JP2007286777A - シミュレーションモデル定義システム - Google Patents
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Abstract
人間が理解しやすい因果関係の構造に基づいてシミュレーションモデルを定義して、シミュレーションプログラム開発期間を大幅に短縮することにある。
【解決手段】
経済や社会等をシステムとしてとらえ、その構成要素の現象、事象、目標といったような概念の具体的項目をノードとして書きだし、各ノードにアークをつなぐことで因果関係の構造を定義し、これを継承したシミュレーションモデルにメトリクスの計算に必要な変数とそれらの計算式を定義することによってシミュレーションプログラムを自動生成する。
【選択図】 図1
Description
現象や目標の具体的項目をノードとして書きだし、各ノードにアークをつなぐことで因果関係を作成し、前記ノードに程度の量を定量的に表すメトリクスを設定することで因果関係図を記述する因果関係図定義手段と、
前記ノード毎にノード名称や描画座標を記憶するノードテーブルと、
前記アーク毎につながっているノード情報を記憶するアークテーブルと、
前記因果関係図の因果関係の構造を継承したシミュレーション基本モデルに、前記メトリクスの計算に必要な変数を追加し、前記メトリクスと前記変数にリンクを張ることで情報の流れの向きを明記し、メトリクスと変数に計算式を設定することでシミュレーションモデルを定義するシミュレーションモデル定義手段と、
前記メトリクスや変数毎に変数名、変数タイプ、設定する計算式を識別する計算モデル、計算式の情報を記憶する変数テーブルと、
前記リンク毎につながっている変数情報を記憶するリンクテーブルと、
各テーブルのデータを記憶し、一元管理するデータベースと、
前記データベースに登録されたデータを元にシミュレーションプログラムを自動生成するシミュレーションプログラム生成手段と
を構成要素とすることを特徴とするシミュレーションモデル定義システムを提供する。
管理システムや、店内監視システムを導入すると、盗難件数にどのように影響するのかのシミュレーションをすることを想定し、最終的にシミュレーションプログラムを自動生成するまでの過程を述べる。なお、本実施形態では、DYNAMOのシミュレーションプログラムを自動生成する例であるが、必ずしもDYNAMOに特化しなくてもよい。
図1は、本発明のシミュレーションモデル定義システムを実現する情報処理システムの一実施形態を示すブロック図である。
図2は、シミュレーションモデル定義システム1の一実施形態におけるハードウェア構成を示したものである。シミュレーションモデル定義システム1は、シミュレーションモデル定義システムのサーバ3に示す電子計算機にて稼動する。シミュレーションモデル定義システム1のサーバ3は、CPU31、メモリ32、通信制御部33、補助記憶装置20を有している。
同様に、図1で説明したデータベース2は、例えば、リレーショナルデータベースやファイルとして補助記憶装置20に格納され、必要に応じてメモリ32にデータが読み出され、プログラムにて利用される。
このようなことを繰り返し、ノード1111間の因果関係をアーク1112で結ぶことで、因果関係図を作成していく。
登録ボタン115を押下すると、現在まで作成してきたデータをデータベース2に保存することができる。図7は、登録ボタン115が押下されたときに表示される登録確認画面のイメージ図である。モデル名を入力しOKボタンを押下することで、システムは、作成してきたデータを、図8と図9に示すテーブルに格納する。
画面左には、メトリクス1113の計算に必要な変数を追加するためのパレット118がある。パレット118には、単位時間当たりにモノや情報などが流れた量を表すレイト変数1182、流れの蓄積量を表すレベル変数1181、定数1183、補助変数1184といったタイプの変数オブジェクトと、情報の流れの向きを表すリンク1185オブジェクトがある。これらのオブジェクトをマウスにてキャンバス119へドラッグ&ドロップすることで、メトリクスの計算に必要な変数を追加していく。例えば、図中のAに記したような「盗難率」定数1183を追加する場合は、パレット118上の定数1183をAの位置へドラッグ&ドロップする。ドラッグ&ドロップされると、計算モデル定義画面が表示される。
計算モデルの「計算式」とは、当該変数に計算式か数値を設定する場合に用いる。この際の計算式や数値は、定義内容の項目に設定する。例えば、盗難率の値を「1.0」としたい場合は、図示のように変数名の項目に「盗難率」、定義内容の項目に「1.0」と設定することで、図10のAに記した「盗難率」定数1183が描画される。また、例えば、「盗難件数」メトリクス1113を計算するために、「盗難率」定数1183が必要な場合は、「盗難率」から「盗難件数」に向かう矢印のリンク1185を張る。ここで、リンク1185に対して、矢印が向いている方に接している変数を結果変数、逆側に接している変数を原因変数と呼ぶ。
図16は、「盗難抑止率」メトリクス1113を例とした計算モデル定義画面のイメージ図である。本画面には、入力変数x(カメラ台数)と出力変数y(盗難抑止率)の関係をプロットしてグラフを記述するグラフ領域と、プロットの座標値として設定できる表がある。x軸のリストには、原因変数の一覧が表示されるので、そこから適する変数を選択し、各xの値に対する各yの値を設定していく。ここで、各xの刻み幅は、ステップの値に従う。また、定義域の設定では下限と上限の項目を、値域の設定ではY下限とY上限の項目に数値を入力することで規定する。ここで、各xに対して設定した各yの値をデータベースに登録する際の形式について、図12のBに記したレコードを用いて説明する。画面で設定した値は、全て定義内容のフィールドに登録する。なお、登録形式は、x軸の変数、定義域の下限、定義域の上限、x軸の刻み幅のステップ、各プロットのY座標の値からなる項目をカンマ区切りで、Y座標の値はスラッシュ区切りである。
ここで各変数に設定された計算モデルが計算式かグラフ関数かをシミュレーションモデル定義画面でも区別できるように、グラフ関数として登録された変数を囲む線を太い線で描画する。
シミュレーションモデル定義画面と因果関係図定義画面は、定義内容113の「シミュレーションモデル」と「因果関係図」の項目を選択することで自由に切り替えることができる。
シミュレーションプログラムを生成するための処理手順を図19のフローチャートに従って説明する。
以上の処理手順に従うことで、シミュレーションプログラムを自動生成することができる。
自動生成対象のシミュレーションモデルを図14に示した構造で、各変数に設定した内容が、図12の変数テーブル203と図13のリンクテーブル204の「モデル1」のレコードのように登録されているものとする。これに対応するシミュレーションプログラム40の例を図25に示す。
これにより、人間が理解しやすい因果関係の構造に基づいてシミュレーションモデルを定義することができるのでシミュレーションプログラム開発期間を大幅に短縮することができる。また、システムダイナミクスの知識を持たない非専門家でもシミュレーションモデルを作成し、シミュレーションすることができる。
11…因果関係図定義手段、 12…シミュレーションモデル定義手段、
13…シミュレーションプログラム生成手段、 20…補助記憶装置、
31…CPU、 32…メモリ、 33…通信制御部、 111…パレット、 112…キャンバス、 113…定義内容、 114…開くボタン、
115…登録ボタン、 116…シミュレーションプログラム生成ボタン、
117…シミュレーションボタン、 118…パレット、 119…キャンバス、
131…シミュレーション期間設定用プログラムテンプレート、 132…レベル方程式用プログラムテンプレート、 133…計算式用プログラムテンプレート、 134…グラフ関数用プログラムテンプレート、 201…ノードテーブル、 202…アークテーブル、 203…変数テーブル、 204…リンクテーブル、 1111…ノード、 1112…アーク、 1181…レベル変数、
1182…レイト変数、 1183…定数、 1184…補助変数、
1185…リンク。
Claims (2)
- 経済や社会をシステムとしてとらえ、その構成要素間の関係を因果関係で表して挙動をシミュレーションするシミュレータのシミュレーションプログラムを自動生成するシミュレーションモデル定義システムであって、
前記シミュレーションモデル定義システムは、
前記構成要素を現象、事象、目標といったような概念の具体的項目をノードとして書きだし、各ノードにアークをつなぐことで因果関係を作成し、前記ノードに程度の量を定量的に表すメトリクスを設定することで因果関係図を記述する因果関係図定義手段と、
前記ノード毎にノード名称や描画座標を記憶するノードテーブルと、
前記アーク毎につながっているノード情報を記憶するアークテーブルと、
前記因果関係図の因果関係の構造を継承したシミュレーション基本モデルに、前記メトリクスの計算に必要な変数を追加し、前記メトリクスと前記変数にリンクを張ることで情報の流れの向きを明記し、メトリクスと変数に計算式を設定することでシミュレーションモデルを定義するシミュレーションモデル定義手段と、
前記メトリクスや変数毎に変数名、変数タイプ、設定する計算式を識別する計算モデル、計算式の情報を記憶する変数テーブルと、
前記リンク毎につながっている変数情報を記憶するリンクテーブルと、
各テーブルのデータを記憶し、一元管理するデータベースと、
前記データベースに登録されたデータを元にシミュレーションプログラムを自動生成するシミュレーションプログラム生成手段と、
を構成要素とすることを特徴とするシミュレーションモデル定義システム。 - 請求項1に記載のシミュレーションモデル定義システムにおいて、
前記シミュレーションプログラム生成手段では、
予め「データ蓄積用」、「計算式用」及び「グラフ関数用」からなる3種類のパターンのプログラムテンプレートを準備し、
前記変数テーブルの変数タイプが、データ蓄積用のレベル変数だった場合に、当該変数の計算式には、データ蓄積用のプログラムテンプレートを適用し、
前記変数テーブルの変数タイプが、データ蓄積用のレベル変数ではなく、かつ、計算式モデルが「計算式用」であった場合に、当該変数の計算式には、計算式用のプログラムテンプレートを適用し、
前記変数テーブルの変数タイプが、データ蓄積用のレベル変数ではなく、かつ、計算式モデルが「グラフ関数用」であった場合に、当該変数の計算式には、グラフ関数用のプログラムテンプレートを適用することで、
シミュレーションプログラムを作成することを特徴とするシミュレーションモデル定義システム。
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