JP2007308377A - 日焼け止め化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンを微粒子化して粉末のまま配合することにより衣服への染着性を改善したことを特徴とする日焼け止め化粧料である。
【選択図】なし
Description
(1)安息香酸系紫外線吸収剤
例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステルなど。
(2)アントラニル酸系紫外線吸収剤
例えば、ホモメンチル-N- アセチルアントラニレートなど。
(3)サリチル酸系紫外線吸収剤
例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレートなど。
(4)ケイ皮酸系紫外線吸収剤
例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート) 、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメートなど。
(5)トリアジン系紫外線吸収剤
例えば、ビスレゾルシニルトリアジン。
さらに具体的には、ビス{〔4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ〕フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス{4−(2−エチルヘキシロキシカルボニル)アニリノ}1,3,5−トリアジンなど。
(6)その他の紫外線吸収剤
例えば、3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー、2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン、5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン。ジモルホリノピリダジノンなどのピリダジン誘導体。
なお、特許文献4には4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンは記載されていない。また、その実施例1〜11では、190,300nmの紫外線吸収剤の微粒子顔料の水性懸濁物が得られ、O/Wローションに配合されている。
本発明に用いる紫外線吸収剤は、下記式で示される4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタン{4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン}であり、従来は必ず油分に溶解して基剤に混合されていた紫外線吸収剤である。本発明においては、市販品(パルソール1789:DSM Nutritional Products製)を利用できる。
融点:81〜84℃
本発明において特に好ましい方法は、二酸化炭素からなる超臨界流体中に溶解後減圧して噴霧する方法である。超臨界流体を利用した粉体の微粒子化方法は公知であるが、個々の紫外線吸収剤の微粒子化が実際に可能かどうかは予測出来るものではなく、本発明は、この方法を採用することにより、4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンの微粒子化に成功した。具体的には、4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンの粉末と二酸化炭素ガスを反応容器に仕込み、二酸化炭素の臨界点である7.38Mpa(31度)以上に昇圧して、二酸化炭素の超臨界流体中に溶解させ、これを大気中に噴霧する。噴霧された微粒子粉末はフィルターにより回収でき、この微粒子粉末を日焼け止め化粧料に配合する。
すなわち、4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンを配合する日焼け止め化粧料は、衣服へ2次付着して染着するという問題点が生じたが、これを洗濯することにより染着の度合いが低減される。その低減効果は、油分に溶解して配合した場合と比較して格別顕著なものであり、日焼け止め化粧料の使用上望まれることがない衣服への染着性が大きく改善される。
一方、微粒子化した状態で配合しても、4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンの紫外線吸収効果が大きく損なわれることがないことが本発明者等によって見出された。
カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの高級アルコール。
カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸などの高級脂肪酸。
ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キトサンなどの保湿剤。
メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコールなどの増粘剤。
エタノール、1,3−ブチレングリコールなどの有機溶剤。
ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン酸などの酸化防止剤。
安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル(エチルパラベン、ブチルパラベンなど)、ヘキサクロロフェンなどの抗菌防腐剤。
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン、タウリン、アルギニン、ヒスチジンなどのアミノ酸と塩酸塩。
アシルサルコシン酸(例えばラウロイルサルコシンナトリウム)、グルタチオン、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などの有機酸。
ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15及びその誘導体などのビタミンB類、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル(塩)、アスコルビン酸ジパルミテートなどのビタミンC類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート、ビタミンEニコチネートなどのビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチンなどのビタミン類。
ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体、ヒノキチオール、ムシジン、ビサボロール、ユーカリプトール、チモール、イノシトール、サポニン類(サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニンなど)、パントテニルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、トラネキサム酸、セファランチン、プラセンタエキスなどの各種薬剤。
ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、タイム、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センキュウ、センブリ、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サワラなどの有機溶剤、アルコール、多価アルコール、水、水性アルコールなどで抽出した天然エキス。
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイドなどのカチオン界面活性剤。
エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤。
香料、スクラブ剤、精製水など。
なお、イソノナン酸イソノニルなどの、4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンが溶解してしまう油分は配合しないことが好ましい。
4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタン(パルソール1789:DSM Nutritional Products製)の粉末を反応容器に仕込み、反応容器内に二酸化炭素を送り込み20Mpa(35度)に昇圧する。4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンが超臨界流体の二酸化炭素中に溶解したことを確認した後、ノズルを通して大気圧下に噴霧することにより結晶が析出し微粒子粉末(平均粒子径は約5μm)を得た。
図1に微粒子化処理前の粉末の300倍の電子顕微鏡写真を示す。また、図2及び図3に微粒子化処理した粉末の電子顕微鏡写真を示す。図2が300倍の電子顕微鏡写真であり、図3は2000倍の電子顕微鏡写真である。
配合成分 質量%
(1)シリコーン処理微粒子二酸化チタン 15
(2)4−(tert−ブチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン
3
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 30
(4)ジメチルポリシロキサン 20
(5)POE変性ジメチルポリシロキサン 2
(6)香料 0.1
(7)1,3−ブチレングリコール 8
(8)フェノキシエタノール 0.3
(9)イオン交換水 残余
製造方法:(3)〜(6)を混合し、油相とする。別に、(7)〜(9)を混合し水相とした。(1)と(2)を油相に加え、ホモミキサーで混合する。これに、水相を加えて乳化し、容器に充填する。
配合成分 質量%
(1)シリコーン処理微粒子二酸化チタン 15
(2)4−(tert−ブチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン
3
(3)イソノナン酸イソノニル 15
(4)デカメチルシクロペンタシロキサン 25
(5)ジメチルポリシロキサン 10
(6)POE変性ジメチルポリシロキサン 2
(7)香料 0.1
(8)1,3−ブチレングリコール 8
(9)フェノキシエタノール 0.3
(10)イオン交換水 残余
製造方法:(3)に(2)を混合し加熱溶解したのち(4)〜(7)を混合し、油相とする。別に、(8)〜(10)を混合し水相とする。(1)を油相に加え、ホモミキサーで混合する。これに、水相を加えて乳化し、容器に充填する。
上記の日焼け止め化粧料を、綿布に一定量(2mg/cm2)塗布し、1日放置後、通常の衣類用洗剤を使用して洗濯し、分光測色計(ミノルタ(株):現コニカミノルタセンシング(株)製CM-2002)で、無塗布部に対する塗布部のΔE及びΔYIを測定した。また、外観の染着性を目視により評価した。結果を「表1」及び「図4」に示す。
洗濯機により洗濯洗剤を用いて洗浄した。乾燥させた後、測色計によりサンプルの測定を行った。
配合成分 質量%
(1)シリコーン処理微粒子二酸化チタン 15
(2)4−(tert−ブチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン
2
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 35
(4)ジメチルポリシロキサン 15
(5)POE変性ジメチルポリシロキサン 3
(6)香料 0.1
(7)1,3−ブチレングリコール 5
(8)フェノキシエタノール 0.3
(9)イオン交換水 残余
製造方法:(3)〜(6)を混合し、油相とする。別に、(7)〜(9)を混合し水相とする。(1)、(2)を油相に加え、ホモミキサーで混合する。これに、水相を加えて乳化し、容器に充填する。
配合成分 質量%
(1)シリコーン処理微粒子二酸化チタン 5
(2)4−(tert−ブチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン
2
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 12
(4)POE変性ジメチルポリシロキサン 3
(5)香料 0.1
(6)PEG−60水添ヒマシ油 2
(7)ダイナマイトグリセリン 5
(8)サクシノグリカン 0.3
(9)カルボキシメチルセルロース 0.3
(10)エタノール 5
(11)イオン交換水 残余
製造方法:(1)〜(5)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(6)〜(11)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加する。
質量%
(1)ポリオキシエチレン(50)ポリオキシプロピレン(40)
ブロック共重合体ジメチルエチル 0.5
(2)イソステアリン酸 0.2
(3)スクワラン 5.0
(4)4−(tert−ブチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン
2.0
(5)デカメチルシクロペンタシロキサン 35
(6)ポリオキシブチレンポリオキシプロピレングリコール 2.0
(7)ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
(8)疎水化処理酸化チタン 12.0
(9)クエン酸 0.04
(10)クエン酸ナトリウム 0.06
(11)ジプロピレングリコール 2.0
(12)メチルグルコース 1.0
(13)ダイナマイトグリセリン 1.0
(14)食塩 0.1
(15)メチルパラベン 適量
(16)フェノキシエタノール 適量
(17)イオン交換水 残余
製造方法
(1)〜(4)の油相を(9)〜(17)の水相に徐々に添加してO/W製剤を得る。この製剤を(5)〜(8)の油相中に徐々に添加後、ホモミキサーで攪拌を行い目的の乳液を得る。
質量%
A部
(1)1,3−ブチレングリコール 5.0
(2)グリセリン 2.0
(3)ジヒドロキシアセトン 5.0
(4)エデト酸二ナトリウム 0.05
(5)パラベン 適量
(6)イオン交換水 残余
B部
(7)ステアリン酸グリセリル 4.0
(8)ベヘニルアルコール 3.0
(9)ステアリルアルコール 2.0
(10)シリコーン油 1.0
(11)パーム硬化油 2.0
(12)流動パラフィン 7.0
(13)4−(tert−ブチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン
2.0
(14)香料 適量
製造方法
A部のイオン交換水にエデト酸二ナトリウム、ジヒドロキシアセトン、グリセリン、1,3−ブチレングリコールに加熱溶解したパラベンを添加し溶解する。B部の(7)〜(12)を十分に加熱溶解したのち、さらに(13)、(14)を加えてB部としたものをA部に添加して乳化する。これを冷却してセルフタンニングクリームを得る。
Claims (4)
- 4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンを微粒子化して粉末のまま配合することにより衣服への染着性を改善したことを特徴とする日焼け止め化粧料。
- 前記微粒子化して粉末のまま配合する4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンの平均粒子径が0.01〜50μmであることを特徴とする請求項1記載の日焼け止め化粧料。
- 4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンを超臨界流体中に溶解後、噴霧して微粒子化することを特徴とする請求項1又は2記載の日焼け止め化粧料。
- 4−(tert−ブチル)−4'−メトキシジベンゾイルメタンを微粒子化して粉末のまま日焼け止め化粧料の基剤に混合することを特徴とする日焼け止め化粧料の製造方法。
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JP2009119363A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-04 | Nikkiso Co Ltd | 微粒子化方法 |
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JP2001048764A (ja) * | 1999-07-12 | 2001-02-20 | Ciba Specialty Chem Holding Inc | 日焼けを防止し、かつ皮膚及び毛髪に輝きを与えるための微粉化された顔料混合物の使用 |
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