JP2007281761A - 送信装置 - Google Patents

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Takashi Sasa
隆司 笹
Koichi Tsutsui
浩一 筒井
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Abstract

【課題】増幅器の内部温度変化を調整して、増幅器で発生する非線形歪の補償特性を改善することができる送信装置を提供すること。
【解決手段】送信信号の生成前に、増幅器15で発生する非線形歪を測定するための歪測定信号を生成する信号生成部11が、歪測定信号の生成前に、増幅器15の温度を上昇させるための前置信号を生成する。歪測定信号の送出前に、前置信号により増幅器15の温度を所定レベルまで上昇させておくことにより、信号の送信間隔が開いた場合であっても、歪測定信号の送出時と、送信信号の送出時とにおける増幅器15の温度変化に起因する非線形歪の誤差をなくして、歪補償特性の改善を図ることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は送信装置に関し、より詳細には送信電力を増幅させる増幅器で発生する非線形歪を補償する機能を備えたディジタル変調方式の送信装置に関する。
ディジタル変調方式の無線通信機能を備えた送信装置には、通常、直交変調後の送信信号を増幅して出力するための電力増幅器(増幅手段)が設けられている。図12(a)は、一般の増幅器の入出力特性、(b)はその位相特性の一例を示した図である。
図12(a)に示したように、増幅器の入力電力(または入力信号の振幅値)が小さい場合は、増幅器の入力電力と出力電力とが比例関係にあり、これらの間に直線性(線形性)が成立している。しかしながら、入力電力が大きくなると、増幅器が飽和して、入力電力と出力電力との間で直線性が得られなくなり、非線形歪が発生する。また、図12(b)に示したように、増幅器の入力電力が大きくなると、位相の特性も劣化して非線形歪が発生する。
このように増幅器の入力電力と出力電力との間に非線形歪が発生すると、増幅器に割り当てられたチャネルの送信電力の周波数スペクトルに広がりが生じ、当該周波数スペクトルが占有帯域幅内に納まらなくなる。このため、ある一つのチャネルの送信電力が隣接するチャネルへ漏洩するという問題が生じてくる。
このような問題を防止するために、増幅器で発生する非線形歪を補償する機能を備えた送信装置が提案されている。図13(a)は、下記の特許文献1に開示された送信装置の信号フォーマットを模式的に示した図である。図13(a)に示したように、特許文献1に開示された送信装置では、情報ビット列からなる送信信号の送出前に、トレーニング期間Tを設け、トレーニング期間T中に、増幅器の非線形歪を測定するための歪測定信号を送出して、増幅器の非線形歪特性を予め測定しておき、その後の情報送出期間Jにおいて、前記予め測定して得られた増幅器の非線形歪特性を利用して、変調処理や増幅処理を施す前の送信信号に、非線形歪の逆特性を持つ信号(前置歪)を付与して非線形歪を補償する構成となっている。
しかしながら、送信信号の送信間隔がしばらく開いた後に、送信を開始した場合、図13(b)に示したように、トレーニング期間T中(すなわち、歪測定信号の送出中)に増幅器の内部温度が急激に上昇する。増幅器で発生する非線形歪の特性は、増幅器の内部温度の違いにより刻々と変化するため、歪測定信号の送出時と、その後の送信信号の送出時とにおいて、増幅器の内部温度に大きな差が生じた場合、歪測定信号を送出して測定した時の非線形歪特性と、その後の送信信号送出時における非線形歪特性とに誤差が生じる。この場合、歪測定信号を送出して測定された非線形歪特性を使用して、その後の送信信号の歪補償を行ったとしても、送信信号に対する高精度な歪補償を実施することができないという問題があった。
特開平9−69863号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、増幅手段の内部温度変化を調整して、増幅手段で発生する非線形歪の補償特性を改善することができる送信装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る送信装置(1)は、送信信号の生成前に、増幅手段で発生する非線形歪を測定するための歪測定信号を生成する信号生成手段と、前記歪測定信号を用いて前記増幅手段で発生する非線形歪を測定し、該測定された非線形歪から求められた前置歪を前記送信信号に付与して前記増幅手段で発生する非線形歪を補償する歪補償手段とを備えた送信装置において、前記信号生成手段が、前記歪測定信号の生成前に、前記増幅手段の温度を上昇させるための前置信号を生成するものであることを特徴としている。
上記送信装置(1)によれば、前記信号生成手段によって、前記歪測定信号の生成前に前記前置信号が生成される。したがって、送信をしばらく停止した後、すなわち、前記増幅手段の内部温度が低下した状態から送信を開始した場合であっても、前記歪測定信号の出力前に前記前置信号が送出されることにより、前記歪測定信号の送出時には、前記増幅手段の温度を所定レベルまで上昇させておくことができ、前記歪測定信号の出力時と、前記送信信号の出力時とにおける前記増幅手段の内部温度差が小さくなるように調整することができる。その結果、精度の高い非線形歪に関する値を算出することができ、前記増幅手段の内部温度により変化する非線形歪特性の影響を受けにくい高精度な歪補償を実行することができ、歪補償特性を改善することができる。
また本発明に係る送信装置(2)は、上記送信装置(1)において、前記前置信号が、無変調キャリアであることを特徴としている。
上記送信装置(2)によれば、前記前置信号が、無変調キャリアであるので、前記前置信号の送信時に前記増幅手段で非線形歪が発生したとしても、前記無変調キャリアは占有帯域が非常に狭いので、隣接チャネルへの送信電力の漏洩等が殆ど発生しない前置信号の送出を行うことができる。
また本発明に係る送信装置(3)は、上記送信装置(1)において、前記前置信号が、変調信号であり、かつ所定ビットパターンの繰り返し信号であることを特徴としている。
上記送信装置(3)によれば、前記前置信号が、変調信号であり、かつ所定ビットパターンの繰り返し信号であるので、例えば、変調方式がπ/4シフトDQPSK変調の場合、前記前置信号を、000・・(オール0)の繰り返し信号や、1010・・の繰り返し信号とすることにより、前記前置信号の送信時に前記増幅器で非線形歪が発生したとしても、前記繰り返し信号は占有帯域が比較的狭いので、隣接チャネルへの送信電力の漏洩等が少ない前置信号の送出を行うことができる。
また本発明に係る送信装置(4)は、上記送信装置(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記増幅手段の前段に配設される変調手段に入力される前の前記前置信号の極大値又は極小値の検出タイミングと、前記増幅手段の出力を復調する復調手段を通過した後の前記前置信号の極大値又は極小値の検出タイミングとの遅延時間を算出する遅延時間算出手段を備えていることを特徴としている。
前記増幅手段で発生する非線形歪に関する値の算出には、前記変調手段に入力される前の歪測定信号(変調前の信号)と、前記増幅手段の出力を復調する復調手段を通過した後の歪測定信号(歪を含む復調信号)とを、前記変調手段、前記増幅手段、及び前記復調手段を通過するタイムラグを考慮して比較する必要があるが、これら歪測定信号の遅延時間(タイムラグ)を歪測定時に正確に測定しなければ、非線形歪特性を正確に測定することが難しい。
上記送信装置(4)によれば、前記前置信号が、振幅値に極大値又は極小値を有する波形信号であり、前記遅延時間算出手段により、前記変調手段に入力される前の前記前置信号の極大値又は極小値の検出タイミングと、前記復調手段を通過した後の前記前置信号の極大値又は極小値の検出タイミングとの遅延時間が算出される。したがって、前記前置信号の振幅値の極大値又は極小値を検出することにより、前記増幅手段で発生する非線形歪に関する値の算出に必要となる前記遅延時間の測定を、歪測定信号の送出前に容易に行うことか可能となり、歪測定時における演算量を減らすことができる。
また本発明に係る送信装置(5)は、上記送信装置(4)において、前記波形信号が、振幅の立上がり部分に極大値を有するものであることを特徴としている。
上記送信装置(5)によれば、前記波形信号が、振幅の立上がり部分に極大値を有するものである、すなわち、前記前置信号の出力開始から振幅が単調増加していくので、そのときのピーク(極大値)を検出するという簡易な演算で前記遅延時間を測定することが可能となる。なおこのような極大値を有する波形信号は、極大値・極小値が現れる波形の振幅値テーブルを用意し、送信する前置信号に、前記振幅値テーブルから読み出した係数を乗算することで生成することができる。
また本発明に係る送信装置(6)は、上記送信装置(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記前置信号の送出時に前記増幅手段に加えるバイアスを、前記歪測定信号や前記送信信号の送出時に前記増幅手段に加えるバイアスよりも高めるバイアス調整手段を備えていることを特徴としている。
上記送信装置(6)によれば、前記前置信号の送出時に前記増幅手段に加えるバイアスを、前記歪測定信号や前記送信信号の送出時に前記増幅手段に加えるバイアスよりも高めるバイアス調整手段を備えているので、前記前置信号の送出時に、前記増幅手段に加えるバイアスを高めて、該増幅手段へ供給する電流を増加させることにより、該増幅手段の温度上昇を加速させることができ、該増幅手段の内部温度を所定レベルまで短時間で上昇させることが可能となる。
以下、本発明に係る送信装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態に係る送信装置の要部を概略的に示したブロック図である。また、図2(a)は、実施の形態に係る送信装置の信号フォーマット図、図2(b)は、送信時における増幅器の温度変化を示した図である。
送信装置10は、増幅器(すなわち、電力増幅器)15の内部温度を上昇させるための前置信号を生成する機能、増幅器15で発生する非線形歪を測定するための歪測定信号を生成する機能、及び情報ビット列からなる送信信号を生成する機能を有する信号生成部11と、信号生成部11で生成された送信信号に前置歪を付与する前置歪付与部12と、前置歪付与部12を通過したディジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ13と、このアナログ信号(アナログ変換された前置信号、歪測定信号、及び前置歪が付与された送信信号)を直交変調して直交変調信号を生成する直交変調器14と、直交変調器14で生成された直交変調信号を電力増幅する増幅器15とを備えている。
さらに、送信装置10は、増幅器15の出力の一部を方向性結合器16を介して取り込み直交復調する直交復調器17と、直交復調器17を通過したアナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ18と、このディジタル信号(直交復調器17で復調されてディジタル信号に変換された歪測定信号)と信号生成部11で生成された歪測定信号(D/Aコンバータ13の前段部から取り込んだ歪測定信号)とを取り込み、増幅器15で発生した非線形歪に関する値を算出する歪算出部19と、信号生成部11で生成された歪測定信号や送信信号の振幅値を算出する振幅算出部20と、振幅算出部20で算出された歪測定信号の振幅値毎に、歪算出部19で算出された非線形歪に関する値が対応付けて記憶される前置歪記憶部21とを備えている。なお、D/Aコンバータ13と直交変調器14との間、及び直交復調器17とA/Dコンバータとの間には、それぞれ、帯域制限を行うためのフィルタ(図示せず)が介装されている。前置歪付与部12、歪算出部19、振幅算出部20、及び前置歪記憶部21を含んで歪補償手段が構成されている。
送信装置10の信号生成部11では、送信時において、まず、増幅器15の温度を所定レベルまで上昇させるための前置信号を生成し、その後、歪測定信号、送信信号を生成するように構成されており、図2(a)に示したように、送信装置10の送信は、前置信号を送出する前置信号送出期間Zと、歪測定信号を送出するトレーニング期間Tと、その後の情報ビット列からなる送信信号を送出する情報送出期間Jとに分割されて行われている。
なお、前置信号送出期間Zと、トレーニング期間Tと、情報送出期間Jとを含む送信フレームで1フレームが構成されている場合について説明するが、別の実施の形態では、前置信号送出期間Zを、トーニング期間T及び情報送出期間Jとは別の送信フレーム(専用フレーム)で構成する、すなわち前置信号で1フレーム(2フレーム以上であってもよい)を構成し、歪測定信号と送信信号とで1フレームを構成するようにしてもよい。
まず、前置信号送出期間Zでは、前置信号に前置歪を付与しないように前置歪付与部12の設定が切り換えられ、信号生成部11にて前置信号が生成される。生成された前置信号は、前置歪付与部12、D/Aコンバータ13を介してディジタル信号からアナログ信号に変換された後、直交変調器14にて直交変調され、増幅器15で増幅され、方向性結合器16を介して出力される。図2(b)に示したように、前置信号の送出によって、前置信号送出期間Z内に、増幅器15の内部温度を所定レベルまで上昇させることが可能となっている。
なお、前置信号は、歪測定信号が送出されるまでに、増幅器15の内部温度を所定レベル(好ましくは、内部温度が略一定となるレベル)まで上昇させておくための信号であり、例えば、変調されていないキャリア、すなわち無変調キャリアを採用することが好ましい。図3には、前置信号として採用され得る無変調キャリアのスペクトラム(横軸:周波数、縦軸:スペクトラム)を示しており、前置信号として無変調キャリアが採用された場合、送出時に増幅器15で非線形歪が発生したとしても、その占有帯域幅が非常に狭いので、隣接チャネルへの送信電力の漏洩等が殆ど発生しない送出を行うことが可能となる。
また、別の実施の形態では、前置信号に変調波を使用することもでき、例えば、占有帯域が狭くなるビットパターンの繰り返し信号、例えば、ディジタル変調方式にπ/4シフトDQPSK変調が採用された場合、000・・(オール0)の繰り返し信号や、1010・・の繰り返し信号を送出するようにしてもよい。図4には、π/4シフトDQPSK変調方式におけるオール0データの変調信号のスペクトラムを示しており、係るビットパターン信号が採用された場合、送信時に増幅器15で非線形歪が発生したとしても、その占有帯域が比較的狭いので、隣接チャネルへの送信電力の漏洩等の少ない送出を行うことが可能となる。
次に、トレーニング期間Tでは、歪測定信号に前置歪を付与しないように前置歪付与部12の設定が切り換えられ、信号生成部11にて歪測定信号が生成される。生成された歪測定信号は、前置歪付与部12、D/Aコンバータ13を介してディジタル信号からアナログ信号に変換された後、直交変調器14にて直交変調され、増幅器15で増幅され、方向性結合器16を介して出力される。また、増幅器15の出力の一部は、方向性結合器16を介して直交復調器17に導かれて直交復調され、直交復調された信号(増幅器15の歪成分が含まれている歪測定信号)は、A/Dコンバータ18を介してアナログ信号からディジタル信号に変換されて、歪算出部19に取り込まれる。
歪算出部19は、前置歪付与部12を通過した変調前の歪測定信号と、直交復調器17にて直交復調されてA/D変換された歪測定信号とを取り込み、これら歪測定信号を比較して非線形歪に関する値(例えば、非線形歪の逆特性を持つ信号など)が求められる。そして、振幅算出部20で算出された歪測定信号の振幅値毎に、歪算出部19で算出された非線形歪に関する値を対応付けて前置歪記憶部21に記憶されるようになっている。
その後の情報送出期間Jでは、送信信号に前置歪を付与するように前置歪付与部12の設定が切り換えられ、信号生成部11にて送信信号が生成される。生成された送信信号の振幅値Aが振幅算出部20で算出され、前置歪記憶部21に記憶されている歪測定信号の振幅値データの中から、振幅値Aに最も近い振幅値が検索され、検索された振幅値に対応付けて記憶された非線形歪に関する値が読み出されて、前置歪付与部12において、信号生成部11で生成された送信信号に前記非線形歪に関する値が掛け合わされた後、D/Aコンバータ13を介してディジタル信号からアナログ信号に変換され、直交変調器14にて直交変調され、増幅部で増幅され、方向性結合器16を介して出力されるようになっている。図2(b)に示したように、歪測定信号の送出時と、送信信号の送出時とにおける増幅器15の内部温度は略一定レベルに制御されるようになっている。なお、図5には、歪補償が実行された場合の送信信号のスペクトラムの一例を示しており、図6には、歪補償が実行されていない場合の送信信号のスペクトラムの一例を参考に示している。
実施の形態に係る送信装置10によれば、信号生成部11によって、歪測定信号の生成前に前置信号が生成されて送出される。したがって、送信をしばらく停止した後、すなわち、増幅器15の内部温度が低下した状態から送信を開始した場合(例えば、ディジタル無線機を用いた移動局の位置情報収集システムにおいて、移動局がほとんど移動しない場合に、位置情報を含むバースト波を送出する間隔が数分にも達した場合)であっても、歪測定信号の送出前に前置信号が生成されて送出されることにより、歪測定信号の送出時には、増幅器15の温度を所定レベルまで上昇させておくことができ、歪測定信号の出力時と、送信信号の出力時とにおける増幅器15の温度変化が小さくなるように制御することができる。結果、増幅器15の内部温度変化の影響の少ない精度の高い非線形歪に関する値を算出することができ、増幅器15の内部温度により変化する非線形歪特性の影響を受けにくい高精度な歪補償を実行することができ、歪補償特性を改善することができる。
なお、上記実施の形態に係る送信装置10では、送信信号の送信間隔に関係なく、送信信号の送信時には、前置信号を信号生成部11で生成して送出するようになっているが、別の実施の形態では、送信信号の送信間隔が所定時間以上に達した場合にのみ、信号生成部11で前置信号を生成して送出する構成としてもよい。
また、送信装置10の歪算出部19で行われる非線形歪に関する値の算出においては、信号生成部11で生成された変調前の歪測定信号と、直交変調器14、増幅器15、及び直交復調器17等を介して復調して得られた歪成分を含む歪測定信号とを比較する必要があるが、変調前の歪測定信号を取り込むタイミングと、復調して得られた歪成分を含む歪測定信号を取り込むタイミングとでは、遅延時間が生じている。この遅延時間を正確に測定しなければ、非線形歪に関する値を正確に測定することができない。
上記実施の形態に係る送信装置10では、トレーニング期間Tに送出される歪測定信号として、振幅最小値から振幅最大値を経由して振幅最小値に戻す信号が採用され、歪測定信号の送出時に前記遅延時間の測定を行うようになっているが、別の実施の形態では、図7に示した信号フォーマットのように信号生成部11で生成する前置信号として、振幅の立上がり部分に極大値(極大部)を有する波形信号を採用し、歪算出部19において、直交変調器14の前段で取り込んだ前置信号の極大値の検出タイミングと、直交変調器14、増幅器15、及び直交復調器17等を介して取り込んだ前置信号の極大値の検出タイミングとの遅延時間を算出し、該算出された遅延時間を、歪測定信号の送出時に利用する構成としてもよい。係る構成によれば、歪測定信号の送出前に、正確な遅延時間を容易に算出することができ、歪測定時の演算量を減らすことができる。
また、上記実施の形態に係る送信装置10では、D/Aコンバータ13以前、及びA/Dコンバータ18以降のディジタル処理をディスクリート回路で行う場合について説明したが、別の実施の形態に係る送信装置10Aでは、図8にその概略構成を示したように、ディジタル処理を行う部分をDSP(Digital Signal Processor) 30で構成することもできる。なお、図1に示した送信装置10と同一機能を有する構成部品には同一符号を付している。
図9は、別の実施の形態に係る送信装置10AのDSP30で行われる処理動作を示したフローチャートである。まず、ステップS1では、前置信号を送出する処理を行い、その後ステップS2に進む。ステップS2では、歪測定信号を送出して、非線形歪に関する値を算出する処理を行い、その後ステップS3に進み、ステップS3では、送信信号を送出する情報送出処理を行い、その後処理を終える。
また、図10は、上記した遅延時間測定処理を送信装置10AのDSP30で実行した場合の処理動作を示したフロ−チャ−トである。なお、本処理動作は、前置信号の送信開始から遅延時間の測定が終了するまで実行される。
まず、ステップS11では、増幅器15、直交復調器17、及びA/Dコンバータ18等を介してディジタル信号に変換された前置信号(復調後の前置信号)を取り込み、次のステップS12では、今回取り込んだ復調後の前置信号の振幅値が、前回取り込んだ復調信号の振幅値より小さいか否かを判断する。ステップS12において、今回取り込んだ復調信号の振幅値が、前回取り込んだ振幅値より小さくないと判断すれば、今回取り込んだ復調信号の振幅値を上書き保存し(ステップS13)、その後ステップS11に戻る。
一方ステップS12において、今回取り込んだ復調信号の振幅値が、前回取り込んだ振幅値より小さい(すなわち、前回取り込んだ振幅値が極大値)と判断すれば、今回取り込んだ前置信号が生成されたタイミングからの経過時間(すなわち、前置信号がDSP30から出力されて、直交変調器14、増幅器15、及び直交復調器17等を介して取り込まれるまでの時間)を遅延時間として算出し(ステップS14)、その後処理を終える。
さらに別の実施の形態に係る送信装置では、図11(b)にその信号フォーマットと対応付けて示したように、前置信号の送出時に増幅器15を構成するFET等のトランジスタに加えるバイアスを、歪測定信号や送信信号の送出時に増幅器15に加えるバイアスよりも高める構成としてもよく、かかる構成によれば、前置信号の送出時に、増幅器15に加えるバイアスを高めて、増幅器15へ供給する電流を増加させることにより、増幅器15の温度上昇を加速させることができ、増幅器15の内部温度を所定レベルまでより短時間で上昇させることが可能となる。なお、前置信号の送出時に増幅器15に加えるバイアスを高める調整処理は、例えば、図8に示したDSP30(又は図示しないマイコン等)からの制御信号に基づいて実行する構成とすることができる。
また、上記した実施の形態に係る送信装置10から送信されてくる信号を受信する受信装置では、送信装置10から送信されてきた前置信号(無変調キャリア)を用いて、受信装置を構成する局部発振器の発振周波数を制御することが可能となる。したがって、受信装置側では、占有帯域の狭い無変調キャリアの信号を用いて、受信周波数の誤差を高速かつ正確に検出することができ、受信フレームの先頭で周波数調整が可能となり、受信率を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る送信装置の要部を概略的に示したブロック図である。 (a)は、実施の形態に係る送信装置の信号フォーマットを示した図であり、(b)は、送信時における増幅器の温度変化を示した図である。 前置信号として採用された無変調キャリアのスペクトラムを示した図である。 前置信号として採用可能な変調信号(π/4シフトDQPSK変調方式でのオール0データ)のスペクトラムを示した図である。 歪補償が実行された場合の送信信号のスペクトラムを示した図である。 歪補償が実行されていない場合の送信信号のスペクトラムを示した参考図である。 別の実施の形態に係る送信装置の信号フォーマットを示した図である。 さらに別の実施の形態に係る送信装置の要部を概略的に示したブロック図である。 別の実施の形態に係る送信装置のDSPで行われる処理動作を示したフローチャートである。 遅延時間測定処理をDSPで実行した場合のフローチャートである。 (a)は、別の実施の形態に係る送信装置の送信フォーマットを示した図であり、(b)は、信号送出時に増幅器に加えるバイアスの変化を説明するための図である。 (a)は、一般の増幅器の入出力特性、(b)はその位相特性の一例を示した図である。 (a)は、特許文献1に開示された送信装置の信号フォーマットを示した図であり、(b)は、送信時における増幅器の温度変化を示した図である。
符号の説明
10、10A 送信装置
11 信号生成部
12 前置歪付与部
13 D/Aコンバータ
14 直交変調器
15 増幅器
16 方向性結合器
17 直交復調器
18 A/Dコンバータ
19 歪算出部
20 振幅算出部
21 前置歪記憶部

Claims (6)

  1. 送信信号の生成前に、増幅手段で発生する非線形歪を測定するための歪測定信号を生成する信号生成手段と、
    前記歪測定信号を用いて前記増幅手段で発生する非線形歪を測定し、該測定された非線形歪から求められた前置歪を前記送信信号に付与して前記増幅手段で発生する非線形歪を補償する歪補償手段とを備えた送信装置において、
    前記信号生成手段が、前記歪測定信号の生成前に、前記増幅手段の温度を上昇させるための前置信号を生成するものであることを特徴とする送信装置。
  2. 前記前置信号が、無変調キャリアであることを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  3. 前記前置信号が、変調信号であり、かつ所定ビットパターンの繰り返し信号であることを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  4. 前記前置信号が、振幅値に極大値又は極小値を有する波形信号であり、
    前記増幅手段の前段に配設される変調手段に入力される前の前記前置信号の極大値又は極小値の検出タイミングと、前記増幅手段の出力を復調する復調手段を通過した後の前記前置信号の極大値又は極小値の検出タイミングとの遅延時間を算出する遅延時間算出手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の送信装置。
  5. 前記前置信号が、振幅の立上がり部分に極大値を有するものであることを特徴とする請求項4記載の送信装置。
  6. 前記前置信号の送出時に前記増幅手段に加えるバイアスを、前記歪測定信号や前記送信信号の送出時に前記増幅手段に加えるバイアスよりも高めるバイアス調整手段を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の送信装置。
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