガイドロック707の回動により、当該ガイドロック707とガイドアーム706との係合が解除され、ガイドアーム706の回動が許容される。
ガイドロック707が回動した後、さらに第1ディスクD1が矢印A2方向に搬入されると、図53に示すように、検知アーム705の駒部材7058(図21参照)に、第1ディスクD1の端縁が当接する。そして、さらに第1ディスクD1が搬入されると、検知アーム705が、当該検知アーム705の突起部70521を中心として図53において左回りに、規制部70531(図22参照)がガイドアーム706の側面部70622に当接するまで回動する。この検知アーム705の回動により、図54に示すように、当該検知アーム705の円筒部70561(図21および図22参照)がスライドカム56Lを矢印A1方向にスライド移動させる。
そして、このスライドカム56Lの移動により、図55に示すように、当該スライドカム56Lの矢印A1方向の端部に形成されたラック部56L11(図29および図30参照)と、伝達機構55を構成する第2ギア553とが噛合し、当該スライドカム56Lが矢印A1方向にさらにスライド移動する。また、これに伴って、図56に示すように、リンクアーム561(図7参照)が回動し、スライドカム56Rが矢印A2方向にスライド移動する。
この際、スライドカム56Lの矢印A1方向の端部に形成された溝部56L12に、フロントアーム61Lの延出部61L18に形成された突起部61L182(図10参照)が係合し、溝部56L14に突起部61L181が係合する。
また、ガイドアーム706に形成された円筒部70625,70626が、スライドカム56Lの起立部56L16,56L17により形成された溝部56L1D,56L1F(図30参照)に侵入する。さらに、ガイドロック707に形成された円筒部7073(図25および図26参照)が、当該スライドカム56Lの溝部56L1Bに侵入する。
さらに、この状態では、図57に示すように、スライドカム56Lの矢印A1方向への移動により、挿入防止機構57を構成するスイングアーム571が図57における左回りに回動して、ロックスライダ572が矢印C3方向にスライド移動するとともに、当該スイングアーム571に回転自在に取り付けられた第3ギア554が、第4ギア555から離間する。このため、フロントアーム61L,61Rにモータ53の駆動力が伝達されないこととなるが、既にこの状態では、図56および図57に示すように、第1ディスクD1の孔部DCが、光学ユニット4を構成するモータ41のターンテーブル411の位置と平面的に見て一致する位置まで到達しているため、当該第1ディスクD1を搬入する必要がない。
加えて、図56および図57では詳しい図示を省略したが、スライドカム56Rの起立部56R14により形成される溝部56R1Dに円筒部7084が係合するチャックアーム708(図17参照)が、当該スライドカム56Rのスライド移動に伴って回動し、チャックアーム709を回動させる。これらチャックアーム708,709の回動により、当該チャックアーム708,709と係合し、これらによってトップフレーム701の開口部7011から浮き上がっていたチャックプーリー710が下降する。
図56および図57の状態からスライドカム56Lが矢印A1方向にさらに移動し、スライドカム56Rが矢印A2方向に移動すると、図58に示すように、スライドカム56Lの溝部56L12,56L14に係合したフロントアーム61Lの突起部61L182,61L181が、当該溝部56L12,56L14に沿って装置本体2の外側に移動する。これにより、フロントアーム61Lと、当該フロントアーム61Lにリンクアーム62L,62Rを介して接続されたフロントアーム61Rとが、互いに離間する方向に回動する。そして、これらフロントアーム61L,61Rに設けられた第2ローラ61L6,61R6と、第1ディスクD1の端縁とが離間した状態で、溝部56L12,56L14によってフロントアーム61L,61Rが係止される。
また、このスライドカム56Rの矢印A2方向へのスライド移動によって、サポートアーム704の円筒部704Bが、スライドカム56Rの起立部56L13,56R14により形成される溝部56R1Cに嵌まり込む。これにより、サポートアーム704の当接部704Aが、第1ディスクD1の端縁から離間した位置で、当該サポートアーム704に取り付けられた捻りばね(図示省略)の付勢力に抗して、サポートアーム704が係止される。
さらに、当該スライドカム56Rのスライド移動により、チャックアーム708,709が回動して、当該チャックアーム708,709のそれぞれの当接部7083,7092が、チャックプーリー710から完全に離間する。このため、チャックプーリー710およびターンテーブル411による第1ディスクD1のチャッキングが可能となる。
加えて、スライドカム56Lの矢印A1方向へのスライド移動によって、ガイドアーム706の円筒部70625、および、ガイドロック707の円筒部7073が、スライドカム56Lの起立部56L16により形成される溝部56L1D,56L1Bにそれぞれ嵌まり込む。これにより、検知アーム705の駒部材7058、および、ガイドロック707の円筒部7074が第1ディスクD1の端縁から離間した位置で、検知アーム705が回動自在に取り付けられたガイドアーム706およびガイドロック707が、それぞれに取り付けられた捻りばね(図示省略)の付勢力に抗して係止される。
ここで、スライドカム56L,56Rがそれぞれ矢印A1方向および矢印A2方向にスライド移動するにより、前述のように、光学ユニット4が載置されたホルダ52が、第1ディスクD1の面に対して垂直に上昇し、当該光学ユニット4のターンテーブル411が第1ディスクD1の孔部DCに嵌合される。この際、チャックプーリー710内部に設けられた磁石により、当該チャックプーリー710とターンテーブル411とが、第1ディスクD1をチャッキングする。この第1ディスクD1のチャッキング完了とともに、スライドカム56Rの押圧部56R33と、第3スイッチ544との当接状態が解除され、当該第3スイッチ544は、図60に示すように、オフ状態に切り替わる。
さらに、図59に示すように、ロックスライダ572の矢印C3方向へのスライド移動により、当該ロックスライダ572のレバー露出部5727,5728に形成された押圧部57275,57285が、当該レバー露出部5727,5728の開口部57271,57281に対応する位置に設けられたロックレバー573の当接部5733を押圧して、ロックレバー573を回動させる。これにより、図59に示すように、ロックレバー573がロックスライダ572から突出し、図58に示すように、当該ロックレバー573の挿入規制部5734が、搬送ユニット6のブラケット63に形成された開口6345,6346から露出するので、他のディスクDが開口部2Aから挿入されることが防止される。
そして、制御ユニット3が第3スイッチ544のオフ状態への切替を検出し、モータ53の駆動を停止させる。
以上により、第1ディスクD1の装置本体2内への搬送(矢印A2方向への搬入)が終了する。
一方、第1ディスクD1の装置本体2内から搬出(矢印A1方向への搬出)は、以上説明した装置本体2内への搬入と逆の過程を経て行われるが、その際に、前述のシャッタレバー58によるシャッタ702の押し上げ、および、昇降機構56による光学ユニット4およびホルダ52の降下が行われる。
なお、フロントアーム61L,61Rの第1ディスクD1の端縁に対する当接時の回動は、リンクアーム62Rに係合する捻りばねの付勢力621により行われる。また、サポートアーム704、検知アーム705、ガイドアーム706およびガイドロック707の回動は、それぞれに取り付けられた捻りばね(図示省略)の付勢力により行われる。また、第1ディスクD1の搬出開始時には、フォトセンサ703(図15および図17参照)の発光部からの光が当該第1ディスクD1により遮られているため、受光部541は、図61に示すように、オフ状態となっている。
具体的に、モータ53が第1ディスクD1を装置本体2内に搬入する際とは逆に回転することにより、スライドカム56Lの矢印A2方向にスライド移動する。これに伴って、スライドカム56Rが矢印A1方向にスライド移動することにより、当該スライドカム56Rの押圧部56R33により、制御基板54の第3スイッチ544が押圧され、当該第3スイッチ544は、図61に示すように、オン状態に切り替わる。また、この際、スライドカム56Rに形成されたテーパー部56R211にシャッタレバー58の屈曲部5851が当接する。そして、屈曲部5851がテーパー部56R211に沿って移動することで、シャッタレバー58が回動し、当該シャッタレバー58の押圧部5861が、ブラケット63の開口6335から突出して、シャッタ702の当接部7024を押し上げる。これにより、シャッタ702が押し上げられ、開口部2Aが開放される。なお、シャッタレバー58は、フロントアーム61Rの突起部61R19による押圧によって逆方向に回動し、押圧部5861と、シャッタ702の当接部7024との当接状態が解除される。
また、スライドカム56Lの矢印A2方向への移動により、スイングアーム571が回動してロックスライダ572が矢印C4方向にスライド移動する。これにより、ロックレバー573の切欠部57321に、ロックスライダ572の段差部57274,57284が当接して、当該ロックレバー573を、ロックスライダ572から突出する方向とは反対方向に回動させる。これにより、ロックレバー573がロックスライダ572のレバー露出部5727,5728内に収納されるので、装置本体2内に収納された第1ディスクD1の矢印A1方向への搬出が妨げられることがなくなる。
さらに、前述のように、スライドカム56L,56Rのスライド移動に伴って、ホルダ52が第1ディスクD1の面および当該ホルダ52の降下方向に対して傾斜した状態で降下する。このため、光学ユニット4は、スライドカム56L側が先に降下し、スライドカム56L,56Rのスライド移動に伴って、スライドカム56R側が後に降下する。このため、光学ユニット4のターンテーブル411およびチャックプーリー710の第1ディスクD1のチャッキング解除時の力を低減することができ、当該チャッキングの解除を容易に行うことができる。
さらに、フロントアーム61L,61Rが互いに近接する方向に回動して第1ディスクD1を搬出する際に、当該フロントアーム61Rの押圧部61R18により、図61に示すように、第2スイッチ543および第1スイッチ542が、この順でオフ状態に切り替わる。そして、第2スイッチ543がオフ状態に切り替わり、制御ユニット3に当該第2スイッチ543がオフ状態となったことを示すオフ信号が入力すると、制御ユニット3の状態判定部32が、駆動制御部33を介して、制御基板54にモータ駆動停止信号を出力する。これにより、フロントアーム61L,61Rの第1ローラ61L5,61R5が第1ディスクD1の端縁を把持し、当該第1ディスクD1の略2/3が開口部2Aから露出した状態(図49において示した状態)で、モータ53の駆動が停止する。このため、第1ディスクD1が、開口部2Aから転落することが防がれる。
(11-2)第2ディスクD2の搬送
図62〜図72は、第2ディスクD2の装置本体2内への搬送過程を示す図である。また、図73および図74は、第2ディスクD2の搬入時および搬出時の受光部541および各スイッチ542〜544のオン/オフ状態を示す遷移図である。なお、図62、図63および図66〜図72においては、装置本体2からトップフレーム701を取り外した状態が示されており、当該トップフレーム701に取り付けられた各部材704〜707は二点鎖線で示されている。また、これら各図においては、光学ユニット4は、ターンテーブル411のみを図示し、他の構成の図示を省略している。さらに、図64および図65は、ロックアーム61L7と溝部7016Lとの係合状態を示している。
第1ディスクD1より径寸法の小さな第2ディスクD2の装置本体2内への搬送過程は、当該第1ディスクD1の場合と同様であるが、フロントアーム61L,61R、サポートアーム704、検知アーム705、ガイドアーム706およびガイドロック707の各係止位置が異なる。
具体的に、装置本体2に形成されたディスク収納用の開口部2Aから第2ディスクD2が挿入されると、前述のようにベースフレーム51に設けられた制御基板54に入射するフォトセンサ703からの光(当該光の照射点Pの位置は、第1ディスクD1の場合と同じであり、図62、図63および図66〜図72参照)が第2ディスクD2によって遮られ、図73に示すように、当該制御基板54の受光部541がオフ状態となることにより、当該第2ディスクD2の挿入が検出され、モータ53が駆動する。そして、第2ディスクD2が開口部2Aの略中央に挿入された場合には、図62に示すように、フロントアーム61L,61Rに設けられた第2ローラ61L6,61R6により、当該第2ディスクD2の端縁が把持される。なお、この状態では、図73に示すように、制御基板54の第1スイッチ542および第2スイッチ543はオフ状態となっており、第3スイッチ544はオン状態となっている。
ここで、図63および図64に示すように、開口部2Aの左側の端部寄りの位置に第2ディスクD2が挿入された場合には、当該第2ディスクD2の端縁は、まず、フロントアーム61Lの第1ローラ61L5に把持される。そして、制御基板54により、第2ディスクD2の挿入が検出されると、モータ53の駆動に伴って第1ローラ61L5が回転し、第2ディスクD2を装置本体2内に引き込む。この際、図64に示すように、フロントアーム61Lに設けられたロックアーム61L7の当接部61L74(図11参照)に第2ディスクD2の端縁が当接し、当該ロックアーム61L7は、孔部61L711を中心として、他方のフロントアーム61Rから離間する方向(図64における左回り)に回動する。
この状態から、使用者により第2ディスクD2がさらに押し込まれると、図65に示すように、ロックアーム61L7とともに、フロントアーム61Lがフロントアーム61Rから離間する方向(図65における左回り)に回動する。この際、ロックアーム61L7の突起部61L72が、トップフレーム701に形成された溝部7016Lの回動規制部7016L1に嵌まり込むため、ロックアーム61L7のさらなる回動が規制される。
そして、ロックアーム61L7の規制部61L73が、フロントアーム61Lの回動に伴って、当該フロントアーム61Lの第1ローラ支持部61L13における第1ローラ61L5に対向する側とは反対側に当接するため、フロントアーム61Lのさらなる回動が規制される。この状態では、フロントアーム61L,61Rに設けられた第2ローラ61L6,61R6間の距離は、第2ディスクD2の直径寸法より小さい距離となっており、当該第2ローラ61L6,61R6間の距離が、第2ディスクD2の直径寸法より広がることが規制される。
この後、第1ローラ61L5の回転に伴って第2ディスクD2が装置本体2内部に引き込まれ、当該第2ディスクD2の端縁は、図65および図66に示すように、フロントアーム61Lに設けられた第2ローラ61L6に受け渡されて把持される。そして、第2ローラ61L6の回転により、第2ディスクD2は更に装置本体2内部に引き込まれるが、この際、第2ローラ61L6,61R6間の距離は第2ディスクD2の直径寸法より小さいので、フロントアーム61Rに設けられた第2ローラ61R6が、第2ディスクD2の端縁を確実に把持する。これにより、第2ディスクD2が開口部2Aの中央に位置するとともに、当該第2ディスクD2の端縁を、フロントアーム61L,61Rのそれぞれの第2ローラ61L6,61R6が把持することで、図62において示した状態となる。
なお、開口部2Aの右側の端部寄りに第2ディスクD2が挿入された場合には、フロントアーム61Rに設けられた第1ローラ61R5、ロックアーム61R7および第2ローラ61R6が、同様に当該第2ディスクD2を、開口部2Aの中央に位置させる。
従って、第2ディスクD2が開口部2Aの端部寄りに挿入された場合でも、当該第2ディスクD2は、第2ローラ61L6,61R6のそれぞれにより把持されることとなる。
また、このようにして、第2ディスクD2が第2ローラ61L6,61R6のそれぞれにより把持されるようになると、当該第2ディスクDに当接していたロックアーム61L7(ここでは、ロックアーム61L7とする)が、当該ロックアーム61L7に係合する捻りばね(図示省略)の付勢力により、開口部2Aに近接する方向に回動する。ここで、ロックアーム61L7は第2ディスクD2に当接していないため、フロントアーム61Lが、フロントアーム61Rから離間する方向に回動した場合における当該ロックアーム61L7の突起部61L72が溝部7016Lを摺動する位置がずれることとなる。
このため、第2ローラ61L6,61R6の回転により、第2ディスクD2が矢印A2方向に搬入される際に、フロントアーム61L,61Rが互いに離間する方向に回動しても、ロックアーム61L7,61R7の突起部61L72,61R72が、溝部7016L,7016Rの回動規制部7016L1,7016R1にそれぞれ嵌まり込まないようになる。これにより、フロントアーム61L,61Rの互いに離間する方向への回動が許容され、第2ディスクD2の搬入が滞り無く適切に行われる。
そして、フロントアーム61L,61Rの第2ローラ61L6,61R6のそれぞれにより、第2ディスクD2の端縁が把持されると、図67に示すように、第2ローラ61L6,61R6は互いに逆方向に回転(図67において第2ローラ61L6の左回りの回転、および、第2ローラ61R6の右回りの回転)するとともに、互いに同期を取りながら、扇状に広がるように、それぞれ離間する方向に回動して、第2ディスクD2を装置本体2の内部に向かって矢印A2方向に搬入する。この状態で、フロントアーム61Rの押圧部61R18が制御基板54の第1スイッチ542を押圧するので、当該第1スイッチ542は、図73に示すように、オン状態に切り替わる。
さらに第2ディスクD2が矢印A2方向に搬入されると、図68に示すように、当該第2ディスクD2の端縁に、サポートアーム704の当接部704Aが当接する。また、このサポートアーム704は、第2ディスクD2の矢印A2方向への搬入に伴って、当該サポートアーム704の孔部7043を中心として捻りばね(図示省略)の付勢力に抗して、図68において右回りに回動する。このようなサポートアーム704により、第2ディスクD2が光学ユニット4のターンテーブル411に当たることを防ぐことができる。この状態で、フロントアーム61Rの押圧部61R18が第2スイッチ543を押圧し、当該第2スイッチ543は、図73に示すように、オン状態に切り替わる。
フロントアーム61L,61Rがさらに開き、第2ディスクD2が更に矢印A2方向に搬入されると、図69に示すように、ガイドアーム706に取り付けられた検知アーム705の駒部材7058に当該第2ディスクD2の端縁が当接する。そして、検知アーム705は、第2ディスクD2によって押し込まれると、図70に示すように、突起部70521を中心として、当該検知アーム705の規制部70531がガイドアーム706の側面部70622に当接するまで、図70において左回りに回動する。なお、図68において示した位置から図69において示した位置に第2ディスクD2が移動する際に、図73において、一時的に受光部541がオン状態となるが、これは、フォトセンサ703の発光部から射出された光が、第2ディスクD2の孔部DCを通過して受光部541に受光されるためである。
この際、検知アーム705に形成され、スライドカム56Lの溝部56L1Aに係合する円筒部70561が、当該溝部56L1Aを形成する起立部56L16を矢印A1方向に押すことにより、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動する。
このスライドカム56Lのスライド移動により、当該スライドカム56Lの矢印A1側の端部に形成されたラック部56L11と、伝達機構55を構成する第2ギア553とが噛合する。この第2ギア553は、モータ53の駆動力が伝達されて図70において左回りに回転しており、当該第2ギア553の回転により、スライドカム56Lは更に矢印A1方向に移動し、これに伴って、リンクアーム561を介して、スライドカム56Rが矢印A2方向にスライド移動する。この状態では、フォトセンサ703の発光部から射出された光が、第2ディスクD2によって遮られることがなくなるので、図73に示すように、制御基板54の受光部541が当該光を受光してオフ状態からオン状態に切り替わる。
第2ギア553により、スライドカム56Lが矢印A1方向に移動すると、図71に示すように、当該スライドカム56Lに形成された起立部56L15が、ガイドロック707の円筒部7072を押すことにより、当該ガイドロック707が孔部70713を中心として、捻りばねの付勢力に抗して回動する。このガイドロック707の回動により、ガイドアーム706の回動規制が解除される。
また、サポートアーム704に形成された円筒部7049が、スライドカム56Rの移動に伴って、起立部56R11に当接する。そして、当該スライドカム56Rの矢印A1方向への移動により、円筒部7049が起立部56R11により形成される溝部56R1Aに沿って移動することで、サポートアーム704が第2ディスクD2から離間する。
さらに、フロントアーム61Lの延出部61L18に形成された突起部61L181が、スライドカム56Lの溝部56L12に侵入する。
そして、第2ディスクD2が矢印A2方向に更に搬入され、当該第2ディスクD2の孔部DCの位置が、光学ユニット4のターンテーブル411に対応した位置に配置されると、スライドカム56Lの移動により、図72に示すように、溝部56L12に侵入していた突出部61L181を有するフロントアーム61Lが第2ディスクD2の外側に回動するとともに、フロントアーム61Rも第2ディスクD2の外側に回動する。このため、これらフロントアーム61L,61Rに設けられた第2ローラ61L6,61R6がほぼ同時に第2ディスクD2の端縁から離間する。
この第2ローラ61L6,61R6と第2ディスクD2との離間とともに、スライドカム56Lに係合するスイングアーム571が回動することで、当該スイングアーム571に回転自在に取り付けられた第3ギア554が、第4ギア555から離間する。このため、第2ローラ61L6,61R6の回転が停止する。
さらに、この際、サポートアーム704の円筒部704B(図16参照)が、スライドカム56Rの起立部56R12,56R13により形成される溝部56R1Bに嵌まり込むことにより、当該サポートアーム704が、第2ディスクD2から離間した位置で係止される。
また、スライドカム56Rの起立部56R14により形成される溝部56R1Dに係合する円筒部7084を有するチャックアーム708(図27参照)が、当該円筒部7084の溝部56R1Dに沿って移動することにより回動してチャックアーム709を回動させる。これにより、チャックアーム708,709とチャックプーリー710との係合が解除され、光学ユニット4のターンテーブル411およびチャックプーリー710による第2ディスクD2のチャッキングが可能となる。
そして、これらに同期して、ガイドアーム706の円筒部70625およびガイドロック707の円筒部7073が、スライドカム56Lの起立部56L16により形成される溝部56L1C,56L1Eにそれぞれ嵌まり込むことにより、当該ガイドアーム706およびガイドロック707が、第2ディスクD2から離間した状態で係止される。
従って、第2ディスクD2は、この状態では、各アーム61L,61R,704,705,706およびガイドロック707から離間した状態となる。
そして、さらにスライドカム56Lが矢印A1方向にスライド移動すると、前述のように、光学ユニット4を載置したホルダ52が、第2ディスクD2の面に対して垂直に上昇して、当該光学ユニット4のターンテーブル411が第2ディスクD2の孔部DCに嵌合される。また、この際、チャックアーム708,709との係合が解除されたチャックプーリー710と、ターンテーブル411とが、第2ディスクD2を挟持して、当該第2ディスクD2のチャッキングが完了する。
そして、このスライドカム56Lのスライド移動により、スイングアーム571がさらに回動し、ロックスライダ572を矢印C3方向にスライド移動させる。これにより、前述のように、ロックスライダ572がロックレバー573を回動させ、当該ロックレバー573の挿入規制部5734が、ブラケット63の開口6345,6346から突出する。これにより、他のディスクDが挿入されることを防止することができる。
そして、前述の第2ディスクD2のチャッキングの完了に伴って、スライドカム56Rの押圧部56R33と、制御基板54の第3スイッチ544との当接状態が解除され、当該第3スイッチ544は、図73に示すように、オフ状態に切り替わる。これにより、第3スイッチ544がオフ状態となったことを示すオフ信号が制御基板54から制御ユニット3に出力され、当該制御ユニット3により、モータ53の駆動が停止される。
以上により、第2ディスクD2の装置本体2内への搬送(矢印A2方向への搬入)が終了する。
一方、第2ディスクD2の装置本体2外への搬出(矢印A1方向への搬出)時には、前述の第1ディスクD1の搬出時と同様に、シャッタレバー58によるシャッタ702の押し上げ、ロックスライダ572の矢印C4方向へのスライド移動によるロックレバー573の没入、並びに、昇降機構56による光学ユニット4の第2ディスクD2の面および降下方向に対して傾斜した降下が行われ、上記第2ディスクD2の装置本体2内への搬入時とは逆の過程を経て、当該第2ディスクD2は搬出される。そして、第2ディスクD2が開口部2Aから取り出されると、捻りばねの付勢力により、シャッタ702が下げられて、ディスク収納用の開口部2Aが閉塞される。
すなわち、第2ディスクD2の搬入時とは逆方向に回転するモータ53の駆動により、スライドカム56Rが矢印A1方向にスライドすると、当該スライドカム56Rの押圧部56R33と、制御基板54の第3スイッチ544とが当接状態となり、当該第3スイッチ544は、押圧部56R33により押圧されて、図74に示すように、オン状態に切り替わる。そして、スライドカム56Lの矢印A2方向へのスライドに伴って、捻りばね(図示省略)の付勢力によって回動するサポートアーム704および検知アーム705により、第2ディスクが図72において示した状態から図71および図70の状態を経て、矢印A1方向に搬送される。そして、さらにスライドカム56Lが矢印A2方向にスライドすると、図69において示したように、フロントアーム61L,61Rが互いに近接する方向に回動し、当該フロントアーム61L,61Rの第2ローラ61L6,61R6が、第2ディスクD2の端縁を把持する。
この後、図68において示したように、フロントアーム61L,61Rの第2ローラ61L6,61R6によって、第2ディスクD2が矢印A1方向に搬送される。そして、当該第2ディスクD2がさらに矢印A1方向に搬送されるのに伴って、フロントアーム61L,61Rが互いに近接する方向に回動した状態(図67において示した状態)となると、フロントアーム61Rの押圧部61R18が第2スイッチ543および第1スイッチ542からこの順で離間し、図74に示すように、まず、第2スイッチ543がオフ状態に切り替わり、次に、第1スイッチ542がオフ状態に切り替わる。この第1スイッチ542のオフ状態への切替により、制御ユニット3が、モータ53の駆動を停止させる。
この状態では、図67に示すように、第2ディスクD2の略1/4に相当する領域が、開口部2Aから露出した状態となり、当該第2ディスクD2の端縁は、フロントアーム61L,61Rの第2ローラ61L6,61R6によって把持されている。このため、第2ディスクD2は、開口部2Aから転落することが防がれるとともに、当該開口部2Aからの取り出しが可能となる。そして、使用者により、第2ディスクD2が開口部2Aから取り出されると、制御基板54の受光部541が、フォトセンサ703からの光を受光し、図74に示すように、オン状態に切り替わる。このように、第2ディスクD2の搬出に伴って、受光部541および各スイッチ542〜544のオン/オフ状態も切り替わる。
(12)制御ユニット3による搬送処理
次に、制御ユニット3(図47参照)により実行され、ディスクDの搬入時および搬出時のモータ53の駆動を制御する搬入時処理SAおよび搬出時処理SBについて説明する。
(12-1)搬入時処理SA
図75は、制御ユニット3により実行される搬入時処理SAの処理フローを示す図である。
搬入時処理SAは、フォトセンサ703の発光部から射出された光が、開口部2Aに挿入されたディスクDによって遮られて、制御基板54の受光部541がオフ状態となり、当該制御基板54から当該受光部541がオフ状態となったことを示すオフ信号が、制御ユニット3に入力することにより、当該制御ユニット3により実行される。
具体的に、搬入時処理SAにおいては、制御基板54から受光部541がオフとなったことを示すオフ信号が入力すると、図75に示すように、制御ユニット3の状態判定部31が、制御基板54から入力する各種信号のうち第1スイッチ542の状態を示す信号がオフ信号であるか否かを判定する(ステップSA01)。すなわち、状態判定部32は、当該第1スイッチ542がオフ状態であるか否かを判定する。
そして、第1スイッチ542がオン状態であると判定した場合には、状態判定部32は、既にディスクDが挿入されていると判定して、搬入時処理SAを終了する。
一方、第1スイッチ542がオフ状態であると判定した場合には、状態判定部32は、制御基板54から入力する第2スイッチ543の状態に係る信号から、当該第2スイッチ543がオフ状態であるか否かを判定する(ステップSA02)。そして、第2スイッチ543がオン状態であると判定した場合には、状態判定部32は、同様に、搬入時処理SAを終了する。
また、第2スイッチ543がオフ状態であると判定した場合には、状態判定部32は、制御基板54から入力する第3スイッチ544の状態に係る信号から、当該第3スイッチ544がオン状態であるか否かを判定する(ステップSA03)。そして、第3スイッチ544がオフ状態であると判定した場合には、状態判定部32は、同様に、搬入時処理SAを終了する。
なお、これらステップSA01〜SA03での判定において、受光部541がオフ状態となった際に、第1スイッチ542および第2スイッチ543がオン状態である場合、および、第3スイッチ543がオフ状態である場合は、既にディスクDが装置本体2内部に収納され、前述の挿入防止機構57が機能している場合には生じ得ない。しかしながら、装置本体2の誤動作を防止するために、ステップSA01〜SA03は、搬入時処理SAに組み込まれている。このため、これらのステップSA01〜SA03は、省略してもよい。
一方、ステップSA03において、状態判定部32が、第3スイッチ544がオン状態であると判定した場合、駆動制御部33は、制御基板54のモータドライバ545に、モータ53を正回転させるモータ駆動信号を出力する(ステップSA04)。これにより、モータドライバ545が、モータ53を正回転させるので、図60および図73にて示したように、ディスクDの搬入が開始される。
このステップSA04の後、状態判定部32は、再び制御基板54から入力する第3スイッチ544の状態に係る信号から、当該第3スイッチ544がオフ状態であるか否かを判定する(ステップSA05)。ここで、前述のように、ディスクDが搬入中であり、当該ディスクDのチャッキングが完了していない場合には、第3スイッチ544はオン状態となっており、状態判定部32が、当該第3スイッチ544がオン状態であると判定した場合には、当該状態判定部32は、第3スイッチ544がオフ状態となるまで待機する。
一方、ディスクDのチャッキングが完了し、図60および図73にて示したように、第3スイッチ544がオフ状態となり、状態判定部32が、当該第3スイッチ544のオフ状態への切替を検出した場合には、駆動制御部33は、制御基板54のモータドライバ545に、モータ53の駆動を停止させるモータ停止信号を出力する(ステップSA06)。これにより、モータ53の駆動が停止し、ディスクDの搬入が完了する。
以上により、制御ユニット3による搬入時処理SAが終了する。
(12-2)搬出時処理SB
図76は、制御ユニット3により実行される搬出時処理SBの処理フローを示す図である。
搬出時処理SBは、図示しないイジェクトスイッチの入力等により、制御ユニット3にディスクDの搬出信号が入力した場合に、当該制御ユニット3により実行される。
具体的に、搬出時処理SBにおいては、図76に示すように、制御ユニット3の状態判定部32が、制御基板54から入力する第3スイッチ544がオフ状態であるか否かを判定する(ステップSB01)。すなわち、このステップSB01においては、状態判定部32は、ディスクDがチャッキングされているか否かを判定する。
このステップSB01において、状態判定部32が、第3スイッチ544がオン状態であると判定した場合には、ディスクDのチャッキングが行われていない、すなわち、装置本体2内部にディスクDが収納されていないと判定して、搬出時処理SBを終了する。
一方、ステップSB01において、状態判定部32が、第3スイッチ544がオフ状態であると判定した場合、すなわち、ディスクDがチャッキングされていると判定した場合には、当該状態判定部32は、チャッキングされているディスクDが第1ディスクD1および第2ディスクD2のどちらであるかを判定するために、受光部541がオフ状態であるか否かを判定する(ステップSB02)。
すなわち、径寸法の大きな第1ディスクD1が装置本体2内に収納されている場合には、当該第1ディスクD1によって受光部541に入射する光が遮られるため、図61において示したように、当該受光部541はオフ状態となっている。また、径寸法の小さな第2ディスクD2が収納されている場合には、受光部541に入射する光は遮られないため、図74において示したように、当該受光部541はオン状態となっている。そして、この受光部541のオン/オフ状態を判定することにより、装置本体2内に収納されているディスクDが、第1ディスクD1であるのか第2ディスクD2であるのかを判定することができる。
ここで、状態判定部32が、受光部541がオフ状態であると判定した場合、すなわち、装置本体2内に収納されているディスクDが第1ディスクD1であると判定した場合、駆動制御部33が、制御基板54のモータドライバ545に、モータ53をディスクDの搬入時とは逆方向に回転させるモータ駆動信号を出力する(ステップSB03)。これにより、モータ53が逆回転して、装置本体2内に収納されている第1ディスクD1の搬出が開始される。
このステップSB03の後、状態判定部32は、制御基板54から入力する第2スイッチ543の状態を示す信号に基づいて、当該第2スイッチ543がオフ状態であるか否かを判定する(ステップSB04)。そして、状態判定部32は、第2スイッチ543がオン状態であると判定した場合には、当該第2スイッチ543がオフ状態となるまで待機し、第2スイッチ543がオフ状態であると判定した場合には、ステップSB07に処理を移行する。
一方、ステップSB02での判定において、状態判定部32が、受光部541がオン状態であると判定した場合、すなわち、装置本体2内に収納されているディスクDが第2ディスクD2であると判定した場合、同様に、駆動制御部33が、制御基板54のモータドライバ545に、モータ53をディスクDの搬入時とは逆方向に回転させるモータ駆動信号を出力する(ステップSB05)。これにより、第2ディスクD2の搬出が開始される。
このステップSB05の後、状態判定部32は、制御基板54から入力する第1スイッチ542の状態を示す信号に基づいて、当該第1スイッチ542がオフ状態であるか否かを判定する(ステップSB06)。そして、状態判定部32は、第1スイッチ542がオン状態であると判定した場合には、当該第1スイッチ542がオフ状態となるまで待機し、第1スイッチ542がオフ状態であると判定した場合には、ステップSB07に処理を移行する。
そして、ステップSB07では、駆動制御部33が、制御基板54のモータドライバ545に対して、モータ53の駆動を停止させるモータ停止信号を出力する(ステップSB07)。これにより、前述のように、フロントアーム61L,61Rの第2ローラ61L6,61R6がディスクDを把持した状態で、モータ53の駆動が停止するので、開口部2AからディスクDが転落することが防がれる。
以上により、制御ユニット3による搬出時処理SBが終了する。
(13)実施形態の効果
以上のような本実施形態のディスク装置1によれば、以下の効果を奏することができる。
すなわち、昇降機構56を構成するスライドカム56L,56Rが、それぞれホルダ52に沿った方向である矢印A1およびA2方向に互いに逆方向にスライド移動することにより、ホルダ52に載置された光学ユニット4が、ディスクDに対して近接および離間する方向に昇降する。
ここで、ホルダ52がディスクDに近接する方向(矢印Y1方向)に移動する場合には、当該ホルダ52に載置された光学ユニット4は、ディスクDに対して平行状態が維持されたまま移動する。これにより、光学ユニット4のターンテーブル411は、ディスクDの孔部DCに垂直に当接および嵌合する。
一方、ホルダ52がディスクDから離間する方向(矢印Y2方向)に移動する場合には、当該ホルダ52に載置された光学ユニット4は、ディスクDに対して傾斜した状態で移動する。すなわち、ターンテーブル411において、スライドカム56L側の端部がディスクDから先に離間し、スライドカム56R側の端部が後に離間する。
これによれば、ターンテーブル411をディスクDに当接させる場合には、当該ターンテーブル411を、ディスクDの孔部DCに対して垂直に当接させることができる。従って、ターンテーブル411をディスクDの孔部DCに適切に嵌合させることができる。
また、ターンテーブル411をディスクDから離間させる場合には、当該ターンテーブル411のスライドカム56L側の端部が先にディスクDから離間し、スライドカム56R側の端部が後に離間するので、ディスクDからのターンテーブル411の引き剥がし力を低減することができる。従って、ディスクDからのターンテーブル411の離間を容易に行うことができるとともに、当該離間時の音を小さくすることができる。
また、前述のようなホルダ52に載置された光学ユニット4の昇降は、昇降機構56を構成する一対のスライドカム56L,56Rによって行われる。そして、これらスライドカム56L,56Rのうち、スライドカム56Lには、第1溝部としての上昇用溝部56L311,56L321、および、第2溝部としての下降用溝部56L312,56L322がそれぞれ形成され、スライドカム56Rには、溝部56L31,56L32が形成されている。そして、ホルダ52をディスクDに近接する方向(矢印Y1方向)に移動させる場合には、当該ホルダ52に形成された円筒部5221が、上昇用溝部56L311,56L321および溝部56R31,56R32に挿入され、また、ホルダ52をディスクDから離間させる方向(矢印Y2方向)に移動させる場合には、当該円筒部5221が、下降用溝部56L312,56L322および溝部56R31,56R32に挿入される。
このような状態で、スライドカム56Lが矢印A1方向にスライドし、スライドカム56Rが矢印A2方向にスライドすることにより、ベースフレーム51の起立部512によりスライドが規制されたホルダ52が、当該起立部512に形成され、円筒部5221が挿通される切欠5221に沿って矢印Y1およびY2方向に移動する。
これによれば、スライドカム56L,56Rの互いに反対方向のスライドにより、光学ユニット4が載置されたホルダ52を、ディスクDに対して垂直に近接させることができ、当該ディスクDの孔部DCに、ターンテーブル411を垂直に当接させることができる。従って、ターンテーブル411を適切にディスクDの孔部DCに嵌合させることができる。
また、下降用溝部56L312,56L322にホルダ52の円筒部5221が挿入された場合には、当該ホルダ52のスライドカム56L側の端部が、スライドカム56R側の端部よりも先にディスクDから離間する方向に移動するので、ホルダ52をディスクDに対して傾斜した状態で降下させることができる。従って、ターンテーブル411におけるスライドカム56L側の端部を、確実にスライドカム56R側の端部より先にディスクDから離間させることができるので、ターンテーブル411をディスクDに対する垂直方向に降下させる場合に比べ、当該ターンテーブル411のディスクDからの引き剥がし力を低減させることができる。
また、ホルダ52のスライドの規制、並びに、矢印Y1およびY2方向への移動の許容は、ベースフレーム51に形成された起立部512、および、当該起立部512に形成された切欠5121により行われる。これによれば、確実にホルダ52の動作規制を行うことができるほか、ホルダ52の動作を規制する部材を新たに設ける場合に比べ、部品点数の削減およびディスク装置1の構成の簡略化を図ることができる。
さらに、スライドカム56Lに形成された上昇用溝部56L311,56L321および下降用溝部56L312,56L322、並びに、スライドカム56Rに形成された溝部56R31,56R32は、それぞれ磁化曲線様に形成され、上昇用溝部56L311,56L321と、溝部56R31,56R32とは側方から見て、スライドカム56L,56Rのスライド方向に略対称な形状を有している。また、上昇用溝部56L311,56L321と、下降用溝部56L312,56L322とは、互いに重ならないように形成されている。
これによれば、ホルダ52を上昇(矢印Y1方向に移動)させる場合に、当該ホルダ52に形成され、上昇用溝部56L311,56L321に挿入された円筒部5221が、下降用溝部56L312,56L322に挿入されることを防ぐことができるので、確実にディスクDに対して平行とした状態でホルダ52を上昇させることができる。
また、逆に、ホルダ52を下降(矢印Y2方向に移動)させる場合に、下降用溝部56L312,56L322に挿入されたホルダ52の円筒部5221が、上昇用溝部56L311,56L321に挿入されることを防ぐことができるので、確実にディスクDに対して傾斜した状態でホルダ52を降下させることができる。
従って、前述のターンテーブル411の適切な孔部DCへの嵌合、および、当該ターンテーブル411の引き剥がし力の低減を確実に行うことができる。
また、スライドカム56L,56Rは、ホルダ52に沿ってスライドする。これによれば、スライドカム56L,56Rがホルダ52に対して近接および離間する方向にスライドする場合に比べ、ディスク装置1の幅方向(矢印C3およびC4方向の寸法)を小さくすることができる。従って、ディスク装置1の小型化を図ることができる。
さらに、ディスク装置1には、開口2Aから挿入されたディスクDを搬送する搬送ユニット6が設けられ、当該搬送ユニット6によるディスクDの搬送方向に沿ってスライドカム56L,56Rがスライドするので、ディスク装置1内部のスペースを有効に活用して、スライドカム56L,56Rがスライドするスペースを別途形成する必要を無くすことができる。従って、ディスク装置1の小型化を一層図ることができる。
また、昇降機構56は、スライドカム56Lと、スライドカム56Rとを接続するリンクアーム561を備えている。このリンクアーム561は、ベースフレーム51のリンクアーム取付部515に取り付けられ、スライドカム56Lのスライドに伴って回動し、スライドカム56Rを、当該スライドカム56Lとは反対方向にスライドさせる。
これによれば、それぞれのスライドカム56L,56Rのスライドの同期を容易に取ることができるので、ホルダ52の昇降時において、当該ホルダ52の姿勢制御、すなわち、ディスクDに対する平行状態および傾斜状態の制御を容易に行うことができる。また、リンクアーム561が、互いに反対方向にスライドカム56L,56Rをスライドさせるので、それぞれのスライドカム56L,56Rをモータ等によって個別に動作させる場合に比べ、簡易な構成で、それぞれのスライドカム56L,56Rを互いに反対方向にスライドさせることができる。従って、ディスク装置1の構成を簡略化することができる。
また、ホルダ52のスライドカム56L,56Rに対向するそれぞれの端部には、2つずつ円筒部5221が形成されている。そして、スライドカム56Lには、当該各円筒部5221が挿入される2つの上昇用溝部56L311,56L321および2つの下降用溝部56L312,56L322が形成され、スライドカム56Rには、円筒部5221が挿入される2つの溝部56R31,56R32が形成されている。そして、これら円筒部5221は、ホルダ52におけるスライドカム56Lに対向する側の両端部近傍、および、スライドカム56Rに対向する側の両端部近傍に形成されている。
これによれば、円筒部5221の突出方向を中心としたホルダ52の回動が妨げられるので、ホルダ52の姿勢を維持しやすくすることができる。
また、搬送ユニット6により装置本体2の内部に収納されたディスクDを挟んで、光学ユニット4の反対側には、当該光学ユニット4のターンテーブル411に当接して、当該ターンテーブル411とともにディスクDを挟持するチャックプーリー710が設けられている。
これによれば、ディスクDは、ターンテーブル411とチャックプーリー710とによって挟持された状態で回転することとなるので、ディスクDの回転中に、当該ディスクDとターンテーブル411との当接状態が解除されることを防ぐことができる。従って、ディスクDを安定して回転させることができる。
(14)実施形態の変形
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、スライドカム56Lに、光学ユニット4が載置されたホルダ52をディスクDに近接する方向に移動させる第1溝部としての上昇用溝部56L311,56L321と、ディスクDから離間する方向に移動させる第2溝部としての下降用溝部56L312,56L322とを形成し、スライドカム56Rに、ホルダ52をディスクDに対して近接および離間する方向に移動させる溝部56R31,56R32を形成したが、本発明はこれに限らない。例えば、スライドカム56Rに、上昇用溝部および下降用溝部を形成してもより。すなわち、スライドカム56L,56Rのうち、いずれか一方に、上昇用溝部および下降用溝部が形成され、他方に、上昇用溝部とスライドカム56L,56Rのスライド方向に対称な溝部が形成されていればよい。
前記実施形態では、ホルダ52のスライドを規制し、当該ホルダ52のディスクDに対する近接および離間する方向への移動を許容する動作規制部として、ベースフレーム51に起立部512および切欠5121を形成したが、本発明はこれに限らない。例えば、ベースフレーム51に形成され、ホルダ52のスライドを規制する起立部は、ホルダ52の外縁に沿って形成されていなくてもよく、スライドカム56L,56Rのスライド方向(矢印A1およびA2方向)、および、当該スライド方向に平面視直交する方向(矢印C3よびC4方向)へのホルダ52のスライドを規制するように形成されていればよい。
前記実施形態では、スライドカム56L,56Rに形成された上昇用溝部56L311,56L321、下降用溝部56L312,56L322、および、溝部56R31,56R32は、それぞれ磁化曲線様に形成されているとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、それぞれの溝部は、傾斜角の異なる2つの直線により形成される溝部としてもよい。すなわち、上昇用溝部と下降用溝部とは、互いに重ならないように形成され、かつ、上昇用溝部と下降用溝部とは、側方から見て左右対称、すなわち、スライドカム56L,56Rのスライド方向に対称に形成されていればよい。
前記実施形態では、スライドカム56L,56Rは、ホルダ52に沿ってスライドするとしたが、本発明はこれに限らず、ホルダ52に対して近接および離間する方向にスライドするように構成してもよい。すなわち、スライドカム56Lがホルダ52に近接する方向にスライドする場合には、スライドカム56Rも同様に、ホルダ52に近接する方向にスライドし、また、スライドカム56Lがホルダ52から離間する方向にスライドする場合には、スライドカム56Rも同様に、ホルダ52から離間する方向にスライドするように構成してもよい。
前記実施形態では、昇降機構56は、スライドカム56L,56Rを接続し、スライドカム56Lがスライドした際に、スライドカム56Rをスライドカム56Lとは反対方向にスライドさせるリンクアーム561を備えるとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、スライドカム56L,56Rを、それぞれモータ等の駆動手段により、それぞれ個別にスライドさせるようにしてもよい。すなわち、それぞれのスライドカム56L,56Rが、同期を取って互いに反対方向にスライドする構成であればよい。
前記実施形態では、ホルダ52におけるスライドカム56L,56Rにそれぞれ対向する両側面に、それぞれ2つの円筒部5221が、当該側面の矢印A1およびA2方向の両端部近傍に形成されるとし、スライドカム56Lには、当該スライドカム56L側の2つの円筒部5221が挿入される2つの上昇用溝部56L121,56L321および2つの下降用溝部56L312,56L322が形成されるとし、また、スライドカム56Rには、当該スライドカム56R側の2つの円筒部5221が挿入される2つの溝部56R31,56R32が形成されるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、ホルダ52の各側面の円筒部、スライドカム56Lの上昇用溝部および下降用溝部、並びに、スライドカム56Rの溝部の数は、それぞれ3つ以上でもよく、適宜設定してよい。
前記実施形態では、ディスク装置1は、挟持手段としてのチャックプーリー710を備え、当該チャックプーリー710と光学ユニット4のターンテーブル411とが磁石により引き合って、ディスクDを挟持するとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、チャックプーリー710に相当する部材を備えず、ターンテーブル411がディスクDの孔部DCに嵌まり込むことにより、当該ディスクDを把持する構成としてもよい。
前記実施形態では、ディスク装置1に形成された開口2AからディスクDが挿入され、当該ディスクDを搬送手段6のフロントアーム61L,61Rにより装置本体2内部に引き込むスロットイン型ディスク装置を例示したが、本発明はこれに限らず、トレイ型ディスク装置にも適用可能である。
本発明は、ディスク装置に利用でき、特に、スロットイン型ディスク装置や、トレイ型ディスク装置など、使用者によってディスクが直接ターンテーブルに嵌合される構成でないディスク装置に好適に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るディスク装置の外観を示す斜視図。 前記実施形態におけるディスク装置を示す分解斜視図。 前記実施形態における光学ユニットを示す斜視図。 前記実施形態における下部ユニットを示す斜視図。 前記実施形態における下部ユニットを示す分解斜視図。 前記実施形態における下部ユニットの一部を拡大して示す平面図。 前記実施形態におけるベースフレームの底面を示す図。 前記実施形態における伝達機構を示す斜視図。 前記実施形態における搬送ユニットを上方から見た図。 前記実施形態における搬送ユニットを下方から見た図。 前記実施形態における搬送ユニットを示す分解斜視図。 前記実施形態におけるフロントアームを示す斜視図。 前記実施形態におけるゴムローラの断面を示す図。 前記実施形態におけるリンクアームを示す平面図。 前記実施形態における上部ユニットを上方から見た図。 前記実施形態における上部ユニットを下方から見た斜視図。 前記実施形態における上部ユニットを示す分解斜視図。 前記実施形態におけるトップフレームを上方から見た図。 前記実施形態におけるトップフレームを下方から見た図。 前記実施形態におけるサポートアームを示す斜視図。 前記実施形態における検知アームを示す斜視図。 前記実施形態における検知アームを下方から見た図。 前記実施形態におけるガイドアームを示す斜視図。 前記実施形態におけるガイドアームを下方から見た図。 前記実施形態におけるガイドロックを示す斜視図。 前記実施形態におけるガイドロックを下方から見た図。 前記実施形態におけるチャックアームを下方から見た図。 前記実施形態におけるチャックアームを下方から見た図。 前記実施形態におけるスライドカムを示す斜視図。 前記実施形態におけるスライドカムを上方から見た図。 前記実施形態におけるスライドカムを下方から見た図。 前記実施形態におけるスライドカムを側方から見た図。 前記実施形態におけるスライドカムを示す斜視図。 前記実施形態におけるスライドカムを上方から見た図。 前記実施形態におけるスライドカムを下方から見た図。 前記実施形態におけるスライドカムを側方から見た図。 前記実施形態における昇降機構によるホルダおよび光学ユニットの昇降を説明する図。 前記実施形態における昇降機構によるホルダおよび光学ユニットの昇降を説明する図。 前記実施形態における昇降機構によるホルダおよび光学ユニットの昇降を説明する図。 前記実施形態におけるスイングアームを上方から見た図。 前記実施形態におけるロックスライダを示す斜視図。 前記実施形態におけるロックスライダを上方から見た図。 前記実施形態におけるロックレバーを示す図。 前記実施形態におけるシャッタレバーを示す斜視図。 前記実施形態におけるシャッタレバーを側方から見た図。 前記実施形態におけるシャッタレバーを下方から見た図。 前記実施形態における制御ユニットの構成を示すブロック図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第1ディスク搬入時の受光部、第1スイッチ、第2スイッチおよび第3スイッチのオン/オフ状態を示す遷移図。 前記実施形態における第1ディスク搬出時の受光部、第1スイッチ、第2スイッチおよび第3スイッチのオン/オフ状態を示す遷移図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬入時のロックアームと溝部との係合状態を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬入時のロックアームと溝部との係合状態を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスクの搬送過程を示す図。 前記実施形態における第2ディスク搬入時の受光部、第1スイッチ、第2スイッチおよび第3スイッチのオン/オフ状態を示す遷移図。 前記実施形態における第2ディスク搬出時の受光部、第1スイッチ、第2スイッチおよび第3スイッチのオン/オフ状態を示す遷移図。 前記実施形態における搬入時処理の処理フローを示す図。 前記実施形態における搬出時処理の処理フローを示す図。
符号の説明
1…ディスク装置、4…光学ユニット(光学装置)、41…モータ(駆動手段)、42…ピックアップ(情報読取/記録手段)、51…ベースフレーム(筐体)、52…ホルダ、56…昇降機構(移動手段)、411…ターンテーブル(当接部)、512…起立部(動作規制部)、561…リンクアーム、56L…スライドカム(第2カム部材)、56R…スライドカム(カム部材)、701…トップフレーム(筐体)、710…チャックプーリー(挟持手段)、5121…切欠(動作規制部)、5221…円筒部(突起部)、56R31,56R32…溝部、56L311,56L321…上昇用溝部(第1溝部)、56L312,56L322…下降用溝部(第2溝部)。

Claims (8)

  1. ディスクが収納される筐体と、前記筐体内に収納されたディスクを回転させる駆動手段、並びに、回転する前記ディスクに対する情報の読取および記録のうち少なくともいずれかを行う情報読取/記録手段を有する光学装置とを備えたディスク装置であって、
    前記駆動手段には、
    前記ディスクに当接して、当該ディスクを回転させる当接部が設けられ、
    前記筐体内には、
    前記駆動手段を前記ディスクに対して近接する第1方向、および、当該ディスクから離間させる第2方向に移動させて、前記当接部を前記ディスクに対して当接および離間させる移動手段を備え、
    前記移動手段は、
    前記当接部を前記ディスクに係合させる際には、当該当接部を前記ディスクに対して略垂直に係合させ、
    前記当接部を前記ディスクから離間させる際には、当該当接部を前記ディスクに対して傾斜して離間させることを特徴とするディスク装置。
  2. 請求項1に記載のディスク装置において、
    前記光学装置を支持するホルダを備え、
    前記ホルダの両端部には、互いに離間する方向に突出した突起部が設けられ、
    前記筐体には、
    前記ホルダのスライドを規制し、当該ホルダの前記第1方向および前記第2方向への移動を許容する移動規制部が設けられ、
    前記移動手段は、
    前記ホルダを挟むように配置され、互いに反対方向にスライド移動する第1カム部材および第2カム部材を備え、
    前記第1カム部材には、
    前記突起部が挿入され、前記ホルダの前記第1カム部材に近接する側の端部を、前記第1カム部材のスライド方向のうちの一方向である第3方向への前記第1カム部材のスライド移動により前記第1方向に移動させ、前記第3方向とは反対方向である第4方向への前記第1カム部材のスライド移動により前記第2方向に移動させる溝部が形成され、
    前記第2カム部材には、
    前記突起部が挿入され、前記ホルダの前記第2カム部材に近接する側の端部を、当該第2カム部材の前記第4方向へのスライド移動により、前記ホルダの前記第1カム部材に近接する側の端部と略同時に前記第1方向に移動させる第1溝部と、
    前記突起部が挿入され、前記ホルダの前記第2カム部材に近接する側の端部を、当該第2カム部材の前記第3方向へのスライド移動により、前記ホルダの前記第1カム部材に近接する側の端部に対して時間差をもって前記第2方向に移動させる第2溝部とが形成されていることを特徴とするディスク装置。
  3. 請求項2に記載のディスク装置において、
    前記動作規制部は、
    前記筐体における前記ホルダが載置される面から、前記ホルダを囲むように当該ホルダの外縁に沿って起立する起立部と、
    前記起立部に前記第1方向および前記第2方向に沿って形成され、前記突起部が挿通する切欠とから構成されていることを特徴とするディスク装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のディスク装置において、
    前記溝部、前記第1溝部および前記第2溝部は、それぞれ磁化曲線様に形成され、
    前記溝部および前記第1溝部は、前記第3方向に沿う方向の略中央を中心として略対称に形成され、
    前記第1溝部と前記第2溝部とは、互いに重ならないように形成されていることを特徴とするディスク装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれかに記載のディスク装置において、
    前記第1カム部材および前記第2カム部材は、それぞれ、前記ホルダに沿って互いに反対方向にスライドすることを特徴とするディスク装置。
  6. 請求項2から請求項5のいずれかに記載のディスク装置において、
    前記移動手段は、
    前記第1カム部材および前記第2カム部材を連結し、一方のカム部材のスライド方向に対する反対方向に他方のカム部材を移動させるリンクを備えることを特徴とするディスク装置。
  7. 請求項2から請求項6のいずれかに記載のディスク装置において、
    前記突起部は、前記ホルダにおける前記第1カム部材に近接する端部側および前記第2カム部材に近接する端部側に、それぞれ複数設けられ、
    前記溝部は、前記ホルダにおける前記第1カム部材に近接する側に設けられた前記突起部の数に応じて複数形成され、
    前記第1溝部および前記第2溝部は、前記ホルダにおける前記第2カム部材に近接する側に設けられた前記突起部の数に応じて、それぞれ複数形成されていることを特徴とするディスク装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のディスク装置において、
    前記駆動手段の前記ディスクを挟んで反対側には、前記当接部と係合して、当該当接部とともに、前記ディスクを挟持する挟持手段を備えることを特徴とするディスク装置。
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