JP2007309263A - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】独立した気筒群を複数備える内燃機関のスロットルバルブに異常が発生したときに、車両が安定した退避走行が行えるように吸気制御を行う制御装置を提供する。
【解決手段】複数の気筒8群を有し、気筒群毎に吸気通路3R,3Lが設けられており吸気通路にスロットルバルブ5R,5L及びアイドル回転数制御バルブ11R,11Lが配置されている内燃機関1の吸気制御装置で、前記気筒群毎の吸気量情報を確認して気筒群間での吸気量が一致するように各気筒群の前記アイドル回転数制御バルブを駆動する制御手段を備え、前記制御手段は、前記スロットルバルブに異常が発生したときに、当該スロットルバルブによる吸気調整分を同じ気筒群に属する前記アイドル回転数制御バルブによる吸気調整分に変換し、当該アイドル回転数制御バルブにより前記異常に対処するフェールセーフ制御を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、V型エンジンのようにバンク毎に気筒群を配置してある内燃機関の吸気系に異常が生じたときに車両を安定に退避走行させるためのフェールセーフ技術に関する。より詳細には、気筒群毎に配置されたスロットルバルブに異常が発生したときに、吸気制御を行って内燃機関の安定駆動を図る吸気制御装置に関する。
従来から、アイドル運転時の駆動を安定させるため、吸気制御装置を備えた内燃機関が種々提案されている。例えばスロットルバルブを迂回するように吸気バイパス管を設けると共に、この吸気バイパス管にアイドル時の吸気量を制御するアイドル回転数制御バルブ(Idle speed Control Valve、以下、ISCバルブと称する)を配備した吸気制御装置が知られている。このような構造を採用するとISCバルブを内燃機関の回転数に基づいてフィードバック制御できるので内燃機関のアイドル安定性を向上させることができる。
そして、上記のように内燃機関が吸気バイパス管にISCバルブを備えていると、スロットルバルブに故障が発生したときなどにISCバルブを流用して吸気制御を行うことができる。例えば、特許文献1で開示するアイドル回転数制御装置は、スロットル開度制御装置に異常が検出されたとき、スロットルバルブが全閉状態にされると共に、異常検出信号とアクセル開度とをISCコントローラに取り込んで、ISCバルブの開度をそのときのアクセル開度に応じて増加させる。よって、この装置を採用した内燃機関はスロットル開度制御装置に異常が発生しても、ISCバルブで内燃機関の出力を調整できるので車を退避走行させることができる。
特開平5−163991号公報
上記特許文献1は、従来の一般的な内燃機関でスロットルバルブに故障が発生した時に、ISCバルブを制御することにより車両を退避走行させるフェールセーフ技術を開示するだけである。すなわち、特許文献1は1つの気筒(或いは単一の気筒群)の吸気通路及びISCバルブを配備した内燃機関についてのフェールセーフ技術について開示するものである。
しかしながら、内燃機関には、左右バンクに気筒群を配置したV型エンジンなどがある。そして、このようなV型エンジンには、各バンクの気筒群毎に独立の吸気通路(吸気系)を設け、吸入空気を個別に供給する構造を採用したものがある。この構造で左右バンク間に吸入空気量(或いは、吸入空気圧)の差が生じると、燃焼が不安定となりトルク段差(トルク変動)が発生してしまう。よって、複数の吸気通路を独立に設けた内燃機関の場合には、単一の吸気通路で吸気制御する場合と比較して制御がより複雑なものとなる。そして、吸気通路内に配置したスロットルバルブに異常(フェール)が発生したときの対処は、単一気筒群の内燃機関と比較して対処が更に難しくなるので、車両を退避走行させることの困難性がある。
上記特許文献1で開示する制御装置は単一気筒群の内燃機関を想定したものであるため、複数バンクを備える内燃機関のスロットルバルブに異常が発生した場合には対処できない。
さらに、上記特許文献1ではスロット開度を電気的に制御する電子式のスロットルバルブ(以下、単に、電子スロットルと称す)の制御装置に異常が発生したときの対処について開示するものである。しかし、電子スロットルが異常となる原因は制御装置の故障に限らず、デポジットの固着による故障などもある。特許文献1は、このようなデポジットによる異常については配慮していない。なお、デポジットとは、燃料、エンジンオイル、大気中のチリなどに含まれる不純物などで、長時間の運転でスロットルバルブに堆積する付着物質である。電子スロットルの弁体などに一定量以上のデポジットが付着すると、開閉動作が阻害される。特許文献1の装置は、このようなデポジットによるスロットルバルブの異常には対応できない。
よって、本発明の目的は、独立した気筒群を複数備える内燃機関のスロットルバルブに異常が発生したときに、車両が安定した退避走行が行えるように吸気制御を行う制御装置を提供することである。
上記目的は、複数の気筒群を有し、前記気筒群毎に吸気通路が設けられており当該吸気通路にスロットルバルブ及びアイドル回転数制御バルブが配置されている内燃機関の吸気制御装置であって、前記気筒群毎の吸気量情報を確認して気筒群間での吸気量が一致するように各気筒群の前記アイドル回転数制御バルブを駆動する制御手段を備え、前記制御手段は、前記スロットルバルブに異常が発生したときに、当該スロットルバルブによる吸気調整分を同じ気筒群に属する前記アイドル回転数制御バルブによる吸気調整分に変換し、当該アイドル回転数制御バルブにより前記異常に対処するフェールセーフ制御を実行する内燃機関の吸気制御装置によって達成される。
本発明によると、制御手段がスロットルバルブに異常が発生したときに、その吸気調整分を同じ気筒群に属する前記アイドル回転数制御バルブによる吸気調整分に変換し、アイドル回転数制御バルブにより吸気制御を行って異常に対処するので、気筒群間での吸気量差を抑制しつつ内燃機関の駆動安定化を図ることができる。よって、このような内燃機関を搭載する車両は、異常発生時に安定した退避走行を行える。
また、前記制御手段は、前記アイドル回転数制御バルブによる吸気調整可能範囲をペダル可動範囲に対応させて、前記フェールセーフ制御を実行するのが好ましい。このようにすれば、異常発生時での車両の操作性を向上させることができる。
また、前記制御手段は、前記アイドル回転数制御バルブを一旦閉じる補正を実行してから、吸気調整可能範囲で前記フェールセーフ制御を実行するのが好ましい。このようにすると、不適正な位置にあったアイドル回転数制御バルブを適正位置に戻すことができる。そして、前記制御手段は、前記補正後に検出される吸気量が前記吸気調整可能範囲を超える場合、前記スロットルバルブが固着していると判定して、異常が発生したスロットルバルブが属する気筒群への燃料供給を停止させるようにしてもよい。
そして、前記制御手段は、全ての気筒群のスロットルバルブが正常なときの吸気流量総和を目標値として、前記フェールセーフ制御を実行したときのフェール時吸気流量総和が前記目標値と等しくなるように各群のアイドル回転数制御バルブを駆動するのが望ましい。このようにするとスロットルバルブに異常が発生したときにも発生するトルクを安定化することができる。
本発明によれば、独立した気筒群を複数備える内燃機関のスロットルバルブに異常が発生したときに、車両が安定した退避走行が行えるように吸気制御を行う制御装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る内燃機関の吸気制御装置について説明する。
図1は、実施例の吸気制御装置を適用した内燃機関1について示した図である。この内燃機関1はいわゆるV型のエンジンであり、左右に独立したバンクLB、RBが形成されている。左バンクLB、右バンクRBのそれぞれには気筒8が4個ずつ配置されて気筒群を形成している。各気筒群にはそれぞれ個別の吸気通路3が設けられている。なお、以下の説明では左右バンクに共通する部位について、右バンクに属する構成にはR、左バンクに属する構成にはLの符号を付して区別する。
左右バンクは略対称的に形成されている。右バンクRB側の構成について説明する。エアクリーナ2Rでゴミ等を濾過された大気(空気)は吸気通路3Rによって気筒群側に供給されている。吸気通路3Rの下流端はサージタンク6Rに接続され、このサージタンク6Rはインテークマニホールド7Rを介して各気筒8Rに接続されている。エアクリーナ2Rの下流側近傍にはエアフローメータ4Rが配置され、吸気通路3R内を流れる吸入空気量(吸気量)を検出できるようになっている。なお、吸気量を検出する装置は例示するエアフローメータ4Rのように吸入空気の流量を直接に検出するものでもよいし、空気圧を検出する圧力センサでもよい。圧力センサを採用した場合は空気圧から吸気量を換算すればよい。
エアフローメータ4Rとサージタンク6Rとの間の吸気通路3Rに、スロットルバルブ5Rが配置されている。このスロットルバルブ5Rより上流側の吸気通路3Rから吸気パイパス管10Rが分岐され、この吸気パイパス管10Rの他端はバランスパイプ12Rに接続されている。そして、バランスパイプ12Rは分岐され各気筒8Rの吸気側に接続されている。吸気バイパス管10Rの途中にはアイドル回転数制御バルブ11R(以下、ISCバルブ11Rとする)が配置されている。反対側の左バンクLBについても同様に形成されている。
上記スロットルバルブ5R、5Lはアクチュエータによって弁体が開閉駆動され、開度が調節される電子スロットルである。スロットルバルブ5R、5Lとして採用する電子スロットルについては特に限定はなく、従来において一般的なものを採用することができる。そして、本実施例の内燃機関1には、このスロットルバルブ5R、5Lに異常が発生したときに車両を退避走行させるためのフェールセーフ制御を実行する吸気制御装置が組込まれている。この吸気制御装置は、気筒群毎の吸気量情報を確認して気筒群間の吸気量が一致するように(気筒群間での吸気量差を縮小するように)各ISCバルブ11を制御する制御手段を備えている。そして、スロットルバルブに異常が発生したときに、制御手段は異常のあるスロットルバルブ側のISCバルブを活用してバンク間の吸気量差を縮小するように吸気制御を行う。これにより、異常発生時においても内燃機関1の駆動を安定化させる。よって、内燃機関1を搭載する車両は、スロットルバルブに異常が発生しても安定した退避走行を行える。以下、内燃機関1に組込まれている吸気制御装置に係る部分の構成を更に説明する。
図2は、内燃機関1に適用されている吸気制御装置30に係る部分の構成を示したブロック図である。吸気制御装置30は、左右のエアフローメータ4R,4L、スロットルバルブ(TA)5R,5L、及びISCバルブ11R,11Lを備えている。そして、スロットルバルブ5R,5L及びISCバルブ11R,11Lの駆動を制御する電子制御装置(Electronic Control Unit、以下ECU)31が配置されている。このECU31は上記制御手段として機能する。ECU31は、左右バンク毎に取得する吸気量情報を相互に利用し、左右バンクRB,LBに吸気量差が発生ないように、ISCバルブ11R,11Lの開度を個別に制御する。
それぞれのバンクRB,LBで、検出された左右のエアフローメータ4R,4Lの出力信号はECU31に供給されている、よって、ECU31は各バンクRB,LBの気筒群に供給されている吸気量を確認できる。また、各スロットルバルブ5R,5Lの開度を検出するスロットルセンサ(TAS)35R,35Lが配置されている。さらに、図示しない車両側のアクセルペダル(以下、単にペダルと称す)の踏込み量(開度)を検出するアクセル開度センサ(ACS)36が配置されている。これらスロットルセンサ35R,35L及びアクセル開度センサ(ACS)36からの出力信号もECU31に供給されている。よって、ECU31はペダル開度やスロットルバルブ5R,5Lの作動状態も確認できる。
ECU31は、内燃機関1の吸気制御に関する一連のプログラムを格納したROM32及び処理領域を提供するRAM33とバス34を介して接続されている。なお、図2では左右バンクRB,LB共通に設けた1つのECU31で制御を行う場合を例示しているが。左右バンクRB,LBのそれぞれに個別のECUを配置して独立した制御を行うようにしもよい。この場合には、ECU同士を通信線で接続して、バンク毎で取得される吸気量情報を他方のECUが確認できるようにすればよい。また、内燃機関1側のECUを流用するように設計すると吸気制御装置側の構成を簡素化できる。
上記ECU31は通常時にあっては左右バンクRB,LBの吸気量情報を確認して群間での吸気量が一致するようにISCバルブ11R,11Lを駆動する。そして、ECU31はスロットルバルブ5R,5Lに異常が発生したことを検出すると、異常が発生したスロットルバルブ側のISCバルブを流用(活用)して吸気量を調整するフェールセーフ制御を実行する。ECU31が実行するフェールセーフ制御の詳細を以下で詳細に説明する。
図3は、ECU31がスロットルバルブの異常を確認したときに実行するフェールセーフ制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。また、図4はこのフェールセーフ制御に関連する各部の出力をまとめて示したタイムチャートである。なお、最上段には参照のため内燃機関(エンジン)回転数NEも示してある。図を参照してフェールセーフ制御を詳細に説明する。ECU31は、例えば内燃機関1のイグニッションがオンされたことを確認したときにこのルーチンを起動する。
まず、ECU31はスロットルセンサ35R、35Lの出力及びアクセル開度センサ36の出力を確認することにより、各スロットルバルブ5R,5Lの動作に異常(フェール)が発生していないかを監視する(S11)。いずれのスロットルバルブも正常に動作している場合には通常の制御を行う(S12)。なお、ここでの通常制御では、内燃機関1のアイドル運転時にECU31が気筒群毎の吸気量情報を確認し、左右バンクRB,LB間で吸気量差が発生しないようにISCバルブ11R,11Lの開度を調整する。
一方、ECU31が上記ステップ11(S11)でスロットルバルブ5R,5Lのいずれかに異常が発生しているとの判定をした場合、異常が発生したバンク(異常バンクと称す)側のスロットルバルブのシステムをダウン(通電を遮断)するが、ISCバルブシステム及び各気筒への燃料供給は維持する(S13)。すなわち、ECU31は異常バンクについて、スロットルバルブだけを停止し、ISCバルブの機能は維持する。また、燃料を供給停止(F/C:Fuel Cut)することなく、燃料供給を継続させる。
従来において、独立した気筒群を有するV型エンジンなどでは、スロットルバルブの異常を確認した場合、正常なスロットルバルブを含むバンク(正常バンクと称す)側だけの運転(片バンク運転と称する)に切替える場合が多かった。しかし、片バンク運転に切替えると大きなトルク段差が発生して、退避走行における駆動が不安定となる。そこで、本実施例では異常バンク側のISCバルブを活用した吸気制御を継続してトルク段差を抑制する。すなわち、異常バンク側のISCバルブを活用することで異常バンク側についても可能な吸気制御を継続して、トルク段差の発生を抑制する。これにより、スロットルバルブの異常発生時にも内燃機関の安定駆動を図る。
ただし、検出したスロットルバルブ5R,5Lの異常には種々の形態がある。そして、スロットルバルブの異常を確認したときのISCバルブ11R,11Lの開閉状態によっても好ましい対処が異なる。そこで、ECU31はステップS14以下で、スロットルバルブ5R,5L及びISCバルブ11R,11Lの状態を確認し、そのときに最適な制御を選択する。なお、上記ステップS11からステップS13までの処理、及び以下で説明するステップS14からステップS17の処理は、ECU31が左右バンクそれぞれについて行っている。
まず、ECU31はステップS14で、ペダル全閉時にエアフローメータ4R,4Lで検出した吸気量が所定値より小さいか否かを確認する。ここでの所定値はアイドル運転時における吸気量相当である。このステップS14では、ECU31は運転者がペダルを組込んでいないこと(ペダル開度が全閉)を前提の条件とし、各吸気通路内の吸気量を確認する。なお、このようにペダル全閉であることを確認することで、運転者の操作によってスロットルバルブが開かれているときに誤った判断をすることを防止している。
前述したように本実施例装置では、スロットルバルブ5R,5Lに電子スロットルを採用している。一般に電子スロットルの弁体はリターンスプリングになどにより初期位置が設定されており、アクチュエータにより弁体を駆動して開弁位置が調整される。通常、初期位置(オープナ開度位置、アイドル開度位置とも称される)に設定されている。よって、上記ステップS13でスロットルバルブシステムへの通電を遮断したときには、電子スロットルの弁体は初期位置に復帰することが期待され、初期位置に復帰した場合には吸気通路内の吸気量はアイドル運転時相当となる。すなわち、スロットルバルブが初期位置に復帰したときに、アイドル運転を維持できる程度の吸気が流れる。なお、ペダル開度が全閉であるときに実際にスロットルが一定量開いていることになるので、図4では実スロットル開度を示し、スロットルバルブが一定量(オープナ開度相当)開いていることを図示してある。
上記のような前提のもとで、ECU31は検出した吸気量が上記所定値より小さいか否かを確認する。吸気量が所定値以上となる場合としては、スロットルバルブがデポジットにより開状態で固着してしまい上記初期位置に戻らない故障などが想定される。しかし、スロットルバルブが初期位置に戻った場合であっても、ISCバルブがたまたま開いていた様な場合には検出した吸気量が所定値より大きくなってしまう。そこで、ECU31は、ステップS14で吸気量が所定値より大きいと判断した場合、続いてISCバルブを閉じる補正を実行する(S15)。ECU31は検出している吸気量に応じてISCバルブを閉じ側に駆動する。
また、上記ステップS14で吸気量が上記所定値より小さいと判断した場合であっても、そのときのISCバルブの開閉状態(停止位置)が不適切であると故障したスロットルバルブに代えての吸気制御を行えない場合がある。スロットルバルブが本来の吸気制御弁であるのに対して、ISCバルブは補助的な吸気制御弁であるため対応できる範囲(吸気量を調整できる範囲)には限界がある。よって、ECU31は、ステップS14でISCバルブが吸気調整可能範囲にあることを確認する。なお、吸気調整可能範囲とはISCバルブの開度を変更したときに、直線性(リニアリティ)をもって吸気通路内の吸気量を調整可能な範囲である。例えば、ECU31はISCバルブの位置が全開側に張り付いていた様な場合には、吸気調整可能範囲内に存在しないと判断する。この場合にも、前述したとのと同様にISCバルブを閉じ側に駆動する補正を実行する(S15)。このように閉じ補正を行うと、ISCバルブを吸気調整可能範囲に戻すことができる。
そして、ステップS15の後に、ECU31はペダル全閉時にエアフローメータ4R,4Lで検出した吸気量が所定値より小さいか否かを確認する(S16)。すなわち、ECU31は上記ステップS14でNo(ノー)とされた場合に、ISCバルブを閉じ補正して(S15)、再びステップS14と同様に吸気量が所定値より小さいか否かを確認する(S16)。
よって、上記ステップS16でYes(イエス)と判断される場合としては、スロットルバルブに異常が発生したが初期位置に復帰しており、開き状態にあったISCバルブが閉じられて吸気調整可能範囲に入った場合などとなる。ただし、スロットルバルブが初期位置に近い位置で固着しており、ISCバルブにより吸気制御可能な場合などもここに含まれることになる。なお、上記ステップS14でイエスと判断されるのは、スロットルバルブに異常が発生したが初期位置に復帰しており、ISCバルブが当初から吸気調整可能範囲にあった場合となる。
一方、上記ステップS16でペダル全閉時の吸気量が所定値より大きいことが検出されたときに、ECU31はISCバルブによる吸気制御では異常に対応できないとしてNoと判定することになる。例えば、スロットルバルブが全開に近い側で固着していた様な場合には吸気通路内の吸気量が多くなる。この場合にはISCバルブの吸気調整可能範囲を超えてしまう。すなわち、ISCバルブを閉じ補正してから、吸気パイパス管に流す吸気流をISCバルブで調整しても対応できないことになる。よって、ECU31はステップS16でNoと判定する。このようにステップS16でNoと判定をした場合には、次のステップS17でスロットルバルブがデポジットにより開固着していると判定し、そのスロットルバルブが属する異常バンクの全気筒への燃料供給を停止(F/C)する(S17)。
上記ステップS17の判定は、左右バンクRB,LBそれぞれについて実行される。よって、左右バンクいずれかについてスロットルバルブのシステムダウン及び燃料供給停止が実行された場合は片バンク運転となって本ルーチンによる処理を終了する。また、左右バンクの両方について、スロットルバルブのシステムダウン及び燃料供給停止が実行された場合にはエンジンストール(エンスト)状態となって本ルーチンによる処理を終了する。このステップS17での処理は従来の場合と同様となる。
一方、上記ステップS14及びステップS16でYesと判断された場合、すなわちスロットルバルブに異常はあるが初期位置に復帰しており、ISCバルブの吸気調整可能範囲にある場合には、ECU31はステップS18以後の処理を実行する。すなわち、故障バンク側についてもISCバルブを活用することによって可能な吸気制御を継続して、バンク間(気筒群間)での吸気量差を抑制する。この様に、本実施例のECU31はスロットルバルブの異常に対処するフェールセーフ制御のときにも左右バンクに吸気量差を抑制するように吸気制御を行う。
ECU31は、まず、片バンクだけが異常か否かを確認する(S18)。すなわち、ECU31は、左右バンクRB,LBのいずれかが異常であるか、両方が異常であるかを判断する。このステップS18で片バンクのスロットルバルブが異常であるとECU31が判断すると、正常バンク側についてはスロットルバルブ及びISCバルブによる吸気制御、異常バンク側についてはISCバルブによる吸気制御を実行する(S19)。そして、異常バンク側のISCバルブについてはペダル可動範囲に対応させてISCバルブの開度を調整する。この点を図5を参照して説明する。
図5は、ペダル開度(deg)とISCバルブの開度割合(ISCduty(%))との関係を示した図である。前述したように、ECU31は左右バンクでの吸気量差を縮小するように左右バンクのISCバルブそれぞれを制御してトルク段差を抑制する。スロットルバルブが正常に機能しているときには、左右差を縮小するよう補助的にISCバルブが開度調整されるのでISCdutyが小さい。なお、前述したようにISCバルブは吸気調整可能範囲(リニアリティ領域)で駆動される。
一方、バンク内のスロットルバルブに異常が発生したとき、ECU31はスロットルバルブによる吸気量の調整分(吸気調整分)をISCバルブに変換する。すなわち、実施例装置では、スロットルバルブに異常が発生したときに、このスロットルバルブによる吸気調整分を同じ気筒群に属するISCバルブによる吸気調整分に変換して吸気制御を行う。スロットルバルブが異常のときには、ペダル開度範囲内に対応するようにISCdutyが大きく設定されることになる。異常が発生したバンク側ではISCバルブがペダル開度に応じて駆動される。ただし、前述したようにISCバルブにより吸気量を調整できる吸気調整可能範囲に限られる。なお、故障バンク側の吸気量がISCバルブの吸気調整可能範囲(リニアリティ領域)を超えていた場合には、上記ステップS16でNoと判断されていたことになる。
ステップS19では片バンク正常、片バンク異常の場合の処理が実行される。ECU31は正常バンクについてはスロットルバルブ及びISCバルブを駆動すると共に、異常バンクについては前述したようにISCバルブを駆動して左右バンクRB,LBの吸気量差を縮小するように吸気量を調整して本ルーチンによる処理を終了する。このように制御することによりスロットルバルブに異常が発生した場合でも、トルク段差の発生を抑制できる。よって、車両の退避走行のために内燃機関を安定駆動させることができる。さらに、両バンクRB,LBのスロットルバルブが正常であるときの吸気量総和を目標値とし、実際に検出される吸気量総和(フェール時吸気流量総和)がこの目標値と等しくなるようにISCバルブを駆動するのがより好ましい。このように制御すると発生するトルクを正常時に近づけることができるので、内燃機関をより安定に駆動できる。
上記ステップS18でNoとされるのは、両バンクRB,LBのスロットルバルブが共に異常と判断された場合である。この場合には、ECU31は両バンクRB,LBについて前述したISCバルブの制御を実行して本ルーチンによる処理を終了する。この場合も左右バンクでの吸気量差を抑制するのでトルク段差の発生を抑制しながら、車両の退避走行のために内燃機関を安定駆動できる。
以上で説明した実施例の吸気制御装置によると、左右バンクRB,LBへの吸気量を調整するスロットルが故障した場合に、故障バンク側のISCバルブを活用しバンク間での吸気量が一致するようにしてフェールセーフ制御するので、従来と比較して故障発生時に内燃機関を安定に駆動できる。よって、このような内燃機関を搭載する車両は異常発生時に円滑な退避走行を行える。
また、実施例の吸気制御装置はスロットルバルブの異常の原因に応じて、ECU31が最適な動作を選択してフェールセーフ制御を実行する。この点でも車両を円滑に退避走行させることができる。
なお、上記実施例ではスロットルバルブ5R,5Lの異常をスロットルセンサ35R、35L及びアクセル開度センサ36の出力に基づいて確認するようにしたがこれに限らない。内燃機関に配置される他のセンサの出力を利用してスロットルバルブ5R,5Lの異常を検出するようにしてもよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
実施例の吸気制御装置を適用した内燃機関について示した図である。 内燃機関に適用されている吸気制御装置に係る部分の構成を示したブロック図である。 ECUがスロットルバルブの異常を確認したときに実行するフェールセーフ制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。 フェールセーフ制御に関連する各部の出力をまとめて示したタイムチャートである。 ペダル開度とISCバルブの開度割合との関係を示した図である。
符号の説明
1 内燃機関
3R,3L 吸気通路
5R,5L スロットルバルブ
8R,8L 気筒
10R,10L 吸気バイパス管
11R,11L ISCバルブ(アイドル回転数制御バルブ)
30 吸気制御装置
31 ECU(制御手段)
LB 左バンク
RB 右バンク

Claims (5)

  1. 複数の気筒群を有し、前記気筒群毎に吸気通路が設けられており当該吸気通路にスロットルバルブ及びアイドル回転数制御バルブが配置されている内燃機関の吸気制御装置であって、
    前記気筒群毎の吸気量情報を確認して気筒群間での吸気量が一致するように各気筒群の前記アイドル回転数制御バルブを駆動する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記スロットルバルブに異常が発生したときに、当該スロットルバルブによる吸気調整分を同じ気筒群に属する前記アイドル回転数制御バルブによる吸気調整分に変換し、当該アイドル回転数制御バルブにより前記異常に対処するフェールセーフ制御を実行する、ことを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記アイドル回転数制御バルブによる吸気調整可能範囲をペダル可動範囲に対応させて、前記フェールセーフ制御を実行する、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記アイドル回転数制御バルブを一旦閉じる補正を実行してから、吸気調整可能範囲で前記フェールセーフ制御を実行する、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記補正後に検出される吸気量が前記吸気調整可能範囲を超える場合、前記スロットルバルブが固着していると判定して、異常が発生したスロットルバルブが属する気筒群への燃料供給を停止させる、ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  5. 前記制御手段は、全ての気筒群のスロットルバルブが正常なときの吸気流量総和を目標値として、前記フェールセーフ制御を実行したときのフェール時吸気流量総和が前記目標値と等しくなるように各群のアイドル回転数制御バルブを駆動する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の吸気制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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