JP2007292184A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

車輪用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007292184A
JP2007292184A JP2006120105A JP2006120105A JP2007292184A JP 2007292184 A JP2007292184 A JP 2007292184A JP 2006120105 A JP2006120105 A JP 2006120105A JP 2006120105 A JP2006120105 A JP 2006120105A JP 2007292184 A JP2007292184 A JP 2007292184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
inner ring
hub
bearing device
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006120105A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Norimatsu
孝幸 乗松
Hiroya Kato
浩也 加藤
Hiroshi Fujimura
啓 藤村
Isao Hirai
功 平井
Kikuo Fukada
貴久夫 深田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2006120105A priority Critical patent/JP2007292184A/ja
Priority to CN2007800149669A priority patent/CN101432540B/zh
Priority to PCT/JP2007/000427 priority patent/WO2007125646A1/ja
Priority to DE112007001017.7T priority patent/DE112007001017B4/de
Publication of JP2007292184A publication Critical patent/JP2007292184A/ja
Priority to US12/254,913 priority patent/US7618196B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)

Abstract

【課題】ハブ輪の内輪嵌合面の耐クリープ性を向上させながら、ハブ輪とこのハブ輪に加締固定される内輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】ハブ輪1の小径段部1bに圧入され、内側転走面5aの大径側に大鍔部5bを有する内輪5が加締部8により固定された車輪用軸受装置において、小径段部1bの端部に環状の凹所13が形成され、この深さbが内輪5の端面5dから5mm以下に設定されると共に、車輪取付フランジ3の基部から小径段部1bに亙って高周波焼入れにより所定の硬化層12が形成され、この硬化層12のインナー側の端部位置Pが、内輪5の面取り部5eの縁部P0から大鍔部5bの高さaに対応する位置までの範囲に設定されているので、嵌合面におけるフレッティング摩耗が抑制されて耐久性が向上すると共に、加締加工に伴う内輪5の大鍔部5bの変形を抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する複列円錐ころ軸受からなる車輪用軸受装置、特に、ハブ輪の内輪嵌合面の耐クリープ性を向上させながら、ハブ輪およびこのハブ輪に加締固定される内輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外輪回転の両方式が一般的に採用されている。この車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
車輪は懸架装置に対して、複列の転がり軸受により回転自在に支承されるが、オフロードカーやトラック等、車体重量が嵩む車両には複列円錐ころ軸受から構成された車輪用軸受装置が使用されている。この車輪用軸受装置は、ハブ輪の表層部分におけるインナー側端から車輪取付フランジの根元部に亙る部分を、高周波焼入れによる硬化層としている(例えば特許文献1参照)。
ここで、硬化層における車輪取付フランジの根元部付近はフランジ剛性を向上させるもので、特に、オフロードカーやトラック等、車体重量が嵩む車両に用いられるような負荷容量の大きな車輪用軸受装置では、車輪取付フランジの剛性向上が望まれており、硬化層はそうした要望を充足させるものである。そして、硬化層における内輪の嵌合部分は、ハブ輪の内輪が嵌合する部分における耐クリープ性の向上のためである。
一方、第3世代の車輪用軸受装置において、内輪回転タイプのものでは、ハブ輪に嵌合される内輪を軸方向に固定する方式として、ハブ輪のインナー側の端部を加締めて固定するものが採用され、従動輪用では主流になりつつある。図3にこの代表的な一例を示す。この車輪用軸受装置は、第3世代と称され、内方部材51と外方部材60、および両部材51、60間に転動自在に収容された複列のボール55、55を備えている。内方部材51は、ハブ輪52と、このハブ輪52に所定のシメシロを介して圧入された内輪53とからなる。
ハブ輪52は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ54を一体に有し、外周に内側転走面52aと、この内側転走面52aから軸方向に延びる小径段部52bが形成されている。そして、外周に内側転走面53aが形成された内輪53が小径段部52bに圧入され、さらに、小径段部52bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部52cにより、ハブ輪52に対して内輪53が軸方向に固定されている。
外方部材60は、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ60bを一体に有し、内周に複列の外側転走面60a、60aが形成されている。そして、それぞれの転走面60a、52aと60a、53a間に複列のボール55、55が収容され、保持器56、56によりこれら複列のボール55、55が転動自在に保持されている。また、外方部材60の端部にはシール57、58が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ここで、ハブ輪52の小径段部52bから車輪取付フランジ54の根元部54aに亙る表層部分に熱処理層59が形成される。図4に示すように、この熱処理層59のインナー側の端部位置Aは、内輪53のインナー側端面53bから8mm以下で、かつ内輪53における内径面の面取り部53cの縁Bよりも中央側とされている。これにより、車輪取付フランジ54の剛性やハブ輪52の小径段部52bの耐クリープ性を向上させながら、内輪53の加締固定を可能とし、かつ加締固定に起因する内輪53の変形や内側転走面53aの変形による寿命低下を防止することができる(例えば特許文献2参照)。
特開平11−51064号公報 特開2006−76346号公報
こうした複列アンギュラ玉軸受で構成された従来の車輪用軸受装置では、モーメント荷重等の荷重が負荷された場合、各転走面52a、53a、60aおよびボール55で荷重を受けることになる。然しながら、複列の円錐ころ軸受で構成された車輪用軸受装置においては、円錐ころを案内する大鍔部にも荷重が負荷されるため、加締加工によって内輪が変形した場合、大鍔部が内側転走面側に変形する、所謂鍔倒れによって円錐ころの適正な案内ができなくなるばかりか、円錐ころとの当りが崩れ、回転トルクが大きくなって燃費に悪影響を及ぼすだけでなく、円錐ころとの接触面圧が高くなって運転中に過大な温度上昇を招来せしめて寿命が低下する恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ハブ輪の内輪嵌合面の耐クリープ性を向上させながら、ハブ輪およびこのハブ輪に加締固定される内輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、ハブ輪と複列の円錐ころ軸受からなる車輪用軸受がユニット化された車輪用軸受装置であって、前記車輪用軸受が、内周にそれぞれ外向きに開いたテーパ状の複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向するテーパ状の内側転走面と、この内側転走面の大径側に円錐ころを案内する大鍔部が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の円錐ころとを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が固定された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジの基部から前記小径段部に亙って高周波焼入れにより所定の硬化層が形成されると共に、この硬化層のインナー側の端部位置が軸線方向で、前記内輪における加締部側の面取り部の縁部から前記大鍔部の根元部に対応する位置までの範囲に設定されている。
このように、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に複列の外側転走面に対向するテーパ状の内側転走面と、この内側転走面の大径側に円錐ころを案内する大鍔部が形成された内輪を備え、この内輪が加締部により固定された第1乃至第3世代構造の車輪用軸受装置において、車輪取付フランジの基部から小径段部に亙って高周波焼入れにより所定の硬化層が形成されると共に、この硬化層のインナー側の端部位置が軸線方向で、内輪における加締部側の面取り部の縁部から大鍔部の根元部に対応する位置までの範囲に設定されているので、内輪の嵌合面におけるフレッティング摩耗が抑制されてハブ輪の耐久性が向上すると共に、ハブ輪における小径段部の端部の拡径量を小さくすることができ、加締加工に伴う内輪の内側転走面および大鍔部の変形を抑制することができる。したがって、円錐ころとの接触面圧を抑えてスムーズな案内を確保し、内輪の耐久性の向上を図ることができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記小径段部の端部に環状の凹所が形成され、この凹所の深さが前記内輪における加締部側の端面から5mm以下に設定されていれば、ハブ輪の強度・剛性を維持しつつ所定の内輪固定力を確保できると共に、塑性変形を容易にし、内輪に発生するフープ応力を抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記面取り部の曲率半径がR1.0〜2.5の範囲に設定されていれば、曲げモーメント荷重が装置に負荷された時、加締部の根元部分に応力集中が起こるのを防止すると共に、加締加工による小径段部の拡径量が大きくなって内輪の外径に過大なフープ応力が発生するのを防止することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪と複列の円錐ころ軸受からなる車輪用軸受がユニット化された車輪用軸受装置であって、前記車輪用軸受が、内周にそれぞれ外向きに開いたテーパ状の複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向するテーパ状の内側転走面と、この内側転走面の大径側に円錐ころを案内する大鍔部が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の円錐ころとを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が固定された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジの基部から前記小径段部に亙って高周波焼入れにより所定の硬化層が形成されると共に、この硬化層のインナー側の端部位置が軸線方向で、前記内輪における加締部側の面取り部の縁部から前記大鍔部の根元部に対応する位置までの範囲に設定されているので、内輪の嵌合面におけるフレッティング摩耗が抑制されてハブ輪の耐久性が向上すると共に、ハブ輪における小径段部の端部の拡径量を小さくすることができ、加締加工に伴う内輪の内側転走面および大鍔部の変形を抑制することができる。したがって、円錐ころとの接触面圧を抑えてスムーズな案内を確保し、内輪の耐久性の向上を図ることができる。
ハブ輪と複列の円錐ころ軸受からなる車輪用軸受がユニット化された車輪用軸受装置であって、前記車輪用軸受が、内周にそれぞれ外向きに開いたテーパ状の複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向するテーパ状の内側転走面と、この内側転走面の大径側に円錐ころを案内する大鍔部が形成された一対の内輪からなる内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の円錐ころとを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が固定された車輪用軸受装置において、前記小径段部の端部に環状の凹所が形成され、この凹所の深さが前記内輪における加締部側の端面から5mm以下に設定されると共に、前記車輪取付フランジの基部から前記小径段部に亙って高周波焼入れにより所定の硬化層が形成され、この硬化層のインナー側の端部位置が軸線方向で、前記内輪における加締部側の面取り部の縁部から前記大鍔部の根元部に対応する位置までの範囲に設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の要部拡大図である。
この車輪用軸受装置は駆動輪側の第2世代構造をなし、ハブ輪1と、このハブ輪1に圧入された車輪用軸受2とからなる。ハブ輪1は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ3を一体に有し、外周に肩部1aを介して軸方向に延びる円筒状の小径段部1bが形成され、内周にはトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)1cが形成されている。また、車輪取付フランジ3の周方向等配位置に車輪を固定するハブボルト3aが植設されている。
車輪用軸受2は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ4bを一体に有し、内周に複列のテーパ状の外側転走面4a、4aが形成された外方部材4と、外周に複列の外側転走面4a、4aに対向するテーパ状の内側転走面5aが形成された一対の内輪5、5と、両転走面間に保持器6を介して転動自在に収容された複列の円錐ころ7、7とを備えている。内輪5の内側転走面5aの大径側には円錐ころ7を案内するための大鍔部5bが形成されると共に、小径側には円錐ころ7の脱落を防止するための小鍔部5cが形成され、一対の内輪5、5の小鍔部5c側の端面(正面側端面)が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの複列の円錐ころ軸受を構成している。
外方部材4および内輪5、5はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、外方部材4は、高炭素クロム鋼に限らず、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼(JIS規格のSC系機械構造用炭素鋼)で形成し、少なくとも複列の外側転走面4a、4aを高周波焼入れによって58〜64HRCの範囲に表面を硬化処理しても良い。
車輪用軸受2は、ハブ輪1の肩部1aにアウター側の内輪5の大端面5dが衝合するように小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入されている。そして、小径段部1bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部8によって所定の予圧が付与された状態で固定されている。これにより、従来のように、ナットの締付トルク等を調整して予圧を管理することなく、長期間に亘って安定した予圧を維持できるセルフリテイン構造を提供することができる。
外方部材4と内輪5、5との間に形成される環状空間の開口部にはシール9、9が装着されている。これらシール9、9は、断面が略L字状に形成されて互いに対向配置された環状のシール板10とスリンガ11とからなる、所謂パックシールを構成している。これらシール9、9により、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。なお、ここでは、駆動輪側の第2世代構造を例示したが、本発明に係る車輪用軸受装置はこれに限らず、例えば、図示はしないが、従動輪側であっても、また、第1世代構造あるいはハブ輪に直接アウター側の内側転走面が形成された第3世代構造であっても良い。
ここで、ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、車輪取付フランジ3の基部となる肩部1aから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さが50〜64HRCの範囲に所定の硬化層12が形成されている。なお、加締部8は鍛造後の表面硬さ25HRC以下の生のままとされている。
この硬化層12は、図2に示すように、インナー側の端部位置Pが、内輪5における面取り部5eの縁部P0から大鍔部5bの高さ(大鍔部5bの根元部)aに対応する位置P1までの範囲に設定されている。これにより、内輪5、5の嵌合面におけるフレッティング摩耗が抑制されてハブ輪1の耐久性が向上すると共に、ハブ輪1における小径段部1bの端部の拡径量を小さくすることができ、加締加工に伴う内輪5の内側転走面5aおよび大鍔部5bの変形を抑制することができる。したがって、円錐ころ7との接触面圧を抑えてスムーズな案内を確保し、内輪5の耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、内輪5における面取り部5eの曲率半径rがR1.0〜2.5の範囲に設定されている。この面取り部5eの曲率半径rを1.0mmよりも小さく設定すると、車両の運転中に曲げモーメント荷重が装置に負荷された時、加締部8の根元部分に応力集中が起こり、微小クラック等の損傷が発生する恐れがあると共に、曲率半径rが2.5mmを超えると、加締加工による小径段部1bの拡径量が大きくなって内輪5の外径に過大なフープ応力が発生する恐れがあるので好ましくない。
さらに、ハブ輪1における小径段部1bの端部には環状の凹所13が形成されている。この凹所13は、内輪5の大端面(インナー側の端面)5dから所定の深さb以下になるように形成されている。本出願人が実施した加締試験では、凹所13の深さbが大きくなるほど加締め易くなり内輪5の外径に発生するフープ応力も低下するが、b<5mmでは、その効果が小さく顕著な応力低下が見られないと共に、内輪押込み量が不足して所定の内輪固定力が得られないだけでなく、ハブ輪1の強度・剛性の低下に繋がり好ましくない。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪とこのハブ輪に嵌合された内輪を備えた背面合せタイプの複列の円錐ころ軸受で構成され、内輪が揺動加締により固定された第1乃至第3世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図3の要部拡大図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・ハブ輪
1a・・・・・・・・肩部
1b・・・・・・・・小径段部
1c・・・・・・・・セレーション
2・・・・・・・・・車輪用軸受
3・・・・・・・・・車輪取付フランジ
3a・・・・・・・・ハブボルト
4・・・・・・・・・外方部材
4a・・・・・・・・外側転走面
4b・・・・・・・・車体取付フランジ
5・・・・・・・・・内輪
5a・・・・・・・・内側転走面
5b・・・・・・・・大鍔部
5c・・・・・・・・小鍔部
5d・・・・・・・・大端面
5e・・・・・・・・面取り部
6・・・・・・・・・保持器
7・・・・・・・・・円錐ころ
8・・・・・・・・・加締部
9・・・・・・・・・シール
10・・・・・・・・シール板
11・・・・・・・・スリンガ
12・・・・・・・・硬化層
13・・・・・・・・凹所
51・・・・・・・・内方部材
52・・・・・・・・ハブ輪
52a、53a・・・内側転走面
52b・・・・・・・小径段部
52c・・・・・・・加締部
53・・・・・・・・内輪
53b・・・・・・・インナー側の端面
53c・・・・・・・面取り部
54・・・・・・・・車輪取付フランジ
54a・・・・・・・根元部
55・・・・・・・・ボール
56・・・・・・・・保持器
57、58・・・・・シール
59・・・・・・・・熱処理層
60・・・・・・・・外方部材
60a・・・・・・・外側転走面
60b・・・・・・・車体取付フランジ
a・・・・・・・・・大鍔部の高さ
b・・・・・・・・・小径段部の凹所の内輪大端面からの深さ
P・・・・・・・・・硬化層のインナー側の端部位置
P0・・・・・・・・内輪における面取り部の縁部
P1・・・・・・・・大鍔部の高さ
r・・・・・・・・・面取り部の曲率半径

Claims (3)

  1. ハブ輪と複列の円錐ころ軸受からなる車輪用軸受がユニット化された車輪用軸受装置であって、
    前記車輪用軸受が、内周にそれぞれ外向きに開いたテーパ状の複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向するテーパ状の内側転走面と、この内側転走面の大径側に円錐ころを案内する大鍔部が形成された少なくとも一つの内輪からなる内方部材と、
    前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の円錐ころとを備え、
    前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が固定された車輪用軸受装置において、
    前記車輪取付フランジの基部から前記小径段部に亙って高周波焼入れにより所定の硬化層が形成されると共に、この硬化層のインナー側の端部位置が軸線方向で、前記内輪における加締部側の面取り部の縁部から前記大鍔部の根元部に対応する位置までの範囲に設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記小径段部の端部に環状の凹所が形成され、この凹所の深さが、前記内輪における加締部側の端面から5mm以下に設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記面取り部の曲率半径がR1.0〜2.5の範囲に設定されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
JP2006120105A 2006-04-25 2006-04-25 車輪用軸受装置 Pending JP2007292184A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006120105A JP2007292184A (ja) 2006-04-25 2006-04-25 車輪用軸受装置
CN2007800149669A CN101432540B (zh) 2006-04-25 2007-04-19 车轮用轴承装置
PCT/JP2007/000427 WO2007125646A1 (ja) 2006-04-25 2007-04-19 車輪用軸受装置
DE112007001017.7T DE112007001017B4 (de) 2006-04-25 2007-04-19 Radlagervorrichtung
US12/254,913 US7618196B2 (en) 2006-04-25 2008-10-21 Wheel bearing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006120105A JP2007292184A (ja) 2006-04-25 2006-04-25 車輪用軸受装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007292184A true JP2007292184A (ja) 2007-11-08

Family

ID=38762991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006120105A Pending JP2007292184A (ja) 2006-04-25 2006-04-25 車輪用軸受装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2007292184A (ja)
CN (1) CN101432540B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112010002239T5 (de) 2009-06-03 2012-06-14 Ntn Corp. Lagervorrichtung für ein Fahrzeug

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1463230A (zh) * 2001-06-13 2003-12-24 Ntn株式会社 驱动车轮用轴承装置以及其制造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112010002239T5 (de) 2009-06-03 2012-06-14 Ntn Corp. Lagervorrichtung für ein Fahrzeug
US8267593B2 (en) 2009-06-03 2012-09-18 Ntn Corporation Bearing apparatus for a wheel of vehicle
DE112010002239B4 (de) * 2009-06-03 2020-12-03 Ntn Corp. Lagervorrichtung für ein Fahrzeug

Also Published As

Publication number Publication date
CN101432540A (zh) 2009-05-13
CN101432540B (zh) 2010-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5366665B2 (ja) 車輪用軸受装置
US7635226B2 (en) Bearing apparatus for a wheel of vehicle
US7618196B2 (en) Wheel bearing apparatus
WO2007138740A1 (ja) 車輪用軸受装置
WO2008020494A1 (fr) Dispositif de palier pour roues
JP4868891B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5252834B2 (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
JP4998979B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4994717B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008115954A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007292184A (ja) 車輪用軸受装置
JP4998980B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5000206B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4969899B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2011149530A (ja) 車輪用軸受装置
JP4993664B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5501595B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4998978B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4986277B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4535394B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2014206192A (ja) 車輪用軸受装置
JP2009204064A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007303650A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007239874A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007292196A (ja) 車輪用軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20090319

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Effective date: 20091124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20091210

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20091215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20100210

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100225

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02