JP2007293449A - スキャナ付プリンタ及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示手段を有するプリンタ等の電子機器において、画面表示内容の切替え作業を簡略化すると共に、機器の開発や製造工程終了後もファームウェアのバージョンの確認作業を容易にする。
【解決手段】機器情報を表示するLCD4bを備えたスキャナ付プリンタ1は、内蔵するNVRAM6に個体識別情報であるUSBシリアル8、これを有効又は無効にするための設定情報であるUSBシリアル設定ビット9を有する。USBインターフェース7により接続されたコンピュータ100により、USBシリアル設定ビット9を変更してUSBシリアル8を有効にすると共にスキャナ付プリンタ1の起動時のLCD4bへの表示内容を変更するようにすることにより、LCD4bの表示内容のファームウェアのバージョン表示への切替えを、手間をかけることなく行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】機器情報を表示するLCD4bを備えたスキャナ付プリンタ1は、内蔵するNVRAM6に個体識別情報であるUSBシリアル8、これを有効又は無効にするための設定情報であるUSBシリアル設定ビット9を有する。USBインターフェース7により接続されたコンピュータ100により、USBシリアル設定ビット9を変更してUSBシリアル8を有効にすると共にスキャナ付プリンタ1の起動時のLCD4bへの表示内容を変更するようにすることにより、LCD4bの表示内容のファームウェアのバージョン表示への切替えを、手間をかけることなく行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンピュータに接続して使用する液晶画面付スキャナ付プリンタ等の表示機能を有する電子機器に関する。
プリンタ等のコンピュータに接続して使用される各種のコンピュータ周辺機器は、コンピュータとデータの送受信を行うために、各種の接続インターフェースを使用している。なかでもUSB(Universal Serial Bus)インターフェースは、安価で簡便に利用できることから、コンピュータ周辺機器の接続インターフェースとして広く普及している。
USBインターフェースは、コンピュータ周辺機器を最大127台までコンピュータに接続することができるものである。通常、USBインターフェースを有するコンピュータ周辺機器は、各機器を識別することができるように、機器情報を機器に内蔵する不揮発性メモリ等に保持している。そして、コンピュータは、USBインターフェースを用いてコンピュータ周辺機器が接続されたとき、そのコンピュータ周辺機器から機器情報(メーカ名、機種名、型番、個体識別情報等)を取得し、その機器情報を利用して、機器毎の管理を行うようになっている。
従って、例えば、複数の同一機種のプリンタが、USBインターフェースによってコンピュータに接続されている場合であっても、各々のプリンタは、固有の個体識別情報を有しているので、同一機種であっても、コンピュータは、各々のプリンタを確実に識別することができる。そして、コンピュータは、新たなプリンタがUSBインターフェースで接続される毎に各々のプリンタを認識し、各プリンタを制御するドライバソフトを内蔵のHDD(ハードディスク)等にインストールして、各プリンタを個別に管理するようになっている。
ところで、一般的にプリンタの開発や製造段階においては、試験・評価や製品検査等のために、数多くのプリンタが頻繁にコンピュータと接続される。このような場合、コンピュータは、一般に同一機種であっても別のプリンタが接続される度に、新たなプリンタが接続されたと認識するので、ドライバソフトをインストールする作業をしてしまう。こうした機器の検査等に伴うコンピュータへのドライバソフトのインストール作業は、余分な手間や時間がかかる為に開発効率、製造効率を低下させることになる。
よって、開発や製造段階では、こうした弊害を防止するために、例えば、プリンタの個体識別情報として、機種毎に共通する初期の共通識別番号をNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリに記憶させて、個体識別を行わないようにしておき、不要なドライバソフトのインストールをすることなく開発や製造工程を進め、製品出荷時にコンピュータをUSBインターフェースで接続して、初期の共通識別番号を固有の個体識別番号に書換えるようなものや(例えば、特許文献1、2など)、製造時は初期の共通識別番号を付しておき、ユーザが使用する段階で、ユーザのコンピュータが、コンピュータに接続された機器の接続状態から、複数の同一の個体識別番号を有する同一機器が接続されていると判定した場合に、重複する一方の個体識別番号を動的に書換えることによって、各機器の個体識別番号を異なるように設定し、機器を識別するもの(例えば、特許文献3など)、プリンタのNVRAM等に予め、個体識別番号を記憶させておき、この個体識別番号を有効にするか無効にするかの設定を行う設定フラグを、製品出荷前にコンピュータを接続し、そのコンピュータから変更するもの等、が知られている。
実用新案登録第3092294号公報
実用新案登録第3092868号公報
特開2001−34570号公報
また、一方、プリンタの開発や製造段階においては、プリンタの動作制御等を改善するため、ファームウェアが適宜更新される。従って、開発や製造段階においては、プリンタの制御部に組込まれているファームウェアのバージョンを適宜確認する必要があるので、ファームウェアのバージョン確認作業を効率的に行うために、簡便にバージョン確認作業を行えることが望ましい。
こうした事情から、従来より、プリンタ本体に付属し、機器の状態表示等を行うLCD(液晶ディスプレイ)等の表示部に、プリンタの起動時にファームウェアのバージョンを表示させるようにして、ファームウェアのバージョン確認作業を簡便化する手法が一般的に用いられている。
しかしながら、一旦、プリンタが製品として市場に出荷された後、ユーザにより使用される状況においては、プリンタ起動時のファームウェアのバージョン情報の表示は不必要であるため、こうした不必要な情報を表示しないようにするか、表示をユーザにとって価値ある製品名や型番等の表示に切替えることが望ましい。
しかし、プリンタ起動時の画面表示の内容を変更しようとすると、ファームウェアの入替えを要するため、製品完成後出荷前にファームウェアのバージョンを確認するには、ファームウェアの入れ替え作業を行う必要があった。しかし、製品出荷時のファームウェアの入替え作業は、非常に手間のかかる作業であるため、製造効率を低下させる要因となっていた。また、ファームウェアの入替え作業により新たな不具合が発生し、製品の品質を損なうおそれもあった。
また、プリンタ起動時のファームウェアのバージョン表示を削除してしまうことにより、出荷後のプリンタのメンテナンス等において、ファームウェアのバージョンを知る必要があるときは、特殊な手続きを行ってテストページを印刷する必要がある等、却って利便性を損なう場合もあった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、表示部を有するプリンタ等のコンピュータに接続して使う電子機器において、画面表示内容の切替え作業を簡略化すると共に、機器の開発や製造工程終了後もファームウェアのバージョンの確認作業を容易に行うことができる電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、原稿の読取を行うスキャナ部と、用紙に印刷を行うプリンタ部と、前記スキャナ部や前記プリンタ部を含む機器全体の情報を表示する表示部と、前記機器全体の制御を行うためのファームウェアを格納するROM、及び前記ファームウェアを実行するCPUを備えたASICと、コンピュータと通信するためのUSBインターフェースと、前記コンピュータが接続機器を識別するための番号であるUSBシリアル、及び前記USBシリアルを有効にするか無効にするかの設定情報であるUSBシリアル設定ビットを記憶する不揮発性メモリと、を備え、前記USBシリアル設定ビットは、前記コンピュータから前記USBインターフェースを介して変更され得るように構成されたスキャナ付プリンタにおいて、前記ASICは、機器の起動時に、前記不揮発性メモリに格納されたUSBシリアル設定ビットが、前記USBシリアルの有効を意味する値であるときは、前記表示部に製品名を表示するように制御し、前記不揮発性メモリに格納されたUSBシリアル設定ビットが、前記USBシリアルの無効を意味する値であるときは、前記表示部にファームウェアのバージョンを表示するように制御することとした。
請求項2の発明は、機器全体の情報を表示する表示手段と、前記機器全体の制御を行うためのプログラムを格納する格納手段、及び前記プログラムを実行するCPUを備えた制御手段と、コンピュータと通信するための通信手段と、前記コンピュータが接続機器を識別するための個体識別情報、及び前記個体識別情報を有効にするか無効にするかの設定情報である個体識別可否設定情報を記憶する不揮発性記憶手段と、を備え、前記個体識別可否設定情報は、前記コンピュータから前記通信手段を介して変更され得るように構成された電子機器において、前記制御手段は、前記不揮発性記憶手段に記憶された個体識別可否設定情報の状態に応じて、前記表示手段に前記プログラムのバージョンを表示するか否かを切替えるように制御することとした。
請求項1の発明によれば、スキャナ付プリンタをコンピュータにUSBインターフェースを介して接続し、コンピュータからスキャナ付プリンタのUSBシリアル設定ビットを変更することにより、スキャナ付プリンタのUSBシリアルが有効にされて、機器の個体識別が可能になると共に、スキャナ付プリンタの起動時の表示部への画面表示の内容が、ファームウェアのバージョン表示から製品名、型番の表示に切替えられる。よって、画面表示内容の切替え作業は、短時間で簡単に行うことができるので、作業効率を高めることができる。また、一旦、画面表示を切替えた後であっても、必要に応じてコンピュータからUSBインターフェースを介してスキャナ付プリンタのUSBシリアル設定ビットを変更して、簡単にスキャナ付プリンタの表示部への画面表示の内容をファームウェアのバージョン表示に切替えることができるので、スキャナ付プリンタの機器の開発や製造工程後に(製品完成後出荷前やメンテナンス時等に)、ユーザがファームウェアのバージョンの確認作業を容易に行うことができる。
請求項2の発明によれば、電子機器をコンピュータに接続手段を介して接続し、コンピュータから電子機器の個体識別可否設定情報を変更することにより、電子機器の個体識別情報が有効にされて、機器の個体識別が可能になると共に、電子機器の表示手段への表示内容が、電子機器に内蔵されたプログラムのバージョン表示から、無表示又は電子機器の製品名、型番等の表示に切替えられる。よって、表示内容の切替え作業は、短時間で簡単に行うことができるので、製造工程等における表示内容の切替えに要する作業時間等を削減することができる。また、一旦、表示内容を切替えた後においても、ユーザが、電子機器をコンピュータに接続手段を介して接続し、コンピュータから電子機器の個体識別可否設定情報を変更することによって、プログラムのバージョンを簡単に確認することができるので、メンテナンス時等に便利である。
以下、本発明の一実施の形態に係るスキャナ付プリンタについて、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るスキャナ付プリンタの構成を示す。図2は、USBシリアル設定ビット9の変更操作に伴い、変更される個体識別情報(コンピュータ100が認識する識別情報)及びスキャナ付プリンタ1のLCD4bへの表示内容の一例を示す。
スキャナ付プリンタ1(電子機器)は、光学的に原稿等の画像の読取を行うスキャナ部2と、コンピュータ100から送られるデータを印刷するプリンタ部3と、ユーザインターフェース部である操作パネル4と、スキャナ付プリンタ1全体の制御を司る制御部5(制御手段)と、各種設定情報等を保持するNVRAM(Non Volatile RAM)6(不揮発性メモリ、不揮発性記憶手段)と、コンピュータ100と接続するためのUSBインターフェース7(通信手段)とを有する。
プリンタ部3は、後述するコンピュータ100にインストールされたドライバソフト150を介して、コンピュータ100が指示する画像や文字情報等を、コンピュータ100が指定する印刷設定に従い印刷する。スキャナ部2は、ドライバソフト150を介して、スキャナ部2の読取部(不図示)に載置された原稿等を、イメージセンサ等を用いて光学的に読取り、その画像を電子データ化し、コンピュータ100に転送する。また、スキャナ付プリンタ1は、コンピュータ100を用いずに、スキャナ付プリンタ1のみで、後述する制御部5の制御により、スキャナ部2で読込んだ画像をプリンタ部3で印刷するコピー機として使用することもできるようになっている。
操作パネル4は、ユーザがスキャナ付プリンタ1の動作設定や操作を行うためのボタンやスイッチを備えた操作部4aと、スキャナ付プリンタ1の状態(モード情報、設定情報、警告等)等を含む機器全体の情報を表示する表示部(表示手段)としてのLCD4b(液晶ディスプレイ)とを備える。
NVRAM6は、スキャナ付プリンタ1の電源がOFFであっても、バックアップ電池(不図示)などにより、NVRAM6内部に記録された情報を保持できるようになっている。NVRAM6は、スキャナ付プリンタ1の個体識別のための番号であるUSBシリアル8(個体識別情報)、USBシリアル8を有効にするか無効にするかの設定情報であるUSBシリアル設定ビット9(個体識別可否設定情報)及びスキャナ付プリンタ1のその他の設定情報等を保持している。なお、USBシリアル8は、同一機種のスキャナ付プリンタ1を機体毎に識別するために付されたNVRAM6に記録可能な番号や記号等(例えば、「123K000001」など)であり、同一機種においては、各々のスキャナ付プリンタ1毎にユニークな値となる。
USBシリアル設定ビット9は、1ビットのフラグであり、本実施形態では、USBシリアル設定ビット9が「1」であるとき、USBシリアル8が有効とされ、USBシリアル設定ビット9が「0」であるとき、USBシリアル8が無効とされる。USBシリアル8が有効であるときには、スキャナ付プリンタ1は、USBインターフェース7で接続されたコンピュータ100のUSBシリアル8の通知要求等に対して、NVRAM6に記録されているUSBシリアル8を通知し、USBシリアル8が無効であるときには、例えば「0000000000」等の固定値(同一機種で使用される同一の値)が通知されるようになっている。なお、USBシリアル8が無効時にコンピュータ100が認識するUSBシリアルの値は、予めドライバソフト150内に用意されているものでも良い。
USBインターフェース7は、USB Specification(USB仕様)に準拠しており、最高480Mbpsという高いデータ転送速度を有し、高速で接続先であるコンピュータ100と双方向に通信できるようになっている。
制御部5は、各種演算を行うCPU51aを備えた特定用途LSIであるASIC51(Application Specific Integrated Circuit)を有する。制御部5は、操作パネル4、スキャナ部2、プリンタ部3、USBインターフェース7、NVRAM6等のデバイスと内部バスやI/Oポート等により接続されており、相互にデータの授受を行えるようになっている。また、ASIC51は、ROM51b(Read Only Memory)を内蔵しており、ROM51b内にスキャナ付プリンタ1の制御用のファームウェア10(プログラム)を格納している。CPU51aは、このファームウェア10に基いて、スキャナ付プリンタ1の各デバイスの状態管理や統括制御を行い、USBインターフェース7を介し、コンピュータ100からの指令を受けて、スキャン、プリント作業等を行う。ファームウェア10は、スキャナ付プリンタ1の初期化プログラムや制御プログラムを備えると共に、ファームウェア10のバージョン情報、スキャナ付プリンタ1の製品名、型番等の情報を有しており、CPU51aが、NVRAM6から読込んだUSBシリアル設定ビット9の状態に応じて、LCD4bに表示する内容を変更するようになっている。なお、スキャナ付プリンタ1の製品名、型番等の情報は、NVRAM6等他の不揮発性メモリに保持させることもできる。
コンピュータ100は、USBインターフェース107を備えたパーソナルコンピュータであり、USBインターフェース107により接続されたプリンタ、DVD、マウス等のコンピュータ周辺機器の各々をこれらの機器から得られるUSBシリアル8等の機器情報を基に個別に認識するようになっている。コンピュータ100のHDD101には、認識された機器毎のドライバソフト150がインストールされ、コンピュータ100は、このドライバソフト150を介して、各機器を制御するようになっている。
本実施形態では、コンピュータ100のHDD101には、スキャナ付プリンタ1のドライバソフト150がインストールされており、コンピュータ100とスキャナ付プリンタ1は、USBインターフェース7、107を介して双方向に通信できるようになっている。
上記構成に係るスキャナ付プリンタ1は、以下のように工場出荷時に個体識別を有効化せしめられる。スキャナ付プリンタ1の製造工程中におけるNVRAM6書込み工程にて、NVRAM6には、各種初期設定に加えて、スキャナ付プリンタ1の個体毎に異なるUSBシリアル8(例えば図2に示される「123K000001」など)や、USBシリアル設定ビット9へ「0」が書き込まれる。この後、スキャナ付プリンタ1は、各製造工程及び検査用のコンピュータ100等にUSBインターフェース7を介して接続され、各種の検査、動作調整等の検査・調整工程を経て組立が完成する。そして、製品出荷前の最終工程にて、USBシリアル設定ビット9を「1」に変更されて、梱包されて市場に出荷される。
次に、上記構成に係るスキャナ付プリンタ1のLCD4bの表示内容の切替えの流れについて、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るスキャナ付プリンタ1の起動時におけるLCD4bの画面表示の内容の切替え処理の流れを示す。
まず、ASIC51は、スキャナ付プリンタ1の電源が投入(ON)されると、NVRAM6から、USBシリアル設定ビット9のデータを読出し(S1)、USBシリアル設定ビット9のデータが「1」である場合は、USBシリアル8が有効であると判定し(S2でNO)、ファームウェア10内に保持されている製品名(例えば、「XX_Series」など)をLCD4bに表示する(S4)。USBシリアル設定ビット9のデータが「0」である場合は、USBシリアル8が無効であると判定し(S2でYES)、ファームウェア10内に保持されているファームウェア10のバージョン情報(例えば、「B1040301_15」など)を、LCD4bに表示する(S3)。
この後、ASIC51は、前記情報をLCD4bに表示させた状態のまま、スキャナ付プリンタ1の初期化動作を行い(S5)、スキャナ付プリンタ1が使用可能状態になったとき、LCD4bの表示を通常表示(モード表示等、例えば「COPY Mode」など)に切替え(S6)、スキャナ付プリンタ1を稼動状態にする(S7)。
このようにして、製品出荷後、ユーザがスキャナ付プリンタ1を使用する際には、起動時に製品名が表示されるようになる。
また、上記のようにして、スキャナ付プリンタ1のLCD4bの画面表示の内容を変更した後、例えば、製品出荷前のファームウェア10のアップデート等の仕様変更、修理や製品出荷後の修理等のメンテナンス時において、再びファームウェア10のバージョンを表示することが必要となったとき、コンピュータ100を、USBインターフェース7、107を介してスキャナ付プリンタ1に接続し、USBシリアル設定ビット9を有効(「1」)から無効(「0」)に変更することによって、スキャナ付プリンタ1の起動時のLCD4bの画面表示の内容が、製品名からファームウェア10のバージョン表示に切替えられる。そして、修理やメンテナンス等が終了したときに、上記と同様の手順で、USBシリアル設定ビット9を無効(「0」)から有効(「1」)に変更して、LCD4bの画面表示の内容が製品名に戻される。また、USBシリアル設定ビット9の切替えについては、従来よりコンピュータ側からユーザがコマンドを入力することにより、容易に行うことができる。この点については、既知であるため、ここでは詳述しない。
以上のようなスキャナ付プリンタ1を構成することによって、製品出荷前に、スキャナ付プリンタ1をコンピュータ100にUSBインターフェース7、107を介して接続し、コンピュータ100からスキャナ付プリンタのUSBシリアル設定ビット9を変更することにより、スキャナ付プリンタ1のUSBシリアル8が有効にされて、コンピュータ100から機器の個体識別が可能になると共に、スキャナ付プリンタ1の起動時のLCD4bの画面表示の内容が、ファームウェア10のバージョン表示から製品名に切替えられる。
従って、スキャナ付プリンタ1の起動時のLCD4bの画面表示の内容の変更作業は、従来の製造工程に新たな工程を付加することを要せず、簡単な作業となるので、製造効率を高めることができる。また、一旦、画面表示を切替えた後であっても、コンピュータ100からUSBインターフェース7、107を介してスキャナ付プリンタ1のUSBシリアル設定ビット9を再び変更して、簡単に起動時の画面表示の内容をファームウェア10のバージョン表示に切替えることができるので、機器の仕様変更や修理等のメンテナンス時にファームウェア10のバージョン確認作業が容易になり、作業効率が高まる。
また、スキャナ付プリンタに限らず、LCD等の表示手段を有する電子機器(プリンタ、スキャナ、HDD、DVD、CD、カメラ等)において、その製品出荷前に、電子機器をコンピュータに接続手段を介して接続し、コンピュータから電子機器のUSBシリアル設定ビットなどの個体識別可否設定情報を変更することにより、電子機器のUSBシリアルなどの個体識別情報が有効にされて、機器の個体識別が可能になると共に、電子機器の起動時等の画面表示の内容が、電子機器に内蔵されたプログラムのバージョン表示から、無表示又は電子機器の製品名、型番等の表示に切替えられる。よって、電子機器の起動時等の画面表示の内容の変更に際して、従来の製造工程に新たな工程を付加することを要しないので、製造工程における表示内容の切替えに要する作業時間等を削減することができる。また、一旦、画面表示を切替えた後であっても、コンピュータから通信手段を介して電子機器の個体識別可否設定情報を変更することにより、簡単に画面表示の内容をプログラムのバージョン表示に切替えることができるので、機器の仕様変更や修理等のメンテナンス時にプログラムのバージョン確認作業が容易になり、作業効率が高まる。
なお、本発明は、上記各種実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、USBシリアル、USBシリアル設定ビットを記憶する記憶手段は、不揮発性の記憶手段で設定情報を記憶できるものであれば、特にNVRAMに限らない。また、USBシリアルとして使用する値の形態もコンピュータで取り扱えるものであれば特に番号に限定されるものではない。また、コンピュータとスキャナ付プリンタ等に電子機器を接続する接続手段は、SCSI、IEEE1394その他コンピュータ周辺機器の接続規格やネットワーク等、コンピュータと電子機器がデータ交換できるものであれば、USBインターフェースに限られるものではない。また、USBシリアル設定ビットによって変更されるLCD等の表示手段への表示内容は、ファームウェアのバージョン情報や機器の製品名以外の情報、例えば、製品のシリアル番号、製品型番やメモリチェック情報その他の開発時に使用される情報であってもよい。また、表示手段に表示するタイミングも機器の起動時だけではなく、動作中(例えば、プリント中又は終了時、スキャン中又は終了時等)であってもよい。そして、変更される画面表示の数も1つに限られず、複数の画面表示の内容が変更されるものであってもよい。
1 スキャナ付プリンタ(電子機器)
2 スキャナ部
3 プリンタ部
4 操作パネル
4a 操作部
4b LCD(表示部、表示手段)
5 制御部(制御手段)
6 NVRAM(不揮発性メモリ、不揮発性記憶手段)
7 USBインターフェース(通信手段)
8 USBシリアル(個体識別情報)
9 USBシリアル設定ビット(個体識別可否設定情報)
10 ファームウェア(プログラム)
51 ASIC
51a CPU
51b ROM
100 コンピュータ
150 ドライバソフト
2 スキャナ部
3 プリンタ部
4 操作パネル
4a 操作部
4b LCD(表示部、表示手段)
5 制御部(制御手段)
6 NVRAM(不揮発性メモリ、不揮発性記憶手段)
7 USBインターフェース(通信手段)
8 USBシリアル(個体識別情報)
9 USBシリアル設定ビット(個体識別可否設定情報)
10 ファームウェア(プログラム)
51 ASIC
51a CPU
51b ROM
100 コンピュータ
150 ドライバソフト
Claims (2)
- 原稿の読取を行うスキャナ部と、
用紙に印刷を行うプリンタ部と、
前記スキャナ部や前記プリンタ部を含む機器全体の情報を表示する表示部と、
前記機器全体の制御を行うためのファームウェアを格納するROM、及び前記ファームウェアを実行するCPUを備えたASICと、
コンピュータと通信するためのUSBインターフェースと、
前記コンピュータが接続機器を識別するための番号であるUSBシリアル、及び前記USBシリアルを有効にするか無効にするかの設定情報であるUSBシリアル設定ビットを記憶する不揮発性メモリと、を備え、
前記USBシリアル設定ビットは、前記コンピュータから前記USBインターフェースを介して変更され得るように構成されたスキャナ付プリンタにおいて、
前記ASICは、機器の起動時に、
前記不揮発性メモリに格納されたUSBシリアル設定ビットが、前記USBシリアルの有効を意味する値であるときは、前記表示部に製品名を表示するように制御し、
前記不揮発性メモリに格納されたUSBシリアル設定ビットが、前記USBシリアルの無効を意味する値であるときは、前記表示部にファームウェアのバージョンを表示するように制御することを特徴とするスキャナ付プリンタ。 - 機器全体の情報を表示する表示手段と、
前記機器全体の制御を行うためのプログラムを格納する格納手段、及び前記プログラムを実行するCPUを備えた制御手段と、
コンピュータと通信するための通信手段と、
前記コンピュータが接続機器を識別するための個体識別情報、及び前記個体識別情報を有効にするか無効にするかの設定情報である個体識別可否設定情報を記憶する不揮発性記憶手段と、を備え、
前記個体識別可否設定情報は、前記コンピュータから前記通信手段を介して変更され得るように構成された電子機器において、
前記制御手段は、前記不揮発性記憶手段に記憶された個体識別可否設定情報の状態に応じて、前記表示手段に前記プログラムのバージョンを表示するか否かを切替えるように制御することを特徴とする電子機器。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009188833A (ja) * | 2008-02-07 | 2009-08-20 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置及び画像形成プログラム |
JP2016110493A (ja) * | 2014-12-09 | 2016-06-20 | 株式会社キーエンス | 監視システム、エリア監視センサ及び設定データ作成装置 |
JP2017150859A (ja) * | 2016-02-22 | 2017-08-31 | 株式会社キーエンス | 光学安全センサ用の設定支援装置、設定支援プログラム、光学安全システム及び光学安全センサ |
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2006
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090707 |