JP2007305377A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却水のイオン導電率の上昇をより確実に抑制することができる燃料電池システムを得る。
【解決手段】燃料電池1は、酸化剤および燃料が各単電池7へ供給されることにより発電するスタック4、およびスタック4からの電力を集電する集電板2,3を有している。燃料電池1には、冷却水を燃料電池1内に導くための冷却水管12が接続されている。冷却水管12は、燃料電池1に接続された絶縁性管部14、および絶縁性管部14に連続する導電性管部15を有している。燃料電池1と導電性管部15との間には、電源20によって電位差が与えられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、電気化学反応を利用して発電する燃料電池を有する燃料電池システムに関するものである。
通常、燃料電池には、燃料(例えば水素等)および酸化剤(例えば空気等)の供給により発電する複数の単セルが積層されている。各単セルは、燃料の酸化反応を電気化学的に行うことにより化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。また、単セルの積層体は、導電性を有する一対のセパレータにより挟まれている。各セパレータ間には、各単セルの発電により直流電圧が発生する。
各単セルが発電しているときには、電気エネルギーとともに熱が各単セルから発生する。従って、各セパレータおよび各単セルには、熱を回収するための冷却水が流されることがある。この場合、冷却水中の不純物によって冷却水のイオン導電率が高くなっているときには、冷却水の接触部分での電気分解による腐食が各セパレータ間の直流電圧により促進されることになる。
即ち、冷却水のイオン導電率が高くなると、直流電圧のマイナス側では、水素が発生したり、水素過電圧が大きく冷却水中に溶存酸素があるときには水酸化イオンが生成したりする。また、直流電圧のプラス側では、冷却水が電気化学的に酸化されて酸素およびプロトンが生成したり、金属部材が溶出したりする。さらに、電気分解によって発生した酸素は、冷却水に接触する金属の局所腐食反応や、カーボン材料の直接酸化の原因にもなる。従って、燃料電池の腐食の促進を抑制するためには、冷却水のイオン導電率の上昇を抑える必要がある。
従来、冷却水のイオン導電率の上昇を抑えるために、冷却水と接触する部材表面を絶縁材料で被覆した固体高分子型燃料電池が提案されている。この従来の固体高分子型燃料電池では、冷却水を流すための冷却水路がセパレータおよび積層体に設けられており、絶縁材料は、冷却水流路内表面にコーティングされている(特許文献1参照)。
特開2002−164075号公報
しかし、特許文献1に示された固体高分子型燃料電池では、セパレータ等の溶出による冷却水のイオン導電率の上昇は抑制することができるが、燃料電池の外部で不純物が冷却水に混入してしまうと、冷却水のイオン導電率が上昇してしまい、イオン導電率の上昇の抑制を図ることができない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、冷却水のイオン導電率の上昇をより確実に抑制することができる燃料電池システムを得ることを目的とする。
この発明に係る燃料電池システムは、積層された複数の単電池を含み、酸化剤および燃料が各単電池へ供給されることにより発電するスタックおよびスタックからの電力を集電する集電体を有する燃料電池と、燃料電池に接続された絶縁性管部および絶縁性管部に連続する導電性管部を有し、冷却水を燃料電池内へ導くための冷却水管と、燃料電池と導電性管部との間に電位差を与える電源または電力変換装置とを備えている。
この発明に係る燃料電池システムでは、燃料電池に接続された絶縁性管部に導電性管部が連続しており、電源または電力変換装置が燃料電池と導電性管部との間に電位差を与えるので、金属を冷却水へ溶出させる酸化反応が起こる部分を燃料電池または導電性管部の一方に、金属を析出させる還元反応が起こる部分を燃料電池または導電性管部の他方にそれぞれ強制的に固定化することができる。従って、燃料電池または導電性管部のうち、酸化反応が起こるほうに対してのみ耐食処理を行うことにより、燃料電池および導電性管部のそれぞれからの冷却水への溶出を抑制することができる。また、燃料電池または導電性管部のうち、還元反応が起こるほうに不純物を析出させて、冷却水中から不純物を除去することができる。これにより、冷却水のイオン導電率の上昇をより確実に抑制することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による燃料電池システムを示す構成図である。図において、燃料電池1は、互いに対向する一対の集電板(集電体)2,3と、各集電板2,3間に挟まれるスタック(積層体)4とを有している。また、燃料電池1は、各集電板2,3のそれぞれに接触する一対の絶縁板5,6間に挟まれている。
スタック4は、各集電板2,3が対向する方向へ積層された複数の単電池7を有している。また、スタック4は、燃料および酸化剤が各単電池7へ供給されることにより発電する。燃料としては、例えば水素ガスや、炭化水素系燃料を改質した水素および二酸化炭素の混合ガス等が用いられる。また、酸化剤としては、例えば空気等が用いられる。燃料供給量は、発電電流に基づいてファラデーの法則により算出された供給量に対する化学量論比が1.2〜1.5の範囲となる供給量とされる。酸化剤供給量は、同様の化学量論比が1.6〜2.5の範囲となる供給量とされる。さらに、スタック4内には、発電時に発生する熱を回収するための冷却水が流される。
各単電池7は、燃料が流される燃料流路が設けられたカーボン樹脂製の第1セパレータと、酸化剤が流される酸化剤流路が設けられたカーボン樹脂製の第2セパレータと、第1および第2セパレータ間に挟まれ、燃料および酸化剤が供給される電極膜接合体とを有している(いずれも図示せず)。第1および第2セパレータの少なくともいずれかには、冷却水が流される冷却水路(図示せず)が設けられている。
電極膜接合体は、第1セパレータの燃料流路に接触する燃料側電極と、第2セパレータの酸化剤流路に接触する酸化剤側電極と、燃料側電極および酸化剤電極間に挟まれた固体高分子電解質膜とを有している(いずれも図示せず)。電極膜接合体は、パーフルオロスルホン酸系電解質膜の両面に、触媒層と、カーボン繊維からなるガス拡散層とを重ねて配置することにより作製される。
燃料側電極では、燃料が電子を放出して陽イオン(カチオン)となる酸化反応が起こる。陽イオンは、燃料側電極から酸化剤側電極へ固体高分子電解質膜内を移動される。酸化剤側電極では、陽イオンが電子を受け取る還元反応が起こる。これにより、燃料側電極と酸化剤側電極との間で起電力が発生する。即ち、電極膜接合体は、燃料および酸化剤の供給を受けることにより、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。なお、各単電池7では、燃料側電極が負極になり、酸化剤側電極が正極となる。
各集電板2,3は、導電性部材である。また、一方の集電板2は各単電池7の酸化剤側電極に電気的に接続され、他方の集電板3は各単電池7の燃料側電極に電気的に接続されている。即ち、集電板2が正極とされ、集電板3が負極とされている。従って、各集電板2,3間には、スタック4の発電により直流電圧が発生する。即ち、各集電板2,3は、スタック4からの電力を集電する。例えば1kW出力の燃料電池である場合、各集電板2,3間には、約40Vの直流電圧が発生する。
燃料電池1には、スタック4内へ供給される燃料を導く燃料供給管8と、スタック4内から排出される燃料を導く燃料排出管9とが一方の絶縁板5を通ってそれぞれ接続されている。また、燃料電池1には、スタック4内へ供給される酸化剤を導く酸化剤供給管10と、スタック4内から排出される酸化剤を導く酸化剤排出管11とが他方の絶縁板6を通ってそれぞれ接続されている。
また、燃料電池1には、冷却水を燃料電池1内へ導く冷却水管12が接続されている。冷却水管12の一端部は絶縁板5を通って燃料電池1に接続され、冷却水管12の他端部は絶縁板6を通って燃料電池1に接続されている。また、冷却水管12には、循環ポンプ13が設けられている。冷却水は、循環ポンプ13の動力により冷却水管12および燃料電池1内を循環される。
冷却水管12は、燃料電池1に接続された絶縁性管部14と、絶縁性管部14に連続するステンレス製の導電性管部15とを有している。絶縁性管部14は、例えばシリコンやポリテトラフルオロエチレン等の絶縁性樹脂により構成された絶縁チューブである。また、導電性管部15の内面には、金属表面の耐食性を高める耐食処理が行われている。耐食処理としては、例えばフッ素コート処理や金属めっき処理等が挙げられる。さらに、導電性管部15には、冷却水の熱を回収するための熱交換器16が設けられている。さらにまた、導電性管部15の電位は、接地電位とされている。
各集電板2,3には、各集電板2,3間に発生する直流電圧を交流に変換するインバータ17が電気的に接続されている。インバータ17によって交流に変換された電力は、サージ電圧の流入を防止するための絶縁トランス18を介して商用系統へ供給される。
また、他方の集電板3には、接地された電源装置19が電気的に接続されている。電源装置19は、集電板3の電位と接地電位との間に電位差を与える(電位差を強制的に発生させる)電源(直流電源)20と、集電板3と大地との間の過電流を防止するためのヒューズ21とを有している。電源20としては、例えば乾電池を複数組み合わせた組電池や鉛蓄電池、あるいは燃料電池1からの直流出力の一部等が用いられる。
導電性管部15の電位が接地電位とされているので、燃料電池1と導電性管部15との間には、電源20により電位差が発生する。また、集電板3の電位は、電源20により、接地電位よりも低くされている。この例では、集電板3と大地との間の電位差が200Vとされる。従って、燃料電池1全体の電位は、電源20により、導電性管部15の電位よりも低くされる。
なお、燃料電池1、絶縁板5,6、冷却水管12、循環ポンプ13、インバータ17、絶縁トランス18および電源装置19は、図示しない共通の筐体内に収容されている。筐体は、接地されている。導電性管部15および電源装置19のそれぞれの接地は、導電性管部15および電源装置19が筐体に電気的に接続されることにより行われている。
次に、動作について説明する。燃料供給管8および酸化剤供給管10のそれぞれから燃料および酸化剤がスタック4内に供給されると、燃料の酸化反応が電気化学的に行われ、直流電圧が各集電板2,3間に発生する。この後、発生した直流電圧がインバータ17により交流とされ、絶縁トランス18を介して商用系統へ供給される。
また、燃料および酸化剤がスタック4内に供給されているときには、循環ポンプ13が動作される。これにより、冷却水が冷却水管12内を流され、絶縁板6側から燃料電池1内へ冷却水が供給される。この後、スタック4内で発生する熱が冷却水により回収され、暖められた冷却水が絶縁板5側の冷却水管12へ排出される。この後、排出された冷却水が熱交換器16により冷却され、冷却された冷却水が絶縁板6側の冷却水管12からスタック4内へ再度供給される。このようにして、燃料電池1の温度上昇が防止される。
次に、導電性部材の腐食が発生するときの電気化学メカニズムについて説明する。一般に、導電性部材の電気化学的な反応による腐食は、2種類の導電性部材間に電解液が介在し、各導電性部材間に電圧が印加されることにより進行する。即ち、各導電性部材間に電圧が印加されると、一方の導電性部材では、電子が供給されるカソード反応(還元反応)が起こり、他方の導電性部材では、電子が引き抜かれるアノード反応(酸化反応)が起こる。また、電解液中では、これらの反応により発生したイオンが移動される。これにより、各導電性部材の腐食が進行する。
この例では、燃料電池1と導電性管部15との間に冷却水が介在している。従って、燃料電池1および導電性管部15が各導電性部材となる。冷却水中の不純物が多い場合には、冷却水が電解液となり、燃料電池1および導電性管部15の腐食を進行させることとなる。
次に、燃料電池1が動作しているときの冷却水中の不純物(金属イオン)濃度について説明する。燃料電池1の電位は、導電性管部15の電位に対して電源20により常に低くされている。これにより、燃料電池1内では、冷却水中の不純物が析出する還元反応が起こり、燃料電池1の冷却水への溶出が抑制される。また、導電性管部15の内面には、金属部材の酸化反応による溶出を防止するための耐食処理が行われている。これにより、導電性管部15の冷却水への溶出が抑制される。従って、燃料電池1および導電性管部15のいずれの冷却水への溶出も抑制され、冷却水中の不純物濃度の上昇が抑制される。
図2は、図1の燃料電池システムの冷却水中の不純物濃度を示す表である。図には、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)およびカリウム(K)が不純物として示されている。また、図には、実施の形態1による燃料電池システムと比較するための比較用の燃料電池システム(比較例)の冷却水中の不純物濃度も示されている。
比較用の燃料電池システムの構成は、実施の形態1による燃料電池システムの電源装置19が除去された構成とされている。また、比較用の燃料電池システムの他の構成は、実施の形態1による燃料電池システムの構成と同様である。即ち、比較用の燃料電池システムでは、集電板3の電位が導電性管部15の電位と同じ接地電位とされている。
冷却水中の不純物濃度は、冷却水を清浄な水に全て入れ替え、燃料電池1を1週間運転した後に測定した。冷却水の不純物濃度の測定は、約100ccの冷却水を冷却水サンプルとして抽出した後、冷却水サンプルを誘導結合プラズマ発光分光分析によって分析することにより行った。
図に示すように、実施の形態1による燃料電池システムにおける冷却水中の不純物濃度は、比較用の燃料電池システムにおける冷却水中の不純物濃度よりも低くなっている。比較用の燃料電池システムでは、特に、ステンレスに含まれるニッケルやスタック4の構成材料の一つであるアルミニウム等の濃度が高くなっている。また、実施の形態1による燃料電池システムでは、ニッケル、アルミニウムおよびカリウムのそれぞれの濃度が分析器の測定限界以下にまで低くなっている。
比較用の燃料電池システムにおける冷却水中の不純物濃度が高くなっているのは、酸化剤としての空気中に含まれる不純物、スタック4等に付着した汚れ、冷却水中に含まれる溶存酸素等による腐食反応の生成物等が冷却水中に混入することによるためであると考えられる。
一方、実施の形態1による燃料電池システムでは、電源20により印加された電圧によって金属カチオンの還元析出反応が起こる。これにより、冷却水中の不純物濃度が低下し、冷却水中の不純物濃度が低くなっているものと考えられる。また、金属種によって濃度の違いが見られるのは、電気化学反応が起こっている部分の反応過電圧が金属種によって異なるためであると考えられる。
このような燃料電池システムでは、燃料電池1に接続された絶縁性管部14に導電性管部15が連続しており、電源20が燃料電池1と導電性管部15との間に電位差を強制的に発生させるようになっているので、金属を冷却水へ溶出させる酸化反応が起こる部分を燃料電池1または導電性管部15の一方に、金属を析出させる還元反応が起こる部分を燃料電池1または導電性管部15の他方にそれぞれ強制的に固定化することができる。従って、燃料電池1または導電性管部15のうち、酸化反応が起こるほうに対してのみ耐食処理を行うことにより、燃料電池1および導電性管部15のそれぞれからの冷却水への溶出を抑制することができる。また、燃料電池1または導電性管部15のうち、還元反応が起こるほうに不純物を析出させて、冷却水中から不純物を除去することができる。これにより、冷却水のイオン導電率の上昇をより確実に抑制することができる。
また、導電性管部15の電位は、接地電位とされているので、感電等の不具合の防止を図ることができる。
また、燃料電池1の電位は、導電性管部15の電位よりも低くされているので、酸化反応が起こる部分を、耐食処理が容易な導電性管部15とすることができる。これにより、導電性管部15にのみ耐食処理を行って、燃料電池1および導電性管部15のそれぞれの冷却水への溶出を容易に抑制することができる。
なお、上記の例では、燃料電池1の電位が導電性管部15の電位よりも低くされているが、燃料電池1の電位を導電性管部15の電位よりも電源20によって強制的に高くするようにしてもよい。この場合、金属を冷却水へ溶出させる酸化反応が起こる部分が燃料電池1内となるので、燃料電池1内の冷却水と接触する部分には、金属の溶出を防止するための耐食処理が行われる。このようにしても、燃料電池1および導電性管部15のそれぞれからの冷却水への溶出を抑制することができる。
また、上記の例では、電源20が燃料電池1と大地との間に電位差を強制的に発生させるようになっているが、燃料電池1と導電性管部15との間に電位差が強制的に発生すればよいので、電源20が導電性管部15と大地との間に電位差を強制的に発生させるようになっていてもよい。
また、上記の例では、熱交換器16が設けられた導電性管部15が接地されているが、熱交換器16が設けられているか否かにかかわらず、絶縁性管部14に連続する導電性管部であればよく、冷却水管12の別の導電性管部が接地されていてもよい。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による燃料電池システムを示す構成図である。図において、各集電板2,3には、集電板2,3間に発生する直流電圧を交流に変換する階調制御インバータ31が電気的に接続されている。また、サージ電圧の系統への流入を防止するために、階調制御インバータ31内の中性点は接地されている。また、階調制御インバータ31内の中性点と大地との間には、過電流の防止のためのヒューズ21が電気的に接続されている。
また、階調制御インバータ31は、燃料電池1と大地との間(即ち、燃料電池1と導電性管部15との間)に電位差を強制的に発生させる電源の替わりとしての機能も有している。階調制御インバータ31は、燃料電池1の導電性管部15に対する電位が高い高電位状態と、燃料電池1の導電性管部15に対する電位が低い低電位状態との間で交互に変化させるようになっている。さらに、低電位状態とされている時間は、階調制御インバータ31の制御により、高電位状態とされている時間よりも長くされる。他の構成は実施の形態1と同様である。
図4は、図3の燃料電池システムにおける冷却水のイオン導電率を示す表である。図には、実施の形態1による燃料電池システム、および比較用の燃料電池システムのそれぞれにおける冷却水のイオン導電率も示されている。なお、実施の形態2では、低電位状態とされている時間を高電位状態とされている時間の4倍にして燃料電池システムを1週間運転した後、冷却水のイオン導電率の測定を行った。
図に示すように、実施の形態1および2による燃料電池システムにおける冷却水のイオン導電率は、比較用の燃料電池システムにおける冷却水のイオン導電率よりも低くなっている。これにより、実施の形態1だけでなく、実施の形態2においても、冷却水のイオン導電率の上昇が抑制されることが明らかになった。
なお、低電位状態とされている時間が高電位状態とされている時間の1.5倍にした場合でも、冷却水のイオン伝導率の上昇が抑制されることを確認した。
このような燃料電池システムでは、階調制御インバータ31の制御により、燃料電池1の導電性管部15に対する電位が高い高電位状態と、燃料電池1の導電性管部15に対する電位が低い低電位状態との間で交互に変化され、低電位状態とされている時間が高電位状態とされている時間よりも長くなっているので、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、本実施の形態においては、燃料電池1と導電性管部15との間に電位差を強制的に発生させる電源の替わりとして階調制御インバータ31を用いて、階調制御インバータ31の中性点が接地されているので、実施の形態1での絶縁トランスを省略することができ、製造コストの低減を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、階調制御インバータを用いて燃料電池と導電性管部との間に電位差を与えたが、階調制御インバータの替わりに、パワーコントローラなどの電力変換装置を用いることもできる。
この発明の実施の形態による燃料電池システムを示す構成図である。 図1の燃料電池システムの冷却水中の不純物濃度を示す表である。 この発明の実施の形態2による燃料電池システムを示す構成図である。 図3の燃料電池システムにおける冷却水のイオン導電率を示す表である。
符号の説明
1 燃料電池、2,3 集電板(集電体)、4 スタック、7 単電池、12 冷却水管、14 絶縁性管部、15 導電性管部、20 電源、31 階調制御インバータ(電源)。

Claims (4)

  1. 積層された複数の単電池を含み、酸化剤および燃料が各上記単電池へ供給されることにより発電するスタックおよび上記スタックからの電力を集電する集電体を有する燃料電池と、
    上記燃料電池に接続された絶縁性管部および上記絶縁性管部に連続する導電性管部を有し、冷却水を上記燃料電池内へ導くための冷却水管と、
    上記燃料電池と上記導電性管部との間に電位差を与える電源または電力変換装置と
    を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 上記導電性管部の電位は、接地電位とされていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 上記燃料電池の電位は、上記導電性管部の電位よりも低くされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 上記電源または電力変換装置は、上記燃料電池の上記導電性管部に対する電位が高い高電位状態と、上記燃料電池の上記導電性管部に対する電位が低い低電位状態との間で交互に変化させるようになっており、
    上記低電位状態とされている時間は、上記高電位状態とされている時間よりも長くなっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
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