JP2007309628A - 熱風発生装置の熱出力測定装置およびその測定方法並びに空調機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 実使用状態の空調機の熱出力を、利用者に不便を強いることなく、リアルタイムに測定する方法を提供する。本発明は、冷暖房装置に限らず、空気を吸い込んで、冷却または加熱をし、吸い込み空気とは温度差がある冷風または温風を吹き出す熱風発生装置に広く利用できるものである。
【解決手段】 信号演算部1には、空調機筐体内部の圧力測定点P1と室内大気圧力P0との差圧ΔP=P1−P0が差圧測定器4によって入力され、風量Qが算出される。また、空調機の吸い込み空気エンタルピH1が吸い込み空気温度センサ7と吸い込み空気湿度センサ8から、吹き出し空気エンタルピH2が吹き出し空気温度センサ9と吹き出し空気湿度センサ10の出力から、それぞれ信号演算部1で算出される。信号演算部1では、これをもとにエンタルピ差ΔH=H2−H1を算出し、空調機の熱出力としてC=Q×ΔHを算出し、出力手段3を介して出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸い込み空気温度と吹き出し空気温度との間に温度差を発生する熱風発生装置の、熱出力を測定するための測定装置およびその測定方法、並びにこれを適用可能ならしめる空調機に関するものである。
快適な室内空間の実現には、冷暖房装置は欠かせないものとなっている。ここで言う冷暖房装置は、室内の空気を吸い込んで、冷却または加熱をし、吸い込み空気とは温度差がある冷風または温風にして室内に吹き出すものである。本発明においては、冷暖房装置に限らず、空気を吸い込んで、冷却または加熱をし、吸い込み空気とは温度差がある冷風または温風を吹き出す装置を総称して、熱風発生装置と言う。
本発明は、前記定義の熱風発生装置であれば適用できるものであるが、理解を容易にする目的で、ここでは冷暖房装置を例にとって説明する。
近年の冷暖房装置は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用した、ヒートポンプ式のルームエアコンやパッケージエアコンが主流である。一方、省エネルギーはあらゆる分野に求められており、ルームエアコンやパッケージエアコンも省エネルギー技術が日々進歩している。
ルームエアコンやパッケージエアコンの省エネルギー性能は、JISに定められた一定の、温湿度などが安定した条件における空調機熱出力と空調機入力(消費電力や、ガス燃焼式にあってはガス消費量など)の比であるエネルギー消費効率で比較、議論されることが一般的である。
ところで、ルームエアコンやパッケージエアコンなどの蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用した空調機は、室内外の温湿度や空調機送風量などの運転条件が変化すれば、冷凍サイクルのバランス点が変化し、空調機熱出力も空調機入力も変化するという特性がある。したがって、実際の運転状態におけるエネルギー消費効率は、JISの規定に沿って測定された数値(定格運転性能)とは異なり、また外気温度他の運転条件の変化に伴って、時々刻々変化していることは明白である。
近年、JISに定められた定格点におけるエネルギー消費効率だけではなく、実使用時のエネルギー消費効率にも着目した省エネルギー技術推進の必要性が認識されはじめている。実使用時のエネルギー消費効率を改善するためには、実使用時のエネルギー消費効率を正しく測定することが必須である。これには、実使用時の空調機熱出力と空調機入力の両者をリアルタイムに測定する必要がある。
実使用時の、時々刻々変化する空調機入力は、電力量計やガス流量計によって比較的容易に、連続的に計測することが可能である。
一方、実使用時の空調機熱出力の測定方法としては、空調機の熱交換器内側を通過する冷媒の流量と出入り口の冷媒エンタルピ差の積で求める方法(以下、冷媒エンタルピ法と称する)と、空調機の熱交換器外側を通過する空気の流量と出入り口の空気エンタルピ差の積で求める方法(以下、空気エンタルピ法と称する)の2通りが考えられる。
冷媒エンタルピ法は、水を冷媒として用いるファンコイルユニットのように、冷媒の顕熱変化だけによる熱量の吸放出を利用している場合には比較的容易に適用できる。しかし、フロン系の冷媒などを用いる蒸気圧縮式冷凍サイクルにあっては、熱交換器において気液混合状態で蒸発(あるいは凝縮)潜熱変化による熱量の吸放出を利用しているために冷媒エンタルピを測定することが困難であり、さらに気液混合状態の冷媒流量の測定が困難であることなどから、ルームエアコンやパッケージエアコンの空調機熱出力の測定方法としては、利用することは非情に難しい方法である。
空気エンタルピ法は、空調機の出入り口の空気エンタルピ差と空気流量とを測定できれば適用可能である。出入り口の空気エンタルピ差は、空調機への吸い込み空気と、空調機からの吹き出し空気の、温度と湿度を測定し、計算によって求めることが可能であり、空気温度と空気湿度は汎用のセンサが利用可能である。残る空気流量の測定方法に関して、従来利用されている方法を以下に説明する。
実験室で測定する場合には、JIS(非特許文献1)に定められた風洞装置を利用する方法が一般的である。最も正確に測定できると考えられる方法である。
次に、空調機の吸い込み口に簡易的に矩形のダクトを取り付けて、その矩形断面内で適当な間隔をとって風速計(一般的には熱線風速計が用いられる)によって風速を測定して平均風速を求め、矩形断面積を乗じて風量を算出する方法がある。さらにこの原理をより簡易に現場測定装置として利用したものに、フード式風量計(例えば、コーナー札幌製風量測定器SWF−125型)が市販されている。しかし、これらの方法は、空調機に比較的大きな測定装置を取り付けておかなくてはならず、また、測定にはある程度継続した時間を要することから、実運転時に空調室利用者が普通に在室する状態で、利用者に不便を強いることなく、時々刻々変化する空調機風量をリアルタイムに測定することには適用が困難な方法である。
非特許文献2は、家庭用ルームエアコンの実使用時のエネルギー消費効率を対象とした研究論文であるが、ここでは、送風機の各運転ノッチ(風量の設定=強、弱、微風)に対して、あらかじめ実験室で風量を測定しておき、測定時には運転ノッチを記録することで、後から風量をこれにあてはめて推定する方法をとっている。最近のエアコンでは、吹き出し口に組み込まれたルーバーの向きをモーターで変化させて、吹き出し風の風向を微妙に制御して快適性、省エネ性を向上させようという試みが多用されているが、ルーバーの向きによって送風機にかかる抵抗が変化し、風量も変化する。また冷房時には熱交換器の空気流路側表面に結露水が発生し、これが空気抵抗となって風量が変化するが、結露水の量は運転状態によって大きく変化するものである。さらに、使用時間の経過とともに熱交換器の前面に設けられたフィルターには埃が堆積し、これも空気抵抗となって風量が変化する。この論文ではこれらのことが黙視されており、おおまかな測定にしか利用できない方法である。
非特許文献3は、換気用の空気吹き出し口、吸い込み口などの末端機器に適用されている風量測定方法「Kファクタ法」の概要を解説した文献である。Kファクタ法は、換気システムに関する技術先進国であるスウェーデンなどの北欧諸国で普及している方法であり、換気用の末端機器の内部の送風経路に連通する圧力測定用のタップを、機器筐体に設け、圧力測定器によってこの圧力測定タップの圧力と室内の大気圧との圧力差を測定し、あらかじめ決定されているその機器固有の係数Kを用いて、実際の換気風量を算出する方法である。
図2に、Kファクタ法の原理説明図を示す(非特許文献3より引用し、修正)。21は換気用末端機器である吹き出し口チャンバボックスの筐体、22は吹き出しグリル、23はダクト接続口、24は風量調整用のダンパである。換気用のダクト(図示せず)が前記ダクト接続口23に接続されて、換気空気流は矢印Fに沿って流れ、前記吹き出しグリル22から室内に吹き出される。P1は筐体21内部の任意の点であり、P0は室内で大気圧力を示す点である。差圧測定器25をP1とP0に接続し、換気空気の流量Qを変化させながら、差圧ΔP=P1−P0を測定し、差圧ΔPと風量Qとの関係をグラフ化すると、図3の曲線L1のように、風量Qは差圧ΔPの平方根に比例する指数関数で近似できる変化を示す。このときの比例定数をK1とすると、曲線L1は式(1)で表すことができる。
Q=K1√(ΔP) ・・・・・式(1)
ここで筐体内の測定点P1の位置を図2で他の仟意の位置P2やP3に移動すると、差圧ΔPと風量Qとの関係は、図3の曲線L2や曲線L3のように、それぞれK1とは異なる比例定数K2、K3をとって、式(1)と同じ形の式(2)、式(3)のように表すことができる。
Q=K2√(ΔP) ・・・・・式(2)
Q=K3√(ΔP) ・・・・・式(3)
このように、点Pの位置によって比例定数Kは変化するが、位置が定まればKの値は一定に定まる。
Kファクタ法ではこの原理を利用しており、筐体内の点P1における固有の比例定数K1をあらかじめ測定により決定しておき、この点P1と室内大気圧力P0との差圧ΔPを測定して、式(1)によって風量Qを算出するものである。
実用的には、現場で差圧測定器25の指示値を見ながら、風量調整用ダンパ24を調整するといった使い方がなされている。
JIS B 8615−1999「エアコンディショナー−定格性能及び運転性能試験方法」 赤林伸一、坂口淳「家庭用エアコンの実使用時における成績係数に関する研究」2004年度空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集1343ページ 田島昌樹「換気機器についてのKファクタ法と関連機器の比較」空気調和・衛生工学会シンポジウム"換気風量測定基準に関する最新技術動向"テキスト(2006年2月3日)105ページ
本発明は、吸い込み空気温度と吹き出し空気温度との間に温度差を発生する熱風発生装置の、熱出力を測定するための装置およびその測定方法を提供するためのものである。
具体的な適用例としては、例えばルームエアコン、パッケージエアコンなどの空調機の風量および冷暖房熱出力を、空調機が実際に使用されていて空調室利用者が普通に在室する状態で、利用者に不便を強いることなく、時々刻々連続的に、かつ正確に測定するための測定装置およびその測定方法を提供するためのものである。
また、それに適用するための空調機を提供するものである。
本発明は、熱風発生装置内部の空気流路中に設けられた圧力測定点に連通する空気圧力測定用のタップを設け、送風により変化する空気の圧力差を測定して熱風発生装置の風量を算出し、さらに、熱風発生装置の空気の入口と出口に温度センサと湿度センサ(または温度センサのみ)を設け、この測定値から空気の出入り口エンタルピ差(または温度差)を算出して、前記測定された風量との積を算出することによって、熱風発生装置の熱出力を容易に測定することを可能とならしめるものである。
本発明の測定装置および測定方法によれば、従来は困難であった熱風発生装置の熱出力を、時々刻々変化する場合であっても容易にリアルタイムに測定することが可能となる。
特に本発明の測定装置および測定方法並びに空調機は、ルームエアコン、パッケージエアコンなどの空調機の風量および冷暖房熱出力を、空調機が実際に使用されていて空調室利用者が普通に在室する状態で、利用者に不便を強いることなく、時々刻々連続的に、かつ正確に測定することを可能とならしめるものである。これにより、実際の運転状態におけるこれら空調機器のエネルギー消費効率をリアルタイムに測定することが可能となるので、エネルギー消費構造のより正確な解明、実際の運転状態においてより高効率な空調機器の開発に使用できる技術、装置を提供できるようになる。
本発明を実施するための熱風発生装置の熱出力測定装置の最良の形態は、
少なくとも一方は熱風発生装置内部の空気流路中に設けられ、前記空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点に2本のチューブで接続され、前記2箇所の空気圧力測定点の位置の圧力差を電気信号として出力する差圧測定器と、
前記熱風発生装置の空気吸い込み口に配置されて吸い込み空気の温度を測定する吸い込み空気温度センサと、
前記熱風発生装置の空気吸い込み口に配置されて吸い込み空気の湿度を測定する吸い込み空気湿度センサと、
前記熱風発生装置の空気吹き出し口に配置されて吹き出し空気の温度を測定する吹き出し空気温度センサと、
前記熱風発生装置の空気吹き出し口に配置されて吹き出し空気の湿度を測定する吹き出し空気湿度センサと、
入力手段と出力手段が接続されている信号演算部
とから構成されるものである。
前記の構成において、
前記入力手段は、あらかじめ決定されている係数Kの値を前記信号演算部に入力するためのものであり、
前記信号演算部は、前記差圧測定器の出力信号ΔPの平方根と、あらかじめ入力されている係数Kとの積を算出して、これを前記熱風発生装置の風量Qとし、
前記吸い込み空気温度センサの検出値と前記吸い込み空気湿度センサの検出値を用いて吸い込み空気のエンタルピH1を算出し、
前記吹き出し空気温度センサの検出値と前記吹き出し空気湿度センサの検出値を用いて吹き出し空気のエンタルピH2を算出し、
エンタルピ差ΔH=H2−H1を算出し、
前記空調機の熱出力C=Q×ΔHを算出し、
前記出力手段に出力するものである。
また、本発明を実施するための熱風発生装置の熱出力測定装置の別の形態は、
少なくとも一方は熱風発生装置内部の空気流路中に設けられ、前記空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点に2本のチューブで接続され、前記2箇所の空気圧力測定点の位置の圧力差を電気信号として出力する差圧測定器と、
前記熱風発生装置の空気吸い込み口に配置されて吸い込み空気の温度を測定する吸い込み空気温度センサと、
前記熱風発生装置の空気吹き出し口に配置されて吹き出し空気の温度を測定する吹き出し空気温度センサと、
入力手段と出力手段が接続されている信号演算部
とから構成されるものである。
前記の構成において、
前記入力手段は、あらかじめ決定されている係数Kの値と、前記熱風発生装置内における空気の比熱CPを前記信号演算部に入力するためのものであり、
前記信号演算部は、前記差圧測定器の出力信号ΔPの平方根と、あらかじめ入力されている係数Kとの積を算出して、これを前記熱風発生装置の風量Qとし、
前記吸い込み空気温度センサの検出値T1と、前記吹き出し空気温度センサの検出値T2の温度差ΔT=T2−T1を算出し、
前記空調機の熱出力C=Q×ΔT×CPを算出し、
前記出力手段に出力するものである。
また、本発明を実施するための熱風発生装置の熱出力測定装置の別の形態は、
前記の構成において、空気流路に沿って下流側にあたる前記空気圧力測点の位置が、前記熱風発生装置外側の大気圧力を測定するように構成されるものである。
また、本発明による熱風発生装置の熱出力測定方法の最良の形態は、
空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点間の差圧と、吸い込み空気温度と、吸い込み空気湿度と、吹き出し空気温度と、吹き出し空気湿度とを測定し、空気の流量と熱出力を算出するものである。
また、本発明による空気の加熱用熱風発生装置の熱出力測定方法の別の形態は、
空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点間の差圧と、吸い込み空気温度と、吹き出し空気温度とを測定し、空気の流量と熱出力を算出するものである。
また、本発明を空調機に適用して実施する場合には、
内部の空気流路中に圧力測定点を設け、これと連通した圧力測定タップを筐体に設け、その圧力測定タップにおけるその機器固有の係数Kが求められている空調機と組み合わせて用いるものである。
図1は本発明による熱風発生装置の熱出力測定装置を、空調機の熱出力測定に適用した場合の、1実施例の構成図である。1は信号演算部、2は前記信号演算部1に定数Kを入力するための入力手段、3は前記信号演算部1で算出された結果を出力するための出力手段である。4は差圧測定器、5、6はそれぞれ前記差圧測定器4にチューブで接続される圧力測定点であって、前記差圧測定器4は前記圧力測定点5、6の圧力を入力としてその差圧を電気信号に変換して前記信号演算部1に入力する。7、9は温度測定用のセンサ、8、10は湿度測定用のセンサであって、それぞれセンサが置かれている位置における温度、湿度を電気信号として前記信号演算部1に入力する。
11は被測定空調機の筐体、12は送風機、13は熱交換器、14は吸い込み口、15は吹き出し口であり、空調機は室内の空気を前記送風機12によって前記吸い込み口14から吸い込み、前記熱交換器13の内部を通過する冷媒と熱交換して冷却(または加熱)し、前記吹き出し口15から室内に吹き出して室を冷房(または暖房)するものである。被測定空調機内部の空気の流れを矢印Fで示す。
P1は空調機の前記筐体11内部で任意に定められる圧力測定点であり、チューブによって前記筐体11に設けられた圧力測定タップ16に接続されている。本実施例の説明図1においては、前記圧力測定点5は前記圧力測定点P1に一致している。前記圧力測定点6は室内の大気圧力に開放されている。
前記圧力測定点P1における、風量Qを算出するための比例定数Kは、あらかじめ風量Qを変化させて測定し決定されており、この比例定数Kを前記入力手段2によって前記信号演算部1に入力しておく。
以上の準備のもとに空調機を運転し、本発明による空調機熱出力測定装置を作動させると、前記信号演算部1には、空調機筐体内部の圧力測定点P1と室内大気圧力との差圧ΔPが前記差圧測定器4によって入力され、式(1)によって、風量Qが算出される。
また同時に、空調機の吸い込み空気エンタルピH1が前記吸い込み温度センサ7の出力と前記吸い込み空気湿度センサ8の出力から前記信号演算部1で算出される。同じように、空調機の吹き出し空気エンタルピH2が前記吹き出し温度センサ9の出力と前記吹き出し空気湿度センサ10の出力から前記信号演算部1で算出される。前記信号演算部1では、これをもとにエンタルピ差ΔH=H2−H1を算出し、空調機の熱出力としてC=Q×ΔHを算出する。
以上で空調機の熱出力Cが求まるので、前記出力手段3は、これらの出力を必要に応じて、表示器に表示したり、あるいは風量や室内温度の制御系にフィードバック信号として出力したり、あるいは計測データロガーに出力する形式に変換して出力するなどして利用可能となるものである。
図1では、吸い込み空気湿度センサ8と、吹き出し空気湿度センサ10を用いる構成を示したが、空気の冷却をしない加熱による昇温のみの装置に適用する場合には、加熱出力Cはエンタルピ差ΔHではなく、温度差ΔTを用いて算出可能であり、これらふたつの湿度センサは無くても目的を達することが可能である。
また図1では、圧力測定点6が室内の大気圧力に開放されている構成を示したが、例えば、圧力測定点6が図1の点P2に接続される構成として、あらかじめ測定しておいた、圧力測定点P1と圧力測定点P2との差圧ΔPと風量Qとの関係を決定する比例定数Kを用いることもできる。
本発明の実施例では、理解を容易にするために、空調機の熱出力の測定に適用する事例を説明したが、本発明は例えば空調室外機の熱出力(放熱量)の測定に利用可能である。
あるいはまた本発明は、例えば自動車などのエンジンの冷却装置の熱出力(放熱量)の測定に利用可能である。
あるいはまた本発明は、例えばテレビ、パソコン、電光表示装置などのの空冷式冷却装置の熱出力(放熱量)の測定に利用可能である。
要は、本発明は、送風機または送風手段によって空気を吸い込み、熱交換器または熱交換手段によって吸い込んだ空気を冷却または加熱して、吹き出す構成の装置であれば、適用が可能なものであり、その利用範囲は広範にわたるものである。
本発明を空調機の熱出力測定に適用した場合の、1実施例の構成図 Kファクタ法の原理説明図 Kファクタ法の原理説明図における、差圧ΔPと風量Qの関係
符号の説明
1 信号演算部
2 入力手段
3 出力手段
4 差圧測定器
5 圧力測定点
6 圧力測定点
7 温度測定用センサ
8 湿度測定用センサ
9 温度測定用センサ
10 湿度測定用センサ
11 空調機の筐体
12 送風機
13 熱交換器
14 吸い込み口
15 吹き出し口
16 圧力測定タップ
21 吹き出し口チャンバボックスの筐体
22 吹き出しグリル
23 ダクト接続口
24 風量調整用ダンパ
P0 室内の大気圧力を示す圧力測定点
P1 筐体内部の任意の位置の圧力測定点
P2 筐体内部の任意の位置の圧力測定点
P3 筐体内部の任意の位置の圧力測定点

Claims (8)

  1. 少なくとも一方は熱風発生装置内部の空気流路中に設けられ、前記空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点に2本のチューブで接続され、前記2箇所の空気圧力測定点の位置の圧力差を電気信号として出力する差圧測定器と、
    前記熱風発生装置の空気吸い込み口に配置されて吸い込み空気の温度を測定する吸い込み空気温度センサと、
    前記熱風発生装置の空気吸い込み口に配置されて吸い込み空気の湿度を測定する吸い込み空気湿度センサと、
    前記熱風発生装置の空気吹き出し口に配置されて吹き出し空気の温度を測定する吹き出し空気温度センサと、
    前記熱風発生装置の空気吹き出し口に配置されて吹き出し空気の湿度を測定する吹き出し空気湿度センサと、
    入力手段と出力手段が接続されている信号演算部とからなる、
    熱風発生装置の熱出力測定装置。
  2. 前記入力手段は、あらかじめ決定されている係数Kの値を前記信号演算部に入力するためのものであり、
    前記信号演算部は、前記差圧測定器の出力信号ΔPの平方根と、あらかじめ入力されている係数Kとの積を算出して、これを前記熱風発生装置の風量Qとし、
    前記吸い込み空気温度センサの検出値と前記吸い込み空気湿度センサの検出値を用いて吸い込み空気のエンタルピH1を算出し、
    前記吹き出し空気温度センサの検出値と前記吹き出し空気湿度センサの検出値を用いて吹き出し空気のエンタルピH2を算出し、
    エンタルピ差ΔH=H2−H1を算出し、
    前記空調機の熱出力C=Q×ΔHを算出し、
    前記出力手段に出力することを特徴とする、
    請求項1に記載の熱風発生装置の熱出力測定装置。
  3. 少なくとも一方は熱風発生装置内部の空気流路中に設けられ、前記空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点に2本のチューブで接続され、前記2箇所の空気圧力測定点の位置の圧力差を電気信号として出力する差圧測定器と、
    前記熱風発生装置の空気吸い込み口に配置されて吸い込み空気の温度を測定する吸い込み空気温度センサと、
    前記熱風発生装置の空気吹き出し口に配置されて吹き出し空気の温度を測定する吹き出し空気温度センサと、
    入力手段と出力手段が接続されている信号演算部とからなる、
    空気の加熱用熱風発生装置の熱出力測定装置。
  4. 前記入力手段は、あらかじめ決定されている係数Kの値と、前記熱風発生装置内における空気の比熱CPを前記信号演算部に入力するためのものであり、
    前記信号演算部は、前記差圧測定器の出力信号ΔPの平方根と、あらかじめ入力されている係数Kとの積を算出して、これを前記熱風発生装置の風量Qとし、
    前記吸い込み空気温度センサの検出値T1と、前記吹き出し空気温度センサの検出値T2の温度差ΔT=T2−T1を算出し、
    前記空調機の熱出力C=Q×ΔT×CPを算出し、
    前記出力手段に出力することを特徴とする、
    請求項3に記載の空気の加熱用熱風発生装置の熱出力測定装置。
  5. 前記空気流路に沿って下流側にあたる前記空気圧力測定点の位置が、前記熱風発生装置外側の大気圧力を測定するように構成されることを特徴とする、請求項1から請求項4に記載の熱風発生装置の熱出力測定装置。
  6. 空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点間の差圧と、吸い込み空気温度と、吸い込み空気湿度と、吹き出し空気温度と、吹き出し空気湿度とを測定し、空気の流量と熱出力を算出することを特徴とする、熱風発生装置の熱出力測定方法。
  7. 空気流路に沿って上流と下流の位置関係にある異なる2箇所の空気圧力測定点間の差圧と、吸い込み空気温度と、吹き出し空気温度とを測定し、空気の流量と熱出力を算出することを特徴とする、空気の加熱用熱風発生装置の熱出力測定方法。
  8. 内部の空気流路中に設けた圧力測定点と連通した圧力測定タップを筐体に設けたことを特徴とする空調機。
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