JP2007295973A - パルスオキシメータ - Google Patents

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卓雄 青柳
Masayoshi Fuse
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Abstract

【課題】4波長による測定により動脈血の酸素飽和度を求めることができると共に、5波長を用いることによって、色素希釈曲線の測定、COHb測定、MetHb測定などを高精度に行うことができる。
【解決手段】光源と受光手段とを備えると共に、受光手段で得られた波長毎の信号につき、それらの変動に基づいて減光度を求めると共に、異なる2波長についてそれらの比を求めるように構成された減光度比計算手段と、前記受光手段ないし減光度比計算手段で得られた信号に基づいて、動脈血と静脈血の酸素飽和度の差または動脈血と静脈血に関するパラメータの差からなる最適定数を求めるように構成した最適定数計算手段と、前記受光手段ないし減光度比計算手段で得られた信号および最適定数計算手段において算定した最適定数値を用いて、生体組織内の動脈血酸素飽和度SaO2または静脈血酸素飽和度SvO2を求めるように構成したSpO2計算手段とを備えた構成からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、脈拍による動脈の血液量変動を利用することにより、連続的無侵襲的に動脈血の酸素飽和度を測定するパルスオキシメータに関するものである。
今日において、パルスオキシメータは、その性能について多くの問題を抱えている。そこで、本出願人は、先に、5個の異なる波長の光をそれぞれ生体組織に照射して、5個の減光度変動分についてそれぞれ相互の比を少なくとも4個求め、動脈血酸素飽和度、静脈血酸素飽和度、動脈血と静脈血との変動分の比および組織項の4個を未知数として、血中の酸素飽和度を計算することにより、体動アーテファクトの影響を消去し、精度の高い動脈血の酸素飽和度を求めることができるパルスオキシメータを開発し、特許出願を行った(特許文献1参照)。
すなわち、前記特許文献1に記載のパルスオキシメータは、(1) 5個の異なる波長の光をそれぞれ生体組織に照射する発光部と、(2) 前記発光部から発せられ生体組織を透過または反射した光を受光して、それぞれ電気信号に変換する受光部と、(3) 前記受光部から出力される各波長の透過光または反射光の変動分に基づいて、それぞれ生体組織に対する減光度変動分を求める減光度変動分計算部と、(4) 前記減光度変動分計算部で得られた5個の減光度変動分について、それぞれ相互の比を少なくとも4個求める減光度変動分比計算部と、(5) 減光度変動分比計算部で得られる減光度変動分比に基づいて、動脈血酸素飽和度、静脈血酸素飽和度、動脈血と静脈血との変動分の比および組織項の4個を未知数とし、血中の酸素飽和度を計算する酸素飽和度計算部とを、備えた構成とすることにより、静脈血の変動および組織の変動の影響を消去して、精度の高い動脈血の酸素飽和度を求めることができるように構成したものである。
特開2005−95606号公報
前述したように、本発明者等は、パルスオキシメータの動作に関する研究を行って、それらの問題を分析した結果、5波長を用いて測定し、これによって得られたデータを、理論式に入れて計算することにより、殆どの問題が解決することができることを確認した。
前記従来の5波長を用いる方式においては、未知数として次の4個を考えるものとする。
(1)Sa:動脈血の酸素飽和度
(2)Sv:静脈血の酸素飽和度
(3)V:動脈血と静脈血とのそれぞれの脈動振幅の比
(4)Ex2: 血液以外の組織による減光によって生じる項
この場合、用いる光の波長を、例えば次のように設定する。
λ1=805nm,λ2=870nm,λ3=660nm,λ4=700nm,λ5=750nm
これら5波長の光を、生体組織に照射した場合の透過光を、それぞれL1,L2,L3,L4,L5とする。それぞれの脈動から、減光度の変動分ΔA1,ΔA2,ΔA3,ΔA4,ΔA5を求めることができる。そして、2波長ずつを組にして、2つの減光度変動分の比を求めることができる。例えば、次のようになる。
Φ12≡ΔA1/ΔA2
Φ32≡ΔA3/ΔA2
Φ42≡ΔA4/ΔA2
Φ52≡ΔA5/ΔA2
理論によれば、これらは次式のようになる。
√(SaEo1+(1-Sa)Er1)(SaEo1+(1-Sa)Er1+F)+
√(SvEo1+(1-Sv)Er1)(SvEo1+(1-Sv)Er1+F) V+AlEx2+B1
Φ12≡----------------------------------------------------------------
√(SaEo2+(1-Sa)Er2)(SaEo2+(1-Sa)Er2+F)+
√(SvEo2+(1-Sv)Er2)(SvEo2+(1-Sv)Er2+F) V+Ex2

√(SaEo3+(1-Sa)Er3)(SaEo3+(1-Sa)Er3+F)+
√(SvEo3+(1-Sv)Er3)(SvEo3+(1-Sv)Er3+F) V+A3Ex2+B3
Φ32≡----------------------------------------------------------------
√(SaEo2+(1-Sa)Er2)(SaEo2+(1-Sa)Er2+F)+
√(SvEo2+(1-Sv)Er2)(SvEo2+(1-Sv)Er2+F) V+Ex2

√(SaEo4+(1-Sa)Er4)(SaEo4+(1-Sa)Er4+F)+
√(SvEo4+(1-Sv)Er4)(SvEo4+(1-Sv)Er4+F) V+A4Ex2+B4
Φ42≡----------------------------------------------------------------
√(SaEo2+(1-Sa)Er2)(SaEo2+(1-Sa)Er2+F)+
√(SvEo2+(1-Sv)Er2)(SvEo2+(1-Sv)Er2+F) V+Ex2

√(SaEo5+(1-Sa)Er5)(SaEo5+(1-Sa)Er5+F)+
√(SvEo5+(1-Sv)Er5)(SvEo5+(1-Sv)Er5+F) V+A5Ex2+B5
Φ52≡----------------------------------------------------------------
√(SaEo2+(1-Sa)Er2)(SaEo2+(1-Sa)Er2+F)+
√(SvEo2+(1-Sv)Er2)(SvEo2+(1-Sv)Er2+F) V+Ex2
前記式において、
Eoi:酸素化ヘモグロビンの吸光係数
Eri:脱酸素化ヘモグロビンの吸光係数
F:血液の散乱係数
Ai,Bi:実測と理論式とが一致するように定めた定数
である。
ここで、α≡Sa−Sv とする。
この値αは、一般的に急変しない値である。そして、この値αを適当な方法で一度設定したら、その後しばらく使うことができる。従って、この値αを定数とみなすと、未知数は次の3個になる。
(1)Sa : 動脈血の酸素飽和度
(2)V:動脈血と静脈血とのそれぞれの脈動振幅の比
(3)Ex2: 血液以外の組織による減光によって生じる項
この結果、動脈血の酸素飽和度を求める場合、4波長あればよいことが確認された。
従って、本発明の目的は、5波長から1波長減らして、4波長による測定により動脈血の酸素飽和度を求めることができると共に、前記4波長に1波長加えて5波長を用いることによって、6波長を用いることが必須とされた色素希釈曲線の測定、COHb測定、MetHb測定などを高精度に行うことができるパルスオキシメータを提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明に係る請求項1に記載のパルスオキシメータは、生体組織に対して複数の波長の光を照射するように構成された光源と、
生体組織透過光または反射光を受光してそれぞれの波長毎に透過光の時間的変化を記憶するように構成された受光手段と、
前記受光手段で得られた波長毎の信号につき、それらの変動に基づいて減光度を求めると共に、異なる2波長についてそれらの比を求めるように構成された減光度比計算手段と、
前記受光手段ないし減光度比計算手段で得られた信号に基づいて、動脈血と静脈血の酸素飽和度の差または動脈血と静脈血に関するパラメータの差からなる最適定数を求めるように構成した最適定数計算手段と、
前記受光手段ないし減光度比計算手段で得られた信号および最適定数計算手段において算定した最適定数値を用いて、生体組織内の動脈血酸素飽和度SaO2または静脈血酸素飽和度SvO2を求めるように構成したSpO2計算手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る請求項2に記載のパルスオキシメータは、前記最適定数計算手段が、受光手段で得られた信号に基づいて、動脈血酸素飽和度SaO2と静脈血酸素飽和度SvO2との差αからなる最適定数を求めるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る請求項3に記載のパルスオキシメータは、前記最適定数計算手段が、所定のタイミング指定区間の減光度比計算手段の信号を記憶して、仮のαを順次変更し、それぞれの仮のαを用いて仮のSpO2を計算し、ばらつき計算手段によってそれぞれの仮のSpO2のばらつきを計算し、ばらつきの最小となるαを最適αとして決定するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る請求項4に記載のパルスオキシメータは、前記最適定数計算手段が、受光装置で得られた信号に基づいて、動脈血と静脈血とのそれぞれの減光率の差βからなる最適定数を求めるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る請求項5に記載のパルスオキシメータは、前記最適定数計算手段が、所定のタイミング指定区間の減光度比計算手段の信号を記憶して、仮のβを順次変更し、それぞれの仮のβを用いて仮のSpO2を計算し、ばらつき計算手段によってそれぞれの仮のSpO2のばらつきを計算し、ばらつきの最小となるβを最適βとして決定するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る請求項6に記載のパルスオキシメータは、前記ばらつき計算手段が、標準偏差によりばらつきの最小となる最適値を決定するように構成されていることを特徴とする。
本発明のパルスオキシメータによれば、従来の5波長から1波長減らして、4波長による測定により動脈血の酸素飽和度を適正に求めることができると共に、前記4波長に1波長加えて5波長を用いることによって、従来6波長を用いることが必須とされた色素希釈曲線の測定、COHb測定、MetHb測定などを高精度に行うことができる。
次に、本発明に係るパルスオキシメータの実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
[1]装置構成の概要
図1は、本発明に係るパルスオキシメータの概略構成図を示すものである。すなわち、図1において、参照符号10は光源を示し、それぞれ4個の異なる波長の光をそれぞれ生体組織に照射する4個の発光素子LED1〜LED4が設けられている。参照符号12は前記光源10から発せられる光を透過させる生体組織を示す。参照符号14は受光手段を示し、前記生体組織12を透過した光を受光する受光素子PDとAD変換器16と記憶手段20とから構成されている。そして、前記記憶手段20は、前記受光素子PDにおいて得られた透過光信号L1,L2,L3,L4を各波長毎にそれぞれ記憶保持する透過光信号記憶器20A〜20Dにより構成されている。
参照符号22は減光度比計算手段を示し、前記受光手段14において得られた各波長毎の信号L1,L2,L3,L4のそれぞれについて、それらの変動に基づいて減光度の変動分(ΔAi,i=1,2,3,4)を求めると共に、異なる2波長の信号についてそれらの比、すなわち減光度変動分の比Φij=ΔAi/ΔAj(例えば、Φ12=ΔA1/ΔA2,Φ32=ΔA3/ΔA2,Φ42=ΔA4/ΔA2)を計算する減光度比計算器22A〜22Cにより構成されている。
参照符号24は最適定数計算手段を示し、前記減光度比計算手段22の各減光度比計算器22A〜22Cで計算された減光度変動分の比に基づいて、動脈血と静脈血の酸素飽和度の差(α=Sa−Sv)、あるいは動脈血と静脈血の減光率の差(β=Eabi−Evbi)の最適値すなわち最適定数を求める機能を有する。
参照符号26はSpO2 計算手段を示し、前記減光度比計算手段22で計算された減光度変動分の比[Φij=ΔAi/ΔAj]に基づいて、動脈血酸素飽和度[Sa]、動脈血と静脈血とそれぞれの脈動振幅の比[V]および血液以外の組織による減光によって生じる項[Ex2]の3個を未知数とし、血中の酸素飽和度[SpO2 ]を計算する機能を有する。
そして、参照符号28はタイミング手段を示し、前記光源10の各発光素子LED1〜LED4による発光タイミングや、前記受光手段14における記憶手段20の各透過光信号記憶器20A〜20Dにおける透過光信号の記憶保持タイミングの制御を行うように構成される。
次に、前述したパルスオキシメータの装置構成による動脈血および静脈血の酸素飽和度の計算処理について説明する。
[2]受光手段14における信号処理
光源10の4個の発光素子LED1〜LED4を、それぞれタイミング手段28の信号に基づいて、順次に異なる波長λ1,λ2,λ3,λ4で発光させる。これにより、生体組織12を透過した光を受光手段14で受信して、発光素子LED1〜LED4の各波長に対応して、各透過光信号L1,L2,L3,L4を、それぞれ所定のタイミングで記憶手段20の各透過光信号記憶器20A〜20Dに記憶保持する。なお、これらの透過光信号記憶器20A〜20Dは、受光手段14のAD変換器16の出力(デジタル値としてのデータ)の一定時間におけるデータを記憶する。
[3]減光度比計算手段22における計算処理
本実施例において、減光度比計算手段22は、前記受光手段14において得られた各波長毎の信号L1,L2,L3,L4のそれぞれについて、異なる2波長の信号についてそれらの比、すなわち減光率の比Φij=ΔAi/ΔAj(例えば、Φ12=ΔA1/ΔA2,Φ32=ΔA3/ΔA2,Φ42=ΔA4/ΔA2)を計算するように設定する。
次に、SpO2 計算手段について述べる。動脈血および静脈血の減光率は次のようである。
Eab1≡√(SaEo1+(1-Sa)Er1)(SaEo1+(1-Sa)Er1+F)
Eab2≡√(SaEo2+(1-Sa)Er2)(SaEo2+(1-Sa)Er2+F)
Eab3≡√(SaEo3+(1-Sa)Er3)(SaEo3+(1-Sa)Er3+F)
Eab4≡√(SaEo4+(1-Sa)Er4)(SaEo4+(1-Sa)Er4+F)
Evb1≡√(SvEo1+(1-Sv)Er1)(SvEo1+(1-Sv)Er1+F)
Evb2≡√(SvEo2+(1-Sv)Er2)(SvEo2+(1-Sv)Er2+F)
Evb3≡√(SvEo3+(1-Sv)Er3)(SvEo3+(1-Sv)Er3+F)
Evb4≡√(SvEo4+(1-Sv)Er4)(SvEo4+(1-Sv)Er4+F)
[4]次のように近似する。
Eab1=A13Eab3+B13
Eab2=A23Eab3+B23
Eab4=A43Eab3+B43
Evb1=A13Evb3+B13
Evb2=A23Evb3+B23
Evb4=A43Evb3+B43
ここで、Evb3−Eab3≡βとする。このβは、前述したαと同様に、一般的に急変しない値である。従って、この値βを適当な方法で一度決定したら、その後しばらくは使用することができる。そこで、このβを前記式に代入すると、次式となる。
Eab1=A13Eab3+B13
Eab2=A23Eab3+B23
Eab4=A43Eab3+B43
Evb1=A13(β+Eab3)+B13
Evb2=A23(β+Eab3)+B23
Evb3=β+Eab3
Evb4=A43(β+Eab3)+B43
このようにして、βを定数とすると、未知数は次の3個となる。
(1)Eab3:動脈血の減光率
(2)V:動脈血と静脈血とのそれぞれの脈動振幅の比
(3)Ex2:血液以外の組織による減光によって生じる項
[5]SpO2 計算手段26においては、前記減光度比計算手段22で計算された減光度変動分の比[Φij=ΔAi/ΔAj]に基づいて、動脈血の減光率[Eab3]、動脈血と静脈血とそれぞれの脈動振幅の比[V]および血液以外の組織による減光によって生じる項[Ex2]の3個を未知数とし、血中の酸素飽和度[SpO2]を次の連立方程式により計算する。
A13Eab3+B13+(A13(β+Eab3)+B13)V+A1Ex2+B1
Φ12=----------------------------------------------------------------
A23Eab3+B23+(A23(β+Eab3)+B23)V+Ex2

Eab3+(β+Eab3)V+A3Ex2+B3
Φ32=-------------------------------------------------------
A23Eab3+B23+(A23(β+Eab3)+B23)V+Ex2

A43Eab3+B43+(A43(β+Eab3)+B43)V+A4Ex2+B4
Φ42=----------------------------------------------------------------------
A23Eab3+B23+(A23(β+Eab3)+B23)V+Ex2
以上の連立方程式は、Eab3について解くことができる。そして、Eab3は次式によって動脈血の酸素飽和度Saに変換することができる。
Eab3≡√(SaEo3+(1-Sa)Er3)(SaEo3+(1-Sa)Er3+F)
[6]最適定数βを求める方法について
図2は、息こらえによって、動脈血酸素飽和度SaO2を一時的に低下させた場合の酸素飽和度SpO2を示すものである。この場合、それぞれ測定した透過光データL1,L2,L3,L4を用いて、前述した4波長式SpO2を計算するに際して、それぞれ定数βを変えた結果を示す。すなわち、図2の(a)は定数β=0.02の結果であり、図2の(b)は定数β=0の結果であり、図2の(c)は定数β=−0.02の結果である。これらの結果から、SpO2に重畳しているランダムなノイズが最小になるのが、定数βが最適βである場合である。
図3は、息こらえと共に、体動アーテファクトを加えた場合の酸素飽和度SpO2を示すものである。この場合も、前記と同様にして、それぞれ測定した透過光データL1,L2,L3,L4を用いて、前述した4波長式SpO2を計算するに際して、それぞれ定数βを変えた結果を示す。すなわち、図3の(a)は定数β=0.01の結果であり、図3の(b)は定数β=0.02の結果であり、図3の(c)は定数β=0.03の結果である。これらの結果から、SpO2に重畳しているランダムなノイズが最小になるのが、定数βが最適βである場合である。
なお、これらの場合において、動脈血酸素飽和度SaO2が高いところでは、定数α値と定数β値とはほぼ一致する。
また、前記方法によれば、体動の有る場合と無い場合とでは、最適β値が異なっている。このような原因は、式中の定数の選定が未だ不十分であることによる。そこで、最適な定数の選定においては、体動無しにおいて求めた最適βが、体動が有る場合においても最適定数βとなる。
さらに、時間的に最適βが変化することが予想される。本来最適βの変動は急変でないから、通常は使用中の最適βの値を継続して使用することができる。そこで、本実施例においては、最適定数計算手段において、常に種々の定数βでSpO2列を作ってみて、最適βを決定している。すなわち、SpO2計算手段は、常に最新の最適定数βを使用して計算をしている。この場合、最適βの決定に用いたタイミング区間と、SpO2計算手段が対象とするタイミング区間とが、食い違っていても、その影響は極めて少なくできることが確認されている。
[7]本発明の応用例
前述した本発明の実施例から、例えば測定対象の生体組織において、検出される脈波が低いことからパルスオキシメトリが不可能であるような場合において、生体組織に対して振動機構等を使用して強制的に体動を与えることにより、生体組織を透過して得られる透過光信号の減光度変動分にアーテファクトを生じさせて、それに含まれる動脈血の酸素飽和度を測定することが可能となる。
また、動脈血の酸素飽和度Saと同時に、静脈血の酸素飽和度Svについても測定することができる。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において、多くの設計変更が可能である。
本発明に係るパルスオキシメータの一実施例を示す概略構成図である。 (a)、(b)、(c)は本発明に係るパルスオキシメータにより息こらえにより動脈血酸素飽和度SaO2を一時的に低下させた場合においてそれぞれ定数βを変えた場合に得られた酸素飽和度SpO2曲線図である。 (a)、(b)、(c)は本発明に係るパルスオキシメータにより息こらえと共に体動アーテファクトを加えた場合においてそれぞれ定数βを変えた場合に得られた酸素飽和度SpO2曲線図である。
符号の説明
10 光源
12 生体組織
14 受光手段
16 AD変換器
20 記憶手段
20A〜20D 透過光信号記憶器
22 減光度比計算手段
22A〜22C 減光度比計算器
24 最適定数計算手段
26 SpO2計算手段
28 タイミング手段
LED1〜LED4 発光素子
PD 受光素子

Claims (6)

  1. 生体組織に対して複数の波長の光を照射するように構成された光源と、
    生体組織透過光または反射光を受光してそれぞれの波長毎に透過光の時間的変化を記憶するように構成された受光手段と、
    前記受光手段で得られた波長毎の信号につき、それらの変動に基づいて減光度を求めると共に、異なる2波長についてそれらの比を求めるように構成された減光度比計算手段と、
    前記受光手段ないし減光度比計算手段で得られた信号に基づいて、動脈血と静脈血の酸素飽和度の差または動脈血と静脈血に関するパラメータの差からなる最適定数を求めるように構成した最適定数計算手段と、
    前記受光手段ないし減光度比計算手段で得られた信号および最適定数計算手段において算定した最適定数値を用いて、生体組織内の動脈血酸素飽和度SaO2または静脈血酸素飽和度SvO2を求めるように構成したSpO2計算手段とを備えたことを特徴とするパルスオキシメータ。
  2. 前記最適定数計算手段は、受光手段で得られた信号に基づいて、動脈血酸素飽和度SaO2と静脈血酸素飽和度SvO2との差αからなる最適定数を求めるように構成してなる請求項1記載のパルスオキシメータ。
  3. 前記最適定数計算手段は、所定のタイミング指定区間の減光度比計算手段の信号を記憶して、仮のαを順次変更し、それぞれの仮のαを用いて仮のSpO2を計算し、ばらつき計算手段によってそれぞれの仮のSpO2のばらつきを計算し、ばらつきの最小となるαを最適αとして決定するように構成してなる請求項2記載のパルスオキシメータ。
  4. 前記最適定数計算手段は、受光手段で得られた信号に基づいて、動脈血と静脈血とのそれぞれの減光率の差βからなる最適定数を求めるように構成してなる請求項1記載のパルスオキシメータ。
  5. 前記最適定数計算手段は、所定のタイミング指定区間の減光度比計算手段の信号を記憶して、仮のβを順次変更し、それぞれの仮のβを用いて仮のSpO2を計算し、ばらつき計算手段によってそれぞれの仮のSpO2のばらつきを計算し、ばらつきの最小となるβを最適βとして決定するように構成してなる請求項4記載のパルスオキシメータ。
  6. 前記ばらつき計算手段は、標準偏差によりばらつきの最小となる最適値を決定するように構成してなる請求項3または5記載のパルスオキシメータ。
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