JP2007286066A - 集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブ - Google Patents
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Abstract
【目的】ナノチューブ探針を固定し、切断し、しかも他種類の原子の注入等でナノチューブ探針の材質改善を行うことができる走査型顕微鏡用プローブを実現する。
【構成】本発明に係る集束イオンビームによる走査型顕微鏡用プローブは、カンチレバー4に固着したナノチューブ探針12の先端14aにより試料表面の物性情報を得る走査型顕微鏡用プローブにおいて、集束イオンビーム装置2内でイオンビームIにより有機ガスGを分解し、生成した分解成分の堆積物18によりナノチューブ12とカンチレバー4を固着することを特徴としている。また、集束イオンビームIを用いて、ナノチューブ先端部14に付着した不要堆積物24を除去したり、ナノチューブの不要部分を切断して探針の長さ制御を行ったり、ナノチューブ先端部14にイオンを注入してそのナノチューブ探針の改質を行える走査型顕微鏡用プローブを提供する。
【選択図】図1
【構成】本発明に係る集束イオンビームによる走査型顕微鏡用プローブは、カンチレバー4に固着したナノチューブ探針12の先端14aにより試料表面の物性情報を得る走査型顕微鏡用プローブにおいて、集束イオンビーム装置2内でイオンビームIにより有機ガスGを分解し、生成した分解成分の堆積物18によりナノチューブ12とカンチレバー4を固着することを特徴としている。また、集束イオンビームIを用いて、ナノチューブ先端部14に付着した不要堆積物24を除去したり、ナノチューブの不要部分を切断して探針の長さ制御を行ったり、ナノチューブ先端部14にイオンを注入してそのナノチューブ探針の改質を行える走査型顕微鏡用プローブを提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、カーボンナノチューブ、BCN(炭窒化ホウ素)系ナノチューブ、BN(窒化ホウ素)系ナノチューブ等のナノチューブを探針として用いて試料表面の構造を撮像する走査型顕微鏡用プローブに関し、更に詳細には、集束イオンビーム装置を用いたナノチューブの固定化・清浄化・切断等の加工により製造された集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブに関する。
AFMで略称される原子間力顕微鏡により試料表面の構造を撮像するには、試料表面に接触させて信号を取り出す探針が必要である。従来、この探針としてはカンチレバー部の先端に突出部(ピラミッド部とも呼ぶ)を形成したシリコン製又はシリコンナイトライド製のカンチレバーが知られている。
従来のカンチレバーは、リソグラフィ、エッチング等のマイクロファブリケーション技術を用いて作成されている。このカンチレバーは、突出部の先端で試料表面の原子間力を検出するから、先端の先鋭度により撮像精度が決まってしまう。そこで、探針となる突出部先端の先鋭加工には、半導体加工技術である酸化工程と酸化膜のエッチング工程が利用されている。しかし、現在の半導体加工技術にも微小化の限界があるため、前記突出部先端の先鋭度にも物理的限界があった。
一方、新規な炭素構造としてカーボンナノチューブが発見された。このカーボンナノチューブは、直径が約1nmから数十nm、長さが数μmであり、アスペクト比(長さ/直径)は100〜1000程度になる。現在の半導体技術では直径が1nmの探針を作成することは困難であり、この点から考えると、カーボンナノチューブはAFM用探針として最高の条件を備えている。
このような中で、H.Dai等はNATURE(Vol.384,14 November 1996)においてカーボンナノチューブをカンチレバーの突出部の先端に張り付けたAFM用プローブを報告した。彼らのプローブは画期的ではあったが、カーボンナノチューブを突出部に付着させたものに過ぎないため、試料表面を何回か走査している間にカーボンナノチューブが突出部から脱落してしまう性質があった。
本発明者等はこの弱点を解決するために、カーボンナノチューブをカンチレバーの突出部に強固に固着させる固定方法を開発するに到った。この開発の成果は特開2000−227435号及び特開2000−249712号として既に公開されている。
前記第1の固定方法は、電子顕微鏡の中でカーボンナノチューブの基端部に電子ビームを照射してコーティング膜を形成し、このコーティング膜によりカーボンナノチューブをカンチレバー突出部に被覆固定する方法である。第2の固定方法は、電子顕微鏡の中でカーボンナノチューブの基端部に電子ビーム照射又は通電して、カーボンナノチューブ基端部をカンチレバー突出部に融着固定する方法である。
H.Dai NATURE(Vol.384,14 November 1996) 特開2000−227435号
特開2000−249712号
H.Dai NATURE(Vol.384,14 November 1996)
電子顕微鏡により対象物を拡大しながら電子ビームによりナノチューブ基端部を被覆又は融着して固定する方法は極めて巧妙な方法である。しかし、電子顕微鏡の電子ビームのエネルギー強度には限界があり、このことはコーティング被膜の被膜強度や融着強度に限界をもたらす結果、一定以上の固着強度を得ることは難しかった。
また、アーク放電等で生成されるナノチューブの長さは種々雑多であり、最終的にナノチューブの長さを揃えて、プローブ製品の特性の均一化を図る必要がある。ところが、電子顕微鏡の制限から、ナノチューブの切断加工には難点があり、ナノチューブの長さ制御は十分に行えなかった。
更に、電子顕微鏡は電子ビームを扱う装置であるから、電子ビーム照射はできるが、探針であるナノチューブの中に他の物質原子を拡散させたりイオン注入したりすることはできず、カーボンナノチューブ探針自体の材質改善はなかなかできないという状況にあった。
また、電子顕微鏡の本来の目的は、真空に引かれた清浄な撮像室内で対象物を電子レンズにより拡大撮像することである。しかし、この電子顕微鏡装置内に有機ガスを流して分解したりすると、清浄であるべき鏡筒や撮像室が有機ガスや分解ガスで汚染されることになる。この汚染ガスが壁面に吸着され再放出されると、清浄であるべきカンチレバー表面に吸着される事態となる。しかし、電子ビームによってこの汚染吸着物質を除去することは困難であり、ナノチューブ探針の製造における電子顕微鏡装置の限界を示していた。
従って、本発明の目的は、ナノチューブをカンチレバー突出部に固定する装置として電子顕微鏡以外の装置を見出し、ナノチューブ探針を固定し、切断し、しかも他種類の原子の注入等でナノチューブ探針の材質改善を行うことができる走査型顕微鏡用プローブを提供することである。
本発明の第1の形態は、カンチレバーに固着したナノチューブ探針の先端により試料表面の物性情報を得る走査型顕微鏡用プローブにおいて、集束イオンビーム装置内でイオンビームにより有機ガスを分解し、生成した分解成分の堆積物によりナノチューブとカンチレバーを固着することを特徴とした集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第2の形態は、前記有機ガスとして、炭化水素系ガスを使用する請求項1に記載の走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第3の形態は、前記有機ガスとして、有機金属ガスを使用する請求項1に記載の走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第4の形態は、第1の形態において、前記カンチレバーとして、シリコンカンチレバー、シリコンナイトライドカンチレバー又は導電性物質をコートしたカンチレバーを用いる走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第5の形態は、カンチレバーに固着したナノチューブ探針の所要領域にイオンビームを照射して、この所要領域にある不要物質を除去することを特徴とする集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第6の形態は、第5の形態において、前記不要物質がナノチューブ探針の先端部に堆積した不要堆積物又はナノチューブ基端部付近に堆積した不要堆積物である走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第7の形態は、カンチレバーに固着したナノチューブ探針の先端部にイオンビームを照射してその不要部分を切断し、ナノチューブ探針の先端部長さを制御することを特徴とする集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第8の形態は、第7の形態において、前記不要部分の切断では、ナノチューブを垂直又は斜め方向に切断する走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第9の形態は、カンチレバーに固着したナノチューブ探針の先端部の所要領域にイオンを打ち込んで探針の物理的・化学的性質を変えることを特徴とする集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブである。
本発明の第10の形態は、第9の形態において、前記イオン種がフッ素、ボロン、ガリウム又はリンである走査型顕微鏡用プローブである。
第1の形態によれば、集束イオンビームにより有機ガスを分解し、生成した分解成分の堆積物によりナノチューブとカンチレバーを固着しているから、固着強度が極めて強く、多数回の使用に際してもナノチューブがカンチレバーから脱落することがない走査型顕微鏡用プローブを提供できる。
第2の形態によれば、有機ガスとして炭化水素系ガスを使用するから、分解堆積物を極薄の炭素膜にして導電性を付与すれば、この導電性炭素膜によってナノチューブとカンチレバーを導通状態に設定でき、走査型顕微鏡用プローブに電圧を印加したり、通電を可能にする。
第3の形態によれば、有機ガスとして有機金属ガスを使用するから、ナノチューブを固着する分解堆積物を導電性の金属膜にでき、この強固な導電性金属膜によってナノチューブとカンチレバーを確実に導通状態に保持でき、走査型顕微鏡用プローブに電圧を印加したり、通電を可能にする。
第4の形態によれば、半導体性のシリコンカンチレバー、絶縁性のシリコンナイトライドカンチレバー又は導電性物質をコートしたカンチレバーを用いるから、各種の電気的性質を有するナノチューブと組み合わせながらプローブを構成することによって、絶縁性プローブ、半導体性プローブ、また導電性プローブなど多様な走査型顕微鏡用プローブを提供できる。
第5の形態によれば、イオンビームを照射してナノチューブ探針に堆積した不要堆積物を除去するから、設計通りの性能を発揮する清浄な走査型顕微鏡用プローブを提供できる。
第6の形態によれば、ナノチューブ探針の先端部の不要堆積物を除去することにより、不要堆積物が原因となる誤差信号を除去でき、また基端部近傍の不要堆積物を除去することにより、導電膜形成などの2次加工を容易にする走査型顕微鏡用プローブを提供できる。
第7の形態によれば、イオンビームを照射してナノチューブの不要部分を切断するから、ナノチューブ探針の先端部の振動がなくなり、試料表面像の分解能が向上する。従って、走査型顕微鏡用プローブの検出効率の均一化と高効率化を達成できる。
第8の形態によれば、ナノチューブを垂直した場合には最小断面で切断するから切断面が秀麗に形成でき、又は斜め方向に切断する場合には断面の先端が極めてシャープに形成でき、試料表面の凹凸に十分追随してその検出分解能が向上する。
第9の形態によれば、ナノチューブ探針の先端部の少なくとも先端に所望のイオンを打ち込むから、ナノチューブ先端部の物理的・化学的性質を所望通りに変えるできる。これによって、試料面の磁気力を検出したり、化学官能基を検出したりする等、試料の特定の物理的・化学的作用に効果的に反応する走査型顕微鏡用プローブを提供できる。例えば、先端にFe、Co、Ni等の強磁性原子を打ち込むことにより、試料の磁性を効果的に検出できる。
第10の形態によれば、フッ素、ボロン、ガリウム又はリンを注入することにより、ナノチューブの構成原子と注入原子とが結合して、その結合に特有の性質をナノチューブ探針に発現させることができる。請求項5から請求項10の発明は、電子顕微鏡装置や集束イオンビーム装置などの各種装置により製作したナノチューブ付着カンチレバーに適用できることは云うまでもない。
本発明者等は電子顕微鏡に代わる装置について鋭意検討した結果、電子ビームに代えてイオンビームを用いることを着想し、特にイオンビームを自在に集束して対象物を加工できる集束イオンビーム装置(Focused Ion Beam、FIB装置とも略称する)を利用することを想到するに到った。
このFIB装置は、種々の原子をイオン化し、そのイオンに電界を印加して加速させ、このイオンビームを電界レンズで集束させながらビーム断面を超微小化して高エネルギー密度にし、この集束イオンビームをターゲットに照射してターゲットを加工する装置である。従って、イオン源、加速装置、ビーム集束装置、ビーム走査装置等の部分装置から構成される。
加速装置により印加電圧を自由に調整でき、イオンビームのエネルギーを任意に設定できる。イオンビームのエネルギーを調整して、ナノチューブの各種の加工ができる。本発明では、FIB装置の反応室に導入された有機ガスをイオンビームにより分解する。ナノチューブの基端部をカンチレバーの突出部に付着させて反応室内に配置しておくと、この基端部上に前記分解ガスが堆積し、この分解堆積物によりナノチューブがカンチレバー突出部に強固に固着できる。このようにして本発明に係る集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブが作成される。
有機ガスが炭化水素系ガスの場合には、前記分解堆積物は炭素堆積物になり、この炭素堆積物によりナノチューブと突出部とが固定される。有機ガスが有機金属ガスの場合には、前記分解堆積物は金属堆積物となり、この金属堆積物によりナノチューブと突出部とが導通状態で固定される。
前記炭化水素系物質としては、メタン系炭化水素、エチレン系炭化水素、アセチレン系炭化水素、環状炭化水素などがあり、具体的にはエチレンやアセチレンなど比較的分子量の小さな炭化水素が好ましい。
また、前記有機金属ガスとしては、例えばW(CO)6、Cu(hfac)2(hfac:hexa−fluoro−acetyl−acetonate)、(CH3)2AlH、Al(CH2−CH)(CH3)2、[(CH3)3Al]2、(C2H5)3Al、(CH3)3Al、(i−C4H9)3Al、(CH3)3AlCH3、Ni(CO)4、Fe(CO)4、Cr[C6H5(CH3)2]、Mo(CO)6、Pb(C2H5)4、Pb(C5H7O2)2、(C2H5)3PbOCH2C(CH3)2、(CH3)4Sn、(C2H5)4Sn、Nb(OC2H5)5、Ti(i−OC3H7)4、Zr(C11H19O2)4、La(C11H19O2)3、Sr[Ta(OC2H5)6]2、Sr[Ta(OC2H5)5(OC2H4OCH3)]2、Sr[Nb(OC2H5)5(OC2H4OCH3)]2、Sr(C11H19O2)2、Ba(C11H19O2)2、(Ba,Sr)3(C11H19O2)6、Pb(C11H19O2)2、Zr(OtC4H9)4、Zr(OiC3H7)(C11H19O2)3、Ti(OiC3H7)2(C11H19O2)2、Bi(OtC5H11)3、Bi(C6H5)3、Ta(OC2H5)5、Ta(OiC3H7)5、Nb(OiC3H7)5、Ge(OC2H5)4、Y(C11H19O2)3、Ru(C11H19O2)3、Ru(C5H4C2H5)2、Ir(C5H4C2H5)(C8H12)、Pt(C5H4C2H5)(CH3)3、Ti[N(CH3)2]4、Ti[N(C2H5)2]4、As(OC2H5)3、B(OCH3)3、Ca(OCH3)2、Ce(OC2H5)3、Co(OiC3H7)2、Dy(OiC3H7)2、Er(OiC3H7)2、Eu(OiC3H7)2、Fe(OCH3)3、Ga(OCH3)3、Gd(OiC3H7)3、Hf(OCH3)4、In(OCH3)3、KOCH3、LiOCH3、Mg(OCH3)2、Mn(OiC3H7)2、NaOCH3、Nd(OiC3H7)3、Po(OCH3)3、Pr(OiC3H7)3、Sb(OCH3)3、Sc(OiC3H7)3、Si(OC2H5)4、VO(OCH3)3、Yb(OiC3H7)3、Zn(OCH3)2等がある。
ナノチューブには導電性のあるカーボンナノチューブや絶縁性のBN系ナノチューブ、BCN系ナノチューブなどがある。また、AFM用のカンチレバーには、半導体のシリコンカンチレバーや絶縁体のシリコンナイトライドカンチレバーがある。しかし、突出部を含むカンチレバーの表面に金属などの導電性被膜をコーティングすれば、導電性カンチレバーを作成できる。また、同様にして絶縁性ナノチューブを導電性ナノチューブに変換することもできる。
従って、金属堆積物のような導電性堆積物により、導電性ナノチューブと導電性カンチレバーを導通させて、導電性のイオン式走査型顕微鏡用プローブを作成できる。導電性プローブであるから、AFMに用いるだけでなく、トンネル電流を検出するSTM(トンネル顕微鏡)にも用いることができる。しかし、カンチレバーとして半導体カンチレバー又は絶縁性カンチレバーを用いれば、電導性がないから撓みを検出する通常のAFM用プローブとして用いることができる。
本発明に係る走査型顕微鏡用プローブは、上記のAFMやSTMに限らず、表面の違いを摩擦力で検出する水平力顕微鏡(LFM)、磁気相互作用を検出する磁気力顕微鏡(MFM)、電界力の勾配を検出する電界力顕微鏡(EFM)、化学官能基の表面分布を画像化する化学力顕微鏡(CFM)などがあり、試料表面の物理的・化学的作用を探針で走査検出して、試料の原子レベルでの表面情報を得るものである。
ナノチューブの先端が検出用探針であるが、ナノチューブの先端部に不要な堆積物があると、この部分が探針作用を発揮して、ナノチューブ先端の情報に誤差を与え、画像をぼやけさせる。従って、FIB装置のイオンビームのエネルギーを更に上げ、ナノチューブ先端部に付着している不要な堆積物を、イオンビームの照射により除去する。
前述したように、本発明ではナノチューブ基端部をカンチレバーの突出部に分解堆積物によって固着させている。この分解堆積物が不要な領域にまで形成されている場合には、導電性被膜の形成などの2次加工が困難になったりする。そこで、この基端部近辺の不要な分解堆積物を集束イオンビームの照射により除去することもできる。
一般に、製造されるナノチューブの長さは千差万別である。しかし、プローブの性能を均一化するには、ナノチューブ先端部の長さを揃える必要がある。そこで、不要なナノチューブ部分をイオンビームにより溶断して、ナノチューブの長さを制御する。このために、イオンビームのエネルギーを増大させたり、照射時間を調整する。
また、ナノチューブの先端部を改質するために、FIB装置を用いてイオンをナノチューブに打ち込むことができる。高エネルギーで加速すると、イオンをナノチューブの内部空間に打ち込むことができ、低エネルギーではイオンをナノチューブの表面層に組み込ませたり、ナノチューブ表面にコーティングすることになる。特に、イオンをナノチューブ探針の先端に打ち込むと、このイオン物質が試料表面に直接作用する。
イオン種として任意の元素を選択できるが、例えばフッ素、ボロン、ガリウム、リン等が選ばれる。これらの原子はナノチューブ内の炭素原子と反応して、CF結合、CB結合、CGa結合又はCP結合を形成し、これらの結合に特有の性質を有するようになる。
また、先端に打ち込まれるイオンがFe、Co、Niなどの強磁性原子である場合には、この走査型顕微鏡用プローブはMFMに利用できる。即ち、これらの強磁性原子が試料表面の磁性を原子レベルで検出でき、試料物質の磁性構造を解明するなど、物性工学の進歩に大きく寄与できる。
以下に、本発明に係る集束イオンビームによる走査型顕微鏡用プローブの実施形態を添付の図面に従って詳細に説明する。
図1は集束イオンビームを用いて走査型顕微鏡用プローブを製造する概略装置図である。集束イオンビーム装置2の中にはカンチレバー4が配置され、このカンチレバー4はカンチレバー部6とピラミッド部と呼ばれる突出部8から構成される。この突出部8の表面10にナノチューブ12の基端部16を付着させ、先端部14を突出状態に配置される。ナノチューブ12の付着は集束イオンビーム装置2内で行ってもよいし、図示しない電子顕微鏡内で付着させた後、集束イオンビーム装置2に配置してもよい。
有機ガスGを外部から集束イオンビーム装置2内に導入し、矢印a方向にフローさせる。この有機ガスGはナノチューブ12の近傍に吸着されて有機ガス吸着物18aが形成される。この有機ガス吸着物18aに対し集束イオンビームIを矢印b方向に照射すると、有機ガスGは分解され、水素成分などの軽分子Dは点線矢印方向に飛散する。一方、炭素成分や金属成分などの分解成分はナノチューブ12の基端部16付近に堆積し、分解堆積物18を形成する。この分解堆積物18によってカンチレバー6とナノチューブ12が一体化して走査型顕微鏡用プローブ20(以後プローブ20と言う)が完成する。
図2は完成した集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブの概略説明図である。ナノチューブ12の基端部16は分解堆積物18により突出部表面10に強固に固着されている。プローブ20の耐久性はコーティング被膜である分解堆積物18の固着強度に依存する。分解堆積物18の固着強度は、分解堆積物18の緻密性と、分解堆積物18と突出部表面10との馴染性(結合度)によって決まる。
有機ガスとして、エチレン、アセチレン、メタン等の炭化水素系ガスを用いると、分解堆積物は炭素膜から形成される。この炭素膜はアモルファスカーボンからなり、膜厚が極薄の場合には導電性を有する。従って、炭素膜の膜厚を薄くすることによってナノチューブ12とカンチレバー4をこの炭素膜により導通状態に設定することができる。
また、有機ガスとして有機金属ガスを用いれば、イオンビームとの衝突分解反応で分解成分として金属成分が形成され、この金属がナノチューブ基端部16付近に堆積して金属膜を形成し、この金属膜が分解堆積物を構成する。前述した炭素膜と同様、この金属膜によりナノチューブ12とカンチレバー4が導通状態に設定される。有機金属ガスとしては、前述したように、例えばW(CO)6、Cu(hfac)2(hfac:hexa−fluoro−acetyl−acetonate)、(CH3)2AlH、Al(CH2−CH)(CH3)2、[(CH3)3Al]2、(C2H5)3Al、(CH3)3Al、(i−C4H9)3Al、(CH3)3AlCH3、Ni(CO)4、Fe(CO)4、Cr[C6H5(CH3)2]、Mo(CO)6、Pb(C2H5)4、Pb(C5H7O2)2、(C2H5)3PbOCH2C(CH3)2、(CH3)4Sn、(C2H5)4Sn、Nb(OC2H5)5、Ti(i−OC3H7)4、Zr(C11H19O2)4、La(C11H19O2)3、Sr[Ta(OC2H5)6]2、Sr[Ta(OC2H5)5(OC2H4OCH3)]2、Sr[Nb(OC2H5)5(OC2H4OCH3)]2、Sr(C11H19O2)2、Ba(C11H19O2)2、(Ba,Sr)3(C11H19O2)6、Pb(C11H19O2)2、Zr(OtC4H9)4、Zr(OiC3H7)(C11H19O2)3、Ti(OiC3H7)2(C11H19O2)2、Bi(OtC5H11)3、Bi(C6H5)3、Ta(OC2H5)5、Ta(OiC3H7)5、Nb(OiC3H7)5、Ge(OC2H5)4、Y(C11H19O2)3、Ru(C11H19O2)3、Ru(C5H4C2H5)2、Ir(C5H4C2H5)(C8H12)、Pt(C5H4C2H5)(CH3)3、Ti[N(CH3)2]4、Ti[N(C2H5)2]4、As(OC2H5)3、B(OCH3)3、Ca(OCH3)2、Ce(OC2H5)3、Co(OiC3H7)2、Dy(OiC3H7)2、Er(OiC3H7)2、Eu(OiC3H7)2、Fe(OCH3)3、Ga(OCH3)3、Gd(OiC3H7)3、Hf(OCH3)4、In(OCH3)3、KOCH3、LiOCH3、Mg(OCH3)2、Mn(OiC3H7)2、NaOCH3、Nd(OiC3H7)3、Po(OCH3)3、Pr(OiC3H7)3、Sb(OCH3)3、Sc(OiC3H7)3、Si(OC2H5)4、VO(OCH3)3、Yb(OiC3H7)3、Zn(OCH3)2等が利用できる。
堆積物18としては、前述した炭素膜や金属膜などの導電性堆積物に限られず、絶縁性堆積物や半導体堆積物も含まれる。炭化水素系ガスや有機金属ガスが半分解状態で堆積した場合には絶縁性堆積物となりやすく、またシリコン膜などの場合には膜の結晶性により半導体堆積物から絶縁性堆積物に様々な物性を持ちやすい。
図3は導電性カンチレバーを用いた走査型顕微鏡用プローブの概略説明図である。カンチレバー4の表面に電極膜22を形成することによって導電性カンチレバーを構成する。ナノチューブ12として導電性のカーボンナノチューブを用いると、導電性の堆積物18により、ナノチューブ12とカンチレバー4とが導通し、図示しない外部電源を通して試料とナノチューブ12の間に電圧を印加することができる。
詳しく説明すると、ナノチューブ12には、例えば導電性のカーボンナノチューブと、絶縁性のBN系ナノチューブ、BCN系ナノチューブなどがある。また、カンチレバー4にも、導電性カンチレバーと、半導体性のシリコンカンチレバーと、絶縁性のシリコンナイトライドカンチレバーなどがある。更に、堆積物18にも導電性堆積物、半導体性堆積物及び絶縁性堆積物がある。
ナノチューブ12とカンチレバー4の突出部表面10とは接触していると考えられるが、その接触抵抗の大きさや介在物の存在により、両者が導通しているとは限らない。そこで、両者を接続する堆積物18の電気的性質が重要になってくる。従って、ナノチューブ12、堆積物18及びカンチレバー4の組み合わせにより、ナノチューブ12とカンチレバー4との導通、非導通が確実に保証される。
図4は集束イオンビームを用いた不要堆積物の除去方法の概略説明図である。有機ガスの分解ガスはナノチューブを固着させる堆積物18を形成するだけでなく、ナノチューブ12の先端部14に付着して不要堆積物24を形成することもある。このように、ナノチューブ12の先端部14に付着した不要堆積物24は、ナノチューブ12の撮像性能を低下させる要因になる。
そこで、この不要堆積物24に対し矢印c方向に集束イオンビームIを照射して、不要堆積物24を点線矢印に示すごとく飛散させる。ナノチューブ12の探針点は先端14aだけとなり、その撮像性能が回復できる。このように、集束イオンビームIを用いて、ナノチューブ12やカンチレバー4上の不要堆積物を除去することができる。
図5は集束イオンビームによるナノチューブの長さ制御方法の概賂説明図である。ナノチューブ12の長さはナノオーダーからミクロンオーダーまで広い範囲に分布している。ナノチューブ12の先端部が長い場合には、先端部が振動したりして鮮明な試料表面像を撮像できない。従って、プローブ20の探針性能を均一化し、しかも高効率化するために、ナノチューブ先端部14の長さを均一にすることが必要がある。そこで、ナノチューブ先端部14の長さを制御するために、不要部分を切断することが要請される。
この切断のために、集束イオンビームの溶断力を使用する。集束イオンビームIの加速エネルギーや集束度を上げることによってイオンビームのエネルギー密度を制御できるから、ナノチューブを溶断するだけのエネルギー密度を集束イオンビームIに付与する。この集束イオンビームを切断領域Pに対し矢印d方向に照射すると、切断領域Pが融解して先端部が切断片14bとして切断される。切断面が新たな先端14aになる。この例では、切断面はナノチューブ12の軸方向に垂直である。
図6はナノチューブを斜め切断する場合の概要説明図である。ナノチューブ12に対し、集束イオンビームIを斜め方向(矢印e方向)に照射する。この斜め切断により、ナノチューブ12の先端14aは極めてシャープな先端になり、図5の垂直切断よりも高性能のプローブ20を提供できる。その理由は、先端14aがシャープであるほど分解能の高い試料表面像が得られるからである。
図7はナノチューブの先端部を改質する場合の概略説明図である。集束イオンビームIをナノチューブ12の先端部14の先端領域14cに照射し、イオンを先端領域14cに打ち込む。集束イオンビームIの加速電圧により、先端領域14cの表面にイオン被覆膜を形成する場合、ナノチューブの構成原子と置換したり空孔に固溶する場合、また先端領域14cの内部空間にイオン注入する場合がある。
イオン種として、例えばフッ素、ボロン、ガリウム、リン等を選んだ場合には、これらの原子がナノチューブ内の炭素原子と反応して、CF結合、CB結合、CGa結合又はCP結合を形成し、これらの結合に特有の性質を有するようになる。また、イオンがFe、Co、Niなどの強磁性原子である場合には、試料表面の磁性を原子レベルで検出できる。
更に、絶縁性のBN系ナノチューブやBCN系ナノチューブに金属イオンを打ち込んで導電性を付与する場合や、逆に導電性のカーボンナノチューブに絶縁性物質を打ち込んで絶縁性を付与する場合も、ナノチューブの改質に含まれる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例や設計変更なども本発明の技術的範囲内に包含されることは言うまでもない。
2 集束イオンビーム装置
4 カンチレバー
6 カンチレバー部
8 突出部
10 突出部表面
12 ナノチューブ
14 先端部
14a 先端
14b 切断片
14c 先端領域
16 基端部
18 堆積物(分解堆積物)
18a 有機ガス吸着物
20 走査型顕微鏡用プローブ
22 電極膜
24 不要堆積物
G 有機ガス
I 集束イオンビーム
P 切断領域
4 カンチレバー
6 カンチレバー部
8 突出部
10 突出部表面
12 ナノチューブ
14 先端部
14a 先端
14b 切断片
14c 先端領域
16 基端部
18 堆積物(分解堆積物)
18a 有機ガス吸着物
20 走査型顕微鏡用プローブ
22 電極膜
24 不要堆積物
G 有機ガス
I 集束イオンビーム
P 切断領域
Claims (10)
- カンチレバー4に固着したナノチューブ探針12の先端14aにより試料表面の物性情報を得る走査型顕微鏡用プローブにおいて、集束イオンビーム装置2内でイオンビームIにより有機ガスGを分解し、生成した分解成分の堆積物18によりナノチューブ12とカンチレバー4を固着することを特徴とした集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブ。
- 前記有機ガスGとして、炭化水素系ガスを使用する請求項1に記載の走査型顕微鏡用プローブ。
- 前記有機ガスGとして、有機金属ガスを使用する請求項1に記載の走査型顕微鏡用プローブ。
- カンチレバー4として、シリコンカンチレバー、シリコンナイトライドカンチレバー又は導電性物質をコートしたカンチレバーを用いる請求項1に記載の走査型顕微鏡用プローブ。
- カンチレバー4に固着したナノチューブ探針12の所要領域にイオンビームIを照射して、この所要領域にある不要物質を除去することを特徴とする集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブ。
- 前記不要物質がナノチューブ探針12の先端部に堆積した不要堆積物24又はナノチューブ基端部付近に堆積した不要堆積物である請求項5に記載の走査型顕微鏡用プローブ。
- カンチレバー4に固着したナノチューブ探針12の先端部14にイオンビームIを照射してその不要部分を切断し、ナノチューブ探針12の先端部長さを制御することを特徴とする集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブ。
- 前記不要部分の切断では、ナノチューブ12を垂直又は斜め方向に切断する請求項7に記載の走査型顕微鏡用プローブ。
- カンチレバー4に固着したナノチューブ探針12の先端部14の所要領域にイオンを打ち込んで探針の物理的・化学的性質を変えることを特徴とする集束イオンビーム加工による走査型顕微鏡用プローブ。
- 前記イオン種がフッ素、ボロン、ガリウム又はリンである請求項9に記載の走査型顕微鏡用プローブ。
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- 2007-05-28 JP JP2007141171A patent/JP2007286066A/ja active Pending
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