JP2007288667A - 半導体集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速化が可能であるとともにスリューレートが制御可能な出力駆動回路を提供すること。
【解決手段】出力駆動回路は、プリドライバーPre_Drvと、出力ドライバーOut_Drvとを含む。入力信号INに応答するCMOSインバータMP1、MN1のMP1のソースと電源電圧Vddとの間にバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2を接続し、MP1のソースとMP2のドレインの間の接続ノードPSと接地電圧GNDとの間にNチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート容量による容量C1を接続する。Out_Drvの出力NチャンネルMOSトランジスタMN3と容量C1を形成するMN4とは、同一製造プロセスにより形成される。INがハイレベルの期間の容量C1のプリチャージ電荷がINのローレベル変化時のノードN2の上昇を高速化して、MP2の電流IpとMN3のゲートMOS容量C2とによりスリューレートが制御される。
【選択図】図1
【解決手段】出力駆動回路は、プリドライバーPre_Drvと、出力ドライバーOut_Drvとを含む。入力信号INに応答するCMOSインバータMP1、MN1のMP1のソースと電源電圧Vddとの間にバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2を接続し、MP1のソースとMP2のドレインの間の接続ノードPSと接地電圧GNDとの間にNチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート容量による容量C1を接続する。Out_Drvの出力NチャンネルMOSトランジスタMN3と容量C1を形成するMN4とは、同一製造プロセスにより形成される。INがハイレベルの期間の容量C1のプリチャージ電荷がINのローレベル変化時のノードN2の上昇を高速化して、MP2の電流IpとMN3のゲートMOS容量C2とによりスリューレートが制御される。
【選択図】図1
Description
本発明は、大きな負荷容量を持つ内部信号線もしくは外部信号線を駆動する出力駆動回路を具備する半導体集積回路に関し、特に出力駆動回路の高速化とスリューレートの制御とに有益な技術に関する。
CMOSドライバーのような出力駆動回路のスリューレート(Slew Rate)を制御することにより、出力駆動回路の出力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間とを制御することが可能となる。下記の非特許文献1には、CMOSドライバーのCMOSインバータのPチャンネルMOSトランジスタのソースと電源電圧との間にバイアスされたPチャンネルMOSトランジスタを接続し、このCMOSインバータのNチャンネルMOSトランジスタのソースと接地電圧との間にバイアスされたNチャンネルMOSトランジスタを接続することが記載されている。出力信号の負荷容量の立ち上がり速度を決定する充電電流はバイアスされたPチャンネルMOSトランジスタに流れる電流で制御され、出力信号の負荷容量の立ち下がり速度を決定する放電電流はバイアスされたNチャンネルMOSトランジスタに流れる電流で制御される。
一方、下記の非特許文献2には、CMOSドライバーのような駆動回路のスイッチング速度を改善するために、プッシュプル出力駆動回路の出力PチャンネルMOSトランジスタを駆動する上段CMOSインバータのNチャンネルMOSトランジスタのソースと接地電圧との間に駆動用NチャンネルMOSトランジスタを接続し、このプッシュプル出力駆動回路の出力NチャンネルMOSトランジスタを駆動する下段CMOSインバータのPチャンネルMOSトランジスタのソースと電源電圧との間に駆動用PチャンネルMOSトランジスタを接続することが記載されている。駆動用NチャンネルMOSトランジスタのゲートとドレインとの間には上段ブートストラップ容量が接続され、駆動用PチャンネルMOSトランジスタのゲートとドレインとの間には下段ブートストラップ容量が接続されている。
Seok−Woo Choi and Hong−June Park, "A PVT−insensitive CMOS Output Driver with Constant Slew Rate", 2004 IEEE Asia−Pacific Conference on Advanced System Integrated Circuits (AP−ASIC2004), Aug.4−5, 2004, PP.116−119.
J.H. Lou and J.B. Kuo, A 1.5−V Full−Swing Bootstrapped CMOS Large Capacitive−Load Driver Circuit Suitable for Low−Voltage CMOS VLSI", IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS, VOL.32, NO.1, JANUARY 1997, PP.119−121.
本発明に先立って、本発明者等は上記の非特許文献1、非特許文献2に記載されたCMOSドライバーについて検討した。その検討の結果、下記のような結論に到達した。
すなわち、上記の非特許文献1に記載されたCMOSドライバーでは、スリューレートは制御されているが、高速化はなされていない。一方、上記の非特許文献2に記載されたCMOSドライバーでは、高速化はなされているが、スリューレートは制御されていない。
従って、本発明は、上記のような本発明者等による検討結果を基にしてなされたものである。従って、本発明の目的とするところは、半導体集積回路に内蔵されるに際して高速化が可能であるとともにスリューレートが制御可能な出力駆動回路を提供することにある。また、本発明の他の目的とするところは、この高速化とスリューレートの制御とに使用される容量を半導体集積回路チップに構成する際に、容量のチップ占有面積を小さくすることにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴とは、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
すなわち、本発明のひとつの形態による半導体集積回路は、入力信号(IN)に応答するプリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)と前記プリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP1)のソースと電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続されたバイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP2)とを含むプリドライバー(Pre_Drv)と、前記プリドライバー(Pre_Drv)の出力信号に応答する出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)を含む出力ドライバー(Out_Drv)とを具備する。
前記半導体集積回路は、特に前記プリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)の前記プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP1)の前記ソースと前記バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP2)のドレインとの間の接続ノード(PS)と基底電位(GND)との間に接続されたNチャンネルMOSトランジスタ(MN4)のゲート容量による容量(C1)を具備する。前記容量(C1)を構成する前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される(図1参照)。
本発明の前記ひとつの形態の手段によれば、高速化とスリューレートの制御とに使用される前記容量(C1)を構成する前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。高速化とスリューレートの制御とに使用される前記容量(C1)の二つの電極間の絶縁膜厚をできるだけ薄くすることにより、前記容量(C1)のチップ占有面積を小さくすることができる。一般的にも半導体集積回路の種々の絶縁膜の中で、最小膜厚を有するのはMOSトランジスタのゲート絶縁膜である。従って、高速化とスリューレートの制御とに使用される前記容量(C1)を半導体集積回路チップで最小膜厚のMOSトランジスタのゲートMOS容量で形成することにより、前記容量(C1)のチップ占有面積を小さくすることができる。
本発明の前記ひとつの形態の手段によれば、前記容量(C1)を構成する前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。その結果、前記入力信号(IN)がハイレベルからローレベルに変化する際に、出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲートのノード(N2)の電圧(VN2)をゼロボルトからNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(Vthn)まで上昇させる時間を短く設定するとともに、半導体集積回路の製造バラツキの影響を少なくすることができる。その結果、出力ドライバー(Out_Drv)を高速化することができる。
本発明の前記ひとつの形態の手段によれば、前記プリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)の前記プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP1)の前記ソースと前記電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続された前記バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP2)を具備している。半導体集積回路の製造工程で前記バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP2)の電流(Ip)の電流値と出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)の反転状態のゲートMOS容量(C2on)の容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、スリューレートを高精度に制御することができる。
また、本発明のより好適な形態による半導体集積回路では、前記容量(C1)を構成する前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)のゲート面積(AGMN4)と前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲート面積(AGMN3)との面積比α(=AGMN4/AGMN3)と、電源電圧(Vdd)と前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(Vthn)とで決定される電圧定数γとを、下記の関係に設定している。
α≦γ
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)からの放電により前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲートのノード(N2)の電圧(VN2)が前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(Vthn)に上昇した時点で前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)のゲートMOS容量(C1)と前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲートMOS容量(C2)とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態を満足することができる。
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)からの放電により前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲートのノード(N2)の電圧(VN2)が前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(Vthn)に上昇した時点で前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)のゲートMOS容量(C1)と前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲートMOS容量(C2)とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態を満足することができる。
また、本発明の更に好適な形態による半導体集積回路では、前記電圧定数γは前記電源電圧(Vdd)と前記NチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(Vthn)とから下記の関係である。
γ=Vthn/(Vdd−Vthn)
また、本発明のより好適な形態による半導体集積回路では、前記電圧定数γと、NチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との容量比β(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記面積比αとの間に下記の関係を満足するように、前記電圧定数γと前記容量比βと前記面積比αとが設定されている。
また、本発明のより好適な形態による半導体集積回路では、前記電圧定数γと、NチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との容量比β(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記面積比αとの間に下記の関係を満足するように、前記電圧定数γと前記容量比βと前記面積比αとが設定されている。
γ/β≦α
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量を持つ前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲートMOS容量(C2)が前記NチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(Vthn)まで上昇される際に、放電後の前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)のゲートMOS容量(C1)が反転状態の大きなMOS容量の状態に維持されることができる。
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量を持つ前記出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN3)のゲートMOS容量(C2)が前記NチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(Vthn)まで上昇される際に、放電後の前記NチャンネルMOSトランジスタ(MN4)のゲートMOS容量(C1)が反転状態の大きなMOS容量の状態に維持されることができる。
本発明の他のひとつの形態による半導体集積回路は、入力信号(IN)に応答するプリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)と前記プリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタ(MN1)のソースと基底電圧ノード(GND)との間に接続されたバイアスNチャンネルMOSトランジスタ(MN2)とを含むプリドライバー(Pre_Drv)と、前記プリドライバー(Pre_Drv)の出力信号に応答する出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)を含む出力ドライバー(Out_Drv)とを具備する。
前記半導体集積回路は、特に前記プリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)の前記プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタ(MN1)の前記ソースと前記バイアスNチャンネルMOSトランジスタ(MN2)のドレインとの間の接続ノード(NS)と電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続されたPチャンネルMOSトランジスタ(MP4)のゲート容量による容量(C1)を具備する。前記容量(C1)を構成する前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される(図4参照)。
本発明の前記他のひとつの形態の手段によれば、高速化とスリューレートの制御とに使用される前記容量(C1)を構成する前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。高速化とスリューレートの制御とに使用される前記容量(C1)の二つの電極間の絶縁膜厚をできるだけ薄くすることにより、前記容量(C1)のチップ占有面積を小さくすることができる。一般的にも半導体集積回路の種々の絶縁膜の中で、最小膜厚を有するのはMOSトランジスタのゲート絶縁膜である。従って、高速化とスリューレートの制御とに使用される前記容量(C1)を半導体集積回路チップで最小膜厚のMOSトランジスタのゲートMOS容量で形成することにより、前記容量(C1)のチップ占有面積を小さくすることができる。
本発明の前記他のひとつの形態の手段によれば、前記容量(C1)を構成する前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。その結果、前記入力信号(IN)がローレベルからハイレベルに変化する際に、出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲートのノード(N2)の電圧(VN2)を電源電圧(Vdd)からPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(Vthp)の分だけ低い電圧まで低下させる時間を短く設定するとともに、半導体集積回路の製造バラツキの影響を少なくすることができる。その結果、出力ドライバー(Out_Drv)を高速化することができる。
本発明の前記他のひとつの形態の手段によれば、前記プリドライブ・CMOSインバータ(MP1、MN1)の前記プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタ(MN1)の前記ソースと前記基底電圧(GND)との間に接続された前記バイアスNチャンネルMOSトランジスタ(MN2)を具備している。半導体集積回路の製造工程で前記バイアスNチャンネルMOSトランジスタ(MN2)の電流(In)の電流値と出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)の反転状態のゲートMOS容量(C2on)の容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、スリューレートを高精度に制御することができる。
また、本発明のより好適な形態による半導体集積回路では、前記容量(C1)を構成する前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)のゲート面積(AGMP4)と前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲート面積(AGMP3)との面積比α(=AGMP4/AGMP3)と、電源電圧(|Vdd|)と前記PチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(|Vthp|)とで決定される電圧定数γとを、下記の関係に設定している。
α≦γ
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)からの放電により前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲートのノード(N2)の電圧(VN2)が電源電圧(Vdd)からPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(Vthp)の分だけ低い電圧まで低下した時点で前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)のゲートMOS容量(C1)と前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲートMOS容量(C2)とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態を満足することができる。
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)からの放電により前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲートのノード(N2)の電圧(VN2)が電源電圧(Vdd)からPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧(Vthp)の分だけ低い電圧まで低下した時点で前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)のゲートMOS容量(C1)と前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲートMOS容量(C2)とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態を満足することができる。
また、本発明の更に好適な形態による半導体集積回路では、前記電圧定数γは前記電源電圧(|Vdd|)と前記PチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(|VthP|)とから下記の関係である。
γ=|Vthp|/(|Vdd|−|Vthp|)
また、本発明のより好適な形態による半導体集積回路では、前記電圧定数γと、PチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との容量比β(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記面積比αとの間に下記の関係を満足するように、前記電圧定数γと前記容量比βと前記面積比αとが設定されている。
また、本発明のより好適な形態による半導体集積回路では、前記電圧定数γと、PチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との容量比β(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記面積比αとの間に下記の関係を満足するように、前記電圧定数γと前記容量比βと前記面積比αとが設定されている。
γ/β≦α
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量を持つ前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲートMOS容量(C2)が電源電圧(Vdd)から前記PチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(Vthp)の分だけ低い電圧まで低下される際に、放電後の前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)のゲートMOS容量(C1)が反転状態の大きなMOS容量の状態に維持されることができる。
本発明の前記より好適な形態の手段によれば、前記容量(C1)のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量を持つ前記出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP3)のゲートMOS容量(C2)が電源電圧(Vdd)から前記PチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(Vthp)の分だけ低い電圧まで低下される際に、放電後の前記PチャンネルMOSトランジスタ(MP4)のゲートMOS容量(C1)が反転状態の大きなMOS容量の状態に維持されることができる。
本発明の具体的な形態による半導体集積回路は、非反転入力信号(IN)に応答する第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)と、前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP11)のソースと電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続された第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP12)と、反転入力信号(/IN)に応答する第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)と、前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP21)のソースと前記電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続された第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP22)とを含むプリドライバー(Pre_Drv)と、前記プリドライバー(Pre_Drv)の前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の出力信号に応答する第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)と前記プリドライバー(Pre_Drv)の前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とを含む出力ドライバー(Out_Drv)とを具備する。
前記半導体集積回路は、特に前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の前記第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP11)の前記ソースと前記第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP12)のドレインとの間の第1接続ノード(PS1)と基底電位(GND)との間に接続された第1NチャンネルMOSトランジスタ(MN14)のゲート容量による第1容量(C11)と前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の前記第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP21)の前記ソースと前記第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP22)のドレインとの間の第2接続ノード(PS2)と基底電位(GND)との間に接続された第2NチャンネルMOSトランジスタ(MN24)のゲート容量による第2容量(C21)とを具備する。前記第1容量(C11)を構成する前記第1NチャンネルMOSトランジスタ(MN14)と、前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)と、前記第2容量(C21)を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタ(MN24)と、前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される(図9参照)。
本発明のより具体的な形態による半導体集積回路では、前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)のドレイン・ソース電流経路と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)のドレイン・ソース電流経路とは並列に接続され、前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とから互いに逆位相の二つの出力信号(OUT、/OUT)が形成される(図9参照)。
本発明の他の具体的な形態による半導体集積回路は、非反転入力信号(IN)に応答する第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)と、前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の第1プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタ(MN11)のソースと基底電圧ノード(GND)との間に接続された第1バイアスNチャンネルMOSトランジスタ(MN12)と、前記非反転入力信号(IN)に応答する第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)と、前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP21)のソースと前記電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続された第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP22)を含むプリドライバー(Pre_Drv)と、前記プリドライバー(Pre_Drv)の前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の出力信号に応答する第1出力PチャンネルMOSトランジスタ(MN13)と前記プリドライバー(Pre_Drv)の前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とを含む出力ドライバー(Out_Drv)とを具備する。
前記半導体集積回路は、特に前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の前記第1プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタ(MN11)の前記ソースと前記第1バイアスNチャンネルMOSトランジスタ(MN12)のドレインとの間の第1接続ノード(NS)と前記電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続された第1PチャンネルMOSトランジスタ(MP14)のゲート容量による第1容量(C11)と前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の前記第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP21)の前記ソースと前記第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP22)のドレインとの間の第2接続ノード(PS)と基底電位(GND)との間に接続された第2NチャンネルMOSトランジスタ(MN24)のゲート容量による第2容量(C21)とを具備する。前記第1容量(C11)を構成する前記第1PチャンネルMOSトランジスタ(MP14)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第1出力PチャンネルMOSトランジスタ(MN13)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。前記第2容量(C21)を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタ(MN24)と前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される(図11参照)。
本発明のより具体的な形態による半導体集積回路では、前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第1出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP13)のドレイン・ソース電流経路と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)のドレイン・ソース電流経路とは直列に接続され、前記第1出力PチャンネルMOSトランジスタ(MP13)と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とのプッシュプル動作により1つの出力信号(OUT)が形成される(図11参照)。
本発明の他の具体的な形態による半導体集積回路は、非反転入力信号(IN)に応答する第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)と、前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP11)のソースと電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続された第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP12)と、反転入力信号(/IN)に応答する第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)と、前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP21)のソースと前記電源電圧供給ノード(Vdd)との間に接続された第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP22)とを含むプリドライバー(Pre_Drv)と、前記プリドライバー(Pre_Drv)の前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の出力信号に応答する第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)と前記プリドライバー(Pre_Drv)の前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とを含む出力ドライバー(Out_Drv)とを具備する。
前記半導体集積回路は、特に前記第1プリドライブ・CMOSインバータ(MP11、MN11)の前記第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP11)の前記ソースと前記第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP12)のドレインとの間の第1接続ノード(PS1)と基底電位(GND)との間に接続された第1NチャンネルMOSトランジスタ(MN14)のゲート容量による第1容量(C11)と前記第2プリドライブ・CMOSインバータ(MP21、MN21)の前記第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタ(MP21)の前記ソースと前記第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタ(MP22)のドレインとの間の第2接続ノード(PS2)と基底電位(GND)との間に接続された第2NチャンネルMOSトランジスタ(MN24)のゲート容量による第2容量(C21)とを具備する。前記第1容量(C11)を構成する前記第1NチャンネルMOSトランジスタ(MN14)と、前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)と、前記第2容量(C21)を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタ(MN24)と、前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される(図13参照)。
本発明のより具体的な形態による半導体集積回路では、前記出力ドライバー(Out_Drv)の前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)のドレイン・ソース電流経路と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)のドレイン・ソース電流経路とは直列に接続され、前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN13)と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタ(MN23)とのプッシュプル動作により1つの出力信号(OUT)が形成される(図13参照)。
本発明の更に具体的な形態による半導体集積回路では、前記出力ドライバー(Out_Drv)は前記半導体集積回路の内部の大きな負荷容量を持つ内部信号線を駆動する(図15)。
本発明の更に具体的な形態による半導体集積回路では、前記出力ドライバー(Out_Drv)は前記半導体集積回路の外部の大きな負荷容量を持つ外部信号線を駆動する(図15)。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
すなわち、本発明によれば、半導体集積回路に内蔵されるに際して高速化が可能であるとともにスリューレートが制御可能なCMOS駆動回路を提供することができる。また、この高速化とスリューレートの制御とに使用される容量を半導体集積回路チップに構成する際に、容量のチップ占有面積を小さくすることができる。
≪半導体集積回路の出力駆動回路≫
図1は、本発明のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の構成を示す図である。
図1は、本発明のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の構成を示す図である。
同図に示すように、半導体集積回路は、入力信号INに応答するプリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1と、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1のソースと電源電圧Vddとの間に接続されたバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2とを含むプリドライバーPre_Drvと、プリドライバーPre_Drvの出力信号に応答する出力NチャンネルMOSトランジスタMN3を含む出力ドライバーOut_Drvとを具備する。出力ドライバーOut_Drvの出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のドレインの出力信号OUTは、半導体集積回路内部の大きな負荷容量を持つ内部バス等の内部信号線を駆動することができ他の場合には半導体集積回路外部の大きな負荷容量を持つ外部バス等の外部信号線を駆動することができる。図1の実施形態では、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1のソースと接地電圧GNDとの間にはバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2が接続されている。バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2のゲートにはバイアス電圧Vbias_pが供給され、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2のゲートにはバイアス電圧Vbias_nが供給される。
この半導体集積回路は、特に、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1のソースとバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2のドレインとの間の接続ノードPSと接地電圧GNDとの間に接続されたNチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート容量による容量C1を具備する。NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。その結果、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Tox、実質的に互いに等しいチャンネル不純物濃度、実質的に互いに等しいNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnを有することになる。また、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートと接地電圧GNDとの間にはゲートMOS容量C2が存在している。また、図1に示したCMOS構造の半導体集積回路では、CMOS製造プロセスの関係により全てのNチャンネルMOSトランジスタと全てのPチャンネルMOSトランジスタとは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Toxを有している。尚、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2のドレインと接地電圧GNDとの間には、寄生容量C3が存在している。
図1に示した出力駆動回路を高速化するためには、入力信号INがハイレベルからローレベルに変化する際に、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートの接続ノードN2の電圧VN2をゼロボルトからNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnまで上昇させる時間を短く設定するとともに、半導体集積回路の製造バラツキの影響を少なくすることが重要である。図1に示した出力駆動回路の実施形態においては、この技術課題を解決するためにNチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とは半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。その理由は、後に詳述する。
また、図1に示した出力駆動回路の出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のドレイン電流の増大のスリューレートを制御するためには、入力信号INがハイレベルからローレベルに変化に応答する出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートの接続ノードN2の電圧VN2の上昇のスリューレートを制御する必要がある。図1に示した出力駆動回路の実施形態においては、この技術課題を解決するためにバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipが利用されている。半導体集積回路の製造工程でバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipの電流値と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の反転状態のMOS容量の容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、スリューレートを高精度に制御することができる。その理由は、後に詳述する。
図2は、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の容量値のゲート電圧依存性を示す図である。
良く知られているように、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の容量値はゲート電圧依存性を有している。ゲート電圧VgsがNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも低いと、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のそれぞれにおいて、ゲート電極直下のP型半導体基板表面のキャリアが枯渇したディプリーション状態となる。このディプリーション状態では、MOS容量は小さな値となる。ゲート電圧VgsがNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも高くなると、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のそれぞれにおいて、ゲート電極直下のP型半導体基板表面には少数キャリアである電子によるN型反転層が形成される反転状態となる。この反転状態では、MOS容量は大きな値となる。同一のMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比は、ほぼ1:5〜1:10となる。図2において、オフ容量C1offとオン容量C1onとはそれぞれNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量であり、オフ容量C2offとオン容量C2onとはそれぞれ出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2のディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量である。図1の出力駆動回路において、入力信号INがハイレベルの状態では、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1はオフ状態であるので、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流IpによりNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1はNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも高い電源電圧Vddまでプリチャージされる。この電源電圧Vddまでのプリチャージによって、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1は反転状態のMOS容量の状態A1Hとなっている。この時には、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1はオン状態であるので、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートの接続ノードN2の電位は接地電圧GNDに維持されている。従って、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態のMOS容量の状態A2Lとなっている。図1の出力駆動回路において、入力信号INがハイレベルの状態からローレベルの状態に変化すると、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1はオフ状態からオン状態となる。すると、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートの接続ノードN2のゲートMOS容量C2は、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流IpとNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1の放電電流とにより充電される。この充電により、接続ノードN2の電圧はNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも高くなるので、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2は反転状態のMOS容量の状態A2Hとなる。また、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1が放電しても、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipが接続ノードPSに供給されているので、接続ノードPSの電圧はNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも高い。また、入力信号INのハイレベルの状態からローレベルの状態への変化に応答するプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1のソースフォロワー駆動により接続ノードPSの電圧は低下しても、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipが接続ノードPSに供給されているので、接続ノードPSの電圧はNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも高い。従って、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1は反転状態のMOS容量の状態A1Lとなる。
図3は、図1に示した本発明のひとつの実施形態による半導体集積回路の出力駆動回路の各部の波形を示す図である。
同図に示すように、時刻T1での入力信号INのハイレベルからローレベルへの変化に応答してノードN1がハイレベルからローレベルへ変化する。すると、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1がオフ状態からオン状態に変化する。すると、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ電荷の一部がプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1を介して出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2に放電される。この放電とバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipとにより、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2が充電される。従って、接続ノードN2の電圧の上昇が開始して、時刻T2で接続ノードN2の電圧はNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達する。時刻T1から時刻T2の間は接続ノードN2の電圧はNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも低いので、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態の小さなMOS容量の状態A2Lとなっている。このように、時刻T1から時刻T2の間は出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2は小さなMOS容量の状態A2Lであり、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流IpとNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ電荷の一部の放電とにより接続ノードN2の電圧が上昇するので、接続ノードN2の電圧の上昇が高速化される。時刻T2で接続ノードN2の電圧がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達すると、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態の小さなMOS容量の状態A2Lから反転状態の大きなMOS容量の状態A2Hとなる。反転状態の大きなMOS容量の状態A2Hの出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2がNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1からの放電とバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipとにより充電にされて、時刻T3で接続ノードN2の電圧が電源電圧Vddに到達する。このように、時刻T2から時刻T3の間の接続ノードN2の電圧上昇のスリューレートは、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2は大きなMOS容量の容量値とNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1の大きなMOS容量の容量値と比と、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipの電流値とにより設定されることができる。また、プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1によるソースフォロワー駆動により、時刻T1で接続ノードPSの電圧もハイレベルからローレベルへ変化する。しかし、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流IpによりNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1が充電されるので、接続ノードPSの電圧が上昇して時刻T3に電源電圧Vddに到達する。時刻T3で接続ノードPSの電圧と接続ノードN2の電圧とが電源電圧Vddに到達すると、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipの電流値はゼロとなる。時刻T4での入力信号INのローレベルからハイレベルへの変化に応答してノードN1がローレベルからハイレベルへ変化する。すると、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1がオフ状態からオン状態に変化する。また、プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1によるソースフォロワー駆動により、時刻T4で接続ノードNSの寄生容量C3の電圧もローレベルからハイレベルへ上昇する。しかし、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inにより接続ノードNSの寄生容量C3が放電されるので、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2も放電される。出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の放電により接続ノードN2の電圧が時刻T4でNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも低下すると、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2は反転状態のMOS容量の状態A2Hからディプリーション状態のMOS容量の状態A2Lに変化する。出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の放電により接続ノードN2の電圧が低下して、時刻T6で接続ノードN2の電圧は接地電圧GNDに到達する。バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inによる接続ノードNSの寄生容量C3の放電により、接続ノードNSの電圧は低下して時刻T6で接地電圧GNDに到達する。時刻T6で接続ノードN2の電圧と接続ノードNSの電圧とが接地電圧GNDに到達すると、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inの電流値はゼロとなる。
本発明の好適な実施形態では、時刻T2から時刻T3の間の接続ノードN2の電圧VN2をNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnよりも確実に高くするために、下記の工夫がなされている。
時刻T1以前に、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1は電源電圧Vddのレベルにプリチャージされているので、反転状態のMOS容量の状態A1H(容量値C1onの状態)にあるNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ初期電荷は、C1on×Vddとなっている。時刻T1以降で接続ノードN2の電圧VN2がゼロボルトから時刻T2でNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達した時点でのNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2との総電荷は、オン状態のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1のオン抵抗を無視すると、(C1on+C2on)×Vthnとなる。この総電荷は、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流IpによりNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ初期電荷よりも増えているので、次式の関係が成立する。
C1on×Vdd≦(C1on+C2on)×Vthn …(1式)
上記の式の右辺は、接続ノードN2の電圧VN2が時刻T2でNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達した時点でNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態A1L、状態A2Hを満足することを示している。
上記の式の右辺は、接続ノードN2の電圧VN2が時刻T2でNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達した時点でNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態A1L、状態A2Hを満足することを示している。
上記の式の右辺の第1項を左辺に移項すると、次式が得られる。
(Vdd−Vthn)×C1on≦C2on×Vthn …(2式)
上記の式の両辺を(Vdd−Vthn)で割り算すると、次式が得られる。
上記の式の両辺を(Vdd−Vthn)で割り算すると、次式が得られる。
C1on≦(Vthn/(Vdd−Vthn))×C2on …(3式)
既に説明したように、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成され、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Tox、実質的に互いに等しいチャンネル不純物濃度、実質的に互いに等しいNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnを有する。従って、NチャンネルMOSトランジスタMN4の反転状態のMOS容量のオン容量C1onと出力NチャンネルMOSトランジスタMN3の反転状態のMOS容量のオン容量C2onとの比は、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMN3との比α(=AGMN4/AGMN3)で決定される。同様に、NチャンネルMOSトランジスタMN4のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C1offと出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C2offとの比も、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMN3との比α(=AGMN4/AGMN3)で決定される。従って、次式の関係が成立する。
既に説明したように、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成され、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Tox、実質的に互いに等しいチャンネル不純物濃度、実質的に互いに等しいNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnを有する。従って、NチャンネルMOSトランジスタMN4の反転状態のMOS容量のオン容量C1onと出力NチャンネルMOSトランジスタMN3の反転状態のMOS容量のオン容量C2onとの比は、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMN3との比α(=AGMN4/AGMN3)で決定される。同様に、NチャンネルMOSトランジスタMN4のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C1offと出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C2offとの比も、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMN3との比α(=AGMN4/AGMN3)で決定される。従って、次式の関係が成立する。
C1on=α×C2on …(4式)
C1off=α×C2off …(5式)
既に説明したように、同一のMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比は、ほぼ1:5〜1:10となる。この比をβ(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)とすると、次式の関係が成立する。
C1off=α×C2off …(5式)
既に説明したように、同一のMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比は、ほぼ1:5〜1:10となる。この比をβ(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)とすると、次式の関係が成立する。
C1on=β×C1off …(6式)
C2on=β×C2off …(7式)
上記(4式)と上記(7式)とから、次式の関係が得られる。
C2on=β×C2off …(7式)
上記(4式)と上記(7式)とから、次式の関係が得られる。
C1on=α×β×C2off …(8式)
また、上記(3式)の右辺で、次式のように定義を行う。
また、上記(3式)の右辺で、次式のように定義を行う。
Vthn/(Vdd−Vthn)=γ …(9式)
従って、上記(3式)の左辺に上記(8式)を代入して、上記(3式)の右辺に上記(7式)と上記(9式)とを代入すると、次式の関係が得られる。
従って、上記(3式)の左辺に上記(8式)を代入して、上記(3式)の右辺に上記(7式)と上記(9式)とを代入すると、次式の関係が得られる。
α×β×C2off≦β×γ×C2off …(10式)
∴α≦γ (11式)
従って、上記(1式)の条件を満足するには、上記(11式)の条件を満足する必要がある。例えば、電源電圧Vddが1.5ボルト、NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnが0.4ボルトとすると、上記(9式)のγは0.4/(1.5−0.4)=0.364となる。従って、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMN3との比α(=AGMN4/AGMN3)を、
α≦γ=0.364
の関係に設定すれば、上記(1式)の条件を満足することができる。
∴α≦γ (11式)
従って、上記(1式)の条件を満足するには、上記(11式)の条件を満足する必要がある。例えば、電源電圧Vddが1.5ボルト、NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnが0.4ボルトとすると、上記(9式)のγは0.4/(1.5−0.4)=0.364となる。従って、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMN3との比α(=AGMN4/AGMN3)を、
α≦γ=0.364
の関係に設定すれば、上記(1式)の条件を満足することができる。
一方、時刻T1以降で接続ノードN2の電圧VN2がゼロボルトから時刻T2でNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達する直前の時点では、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ初期電荷はオン状態のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1を介して出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2に移動する。この時に、接続ノードN2の電圧VN2はNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnより低いので、出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態の小さなMOS容量C2offとなっている。また、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ初期電荷の一部は、オン状態のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1のゲート電極直下のソース・ドレイン間のN型チャンネルに存在している。また、接続ノードN2の電圧VN2がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達する直前なので、VN2≒Vthnと近似することができる。従って、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2との総電荷は、オン状態のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1のオン抵抗を無視すると、(C1on+C2off)×Vthnとなる。この総電荷は、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ初期電荷C1on×Vddよりも少なくともプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1の存在電荷分は少ないので、次式の関係が成立する。また、次式は、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量C2offを持つ出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnまで充電される際に、放電後のNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1が反転状態の大きなMOS容量C1offの状態(図2の状態A1L)に維持される条件を示している。
(C1on+C2off)×Vthn≦C1on×Vdd …(12式)
上記の式の左辺の第1項を右辺に移項すると、次式が得られる。
上記の式の左辺の第1項を右辺に移項すると、次式が得られる。
C2off×Vthn≦(Vdd−Vthn)×C1on …(13式)
上記の式の両辺を(Vdd−Vthn)で割り算すると、次式が得られる。
上記の式の両辺を(Vdd−Vthn)で割り算すると、次式が得られる。
(Vthn/(Vdd−Vthn))×C2off≦C1on …(14式)
上記の式に上記(8式)と上記(9式)とを代入すると、次式が得られる。
上記の式に上記(8式)と上記(9式)とを代入すると、次式が得られる。
γ×C2off≦α×β×C2off …(15式)
∴γ/β≦α …(16式)
従って、γは上記(9式)に従って与えられ、上記のように例えばγ=0.364で、ディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比βが例えば5であれば、
0.364/5=0.0728≦α
の関係に設定すれば、容量C1のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量C2offを持つ出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnまで充電される際に、放電後のNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1が反転状態の大きなMOS容量C1offの状態(図2の状態A1L)に維持されることができる。
∴γ/β≦α …(16式)
従って、γは上記(9式)に従って与えられ、上記のように例えばγ=0.364で、ディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比βが例えば5であれば、
0.364/5=0.0728≦α
の関係に設定すれば、容量C1のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量C2offを持つ出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnまで充電される際に、放電後のNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1が反転状態の大きなMOS容量C1offの状態(図2の状態A1L)に維持されることができる。
また、時刻T1以降で時刻T2で接続ノードN2の電圧VN2がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達するまでの接続ノードN2の電圧VN2は、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipをゼロと近似すると、電荷保存則により次式で与えられる。
VN2=(C1on/(C1on+C2off))×Vdd
=(1/(1+C2off/C1on))×Vdd …(17式)
上記(17式)のC2off/C1onは出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2のディプリーション状態の小さなMOS容量C2offの容量値とNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1の反転状態のMOS容量C1onの容量値との比Cr1である。従って、この比Cr1は、上記(8式)から次式で与えられる。
=(1/(1+C2off/C1on))×Vdd …(17式)
上記(17式)のC2off/C1onは出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2のディプリーション状態の小さなMOS容量C2offの容量値とNチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1の反転状態のMOS容量C1onの容量値との比Cr1である。従って、この比Cr1は、上記(8式)から次式で与えられる。
Cr1=C2off/C1on=C2off/α×β×C2off
=1/α×β …(18式)
上記(17式)と上記(18式)より、NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達するまでの接続ノードN2の電圧VN2は、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積比αと反転状態とディプリーション状態のMOS容量比βとの積と電源電圧Vddとで決定され、半導体集積回路の製造バラツキの影響が極めて少ないことが理解される。従って、半導体集積回路の製造工程でNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnのバラツキをある範囲に管理するとともに電源電圧Vddの電圧値を半導体集積回路の動作中にある範囲に管理することにより、時刻T1から時刻T2までの時間差である出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のターンオン時間(ゲート・ソース間電圧がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnまで到達する時間)を高精度に制御することが理解される。
=1/α×β …(18式)
上記(17式)と上記(18式)より、NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達するまでの接続ノードN2の電圧VN2は、NチャンネルMOSトランジスタMN4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積比αと反転状態とディプリーション状態のMOS容量比βとの積と電源電圧Vddとで決定され、半導体集積回路の製造バラツキの影響が極めて少ないことが理解される。従って、半導体集積回路の製造工程でNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnのバラツキをある範囲に管理するとともに電源電圧Vddの電圧値を半導体集積回路の動作中にある範囲に管理することにより、時刻T1から時刻T2までの時間差である出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のターンオン時間(ゲート・ソース間電圧がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnまで到達する時間)を高精度に制御することが理解される。
また、時刻T2で接続ノードN2の電圧VN2がNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達した後の接続ノードN2の電圧VN2のスリューレートSrVN2T2は、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1からの放電電流がバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipの電流値よりも極めて小さいと近似すると、次式で与えられる。
SrVN2T2=δVN2/δt=Ip/C2on (19式)
上記(19式)より、半導体集積回路の製造工程でバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipの電流値と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の反転状態のMOS容量C2onの容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達した後の接続ノードN2の電圧VN2のスリューレートSrVN2T2を高精度に制御することが理解される。
上記(19式)より、半導体集積回路の製造工程でバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipの電流値と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の反転状態のMOS容量C2onの容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnに到達した後の接続ノードN2の電圧VN2のスリューレートSrVN2T2を高精度に制御することが理解される。
図4は、本発明の他のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の構成を示す図である。
同図に示すように、半導体集積回路は、入力信号INに応答するプリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1と、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1のソースと接地電圧GNDとの間に接続されたバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2とを含むプリドライバーPre_Drvと、プリドライバーPre_Drvの出力信号に応答する出力PチャンネルMOSトランジスタMP3を含む出力ドライバーOut_Drvとを具備する。出力ドライバーOut_Drvの出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のドレインの出力信号OUTは、半導体集積回路内部の大きな負荷容量を持つ内部バス等の内部信号線を駆動することができ他の場合には半導体集積回路外部の大きな負荷容量を持つ外部バス等の外部信号線を駆動することができる。図4の実施形態では、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1のソースと電源電圧Vddとの間にはバイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2が接続されている。バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2のゲートにはバイアス電圧Vbias_pが供給され、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2のゲートにはバイアス電圧Vbias_nが供給される。
この半導体集積回路は、特に、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1のソースとバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2のドレインとの間の接続ノードNSと電源電圧Vddとの間に接続されたPチャンネルMOSトランジスタMP4のゲート容量による容量C1を具備する。PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。その結果、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Tox、実質的に互いに等しいチャンネル不純物濃度、実質的に互いに等しいNチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthnを有することになる。また、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートと電源電圧Vddとの間にはゲートMOS容量C2が存在している。また、図2に示したCMOS構造の半導体集積回路では、CMOS製造プロセスの関係により全てのNチャンネルMOSトランジスタと全てのPチャンネルMOSトランジスタとは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Toxを有している。尚、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2のドレインと電源電圧Vddとの間には、寄生容量C3が存在している。
図4に示した出力駆動回路を高速化するためには、入力信号INがローレベルからハイレベルに変化する際に、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートの接続ノードN2の電圧VN2を電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルまで低下させる時間を短く設定するとともに、半導体集積回路の製造バラツキの影響を少なくすることが重要である。図4に示した出力駆動回路の実施形態においては、この技術課題を解決するためにPチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とは半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される。その理由は、後に詳述する。
また、図4に示した出力ドライバーの出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のドレイン電流の増大のスリューレートを制御するためには、入力信号INがローレベルからハイレベルに変化に応答する出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートの接続ノードN2の電圧VN2の低下のスリューレートを制御する必要がある。図4に示した出力駆動回路の実施形態においては、この技術課題を解決するためにバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inが利用されている。半導体集積回路の製造工程でバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inの電流値と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2の反転状態のMOS容量の容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、スリューレートを高精度に制御することができる。その理由は、後に詳述する。
図5は、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2の容量値のゲート電圧依存性を示す図である。
良く知られているように、NチャンネルMOSトランジスタMN4の容量C1と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲートMOS容量C2の容量値はゲート電圧依存性を有している。接続ノードN2の電圧VN2(図5ではゲート電圧Vgsと表記)が電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthpの絶対値を引き算したレベルよりも高いと、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のそれぞれにおいて、ゲート電極直下のN型半導体基板表面のキャリアが枯渇したディプリーション状態となる。このディプリーション状態では、MOS容量は小さな値となる。接続ノードN2の電圧VN2(図5ではゲート電圧Vgsと表記)が電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthpの絶対値を引き算したレベルよりも低くなると、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のそれぞれにおいて、ゲート電極直下のN型半導体基板表面には少数キャリアであるホールによるP型反転層が形成される反転状態となる。この反転状態では、MOS容量は大きな値となる。同一のMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比は、ほぼ1:5〜1:10となる。図5において、オフ容量C1offとオン容量C1onとはそれぞれPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量であり、オフ容量C2offとオン容量C2onとはそれぞれ出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2のディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量である。図4の出力駆動回路において、入力信号INがローレベルの状態では、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1はオフ状態であるので、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流InによりPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1は電源電圧Vddにプリチャージされる。この電源電圧Vddのプリチャージによって、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1は反転状態のMOS容量の状態A1Lとなっている。この時には、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1はオン状態であるので、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートの接続ノードN2の電位は電源電圧Vddに維持されている。従って、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態のMOS容量の状態A2Hとなっている。図4の出力駆動回路において、入力信号INがローレベルの状態からハイレベルの状態に変化すると、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1はオフ状態からオン状態となる。すると、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートの接続ノードN2のゲートMOS容量C2は、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流InとPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1の放電電流とにより接地電圧GNDに向かって負電圧方向に充電される。この充電により、接続ノードN2の電圧は電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルよりも更に低くなるので、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2は反転状態のMOS容量の状態A2Lとなる。また、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1が放電しても、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inが接続ノードNSの電圧をプルダウンしているので、接続ノードNSの電圧は電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルよりも更に低い。また、入力信号INのローレベルの状態からハイレベルの状態への変化に応答するプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1のソースフォロワー駆動により接続ノードNSの電圧は上昇しても、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inが接続ノードNSの電圧をプルダウンしているので、接続ノードNSの電圧は電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルよりも更に低い。従って、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1は反転状態のMOS容量の状態A1Hとなる。
図6は、図4に示した本発明の他のひとつの実施形態による半導体集積回路の出力駆動回路の各部の波形を示す図である。
同図に示すように、時刻T1での入力信号INのローレベルからハイレベルへの変化に応答してノードN1がローレベルからハイレベルへ変化する。すると、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1がオフ状態からオン状態に変化する。すると、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ電荷の一部がプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1を介して出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2に放電される。この放電とバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inとにより、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2が負電圧方向に充電される。従って、接続ノードN2の電圧の低下が開始して、時刻T2で接続ノードN2の電圧は電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルに到達する。時刻T1から時刻T2の間は接続ノードN2の電圧はこのレベルよりも高いので、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態の小さなMOS容量の状態A2Hとなっている。このように、時刻T1から時刻T2の間は出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2は小さなMOS容量の状態A2Hであり、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流InとPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ電荷の一部の放電とにより接続ノードN2の電圧が低下するので、接続ノードN2の電圧の低下が高速化される。時刻T2で接続ノードN2の電圧が電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルに低下すると、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態の小さなMOS容量の状態A2Hから反転状態の大きなMOS容量の状態A2Lとなる。反転状態の大きなMOS容量の状態A2Lの出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2がPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1からの放電とバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inとにより負電圧方向に充電にされて、時刻T3で接続ノードN2の電圧が接地電圧GNDに到達する。このように、時刻T2から時刻T3の間の接続ノードN2の電圧低下のスリューレートは出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2は大きなMOS容量の容量値とPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1は大きなMOS容量の容量値と比とバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inの電流値とにより設定されることができる。また、プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1によるソースフォロワー駆動により、時刻T1で接続ノードNSの電圧もローレベルからハイレベルへ変化する。しかし、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流InによりPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1が負電圧方向に充電されるので、接続ノードNSの電圧が低下して時刻T3に接地電圧GNDに到達する。時刻T3で接続ノードNSの電圧と接続ノードN2の電圧とが接地電圧GNDに到達すると、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inの電流値はゼロとなる。時刻T4での入力信号INのハイレベルからローレベルへの変化に応答してノードN1がハイレベルからローレベルへ変化する。すると、プリドライブ・CMOSインバータMP1、MN1のプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1がオフ状態からオン状態に変化する。また、プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタMP1によるソースフォロワー駆動により、時刻T4で接続ノードPSの寄生容量C3の電圧もハイレベルからローレベルへ低下する。しかし、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipにより接続ノードPSの寄生容量C3が充電されるので、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2も充電される。出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2の充電により接続ノードN2の電圧が時刻T5で電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルよりも上昇すると、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2は反転状態のMOS容量の状態A2Lからディプリーション状態のMOS容量の状態A2Hに変化する。出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2の充電により接続ノードN2の電圧が上昇して、時刻T6で接続ノードN2の電圧は電源電圧Vddに到達する。バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipによる接続ノードPSの寄生容量C3の充電により、接続ノードPSの電圧は上昇して時刻T6で電源電圧Vddに到達する。時刻T6で接続ノードN2の電圧と接続ノードPSの電圧とが電源電圧Vddに到達すると、バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP2の電流Ipの電流値はゼロとなる。
本発明の好適な実施形態では、時刻T2から時刻T3の間の接続ノードN2の電圧VN2を電源電圧VddからPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthp分低いレベルよりも確実に低くするために、下記の工夫がなされている。
ところで、図4に示した出力駆動回路においては、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1の充電は電源電圧Vddを基準に負電圧方向の充電となり、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のオン・オフ制御は出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲート駆動電圧がソースの電源電圧Vddを基準にPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|より負電圧であるか否かとなっている。図4に示した出力駆動回路の回路素子の回路定数を解析するには、電源電圧Vddを基準とするよりも接地電圧GNDを基準とするほうが容易である。
図7は、図4に示した出力駆動回路の動作を解析するための等価回路である。
図7の出力駆動回路では接地電圧GNDと負の電源電圧である電源電圧Vddとを使用しているが、図4の出力駆動回路の正の電源電圧である電源電圧Vddと接地電圧GNDとを使用した出力駆動回路と等価である。すなわち、図4に示した出力駆動回路の電源電圧Vddは図7の接地電圧GNDに対応しており、図4に示した出力駆動回路の接地電圧GNDは図7の電源電圧−Vddに対応している。図4と図7の出力駆動回路はともに絶対値|Vdd|の動作電圧で動作しているので、両者は等価である。
また、図8は図7に示した図4の出力駆動回路の等価回路の各部の波形を示す図である。
以下、図7と図8とを参照して、図7の等価回路の動作を解析する。
時刻T1以前に、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1は電源電圧−Vddにプリチャージされているので、反転状態のMOS容量の状態A1L(容量値C1onの状態)にあるPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ初期電荷は、C1on×(−Vdd)となっている。時刻T1以降で接続ノードN2の電圧VN2が接地電圧GNDから時刻T2で接地電圧GNDよりもPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに到達した時点でのPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2との総電荷は、オン状態のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1のオン抵抗を無視すると、(C1on+C2on)×|Vthp|となる。この総電荷は、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流InによりPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ初期電荷よりも増えているので、次式の関係が成立する。
C1on×|Vdd|≦(C1on+C2on)×|Vthp| …(20式)
上記の式の右辺は、接続ノードN2の電圧VN2が時刻T2で接地電圧GNDよりもPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに低下した時点でPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態A1H、状態A2Lを満足することを示している。
上記の式の右辺は、接続ノードN2の電圧VN2が時刻T2で接地電圧GNDよりもPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに低下した時点でPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2とがともに反転状態の大きなMOS容量である状態A1H、状態A2Lを満足することを示している。
上記の式の右辺の第1項を左辺に移項すると、次式が得られる。
(|Vdd|−|Vthp|)×C1on≦C2on×|Vthp| …(21式)
上記の式の両辺を(|Vdd|−|Vthp|)で割り算すると、次式が得られる。
上記の式の両辺を(|Vdd|−|Vthp|)で割り算すると、次式が得られる。
C1on≦(|Vthp|/(|Vdd|−|Vthp|)×C2on …(22式)
既に説明したように、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成され、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Tox、実質的に互いに等しいチャンネル不純物濃度、実質的に互いに等しいPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|を有する。従って、PチャンネルMOSトランジスタMP4の反転状態のMOS容量のオン容量C1onと出力PチャンネルMOSトランジスタMP3の反転状態のMOS容量のオン容量C2onとの比は、PチャンネルMOSトランジスタMP4のゲート面積AGMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲート面積AGMP3との比α(=AGMP4/AGMP3)で決定される。同様に、PチャンネルMOSトランジスタMP4のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C1offと出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C2offとの比も、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMP4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMP3との比α(=AGMP4/AGMP3)で決定される。従って、次式の関係が成立する。
既に説明したように、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成され、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とは、実質的に互いに等しいゲート絶縁膜厚Tox、実質的に互いに等しいチャンネル不純物濃度、実質的に互いに等しいPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|を有する。従って、PチャンネルMOSトランジスタMP4の反転状態のMOS容量のオン容量C1onと出力PチャンネルMOSトランジスタMP3の反転状態のMOS容量のオン容量C2onとの比は、PチャンネルMOSトランジスタMP4のゲート面積AGMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲート面積AGMP3との比α(=AGMP4/AGMP3)で決定される。同様に、PチャンネルMOSトランジスタMP4のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C1offと出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のディプリーション状態のMOS容量のオフ容量C2offとの比も、NチャンネルMOSトランジスタMN4のゲート面積AGMP4と出力NチャンネルMOSトランジスタMN3のゲート面積AGMP3との比α(=AGMP4/AGMP3)で決定される。従って、次式の関係が成立する。
C1on=α×C2on …(23式)
C1off=α×C2off …(24式)
既に説明したように、同一のMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比は、ほぼ1:5〜1:10となる。この比をβ(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)とすると、次式の関係が成立する。
C1off=α×C2off …(24式)
既に説明したように、同一のMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比は、ほぼ1:5〜1:10となる。この比をβ(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)とすると、次式の関係が成立する。
C1on=β×C2off …(25式)
C2on=β×C2off …(26式)
上記(23式)と上記(26式)とから、次式の関係が得られる。
C2on=β×C2off …(26式)
上記(23式)と上記(26式)とから、次式の関係が得られる。
C1on=α×β×C2off …(27式)
また、上記(22式)の右辺で、次式のように定義を行う。
また、上記(22式)の右辺で、次式のように定義を行う。
(|Vthp|/(|Vdd|−|Vthp|)=γ …(28式)
従って、上記(22式)の左辺に上記(27式)を代入して、上記(22式)の右辺に上記(26式)を代入すると、次式の関係が得られる。
従って、上記(22式)の左辺に上記(27式)を代入して、上記(22式)の右辺に上記(26式)を代入すると、次式の関係が得られる。
α×β×C2off≦β×γ×C2off …(29式)
∴α≦γ (30式)
従って、上記(20式)の条件を満足するには、上記(30式)の条件を満足する必要がある。例えば、電源値電圧の絶対値|Vdd|が1.5ボルト、PチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|が0.4ボルトとすると、上記(28式)のγは0.4/(1.5−0.4)=0.364となる。従って、PチャンネルMOSトランジスタMP4のゲート面積AGMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲート面積AGMP3との比α(=AGMP4/AGMP3)を、
α≦γ=0.364
の関係に設定すれば、上記(20式)の条件を満足することができる。
∴α≦γ (30式)
従って、上記(20式)の条件を満足するには、上記(30式)の条件を満足する必要がある。例えば、電源値電圧の絶対値|Vdd|が1.5ボルト、PチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|が0.4ボルトとすると、上記(28式)のγは0.4/(1.5−0.4)=0.364となる。従って、PチャンネルMOSトランジスタMP4のゲート面積AGMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲート面積AGMP3との比α(=AGMP4/AGMP3)を、
α≦γ=0.364
の関係に設定すれば、上記(20式)の条件を満足することができる。
一方、時刻T1以降で接続ノードN2の電圧VN2が接地電圧GNDから時刻T2で接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに低下する直前の時点では、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ初期電荷はオン状態のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1を介して出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2に移動する。この時に、接続ノードN2の電圧VN2は接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルより高いので、出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2はディプリーション状態の小さなMOS容量C2offとなっている。また、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ初期電荷の一部は、オン状態のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1のゲート電極直下のソース・ドレイン間のP型チャンネルに存在している。また、接続ノードN2の電圧VN2が接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに到達する直前なので、VN2≒−|Vthp|と近似することができる。従って、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2との総電荷は、オン状態のプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1のオン抵抗を無視すると、(C1on+C2off)×(|Vthp|)となる。この総電荷は、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ初期電荷C1on×(|Vdd|)よりも少なくともプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタMN1の存在電荷分は少ないので、次式の関係が成立する。また、次式は、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量C2offを持つ出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2が接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルまで負電圧方向に充電される際に、放電後のPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1が反転状態の大きなMOS容量C1offの状態(図5の状態A1H)に維持される条件を示している。
(C1on+C2off)×(|Vthp|)≦C1on×|Vdd| …(31式)
上記の式の左辺の第1項を右辺に移項すると、次式が得られる。
上記の式の左辺の第1項を右辺に移項すると、次式が得られる。
C2off×|Vthp|≦(|Vdd|−|Vthp|)×C1on …(32式)
上記の式の両辺を(|Vdd|−|Vthp|)で割り算すると、次式が得られる。
上記の式の両辺を(|Vdd|−|Vthp|)で割り算すると、次式が得られる。
(|Vthp|/((|Vdd|−|Vthp|))×C2off≦C1on …(33式)
上記の式に上記(27式)と上記(28式)とを代入すると、次式が得られる。
上記の式に上記(27式)と上記(28式)とを代入すると、次式が得られる。
γ×C2off≦α×β×C2off …(34式)
∴γ/β≦α …(35式)
従って、γは上記(28式)に従って与えられ、上記のように例えばγ=0.364で、ディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比βが例えば5であれば、
0.364/5=0.0728≦α
の関係に設定すれば、容量C1のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量C2offを持つ出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2が接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルまで充電される際に、放電後のPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1が反転状態の大きなMOS容量C1offの状態(図5の状態A1H)に維持されることができる。
∴γ/β≦α …(35式)
従って、γは上記(28式)に従って与えられ、上記のように例えばγ=0.364で、ディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との比βが例えば5であれば、
0.364/5=0.0728≦α
の関係に設定すれば、容量C1のプリチャージ初期電荷の放電によってディプリーション状態の小さなMOS容量C2offを持つ出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2が接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルまで充電される際に、放電後のPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1が反転状態の大きなMOS容量C1offの状態(図5の状態A1H)に維持されることができる。
また、時刻T1以降で時刻T2で接続ノードN2の電圧VN2が接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに到達するまでの接続ノードN2の電圧VN2は、バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inをゼロと近似すると、電荷保存則により次式で与えられる。
VN2=(C1on/(C1on+C2off))×|−Vdd|
=(1/(1+C2off/C1on))×|Vdd| …(36式)
上記(36式)のC2off/C1onは出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2のディプリーション状態の小さなMOS容量C2offの容量値とPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1の反転状態のMOS容量C1onの容量値との比Cr1である。従って、この比Cr1は、上記(27式)から次式で与えられる。
=(1/(1+C2off/C1on))×|Vdd| …(36式)
上記(36式)のC2off/C1onは出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2のディプリーション状態の小さなMOS容量C2offの容量値とPチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1の反転状態のMOS容量C1onの容量値との比Cr1である。従って、この比Cr1は、上記(27式)から次式で与えられる。
Cr1=C2off/C1on=C2off/α×β×C2off
=1/α×β …(37式)
上記(36式)と上記(37式)より、接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに到達するまでの接続ノードN2の電圧VN2は、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲート面積比αと反転状態とディプリーション状態のMOS容量比βとの積と電源値電圧の絶対値|Vdd|とで決定され、半導体集積回路の製造バラツキの影響が極めて少ないことが理解される。従って、半導体集積回路の製造工程でPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|のバラツキをある範囲に管理するとともに電源値電圧の絶対値|Vdd|の電圧値を半導体集積回路の動作中にある範囲に管理することにより、時刻T1から時刻T2までの時間差である出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のターンオン時間(ゲート・ソース間電圧がPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|まで到達する時間)を高精度に制御することが理解される。
=1/α×β …(37式)
上記(36式)と上記(37式)より、接地電圧GNDよりPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|分低いレベルに到達するまでの接続ノードN2の電圧VN2は、PチャンネルMOSトランジスタMP4と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲート面積比αと反転状態とディプリーション状態のMOS容量比βとの積と電源値電圧の絶対値|Vdd|とで決定され、半導体集積回路の製造バラツキの影響が極めて少ないことが理解される。従って、半導体集積回路の製造工程でPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|のバラツキをある範囲に管理するとともに電源値電圧の絶対値|Vdd|の電圧値を半導体集積回路の動作中にある範囲に管理することにより、時刻T1から時刻T2までの時間差である出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のターンオン時間(ゲート・ソース間電圧がPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|まで到達する時間)を高精度に制御することが理解される。
また、時刻T2で接続ノードN2の電圧VN2がPチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|に到達した後の接続ノードN2の電圧VN2のスリューレートSrVN2T2は、PチャンネルMOSトランジスタMP4の容量C1からの放電電流がバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inの電流値よりも極めて小さいと近似すると、次式で与えられる。
SrVN2T2=δVN2/δt=In/C2on (38式)
上記(38式)より、半導体集積回路の製造工程でバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inの電流値と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2の反転状態のMOS容量C2onの容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、PチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|に到達した後の接続ノードN2の電圧VN2のスリューレートSrVN2T2を高精度に制御することが理解される。
上記(38式)より、半導体集積回路の製造工程でバイアスNチャンネルMOSトランジスタMN2の電流Inの電流値と出力PチャンネルMOSトランジスタMP3のゲートMOS容量C2の反転状態のMOS容量C2onの容量値とをそれぞれある範囲に管理することにより、PチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|Vthp|に到達した後の接続ノードN2の電圧VN2のスリューレートSrVN2T2を高精度に制御することが理解される。
以上の図7と図8とを使用した図4の出力駆動回路の動作解析から、図4の出力駆動回路の出力PチャンネルMOSトランジスタMP3とPチャンネルMOSトランジスタMP4の極性が図1の出力駆動回路の出力NチャンネルMOSトランジスタMN3とNチャンネルMOSトランジスタMN4の極性と反対であるが、図4の出力駆動回路の基本的な動作は図1の出力駆動回路と同一であることが理解できる。
図9は、本発明の更に別な他のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の構成を示す図である。
同図に示すように、半導体集積回路では、プリドライバーPre_Drvは、非反転入力信号INに応答する第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP12と第1NチャンネルMOSトランジスタMN14のゲート容量による第1容量C11を含むとともに、反転入力信号/INに応答する第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21を含んでいる。また、出力ドライバーOut_Drvは、プリドライバーPre_Drvの第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11の出力信号に応答する第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13と、プリドライバーPre_Drvの第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21の出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とを含んでいる。第1NチャンネルMOSトランジスタMN14と、第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13と、第2NチャンネルMOSトランジスタMN24と、第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とは半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成されている。また、第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13と第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23の共通ドレインと電源電圧Vddとの間には定電流源Ioが接続され、第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13のソース抵抗R1から出力信号OUTが形成され、第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23のソース抵抗R2から逆相の出力信号/OUTが形成される。尚、図1の実施形態における定数α、β、γなどの設定条件が、図9の実施形態においてもそのまま採用されている。
図10は、図9に示した本発明の更に別な他のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の各部の波形を示す図である。
同図に示すように、図9の出力駆動回路では、図1の実施形態と同様に時刻T1でのノードN11のハイレベルからローレベルの変化に応答してプリドライバーPre_Drvの第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP12と第1NチャンネルMOSトランジスタMN14のゲート容量による第1容量C11とがノードN12の電圧変化の上昇時間の短縮と適切なスリューレートの制御とを行っている。また、時刻T5でのノードN21のハイレベルからローレベルの変化に応答してプリドライバーPre_Drvの第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21とがノードN22の電圧変化の上昇時間の短縮と適切なスリューレートの制御とを行っている。その結果、出力信号OUT、/OUTの電圧変化の切替時間の短縮と適切なスリューレートの制御とが可能となっている。
図11は、本発明の更に別な他のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の構成を示す図である。
同図に示すように、半導体集積回路では、プリドライバーPre_Drvは、非反転入力信号INに応答する第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN12と第1PチャンネルMOSトランジスタMP14のゲート容量による第1容量C11を含むとともに、非反転入力信号INに応答する第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21を含んでいる。また、出力ドライバーOut_Drvは、プリドライバーPre_Drvの第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11の出力信号に応答する第1出力PチャンネルMOSトランジスタMP13と、プリドライバーPre_Drvの第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21の出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とを含んでいる。第1PチャンネルMOSトランジスタMP14と第1出力PチャンネルMOSトランジスタMP13とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成されている。第2NチャンネルMOSトランジスタMN24と第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成されている。また、第1出力PチャンネルMOSトランジスタMP13のドレイン・ソース電流経路と第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23のドレイン・ソース電流経路とは直列接続され、第1出力PチャンネルMOSトランジスタMP13と第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とのプッシュプル動作により共通ドレインから出力信号OUTが形成される。尚、図1の実施形態における定数α、β、γなどの設定条件が図11の第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21の部分においてもそのまま採用され、図4の実施形態における定数α、β、γなどの設定条件が図11の第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN12と第1PチャンネルMOSトランジスタMP14のゲート容量による第1容量C11の部分においてもそのまま採用されている。
図12は、図11に示した本発明の更に別な他のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の各部の波形を示す図である。
同図に示すように、図11の出力駆動回路では、図4の実施形態と同様に時刻T1でのノードN11のローレベルからハイレベルの変化に応答してプリドライバーPre_Drvの第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスNチャンネルMOSトランジスタMN12と第1PチャンネルMOSトランジスタMP14のゲート容量による第1容量C11とがノードN12の電圧変化の低下時間の短縮と適切なスリューレートの制御とを行っている。また、図1の実施形態と同様に時刻T4でのノードN21のハイレベルからローレベルの変化に応答してプリドライバーPre_Drvの第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21とがノードN22の電圧変化の上昇時間の短縮と適切なスリューレートの制御とを行っている。その結果、入力信号INの変化に対する出力信号OUTの電圧変化の遅延時間の短縮と適切なスリューレートの制御とが可能となっている。
図13は、本発明の更に別な他のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の構成を示す図である。
同図に示すように、半導体集積回路では、プリドライバーPre_Drvは、非反転入力信号INに応答する第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP12と第1NチャンネルMOSトランジスタMN14のゲート容量による第1容量C11を含むとともに、反転入力信号/INに応答する第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21を含んでいる。また、出力ドライバーOut_Drvは、プリドライバーPre_Drvの第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11の出力信号に応答する第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13と、プリドライバーPre_Drvの第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21の出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とを含んでいる。第1NチャンネルMOSトランジスタMN14と、第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13と、第2NチャンネルMOSトランジスタMN24と、第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とは半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成されている。また、第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13のドレイン・ソース電流経路と第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23のドレイン・ソース電流経路とは直列接続され、第1出力NチャンネルMOSトランジスタMN13と第2出力NチャンネルMOSトランジスタMN23とのプッシュプル動作により共通ドレインから出力信号OUTが形成される。尚、図1の実施形態における定数α、β、γなどの設定条件が図13の第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP12と第1NチャンネルMOSトランジスタMN14のゲート容量による第1容量C11の部分と図13の第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21の部分においてもそのまま採用されている。
図14は、図13に示した本発明の更に別な他のひとつの実施形態に従った半導体集積回路の出力駆動回路の各部の波形を示す図である。
同図に示すように、図13の出力駆動回路では、図1の実施形態と同様に時刻T1でのノードN11のハイレベルからローレベルの変化に応答してプリドライバーPre_Drvの第1プリドライブ・CMOSインバータMP11、MN11と第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP12と第1NチャンネルMOSトランジスタMN14のゲート容量による第1容量C11とがノードN12の電圧変化の上昇時間の短縮と適切なスリューレートの制御とを行っている。また、図1の実施形態と同様に時刻T4でのノードN21のハイレベルからローレベルの変化に応答してプリドライバーPre_Drvの第2プリドライブ・CMOSインバータMP21、MN21と第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタMP22と第2NチャンネルMOSトランジスタMN24のゲート容量による第2容量C21とがノードN22の電圧変化の上昇時間の短縮と適切なスリューレートの制御とを行っている。その結果、入力信号INの変化に対する出力信号OUTの電圧変化の遅延時間の短縮と適切なスリューレートの制御とが可能となっている。
図15は、図1、図4、図9、図11、図13のそれぞれに示した出力駆動回路が適用される半導体集積回路を示す図である。
同図に示すように、メインクロック発振器Main_OSCの出力に応答する波形形成回路Wv_Spに、図1、図4、図9、図11、図13のそれぞれに示した出力駆動回路が適用されることができる。波形形成回路Wv_Spからの高速動作メインクロック信号CLK_Mainが、内部コアInt_Coreの中央処理ユニットCPU、ランダムアクセスメモリRAM、不揮発性メモリとしてのリードオンリーメモリ・フラッシュメモリROM/Flash、周辺モジュールPer_Mod、入出力ポートI/O Portからなる第1内部コアに供給される。尚、サブクロック発振回路Sub_OSCからの中速の随時選択動作クロックCLK_Sub_slctが上述した第1内部コアに供給され、サブクロック発振回路Sub_OSCから低速の常時動作クロック信号CLK_Sub_alwsが第2内部コアとしてのタイマーTimer、スタンバイ制御回路Stby_Cntに供給されている。
また、中央処理ユニットCPUは、アドレスバスABに各種内部回路へのアドレス信号を出力する。この中央処理ユニットCPUのアドレス出力ユニットに、図1、図4、図9、図11、図13のそれぞれに示した出力駆動回路が適用されることができる。更に、中央処理ユニットCPUは、データバスDBに各種内部回路へのデータ信号を出力する。この中央処理ユニットCPUのデータ出力ユニットに、図1、図4、図9、図11、図13のそれぞれに示した出力駆動回路が適用されることができる。
また、周辺モジュールPer_Modと入出力ポートI/O Portとはそれぞれ外部信号線L1、L2を介して半導体集積回路のチップChipの外部の種々の外部デバイスを駆動する。この駆動ユニットに、図1、図4、図9、図11、図13のそれぞれに示した出力駆動回路が適用されることができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、マイクロコンピュータやマイクロコントローラの半導体集積回路以外にも、アナログとディジタルとが混載したミックスドシグナルシステムLSIの半導体集積回路の内部信号線や外部信号線を高速駆動する出力駆動回路にも広く採用することができる。
IN 入力信号
Pre_Drv プリドライバー
MP1、MN1 プリドライブ・CMOSインバータ
MP2 バイアスPチャンネルMOSトランジスタ
Out_Drv 出力ドライバー
MN3 出力NチャンネルMOSトランジスタ
PS 接続ノード
MN4 NチャンネルMOSトランジスタ
C1 容量
Pre_Drv プリドライバー
MP1、MN1 プリドライブ・CMOSインバータ
MP2 バイアスPチャンネルMOSトランジスタ
Out_Drv 出力ドライバー
MN3 出力NチャンネルMOSトランジスタ
PS 接続ノード
MN4 NチャンネルMOSトランジスタ
C1 容量
Claims (25)
- 入力信号に応答するプリドライブ・CMOSインバータと前記プリドライブ・CMOSインバータのプリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタのソースと電源電圧供給ノードとの間に接続されたバイアスPチャンネルMOSトランジスタとを含むプリドライバーと、前記プリドライバーの出力信号に応答する出力NチャンネルMOSトランジスタを含む出力ドライバーとを具備して、
前記プリドライブ・CMOSインバータの前記プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記バイアスPチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の接続ノードと基底電位との間に接続されたNチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による容量を具備して、
前記容量を構成する前記NチャンネルMOSトランジスタと前記出力ドライバーの前記出力NチャンネルMOSトランジスタとは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される半導体集積回路。 - 前記容量を構成する前記NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積と前記出力NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積との面積比αと、電源電圧と前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧とで決定される電圧定数γとを、
α≦γ
の関係に設定している請求項1に記載の半導体集積回路。 - 前記電圧定数γは前記電源電圧Vddと前記NチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧Vthnとから、
γ=Vthn/(Vdd−Vthn)
の関係である請求項2に記載の半導体集積回路。 - 前記電圧定数γと、NチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との容量比β(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記面積比αとの間に、
γ/β≦α
下記の関係を満足するように、前記電圧定数γと前記容量比βと前記面積比αとが設定されている請求項3に記載の半導体集積回路。 - 入力信号に応答するプリドライブ・CMOSインバータと前記プリドライブ・CMOSインバータのプリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタのソースと基底電圧ノードとの間に接続されたバイアスNチャンネルMOSトランジスタとを含むプリドライバーと、前記プリドライバーの出力信号に応答する出力PチャンネルMOSトランジスタを含む出力ドライバーとを具備して、
前記プリドライブ・CMOSインバータの前記プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記バイアスNチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の接続ノードと電源電圧供給ノードとの間に接続されたPチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による容量を具備して、
前記容量を構成する前記PチャンネルMOSトランジスタと前記出力ドライバーの前記出力PチャンネルMOSトランジスタとは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される半導体集積回路。 - 前記容量を構成する前記PチャンネルMOSトランジスタのゲート面積と前記出力PチャンネルMOSトランジスタのゲート面積との面積比αと、電源電圧と前記PチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧とで決定される電圧定数γとを、
α≦γ
下記の関係に設定している請求項5に記載の半導体集積回路。 - 前記電圧定数γは前記電源電圧(|Vdd|)と前記PチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(|VthP|)とから、
γ=|Vthp|/(|Vdd|−|Vthp|)
の関係である請求項6に記載の半導体集積回路。 - 前記電圧定数γと、PチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との容量比β(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記面積比αとの間に、
γ/β≦α
の関係を満足するように、前記電圧定数γと前記容量比βと前記面積比αとが設定されている請求項7に記載の半導体集積回路。 - 非反転入力信号に応答する第1プリドライブ・CMOSインバータと、前記第1プリドライブ・CMOSインバータの第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタのソースと電源電圧供給ノードとの間に接続された第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタと、反転入力信号に応答する第2プリドライブ・CMOSインバータと、前記第2プリドライブ・CMOSインバータの第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタのソースと前記電源電圧供給ノードとの間に接続された第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタとを含むプリドライバーと、前記プリドライバーの前記第1プリドライブ・CMOSインバータの出力信号に応答する第1出力NチャンネルMOSトランジスタと前記プリドライバーの前記第2プリドライブ・CMOSインバータの出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタとを含む出力ドライバーとを具備して、
前記第1プリドライブ・CMOSインバータの前記第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の第1接続ノードと基底電位との間に接続された第1NチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による第1容量と前記第2プリドライブ・CMOSインバータの前記第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の第2接続ノードと基底電位との間に接続された第2NチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による第2容量とを具備して、
前記第1容量を構成する前記第1NチャンネルMOSトランジスタと、前記出力ドライバーの前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタと、前記第2容量を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタと、前記出力ドライバーの前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタとは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される半導体集積回路。 - 前記出力ドライバーの前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタのドレイン・ソース電流経路と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタのドレイン・ソース電流経路とは並列に接続され、前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタと前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタとから互いに逆位相の二つの出力信号が形成される請求項9に記載の半導体集積回路。
- 前記第1容量および前記第2容量を構成する前記第1および前記第2NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積と前記第1および前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積との面積比αと、電源電圧と前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧とで決定される電圧定数γとを、
α≦γ
の関係に設定している請求項10に記載の半導体集積回路。 - 前記電圧定数γは前記電源電圧Vddと前記NチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧Vthnとから、
γ=Vthn/(Vdd−Vthn)
の関係である請求項11に記載の半導体集積回路。 - 前記電圧定数γと、NチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との容量比β(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記面積比αとの間に、
γ/β≦α
下記の関係を満足するように、前記電圧定数γと前記容量比βと前記面積比αとが設定されている請求項12に記載の半導体集積回路。 - 非反転入力信号に応答する第1プリドライブ・CMOSインバータと、前記第1プリドライブ・CMOSインバータの第1プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタのソースと基底電圧ノードとの間に接続された第1バイアスNチャンネルMOSトランジスタと、前記反転入力信号に応答する第2プリドライブ・CMOSインバータと、前記第2プリドライブ・CMOSインバータの第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタのソースと前記電源電圧供給ノードとの間に接続された第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタを含むプリドライバーと、前記プリドライバーの前記第1プリドライブ・CMOSインバータの出力信号に応答する第1出力PチャンネルMOSトランジスタと前記プリドライバーの前記第2プリドライブ・CMOSインバータの出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタとを含む出力ドライバーとを具備して、
前記第1プリドライブ・CMOSインバータの前記第1プリドライブ・NチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記第1バイアスNチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の第1接続ノードと前記電源電圧供給ノードとの間に接続された第1PチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による第1容量と前記第2プリドライブ・CMOSインバータの前記第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の第2接続ノードと基底電位との間に接続された第2NチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による第2容量とを具備して、
前記第1容量を構成する前記第1PチャンネルMOSトランジスタと前記出力ドライバーの前記第1出力PチャンネルMOSトランジスタとは、半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成され、
前記第2容量を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタと前記出力ドライバーの前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタとは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される半導体集積回路。 - 前記出力ドライバーの前記第1出力PチャンネルMOSトランジスタのドレイン・ソース電流経路と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタのドレイン・ソース電流経路とは直列に接続され、前記第1出力PチャンネルMOSトランジスタと前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタとのプッシュプル動作により1つの出力信号が形成される請求項14に記載の半導体集積回路。
- 前記第1容量を構成する前記第1PチャンネルMOSトランジスタのゲート面積と前記第1出力PチャンネルMOSトランジスタのゲート面積との第1面積比α1と、電源電圧と前記PチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧とで決定される第1電圧定数γ1とを、
α1≦γ1、
の関係に設定して、
前記第2容量を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積との第2面積比α2と、電源電圧と前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧とで決定される第2電圧定数γ2とを、
α2≦γ2
の関係に設定している請求項15に記載の半導体集積回路。 - 前記第1電圧定数γ1は前記電源電圧(|Vdd|)と前記PチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧(|VthP|)とから、
γ1=|Vthp|/(|Vdd|−|Vthp|)
の関係であリ、前記第2電圧定数γ2は前記電源電圧Vddと前記NチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧Vthnとから、
γ2=Vthn/(Vdd−Vthn)
下記の関係である請求項16に記載の半導体集積回路。 - 前記第1電圧定数γ1と、PチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との第1容量比β1(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記第1面積比α1との間に
γ1/β1≦α1、
の関係を満足するように、前記第1電圧定数γ1と前記第1容量比β1と前記第1面積比α1とが設定され、
前記第2電圧定数γ2と、NチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との第2容量比β2(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記第2面積比αとの間に、
γ2/β2≦α2
の関係を満足するように、前記第2電圧定数γ2と前記第2容量比β2と前記第2面積比α2とが設定されている請求項17に記載の半導体集積回路。 - 非反転入力信号に応答する第1プリドライブ・CMOSインバータと、前記第1プリドライブ・CMOSインバータの第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタのソースと電源電圧供給ノードとの間に接続された第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタと、反転入力信号に応答する第2プリドライブ・CMOSインバータと、前記第2プリドライブ・CMOSインバータの第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタのソースと前記電源電圧供給ノードとの間に接続された第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタとを含むプリドライバーと、前記プリドライバーの前記第1プリドライブ・CMOSインバータの出力信号に応答する第1出力NチャンネルMOSトランジスタと前記プリドライバーの前記第2プリドライブ・CMOSインバータの出力信号に応答する第2出力NチャンネルMOSトランジスタとを含む出力ドライバーとを具備して、
前記第1プリドライブ・CMOSインバータの前記第1プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記第1バイアスPチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の第1接続ノードと基底電位との間に接続された第1NチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による第1容量と前記第2プリドライブ・CMOSインバータの前記第2プリドライブ・PチャンネルMOSトランジスタの前記ソースと前記第2バイアスPチャンネルMOSトランジスタのドレインとの間の第2接続ノードと基底電位との間に接続された第2NチャンネルMOSトランジスタのゲート容量による第2容量とを具備して、
前記第1容量を構成する前記第1NチャンネルMOSトランジスタと、前記出力ドライバーの前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタと、前記第2容量を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタと、前記出力ドライバーの前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタとは、前記半導体集積回路の同一製造プロセスにより形成される半導体集積回路。 - 前記出力ドライバーの前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタのドレイン・ソース電流経路と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタのドレイン・ソース電流経路とは直列に接続され、前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタと前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタとのプッシュプル動作により1つの出力信号が形成される請求項19に記載の半導体集積回路。
- 前記第1容量を構成する前記第1NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積と前記第1出力NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積との第1面積比α1と、電源電圧と前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧とで決定される第1電圧定数γ1とを、
α1≦γ1、
の関係に設定して、
前記第2容量を構成する前記第2NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積と前記第2出力NチャンネルMOSトランジスタのゲート面積との第2面積比α2と、前記電源電圧と前記NチャンネルMOSトランジスタのしきい値電圧とで決定される前記第1電圧定数γ1とを、
α2≦γ1
の関係に設定している請求項20に記載の半導体集積回路。 - 前記第1電圧定数γ1は前記電源電圧Vddと前記NチャンネルMOSトランジスタの前記しきい値電圧Vthnとから、
γ1=Vthn/(Vdd−Vthn)
の関係である請求項21に記載の半導体集積回路。 - 前記第1電圧定数γ1と、NチャンネルMOSトランジスタのディプリーション状態のMOS容量と反転状態のMOS容量との第1容量比β1(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記第1面積比α1との間に、
γ1/β1≦α1
下記の関係を満足するように、前記電圧定数γ1と前記容量比β1と前記面積比α1とが設定され、
前記第1電圧定数γ1と、前記NチャンネルMOSトランジスタの前記ディプリーション状態の前記MOS容量と前記反転状態の前記MOS容量との前記第1容量比β1(=反転状態のMOS容量/ディプリーション状態のMOS容量)と、前記第2面積比α2との間に、
γ1/β1≦α2
の関係を満足するように、前記第1電圧定数γ1と前記第1容量比β1と前記第2面積比α2とが設定されている請求項22に記載の半導体集積回路。 - 前記出力ドライバーは前記半導体集積回路の内部の大きな負荷容量の内部信号線を駆動する請求項1から請求項23のいずれかに記載の半導体集積回路。
- 前記出力ドライバーは前記半導体集積回路の外部の大きな負荷容量の外部信号線を駆動する請求項1から請求項23のいずれかに記載の半導体集積回路。
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US9459639B2 (en) | 2014-07-23 | 2016-10-04 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Power supply circuit with control unit |
CN109756223A (zh) * | 2017-11-03 | 2019-05-14 | 三星电子株式会社 | 接口电路和接口装置 |
-
2006
- 2006-04-19 JP JP2006115715A patent/JP2007288667A/ja not_active Withdrawn
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