JP2007296133A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の周辺制御を正常に行わせることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】本発明の遊技機によれば、主制御手段の出力手段は、遊技機に電源を投入した場合に第1コマンド及び第2コマンドを出力する。これらの第1コマンドに対応するデータ又は第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方が異常であると判定された場合には、異常報知手段により、異常の状況がを区別可能に報知されるので、異常と判断されたコマンドがある場合には、その異常の状況を区別しつつ外部に報せることができる。
【選択図】図19

Description

本発明は、パチンコ機や回胴遊技機(スロットマシン)、或いはこれらの融合機(例えば、遊技球を使用して回胴遊技を行う遊技球使用回胴遊技機)等に代表される遊技機に関するものである。
パチンコ機の中には、遊技の制御負担を分散するべく、主制御装置に遊技の主な制御を行わせ、その主制御装置とは別に、遊技球の払い出しを行う払出制御装置や、液晶表示器(LCD)やランプ、スピーカを用いた遊技の演出を行う音声ランプ制御装置などの周辺制御装置を設け、これら周辺制御装置に対して、主制御装置からコマンドを出力して制御するように構成したものがある。一般的には、主制御装置から周辺制御装置へのコマンドの出力は、パラレル方式により、主制御装置から周辺制御装置への一方向にのみ行われる。
特開2001−58071号公報
主制御装置と周辺制御装置とを接続するコネクタの信号ピンや、その周辺の信号線にショートや断線があると、正常なコマンドを出力することはできない。しかしながら、例えば、コマンドは主制御装置から周辺制御装置への一方向にのみ出力される場合には、主制御装置では、かかる異常を発見できず、その結果、誤ったコマンドが周辺制御装置へ出力され続ける。誤ったコマンドが周辺制御装置へ出力されると、遊技の周辺制御を正常に行うことができないという問題点がある。
一方、主制御装置と周辺制御装置との通信が双方向に行われる場合には、主制御装置では、出力したコマンドが周辺制御装置で正常に入力できたかを確認できるが、そのためには主制御装置と周辺制御装置とに確認処理を追加しなければならず、共に制御負担が増加する。これらの問題点は、パチンコ機のみならず、スロットマシンや、パチンコ機とスロットマシンとの融合機などにおいても、共通に発生する問題点である。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技の周辺制御を正常に行わせることができる遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力されるコマンドに基づいて前記遊技に関する周辺制御を行う周辺制御手段とを備えたものであって、前記主制御手段は、複数ビットのデータをパラレル方式により出力する出力回路と、その出力回路から出力されるデータの出力端となる主コネクタと、前記出力回路及び主コネクタを介して前記周辺制御手段へデータを出力する出力手段とを備え、前記主制御手段の出力手段は、遊技機に電源が投入された場合に前記周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドを出力するものであり、前記周辺制御手段は、前記主制御手段の主コネクタから出力されるデータの入力端となる周辺コネクタと、前記主制御手段の出力回路から出力されたデータであって、その周辺コネクタを介して入力されたデータをパラレル方式により入力する入力回路と、前記主制御手段の出力手段から、前記主コネクタ及び前記周辺コネクタを介して受信した前記第1コマンド及び前記第2コマンドに対応するデータが、それぞれ、一列に配列されたピン、及び、複数列に配列されたピンにおける隣接するピンの信号を反転する正常なデータであるか否かを判定する受信コマンド判定手段と、その受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータ又は前記第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方に異常があると判定された場合に、異常の状況を区別可能に報知する異常報知手段とを備え、前記第1コマンドに対応するデータは、前記主制御手段における前記出力回路から前記周辺制御手段における前記入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、前記第2コマンドに対応するデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータである。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記異常報知手段は、前記受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータ及び前記第2コマンドに対応するデータのいずれもに異常があると判定された場合に、異常を報知する第1異常報知手段と、前記受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータは正常であるが、前記第2コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合に、前記第1異常報知手段による報知態様とは異なる態様で異常を報知する第2異常報知手段と、前記受信コマンド判定手段により、前記第2コマンドに対応するデータは正常であるが、前記第1コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合に、前記第1異常報知手段による報知態様及び前記第2異常報知手段による報知態様のいずれとも異なる態様で異常を報知する第3異常報知手段とを含む。
請求項3記載の遊技機は、請求項1又は2に記載の遊技機において、前記主制御手段の出力手段は、前記第1コマンド及び前記第2コマンドをそれぞれ複数回に分けて前記周辺制御手段へ出力するものであり、前記周辺制御手段へ前記複数回に分けて出力される前記第1コマンドについて、第1所定回目のデータは、前記データ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、前記第1所定回目のデータの反転データであり、前記周辺制御手段へ前記複数回に分けて出力される前記第2コマンドについて、第1所定回目のデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、前記第1所定回目のデータの反転データである。
請求項4記載の遊技機は、請求項3記載の遊技機において、(1)前記第1コマンドにおける前記第1所定回目のデータは、前記データ経路上において一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のピンのデータをリセットする一方で、前記第2所定回目のデータは、前記一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のピンのデータをセットするものであり、(2)前記第2コマンドにおける前記第1所定回目のデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットする一方で、前記第2所定回目のデータは、前記複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットするものである。
請求項5記載の遊技機は、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機において、前記主制御手段は、電源断後も電源断した場合の遊技状態を記憶するバックアップ手段と、遊技機を復電する場合に、そのバックアップ手段の記憶内容に基づいて遊技状態を電源断前の状態に復帰する復電手段とを備えており、遊技機に電源が投入された場合に前記主制御手段の出力手段から前記周辺制御手段へ出力される前記第1コマンド及び前記第2コマンドは、前記復電手段によって遊技機を復電する場合に前記周辺制御手段へ出力するコマンドである。
請求項6記載の遊技機は、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機において、遊技機に電源が投入された場合に前記主制御手段の出力手段から前記周辺制御手段へ出力される前記第1コマンド及び前記第2コマンドは、遊技機を初期化する場合に前記周辺制御手段へ出力するコマンドである。
請求項7記載の遊技機は、請求項1から6のいずれかに記載の遊技機において、前記主制御手段は、遊技における演出を決定する演出決定手段と、その演出決定手段により決定された演出を前記コマンドによって前記周辺制御手段へ指示する演出指示手段とを備え、前記周辺制御手段は、前記演出指示手段による演出を指示するコマンドを入力した場合に、その指示された演出を実行する演出実行手段を備えている。
請求項8記載の遊技機は、請求項1から7のいずれかに記載の遊技機において、前記主制御手段は、遊技における入賞を検出する入賞検出手段と、その入賞検出手段により入賞が検出された場合に、その検出された入賞に応じた数の遊技媒体の払い出しを前記コマンドによって前記周辺制御手段へ指示する払出指示手段とを備え、前記周辺制御手段は、前記払出指示手段による遊技媒体の払い出しを指示するコマンドを入力した場合に、その指示に応じた数の遊技媒体を払い出す払出実行手段を備えている。
請求項1記載の遊技機によれば、主制御手段の出力手段によって、コマンドが、出力回路から主コネクタを介してパラレル方式により周辺制御手段へ出力されると、該コマンドに対応するデータが、周辺制御手段の周辺コネクタを介して入力回路によってパラレル方式により入力される。
この主制御手段の出力手段は、遊技機に電源が投入された場合に第1コマンド及び第2コマンドを出力する。ここで、第1コマンドに対応するデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路に至るまでのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、一方で、第2コマンドに対応するデータは、該データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータである。
なお、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列又は複数列に配列されているピンとしては、出力回路及び入力回路の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなどが挙げられる。
なお、出力回路及び入力回路としては、例えば、主制御手段及び周辺制御手段における制御用ICや、その制御用ICに接続される入力及び/又は出力用の専用ICなどのICが含まれる。一般的に、ICなどの出力回路及び入力回路における入出力端子としてのピンは、一列に配列されていることが多い。一方で、主コネクタ又は周辺コネクタのように、コマンドの送受信に利用されるケーブルを接続するためのコネクタ(雄コネクタ及び雌コネクタ)のピンは、コネクタの設置状況に応じて一列であったり、複数列であったりすることがある。
よって、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列に配列されているピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入力端子)を介してデータが伝送される部分がある場合には、その一列に配列されているピンにおける隣接するピン又はその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第1コマンドに対応するデータを、一列に配置されているピンにおける隣接するピンの信号を反転する正常なデータとして受信することができなくなる。
同様に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、複数列に配列されているピン(例えば、主コネクタや周辺コネクタのピン)を介してデータが伝送される部分がある場合には、その複数列に配列されているピンにおける隣接するピン又はその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第2コマンドに対応するデータを、複数列に配置されているピンにおける隣接するピンの信号を反転する正常なデータとして受信することができなくなる。
よって、遊技機に電源が投入された場合に主制御手段の出力手段から第1コマンド及び第2コマンドを出力することにより、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列又は複数列に配列されているピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線などの生じた異常を検知することができる。
従って、例えば、第1コマンド及び第2コマンドに対応するデータが異常なデータとして受信された場合に、かかる遊技機の使用を停止するなどの措置を図ることによって、主制御手段と周辺制御手段との間のコマンド送受信に異常のない遊技機を提供することができる。その結果、コマンドの送受信に異常の無い状態で遊技を実行できるので、主制御手段から周辺制御手段へ正常にコマンドを出力して、遊技の周辺制御を正常に行わせることができるという効果がある。
また、主制御手段の出力回路は、遊技機に電源が投入された場合に、第1コマンド及び第2コマンドを周辺制御装置へ出力するので、遊技機に電源が投入された場合に必ず、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列又は複数列に配列されているピンや、その周辺の信号線などの生じた異常を検知することができるという効果がある。
一方で、周辺制御手段は、主制御手段の出力手段から、主コネクタ及び周辺コネクタを介して、第1コマンド及び第2コマンドを受信した場合に、周辺制御手段の受信コマンド判定手段により、受信した各コマンドに対応するデータが、それぞれ正常なデータであるか判定される。なお、正常なデータとは、第1コマンドに対応するデータの場合には、一列に配列されたピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2コマンドに対応するデータの場合には、複数列に配列されたピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータである。
ここで、受信コマンド判定手段により、第1コマンドに対応するデータ又は第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方が異常であると判定された場合に、異常報知手段により、異常の状況がを区別可能に報知される。
よって、正常な第1コマンド及び第2コマンドだけを有効なコマンドとして入力できると共に、第1コマンド及び第2コマンドを入力はしたものの、異常と判断されたコマンドがある場合には、その異常の状況を区別しつつ外部に報せることができる。その結果、報知を受けた者(例えば、遊技場の店員や遊技者など)は、受信コマンドに異常があることを知ることができる上に、その報知の内容によって受信したコマンドの異常の状況を知ることができるという効果がある。
例えば、異常報知手段によって報知される報知の内容が、第2コマンドのみの異常を示すものであれば、その報知を受けた者(例えば、遊技場の店員)は、データ経路上において複数列に配列されているピンにショート(短絡)などの異常があることを認識できる。一方で、報知の内容が第1コマンドのみの異常を示すものであれば、その報知を受けた者(例えば、遊技場の店員)は、データ経路上において一列に配列されているピンにショート(短絡)などの異常があることを認識できる。
請求項2記載の遊技機によれば、請求項1記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。異常報知手段としては、第1〜第3異常報知手段があり、受信コマンド判定手段によって第1コマンドに対応するデータ又は第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方に異常があると判定された場合に、第1〜第3異常報知手段のそれぞれによって異常の状況が区別可能に報知される。具体的には、受信コマンド判定手段により、第1コマンドに対応するデータ及び第2コマンドに対応するデータのいずれもに異常があると判定された場合には、第1異常手段によって異常が報知され、受信コマンド判定手段により、第1コマンドに対応するデータは正常であるが、第2コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合には、第2異常手段によって、第1異常報知手段による報知態様とは異なる態様で異常が報知され、受信コマンド判定手段により、第2コマンドに対応するデータは正常であるが、第1コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合には、第3異常報知手段によって、第1異常報知手段による報知態様及び第2異常報知手段による報知態様のいずれとも異なる態様で異常が報知される。
よって、第1〜第3異常報知手段による報知を受けた者(例えば、遊技場の店員や遊技者など)は、受信コマンドに異常があることを知ることができる上に、その報知の内容によって受信したコマンドの異常の状況を知ることができ、その異常に対して迅速に対応することができるという効果がある。
請求項3記載の遊技機によれば、請求項1又は2に記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。主制御手段の出力手段は、第1コマンド及び第2コマンドを複数回に分けて周辺制御手段へ出力する。ここで、第1コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、該第1所定回目のデータの反転データである。一方で、第2コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、該第1所定回目のデータの反転データである。
よって、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列に配列されるピン及び複数列に配列されるピンが存在し、これらのピンやその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第1コマンド及び第2コマンドを正常に受信することができない。従って、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるという効果がある。
請求項4記載の遊技機によれば、請求項3記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のピンのデータをリセットする一方で、第2所定回目のデータは、一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のピンのデータをセットする。
また、第2コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットする一方で、第2所定回目のデータは、複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットする。
よって、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列に配列されるピン及び複数列に配列されるピンが存在し、これらのピンやその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第1コマンド及び第2コマンドを正常に受信することができない。従って、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるという効果がある。
請求項5記載の遊技機によれば、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。電源断後も電源断した場合の遊技状態が主制御手段のバックアップ手段に記憶されており、復電する場合には、復電手段によって該バックアップ手段の記憶内容に基づいて遊技状態が電源断前の状態に復帰される。主制御手段の出力手段は、復電手段によって遊技機を復電する場合に、周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドを出力する。よって、復電手段によって復電する場合には、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第1コマンドに対応するデータによって反転されると共に、該データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第2コマンドに対応するデータによって反転される。
これらのコマンド(第1及び第2コマンド)は、復電手段によって遊技機を復電する場合に必ず主制御手段から周辺制御手段へ出力されるコマンドであるので、該コマンドを用いて確実に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるという効果がある。
請求項6記載の遊技機によれば、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。主制御手段の出力手段は、遊技機を初期化する場合に周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドを出力する。よって、遊技機を初期化する場合には、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第1コマンドに対応するデータによって反転されると共に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第2コマンドに対応するデータによって反転される。
これらのコマンド(第1及び第2コマンド)は、遊技機の製造後、遊技が開始される前に必ず主制御手段から周辺制御手段へ出力されるコマンドであるので、該コマンドを用いて確実に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるという効果がある。
請求項7記載の遊技機によれば、請求項1から6のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。主制御手段の演出決定手段により遊技の演出が決定されると、演出指示手段によって、出力手段が実行され、決定された演出がコマンドの出力によって、主コネクタ及び周辺コネクタを介して、周辺制御手段へ指示される。該コマンドが周辺制御手段の入力回路で入力されると、該コマンドで指示された演出が演出実行手段によって実行される。
このように、周辺制御手段は遊技における演出制御を行うものであるが、遊技機に電源が投入された場合に主制御手段から周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドが出力された結果として、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるので、かかる異常の無い状態で演出制御を実行することができ、その結果、遊技の演出を正常に行わせることができるという効果がある。
請求項8記載の遊技機によれば、請求項1から7のいずれかに記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。主制御手段の入賞検出手段により入賞が検出されると、払出指示手段によって、出力手段が実行され、検出された入賞に応じた数の遊技媒体の払い出しがコマンドの出力によって、主コネクタ及び周辺コネクタを介して、周辺制御手段へ指示される。該コマンドが周辺制御手段の入力回路で入力されると、該コマンドで指示された数の遊技媒体が、払出実行手段によって払い出される。
このように、周辺制御手段は遊技媒体の払出制御を行うものであるが、遊技機に電源が投入された場合に主制御手段から周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドが出力された結果として、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるので、かかる異常の無い状態で払出制御を実行することができ、その結果、遊技媒体の払い出しを正常に行わせることができるという効果がある。また、遊技媒体の払い出しに関し、不正行為が行われた場合にも、該不正行為を検知することができるという効果がある。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81で表示される変動表示の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。
また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ(図示せず)と、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、前述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14cを通じて内枠13の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数のLED37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か普通大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示装置37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、上述したパチンコ機10が確変中とは、大当たり確率がアップして特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態である。さらに、本実施の形態における確変中は、第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64(図3参照)へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が時短中とは、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64(図3参照)へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が通常中とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。なお、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入賞をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示する発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)で構成される第2図柄表示装置82とが設けられている。
第3図柄表示装置81は、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御され、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。また、本実施の形態では、第3図柄表示装置81は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成され、可変表示装置ユニット80には、この第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。本実施の形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、LCDに代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1図柄表示装置37にて停止図柄(確変大当たり図柄、普通大当たり図柄、外れ図柄のいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に保留ランプ85の点灯個数においても示される。保留ランプ85は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施の形態においては、第1入球口64への入賞は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ85を削除し、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ85により点灯表示を行わないものとしても良い。
第2図柄表示装置82は、第2図柄の表示部83と保留ランプ84とを有し、球が第2入球口67を通過する毎に、表示部83において表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とが交互に点灯して変動表示が行われ、その変動表示が所定図柄(本実施の形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に保留ランプ84においても点灯表示される。なお、第2図柄の変動表示は、本実施の形態のように、表示部83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(ソレノイド209(図4参照)の一部)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66と第2入球口(スルーゲート)67とが設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(種制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図4参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信用の回路(例えば、ドライバ回路)などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などの周辺制御装置(サブ制御装置)に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドが送信されるが、本実施の形態では、かかるコマンドは、ドライバ回路によって、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信されるように構成されている。
RAM203は、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図9参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図8参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図14参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、コネクタ207,217を介して払出制御装置111が接続されている。入出力ポート205にはまた、コネクタ208,228を介して音声ランプ制御装置113が接続されている。なお、本実施の形態では、主制御装置110と払出制御装置111とは、複数本(本実施の形態では8本)のピンPを有するコネクタ207,217の雄コネクタを両端とし、これらの雄コネクタが複数本(本実施の形態では8本)の信号線によって接続されているハーネスによって接続されている。同様に、主制御装置110と音声ランプ制御装置113とは、複数本(本実施の形態では8本)のピンPを有するコネクタ208,228の雄コネクタを両端し、これらの雄コネクタが複数本(本実施の形態では8本)の信号線によって接続されているハーネスによって接続されている。
その他、入出力ポート205には、第1図柄表示装置37や、第2図柄表示装置82、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ206、特定入賞口65aの開閉板を開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続されている。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを備えている。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図14参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、コネクタ217,207を介して主制御装置110が接続されている。また、入出力ポート215には、払出モータ216、発射制御装置112などが接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサにより検出し、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33や表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを備えている。
音声ランプ制御装置113のRAM223は、コマンドカウンタ223aと、配線エラーフラグ223bと、第1エラーフラグ223cと、第2エラーフラグ223dとを備えている。
コマンドカウンタ223aは、パチンコ機10への電源の投入(初期化時又は復電時)に伴って主制御装置110から出力されるコマンドを音声ランプ制御装置113が受信した場合に、後述する配線チェック処理(図19参照)において、受信したコマンドを1バイト単位で計数するカウンタである。このコマンドカウンタ223aは、配線チェック処理が開始されると「0」に設定され、1バイトのコマンドを受信する毎に「1」ずつ加算される。なお、詳細は後述するが、本実施の形態では、パチンコ機10への電源投入に伴って計6バイト分のコマンドが音声ランプ制御113へ出力されるように構成されているので、コマンドカウンタ223aは、1回の配線チェック処理(図19参照)において、「0」から「5」までの値が計数されることになる。
配線エラーフラグ223bは、主制御装置110のMPU201から、入出力ポート205、コネクタ208,228、及び入出力ポート225を介して、音声ランプ制御装置113のMPU221へ至るまでの配線にエラーがあるか否かを示すフラグである。この配線エラーフラグ223bは、パチンコ機10への電源投入時(初期化時又は復電時)にオフに初期化され、その後、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力される2種類の配線チェック用のコマンド(第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンド)における少なくとも一方のコマンドを、音声ランプ制御装置113が正常に受信しなかった場合に、配線判定処理(図21参照)においてオンされる。一旦オンされた配線エラーフラグ223bは、作業者によって所定の操作がなされるか、あるいは、パチンコ機10の電源を遮断(し、再度電源を投入)することによってオフに戻される。
第1エラーフラグ223cは、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110のMPU201から出力された第1配線チェックコマンドを正常に受信できたか否かを示すフラグである。この第1エラーフラグ223bは、パチンコ機10への電源投入時(初期化時又は復電時)にオフに初期化され、その後、第1配線チェックコマンド受信処理(図20(a)参照)において、第1配線チェックコマンドを正常に受信できなかったことが確認されるとオンされる。
第2エラーフラグ223dは、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110のMPU201から出力された第2配線チェックコマンドを正常に受信できたか否かを示すフラグである。この第2エラーフラグ223bは、パチンコ機10への電源投入時(初期化時又は復電時)にオフに初期化され、その後、第2配線チェックコマンド受信処理(図20(b)参照)において、第2配線チェックコマンドを正常に受信できなかったことが確認されるとオンされる。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、コネクタ228,208を介して主制御装置110が接続されている。また、入出力ポート225には、表示制御装置114や、音声出力装置226、ランプ表示装置227などが接続されている。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを備えている。入力ポート237の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されている。画像コントローラ236には、ビデオRAM234、キャラクタROM235が接続されると共に、バスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。なお、パチンコ機10は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から入力された図柄表示用のコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。ROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、演出許可フラグ233aと、変動開始フラグ233bと、初期化フラグ233cと、復電フラグ233dとを備えている。
演出許可フラグ233aは、主制御装置110の初期設定の処理後に送信される演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ、電源断の発生によりオフされるフラグである。変動開始フラグ233bは、主制御装置110から出力された変動パターンコマンドに対応するコマンドを音声ランプ制御装置113から受信した場合にオンされると共に第3図柄表示装置81において変動表示が開始されたらオフされるフラグである。
初期化フラグ233cは、電源投入の際にRAM203の初期化を伴う場合(初期化時)に、主制御装置110から送信される初期化コマンドを音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ、第3図柄表示装置81に表示すべき初期化中を示す画面の表示設定が行われるとオフされる。
復電フラグ233cは、電源投入の際にRAM203状態を電源断の前の状態に戻す場合(復電時)に、主制御装置110から送信される電源復帰コマンドを音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ、第3図柄表示装置81に表示すべき復電中(電源復帰中)を示す画面の表示設定が行われるとオフされる。
キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や装飾図柄)などのキャラクタ情報が記憶されたキャラクタ情報メモリ235aを備えている。このキャラクタ情報メモリ235aに記憶されているキャラクタ情報としては、変動表示される第3図柄の数字データ(例えば、0〜9)や、数字データ以外の図柄データ(例えば、箱の図柄やヘルメットの図柄(図5(b))参照)、背景図柄、予告キャラクタ図柄やキャラクタ図柄(例えば、男の子(図5(b)参照))などが記憶されている。
キャラクタ情報メモリ235aには、記憶するデータ量を少なくするために、上記のようなキャラクタ情報が圧縮形式のデータで記憶されている。本実施の形態では、キャラクタ情報は約1024Mバイトで構成されており、その約1024Mバイトのキャラクタ情報が、約768Mバイトに圧縮されてキャラクタ情報メモリ235aに記憶されている。キャラクタ情報メモリ235aに圧縮形式のデータとして記憶されているキャラクタ情報は、読み出されると、解凍された後にキャラクタ情報記憶領域234bに書き込まれる。
ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示される表示内容(変動表示の演出パターンや、リーチ演出時の演出内容など)に対応する演出データが記憶される表示用記憶領域234aと、キャラクタROM235のキャラクタ情報メモリ235aに記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を解凍したデータが記憶されるキャラクタ情報記憶領域234bとを備えている。
表示用記憶領域234aは、第3図柄表示装置81に表示される演出データを記憶するためのメモリであり、その表示用記憶領域234aの内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。キャラクタ情報記憶領域234bには、背景図柄や装飾図柄などの素材となるキャラクタデータが記憶され、このキャラクタ情報記憶領域234bから第3図柄表示装置81に表示するための必要なデータが読み出されて表示用記憶領域234aに書き込まれる。
なお、キャラクタ情報をビデオRAM234のキャラクタ情報記憶領域234bに記憶させるのは、一般的に処理速度がROMよりRAMの方が高速であるためであり、キャラクタ情報をキャラクタROM235から直接、表示用記憶領域234aに直接書き込む場合、読み出すデータ量が大きいと読み出しに時間を有しスムーズな表示ができなかったり鮮明な表示ができないからである。更に、RAMにおいて表示データの加工(例えば、装飾図柄の大きさの変更や背景図柄の色の変更)などが容易であるためである。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM234に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)とを有するRAM消去スイッチ回路253とを備えている。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図14参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110及び払出制御装置111は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
ここで、図5を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図5は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図5(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図5(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された花びら形状の1種類の副図柄とにより構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にお守り、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施の形態のパチンコ機10においては、主制御装置110による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に高確率状態(確変状態)に移行する場合は、奇数番号が付加された主図柄(「高確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。一方、大当たり終了後に低確率状態に移行する場合は、偶数番号が付加された主図柄(「低確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。ここで、高確率状態とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動(確変)の時をいう。また、通常状態(低確率状態)とは、確変でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。
図5(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出やキャラクタを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmには、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、前述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配列されている。このため、各図柄列には、10個の主図柄と10個の副図柄の計20個の第3図柄が設定され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置81には、3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。この主表示領域Dmには、5つの有効ライン、即ち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの予告領域Ds1〜Ds3に等区分されている。ここで、左右の予告領域Ds1,Ds3は、ソレノイド(図示せず)で電気的に開閉される両開き式の不透明な扉で通常覆われており、時としてソレノイドが励磁されて扉が手前側に開放されることにより遊技者に視認可能となる表示領域となっている。中央の予告領域Ds2は、扉で覆い隠されずに常に視認できる表示領域となっている。
図5(b)に示すように、実際の表示画面では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄と副図柄とが合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左右の扉が閉鎖された状態となっており、左右の予告領域Ds1,Ds3が覆い隠されて表示画面が視認できない状態となっている。変動表示の途中において、左右のいずれか一方、または両方の扉が開放されると、左右の予告領域Ds1,Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の予告領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施の形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して予告演出が行われる。なお、第3図柄表示装置81の表示画面は、原則として上下の表示領域Dm,Dsに区分されているが、各表示領域Dm,Dsを跨いでより大きく第3図柄やキャラクタ等を表示して表示演出を行うことができる。
次に、図6を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定、第2図柄表示装置82の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別図柄カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2,CS3とが用いられる。また、第2図柄表示装置82の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、メイン処理(図9参照)の実行間隔である4ms間隔、またはタイマ割込処理(図12参照)の実行間隔である2ms間隔で更新され、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への球の入賞タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり738)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜738)、タイマ割込処理(図12参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図9参照)の残余時間内で繰り返し更新される。第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「373,727」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は14で、その値は「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,631,683,733」である。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、本実施の形態では、0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。なお、大当たり後に高確率状態となる乱数の値は「1,2,3」であり、大当たり後に低確率状態となる乱数の値は「0,4」であり、2種類の当たり種別が決定される。よって、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、高確率状態と低確率状態との2種類の大当たりに対応した表示態様と、はずれに対応した1種類の表示態様との合計3種類の表示態様のうち、いずれか1つが選択される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば0〜8の範囲)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば9〜38の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば39〜238の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
また、停止パターン選択カウンタC3には、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられている。これは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか(即ち保留個数)等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が10〜238と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が0〜5と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も6〜9と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態で保留球格納エリアに各乱数値が格納されていなければ、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が51〜238と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が9〜50と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、第1入球口64への球の入球時間を確保できるので、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。
2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。また、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)が決定される。変動種別カウンタCS1,CS2により決定された変動時間に基づいて、表示制御装置114により第3表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。変動種別カウンタCS1,CS2の値は、後述するメイン処理(図9参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
変動種別カウンタCS3の値は、例えば、0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後に0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS3を「第3変動種別カウンタ」ともいう。本実施の形態の第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示態様に応じた装飾的な演出を行うものであり、図柄の変動以外に、変動している図柄を滑らせたり、リーチ演出の発生を予告するための予告キャラクタを通過させるなどの予告演出が行われる。その予告演出の演出パターンが変動種別カウンタCS3により選択される。具体的には、予告演出に必要となる時間を変動時間に加算したり、反対に変動表示される時間を短縮するために変動時間を減算したり、変動時間を加減算しない演出パターンが選択される。なお、変動種別カウンタCS3は、停止パターン選択カウンタC3と同様に、演出パターンが選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられ、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか等に応じて、各演出パターンの選択比率が異なるよう構成されている。
上述したように、変動種別カウンタCS1,CS2により図柄変動の変動時間が決定されると共に、変動種別カウンタCS3により変動時間に加減算される時間が決定される。よって、最終停止図柄が停止するまでの最終的な変動時間は、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3により決定される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施の形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図12参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図9参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
図7は、パラレル方式で出力されるデータを出力する信号ピン(接続子)Pの配列を示す模式図であり、図7(a)は、一列に配列された信号ピンPを示す模式図であり、図7(b)は、二列に配列された信号ピンPを示す模式図である。なお、図7(a)及び図7(b)には、1バイト分のデータをパラレル方式によって入力又は出力するための8本の信号ピンPが図示されており、信号ピンPの内部に記されている数字n(n=0〜7)は、1バイトのデータにおけるnビット目のデータが入力又は出力される信号ピンPであることを示す数字である。
図7(a)に示す信号ピンの配列は、IC(集積回路)の入出力端子に多く見られるタイプであり、本実施の形態では、主制御装置110に搭載されているIC(MPU201及び入出力ポート205)、並びに表示制御装置113に搭載されているIC(MPU221及び入出力ポート225)の入出力端子としての信号ピンPが、図7(a)に示すタイプの配列で構成されている。
よって、1バイト目がAAH(10101010B)であり、2バイト目が55H(01010101B)であるコマンド(第1配線チェックコマンド)が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力された場合、図7(a)に示すようにビット順に隣り合って一列に配列されている信号ピンPは、隣り合う信号ピンP又は信号線が交互にセット又はリセットされる。
一方で、本実施の形態では、主制御装置110に設けられるコネクタ208、及び音声ランプ制御装置113に設けられるコネクタ228には、図7(b)に示す配列タイプの信号ピンが採用されている。なお、主制御装置110と払出制御装置111とを接続するためのハーネスは、8本の信号線を有しており、各信号線が、それぞれコネクタ207の雄コネクタにおけるnビット目のピンPとコネクタ217の雄コネクタにおけるnビット目のピンPとを接続している。同様に、主制御装置110と音声ランプ制御装置113とを接続するためのハーネスもまた、8本の信号線を有しており、各信号線が、それぞれコネクタ208の雄コネクタにおけるnビット目のピンPとコネクタ228の雄コネクタにおけるnビット目のピンPとを接続している。
よって、1バイト目が99H(10011001B)であり、2バイト目が66H(01100110B)であるコマンド(第2配線チェックコマンド)が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力された場合には、図7(b)に示すように配列されている信号ピンPは、縦方向(例えば、0バイト目の信号ピンPと1バイト目の信号ピンPとを結ぶ方向)および横方向(例えば、0バイト目の信号ピンPと2バイト目の信号ピンPとを結ぶ方向)に隣り合う信号ピンP又は信号線が、交互にセット又はリセットされる。
また、1バイト目がAAH(10101010B)であり、2バイト目が55H(01010101B)であるコマンド(第1配線チェックコマンド)を、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力した場合には、図7(b)に示すように配列されている信号ピンPは、斜め方向(例えば、0バイト目の信号ピンPと3バイト目の信号ピンPとを結ぶ方向や、2バイト目の信号ピンPと1バイト目の信号ピンPとを結ぶ方向)に隣り合う信号ピンP又は信号線が、交互にセット又はリセットされる。
ここで、信号ピンP又は各信号ピンPに接続される信号線のショートや半田ブリッジは、隣り合う信号ピンP又は隣接する信号線で発生し易い。隣り合う信号ピンPや、隣り合う信号ピンPに接続された信号線に、ショートや半田ブリッジが生じた場合には、データ伝送に異常が生じる。よって、音声ランプ制御装置113が第1配線チェックコマンド(「AA55H」)や第2配線チェックコマンド(「9966H」)を正常に入力できたか否かを確認することによって、隣り合う信号ピンPや、隣り合う信号ピンPに接続された信号線に、ショートや半田ブリッジが存在するか否かを検出することができる。
次に、図8から図14のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2ms周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図12は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、主制御装置110のMPU201により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S501)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S502)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では738)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S503)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、738,4,238,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
その後は、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理(図13参照)を実行し(S504)、発射制御処理を実行して(S505)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサにより検出し、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
ここで、図13のフローチャートを参照して、S504の処理で実行される始動入賞処理を説明する。図13は、タイマ割込処理(図12参照)の中で実行される始動入賞処理(S504)を示すフローチャートである。
この始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S601)。球が第1入球口64に入賞したと判別されると(S601:Yes)、第1図柄表示装置37の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する(S602)。第1入球口64への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であれば(S602:Yes)、作動保留球数Nを1加算し(S603)、更に、前記ステップS503で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM203の保留球格納エリアの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S604)。一方、第1入球口64への入賞がないか(S601:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S602:No)、S603及びS604の各処理をスキップし、始動入賞処理を終了してタイマ割込処理へ戻る。
図14は、NMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S701)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出発射制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図8を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合の立ち上げ処理について説明する。図8は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウェイト処理(本実施の形態では1秒)を実行する。次いで、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、処理をS114へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS114へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS114へ移行する。なお、図9のS213の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S114の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S110)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S114の処理後、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる音声ランプ制御装置113へ第1配線チェックコマンド(特許請求の範囲における「第1コマンド」に該当する)として、1バイト目がAAH(10101010B)であり、2バイト目が55H(01010101B)である2バイトのコマンドを送信する(S115)。
次いで、1バイト目が99H(10011001B)であり、2バイト目が66H(01100110B)である第2配線チェックコマンド(特許請求の範囲における「第2コマンド」に該当する)を音声ランプ制御装置113へ出力する(S116)。
S115及びS116の処理の結果として、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを、音声ランプ制御装置113が正常に受信することができた場合には、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110と音声ランプ制御装置113との間に形成されるデータ経路上における配線が正常であると認識する。即ち、音声ランプ制御装置113は、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを正常に受信できたか否かに応じて、図7(a)及び図7(b)に示したような信号ピンPや、その信号ピンPに接続される信号線に、ショートや半田ブリッジ、又は断線が存在するか否かを検出することができる。
S116の処理後、音声ランプ制御装置113へ初期化コマンドを送信する(S117)。S117の処理により主制御装置110から出力された初期化コマンドが、音声ランプ制御装置113に受信された結果として、第3図柄表示装置81に初期化中を示す画面が表示される。
S117の処理後、主制御装置110は、RAM203の初期化処理(S118、S119)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ123を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ123が押されていれば、RAMの初期化処理(S118、S119)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S118、S119)を実行する。RAMの初期化処理(S118、S119)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S118)、その後、RAM203の初期値を設定する(S119)。RAM203の初期化処理の実行後は、S113の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ123がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信する(S109)。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S109の処理後、上述したS115と同様に、1バイト目がAAHであり2バイト目が55Hである第1配線チェックコマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する(S110)。次いで、上述したS116と同様に、1バイト目が99Hであり2バイト目が66Hである第2配線チェックコマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する(S111)。
これらS110及びS111の処理によって、音声ランプ制御装置113は、上述したS115及びS116の処理の結果と同様に、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを正常に受信できたか否かに応じて、図7(a)及び図7(b)に示したような信号ピンPや、その信号ピンPに接続される信号線に、ショートや半田ブリッジ、又は断線が存在するか否かを検出することができる。
S111の処理後、音声ランプ制御装置113へ電源復帰コマンドを送信する(S112)。S112の処理により主制御装置110から出力された電源復帰コマンドが、音声ランプ制御装置113に受信された結果として、第3図柄表示装置81に復電中(電源復帰中)を示す画面が表示される。
S112の処理後、S113の処理へ移行する。このS113の処理では、割込みを許可して、後述するメイン処理に移行する。
次に、図9を参照して、上記した立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図9は、主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4ms周期の定期処理としてS201〜S206の各処理が実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
このメイン処理においては、まず、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する(S201)。具体的には、S501のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、停止コマンド、演出時間加算コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。さらに、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の各値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S203)、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行する(S204)。なお、変動処理の詳細は図10を参照して後述する。
変動処理の終了後は、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大開放口開閉処理を実行する(S205)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に、第2図柄表示装置82による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S206)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置82の表示部83にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間開放される。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S207)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S207:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施の形態では4ms)が経過したか否かを判別し(S208)、既に所定時間が経過していれば(S208:Yes)、処理をS201へ移行し、前述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S208:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を繰り返し実行する(S209,S210)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S209)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では738、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を実行する(S210)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
ここで、S201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2,CS3についてもランダムに更新することができる。
また、S207の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S207:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図14のNMI割込処理が実行されたということなので、S211以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S211)、電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S212)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S213)、RAM203のアクセスを禁止して(S214)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S207の処理は、S201〜S206で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS209とS210の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS201の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図10を参照して、変動処理(S204)について説明する。図10は、メイン処理(図9参照)の中で実行される変動処理(S204)を示すフローチャートである。この変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する(S303)。作動保留球数Nが0であれば(S303:No)、そのまま本処理を終了する。作動保留球数N>0であれば(S303:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S304)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S305)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。データシフト処理の後は、第1図柄表示装置37の変動開始処理を実行する(S306)。なお、変動開始処理については、図11を参照して後述する。
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判別されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S307)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1,CS2により選択された変動パターンと変動種別カウンタCS3により選択された加算時間とに応じて決められており、この変動時間が経過していなければ(S307:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S308)。
本実施の形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
なお、変動処理は4ms毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S307:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様が設定される(S309)。停止図柄の設定は、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定されると共に、大当たりである場合には第1当たり種別カウンタC2の値により大当たり後に高確率状態となる図柄か低確率状態となる図柄かが決定される。本実施の形態では、大当たり後に高確率状態になる場合には赤色のLEDを点灯させ、低確率状態になる場合には緑色のLEDを点灯させ、外れである場合には青色のLEDを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S309の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81の変動停止を第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調させるために停止コマンドが設定される(S310)。音声ランプ制御装置113は、この停止コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して停止指示をする。第3図柄表示装置81は、変動時間が経過すると変動が停止し、停止コマンドを受信することで、第3図柄表示装置81における1の変動演出が終了する。
次に、図11を参照して、変動開始処理について説明する。図11は、変動処理(図10参照)の中で実行される変動開始処理(S306)を示したフローチャートである。変動開始処理(S306)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S401)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。前述した通り通常の低確率時には第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜738のうち「373,727」が当たり値であり、高確率時には「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,631,683,733」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値を確認して、大当たり時の表示態様が設定される(S402)。S402の処理では、第1当たり種別カウンタC2の値に基づき、大当たり後に高確率状態へ移行するか低確率状態へ移行するかが設定される。大当たり後の移行状態が設定されると、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり後の移行状態に基づいて、第3図柄表示装置81で停止表示される大当たりの停止図柄が音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114で設定される。即ち、S402の処理により大当たり後の移行状態を設定することで、第3図柄表示装置81における停止図柄が設定される。なお、第1当たり種別カウンタC2の数値0〜4のうち、「0,4」の場合は、以後、低確率状態に移行し、「1,2,3」の場合は高確率状態に移行する。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S403)。S403の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな図柄変動の変動時間を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄Z2)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。
なお、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上記変動時間は、第2変動種別カウンタCS2の値を使わずに第1変動種別カウンタCS1の値だけを用いて設定することも可能であり、第1変動種別カウンタCS1の値だけで設定するか又は両変動種別カウンタCS1,CS2の両値で設定するかは、その都度の第1変動種別カウンタCS1の値や遊技条件などに応じて適宜決められる。
S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、外れ時の表示態様が設定される(S404)。S404の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出を、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。本実施の形態では、上述したように、高確率状態であるか、低確率状態であるか、及び作動保留個数Nに応じて、停止パターン選択カウンタC3の各停止パターンに対応する値の範囲が異なるようテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターンが決定され(S405)、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S403の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな図柄変動の変動時間を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄Z2)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。
S403の処理またはS405の処理が終わると、第1及び第2種別カウンタCS1,CS2により決定された変動時間に加減算される演出時間が決定される(S406)。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている第3種別カウンタCS3の値に基づいて演出時間の加減算が決定され、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81の変動時間が設定される。本実施の形態では、演出時間の加減算の決定は、第3変動種別カウンタCS3の値に応じて、変動表示の時間を変更しない場合と変動表示時間を1秒加算する場合、変動表示時間を2秒加算する場合、変動表示時間を1秒減算する場合との4種類の加算値が決定される。
なお、変動表示時間が加減算される場合には、第3図柄表示装置81で大当たりの期待値が高くなる予告演出(例えば、変動図柄の変動時間を通常より長くしてスベリを伴わせるスベリ演出や予告キャラを表示させる演出、1の変動図柄の変動時間を通常より短くして即停止させる演出など)が行われる。また、第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりである場合は、2秒の加算値が選択される確率が高く設定されているので、遊技者は予告演出を確認することで大当たりを期待することができる。
次に、S403又はS405の処理で決定された変動パターン(変動時間)に応じて変動パターンコマンドを設定し(S407)、S402又はS404の処理で設定された停止図柄に応じて停止図柄コマンドを設定する(S408)。そして、S406の処理で決定された演出時間の加算値に応じて演出時間加算コマンドを設定して(S409)、変動処理へ戻る。
次に、図15及び図16を参照して、払出制御装置111内のMPU211により実行される払出制御について説明する。図15は、払出制御装置111の立ち上げ処理を示すフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S801)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、RAMアクセスを許可すると共に(S802)、外部割込ベクタの設定を行う(S803)。
その後は、MPU211内のRAM213に関してデータバックアップの処理を実行する。具体的には、RAM213に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S804)、記憶されていなければ(S804:No)、バックアップデータは記憶されていないので、処理をS811へ移行する。RAM213に電源断の発生情報が記憶されていれば(S804:Yes)、RAM判定値を算出し(S805)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S805:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS811へ移行する。図16のS917の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM213の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM213の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S811,S812のRAMの初期化処理では、RAM213の全ての領域を0クリアした後(S811)、RAM213の初期値を設定する(S812)。その後、MPU211の周辺デバイスの初期設定を行い(S809)、割込みを許可して(S810)、メイン処理へ移行する。
一方、電源断の発生情報が設定されており(S804:Yes)、且つRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S806:Yes)、RAM213にバックアップされたデータを保持したまま、電源遮断の発生情報をクリアすると共に(S807)、賞球の払い出しを待機させるために、払出許可フラグ213dをオフする(S808)。その後、MPU211の周辺デバイスの初期設定を行い(S809)、割込みを許可して(S810)、メイン処理へ移行する。
次に、図16のフローチャートを参照して、払出制御装置111内のMPU211により実行されるメイン処理を説明する。このメイン処理は、まず主制御装置110からの賞球コマンドや払出復帰コマンド、払出初期化コマンドを受信し、それらコマンドの種別を判定するコマンド判定処理を行う(S901)。該処理では、主制御装置110から送信された正常なコマンドを受信すると、払出許可フラグがオンされ、賞球や貸出球の払い出しが許可される。
コマンド判定処理(S901)が終わると、払い出しが許可されているか否か、即ち、払出許可フラグの状態が判別され(S902)、払い出しが許可されていなければ(S902:No)、未だ主制御装置110は立ち上がった状態にないので、かかる場合には、コマンド判定処理(S901)において払い出しの許可がなされるまでコマンド判定処理(S901)を繰り返し実行する。一方、S902の処理において払い出しが許可されていれば(S902:Yes)、状態復帰スイッチ120をチェックし、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する(S903)。
その後、下皿50の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する(S904)。即ち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿50の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時に、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時に、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する(S905)。即ち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時に、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時に、タンク球無し解除状態の設定を実行する。その後、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には、払出制御装置111に設けた7セグメントLEDにより報知する(S906)。
次に、S907〜S909の各処理により、賞球払出の処理を実行する。即ち、賞球の払出不可状態でなく且つ記憶した総賞球個数が0でなければ(S907:No,S908:No)、賞球の払い出しを行うために賞球制御処理を開始する(S909)。一方、賞球の払出不可状態(S907:Yes)または総賞球個数が0であれば(S908:Yes)、貸球払出の処理に移行する。
S910〜S912の貸球払出の処理では、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(S910:No,S911:Yes)、貸球を払い出しために貸球制御処理を開始する。一方、貸球の払出不可状態(S910:Yes)または貸球払出要求を受信していない場合には(S911:No)、処理をS913へ移行する。また、貸球制御処理(S912)の終了後も、同様に、処理をS913へ移行する。
S913の処理では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ134の制御(バイブモータ制御)を実行する(S913)。その後は、RAM213に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S914)、電源断の発生情報が記憶されていなければ(S914:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていないので、かかる場合には、処理をS901へ移行して、S901からS913のメイン処理を繰り返し実行する。
一方、S914の処理において、電源断の発生情報が記憶されていれば(S914:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図14のNMI割込処理が実行されたということである。よって、かかる場合には、各割込処理の発生の禁止をし(S915)、主制御装置110から送信されるコマンドの受信漏れを防止するために、再度コマンド判定処理を実行する(S916)。そして、RAM判定値を算出してRAM213に保存し(S917)、RAM213のアクセスを禁止して(S918)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、例えば、RAM判定値は、RAM213のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S914の処理は、払出制御装置111のメイン処理の1サイクルが終わるタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断前の状態から復帰する場合には、処理を立ち上げ処理の終了後、S901の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、メイン処理を開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU211が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S801)において、スタックポインタを所定値(初期値)に設定することで、処理をS901から開始することができる。従って、払出制御装置111の制御負担を軽減することができると共に、払出制御装置111が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。また、各処理が終わったタイミングで電源断の処理が実行されるので、RAM213にバックアップする情報量を少なくすることができる。
次に、図17から図21を参照して、音声ランプ制御装置113で行われる処理について説明する。図17は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を示したフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1115の電源断処理の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図18を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図18のS1113参照)、S1116の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1116の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1115の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAH」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAH」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAH」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAH」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM22のデータ破壊と判断され(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1115の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAH」のキーワードが記憶されているので、RAM22のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1115の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFH」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFH」であるか否かを確認し、「0FFH」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFH」に次いで、「55H」、「0AAH」、「00H」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAH」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAH」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良い。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1008)。電源断フラグはS1115の電源断処理の実行時にオンされるので(図18のS1115参照)、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1116の電源断処理の実行を完了しない状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。また、S1010の処理によって、配線エラーフラグ223b、第1エラーフラグ223c、及び第2エラーフラグ223dがオフに初期化される。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図18を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図18は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常がないかをチェックする配線チェック処理が実行される(S1101)。なお、配線チェック処理(S1101)で実行される具体的な処理については図19を参照しつつ後述する。
配線チェック処理(S1101)の実行後、配線チェック処理(S1101)の実行から、又は、前回にS1103〜S1110の処理が実行されてから1ms以上経過したか否かが判別され(S1102)、1ms以上経過していなければ(S1101:No)、S1103〜S1110の処理を行わずにS1111の処理へ移行する。
ここで、S1102の処理で、1ms経過したか否かを判別するのは、S1103〜S1110が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1ms以内)で編集する必要がないのに対して、S1111の各カウンタの更新処理やS1112のコマンドの受信処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。これにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止できる。
S1102の処理で1ms以上経過していれば(S1102:Yes)、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1108の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S1103)、その後電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
S1105の処理では客待ち演出が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S1106)。客待ち演出では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、作動保留球Nに応じて保留ランプ85を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1107)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。例えば、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に枠ボタン22を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に枠ボタン22を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしても良い。なお、枠ボタン22が配設されていない場合には、S1107の処理は省略される。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理が実行され(S1108)、その後音編集・出力処理が実行される(S1109)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力させる。
その後、液晶演出実行管理処理が実行され(S1110)、S1111の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドや演出時間加算コマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1108のランプ編集処理やS1109の音編集・出力処理の演出時間が設定される。
S1111の処理では、第3図柄表示装置81の変動表示処理が実行される。この変動表示処理では、音声ランプ制御装置113に搭載された複数のカウンタ(大当たり時の停止図柄を設定するカウンタ、外れ時の停止図柄を選択するカウンタなど)が更新され、そのカウンタの値と主制御装置110から送信される変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づき第3図柄表示装置81で停止表示される図柄を設定したり、変動表示のパターン(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)などが設定される。その停止図柄や変動パターンは、コマンドとして表示制御装置114に送信される。
S1111の処理では、例えば、主制御装置110から送信される変動パターンのコマンドが「完全外れ」である場合、完全外れに対応した複数のパターンのうち完全外れAパターンが選択され、第3図柄表示装置81で完全外れAパターンの演出が行われるよう表示制御装置110に対してコマンドが送信される。よって、主制御装置110により決定された1の変動パターンに対して、第3図柄表示装置81で表示される詳細な変動パターンが音声ランプ制御装置113で決定されるので、主制御装置110の制御負担を軽減することができる。さらに、主制御装置110において決定される各演出のパターンを少なくできるので、ROM202の記憶容量を少なくすることができ、コスト低減を図ることができる。
そして、主制御装置110からのコマンドを受信する(S1112)。主制御装置110からのコマンドを受信すると、そのコマンドに応じて音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM233に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信する。
S1112の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1113)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1113:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1115)、電源断処理を実行する(S1116)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1117)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1113の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1113:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1114)、RAM223が破壊されていなければ(S1114:No)、S1102の処理へ戻り、メイン処理が繰り返し実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1114:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図19を参照して、上記した配線チェック処理(S1101)について説明する。図19は、メイン処理(図18参照)の中で実行される配線チェック処理(S1101)を示すフローチャートである。この配線チェック処理(S1101)では、まず、コマンドカウンタ223aの値を0に設定する(S1201)。
次いで、配線エラーフラグ223bがオンであるかを確認する(S1202)。ここで、配線エラーフラグがオフであれば(S1202:No)、その時点では、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド又は第2配線チェックコマンドを正常に受信できていることが確認できており、主制御装置110と音声ランプ制御装置113とを結ぶ配線上に異常が見出されていないので、S1203の処理へ移行する。
S1203の処理では、RAM223の受信バッファ(図示せず)に受信コマンドがあるかを確認する(S1203)。S1203の処理により確認した結果、コマンドの受信がなければ、即ち、第1配線コマンド、第2配線コマンド、初期化コマンド、又は電源復帰コマンドの受信がなければ(S1203:No)、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかった場合であるので、この配線チェック処理(S1101)を終了する。
一方で、S1203の処理により確認した結果、受信コマンドがある場合には(S1203Yes)、コマンドカウンタ223aの値が「0」又は「1」であるかを確認する(S1204)。
S1204の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223a=0,1であれば(S1204:Yes)、図20(a)を参照しつつ後述する第1配線チェックコマンド判定処理を実行し(S1205)、第1配線チェックコマンドが正常に受信できたか否かを判定する。第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)の実行後、コマンドカウンタ223aの値に1加算し(S1206)、S1202の処理へ移行する。
一方で、S1204の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223aの値が「0」でも「1」でもなければ(S1204:No)、コマンドカウンタ223aの値が「2」又は「3」であるかを確認する(S1207)。
S1207の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223a=2,3であれば(S1207:Yes)、図20(b)を参照しつつ後述する第2配線チェックコマンド判定処理を実行し(S1208)、第2配線チェックコマンドが正常に受信できたか否かを判定する。
第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)の実行後、この第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)による判定結果、及び、上記した第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)による判定結果に基づいて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常(配線エラー)があるか否かを判定する配線判定処理(図21参照)を実行し、S1206の処理へ移行する。
また、S1207の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223aの値が「2」でも「3」でもない、即ち、コマンドカウンタ223aの値が「4」又は「5」のいずれかである場合には(S1207:No)、各受信コマンドを表示制御装置114へ送信する(S1210)。
ここで、主制御装置110は、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドの出力に続いて、2バイト構成の初期化コマンド又は電源復帰コマンドを出力する(図8におけるS112又はS117)。従って、コマンドカウンタ223aの値が「4」である場合には、対応する受信コマンドは主制御装置110から出力された初期化コマンド又は電源復帰コマンドの1バイト目であり、S1210の処理によってかかる1バイト目のコマンドが表示制御装置114へ送信される。一方で、コマンドカウンタ223aの値が「5」である場合には、対応する受信コマンドは主制御装置110から出力された初期化コマンド又は電源復帰コマンドの2バイト目であり、S1210の処理によってかかる2バイト目のコマンドが表示制御装置114へ送信される。
よって、コマンドカウンタ223aの値に応じて2回実行されるS1210の処理の結果として、第3図柄表示装置81に初期化中又は復電中(電源復帰中)を示す画面が表示制御装置114による制御によって表示されることになる。
S1210の処理後、コマンドカウンタ223aの値が「5」であるかを確認し(S1211)、コマンドカウンタ223aの値が「5」でない、即ち、「4」であれば(S1211:No)、S1206の処理へ移行する。一方で、コマンドカウンタ223aの値が「5」であれば(S1211:Yes)、この配線チェック処理(S1101)を終了する。
また、S1202の処理により確認した結果、配線エラーフラグ223bがオンであれば(S1202:Yes)、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1又は第2配線チェックコマンドの少なくとも一方のコマンドを正常に受信できず、主制御装置110と音声ランプ制御装置113との間に形成されるデータ経路上に異常があることが検出された状態にあるので、S1202の処理へ戻る。この配線エラーフラグ223bは、一旦オンされると、作業者によって所定の操作がされるか、あるいは、パチンコ機10の電源を遮断(し、再度電源を投入)されるまでオフに戻らないように構成されているので、主制御装置110と音声ランプ制御装置113との間の配線に異常がある場合には、S1203以降の処理は実行されない。
次に、図20(a)を参照して、上記した第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)について説明する。図20(a)は、配線チェック処理(S1101)の中で実行される第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)を示すフローチャートである。この第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)では、まず、コマンドカウンタ223aの値が「0」であるかを確認する(S1501)。
S1501の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223aの値が「0」であれば(S1501:Yes)、処理中の受信コマンドが「AAH」であるかを確認する(S1502)。一方で、S1501の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223aの値が「1」であれば(S1501:No)、処理中の受信コマンドが「55H」であるかを確認する(S1503)。
S1502の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「AAH」でなかった場合(S1502:No)、及び、S1503の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「55H」でなかった場合(S1503;No)には、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から第1配線チェックコマンドとして出力された「AAH」又は「55H」を正常に受信できない、即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常があることを示す。よって、かかる場合には、第1エラーフラグ223cをオンした後(S1504)、この第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)を終了する。
従って、この第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)の実行結果として、主制御装置110から第1配線チェックコマンドとして出力された「AAH」又は「55H」を正常に受信できず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常があると判定された場合には、第1エラーフラグ223cがオンされることになる。
即ち、上記した第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)の終了後に、第1エラーフラグ223cがオンを示す場合には、(1)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じているか、(2)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける各信号ピンPに接続される信号線に断線が生じているか、(3)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における各信号ピンPに接続される信号線に断線が生じているか、(4)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における斜め方向に隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じているか、のうちのいずれかの異常、あるいは、上記した(1)から(4)までの4つの異常のうちの2以上の組み合わせからなる異常があることを示す。
その一方で、S1502の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「AAH」であった場合(S1502:Yes)、及び、S1503の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「55H」であった場合(S1503:Yes)には、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から第1配線チェックコマンドとして出力された「AAH」及び「55H」を正常に受信できると判定される。よって、かかる場合には、そのまま、この第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)を終了する。
即ち、上記した第1配線チェックコマンド判定処理(S1205)の終了後に、第1エラーフラグ223cがオフを示す場合には、(1)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジがなく、かつ、(2)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける各信号ピンPに接続される信号線に断線がなく、かつ、(3)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における各信号ピンPに接続される信号線に断線がなく、かつ、(4)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における斜め方向に隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジがないことを示す。
なお、第1配線チェックコマンドの中で、2バイト目として後に受信する「55H」は、先に1バイト目として受信する「AAH」の反転データである。即ち、第1配線チェックコマンドにおける1バイト目のデータ(10101010B)は、図7(a)に示すような一列に配列されている信号ピンPのうち、奇数番目(1,3,5,7)の信号ピンPのデータをセットし且つ偶数番目(0,2,4,6)の信号ピンPのデータをリセットするデータである。一方で、2バイト目のデータ(01010101B)は、奇数番目の信号ピンPのデータをリセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをセットするデータである。
よって、第1配線チェックコマンドにおいて先に受信した1バイト目のデータが、断線などの理由によって、一見、正常に受信されたかに検出されたとしても、引き続いて受信した2バイト目のデータによって1バイト目のデータが反転されるので、1バイト目のデータでは検出し得なかった配線の異常を確実に検出することができるのである。
次に、図20(b)を参照して、上記した第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)について説明する。図20(b)は、配線チェック処理(S1101)の中で実行される第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)を示すフローチャートである。この第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)では、まず、コマンドカウンタ223aの値が「2」であるかを確認する(S1521)。
S1521の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223aの値が「2」であれば(S1521:Yes)、処理中の受信コマンドが「99H」であるかを確認する(S1522)。一方で、S1521の処理により確認した結果、コマンドカウンタ223aの値が「3」であれば(S1521:No)、処理中の受信コマンドが「66H」であるかを確認する(S1523)。
S1522の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「99H」でなかった場合(S1522:No)、及び、S1523の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「66H」でなかった場合(S1523;No)には、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から第1配線チェックコマンドとして出力された「99H」又は「66H」を正常に受信できない、即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常があることを示す。よって、かかる場合には、第2エラーフラグ223dをオンした後(S1524)、この第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)を終了する。
従って、この第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)の実行結果として、主制御装置110から第2配線チェックコマンドとして出力された「99H」又は「66H」を正常に受信できず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常があると判定された場合には、第2エラーフラグ223dがオンされることになる。
即ち、上記した第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)の終了後に、第2エラーフラグ223dがオンを示す場合には、(1)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じているか、(2)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける各信号ピンPに接続される信号線に断線が生じているか、(3)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における各信号ピンPに接続される信号線に断線が生じているか、(4)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における縦方向または横方向に隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じているか、のうちのいずれかの異常、あるいは、上記した(1)から(4)までの3つの異常のうちの2以上の組み合わせからなる異常があることを示す。
その一方で、S1522の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「99H」であった場合(S1522:Yes)、及び、S1523の処理により確認した結果、処理中の受信コマンドが「66H」であった場合(S1523:Yes)には、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から第2配線チェックコマンドとして出力された「99H」及び「66H」を正常に受信できると判定される。よって、かかる場合には、そのまま、この第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)を終了する。
即ち、上記した第2配線チェックコマンド判定処理(S1208)の終了後に、第2エラーフラグ223dがオフを示す場合には、(1)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジがなく、かつ、(2)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける各信号ピンPに接続される信号線に断線がなく、かつ、(3)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における各信号ピンPに接続される信号線に断線がなく、かつ、(4)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における縦方向または横方向に隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジがないことを示す。
なお、第2配線チェックコマンドの中で、2バイト目として後に受信する「66H」は、先に1バイト目として受信する「99H」の反転データである。即ち、第2配列チェックコマンドにおける1バイト目のデータ(10011001B)は、図7(b)に示すような二列に配列されている信号ピンPのうち、奇数列目(1列目、下段)における奇数番目(1,3,5,7)の信号ピンPのデータをセットし且つ偶数番目(0,2,4,6)の信号ピンPのデータをリセットすると共に、偶数列目(2列目、上段)における奇数番目の信号ピンPのデータをリセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをセットするデータである。一方で、2バイト目のデータ(01100110B)は、奇数列目における奇数番目の信号ピンPのデータをリセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをセットすると共に、偶数列目における奇数番目の信号ピンPのデータをセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをリセットするデータである。
よって、第2配線チェックコマンドにおいて先に受信した1バイト目のデータが、断線などの理由によって、一見、正常に受信されたかに検出されたとしても、引き続いて受信した2バイト目のデータによって1バイト目のデータが反転されるので、1バイト目のデータでは検出し得なかった配線の異常を確実に検出することができるのである。
次に、図21を参照して、上記した配線判定処理(S1209)について説明する。図21は、配線チェック処理(S1101)の中で実行される配線判定処理(S1209)を示すフローチャートである。この配線判定処理(S1209)では、まず、コマンドカウンタ223aの値が「2」であるかを確認し(S1541)、コマンドカウンタ223a=2であれば(S1541:Yes)、第2配線チェックコマンドの2バイト目が未処理であるので、そのまま、この配線判定処理を終了する。
一方で、コマンドカウンタ223a=3であれば(S1541:No)、第1エラーフラグ223cがオンであるかを確認する(S1542)。S1542の処理により確認した結果、第1エラーフラグ223cがオフであれば(S1542:No)、第2エラーフラグ223dがオンであるかを確認する(S1543)。ここで、第2エラーフラグ223dがオフであれば(S1543:No)、主制御装置音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1及び第2配線チェックコマンドの両方を正常に受信できており、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常がないことを示すので、かかる場合には、そのまま、この配線判定処理(S1209)を終了する。
一方で、S1543の処理により確認した結果、第2エラーフラグ223dがオンであれば(S1543:Yes)、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド(「AA55H」)を正常に受信できたが、第2配線チェックコマンド(「9966H」)は正常に受信できなかったことを示すので、かかる場合には、その旨を外部に報知する第2配線エラー報知処理を実行し(S1544)、配線エラーフラグ223bをオンし(S1545)、この配線判定処理(S1209)を終了する。
本実施の形態では、この第2配線エラー報知処理(S1544)が実行された結果、ランプ表示装置227(電飾部29〜33や表示ランプ34など)における第2配線エラー報知用のランプが点灯されるように構成されている。よって、遊技場の店員はその点灯態様を視認することによって、パチンコ機10に第2配線エラー、即ち、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド(「AA55H」)を正常に受信できたが、第2配線チェックコマンド(「9966H」)を正常に受信できないことを認識することができるのである。
第2配線エラー、即ち、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンドを正常に受信できたが、第2配線チェックコマンドを正常に受信できない場合には、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に存在する一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)にショート(短絡)や半田ブリッジがなく、一列に配列された信号ピンPおける各信号ピンPに接続される信号線に断線がなく、二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における各信号ピンPに接続される信号線に断線がないことを示す。
その一方で、かかる場合には、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に存在する二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における縦及び横方向に隣り合う信号ピンPにショート(短絡)や半田ブリッジが生じていることを示す。
よって、ランプ表示装置227において第2配線エラー報知用のランプが点灯された場合には、その点灯態様を視認した遊技場の店員は、配線エラーの存在だけでなく、配線エラーの状況を認識することができることになる。
また、S1542の処理により確認した結果、第1エラーフラグ223cがオンであれば(S1542:Yes)、第2エラーフラグ223dがオンであるかを確認する(S1546)。ここで、第2エラーフラグ223dがオフであれば(S1546:No)、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第2配線チェックコマンド(「9966H」)を正常に受信できたが、第1配線チェックコマンド(「AA55H」)は正常に受信できなかったことを示すので、かかる場合には、その旨を外部に報知する第3配線エラー報知処理を実行し(S1547)、S1545の処理へ移行する。
本実施の形態では、この第3配線エラー報知処理(S1547)が実行された結果、ランプ表示装置227(電飾部29〜33や表示ランプ34など)における第3配線エラー報知用のランプが点灯されるように構成されている。よって、遊技場の店員はその点灯態様を視認することによって、パチンコ機10に第3配線エラー、即ち、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第2配線チェックコマンド(「9966H」)を正常に受信できたが、第1配線チェックコマンド(「AA55H」)を正常に受信できないことを認識することができるのである。
第3配線エラー、即ち、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第2配線チェックコマンドを正常に受信できたが、第1配線チェックコマンドを正常に受信できない場合には、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に存在する一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)に断線がなく、二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における各信号ピンPに接続される信号線に断線がないことを示す。
その一方で、かかる場合には、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に存在する一列に配列された信号ピンPにおける隣り合う信号ピンP(図7(a)参照)にショート(短絡)や半田ブリッジが生じている、及び/又は、二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における斜め方向に隣り合う信号ピンPにショート(短絡)や半田ブリッジが生じていることを示す。
よって、ランプ表示装置227において第3配線エラー報知用のランプが点灯された場合には、その点灯態様を視認した遊技場の店員は、配線エラーの存在だけでなく、配線エラーの状況を認識することができることになる。
一方で、S1546の処理により確認した結果、第2エラーフラグ223dがオンであれば(S1546:Yes)、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド(「AA55H」)も第2配線チェックコマンド(「9966H」)も正常にできなかったことを示すので、かかる場合には、その旨を外部に報知する第1配線エラー報知処理を実行し(S1548)、S1545の処理へ移行する。
本実施の形態では、この第1配線エラー報知処理(S1548)が実行された結果、ランプ表示装置227(電飾部29〜33や表示ランプ34など)における第1配線エラー報知用のランプが点灯されるように構成されている。よって、遊技場の店員はその点灯態様を視認することによって、パチンコ機10に第1配線エラー、即ち、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド(「AA55H」)も第2配線チェックコマンド(「9966H」)も正常にできないことを認識することができるのである。
なお、音声ランプ制御装置113が、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド(「AA55H」)も第2配線チェックコマンド(「9966H」)も正常にできなかった場合の異常としては、(1)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じているか、(2)一列に配列された信号ピンP(図7(a)参照)おける各信号ピンPに接続される信号線に断線が生じているか、(3)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における各信号ピンPに接続される信号線に断線が生じているか、(4)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における縦方向または横方向に隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じているか、(5)二列(二段)に配列された信号ピンP(図7(b)参照)における斜め方向に隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じているか、のうちのいずれかの異常、あるいは、上記した(1)から(5)までの5つの異常のうちの2以上の組み合わせからなる異常があることを示す。
よって、ランプ表示装置227において第1配線エラー報知用のランプが点灯された場合には、その点灯態様を視認した遊技場の店員は、配線エラーの存在だけでなく、配線エラーの状況を認識することができることになる。
よって、本実施の形態のパチンコ機10では、主制御装置110と音声ランプ制御装置113との間におけるデータ経路上に異常(配線エラー)が検出された場合には、各配線エラー処理(S1544,S1547,S1548)によって配線エラーの報知が行われるので、配線の異常を遊技者や遊技場の店員に報せることができる。その結果、例えば、配線の異常が報知されたパチンコ機10の使用を停止するなどの措置を図ることによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上において、配線に異常のないパチンコ機10のみを提供することが可能となる。
なお、これらの各配線エラー処理(S1544,S1547,S1548)では、各配線エラー(第1〜第3配線エラー)毎に異なる態様の音声を音声出力装置226から出力するような構成であってもよい。あるいは、これらの各配線エラー処理(S1544,S1547,S1548)において、表示制御装置114へコマンドを送信し、各配線エラー(第1〜第3配線エラー)毎に異なる態様のエラー表示を第3図柄表示装置81に表示させるように構成してもよい。
ここで、本実施の形態のパチンコ機10では、S1548で実行される第1配線エラー報知処理、S1544で実行される第2配線エラー報知処理、及び、S1547で実行される第3配線エラー報知処理は、互いに区別可能な報知が行われるように構成されている。そのため、これらの報知を受けた者(例えば、遊技場の店員や遊技者など)は、受信コマンドに異常があることを知ることができる上に、その報知の内容によって配線異常(配線エラー)の状況を知ることができる。
例えば、遊技場の店員は、第2配線エラー報知処理(S1544)の結果としてランプ表示装置227の点灯態様から、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に存在する二列(二段)に配列された信号ピンPにおける縦及び横方向に隣り合う信号ピンPにショート又は半田ブリッジが生じていることを認識することができる。よって、かかる点灯態様を視認した遊技場の店員は、二列(二段)に配列された信号ピンPを有するコネクタ208,228を確認すればよいので、配線エラーに対する迅速かつ的確な対応が可能となる。
また、第1エラーフラグ223c又は第2エラーフラグ223dの少なくとも一方がオンである、即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に異常がある場合には、S1545の処理によって配線エラーフラグ223bがオンされる。そのため、次のタイミングで配線チェック処理(S1101)が実行されたとしても、上記したように、S1203以降の処理が実行されず、初期化コマンド又は電源復帰コマンドを受信することができない。しかし、第1エラーフラグ223c及び第2エラーフラグ223dがいずれもオフである、即ち、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に異常がなければ、次のタイミングで実行される配線チェック処理(S1101)において初期化コマンド又は電源復帰コマンドの1バイト目の受信が行われることになる。
次に、図22と図23とを参照して、表示制御装置114で行われる処理について説明する。なお、説明の便宜上、図23の外部割込み処理を先に説明し、その後、図22のメイン処理を説明する。
図22は、表示制御装置114内のMPU241により実行される外部割込み処理を示したフローチャートであり、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信した場合に実行される。外部割込み処理が実行されると、S1401、S1402、S1403、S1404の処理により受信したコマンドの判定が行われる。
ここで、S1401の処理により確認した結果、受信したコマンドが初期化コマンドであれば(S1401:Yes)、ワークRAM233の初期化フラグ233cをオンして(S1406)、外部割込み処理を終了する。
一方で、受信したコマンドが初期化コマンドでなければ(S1401:No)、受信したコマンドが電源復帰コマンドであるかを確認し(S1402)、受信したコマンドが電源復帰コマンドであれば(S1402:Yes)、ワークRAM233の初期化フラグ233dをオンして(S1407)、外部割込み処理を終了する。
S1402の処理により確認した結果、受信したコマンドが電源復帰コマンドでなければ(S1402:No)、受信したコマンドが演出許可コマンドであるかを確認する(S1403)。ここで、受信したコマンドが演出許可コマンドであれば(S1403:Yes)、ワークRAM233の演出許可フラグ233aをオンして(S1408)、外部割込み処理を終了する。
一方で、受信したコマンドが演出許可コマンドでなければ(S1403:No)、受信したコマンドが変動パターンコマンドであるかを確認する(S1404)。ここで、受信したコマンドが変動パターンコマンドであれば(S1404:Yes)、ワークRAM233の変動開始フラグ233bをオンして(S1409)、外部割込み処理を終了する。
S1404の処理により確認した結果、受信したコマンドが変動パターンコマンドでなければ(S1404:No)、その他の受信したコマンドに対応した処理を実行し(S1405)、外部割込み処理を終了する。例えば、受信したコマンドが停止コマンドであれば、第3図柄表示装置81で行われている変動を停止する処理が実行される。
図22は、表示制御装置114内のMPU241により実行されるメイン処理を示したフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時に起動される。まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1301)。具体的には、MPU231を初期設定し、ワークRAM233,ビデオRAM234の記憶をクリアする処理などが行われる。その後、キャラクタROM235のキャラクタ情報メモリ235aに記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し(S1302)、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をキャラクタ情報記憶領域234bに記憶する(S1303)。
S1303の処理後、初期化フラグ233cがオンであるかを確認し(S1304)、初期化フラグ233cがオンであれば(S1304:Yes)、キャラクタ情報記憶領域234bに書き込まれたキャラクタ情報から、初期化時に対応するキャラクタ情報を抽出し(S1305)、S1306の処理へ移行する。
一方で、S1304の処理により確認した結果、初期化フラグ233cがオフである場合には(S1304:Yes)、復電フラグ233dがオンであるかを確認する(S1315)。ここで、復電フラグ233dがオンであれば(S1315:Yes)、キャラクタ情報記憶領域234bに書き込まれたキャラクタ情報から、復電時に対応するキャラクタ情報を抽出し(S1316)、S1306の処理へ移行する。
S1306の処理では、S1305又はS1316において抽出したキャラクタ情報を表示用記憶領域234aに書き込む(S1306)。S1306の処理の結果、表示用記憶領域234aに記憶されているキャラクタ情報に対応する初期画面が第3図柄表示装置81に表示される。
ここで、表示用記憶領域234aに記憶されているキャラクタ情報がS1305においてキャラクタ情報記憶領域234bから抽出されたもの、即ち、初期化時に対応するキャラクタ情報であれば、S1306の処理の結果、第3図柄表示装置81には、初期化中を示す画面として、所定の背景にパチンコ機10の機種名と「初期化中」の文字が表示される。
一方で、表示用記憶領域234aに記憶されているキャラクタ情報がS1316においてキャラクタ情報記憶領域234bから抽出された復電時に対応するキャラクタ情報であれば、S1306の処理の結果、第3図柄表示装置81には、復電中(電源復帰)を示す画面として、所定の背景にパチンコ機10の機種名と「復電中」の文字が表示される。
なお、S1315の処理により確認した結果、復電フラグ233dがオフであれば(S1315:No)、S1304の処理へ戻り、初期化フラグ233c又は復電フラグ233dのいずれかのフラグのオンが確認されるまで、S1304,S1315による確認を繰り返す。
S1306の処理後、初期化フラグ223c及び復電フラグ223dをオフする(S1307)。次いで、主制御装置110から送信される演出許可コマンドを受信したかを判定するために演出許可フラグ233aがオンされているか否かを判別し(S1308)、演出許可フラグ233aがオンでなければ(S1308:No)、演出許可フラグ233aがオンされるまで、S1309以降の処理を待機する。
S1308の処理の結果、演出許可フラグ233aがオンされていれば(S1308:Yes)、大当たり中であるか否かが判別され(S1309)、大当たり中でなければ(S1309:No)、変動開始フラグ233bがオンされているか否かが判別される(S1310)。その結果、変動開始フラグ233bがオンされていれば(S1310:Yes)、1サイクル後のS1310の処理で既に変動開始されていることを判別可能とするために変動開始フラグ233bをオフして(S1311)、第3図柄表示装置81の表示画面に変動パターンコマンドに対応した変動を開始させる(S1312)。
一方、S1310の処理で確認した結果、変動開始フラグ233bがオフであった場合(S1310:No)、又は、S1312の処理で変動が開始されると、変動演出処理が行われる(S1313)。変動演出処理では、変動表示が継続して行われる場合には、キャラクタ情報や演出パターン情報が更新して設定され(キャラクタ情報記憶領域234bからのキャラクタ情報の新たな抽出と抽出されたキャラクタ情報の表示用記憶領域234aへの書き込み)、変動表示が行われていない場合には特に処理を行わずにS1314の処理へ移行する。ここで、S1314の処理では、第3図柄表示装置81における演出を行う処理(S1309〜S1313)を20ms毎に実行するために、S1309の処理が開始されてから20ms以上が経過したか否かを確認し(S1314)、否であれば20ms以上を経過するまで待機し(S1314:No)、20ms以上が経過していれば(S1314:Yes)、その処理をS1309の処理へ移行する。
また、S1309の処理の結果、大当たり中であれば(S1309:Yes)、大当たりの演出処理が実行される(S1317)。大当たり演出処理では、ラウンド数を更新したり、賞球数を更新したり、ラウンド毎に異なる背景の画像などの更新(キャラクタ情報記憶領域234bからのキャラクタ情報の新たな抽出と抽出されたキャラクタ情報の表示用記憶領域234aへの書き込み)を行う。大当たり演出処理(S1317)の終了後は、その処理をS1314の処理に移行する。
以上、説明したように、本実施の形態のパチンコ機10によれば、電源投入に伴う主制御装置110の立ち上げ時に、第1配線チェックコマンドとして「AA55H」と、第2配線チェックコマンドとして「9966H」とが、音声ランプ制御装置113へ出力される。ここで、第1配線チェックコマンドにおける1バイト目(「AAH」)及び2バイト目(「55H」)に対応するデータは、いずれも、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上において、IC(MPU201や、入出力ポート205)や、MPU221や、入出力ポート225など)のように一列に配列されている信号ピンP(図7(a)参照)における隣接する信号ピンPの信号を交互に反転するデータである。
従って、音声ランプ制御装置113が、このような2バイトの第1配線チェックコマンドを正常に受信できたか否かを検出することによって、一列に配列されている信号ピンP又はその信号ピンPに接続されている信号線に異常(ショートや半田ブリッジ、又は断線の存在)があるか否かを検出することができる。
一方で、第2配線チェックコマンドにおける1バイト目(「99H」)及び2バイト目(「66H」)に対応するデータは、いずれも、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上において、コネクタ208及びコネクタ228のように二列(二段)に配列されている信号ピンP(図7(b)参照)における縦方向及び横方向隣接する信号ピンPの信号を交互に反転するデータである。
従って、音声ランプ制御装置113が、このような2バイトの第2配線チェックコマンドを正常に受信できたか否かを検出することによって、二列に配列されている信号ピンP又はその信号ピンPに接続されている信号線における縦方向又は横方向にショートや半田ブリッジ、又は断線が存在するか否かを検出することができる。
また、第1配線チェックコマンドにおける1バイト目(「AAH」)及び2バイト目(「55H」)に対応するデータは、いずれも、コネクタ208及びコネクタ228における斜め方向に隣接する信号ピンPを交互に反転するデータでもある。よって、音声ランプ制御装置113が、第1配線チェックコマンドを正常に受信できたか否かを検出することによって、二列に配列されている信号ピンP又はその信号ピンPに接続されている信号線における斜め方向にショートや半田ブリッジ、又は断線が存在するか否かを検出することができる。
このように、主制御装置110から出力される第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを、音声ランプ制御装置113が正常に受信できたか否かを検出することにより、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常があるか否かを検出することができるのである。
ここで、本実施の形態のパチンコ機10では、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドの受信状況に応じて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常がある場合には、その異常の状況が、第1配線エラー報知処理(S1548)、第2配線エラー報知処理(S1544)、及び第3配線エラー報知処理(S1547)によって区別可能に報知される。よって、異常の状況を区別しつつ外部に報せることができる。その結果、報知を受けた者(例えば、遊技場の店員や遊技者など)は、受信コマンドに異常があることを知ることができる上に、その報知の内容によって受信したコマンドの異常の状況を知ることができるのである。このように異常の状況を知ることができた結果、確認すべき箇所を限定することができるので、容易に配線エラーへの対処を行い得る。
また、上記した第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドは、いずれも、後(第2所定回目)に出力される2バイト目のデータが、先(第1所定回目)に出力された1バイト目のデータの反転データとなるように構成されている。
具体的には、第1配線チェックコマンドにおける1バイト目のデータ(10101010B)は、図7(a)に示すような一列に配列されている信号ピンPのうち、奇数番目の信号ピンPのデータをセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをリセットするデータである。一方で、2バイト目のデータ(01010101B)は、奇数番目の信号ピンPのデータをリセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをセットするデータである。
また、第2配列チェックコマンドにおける1バイト目のデータ(10011001B)は、図7(b)に示すような二列に配列されている信号ピンPのうち、奇数列目における奇数番目の信号ピンPのデータをセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをリセットすると共に、偶数列目における奇数番目の信号ピンPのデータをリセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをセットするデータである。一方で、2バイト目のデータ(01100110B)は、奇数列目における奇数番目の信号ピンPのデータをリセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをセットすると共に、偶数列目における奇数番目の信号ピンPのデータをセットし且つ偶数番目の信号ピンPのデータをリセットするデータである。
上記のような1バイト目及び2バイト目から構成されるコマンドを、第1配線チェックコマンド又は第2配線チェックコマンドとして用いることによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上において、配線に異常(即ち、信号ピンPや信号線にショートや半田ブリッジ、又は断線が存在すること)がある場合に、その異常を確実に検出することができる。例えば、第1配線チェックコマンド又は第2配線チェックコマンドにおいて先に出力された1バイト目のデータが、断線などの理由によって、一見、正常に受信されたかに検出されたとしても、2バイト目のデータによって1バイト目のデータが反転されるので、1バイト目のデータでは検出し得なかった配線の異常を確実に検出することができる。
このように、本実施の形態のパチンコ機10によれば、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを利用して、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上において、配線に異常があるか否かを検出することができる。その結果、パチンコ機10の中で遊技の演出制御を行う部分である音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、かかる異常のない状態で演出制御を実行できるので、遊技の演出を正常に行わせることができる。
なお、本実施の形態では、音声ランプ制御装置113が、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを、異常なデータとして受信した場合には、エラー報知処理(S1213)が実行されて、音声出力装置226やランプ表示装置227を用いて配線エラーの報知を行うように構成されているので、配線の異常を遊技者や遊技場の店員に報せることができる。その結果、例えば、配線の異常が報知されたパチンコ機10の使用を停止するなどの措置を図ることによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上において、配線に異常のないパチンコ機10のみを提供することが可能となる。
また、本実施の形態では、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドの受信状況に応じて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路に異常がある場合には、その異常の状況を外部へ区別可能に報せることができる。よって、遊技場の店員や遊技者は、報知の内容によって配線異常(配線エラー)の状況を区別して認識することができ、異常の状況に応じて確認すべき箇所を限定することができるので、配線エラーに対して迅速かつ確実な対処を実施できる。
また、本実施の形態のパチンコ機10によれば、上記のように配線の異常を検出するために使用される第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドが、電源投入時に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力されるので、電源投入時に必ず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上における配線異常の有無を検出することができる。
特に、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドは、電源投入の際にRAM203状態を電源断の前の状態に戻す場合(復電時、電源復帰時)に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力される。よって、復電時に必ず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上における配線異常の有無を検出することができる。
従って、電源投入時にこれらのコマンドを用いることによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に存在する一列又は二列の信号ピンPや、その周辺の信号線の異常を確実に検出することができるのである。
また、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドは、電源投入の際にRAM203の初期化を伴う場合(初期化時)に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力される。よって、遊技機の製造後、遊技が開始される前に必ず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上における配線異常の有無を検出することができる。その結果として、これらのコマンドを用いて確実に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上に存在する一列又は二列の信号ピンPや、その周辺の信号線の異常を検出することができるのである。
以上、一実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態では、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信することによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113までのデータ経路上において、信号ピンP又はその周辺の信号線に異常(ショートや半田ブリッジ、又は断線)があるか否かを検出する構成であった。この構成に限定されることなく、第1配線チェックコマンド(「AA55H」)及び第2配線チェックコマンド(「9966H」)の送信先を払出制御装置112とし、払出制御装置112において、これらのコマンドが正常に受信されたかを検出する構成であってもよい。
第1及び第2配線チェックコマンドを払出制御装置112へ送信した場合に、上記実施の形態と同様に、払出制御装置112が、第1及び第2配線チェックコマンドを正常に受信したか否かに応じて、主制御装置110から払出制御装置112までのデータ経路上に配線異常があるか否かを検出することができる。例えば、払出制御装置112が、第1及び第2配線チェックコマンドを正常に受信することができた場合には、主制御装置110のMPU201から、入出力ポート205、コネクタ207、コネクタ217、及び入出力ポート215を介して、払出制御装置112のMPU211へ至るデータ経路上に存在する信号ピンP又はその周辺の信号線に、ショートや半田ブリッジ、又は断線などの異常が存在しないことを示す。
このように、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを電源投入時(初期化時又は復電時)に払出制御装置112へ出力することによって、主制御装置110から払出制御装置112までのデータ経路上において、配線に異常(即ち、信号ピンPや信号線にショートや半田ブリッジ、又は断線が存在すること)があるか否かを検出することができる。その結果、パチンコ機10の中で賞球(遊技媒体)の払出制御を行う部分である払出制御装置112は、かかる異常の無い状態で払出制御を実行することができ、その結果、遊技媒体の払い出しを正常に行わせることができる。また、遊技媒体の払い出しに関し、不正行為が行われた場合にも、該不正行為を検知することができる。
また、上記実施の形態では、主制御装置110から出力された第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドは、音声ランプ制御装置113においてのみこれらのコマンドが正しく受信できるか否かを確認する構成であった。これに限定されるものではなく、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ第1配線チェックコマンド(「AA55H」)及び第2配線チェックコマンド(「9966H」)を送信し、表示制御装置114において、これらのコマンドが正しく受信できるか否かを確認する構成としてもよい。
なお、上記実施の形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしても良い。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成しても良い。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしても良い。
また、上記実施の形態では、主制御装置110に搭載されているIC(MPU201及び入出力ポート205)、並びに表示制御装置113に搭載されているIC(MPU221及び入出力ポート225)の入出力端子としての信号ピンPが、図7(a)に示すタイプの配列(一列)で構成されているものとしたが、図7(b)に示すような二列に配列されたものであってもよい。
また、上記実施の形態では、主制御装置110に設けられるコネクタ208、及び音声ランプ制御装置113に設けられるコネクタ228の信号ピンPは、図7(b)に示すタイプの配列で構成されているものとしたが、図7(a)に示すような一列に配列されたものであってもよい。
また、上記実施の形態では、信号ピンPが図7(a)及び図7(b)に示すように配列されているものとしたが、図7(a)又は図7(b)に示す配列以外の配列(例えば、3列(3段)以上)で配列されている信号ピンを用いる構成であってもよい。図7(a)又は図7(b)に示す配列以外の配列で配列されている信号ピンを用いる場合には、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドを、縦方向などに隣接する信号ピン又は信号線を交互にセット又はリセットするようなデータとして構成すればよい。あるいは、隣接する信号ピン又は信号線を交互にセット又はリセットするコマンドとして、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドだけでなく、第3又はそれ以降の配線チェックコマンドを利用する構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドをいずれも、2バイトで構成されるコマンドとしたが、3バイト以上で構成されるコマンドや、1バイトで構成されるコマンドを第1配線チェックコマンド及び第2配線チェックコマンドとしてもよい。例えば、第1及び第2配線チェックコマンドが3バイト以上で構成される場合には、信号ピンPの出力が交互にセット・リセットされるように、第1所定回目の入力データと第2所定回目の入力データとを設定する。一方、第1及び第2配線チェックコマンドが1バイトで構成される場合には、コマンドを4ビットずつ出力して、その4ビットのデータを、コネクタの隣り合う信号ピンの出力が交互にセット・リセットされるように設定する。
また、上記実施の形態では、主制御装置110は、「AA55」である第1配線チェックコマンドを先に出力し、「9966」である第2配線チェックコマンドを後に出力するように構成したが、出力順序(及び、音声ランプ制御装置113における確認順序)は、この順序に限定されるものではない。例えば、主制御装置110は、先に「9966」のコマンドを出力し、次いで「AA55」のコマンドを出力する構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、第1配線チェックコマンドが「AA55」であるので、コマンドは「AA」→「55」の順で主制御装置110から出力されたが、第1配線チェックコマンドを「55AA」とし、「55」→「AA」の順で主制御装置110から出力する構成であってもよい。同様に、上記実施の形態では、第2配線チェックコマンドが「9966」であるので、コマンドは「99」→「66」の順で主制御装置110から出力されたが、第2配線チェックコマンドを「6699」とし、「66」→「99」の順で主制御装置110から出力する構成であってもよい。
また、上記実施の形態のように、コマンドの出力順序は、「AA」→「55」→「99」→「66」の順序に限定されるものではなく、「AA」のコマンドと、「55」のコマンドと、「99」のコマンドと、「66」のコマンドとが全て出力されるのであれば、各1バイトコマンドの出力順序は如何なる順序であってもよい。例えば、第1配線チェックコマンドを「AA99」とし、第2配線チェックコマンドを「6655」とすることによって、「AA」→「99」→「66」→「55」の順でコマンドを出力するものであってもよい。しかし、上記実施の形態では、「AA55」である第1配線チェックコマンドと「9966」である第2配線チェックコマンドのデータ特性を利用し、これらの2種類のコマンドの受信状況に応じて配線異常の状況を認識することができるものであるので、「AA」及び「55」を一組として連続して出力し(「AA」→「55」又は「55」→「AA」)、「99」と「66」とを一組として連続して出力する(「99」→「66」又は「66」→「99」) ことが好ましい。
また、上記実施の形態では、第1及び第2配線チェックコマンドを、初期化時(電源投入の際にRAM203の初期化を伴う場合)と、復電時(電源投入の際にRAM203状態を電源断の前の状態に戻す場合)との両方のタイミングにおいて出力する構成としたが、初期化時又は復電時のいずれか一方のタイミングであってもよい。なお、少なくとも、RAM消去スイッチ123を押すことなく電源が投入された場合(即ち、復電時)に、第1及び第2配線チェックコマンドを、主制御装置110から出力する構成であることが好ましい。
また、主制御装置110と、サブ側の各制御装置(周辺制御装置)である音声ランプ制御装置113や払出制御装置112とに、外部出力端子板を接続し、この外部出力端子板に、ホールコンピュータを接続する構成としてもよい。かかる構成を有する場合には、エラー報知処理(S1213)を実行する際に、配線エラーを、外部出力端子板を介してホールコンピュータへ出力する構成としてもよい。配線エラーを、ホールコンピュータへ出力すれば、該エラーの発生を遊技場の管理者に即座に報せることができる。なお、配線エラーの報知を、パチンコ機10では行わず、ホールコンピュータに対してのみ出力するように構成すれば、遊技者が、不正行為によって正常でないコマンドを入力した場合には、その不正行為をした遊技者に気づかれることなく、該不正行為を遊技場の管理者にエラーとして報知することができる。よって、不正行為者の摘出に役立てることができる。
本発明を上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有するいわゆる第2種パチンコ遊技機などに実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球など他の遊技機として実施するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、入賞検出手段により検出される入賞は、遊技領域に打ち込まれた球が、いずれかの入賞口63,64,65aへ入賞することであった。しかし、本発明をスロットマシンや、遊技球を使用して回胴遊技を行う遊技球使用回胴遊技機に適用する場合には、入賞検出手段により検出される入賞は、スタートレバーの操作に応じて遊技機内で行われる抽選結果となる。
本発明を上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に、本発明の遊技機および変形例を示す。遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力されるコマンドに基づいて前記遊技に関する周辺制御を行う周辺制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、複数ビットのデータをパラレル方式により出力する出力回路と、その出力回路から出力されるデータの出力端となる主コネクタと、前記出力回路及び主コネクタを介して前記周辺制御手段へデータを出力する出力手段とを備え、前記主制御手段の出力手段は、遊技機に電源が投入された場合に前記周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドを出力するものであり、前記周辺制御手段は、前記主制御手段の主コネクタから出力されるデータの入力端となる周辺コネクタと、前記主制御手段の出力回路から出力されたデータであって、その周辺コネクタを介して入力されたデータをパラレル方式により入力する入力回路と、前記主制御手段の出力手段から、前記主コネクタ及び前記周辺コネクタを介して受信した前記第1コマンド及び前記第2コマンドに対応するデータが、それぞれ、一列に配列されたピン(接続子)、及び、複数列に配列されたピンにおける隣接するピンの信号を反転する正常なデータであるか否かを判定する受信コマンド判定手段と、その受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータ又は前記第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方に異常があると判定された場合に、異常の状況を区別可能に報知する異常報知手段とを備え、前記第1コマンドに対応するデータは、前記主制御手段における前記出力回路から前記周辺制御手段における前記入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、前記第2コマンドに対応するデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、主制御手段の出力手段によって、コマンドが、出力回路から主コネクタを介してパラレル方式により周辺制御手段へ出力されると、該コマンドに対応するデータが、周辺制御手段の周辺コネクタを介して入力回路によってパラレル方式により入力される。
この主制御手段の出力手段は、遊技機に電源が投入された場合に第1コマンド及び第2コマンドを出力する。ここで、第1コマンドに対応するデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路に至るまでのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、一方で、第2コマンドに対応するデータは、該データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータである。
なお、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列又は複数列に配列されているピンとしては、出力回路及び入力回路の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなどが挙げられる。
なお、出力回路及び入力回路としては、例えば、主制御手段及び周辺制御手段における制御用ICや、その制御用ICに接続される入力及び/又は出力用の専用ICなどのICが含まれる。一般的に、ICなどの出力回路及び入力回路における入出力端子としてのピンは、一列に配列されていることが多い。一方で、主コネクタ又は周辺コネクタのように、コマンドの送受信に利用されるケーブルを接続するためのコネクタ(雄コネクタ及び雌コネクタ)のピンは、コネクタの設置状況に応じて一列であったり、複数列であったりすることがある。
よって、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列に配列されているピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入力端子)を介してデータが伝送される部分がある場合には、その一列に配列されているピンにおける隣接するピン又はその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第1コマンドに対応するデータを、一列に配置されているピンにおける隣接するピンの信号を反転する正常なデータとして受信することができなくなる。
同様に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、複数列に配列されているピン(例えば、主コネクタや周辺コネクタのピン)を介してデータが伝送される部分がある場合には、その複数列に配列されているピンにおける隣接するピン又はその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第2コマンドに対応するデータを、複数列に配置されているピンにおける隣接するピンの信号を反転する正常なデータとして受信することができなくなる。
よって、遊技機に電源が投入された場合に主制御手段の出力手段から第1コマンド及び第2コマンドを出力することにより、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列又は複数列に配列されているピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線などの生じた異常を検知することができる。
従って、例えば、第1コマンド及び第2コマンドに対応するデータが異常なデータとして受信された場合に、かかる遊技機の使用を停止するなどの措置を図ることによって、主制御手段と周辺制御手段との間のコマンド送受信に異常のない遊技機を提供することができる。その結果、コマンドの送受信に異常の無い状態で遊技を実行できるので、主制御手段から周辺制御手段へ正常にコマンドを出力して、遊技の周辺制御を正常に行わせることができる。
また、主制御手段の出力回路は、遊技機に電源が投入された場合に、第1コマンド及び第2コマンドを周辺制御装置へ出力するので、遊技機に電源が投入された場合に必ず、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列又は複数列に配列されているピンや、その周辺の信号線などの生じた異常を検知することができる。
一方で、周辺制御手段は、主制御手段の出力手段から、主コネクタ及び周辺コネクタを介して、第1コマンド及び第2コマンドを受信した場合に、周辺制御手段の受信コマンド判定手段により、受信した各コマンドに対応するデータが、それぞれ正常なデータであるか判定される。なお、正常なデータとは、第1コマンドに対応するデータの場合には、一列に配列されたピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2コマンドに対応するデータの場合には、複数列に配列されたピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータである。
ここで、受信コマンド判定手段により、第1コマンドに対応するデータ又は第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方が異常であると判定された場合に、異常報知手段により、異常の状況がを区別可能に報知される。
よって、正常な第1コマンド及び第2コマンドだけを有効なコマンドとして入力できると共に、第1コマンド及び第2コマンドを入力はしたものの、異常と判断されたコマンドがある場合には、その異常の状況を区別しつつ外部に報せることができる。その結果、報知を受けた者(例えば、遊技場の店員や遊技者など)は、受信コマンドに異常があることを知ることができる上に、その報知の内容によって受信したコマンドの異常の状況を知ることができる。
例えば、異常報知手段によって報知される報知の内容が、第2コマンドのみの異常を示すものであれば、その報知を受けた者(例えば、遊技場の店員)は、データ経路上において複数列に配列されているピンにショート(短絡)などの異常があることを認識できる。一方で、報知の内容が第1コマンドのみの異常を示すものであれば、その報知を受けた者(例えば、遊技場の店員)は、データ経路上において一列に配列されているピンにショート(短絡)などの異常があることを認識できる。
遊技機1において、前記異常報知手段は、前記受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータ及び前記第2コマンドに対応するデータのいずれもに異常があると判定された場合に、異常を報知する第1異常報知手段と、前記受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータは正常であるが、前記第2コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合に、前記第1異常報知手段による報知態様とは異なる態様で異常を報知する第2異常報知手段と、前記受信コマンド判定手段により、前記第2コマンドに対応するデータは正常であるが、前記第1コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合に、前記第1異常報知手段による報知態様及び前記第2異常報知手段による報知態様のいずれとも異なる態様で異常を報知する第3異常報知手段とを含むことを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、異常報知手段としては、第1〜第3異常報知手段があり、受信コマンド判定手段によって第1コマンドに対応するデータ又は第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方に異常があると判定された場合に、第1〜第3異常報知手段のそれぞれによって異常の状況が区別可能に報知される。具体的には、受信コマンド判定手段により、第1コマンドに対応するデータ及び第2コマンドに対応するデータのいずれもに異常があると判定された場合には、第1異常手段によって異常が報知され、受信コマンド判定手段により、第1コマンドに対応するデータは正常であるが、第2コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合には、第2異常手段によって、第1異常報知手段による報知態様とは異なる態様で異常が報知され、受信コマンド判定手段により、第2コマンドに対応するデータは正常であるが、第1コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合には、第3異常報知手段によって、第1異常報知手段による報知態様及び第2異常報知手段による報知態様のいずれとも異なる態様で異常が報知される。
よって、第1〜第3異常報知手段による報知を受けた者(例えば、遊技場の店員や遊技者など)は、受信コマンドに異常があることを知ることができる上に、その報知の内容によって受信したコマンドの異常の状況を知ることができ、その異常に対して迅速に対応することができる。
遊技機1または2において、前記第2コマンドに対応するデータは、前記複数列に配列されたピンにおける縦方向、横方向、又は斜め方向のうちの少なくとも一方向に隣接するピンの信号を反転するデータであることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、複数列に配列されたピン及び該ピンに繋がる信号線について、縦方向、横方向、又は斜め方向のうちの少なくとも一方向について異常を検出することができる。
遊技機1から3のいずれかにおいて、前記主制御手段の出力手段は、前記第1コマンド及び前記第2コマンドをそれぞれ複数回に分けて前記周辺制御手段へ出力するものであり、前記周辺制御手段へ前記複数回に分けて出力される前記第1コマンドについて、第1所定回目のデータは、前記データ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、前記第1所定回目のデータの反転データであり、前記周辺制御手段へ前記複数回に分けて出力される前記第2コマンドについて、第1所定回目のデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、前記第1所定回目のデータの反転データであることを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、主制御手段の出力手段は、第1コマンド及び第2コマンドを複数回に分けて周辺制御手段へ出力する。ここで、第1コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、該第1所定回目のデータの反転データである。一方で、第2コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、該第1所定回目のデータの反転データである。
よって、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列に配列されるピン及び複数列に配列されるピンが存在し、これらのピンやその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第1コマンド及び第2コマンドを正常に受信することができない。従って、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができる。
遊技機4において、(1)前記第1コマンドにおける前記第1所定回目のデータは、前記データ経路上において一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のピンのデータをリセットする一方で、前記第2所定回目のデータは、前記一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のピンのデータをセットするものであり、(2)前記第2コマンドにおける前記第1所定回目のデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットする一方で、前記第2所定回目のデータは、前記複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットするものであることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、第1コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のピンのデータをリセットする一方で、第2所定回目のデータは、一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のピンのデータをセットする。
また、第2コマンドにおける第1所定回目のデータは、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットする一方で、第2所定回目のデータは、複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットする。
よって、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において、一列に配列されるピン及び複数列に配列されるピンが存在し、これらのピンやその周辺の信号線がショート(短絡)又は断線している場合には、周辺制御手段は、第1コマンド及び第2コマンドを正常に受信することができない。従って、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができる。
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記主制御手段は、電源断後も電源断した場合の遊技状態を記憶するバックアップ手段と、遊技機を復電する場合に、そのバックアップ手段の記憶内容に基づいて遊技状態を電源断前の状態に復帰する復電手段とを備えており、遊技機に電源が投入された場合に前記主制御手段の出力手段から前記周辺制御手段へ出力される前記第1コマンド及び前記第2コマンドは、前記復電手段によって遊技機を復電する場合に前記周辺制御手段へ出力するコマンドであることを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、電源断後も電源断した場合の遊技状態が主制御手段のバックアップ手段に記憶されており、復電する場合には、復電手段によって該バックアップ手段の記憶内容に基づいて遊技状態が電源断前の状態に復帰される。主制御手段の出力手段は、復電手段によって遊技機を復電する場合に、周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドを出力する。よって、復電手段によって復電する場合には、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第1コマンドに対応するデータによって反転されると共に、該データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第2コマンドに対応するデータによって反転される。
これらのコマンド(第1及び第2コマンド)は、復電手段によって遊技機を復電する場合に必ず主制御手段から周辺制御手段へ出力されるコマンドであるので、該コマンドを用いて確実に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができる。
遊技機1から6のいずれかにおいて、遊技機に電源が投入された場合に前記主制御手段の出力手段から前記周辺制御手段へ出力される前記第1コマンド及び前記第2コマンドは、遊技機を初期化する場合に前記周辺制御手段へ出力するコマンドであることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、主制御手段の出力手段は、遊技機を初期化する場合に周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドを出力する。よって、遊技機を初期化する場合には、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第1コマンドに対応するデータによって反転されると共に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号が第2コマンドに対応するデータによって反転される。
これらのコマンド(第1及び第2コマンド)は、遊技機の製造後、遊技が開始される前に必ず主制御手段から周辺制御手段へ出力されるコマンドであるので、該コマンドを用いて確実に、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができる。
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記主制御手段は、遊技における演出を決定する演出決定手段と、その演出決定手段により決定された演出を前記コマンドによって前記周辺制御手段へ指示する演出指示手段とを備え、前記周辺制御手段は、前記演出指示手段による演出を指示するコマンドを入力した場合に、その指示された演出を実行する演出実行手段を備えていることを特徴とする遊技機8。
遊技機8によれば、主制御手段の演出決定手段により遊技の演出が決定されると、演出指示手段によって、出力手段が実行され、決定された演出がコマンドの出力によって、主コネクタ及び周辺コネクタを介して、周辺制御手段へ指示される。該コマンドが周辺制御手段の入力回路で入力されると、該コマンドで指示された演出が演出実行手段によって実行される。
このように、周辺制御手段は遊技における演出制御を行うものであるが、遊技機に電源が投入された場合に主制御手段から周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドが出力された結果として、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるので、かかる異常の無い状態で演出制御を実行することができ、その結果、遊技の演出を正常に行わせることができる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記主制御手段は、遊技における入賞を検出する入賞検出手段と、その入賞検出手段により入賞が検出された場合に、その検出された入賞に応じた数の遊技媒体の払い出しを前記コマンドによって前記周辺制御手段へ指示する払出指示手段とを備え、前記周辺制御手段は、前記払出指示手段による遊技媒体の払い出しを指示するコマンドを入力した場合に、その指示に応じた数の遊技媒体を払い出す払出実行手段を備えていることを特徴とする遊技機9。
遊技機9によれば、主制御手段の入賞検出手段により入賞が検出されると、払出指示手段によって、出力手段が実行され、検出された入賞に応じた数の遊技媒体の払い出しがコマンドの出力によって、主コネクタ及び周辺コネクタを介して、周辺制御手段へ指示される。該コマンドが周辺制御手段の入力回路で入力されると、該コマンドで指示された数の遊技媒体が、払出実行手段によって払い出される。
このように、周辺制御手段は遊技媒体の払出制御を行うものであるが、遊技機に電源が投入された場合に主制御手段から周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドが出力された結果として、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に、一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができるので、かかる異常の無い状態で払出制御を実行することができ、その結果、遊技媒体の払い出しを正常に行わせることができる。また、遊技媒体の払い出しに関し、不正行為が行われた場合にも、該不正行為を検知することができる。
遊技機1から9のいずれかにおいて、前記異常報知手段は、前記受信コマンドの異常を、遊技機の外部に設けられた外部装置へ報知するものであることを特徴とする遊技機10。
遊技機10によれば、周辺制御手段の異常報知手段は、受信コマンド判定手段によって異常であると判定された第1コマンド又は第2コマンドが入力された場合に、その旨を外部装置へ報知するので、遊技場の管理者に遊技機の異常を報せることができる。
遊技機1から10のいずれかにおいて、前記第1コマンド及び前記第2コマンドは、前記主制御手段から前記周辺制御手段への一方向にのみ出力可能に構成されていることを特徴とする遊技機11。
遊技機11によれば、コマンドが主制御手段から周辺制御手段への一方向にのみ出力されるものであっても、遊技機に電源が投入された場合に第1コマンド及び第2コマンドが出力された結果として、周辺制御手段は、主制御手段における出力回路から周辺制御手段における入力回路までのデータ経路上に一列又は複数列に配列されたピン(例えば、IC(出力回路や入力回路)の入出力端子としてのピンや、主コネクタ及び周辺コネクタのピンなど)や、その周辺の信号線の異常を検知することができる。
遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機12。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機13。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機14。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
一実施の形態におけるパチンコ機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示す図であり、(b)は、実際の表示画面を例示する図である。 各種カウンタの概要を示す図である。 パラレル方式で出力されるデータを出力する信号ピンの配列を示す模式図であり、(a)は、一列に配列された信号ピンを示す模式図であり、(b)は、二列に配列された信号ピンを示す模式図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図9のメイン処理の中で実行される変動処理を示すフローチャートである。 図10の図柄変動処理の中で実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込処理の中で実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込処理を示すフローチャートである。 払出制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 払出制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図18のメイン処理の中で実行される配線チェック処理を示すフローチャートである。 (a)は、図19の配線チェック処理の中で実行される第1配線チェックコマンド判定処理を示すフローチャートであり、(b)は、図19の配線チェック処理の中で実行される第2配線チェックコマンド判定処理を示すフローチャートである。 図19の配線チェック処理の中で実行される配線判定処理を示すフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される外部割込み処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 パチンコ機(遊技機)
64 第1入球口(始動口)
110 主制御装置(主制御手段)
111 払出制御装置(周辺制御手段の1つ)
112 発射制御装置(周辺制御手段の1つ)
113 音声ランプ制御装置(周辺制御手段の1つ、演出実行手段)
114 表示制御装置(周辺制御手段の1つ、演出実行手段)
115 電源装置(バックアップ手段)
201 MPU(出力回路の1つ)
205 入出力ポート(出力回路の1つ)
207,208 コネクタ(主コネクタ)
211,221 MPU(入力回路の1つ)
215,224 入出力ポート(入力回路の1つ)
217,228 コネクタ(周辺コネクタ)
P 信号ピン(ピン)
S110,S111,S115,S116 出力手段
S108〜S109 復電手段
S201 出力手段、演出指示手段、払出指示手段
S306 演出開始処理(演出決定手段)
S501 入賞検出手段
S909 払出実行手段
S1103〜S1111 演出実行手段
S1502,S1503,S1522,S1533 受信コマンド判定手段
S1544,S1547,S1548 異常報知手段
S1309〜S1314,S1317 演出実行手段

Claims (8)

  1. 遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力されるコマンドに基づいて前記遊技に関する周辺制御を行う周辺制御手段とを備えた遊技機において、
    前記主制御手段は、
    複数ビットのデータをパラレル方式により出力する出力回路と、
    その出力回路から出力されるデータの出力端となる主コネクタと、
    前記出力回路及び主コネクタを介して前記周辺制御手段へデータを出力する出力手段とを備え、
    前記主制御手段の出力手段は、遊技機に電源が投入された場合に前記周辺制御手段へ第1コマンド及び第2コマンドを出力するものであり、
    前記周辺制御手段は、
    前記主制御手段の主コネクタから出力されるデータの入力端となる周辺コネクタと、
    前記主制御手段の出力回路から出力されたデータであって、その周辺コネクタを介して入力されたデータをパラレル方式により入力する入力回路と、
    前記主制御手段の出力手段から、前記主コネクタ及び前記周辺コネクタを介して受信した前記第1コマンド及び前記第2コマンドに対応するデータが、それぞれ、一列に配列されたピン、及び、複数列に配列されたピンにおける隣接するピンの信号を反転する正常なデータであるか否かを判定する受信コマンド判定手段と、
    その受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータ又は前記第2コマンドに対応するデータの少なくとも一方に異常があると判定された場合に、異常の状況を区別可能に報知する異常報知手段とを備え、
    前記第1コマンドに対応するデータは、前記主制御手段における前記出力回路から前記周辺制御手段における前記入力回路までのデータ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、前記第2コマンドに対応するデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであることを特徴とする遊技機。
  2. 前記異常報知手段は、
    前記受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータ及び前記第2コマンドに対応するデータのいずれもに異常があると判定された場合に、異常を報知する第1異常報知手段と、
    前記受信コマンド判定手段により、前記第1コマンドに対応するデータは正常であるが、前記第2コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合に、前記第1異常報知手段による報知態様とは異なる態様で異常を報知する第2異常報知手段と、
    前記受信コマンド判定手段により、前記第2コマンドに対応するデータは正常であるが、前記第1コマンドに対応するデータに異常があると判定された場合に、前記第1異常報知手段による報知態様及び前記第2異常報知手段による報知態様のいずれとも異なる態様で異常を報知する第3異常報知手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記主制御手段の出力手段は、
    前記第1コマンド及び前記第2コマンドをそれぞれ複数回に分けて前記周辺制御手段へ出力するものであり、
    前記周辺制御手段へ前記複数回に分けて出力される前記第1コマンドについて、第1所定回目のデータは、前記データ経路上において一列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、前記第1所定回目のデータの反転データであり、
    前記周辺制御手段へ前記複数回に分けて出力される前記第2コマンドについて、第1所定回目のデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンにおける隣接するピンの信号を反転するデータであり、第2所定回目のデータは、前記第1所定回目のデータの反転データであることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記第1コマンドにおける前記第1所定回目のデータは、前記データ経路上において一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のピンのデータをリセットする一方で、前記第2所定回目のデータは、前記一列に配列されているピンのうち、奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のピンのデータをセットするものであり、
    前記第2コマンドにおける前記第1所定回目のデータは、前記データ経路上において複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットする一方で、前記第2所定回目のデータは、前記複数列に配列されているピンのうち、奇数列目における奇数番目のピンのデータをリセットし且つ偶数番目のデータをセットすると共に、偶数列目における奇数番目のピンのデータをセットし且つ偶数番目のデータをリセットするものであることを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 前記主制御手段は、
    電源断後も電源断した場合の遊技状態を記憶するバックアップ手段と、
    遊技機を復電する場合に、そのバックアップ手段の記憶内容に基づいて遊技状態を電源断前の状態に復帰する復電手段とを備えており、
    遊技機に電源が投入された場合に前記主制御手段の出力手段から前記周辺制御手段へ出力される前記第1コマンド及び前記第2コマンドは、前記復電手段によって遊技機を復電する場合に前記周辺制御手段へ出力するコマンドであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 遊技機に電源が投入された場合に前記主制御手段の出力手段から前記周辺制御手段へ出力される前記第1コマンド及び前記第2コマンドは、遊技機を初期化する場合に前記周辺制御手段へ出力するコマンドであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記主制御手段は、
    遊技における演出を決定する演出決定手段と、
    その演出決定手段により決定された演出を前記コマンドによって前記周辺制御手段へ指示する演出指示手段とを備え、
    前記周辺制御手段は、
    前記演出指示手段による演出を指示するコマンドを入力した場合に、その指示された演出を実行する演出実行手段を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記主制御手段は、
    遊技における入賞を検出する入賞検出手段と、
    その入賞検出手段により入賞が検出された場合に、その検出された入賞に応じた数の遊技媒体の払い出しを前記コマンドによって前記周辺制御手段へ指示する払出指示手段とを備え、
    前記周辺制御手段は、
    前記払出指示手段による遊技媒体の払い出しを指示するコマンドを入力した場合に、その指示に応じた数の遊技媒体を払い出す払出実行手段を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の遊技機。
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