JP2007286675A - 原料配合率決定方法、装置及びプログラム - Google Patents

原料配合率決定方法、装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の特性値を持つ複数の銘柄の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各銘柄の配合率を決定する方法、装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】本装置20は、対象とする全ての原料の特性値を読み込む原料特性値読み込み部21と、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値を読み込む製品特性値読み込み部22と、各種制約条件式を求め、この各種制約条件式等を用いて、製品の各特性値を目標値に近づけるための評価関数式を最小化する各原料の配合率を求めることにより、製品の各特性値に関して、これらの値と目標値との差を少なくし、かつ、これらの値の上下限値への接近を回避するような原料の配合率を決定する配合率決定部23等を具備するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各原料の配合率を決定する方法、装置及びプログラムに関するものである。
例えば製鉄業におけるコークスや焼結鉱の製造プロセス、電気炉プロセス、あるいは、セメント、セラミック等の製造プロセスにおいては、各工場で保有している複数の種類(銘柄)の原料を配合して製品を製造している。各銘柄は、複数種類の特性値を持ち、原料配合により、これらの特性値は配合率に応じて平均化され、製品となる。製品における各特性値には、特性値毎に、上限値、下限値及び目標値が設定されており、全ての特性値に関して上下限値内に入り、かつ、目標値に近くなる原料の配合を求める必要がある。工場においては、この原料の配合率を決める必要があるが、この決定のためには種々の設備上の制約や操業上の要求を考慮する必要がある。
そこで、例えば特許文献1では、複数の制約条件を各々独立した複数のメンバーシップ関数で表現し、各原料の配合率を変えながら、ある配合率における複数のメンバーシップ値の最小値(最悪値)が最も大きな値(最も良くなる値)となるように配合率を最適配合率とする方法が開示されている。また特許文献2では、複数の銘柄の使用率を増減し、優先的に目標とする複数の成分値に到達もしくは接近させるための使用率を求めた後に、その使用率における複数の成分値が製品の特性値の上下限値に対応する範囲内に入るようにする方法が開示されている。
特開平10−235179号公報 特開平6−266441号公報
特許文献1に開示される方法では、特性値に対して目標値の概念がなく、制約条件を満たす(特性値が上下限値内に入る)配合率を求めているにすぎない。しかし、多くのプロセスでは、極力目標値に近い配合とすることにより、製品品質を向上・安定化することが求められる。
特許文献2に開示される方法では、優先的に目標とする複数の成分値に到達もしくは接近させるための使用率を求めた後に、その使用率における複数の成分値が製品の特性値の上下限値に対応する範囲内に入るようにしている結果、製品の特性値がその上下限値に近づくことがあり、原料の特性値のばらつきを考慮すると、原料の配合率を決定する段階で原料の特性値から計算した製品の特性値がその上下限値に近くなれば、実際の製品の特性値は上下限値から外れることがあるため操業上好ましくない。すなわち、成分値はその上下限値以内に収まるのみならず、上下限値からなるべく目標値側に離れるような原料配合をする必要がある。
本発明は以上のような従来技術における課題を考慮してなされたものであり、複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける、配合後の製品の複数の特性値をその特性値毎に設定された上下限値の中に入れつつ目標値に近づけるための各原料の配合率の決定方法、装置及びプログラムを提供するものである。
請求項1記載の発明は、複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各原料の配合率を決定する方法であって、対象とする全ての原料の特性値、並びに、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を用いて、少なくとも製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するために必要な条件を規定する制約条件式を求める第1ステップと、この制約条件式を満たす範囲で、該製品の各特性値を目標値に近づけるように各原料の配合率を求める第2ステップとを有することを特徴とするものである。
なお、上記特性値の異なる複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスとしては、製鉄業におけるコークスや焼結鉱の製造プロセス、電気炉プロセス、あるいはセメント、セラミック等の製造プロセスなどを含むものである。また、特性値としては、含有する化学成分値を含むものであり、例えば、焼結プロセスにおいては、原料は鉄鉱石(1つの製鉄所で用いている鉄鉱石の銘柄が多い。)であり、その特性値としては、Al3 ,MgO,SiOなどの成分値を含むものである。
請求項2記載の発明のように、上記第1ステップは、上記制約条件式として、上記各設定値に含まれる各原料の特性値及び製品の各特性値の目標値に基づいて、各原料の仮の配合率に対する製品の各特性値の上記目標値からの偏差を計算するための差異計算式と、上記各設定値に含まれる製品の各特性値の上下限値と目標値との間に設定されたファジィ上下限値に基づいて、該製品の各特性値の上下限値に対する上下限メンバーシップ値を計算するとともに、この上下限メンバーシップ値で制約されるメンバーシップ値を計算するためのファジィ制約条件式とを求めることが好ましい。
請求項3記載の発明のように、上記第2ステップは、上記差異計算式で計算される目標値からの偏差、及び上記ファジィ制約条件式で計算されるメンバーシップ値を含む評価関数式を最小化することにより各原料の配合率を求めることが好ましい。
請求項4記載の発明のように、上記第1ステップ及び第2ステップを線形計画法を用いて実行することが好ましい。
ところで、工場での原料の配合に当たっては、設備上の制約等から、各原料に対して配合可能な配合率の上限値や下限値がある。そこで、請求項5記載の発明のように、上記評価関数式は、原料総コストの要因を組み込んだ製品の各特性値を目標値に近づけるための式であることが好ましい。
請求項6記載の発明のように、上記評価関数式は、原料の配合率の上限値を制約する上限制約条件式及び原料の配合率の下限値を制約する下限制約条件式の少なくとも一方を含む式であることが好ましい。
請求項7記載の発明のように、配合する原料の種類数の上限値を制約する上限制約式を含む式であることが好ましい。
請求項8記載の発明のように、配合する原料の組み合わせのうち、1以上の所定の組み合わせのみを許可するか若しくは1以上の所定の組み合わせを禁止するための式を含むものであることが好ましい。
請求項9記載の発明のように、上記制約条件式は、1以上の種類の原料の集合の中から、配合される原料の種類数に上限制約を与えるものであることが好ましい。
請求項10記載の発明のように、配合する各原料の配合率を下限値以上にする制約を与えるものであることが好ましい。
請求項11記載の発明は、複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各種類の配合率を決定する装置であって、対象とする全ての原料の特性値、並びに、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を用いて、少なくとも製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するために必要な条件を規定する制約条件式を求める制約条件設定手段と、この制約条件式を満たす範囲で、該製品の各特性値を目標値に近づけるように各原料の配合率を求める配合率決定手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項12記載の発明は、複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各種類の配合率を、コンピュータを用いて決定するためのプログラムであって、対象とする全ての原料の特性値、並びに、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を用いて、少なくとも製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するために必要な条件を規定する制約条件式を求める機能と、この制約条件式を満たす範囲で、該製品の各特性値を目標値に近づけるように各原料の配合率を求める機能とを前記コンピュータに実現させることを特徴とするものである。
請求項1,11,12記載の発明によれば、対象とする全ての原料の特性値、並びに、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を用いて、少なくとも製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するために必要な条件を規定する制約条件式が求められ、この制約条件式を満たす範囲で、該製品の各特性値を目標値に近づけるように各原料の配合率が求められることにより、製品の各特性値に関して、これらの値の上下限値への接近を回避するような原料の配合率が決定されるので、製品の各特性値に関する上限値、下限値及び目標値を用いて、各特性値に関して目標値との差が少なく、かつ、上下限値への接近を回避するような原料の配合率が決定されるようになる。このため、製品の特性値は目標値に近い値であるのみならず、実際の操業の結果として特性値が設計値より変動しても、製品の特性値の上下限値から外れにくい値となるような原料の配合率が設定できる。
請求項2記載の発明によれば、上記第1ステップでは、上記制約条件式として、上記各設定値に含まれる各原料の特性値及び製品の各特性値の目標値に基づいて、各原料の仮の配合率に対する製品の各特性値の上記目標値からの偏差を計算するための差異計算式と、上記各設定値に含まれる製品の各特性値の上下限値と目標値との間に設定されたファジィ上下限値に基づいて、該製品の各特性値の上下限値に対する上下限メンバーシップ値を計算するとともに、この上下限メンバーシップ値で制約されるメンバーシップ値を計算するためのファジィ制約条件式とが求められるので、製品の各特性値に関して、これらの値の上下限値への接近をより確実に回避するような制約条件式を求めることができる。
請求項3記載の発明によれば、上記差異計算式で計算される目標値からの偏差、及び上記ファジィ制約条件式で計算されるメンバーシップ値を含む評価関数式を最小化することにより各原料の配合率が求められるので、各特性値に関して目標値との差が少なくなり、実際の操業の結果として特性値が設計値より変動しても、製品の特性値の上下限値からより確実に外れにくい値となるような原料の配合率が設定できる。
請求項4記載の発明によれば、上記第1ステップ及び第2ステップが線形計画法を用いて実行されるので、製品の各特性値に関する上限値、下限値及び目標値を用いて、各特性値に関して目標値との差が少なく、かつ、上下限値への接近を回避するような原料の配合率が比較的簡単に決定されるようになる。
請求項5記載の発明によれば、上記評価関数式は、原料総コストの要因を組み込んだ製品の各特性値を目標値に近づけるための式であるので、製品の製造コストを低減する原料の配合率が得られるようになる。
請求項6記載の発明によれば、上記評価関数式は、原料の配合率の上限値を制約する上限制約条件式及び原料の配合率の下限値を制約する下限制約条件式の少なくとも一方を含む式であるので、上限制約条件式より、設備上の制約から原料の各種類に対して配合可能な配合率の上限値がある場合に対応した原料配合率が決定されるようになる。また、下限制約条件式により、特定種類の配合率を設定値以上とする要求がある場合に対応した原料配合率が決定されるようになる。
請求項7記載の発明によれば、配合する原料の種類数の上限値を制約する上限制約式を含む式であるので、設備上の制約等により配合可能な原料の種類数に上限値がある場合に対応した原料配合率が決定されるようになる。
請求項8記載の発明によれば、配合する原料の組み合わせのうち、1以上の所定の組み合わせのみを許可するか若しくは1以上の所定の組み合わせを禁止するための式を含むものであるので、現実の操業において起こりうる原料の種類の組み合わせを加味した配合計画とすることができるようになる。
請求項9記載の発明によれば、上記制約条件式は、1以上の種類の原料の集合の中から、配合される原料の種類数に上限制約を与えるものであるので、現実の操業において起こりうる原料の種類の組み合わせを加味した配合計画とすることができるようになる。
請求項10記載の発明によれば、上記制約条件式は、配合する原料の各種類の配合率を下限値以上にする制約を与えるものであるので、現実の操業において起こりうる原料の種類の組み合わせを加味した配合計画とすることができるようになる。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る対象プロセスである配合設備50の概念図、図2は特性値の異なる複数の種類(銘柄)の原料を配合して製品を製造するプロセス(対象プロセス)における原料配合率決定装置20を含むシステム1の全体構成図である。
本実施形態1が対象としているプロセスでは、例えば図1に示すように、保有している10種類の原料(原料01〜10)を配合設備50にて配合して製品を製造しており、その製品に対して5種類の特性値(成分A〜成分E)を管理している。ここでは、各原料の持つ特性値は予めわかっており、配合後の製品の特性値を管理している上下限値内に入れつつ目標値に近くなるような原料の配合率が計算され、配合が指示されるようになっている。なお、上記対象プロセスは、製鉄業におけるコークスや焼結鉱の製造プロセス、電気炉プロセス、あるいはセメント、セラミック等の製造プロセスなどを含むものである。また、特性値としては、含有する化学成分値を含むものであり、例えば、焼結プロセスにおいては、原料は鉄鉱石(1つの製鉄所で用いている鉄鉱石の銘柄が多い。)であり、その特性値としては、Al3 ,MgO,SiOなどの成分値を含むものである。
ところで、従来は、原料の配合率を決定する方法として、この配合後の製品の特性値を管理している上下限値内に入れつつ目標値に近くなるような方法は確立されていなかった。そこで、本実施形態では、図2に示すようなシステム1を用いて、かかる決定方法を具現化することとした。
すなわち、図2に示すように、本実施形態1にかかるシステム1は、主としてプロセスコンピュータ10と、原料配合率決定装置20とからなっている。このうちのプロセスコンピュータ10は、各原料の特性値を記憶する第1記憶部11と、製品の特性値の上限値、下限値及び目標値を記憶する第2記憶部12とを備え、かつ入力装置40と、配合設備50とに電気的に接続されている。
原料配合率決定装置20は、原料特性値読み込み部21と、製品特性値読み込み部22と、配合率決定部23と、原料配合率表示部24とを備え、かつ表示装置30に電気的に接続されている。
入力装置40は例えばキーボードやマウス等を含み、また表示装置30はCRT等を含む。また、上記原料配合率決定装置20には図示しないCPU、ROM及びRAMが備えられており、上記各要素21〜24は、例えば各種プログラム等がROMからCPUに読み込まれて実行されことで具現化するようになっている。RAMは各種データ等を一時的に記憶するものである。
この原料配合率決定装置20のうちの原料特性値読み込み部21は、プロセスコンピュータ10の第1記憶部11から各原材料の特性値を読み込む機能を有するものであり、製品特性値読み込み部22は、第2記憶部12から製品の特性値の上限値、下限値及び目標値を読み込む機能を有するものである。
配合率決定部23は、各種制約条件式を求める機能(制約条件設定手段に相当する。)と、この各種制約条件式と評価関数式とを用いて原料の配合率を決定する機能(配合率決定手段に相当する。)とを有するものである。各種制約条件式は、詳しくは後述するが、配合率の和を制約するための制約条件式、配合率に対する製品の各特性値の、上記目標値からの偏差を計算するための差異計算式、製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するためのファジィ制約条件式、製品の各特性値の上下限値を制約するための上下限制約条件式、原料の配合率の上限値を制約するための上限制約条件式、原料の配合率の下限値を制約するための下限制約条件式、及び、配合銘柄数の上限値を制約するための上限制約式を含んでおり、また評価関数式は、原料総コストの要因を組み込んだ製品の各特性値を目標値に近づけるための評価関数式を含んでいる。
原料配合率表示部24は、上記決定された原料の配合率を表示装置30に表示させるものである。操業者Pは、この表示装置30に表示された原料の配合率を見て、入力装置40を用いてプロセスコンピュータ10に配合設備50への原料投入指示を行い、プロセスコンピュータ10は、この原料投入指示に従って配合設備50への実際の原料投入を行なうようになっている。
図3は主として原料配合率決定装置20の動作を示すフローチャートであって、(a)はメインルーチン、(b)はサブルーチンである。また図4は製品の特性値の上下限値とメンバーシップ値の概念図である。
以下、本システム1の原料配合率決定装置20を用いて、原料の配合率を決定する手順を説明する。なお、この原料配合決定装置20の動作前に、プロセスコンピュータ10の第1記憶部11には、対象とする全ての原料の特性値の設定値を予め記憶させるとともに、第2記憶部12には、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を予め記憶させているものとする。また、原料配合決定装置20のROM又はRAMには、後述する各種決定変数の初期値(例えば過去の操業での実績値である。)が予め設定されているものとする。
図3(a)に示すように、まず原料配合率決定装置20の原料特性値読み込み部21は、プロセスコンピュータ10の第1記憶部11から、対象とする10種類の原料の特性値を読み込む(ステップST1)。この原料の特性値の一例を表1に示す。
Figure 2007286675
すなわち、原料01は、成分Aを0.04%、成分Bを0.36%、成分Cを0.89%、成分Dを0.07%、成分Eを0.02%含み、原料02は、成分Aを0.30%、成分Bを0.23%、成分Cを0.75%、成分Dを0.07%、成分Eを0.03%含み、・・・原料10は、成分Aを0.04%、成分Bを0.02%、成分Cを2.34%、成分Dを0.01%、成分Eを0.01%含んでいる。
ついで、製品特性値読み込み部22は、第2記憶部12から、プロセスコンピュータ10で製造する製品の特性値の目標値及び上下限値を読み込む(ステップST2)。この製品の特性値の目標値及び上下限値の一例を表2に示す。
Figure 2007286675
すなわち、製品の特性値の目標値は、成分Aが0.350%、成分Bが0.200%、成分Cが1.200%、成分Dが0.050%、成分Eが0.010%であり、下限値は、成分Aが0.250%、成分Bが0.150%、成分Cが1.050%、成分Dが0.030%、成分Eが0.000%であり、上限値は、成分Aが0.450%、成分Bが0.250%、成分Cが1.350%、成分Dが0.070%、成分Eが0.020%である。
配合率決定部23は、各種制約条件式及び評価関数式を用いて原料の配合率を決定する(ステップST3)。
ここでは、図3(b)に示すように、各種制約条件式のうち、原料の配合率の和を一定値に制約するための制約条件式として、次に示すような(1a)式を設定し、この式に上記読み込んだ原料の特性値と、製品の特性値の目標値及び上下限値とを代入する(ステップST31:第1ステップに相当する)。
X=Σ n=1(x) ・・・(1a)
ここに、nは原料の種類を表す添え字、xは原料nの配合率(決定変数)、Nは原料の種類数(今回の例では原料は10種類であるから、N=10である。)、Xは配合率の和の制約値(xを百分率(%)とすると、これらの和としてX=100となる。)である。
また、配合率に対する製品の各特性値の目標値からの偏差を求めるための差異計算式として、次の(1b)式を設定し、この式に上記(1)式による計算値等を代入する(ステップST32:第1ステップに相当する)。
=Σ n=1(Am,n/X)−d +d ・・・(1b)
ここに、mは製品と原料の特性の種類を表す添え字、Tは製品の特性mの特性値の目標値、Am、nは原料nにおける特性mの特性値、d は原料nの配合率をxとしたときの製品における特性mの特性値の目標値からの超過差異(決定変数)、d は原料nの配合率をxとしたときの製品における特性mの特性値の目標値からの不足差異(決定変数)である。なお、原料nの配合率xは仮の配合率であり、最初は例えば0に設定しておく。
製品の各特性値がその上下限値に接近することを回避するためのファジィ制約条件式として、次の(1)〜(4)式を設定し、この式に上記(1a)式による計算値等を代入する(ステップST33:第1ステップに相当する)。
λ ={Σ n=1(Am,n)/X−U )}/(U−U ) ・・・(1)
λ ={Σ n=1(Am,n)/X−L )}/(L−L ) ・・・(2)
λ ≦λ ・・・(3)
λ ≦λ ・・・(4)
ここに、Uは製品の特性mの特性値の上限値、U は製品の特性mの特性値の上限値と目標値との間で任意に設定されたファジィ上限値、λ は製品の特性mの特性値の上限値に対する上限メンバーシップ値(決定変数)、Lは製品の特性mの特性値の下限値、L は製品の特性mの特性値の下限値と目標値との間で任意に設定されたファジィ下限値、λ は製品の特性mの特性値の下限値に対する下限メンバーシップ値(決定変数)、λは製品の特性mの特性値の上下限値に対する上下限メンバーシップ値λ 、λ で制約されるメンバーシップ値としての製品の上下限制約に対するメンバーシップ値(決定変数)である。
製品の特性値の上下限値L 、U とメンバーシップ関数との関係を図4に示す。ここでは、図4に示すように、成分特性値がファジィ下限値L とファジィ上限値U との間にある場合はメンバーシップ値λは0となるが、ファジィ下限値L を下回るか、あるいはファジィ上限値U を上回ると、メンバーシップ値λは0よりも大きな値となり、下限値Lを下回るか、あるいは上限値Uを上回ると、メンバーシップ値λは1を越すことになる。
製品の各特性値の上下限値を制約するための上下限制約条件式として、次の(4a)式を設定する(ステップST34:第1ステップに相当する)。
λ≦1 ・・・(4a)
上記(4a)式を満足する配合率(x)に対しては、上記(1)〜(4)式より、製品の特性mの特性値{Σ n=1(Am、n)/X}は必ずその上下限値(UとL)の中に入る。また、製品の特性mの特性値がその上下限値に接近すれば、メンバーシップ値λは1に近づき、製品の特性mの特性値がその上下限値(Um ,)のいずれかの値に一致すれば、メンバーシップ値λは1となる。
製品の各特性値を目標値Tに近づけるための評価関数式として、次の(5)式を設定し、この式に上記(1b)(1)〜(4)(4a)式による計算値を代入する(ステップST35:第2ステップに相当する)。
f=Σ m=1(Wd,m)(d +d )+Wλλ ・・・(5)
ここに、Mは製品の特性mの数、Wd,mは製品の特性mの特性値の目標値からの差異(d m , )にかかる重み係数、Wλは製品の上下限制約に対するメンバーシップ値λにかかる重み係数である。
配合率決定部23は、上記(1a)(1b)(1)〜(4)(4a)式の各種制約条件式のもとで、上記(5)式を最小化する原料nの配合率(x)を計算する。この計算された原料nの配合率(x)が決定された配合率であり、この計算の過程で、超過差異d や不足差異d の値は小さくなり、製品の特性mの特性値はその目標値Tに近づく。また、メンバーシップ値λも小さくなるので、製品の特性mの特性値の上下限値(Um ,)から遠ざかることになる。この計算では、未知数(xn , m , m ,λ m ,λ m ,λ)を決定係数として、非負荷条件(xn , m , m ,λ≧0)のもとで解く必要があるが、上記(1a)(1b)(1)〜(4)(4a)式の制約条件式、及び上記(5)式の評価関数式はこれらの決定変数の線形式となっているので、周知の線形計画法の代表的な解法であるシンプレックス法により比較的簡単に計算することができる。
具体的には、表1に示す原料の特性値、及び表2に示す製品の特性mの特性値の目標値Tと上下限値(Um ,)に対して、本手法を適用した。ここでは、ファジィ上下限値(U ,L )は、製品の特性mの特性値の目標値Tと上下限値(Um ,)を用いて、次式で設定した。
=T+0.7×(U−T
=T+0.7×(L−T
また、上記(8)式における重み係数は、次のように設定した。
d,m=1
λ=1000
上記配合率決定部23による計算結果を次の表3及び表4に示す。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
すなわち、上記表3は決定された原料の配合率を示すもので、ここでは、原料02の配合率が31.06%、原料04の配合率が8.94%、原料07の配合率が13.73%、原料08の配合率が18.96、原料10の配合率が27.30%であり、その他の原料の配合率は0.00%あった。また、上記表4は配合結果、目標値と上下限値を示すもので、ここでは、配合結果は成分Aが0.280%、成分Bが0.227%、成分Cが1.200%、成分Dが0.064%、成分Eが0.017%であった。これらの表から、製品の全ての特性値が、上記表2で示した目標値に近い値で、かつ上下限値からできるだけ離れるような値となる原料配合が実現できていることがわかる。
引き続き、この結果を特許文献1の技術(従来技術1)と比較すると、製品の特性値の中で最も値が大きい成分Cに関し、従来技術1では、製品特性値の目標値がないために製品の目標値に一致する配合結果を得ることができないのに対し、本実施形態1では、目標値どおりの配合結果が得られている。
また特許文献2の技術(従来技術2)では、製品の成分値が上下限制約の中で目標成分値に近づくように使用率(配合率)を探索計算するが、優先順位の低い成分は上下限値に近づく場合がある。これに対し、本実施形態1では製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するためのファジィ制約条件式を組み込んでおり、この効果により、表3、表4の製品特性値の上下限値に接近することが回避できている。
再び図3(a)に戻り、上記配合率決定部23による計算結果は、配合率表示部24で表示装置30に表示される(ステップST4)。操業者Pは、この表示装置30に表示された原料の配合率を見て、入力装置40を用いてプロセスコンピュータ10に配合設備50への原料投入指示を行い、このプロセスコンピュータ10は、この原料投入指示に従って配合設備50への実際の原料投入を行なう。
このようにして、本実施形態1によれば、対象とする全ての原料の特性値が読み込まれ、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値が読み込まれ、配合率の和の制約条件式、配合率に対する製品の各特性値の差異計算式、製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するためのファジィ制約条件式、及び、製品の各特性値の上下限制約条件式を用いて、製品の各特性値を目標値に近づけるための評価関数式を最小化する各原料の配合率を求めることにより、製品の各特性値に関して、これらの値と目標値との差を少なくし、かつ、これらの値の上下限値への接近を回避するような原料の配合率が決定されるので、製品の各特性値に関する上限値、下限値及び目標値を用いて、各特性値に関して目標値との差が少なく、かつ、上下限値への接近を回避するような原料の配合率を、配合率の和が制約(例えば和を100%とする。)を守る範囲で決定することができる。このため、製品の特性値は目標値に近い値であるのみならず、実際の操業の結果として特性値が設計値より変動しても、製品の特性値の上下限値から外れにくい値となるような原料の配合率が設定できる。
(実施形態2)
ここでは、上記実施形態1の評価関数式(5)に代えて、原料総コストの要因を組み込んだ製品の各特性値を目標値に近づけるための評価関数式として、次の(6)式を設定するようになっている。なお、その他の構成については、上記実施形態1と同様であるので、その説明は省略する。
f=Σ m=1(Wd,m)(d +d )+Wλλ+WΣ m=1(C) ・・・(6)
ここに、Nは原料種類数(今回は10種類の原料を対象としているので、N=10である。)、Cは原料nの単価、Wは原料総コストに対する重み係数である。なお、原料の単価は、次の表5に示すデータを用いた。
Figure 2007286675
すなわち、原料01の単価は7.0、原料02の単価は5.0、・・・原料10の単価は9.0である。また、原料総コストにかかる重み係数は、W=10にて設定した。
引き続いて、配合率決定部23による計算結果を、次の表6、表7に示す。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
すなわち、各原料の配合率は、表6に示すように、原料02の配合率が43.95%、原料07の配合率が10.73%、原料08の配合率が13.04%、原料09の配合率が4.87%、原料10の配合率が27.40%であり、その他の原料の配合率が0.00%であった。また配合結果は、表7に示すように、成分Aが0.280%、成分Bが0.235%、成分Cが1.305%、成分Dが0.053%、成分Eが0.017%であった。この結果を上記実施形態1の場合と比較すると、製品特性値の中で上記表2で示した目標値から遠ざかっている特性値もあるが、上下限値には近づかない原料配合が実現できていることがわかる。
さらに、上記実施形態1と原料コストΣ n=1(C)を比較すると、上記実施形態1では、原料コストΣ n=1(C)=7.48であったのに対して、上記(9)式で示した評価関数fを最小化して決定した今回の配合では、原料コストΣ n=1(C)=6.97と低減できていることがわかった。
(実施形態3)
ここでは、上記実施形態2に対し、配合設備50の投入装置の制約から各原料に関して配合の上限がある場合に対応するために「原料の配合率の上限制約条件式」を追加した例について説明する。すなわち、配合率決定装置20の配合率決定部23は、原料の配合率の上限制約条件式として、次の(7)式を設定するようになっている。なお、その他の構成については、上記実施形態2と同様であるので、その説明は省略する。
≦X ・・・(7)
ここに、X は原料nの配合率の上限値である。
配合率の上限値は、各原料ごとに異なる値としてもよいが、今回は説明の簡単化のため全ての原料nに対して一律の値(X =30)を設定した。配合率決定部23による計算結果を表8、表9に示した。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
すなわち、各原料の配合率は、表8に示すように、原料02の配合率が30.00%、原料03の配合率が11.65%、原料04の配合率が4.10%、原料07の配合率が10.28%、原料08の配合率が11.60%、原料09の配合率が2.36%、原料10の配合率が30.00%であり、その他の原料の配合率が0.00%であった。また配合結果は、表9に示すように、成分Aが0.280%、成分Bが0.235%、成分Cが1.305%、成分Dが0.053%、成分Eが0.017%であった。このように、上記実施形態2では、表6に示したように、原料02の配合率が43.95%と上限値X =30を越していたのに対し、本実施形態3の結果では、全ての原料の配合率が上限値X =30以内に収まり、かつ製品の特性値が上下限値からできるだけ離れるような原料配合が実現できた。
(実施形態4)
ここでは、上記実施形態3に対し、特定銘柄の配合率を設定値以上とする要求がある場合に対応するために、「原料の配合率の下限制約条件式」を追加した例について説明する。すなわち、配合率決定装置20の配合率決定部23は、原料の配合率の下限値を制約するための下限制約条件式として、次の(8)式を設定するようになっている。なお、その他の構成については、上記実施形態3と同様であるので、その説明は省略する。
≧X ・・・(8)
ここに、X は原料nの配合率の下限値である。
このときには、原料03の配合率を15%以上とする条件、すなわち、X 03=15、X =0(n≠03)を設定した。配合率決定部23による計算結果を表10、表11に示す。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
すなわち、各原料の配合率は、表10に示すように、原料02の配合率が24.50%、原料03の配合率が15.00%、原料04の配合率が6.50%、原料07の配合率が10.50%、原料08の配合率が10.57%、原料09の配合率が2.93%、原料10の配合率が30.00%であり、その他の原料の配合率が0.00%であった。また配合結果は、表11に示すように、成分Aが0.280%、成分Bが0.235%、成分Cが1.305%、成分Dが0.053%、成分Eが0.017%であった。このように、上記実施形態3では、表8に示したように、原料03の配合率が11.65%と、X 03=15未満であったのに対し、本実施形態4の結果では、原料03の配合率が配合下限制約を満たし、かつ製品の特性値が上下限値からできるだけ離れるような原料配合が実現できた。
(実施形態5)
ここでは、上記実施形態4に対し、設備上の制約等により配合可能な原料種類数には上限値がある場合に対応するために、「配合銘柄数の上限制約式」を追加した例について説明する。すなわち、配合決定装置20の配合率決定部23は、配合銘柄数の上限値として、次の(9)式と(10)式とを設定するようになっている。なお、その他の構成については、上記実施形態4と同様であるので、その説明は省略する。
≦Xb ・・・(9)
Σ n=1(b)≦B ・・・(10)
ここに、bは原料nを用いる場合は1、原料nを用いない場合は0とするフラグ(決定変数)、Bは配合可能な原料種類数である。
上記(9)式、(10)式は、決定変数(x,b)に関して線形式であるが、bは0又は1の整数である。このため、上記実施形態4までのようにシンプレックス法を用いることはできないが、周知の混合0−1計画問題の代表的な解法である分枝限定法により計算可能である。
この実施形態5では、配合可能な原料種類数は5種類以下とする条件、すなわち、B=5と設定した。配合率決定部23による計算結果を表12、表13に示す。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
すなわち、各原料の配合率は、表12に示すように、原料03の配合率が30.00%、原料04の配合率が16.60%、原料07の配合率が13.59%、原料08の配合率が9.81%、原料10の配合率が30.00%であり、その他の原料の配合率が0.00%であった。また配合結果は、表13に示すように、成分Aが0.306%、成分Bが0.235%、成分Cが1.268%、成分Dが0.0059%、成分Eが0.0017%であった。このように、上記実施形態4では、表10に示したように、7種類の原料(02〜04,07〜10)を配合していたのに対し、本実施形態5の結果では、表12に示したように、5種類の原料(03,04,07,08,10)の配合で、かつ製品の特性値が上下限値からできるだけ離れるような原料配合が実現できた。
(実施形態6)
ところで、上記実施形態1〜5では、配合できる銘柄数の上限しか制約とすることができないが、現実の操業における原料の搬送設備などの制約により、実行可能な計画とするために、更に複雑な条件を満たす配合計画とする必要がある。ここでいう、搬送設備とは、原料を運ぶためのコンベアなどであり、実際の操業現場では、例えば次のような設備制約が発生しうる。
すなわち、原料銘柄によって保管されている置き場が異なり、配合の際に個々の置き場から搬送できる原料の銘柄数が制限される場合である。例えば、図5に示すように、置き場1に置かれている原料01〜06からは搬送設備1,2で同時に2銘柄の原料まで配合できるが、置き場2に置かれている原料07〜10からは搬送設備3で同時に1銘柄の原料しか配合できない。
あるいは、個々の搬送設備が稼動範囲に制約があるため、各搬送設備で配合できる原料の銘柄種類が限られている場合であり、更に同時に同じ搬送設備を使った配合はできない場合である。例えば、図6に示すように、搬送設備1は原料01〜04を、搬送設備2が原料03〜08を、搬送設備3は原料07〜10を搬送でき、同時に配合する原料は異なる搬送設備を使わないといけない場合である。
また、搬送設備での原料搬送において、頻繁に原料の銘柄を切り替えると、設備操業の効率が悪くなるため、1回の配合のために搬送する原料銘柄は一定量以上にするようにしたい。上記実施形態1〜5では、最適化計算の結果、いくつかの銘柄の原料に対して非常に僅かな量を配合するというような、実際の現場設備で操業するには、非現実的な計画が出力されることがある。すなわち、上記実施形態1〜5では、特定の銘柄の原料に対して配合率を下限以上にするという制約を設けているが、そのような方法では、下限を指定した銘柄は必ず配合されてしまい、その銘柄をしようすることが評価を最適にするとは限らない。そこで、実施形態6はかかる問題を解決するためになされたものであり、以下、説明する。なお、その他の構成については、上記実施形態1〜5と同様であるので、その説明は省略する(下記実施形態7,8についても同様である)。
まず、図5や図6で示したような設備制約に対応する最も単純な方法として、予め制約を満たす銘柄の原料の組み合わせを限定しておくという方法が考えられる。すなわち、(原料01,原料05,原料07),・・・,(原料03,原料08,原料10)といったように、設備制約を満たす望ましい銘柄の原料の組み合わせを列挙して、この組み合わせを例えばプロセスコンピュータ10の第1記憶部11に予め記憶(登録)しておき、原料配合率の決定時に原料配合率決定装置20の原料特性値読み込み部21で抽出した各組み合わせに対して、その組み合わせに含まれる銘柄の原料に限定した上記シンプレックス法を解いて、全組み合わせで得られた解の中から評価関数が最小になるものを選択すればよい。この逆に、禁止すべき組み合わせを予め登録しておいて、それらを除いた組み合わせについて上記シンプレックス法を解くものであってもよい。
このような方法は最も簡単であるが、予め組み合わせを抽出・登録する作業は煩わしいので、選択もしくは禁止すべき組み合わせを生成するルールを登録しておくことが望ましい。また、図5や図6に示したような実際の操業現場で一般に発生する可能性がある設備制約に関しては、より体系的な方法での実施が可能である。実施形態6,7はかかる点に着目してなされたものであり、以下、説明する。
(実施形態7)
図5に示したような設備制約は、任意の銘柄の原料の集合の中から、同時に配合できる原料の銘柄数の上限値を制約条件に加えることで、目的とする設備制約を満たす配合計画が得られる。例えば、図5の設備制約を表すための、原料の銘柄の集合、ならびに、集合の中から配合銘柄数の上限は表14に示す。
Figure 2007286675
すなわち、搬送設備が2個設置されている置き場1にある銘柄の原料(原料01、原料02、・・・原料06)の集合1からは、同時に2銘柄の原料まで配合できる。一方、搬送設備が1個の置き場2にある銘柄の原料(原料07、原料08、・・・原料10)の集合2からは、同時に1銘柄の原料しか配合できないことを示している。
また、図6の設備制約を表すための、原料の銘柄の集合、並びに、集合の中から配合銘柄数の上限は表15に示す。
Figure 2007286675
すなわち、表15では、集合k=1〜5は、個々の銘柄の原料に対して使用可能な搬送設備の数が上限値として登録されている。例えば、原料01と原料02には搬送設備1しか使用できず(k=1の集合)、原料03と原料04には搬送設備1と搬送設備2の2設備が使用できる(k=2の集合)、などの上限値が設定されている。しかし、k=1〜5の制約だけでは、例えば搬送設備が2個しか対応できない原料01〜原料06の中から3個の銘柄の原料が配合されたり、全体からも搬送設備の数である3個を超える銘柄の原料が配合されたりするという結果が出てしまう。そこで、k=6〜8では、原料01〜原料06の範囲には最高で2基の搬送設備しか使用できない(k=6の集合)、原料01〜原料10の全銘柄を通しても3基の搬送設備しか使用できない(k=8の集合)、といった制約を加えることで、図6に示した設備制約を満たす配合計画を作成することができる。
このような制約に対応するためには、以下の式(9)(11)のような制約式を上記の線形計画法に加えればよい。なお、(9)式は上記実施形態5で示したものと同じ式である。
≦Xb ・・・(9)
Σ n=1(Ekn)≦F ・・・(11)
ここで、bは原料nを用いる場合は1、原料nを用いない場合は0とするフラグ(決定変数)、Eknは原料nが集合kに属する場合は1、原料nが集合kに属さない場合は0とする定数、Fは集合kから配合可能な原料の銘柄数の上限である。
(実施形態7)
上記実施形態1〜5で対応できない操業制約として、前述した、1回の配合のために搬送する原料の銘柄数は一定量以上にするという要求を満たすためには、次の(12)式を上記シンプレックス法に追加すればよい。
≧XMIN ・・・(12)
ここで、XMINは搬送設備で処理可能な配合率の下限である。
上記(9)(11)(12)式で示す各制約式には、0又は1のフラグbが含まれており、上記シンプレックス法を用いることはできないが、上記分枝限定法により計算可能である。
以下、これらの実施形態6,7において計算された配合率の結果を示す。ここで用いるデータは、基本的に上記実施形態1〜5に記載したものと同じであるものとし、また、上記実施形態1〜5に記載した表1、表2と同じ登録データを用いて同様の設定を行なったものである。
すなわち、表1に示す原料の特性値、及び表2に示す製品の特性の特性値の目標値と上下限値に対して、上記実施形態1と同様の手法を適用した。ここでは、ファジィ上下限値(U ,L )は、製品の特性mの特性値の目標値Tと上下限値(U,L)とを用いて、次式で設定した。
=T+0.7×(U−T
=T+0.7×(L−T
d,m=1
λ=1000
ここでは、上記実施形態1の実験結果と比較するものとし、上記実施形態2の実施結果以降で追加されている制約条件は含めず、評価関数でも、原料コストは考慮せず、上記(5)式を用いるものとする。
まず、図5の設備制約を考慮した結果を表16、表17に示した。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
ここでは、各原料の配合率は、表16に示すように、原料02の配合率が29.58%、原料03の配合率が37.81%、原料10の配合率が32.61%であり、その他の原料の配合率が0.00%であった。また配合結果は、表17に示すように、成分Aが0.253%、成分Bが0.248%、成分Cが1.295%、成分Dが0.039%、成分Eが0.020%であった。すなわち、原料01〜原料06からは原料02と原料03の2銘柄の原料が配合され、原料07〜原料10からは原料10のみが配合させる、といった図5の制約を満たしていることがわかる。
次いで、図6の設備制約を考慮した結果を表18、表19に示した。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
ここでは、各原料の配合率は、表18に示すように、原料02の配合率が62.92%、原料07の配合率が21.52%、原料09の配合率が15.56%であり、その他の原料の配合率が0.00%であった。また配合結果は、表19に示すように、成分Aが0.460%、成分Bが0.255%、成分Cが1.220%、成分Dが0.066%、成分Eが0.021%であった。すなわち、搬送設備1は原料02を、搬送設備2は原料07を、搬送設備3は原料09を搬送する計画となっており、図6の設備制約を満たしていることがわかる。
次いで、搬送量の下限を考慮した結果を表20、表21に示した。
Figure 2007286675
Figure 2007286675
ここでは、各原料の配合率は、表20に示すように、原料02の配合率が17.34%、原料03の配合率が10.00%、原料04の配合率が14.00%、原料07の配合率が13.75%、原料08の配合率が16.69%、原料10の配合率が28.21%であり、その他の原料の配合率が0.00%であった。また配合結果は、表21に示すように、成分Aが0.280%、成分Bが0.228%、成分Cが1.200%、成分Dが0.064%、成分Eが0.017%であった。すなわち、搬送設備で対応できる最小の配合率を10%に設定して計算した結果、上記実施形態1の実験結果では、表3に示したように、原料04の配合率が8.94%であったのに対し、この実施形態での結果では、表20で示すように、配合された全ての原料において10%以上となり、制約条件を満たしていることがわかる。
本実施形態6〜8によれば、上記のような設備や操業の制約条件を満たす配合計画が作成可能となる。
なお、上記実施形態1〜8では、本発明の特徴となる原料配合率決定装置20は、プロセスコンピュータ10の第1記憶部11に予め記憶された、対象とする全ての原料の特性値と、第2記憶部12に予め記憶された、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値を読み込んで、各種動作を行なっているが、これらの対象とする全ての原料の特性値と、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値とを、原料配合率決定装置20側のROMやRAMに予め記憶させておき、この記憶データを用いて各種動作を行なうようにしてもよい。
また、上記実施形態1〜8では、表示装置30に表示された原料の配合率を操業者Pが見て、入力装置40を用いてプロセスコンピュータ10に配合設備50への原料投入指示を行っているが、表示装置30に代えて、印字出力装置や音声出力装置を用いてもよく、また、操業者Pの入力装置40の操作をなくして、直接、原料配合率決定装置20の配合率決定部23の決定結果をプロセスコンピュータ10に出力して、完全に自動化を図ることとしてもよい。
本発明の実施形態1に係る対象プロセスの概念図である。 実施形態1〜5に係る対象プロセスにおける原料配合率決定装置の全体構成を示す機能ブロック図である。 実施形態1〜5に係る対象プロセスにおける原料配合率決定装置の動作を示すフローチャートであって、(a)はメインルーチン、(b)はサブルーチンである。 製品特性値の上下限値とメンバーシップ値の概念図である。 本発明の実施形態6に係る対象プロセスの概念図である。 本発明の実施形態7,8に係る対象プロセスの概念図である。
符号の説明
1 システム
10 プロセスコンピュータ
11 第1記憶部
12 第2記憶部
20 原料配合率決定装置
21 原料特性値読み込み部
22 製品特性値読み込み部
23 配合率決定部(制約条件設定手段及び配合率決定手段に相当する。)
24 配合率表示部
30 表示装置
40 入力装置
50 配合設備

Claims (12)

  1. 複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各原料の配合率を決定する方法であって、
    対象とする全ての原料の特性値、並びに、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を用いて、少なくとも製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するために必要な条件を規定する制約条件式を求める第1ステップと、
    この制約条件式を満たす範囲で、該製品の各特性値を目標値に近づけるように各原料の配合率を求める第2ステップとを有することを特徴とする原料配合率決定方法。
  2. 上記第1ステップは、上記制約条件式として、上記各設定値に含まれる各原料の特性値及び製品の各特性値の目標値に基づいて、各原料の仮の配合率に対する製品の各特性値の上記目標値からの偏差を計算するための差異計算式と、上記各設定値に含まれる製品の各特性値の上下限値と目標値との間に設定されたファジィ上下限値に基づいて、該製品の各特性値の上下限値に対する上下限メンバーシップ値を計算するとともに、この上下限メンバーシップ値で制約されるメンバーシップ値を計算するためのファジィ制約条件式とを求めることを特徴とする請求項1記載の原料配合率決定方法。
  3. 上記第2ステップは、上記差異計算式で計算される目標値からの偏差、及び上記ファジィ制約条件式で計算されるメンバーシップ値を含む評価関数式を最小化することにより各原料の配合率を求めることを特徴とする請求項2記載の原料配合率決定方法。
  4. 上記第1ステップ及び第2ステップを線形計画法を用いて実行することを特徴とする請求項3記載の原料配合率決定方法。
  5. 上記評価関数式は、原料総コストの要因を組み込んだ製品の各特性値を目標値に近づけるための式であることを特徴とする請求項3又は4記載の原料配合率決定方法。
  6. 上記評価関数式は、原料の配合率の上限値を制約する上限制約条件式及び原料の配合率の下限値を制約する下限制約条件式の少なくとも一方を含む式であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の原料配合率決定方法。
  7. 上記評価関数式は、配合する原料の種類数の上限値を制約する上限制約式を含む式であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の原料配合率決定方法。
  8. 上記制約条件式は、配合する原料の組み合わせのうち、1以上の所定の組み合わせのみを許可するか若しくは1以上の所定の組み合わせを禁止するための式を含むものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の原料配合率決定方法。
  9. 上記制約条件式は、1以上の種類の原料の集合の中から、配合される原料の種類数に上限制約を与えるものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の原料配合率決定方法。
  10. 上記制約条件式は、配合する各原料の配合率を下限値以上にする制約を与えるものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の原料配合率決定方法。
  11. 複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各種類の配合率を決定する装置であって、
    対象とする全ての原料の特性値、並びに、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を用いて、少なくとも製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するために必要な条件を規定する制約条件式を求める制約条件設定手段と、
    この制約条件式を満たす範囲で、該製品の各特性値を目標値に近づけるように各原料の配合率を求める配合率決定手段を備えたことを特徴とする原料配合率決定装置。
  12. 複数の特性値を持つ複数の種類の原料を配合して製品を製造するプロセスにおける各種類の配合率を、コンピュータを用いて決定するためのプログラムであって、
    対象とする全ての原料の特性値、並びに、製品に要求される特性値の上限値、下限値及び目標値の各設定値を用いて、少なくとも製品の各特性値が上下限値に接近することを回避するために必要な条件を規定する制約条件式を求める機能と、
    この制約条件式を満たす範囲で、該製品の各特性値を目標値に近づけるように各原料の配合率を求める機能とを前記コンピュータに実現させることを特徴とする原料配合率決定プログラム。
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