JP2007289533A - 施療機 - Google Patents
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Abstract
【課題】被施療者の背部を昇降可能な施療子により施療を行わせる椅子式の施療機において、大きく前方へ突出する施療子を備えた背部施療機構であっても、背凭れ部の下部において人体を挟み込むのを効果的に防止する事が可能な施療機を提供する。
【解決手段】座部11aと背凭れ部12aとからなり、背凭れ部12aの中央溝部121aから昇降自在の背部施療機構3aに備えた施療子311aにより、被施療者の身体に施療作用を与えるようにし、該中央溝部121aの左右両側に被施療者を背部から支えるための身体支持部122aを形成した施療機であって、前記中央溝部121aの下部において、背部施療機構3aまたは施療子311aにより人体が挟み込まれるのを防止するために、前記左右の身体支持部122aの夫々に係止するための係止部材54aにより挟み込み防止部材5aを張設する。
【選択図】 図2
【解決手段】座部11aと背凭れ部12aとからなり、背凭れ部12aの中央溝部121aから昇降自在の背部施療機構3aに備えた施療子311aにより、被施療者の身体に施療作用を与えるようにし、該中央溝部121aの左右両側に被施療者を背部から支えるための身体支持部122aを形成した施療機であって、前記中央溝部121aの下部において、背部施療機構3aまたは施療子311aにより人体が挟み込まれるのを防止するために、前記左右の身体支持部122aの夫々に係止するための係止部材54aにより挟み込み防止部材5aを張設する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、被施療者の背部を昇降可能な施療子により施療を行わせる、椅子式の施療機に関するものである。
従来より、着座して施療子による施療を被施療者の背部に対して行う椅子式の施療機は良く知られており、該施療機は、例えば背凭れ部に昇降可能にして取り付けられた背部施療機構に備える施療子が、機械的に多様な動作を行う事ができるよう構成して、叩きや揉み、またはさすりやローリングなど、様々な施療を行う事ができるようになっているもの等がある。
例えば、図10に示すマッサージ機(施療機)1は、使用者の身体を支持するための身体支持部としての椅子2の背もたれ3に沿ってマッサージユニット(背部施療機構)4を昇降可能に配設しており、同マッサージユニット4の内部には、左右一対のもみ玉(施療子)5、6を前後方向に揺動させることによってたたき作動を行わせるためのタタキ機構と、もみ玉5、6を偏心回動させることによってもみ作動を行わせるためのモミ機構とからなるもみ玉を駆動させるためのもみ玉駆動ユニット(施療子駆動部)を椅子2の背もたれ3に向けて進退移動可能に配設している。
前記椅子2は、背もたれ3の背部に左右一対のラック10、11を背もたれ3に沿って取付けるとともに、同ラック10、11に沿わせて断面コ字状の左右一対のガイドレール12、13を取付けており、該ガイドレール12、13に沿ってマッサージユニット4は昇降するようにしている。
そして、前記マッサージ機1は、上記各作動を組み合わせることによって使用者の体の肩、背中、更には腰等をマッサージするようにしている。
特開2002−159549号公報(第9頁、図1)
ところで、前記のような背凭れ部において昇降可能な施療子を備える背部施療機構を設けた施療機は、上は被施療者の肩から下は腰部に至るまで、施療範囲が広範であるが、施療子が被施療者の身体に施療作用を与えるよう、背凭れ部の表面側には背凭れ部の長さ方向に長く形成した中央溝部を設けているため、背部施療機構が背凭れ部の上方に位置する時、背凭れ部の下部は有形体である人体の一部や固形物等が入り込み易い状態となり、例えば被施療者が背部施療機構の動作中に正しい姿勢を取らなかった場合は、身体の一部が背凭れ部の下部の該中央溝部に填り込んでしまって、下降する背部施療機構に挟まれてしまうという予期せぬ危険性が生じていたため、このような危険性を回避するために、左右一対の施療子の間に、落ち込み防止ベルトを中央溝部の上下端に吊架させたり、中央溝部を布地などで覆ったりする方法を取っていた。
しかし、最近では前述したように、施療子に施療動作を与える施療子駆動部全体を背部施療機構から進退移動可能に構成して、従来よりもさらに施療子が被施療者の身体側に突出させる事が可能となっており、このため、施療感の強弱幅が大きくなった反面、大きく突出した施療子によって、背部施療機構の下降時に人体の一部を上から挟んでしまうといった新たな問題が生じていた。特に体格の小さな幼児ほど挟まれ易く、また誤動作による障害を生じさせる恐れや不安があり、落ち込み防止ベルトや中央溝部を覆う布地だけではもはや対応できなくなっていた。
そこで、本発明は、上記問題点を解消する為に成されたものであり、大きく前方へ突出する施療子を備えた背部施療機構であっても、人体を背凭れ部の下部において挟み込むのを効果的に、且つ簡易な方法で防止する事が可能な施療機を提供する事を目的とするものである。
すなわち、本発明の施療機は、座部と背凭れ部とからなり、該背凭れ部の中央溝部から昇降自在の背部施療機構に備えた施療子により、被施療者の身体に施療作用を与えるようにし、該中央溝部の左右両側に被施療者を背部から支えるための身体支持部を形成した施療機であり、前記中央溝部の下部において、背部施療機構または施療子により人体が挟み込まれるのを防止するために、背凭れ部の中央溝部の下部中央に、挟み込み防止部材を設けており、該挟み込み防止部材は、前記中央溝部の下端付近から上方へ突設する事を特徴とするものである。
また、本発明の施療機は、前記中央溝部下部の溝幅を、他部よりも狭くした事を特徴とするものである。
更に、本発明の施療機は、前記挟み込み防止部材は、前記左右の身体支持部と一体形成した事を特徴とするものである。
更にまた、本発明の施療機は、前記挟み込み防止部材は進退機構により可動すると共に前記中央溝部の下部に填り込む危険な状態にある人体を検出器により判別する事が可能であり、該検出器の判別によって前記進退機構を制御するようにした事を特徴とするものである。
よって、本発明の施療機は、座部と背凭れ部とからなり、背凭れ部の中央溝部から昇降自在の背部施療機構に備えた施療子により、被施療者の身体に施療作用を与えるようにし、該中央溝部の左右両側に被施療者を背部から支えるための身体支持部を形成した施療機であり、前記中央溝部の下部において、背部施療機構または施療子により人体が挟み込まれるのを防止するために、背凭れ部の中央溝部の下部中央に、挟み込み防止部材を設けており、該挟み込み防止部材は、前記中央溝部の下端付近から上方へ突設する事を特徴とするものであるため、背凭れ部の下部において人体の一部や、または危険を予期できない幼児の頭部などが、中央溝部に深く填り過ぎてしまい、背凭れ部内部で下降する前記背部施療機構によって挟み込まれるという障害を防止する事ができる。すなわち、前記中央溝部の下部中央に設けられた挟み込み防止部材は、人体が中央溝部に深く填り過ぎないように常時抑制する事ができる。
また、本発明の施療機は、前記中央溝部下部の溝幅を、他部よりも狭くした事を特徴とするものであるため、挟み込み防止範囲を拡大して、前記挟み込み防止部材と共に、挟み込み防止効果を最大限発揮するよう構成する事ができる。
更に、本発明の施療機は、前記挟み込み防止部材は、前記左右の身体支持部と一体形成した事を特徴とするものであるため、前記左右の身体支持部共に同時に形成する事ができ、金型形成または組立の簡素化を図る事ができる。
更にまた、本発明の施療機は、前記挟み込み防止部材は進退機構により可動すると共に前記中央溝部の下部に填り込む危険な状態にある人体を検出器により判別する事が可能であり、該検出器の判別によって前記進退機構を制御するようにした事を特徴とするものであるため、人体を挟み込む危険な状態にあると前記検出器が判別する場合、前記進退機構により挟み込み防止部材を前方に押し出して、危険を即座に回避する事ができ、またそのような状況が再発しないよう危険の認知を促す事ができる。
以下に、本発明の施療機を、図面に示す一実施形態に基づきこれを詳細に説明する。図1は本発明の施療機の一実施形態を示す斜視図であり、図2は本発明の施療機の一実施形態を示す使用状態図であり、図3は本発明の施療機における背凭れクッション部材を取り外した一実施形態を示す斜視図であり、図4は本発明の施療機の背凭れクッション部材及び中央溝部の布地を取り外した一実施形態を示す斜視図であり、図5は本発明の施療機における背部施療機構の一実施形態を示す斜視構成説明図であり、図6は本発明の施療機における背部施療機構の一実施形態を示す右側面構成説明図であり、図7は本発明の施療機の一実施形態を示す右側面部分断面説明図であり、図8は本発明の施療機における背凭れ部の一実施形態を示す断面説明図であり、図9は本発明の施療機の一実施形態を示す右側面部分構成説明図であり、図10は従来技術を示す参考図である。
すなわち、本発明の施療機は、図1及び図2の実施形態で示したように、被施療者の大腿部または臀部が当接する座部11aと、該座部11aの後側にリクライニング可能に連結する背凭れ部12aと、座部11aの前側において上下方向へ揺動可能に連結した足載せ部13aとから構成したものである。
更に、前記座部11aの両側に肘掛け部14aを立設すると共に、前記背凭れ部12aの左右両側に前方に向かって突出した側壁部2aを夫々配設している。
前記施療機1aの各所定の位置には、空気の給排気により膨縮を繰り返す事が可能な膨縮袋4aを夫々埋設している。該膨縮袋4aは、エアーコンプレッサー及び各膨縮袋4aに空気を分配するための分配器等からなる空気給排装置41aによる給排気により膨縮動作を行うようにしており、該空気給排装置41aは前記座部11aの下部空間に配備している。
前記空気給排装置41aによる各前記膨縮袋4aの膨縮動作によって、被施療者の所定の施療部位を押圧、指圧等を実施する事ができ、一定間隔を存して対向するよう複数の膨縮袋4aを対設させるならば、挟圧等の施療も行う事ができる。また膨縮袋4aを膨張状態に保つ場合は、被施療者の所定の部位を一定の時間保持する事も可能としている。
また、前記施療機1aは、前記背凭れ部12aの左右側において、上部及び下部に夫々膨縮袋4aを設けており、被施療者の背中及び腰部を押圧、または左右両側から挟圧するような施療を行うよう構成している。
また、前記座部11aには、後部側に臀下部用、また腿部用の膨縮袋4aを夫々埋設して、主に下方から上方に押圧する施療を行うようにしている。
前記足載せ部13aは、人体の脛部及び足先部を夫々嵌入させる左右一対の凹部を夫々形成したものであり、各凹部に膨縮袋4aを左右一対として対設するよう設けて、凹部内部で人体の脛部及び足先部に対する挟圧施療を実施するようにしている。
前記左右の肘掛け部14aの上部には、人体の手や前腕を嵌入保持して施療するための凹部を形成する腕保持部15aを設けている。図1の場合、該腕保持部15aの内部において、上下に各膨縮袋4aを夫々対設するよう設けて、凹部内部で人体の手や前腕に対する挟圧施療を実施するようにしている。
前記左右の側壁部2aは、座部11aに着座した被施療者の肩または上腕側方となる位置に配設しており、該左右の側壁部2aの内側面には夫々左右方向に重合した膨縮袋4aを並列状態に埋設している。これら重合した膨縮袋4a・4aはその基端部のみを側壁部2aの基端部に取り付けているため、膨張時には重合した膨縮袋4a・4aが扇状に広がって被施療者の身体側部を挟圧しつつ、身体前方まで覆うようになる。
よって、前記左右側壁部2aの前記膨縮袋4aは、膨縮動作により身体側部を施療する事ができるだけでなく、一定の時間において膨張状態を保つならば、被施療者の身体が前記背凭れ部12aから離れないようにしっかりと保持する事ができ、被施療者の身体を固定したままの状態で前記背部施療機構3aの前記施療子311aによる背部からの施療を効果的に受ける事が可能となるのである。
本発明である前記施療機1aの前記足載せ部13aは、図1の実施形態で示したように、上部に人体脛部を施療するための凹部6aを幅方向左右に夫々設けた脛施療部131aと、該脛施療部131aの下部に位置する人体足先を施療するための凹部6aを幅方向左右に夫々設けた足先施療部132aとから構成しており、脛施療部131aと足先施療部132aの各凹部6a内部に、前述のような膨縮袋4aを左右に対設させている。尚、適宜各凹部6aの底部にも膨縮袋4aを設ける事ができる。
図1に示すように、前記背凭れ部11の内部には、該背凭れ部11内部左右両側に設けられた左右一対の断面コ字状のガイドレール38aに沿って昇降可能となるように、本施療機1aの主機能部である背部施療機構3を配設しており、該背部施療機構3内に設けた施療子駆動部31aの前端に配する左右一対の各施療子311aにより、揉み、叩き、ローリング等多彩な施療施療(機構は詳述せず)を使用者に施療することが可能となっている。
前記背凭れ部12aには、図1に示すようにその中央部に左右一対の施療子311aを備えた昇降自在の背部施療機構3aを設けている。該背部施療機構3aは、背凭れ部12aの内部左右に設けた左右一対のガイドレール38aに沿って背凭れ部12aの上端から下端にかけて昇降するようにしている。
前記左右一対の施療子311aは、モータ等を駆動源とした機械式の施療機構であり、前記背凭れ部12aに凭れた被施療者の首部、背部、腰部、臀部等を、たたき、揉み、ローリング、振動、指圧などの多様な形態で施療するようにしている。
前記背部施療機構3aの前記背凭れ部12aにおける昇降に関して、図5及び図6に示すように、略矩形箱型状の外部ケーシング32aの前方視右側下部に、該背部施療機構3aを昇降させるための昇降用モータ33aを設け、該昇降用モータ33aはギヤ(図示せず)とウォーム(図示せず)とからなる昇降用ギアボックス部331aと噛合するとともに、該昇降用ギアボックス部331aは、該外部ケーシング32aの下部に回動自在に配設する左右幅方向に伸延させた昇降軸35aと噛合している。
更に、前記昇降軸35aの左右端部には前記ガイドレール38aに固設するラック(図示せず)と夫々噛合する左右一対の各昇降用ピニオンギヤ351aを設けている。更に、前記外部ケーシング32aの上部に回動自在に配設する左右幅方向に伸延させたガイド軸34aを設けるとともに、該ガイド軸34aの左右端部には該ガイドレール38a内部にて回転自在である回転輪341aを設けている。
これらの構成により、前記昇降用モータ33aの回転が、前記昇降用ギアボックス部331a、昇降軸35a、左右一対の各昇降用ピニオンギヤ351aに伝達し、該各昇降用ピニオンギヤ351aは噛合している前記ラック(図示せず)上を回転走行することにより、前記背部施療機構3aは、前記ガイドレール38aに沿って昇降可能となるのである。
尚、前記昇降軸35aには、前記昇降用モータ33aによって該昇降軸35aが駆動(回動)された量を検出するためのロータリーエンコーダからなる昇降用駆動量検出手段352aを配設しており、該昇降用駆動量検出手段352aは、電子制御である制御手段(図示せず)に接続している。
また、本発明の施療機1aの前記背部施療機構3aに設けた前記施療子駆動部31aは、前記背凭れ部11の表側(使用者と接する側)に向けて進退移動可能に構成されている。すなわち、該背部施療機構3aは、前記外部ケーシング32aの下部に左右幅方向に向けて伸延させた状態で配設した前記昇降軸35aの中央部に、該施療子駆動部31aのケーシングを構成する内部ケーシング312aを前後方向に向けて揺動自在に取付けており、該昇降軸35aを揺動支点として該施療子駆動部31aが前後方向に向けて揺動できるようにしている。
更に、前記外部ケーシング32aの前方視左側上部に、前記施療子駆動部31aを進退させるための進退用モータ36aを設け、該進退用モータ36aはギヤ(図示せず)とウォーム(図示せず)とからなる進退用ギアボックス部361aと噛合するとともに、該進退用ギアボックス部361aは、該外部ケーシング32aの上部に回動自在に配設する左右幅方向に伸延させた進退軸37aと噛合している。更に、該進退軸37aの中途部に左右一対の各進退用ピニオンギヤ371aを取付ける一方、左右一対の各該進退用ピニオンギヤ371aと夫々噛合する左右一対の前記内部ケーシング312a上部に円弧状ラック313aを取付けている。
これらの構成により、前記進退用モータ36aの回転が、前記進退用ギアボックス部361a、進退軸37a、左右一対の各進退用ピニオンギヤ371aに伝達するとともに、左右一対の各該進退用ピニオンギヤ371aは噛合している前記円弧状ラック313aを移動させるので、前記施療子駆動部31aは、前記昇降軸35aを揺動支点として前後方向に向けて揺動し、施療子311aが前後方向へ進退することになる。
尚、前記進退軸37aには、前記進退用モータ36aによって該進退軸37aが駆動(回動)された量を検出するためのロータリーエンコーダからなる進退用駆動量検出手段372aを配設しており、該進退用駆動量検出手段372aは、前記制御手段に接続している。
よって、本実施例に係る施療機1aは、前記昇降用モータ33aの駆動量を前記昇降用駆動量検出手段352aから検出しつつ前記制御手段により制御されるとともに、前記進退用モータ36aの駆動量を前記進退用駆動量検出手段372aから検出しつつ同制御手段により制御される。
更に、本実施例に係る施療機1aは、前記制御手段によって前記昇降用駆動量検出手段352aと前記進退用駆動量検出手段372aの夫々の駆動量を検出しながら、前記昇降用モータ33aと進退用モータ36aを駆動させることができるので、前記施療子311aの位置をきめ細かく制御することができ、また該昇降用モータ33aと進退用モータ36aの駆動を適宜組み合わせることによって、使用者の体の肩、背中、腰等を多彩なモードで施療することができる。
すなわち、前記制御手段によって昇降用モータ33aを駆動すると、昇降軸35aが回動し、それに伴って左右一対の前記各昇降用ピニオンギヤ351aが左右一対の前記ガイドレール38aに固設する前記ラックに沿って夫々走行し、前記背部施療機構3aが前記背凭れ部11に沿って昇降移動する。その際に、該制御手段は、ロータリーエンコーダからなる前記昇降用駆動量検出手段352aで昇降軸35aの回動量を検出して、該背部施療機構3aの昇降量を検出している。この動作により、ローリング施療が可能となる。
また、前記制御手段によって進退用モータ36aを駆動すると、前記進退軸37aが回動し、それに伴って左右一対の前記各進退用ピニオンギヤ371aの回転が前記内部ケーシング312a上部に取り付けている左右一対の前記円弧状ラック313aに伝達することにより、左右一対の該円弧状ラック313aが移動して、前記施療子駆動部31aが前後方向に進退移動するとともに、前記施療子311aが前後方向に進退移動する。その際に、該制御手段は、ロータリーエンコーダからなる前記進退用駆動量検出手段372aで前記進退軸37aの回動量を検出して、該施療子駆動部31aの進退量を検出している。この動作により、指圧施療が可能となる。
上記の基本となる各作動を組み合わせることによって、使用者の体の肩、背中、腰等を、多彩なモードで施療することができ、しかも、前記施療子311aの進退量を簡単な構成で従来よりもより大きくすることができるようにしている。
前記背凭れ部12aには、図3に示すように該背凭れ部12aの中央上下方向に長く設けられた中央溝部121aを設けており、該中央溝部121aを後方から貫通して前記背部施療機構3aの前記左右一対の施療子311aが被施療者の身体に施療作用を与えられるようにしている。
また、前記中央溝部121aの左右両側に、被施療者を背部から支えるための身体支持部122aを形成している。
前記中央溝部121aは、伸縮性のある布地123aで覆うようにして、前記背部施療機構3aが設けられた前記背凭れ部12a内部に異物が入らないように保護している。
更に図1に示すように、前記背凭れ部12aの表面側には、被施療者の背部における当接感を快適なものとするため、クッション部材からなる背凭れクッション部材124aを備えている。
前記背凭れ部12aには、前記中央溝部121aを設けているため、背凭れ部12aの下部において人体の一部や、または危険を予期できない幼児の頭部などが、該中央溝部121aに深く填り過ぎてしまい、背凭れ部12a内部で下降する前記背部施療機構3aの一部分、例えば前記施療子311aや前記外部ケーシング32aなどによって挟み込まれるという障害を防止するために、本発明の前記施療機1aは、背凭れ部12aの中央溝部121aの下部中央に、挟み込み防止部材5aを設けている。
すなわち、図4及び図8の実施形態で示すように、中央溝部121aの最下部付近に下降した左右の施療子311aの間に位置するよう、前記挟み込み防止部材5aを中央溝部121aの下端付近から上方へ突設させている。
前記挟み込み防止部材5aは、図4に示すように前記左右の身体支持部122aと一体形成したものであってもよい。身体支持部122aが樹脂で形成されたものである場合は、図示しないが、内部適所にリブを形成して強度を保たせる事ができる。
また、図8に示すように前記挟み込み防止部材5aの内部に、補強部材51aを内設する事も可能である。この場合は図4に示すように、前記左右のガイドレール38aの下端部付近において横架した横架フレーム381aの中央から補強部材51aを上方に突設するよう構成する事ができる。
さらに、図4に示すように、前記挟み込み防止部材5aが位置する付近における前記中央溝部121a下部の溝幅を、他部よりも前記施療子311aの動作に影響がないようにしつつも可及的に狭くするようにして、前記挟み込み防止部材5aの効果が最大限発揮するよう構成する事ができる。
図9に示すのは、前記挟み込み防止部材5aが可動する構成のものであり、前記中央溝部121aの下部に填り込む危険な状態にある被施療者身体の一部や幼児Cの頭部などを積極的に押し出すようにしている。
すなわち、前記挟み込み防止部材5aを可動させるための可動部52aと、挟み込み防止部材5aを前後に進退させるための進退機構53aを設けている。
図9の実施形態では、前記可動部52aを回動軸として前記挟み込み防止部材5aの上方に設けると共に、その下方に前記空気給排装置41aの空気の給排気により拡縮する拡縮袋を前記進退機構53aとして設けている。
よって、前記進退機構53aの拡縮袋が拡張する事により、前記挟み込み防止部材5aは前方へ押し出され、図9に示すように前記中央溝部121aの下部に填り込む危険な状態にある幼児Cを前方へ積極的に押し出して危険を回避するようにしている。
尚、前記挟み込み防止部材5aの表側に前記拡縮袋を設けて、該拡縮袋により身体前方へ押し出すような構成であってもよい。
被施療者や幼児Cなどの人体が、前記中央溝部121aの下部に填り込む危険な状態にあるかどうかを判別し、その判別に基づいて前記進退機構53aを前記制御手段(図示せず)により制御する事も可能である。判別の方法としては、主に検出器(センサ)を用いた方法とする事ができる。
このように、前記挟み込み防止部材5aを配設する事で前記施療機1aは、図7に示すように幼児Cの頭部などが誤って前記中央溝部121aの下部の位置に近づいたとしても、該挟み込み防止部材5aが中央溝部121aに填り込まないようにしっかり保護する事ができるのである。
尚、前記挟み込み防止部材5aは、前記背凭れクッション部材124aの内部や裏面などに、一体的に構成されたものであってもよい。
1a 施療機
11a 座部
111a 座部クッション部材
12a 背凭れ部
121a 中央溝部
122a 身体支持部
123a 布地
124a 背凭れクッション部材
13a 足載せ部
131a 脛施療部
132a 足先施療部
14a 肘掛け部
15a 腕保持部
2a 側壁部
3a 背部施療機構
31a 施療子駆動部
311a 施療子
312a 内部ケーシング
313a 円弧状ラック
32a 外部ケーシング
33a 昇降用モータ
331a 昇降用ギアボックス部
34a ガイド軸
341a 回転輪
35a 昇降軸
351a 昇降用ピニオンギヤ
352a 昇降用駆動量検出手段
36a 進退用モータ
361a 進退用ギアボックス部
37a 進退軸
371a 進退用ピニオンギヤ
372a 進退用駆動量検出手段
38a ガイドレール
381a 横架フレーム
4a 膨縮袋
41a 空気給排装置
5a 挟み込み防止部材
51a 補強部材
52a 可動部
53a 進退機構
C 幼児
11a 座部
111a 座部クッション部材
12a 背凭れ部
121a 中央溝部
122a 身体支持部
123a 布地
124a 背凭れクッション部材
13a 足載せ部
131a 脛施療部
132a 足先施療部
14a 肘掛け部
15a 腕保持部
2a 側壁部
3a 背部施療機構
31a 施療子駆動部
311a 施療子
312a 内部ケーシング
313a 円弧状ラック
32a 外部ケーシング
33a 昇降用モータ
331a 昇降用ギアボックス部
34a ガイド軸
341a 回転輪
35a 昇降軸
351a 昇降用ピニオンギヤ
352a 昇降用駆動量検出手段
36a 進退用モータ
361a 進退用ギアボックス部
37a 進退軸
371a 進退用ピニオンギヤ
372a 進退用駆動量検出手段
38a ガイドレール
381a 横架フレーム
4a 膨縮袋
41a 空気給排装置
5a 挟み込み防止部材
51a 補強部材
52a 可動部
53a 進退機構
C 幼児
Claims (4)
- 座部と背凭れ部とからなり、該背凭れ部の中央溝部から昇降自在の背部施療機構に備えた施療子により、施療者の身体に施療作用を与えるようにし、該中央溝部の左右両側に施療者を背部から支えるための身体支持部を形成した施療機であり、前記中央溝部の下部において、背部施療機構または施療子により人体が挟み込まれるのを防止するために、背凭れ部の中央溝部の下部中央に、挟み込み防止部材を設けており、該挟み込み防止部材は、前記中央溝部の下端付近から上方へ突設する事を特徴とする施療機。
- 前記中央溝部下部の溝幅を、他部よりも狭くした事を特徴とする請求項1記載の施療機。
- 前記挟み込み防止部材は、前記左右の身体支持部と一体形成した請求項1及び請求項2記載の施療機。
- 前記挟み込み防止部材は進退機構により可動すると共に前記中央溝部の下部に填り込む危険な状態にある人体を検出器により判別する事が可能であり、該検出器の判別によって前記進退機構を制御するようにした事を特徴とする請求項1乃至請求項3記載の施療機。
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-
2006
- 2006-04-27 JP JP2006122775A patent/JP2007289533A/ja active Pending
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