JP2007297365A - バチルス・チューリンゲンシスを含む有害菌の防除剤 - Google Patents

バチルス・チューリンゲンシスを含む有害菌の防除剤 Download PDF

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Abstract

【課題】グラム陽性細菌に属する病原菌の増殖を抑制することにより、腸内フローラのバランスを改善し、動物の整腸を促進したり、これらの病原菌が引き起こす感染症を予防・治療したりするための手段であって、安全かつ簡便に用いることができる手段を提供する。
【解決手段】バチルス・チューリンゲンシスを含む医薬を動物に投与したり、バチルス・チューリンゲンシスを含む食品や飼料を動物に摂取させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)を含む有害菌の防除剤、並びにこれを含む医薬、食品及び飼料に関する。
胃腸の微生物フローラは、胃腸管の機能及び全身の生理学的健康の維持に極めて重要な多くの役割を担う。プロバイオティクス療法とは、健康にとって有益となるよう微生物を積極的に使用することを示す。プロバイオティクスは、生きたまま宿主の腸に到達し、腸内の微生物フローラを増強し、消化活動を助ける。また、これらのプロバイオティクスの「細菌拮抗作用」、「細菌干渉」、「バリア効果」、「定着阻害」、「競合的排除」などの作用や性質は、腸管の微生物フローラのバランスを改善し、有害な系統の微生物の増殖を抑える。このようなプロバイオティクスは、宿主の消化管内に恒常的にコロニーを形成することができないことから、プロバイオティクスの効果を持続させるためには、定期的に摂取する必要がある。近年では、乳酸菌及びビフィズス菌がプロバイオティクスとして広く用いられ、これらの細菌はヨーグルト及びその他の乳製品に広く利用されている。
細菌をプロバイオティクスとして利用する為には、胃液、胆汁酸などに耐性を有し、生きたまま腸に到達する能力を有すること、好気的な小腸上部のみでなく嫌気的な小腸下部や大腸でも増殖する能力を有すること、宿主に対して有用な作用をもたらすこと、医薬や食品の形態中で一定以上の菌数を維持できること、安全であることなどが要求される。
このような技術背景において、乳酸菌及びビフィズス菌以外にもプロバイオティクスとして利用できる細菌について検討が行われている。例えば、哺乳動物に対して胆汁酸耐性であるバチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・クラウジ(Bacillus clausii)を投与することが報告されている(特許文献1)。ヒト用のプロバイオティクスとしては、B. coagulans, B. subtilis, B. clausii, B. cereus, B. licheniformis, B. pumilus, B. polymyxa, B. vietnami, B. polyfermenticusが利用されている(非特許文献1)。また、胆汁酸耐性であるバチルス属細菌(特許文献2、特許文献3、非特許文献2)やラクトバチルス属細菌(特許文献4)などが知られている。
病原菌などの有害菌は、ヒトの腸内などに侵入し増殖するためのニッチを常に求めている。腸内フローラのバランスが崩れるとこのような有害菌が増殖し、腸内感染症を引き起こす。例えば、Clostridium perfringesやStaphylococcus aureusは、ヒトに食中毒を引き起こす病原菌として、また、家禽や家畜に下痢症を引き起こす病原菌として問題になっている。また、Bacillus cereusはヒトに食中毒を引き起こす病原菌として問題になっている。また、Streptococcus suisはヒトに神経症状を引き起こす病原菌として、また家禽や家畜に下痢症や神経症状を引き起こす病原菌として問題になっている。このような細菌は、グラム陽性細菌に属する病原菌であり、これらの病原菌による感染症への対策が求められている。
なお、グラム陽性細菌への拮抗性を有する細菌としては、クロストリジウム・ディフィシレ関連下痢の治療に有効なビフィドバクテリウム(特許文献5)やブドウ球菌属やクロストリジウム属の有害菌に対して抗菌作用を有するB. subtilis(特許文献6)が報告されている。しかしながら、上記の感染症の予防・治療の手段としては、十分とは言えない。このような技術背景において、プロバイオティクスとして消化管内で増殖する能力に優れ、かつ広範囲のグラム陽性細菌に属する病原菌による感染症の予防・治療に有効である新たな菌種が探し求められていた。
一方で、バチルス・チューリンゲンシスは、昆虫の殺虫剤として広く農業生産の場に受け入れられているが、ヒトを始めとする動物に投与することについては検討されていない。また、植物や動物宿主に寄生している線虫、吸虫や原虫に対し、バチルス・チューリンゲンシスが産生する結晶タンパク質が殺虫活性を有していることが報告されている(特許文献7、特許文献8)。しかしながら、ここでは、バチルス・チューリンゲンシスが動物の腸から分離した線虫などに対して殺虫性を有していることが示されているのみで、実際に動物に経口投与した場合の効果や安全性については確認されていない。
すなわち、これまでバチルス・チューリンゲンシスを含む医薬を用いて、グラム陽性細菌に属する病原菌による感染症を予防・治療したり、バチルス・チューリンゲンシスを含む食品を摂食したり、バチルス・チューリンゲンシスを含む飼料を摂食させることにより、腸管内に存在するグラム陽性細菌に属する有害菌の増殖を抑え、腸内フローラのバランスを改善したり、感染症を予防・治療したりすることについては、全く検討されていなかった。
特表2005−507670号公報 特開平5−268944号公報 国際公開第96/024659号パンフレット 特表2004−523241号公報 特表2005−508617号公報 特開平11−285378号公報 特開2002−34582号公報 米国特許第5468483号公報 Senesi, S., (2004) Bacillus Spores as Probiotic Products for Human Use, Bacterial spore formers, pp. 131-141, Rica, E., Henriques, A.O., and Cutting, S.M.(eds), Horizon Bioscience, Wymondham Norfolk NR18 OJA U.K. Hyronimus, B. et al., International Journal of Food Microbiology, 61, 193-197 (2000)
本発明は、グラム陽性細菌に属する有害菌の増殖を抑制することにより、腸内フローラのバランスを改善し、整腸を促進したり、感染症を予防・治療したりするための手段であって、ヒトを始めとする動物に対して安全かつ簡便に用いることができる手段を提供することを課題とする。具体的には、ヒトや家禽、家畜などに投与することにより、病原菌による感染症を予防・治療するための医薬を提供すること、また、定期的に摂取することにより、有害菌の増殖を抑制し腸内フローラのバランスを改善し、さらに感染症を予防・治療するための食品及び飼料を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、グラム陽性細菌に属する有害菌を防除する能力を有する細菌種を探し求め、その有効性及び動物に対する安全性について研究を行った結果、バチルス・チューリンゲンシスがグラム陽性細菌に属する有害菌の増殖を抑制する能力を有し、プロバイオティクスとして有用な特性を有することを見出した。
そしてバチルス・チューリンゲンシスの細菌の胞子を経口投与することにより、細菌胞子は胃を生きたまま通過し、胆汁酸で死滅することなく腸内で発芽・増殖して、病原菌の増殖を抑制し、腸内フローラのバランスを改善したり、腸内感染症を予防・治療したりすることを見出した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)を含む、グラム陽性細菌に属する有害菌の防除剤。
(2)前記バチルス・チューリンゲンシスが、胆汁酸耐性であることを特徴とする、(1)に記載の有害菌の防除剤。
(3)バチルス・チューリンゲンシスが、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp. thuringiensis) BGSC
4A3株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・クルスターキ(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki) BGSC 4D1株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp. aizawai) BGSC 4J4株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subsp. israelensis) BGSC 4Q7株、若しくはこれらの変異株を含む、(1)又は(2)に記載の有害菌の防除剤。
(4)前記有害菌が感染症を引き起こす病原菌であることを特徴とする、(1)〜(3)の何れか一に記載の有害菌の防除剤。
(5)前記病原菌が、クロストリジウム(Clostridium)属細菌、バチルス(Bacillus)属細菌、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属細菌、ストレプトコッカス(Streptococcus)属細菌、リステリア(Listeria)属細菌のうち少なくとも一種である(1)〜(4)の何れか一に記載の病原菌の防除剤。
(6)(1)〜(5)の何れか一に記載の有害菌の防除剤を含む、医薬。
(7)(1)〜(5)の何れか一に記載の有害菌の防除剤を含む、食品。
(8)(1)〜(5)の何れか一に記載の有害菌の防除剤を含む、飼料。
(9)(8)に記載の飼料を動物に摂取させる工程を含む、動物の腸内感染症の予防・治療方法。
本発明の有害菌の防除剤を動物に投与することにより、腸内でバチルス・チューリンゲンシスが増殖し、グラム陽性細菌に属する有害菌の増殖を抑制し、腸内フローラのバランスを改善したり、感染症を予防・治療したりする。
特に、本発明の有害菌の防除剤に含まれるバチルス・チューリンゲンシスは、グラム陽性細菌に属する有害菌に対して、拮抗作用、細菌干渉、バリア効果、腸管細胞への定着阻害、競合的排除などの作用を有していると考えられる。
本発明のグラム陽性細菌に属する有害菌の防除剤(以下、本発明の有害菌の防除剤という。)は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)を含むことを特徴とする。本発明において、有害菌とは、動物の腸内などの消化器官内で増殖することにより、動物に対して好ましくない影響を及ぼす菌や細菌をいう。例えば、腸内で増殖することにより、消化不良、下痢、軟便、便秘などを引き起こす細菌、腸内で病原因子を産生することにより、腸内感染症を引き起こす病原菌などが挙げられる。有害菌の増殖を抑制するとは、例えば、バチルス・チューリンゲンシス細菌による拮抗作用、細菌干渉、バリア効果、バチルス・チューリンゲンシス細菌による有害菌の腸管細胞への定着阻害、競合的排除などにより、動物体内における有害菌の定着及び増殖を抑制することをいう。
本発明の有害菌の防除剤は、グラム陽性細菌に属する有害菌の中でも、特に感染症を引き起こす病原菌を防除するために好ましく用いることができる。このような病原菌としては、例えば、クロストリジウム(Clostridium)属、バチルス(Bacillus)属、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、リステリア(Listeria)属に属する細菌が挙げられる。クロストリジウム属に属する細菌としては、C. perfringens、C. difficile、C. botulinumなどが挙げられる。バチルス属に属する細菌としては、B. cereusなどが挙げられる。スタフィロコッカス属に属する細菌として
は、S. aureusなどが挙げられる。ストレプトコッカス属に属する細菌としては、S. suis、S. pyogenesなどが挙げられる。
本発明の有害菌の防除剤に用いるバチルス・チューリンゲンシスは、バージーズ・マニュアル・オブ・デターミネイティブ・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Determinative Bacteriology)第9版(1994)において「バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)」に分類される細菌である。
本発明の有害菌の防除剤に用いるバチルス・チューリンゲンシスの亜種は、特に制限されない。例えば、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp. thuringiensis)、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・クルスターキ(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp. aizawai)、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subsp. israelensis)などを好ましく用いることができる。この中では、例えば、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・チューリンゲンシス BGSC 4A3株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・クルスターキ BGSC 4D1株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・アイザワイ BGSC 4J4株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・イスラエレンシス BGSC 4Q7株などを好ましく用いることができる。BGSC 4A3、BGSC 4D1、BGSC 4J4、BGSC 4Q7はBacillus Genetic Stock Center(BGSC)(The Department of Biochemist)に登録されている菌株である。
また、本発明の有害菌の防除剤には、BGSC 4A3、BGSC 4D1、BGSC 4J4、BGSC 4Q7の変異株を用いることができる。変異株としては、上記各菌株が自然変異したものや各菌株を化学的変異剤や紫外線等で変異処理することにより得たものを用いることができる。本発明においては、このような変異株から、上記各菌株と同じ胆汁酸耐性、殺菌活性、通性嫌気性、耐酸性の少なくとも一つを有する変異株を用いることが好ましい。これらの菌学的性質については、後述する。さらに上記以外の菌学的性質も上記各菌株と同様である変異株を用いることも好ましい。
また、上記各菌株と同じ有害菌の防除能を示す上記各菌株の変異株を用いることも好ましい。
本発明の有害菌の防除剤に用いるバチルス・チューリンゲンシスは、胆汁酸耐性であることが好ましい。
「胆汁酸耐性である」とは、高濃度の胆汁酸を含有する培地において、発芽・増殖する能力を有する胞子を形成することをいう。
胆汁酸とは、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類の胆汁中に広く見出される4環構造のステロイドをいい、コール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸及びウルソデオキシコール酸が含まれる。通常、動物の体内では、胆汁酸は、胆汁中でグリシンやタウリンとアミド結合した抱合型として存在し、ナトリウム塩となっている。本明細書において単に「胆汁酸」という場合は、上記胆汁酸及びこれらの塩並びにこれらの抱合体を含む。
高濃度の胆汁酸を含有する培地とは、例えば、新鮮胆汁を10倍に濃縮・乾固した胆汁末(Oxgall、Difco製)を含む培地であって、胆汁末の濃度が、0.3質量%以上、好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上であるものが挙げられる。また、「発芽・増殖する能力を有する」とは、上記のような高濃度の胆汁酸を含有する培地に胞子を接種し、胆汁酸濃度以外の条件をバチルス・チューリンゲンシスの培養に好適な条件にした場合に、細菌が発芽し、増殖分裂を再開し、コロニーが形成されることを
いう。
胆汁酸耐性であるバチルス・チューリンゲンシスは、例えば、以下のようにして得ることができる。バチルス・チューリンゲンシスを含む分離源を胞子形成に適した条件で培養し、胞子を形成させる。得られた胞子を、上記高濃度の胆汁酸添加培地に接種し、培養を行った後、形成したコロニーを分離する。このコロニーの中から、バチルス・チューリンゲンシスの菌学的性質を有するものを選抜する。
本発明の有害菌の防除剤に用いるバチルス・チューリンゲンシスは、さらに嫌気的条件下で増殖できる通性嫌気性であることが好ましい。嫌気的条件とは、例えば、動物の腸内に含まれる気体中の酸素濃度以下の条件を意味する。実験室的には、例えば、20℃で測定した酸化還元電位が通常−10mV以下、好ましくは−50mV以下である条件をいう。酸化還元電位は、通常用いられる市販の酸化還元電位計で測定することができる。ヒトの消化管は、微好気的条件又は嫌気的条件であるため、このような細菌を用いることにより、腸管内の環境下でも十分に細菌が増殖する。
本発明の有害菌の防除剤に用いるバチルス・チューリンゲンシスは、さらに耐酸性であることが好ましい。このような細菌を用いることにより、胃内部においても細菌が死滅することなく、腸まで到達する。「耐酸性である」とは、細菌をヒトに投与した場合に、胃内部の条件下(食物を摂取した状態で通常pH3.5〜6)でも死滅せず、腸に達した場合に増殖可能な程度の菌数を維持していることをいう。バチルス・チューリンゲンシスの胞子は通常耐酸性であるため、胞子を用いる場合は、特に問題とならない。
バチルス・チューリンゲンシス細菌が胃内部で死滅することなく腸まで到達していることは、例えば、排泄物中の菌体の濃度を測定することによって確認することができる。
本発明の有害菌の防除剤に用いるバチルス・チューリンゲンシスを培養する方法は特に制限されず、細菌の性質に応じた適当な条件下で常法により行うことができる。例えば、培養温度は15〜45℃で培養することができるが、好ましくは20〜42℃、さらに好ましくは25℃〜38℃で培養するのがよい。また、培養方法は、静置培養、往復動式振とう培養、回転動式振とう培養、ジャーファーメンター培養などによる液体培養法や固体培養法を用いることができる。
培養に用いる培地成分も特に制限されず、炭素源としてグルコース、ガラクトース、ラクトース、アラビノース、マンノース、シュークロース、デンプン、デンプン加水分解物、糖蜜などの糖類、クエン酸などの有機酸類、グリセリンなどのアルコール類を、窒素源としてアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩類や硝酸塩類を、また、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化マンガン、硫酸第一鉄などの無機塩類、ペプトン、大豆粉、脱脂大豆粕、肉エキス、酵母エキス等を用いることができる。
本発明の有害菌の防除剤に用いるバチルス・チューリンゲンシスは、保存安定性、耐酸性の観点から、胞子の状態であることが好ましい。胞子の状態では、熱、乾燥に強いため、医薬や食品を製造する際に十分に乾燥させることができ、保存安定性が向上する。細菌に胞子を形成させるためには、培養の周期において、培地の組成、培地のpH、培養温度、培養湿度、培養する際の酸素濃度などの培養条件を、その胞子形成条件に適合させるように調整することができる。このような方法として、例えば、Schaeffer, P., J. Millet, J.P. Aubert, 「プロシーディングス オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイエンス(Proceedings of the National Academy of Science)」米国,1965年,第54巻,p. 704−711に記載されている方法が挙げられる。
また、上記の方法により得た培養物や菌体は、保存性の観点から乾燥粉末としておくことが好ましい。乾燥は、例えば、有害菌の防除剤の水分含有量が20質量%以下となるように行うことが好ましい。
乾燥方法は、特に制限されず、自然乾燥、通風乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥などが挙げられるが、この中でも噴霧乾燥及び通風乾燥が好ましく用いられる。乾燥する際には、スキムミルク、グルタミン酸ナトリウム及び糖類などの保護剤を用いることができる。糖類を用いる場合は、グルコースやトレハロースを用いることができる。さらに、乾燥後は、得られた乾燥物に、脱酸素剤、脱水剤を加えて、ガスバリアー性のアルミ袋に入れて密封し、室温から低温で貯蔵することが好ましい。これにより、細菌を長期間生きたまま保存することが可能となる。
本発明の有害菌の防除剤は、通常医薬に用いられる担体や増量剤などの任意成分を適宜配合し、製剤化することにより、グラム陽性細菌に属する有害菌を防除するための医薬とすることができる。本発明の医薬は特に、グラム陽性細菌に属する病原菌による感染症を予防・治療するために好ましく用いられる。医薬の剤形は、医薬を投与する部位、予防・治療の対象となる疾患等に応じて適宜選択して用いることができる。以下、具体的に医薬の用途、剤形について説明する。
本発明の医薬は、腸内フローラのバランスを改善するための整腸剤として用いたり、グラム陽性細菌に属する病原菌による腸内感染症を予防・治療するために用いたりすることができる。この場合の医薬の剤形としては、経口投与用の錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの固体製剤及び水溶剤、シロップ剤、又は非経口投与用の注射剤、坐薬、経皮吸収剤などが挙げられる。また、結腸洗浄用に、浣腸による投与のための水溶剤としてもよい。この場合には、バチルス・チューリンゲンシスを生理食塩水と混合することにより製造することができる。
また、本発明の医薬は、皮膚や粘膜のグラム陽性細菌に属する有害菌の増殖を抑制し、皮膚や粘膜の感染症を予防・治療するために用いることができる。
具体的には、本発明の医薬は、口腔細菌の増殖を抑制し、虫歯、歯肉炎などの歯周部疾患や口臭を予防するために用いることができる。この場合の医薬の剤形としては、咀嚼が可能な錠剤、歯磨き剤、うがい薬、口腔点滴剤などが好ましく挙げられる。
また、本発明の医薬は、皮膚や角皮においてグラム陽性細菌に属する病原菌を防除するために用いることもできる。特に、皮膚損傷の治癒を促進するために用いることが好ましい。この場合の医薬の剤形としては、軟膏剤、クリーム、スプレー、ローション、ジェル、貼付剤などが挙げられる。
また、本発明の医薬は、膣内フローラの改善をしたり、膣内へのグラム陽性細菌に属する病原菌の感染を予防・治療するために用いることができる。膣内フローラを改善することにより、膣の酵母感染や細菌性膣疾患を予防することができると期待される。この場合の医薬の剤形としては、クリーム、ローション、ジェルなどが挙げられる。
また、本発明の医薬は、眼、鼻腔、耳の炎症などに用いることもでき、この場合の剤形も適宜選択することができる。
また、本発明の医薬は、バチルス・チューリンゲンシスの他に、さらに、その他有害菌の増殖を抑制する作用を有する成分を含むものであってもよい。これらの成分も、バチルス・チューリンゲンシスを死滅させないものであり、動物に対する安全性が確認されているものであれば特に制限されない。
また、本発明の医薬における、バチルス・チューリンゲンシスの菌体濃度は、医薬の用途及び剤形に応じて、有効量を投与するのに適した濃度とすることができる。通常は、1
×104〜1×1012CFU/g、好ましくは、1×105〜1×1011CFU/g、さらに好ましくは、1×106〜1×1010CFU/gの範囲とすることができる。
本発明の医薬は、ヒト及び非ヒト動物に投与することができる。この際の投与方法も、有効量のバチルス・チューリンゲンシスを投与できるように医薬の剤形、用途、投与対象の年齢、性別、体重、体調、適用部位の疾患の状態などに応じて適当な方法で行えばよい。例えば、整腸促進や腸内感染症の予防・治療を目的として、経口投与する場合には、通常は、バチルス・チューリンゲンシスを1×105〜1×1010CFU/kg体重/日の範囲で投与することが好ましい。また、皮膚、角皮、粘膜において病原菌を防除する目的で外用する場合は、塗布範囲によって適宜調節することができるが、通常、バチルス・チューリンゲンシスを1×105〜1×1010CFU/10〜1000mg/日の範囲で投与することが好ましい。
本発明の有害菌の防除剤は、飲食品に添加、混合することにより、又は通常飲食品に用いられる任意成分を適宜配合し、加工することにより、腸内フローラのバランスの改善効果、整腸効果を有する食品や腸内感染症の予防・治療効果を有する食品とすることができる。任意成分や食品の形態は、バチルス・チューリンゲンシスの菌体が死滅しない限り特に制限されず、通常食品に用いられているものであれば特に制限されない。例えば、ドリンク剤や粉末、錠剤、カプセルなどのサプリメントに加工することができる。また、パン類、麺類、ビスケット、チョコレート、キャンディー等の菓子類、ティーバッグ類、オートミールなどの温かいシリアル、スープ類、温かい飲料、甘味料、調味料、香味料、インスタントコーヒー、乾燥クリーム等の乾燥製品又は凍結乾燥製品、ハム、ソーセージ等の畜肉加工品、かまぼこ、はんぺん等の水産加工品に利用してもよい。本発明の食品は、保存安定性の観点から、特にサプリメントの形態とすることが好ましい。
本発明の食品におけるバチルス・チューリンゲンシスの菌体濃度は、有効量を摂取するのに適した範囲であればよく、食品の形態に応じて選択することができる。例えば、通常は、バチルス・チューリンゲンシスを1×105〜1×1010CFU/kg体重/日の範囲で摂取するのに適した範囲とすることが好ましい。このような濃度としては、例えば、バチルス・チューリンゲンシスの菌体濃度を、1×104〜1×1012CFU/g、好ましくは、1×105〜1×1011CFU/g、さらに好ましくは、1×106〜1×1010CFU/gの範囲とすることが挙げられる。
また、本発明の食品の製造は、本発明の有害菌の防除剤を混合すること以外は、食品加工の常法により行えばよい。本発明の有害菌の防除剤が、例えば、粉末状、固形状である場合には、食品成分との混合を容易にするために液状又はゲル状の形態にして使用することもできる。この場合は、水、大豆油、菜種油、コーン油などの植物油、液体動物油、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などの水溶性高分子化合物を液体担体として用いることができる。また、食品中の菌体濃度の均一性を保つために、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、カゼインナトリウム、アラビアゴム、グアーガム、タマリンド種子多糖類などの水溶性多糖類を配合することも好ましい。また、雑菌の繁殖を防ぐために、プロピオン酸、アスコルビン酸、クエン酸などの有機酸を配合し、液体生菌剤を酸性にすることもできる。
本発明の有害菌の防除剤は、飼料に添加、混合することにより、又は通常飼料に用いられる任意成分を適宜配合し、加工することにより、腸内フローラのバランスを改善し、整腸を促進し、成長(体重増加)を促進するための飼料や腸内感染症を予防・治療するための飼料とすることができる。任意成分や飼料の形態は、バチルス・チューリンゲンシスの菌体が死滅しない限りにおいて特に制限されず、通常家畜の飼料やペットフード、動物用サプリメントなど、動物用の飼料として用いられている成分や形態を用いることができる
。有害菌の防除剤の含有量は、有効量を摂取させるのに適した範囲であればよく、与える動物の種類、体重、年齢、性別、使用目的、健康状態、飼料の成分などにより適宜調節することができる。例えば、通常は、バチルス・チューリンゲンシスを、1×105〜1×1010CFU/kg体重/日の範囲で摂取させるのに適した範囲とすることが好ましい。このような濃度として、例えば、バチルス・チューリンゲンシスの菌体濃度を、1×104〜1×1012CFU/g、好ましくは、1×105〜1×1011CFU/g、さらに好ましくは、1×106〜1×1010CFU/gの範囲とすることが挙げられる。
本発明の飼料は、本発明の有害菌の防除剤をそのまま混合することにより製造することができるが、粉末状、固形状の有害菌の防除剤を添加、混合する場合は、食品加工の場合と同様に、液状又はゲル状の形態にして使用することもできる。
本発明の飼料を摂取させる動物の種類は、特に制限されず、例えば、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類などが挙げられる。この中でも特に、ニワトリ、アヒル、ウズラ及びシチメンチョウから選ばれる家禽、豚、牛、羊及び兎から選ばれる家畜に対して好ましく用いることができる。動物に摂取させる飼料の量は、動物の種類、体重、年齢、性別、使用目的、健康状態、飼料の成分などにより適宜調節することができる。また、動物の腸内感染症を予防・治療する方法としては、本発明の有害菌の防除剤を飼料成分に配合して得た本発明の飼料を動物に摂取させればよく、この投与方法や動物の飼育方法も通常動物の飼育に用いられている方法で行うことができる。
(1)胆汁酸耐性及び嫌気性の試験
脱イオン水1,000mlに普通寒天培地「ニッスイ」(日水製薬(株)製)を35g加え、オートクレーブで滅菌した。滅菌後45℃まで冷却してから、胆汁末(Oxgall、Difco製)をセルロース混合エステルタイプメンブレンフィルター(孔径0.45μm、アドバンテック東洋(株)製)で濾過滅菌してから加え、胆汁末濃度が0.3質量%、1質量%及び3質量%である、胆汁末添加普通寒天平板培地を作製した。
バチルス・チューリンゲンシスに属する、BGSC 4A3、BGSC 4D1、BGSC 4J4、及びBGSC 4Q7をそれぞれ、胆汁末無添加普通寒天平板培地(脱イオン水1,000ml、「ニッスイ」35g)に接種し37℃で一夜培養した。培養後、平板培地に形成されたコロニーから、菌体を分離し、滅菌済みディスポループを用いて上記で作製した胆汁末添加平板培地に接種した。37℃で2日間培養し、コロニー形成の有無を確認した(実施例1〜4)。
また、BGSC 4A3、BGSC 4D1、BGSC 4J4、及びBGSC 4Q7の嫌気条件下での増殖能を確認する目的で、上記で作製した胆汁末無添加平板培地に各菌株を接種し、アネロパックケンキ(三菱ガス化学株式会社製)を用いて、嫌気条件下37℃で2日間培養し、コロニー形成の有無を確認した。
一方、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans) ATCC8038株、バチルス・コアギュランス NBRC12583株、バチルス・コアギュランス DSM2312株、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis) NBRC3009株、バチルス・サブチルス NBRC3025株、バチルス・サブチルス NBRC3108株、バチルス・サブチルス NBRC3336株、バチルス・クラウジ(Bacillus clausii) DSM2512株、バチルス・クラウジ DSM2515株、バチルス・クラウジ DSM2525株、及びバチルス・クラウジ DSM8716株をそれぞれ、同様に胆汁末添加培地に接種し、37℃で2日間培養した。また、嫌気条件下での増殖試験も同様に行った(比較例1〜11)。
なお、ATCC8038はAmerican Type Culture Collection (ATCC)に、NBR
C12583、NBRC3009、NBRC3025、NBRC3108、及びNBRC3336は、独立行政法人製品評価技術基盤機構の生物遺伝資源部門(NBRC)に、DSM2312、DSM2512、DSM2515、DSM2525、及びDSM8716はDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)にそれぞれ登録されている株である。
結果を表1に示す。
Figure 2007297365
実施例1〜4のバチルス・チューリンゲンシスは、胆汁末濃度が0.3質量%、1質量%及び3質量%である普通寒天平板培地の全てにおいてコロニーを形成し、嫌気条件下でも増殖できることが確認された。
一方、比較例1〜3のバチルス・コアギュランスは、嫌気条件下では増殖できることが確認されたが、胆汁末濃度が0.3質量%の普通寒天培地平板に僅かにコロニーを形成するに止まり、胆汁末濃度が1質量%及び3質量%では全くコロニーを形成できず、実施例1〜4のバチルス・チューリンゲンシスに比べ胆汁酸耐性に劣ることが示された。また、比較例4〜7のバチルス・サブチルスは、胆汁酸には耐性を示したが嫌気条件下では増殖できなかった。さらに、比較例8〜11のバチルス・クラウジDSM2512、DSM2515、DSM2525、DSM8716は、胆汁酸には耐性を示したが嫌気条件下では
増殖できなかった。
(2)有害菌の防除剤の製造
下記組成の胞子形成培地を用いて、BGSC 4A3、BGSC 4D1、BGSC 4J4及びBGSC 4Q7をそれぞれ37℃で72時間液体培養した(「プロシーディングス オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイエンス(Proceedings of the National Academy of Sciences)」米国,1965年,第54巻,p.704−711)。得られた培養液を遠心分離し、菌体を集めた。得られた菌体を凍結乾燥した後に粉砕し、胞子密度が5×108CFU/gになるように乳糖を加え、有害菌の防除剤を製造し、それぞれ製造例1〜4とした。胞子密度は、製造した有害菌の防除剤を適当な濃度まで滅菌水で希釈し、70℃で30分間加熱することにより栄養細胞のみを死滅させてから普通寒天培地に接種し、形成されたコロニー数を計数することにより測定した。
(胞子形成培地成分)
nutrient broth(Difco製) 8.0 g
KCl 1.0 g
MgSO4・7H2O 0.25 g
MnCl2・4H2O 0.002g
pHを7.0に調整し、全量 1,000ml
上記成分をオートクレーブ滅菌した後、滅菌済みCaCl2溶液及びFeSO4溶液をそれぞれ5×10-4 M及び 1×10-6 Mになるように添加した。
一方、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans) NBRC12583株及びバチルス・サブチルス(Bacillus subtilis) NBRC3009株を用いて上記と同様にして製造した組成物を、それぞれ比較製造例1及び2とした。
(3)鶏のヒナに対するクロストリジウム菌攻撃試験
鶏のヒナの飼料(SDブロイラー前期用、日本配合飼料(株)製、抗菌性物質無添加飼料)全質量に対して、製造例1〜4の有害菌の防除剤を0.2質量%となるように混合した飼料を、それぞれ実施例5〜8とした。ブロイラー種鶏(銘柄:チャンキー)由来の種卵より孵化した鶏のヒナ雌12羽を一群として、12群に対して実施例5〜8の飼料を14日間与えた。一方、比較製造例1及び2の組成物を0.2質量%となるように混合した飼料を、比較例12及び13とし、6群に対して同様に与えた。また、バチルス菌の代わりに乳糖を0.2質量%混合した飼料を対照例として、3群に対して同様に与えた。
7日齢で各群について、一羽当たり1.0×106CFU、1.0×107CFU、1.0×108CFUのClostridium perfringens (CP)を経口投与し、14日齢で盲腸内容物と、総排泄腔を綿棒で拭うことにより糞を採取した。
盲腸内容物のCP生菌数を以下の方法により測定し、感染指数及び防御指数を算出した。
盲腸内容物1gを滅菌リン酸緩衝生理食塩水を加えて10倍に希釈し、十分混合して試料原液とした。次いで、試料原液を滅菌生理食塩水を用いて10倍で段階希釈し、段階希釈液とした。試料原液及び段階希釈液をそれぞれクロストリジア測定用培地(日水製薬(株)製)に0.1mlずつ塗沫し、アネロパックケンキを用いて35℃で24時間嫌気培養し、各平板培地に生育した黒色集落数を測定した。さらに、コロニーより釣菌して卵黄加CW寒天培地(日水製薬(株)製)に接種して、35℃で24〜48時間、好気培養及び嫌気培養して性状の確認を行った。
この中からCPと認められたコロニー数に希釈液の希釈倍率を乗じて盲腸内容物1g当たりのCP生菌数を算出した。この結果を元に、以下のようにして感染指数及び防御指数を算出した。感染指数とは、病原菌の感染率の高さを示す値であり、防御指数とは、バチ
ルス属細菌を含まない飼料を投与した場合と比較した場合のそれぞれの飼料が病原菌の感染を防御する能力を示す値である。
感染指数:各個体の盲腸内CP生菌数の対数の平均値(log CFU/gの平均値)
防御指数:対照群の感染指数/各試験群の感染指数
総排泄腔より採取した糞に関しては、以下の方法により個体別に定性培養を行うことによりCPの性状を観察した。すなわち、綿棒に付着した糞を10mlの滅菌リン酸緩衝生理食塩水に懸濁し、試料原液とした後、これをクロストリジア測定用培地に0.1mlずつ塗沫し、アネロパックケンキを用いて35℃で24時間嫌気培養し、各平板培地に生育した黒色集落形成の有無を判定し、コロニーより釣菌して卵黄加CW寒天培地に接種して35℃で24〜48時間、好気培養及び嫌気培養して性状を確認することにより、各個体の総排泄腔においてCPのコロニーが検出されるか否か確認した。
また、飼育期間中の糞中における添加バチルス菌の菌体濃度を測定し、それぞれの平均濃度を算出した。
CPを1.0×106CFU投与したときの結果を表2に、1.0×107CFU投与したときの結果を表3に、1.0×108CFU投与したときの結果を表4に示す。
Figure 2007297365
Figure 2007297365
Figure 2007297365
実施例5〜8のバチルス・チューリンゲンシスを含む本発明の飼料を投与した鶏のヒナの糞からは、1.5×107CFU/g(グラム生鶏糞)以上の添加バチルス菌が検出され、比較例に比して、明らかに菌数が増加していた。また、CPの投与菌数が1.0×106CFUのときは、CPの感染指数はきわめて低く、高い防御指数を得ることができたが、CPの投与菌数が1.0×107CFUのときは、増殖抑制効果は低下した。さらに、CPの投与菌数が1.0×108CFUのときは、増殖抑制効果は十分ではなかった。比較例12及び13の飼料を投与したヒナは、CPの投与菌数が少ないときは、対照例と比較してわずかにCPの増殖が抑制されていた。
これより、本発明の有害菌の防除剤を含む飼料を摂取させた場合には、バチルス・チューリンゲンシスが胃の中で死滅することなく、腸内でコロニーを形成することが示された。さらに、CPの投与菌数が、バチルス・チューリンゲンシスの盲腸内容物1g当たりの
生菌数より少ない場合に、特にCPの増殖を抑制する効果に優れていた。これより、バチルス・チューリンゲンシスは、腸内でコロニーを形成し、CPを競合的に排除すると考えられる。
(4)子牛に対するクロストリジウム菌攻撃試験
生後1週齢の雄子牛(ホルスタイン種)8頭を一群として飼育した。子牛用混合飼料(ミラクルメイト、(株)科学飼料研究所製)に製造例2及び3の有害菌の防除剤をそれぞれ2.0質量%添加したものを実施例9及び10とし、比較製造例1の組成物を2.0質量%添加したものを比較例14とした。また、バチルス菌の代わりに同量の乳糖を添加したものを対照例とした。これらの子牛用混合飼料を4週齢まで給餌した。2週齢で1頭当たり3.1×107CFUのClostridium perfringens(CP)を全頭に経口投与した。4週齢まで飼育し、各群の子牛の死亡率を算出した。
また、小腸内容物を採取し、上記と同様の方法にてCPの生菌数を測定し、感染指数及び防御指数を算出した。
結果を表5に示す。
Figure 2007297365
対照群では、死亡率が38%、比較例14の試験群では死亡率が25%であったが実施例9及び10の飼料を与えた試験群では、死亡率が0%であった。
また、実施例9及び10の飼料を与えた子牛のCPの感染指数は低く、高い防御指数が得られた。これより、本発明の有害菌の防除剤を含む飼料を摂取させることにより、牛のCP感染症を予防・治療することができることが分かった。
(5)子豚に対するクロストリジウム菌攻撃試験
生後3週齢の雄子豚(大ヨークシャー種)25頭を一群として飼育した。子豚用飼料(SD子豚人工乳前期用、日本配合飼料(株)製、抗菌性物質無添加飼料)全質量に対し、製造例2及び3の有害菌の防除剤を0.5質量%となるように混合した飼料を、それぞれ実施例11及び12とし、6週齢まで給餌した。また、比較製造例1の組成物を混合した飼料を比較例15とし、有害菌の防除剤に代えて乳糖を混合した飼料を対象例とし、同様に子豚に給餌した。
4週齢で1頭当たり1.8×107CFUのClostridium perfringens(CP)を経口投与した。6週齢まで飼育し、各群の子豚の死亡率を算出した。また、小腸内容物を採取し、小腸内容物の生菌数を上記と同様の方法により測定し、感染指数及び防御指数を算出した。
結果を表6に示す。
Figure 2007297365
対照群では、死亡率が60%、比較例15の飼料を与えた試験群では死亡率が48%であったが実施例11の飼料を与えた試験群では死亡率が12%、実施例12の飼料を与えた試験群では、死亡率が8%であった。
実施例11及び12の飼料を与えた試験群では、CPの感染指数が極めて低く、高い防御指数が得られた。これより、本発明の有害菌の防除剤を含む飼料を摂取させることにより、豚のCP感染症を予防・治療することができることが分かった。
(6)有害菌の防除剤の製造
前記組成の胞子形成培地を用いて、BGSC 4A3、BGSC 4D1、BGSC 4J4及びBGSC 4Q7をそれぞれ37℃で72時間液体培養した。得られた培養液を遠心分離し、菌体を集めた。胞子密度が1.0×109CFU/mlになるように滅菌水を加え有害菌の防除剤を製造し、それぞれ実施例13〜16とした。胞子密度は、有害菌の防除剤を適当な濃度まで滅菌水で希釈し、70℃で30分間加熱することにより栄養細胞のみを死滅させてから普通寒天培地に接種し、形成されたコロニー数を計数することにより測定した。
一方、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans) NBRC12583株及びバチルス・サブチルス(Bacillus subtilis) NBRC3009株を用いて上記と同様にして製造した組成物を、それぞれ比較例16及び17とした。
(7)マウスに対するバチルス菌攻撃試験
7週齢のSPFマウス(ICR、オリエンタル酵母工業(株)、オス)を、飼育温度23℃、自由給水、実験動物用飼料MF(オリエンタル酵母工業(株)製)の自由給餌で一週間予備飼育を行い、外観や行動の異常が無いことを確認した。10匹を一群として、実施例13の有害菌の防除剤を1日1回、1匹当たり100μl、胃ゾンデを用いて21日間経口投与した。同様に、実施例14〜16の有害菌の防除剤、比較例16及び17の組成物についても試験を行った。また、胞子懸濁液の代わりに滅菌水を含む組成物を対照例とし、同様に試験を行った。
胞子懸濁液の投与開始後7日目に、1.0×108CFUのBacillus cereus(BC)のカナマイシン耐性変異株(BC Km株)を、1匹当たり100μl、胃ゾンデを用いて経口投与した。
BC Km株は、以下の方法により作出した。すなわち、BCをブイヨン培地(日水製薬(株)製)を用い、37℃で16時間培養した。4℃で遠心集菌した後、滅菌水で一回洗浄してから滅菌水に再懸濁した。UVライトから20cm離して紫外線を照射した後、ブイヨン培地に懸濁し37℃で4時間培養した。普通寒天培地(日水製薬(株)製)にカナマイシン硫酸塩(和光純薬工業(株)製)を200ppm添加した培地(NAKm)に、培養液0.1μlを塗沫し37℃で培養した。培養後、NAKmに形成されたコロニー
を単離し、BC Km株とした。
BC Km株(以下BC)の経口投与14日目に各群の死亡率を算出した。また、大腸内容物を採取し、以下の方法で大腸内容物中のBC生菌数を測定した。大腸内容物1gを滅菌リン酸緩衝生理食塩水を加えて10倍に希釈し、十分混合して試料原液とした。次いで、試料原液を滅菌生理食塩水を用いて10倍で段階希釈し、段階希釈液とした。卵黄加NGKG寒天培地(日水製薬(株)製)にカナマイシン硫酸塩(和光純薬工業(株)製)を200ppm添加した培地に、試料原液及び段階希釈液をそれぞれ0.1mlずつ塗沫し、30℃で18時間培養し、各平板培地に生育した典型的なBCのコロニー数を測定した。BCと認められたコロニー数に希釈液の希釈倍率を乗じて大腸内容物1g当たりのBC生菌数を算出した。この結果を元に、以下のようにして感染指数及び防御指数を算出した。
感染指数:各個体の大腸内BC生菌数の対数の平均値(log CFU/gの平均値)
防御指数:対照群の感染指数/各試験群の感染指数
結果を表7に示す。
Figure 2007297365
実施例、比較例、対照例の何れの試験群でも、死亡率は0%であった。実施例13〜16の有害菌の防除剤を与えた試験群では、比較例の組成物を与えた試験群に比してBCの感染指数は低く、高い防御指数が得られた。これより、本発明の有害菌の防除剤は、BCによる腸内感染症を予防・治療する効果があることが示された。
(8)マウスに対するスタフィロコッカス菌攻撃試験
前記(7)と同様にして7週齢のSPFマウス(ICR、オリエンタル酵母工業(株)、オス)の予備飼育を行い、外観や行動の異常が無いことを確認した。井田らの下記方法で、Staphylococcus aureus(SA)をマウス腸管に定着させた(井田孝志、田村淳、河原條勝己、嶋田甚五郎、Chemotherapy、42、pp. 923-930 (1994))。はじめに、全てのマウスにアンピシリンナトリウム(和光純薬工業(株)製)の10mg/ml水溶液を、1匹当たり100μlを胃ゾンデを用いて1日1回、3日間前投与した。アンピシリンナトリウム投与終了の翌日、10匹を一群として、実施例13の有害菌の防除剤に5.0×107CFUのSAを加えた組成物を1匹当たり100μl、胃ゾンデを用いて経口投与した。アンピシリンナトリウム投与終了の2日後からは、実施例13の有害菌の防除剤を1日1回、100μl、胃ゾンデを用いて13日間経口投与した。また、実施例14〜16
の有害菌の防除剤、比較例16及び17の組成物、及び胞子懸濁液の代わりに滅菌水を用いて製造した対照例の組成物を同様に経口投与し、試験を行った。
SAの経口投与14日目に各群の死亡率を算出した。また、大腸内容物を採取し、以下の方法で大腸内容物中のSAの生菌数を測定した。大腸内容物1gを滅菌リン酸緩衝生理食塩水を加えて10倍に希釈し、十分混合して試料原液とした。次いで、試料原液を滅菌生理食塩水を用いて10倍で段階希釈し、段階希釈液とした。試料原液及び段階希釈液をそれぞれ食塩卵寒天培地「ニッスイ」(日水製薬(株)製)に0.1mlずつ塗沫し、37℃で48時間培養し、各平板培地に生育した典型的なSAのコロニー数を測定した。SAと認められたコロニー数に希釈液の希釈倍率を乗じて、大腸内容物1g当たりのSA生菌数を算出した。この結果を元に、以下のようにして感染指数及び防御指数を算出した。
感染指数:各個体の大腸内SA生菌数の対数の平均値(log CFU/gの平均値)
防御指数:対照群の感染指数/各試験群の感染指数
結果を表8に示す。
Figure 2007297365
実施例、比較例、対照例の何れの試験群でも、死亡率は0%であった。実施例13〜16の有害菌の防除剤を与えた試験群では、比較例の組成物を与えた試験群に比してSAの感染指数は低く、高い防御指数が得られた。これより、本発明の有害菌の防除剤は、SAによる腸内感染症を予防・治療する効果があることが示された。
(9)マウスに対するストレプトコッカス菌攻撃試験
前記(7)と同様にして7週齢のSPFマウス(ICR、オリエンタル酵母工業(株)、オス)の予備飼育を行い、外観や行動の異常が無いことを確認した。実施例13の有害菌の防除剤を給水器に充填し、10匹を一群として21日間自由給水で飼育した。給水器は毎日交換し、同時に新鮮な有害菌の防除剤(胞子懸濁液)に交換した。同様に、実施例14〜16の有害菌の防除剤、比較例16及び17の組成物についても投与した。また、胞子懸濁液の代わりに滅菌水を含む組成物を対照例とし、同様に投与した。
胞子懸濁液の投与開始7日目に1.1×108CFUのStreptococcus suis(SS)を滅菌済みの綿棒に100μl染み込ませ、マウスの口腔内で30秒間ゆっくりと回転させることにより経口投与した。SS投与後、毎日観察し、斜頸、旋回運動等の神経症状が認められた個体及び死亡した個体の割合を算出した。また、死亡した個体からは直ちに無菌的に心臓採血を行い、同時に、肺、肝臓、脾臓、腎臓、及び脳髄液を無菌的に採取した。
さらに、滅菌綿棒を用いて咽喉部組織を採取した。SS投与後14日目に生存していた残りのマウスから同様に各組織の採取を行った。これらの組織は、採取後直ちにトッド・ヒューイットブイヨン(Oxoid製)を用い、37℃で24時間培養した。増殖が認められた培地を、さらに羊血液を5体積%加えたハートインヒュージョン寒天培地(日水製薬(株)製)に接種して、37℃で24〜48時間培養して性状の確認を行った。SSが認められた組織を陽性と判定し、組織ごとに陽性と判定された個体の割合を算出し、SS陽性率とした。
また、脳を10%緩衝ホルマリン液で固定した後、常法に従いパラフィン切片を作製してヘマトキシリン・エオジン染色を行って組織所見を検討することにより、髄膜炎の発症率を算出した。
結果を表9に示す。
Figure 2007297365
実施例13及び15の試験群では、死亡率が20%と低かった。また、実施例14及び16の試験群では死亡率が30%であった。各群におけるSS陽性率は、組織によって異なっていたが、実施例13及び15の試験群では何れの組織においてもSS陽性率が20%と低かった。また、実施例14の試験群では肝臓及び脾臓でSS陽性率が20%と低く、それ以外は30%であった。また、実施例16の試験群では、各組織のSS陽性率が30%とやや高かった。一方で、比較例の試験群では、各組織のSS陽性率が40〜50%と高く、対照例に比して、わずかにSS感染が抑制されているのみであった。また、実施例13〜16の試験群では、髄膜炎の発症率が20〜30%であり、比較例の試験群に比して低かった。
これより、本発明の有害菌の防除剤を与えることにより、SSによる感染症を予防・治療し、神経障害や髄膜炎の発症率を下げることができることが分かった。

Claims (9)

  1. バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)を含む、グラム陽性細菌に属する有害菌の防除剤。
  2. 前記バチルス・チューリンゲンシスが、胆汁酸耐性であることを特徴とする、請求項1に記載の有害菌の防除剤。
  3. バチルス・チューリンゲンシスが、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp. thuringiensis) BGSC 4A3株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・クルスターキ(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki) BGSC 4D1株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp. aizawai) BGSC 4J4株、バチルス・チューリンゲンシス・サブスピーシーズ・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis subsp. israelensis) BGSC 4Q7株、若しくはこれらの変異株を含む、請求項1又は2に記載の有害菌の防除剤。
  4. 前記有害菌が感染症を引き起こす病原菌であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の有害菌の防除剤。
  5. 前記病原菌が、クロストリジウム(Clostridium)属細菌、バチルス(Bacillus)属細菌、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属細菌、ストレプトコッカス(Streptococcus)属細菌、リステリア(Listeria)属細菌のうち少なくとも一種である請求項1〜4の何れか一項に記載の病原菌の防除剤。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の有害菌の防除剤を含む、医薬。
  7. 請求項1〜5の何れか一項に記載の有害菌の防除剤を含む、食品。
  8. 請求項1〜5の何れか一項に記載の有害菌の防除剤を含む、飼料。
  9. 請求項8に記載の飼料を動物に摂取させる工程を含む、動物の腸内感染症の予防・治療方法。
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