JP2007302573A - 皮膚障害予防剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線による皮膚老化および色素沈着などの皮膚障害を、経口摂取することにより予防できる皮膚障害予防剤を提供すること。
【解決手段】α−リポ酸を含有し、経口摂取することを特徴とする皮膚障害予防剤である。α−リポ酸の1日の投与量がヒト体重50kgあたり50〜150mgとなるようにα−リポ酸を配合することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚障害予防剤に関し、更に詳しくは、紫外線による皮膚老化および色素沈着などの皮膚障害を、経口摂取することにより予防できる皮膚障害予防剤に関する。
地球の温暖化に伴って、季節を問わず、紫外線による日焼け、しみ・そばかすなどの色素沈着をはじめとする皮膚障害が増加し、皮膚の老化が進行している。また、欧米では紫外線による皮膚がんの多発が報告され、紫外線カットの外用剤を塗布し、予防している。しかし、紫外線外用剤の開発が進んでいるが、内服剤としてのサプリメント等の開発は、ビタミンCやシステイン含有製剤が知られているのみで、新たな素材としてのサプリメント等の報告はなされていない。
一方、α−リポ酸は、組織中のミトコンドリアに存在し、グルコース代謝(解糖系)のエネルギー産生(ATP産生)経路において、ピルビン酸アセチルCoAに変換するピルビン酸デヒロゲナーゼの補酵素として作用し、糖代謝を促進することが知られている(例えば、非特許文献1〜4参照。)。ドイツにおいて、α−リポ酸は、2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)合併症の神経障害の治療に使用されてきた。一方、わが国では、Leigh症候群(亜急性壊死性脳脊髄炎)、肉体疲労や内耳性難聴などの治療薬として使用されている。
医薬品の規制緩和の一環として、2004年6月にα−リポ酸は医薬品以外の使用が認可され、新たなサプリメント素材として注目されている。α−リポ酸の新たな機能として、エネルギー代謝促進による抗肥満作用、抗酸化作用による肝障害、皮膚老化、メラニン合成阻害作用などが報告されている。しかし、これらの実験事実は、試験管内実験が主で、生体まるごとによる評価はほとんどなされていない。
α−リポ酸を含有するサプリメントなどの例としては、哺乳動物宿主の加齢細胞の代謝速度が、有効投与量のアセチル−L−カルニチンのようなカルニチンと、リポ酸のようなミトコンドリアに活性な抗酸化剤を宿主に経口投与することにより、反応性酸素種の代謝生成を付随的に増加させることなく、増大せしめられるような、代謝を増強し酸化ストレスを防止するための食物組成物が開示されており(例えば、特許文献1参照。)、また他の例としては、特徴的な活性成分としてアセチル−L−カルニチンおよびα−リポ酸を含む、フリーラジカルにより誘導される種々の変化および病状の予防的および/または治療的処置のための組成物であって、栄養補助食品、糖尿病支持食品または実際薬の形態を取ることができるような、アセチル−L−カルニチンおよびα−リポ酸を含む抗酸化組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、α−リポ酸を経口で摂取した場合に、紫外線による皮膚老化および色素沈着などの皮膚障害に対する効果のほどは定かではなかった。
松郷誠一、小西徹也,「1,2−ジチオラン環を持つ天然抗酸化物質、リポ酸の科学」,オレオサイエンス,日本油化学会,2001年1月,第1巻,第1号,p.47−54 Vitoon Saengsirisuwan, Felipe R. Perez, Julie A. Sloniger, Thomas Maier, and Erik J. Henriksen,「Interactions of exercise training and α-lipoic acid on insulin signaling in skeletal muscle of obese Zucker rats」,The American Journal of Physiology - Endocrinology and Metabolism,(米国),The American Physiological Society,2004年9月,第287巻,第3号,p.529−536 Kyung-Joo Cho, Hae-Eun Moon, Hadi Moini, Lester Packer, Do-Young Yoon, and An-Sik Chung,「α-Lipoic Acid Inhibits Adipocyte Differentiation by Regulating Pro-adipogenic Transcription Factors via Mitogen-activated Protein Kinase Pathways」,The Journal of Biological Chemistry,(米国),The American Society for Biochemistry and Molecular Biology, Inc.,2003年9月12日,第278巻,第37号,p.34823−34833 Hadi Moini, Lester Packer and Nils-Erik L. Saris,「Antioxidant and Prooxidant Activities of α-Lipoic Acid and Dihydrolipoic Acid」,Toxicology and Applied Pharmacology,(オランダ),Elsevier,2002年7月1日,第182巻,第1号,p.84−90 特表2001−508804号公報 特表2002−523435号公報
そこで、本発明者は、上記の事情に鑑み、鋭意研究した結果、α−リポ酸を経口摂取することにより、皮膚障害を予防できることを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、紫外線による皮膚老化および色素沈着などの皮膚障害を、経口摂取することにより予防できる皮膚障害予防剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、α−リポ酸を含有し、経口摂取することを特徴とする皮膚障害予防剤である。そして、α−リポ酸の1日の投与量がヒト体重50kgあたり50〜150mgとなるようにα−リポ酸を配合することが好ましい。
本発明によれば、紫外線による皮膚老化および色素沈着などの皮膚障害を、経口摂取することにより予防できる皮膚障害予防剤を提供することができる。
本発明の皮膚障害予防剤に用いるα−リポ酸は、別名チオクト酸とも呼ばれ、下記一般式(1)で示されるものである。α−リポ酸は広く生物界に存在し、例えば、牛、豚、鶏等の心臓、腎臓、肝臓などの動物性食料や、ほうれん草、トマト、ブロッコリー等の野菜、果物などの植物性食料にも含まれており、これら動物などの体組織から結晶として単離して得られるほか、化学合成によっても得られる。なお本発明においては、α−リポ酸の還元型である下記一般式(2)で示されるジヒドロリポ酸も用いることができる。
α−リポ酸を化学合成する場合は、アジピン酸誘導体、β−フリルアクロレイン、シクロヘキサノン、またはアクリル酸エステルなど、種々の化合物を出発原料として製造されるが、工業的観点から見て、アジピン酸誘導体を出発原料する製造方法が最も通常の方法として挙げられる。例えば、以下の工程による方法である。まず、アルコールの使用量を制限してアジピン酸をモノエステル化反応させ、続いて塩化チオニルなどのハロゲン化剤により酸クロリド反応をさせ、この2段階の反応により出発原料となるアジピン酸モノエステルクロリドを調製する。次に、調製したアジピン酸モノエステルクロリドとエチレンを無水塩化アルミニウムの存在下室温で縮合し、次いで120℃で処理することにより、脱ハロゲン化水素を起こさせ、ビニルケトン体を得る。さらに、得られたビニルケトン体にチオ酢酸を付加し、この付加体のケトン部分を冷却下、水素化ホウ素ナトリウムで還元する。そして、還元された化合物のエステル部を水酸化ナトリウムで加水分解し、チオールヒドロキシ酸を得る。そして、チオ尿素を50%ヨウ素化水素の存在下で加熱し、得られたジチオール体を、ヨウ素、塩化第2鉄、または過酸化水素等の酸化剤で酸化してα−リポ酸を得る。市販のα−リポ酸としては、立山化成株式会社製のα−リポ酸、オリザ油化産業株式会社製のα−リポ酸などが挙げられる。
一般に小動物を用いた試験を人間の所要量に置き換えることははっきりした根拠はないが、今回使用した皮膚障害予防剤はマウスに対する投与量が、マウスの体重1kgが人間の体重50kgにあたると考えてよい。そこで、本発明の皮膚障害予防剤の投与量は年齢、体重等の摂取者の状態、紫外線の被曝の程度等を考慮した上で設定することが望ましいが、少なくとも、本発明の皮膚障害予防剤に含まれる上記α−リポ酸の1日の投与量が人間の体重50kgあたり50〜150mg(以下、50〜150mg/ヒト50kg/日と記す)であることが好ましい。さらに最適には50mg/ヒト50kg/日である。これを1日1回〜数回に分けて摂取すればよい。例えば、体重50kgの成人に1日2回投与する場合、皮膚障害予防剤におけるα−リポ酸の配合量は1回当たり25〜75mgとなり、最適には1回25mg/ヒト50kg/回となる。すなわち、本発明の1回分の皮膚障害予防剤には、α−リポ酸が人間の体重1kgあたり1日1〜3mg(以下、1〜3mg/kg/日(ヒト)と記す)を摂取回数で分けた量が配合されていることが好ましいが、皮膚障害予防効果としては、3倍用量でも効果が3倍とはならないため、製造コスト等を鑑みると、最適には1mg/kg/日(ヒト)である。これを例えば2回に分ければ、1回あたり0.5mg/kg(ヒト)となる。
本発明の皮膚障害予防剤には、上記α−リポ酸以外に、目的に応じて食品やサプリメントなどに通常使用されている成分や、医薬品などに使用が許容されている成分を、本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができる。
本発明は、上記α−リポ酸を含有する皮膚障害予防剤を含有する食品組成物でもあり、医薬品組成物でもある。
本発明の食品組成物は、皮膚老化予防作用や色素沈着予防作用などの皮膚障害予防作用を有するものである旨や、皮膚老化予防や色素沈着予防などの皮膚障害予防のために用いられるものである旨の表示を付した食品をも包含するものである。
また、本発明の食品組成物には、上記α−リポ酸以外に、目的に応じて食品やサプリメントなどに通常使用されている成分を本発明の達成する範囲内で、適宜配合することができる。例えば、ビタミンC、美白・コラーゲン合成作用を有する植物抽出物、ヒアルロン酸及びその誘導体等の美容効果を奏する成分であってもよい。これら美容効果を奏する成分は1種又は2種以上をα−リポ酸と併用することができるが、その配合量は食品の風味及び、美容効果を考慮して適宜配合することができ、特に制限されない。
上記α−リポ酸と併用可能なビタミンCとしては、水溶性アスコルビン酸及びその誘導体が好ましい。水溶性アスコルビン酸誘導体としては、L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパンノールアミン塩;L−アスコルビン酸−2−リン酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパンノールアミン塩;L−アスコルビン酸−2−硫酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパンノールアミン塩;L−アスコルビン酸−2−O−グルコシド等のアスコルビン酸糖誘導体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの水溶性アスコルビン酸誘導体のうち、L−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−O−グルコシドが特に好ましい。また、ビタミンCの安定性を高めるために、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸等等の有機酸と併用するのが好ましい。
上記α−リポ酸と併用可能な美白・コラーゲン合成作用を有する植物抽出エキスとしては、美白効果、コラーゲン合成作用を有するものならば特に限定されないが、カンゾウ、モモ、ツバキ、ジオウ、オトギリソウ及びビワの抽出物から選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を用いるのが好ましい。これらは美白作用、保存安定性に優れ、好ましい。
上記植物抽出物は、葉、実、種子の脱脂物、根及び/又は根茎等から得られるものを使用することができる。抽出方法としては、水、1,3−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出することができる。また、油溶性抽出物も、無水エタノールで抽出、濃縮後、更にスクワランで抽出することにより得ることができる。
さらに、本発明の食品組成物は、ビタミン、ミネラルを含有するものであってもよい。上記ビタミンとしては、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、イノシトール等を好適に使用することができる。ミネラルとしては、亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム、クロム、セレン、カリウム、ナトリウムが挙げることができ、特にアスパラギン酸等のアミノ酸、グルコン酸、ピコリン酸等の有機酸等でキレートされているものが、吸収性が良く好ましい。
本発明の食品組成物は、更に、ローヤルゼリー、鮭白子抽出物(DNA Na)、酵母抽出物(RNA)等を含有するものであってもよい。これらの食品組成物への含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは、1〜5質量%である。
本発明の食品組成物は、その他必要に応じて、有機酸(クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸等)、着色剤、香料(バニリン、リナロール、天然香料等)、香味料(ラズベリーフレーバー、アップルフレーバー、コーヒーフレーバー等
)、湿化防止剤、食物繊維、電解質、抗酸化剤、保存剤、湿潤剤等本発明の効果に悪影響を与えない限りいかなるものでも含有することができる。
本発明の食品組成物の種類としては、特に制限されない。例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、チューインガム、グミゼリー、チョコレート、キャンディ、飲料、スープ、アイスクリーム、麺類、ベーカリー食品等の食品とすることができる。食品の形態は、特に限定されるものではなく、例えば、ジェル、粉末、液体、顆粒、クリーム状、ペースト状、固形等を挙げることができる。
本発明の医薬品組成物は、上記皮膚障害予防剤を有効成分とするものであり、皮膚老化予防や色素沈着予防などの皮膚障害予防のために用いられるものである。
本発明の医薬品組成物は、生物に対する毒性が低い化合物であることから、そのまま、又は、薬理学的に許容される担体等を併用して、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)魚類等に対して、医薬品組成物として適用することができる。
上記薬理学的に許容される担体としては特に限定されず、製剤素材として公知である各種担体物質を使用することができる。上記担体物質としては特に限定されず、例えば、固形製剤においては、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等を挙げることができる。上記担体物質に加えて、更に、防腐剤、着色剤、天然色素、甘味剤等の製剤添加物も必要に応じて用いることができる。
液状製剤における上記担体物質としては特に限定されず、例えば、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤等として配合されるもの等を挙げることができる。更に、防腐剤、着色剤、水不溶性レーキ色素、甘味剤等の製剤添加物も必要に応じて用いることができる。
上記医薬品組成物の剤形としては、経口剤医薬品組成物であれば特に限定されず、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、シロップ剤、トローチ剤、乳剤、懸濁剤等が挙げられる。これら経口剤医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。これらの製剤は、ヒトを含む哺乳動物に対して安全に投与することができるものである。
本発明の皮膚障害予防剤を医薬又は動物薬として投与する場合、そのまま又は医薬的に許容される無毒性かつ不活性の担体中に、例えば0.1〜99.5%、好ましくは、0.5〜90%含有する医薬組成物として、ヒトを含む哺乳動物に投与することができる。
次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」をそれぞれ表す。また、α−リポ酸の投与量の単位「mg/kg/日」は「マウス体重1kgあたりの1日の投与量」を表すが、前述したように、「mg/ヒト50kg/日」と同意である。
下記3種類のα−リポ酸含有皮膚障害予防剤A〜Cを調製した後、α−リポ酸の1日あたりの投与量が、表1の実施例1〜6に示す所定量となるように蒸留水に懸濁してそれぞれ調整したものを、それぞれマウスに経口投与し、紫外線(UVB)照射下の、皮膚硬化および色素沈着に及ぼすα−リポ酸の影響を評価した。
<皮膚障害予防剤A> 配合量
α−リポ酸(立山化成株式会社製) 55mg
L−カルニチン酒石酸塩 25mg
ビタミンC(L−アスコルビン酸) 25mg
ビタミンE(コグニス社製コビトール) 11mg
(α−トコフェロール23.5%)
ヒスチジン 5mg
セラミドCP 5mg
ヒアルロン酸 5mg
甘草末 2.5mg
シンジャーエキスパウダー 5mg
黒酢もろみ末 2mg
イノシトール 2mg
コーンスターチ 21mg
セルロース 15mg
デキストリン 15mg
ショ糖脂肪酸エステル 6.5mg
合計 200mg
<皮膚障害予防剤B> 配合量
α−リポ酸(立山化成株式会社製) 55mg
コエンザイムQ10(株式会社カネカ製) 11.5mg
L−カルニチン酒石酸塩 25mg
ビタミンC(L−アスコルビン酸) 25mg
ビタミンE(コグニス社製コビトール) 11mg
(α−トコフェロール23.5%)
ヒスチジン 5mg
セラミドCP 5mg
ヒアルロン酸 5mg
甘草末 2.5mg
シンジャーエキスパウダー 5mg
黒酢もろみ末 2mg
イノシトール 2mg
コーンスターチ 21mg
セルロース 25mg
デキストリン 5mg
ショ糖脂肪酸エステル 5mg
合計 210mg
<皮膚障害予防剤C> 配合量
α−リポ酸(オリザ油化株式会社製) 55mg
コエンザイムQ10(株式会社カネカ製) 11.5mg
L−カルニチン酒石酸塩 25mg
ビタミンC(L−アスコルビン酸) 25mg
ビタミンE(コグニス社製コビトール) 11mg
(α−トコフェロール23.5%)
ヒスチジン 5mg
セラミドCP 5mg
ヒアルロン酸 5mg
甘草末 2.5mg
シンジャーエキスパウダー 5mg
黒酢もろみ末 2mg
イノシトール 2mg
コーンスターチ 21mg
セルロース 20mg
デキストリン 10mg
ショ糖脂肪酸エステル 5mg
合計 210mg
<皮膚障害予防剤投与方法>
5週齢のC57BL/6J雄性マウス(日本クレア株式会社生産)を、紫外線非照射の正常群(比較例1)および紫外線照射下のコントロール群(比較例2)の皮膚障害予防剤非投与2群と、皮膚障害予防剤A(50mg/kg/日)投与群(実施例1)、皮膚障害予防剤A(150mg/kg/日)投与群(実施例2)、皮膚障害予防剤B(50mg/kg/日)投与群(実施例3)、皮膚障害予防剤B(150mg/kg/日)投与群(実施例4)、皮膚障害予防剤C(50mg/kg/日)投与群(実施例5)および皮膚障害予防剤C(150mg/kg/日)投与群(実施例6)の紫外線照射下の皮膚障害予防剤投与6群の、合わせて8群の構成に分け、1群各6匹のマウスの背部を常法に従って脱毛処理後、翌日から、皮膚障害予防剤投与群のマウスに対し、マウス体重10gあたり0.1mLを胃ゾンゼを用いて強制的に1日2回2週間経口投与した。なお、マウスは購入後1週間予備飼育した後、健康なマウスを実験に用いた。また、実験期間中は、飼料および水は自由に摂取させた。
<紫外線(UVB)照射方法>
皮膚障害予防剤投与3日目から、脱毛処理した紫外線照射群のマウス対し、UVBランプ(家田貿易株式会社製T−15M、15Wタイプ、UV波長312nm、UV強度1000μW/cm2)を、マウスから50cmの距離を離して、1日20分間、5日間連続照射し、その後、2日毎に紫外線を照射した。
<色素沈着予防効果の評価方法>
色素沈着予防効果は、紫外線照射下における皮膚の色素形成度を評価することにより評価した。皮膚の色素形成度の評価は、皮膚障害予防剤を15日間投与後、エーテル麻酔下で採血、と殺し、皮膚を剥離し、10%ホルマリン緩衝液で固定後、皮下表面中の色素沈着を撮影し、面積を測定することにより行った。
<皮膚老化予防効果の評価方法>
皮膚老化予防効果は、紫外線照射下における皮膚硬化度を評価することにより評価した。皮膚硬化度の評価は、脱毛処理したマウス背部の皮膚の伸びおよび皮膚の厚さを測定することにより行った。皮膚の伸びの測定は、マウスを固定し、指で皮膚を上に引っ張り、伸展した変化量を測定することにより行い、皮膚の厚さの測定は、引っ張った際の厚みをノギスで測定することにより行った。
実施例1〜6および比較例1〜2の評価結果を、図1〜図3および表1に示す。
紫外線照射下における皮膚障害予防剤の色素沈着予防効果については、表1および図1に示されるように、特に紫外線非照射(比較例1)および紫外線照射下(比較例2)を比較すれば明らかなように、紫外線照射後、発赤を伴う皮膚炎症が引き起こされ、その後、皮膚炎症部位の硬化と共に色素沈着が形成されている。これに対し、紫外線による皮膚への色素沈着は、皮膚障害予防剤の投与によって抑制され、紫外線による色素面積の増大も
抑制された。特に実施例1の効果が大きく、次いで実施例2〜3、実施例4〜5と続いた。実施例6の皮膚障害予防剤の投与は紫外線による皮膚への色素沈着に対して抑制効果は他の実施例より少なかった。また、皮膚障害予防剤の効果を発揮する用量は、50mg/kg/日(実施例1、3および5)のほうが、3倍用量の150mg/kg/日(実施例2、4および6)より効果が大きかった。なお、表1では以下の基準で示した。
◎:紫外線非照射の色素面積と差がなく、新たな色素沈着もほとんど見られないもの
○:新たな色素沈着が見られるが、皮膚障害予防剤非投与の色素面積の1/2以下
△:新たな色素沈着が見られるが、皮膚障害予防剤非投与の色素面積と同等以下
×:新たな色素沈着が見られ、皮膚障害予防剤非投与の色素面積より明白に大
紫外線照射下における皮膚障害予防剤の皮膚老化予防効果については、図2および図3に示されるように、特に比較例1および比較例2を比較すれば明らかなように、紫外線照射によって、皮膚の伸びは低下し、皮膚は肥厚し、皮膚の硬化すなわち皮膚老化を示している。これに対し、実施例1〜6の皮膚障害予防剤の投与によって、紫外線照射による皮膚の硬化が正常レベルまで回復することが分かる。すなわち、実施例1〜6の皮膚障害予防剤は全て、紫外線照射による皮膚硬化に対して有効であり、その中でも実施例3および4の効果が特に強いことが分かる。また、効果を発揮する用量は、50mg/kg/日で十分であり、3倍に用量を増加しても効果には差異は認められなかった。
以上の結果から、α−リポ酸含有皮膚障害予防剤は、紫外線照射による皮膚の硬化(皮膚老化)および皮膚色素沈着の増加を阻止できることが明らかとなった。また、その用量もα−リポ酸に換算して50mg/kg/日含有で効果が認められた。なお、用量を3倍に増加しても効果が認められたが、増加量に見合うほどの増強ではなかった。
以下に本発明のα−リポ酸含有皮膚障害予防剤を使用した食品組成物の処方例を示す。
処方例1 チューインガム
下記組成のチューインガムを調製した。
ガムベース 20.0
マルチトール 73.5
還元水あめ 4.0
アップル香料 0.5
皮膚障害予防剤A 2.0
(質量部)
処方例2 錠菓
下記組成で錠菓を調製した。
ソルビトール 72.9
ショ糖脂肪酸エステル 4.0
ラズベリー香料 0.1
皮膚障害予防剤B 13.0
(質量部)
以下に本発明のα−リポ酸含有皮膚障害予防剤を含有する医薬品組成物の処方例を示す。
処方例3 錠剤
下記の各成分を混合し、その混合物を打錠機で1錠300mgに打錠して1錠中にα−リポ酸7.9mgを含む錠剤を得た。
皮膚障害予防剤C 10.0
乳糖 83.0
合成ケイ酸アルミニウム 5.0
ステアリン酸マグネシウム 1.0
(質量部)
紫外線照射による色素沈着状態を示す図である。 紫外線照射による皮膚硬化度(皮膚の伸び)評価結果を示す図である。 紫外線照射による皮膚硬化度(皮膚の厚さ)評価結果を示す図である。

Claims (4)

  1. α−リポ酸を含有し、経口摂取することを特徴とする皮膚障害予防剤。
  2. α−リポ酸の1日の投与量がヒト体重50kgあたり50〜150mgとなるようにα−リポ酸が配合された請求項1に記載の皮膚障害予防剤。
  3. 請求項1または2に記載の皮膚障害予防剤を含有することを特徴とする食品組成物。
  4. 請求項1または2に記載の皮膚障害予防剤を含有することを特徴とする医薬品組成物。
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