JP2007293127A - 染料含有ネガ型硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

染料含有ネガ型硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】調製後の経時安定性及びパターン形成性を向上し、露光量変動によるパターンの線幅変動を抑制する。
【解決手段】(A)ヘテロ環アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物、及びアゾメチン系化合物から選択される少なくとも2種の染料と(B)オキシム系光重合開始剤と(C)ラジカル重合性モノマーとを含んでいる。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタを形成するのに好適な染料含有ネガ型硬化性組成物、並びに染料含有のカラーフィルタ及びその製造方法に関する。
液晶表示素子(LCD)や固体撮像素子(CCD、CMOSなど)に用いられるカラーフィルタを作製する方法としては、染色法、印刷法、電着法、及び顔料分散法が知られている。
このうち、顔料分散法は、顔料を種々の感光性組成物に分散させた着色感放射線性組成物を用いてフォトリソ法によってカラーフィルタを作製する方法であり、着色剤として顔料を用いているために光や熱等に安定であるという利点を有している。また、フォトリソ法によりパターニングするため、位置精度が高く、大画面、高精細のカラーディスプレイ用カラーフィルタを作製するのに好適な方法として広く利用されてきた。
顔料分散法によりカラーフィルタを作製する場合、ガラス基板上に感放射線性組成物をスピンコーターやロールコーター等により塗布、乾燥させて塗膜を形成した後、この塗膜をパターン露光、現像することで着色された画素を形成し、この操作を所望の色相数に合わせて各色ごとに繰り返し行なうことによってカラーフィルタが得られる。このような顔料分散法として、アルカリ可溶性樹脂に光重合性モノマーと光重合開始剤とを併用したネガ型感光性組成物を用いた例が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
一方、近年では、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては更なる高精細化が望まれている。しかしながら、従来の顔料分散系では解像度の更なる向上を図ることは困難であり、顔料が比較的粗大な粒子であるために色ムラが発生する等の問題があり、固体撮像素子(CCD等)のように微細パターンが要求される用途には適さなかった。
上記のような問題に鑑み、顔料に代えて染料を用いる技術が提案されている(例えば、特許文献6参照)。
特開平2−199403号公報 特開平4−76062号公報 特開平5−273411号公報 特開平6−184482号公報 特開平7−140654号公報 特開2005−99488号公報
しかしながら、染料含有の硬化性組成物は、下記(1)〜(3)のような新たな課題を有しており、更なる改善が求められている。すなわち、
(1)硬化性組成物の溶液を調製後、染料又は、染料と他の成分との複合体が徐々に析出する;
(2)染料はアルカリ水溶液への溶解性が低かったり、同一染料同士、又は硬化性組成物中の他の成分と相互作用を示す場合が多いため、硬化部と非硬化部との間で溶解性(現像性)の差がつきにくく、良好なパターンが得られない(パターン形状の悪化)。また、僅かな露光量の差でパターン寸法が大きく変動してしまう(露光ラチチュードの低下);
(3)染料のモル吸光係数(ε)が低い場合には、多量の染料を添加しなければならず、硬化性組成物中の重合性化合物(モノマー)やバインダー、光重合開始剤等の他の成分を相対的に減らさざるを得なくなり、パターン形成に必要な露光量が増大する(低感度化)、等である。
また、硬化性組成物を用いて膜形成するときには、半導体作製用途の場合とは異なり、固体撮像素子用カラーフィルタの作製用途の場合、1.5μm以下の膜厚が要求されるため、硬化性組成物中に多量の色素を添加する必要があり、前記同様の問題を生じる要因ともなる。
本発明は、上記に鑑み成されたものであり、調製後の経時安定性に優れると共に、良好なパターン形成性を有し、露光量変動によるパターンの線幅変動の少ない染料含有ネガ型硬化性組成物、並びに、色相及び解像力に優れ、パターン形状が良好で高い生産性(高いコストパフォーマンス)を有するカラーフィルタ及びその製造方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、特定の染料とオキシム系光重合開始剤との組み合わせが、調製後の経時安定性、形成パターンの良化、安定化に有効であるとの知見を得、かかる知見に基づいて前記課題が達成されるものであり、その具体的手段は以下の通りである。
<1> (A)ヘテロ環アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物、及びアゾメチン系化合物から選択される少なくとも2種の染料と(B)少なくとも1種のオキシム系光重合開始剤と(C)少なくとも1種のラジカル重合性モノマーとを含有する染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<2> 前記少なくとも2種の染料が、含窒素ヘテロ環アゾ系化合物、有機基置換フタロシアニン系化合物、及び含窒素ヘテロ環含有アゾメチン系化合物から選択されることを特徴とする前記<1>に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<3> 前記少なくとも2種の染料が、ピラゾールアゾ系化合物、ピリドンアゾ系化合物、ピリジンアゾ系化合物、ピリミジンアゾ系化合物、含硫黄有機基置換フタロシアニン系化合物、及びピラゾロトリアゾール含有アゾメチン系化合物から選択されることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<4> 前記少なくとも2種の染料が、少なくとも下記(1)〜(3)から選択されるいずれか一つを含むことを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
(1)ピラゾールアゾ系化合物及びピリドンアゾ系化合物の2種
(2)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾールアゾ系化合物の2種
(3)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾロトリアゾール含有アゾメチン系化合物の2種
<5> 前記染料の少なくとも1種が酸性基を含むことを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<6> 前記染料の少なくとも2種が酸性基を含むことを特徴とする前記<1>〜<5>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<7> 前記(B)オキシム系光重合開始剤を含む光重合開始剤の総量と前記(C)ラジカル重合性モノマーの総量との質量比(B/C)が0.25以上0.75以下であることを特徴とする前記<1>〜<6>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<8> 前記(B)オキシム系光重合開始剤の含有量が、全固形分に対して9質量%以上であることを特徴とする前記<1>〜<7>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<9> 前記(B)オキシム系光重合開始剤の含有量が、全固形分に対して12質量%以上であることを特徴とする前記<8>に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<10> 前記(A)染料の含有量が、全固形分に対して40質量%以上であることを特徴とする前記<1>〜<9>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<11> 前記(A)染料の含有量が、全固形分に対して45質量%以上90質量%以下であることを特徴とする前記<10>に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<12> (D)有機溶剤を更に含有することを特徴とする前記<1>〜<11>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<13> オキシム系光重合開始剤以外の他の光重合開始剤を更に含有することを特徴とする前記<1>〜<12>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<14> 樹脂を更に含有することを特徴とする前記<1>〜<13>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<15> 界面活性剤を更に含有することを特徴とする前記<1>〜<14>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<16> 前記(D)有機溶剤が、シクロヘキサノン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及び3−エトキシプロピオン酸エチルの少なくとも1種であることを特徴とする前記<12>〜<15>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<17> 前記(D)有機溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び3−エトキシプロピオン酸エチルの少なくとも1種であることを特徴とする前記<16>に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物である。
<18> 前記<1>〜<17>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物を用いてなるカラーフィルタである。
<19> 支持体上に2色以上の着色領域を有するカラーフィルタであって、
前記着色領域の少なくとも2色が、少なくとも下記(1)〜(3)から選択されるいずれか一つを含むことを特徴とする前記<18>に記載のカラーフィルタである。
(1)ピラゾールアゾ系化合物及びピリドンアゾ系化合物の2種
(2)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾールアゾ系化合物の2種
(3)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾロトリアゾール含有アゾメチン系化合物の2種
<20> 前記<1>〜<17>のいずれか一つに記載の染料含有ネガ型硬化性組成物を支持体上に塗布後、マスクを通して露光し、現像してパターンを形成する工程を含むカラーフィルタの製造方法である。
前記カラーフィルタの製造方法は、前記工程を1回もしくは複数回設け、1色又は多色の着色領域を形成することによりカラーフィルタを作製することができる。
本発明によれば、調製後において不溶物の析出が低減され経時安定性に優れると共に、良好なパターン形成性を有し、露光量変動によるパターンの線幅変動の少ない染料含有ネガ型硬化性組成物、並びに、色相及び解像力に優れ、パターン形状が良好で高い生産性(高いコストパフォーマンス)を有するカラーフィルタ及びその製造方法を提供すること
以下、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物について詳細に説明すると共に、該染料含有ネガ型硬化性組成物を用いたカラーフィルタ及びその製造方法についても詳述することとする。
《染料含有ネガ型硬化性組成物》
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物(以下、「本発明の組成物」という場合がある。)は、少なくとも、(A)ヘテロ環アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物、及びアゾメチン系化合物から選択される少なくとも2種の染料と、(B)少なくとも1種のオキシム系光重合開始剤(以下、「本発明に係る開始剤」という場合がある。)と、(C)少なくとも1種のラジカル重合性モノマーとを含んでなり、好ましくは(D)少なくとも1種の有機溶剤を含んでなり、必要に応じて、樹脂(バインダー)、架橋剤、感光剤、増感剤、光酸発生剤、界面活性剤等の(E)他の成分を用いて構成することができる。
(A)染料
本発明の組成物は、染料(有機溶剤可溶性染料を含む)として、ヘテロ環アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物、及びアゾメチン系化合物から選択される少なくとも2種を含有する。これらの染料は、後述のオキシム系光重合開始剤と組み合わせることで、調製後の経時安定性、良好なパターン形成性を示す点で有効である。
−ヘテロ環アゾ系化合物−
ヘテロ環アゾ系化合物は、ヘテロ環にアゾ基(−N=N−)が直結した化合物である。
ここで、ヘテロ環とは、環内にヘテロ原子(例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子)を持つものである。飽和環及び不飽和環のいずれであってもよいが、不飽和環であることが好ましい。また、単環及び縮合環のいずれでもよく、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。
ヘテロ環の具体例としては、フラン、ピロール、ピラゾール、ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、ピラン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、ピリドン、イソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソチアゾールなどが挙げられる。これらの中では、環内に窒素原子を含有するヘテロ環(含窒素ヘテロ環)が好ましく、その中でもピラゾール、ピリドン、ピリジン、ピリミジンが好ましい。
また、ヘテロ環アゾ系化合物の任意の位置に酸基を含有することが好ましい。ここで、酸基とは、アルカリ性水溶液に対して解離可能な官能基であれば種類を問わないが、具体的には、スルホン酸、カルボン酸、フェノール性水酸基、スルホンアミド、リン酸などが挙げられる。また、これらの酸基が2価以上の金属の塩となっていてもよく、その際の金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、銅、コバルト、鉄などが挙げられる。
前記ヘテロ環アゾ系化合物としては、1)アゾ基の一方の結合手に直結したヘテロ環がピラゾール環であり、アゾ基の他方の結合手にもヘテロ環が直結しており、構造中の任意の位置に酸基を有する化合物が好ましく、更には、
2)アゾ基の一方の結合手に直結したヘテロ環がピラゾール環であり、アゾ基の他方の結合手に直結したヘテロ環がピリジン環であり、構造中の任意の位置にカルボン酸及び/又はスルホンアミドを有する化合物、
3)アゾ基の一方の結合手に直結したヘテロ環がピラゾール環であり、アゾ基の他方の結合手に直結したヘテロ環がピリミジン環であり、構造中の任意の位置にカルボン酸及び/又はスルホンアミドを有する化合物、
が好ましい。
以下、ヘテロ環アゾ系化合物の具体例(例示化合物A1−1〜A1−24、A2−1〜A2−24、A3−1〜A3−24)を示す。但し、本発明においては、これら具体例に限定されるものではない。
Figure 2007293127
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−フタロシアニン系化合物−
フタロシアニン系化合物は、一般に下記一般式1で表される化合物である。
一般式1:
Figure 2007293127
前記一般式1において、Mは、金属類を表し、該金属類としては、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、及びFe等、並びにAlCl、InCl、FeCl、TiCl、SnCl、SiCl、GeCl等の金属塩化物、TiO,VO等の金属酸化物、及びSi(OH)等の金属水酸化物が含まれる。Mとしては、Zn、Pd、Cu、Ni、Co、又はVOが好ましく、更に好ましくはZn、Cu、Co、又はVOであり、最も好ましくはCuである。
、Z、Z、及びZは、各々独立に、炭素原子を含む6員環を形成するために必要な原子群を表す。該6員環は、飽和環であっても不飽和環であってもよく、窒素原子等を含有するヘテロ環であってもよく、無置換であっても置換基を有していてもよく、更に他の5員若しくは6員の環が縮合していてもよく、縮環した環がさらに置換基を有していてもよい。具体的には、ベンゼン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、ピリジン環、ナフタレン環などが含まれる。
101、R102、R103、及びR104は、各々独立に、後述する置換基を表す。本発明においては、複数のR101〜R104で表される置換基のうち少なくとも1つが、後述する有機基であることが好ましい。さらに、該有機基としては、硫黄原子を含有する有機基(含硫黄有機基)が好ましい。
n1、n2、n3、及びn4は、各々独立に、0〜4の整数を表す。n1〜n4の値の総和は1以上であることが好ましく、より好ましくは2以上である。
また、フタロシアニン系化合物には、構造中の任意の位置に酸基を有することが好ましい。酸基とは、アルカリ性水溶液に対して解離可能な官能基であれば種類を問わないが、具体的な例としては、スルホン酸、カルボン酸、フェノール性水酸基、スルホンアミド、リン酸などが挙げられる。
また、これらの酸基は、2価以上の金属の塩となっていてもよく、その際の金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、銅、コバルト、鉄などが挙げられる。
フタロシアニン系化合物としては、以下に示すいずれかの場合が好ましい。
1)MがCuであり、Z、Z、Z、及びZが形成する6員環がベンゼン環であり、複数のR101〜R104のうち少なくとも1つが含硫黄有機基である化合物、
2)MがCuであり、Z、Z、Z、及びZが形成する6員環がベンゼン環及び/又はピリジン環であり、複数のR101〜R104のうち少なくとも1つがハロゲン原子又は含硫黄有機基である化合物、である。更には、
3)MがCuであり、Z、Z、Z、及びZが形成する6員環がベンゼン環であり、複数のR101〜R104のうち少なくとも1つが−SR(Rは後述する有機基)であり、該有機基Rの任意の位置に酸基を含有する化合物、
4)MがCuであり、Z、Z、Z、及びZが形成する6員環がベンゼン環及び/又はピリジン環であり、複数のR101〜R104のうち少なくとも1つがハロゲン原子又はスルホンアミド基である化合物、が好ましい。
以下、フタロシアニン系化合物の具体例(例示化合物A4−1〜A4−19)を示す。但し、本発明においては、これらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2007293127
Figure 2007293127
Figure 2007293127
Figure 2007293127
下記の具体例(A5−1〜A5−38)においては、環A1、環A2、環A3、及び環A4は、各々独立にベンゼン環又はピリジン環を表す。ピリジン環の場合は、その縮環方向によりNの位置が異なる位置異性体が存在する。また、置換基の置換位置が異なる異性体もそれぞれに存在する。
Figure 2007293127
Figure 2007293127
−アゾメチン系化合物−
アゾメチン系化合物とは、分子内にアゾメチン基〔RaC(Rb)=N−〕を有する化合物をさす。ここで、Ra、Rbは、任意の有機基を表す。
アゾメチン系化合物としては、ヘテロ環を含むものが好ましい。ヘテロ環としては、既述のヘテロ環アゾ系化合物におけるヘテロ環と同様のものが挙げられる。これらの中では、環内に窒素原子を含有するヘテロ環(含窒素ヘテロ環)が好ましい。
また、本発明においては、既述のヘテロ環が複数縮環した構造を有するものが好ましい。この中でも特に、ピラゾール、ピラゾリン、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾールで選択されるヘテロ環が2つ縮環した構造が好ましい。
また、アゾメチン系化合物には、構造中の任意の位置に酸基を有することが好ましい。酸基とは、アルカリ性水溶液に対して解離可能な官能基であれば種類を問わないが、具体的には、スルホン酸、カルボン酸、フェノール性水酸基、スルホンアミド、リン酸などが挙げられる。また、酸基が2価以上の金属の塩となっていてもよく、その際の金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、銅、コバルト、鉄などが挙げられる。
アゾメチン系化合物としては、1)ピラゾリンとトリアゾールとが縮環した構造を有し、アゾメチン基の窒素原子に芳香環が置換しており、構造中の任意の位置に酸基を有する化合物が好ましく、更には、
2)以下に示すピラゾリンと1,2,4−トリアゾールとが縮環した構造〔左側から、7H−ピラゾロ[1,5−b][1,2,4]トリアゾール又は7H−ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアゾール〕を有し、アゾメチン基の窒素原子に置換した芳香環がキノリン骨格であり、構造中の任意の位置にカルボン酸及び/又はスルホンアミドを有する化合物、が好ましい。
Figure 2007293127
以下、アゾメチン系化合物の具体例(例示化合物A6−1〜A6−28)を示す。但し、本発明においては、これらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2007293127
Figure 2007293127
Figure 2007293127
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−置換基の説明−
本明細書中の「置換基」について説明する。
本明細書において、「置換基」とは、無機、有機を問わず任意の基を表し、具体的には、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、アルキル基(直鎖状、分岐状、環状を含む。)、アルケニル基(直鎖状、分岐状、環状を含む。)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、ホルミル基又は、下記群(A)から選択される1種の部分構造とアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、及びヘテロ環基から選択される1種の部分構造とを任意に組み合わせた基が挙げられる。
群(A):エーテル基、アミノ基、チオエーテル基、ケトン基、エステル基、アミド基、ウレタン基〔カルバモイル基 −O−CO−N(R)−〕、ウレア基〔−N(R)−CO−N(R)−〕、スルフィニル基〔−SO−〕、スルホニル基〔−SO−〕、スルホン酸エステル基〔−SO−O−〕、スルホンアミド基〔−SO−N(R)−〕、イミド基〔−CO−N(R)−CO−〕、スルホニルアミド基〔−SO−N(R)−CO−〕、ジスルホニルイミド基〔−SO−N(R)−SO−〕
前記群(A)中の窒素原子に結合しているRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、又はヘテロ環基のいずれかを表す。
前記「置換基」において、アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状いずれであってもよい。環状の場合は、単環、多環のいずれでもよい。アルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などが挙げられる。また、これらアルキル基の任意の位置にさらに置換基を有していてもよく、さらなる置換基には上記のアルキル基自身を含め、上記の「置換基」の全てが含まれる。また、環状のアルキル基の場合は、環を構成する炭素−炭素結合の任意の位置に、上述の群(A)から選択される部分構造が挿入されていてもよい。
前記「置換基」において、アルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状いずれであってもよい。環状の場合は、単環、多環のいずれでもよい。アルケニル基としては、炭素数1〜30のアルケニル基が好ましく、具体的には、ビニル基、アリル基、1−メチルビニル基、3−ブテン−1−イル基、シクロペンタン−2−エン−1−イル基、シクロヘキサン−2−エン−1−イル基、シクロヘキサン−1−エン−1−イル基などが挙げられる。また、これらアルケニル基の任意の位置にさらに置換基を有していてもよく、さらなる置換基には上記の「置換基」の全てが含まれる。また、環状のアルケニル基の場合は、環を構成する炭素−炭素結合の任意の位置に、上述の群(A)から選択される部分構造が挿入されていてもよい。
前記「置換基」において、アルキニル基は、エチニル基であるが、エチニル基の水素原子に置き換えて置換基を有していてもよい。ここでの置換基としては、上記の「置換基」の全てが含まれる。
前記「置換基」において、アリール基は、芳香環であれば単環、縮合環のいずれであってもよく、炭素数6〜20のアリール基が好ましい。具体的には、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基などが挙げられる。また、これらアリール基の任意の位置にさらに置換基を有していてもよく、さらなる置換基としては、上記の「置換基」の全てが含まれる。
前記「置換基」において、ヘテロ環基は、環内にヘテロ原子(例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子)を持つものであり、飽和環であっても不飽和環であってもよく、単環であっても縮合環であってもよい。例えば、テトラヒドロフラニル基、ジヒドロフラニル基、ジヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジヒドロピラニル基、オキソカニル基、ジオキサニル基、テトラヒドロチオフェニル基、ヂチアニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、テトラヒドロピリジニル基、ピペラジニル基、ホモピペラジニル基、ピペリジニル基、ピロリル基、フリル基、チオフェニル基、ベンゾピロリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ピラゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ピリジル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、アクリジニル基、フェナンスリジニル基、フタラジニル基、カルバゾリル基、ウラシル基、ジチオウラシル基、カルボリニル基、プリニル基、チアジアゾリル基等を挙げることができる。また、これらヘテロ環基の任意の位置にさらに置換基を有していてもよく、さらなる置換基としては、上記の「置換基」の全てが含まれる。
また、上述した「有機基」とは、上記の「置換基」のうち、少なくとも炭素原子を含むものをさす。
上記において、前記フタロシアニン系化合物中のR101〜R104で表される有機基としては、含硫黄有機基が好ましく、更には、置換基を有していてもよい、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホンアミド基が好ましい。また、前記アゾメチン系化合物中のRa、Rbで表される有機基としては、Ra、Rbが一緒になって含窒素ヘテロ環を形成していることが好ましい。
−他の染料−
次に、本発明の組成物に含有できる上記以外の他の染料について説明する。
更に含んでもよい他の染料(有機溶剤可溶性染料を含む)としては、特に制限はなく、従来よりカラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報等に記載の色素が使用できる。
化学構造としては、上記以外のアゾ系染料及び、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、ベンジリデン系、オキソノール系、フェノチアジン系、上記以外のアゾメチン系、キサンテン系、上記以外のフタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、アンスラピリドン系、等の色素が挙げられる。
水又はアルカリ現像を行なうレジスト系に構成する場合には、現像により染料を完全に除去するという点で、酸性染料及びその誘導体の少なくとも一種が好適に使用できる場合がある。その他、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、及びこれらの誘導体等の中から適宜少なくとも一種を選択して使用することも有用である。
以下、酸性染料及びその誘導体について説明する。酸性染料は、スルホン酸やカルボン酸やフェノール性水酸基等の酸性基を有する色素であれば、特に制限されものではないが、組成物の調製や現像処理に用いる有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩基性化合物との塩形成性、吸光度、硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とされる性能の全てを考慮して選択される。
前記酸性染料の具体例、好ましい例としては、特開2005−227722号公報に記載の染料が挙げられるが、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
酸性染料は、組成物の構成成分として含有する際、調製に用いる有機溶剤に対する溶解性が不充分な場合があるため、酸性染料の誘導体として使用した方がよい場合がある。
この酸性染料の誘導体としては、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有する酸性染料の無機塩、酸性染料と含窒素化合物との塩、酸性染料のスルホンアミド体等を使用することができる。調製される組成物の溶液中において溶解可能なものであれば特に限定されないが、有機溶剤や現像処理時に用いる現像液に対する溶解性、吸光度、組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等の必要とする性能の全てを考慮して選択される。
上記の酸性染料と含窒素化合物との塩について説明する。酸性染料と含窒素化合物とで塩形成する方法は、酸性染料の溶解性改良(有機溶剤への溶解性付与)や耐熱性及び耐光性改良に効果的な場合がある。
酸性染料と塩を形成する含窒素化合物、及び酸性染料とアミド結合を形成して酸性染料のスルホンアミド体を得る含窒素化合物は、塩又はアミド化合物の、調製時や現像処理時に用いる有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、染料の吸光度・色価、染料含有ネガ型硬化性組成物中の他の成分との相互作用、着色剤としての耐熱性及び耐光性等の全てを勘案して選択される。吸光度・色価の観点のみで選択する場合、前記含窒素化合物はできるだけ分子量の低いものが好ましく、特に分子量300以下であるものが好ましく、分子量280以下であるものがより好ましく、分子量250以下であるものが特に好ましい。
以下、前記含窒素化合物の具体例を挙げる。但し、本発明においてはこれらに限定されるものではない。なお、下記化合物において「−NH−基」を有しないものはアミド結合を形成する含窒素化合物ではない。
Figure 2007293127
Figure 2007293127
酸性染料と含窒素化合物との塩における含窒素化合物/酸性染料のモル比(以下、「n」とする。)について説明する。モル比nは、酸性染料分子と対イオンであるアミン化合物とのモル比率を決定する値であり、酸性染料−アミン化合物の塩形成条件によって自由に選択することができる。具体的には、nは実用上の多くは酸性染料中の酸の官能基数のうち0<n≦10を満たす数値であり、有機溶剤や現像液に対する溶解性、塩形成性、吸光度、染料含有ネガ型硬化性組成物中の他の成分との相互作用、耐光性、耐熱性等、必要とする性能の全てを考慮して選択することができる。吸光度のみの観点で選択する場合、前記nは0<n≦4.5を満たす数値が好ましく、0<n≦4を満たす数値がより好ましく、0<n≦3.5を満たす数値が特に好ましい。
なお、本発明に必須の染料又は/及びその他の染料は、その構造中に少なくとも1つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有していてもよい。また、上記有機溶剤可溶染料が樹脂に結合していてもよい。
染料の染料含有ネガ型硬化性組成物中における全固形成分に占める濃度としては、染料の種類により異なるが、通常0.5〜97質量%であり、40〜95質量%が好ましく、45〜90質量%が特に好ましい。
(B)オキシム系光重合開始剤
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物は、オキシム系光重合開始剤(本発明に係る開始剤)の少なくとも一種を含有する。このオキシム系光重合開始剤は、染料含有ネガ型硬化性組成物をネガ型に構成する場合に、後述のラジカル重合性モノマーと共に含有して重合硬化させ得るものである。
オキシム系光重合開始剤としては、例えば、特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、WO2005−080337号公報、特開2001−235858号公報、特表2002−519732号公報、特表2004−534797号公報、WO2004−050653号公報等に記載の化合物が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
オキシム系光重合開始剤の具体例としては、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、1−(4−メチルスルファニル−フェニル)−ブタン−1,2−ブタン−2−オキシム−O−アセタート、1−(4−メチルスルファニル−フェニル)−ブタン−1−オンオキシム−O−アセタート、ヒドロキシイミノ−(4−メチルスルファニル−フェニル)−酢酸エチルエステル−O−アセタート、ヒドロキシイミノ−(4−メチルスルファニル−フェニル)−酢酸エチルエステル−O−ベンゾアート、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノンを好適に挙げることができる。
上記の中でも、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノンが特に好ましい。
オキシム系光重合開始剤は、化合物構造上、下記(A)、(B)の異性体が存在するが、異性体の混合物として用いても、一方の異性体のみを用いてもよい。
Figure 2007293127
前記(A)、(B)中、R、Rは、上記の「置換基」を表し、Rは上記の有機基を表す。但し、R、Rは、同時に水素原子を表すことはない。
また、本発明においては、オキシム系光重合開始剤を2種以上、任意の質量比で混合して用いてもよい。
次に、オキシム系光重合開始剤と共に併用することが可能な他の光重合開始剤について説明する。
他の光重合開始剤としては、重合性基を有するモノマーを重合反応させ得るものであれば特に限定されないが、特性、開始効率、吸収波長、入手性、コスト等の観点で選ばれることが好ましい。
他の光重合開始剤としては、(トリ)ハロメチルトリアジン系化合物、α−アミノケトン系化合物、アシルホスフィン(オキシド)系化合物が好適である。
前記(トリ)ハロメチルトリアジン系化合物としては、例えば、ハロメチル−s−トリアジン系化合物として、特公昭59−1281号公報に記載のビニル−ハロメチル−s−トリアジン化合物、特開昭53−133428号公報に記載の2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−ハロメチル−s−トリアジン化合物及び4−(p−アミノフェニル)−2,6−ジ−ハロメチル−s−トリアジン化合物、等が挙げられる。
その他の具体例として、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−s−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−メトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−〔4−(2−ブトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−5−メチル−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(5−メトキシ−ナフト−1−イル)
−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、
2−(6−エトキシ−ナフト−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,5−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−メチル−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N,N−ジ(フェニル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(p−N−クロロエチルカルボニルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔p−N−(p−メトキシフェニル)カルボニルアミノフェニル〕2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−フロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−〔o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔o−フロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−ブロモ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−〔m−クロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
4−〔m−フロロ−p−N,N−ジ(クロロエチル)アミノフェニル〕−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フロロ−p−N−エトキシカルボニルメチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフ
ェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(m−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−ブロモ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−クロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−(o−フロロ−p−N−クロロエチルアミノフェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、等が挙げられる。
上記以外に、みどり化学社製のTAZシリーズ(例えば、TAZ−107、TAZ−110、TAZ−104、TAZ−109、TAZ−140、TAZ−204、TAZ−113、TAZ−123等)が挙げられる。
前記α−アミノケトン系化合物としては、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュアシリーズ(例えば、イルガキュア907、イルガキュア369)、2−メチル−1−フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(ヘキシル)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−エチル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等が挙げられる。
前記アシルホスフィン(オキシド)系化合物としては、特に限定されないが、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア819、ダロキュア4265、ダロキュアTPO、等が挙げられる。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物には、上記の光重合開始剤以外に、他の公知の光重合開始剤を使用することができる。例えば、米国特許第2,367,660号明細書に記載のビシナールポリケトルアルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,367,670号明細書に記載のα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,828号明細書に記載のアシロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明細書に記載のトリアリルイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチール−s−トリアジン系化合物等を挙げることができる。
具体的には、ハロメチルオキサジアゾール化合物及びハロメチル−s−トリアジン化合物から選択される少なくとも一つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、等が挙げられる。
ハロメチルオキサジアゾール化合物である活性ハロゲン化合物としては、特公昭57−6096号公報に記載の2−ハロメチル−5−ビニル−1,3,4−オキサジアゾール化合物等や、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−
トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、等が挙げられる。
また、PANCHIM社製のTシリーズも有効であり、例えば、T−OMS、T−BMP、T−R、T−B等が挙げられる。また、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュアシリーズも有効であり、例えば、イルガキュア651、イルガキュア184、イルガキュア500、イルガキュア1000、イルガキュア149、イルガキュア261、ダロキュア1173等が挙げられる。
これら以外に、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−(o−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、ベンゾインイソプロピルエーテル、等も有用に用いられる。
これらの光重合開始剤には、増感剤や光安定剤を併用することができる。具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フルオレノン、9−アントロン、2−ブロモ−9−アントロン、2−エチル−9−アントロン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−t−ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノン、キサントン、2−メチルキサントン、2−メトキシキサントン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、ジベンザルアセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケトン、p−(ジメチルアミノ)フェニル−p−メチルスチリルケトン、ベンゾフェノン、p−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(又はミヒラーケトン)、p−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾアントロン等や、特公昭51−48516号公報の記載のベンゾチアゾール系化合物等、チヌビン1130、同400、等が挙げられる
なお、本発明に必須のオキシム系光重合開始剤又は/及び他の光重合開始剤は、その構造中に少なくとも1つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合や、パーフルオロアルキル構造やシロキサン構造などの、少なくとも1つの界面活性機能を有する基を有していてもよい。また、これら開始剤が樹脂に結合していてもよい。
光重合開始剤の染料含有ネガ型硬化性組成物中における総量は、通常、該組成物の全固形分に対して5質量%以上である。さらに、全固形分に対して9質量%以上が好ましく、12質量%以上であることがより好ましい。また、該総量の上限値は通常40質量%であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。
前記総量のうち、本発明の効果の観点から、本発明に係る開始剤(オキシム系光重合開始剤)の含有割合としては、100〜20質量%が好ましく、100〜30質量%がより好ましい。
また、染料含有ネガ型硬化性組成物中においては、(B)オキシム系光重合開始剤を含む光重合開始剤の総量と後述の(C)ラジカル重合性モノマーの総量との質量比(B/C)は、通常0.1以上1以下であり、中でも、0.25以上0.75以下が好ましく、0.3以上0.70以下がより好ましい。質量比(B/C)が前記範囲内であると、重合反応が良好に行なえ、重合率は大きくなるが分子量が低くなって膜強度が弱くなることもない。
本発明においては、上記のうちピラゾールアゾ系化合物およびピリドンアゾ系化合物の2種、含硫黄有機基置換フタロシアニンおよびピラゾールアゾ系化合物の2種、または、含硫黄有機基置換フタロシアニンおよびピラゾロトリアゾール含有アゾメチン系化合物の2種(染料)とオキシム系光重合開始剤との組み合わせが好ましい。
上記の光重合開始剤と共にさらに、熱重合防止剤を加えておくことが好ましく、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。
(C)ラジカル重合性モノマー
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物は、ラジカル重合性モノマーの少なくとも一種を含有する。ラジカル重合性モノマーとしては、少なくとも1つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する沸点が常圧下で100℃以上である化合物が好ましい。
その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものが挙げられる。
上記のほか、下記一般式(V−1)、(V−2)のようなカルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーも好適に使用することができる。なお、一般式(V−1)、(V−2)において、T又はGがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がR、X及びWに結合する。
Figure 2007293127
前記一般式(V−1)において、nは0〜14であり、mは1〜8である。前記一般式(V−2)において、Wは一般式(V−1)と同義のR又はXであり、6個のWのうち、3個以上のWがRである。pは0〜14であり、qは1〜8である。一分子内に複数存在するR、X、T、Gは、各々同一であっても、異なっていてもよい。
前記一般式(V−1)、(V−2)で表されるラジカル重合性モノマーのうち、具体的には下記具体例(例示化合物M−1〜M−12)が好適に挙げられ、中でも、例示化合物M−2、M−3、及びM−5が好ましい。
Figure 2007293127
Figure 2007293127
Figure 2007293127
Figure 2007293127
ラジカル重合性モノマーの染料含有ネガ型硬化性組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分中、固形分比で、20質量%以上含有することが好ましく、30質量%以上含有することがさらに好ましく、35質量%以上含有することが最も好ましい。
(D)有機溶剤
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を調製する際に一般に有機溶剤(本明細書において単に「溶剤」ともいう)を用いることができる。溶剤は、各成分の溶解性や染料含有ネガ型硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特に限定されないが、特に染料、アルカリ可溶性バインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
前記有機溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、等;
3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等の3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、等;2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等の2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、等;ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、等;
ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、等が好ましい。
これらのうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等がより好ましい。
上記のうち、各成分の溶解性、調製後の粘度の点で、シクロヘキサノン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及び3−エトキシプロピオン酸エチルから1種もしくは2種以上を選択して構成された態様が好ましく、更には、液経時安定性、塗布性の点で、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び3−エトキシプロピオン酸エチルから1種もしくは2種以上を選択して構成された態様がより好ましい。
(E)他の成分
〜樹脂(バインダー)〜
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物は、さらに樹脂(バインダー)を用いてもよい。前記樹脂は、アルカリ可溶性、アルカリ不溶性の如何を問わず、公知のものから適宜選択することができる。
前記樹脂としては、アルカリ可溶性の樹脂(以下、アルカリ可溶性バインダーと称する。)が好適である。以下、アルカリ可溶性バインダーについて説明する。
アルカリ可溶性バインダーは、アルカリ可溶性であれば特に限定はないが、耐熱性、現像性、入手性等の観点から選ばれることが好ましい。
アルカリ可溶性バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
上記のほか、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニールピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、等も有用である。
また、親水性を有するモノマーを共重合してもよく、この例としては、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2級または3級のアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、分岐または直鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐または直鎖のブチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
その他、前記親水性を有するモノマーとして、テトラヒドロフルフリル基、燐酸部位、燐酸エステル部位、4級アンモニウム塩の部位、エチレンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン酸基およびその塩、モルホリノエチル基等を含んでなるモノマー等も有用である。
また、架橋効率を向上させる観点から、重合性基を側鎖に有してもよく、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有するポリマー等も有用である。以下、これら重合性基を含有するポリマーの例を示すが、COOH基、OH基、アンモニウム基等のアルカリ可溶性基と炭素間不飽和結合が含まれるものであればこれらに限定されない。
具体例として、OH基を有する例えば2−ヒドロキシエチルアクリレートと、COOH基を含有する例えばメタクリル酸と、これらと共重合可能なアクリル系若しくはビニル系化合物等のモノマーとの共重合体に、OH基に対し反応性を有するエポキシ環と炭素間不飽和結合基を有する化合物(例えばグリシジルアクリレートなどの化合物)を反応させて得られる化合物、等を使用できる。
OH基と反応性を有するものとしてはエポキシ環のほか、酸無水物、イソシアネート基、アクリロイル基を有する化合物も使用できる。また、特開平6−102669号公報、特開平6−1938号公報に記載のエポキシ環を有する化合物にアクリル酸のような不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物に、飽和若しくは不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる反応物も使用できる。
COOH基のようなアルカリ可溶化基と炭素間不飽和基とを併せ持つ化合物として、例えば、ダイヤナールNRシリーズ(三菱レイヨン(株)製);Photomer 6173(COOH基含有Polyurethane acrylic oligomer、Diamond Shamrock Co.Ltd.製);ビスコートR−264、KSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業(株)製);サイクロマーPシリーズ、プラクセルCF200シリーズ(いずれもダイセル化学工業(株)製);Ebecryl3800(ダイセルユーシービー(株)製)、などが挙げられる。
樹脂(バインダー)を含有する場合、該樹脂の染料含有ネガ型硬化性組成物中における含有量としては、組成物の全固形分に対し、通常0.5〜90質量%である。
〜界面活性剤〜
本発明の組成物は、さらに界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤は公知の界面活性剤から目的等に応じて選択することができる。
界面活性剤として好ましいものは、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。
尚、界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
これらの界面活性剤として、例えば、特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書に記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えば、エフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示す公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することができる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の染料含有ネガ型硬化性組成物中における含有量としては、組成物の全質量に対し、0.0001〜5質量%が好ましく、0.001〜1質量%がより好ましい。
〜架橋剤〜
本発明においては、補足的に架橋剤を用いて更に高度に硬化させた膜を得ることも可能である。以下、架橋剤について説明する。
本発明において使用可能な架橋剤としては、架橋反応により膜硬化を行なえるものであれば特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物またはウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
前記(a)エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、かつ架橋性を有するものであればいずれであってもよく、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物、ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
前記架橋剤(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が置換している数としては、メラミン化合物の場合2〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は2〜4であるが、好ましくはメラミン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
以下、前記(b)のメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物およびウレア化合物を総じて、(b)に係る化合物(メチロール基含有化合物、アルコキシメチル基含有化合物、またはアシロキシメチル基含有化合物)という。
前記(b)に係るメチロール基含有化合物は、(b)に係るアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)に係るアシロキシメチル基含有化合物は、(b)に係るメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することにより得られる。
以下、前記置換基を有する(b)に係る化合物の具体例を挙げる。
前記メラミン化合物として、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物として、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物などが挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物またはその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物として、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
これら(b)に係る化合物は、単独で使用してもよく、組合わせて使用してもよい。
前記架橋剤(c)、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、およびアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物またはヒドロキシアントラセン化合物は、前記架橋剤(b)の場合と同様、熱架橋により上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるものである。以下、これら化合物を総じて、(c)に係る化合物(メチロール基含有化合物、アルコキシメチル基含有化合物、またはアシロキシメチル基含有化合物)ということがある。
前記架橋剤(c)に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基またはアルコキシメチル基の数としては、一分子当り最低2個必要であり、熱架橋性および保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位,4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位、パラ位が全て置換されている化合物が好ましい。前記フェノール化合物の3位または5位は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記ナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記(c)に係るメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位(2位または4位)が水素原子である化合物を原料に用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
前記(c)に係るアルコキシメチル基含有化合物は、(c)に係るメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)に係るアシロキシメチル基含有化合物は、(c)に係るメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
架橋剤(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位またはパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾールの各異性体、2,3−キシレノ−ル、2,5−キシレノ−ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類、4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
前記架橋剤(c)の具体例としては、フェノール化合物またはナフトール化合物として、例えば、トリメチロールフェノール、トリ(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリ(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2,6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラメトキシメチルビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、テトラメトキシメチル−4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサメトキシメチル体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビスヒドロキシメチルナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1,6−ジヒドロキシメチル−2,7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられる。
また、アシロキシメチル基含有化合物として、例えば、前記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部または全部アシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
これらの化合物の中で好ましいものとしては、トリメチロールフェノール、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)のヘキサメチロール体またはそれらのメチロール基がアルコキシメチル基およびメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
これら(c)に係る化合物は、単独で使用してもよく、組合わせて使用してもよい。
本発明においては、架橋剤を必ずしも含有する必要はない。架橋剤を含有する場合は、前記架橋剤(a)〜(c)の染料含有ネガ型硬化性組成物中における総含有量は、素材により異なるが、組成物の全固形分(質量)に対して、1〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。
〜各種添加物〜
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物には、必要に応じて、各種添加物、例えば充填剤、上記以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、遷移金属錯体等を配合することができる。
前記各種添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の結着樹脂以外の高分子化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;およびポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物には、可視光領域におけるモル吸光係数εの最大値が前記染料のモル吸光係数εよりも小さい遷移金属錯体を用いることができる。この遷移金属錯体は、遷移金属原子あるいは遷移金属イオンを中心にして陰性、中性あるいは陽性の単座配位子または多座配位子が配位したものであり、染料含有ネガ型硬化性組成物及びこれを用いたカラーフィルタの耐光性の向上に効果的である。
遷移金属錯体は、可視光領域(380〜780nm)におけるモル吸光係数εの最大値が0以上8000以下のものが色の鮮明度の点で好ましい。また、遷移金属錯体として、より好ましくは、上記波長範囲におけるモル吸光係数εの最大値が0以上6000以下であり、更により好ましくは0以上3000以下のものである。
遷移金属錯体の遷移金属原子および遷移金属イオンを構成する遷移金属としては、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、等が挙げられる。
遷移金属錯体の好ましい例としては、遷移金属が第一系列(すなわち長周期表の第4周期;以下同様。)に属するもの、すなわちスカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)で構成されたものが挙げられる。これらのうちMn、Fe、Co、Ni、Cuが好ましい。
遷移金属錯体の配位子としては、配位子単独では、可視光領域におけるモル吸光係数εの最大値が0以上3000以下であるものが好ましく、εの最大値が0以上2000以下であるものがさらに好ましく、εの最大値が0以上1000以下であるものが特に好ましい。
また、前記遷移金属錯体における配位子1個の分子量は、耐光性能、アルカリ現像性の点で、20以上300未満であることが好ましい。
また、未硬化部のアルカリ溶解性を促進し、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、該組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行なうことができる。
具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物は、液晶表示装置(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD、CMOSなど)等に用いられるカラーフィルタ、エレクトロルミネッセンス用カラーフィルタなどの着色画素形成用として、また、印刷用インキ、インクジェット用インキ、および塗料などの作製用途として、好適に用いることができる。
《カラーフィルタおよびその製造方法》
次に、本発明のカラーフィルタについて、その製造方法を通じて詳述する。
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、既述の本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を用いてカラーフィルタを作製するものである。具体的には、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を支持体上に回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して感放射線性組成物層を形成し、該層を所定のマスクパターンを介して露光し、現像液で現像することによって、ネガ型の着色パターンを形成する(画像形成工程)。また、必要により、形成された着色パターンを加熱および/または露光により硬化する硬化工程を含んでいてもよい。
上記の画像形成工程(および必要により硬化工程)を所望の色相数だけ繰り返すことにより、所望の色相よりなるカラーフィルタを作製することができる。
この際に使用される光もしくは放射線としては、特にg線、h線、i線等の紫外線が好ましい。
本発明のカラーフィルタは、既述の本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を用いてなり、好ましくは、支持体上に2色以上の着色領域(例えば、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色の着色領域)を所望のパターン形状(例えばストライプ状、格子状、デルタ配列状など)にて設けて構成される。本発明のカラーフィルタは、本発明のカラーフィルタの製造方法によって最も好適に作製することができる。
支持体上に2色以上の着色領域を設ける場合、カラーフィルタを構成する着色領域の少なくとも2色が、少なくとも下記(1)〜(3)から選択されるいずれか一つを含む染料含有ネガ型硬化性組成物を用いて形成されている態様が好ましい。
(1)ピラゾールアゾ系化合物及びピリドンアゾ系化合物の2種
(2)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾールアゾ系化合物の2種
(3)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾロトリアゾール含有アゾメチン系化合物の2種
前記(1)〜(3)中の化合物の詳細、好ましい態様についは既述の通りである。
前記支持体としては、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラスおよびこれらに透明導電膜を付着させたものや、撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)等が挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。
また、これらの基板上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止あるいは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
前記現像液としては、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物の未硬化部を溶解する一方、硬化部は溶解しない組成よりなるものであればいかなるものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。ここでの有機溶剤としては、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物を調製する際に使用される前述の有機溶剤が挙げられる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−〔5.4.0〕−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解してなるアルカリ性水溶液が好適である。尚、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合は、一般に、現像後、水で洗浄する。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示素子(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD,CMOSなど)に用いることができ、特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS等に好適である。本発明のカラーフィルタは、例えば、CCDを構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1〜10、比較例1〜5)
1)レジスト溶液の調製
下記組成の化合物を混合して溶解し、レジスト溶液を調製した。
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート …19.20部
(PGMEA)
・乳酸エチル …36.67部
・樹脂(バインダー) …30.51部
〔メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体(モル比=60/20/20)の41%PGMEA溶液〕
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート …12.20部
(光重合性化合物)
・重合禁止剤(p−メトキシフェノール) … 0.0061部
・フッ素系界面活性剤 … 0.83部
(F−475、大日本インキ化学工業(株)製)
・光重合開始剤 … 0.586部
(TAZ−107(トリハロメチルトリアジン系の光重合開始剤)、みどり化学社製)
2)下塗り層付シリコンウエハー基板の作製
6inchシリコンウエハーをオーブン中で200℃のもと30分以上加熱処理した。次いで、このシリコンウエハー上に前記レジスト溶液を乾燥膜厚2μmになるように塗布し、塗布後220℃のオーブン中で1時間加熱乾燥させて下塗り層を形成して、下塗り層付シリコンウエハー基板を得た。
3)染料含有ネガ型硬化性組成物の調製
下記表1に示す成分(量は表1に示す通りである。)を、下記表1に示す有機溶剤に溶解させ、本発明の染料含有ネガ型硬化性組成物N−1〜N−15を調製した。
4)染料含有ネガ型硬化性組成物の露光・現像(画像形成工程)
前記3)で得られた染料含有ネガ型硬化性組成物N−1〜N−15を、各々フィルターを用いて濾過した。濾過後、染料含有ネガ型硬化性組成物N−1〜N−15を、前記2)で得られた別個の下塗り層付シリコンウエハー基板の各下塗り層上に、膜厚が0.8μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、塗設された塗膜を100℃で120秒間加熱処理(プリベーク)した。
次いで、上記で得た塗膜に対して、i線縮小投影露光装置を使用して、365nmの波長で線幅2μmのマスクを通して露光量を100mJずつ変化させて照射した。照射後、60%CD−2000〔富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製〕現像液を用いて23℃,60秒間の条件で現像した。次いで、流水で20秒間リンスした後、スプレー乾燥させて着色フィルタ膜(カラーフィルタ)を得た。画像の形成は、光学顕微鏡及びSEM写真観察により通常の方法で確認した。
5)評価
上記した実施例及び比較例で得た染料含有ネガ型硬化性組成物N−1〜N−15及びカラーフィルタについて、以下に示す方法により、露光量変化による線幅変動率、及び経時による塗布欠陥の増加数の評価を行なった。評価結果を下記表1に示す。
−1.露光量変化による線幅変動率の評価−
2μm幅パターンにおいて、ドットとスペースとの幅が1:1になる露光量を適正露光量(感度)とし、この適正露光量から100mJだけ露光量を増減させた際の線幅変動率を、下記式から算出した。なお、下記式中の「| |」は絶対値を示す。
線幅変動率(%)=
|(適正露光量から100mJずれた際の線幅)−(適正露光量での線幅)|/(適正露光量での線幅)×100
*ここで、適正露光量から100mJだけ増えた場合および減った場合の線幅のうち、適正露光量での線幅からよりずれている方を用いた。線幅変動率は、値が小さいほど良好な性能であることを示す。
−2.経時による塗布欠陥の増加数の評価−
前記3)における調製直後の染料含有ネガ型硬化性組成物N−1〜N−15を、前記2)で得られた下塗り層付シリコンウエハー基板の下塗り層上に、上記と全く同様にして塗布した。そして、この塗膜を光学顕微鏡で観察して穴状や放射状の塗布欠陥の数を数え、6inchのシリコンウエハー1枚に見られる欠陥の数の合計を求めた。次いで、染料含有ネガ型硬化性組成物N−1〜N−15を25℃で2週間保管した後、上記と同様にして塗布、塗布欠陥の数の合計を求めた。続いて、下記式から経時により増加した塗布欠陥の増加数を算出し、染料含有ネガ型硬化性組成物の経時安定性を評価する指標とした。経時安定性は、増加数の値が小さいほど良好であることを示す。
経時による塗布欠陥の増加数(個)=
(2週間経時したときの塗布欠陥の数)−(調製直後の塗布欠陥の数)
Figure 2007293127
前記表1中の各成分の詳細を以下に示す。
(A)染料
実施例の名称の欄は、既述した染料の例示化合物の番号を示す。
比較例の染料H−1〜H−4
・H−1:Valifast Yellow 1101
・H−2:C.I.Acid Red 249
・H−3:Valifast Blue 2620
・H−4:C.I.Acid Red 80
(B)光重合開始剤
B−1:イルガキュアOXE01(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製;本発明に係る開始剤)
B−2:CGI−242(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製;本発明に係る開始剤)
B−3:イルガキュア369(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製;α−アミノケトン系光重合開始剤)
B−4:TAZ−107(みどり化学社製;トリハロメチルトリアジン系光重合開始剤)
B−5:イルガキュア819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製;アシルホスフィン系光重合開始剤)
B−6:2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
(C)ラジカル重合性モノマー
C−1:ラジカル重合性モノマーの既述の例示化合物(M−2)とジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの3:7の混合物
(D)有機溶剤
D−1:シクロヘキサノン
D−2:乳酸エチル
D−3:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
D−4:プロピレングリコールモノメチルエーテル
D−5:3−エトキシプロピオン酸エチル
(E)他の成分
*樹脂(バインダー)
E−1:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])共重合体(重量平均分子量:30000)
*界面活性剤
F−1:フッ素系界面活性剤 F−475(大日本インキ化学工業(株)製)
前記表1に示すように、実施例では、経時による塗布欠陥の増加が少なく、形成したパターンの線幅変動率も小さくパターン形成性に優れていた。これに対し、比較例では、経時に伴なう塗布欠陥の増加が顕著であり、形成したパターンの線幅変動率も大きく、パターン形成性の点でも劣っていた。

Claims (5)

  1. (A)ヘテロ環アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物、及びアゾメチン系化合物から選択される少なくとも2種の染料と(B)少なくとも1種のオキシム系光重合開始剤と(C)少なくとも1種のラジカル重合性モノマーとを含有する染料含有ネガ型硬化性組成物。
  2. 前記少なくとも2種の染料が、含窒素ヘテロ環アゾ系化合物、有機基置換フタロシアニン系化合物、及び含窒素ヘテロ環含有アゾメチン系化合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
  3. 前記少なくとも2種の染料が、少なくとも下記(1)〜(3)から選択されるいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物。
    (1)ピラゾールアゾ系化合物及びピリドンアゾ系化合物の2種
    (2)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾールアゾ系化合物の2種
    (3)含硫黄有機基置換フタロシアニン及びピラゾロトリアゾール含有アゾメチン系化合物の2種
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物を用いてなるカラーフィルタ。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の染料含有ネガ型硬化性組成物を支持体上に塗布後、マスクを通して露光し、現像してパターンを形成する工程を含むカラーフィルタの製造方法。
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