JP2007278232A - ディーゼルエンジン排ガスの浄化方法 - Google Patents

ディーゼルエンジン排ガスの浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ディーゼルエンジンの排ガスを浄化する方法を提供する。ディーゼルエンジンの排ガス中の環境汚染物質である微粒子物質、及びガス成分である炭化水素類、一酸化炭素、窒素酸化物などを効率よく除去する方法と装置を提供する。
【解決手段】ディーゼルエンジンの排ガスは、微細なガス流路を持つ平行流型反応器の中で触媒作用を持つ壁面と接触して環境汚染物質が除去される。平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行な壁面と垂直な壁面を有している。排ガス中の微粒子物質は酸化能を持つ触媒を塗布した垂直な壁面と衝突し、その接触時に燃焼して質量を減じ多数回の衝突により大部分が燃焼する。排ガス中の汚染物質のうちガス成分である炭化水素類、一酸化炭素、窒素酸化物は平行流型反応器の平行な壁面及び垂直な壁面に吸着、反応して除去される。窒素酸化物の除去のために反応器にアンモニアあるいはアンモニアを容易に発生する物質を添加しても良い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの排ガス中に含まれる環境汚染物質の除去方法及び装置に関している。ディーゼルエンジンの排ガスには微粒子物質(Diesel Particulate Matters, 以後DPMと略す)、及びガス成分として炭化水素類(以後、HCと略す)、一酸化炭素(以後、COと略す)、及び窒素酸化物(以後、NOXと略す)が含まれており、本発明はそれらを除去する方法と装置を提供するものである。
ディーゼルエンジンは、自家用車エンジン、大、中、小型トラック用エンジン、舶用エンジン、あるいは中、小型発電装置用エンジンとして永く使用されている。特に最近ではその燃費の良さから、一般の乗用車にも多く採用されるようになっている。しかし、ガソリンエンジンに比べて比較的重い石油系燃料、即ち軽油を使い、圧縮比が大きいので、その排ガス中にはDPM, HC, CO, NOXなどが多く含有され大気汚染の原因になっている。ディーゼルエンジン排ガス中の酸素濃度が高いので、NOXの除去がガソリンエンジンの場合よりはるかに難しくなっている。しかし、ディーゼルエンジンの排ガス浄化を難しくしている最大の要因は、DPMの存在そのものである。触媒を用いてガス成分(HC,CO,NOX)を除去しようとする場合、DPMが触媒層の目詰まりを起こして、圧力損失が増大、エンジン不調、停止へと導かれる。従って、ディーゼルエンジンの排ガス浄化においては、まずDPMを如何に除去するかを工夫しなければならない。
DPMの除去には、1970年代から多くの方法及び装置が提案されている。最も著名なものは、セラミックス製のフィルター(DPF= Diesel Particulate Filter)である。これはマクロ孔(孔径:10-1000μm)を有するセラミックス層をフィルターとして、排ガスを通過させてDPMを濾過するものである。コージライト製、あるいはシリコンカーバイド製で1-5mmの正方形のガス流路を一つおきに端を塞いだセラミックスフィルターが多くの会社により製作され、試験された。この装置では、DPMをセラミックス層のマクロ孔で捕集するのが原理であるから、フィルターは目詰まりを起こし、圧力損失が増大する。フィルターに捕集されたDPMは、逆洗により目詰まりを解消させるか、あるいは高温の空気を送ってDPMを焼き切ることが必要である。従って、このフィルターは連続的には使用できない。捕集したDPMを燃焼するため、このフィルターの多孔質セラミックスの表面に酸化触媒を塗布することも行われている。しかし、DPMは固体であるので、固体の触媒とは点あるいは線でしか接触せず、触媒効果によるDPMの燃焼反応は遅い。セラミックス製フィルターに替わり、金属繊維を布のように織ったフィルター、あるいは金属やセラミックスのフォーム(foam、泡)状成形体も製造され、DPMの除去用として試験されてきた。しかし、DPMを捕集するというプロセスとフィルターが目詰まりを起こすというプロセスは必ず同時に起こるので、実用的なDPMのフィルターとしては、未だ十分な機能を有していない。本発明は、連続的にDPMを除去する方法と装置を提供する。
ガソリンあるいはディーゼルエンジンの環境汚染物質のうちガス成分、即ちHC、CO、NOXは触媒を用いて除去できる。ガソリンエンジンの排ガス浄化装置は、平行流型反応器を用いて1980年代に実用化した。ガソリン自動車の排ガス浄化装置(触媒コンバータと呼ばれる)の概念図を図1に示す。容器内には平行流型反応器2が設置されており、その表面には触媒が塗布あるいは付着されている。排ガス中の微粒子物質は、平行流型反応器の壁に接触はするが、大部分はすり抜ける。図2に平行流型反応器の形状の例を2つ示してある。図2の4の例は、ガス流路の開口部が正方形の場合である。乗用車用の触媒コンバータでは、開口部のディメンションが0.5-5.0mmであり、壁の厚さが0.1-1.0mmである。コージライト製のハニカムが最もよく用いられ、その表面に多孔質のアルミナ、あるいはβ-アルミナが塗布され、さらにその多孔質層に白金属系の活性成分が担持されている。図2の5は波板と平板を交互に組み合わせた平行流型反応器である。この形状はセラミックスでも成形可能であるが、金属の薄板で形成するのが容易である。この場合のピッチ、即ち薄板と薄板の距離は、0.5-5.0mmである。横方向のピッチは通常0.5‐10.0mmである。
平行流型反応器は、火力発電所の排煙脱硝装置にも使用されている。重油、石炭焚きのボイラーでは、排ガスが煤塵(スス)を含んでおり、触媒層の目詰りを避けるためには、平行流型反応器が使用されている。商用の脱硝プラントでは、酸化チタンのハニカム(図2の4)、あるいは鋼板を用いた板状触媒(図2の5)が用いられている。これらの場合の流路の開口部のピッチは、1.0-10.0mmである。ガス流速は空間速度(触媒ボリュームに対する通過するガスの1時間当たりのボリューム)で3,000‐20,000 vol/vol/hr(1時間当たり、触媒1m3に3,000-20,000mのガスを流す)である。
ディーゼルエンジン排ガス中のHC、COは、ガソリンエンジンの触媒コンバーターと同様に酸化触媒あるいは三元触媒で処理が可能である。NOXの除去は、ガソリン車の場合よりディーゼル車の方が難しい。ガソリンエンジン車の場合には、空燃比が理論値の1.0(少し酸素過剰が望ましい)に近いところで操作するため、酸素濃度が低く、NOXとHC、COを同時に除去できる。すなわち、NOXは非選択的還元剤であるHC、COにより還元除去され、HCとCOは酸化されて除去される。ディーゼルエンジンの場合には、排ガス中には常に酸素が大過剰(3%以上)に存在する存在するので、非選択的な還元剤では触媒を用いてNOXを還元することは出来ない。
酸素大過剰の条件下でNOXをアンモニアで選択還元するプロセスは、火力発電所の脱硝プラントとして1970年代後半に実用化されている。その反応は、
NH3 + NO + 1/4 O2 = N2 + 3/2 H2O 反応(1)
で表される。NOのアンモニアによる選択還元と呼ばれているが、逆にアンモニアのNOによる選択酸化と見ることも出来る。触媒には、主成分として多孔質の酸化チタンを90-98%(原子分率)含有し、第二成分としてバナジウム、モリブデン、タングステン、クロミウム、銅、鉄、コバルト、マンガンなどから選ばれた1種あるいは2種以上の金属酸化物が添加されている[特許文献1]。これらの触媒は200-450℃の間で極めて選択的で、酸素が大過剰の条件下でも、NOとNH3は厳密に1:1のモル比で反応する。ディーゼルエンジンの排ガス中のNOX除去にも、アンモニアによる選択還元が既に提案されている。発電所の脱硝装置のアンモニア源はアンモニアタンク(液体アンモニア)であるが、自動車用のアンモニア源としては、アンモニアガスを容易に生成するアンモニア、アンモニア水、尿素 [(NH2)2CO] が使用できる。尿素は、排ガス中で加熱されると、
(NH2)2CO + H2O = 2 NH3 + CO2 反応(2)
により、アンモニアガスを発生する。
USP 4,085,193(1978)
本発明では、ディーゼルエンジンの排ガスに含まれるDPMを連続的に除去する、あるいはDPMとHC,CO,NOXを同時に除去する方法を提供するものである。本発明の方法によれば、DPMを連続的に除去できるところに大きな特徴がある。従来技術のように、DPMをフィルターでもって濾過、捕集するという考えに立つ限り、フィルターは必ず目詰まりし(実際には目詰まりを起こさせている)、逆洗、焼き切りなどの再生工程なくしてはシステムを構成できない。従って、従来のフィルター技術では連続的にはDPMを除去できない。
本発明者は、ガス分子とDPMの質量の大きさの違いに注目した。ガス分子、例えばプロピレンC3H6は、1モル(6x1023個)で42gである。即ち1ヶの分子の質量は10-22gのオーダである。一方、DPMは100ミクロンの直径を仮定した球体では、質量が10-5gのオーダーである。このように気体分子1ヶとDPM 1ヶでは、質量が1017のオーダーも違っている。DPMの直径が10ミクロンでも1014のオーダーの違いがある。当然、流体として流れている時には、その運動量(mv:mは質量、vは速度)も大きく違っている。ガス流が流れの方向を変えるとき、気体分子は流れの変化に即応した方向へ流れるが、DPMは直進を続ける。この原理を利用すれば、DPMをガス流に垂直な壁に衝突させて、衝突の瞬間に接触した部分を触媒により燃焼させるという考えに至る。
本発明では平行流型反応器を用いる。平行流型反応器は、ガソリンエンジン自動車の排ガス浄化にコージライト製ハニカム触媒が既に永く実用化されている。発電所の排ガスの脱硝装置においても、排ガス中の煤塵の影響を避けるため、板状触媒およびハニカム状の触媒が平行流型反応器として用いられている。これら平行流型反応器の基板は鋼板であったり、チタニア、コージライトのハニカムであったりするが、表面にはかならず前述の酸化チタン系触媒が塗布されている。これらの既存の平行流型反応器では、微粒子は触媒層に堆積することなく、すり抜けるように設計されている。従って、これらの平行流型反応器では壁面はガス流と概ね平行である。本発明の方法には平行流型反応器を用いるが、ガス中の微粒子を壁に衝突させるため、微細な流路の中にガス流ベクトルに垂直な壁(フィン、邪魔板、突起物などと呼ぶことも出来る)を設けることを大きな特徴としている。
本発明の平行流型反応器の基材には、薄い金属板あるいは金属箔が用いられ、排ガスが流れる流路を形成する。金属板あるいは金属箔は平板あるいは波板である。平行流型反応器の中に流路を構成する薄板(あるいは箔)の一部を立てて、ガス流路に立ち塞がるように壁を配置すれば、ガス流は遮られて左右あるいは上下に流路を変えながら流れるが、モーメントの大きい粒子(DPM)は直進して壁に衝突する。DPMは1回の衝突では燃え尽きることがないが、壁に数百回、数千回の衝突を繰り返すと実質的に大きく質量を減少させて、反応器の外に出る。平行流型反応器の基板にフィン(あるいは突起)を形成することは、特許文献2及び特許文献3にその例が記載されている。
日本国 特開2005-307944 日本国 特開2003-214142
平行流型反応器の中でガス流は入口から出口に向かうガス流ベクトルを持っている。流路に立ち塞がる壁は、ガス流ベクトルの垂直方向のベクトルを持つことになる。壁の方向は垂直即ち90度でも良いが、必ずしも90度でなくてもよく、30-90度であればよい。排ガス中のガス成分は流線方向に流れるが、ガス成分は運動量を持って飛び回っているから、拡散速度は大きい。ガス分子は拡散によりガス流路を形成する壁、すなわち四方の壁に衝突することが出来る。例えば、100 500 ℃、1気圧において気体分子は、平均自由行程(mean free path)が 10-3 10-4 mmであるが、分子の平均速度が10 m/secのオーダーであるから、ガス分子はミリ秒あるいはマイクロ秒の時間があれば0.3-3.0mm角の流路において何回も壁に衝突するチャンスがある。
本発明は、ディーゼルエンジンの排ガス中のDPMを連続的に除去する方法、及びDPM とHC、CO、NOXを同時に除去する排ガス浄化方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明では上記課題を解決するために以下のような工夫を行った。
本発明は、ディーゼルエンジンの排ガスを浄化する装置を提供するが、浄化装置内には図1に示すような平行流型反応器が内蔵されている。平行流型反応器のガス流路は排ガス流のベクトルの方向と同じである。平行流型反応器を用いることにより、圧力損失が少なく、DPMによる目詰まりを回避できる。
本発明で用いる平行流型反応器の例を図2に示してある。開口部が正方形、矩形、正六角形などのハニカム型(図2の4)、あるいは薄い平板と波板を交互に組み合わせた形状(図2の5)を用いることが出来る。これらの基板には、金属製の薄板あるいは箔が用いられる。金属基板の中では、価格、強度、耐熱性、化学的安定性などの面から、鉄、鋼を主成分とするものが適当である。基板の厚みは、ガス流の圧力に耐えられるに充分であればよいが、0.02mm‐0.5mmの厚さが適当である。0.02mm以下の厚さでは強度が十分でなく、0.5mm以上の厚さであれば、装置全体の重量が大きくなり、開口比も大きく取れないので有利でない。流路のピッチ(開口部の辺の長さプラス基板厚み)は、0.3mmから10.0mmが適当である。ガス流路が0.3mm以下では圧力損失が大きくなり、DPMによる目詰りも起こりやすく、10.0mm以上ではガスと壁面の接触効率が悪い。特許文献2には、流路の径が数μm〜数百μmの微粒子フィルターが記載されているが、このような流路は狭すぎて、圧力損失が大きくて不利である。本発明においては、ガス流路が数百μm以上の径を持っている平行流型反応器を用いるのが特徴である。
本発明の請求項1では、ディーゼルエンジンの排ガス中の環境汚染物質である微粒子物質を微細な流路を持つ平行流型反応器で除去する装置において、ガス流路のピッチが0.3mm‐10.0mmであり、かつ該平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行なベクトル成分をもつ壁面と垂直なベクトル成分をもつ壁面を有しており、排ガス中の微粒子物質は主として該垂直な壁面と衝突して壁面の触媒作用により燃焼して質量を減じ、さらに多数回の壁面との衝突により微粒子物質を実質的に減少させることを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法を提供する。
本発明の請求項2では、ディーゼルエンジンの排ガス中の微粒子物質とガス成分である炭化水素類及び一酸化炭素を微細な流路を持つ平行流型反応器で除去する装置において、ガス流路のピッチが0.3mm‐10.0mmであり、かつ該平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行なベクトル成分をもつ壁面と垂直なベクトル成分をもつ壁面を有しており、排ガス中の微粒子物質は主として該垂直な壁面と衝突してその壁面の触媒作用により燃焼して質量を減じ、さらに多数回の壁面との衝突により該微粒子物質を実質的に減少させること、及びガス成分である炭化水素類及び一酸化炭素は平行流型反応器の該平行な壁面及び垂直な壁面の触媒作用によって除去されることを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法を提供する。
本発明の請求項3では、ディーゼルエンジンの排ガス中の微粒子物質とガス成分である炭化水素類、一酸化炭素、及び窒素酸化物を微細な流路を持つ平行流型反応器で除去する装置において、ガス流路のピッチが0.3mm‐10.0mmであり、かつ該平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行なベクトル成分をもつ壁面と垂直なベクトル成分をもつ壁面を有しており、排ガス中の微粒子物質は主として該垂直な壁面と衝突してその壁面の触媒作用により燃焼して質量を減じ、さらに多数回の壁面との衝突により微粒子物質を実質的に減少させること、及びガス成分である炭化水素類、一酸化炭素、及び窒素酸化物は平行流型反応器の該平行な壁面及び該垂直な壁面の触媒作用によって除去されることを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法を提供する。
本発明の排ガス浄化装置では、DPMを触媒作用を有する壁面と衝突させて、燃焼させるのが特徴である。そのため、平行流型反応器の基板には、ガス流の方向に垂直な壁を設ける。もっと正確に言うならば、ガス流のベクトルと垂直なベクトル成分を有する方向に立てられた壁を設けている(以下では、簡略のため垂直な壁と記述する)。ここで言う壁とは、ウオール(wall)、突起、フィン(= fin)あるいは邪魔板を意味している。図4に基板に垂直な壁の例を示す。壁は、薄い基板の一部を矩形に区切り、矩形の3辺を切削し、残った1辺で立てた形状である。帆立のような形状である。この壁の向きはガス流ベクトルに垂直になっているが、必ずしも90度である必要はなく、30‐90度であればDPMはこの垂直な壁と衝突するチャンスが高い。ガス流のうち気体成分は、垂直な壁に邪魔されて、左右の流路、あるいは上下の掘削された孔(貫通孔)の方へ流れる。この垂直な壁の流路方向のピッチは、開口部のピッチと同じ程度、即ち0.3mmから10.0mmであれば良い。図5には、ガス流のベクトルと壁の方向が必ずしも、垂直(90度)でない場合を示している。ガス流のベクトル3の垂直成分は、ベクトル12である。壁のベクトル10あるいは14は、ベクトル12を成分として有している。ガス流と壁の交わる角度は、30-90度、好ましくは45-90度以上である。
平行流型反応器の基板は、前述したように金属の薄板であるが、その片面あるいは両面には触媒層が形成されている。この触媒は基本的には、酸化触媒である。図6に触媒層の形成の様子を示してある。15が基板の金属の薄板、16が耐熱性の多孔質の担体、17が触媒成分である。基板の裏と表では同一の触媒であってもよく、種類の違う触媒であっても良い。耐熱性多孔質担体と触媒成分の層は、必ずしも2層になっている必要は無い。耐熱性多孔質担体に触媒成分を担持、あるいは両者を混合したあとに塗布して1層に形成することも可能である。
平行流型反応器の基板への触媒層の形成は、垂直な壁を形成する前、あるいは形成した後でよい。垂直な壁を形成する前の平板の状態で触媒層を塗布するのは比較的容易である。耐熱性多孔質物質のスラリーあるいは溶液を塗布あるいは含浸すればよい。触媒層の形成も同様に行えばよい。この場合、垂直な壁を後から形成するので、耐熱性多孔質層および触媒層が機械加工時に剥がれ落ちないように注意しなければならない。垂直な壁を形成した後に耐熱性多孔質層及び触媒層を形成するのは望ましい方法である。この場合はガス流路が小さいので、粘度の高いスラリーは適当でない。十分な流動性を有するスラリー、あるいは溶液を用いて含浸するのが良い。
現用されているガソリンエンジンの排ガス浄化装置(=触媒コンバーター)には平行流型反応器が使われ、コージライト製のセラミックスハニカム担体、及びフェライト系ステンレス鋼箔を用いたメタル担体も使用されている。ステンレス鋼箔の担体は耐熱衝撃性がよく、熱容量が小さいというメリットがある。最新の触媒コンバーターでは800-1000℃の耐熱性が要求されている。メタル担体は、ステンレス鋼箔からなるコアとステンレス鋼板からなるシェルで構成されていて、ハニカム状のコアは平坦な箔と波状の箔を巻き、ロウ付け、溶接などで接合されている。鋼箔の素材には耐酸化性が求められるため、Fe-Cr-Al系フェライトステンレス鋼が用いられている。代表的な鋼種がFe-20Cr-5Al合金である。酸化皮膜の密着性を向上させる目的でHf、Y、Ce等の希土類元素を少量添加したものもある。本発明の平行流型反応器の基板にも、これらFe-Cr-Al系フェライトステンレス鋼を用いることが出来る。金属の薄板は、耐熱性多孔質の担体と強く接着していなければならない。そのため金属基板の表面を電解、サンドブラストなどで粗くしておくのも良い。あるいは基材がアルミニュウムを含む鋼材では、熱処理によりアルミニュームが表面に浮き出てきて、酸化皮膜を作っておくのは接着力の向上に良い効果がある。
本発明の請求項4では、請求項1、2、3において、平行流型反応器を構成する璧の薄板がステンレススチール、あるいは鉄を基材とする合金であり、かつその板厚が0.03‐0.5mmであることを特徴とするディーゼルエンジン排ガスの浄化装置を提供する。
耐熱性多孔質層は触媒成分を担持する役割を担うものである。この場合多孔質というのは、比表面積で1m2/g以上、好ましくは3m2/gであることを言う。通常の触媒は、5-300 m2/gの比表面積を持っている。触媒担体は化学工業に使われる触媒の担体なら何でもよく、例えばシリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、アルミナ(Al2O3)、クロミア(Cr2O3)、マグネシア(MgO)、あるいはそれらの混合物、及び複合酸化物が使用できる。これらの中で耐熱性に比較的優れているのはアルミナである。アルミナは高比表面積、例えば30m/gを700‐800℃以下で保つ。さらに耐熱性に優れた担体はベータアルミナと呼ばれる複合酸化物である。文献4には、La-β-アルミナ(La2O3・11Al2O3)が1000℃以上でも高い比表面積を保つと記載されている。ランタンの位置には他の希土類元素が入っても良い。また、バリウム-β-アルミナ(BaO・6Al2O3)も耐熱性に優れた担体として知られ、燃焼触媒に使用されている。本発明の耐熱性多孔質層を形成するには、これらアルミナ及びベータアルミナが適している。
S.Matsuda et al., ゛A new support material for catalytic combustion above 1000℃゛, The 8th International Congress on Catalysis, July 1984, Berlin, Proceeding VOL.IV, p.879 (1984).
耐熱性多孔質担体層に触媒成分を担持する。触媒成分は基本的には酸化触媒である。酸化触媒としては、古くより白金属系及び遷移金属酸化物系触媒が良く知られている。白金属系としては、Pt, Pd, Rh, Ru、Irを単独あるいは2種以上混合したものが用いられている。遷移金属酸化物では、V, Nb, Cr, Mo, W, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Ag, Ceの1種、あるいは2種以上の混合酸化物、複合酸化物が用いられる。ペロブスカイトと呼ばれるABO3型(La-Sr-Cu-O系、La-Sr-Mn-Co-O系)あるいはA2BO4型(例えば、K2Mn O4)の複合酸化物にも酸化能に優れたものが多く、本発明に適用できる。酸化触媒には、特にガソリン自動車用の触媒コンバーターでは、助触媒としてジルコニウム酸化物、ジルコニウム-セリウム複合酸化物が添加して用いられている。これらの酸化物ZrO2、CeO2は、酸素量がストイキオメトリーの2.0ではなく、雰囲気のガス中の酸素分圧により変化でき、触媒性能の安定化という点で大きな効果があるので、本発明にも用いることが出来る。助触媒としては、CeO2-ZrO2-Bi2O3も提案されており、本発明に適用できる[非特許文献2]。本発明を請求項2に述べるDPM,HC,COの除去を目的に行う時は、上述した酸化触媒を平行流型反応器の基板の両面あるいは片面に塗布、付着させて使用できる。
化学と工業、VOL.57, NO.9、p.948-950(2004).
本発明の請求項5では、請求項1、2、3において、平行流型反応器の薄板の片面あるいは両面に酸化能を有する触媒を塗布あるいは付着させたことを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法を提供する。
平行流型反応器において反応器を多段に置くとき(図1では4段の場合を示してある)は、流路のピッチが均一でも良いし、あるいは入口部では大きく、出口部に向かってピッチを小さくすることも出来る。入口付近では、DPMの濃度が高いから、ピッチを大きくして目詰りをさける。出口に向かって、ガス流路のピッチが小さいほどHC,CO,NOXなどのガス成分の除去は効率が高くなる。
本発明の請求項6では、請求項1において、平行流型反応器が多段に分割されており、かつガス流路のピッチがガス入口部から出口部に向かって小さくなること特徴とするディーゼルエンジン排ガスの浄化方法を提供する。
平行流型反応器の薄板上に触媒層を形成するには、耐熱性多孔質層を形成してから、触媒成分を担持してもよい。あるいは、耐熱性多孔質物質に触媒成分を担持しておき、それを薄板に塗布あるいは付着させても良い。耐熱性多孔質層、及び触媒層を形成する時期は、平行流型反応器を構成する前の薄板に施してもよいし、あるいは平行流型反応器を構成した後に、液体、ゾル状態、スラリー状態、あるいは気体のゾル(霧状)状態で付着させることが出来る。
本発明のもう一つの目的は、ディーゼルエンジンの排ガス中のDPMとガス成分であるHC、CO、NOXを微細な流路を持つ平行流型反応器で除去する方法を提供することである。DPM、HC、COに加えて、NOXも同時に除去しようとするとさらに工夫が必要である。酸素が大過剰に存在する条件下で窒素酸化物(NOX)を除去するには、アンモニアを還元剤とする選択的接触還元法が適当である。そのためにはアンモニアあるいはアンモニアを容易に生成する物質を処理すべき排ガス中に添加しなければならない。図3はアンモニア源を備えた排ガス浄化システムの一例を示す。7がアンモニア源のタンク、8はその流量制御装置である。アンモニアが触媒上で消費されずに排出されると新たな汚染源になるから、アンモニアの添加は反応器の触媒が十分に機能しているときにのみ制限される。排ガス中のNOXがモニターされている時はそのモル濃度の0.5-1.0倍になるように制御されねばならない。オンボードのモニターがない場合は、エンジンの出力に見合った予め設定された量に制御されねばならない。添加されたNH3は触媒に吸着され、NOXと優先的に反応するが、NOXが不足の場合には触媒で酸素により酸化されて窒素になるのが望ましい(反応(3))。
NH3 + NO + 1/4 O2 = N2 + 3/2 H2O 反応(1)
2NH3 + 3/2 O2 = N2 + 3H2O 反応(3)
NH3 + 5/4 O2 = NO + 3/2 H2O 反応(4)
火力発電所の排煙脱硝プラントの触媒には、主成分として多孔質の酸化チタンを90-98%(原子分率)含有し、第二成分としてバナジウム、モリブデン、タングステン、クロミウム、銅、鉄、コバルト、マンガンなどから選ばれた1種あるいは2種以上の金属酸化物が添加されている。これらの触媒は200-450℃の間で極めて選択的で、酸素が大過剰の条件下でも、NOとNH3は厳密に1:1のモル比で反応する(反応(1))。酸化チタンは排ガス中の硫黄酸化物(以下、SOXと略す)により被毒しない効果を持つ。ディーゼルエンジン排ガスの場合は、SOXの量が少ないので、酸化チタンの替りに酸化アルミニューム、あるいは前述したベータアルミナが使用できる。反応(4)は望ましくない反応であるが、白金属系の金属を含有する触媒、例えば、Pt-Al2O3では100℃以上の温度で生起する。従って、本発明の請求項3の発明においては、平行流型反応器の基板に塗布する触媒として白金属系の触媒は好ましくない。
本発明の請求項7では、請求項3において、平行流型反応器のガス入口あるいは出口以前の中間において、アンモニアあるいはアンモニアを生成する物質を添加することを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化装置を提供する。
本発明の請求項8では、請求項7において、平行流型反応器の触媒能を有する薄板の片面に酸化触媒、他の片面にアンモニアによる窒素酸化物の選択的還元触媒を塗布あるいは付着させたことを特徴とするディーゼルエンジン排ガスの浄化方法を提供する。
以上のように本発明では、ディーゼルエンジンの排ガス中の微粒子物質及びガス成分である炭化水素類、一酸化炭素、及び窒素酸化物を微細な流路を持つ平行流型反応器で連続的に除去する方法を提供する。
本発明は、ディーゼルエンジンの排ガス中に含まれる環境汚染物質の除去方法及び装置を提供する。ディーゼルエンジンの排ガスには、DPM、及びガス成分としてHC、CO、NOXが含まれており、本発明はそれらを除去する方法を提供するものである。本発明では、ディーゼルエンジンの排ガスを微細な流路を持つ平行流型反応器で処理する装置において、ガス流路のピッチが0.3mm‐10.0mmであり、かつ該平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行な壁面と垂直な壁面を有しており、排ガス中の微粒子物質は主として垂直な壁面と衝突してその触媒作用により燃焼して質量を減じ、さらに多数回の衝突により該微粒子物質を実質的に減少させることを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法を提供するものである。
本装置によれば従来技術に対して次のような効果A〜Eがある。
(A)連続運転が可能なDPM除去装置:従来のDPFはセラミックフィルターでDPMを濾過するものであるから、必然的にフィルターは目詰まりする(目詰まりさせる)。そのため使用中に圧力損失が増大するので、再生しなければならない。本発明では、DPMは酸化能を有する壁面に衝突させて燃焼させるから、連続的にDPMを除去できる。除去されないDPMは触媒層の出口に向かう。連続的に運転できることにより、ディーゼルエンジンの排ガス浄化装置は、運転手にとって使い勝手が格段によくなり、実用性が向上する。
(B)小型で低コストのDPM除去装置:本発明では、微細な流路を持つ平行流型反応器を用いるので、排ガスと触媒能を持つ壁面との接触効率が高く、比較的小さな反応器でDPMを除去できる。
(C)DPMとHC、COの同時除去が可能:本発明の平行流型反応器では、壁面に酸化能を持つ触媒が塗布あるいは接着されているので、DPMと同時にガス成分であるHC、COも同時に酸化して除去できるというメリットがある。
(D)DPMとHC、CO、NOXの同時除去が可能:本発明の平行流型反応器では、排ガスにアンモニアガスを添加し、かつ壁面にアンモニアをNOXで選択的に酸化する触媒を塗布することによりDPM、HC、CO、NOXを同時に除去できる。
(E)強度が高く、熱衝撃に強いDPM除去装置:本発明の平行流型反応器の基板に金属製の薄板を使用することにより、強度が高く、熱衝撃に強い浄化装置を提供できる。金属基板は、熱容量が小さく素早い加熱にも適している。
以上のように本発明のディーゼルエンジンの排ガス浄化装置は、実用的に大きな効果を発揮するものである。
本発明を実施するための好ましい形態をより具体的に説明する。これらの説明は実施例の一例であり、本発明がこれらの例に限定されるものではない。
図1には平行流型反応器を内蔵するディーゼルエンジンの排ガス浄化装置を示す。排ガス3は、ガスの分散板により平行流型反応器2に出来るだけ均一に流れるようにされる。
本発明に用いられる平行流型反応器の例を図2に示す。図2の4はガス流路の断面が矩形の場合である。矩形の開口部の1辺は、0.3‐10.0mmが適当である。壁の厚さは、0.03-1.0mmが適当である。従って、ピッチとしては、0.33−11.0mmになる。図2の4は、コージライト、シリコンカーバイド、アルミナなどのセラミックス、あるいはステンレススチールなどの金属で構成できる。図2の5は平板と波板を交互に積層した平行流型反応器の例である。このような形状は金属板で形成するのが容易である。この場合の金属板の厚みは、0.03-0.5mm、好ましくは0.03-0.2mmである。5の形状は平板と波板を重ねて巻き取ることにより形成できる。
図3は、ディーゼル排ガス中のDPM、HC、CO、NOXを同時に除去する場合の装置の構成図である。ディーゼルエンジン6の排ガスは、平行流型反応器2を内蔵する浄化装置1で処理されるが、アンモニア源のタンク7及び流量の制御装置8が装備されている。
図4は、平行流型反応器の基板に垂直な壁(ウオール、突起、フィン、邪魔板とも呼べる)10を形成する様子を示す。薄板の基板9の一部を矩形に区切り、その矩形の3辺を切り抜き、残った一辺軸に帆のように立てた構造を示している。切り抜いた跡は貫通孔11となる。ガス流3は壁10に遮られて左右、及び貫通孔11を通って流れる。
図5は、ガス流の方向と壁の方向の関係をベクトルで示したものである。ガス流3は壁10と衝突するが、壁の方向ベクトル14とガス流のベクトル13は、垂直でも良いが、必ずしも直交しなくて良い。ガス流ベクトル3とベクトル14が90度(垂直)から30度であればよく、好ましくは90−45度である。
図6は、平行流型反応器の基板15に触媒層を形成する様子を示してある。耐熱性多孔質成分でもって耐熱性多孔質層16 a, 16 bを形成する。耐熱性成分は、例えばシリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、アルミナ(Al2O3)、クロミア(Cr2O3)、マグネシア(MgO)、あるいはそれらの混合物、及び複合酸化物であり、好ましくは、アルミナ、ベータアルミナ、例えばLa-β-アルミナ(La2O3・11Al2O3)、Ba-β-アルミナ(BaO・6Al2O3)が使用できる。多孔質耐熱層16 aと16 bは、同じであっても良いし、違った種類の物質であっても良い。触媒層17 a、17 bを耐熱性多孔質担体の上に形成する。予め耐熱性多孔質担体に触媒成分を混ぜておき、それを基板15に塗布あるいは付着させても良い。触媒層17 aと17 bは、同じであってもよく、また違った種類であっても良い。
図7は、ガス流3の中のDPM18が垂直な壁10に衝突する様子を示すイメージ図である。ガス流は垂直な壁10に遮られて、一部は貫通孔11を通って次の反応に向う。DPMはモメンタムが気体の分子より格段に大きいので壁に衝突し、衝突の瞬間に壁の触媒作用により、燃焼して質量を減ずる。
本発明は、ディーゼルエンジンの排ガス中のDPM あるいはDPM、HC、CO あるいはDPM、HC、CO、NOXを除去する方法を提供する。本方法によれば、ディーゼルエンジンの排ガス中の環境汚染物質を連続的に除去することが出来る。初めて、運転手に負担の掛からない実用的な浄化装置が提供されることになり、その産業上の効果は大きい。
本発明の基本をなす平行流型反応器を内蔵するディーゼルエンジン排ガス浄化装置を示す。 平行流型反応器の形状の2例を示す図である。左は開口部(ガス流路の断面)が正方形のハニカムタイプを示す。右は平板と波板を交互に組み合わせた反応器である。 本発明の平行流型反応器でDPM、HC、CO、NOXを同時に除去する目的で、アンモニア供給装置を具備した排ガス浄化システムを示す。 平行流型反応器を構成する薄板の形状を示す。ガス流に垂直な壁面を有している。薄板の一部を矩形に区切り、その矩形の3辺を切削して、残った1辺で帆を立てた形状になっている。 平行流型反応器のガス流と垂直に立てた壁の位置、方向関係を示す図である。ガス流に垂直なベクトル12の成分を持つように壁10は配置されている。 平行流型反応器の基板の表面を触媒化した様子を示す。 ガス流とガス中の微粒子が垂直な壁に衝突する様子を示すイメージ図である。
符号の説明
1・・・排ガス浄化装置、2・・・平行流型反応器、3・・・排ガスの流れ、4・・・開口部が正方形のハニカム、5・・・平板と波板を重ねた平行流型反応器、6・・・ディーゼルエンジン、7・・・アンモニア源タンク、8・・・流量制御器、9・・・平行流反応機の基板、10・・・ガス流に垂直方向の壁、
11・・・貫通孔、12・・・ガス流ベクトルに垂直成分ベクトル、13・・・ガス流ベクトルに平行成分ベクトル、14・・・壁の方向ベクトル、15・・・金属基板、16 a ・・・多孔質耐熱層A、16 b ・・・多孔質耐熱層B、17 a ・・・触媒層A、17 b ・・・触媒層B、18・・・DPM。

Claims (8)

  1. ディーゼルエンジンの排ガス中の環境汚染物質である微粒子物質を微細な流路を持つ平行流型反応器で除去する装置において、ガス流路のピッチが0.3mm‐10.0mmであり、かつ該平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行なベクトル成分をもつ壁面と垂直なベクトル成分をもつ壁面を有しており、排ガス中の微粒子物質は主として該垂直な壁面と衝突して壁面の触媒作用により燃焼して質量を減じ、さらに多数回の壁面との衝突により微粒子物質を実質的に減少させることを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法。
  2. ディーゼルエンジンの排ガス中の環境汚染物質、即ち微粒子物質とガス成分である炭化水素類及び一酸化炭素を微細な流路を持つ平行流型反応器で除去する装置において、ガス流路のピッチが0.3mm‐10.0mmであり、かつ該平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行なベクトル成分をもつ壁面と垂直なベクトル成分をもつ壁面を有しており、排ガス中の微粒子物質は主として該垂直な壁面と衝突してその壁面の触媒作用により燃焼して質量を減じ、さらに多数回の壁面との衝突により該微粒子物質を実質的に減少させること、及びガス成分である炭化水素類及び一酸化炭素は平行流型反応器の該平行な壁面及び該垂直な壁面の触媒作用によって除去されることを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法。
  3. ディーゼルエンジンの排ガス中の環境汚染物質、即ち微粒子物質とガス成分である炭化水素類、一酸化炭素、及び窒素酸化物を微細な流路を持つ平行流型反応器で除去する装置において、ガス流路のピッチが0.3mm‐10.0mmであり、かつ該平行流型反応器は排ガスの流速ベクトルと平行なベクトル成分をもつ壁面と垂直なベクトル成分をもつ壁面を有しており、排ガス中の微粒子物質は主として該垂直な壁面と衝突してその壁面の触媒作用により燃焼して質量を減じ、さらに多数回の壁面との衝突により微粒子物質を実質的に減少させること、及びガス成分である炭化水素類、一酸化炭素、及び窒素酸化物は平行流型反応器の該平行な壁面及び該垂直な壁面の触媒作用によって除去されることを特徴とするディーゼルエンジン排ガスの浄化方法。
  4. 請求項1、2、3において、平行流型反応器を構成する璧の薄板がステンレススチール、あるいは鉄を基材とする合金であり、かつその板厚が0.03‐0.5mmであることを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法。
  5. 請求項1、2、3において、平行流型反応器の薄板の片面あるいは両面に酸化能を有する触媒を塗布あるいは付着させたことを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法。
  6. 請求項1において、平行流型反応器が多段に分割されており、かつガス流路のピッチがガス入口部から出口部に向かって小さくなること特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法。
  7. 請求項3において、平行流型反応器のガス入口あるいは出口以前の中間において、アンモニアあるいはアンモニアを生成する物質を添加することを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法。
  8. 請求項7において、平行流型反応器の触媒能を有する薄板の片面に酸化触媒、他の片面にアンモニアによる窒素酸化物の選択的還元触媒を塗布あるいは付着させたことを特徴とするディーゼルエンジンの排ガスの浄化方法。
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