JP2007305415A - コネクタ - Google Patents

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靖生 松下
Tsutomu Mase
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Abstract

【課題】両コネクタハウジングの嵌合信頼性を高める。
【解決手段】雌ハウジング10には、揺動変位可能なロックアーム11の復動時における操作部28の復帰方向に対向して覆い壁12が形成されるとともに、この覆い壁12に当接することで同覆い壁12が操作部28側に変位して干渉するのを規制する変位防止部37が形成されている。覆い壁12と操作部28の双方の対向面間には狭小空間32が形成され、雌雄の両ハウジング10,40のロック状態を解除するに際して、狭小空間32に後方から指38が差し入れられることにより、覆い壁12と操作部28とが互いに離間する方向に変位して、狭小空間32が拡開される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ロックアームを備えたコネクタに関する。
ロックアーム付きのコネクタとして、特許文献1に記載のものが知られている。ここには、コネクタハウジングの上面前端部に支持部が立ち上げ形成されており、ロックアームはこの支持部の立ち上げ端から後方へ向けて延出されている。ロックアームの前端部にはロック部が形成されており、このロック部が相手側のコネクタハウジングに形成されたロック受け部に係止することで両コネクタハウジングが離脱規制状態にロックされる。また、ロックアームの後端部には操作部が形成されており、この操作部を押し下げ操作することで、ロック部がロック受け部から解離して両コネクタハウジングがロック解除されるようになっている。さらに、コネクタハウジングの上面には、ロックアームを挟んだ両側位置から立ち上げられて操作部の上方を被覆する覆い壁が形成されている。
特開2001−257034公報(第1図)
上記の場合、操作部の周りは覆い壁によって完全に覆われているわけではなく、操作部の外壁の大半は露出しているため、両コネクタハウジングの嵌合動作時にここを作業者が押圧操作したり何らかの外力で押さえ付けることがあり、これにより、ロックアームを傾倒させた状態のまま両コネクタハウジングの嵌合動作を進めることがある。そうすると、ロックアームがその復帰に伴って相手側のコネクタハウジングの壁面をぱちんと叩く打撃音(ロック音)を明りょうに発生し得ないおそれがある。結果、この打撃音が発生することをもって両コネクタハウジングが正規嵌合に至ったことを検知することが難しくなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、両コネクタハウジングの嵌合動作時にロックアームの操作部が不用意に押圧されるのを防止して、両コネクタハウジングの嵌合信頼性を高めることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、相互に嵌合可能な一対のコネクタハウジングを備え、このうち、一方のコネクタハウジングには、支持部を中心として揺動変位可能とされたロックアームが前後方向に延出して形成され、前記ロックアームの前部には他方のコネクタハウジングに設けられたロック受け部に係止可能なロック部が形成されるとともに、前記ロックアームの後部には前記ロック受け部に対する前記ロック部の係止状態を解除するに際して押圧される操作部が形成され、前記両コネクタハウジングの嵌合過程では前記ロック部が前記ロック受け部に摺接して前記ロックアームが傾倒させられ、前記両コネクタハウジングが正規嵌合されると、前記ロックアームの復動に伴って前記ロック部が前記ロック受け部を係止して、前記両コネクタハウジングがロック状態になるコネクタであって、前記一方のコネクタハウジングには、前記ロックアームの復動時における前記操作部の復帰方向に対向して覆い壁が形成されるとともに、この覆い壁に当接することで同覆い壁が前記操作部側に変位して干渉するのを規制する変位防止部が形成されており、さらに、前記覆い壁と前記操作部の双方の対向面間には狭小空間が形成され、前記両コネクタハウジングのロック状態を解除するに際して前記狭小空間に後方から指または治具が差し入れられることにより、前記覆い壁と前記操作部とがそれぞれ互いに離間する方向に変位して、前記狭小空間が拡開される構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記覆い壁は、平面視において前記操作部の全体を覆い隠すように配されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記覆い壁は、前記支持部とは別位置に設定された他の支持部を中心としてシーソ状に揺動変位可能とされ、前記狭小空間が拡開されたときには、前記ロックアームの傾倒方向とは逆方向である前のめりに傾倒させられるようになっており、かつ、前記他方のコネクタハウジングには、前記両コネクタハウジングの嵌合過程で前記狭小空間に指または治具が差し入れられたときに、前記前のめり状態にある前記覆い壁の前端と干渉してそれ以上の嵌合動作を規制する規制壁が形成されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記覆い壁の前部には、前記ロックアームを挟んだ両側に配されて前記規制壁と干渉し得る干渉部が対となって形成されており、前記狭小空間の拡開時に、前記干渉部と前記ロックアームとが両者の並び方向において重複するところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記覆い壁には、前記操作部と対応する位置に配された可撓壁として構成され、この可撓壁が撓み変形することで前記狭小空間の拡開動作が可能となっており、かつ、一方のコネクタハウジングのうち、前記可撓壁を挟んで前記変位防止部とは反対側には、前記可撓壁の過度撓みを規制する過度撓み防止部が形成されているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記可撓壁はその前端を支点として撓み変形可能とされて後端側へ行くほどその変形量を大きくしており、前記過度撓み防止部は、前記可撓壁のうちの前部側と対面する位置にのみ配されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
一方のコネクタハウジングにはロックアームの復動時における操作部の復帰方向に対向して覆い壁が形成されるとともにこの覆い壁に当接することで覆い壁がロックアームの操作部側へ変位するのを規制する変位防止部が形成されているから、両コネクタハウジングの嵌合動作時に覆い壁が押圧されても操作部まで押圧されるのを回避でき、ロックアームが不用意に変位するのを阻止できる。また、覆い壁と操作部の双方の対向面間には狭小空間が形成され、両コネクタハウジングのロック状態を解除するに際してこの狭小空間に後方から指または治具が差し入れられることにより、覆い壁と操作部とがそれぞれ互いに離間する方向に変位して、狭小空間が拡開され、これによって両コネクタハウジングをロック解除することが可能となる。特に、覆い壁と操作部との双方の対向面間は狭小空間によって常には狭い間隙しか保有されないため、嵌合動作時ここに外力が作用したり作業者が指等を誤って差し入れたりするのは考え難く、逆に、正規のロック解除時にはここに指等を差し入れることを作業者に義務付けることにより、偶発的に操作部が押圧される事態を回避できる。しかも、狭小空間に指等を差し入れるだけで、覆い壁からの反力により操作部をロック解除方向へ押し倒すことが可能であるから、指等の差し入れ方向とロックアームのロック解除方向が略直交しているという事情がある場合においても、ロックアームのロック解除操作をワンモーションで簡単に行うことができる。
<請求項2の発明>
覆い壁が平面視において操作部の全体を覆い隠すように配されているから、操作部を不用意にロック解除方向へ変位させる事態をいっそう確実に回避できる。
<請求項3の発明>
一方のコネクタハウジングにおける狭小空間に指等を差し入れ、狭小空間を拡開させた状態で両コネクタハウジングの嵌合動作を進めると、他方のコネクタハウジングに形成された規制壁と前のめり状態にある覆い壁の前端とが互いに干渉してそれ以上の嵌合動作を規制するようになっているから、両コネクタハウジングの嵌合動作時に狭小空間に誤って指等を差し入れた場合に両コネクタハウジングの嵌合動作の進行を停止させることができる。
<請求項4の発明>
狭小空間の拡開時には干渉部とロックアームとが両者の並び方向において重複するから、ロックアームに加えて覆い壁が形成されているという事情があっても、一方のコネクタハウジングが前記並び方向と直交する方向に格別大型化することはない。
<請求項5の発明>
可撓壁が撓み変形することで狭小空間の拡開動作が可能となっているから、狭小空間の拡開時に、可撓壁の捲れ上がりに起因して可撓壁が変形したり破損することが懸念される。しかし本発明によれば、一方のコネクタハウジングのうち、可撓壁を挟んで変位防止部とは反対側に、可撓壁の過度撓みを規制する過度撓み防止部が形成されているから、可撓壁が変形等するのを回避できる。
<請求項6の発明>
可撓壁はその前端を支点として撓み変形可能とされて後端側へ行くほどその変形量を大きくしており、過度撓み防止部は可撓壁のうちの前部側と対面する位置にのみ配されているから、可撓壁の撓み動作の円滑性を担保した上で可撓壁が変形等するのを回避できる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。本実施形態のコネクタは、互いに嵌合される、雄側のコネクタハウジング(以下、単に雄ハウジング40という)と雌側のコネクタハウジング(以下、単に雌ハウジング10という)とを備えている。雄ハウジング40にはロック受け部41が形成され、雌ハウジング10にはロックアーム11が形成されており、ロックアーム11がロック受け部41を弾性係止することで両ハウジング10,40が正規嵌合位置にてロック状態になる。なお以下では、各ハウジング10,40について、相手側との嵌合面側を前方として説明する。
雄ハウジング40は合成樹脂製であって、図1に示すように、例えば、車両に搭載された機器の壁面から一体的に突設されたフード部42を備えている。フード部42は、略筒状をなし、その内側に、奥面からタブ状をなす雄端子金具43が幅方向に一列横並びで突成されている。フード部42の上面には、幅方向略中央部に、ロック受け部41が突設されている。ロック受け部41の前面には後方へ向けて昇り勾配となる案内面41Aが形成され、ロック受け部41の後面には略垂直に切り立つ係止受け面41Bが形成されている。そして、雄ハウジング40の上面には、ロック受け部41を挟んだ両側に、左右一対のガイドリブ44が前後方向に延出して形成されている。両ハウジング10,40の嵌合動作時、両ガイドリブ44は雌ハウジング10側のロックアーム11の両側縁に沿って変位して雌ハウジング10を案内可能とされる。
両ガイドリブ44の前部には規制壁45が備えられている。規制壁45は、両ガイドリブ44のうち、ここを除く部分よりもその上端位置が高位にあり、後端から前方へ向けて昇り勾配となるガイド斜面45Aを備えている。そして、規制壁45の前端面は、上端位置が最上位にあってフード部42の前端面と略面一でかつ略垂直に連なる突き当て面45Bとされ、ここが後述する覆い壁12の干渉部13に突き当て可能となっている。なお、干渉(突き当て)のメカニズムについては後に詳述する。
雌ハウジング10は同じく合成樹脂製であって、図7に示すように、雄端子金具43の配列に対応して、雌端子金具14を収容可能なキャビティ15を横並びで二室有する端子収容部16と、この端子収容部16の周囲を取り囲む嵌合筒部17とを備えている。雌端子金具14は電線Wの端末に固着され、キャビティ15内に後方から挿入される。また、電線Wの端末にはゴム栓18が嵌着され、このゴム栓18に雌端子金具14のインシュレーションバレル14Aがかしめ付けられる。キャビティ15の内壁には前方へ突出する片持ち状のランス20が撓み変形可能に形成され、このランス20によってキャビティ15内に正規挿入された雌端子金具14が抜け止めされる。さらに雌端子金具14は、側方から雌ハウジング10に組み付けられるリテーナ(図示せず)によって係止されるようになっている。
端子収容部16の外周面からは連結部21が周方向に立ち上げ形成され、この連結部21を介して端子収容部16と嵌合筒部17とが互いに連結されている。端子収容部16のうち、連結部21より前方に位置する前半部は、相手側のフード部42に内嵌可能となっている。そして、端子収容部16には前方から環状のシール部材22が嵌着され、両ハウジング10,40の嵌合時にはシール部材22がフード部42の内周面と端子収容部16の外周面とに圧縮されることで両ハウジング10,40間のシールがとられる。端子収容部16の下面後端縁には、両ハウジング10,40の嵌合動作時に指39が宛がわれる指掛部23が突設されている。
また、端子収容部16の上面には、連結部21が断絶されて前後方向に貫通するくり抜き空間24が形成されるとともに、周方向において連結部21とほぼ同位置に、ロックアーム11をシーソ状に揺動変位可能(弾性変位可能)に支持する支持部25が立設されている。支持部25は、端子収容部16の上面における凹所内にて幅方向に間隔をあけた二位置にて左右一対となって形成され、ロックアーム11の下面の幅方向両側部にて同ロックアーム11を下から一体的に支持している。ロックアーム11は、前後方向に細長く延出する形態であって自然状態では軸線を略水平方向に向けており、その前端が端子収容部16の前端より少し後方位置にあり、その後端が端子収容部16の後端より僅かに前方位置にある。
ロックアーム11の前端部には端子収容部16側に向けてロック部26が形成されており、このロック部26より後方にはロックアーム11の後面に開口する切り溝27が形成されている。切り溝27の両側面は両支持部25の内面に連続しており、切り溝27と両支持部25が同一型材で同時成形されるようになっている。そして、切り溝27の前面、つまりロック部26の後面は、雄ハウジング40側のロック受け部41の係止受け面41Bと対面して同ロック受け部41を係止可能な係止面26Aとなっている。この係止面26Aは、上端に向けて垂直面より前方へ極僅かに傾く逆テーパ状をなしている。一方、ロックアーム11の後端部、詳しくはロックアーム11のうち、支持部25との連結位置より後方端部には、幅広の操作部28が形成され、操作部28の上面の幅方向略中央部には一段高くなるようにして操作板29が突設されている。
ここで、嵌合筒部17の上部には、図7ないし図9に示すように、ロックアーム11の両側面及び上面を包囲して断面門型をなす包囲壁30が膨出して形成されている。包囲壁30の両側内面からは左右一対の補助支持部31が延出して形成され、この補助支持部31が操作部28の両側前端面に一体的に連結され、これにより、ロックアーム11が支持部25とともに補助支持部31によっても支持されその揺動変位動作の円滑性が担保されるようになっている。
両ハウジング10,40が嵌合されると、ロックアーム11が揺動変位しつつロック部26がロック受け部41に乗り上がり、ここを通過してロックアーム11が復動したところでロック受け部41が切り溝27に嵌まってロック部26の後面に係止されて、ロックがかかる。またこの状態から、操作板29の押し下げ操作によって操作部28を下方へ変位させてロックアーム11の前端側を持ち上げると、ロック受け部41が切り溝27から抜け出るとともにロック部26から離間して、ロックが解除される。
さて、ロックアーム11の上方(端子収容部16側とは反対側)には、ロックアーム11の復動時における操作部28の復帰方向と対向する位置であって、高さ方向においてロックアーム11と包囲壁30の上壁との間に、ロックアーム11を被覆する覆い壁12が配されている。覆い壁12と操作部28の双方の対向面間には狭小空間32が保有されており、この狭小空間32は未拡開時には作業者の指38の厚さより小さい寸法に設定された狭い空間である。詳しくは覆い壁12は、全体として板状をなし、平面視してロックアーム11の操作部28の全体を被覆する幅広で略方形状をなす覆い本体33と、覆い本体33の前端から前方へ突出する付随部34とを備える。さらに付随部34には、幅方向両側より二股状に前方へ突出することで雄ハウジング40側の規制壁45と干渉し得る左右一対の干渉部13が形成されている。
干渉部13の先端には下方へ突出する干渉突起13Aが形成されている。両干渉部13はロックアーム11を挟んだ両側位置にて同ロックアーム11とは横並びで非干渉に配されている。覆い本体33の前端両側縁からは覆い壁12を支持する左右一対の覆い壁支持部35が張り出して形成され、この覆い壁支持部35が包囲壁30の両側内面に一体的に連結されている。包囲壁30に対する覆い壁支持部35の連結位置は、補助支持部31の連結位置の直後方に設定される。覆い壁12は、ロックアーム11とは実質的に非連動状態であって、覆い壁支持部35によってシーソ状に揺動変位可能に支持される。
嵌合筒部17の包囲壁30の上面には、揺動変位する覆い壁12との干渉を回避するための逃がし凹部36が後面に開口して形成されている。逃がし凹部36は、覆い本体33の大部とロックアーム11の前半部全体とを露出させつつ包囲壁30の幅方向略中央部を大きく抉って形成されている。また、覆い本体33は包囲壁30の両側内面の近傍にまで張り出しており、この包囲壁30の両側内面には覆い本体33の下面両側縁部と覆い壁12の押し下げ方向で対向して同覆い壁12と当接し得る左右一対の変位防止部37が内向きに突出して形成されている。変位防止部37は自然状態にある覆い壁12と略平行して前後方向に延出されている。変位防止部37が覆い壁12とロックアーム11の操作部28との間に配されることにより、覆い壁12とロックアーム11との間が非干渉状態に保たれる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、雌ハウジング10における端子収容部16のキャビティ15内に後方から電線Wの端末に接続された雌端子金具14をゴム栓18ともども挿入し、かつ、端子収容部16の外周面にシール部材22を嵌着させる。キャビティ15内に正規挿入された雌端子金具14はランス20によって一次係止され、さらにリテーナによって二次係止されてその抜け止めが確実になされる。続いて、図1および図9に示すように、雄ハウジング40のフード部42に対して雌ハウジング10を正対させ、そこから雄ハウジング40のフード部42側に雌ハウジング10を押し込む。押し込み時には覆い壁12の上面と指掛部23とを指38,39で挟み込むように摘めばよく、図2に示すように、これによって覆い壁12が揺動変位しようとしても変位防止部37に当て止めされるため、覆い壁12がロックアーム11の操作部28を押し下げるようなことはない。
両ハウジング10,40の嵌合動作が進むと、端子収容部16がフード部42内に進入し、シール部材22がフード部42の内周面と端子収容部16の外周面との間に弾縮され、両ハウジング10,40間のシールがとられる。嵌合途上では、覆い壁12の干渉部13が規制壁45の上方を非干渉に通過する。つまり、覆い壁12が自然状態にあるとき、覆い壁12の最下端位置(干渉突起13Aの下端位置)は規制壁45の最上端位置(突き当て面45Bの上端位置)よりも上位に設定されている。また、ロックアーム11のロック部26がロック受け部41の案内面41Aを摺動しつつここに乗り上げられ、ロックアーム11が支持部25を中心としてシーソ状に傾いてロック部26が持ち上げられる。その後、図3に示すように、フード部42の前端が連結部21に当接すると、ロック部26がロック受け部41を乗り越えるとともにロックアーム11が復動して、ロック部26の係止面26Aとロック受け部41の係止受け面41Bとが両ハウジング10,40の抜け方向で対面し、これにより両ハウジング10,40が正規嵌合位置にて離脱規制状態にロックされる。
これに対し、図6に示すように、覆い壁12と操作部28の両対向面間に形成された狭小空間32に後方から誤って指38を差し入れ、その状態から両ハウジング10,40を嵌合しようとすると、雌雄の両端子金具14,43の接続動作が開始される前である嵌合初期段階に、干渉部13の干渉突起13Aが規制壁45の突き当て面45Bに突き当たってそれ以上の嵌合動作が停止される。したがって、ロックアーム11を揺動変位させた状態のまま両ハウジング10,40の嵌合動作が進められる事態を阻止できる。
一方、メンテナンス等において、雌ハウジング10を雄ハウジング40から外す場合は、図4に示すように、上記した狭小空間32に覆い壁12と操作部28とに分け入って後方から指38、例えば親指を差し入れる。すると、この指38によって操作部28が押し倒されるとともに覆い壁12の後部(覆い本体33)が持ち上げられ、つまり覆い壁12と操作部28とがそれぞれ互いに離間する方向へ変位し、もって狭小空間32が後方に向けて拡開される。また操作部28の変位に伴うロックアーム11前半部の持ち上げ動作によって、ロック部26がロック受け部41から離間して両ハウジング10,40のロック状態が解除されることになる。
上記した狭小空間32に差し入れた指38とこれとは別の指39、例えば人差し指で雌ハウジング10を高さ方向に挟み込み、その状態から雌ハウジング10を雄ハウジング40から外して行くと、図5に示すように、途中で、狭小空間32の拡開動作に起因して前のめり状態となった覆い壁12における干渉部13の干渉突起13Aが規制壁45のガイド斜面45Aに摺動しつつここを昇って行く。したがって、干渉部13と規制壁45との衝突に起因して両ハウジング10,40の離間動作が途中で停止するようなことはない。あとは雌ハウジング10を雄ハウジング40から引き離せば、両ハウジング10,40を互いに離間させることが可能となる。なお、図5に示すように、狭小空間32の拡開動作時に、干渉部13とロックアーム11の前端部(ロック部26)とは両者の並び方向において重複する、つまり両者の並び方向において同軸上で交差する位置関係にある。
以上説明したように本実施形態によれば、次の効果が奏せられる。
上方から覆い壁12が押圧されると、覆い本体33が変位防止部37に当接することで、覆い壁12の直下方に位置するロックアーム11の操作部28まで押圧されるのを回避でき、ひいては両ハウジング10,40の嵌合動作時にロックアーム11が不用意に揺動変位するのを阻止できる。よって両ハウジング10,40がロック状態にあるときに、覆い壁12を上方から押圧しても、ロックアーム11の操作部28をロック解除方向(下方)に押圧することができず、ひいては両ハウジング10,40のロック状態を解除することができない。
一方、両ハウジング10,40のロック状態を解除するには、覆い壁12と操作部28の双方の対向面間に形成された狭小空間32に後方から指38を差し入れて、この狭小空間32を押し広げるようにすればよく、そうすると、狭小空間32が拡開されて、ロックアーム11がロック解除方向に揺動変位(傾倒変位・弾性変位)して両ハウジング10,40を互いに離間させることが可能となる。この場合に、覆い壁12と操作部28の両対向面間は狭小空間32として常には狭い間隙しかあいていないため、嵌合動作時ここに外力が作用したり作業者が誤って指38を差し入れたりするのは考え難い。逆に、正規のロック解除時には上記した狭小空間32に指38を差し入れることを作業者に義務付ければよく、結果、ロックアーム11の操作部28が偶発的に押圧される事態を確実に回避できる。
しかも、狭小空間32に指38を差し入れるだけで、覆い壁12からの反力により操作部28をロック解除方向へ押し倒すことが可能であるから、本実施形態のように指38の差し入れ方向とロックアーム11のロック解除方向が略直交しているという事情があっても、ロックアーム11のロック解除操作をワンモーションで簡単に行うことができる。また、覆い壁12の覆い本体33が平面視において操作部28の全体を覆い隠すように配されているから、上方から外力が作用したときに、この外力が覆い壁12を摺り抜けて操作部28に当接してロックアーム11が不用意に変位するのを回避できる。
さらに、誤って狭小空間32に指38を差し入れ、狭小空間32を拡開させた状態で両ハウジング10,40の嵌合動作を進めた場合には、覆い壁12が前のめりになって、干渉部13の干渉突起13Aと雄ハウジング40側の規制壁45とが互いに干渉してそれ以上の嵌合動作が規制されるから、両ハウジング10,40の誤嵌合を確実に阻止することができる。
さらにまた、狭小空間32の拡開時には干渉部13とロックアーム11とが両者の並び方向において重複する位置関係にあるから、ロックアーム11に加えて覆い壁12が形成されているという事情があっても、雌ハウジング10が上記並び方向と直交する方向、つまり高さ方向に格別大型化することはない。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図10ないし図18によって説明する。
実施形態2のコネクタは、相互に嵌合可能な雌雄の両ハウジング10A,40Aを備えている。
雄ハウジング40Aは合成樹脂製であって、図10に示すように、実施形態1と同様に、車両に搭載された機器の壁面から一体的に突設されたフード部42Aを備えている。フード部42Aは、略筒状をなし、その内側に、奥面からタブ状をなす複数本の雄端子金具43が高さ方向および幅方向に突成されている。フード部42Aの上面には、幅方向略中央部に、ロック受け部41が突設されている。ロック受け部41の前面には後方へ向けて昇り勾配となる案内面41Aが形成され、ロック受け部41の後面には略垂直に切り立つ係止受け面41Bが形成されている。そして、雄ハウジング40Aの上面には、ロック受け部41を挟んだ両側に、左右一対のガイドリブ44が前後方向に延出して形成されている。両ハウジング10A,40Aの嵌合動作時、両ガイドリブ44は雌ハウジング10A側のロックアーム11Aの両側縁に沿って変位して雌ハウジング10Aを案内可能とされる。
雌ハウジング10Aは同じく合成樹脂製であって、図14に示すように、雄端子金具43の配列に対応して、雌端子金具14を収容可能なキャビティ15を上下二段で、かつ幅方向に複数列有する端子収容部16と、この端子収容部16の周囲を取り囲む嵌合筒部17とを備えている。雌端子金具14は電線Wの端末に固着され、キャビティ15内に後方から挿入される。また、電線Wの端末にはゴム栓18が嵌着され、このゴム栓18に雌端子金具14のインシュレーションバレル14Aがかしめ付けられる。キャビティ15の内壁には前方へ突出する片持ち状のランス20が撓み変形可能に形成され、このランス20によってキャビティ15内に正規挿入された雌端子金具14の抜け止めがなされる。
端子収容部16の外周面からは連結部21が周方向に立ち上げ形成され、この連結部21を介して端子収容部16と嵌合筒部17とが互いに連結されている。端子収容部16のうち、連結部21より前方に位置する前半部は、相手側のフード部42Aに内嵌可能となっている。そして、端子収容部16には前方から環状のシール部材22が嵌着され、両ハウジング10A,40Aの嵌合時にはシール部材22がフード部42Aの内周面と端子収容部16の外周面とに圧縮されることで両ハウジング10A,40A間のシールがとられる。端子収容部16の下面後端縁には、両ハウジング10A,40Aの嵌合動作時に指39が宛がわれる指掛部23が突設されている。
また、嵌合筒部17の上部は、連結部21が断絶されて前後方向に貫通するトンネル状をなし、後述するロックアーム11Aの周囲全体を取り囲む包囲壁30Aが形成されている。さらに、包囲壁30Aの後半部には、前半部より高さ方向に大きく膨らんだ膨出部51が形成されている。膨出部51にはこの膨出部51の前端から後方へ向けて昇り勾配となって他より肉厚とされた肉盛り部52が形成されている。肉盛り部52は、図16に示すように、幅方向に延びるリブ状をなしている。そして、膨出部51には、肉盛り部52に連なって同肉盛り部52の頂上から一段落ちる位置に、覆い壁として構成される平板状の可撓壁12Aが後方へ向けて略水平に形成されている。可撓壁12Aは、平面視して幅広の方形状をなし、両側に入れられた一対のスリット12B間において、その前端を支点として上方に撓み変形可能となっている。可撓壁12Aの上面は、両ハウジング10A,40Aの嵌合動作時に作業者の指38が宛がわれる指当面として構成され、指38のサイズに対応する大きさを備えている。なお、可撓壁12Aの下方への撓み動作は、後述する変位防止部37Aによって規制される。
さらに、膨出部51には、図16および図17に示すように、肉盛り部52の頂上の幅方向両端部に段差なく連なって後方へ延出されるとともに、可撓壁12Aの前半部の両側縁部を被覆するよう内側に張り出す過度撓み防止部53が左右一対となって形成されている。平面視によれば肉盛り部52から過度撓み防止部53にかけて略コの字を呈するようになっている。可撓壁12Aが上方に過度に撓み変形したときには、過度撓み防止部53が所定の撓み量だけ撓み変形した可撓壁12Aを上方から押さえ付けてそれ以上の撓み動作を規制するようになっている。可撓壁12Aの後半部の両側縁部は、過度撓み防止部53によって被覆されることなく露出されている。
一方、膨出部51には、図18に示すように、過度撓み防止部53と可撓壁12Aを挟んだ反対側に、つまり可撓壁12Aの下方に、同膨出部51の両側内面に連結されつつ内側に張り出しかつ前後方向に延出されて、可撓壁12Aの両側縁部の略全体を被覆する変位防止部37Aが左右一対となって形成されている。可撓壁12Aが下方へ撓み変形しようとすると、その撓み動作の初期段階で変位防止部37Aが可撓壁12Aと当接してそれ以上の撓み動作を規制するようになっている。なお、変位防止部37Aの後端および過度撓み防止部53の後端は、後方へ向けて拡幅されるテーパ状となっており、指掛け動作および可撓壁12Aの撓み動作に支障を来たさないようにしてある。
また、端子収容部16の上面には、連結部21が断絶されて前後方向に貫通するくり抜き空間24が形成されるとともに、周方向において連結部21とほぼ同位置に、ロックアーム11Aをシーソ状に揺動変位可能(弾性変位可能)に支持する支持部25Aが立設されている。支持部25Aは、幅方向に間隔をあけた二位置にて左右一対となって形成され、ロックアーム11Aの下面の幅方向両側部にて同ロックアーム11Aを下から一体的に支持している。ロックアーム11Aは、前後方向に細長く延出する形態であって自然状態では軸線を略水平方向に向けており、その前端が端子収容部16の前端より少し後方位置にあり、その後端が端子収容部16の後端より僅かに前方位置にある。
ロックアーム11Aの幅方向略中央部には、前端部を残しつつ後面に開口するロック溝27Aが形成されており、上記した前端部によりロック部26Eが構成される。ロック溝27Aの両側面は上記した両支持部25Aの内面に連続しており、ロック溝27Aと両支持部25Aが同一型材で同時成形されるようになっている。ロック溝27Aの前面、つまりロック部26Eの後面は、雄ハウジング40A側のロック受け部41の係止受け面41Bと対面して同ロック受け部41を係止可能な係止面26Fとなっている。この係止面26Fは、上端に向けて垂直面より前方へ極僅かに傾く逆テーパ状をなしている。
また、ロックアーム11Aの後端部、詳しくは、ロックアーム11Aのうち、支持部25Aとの連結位置より後方には、平板状でかつ幅広の操作部28Aが形成されている。操作部28Aは、ロック溝27Aを被覆するよう一段高くなる位置に配され、その後端部に、全幅に亘って延出される操作リブ28Bが指掛け可能に形成されている。操作部28Aの成形時、前方に抜かれる型材に起因し、ロック部26Eの上面はその左右両側の上面より一段落ちている。
操作部28Aの上方は可撓壁12Aによって覆われており、平面視すると可撓壁12Aによって操作部28Aの全体が覆い隠されている。可撓壁12Aと操作部28Aの双方の対向面間には狭小空間32Aが保有されており、この狭小空間32Aは未拡開時には作業者の指38の厚さより小さい寸法に設定された狭い空間である。可撓壁12Aと操作部28Aとの間に変位防止部37Aが配されることにより、可撓壁12Aとロックアーム11Aとの間は常に非干渉状態に保たれる。
操作部28Aの両側前端面と包囲壁30Aの両側内面とには左右一対の補助支持部31Aが一体的に連結されており、この補助支持部31Aが前後方向に長く延出されている。補助支持部31Aにより、ロックアーム11Aの揺動変位動作の円滑性が担保されている。
ここで、両ハウジング10A,40Aが嵌合されると、ロックアーム11Aが揺動変位しつつロック部26Eがロック受け部41に乗り上がり、ここを通過してロックアーム11Aが復動したところでロック受け部41がロック溝27Aに嵌まってロック部26Eの後面に係止されて、ロックがかかる。またこの状態から、操作部28Aを下方へ変位させてロックアーム11Aの前端側を持ち上げると、ロック受け部41がロック溝27Aから抜け出るとともにロック部26Eから離間して、ロックが解除される。
次に、実施形態2の作用を説明する。
まず、雌ハウジング10Aにおける端子収容部16のキャビティ15内に後方から電線Wの端末に接続された雌端子金具14をゴム栓18ともども挿入し、かつ、端子収容部16の外周面にシール部材22を嵌着させる。キャビティ15内に正規挿入された雌端子金具14はランス20によって弾性的に係止される。続いて、図10に示すように、雄ハウジング40Aのフード部42Aに対して雌ハウジング10Aを正対させ、そこから雄ハウジング40Aのフード部42A側に雌ハウジング10Aを押し込む。押し込み時には可撓壁12Aの上面(指当面)と指掛部23とを指38,39で挟み込むように摘めばよく、図11に示すように、これによって可撓壁12Aが撓み変形しようとしても変位防止部37Aに当接してそれ以上の撓み動作が規制されるため、可撓壁12Aがロックアーム11Aの操作部28Aを押し下げるには至らない。
両ハウジング10A,40Aの嵌合動作が進むと、端子収容部16がフード部42A内に進入し、シール部材22がフード部42Aの内周面と端子収容部16の外周面との間に弾縮され、両ハウジング10A,40A間のシールがとられる。また、ロックアーム11Aのロック部26Eがロック受け部41の案内面41Aを摺動しつつここに乗り上げられ、ロックアーム11Aが支持部25Aを中心としてシーソ状に傾いてロック部26Eが持ち上げられる。その後、フード部42Aの前端が連結部に当接すると、図12に示すように、ロック部26Eがロック受け部41を乗り越えるとともにロックアーム11Aが復動して、ロック部26Eの係止面26Fとロック受け部41の係止受け面41Bとが両ハウジング10A,40Aの抜け方向で対面し、これにより両ハウジング10A,40Aが正規嵌合位置にて離脱規制状態にロックされる。
メンテナンス等において、雌ハウジング10Aを雄ハウジング40Aから外す場合は、図13に示すように、可撓壁12Aと操作部28Aの両対向面間に形成された狭小空間32Aに後方から指38、例えば親指を差し入れる。すると、この指38によって操作部28Aが押し倒されるとともに可撓壁12Aがその前端を支点に撓み変形して後部側が捲れ上げられ、つまり可撓壁12Aと操作部28Aとがそれぞれ互いに離間する方向へ変位し、もって狭小空間32Aが後方に向けて拡開される。またロックアーム11Aの前半部の持ち上げ動作によってロック部26Eがロック受け部41から離間して両ハウジング10A,40Aのロック状態が解除されることになる。上記した狭小空間32Aに差し入れた指38とこれとは別の指39、例えば人差し指で雌ハウジング10Aを高さ方向に挟み込み、その状態から雌ハウジング10Aを雄ハウジング40Aから外して行くと、図10に示すように、両ハウジング10A,40Aを互いに離間させることが可能となる。
以上説明したように実施形態2によれば、次の効果が奏せられる。
上方から可撓壁12Aが押圧されると、可撓壁12Aが変位防止部37Aに当接することで、下方に位置するロックアーム11Aの操作部28Aまでも押圧されるのを回避でき、両ハウジング10A,40Aの嵌合動作時にロックアーム11Aが不用意に揺動変位するのを阻止できる。よって両ハウジング10A,40Aがロック状態にあるときに、可撓壁12Aを上方から押圧しても、ロックアーム11Aの操作部28Aをロック解除方向(下方)に押圧することができず、ひいては両ハウジング10A,40Aのロック状態を解除することができない。
一方、両ハウジング10A,40Aのロック状態を解除するには、可撓壁12Aと操作部28Aの双方の対向面間に形成された狭小空間32Aに後方から指38を差し入れて、この狭小空間32Aを押し広げるようにすればよい。すると、狭小空間32Aが拡開されて、ロックアーム11Aがロック解除方向に揺動変位(傾倒変位・弾性変位)して両ハウジング10A,40Aを互いに離間させることが可能となる。この場合に、可撓壁12Aと操作部28Aの両対向面間は狭小空間32Aとして常には狭い間隙しかあいていないため、嵌合動作時ここに外力が作用したり作業者が誤って指38を差し入れたりするのは考え難い。逆に、正規のロック解除時には上記した狭小空間32Aに指38を差し入れることを作業者に義務付ければよく、結果、ロックアーム11Aの操作部28Aが偶発的に押圧される事態を確実に回避できる。
また、可撓壁12Aが撓み変形することで狭小空間32Aの拡開動作が可能となっているから、狭小空間32Aの拡開時に、可撓壁12Aの捲れ上がりに起因して可撓壁12Aが変形したり破損することが懸念されるところである。しかし、雌ハウジング10Aには可撓壁12Aの過度撓みを規制する過度撓み防止部53が形成されているから、可撓壁12Aが変形等するのを回避できる。
さらに、可撓壁12Aはその前端を支点として撓み変形可能とされて後端側へ行くほどその変形量を大きくしており、過度撓み防止部53は可撓壁12Aのうちの前部側、詳しくは可撓壁12Aの前半部の両側縁部と対面する位置にのみ配されているから、可撓壁12Aの撓み動作の円滑性を担保した上で可撓壁12Aが変形等するのを回避できる。一方、変位防止部37Aは、可撓壁12Aの前後方向の全長に亘ってここと対面して配されているから、可撓部の操作部28A側への変位を確実に阻止することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ロックアームはその長さ方向中間部で支持部に支持されてシーソ状に揺動変位可能となっていたが、本発明によれば、ロックアームはその前端で支持部に支持されて後方へ向けて揺動変位可能に延出される形態であってもよい。
(2)上記実施形態では、覆い壁(可撓壁)と操作部の両対向面間に形成された狭小空間に指を差し入れることで狭小空間を拡開させていたが、本発明によれば、覆い壁(可撓壁)と操作部の両対向面間に形成された狭小空間に治具を差し入れることで狭小空間を拡開させてもよい。
(3)上記実施形態では、覆い壁(可撓壁)は操作部の全体を被覆して配されていたが、本発明によれば、覆い壁(可撓壁)は操作部を部分的に被覆して配されてもよい。
(4)本発明によれば、上記実施形態とは逆に、ロック受け部を雌ハウジング側に、ロックアーム、覆い壁(可撓壁)等を雄ハウジング側に形成することも可能である。
(5)本発明は機器直結型のコネクタに限らず、ワイヤーワイヤーのコネクタにも同様に適用することができる。また、シール部材を有しない非防水タイプのコネクタにも適用可能である。
実施形態1において、雌雄の両ハウジングを嵌合する前の状態を示す側断面図 両ハウジングの嵌合途上でロック部がロック受け部に乗り上げた状態を示す側断面図 両ハウジングを正規嵌合した状態を示す側断面図 狭小空間に指を差し入れて両ハウジングをロック解除した状態を示す側断面図 両ハウジングを引き離す途中の状態を示す側断面図 覆い壁の干渉部が規制壁に突き当たって両ハウジングの嵌合動作が規制された状態を示す側断面図 雌ハウジングの正面図 雌ハウジングの背面図 両ハウジングを嵌合する前の状態を示す平面図 実施形態2において、雌雄の両ハウジングを嵌合する前の状態を示す側断面図 両ハウジングを嵌合する途中の状態を示す側断面図 両ハウジングを正規嵌合した状態を示す側断面図 狭小空間に指を差し入れて両ハウジングをロック解除した状態を示す側断面図 雌ハウジングの正面図 雌ハウジングの背面図 雌ハウジングの平面図 過度撓み防止部と対応する位置における雌ハウジングの横断面図 変位防止部と対応する位置における雌ハウジングの横断面図
符号の説明
10,10A…雌ハウジング(一方のコネクタハウジング)
11,11A…ロックアーム
12,12A…覆い壁(可撓壁)
13…干渉部
14…雌端子金具
16…端子収容部
17…嵌合筒部
26,26E…ロック部
28,28A…操作部
32,32A…狭小空間
40,40A…雄ハウジング(他方のコネクタハウジング)
41…ロック受け部
42…フード部
43…雄端子金具

Claims (6)

  1. 相互に嵌合可能な一対のコネクタハウジングを備え、このうち、一方のコネクタハウジングには、支持部を中心として揺動変位可能とされたロックアームが前後方向に延出して形成され、前記ロックアームの前部には他方のコネクタハウジングに設けられたロック受け部に係止可能なロック部が形成されるとともに、前記ロックアームの後部には前記ロック受け部に対する前記ロック部の係止状態を解除するに際して押圧される操作部が形成され、前記両コネクタハウジングの嵌合過程では前記ロック部が前記ロック受け部に摺接して前記ロックアームが傾倒させられ、前記両コネクタハウジングが正規嵌合されると、前記ロックアームの復動に伴って前記ロック部が前記ロック受け部を係止して、前記両コネクタハウジングがロック状態になるコネクタであって、
    前記一方のコネクタハウジングには、前記ロックアームの復動時における前記操作部の復帰方向に対向して覆い壁が形成されるとともに、この覆い壁に当接することで同覆い壁が前記操作部側に変位して干渉するのを規制する変位防止部が形成されており、さらに、
    前記覆い壁と前記操作部の双方の対向面間には狭小空間が形成され、前記両コネクタハウジングのロック状態を解除するに際して前記狭小空間に後方から指または治具が差し入れられることにより、前記覆い壁と前記操作部とがそれぞれ互いに離間する方向に変位して、前記狭小空間が拡開されることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記覆い壁は、平面視において前記操作部の全体を覆い隠すように配されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記覆い壁は、前記支持部とは別位置に設定された他の支持部を中心としてシーソ状に揺動変位可能とされ、前記狭小空間が拡開されたときには、前記ロックアームの傾倒方向とは逆方向である前のめりに傾倒させられるようになっており、かつ、前記他方のコネクタハウジングには、前記両コネクタハウジングの嵌合過程で前記狭小空間に指または治具が差し入れられたときに、前記前のめり状態にある前記覆い壁の前端と干渉してそれ以上の嵌合動作を規制する規制壁が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記覆い壁の前部には、前記ロックアームを挟んだ両側に配されて前記規制壁と干渉し得る干渉部が対となって形成されており、前記狭小空間の拡開時に、前記干渉部と前記ロックアームとが両者の並び方向において重複することを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記覆い壁は、前記操作部と対応する位置に配された可撓壁として構成され、この可撓壁が撓み変形することで前記狭小空間の拡開動作が可能となっており、かつ、一方のコネクタハウジングのうち、前記可撓壁を挟んで前記変位防止部とは反対側には、前記可撓壁の過度撓みを規制する過度撓み防止部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
  6. 前記可撓壁はその前端を支点として撓み変形可能とされて後端側へ行くほどその変形量を大きくしており、前記過度撓み防止部は、前記可撓壁のうちの前部側と対面する位置にのみ配されていることを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。
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JP2014220146A (ja) * 2013-05-09 2014-11-20 住友電装株式会社 コネクタ
CN112670768A (zh) * 2019-09-30 2021-04-16 住友电装株式会社 连接器

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