JP2007279358A - レンズアレイおよびその成形型の検査装置、および検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズ径のばらつきを容易に検査可能なレンズアレイおよびその成形型の検査装置、検査方法の提供。
【解決手段】マイクロレンズアレイの成形型においてレンズ成形部21が配列された平面方向に対して斜め方向から平行光束L1を照射し、この平行光束L1がレンズ成形部21のエッジ211近傍の点T1で垂直方向Zに反射した反射光束L2のスポットを垂直方向Zからカメラで撮像する。この際の撮像画像におけるスポットの有無に基いて、レンズ成形部21のレンズ径のばらつきを容易に検査できる。
【選択図】図2
【解決手段】マイクロレンズアレイの成形型においてレンズ成形部21が配列された平面方向に対して斜め方向から平行光束L1を照射し、この平行光束L1がレンズ成形部21のエッジ211近傍の点T1で垂直方向Zに反射した反射光束L2のスポットを垂直方向Zからカメラで撮像する。この際の撮像画像におけるスポットの有無に基いて、レンズ成形部21のレンズ径のばらつきを容易に検査できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、レンズアレイおよびその成形型の検査装置と、検査方法とに関する。
従来、複数の小レンズがマトリクス状に配列されたレンズアレイが各種の画像表示装置に使用されており、例えば、スクリーンの背面より画像を拡大投写するリアプロジェクションテレビのスクリーンは、投写レンズからの入射光を平行光に変換するフレネルレンズと、このフレネルレンズからの平行光を拡散させるマイクロレンズアレイとを有して構成されている(特許文献1)。
ここで、マイクロレンズアレイの製造には、成形型が用いられ、熱可塑性樹脂などを型抜きすることによってマイクロレンズアレイが作られる。そして、このマイクロレンズアレイの成形型を製作する際には、例えば、特許文献1にも示されるように、ガラス製の基材においてマイクロレンズアレイの各小レンズに対応する部分にそれぞれエッチングを施し、型の成形面にマトリクス状の複数のレンズ成形部を形成していた。
ここで、マイクロレンズアレイの製造には、成形型が用いられ、熱可塑性樹脂などを型抜きすることによってマイクロレンズアレイが作られる。そして、このマイクロレンズアレイの成形型を製作する際には、例えば、特許文献1にも示されるように、ガラス製の基材においてマイクロレンズアレイの各小レンズに対応する部分にそれぞれエッチングを施し、型の成形面にマトリクス状の複数のレンズ成形部を形成していた。
このようなマイクロレンズアレイの製造において、成形型に形成された各レンズ成形部の径(成形型におけるレンズ径と称する)などがばらついた場合、製造されたマイクロレンズアレイによる光束拡散が不均一となって、投写された表示画像のムラの原因となる。このため、マイクロレンズアレイおよび成形型における各レンズ径を三次元測定機などで測定検査することが考えられるが、近年、スクリーンの大型化が進んでおり、例えば80インチ程度の大型のスクリーンに用いられるマイクロレンズアレイシート1枚あたりの小レンズの数は数億個に達し、レンズ直径は100μm程度と極めて小さい。このため、個々のレンズ径を測定してばらつきを検査することは非常に困難な状況であった。
このような問題に鑑みて、本発明の目的は、レンズ径のばらつきを容易に検査可能なレンズアレイおよびその成形型の検査装置と検査方法とを提供することにある。
本発明のレンズアレイおよびその成形型の検査装置は、マトリクス状に所定ピッチで配列される凹曲面状または凸曲面状の複数のレンズを有するレンズアレイおよび、このレンズアレイの前記各レンズにそれぞれ対応する複数のレンズ成形部を有する成形型を検査可能な装置であって、前記各レンズまたは前記各レンズ成形部が配列される平面方向に対して斜めとなる方向から、前記平面方向に対して互いに略平行な各平行光束を照射する照明手段と、前記平面方向に対する垂直方向から、前記平行光束が前記レンズまたは前記レンズ成形部によって前記垂直方向に反射された際の垂直反射光束のスポットを撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明のレンズアレイおよびその成形型の検査方法は、マトリクス状に所定ピッチで配列される凹曲面状または凸曲面状の複数のレンズを有するレンズアレイおよび、このレンズアレイの前記各レンズにそれぞれ対応する複数のレンズ成形部を有する成形型を検査可能な方法であって、前記各レンズまたは前記各レンズ成形部が配列される平面方向に対して斜めとなる方向から、前記平面方向に対して互いに略平行な各平行光束を照射する照明手段を用いて、前記平面方向に対する垂直方向から、前記平行光束が前記レンズまたは前記レンズ成形部によって前記垂直方向に反射された際の垂直反射光束のスポットを撮像する撮像工程と、前記撮像工程により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する判定工程とを備えることを特徴とする。
これらの発明によれば、レンズアレイおよびその成形型の両方を検査可能である。レンズアレイの検査を例にとれば、レンズアレイにおける各レンズが配列される平面方向に対する斜め方向から平行光束を照射し、平面方向に対する垂直方向から反射光束のスポットを撮像した際に、レンズの径のばらつきが撮像画像におけるスポットの有無として表れるため、画像処理によってこのスポットの有無を判定することにより、レンズの径がばらついているか否かを検査することができる。個々のレンズ径の測定などが不要であるから、検査を容易に行える。
すなわち、垂直方向から見た際に垂直反射光光束のスポットが有るか無いか、換言すれば、斜め方向から照射された平行光束がレンズの一点で垂直方向に反射されるか否かは、各レンズが所定ピッチで配列されているため、レンズ径によって決まる。
すなわち、垂直方向から見た際に垂直反射光光束のスポットが有るか無いか、換言すれば、斜め方向から照射された平行光束がレンズの一点で垂直方向に反射されるか否かは、各レンズが所定ピッチで配列されているため、レンズ径によって決まる。
ここで、平行光束の平面方向に対する照明角度およびレンズ間のピッチに基いて、平行光束を垂直方向に反射可能なレンズ径上限である基準径が決まるから、この基準径に対する実際のレンズ径の大小、すなわちレンズ径のばらつきを撮像画像におけるスポットの有無を基に判定できる。
具体的に、基準径を超える大径のレンズに隣接する部分では、垂直反射光束が生じないからスポット像が無い。逆に、各レンズが基準径または基準径以下でそれぞれ形成されて配列された部分では、垂直反射光束が生じるのでスポット像が有る。つまり、レンズ径が基準径を超えているか、それとも基準径以下であるのかを判定できる。
なお、レンズアレイの成形型の検査についても、成形型の各レンズ成形部がレンズアレイの各レンズにそれぞれ対応するため、レンズアレイの検査の場合と同様の構成により、レンズ成形部の径のばらつきを検査できる。
具体的に、基準径を超える大径のレンズに隣接する部分では、垂直反射光束が生じないからスポット像が無い。逆に、各レンズが基準径または基準径以下でそれぞれ形成されて配列された部分では、垂直反射光束が生じるのでスポット像が有る。つまり、レンズ径が基準径を超えているか、それとも基準径以下であるのかを判定できる。
なお、レンズアレイの成形型の検査についても、成形型の各レンズ成形部がレンズアレイの各レンズにそれぞれ対応するため、レンズアレイの検査の場合と同様の構成により、レンズ成形部の径のばらつきを検査できる。
本発明のレンズアレイおよびその成形型の検査方法において、前記照明手段による前記平行光束の前記平面方向に対する照明角度を、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径に関する検査許容範囲の上限に応じた第1照明角度と、前記検査許容範囲の下限に応じた第2照明角度とに切り替え可能とし、前記撮像工程は、前記第1照明角度とした際に前記スポットを撮像する第1撮像工程と、前記第2照明角度とした際に前記スポットを撮像する第2撮像工程とを有し、前記判定工程は、前記第1撮像工程により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する第1判定工程と、前記第2撮像工程により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する第2判定工程とを有することが好ましい。
この発明によれば、第1照明角度とした際のスポットの有無に基いて、レンズ径が検査許容範囲の上限を超えるか、それとも上限値以下であるのかを第1判定工程において判定でき、第2照明角度とした際のスポットの有無に基いて、検査許容範囲の下限を超えるか、それとも下限値以下であるのかを第2判定工程において判定できる。これにより、レンズやレンズ成形部の径が検査許容範囲内に収まっているか否かを検査できる。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、マイクロレンズアレイおよびその成形型を検査可能な検査装置1の構成概略図である。検査装置1は、マイクロレンズアレイおよびその成形型の少なくとも一方を検査するために用いられる。本実施形態では、検査装置1によるマイクロレンズアレイ成形型2の検査について説明するが、検査装置1により、成形型2を検査する場合と同様の手順で、マイクロレンズアレイを検査することも可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、マイクロレンズアレイおよびその成形型を検査可能な検査装置1の構成概略図である。検査装置1は、マイクロレンズアレイおよびその成形型の少なくとも一方を検査するために用いられる。本実施形態では、検査装置1によるマイクロレンズアレイ成形型2の検査について説明するが、検査装置1により、成形型2を検査する場合と同様の手順で、マイクロレンズアレイを検査することも可能である。
検査装置1は、マイクロレンズアレイの成形型2を載置しX方向およびY方向に移動可能な2軸のテーブル11と、成形型2を斜め方向から照明する照明手段12と、テーブル11の平面に対して垂直方向Zに配置され、照明手段12の照明によって成形型2で反射された反射光束のスポットを撮像する撮像手段としてのカメラ13と、カメラ13により撮像された撮像画像を取り込む画像処理装置14とを備えている。
照明手段12は、テーブル11の平面に対して斜めとなる方向に配置され、この照明手段12から成形型2に向かって、互いに平行な各平行光束が照射される。
成形型2は、石英ガラスなどで平面矩形状に形成され、マイクロレンズアレイの各小レンズに対応する微小なレンズ成形部21(図2)が多数、千鳥状に配列されている。本実施形態の成形型2は、リアプロジェクションテレビの大型スクリーンなどに用いられるマイクロレンズアレイシートを熱可塑性樹脂材料などで製造するために用いられ、成形型2の矩形状平面において各レンズ成形部21が縦横にマトリクス状に配置され、その数は数億個となっている。
図2は、成形型2の一部における縦断面または横断面を示す。成形型2の長手方向に沿った横断面と短手方向に沿った縦断面とは同様に現れる。また、図3は、成形型2の一部を示す平面模式図である。各レンズ成形部21はそれぞれ、エッチングなどにより、一定ピッチpで凹球面状に形成されている。
ここで、成形型2を製造する際、各レンズ成形部21のレンズ径が所定の基準径r1で形成されるように、エッチング工程などが適宜管理されるが、製造誤差により、図2に示したように、一部のレンズ成形部21´のレンズ径が異なる場合が生じ得る。ここでは、レンズ成形部21´におけるエッチングの度合が他のレンズ成形部21と比べて進行したため、レンズ成形部21´のレンズ径r2は他のレンズ成形部21のレンズ径r1(基準径)よりも大きくなっている。このような成形型2により製造されたマイクロレンズアレイでは、フレネルレンズを介した平行光の一部が拡散されなくなり、スクリーンの表示にムラが生じてしまう。
このようなレンズ成形部21のレンズ径のばらつきの検出に関し、各レンズ成形部21が配列される平面方向Fに対して照明角度θaを為す斜め方向から平行光束L1を照射すると、基準径r1で形成されたレンズ成形部21同士が隣合う部分では、各平行光束L1がそれぞれレンズ成形部21のエッジ211近傍の点T1で垂直方向Zに沿って反射される。この際の反射光束L2は、レンズ成形部21と同じピッチpで並ぶ。図3に、これらの反射光束L2を垂直方向Zから見た際のスポットSを示した。
一方、レンズ成形部21の配列において、基準径r1よりも大きいレンズ径r2で形成されたレンズ成形部21´に隣接するレンズ成形部21のエッジ211´近傍では、平行光束L1が反射されず、垂直方向Zへの反射光束(図2中、破線L0)が生じない。このため、垂直方向Zから見てもスポットは無い(図3中、点S0)。すなわち、レンズ成形部21のレンズ径のばらつきにより、一定ピッチpで並ぶべき各スポットSの配列に一部抜け(図3中、S0)が生じる。
ところで、スポットSの有無、つまり、垂直方向Zへの反射光束L2の有無は、各レンズ成形部21間のピッチpが一定であるため、レンズ成形部21のレンズ径によって決まる。
ここで、平行光束L1の照明角度θaおよびレンズ成形部21のピッチpにより、垂直方向Zに反射光束L2を反射可能なレンズ成形部21のレンズ径の上限である基準径r1が決まるから、この基準径r1に対する実際のレンズ成形部21のレンズ径の大小、すなわちレンズ径のばらつきをスポットSの有無を基に判定可能である。
ここで、平行光束L1の照明角度θaおよびレンズ成形部21のピッチpにより、垂直方向Zに反射光束L2を反射可能なレンズ成形部21のレンズ径の上限である基準径r1が決まるから、この基準径r1に対する実際のレンズ成形部21のレンズ径の大小、すなわちレンズ径のばらつきをスポットSの有無を基に判定可能である。
図4は、レンズ成形部21の断面形状を模式的に示す。
基準径r1を求めるに際して、平行光束L1が垂直方向Zに反射される点T1における入射角および反射角をθ1、レンズ成形部21の半径をr1、このレンズ成形部21と隣合うレンズ成形部21´の半径をr2とすると、次の関係式が導かれる。
基準径r1を求めるに際して、平行光束L1が垂直方向Zに反射される点T1における入射角および反射角をθ1、レンズ成形部21の半径をr1、このレンズ成形部21と隣合うレンズ成形部21´の半径をr2とすると、次の関係式が導かれる。
θa=90°−2×θ1 ・・・(1)
r1×sinθ1+r2×sinθ2=p ・・・(2)
r1×cosθ1=r2×cosθ2 ・・・(3)
r1×sinθ1+r2×sinθ2=p ・・・(2)
r1×cosθ1=r2×cosθ2 ・・・(3)
ここで、θa、p、およびr1が既知であればr2を求めることができる。本実施形態では、ピッチpが80μm、照明角度θaが15°であるとそれぞれ仮定し、半径r1を次のように求める。
つまり、隣合う各レンズ成形部21のレンズ径が等しく、r1=r2、かつ、θ1=θ2 が成立する場合を考え、上記(2)式より、次の(4)式を導く。
r1×sinθ1=p/2 ・・・(4)
これに基き、半径r1について整理すると、次のようになる。
r1=p/(2×sinθ1)
=p/(2×sin((90−θa)/2))・・・(5)
r1×sinθ1=p/2 ・・・(4)
これに基き、半径r1について整理すると、次のようになる。
r1=p/(2×sinθ1)
=p/(2×sin((90−θa)/2))・・・(5)
この(5)式において、pに80μmを、θaに15°を代入すると、半径r1は65.7μmとなり、このr1を基準径とする。よって、半径(基準径)が65.7μmを超えると、垂直方向Zへの反射光束L2が無くなることがわかる。
以上に基き、本実施形態では、レンズ成形部21の基準径r1は65.7μm、ピッチpは80μmとして成形型2を製作してあり、平行光束L1の照明角度θaは、15°とする。
以上に基き、本実施形態では、レンズ成形部21の基準径r1は65.7μm、ピッチpは80μmとして成形型2を製作してあり、平行光束L1の照明角度θaは、15°とする。
図5は、検査装置1による検査工程を示すフロー図である。以下、成形型2における各レンズ成形部21のレンズ径のばらつきの検査工程について説明する。
最初の撮像工程P1では、照明手段12によりテーブル11上の成形型2を照射し、テーブル11をX方向およびY方向に駆動させることにより、成形型2の平面全体をカメラ13により撮像して、その撮像画像を画像処理装置14に取り込む。
最初の撮像工程P1では、照明手段12によりテーブル11上の成形型2を照射し、テーブル11をX方向およびY方向に駆動させることにより、成形型2の平面全体をカメラ13により撮像して、その撮像画像を画像処理装置14に取り込む。
次に、スポット像有無判定工程P2では、画像処理装置14により、撮像画像における各スポットSの有無を判定する(図3参照)。すなわち、レンズ径が基準径r1またはそれ以下である場合はスポットSが有り、レンズ径が基準径r1を超えている場合はスポットSが無く、スポットSの有無により、レンズ径が基準径r1を超えているか、それとも基準径r1以下であるのかを判定できる。この判定を基に、スポットSが無い箇所(図3中、S0)の数や面積をカウントしたり、当該箇所の位置の分布を求めたりすることによって、成形型2の良否を検査する。
このような検査を経た成形型2を用いて、熱可塑性樹脂材料を成形型2で型抜きすることにより、マイクロレンズアレイシートを製造する。
なお、製造されたマイクロレンズアレイシートにおけるレンズ径のばらつきについても、検査装置1により、前述と同様に検査できる。
このような検査を経た成形型2を用いて、熱可塑性樹脂材料を成形型2で型抜きすることにより、マイクロレンズアレイシートを製造する。
なお、製造されたマイクロレンズアレイシートにおけるレンズ径のばらつきについても、検査装置1により、前述と同様に検査できる。
以上述べた本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)検査装置1によれば、照明手段12による斜め方向からの平行光束L1の照射と、カメラ13による垂直方向ZからのスポットSの撮像と、画像処理装置14によるスポットSの有無の判定とにより、個々のレンズ成形部21の形状寸法測定などを行うことなく、成形型2における各レンズ成形部21のレンズ径のばらつきを容易に検査できる。
(1)検査装置1によれば、照明手段12による斜め方向からの平行光束L1の照射と、カメラ13による垂直方向ZからのスポットSの撮像と、画像処理装置14によるスポットSの有無の判定とにより、個々のレンズ成形部21の形状寸法測定などを行うことなく、成形型2における各レンズ成形部21のレンズ径のばらつきを容易に検査できる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。前記実施形態では、レンズ径が基準径(65.7μm)を超えるレンズ成形部21があるか否かを検査していたが、本実施形態では、レンズ径の検査許容範囲を設定し、この許容範囲に各レンズ成形部21のレンズ径が収まっているか否かを検査する。この検査許容範囲は、本実施形態では65.7μm±1μmとして、64.7μm超66.7μm以下とする。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。前記実施形態では、レンズ径が基準径(65.7μm)を超えるレンズ成形部21があるか否かを検査していたが、本実施形態では、レンズ径の検査許容範囲を設定し、この許容範囲に各レンズ成形部21のレンズ径が収まっているか否かを検査する。この検査許容範囲は、本実施形態では65.7μm±1μmとして、64.7μm超66.7μm以下とする。
成形型2の検査には、前述と同様の検査装置1を用いる。ただし、照明手段12の平行光束L1の照明角度θa(図2)を第1照明角度と第2照明角度とに2段階に切り替えて使用する。
前述のように、垂直方向Zへの反射光束L2の有無(図2)は、レンズ成形部21間のピッチpと、平行光束L1の照明角度θaと、レンズ成形部21の半径r1との関係で決まる。前述の式(1)〜(5)により、検査許容範囲上限のレンズ径(66.7μm)が垂直反射光束L2が得られる最大径となる際の照明角度は約13.6°であり、これを第1照明角度とする。
また、前述の式(1)〜(5)により、検査許容範囲下限のレンズ径(64.7μm)が垂直反射光束L2が得られる最大径となる際の照明角度は約16.4°であり、これを第2照明角度とする。
前述のように、垂直方向Zへの反射光束L2の有無(図2)は、レンズ成形部21間のピッチpと、平行光束L1の照明角度θaと、レンズ成形部21の半径r1との関係で決まる。前述の式(1)〜(5)により、検査許容範囲上限のレンズ径(66.7μm)が垂直反射光束L2が得られる最大径となる際の照明角度は約13.6°であり、これを第1照明角度とする。
また、前述の式(1)〜(5)により、検査許容範囲下限のレンズ径(64.7μm)が垂直反射光束L2が得られる最大径となる際の照明角度は約16.4°であり、これを第2照明角度とする。
図6は、本実施形態における検査工程を示す。まず、第1撮像工程P11では、第1照明角度(13.6°)によって平行光束L1を照射し、成形型2における各レンズ成形部21で反射された垂直反射光束L2のスポットSをカメラ13で撮像する。これを受けて、第1スポット像有無判定工程P12では、画像処理装置14により、撮像画像におけるスポットSの有無を判定する。つまり、スポットSが有るべきところ、レンズ径が基準径(ここでは66.7μm)を超えているためにスポットSが無い場合は、レンズ径が検査許容範囲内にない。このようなスポットSの有無判定に基いて、成形型2の良否判断を行う。
この第1スポット像有無判定工程P12で良品と判断された場合、第2撮像工程P21に進み、照明手段12の照射角度を16.4°に切り替えたうえで、再度、カメラ13によって成形型2を撮像する。この際の撮像画像について、次の第2スポット像有無判定工程P22でスポットS像の有無を判定する。ここでは、第1スポット像有無判定工程P12とは逆に、スポットSが有る場合、レンズ径が基準径(ここでは64.7μm)未満であって、検査許容範囲から外れている。このようなスポットSの有無判定に基いて、成形型2の良否判断を行う。
本実施形態によれば、以上の工程P11〜P22により、レンズ径が検査許容範囲に収まっているか否かの検査を行うことができる。
本実施形態によれば、以上の工程P11〜P22により、レンズ径が検査許容範囲に収まっているか否かの検査を行うことができる。
なお、各工程P11〜P22の処理順序に関しては、第1撮像工程P11、第2撮像工程P21、第1スポット像有無判定工程P12、第2スポット像有無判定工程P22の順序としてもよい。また、第1スポット像有無判定工程P12における良否判断結果と、第2スポット像有無判定工程P22における良否判断結果とを統合することにより、最終的な良否判断を行っても良い。
〔本発明の変形例〕
図7は、本発明の変形例に係るマイクロレンズアレイの成形型3の断面図である。このように、成形型3における各レンズ成形部31の形状が凸球面状である場合であっても、斜め方向からの平行光束L1の照射により、レンズ成形部31の一点で垂直方向Zに反射した垂直反射光束L2のスポットの有無に基いて、各レンズ成形部31のレンズ径ばらつきを前述と同様に検査できる。
図7は、本発明の変形例に係るマイクロレンズアレイの成形型3の断面図である。このように、成形型3における各レンズ成形部31の形状が凸球面状である場合であっても、斜め方向からの平行光束L1の照射により、レンズ成形部31の一点で垂直方向Zに反射した垂直反射光束L2のスポットの有無に基いて、各レンズ成形部31のレンズ径ばらつきを前述と同様に検査できる。
ここで、前記実施形態などで例示したレンズ径、平行光束L1の照明角度、レンズ間のピッチなどの具体的な数値については、何ら限定されない。本発明は、レンズアレイおよび成形型におけるレンズやレンズ成形部の配列平面方向に対して斜め方向から照射した平行光束を垂直方向に反射させることを構成要件とするものであり、これら照明角度、ピッチ、レンズ径の数値については、前述した数式(1)〜(5)などに基いて適宜決めることができる。
また、前記実施形態における検査対象は、リアプロジェクションテレビのスクリーンに用いられるマイクロレンズアレイの成形型であったが、同様の検査装置1および工程P1およびP2、P11〜P22などにより、マイクロレンズアレイ自体を検査することも勿論可能である。
なお、マイクロレンズアレイの他の用途としては、レーザプリンタや、スクリーンのフロント側に拡大画像を投写するプロジェクタや、半導体製造装置などを例示できる。
さらに、前記実施形態では、凹球面状や凸球面状のレンズ成形部を示したが、非球面形状のレンズおよびレンズ成形部における径寸法のばらつきを検査することも検討できる。すなわち、レンズまたはレンズ成形部における曲率などに基いて、所定の照明角度で垂直反射光束が得られる基準径を求めればよい。
なお、マイクロレンズアレイの他の用途としては、レーザプリンタや、スクリーンのフロント側に拡大画像を投写するプロジェクタや、半導体製造装置などを例示できる。
さらに、前記実施形態では、凹球面状や凸球面状のレンズ成形部を示したが、非球面形状のレンズおよびレンズ成形部における径寸法のばらつきを検査することも検討できる。すなわち、レンズまたはレンズ成形部における曲率などに基いて、所定の照明角度で垂直反射光束が得られる基準径を求めればよい。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1・・・検査装置、2,3・・・成形型、12・・・照明手段、13・・・カメラ(撮像手段)、14・・・画像処理装置、21,31・・・レンズ成形部、F・・・平面方向、L1・・・平行光束、L2・・・反射光束(垂直反射光束)、p・・・ピッチ、P1・・・撮像工程、P2・・・スポット像有無判定工程(判定工程)、P11・・・第1撮像工程、P12・・・第1スポット像有無判定工程(判定工程)、P21・・・第2撮像工程、P22・・・第2スポット像有無判定工程(判定工程)、r1・・・基準径(レンズまたはレンズ成形部の径)、r2・・・レンズ径(レンズまたはレンズ成形部の径)、S・・・スポット、Z・・・垂直方向、θa・・・照明角度。
Claims (3)
- マトリクス状に所定ピッチで配列される凹曲面状または凸曲面状の複数のレンズを有するレンズアレイおよび、このレンズアレイの前記各レンズにそれぞれ対応する複数のレンズ成形部を有する成形型を検査可能な装置であって、
前記各レンズまたは前記各レンズ成形部が配列される平面方向に対して斜めとなる方向から、前記平面方向に対して互いに略平行な各平行光束を照射する照明手段と、
前記平面方向に対する垂直方向から、前記平行光束が前記レンズまたは前記レンズ成形部によって前記垂直方向に反射された際の垂直反射光束のスポットを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する判定手段とを備える
ことを特徴とするレンズアレイおよびレンズアレイの成形型の検査装置。 - マトリクス状に所定ピッチで配列される凹曲面状または凸曲面状の複数のレンズを有するレンズアレイおよび、このレンズアレイの前記各レンズにそれぞれ対応する複数のレンズ成形部を有する成形型を検査可能な方法であって、
前記各レンズまたは前記各レンズ成形部が配列される平面方向に対して斜めとなる方向から、前記平面方向に対して互いに略平行な各平行光束を照射する照明手段を用いて、前記平面方向に対する垂直方向から、前記平行光束が前記レンズまたは前記レンズ成形部によって前記垂直方向に反射された際の垂直反射光束のスポットを撮像する撮像工程と、
前記撮像工程により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する判定工程とを備える
ことを特徴とするレンズアレイおよびレンズアレイの成形型の検査方法。 - 請求項2に記載のレンズアレイおよびレンズアレイの成形型の検査方法において、
前記照明手段による前記平行光束の前記平面方向に対する照明角度を、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径に関する検査許容範囲の上限に応じた第1照明角度と、前記検査許容範囲の下限に応じた第2照明角度とに切り替え可能とし、
前記撮像工程は、前記第1照明角度とした際に前記スポットを撮像する第1撮像工程と、前記第2照明角度とした際に前記スポットを撮像する第2撮像工程とを有し、
前記判定工程は、前記第1撮像工程により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する第1判定工程と、前記第2撮像工程により撮像された撮像画像における前記スポットの有無に応じて、前記レンズまたは前記レンズ成形部の径がばらついているか否かを判定する第2判定工程とを有する
ことを特徴とするレンズアレイおよびレンズアレイの成形型の検査方法。
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JP2006105158A JP2007279358A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | レンズアレイおよびその成形型の検査装置、および検査方法 |
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