JP2007303669A - 歯車機構で構成された無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の無段変速機は摩擦力を応用した円板車,ベルトと円すい摩擦車等で構成されるので“すべり”の恐れと変速比に限界があり、その変速の範囲が小さいなどの点があり、摩擦力維持のために勝れた耐摩耗性の材料が必要で常に保守点検を要し摩耗した部品、材料の交換も必要である。
【解決手段】歯車のみで構成された下図の歯車機構で解決できる。
この歯車機構は主動力機に直結する主動軸を1,負荷に直結する従動軸を16とし、これに外部からの回転操作用に回転軸8を設け、これらの各軸を複数の歯車で連動させる構造で、外部より回転軸8を操作することにより従動軸16を回転させて主動軸1より増速又は減速の変速を任意にできる。
この機構は歯車のみによって構成しているので従来の無段変速機の様な“すべり”の恐れもなく保守点検に大いに利点があり、且つ変速の範囲が大きく主動軸に対する従動軸の正転、逆転までも出来て更に利用範囲が大きくなる。
【選択図】図1
【解決手段】歯車のみで構成された下図の歯車機構で解決できる。
この歯車機構は主動力機に直結する主動軸を1,負荷に直結する従動軸を16とし、これに外部からの回転操作用に回転軸8を設け、これらの各軸を複数の歯車で連動させる構造で、外部より回転軸8を操作することにより従動軸16を回転させて主動軸1より増速又は減速の変速を任意にできる。
この機構は歯車のみによって構成しているので従来の無段変速機の様な“すべり”の恐れもなく保守点検に大いに利点があり、且つ変速の範囲が大きく主動軸に対する従動軸の正転、逆転までも出来て更に利用範囲が大きくなる。
【選択図】図1
Description
本発明は従来の無段変速機の如く摩擦力を応用した円板車、ベルトと円すい摩擦車等を用いずに従動軸である回転軸16と別に設けた回転軸8との間に装着した複数の歯車を連動させる構造にて外部より回転軸8の回転を操作することにより回転軸16を回転させて主動軸1より無段の増速或いは減速の変速及び正転、逆転の回転もできる歯車機構に関するものである。
従来の無段変速機は摩擦力を応用した円板車、ベルトと円すい摩擦車等で構成されるので“すべり”の恐れと変速比に限界があり且つその変速の範囲が小さいなどの欠点がある。又、“すべり”に対して常に摩擦力を維持するために対摩耗性に勝れた特別の材料を必要とし点検と保守をしなければならず部品、材料が摩耗すれば取換の必要がある。
〔円板車、ベルトと円すい摩擦車等を用いた無段変速機の実施例〕を参照下さい
〔円板車、ベルトと円すい摩擦車等を用いた無段変速機の実施例〕を参照下さい
本発明者はこれらの摩擦力の減少による“すべり”の恐れと変速比に限界があり且つ変速の範囲が小さいこと又耐摩耗性に勝れた材料を必要とし常に保守点検を行わねばならず摩耗をすれば部品、材料の交換も必要となるなどの欠点をなくすために歯車のみで構成される無段変速機を考えた。
この歯車の基本構造は図1〔歯車機構の構造図〕及び図2〔歯車機構立体図〕に示す通りである。
この無段変速機は主動力機に直結する主動軸を1、負荷側に直結する従動軸を16とし、これに外部からの回転操作用に回転軸8を別に設け、これらの各軸を複数の歯車で連動させる構造にて外部より回転軸8の回転を操作することにより回転軸16を回転させて主動軸1より増速又は減速の変速を任意に行うことができる歯車機構である。
この機構は歯車のみによって構成されているので円板車,ベルトや摩擦車などを応用した従来の無段変速機の如き“すべり”の心配は全くなく保守点検に大いに利点がある。その他に従来の無段変速機の様な変速比に限度があり、その変速の範囲が小さい等の欠点は当歯車機構にはなく変速の範囲が大きく適当な動力で回転軸8を操作すれば任意の方向の回転操作までも不可能ではなくその変速の範囲は格段に大きくなり主動軸に対する従動軸の回転を逆方向等速回転,逆方向増速回転及び逆方向減速回転,同方向等速回転、同方向増速回転までの操作もできるのでその利用価値は甚だ大きいと云えます。
注)主動軸1に対する従動軸16の回転方向を変えるには歯車15と17との間に遊び歯車を入れヽば変えることができますが後の説明のために遊び歯車は省略しました。
この無段変速機は主動力機に直結する主動軸を1、負荷側に直結する従動軸を16とし、これに外部からの回転操作用に回転軸8を別に設け、これらの各軸を複数の歯車で連動させる構造にて外部より回転軸8の回転を操作することにより回転軸16を回転させて主動軸1より増速又は減速の変速を任意に行うことができる歯車機構である。
この機構は歯車のみによって構成されているので円板車,ベルトや摩擦車などを応用した従来の無段変速機の如き“すべり”の心配は全くなく保守点検に大いに利点がある。その他に従来の無段変速機の様な変速比に限度があり、その変速の範囲が小さい等の欠点は当歯車機構にはなく変速の範囲が大きく適当な動力で回転軸8を操作すれば任意の方向の回転操作までも不可能ではなくその変速の範囲は格段に大きくなり主動軸に対する従動軸の回転を逆方向等速回転,逆方向増速回転及び逆方向減速回転,同方向等速回転、同方向増速回転までの操作もできるのでその利用価値は甚だ大きいと云えます。
注)主動軸1に対する従動軸16の回転方向を変えるには歯車15と17との間に遊び歯車を入れヽば変えることができますが後の説明のために遊び歯車は省略しました。
1、この歯車機構は歯車のみで構成されているため従来の摩擦力を使った無段変速機の如き耐摩耗性に勝れた特別の材料を選ぶ必要もなく摩擦力の維持のための保守点検の必要もありません。
2、従動軸の主動軸に対する変速の範囲が大きく、主動軸と同方向から逆方向の回転の操作まで無段の変速が可能であります。
それは外部から回転軸8の回転操作をするだけで微妙なる変速の遠隔操作も可能であります。 従って運搬用あるいは操業用の多数の回転軸を有するコンベアラインなどの生産設備においては各々の回転軸を遠隔操作で部分的に回転を制御することも可能であり、場合によっては主動軸に対する従動軸の逆回転までも出来るので、あるラインステージのみの送行の停止或いは逆送行までも円滑自在に行えるなど活用の範囲が広くなります。
この様なことは従来のベルトや摩擦車を応用した無段変速機では全く不可能であります。
2、従動軸の主動軸に対する変速の範囲が大きく、主動軸と同方向から逆方向の回転の操作まで無段の変速が可能であります。
それは外部から回転軸8の回転操作をするだけで微妙なる変速の遠隔操作も可能であります。 従って運搬用あるいは操業用の多数の回転軸を有するコンベアラインなどの生産設備においては各々の回転軸を遠隔操作で部分的に回転を制御することも可能であり、場合によっては主動軸に対する従動軸の逆回転までも出来るので、あるラインステージのみの送行の停止或いは逆送行までも円滑自在に行えるなど活用の範囲が広くなります。
この様なことは従来のベルトや摩擦車を応用した無段変速機では全く不可能であります。
本発明者が課題を解決するための手段として歯車機構のみで構成する別図の図1〔歯車機構の構造図〕に示す機構を考案するに至った根拠は下記の通りです。この歯車機構の「はたらき」について以下説明します。
1.軸8は軸16の回転の速さ,回転の方向を外部から操作をするための操作軸です。
2.今、軸8を停止した状態で軸1を右(又は左)回りに1回転させた場合、歯車9及び2,3は停止しているが軸4も右(又は左)回りに1回転するので歯車5は歯車3の上を転がるように回ります(以下“歯車”の言葉は省略)
この5の回転により7と6が回転し、これに連動して11,12,14,15及び17も回転するので軸16を回転させることになります。このとき3と5との歯数の比には関係なく7と6は軸1の周りを2周(2回転)します。
その理由は下記の通りです。
3.この歯車機構の基本となった考え方は次の通りです。
3−1小車の上に板を載せて転がした場合を考えてみます。
〔図3〕を参照下さい。
今、小車の円周を15cmとすると小車の軸が1の位置から2の位置に移動したとき小車は1回転したことになり、このとき板の端は小車の軸の位置(2の位置)から15cm先に送り出されていることになります。
つまり、板の端は1の位置から30cmの3の位置にきていることになります。
次に小車の円周の大きさを変えてみた場合、つまり直径を変えた場合小車が3cmの場合は5回,5cmの場合は3回回転をして小車の軸が2の位置にくることになります、いずれの場合も板の端は3の位置にくることで小車の大きさには関係がありません。
3−2これを円板を使った構造に置きかえてみます
〔図4〕を参照下さい。
上の円板と下の円板は直径が同じで円周の長サを15cmとします。
今、小車の軸が1の位置から左回りをして(右回りでもよい)1周した場合に小車は下の円板の円周に沿って(すべることなく)転がって1周をし2の位置(元の1の位置)にもどってきます。つまり小車の軸の先端が円周上にて15cm移動したのと同じことになります。
このとき上の円板は小車の軸より15cm先に左回りの方向に送り出されているわけでこれは小車の軸の1周に更にもう1周しているわけで結局、上の円板は1の位置から円周上にて30cm回ったこと即ち2回転したことになります。
3−3〔図4〕の機構を応用し主軸と同軸上の歯車とを同調した回転をさせることができます。
〔図5〕を参照下さい。
上の円板(以下、円板を歯車とします)が2回転したとき1回転する歯車、つまり上の歯車の2倍の歯数の歯車(これを仮に11とします)を噛み合わせてその回転を主軸1と同軸の歯車14に伝えることができれば歯車14と主軸1との回転はずれることなく一緒に回せることができます。
3−4これを実現させるために下記の構造を考えました。
〔図6〕を参照下さい。
図示の如く下の歯車(ロ)3と円筒軸で一体である下の歯車(イ)2とこれに噛み合う歯車9と同軸8を付加することにより主軸1と歯車14との相互間の回転速度のずれ或いは逆転の操作までも可能にし、同軸8は外部からの任意の操作用の回転軸として扱うことができます。
下記のように主軸1の回転、停止とは関係なしに歯車14の回転を単独で外部から任意の操作をすることができます。
その理由は下記の通りです。
▲1▼下の歯車(ロ)3が停止した状態(2,9も停止している)で主軸1を回転させた場合
小車5は3の上を転がって1周します。このとき7は前記3−2の理由により主軸1の周りを2周(2回転)するので7と一体になっている6は2回転します。
11は6の2倍の歯数であるので6の1/2回転します。
12は11と一体のため同じ様に1/2回転をしますので12と同じ歯数である14は6の1/2回転をします。このとき14は主軸1と同じ方向に回転します。
つまり14は主軸1とずれることなく同じ方向に回るので14と円筒軸で一体になっている板(ロ)20を同じように回します。
これにより主軸1と一体になっている板(イ)19と板(ロ)20はお互いにずれることなく同一方向に回ります。
▲2▼主軸1が停止した状態で9を外部から回した場合
9の回転は2に伝えられて2と一体である3を回わし、それが5,7,6,11,12,14に伝えられて14と一体の20を単独で任意に操作することができます。
つまり、主軸1が回転しているときでも9の回転の方向と速さを外部から任意に操作をすることにより20と19の2つの板を同じ方向にずれることなく回したり或いはお互いを逆方向に回したり、そのお互いの間の速度の調整も任意に行うことができます。
3−5これを応用することにより下記の様なことが可能になります。
〔図7〕を参照下さい(以下、主軸1を主動軸1と呼ぶことにします)
当機構を無段変速機として考えた場合に、主動軸1の回転方向と回転速度(一定)を示す18に対し従動軸16につながる15が速いか遅いかで変速をすることができて、その操作は操作軸8を正、逆方向及びその回転速度を任意に行うことにより可能となります。
今、仮に図中の矢印の方向を正の回転とすると、各歯車の回転方向は図示のようになります。
○歯車9と2の歯数の比が変われば15の回転数は変わるが2と15の回転数の比は変わらない。
○歯車15と17の歯数の比は任意でよい
○各歯車の回転方向と回転数を比較すると下記の様になります。
今、図の説明上仮に9と2,15と17は同じ歯数として設定しました。
4.当歯車機構を無段変速機として使用した場合
4−1操作軸8が停止している場合
前記3−4,▲1▼項の理由により主動軸1が定速度運転状態で且つ15は主動軸1と同方向,同一速度の回転を続けることになり、15と17は同一歯数のため、16,17は1と逆方向、同一速度の回転を続けることになる。
これを16の正規の運転状態とします。
その時の16の回転数をn0とします。
4−2操作軸8を正方向(図の矢印方向)に回転させた場合
8(及び9)を矢印方向に回転させてその回転数をn8とすると16(及び
4−3操作軸8を逆方向(図の矢印の反対方向)に回転させた場合
8(及び9)を矢印と反対方向に回転させてその回転数をn8とすると
これは図の如く9と2,15と17の歯数の比を仮に定めたため9の1回転に対し17即ち16も1/2回転をするのでこの歯数の比を変えれば増速又は減速の大きさも変わってきます。この歯数の比は希望する変速の程度に合わせて、それぞれに適当な値に決定をすればよい。
従ってこのn8の回転数を大きくすればするほど変速の範囲も大きくなります。
又、操作軸8に直結する回転操作用の動力を手動或いは適当な電動機を選ぶことにより主動軸1よりわずか数回ほどの極めて小さな増速又は減速から高速の増速又は減速、それからn8の回転数を逆方向に次第に大きくしていけば主動軸と逆方向の回転操作までも可能となります。
この様に当機構で構成された無段変速機は任意に従動軸の増速も減速も自由に行うことができます。
主動軸自体の回転数を大きくしたり、小さくしたりしてこれにn8の回転を加減すれば更に変速の範囲を大きくすることができます。
5.この無段変速機を応用することにより次の様な効果があります。
5−1コンベアラインにおける変速の効果
(1)1ライン中における物品の送りを早めたり遅くしたりする必要がある場合〔図8〕を参照下さい。
図示の如く1ラインを複数のステージで構成させてその各ステージ毎に無段変速機を設けて、その速度を変えることにより物品の送りの速さ、位置までも個別に遠隔操作で調整ができる。又、場合によってはステージ単位での送りの停止、逆送りまでも一ヶ所で集中的に遠隔操作ができるのでそのラインで作業をする人々が機械に合わせて作業をするのではなく人の作業スピードに機械を合わせることにより無理のない作業ができる。
(2)複数の並列ラインで物品の集合、合体などをする場合
〔図9〕を参照下さい。
各ライン相互間の送りの速さ、或いは相互間の物品などの位置の調整なども遠隔操作にて集中的に調整できる。
5−2生産、加工などの作業における変速の効果
(1)加熱、冷却、加圧その他の加工作業における加工時間、加工速度、供給量などの遠隔制御ができる。
(2)機械加工における回転数、送りなどの任意変速ができる。
5−3超微速から高速までの無段変速,回転の追い足し操作,同調操作が容易などの利点
(1)操作軸8に直結する回転操作用動力機を適当に選ぶことにより主動軸の回転が低速、高速の如何にかヽわらず、主動軸の回転に対しての従動軸の超微速,低速,中速,高速の増速,或いは減速の変速を可能にし、減速を更に大きくしていった場合には遂に主動軸と逆の回転までも無段に円滑にできる。この様なことは他の変速機にはない大きな利点である。
(2)従動軸を主動軸より希望する回数だけ回したいとき即ち主動軸は回したまヽまで従動軸を例えば2.5回なり3回だけ回して止めたいときなどの追い足し操作も出来る。
(3)従動軸と主動軸のお互いの回転をぴったり合せたいとき、操作軸の回転を止めさえすれば従動軸と主動軸の回転は必ず同速でずれることがない。
これは変速中の従動軸を主動軸の回転に合せたいとき操作軸を止めさえすれば容易に同速とすることができるので同調操作が非常に楽である。
この様な自由自在の回転操作はワードレオナード方式などの電気的な回転制御又はその他の機械的な変速機では殆ど不可能であると考えます。
1.軸8は軸16の回転の速さ,回転の方向を外部から操作をするための操作軸です。
2.今、軸8を停止した状態で軸1を右(又は左)回りに1回転させた場合、歯車9及び2,3は停止しているが軸4も右(又は左)回りに1回転するので歯車5は歯車3の上を転がるように回ります(以下“歯車”の言葉は省略)
この5の回転により7と6が回転し、これに連動して11,12,14,15及び17も回転するので軸16を回転させることになります。このとき3と5との歯数の比には関係なく7と6は軸1の周りを2周(2回転)します。
その理由は下記の通りです。
3.この歯車機構の基本となった考え方は次の通りです。
3−1小車の上に板を載せて転がした場合を考えてみます。
〔図3〕を参照下さい。
今、小車の円周を15cmとすると小車の軸が1の位置から2の位置に移動したとき小車は1回転したことになり、このとき板の端は小車の軸の位置(2の位置)から15cm先に送り出されていることになります。
つまり、板の端は1の位置から30cmの3の位置にきていることになります。
次に小車の円周の大きさを変えてみた場合、つまり直径を変えた場合小車が3cmの場合は5回,5cmの場合は3回回転をして小車の軸が2の位置にくることになります、いずれの場合も板の端は3の位置にくることで小車の大きさには関係がありません。
3−2これを円板を使った構造に置きかえてみます
〔図4〕を参照下さい。
上の円板と下の円板は直径が同じで円周の長サを15cmとします。
今、小車の軸が1の位置から左回りをして(右回りでもよい)1周した場合に小車は下の円板の円周に沿って(すべることなく)転がって1周をし2の位置(元の1の位置)にもどってきます。つまり小車の軸の先端が円周上にて15cm移動したのと同じことになります。
このとき上の円板は小車の軸より15cm先に左回りの方向に送り出されているわけでこれは小車の軸の1周に更にもう1周しているわけで結局、上の円板は1の位置から円周上にて30cm回ったこと即ち2回転したことになります。
3−3〔図4〕の機構を応用し主軸と同軸上の歯車とを同調した回転をさせることができます。
〔図5〕を参照下さい。
上の円板(以下、円板を歯車とします)が2回転したとき1回転する歯車、つまり上の歯車の2倍の歯数の歯車(これを仮に11とします)を噛み合わせてその回転を主軸1と同軸の歯車14に伝えることができれば歯車14と主軸1との回転はずれることなく一緒に回せることができます。
3−4これを実現させるために下記の構造を考えました。
〔図6〕を参照下さい。
図示の如く下の歯車(ロ)3と円筒軸で一体である下の歯車(イ)2とこれに噛み合う歯車9と同軸8を付加することにより主軸1と歯車14との相互間の回転速度のずれ或いは逆転の操作までも可能にし、同軸8は外部からの任意の操作用の回転軸として扱うことができます。
下記のように主軸1の回転、停止とは関係なしに歯車14の回転を単独で外部から任意の操作をすることができます。
その理由は下記の通りです。
▲1▼下の歯車(ロ)3が停止した状態(2,9も停止している)で主軸1を回転させた場合
小車5は3の上を転がって1周します。このとき7は前記3−2の理由により主軸1の周りを2周(2回転)するので7と一体になっている6は2回転します。
11は6の2倍の歯数であるので6の1/2回転します。
12は11と一体のため同じ様に1/2回転をしますので12と同じ歯数である14は6の1/2回転をします。このとき14は主軸1と同じ方向に回転します。
つまり14は主軸1とずれることなく同じ方向に回るので14と円筒軸で一体になっている板(ロ)20を同じように回します。
これにより主軸1と一体になっている板(イ)19と板(ロ)20はお互いにずれることなく同一方向に回ります。
▲2▼主軸1が停止した状態で9を外部から回した場合
9の回転は2に伝えられて2と一体である3を回わし、それが5,7,6,11,12,14に伝えられて14と一体の20を単独で任意に操作することができます。
つまり、主軸1が回転しているときでも9の回転の方向と速さを外部から任意に操作をすることにより20と19の2つの板を同じ方向にずれることなく回したり或いはお互いを逆方向に回したり、そのお互いの間の速度の調整も任意に行うことができます。
3−5これを応用することにより下記の様なことが可能になります。
〔図7〕を参照下さい(以下、主軸1を主動軸1と呼ぶことにします)
当機構を無段変速機として考えた場合に、主動軸1の回転方向と回転速度(一定)を示す18に対し従動軸16につながる15が速いか遅いかで変速をすることができて、その操作は操作軸8を正、逆方向及びその回転速度を任意に行うことにより可能となります。
今、仮に図中の矢印の方向を正の回転とすると、各歯車の回転方向は図示のようになります。
○歯車9と2の歯数の比が変われば15の回転数は変わるが2と15の回転数の比は変わらない。
○歯車15と17の歯数の比は任意でよい
○各歯車の回転方向と回転数を比較すると下記の様になります。
今、図の説明上仮に9と2,15と17は同じ歯数として設定しました。
4.当歯車機構を無段変速機として使用した場合
4−1操作軸8が停止している場合
前記3−4,▲1▼項の理由により主動軸1が定速度運転状態で且つ15は主動軸1と同方向,同一速度の回転を続けることになり、15と17は同一歯数のため、16,17は1と逆方向、同一速度の回転を続けることになる。
これを16の正規の運転状態とします。
その時の16の回転数をn0とします。
4−2操作軸8を正方向(図の矢印方向)に回転させた場合
8(及び9)を矢印方向に回転させてその回転数をn8とすると16(及び
4−3操作軸8を逆方向(図の矢印の反対方向)に回転させた場合
8(及び9)を矢印と反対方向に回転させてその回転数をn8とすると
これは図の如く9と2,15と17の歯数の比を仮に定めたため9の1回転に対し17即ち16も1/2回転をするのでこの歯数の比を変えれば増速又は減速の大きさも変わってきます。この歯数の比は希望する変速の程度に合わせて、それぞれに適当な値に決定をすればよい。
従ってこのn8の回転数を大きくすればするほど変速の範囲も大きくなります。
又、操作軸8に直結する回転操作用の動力を手動或いは適当な電動機を選ぶことにより主動軸1よりわずか数回ほどの極めて小さな増速又は減速から高速の増速又は減速、それからn8の回転数を逆方向に次第に大きくしていけば主動軸と逆方向の回転操作までも可能となります。
この様に当機構で構成された無段変速機は任意に従動軸の増速も減速も自由に行うことができます。
主動軸自体の回転数を大きくしたり、小さくしたりしてこれにn8の回転を加減すれば更に変速の範囲を大きくすることができます。
5.この無段変速機を応用することにより次の様な効果があります。
5−1コンベアラインにおける変速の効果
(1)1ライン中における物品の送りを早めたり遅くしたりする必要がある場合〔図8〕を参照下さい。
図示の如く1ラインを複数のステージで構成させてその各ステージ毎に無段変速機を設けて、その速度を変えることにより物品の送りの速さ、位置までも個別に遠隔操作で調整ができる。又、場合によってはステージ単位での送りの停止、逆送りまでも一ヶ所で集中的に遠隔操作ができるのでそのラインで作業をする人々が機械に合わせて作業をするのではなく人の作業スピードに機械を合わせることにより無理のない作業ができる。
(2)複数の並列ラインで物品の集合、合体などをする場合
〔図9〕を参照下さい。
各ライン相互間の送りの速さ、或いは相互間の物品などの位置の調整なども遠隔操作にて集中的に調整できる。
5−2生産、加工などの作業における変速の効果
(1)加熱、冷却、加圧その他の加工作業における加工時間、加工速度、供給量などの遠隔制御ができる。
(2)機械加工における回転数、送りなどの任意変速ができる。
5−3超微速から高速までの無段変速,回転の追い足し操作,同調操作が容易などの利点
(1)操作軸8に直結する回転操作用動力機を適当に選ぶことにより主動軸の回転が低速、高速の如何にかヽわらず、主動軸の回転に対しての従動軸の超微速,低速,中速,高速の増速,或いは減速の変速を可能にし、減速を更に大きくしていった場合には遂に主動軸と逆の回転までも無段に円滑にできる。この様なことは他の変速機にはない大きな利点である。
(2)従動軸を主動軸より希望する回数だけ回したいとき即ち主動軸は回したまヽまで従動軸を例えば2.5回なり3回だけ回して止めたいときなどの追い足し操作も出来る。
(3)従動軸と主動軸のお互いの回転をぴったり合せたいとき、操作軸の回転を止めさえすれば従動軸と主動軸の回転は必ず同速でずれることがない。
これは変速中の従動軸を主動軸の回転に合せたいとき操作軸を止めさえすれば容易に同速とすることができるので同調操作が非常に楽である。
この様な自由自在の回転操作はワードレオナード方式などの電気的な回転制御又はその他の機械的な変速機では殆ど不可能であると考えます。
1 主動軸
2 下の歯車(イ)
3 下の歯車(ロ)
4 小車の軸
5 小車
6 上の歯車(イ)
7 上の歯車(ロ)
8 操作軸
9 操作用歯車
10 伝導軸
11 減速歯車
12 減速伝導歯車
13 中空軸
14 従動軸回転用歯車(イ)
15 従動軸回転用歯車(ロ)
16 従動軸
17 従動軸の歯車
18 主動軸の歯車
19 板(イ)
20 板(ロ)
2 下の歯車(イ)
3 下の歯車(ロ)
4 小車の軸
5 小車
6 上の歯車(イ)
7 上の歯車(ロ)
8 操作軸
9 操作用歯車
10 伝導軸
11 減速歯車
12 減速伝導歯車
13 中空軸
14 従動軸回転用歯車(イ)
15 従動軸回転用歯車(ロ)
16 従動軸
17 従動軸の歯車
18 主動軸の歯車
19 板(イ)
20 板(ロ)
Claims (1)
- 連動する複数の歯車で構成された歯車機構であって回転軸1と回転軸16との間の相互の回転数と回転方向を別に設けた回転軸8によって外部から任意に操作ができる機構で、この回転軸8を滑らかにその回転数と回転方向を変えることにより回転軸1を主動軸、回転軸16を従動軸とする無段変速機として応用することができて従動軸の主動軸に対する回転数の増減及び正転、逆転の向きまでも変えることができる歯車機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006168063A JP2007303669A (ja) | 2006-05-09 | 2006-05-09 | 歯車機構で構成された無段変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006168063A JP2007303669A (ja) | 2006-05-09 | 2006-05-09 | 歯車機構で構成された無段変速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007303669A true JP2007303669A (ja) | 2007-11-22 |
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Family Applications (1)
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JP2006168063A Pending JP2007303669A (ja) | 2006-05-09 | 2006-05-09 | 歯車機構で構成された無段変速機 |
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JP (1) | JP2007303669A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104634676A (zh) * | 2015-02-13 | 2015-05-20 | 中国北方车辆研究所 | 一种控制摩擦片动态试验载荷的方法及实现该方法的系统 |
-
2006
- 2006-05-09 JP JP2006168063A patent/JP2007303669A/ja active Pending
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CN104634676A (zh) * | 2015-02-13 | 2015-05-20 | 中国北方车辆研究所 | 一种控制摩擦片动态试验载荷的方法及实现该方法的系统 |
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