JP2007296719A - プリント機構およびプリント機構の制御方法 - Google Patents

プリント機構およびプリント機構の制御方法 Download PDF

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Abstract

【目的】 低コストで加熱および加圧を実現するプリント機構であるとともに、プリント機構の小型化を図ることが可能なプリント機構を提供する。
【構成】 シート状媒体(40)の面に対する摩擦力でそのシート状媒体(40)を相対的に送り出す用紙送り機構(36)と、シート状媒体(40)の面に対して局所的に低温で加熱する低温サーマルヘッド(37)と、シート状媒体(40)の面に対して局所的にかける圧力を制御する圧力機構(70)と、低温加熱および圧力をかけた後の前記シート状媒体(40)の面に対して局所的に中温および高温で加熱する中高温サーマルヘッド(38)と、を備える。圧力機構(70)は、高圧状態およびその高圧状態よりも低い圧力の低圧状態という少なくとも二段階を制御可能とし、低温サーマルヘッドと中高温サーマルヘッドとの間に位置させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント機構およびプリント機構の制御方法の技術に関し、特に、少ない部材で印刷を実現させたプリント機構の技術に関する。
従来から、発色剤等を封入したカプセルを用いて画像を形成する画像形成システムが知られている。この種の画像形成システムでは、カプセルの壁膜は光硬化性樹脂製の膜で構成されており、基材上に当該カプセルの層を形成してシート化し、当該カプセル層を所望の画像パターンに応じて露光した後、圧力を加えることによって、露光(硬化)されなかったカプセルが潰れて発色剤等が外に出て、シート上で発色するよう構成されている。
図8は、上記の画像形成システムとしてのサーマルプリンタである。
このサーマルプリンタは、所定の樹脂でできた壁膜の内部にインクを封入してカプセルを構成し、基材の表面上にカプセルの層を形成してシート化し、カプセル層を所望の画像パターンに応じて加熱して壁膜のガラス転移温度以上に上昇させると共に、カプセル層を加圧することによって、カプセルの壁膜を破壊して内部のインクを放出させるよう構成されている。そして、この技術によれば、低コストで廃棄物が少なく、且つカラー対応が可能な画像形成システムを提供することができる。
特開平11−170692号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、サーマルヘッド及び発熱部がそれぞれ3個ずつ使用された構成となっていることが分かる(サーマルヘッド51,52,53、発熱部56,57,58)。通常、プリンタを構成する部品のうち、最も高価な部品がサーマルヘッド等のヘッド群であることは知られている。このため、通常のプリンタでは記録用紙を3往復させることでフルカラー印刷を実現させている。
これに対し、特許文献1のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドを3個も使用していることから、コスト高になってしまう。
また、複数のサーマルヘッドや発熱部を使用することによって、プリント機構全体の大型化を招くおそれもあった。
したがって、低コストで加熱および加圧を実現するプリント機構であるとともに、プリント機構の小型化を図ることが可能なプリント機構の開発が望まれていた。
請求項1から請求項3記載の発明は、低コストで加熱および加圧を実現するプリント機構であるとともに、プリント機構の小型化を図ることが可能なプリント機構を提供することにある。
請求項4記載の発明は、低コストで加熱および加圧を実現するプリント機構であるとともに、プリント機構の小型化を図ることが可能なプリント方法を提供することにある。
(請求項1)
シート状媒体(40)の面に対する摩擦力でそのシート状媒体(40)を相対的に送り出す用紙送り機構(36)と、前記シート状媒体(40)の面に対して局所的に低温で加熱する低温サーマルヘッド(37)と、前記シート状媒体(40)の面に対して局所的にかける圧力を制御する圧力機構(70)と、低温加熱および圧力をかけた後の前記シート状媒体(40)の面に対して局所的に中温および高温で加熱する中高温サーマルヘッド(38)と、を備え、前記圧力機構(70)は、シート状媒体に対して高圧をかける高圧状態、およびその高圧状態よりも低い圧力の低圧状態という少なくとも二段階を制御可能としたことを特徴とする。
(作用)
用紙送り機構(36)がシート状媒体(40)を搬送させる。その搬送されたシート状媒体(40)の面に対して低温サーマルヘッド(37)が低温で加熱処理する。低温加熱処理後、圧力機構(70)がシート状媒体(40)の面に対して局所的に圧力をかける。低温加熱および圧力処理後、中高温サーマルヘッド(38)がシート状媒体(40)の面に対して中温および高温で加熱処理する。また、圧力機構(70)が高圧状態および低圧状態の少なくとも二段階で圧力を制御し、シート状媒体(40)の印刷状態を発色させる。
つまり、低温サーマルヘッド(37)の低温加熱処理と、二段階で調整しているため、シート状媒体(40)を印刷する際に、段階的かつ複数の色で発色させることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のプリント機構を限定したものであり、
前記圧力機構(70)は、前記低温サーマルヘッド(37)と前記中高温サーマルヘッド(38)との間に位置させたことを特徴とする。
(作用)
シート状媒体(40)を印刷する際には、低温サーマルヘッド(37)で低温加熱処理し、圧力機構(70)で圧力処理し、中高温サーマルヘッド(38)で中温および高温で加熱処理していく。このため、圧力機構(70)が低温サーマルヘッド(37)と中高温サーマルヘッド(38)との間に位置されていると、システマチックに加熱から加圧処理が実行される。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のプリント機構を限定したものであり、
前記シート状媒体(40)は、所定以上の圧力にて所定の発色状態を安定させるように複層構造をなすシート状媒体(40)としたことを特徴とする。
(作用)
シート状媒体(40)が複層構造のため、加熱温度および加圧力に応じて複数色で着色することができる。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、シート状媒体(40)の面に対する摩擦力でそのシート状媒体(40)を相対的に送り出す用紙送り機構(36)と、前記シート状媒体(40)の面に対して局所的に低温で加熱する低温サーマルヘッド(37)と、前記シート状媒体(40)の面に対して局所的にかける圧力を制御する圧力機構(70)と、低温加熱および圧力をかけた後の前記シート状媒体(40)の面に対して局所的に中温および高温で加熱する中高温サーマルヘッド(38)と、を備えたシート状媒体(40)を用いて、所定以上の圧力にて印刷状態が発色するように複層構造をなすシート状媒体(40)に対するプリント機構の制御方法である。
すなわち、低温サーマルヘッド(37)によって局所的に低温で加熱する低温着色工程と、その低温着色工程にて着色した部位の着色状態を安定させるために圧力を与える圧力工程と、その圧力工程の後において局所的に中温で加熱する中温着色工程と、その中温着色工程の後において局所的に高温で加熱する高温着色工程と、を経ることによって当該シート状媒体をプリントする。
(作用)
用紙送り機構(36)が搬送させたシート状媒体(40)に対し、用紙送り機構(36)から搬送されたシート状媒体(40)の面に対して低温サーマルヘッド(37)が局所的に低温で加熱する。低温着色工程にて着色した部位の着色状態を安定させるために、シート状媒体(40)の面に対して局所的に圧力をかける。その圧力工程の後において、中温着色工程がシート状媒体(40)の面に対して局所的に中温で加熱する。その中温着色工程の後において、シート状媒体(40)の面に対して局所的に高温で加熱する。
以上によって、シート状媒体(40)は、局所的に3つの着色工程を経ることができ、結果として3色のプリントが可能となる。
請求項1から請求項3に記載の発明によれば、低コストで加熱および加圧を実現するプリント機構であるとともに、プリント機構の小型化を図ることが可能なプリント機構を提供することができた。
請求項4に記載の発明によれば、低コストで加熱および加圧を実現するプリント機構であるとともに、プリント機構の小型化を図ることが可能なプリント方法を提供することができた。
本発明の実施の形態について、図面を参照させながら説明する。ここで使用する図面は、図1から図7である。図1は、プリント機構の構成を示した概略図であり、図2は、プリント機構を搭載した画像形成装置の概略図であり、図3から図6は、印刷シートについて説明した図であり、図7は、プリント機構を搭載した撮像装置の概略図である。
(画像形成装置)
図2を参照して画像形成装置について説明する。
画像形成装置1は、高温発色層、中温発色層及び低温発色層とを連続して発色することが可能な、いわゆる「2ヘッド1パス方式」を採用している。ここでいう「2ヘッド」とは低温サーマルヘッド37及び中高温サーマルヘッド38のことであり、「1パス」とは、記録シート40が低温サーマルヘッド37及び中高温サーマルヘッド38と一回接触して通過するだけで、画像形成が可能な印刷方式のことである。
画像形成装置1は、潜像を担持する複数の感光体と、その感光体表面に帯電を施す帯電手段と、帯電した感光体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、感光体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、感光体表面の可視像を転写紙もしくは中間転写体に転写する転写手段と、転写後の感光体表面をクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも備えている。
(プリント機構)
図1および図2に示すように、プリント機構30は、記録シート40の面に対する摩擦力でその記録シート40を相対的に送り出すシート送りローラ(用紙送り機構)36と、記録シート40の面に対して局所的に低温で加熱する低温サーマルヘッド37と、低温加熱および圧力をかけた後の記録シート40の面に対して局所的に中温および高温で加熱する中高温サーマルヘッド38と、記録シート40を挟んで低温サーマルヘッド37に対向配置されたプラテンローラ32aと、中高温サーマルヘッド37に対向配置されたプラテンローラ32bと、記録シート40の面に対して局所的にかける圧力を制御する圧力機構70と、プリント機構30を制御する制御部51と、を備えている。
(シート送りローラ)
シート送りローラ36は、複数の記録シート40が収容されたシート収容ケースにおける最上段の記録シート40に接触して位置し、制御部51からの制御信号に基づいてモータ(図示は表示しない)によって回転駆動される。シート送りローラ36が回転すると、バネ34の付勢力により記録シート40とシート送りローラ36との間に生じた摩擦力によって、シート送りローラ36の回転に連動してシート収容ケースの最上段の記録シート40がサーマルヘッド33に向けて搬送される。なお、制御部51は、上記制御信号に基づいて、モータ(シート送りローラ36)の回転量を制御することで、記録シート40の位置や送り量を制御する。
(低温サーマルヘッド)
低温サーマルヘッド37は、複数の発熱素子を主走査方向にライン状に並べた発熱素子アレイを備えている。低温サーマルヘッド37は、発熱素子アレイを記録シート40に接触した状態で、形成する画像に応じたパターンで各発熱素子を発熱させる。本実施形態では、低温サーマルヘッド37の発熱素子は、非発熱状態および低温発熱状態の2状態を有する。
(中高温サーマルヘッド)
中高温サーマルヘッド38は、複数の発熱素子を主走査方向にライン状に並べた発熱素子アレイを備え、発熱素子アレイを記録シート40に接触した状態で、形成する画像に応じたパターンで各発熱素子を発熱させる。中高温サーマルヘッド38の発熱素子は、非発熱状態、中温発熱状態および高温発熱状態の3状態を有する。これら各状態のうち一つが制御部51によって選択される。
各発熱素子の発熱温度は、その発熱素子に接続された抵抗に電流を流す時間によって制御される。制御部51は、加熱時間に応じて、低温サーマルヘッド37および中高温サーマルヘッド38の各発熱素子に電流を流す時間を規定するストローブ信号のパルス幅を制御する。なお、低温サーマルヘッド37および中高温サーマルヘッド38は、低温発色状態および中高温発色状態の各々において、画像データの諧調に応じた複数の発熱温度を調整可能にしてもよい。
(プラテンローラ)
プラテンローラ32a、32bは、記録シート40の搬送経路を挟んだ反対側に設けられている。プラテンローラ32aは、記録シート40の搬送に応じて回転し、記録シート40と低温サーマルヘッド37の発熱素子との接触状態を安定にする。また、プラテンローラ32bは、記録シート40の搬送に応じて回転し、記録シート40と中高温サーマルヘッド38の発熱素子との接触状態を安定にする。
なお、プラテンローラ32a及び低温サーマルヘッド37と、プラテンローラ32b及び中高温サーマルヘッド38の間には、排出口から排出された記録シート40を挟み込んで搬送させる一対の圧力機構70が設けられている。
(圧力機構)
圧力機構70は、記録シート40を挟んで対向配置された加圧ローラ70a、70bからなり、低温サーマルヘッド37と中高温サーマルヘッド38との間に配置されている。加圧ローラ70aには、印刷状態が発色する高圧状態、およびその高圧状態よりも低い圧力の低圧状態という加圧ローラを制御するバネ72と、加圧ローラ70bには、加圧ローラ70aと同様の機能を備えたバネ73を備えている。
(記録シート)
次に、図3から図6を参照して本実施形態で用いられる記録シート40について説明する。
記録シート40は、例えば、基材5上に中温発色層7、混色防止層9、低温発色抑制層11、低温発色層13、第二混色防止層15、高温発色層17および保護層19を順に積層して構成される。
記録シート40は、中温発色層7と高温発色層17との間に低温発色層13が配置されている。また、低温発色層13と隣接して低温発色抑制層11が形成されている。
記録シート40は、画像形成時に、低温発色層13内の低温発色カプセル25が低温発色された後に、加圧されて低温発色抑制カプセル23が破壊され、低温定着される。その後に、中温発色抑制を行うことなく、中温発色カプセル21および高温発色層17がそれぞれ中温発色および高温発色される。
記録シート40では、高温発色層17の発色処理時に、低温発色抑制層11および低温発色層13が熱バリア層として機能し、中温発色層7が中温発色温度になることを回避する。これにより、中温発色を抑制する必要なく、シートを薄くできると共に、画像形成工程を簡単にできる。
なお、記録シート40は、3色発色できるため、カラー画像を形成できる。
基材5は、例えば、ポリエステルやポリエチレンテレフタレート(PET)等によって構成される。基材5は、白色あるいは透明である。
中温発色層7は、中温発色カプセル21、顕色剤、並びに必要に応じて塩基性物質または酸性物質をバインダ材中に分散させて構成される。中温発色カプセル21は、発色剤を内包し、その壁のガラス転移点が図4に示す温度T2(例えば、160℃)であり、低温発色カプセル25より高く、高温発色カプセル27より低い。
中温発色層7は、例えば、温度T2以上の中温状態になると、中温発色カプセル21が内包する発色剤と中温発色層7内の顕色剤とが反応して発色する。
中温発色カプセル21は、いわゆるマイクロカプセルであり、その壁が150〜280℃のガラス転移点を持つポリウレアあるいはポリウレタンからなる。中温発色カプセル21は、ガラス転移点前後で物質浸透(透過)性が大きくなる特性を持つ。これにより、図5(A)に示すように、温度T2未満(非中温)においては、中温発色カプセル21内に顕色剤は浸透せず、中温発色カプセル21内の発色剤は発色しない。一方、図5(B)に示すように、温度T2以上(上記中温状態)になると、中温発色層7内の顕色剤が中温発色カプセル21内に浸透し、当該顕色剤と中温発色カプセル21内の発色剤とが反応して色素が形成されて発色する。
中温発色カプセル21等の本実施形態におけるマイクロカプセルの壁は、例えば、熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂等の合成樹脂で形成される。具体的には、中温発色カプセル21等の壁として、メラミン−ホルムアルデヒドポリマー、尿素−ホルムアルデヒドポリマー等が用いられる。
また、マイクロカプセルの平均粒径は、例えば約3〜4μmであり、そのガラス転移点は壁の材質によって規定される。マイクロカプセルは、反応する物質を多層構造の状態で隔離しておくだけでなく、マイクロカプセルの壁を隔ててミクロンに分散して共存させることにより、数μの薄い塗布膜の中で、常温では十分に隔離性を保ちながら、加熱時に瞬時に十分な物質浸透性を持たせる機能を持つ。
なお、中温発色カプセル21は、上記中温状態になると、その壁が溶けて、カプセル内の発色剤がカプセル外に流出して、カプセル外の顕色剤と反応して発色するように構成してもよい。
本実施形態において、発色剤と、それに反応する顕色剤との組み合わせには、例えば、ジアゾ化合物(発色剤)とカプラー(顕色剤)との組み合わせ、あるいは電子供与性無色染料(発色剤)と電子受容性化合物(顕色剤)との組み合わせ等がある。なお、ジアゾ化合物の化学構造とカプラーの化学構造との組み合わせ、あるいは電子供与性無色染料の化学構造と電子受容性化合物の化学構造との組み合わせによって任意の色相を発色できることは公知である。
なお、上記ジアゾ化合物は、例えば、リン酸トリクレジル等である。ジアゾ化合物は、電子供与性染色前駆体(染料前駆体)であり、塩基性雰囲気でカプラーと反応して発色する。カプラーは、例えば、レゾルシルやフロログルシンであり、塩基性雰囲気中でジアゾ化合物とカップリングして色素を形成する。塩基性雰囲気は、水難溶性か水不溶性の塩基性物質や加熱によりアルカリを発生する物質(例えば、有機アンモニウム塩)によって作られる。
また、上記電子供与性無色染料は例えばロイコ染料であり、電子受容性化合物は例えばフェノール系酸性物質である。この組み合わせでは、ロイコ染料が酸性物質である顕色剤に吸着して酸化されて発色する。
また、上記カプラーとしては、例えば、2−ヒドロキシ−3ナフトエ酸アニリド等が用いられる。
また、上記電子受容性化合物としては、例えば、フェノール化合物、有機酸またはその金属塩、オキシ安息香酸エステル等の酸性物質が用いられる。
また、本実施形態では、発色剤をマイクロカプセル内に内包する場合を例示するが、例えば、発色剤と顕色剤とをバインダ内に分散して配置し、過熱によりバインダが溶融して発色剤と顕色剤とが反応するような構成にしてもよい。
混色防止層9は、中温発色カプセル21と低温発色抑制カプセル23とが混ざり合って反応することを防止する。
低温発色抑制層11は、低温発色抑制カプセル23を内包する。
低温発色抑制カプセル23は、図6(A)に示すように、通常圧力(非破壊圧力)状態で、低温発色層13の発色機能を抑制する低温発色抑制剤を内包する。
低温発色抑制カプセル23は、図6(B)に示すように、図4に示す破壊圧力P1以上の圧力が加わると、カプセルが破壊状態(あるいは浸透状態)となり、低温発色抑制剤を低温発色抑制カプセル23外に流出させる。
低温発色抑制カプセル23等のマイクロカプセルの破壊(浸透)圧力は、マイクロカプセルの径と壁厚との関係、並びに壁の材質によって規定される。
低温発色抑制カプセル23が内包する低温発色抑制剤は、例えば、低温発色カプセル25内は発色剤、低温発色層13内の顕色剤、塩基性物質および酸性物質のうち、1つ以上の物質の化学構造を変化させて、化学反応を起こさないようにする機能、あるいは化学反応しても色素が生成されないようにする機能を有する。
また、低温発色抑制カプセル23は、低温発色カプセル25におけるカプセルの壁の物質透過性を変化させて浸透性を低下させて発色反応を抑制する機能を有していてもよい。
なお、本実施形態において、低温発色抑制カプセル23が内包する低温発色抑制剤がカプセル外部に流出する条件として、温度条件は特に不要である。変形例として、低温発色抑制カプセル23は、図4に示すように、温度Ta(<T1)以上で破壊圧力P1以上の圧力を受けたことを条件に、低温発色抑制機能を発揮するようにしてもよい。
低温発色層13において電子供与性無色染料(発色剤:例えばロイコ染料)と電子受容性化合物(顕色剤:例えば酸性物質)との組み合わせで発色する場合には、低温発色抑制カプセル23として、例えば、リン酸エステル類、テトラヒドロフタル酸、脂肪酸エステル、2価アルコールエステル類、エポキシ系可塑剤あるいはトリメット酸系可塑剤等が用いられる。
低温発色層13は、低温発色カプセル25、顕色剤、並びに必要に応じて塩基性物質または酸性物質をバインダ材中に分散させて構成される。低温発色カプセル25は、発色剤を内包し、その壁のガラス転移点が例えば、90〜140℃の低温である。低温発色層13は、例えば、図4に示す温度T1(例えば、110℃)以上の低温状態となると、低温発色カプセル25が内包する発色剤と低温発色層13内の顕色とが反応して発色する。低温発色カプセル25の壁のガラス転移点を除いて、発色の原理は、中温発色カプセル21と同じである。
第二混色防止層15は、低温発色カプセル25と高温発色カプセル27とが混ざり合って反応することを防止する。
高温発色層17は、高温発色カプセル27、顕色剤、並びに必要に応じて塩基性物質あるいは酸性物質をバインダ材中に分散させて構成される。高温発色カプセル27は、発色剤を内包し、その壁のガラス転移点が例えば、300〜350℃の高温である。高温発色層17は、例えば、図4に示す温度T3(例えば、330℃)以上の高温状態となると、高温発色カプセル27が内包する発色剤と高温発色層17内の顕色剤とが反応して発色する。高温発色カプセル27の壁のガラス転移点を除いて、発色の原理は、中温発色カプセル21と同じである。
本実施形態において、中温発色カプセル21、低温発色抑制カプセル23および高温発色カプセル27が内包する発色剤と、その外部の顕色剤とが反応する条件として、圧力は不要である。
保護層19は、低温発色層13を保護するための層である。保護層19は、例えば、耐熱機能を有する。
本実施形態において、中温発色層7、低温発色抑制層11、低温発色層13および高温発色層17の各々の厚みは、例えば1〜4μmである。
また、各層への発色の割り当ては、例えば、中温発色層7にイエロー、低温発色抑制層11にマゼンダ、高温発色層17にシアンを割り当てる。但し、これは一例であり、割り当てパターンは任意である。
(作用)
記録シート40に記録を行う画像形成装置1におけるプリント機構30の作用としては、次のようになる。
画像形成装置1のシート収容ケース50に、複数枚の記録シート40を収容する。シート収容ケース50に収容された記録シート40は、バネ34の付勢力によってシート送りローラ36に向けて押され、最上段の記録シート40とシート送りローラ36との間に摩擦力が生じている。
制御部51からの制御に基づいてシート送りローラ36が回転し、シート収容ケース50の最上段に収容された記録シート40が低温サーマルヘッド37に向けて搬送される。
制御部51からの制御に基づいて低温サーマルヘッド37が、記録シート40に形成する画像の低温発色成分に応じた画素パターンで各発熱素子を低温に発熱させる。これにより、記録シート40の低温発色層13が、画像情報に対応した低温発色成分の画素パターンで、図4に示す温度T1で低温加熱され、低温加熱された位置の低温発色カプセル25内の発色剤とその周囲に顕色剤とが反応して発色(低温発色)する。
続いて、制御部51からの制御に基づいて、低温サーマルヘッド37に対向配置されたプラテンローラ32aが記録シート40を、加圧ローラ70a、70bに向けて搬送する。記録シート40は、図4に示す温度Taで、加圧ローラ70a、70bによって破壊圧力P1で加圧される。これにより、図3に示す低温発色層13内の低温発色抑制カプセル25が破壊され、低温発色抑制カプセル25内の低温発色抑制剤がカプセル外部に流出し、低温発色剤と顕色剤との反応が抑制される。すなわち、低温発色について定着が行われる。
なお、加圧ローラ70a、70bは、一方のローラを金属で形成し、ニクロム線等を内蔵することで加熱する。
加圧処理後、制御部51からの制御に基づいて、加圧ローラ70a、70bが回転し、記録シート40が中高温サーマルヘッド38に向けて搬送される。記録シート40は、中高温サーマルヘッド38が、記録シート40に形成する画像の中温発色成分に応じた画素パターンで各発熱素子を中温に発熱させる。これにより、記録シート40の中温発色層7が、画像情報に対応した中温発色成分の画素パターンで、図4に示す温度T2で中温加熱され、中温加熱された位置の中温発色カプセル21内の発色剤とその周囲に顕色剤とが反応して発色(中温発色)する。
なお、中温発色時の加熱時間は、後に行われる高温発色時に比べて長く規定される。
続いて、記録シート40に形成する画像の高温発色成分に応じた画素パターンで各発熱素子を高温に発熱させる。これにより、記録シート40の高温発色層17が、画像情報に対応した高温発色成分の画素パターンで、図4に示す温度T3で高温加熱され、高温加熱された位置の高温発色カプセル27内の発色剤とその周囲に顕色剤とが反応して発色(高温発色)する。
なお、本実施形態の画像形成装置1は、好ましくは、高温発色時の加熱時間を中温発色時に比べて短くする。
このとき、高温発色層17と中温発色層7との間には、第二混色防止層15、低温発色層13、低温発色抑制層11および混色防止層9によって構成される厚い層が熱バリア層として介在する。そのため、高温加熱時間が短ければ、中温発色層7を定着しなくても、上記熱バリア層による熱伝達時間(遅延時間)により、中温発色層7を発色させずに高温発色層17を発色させることができる。
制御部51からの制御に基づいてプラテンローラ32bが回転し、記録シート40が排出される。
すなわち、記録シート40によれば、中温発色層7と高温発色層17との間に、混色防止層9、低温発色抑制層11、低温発色層13および第二混色防止層15を熱バリア層として介在させる。そのため、中温発色層7の発色抑制層を設ける必要がなく、記録シート40の構成を簡単にできる(記録シート40を薄くできる)。
また、本実施形態の画像形成装置1によれば、中温発色層7を定着させる必要がないため、中温発色と低温発色とを図1に示す画像形成装置の低温サーマルヘッド37および中温サーマルヘッド38の2ヘッドによって温度と時間を制御することで連続して実現できる。
画像形成装置1によれば、低温発色定着のために加圧ローラ70a,70bが加圧する際に、温度制御が不要であるため、構成および制御を簡単にできる。
また、画像形成装置1によれば、図4に示すように、記録時に記録シート40の中温発色を高温発色より先に行う。これにより、高温発色では中温発色で得た熱を利用でき、中温発色より先に高温発色を行う場合に比べて、記録時間を短縮できる。
また、記録シート40によれば、低温発色層13が定着されるため、低温色の経時変化が抑えられ、優れた耐候性が得られる。
すなわち、プリント機構30は、二つのサーマルヘッドで構成されているので、従来よりも低コストで加熱および加圧を実現するプリント機構が実現でき、プリント機構の小型化を図ることが可能となっている。
なお、前述の低温サーマルヘッド37は、中高温サーマルヘッド38に比べて加熱処理の精度が低いものを採用することも可能である。これは、中高温サーマルヘッド38のような中温と高温の二段階の異なる温度によって加熱処理をする場合に比べて、低温のみで加熱処理をすればよいからである。本実施形態では2ヘッド方式としているが、低温サーマルヘッド37を高価な部品を使用しなくても本実施形態に係るプリント機構30を構成できるため、コスト低減が可能となる。
図7は、本実施形態のプリント機構30を撮像装置100に適用した例である。
この撮像装置100は、箱状に形成されたカメラ本体10と、そのカメラ本体10に固定され、対象被写体が取り込まれるレンズ20と、そのレンズ20が取り込んだデータが出力される液晶画面11と、プリント機構30によってプリントされた記録シート40が排出される排出口31と、複数枚の記録シート40が収納可能なシート収容ケース50と、マイクロコンピュータ等の電子回路であり、カメラの撮像及びプリント命令等の各種制御や動作を統括的に制御する制御部51と、撮像された撮像データが記録される記憶媒体(図示は表示しない)とを備えて構成されている。
また、図示は省略しているが、カメラ本体10には、対象被写体を撮像するための撮像信号を送信するシャッターボタンと、そのシャッターボタンと連動して強力な光を発する補助照明装置であり、夜間撮影や暗がりでの撮影に使用されるフラッシュと、対象被写体を目視可能なファインダと、最新の撮像データや記憶媒体に記録された撮像データから所望する撮像データを選択し、その撮像データをプリントするコピーボタンとを備えている。
いわゆる2ヘッド1パス方式のプリント機構30を搭載したこの実施形態に係る撮像装置100と、単独のサーマルヘッドを記録シート40が往復するいわゆる2パス方式を採用した撮像装置(図示を省略)とを比較する。すなわち、この実施形態ではサーマルヘッドが二つ必要となるものの、2パス方式に必要とされる記録シートの待機空間や記録シートの送りローラーの逆回転機構などを省略できる。
プリント機構の構成を示した概略図である。 プリント機構を搭載した画像形成装置の概略図である。 記録シートの断面構成図である。 図3に示す記録シート内の高温発色カプセル、中温発色カプセル、低温発色カプセルおよび低温発色抑制カプセルの特性を説明した図である。 図3に示す発色カプセルの発色原理を説明するための図である。 低温発色抑制カプセルの発色抑制作用を説明するための図である。 プリント機構を搭載した撮像装置の概略図である。 従来のサーマルプリンタの一部を示した図である。
符号の説明
1 画像形成装置
5 基材 7 中温発色層
9 混色防止層
10 カメラ本体 11 低温発色抑制層
13 低温発色層 15 第二混色防止層
17 高温発色層 19 保護層
20 レンズ 21 中温発色カプセル
23 低温発色抑制カプセル
25 低温発色カプセル
27 高温発色カプセル
30、30B、30C プリント機構
31 排出口
32a、32b プラテンローラ
33 サーマルヘッド 33a ヘッド部
33b 低圧バネ支持部
33c 第二低圧バネ支持部
33d 上部 36 シート送りローラ
40 記録シート 41 基材
43 高温発色層 45 中温発色層
47 低温発色層 49 保護層
50 シート収容ケース 51 制御部
70 圧力機構 70a、70b 加圧ローラ
100 撮像装置

Claims (4)

  1. シート状媒体の面に対する摩擦力でそのシート状媒体を相対的に送り出す用紙送り機構と、
    前記シート状媒体の面に対して局所的に低温で加熱する低温サーマルヘッドと、
    前記シート状媒体の面に対して局所的にかける圧力を制御する圧力機構と、
    低温加熱および圧力をかけた後の前記シート状媒体の面に対して局所的に中温および高温で加熱する中高温サーマルヘッドと、を備え、
    前記圧力機構は、シート状媒体に対して高圧をかける高圧状態、およびその高圧状態よりも低い圧力の低圧状態という少なくとも二段階を制御可能としたことを特徴とするプリント機構。
  2. 前記圧力機構は、前記低温サーマルヘッドと前記中高温サーマルヘッドとの間に位置させたことを特徴とする請求項1記載のプリント機構。
  3. 前記シート状媒体は、所定以上の圧力にて所定の発色状態を安定させるように複層構造をなすシート状媒体としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリント機構。
  4. シート状媒体の面に対する摩擦力でそのシート状媒体を相対的に送り出す用紙送り機構と、
    前記シート状媒体の面に対して局所的に低温で加熱する低温サーマルヘッドと、
    前記シート状媒体の面に対して局所的に圧力を変化させることができる圧力機構と、
    低温加熱および圧力をかけた後の前記シート状媒体の面に対して局所的に中温および高温で加熱する中高温サーマルヘッドと、を備えたプリント機構を用い、所定以上の圧力にて印刷状態が定着するように複層構造をなすシート状媒体に対するプリント機構の制御方法であって、
    低温サーマルヘッドによって局所的に低温で加熱する低温着色工程と、
    その低温着色工程にて着色した部位の着色状態を安定させるために圧力を与える圧力工程と、
    その圧力工程の後において局所的に中温で加熱する中温着色工程と、
    その中温着色工程の後において局所的に高温で加熱する高温着色工程と、を経ることによって当該シート状媒体をプリントするプリント機構の制御方法。

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