JP2007282960A - 超音波乳房検査装置 - Google Patents

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一浩 飯沼
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Abstract

【課題】 水浸法の超音波乳房検査装置では、伸縮性のある膜などで乳房を圧迫してできるだけ乳房を扁平にすることが重要である。しかし、被検者によって乳房の形やサイズが大きく異なるため、従来例では異なる形やサイズに対して常に適切に圧迫を加え、撮影に適した形状を保つことが困難であった。
【解決手段】 被検体に応じて被検体と膜との接触圧力を調節する手段として以下のいずれかを設ける。第一の手段は、液体封入容器内の液体の容積を調節するもの、第二の手段は、膜が変形する部分の範囲を変えるもの、第三の手段は、膜の張力を調節するものである。また、他の方法として膜を被検体に合わせて交換可能なものとする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、超音波乳房検査装置に係り、とくに乳がん検診などに使用する水浸法の超音波乳房検査装置に関する。
一般に医用超音波検査装置には超音波プローブを直接体表にあてる直接接触法とプローブと体表の間に温水などを介在させる水浸法とがある。ほとんどの実用装置は直接接触法であり、乳房の検査にも現在は直接接触法が使用されている。しかし、乳房は柔らかい組織であり、プローブを接触させることにより乳房が変形するため見逃しがないように乳房全体をくまなく検査することが困難であり、また変形のために得られる画像に再現性がなく、断面の同定も難しいなどの欠点があり、乳房の変形しない水浸法と呼ばれる方式が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
被検者の乳房のサイズや形状は年齢によっても異なり、とくに近年では日本人の乳房のサイズも大きくなり、個人差も非常に大きいため、水浸法においてもサイズや形の異なる乳房に適切の対応できる検査装置が必要になる。この問題を解決する方法として、乳房を自然の形状のまま水中にいれ、乳房の形状および大きさに合わせて超音波プローブの位置、角度を変えるように工夫したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、乳房の検査には5MHz以上の高い周波数が使用されるため超音波の減衰が大きく、大きな乳房では深部の組織を鮮明に描写することができない欠点がある。
一方、ゴムなどの弾力性のある膜などで乳房を圧迫する方法(以下、圧迫式という)がある。この方式では乳房をおさえつけて乳房の厚さを薄くすることができ、また呼吸性移動による動きを抑えることができる利点がある(例えば、特許文献2参照)。しかし、この方法では固定した膜を使用しその圧迫はゴムの伸縮による弾性にのみ頼っているため、乳房のサイズの変化範囲が小さい場合は問題ないが、サイズが大きく異なる場合には対応できない。すなわち、小さな乳房に対しては膜の張力が小さく、大きな乳房に対しては膜の張力が大きく、サイズの差が大きい場合は張力の差が非常に大きくなって、乳房を適切な形状に保つことができない。乳房のサイズが小さい場合はほとんど圧迫されず、逆にサイズが大きい場合は圧迫が強すぎて乳房が変形してしまうなどの欠点が考えられる。圧迫式に関しては、こまでこのような問題は認識されておらず、したがって何の対応策も提案されていない。
特公昭62−4989号 公報 特公平4−14015号 公報
以上述べたように、年齢の差や個人差により大きく異なる乳房の形やサイズに対して、できるだけ乳房の厚さを薄くし、かつ乳房を常に撮影に適した形状にできる装置を提供することが、超音波乳房検査装置を実用化するための大きな課題である。
本発明は、このような従来の問題点を解決しようとするもので、異なる乳房のサイズに対しても、安定に適切な圧力で乳房を圧迫する装置の実現を目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の第一の観点による超音波乳房検査装置は、超音波アレイプローブと、液体および前記超音波アレイプローブを収納し一部に超音波を透過する伸縮性の膜を有する液体封入容器と、被検体に応じて被検体と前記伸縮性の膜との接触圧力を調節する接触圧力調節手段と、前記超音波アレイプローブに超音波の送受信を行わせるための超音波送受信回路と、前記超音波送受信回路によって受信した信号から前記被検体の画像を生成する画像生成手段と、生成された画像を表示する画像表示手段とを含む。
また、本発明の第2の観点による超音波乳房検査装置は、超音波アレイプローブと、液体および前記超音波アレイプローブを収納する容器と、乳房を圧迫するための膜と、前記超音波アレイプローブに超音波の送受信を行わせるための超音波送受信回路と、前記超音波送受信回路によって受信信号から画像を生成する画像生成手段と、生成された画像を表示する画像表示手段とを備えた超音波検査装置において、前記乳房を圧迫するための膜は、被検体表面に直接接触し被検者により交換可能なことを特徴とする。
さらに、本発明の第3の観点による超音波乳房検査装置は、超音波アレイプローブと、超音波アレイプローブを回転させる回転機構と、液体および前記超音波アレイプローブを収納し一部に超音波を透過する伸縮性の膜を有する液体封入容器と、被検体に応じて前記伸縮性の膜が変形する部分の範囲を変化させるための接触範囲調節手段と、前記超音波アレイプローブに超音波の送受信を行わせるための超音波送受信回路と、前記超音波送受信回路によって受信した信号から前記被検体の画像を生成する画像生成手段と、生成された画像を表示する画像表示手段とを含む。
本発明の超音波乳房検査装置によれば、被検体サイズが異なる乳房に対しても常に診断に適切な画像を提供することができるようになる。
また、接触圧力を調節する方式では膜の張力を測定し表示することにより、被検体と膜の接触圧力を常に監視し、適正かつ安全な検査を行うことができる。また、交換可能な膜は繰り返し使用することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図14に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る第1の実施例の超音波診断装置のブロック構成図を示している。同図に示すように、本超音波診断装置は、超音波アレイプローブ2、モニタ200、超音波送信ユニット101、超音波受信ユニット102、Bモード処理ユニット103、スキャンコンバータ105を具備している。以下、個々の構成要素の機能について説明する。
超音波アレイプローブ2は、超音波受信ユニット101からの駆動信号に基づき超音波を発生し、被検体からの反射波を電気信号に変換する複数の超音波振動子、当該超音波振動子に設けられる整合層、当該超音波振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有している。当該超音波アレイプローブ2から被検体に超音波が送信されると、当該送信超音波は、被検体の組織で次々と反射され、エコー信号として超音波アレイプローブ2に受信される。このエコー信号の振幅は、反射することになった不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。超音波アレイプローブ2の周囲には、図1に示す以外の乳房診断に特化した構成が配されるが、その点については後述する。
モニタ200は、スキャンコンバータ105からのビデオ信号に基づいて、生体内の形態学的情報を画像として表示する。
超音波送信ユニット101は、高電圧パルス発生回路等を有している。高電圧パルス発生回路は、例えば5kHzの所定の繰り返し周波数fr Hz(周期;1/fr秒)で、送信超音波を形成するための高電圧パルスが繰り返し発生される。
超音波受信ユニット102は、図示していないアンプ回路、A/D変換器、遅延回路、加算器等を有している。アンプ回路では、プローブ2を介して取り込まれたエコー信号をチャンネル毎に増幅する。A/D変換器では、この増幅されたエコー信号のアナログ−デジタル変換を行う。そして、遅延回路により、受信指向性および収束点を決定するのに必要な遅延時間を与え、その後加算器において加算処理を行う。この加算により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
Bモード処理ユニット103は、超音波受信ユニット102からエコー信号を受け取り、検波処理、対数増幅、包絡線検波処理などを施し、信号強度がモニタ200上に明るさで表現されるデータを生成する。このデータは、スキャンコンバータ105に送信され、反射波の強度を輝度にて表したBモード画像としてモニタ200に表示される。
スキャンコンバータ105は、超音波スキャンの走査線信号列を、テレビなどに代表される一般的なビデオフォーマットの走査線信号列に変換し、表示画像としての超音波診断画像を生成する。スキャンコンバータ105は、画像データを格納する記憶メモリを搭載しており、例えば診断の後に操作者が検査中に記録された画像を呼び出すことが可能となっている。
図2はの図1の超音波アレイプローブ2及びその周囲に配される構成を示す図である。液体封入容器1に温水5が満たされその中に超音波を送受信する超音波アレイプローブ2が封入されており、液体封入容器1の上部は超音波を透過する伸縮性の膜4で密閉されている。
乳房の超音波検査を受ける被検者は膜の上に乳房を押し付ける。超音波アレイプローブ2には膜側に多数の振動素子3が配列され、素子の配列方向に超音波ビームが電子的に走査され、プローブ2が固定されている回転軸7が回転して乳房6の全体を超音波ビームで走査することができる。回転軸7は軸受け8a、8bおよび円筒9により支えられ、モータ駆動部10により回転する。モータ駆動部はプローブ2を回転させる機能および上下させる機能を有している。
検査を行う直前までは、液体封入容器1に封入されている温水は、図にはない水温調節機能を備えた温水供給部から液体封入容器1の下部にある流入パイプ11、開口12を通して供給され、液体封入容器1の上部にある流出パイプ受け口13から流出パイプ14を通って温水供給部に戻り、温水の温度は循環により例えば37度に一定に保たれている。
流出パイプ受け口13は、容器内の温水の流れが均一になりかつ気泡などが排出されるように液体封入容器1の上部の内周に設けられている。流出パイプ受け口13の上には断面が円弧状で表面が滑らかな覆い18があり、温水が排出されるときに伸縮性の膜4が流出パイプ受け口に吸い込まれるのを防いでいると同時に、覆い18の上の膜4の周囲が傷つけられることなく滑らかに移動できるようになっている。
液体封入容器1の上部外周には給排水溝22があり、液体封入容器1内の温水とは別の経路23a,23bで温水の給排水が行われ、膜と乳房表面の間に温水を供給し、乳房を押し付けたときにあふれた温水を排水でき、被検者が交代すると新しい温水が供給されるようになっている。装置全体は筐体25に固定されている。
流入パイプ11には3方活栓15があり、流出パイプには流路を開閉する流出バルブ16がある。この温水が循環している状態では、3方活栓15の向きは図1に示すように温水が流入パイプ11、開口12を通って液体封入容器に流入する向きに設定され、流出バルブ16は開いている。
被検者が検査を受けるときは、乳房を伸縮性の膜4の上に押し付ける。サイズの小さな乳房に対しては、周囲の部分の乳房表面が膜に十分密着しない場合があり、そのときには流出バルブ16をやや閉じると水流抵抗が発生して容器内の圧力が上昇し、膜の周囲部分を上方に膨らませ、乳房周囲の部分を密着させることができる。このとき適当な圧迫状態を見極めた上で流出バルブ16および3方活栓15を同時に綴じれば容器内の圧を一定に保ち適切な圧迫状態に固定することができる。
一方、サイズが大きい場合は膜4の張力が大きすぎて周囲が浮いてしまい、乳房全体を膜4に密着させることができない。この場合は、流出バルブ16を閉じ、3方活栓を90度左に回すと液体封入容器1内の温水は水の自重により開口12と流水パイプ17を通り温水供給部に流出し、液体封入容器内は負圧となり、伸縮性の膜4が下がって膜の張力とつりあい乳房6の表面と膜4を密着させることができる。負圧を大きくすると容器内に気泡が発生するなどの問題を生じるので負圧はあまり大きくならないようにする。
この状態を図3に示す。このとき同時にプローブの回転軸7はモータ機構10により下方に下げられる。適切な負圧のところで3方活栓をさらに90度左にまわすと開口12からの温水の流出は止まり、液体封入容器内の温水の容積は適切な状態で一定に保たれる。液体封入容器内の圧力は圧力計26により測定され表示される。
バルブの開閉、3方活栓の回転は駆動機構により行われ、その操作は図にはない操作卓で簡単に行われる。また、検査中以外は定常状態に設定するが失念してバルブを操作したままにしていることもあるのでその場合は例えば10分以上操作卓のバルブ操作を行わないときはブザーを鳴らし操作継続の信号を送らない限り定常状態に自動的に戻るようになっている。
図4は、液体封入容器1内の温水の容積を調節するための第2の実施例の説明図である。液体封入容器1の下部に開口12の他に第2の開口27が設けられている。流入パイプ11および開口12を通って液体封入容器1内に流入した温水は、第2の開口27およびパイプ28を介して流水制御器29を通り温水供給部に排出される。流水制御器29は流水抵抗を自動的に変えるもので、周囲が硬い容器30とパイプ28に接続され容器30の中央を通る柔らかいチューブ31で構成されている。容器30内には空気が満たされ、空気圧制御装置32によりこの空気圧を調節することができる。液体封入容器1内の圧力が容器30内の空気圧より大きい場合はチューブ31を通り温水が排出されるが、液体封入容器1内の圧力が容器30の空気圧より低い場合はチューブ31がつぶれて温水を通さないため排出されず液体封入容器1内の圧力は次第に上昇し容器30の空気圧を超えると再び流出する。すなわち、液体封入容器1の下部の圧力は容器30の圧力に等しくなるように自動的に制御される。したがって、空気圧制御装置32により容器30の圧力を制御し、液体封入容器1内の圧力を所望の一定の値に保つことができる。
つぎに、図5〜図7を用いて伸縮性の膜4の変形する範囲を変える機構について説明する。
図5に示すように、中央に大きな穴の開いた固定円盤40の外周の少し内側に、例えば12個の小さな軸が固定されており、その軸に滑らかな形状の板羽根41の穴の部分42がはめ込まれている。板羽根41はこの軸を中心に回転可能であり、通常は図にないばねにより固定円盤40の外周側に開くようになっている。それぞれの板羽根41には先端に突起43があり、この突起43に図にない紐またはワイヤが円周状に掛けられている。この紐を両側に引き締めると紐の内径が小さくなり図6のように突起および板羽根41が内側に移動し空間部分44が小さくなる。紐を緩めると、ばねの力でそれぞれの板羽根41は固定円盤の外周方向に広がり、図5のように中央の空間部分44が広くなる。
この機構は写真の絞り機構に類似のものであるが、板羽根41を内側に引き寄せるには大きな力を必要とし、板羽根41の穴42の外側で板羽根を駆動することは困難であり、板羽根の先端の突起43の部分を締め付ける構造がよい。
この固定円盤40は伸縮性の膜4の下に置かれ、乳房を膜に押し付けたときに空間部分44が膜の変形する部分となり、膜4の変形する範囲を変えることができる。サイズの小さな乳房に対しては空間部分44を小さくし、大きな乳房に対しては空間部分44を大きくして乳房6の表面全体にかかる圧迫圧を調節し、サイズが変わっても膜4との密着が常に良好になるようにする。
この機構を用いると、中央の空間部分44は円形に限らず診断に適した形にできる。すなわち、腋下に近く乳がんが最も発生しやすいといわれるCダッシュ部分を残して他の円形の中空部分の直径を変えることができる。図7はその方法を示すもので、図の右上のCダッシュ部分に対応する3枚の板羽根42に対しては、内側への移動を制限する図にはないストッパーが設けられ、紐を引き締めると右上の空間45は開いたまま中央の空間部分44を狭めることができる。
つぎに、図8〜図10を用いて伸縮性の膜4の張力を変える機構の実施例について説明する。簡単のため液体封入容器1の下部やプローブ2、水量調節機構などは省略し液体封入容器1の側面および伸縮性の膜4の断面を示してある。
伸縮性の膜4は円環状の膜固定枠51に固定され、膜固定枠51は液体封入容器1の外周に上下に摺動できるように取り付けられている。膜固定枠51の内側と液体封入容器1の外周はオーリングなどで密閉され、スライドはできるが水密構造となっている。膜固定枠51の下部には等間隔に複数の紐またはワイヤ52があり、ワイヤ52を下に引くことにより膜4の張力が増して図8のように膜が上に持ち上げられて扁平な形状になる。この状態は小さな乳房の検査に適する。
大きな乳房に対しては、ワイヤ52を緩めると図9のように膜4がたるんで、大きなサイズの乳房が押し当てられると膜4に適度の張力が発生し検査に適した形になる。
図10は膜固定枠4をスムーズに上下に摺動させるための機構の実施例であり、膜固定枠51は液体封入容器の外周を上下にのみ動けるようになっている。膜固定枠51の下部には等間隔に複数のワイヤ52があり、液体封入容器1の外周に軸を固定された滑車53を介して回転枠54に固定されている。回転枠54は上下には動かず回転のみ可能である。回転枠54を右に回転すると、複数のワイヤ52は一様に下に引っ張られて膜固定枠51を均等な力で下に引き下げ、回転枠54を左に回転するとワイヤ52が緩み、大きな乳房を押し付けると膜固定枠51が上に引き上げられる。
ワイヤ52に加わる張力あるいは回転枠54にかかる力を測定して表示することにより、膜4の張力あるいは圧迫圧を常に監視することができ、膜と乳房との接触圧力を適切な値に調節することができる。
図11〜図13を用いて他の実施例を説明する。この場合は、伸縮性の膜が交換可能になっている。図11は交換可能な膜であり、円形の膜61の周囲には紐を通す孔62があって、この中に紐63を通して引っ張ると膜の周囲が縮小する。図12はこの膜61を容器に取り付けた様子を示しており、膜を容器に被せて容器の上部外周の窪み65のところで紐を引き締めると膜の円周62が容器に固定される。この膜61は円周の直径は同じであるが、中央部分の弛みの多いものと少ないものが数種類揃えてあり、被検者の乳房の形やサイズにより適切なものを選べるようになっている。図13はサイズの大きい被検体用に弛みの多いものを使用した場合の図である。
図14には他の実施例を示す。この例は伸縮性の膜66を被検者に直接装着できるもので、形状はブラジャーや水着に類似のものであるが、乳房ができるだけ薄くなるように圧迫するのが目的である。膜66は均一で薄く丈夫に作られており、伸縮性は少なくてよい。また、腋下に近いCダッシュと呼ばれる部分67を含め、乳房に接触する面は均一な膜で連続的に覆われる必要があり、いわゆるシームレスとなっている。膜66を装着した状態で乳房を温水につけたときに膜に気泡が付着することを防ぐため、膜は親水性の繊維あるいは網目状構造のものが用いられる。さらに、あらかじめ液体を含ませておくなどの工夫が必要である。また、網目状構造をもたせることより多重反射を軽減させる効果もある。
膜の両側および上部は背部に延長され、膜が乳房に適度な圧迫を加えるように長さを調節して背部で結束される。被検体はこの膜66で乳房を包むようにして後ろで固定し、皺になっているところがないか、乳房が適切に圧迫されているかどうかなどを目視確認した上で温水中に乳房を浸し検査を受ける。あるいは、膜66を装着した状態で仰臥位となり、下面が超音波透過膜でできた液体封入容器を上部から押し付けて検査することも可能である。
以上述べたように、被検体と伸縮性の膜との接触圧力を調節することにより、大きさの異なる乳房に対しても常に適切な圧迫を与え、乳房を撮影に適した形状に保つことが可能になる。接触圧力を調節する方法としては、液体封入容器内の液体の容積を調節する方法、膜が変形する部分の範囲を変化させる方法、膜の張力を調節方法があり、もちろんこれらを組み合わせて用いてもよい。
とくに、伸縮性の膜が変形する部分の面積を乳房のサイズに合わせて調節する機構を設けた場合は、乳房のサイズが大きく変化しても適切な圧迫を行うことができ、さらに撮影部位は円形に限らず腋下に近い最も乳がんが発生しやすいといわれるCダッシュ部分を常に含む形状にすることができる。
また、膜の張力を測定し表示することにより、被検体と膜との接触圧力の大小が分かり、膜の張力を参考にして接触圧力を管理し、乳房のサイズが大きく変化しても常に適切な圧迫を行うことができる。
また、複数の膜を用意し交換可能にする方法は、種々の乳房の形やサイズに対し被検者に合う最も適切な膜を選択することができ、乳房のサイズが大きく変化してもそれに合わせて適切な圧迫を行うことができる。さらに、装置の構造も簡素化される。とくに、被検体の乳房に直接装着できるものは、検査前に乳房が適切に圧迫され検査に適した形状かどうかを確認することができ、確実な検査を行うことができる。
さらに、膜に親水性のある繊維で作られた膜を用い場合は、乳房をしっかりと圧迫し超音波の透過を妨げる気泡を除去できる。また、洗浄により繰り返し使用可能である。膜に網目状構造の膜を用い場合は、超音波の透過性を増しかつ乳房表面からの多重反射を軽減することができる。
本発明の第1の実施例の全体の構成図 本発明の第1の実施例の超音波アレイプローブ周囲の構成図 本発明の第1の実施例においてサイズの大きな乳房を撮影する場合の図 液体封入容器内の温水の容積を変えるための第2の実施例の構成図 伸縮性の膜の変形する範囲を変える構造の説明図 伸縮性の膜の変形する範囲が狭くなった場合の説明図 伸縮性の膜の変形する範囲を変える構造の他の実施例の説明図 伸縮性の膜の張力を変える機構の説明図 伸縮性の膜の張力を変える機構により張力を弱めた場合の説明図 伸縮性の膜の張力を変える機構の説明図 交換可能な伸縮性の膜の説明図 図12の膜を容器に取り付けた場合の断面図 サイズの大きい被検体用に弛みの多いものを使用した場合の図 伸縮性の膜を被検体に直接取り付ける実施例の説明図
符号の説明
1 液体封入容器
2 超音波アレイプローブ
4 超音波を透過する伸縮性の膜
11 流入パイプ
12 開口
13 流出パイプ受け口
15 3方活栓
16 流出バルブ
18 覆い
29 流水制御器
32 空気圧制御装置
40 固定円盤
41 板ばね
43 突起
44 空間部分
45 Cダッシュに対応する空間部分
51 膜固定枠
52 ワイヤ
53 滑車
54 回転枠
100 装置本体
101 超音波送信ユニット
102 超音波受信ユニット
103 Bモード処理ユニット
105 スキャンコンバータ
200 モニタ

Claims (12)

  1. 超音波アレイプローブと、
    液体および前記超音波アレイプローブを収納し一部に超音波を透過する伸縮性の膜を有する液体封入容器と、
    被検体に応じて被検体と前記伸縮性の膜との接触圧力を調節する接触圧力調節手段と、
    前記超音波アレイプローブに超音波の送受信を行わせるための超音波送受信回路と、
    前記超音波送受信回路によって受信した信号から前記被検体の画像を生成する画像生成手段と、
    生成された画像を表示する画像表示手段と
    を含むことを特徴とする超音波乳房検査装置。
  2. 超音波アレイプローブを回転させる回転機構を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波乳房検査装置。
  3. 前記接触圧力調節手段は、
    前記液体封入容器内の液体の容積を調節することにより前記接触圧力の調整を行うことを特徴とする請求項1記載の超音波乳房検査装置。
  4. 前記伸縮性の膜が変形する部分の範囲を変化させる手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の超音波乳房検査装置。
  5. 前記接触圧力調節手段は、
    膜の張力を変えることにより被検体と前記伸縮性の膜との接触圧力を調節することを特徴とする請求項1記載の超音波乳房検査装置。
  6. 前記膜の張力を測定し表示する手段を更に含むことを特徴とする請求項5記載の超音波乳房検査装置。
  7. 超音波アレイプローブと、
    液体および前記超音波アレイプローブを収納する容器と、
    乳房を圧迫するための膜と、
    前記超音波アレイプローブに超音波の送受信を行わせるための超音波送受信回路と、
    前記超音波送受信回路によって受信信号から画像を生成する画像生成手段と、
    生成された画像を表示する画像表示手段とを備えた超音波検査装置において、
    前記乳房を圧迫するための膜は、被検体表面に直接接触し被検者により交換可能なことを特徴とする超音波乳房検査装置。
  8. 前記乳房を圧迫するための膜はサイズあるいは形状の異なる複数種類が用意されていることを特徴とする請求項7記載の超音波乳房検査装置。
  9. 前記乳房を圧迫するための膜は被検体に取り付けることが可能な請求項7または8記載の超音波乳房検査装置。
  10. 前記乳房を圧迫するための膜は親水性のある繊維で作られていることを特徴とする請求項7記載の超音波乳房検査装置。
  11. 前記乳房を圧迫するための膜は網目状構造を有することを特徴とする請求項7記載の超音波乳房検査装置。
  12. 超音波アレイプローブと、
    超音波アレイプローブを回転させる回転機構と、
    液体および前記超音波アレイプローブを収納し一部に超音波を透過する伸縮性の膜を有する液体封入容器と、
    被検体に応じて前記伸縮性の膜が変形する部分の範囲を変化させるための接触範囲調節手段と、
    前記超音波アレイプローブに超音波の送受信を行わせるための超音波送受信回路と、
    前記超音波送受信回路によって受信した信号から前記被検体の画像を生成する画像生成手段と、
    生成された画像を表示する画像表示手段と
    を含むことを特徴とする超音波乳房検査装置。
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