JP2007284424A - 循環器系疾患の予防又は治療のための医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
循環器系疾患の予防又は治療剤を提供すること。
【解決手段】
ロキソプロフェンを含有する循環器系疾患を予防又は治療するための医薬組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ロキソプロフェンを含有する循環器系疾患の予防又は治療に関する。
加齢は何人も避けられない宿命であるが、老化の進展速度はある程度抑制することが可能であり、これには各種抗酸化剤や抗酸化酵素が重要な役割を担っている。また、古くから「ヒトは血管とともに老いる」とも言われてきており、血管の老化である動脈硬化の抑制、ひいては動脈硬化性疾患の予防は社会的にも重大な関心事となっている。
動脈硬化性疾患は多因子疾患であるが、危険因子として、高脂血症、高血圧にも関連する血管内皮性一酸化窒素の産生低下、血中抗酸化物質や抗酸化酵素活性の低下等が認識されている。
具体的には、血中トリグリセライド(中性脂肪、以下、TGと称す)は、臨床的に動脈硬化性疾患の危険因子としての重要性が明らかとなってきており、さらに、高TG血症がインスリン抵抗性を引き起こして動脈硬化に関与することも判ってきた(例えば、非特許文献1参照)。
血中LDLの上昇は、酸化LDLの産生、血管内皮細胞障害、マクロファージの泡沫化、マトリックスメタプロテアーゼの産生、プラークの脆弱化、冠動脈疾患・狭心症・閉塞性動脈硬化症等のイベントの発症という一連の過程の原点にある(例えば、非特許文献2参照)。
血管内皮の機能障害は、内皮性一酸化窒素合成酵素活性低下や内皮性一酸化窒素(以下、NOと称す)濃度低下を惹起し、血管収縮、血小板凝集、好中球の内皮細胞への付着、血管平滑筋細胞の遊離・増殖、LDL酸化に関係する(例えば、非特許文献3参照)。
また、活性酸素は生体に障害的に働き、発癌、炎症、動脈硬化、糖尿病、肥満など多くの疾患と関連している。生体は、内因性の抗酸化防御システムと体外から取り入れた外因性の抗酸化物質によって、体内で発生した活性酸素を消去し酸化的障害から身を守っている。例えば、スーパーオキシドはスーパーオキシドジスムターゼ(以下、SODと称す)によって過酸化水素に分解され、さらに、グルタチオンペルオキシダーゼ(以下、GPxと称す)やカタラーゼによって水にまで解毒される(例えば、非特許文献4参照)。
補酵素Q10(以下、CoQ10と称す)は、ミトコンドリアでのATP産生、すなわちエネルギー産生に不可欠な物質であるとともに、細胞内や血液中では抗酸化物質としても機能している。CoQ10の体内合成は20代でピークを示し、加齢とともに急激に低下する(例えば、非特許文献5参照)。
一方、非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤(以下、NSAIDと称す)の1種であるロキソプロフェンは、体内で活性代謝物に変換されて解熱鎮痛消炎作用を示すプロドラッグ型薬剤であり、そのために同種薬剤の主要な副作用である消化管障害が軽減され安全性が高く(例えば、非特許文献6参照)、さらに比較的即効性もあることが知られている(例えば、非特許文献7参照)。
一般的に、NSAIDは抗血小板作用による血栓防止効果を有するが、抗血小板用薬として適応が認められているのはアスピリンのみである(例えば、非特許文献8参照)。この理由は、アスピリン以外のNSAIDに血管保護作用が確認されていないためである(例えば、非特許文献9参照)。
また、これまでに、ロキソプロフェンが抗動脈硬化作用、例えば、血中TG低下作用、血管内皮性NO活性増加又は血中NO濃度向上作用、等を有することも知られていない。
Modern Physician、Vol.18、No.1、1998、p.53−56及びp.69−71 カレントテラピー、Vol.21、No.6、2003、p.573−574 脈管学、Vol.38、No.4、1998、p.215−219 肝胆膵、Vol.47、No.4、2003、p.463−470 Animus、No.36、2004、p.37−40 薬理と治療、Vol.16、No.2、1988、p.611−619 クリニカ、Vol.31、No.1、2004、p.38−41 日本医薬品集 医療薬 2006年版、じほう、1005 日本醫事新報、No.4223、2005、p.94−95
本発明者は、ロキソプロフェンの新たな薬理作用を探索すべく鋭意研究を重ねた結果、ロキソプロフェンが、血中脂質低下作用(特に、血中トリグリセライド低下作用)、血管内皮性一酸化窒素合成促進作用及び内皮性一酸化窒素濃度向上作用等を有することを見出し、更に、抗酸化作用(特に、血中スーパーオキシドジスムターゼ活性向上作用)を有することも見出した。
上述のような新たに見出されたロキソプロフェンの多面的な血管保護に関連した薬理作用をもとに、本発明者は、ロキソプロフェンが特に循環器系疾患の予防又は治療に有用であることを初めて見出し本発明を完成した。
本発明は、
(1)ロキソプロフェンを含有する循環器系疾患を予防又は治療するための医薬組成物であり、好適には、
(2)循環器系疾患が高脂血症、血栓性疾患又は動脈硬化性疾患である(2)に記載の医薬組成物及び
(3)循環器系疾患が動脈硬化性疾患である(1)に記載の医薬組成物である。
また、本発明は、
(4)循環器系疾患における原因の低減をさせるためのロキソプロフェンを含有する医薬組成物であり、好適には、
(5)循環器系疾患における原因の低減が、血中脂質の低下、血中トリグリセライドの低下、血管内皮性一酸化窒素の合成促進、内皮性一酸化窒素血中濃度の増加、血中抗酸化物質の増加、抗酸化酵素活性の増加、血中抗酸化物質の増加、血中スーパーオキシドジスムターゼ活性の増加からなる群より選ばれる1種又は2種以上である(4)に記載の医薬組成物及び
(6)血中脂質を低下させること、血中トリグリセライドを低下させること、血管内皮性一酸化窒素の合成を促進させること、内皮性一酸化窒素血中濃度を増加させること、血中抗酸化物質を増加させること、抗酸化酵素活性を増加させること、血中抗酸化物質を増加させること及び血中スーパーオキシドジスムターゼ活性を増加させることを同時に実現させるためのロキソプロフェンを含有する医薬組成物である。
更に、好適には、
(7)ロキソプロフェンがロキソプロフェンナトリウムである(1)乃至(6)から選択されるいずれか1項に記載の医薬組成物である。
また更に、本発明は、
(8)ロキソプロフェンによる循環器系疾患を予防又は治療する方法、
(9)ロキソプロフェンによる循環器系疾患における原因の低減をさせる方法及び
(10)ロキソプロフェンを含有する医薬組成物の有効量を哺乳動物に投与する循環器系疾患を予防又は治療する方法を提供する。
本発明において、「ロキソプロフェン」とは、ロキソプロフェン又はその塩(含水塩を含む)であり、好適には、ロキソプロフェンナトリウムであり、さらに好適には、ロキソプロフェンナトリウム・2水和物である。
本発明において、「循環器系疾患」とは、血液およびリンパの循環状態が障害され、組織や細胞に障害をおこしている疾患をいう。例えば、高脂血症(家族性高コレステロール血症を含む)、血栓性疾患、動脈硬化性疾患が挙げられる。
ここで、「血栓性疾患」とは、血栓によって血管が閉塞した状態をいい、動脈血栓症及び静脈血栓症に分けられる。「動脈血栓症」は、主として動脈硬化に合併して生じ、冠状動脈の血栓は、心筋梗塞の原因となり、また、脳動脈の血栓は、脳梗塞の原因となる。「静脈血栓症」は、表在静脈や深部静脈の血栓症があり、急性の深部静脈血栓症の場合、肺梗塞を生じることがある。
ここで、「動脈硬化性疾患」は、動脈壁が肥厚し、弾性を失った状態をいい、例えば、アテローム(粥状)硬化、メンケベルグ型動脈硬化、細小動脈硬化の3型がある。
本発明において、「循環器系疾患における原因の低減をさせる」こととは、血中脂質を低下させること、血中トリグリセライドを低下させること、血管内皮性一酸化窒素の合成を促進させること、内皮性一酸化窒素血中濃度を増加させること、血中抗酸化物質を増加させること、抗酸化酵素活性を増加させること、血中抗酸化物質を増加させること、血中スーパーオキシドジスムターゼ活性を増加させることをいう。
本発明の医薬組成物は、循環器系疾患や生体内酸化に関わる疾患の患者に投与される組成物であれば特に限定はないが、例えば、高脂血症、高血圧、心筋梗塞、狭心症、末梢血管障害、末梢循環障害、癌、放射線障害等の予防又は治療剤であり、更に、動脈硬化性疾患に起因する末梢血行障害による、肩こり、首すじのこり、手足のしびれ、手足の冷えの予防又は治療剤である。
本発明の医薬組成物は、抗血栓剤としても用いられるが、抗血栓作用を有するのみならず血管保護作用をも有する医薬組成物である。また、本発明の医薬組成物は、血栓形成に伴い発症する疾患、例えば、狭心症や心筋梗塞等の虚血性心疾患、脳梗塞等の虚血性脳血管障害等の予防剤又は治療剤である。
本発明において「治療」とは、病気又は症状を治癒させること又は改善させること或いは症状を抑制させることを意味し、「予防」とは、病気又は症状の発現の未然に防ぐことを意味する。
本発明の医薬組成物は、優れた血中トリグリセライドを低下作用、血管内皮性一酸化窒素の合成を促進作用、内皮性一酸化窒素血中濃度を増加作用、血中抗酸化物質を増加作用、抗酸化酵素活性を増加作用、血中抗酸化物質を増加作用、血中スーパーオキシドジスムターゼ活性増加作用を有するので、高脂血症(家族性高コレステロール血症を含む)、循環器系疾患(例えば、動脈硬化性疾患、高脂血症、高血圧、心筋梗塞、狭心症、末梢血管障害、末梢循環障害)、脳梗塞、癌、放射線障害等の予防又は治療に有用であり、更に、動脈硬化性疾患に起因する末梢血行障害による、肩こり、首すじのこり、手足のしびれ、手足の冷えの治療又は予防にも有用である。
ロキソプロフェンは日本薬局方XIVに収載されている。
また、ロキソプロフェンのその他の塩及び水和物は、公知の方法で製造することができる。
ロキソプロフェンの1回投与量は、適応症や年齢により異なるが、通常、20mg乃至180mgであり、これを1日に、1乃至3回投与する。
固形製剤の場合において1回投与量中に含有されるロキソプロフェンの含有量は、通常、10mg乃至400mgであり、好適には、20mg乃至180mgである。
液剤の場合において含有されるロキソプロフェンの含有量は通常、0.1mg/mL乃至200mg/mLであり、好適には、1mg/mL乃至100mg/mLである。
本発明においては、上記有効成分の他、必要に応じてHMG−CoAリダクターゼ阻害剤等の血中脂質低下剤、各種降圧剤、各種ビタミン類又はビタミン様物質、生薬類等を本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。
これらの具体的な剤形としては、例えば、錠剤、細粒剤(散剤を含む)、カプセル、液剤(シロップ剤を含む)等をあげることができ、各剤形に適した添加剤や基材を適宜使用し、日本薬局方等に記載された通常の方法に従い、製造することができる。
例えば、錠剤の場合、乳糖、結晶セルロース等を賦形剤として、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム又は酸化マグネシウム等を安定化剤として、ヒドロキシプロピルセルロース等をコーテイング剤として、ステアリン酸マグネシウム等を滑沢剤として使用することができ、
細粒剤及びカプセル剤の場合、乳糖又は精製白糖等を賦形剤として、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム又は酸化マグネシウム等を安定化剤として、トウモロコシデンプン等を吸着剤として、ヒドロキシプロピルセルロース等を結合剤として、使用することができる。
上記各剤形において、必要に応じ、クロスポビドン等の崩壊剤;ポリソルベート等の界面活性剤;ケイ酸カルシウム等の吸着剤;三二酸化鉄、カラメル等の着色剤;安息香酸ナトリウム等の安定剤;pH調節剤;香料;等を添加することもできる。
以下に、実施例等を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)錠剤
(1)成分
(表1)
1乃至2錠中 (mg)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物 60
乳糖 120
ステアリン酸マグネシウム 2
トウモロコシデンプン 50
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 適量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−。
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製造する。
(実施例2)細粒剤
(1)成分
(表2)
1包中 (mg)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物 60
乳糖 100
ステアリン酸マグネシウム 4
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 適量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−。
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「顆粒剤」の項に準じて細粒剤を製造する。
(実施例3)カプセル剤
(1)成分
(表3)
1乃至2カプセル中 (mg)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物 60
乳糖 25
ステアリン酸マグネシウム 3
トウモロコシデンプン 40
ヒドロキシプロピルセルロース 適量
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−。
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「顆粒剤」の項に準じて細粒剤を製造した後、カプセルに充てんして硬カプセル剤を製造する。
(実施例4)シロップ剤
(1)成分
(表4)
60mL中 (mg)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物 60
安息香酸ナトリウム 100
グリセリン 150
ポリビニルアルコール 80
白糖 1200
精製水 残部
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−。
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「シロップ剤」の項に準じてシロップ剤を製造した後、褐色ガラス瓶に充てんしてシロップ剤を製造する。

(試験例)
(1)被験物質
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物は三共(株)製のものを使用した。
(2)動物
試験動物としては、Covance Research Products Inc.からビーグル犬雄を5箇月齢で購入し、約1箇月間の検疫および馴化飼育後に使用した。
(3)投与剤形、製剤の調整方法および製剤の保存方法
試験動物毎の体重をもとに算出した必要量の被験物質を、TORPAC社のゼラチンカプセル(1/2オンス)に充填した。充填後、カプセルは動物毎に区分されたケースに入れ、投与時まで冷蔵保存した。
(4)投与経路および投与期間
被験物質を充填したカプセルは、1日1回9:00〜12:30の間に、試験動物に強制経口投与した。なお、試験動物は投与前2乃至3時間絶食させた。
投与期間は11日間とした。
(5)被験試料の調製
カプセル投与前−14および−7日(投与開始前第2週および第1週)、投与後4日、8日、12日に、橈側皮静脈から約10mL採血した。なお、採血前約18時間、試験動物は絶食させた。
得られた血液を試験管にとり、室温で30分から1時間放置後、遠心分離(約1600×g、10分間)して得られた血清を用いた。
(6)試験方法
血中のTG量は全酵素法を、LDL量は化学修飾酵素法、SOD活性は改良亜硝酸法、GPx活性はNADPH法、総CoQ10量はHPLC−ECD法を用いて測定した。
一酸化窒素合成酵素(NOS)により生成されたNOは、速やかに硝酸イオン(NO )と亜硝酸イオン(NO )に変換される。血中窒素酸化物総濃度(NOx)はHPLC法を用いて求めたNO とNO の和として算出した。

(7)試験結果
ロキソプロフェン投与における各種検査値は、投与2週間前および1週間前の各種血中検査値の平均を100として換算して求めた。
得られた結果を表5乃至表10に示す。なお、各値とも1群5匹の平均値である。

(表5)
被験物質 血中TGの変動率%
(mg/Kg) 投与後4日 投与後8日 投与後12日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム
・2水和物(10) 91.7 81.8 73.1
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物投与により顕著な血中トリグリセライド(TG)量の低下作用が発現した。

(表6)
被験物質 血中LDLの変動率%
(mg/Kg) 投与後4日 投与後8日 投与後12日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム
・2水和物(10) 99.2 94.2 94.5
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物投与により血中LDL量の低下作用が認められた。

(表7)
被験物質 血中NOxの変動率%
(mg/Kg) 投与後4日 投与後8日 投与後12日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム
・2水和物(10) 102.9 112.5 116.4
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物投与により優れた血中一酸化窒素(NO)濃度の増加作用が発現した。

(表8)
被験物質 血中SODの変動率%
(mg/Kg) 投与後4日 投与後8日 投与後12日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム
・2水和物(10) 105.4 112.0 117.1
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェン投与により優れたスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性の増加作用が発現した。

(表9)
被験物質 血中GPxの変動率%
(mg/Kg) 投与後4日 投与後8日 投与後12日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム
・2水和物(10) 101.8 101.8 111.5
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物投与によりグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)活性の増加作用が認められた。

(表10)
被験物質 血中CoQ10の変動率%
(mg/Kg) 投与後4日 投与後8日 投与後12日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム
・2水和物(10) 103.5 107.7 102.8
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロキソプロフェンナトリウム・2水和物投与によりCoQ10量の増加作用が認められた。
本発明の医薬組成物は、優れた血中トリグリセライドを低下作用、血管内皮性一酸化窒素の合成を促進作用、内皮性一酸化窒素血中濃度を増加作用、血中抗酸化物質を増加作用、抗酸化酵素活性を増加作用、血中抗酸化物質を増加作用、血中スーパーオキシドジスムターゼ活性増加作用を有するので、高脂血症(家族性高コレステロール血症を含む)、循環器系疾患(例えば、動脈硬化性疾患、高脂血症、高血圧、心筋梗塞、狭心症、末梢血管障害、末梢循環障害)、脳梗塞、癌、放射線障害等の予防又は治療に有用であり、更に、動脈硬化性疾患に起因する末梢血行障害による、肩こり、首すじのこり、手足のしびれ、手足の冷えの治療又は予防にも有用である。

Claims (10)

  1. ロキソプロフェンを含有する循環器系疾患を予防又は治療するための医薬組成物。
  2. 循環器系疾患が高脂血症、血栓性疾患又は動脈硬化性疾患である請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 循環器系疾患が動脈硬化性疾患である請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 循環器系疾患における原因の低減をさせるためのロキソプロフェンを含有する医薬組成物。
  5. 循環器系疾患における原因の低減が、血中脂質の低下、血中トリグリセライドの低下、血管内皮性一酸化窒素の合成促進、内皮性一酸化窒素血中濃度の増加、血中抗酸化物質の増加、抗酸化酵素活性の増加、血中抗酸化物質の増加、血中スーパーオキシドジスムターゼ活性の増加からなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 血中脂質を低下させること、血中トリグリセライドを低下させること、血管内皮性一酸化窒素の合成を促進させること、内皮性一酸化窒素血中濃度を増加させること、血中抗酸化物質を増加させること、抗酸化酵素活性を増加させること、血中抗酸化物質を増加させること及び血中スーパーオキシドジスムターゼ活性を増加させることを同時に実現させるためのロキソプロフェンを含有する医薬組成物。
  7. ロキソプロフェンがロキソプロフェンナトリウムである請求項1乃至請求項6から選択されるいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. ロキソプロフェンによる循環器系疾患を予防又は治療する方法。
  9. ロキソプロフェンによる循環器系疾患における原因の低減をさせる方法。
  10. ロキソプロフェンを含有する組成物の有効量を哺乳動物に投与する循環器系疾患を予防又は治療する方法。
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