JP2007271392A - 二軸ジンバルの重心位置ズレ算出方法 - Google Patents

二軸ジンバルの重心位置ズレ算出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007271392A
JP2007271392A JP2006096012A JP2006096012A JP2007271392A JP 2007271392 A JP2007271392 A JP 2007271392A JP 2006096012 A JP2006096012 A JP 2006096012A JP 2006096012 A JP2006096012 A JP 2006096012A JP 2007271392 A JP2007271392 A JP 2007271392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
center
gimbal
gravity
angular velocity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006096012A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Goto
誠 後藤
Mamoru Omizu
守 大水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2006096012A priority Critical patent/JP2007271392A/ja
Publication of JP2007271392A publication Critical patent/JP2007271392A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】二軸ジンバルにおいて、対象となる支持構造体のマス・バランス調整の為に、重心位置ズレを定量的に把握できるようにする。
【解決手段】一例として、EL軸に係る重心位置ズレ測定方法を示す。加振器71及び加振ジグ72によって、EL支持枠部材12の支持部12bを図示の矢印方向に加振する。EL組立体20又は40には角速度検出用のDTG-EL92が取り付けられ、加振点であるEL回転軸21等の近くには加速度ピックアップ91が取り付けられており、上記加振したときの検出信号(加速度、角速度)が、PC(パソコン)93に入力される。PC93は、この検出信号と、予め記憶されている重量、慣性モーメント、所定の算出式に基づいて、重心位置ズレ量を算出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮像システムにおいて、カメラを所定の方向に指向制御する二軸の回転支持構成からなる二軸ジンバル、あるいは更に視軸を安定化する構成を備える二重構造の二軸ジンバルのマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法、装置等に関する。
一般に、航空機・船舶・車両等の移動体に搭載される撮像システムにおいては、カメラ等の視軸を全方向(球の中心から全輻射方向)へ容易に変更できる二軸ジンバル(支持回転台装置)が用いられる。二軸ジンバルは、AZ(azimuth:方位)軸廻りの回転とEL(elevation:仰角)軸廻りの回転とを組み合わせて、様々に向きを変えられる。
従来の二軸ジンバルの一例の構成図を図11に示す。図11(a)は従来の二軸ジンバルの正面図、図11(b)はその側面図である。ここでは、二軸ジンバルにカメラを搭載したカメラ指向装置を示す。
図11(a)に示すように、このカメラ指向装置1は、AZ回転機構11とEL回転機構13から成る2軸回転機構を有するアウタジンバル10(外側ジンバル)を備えている。
尚、“アウタ(外側)”と記しているが、これは後述するインナ(内側)ジンバルを備える構成の説明の都合上、その様に呼んでいるだけであり、図示の構成では特に“外側”と呼ぶ意味はない。
アウタジンバル10は、図示のEL軸/AZ軸の2軸回転機構を持つジンバル機構である。アウタジンバル10は、図示のEL組立体20に対して、AZ(azimuth:方位)軸廻りの回転とEL(elevation:仰角)軸廻りの回転とを与える。これにより、EL組立体20が備えるカメラ31の向きを、様々に変えられる。以下、更に詳しく説明する。
アウタジンバル10は、AZ回転機構11を介して取付基部2に固定される。アウタジンバル10は、上記AZ回転機構11を介して取付基部2に図の矢印aで示すように回転自在に取り付けられたEL支持枠部材12と、このEL支持枠部材12に固定されているEL回転機構13に、そのEL回転軸21を介して図の矢印bで示すように回転自在に支持されるEL組立体20から成る。
詳しくは、上記AZ回転機構11は、内部に不図示のモータ、角度センサ等を内蔵しており、その回転出力側にEL支持枠部材12の上部12aが取り付けられている。EL支持枠部材12の上部12aからは、対向する二辺からそれぞれ直角に下方に伸び出す2つの支持部12bが形成されており、各支持部12bには上記EL回転機構13が設けられている。そして、EL回転機構13の回転出力側にEL組立体20のEL回転軸21が結合される。また、EL回転機構13も、AZ回転機構11と同様に、不図示のモータ,角度センサ等を内蔵している。
また、EL組立体20のELフレーム22には、カメラ31、冷却器32、検出器33、電気回路基板34などが直接固定される構造となっている。また、図示していないが、EL組立体20には、二軸(EL/AZ)の動きを検出するレートセンサや角度センサが具備されており、これらのセンサ信号を用いてAZ回転機構11とEL回転機構13を制御することで、カメラ視軸の指向制御を行っている。
さらに、ELフレーム22には、ELシェルフロントカバー24とELシェルリアカバー25が、図11(b)に示すように接続され、これらカバー24,25は、ELフレーム22に着脱可能である。この点から、図11(a)は第1の例の2軸ジンバルの正面断面図であると説明したが、断面図ではなく、これらカバー24,25を外した状態での正面図であるとも言える。ELシェルフロントカバー24には、図示の孔24aが設けられており、カメラ31はこの孔24aを通して外部を撮影する。ELフレーム22にELシェルフロントカバー24とELシェルリアカバー25が接続された状態では、図11(b)に示す通り、球体状の形状となる(これをELシェルと呼ぶ)。
また、例えば特許文献1には、制振装置においては、撮像部は重心で軸支されていなければ良好な制振性能を発揮することができず、例えばレンズ部を重量の違うものに交換してしまうと、撮像部のジンバルフレームの回動支点に対する重心ずれが生じて、制振性能が劣化するという問題点を解決する手法が開示されている。この問題を解決する為に、ジンバルフレームの回動支点に対して撮像部の重心を調整可能とする構成を提案している。すなわち、撮像部を光軸方向にスライド可能な構成とし、撮像部をスライドさせつつ、ジンバルフレームの回動支点と撮像部の重心が一致するように調整する。
特開平9−18776号公報
二軸ジンバルにおいては、EL軸を回転軸として支持されるEL組立体20のマス・バランス(重心)の位置が、このEL回転軸と差異がある場合、またはAZ軸を回転軸として支持されるアウタジンバル10全体のマス・バランスの位置が、このAZ回転軸と差異がある場合には、機体からジンバル装置に伝達される振動によって、EL軸を回転軸とする支持構造体(EL組立体20)またはAZ軸を回転軸とする支持構造体(アウタジンバル10)のマス・バランス(重心位置)のズレにより回転トルクが発生し、EL組立体20内に装着されているカメラの視軸の指向制御や視軸安定化性能に大きく影響を及ぼす。
また、特に上述した移動体に搭載される撮像システムにおいては、カメラ指向装置には、その取付けベースを通して移動体を起源とする各種の振動が加わるため、カメラ等の機器を防振支持して高精度な空間安定化を図ることが必要となる。航空機等への搭載を対象とする撮像装置の分野において、カメラ等の撮像機器の視軸を指向制御し更には視軸安定化することが重要な機能性能の一つとなる。
このような高精度な空間安定化を行うため(高い視軸安定精度を実現するため)の支持機構の一方式として、例えば、本出願人による特願2005-354554号(以下、先出願と記す)に記載の二重ジンバル構成がある。この二重ジンバルは、外側ジンバル(アウタジンバル)と、この外側ジンバルに内蔵されたペイロード部に支持される内側ジンバル(インナジンバル)とで構成される。詳しくは後述するが、この構成における外側ジンバルの構成・役割は、上記アウタジンバル10と略同様であり、専らカメラ視軸の全方向への指向制御を分担する支持部である。カメラ等の視軸方向を変える場合、カメラが直接搭載される内側ジンバルを支持するペイロード部は、外側ジンバルによって、様々な方向に向きを変えられる。すなわち、ペイロード部(における内側ジンバルに搭載されるカメラ)は、外側ジンバルによって、AZ(azimuth:方位)方向及びEL(elevation:仰角)方向から成る全方向に向きを変えられる。
上記内側ジンバルは、搭載されたカメラ等の機器をその回路部と共にXYZの3軸方向へ微動させる装置である。つまり、カメラ画像の空間安定化を分担してカメラの画像ぶれを防止する支持部である。
上記先出願に記載の構成では、防振機構上に三軸回転自由となる球面軸受を支持し、この球面軸受を回転中心とするペイロードを、支持構造体として支持することとなる。このペイロード部の重心位置が球面軸受の回転中心と差異がある場合には、機体からカメラ指向装置に伝達される振動によって、このような振動が球面軸受の中心に変位として入力され、これによりペイロード部に回転トルクが発生する。この回転トルクによってペイロード部が回転振れを起こし、カメラ視軸の空間安定化の大きな障害となる。
尚、アウタジンバル取付部に防振機構を構成する場合は、マス・バランスによる視軸指向性及び安定性への影響は基本的には二軸ジンバルと同様の考え方となる。
上記のように、重心位置ズレがあると性能上問題になる為、従来より、例えば上記撮像システム等を製造後、重心調整を行っていた。
従来では、アウタジンバルをEL回転及びAZ回転それぞれの姿勢において、一軸毎に手動によってマス・バランス調整を行い、目視により確認を行っていた。このような調整を、交互に姿勢を変えて、何度もマス・バランス調整を繰り返し行う方法を採っていた。このため、同じ姿勢での調整を再度調整やり直すこともあり、試行錯誤を繰り返すような非常に時間を多大に要するものであった。
また、上記ペイロード部の重心位置が球面軸受の回転中心と差異がある場合のマス・バランス調整は、球面軸受中心に対して高精度なマス・バランスを取る必要がある。しかしながら、従来では、上記と同様、手作業により経験や勘も基づく調整を行っている為に手間が掛かるうえに、高精度な調整を行う必要がある為、熟練者でなければ調整が難しかった。また、従来では、手で回転を与えてマス・バランス調整を行った為、与える回転によって生じる、電気ケーブルなどのハーネスによる摩擦や反力、球面軸受の摩擦などの影響により、重心位置ずれを最小化することが非常に困難であった。
従来では、上記の通り、各作業者が経験的/感覚的に重心調整を行っており、試行錯誤を繰り返す為、非常に手間と時間が掛かっていた。これは、特許文献1も同様であり、単に撮像部を光軸方向にスライド可能な構成としているだけであり、重心の調整自体は作業者が経験的/感覚的に行う。更に、特許文献1では、そもそも、光軸方向のみの重心調整で済む状況を前提にしており、上記AZ軸/EL軸の重心調整を行うものではない。また、内側ジンバルは存在しないのだから、当然、上記ペイロード部の重心位置が球面軸受の回転中心と差異がある場合のマス・バランス調整は、全く想定されない。
本発明の課題は、二軸ジンバルにおいて、対象となる支持構造体の回転中心からの重心位置ズレを定量的に把握できるようにすることで、対象となる支持構造体のマス・バランスを高精度に調整できるようにし、あるいは二重ジンバル構造の二軸ジンバルにおいて、ペイロード部の重心位置ズレを測定することによりペイロード部のマス・バランスを高精度に調整できるようにする重心位置ズレ算出方法等を提供することである。
本発明による第1の重心位置ズレ算出方法は、AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるEL軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、前記二軸ジンバルを、AZ軸が略重力方向となるように設置し、加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記EL軸回転機構に対して略水平方向に与えると共に、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構によって支持され回転する回転体に設けられた角速度センサによって検出された角速度データとをコンピュータに入力し、前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記回転体の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記回転体の前記EL軸に対する重心位置ズレ量を算出する。
本発明による第2の重心位置ズレ算出方法は、AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるAZ軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、前記二軸ジンバルを、AZ軸が略水平方向となるように設置し、加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記AZ軸回転機構に対して略水平方向に与えると共に、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構を支持するフレームに設けられた角速度センサによって検出された角速度データとをコンピュータに入力し、前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記二軸ジンバルの質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記二軸ジンバルの前記AZ軸に対する重心位置ズレ量を算出する。
本発明による第3の重心位置ズレ算出方法は、取り付け基部に対しAZ軸とEL軸の二軸で任意方向に回転可能な外側ジンバルと、該外側ジンバルの回転体内に防振機構を介して支持されるペイロード部とを有し、該ペイロード部が撮像装置の視軸を任意の方向に指向させる3軸支持部を備える構成の二重ジンバル機構における、前記3軸支持部に対する前記ペイロード部のマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、X軸/Y軸/Z軸の3軸各々の方向毎に、加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記防振機構に対して与える毎に、前記ペイロード部に設けられた角速度センサによって検出された角速度データと、前記3軸支持部付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データとをコンピュータに入力し、前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記ペイロード部の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記ペイロード部の前記3軸支持部に対する重心位置ズレ量を算出する。
上記第1〜第3の重心位置ズレ算出方法は、何れも、重心位置ズレ量測定対象となる支持構造体の回転中心からの重心位置ズレを、加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を与え、そのときの加速度データ、角速度データを検出することにより、算出する。
本発明の重心位置ズレ算出方法等によれば、二軸ジンバルにおいて、対象となる支持構造体の回転中心からの重心位置ズレを定量的に把握できるようにすることで、対象となる支持構造体のマス・バランスを高精度に調整できるようになる。従って、対象となる支持構造体の重心の回転中心からのズレを最小限に留めるよう調整可能となる。あるいは、二重ジンバル構造の二軸ジンバルにおいて、ペイロード部の重心位置ズレを測定することによりペイロード部のマス・バランスを高精度に調整できるようになる。
従って、マス・バランス調整に関わる工数を低減するなどの作業の効率化を高めることができる。さらには、カメラの視軸の安定性を高めることが可能となる。また、ペイロード内部に搭載する、重量物となるような調整用バランサを、最小限に抑えることが可能となり、設計上の制約を少なくすることができる。結果として、従来の二軸ジンバルよりもさらに高空間安定化をはかることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本例の二軸ジンバル用重心調整手法を適用できる二軸ジンバルの構造例を、図1に示す。これは二重構造のジンバルの例である。また、本例の二軸ジンバル用重心調整手法は、上記図11に示す二軸ジンバルにも適用できる。但し、この場合には、当然、上記ペイロード部の重心位置が球面軸受の回転中心と差異がある場合のマス・バランス調整は、行われない。
図1は、本例の二軸ジンバルの重心ズレ測定手法/重心調整手法を適用できる2軸ジンバルの正面図である。尚、ここでは、上述した撮像システムとしての2軸ジンバルの例なのでカメラが搭載されている。尚、図1に示す構成は、上記先出願に記載の構成と基本構造はほぼ同じである。その意味で、本例の二軸ジンバル用重心調整手法は、上記先出願に記載の構成にも適用可能である。
尚、図11(b)に示す構成は、本例の二軸ジンバルにおいても略同様である。従って、本例の二軸ジンバルは、図1に示す正面図のみ示し、側面図は図11(b)と略同様である。よって、本例の二軸ジンバルも、図11の二軸ジンバルと同様、ELシェルフロントカバー24とELシェルリアカバー25が本体に着脱可能な構成であるので、後述する二重ジンバル機構におけるペイロード部60の動的マス・バランスの測定の際には、これらカバー24,25を外せばよい。
その意味で、図1は、上記ELシェルフロントカバー24とELシェルリアカバー25を外して示す模式的正面図であると言える。
図1に示すEL組立体40の内部構成は、上記EL組立体20の内部構成とは異なるが、それ以外の構成は略同様である。よって、図1において図11(a)に示す構成と略同様の構成には同一符号を付しており、その詳細な説明は省略するが、以下、簡単に説明する。
図1に示すEL組立体40は、EL回転機構13を介してEL支持枠部材12の支持部12bに支持されている。そして、EL組立体40は、上記EL組立体20と同様、EL回転機構13によってEL軸を中心とする回転動作を行う。EL支持枠部材12自体は、AZ回転機構11によってAZ軸を中心とする回転動作を行う。よって、これら2つの回転動作の組み合わせによって、EL組立体40は、上記EL組立体20と同様、全方向に向きを変えられる。
EL組立体40の内部構成について、まず、概略的に説明する。
EL組立体40内には、AZ軸上に防振モジュール50aおよび防振モジュール50bが二個対称に配置され、この2つの防振モジュール50a,50b間にペイロード部60が配置される。ペイロード部60は支柱61、球面軸受62、ペイロードフレーム63が主構造であり、ペイロードフレーム63にカメラ31等が搭載される。
上記2つの防振モジュール50a,50bは、支柱61により連結されている。この支柱61の軸上中心には球面軸受62が具備され、ペイロードフレーム63を保持し且つ回転自由のインナ軸(三軸支持部)が構成されている。つまり、ペイロードフレーム63は、球面軸受62を介して支柱61に支持され、球面軸受62を中心に回転自由となるように取り付けられている。
ペイロード部60には、カメラ視軸の動きを検出するためのレートセンサや角度センサ(不図示)が具備され、周囲に配置されたリニアモータ(不図示)によりペイロード部60の姿勢制御を行う構成としている。
以上述べた構成により、飛行中等にアウタジンバル10が受ける機体からの振動が、ペイロード部60へ伝達されるのを低減し、カメラの視軸を高精度に安定化することを可能にしている。
尚、上記構成(搭載されたカメラ等をXYZの3軸方向へ微動させる構成)を有するので、ペイロード部60は、カメラ等に対するジンバル機構(上記インナ(内側)ジンバル)を内蔵している(あるいは、ペイロード部60がインナジンバルに相当する)と言える。
以下、上記EL組立体40の内部構成について更に詳しく説明する。
EL組立体40の内部には、AZ回転軸11aに同心のフレーム軸方向の上下に防振モジュール50(50a、50b)がそれぞれ配置されている。上下2つの防振モジュール50は、それぞれ外側プレート54(54a、54b)と内側プレート53(53a、53b)を有し、外側プレート54はELシェルセンタカバー41の内側上下にボルト止めされて、ELシェル内に位置固定されている。
外側プレート54と内側プレート53の間には、一定範囲で伸縮自在の6個のバネ付きストラット52がプレートの円周に沿って配設されている。バネ付きストラット52は、2本でV字形を形成し、各バネ付きストラット52は、一端が内側プレート53に球面ジョイントにより係合し、他端が外側プレート54に球面ジョイントにより係止している。
また、外側プレート54と内側プレート53との間には、上記バネ付きストラット52の配設位置よりも内側に、3個のエアダンパ51が、等間隔で配設されている。各エアダンパ51は、長手方向の一端が内側プレート53に球面ジョイントにより係合し、他端が外側プレート54に球面ジョイントにより係合している。
防振モジュール50の振動、すなわち防振モジュール50が外部から受ける力は、バネ付きストラット52により弾性的に緩衝され、さらに、エアダンパ51により吸収される。
すなわち、防振モジュール50は、2枚のプレート(外側プレート54、内側プレート53)間に挟まれた6個のバネ付きストラット52(防振要素ストラット)と3個のエアダンパ51(ダッシュポット)により、6自由度の防振機能を発揮する。
これら2つの防振モジュール50の内側プレート53(53a、53b)の間にペイロード部60が配置される。ペイロード部60の主要部は、支柱61、球面軸受62、ペイロードフレーム63で構成される。
ペイロード部60の支柱61は、その上下の端部を防振モジュール50の内側プレート53(53a、53b)に取り付けられて固定される。これにより、ペイロード部60全体が、防振モジュール50a及び防振モジュール50bに挟まれるように位置固定される。
また、ペイロード部60のペイロードフレーム63は、球面軸受62を介して支柱61に保持されている。ペイロードフレーム63は、特には図示しないが、XYZの3方向に進退する3軸のアクチュエータからなるインナ軸により支柱61に回転自由に保持される。
そのペイロードフレーム63の一方の側部に、例えばカメラ31が搭載され、他方の側部には、冷却器32、検出器33が搭載される。カメラ31は、例えば可視カメラ又はIRカメラ(赤外線暗視カメラ)である。
上記構成により、ペイロードフレーム63の姿勢を制御することにより、カメラ31の視軸の指向の安定化が図れるようになっている。
以下、本例の二軸ジンバル用重心調整手法について説明する。上記「課題」に記載の通り、重心位置ズレとしては、
・図1、図11の構成において、EL軸を回転軸として支持されるEL組立体20又は40のマス・バランスの位置(重心位置)が、このEL回転軸と差異がある場合
・図1、図11の構成において、AZ軸を回転軸として支持されるアウタジンバル10全体のマス・バランスの位置(重心位置)が、このAZ回転軸と差異がある場合
・図1の構成において、ペイロード部の重心位置が球面軸受の回転中心と差異がある場合
等がある。
以下、まず、図2〜図6を参照して、EL軸/AZ軸に係る重心位置ズレの調整の為の、本手法による重心位置ズレ計測方法について説明する。
そして、図7、図8を参照して、ペイロード部の球面軸受に対する重心位置ズレの調整の為の、本手法による重心位置ズレ計測方法について説明する。
尚、図2〜図6で説明する重心位置ズレ計測方法/装置は、図1の構成だけでなく、図11の構成等にも適用可能であるが、図7、図8で説明する重心位置ズレ計測方法/装置は、図1のようなインナジンバルを有する二軸ジンバルに適用可能である。
まず、図2(a)、図2(b)に、二軸ジンバルの動的マス・バランス測定用の加振器のセッティング例を示す。
図2(a)に示すように、加振器71は、地面に高い剛性を持つ構造である土台73に固定する。加振器71の先端には、図2(b)に示すように加振ジグ72を装着する。加振ジグ72は、図示の通り、コの字状の形状をしており、図示の矢印方向(前後方向)に振動する。加振器71と加振ジグ72によって、任意の対象物に正弦波加振が与えられる。これは、後述するように加振ジグが変わっても同じであり、測定の際に対象物には任意の周波数の正弦波加振が与えられる。
EL軸回りのマス・バランスを調整するには、図3に示すように、まず二軸ジンバルを、EL軸が水平方向、AZ軸が垂直方向(重力方向)になるように設置する。次に加振器71の先端の加振ジグ72を、EL支持枠部材12の両側すなわち2つの支持部12bを、同時に加振できるように配置する。
以上述べたセッティングを完了後、加振器71を動作させることにより、2つの支持部12bを同方向に同じ力で加振し、同時にEL軸回りのマス・バランス調整の為に必要なデータを測定する。尚、図示の例では、加振方向は、水平且つEL軸に直行する方向となる。換言すれば、XYZ座標軸上において、AZ軸がZ軸、EL軸がY軸であるとした場合、X軸方向に加振することになる。
また、尚、図3に示すAZジンバル機体固定側81は上記AZ回転機構11に相当し、AZジンバル回転側82は上記EL支持枠部材12に相当し、ELジンバル回転部83は上記EL組立体20又は40に相当するものである。
上記データ測定方法、及び測定したデータに基づく重心位置ズレ算出処理について、以下、説明する。尚、この場合の重心位置ズレは、EL軸に対するEL組立体20又は40の重心位置ズレを意味する。
図4に、二軸ジンバルのEL軸回りの重心位置ズレ測定システムの一例を示す。
まず、加振した際にEL軸回りの重心位置ズレによって発生するEL組立体の回転を検出する為の構成として、ELフレーム22又はELシェルセンタカバー41にDTG-EL92を取り付ける。DTG-EL92は、角速度を検出するセンサ(DTG;Dynamically Tuned Gyro)であり、この場合には、図3に示す加振を行うことでEL軸回りの重心ズレによってEL組立体20又は40が回転するので、この回転動作の角速度を検出する。DTG-EL92の出力信号(角速度データ)は、図示の信号線や不図示のA/D変換器等を介してPC(パソコン)93に入力する。
PC(パソコン)93は、この角速度データを時系列に取得し、取得した角速度データを積分して時系列の角度データに変換する。そして、正弦波加振に応じて時系列的に変動する角度データより、その最大振幅値を取得する(角度データの最大値を取得する)。この角度データの最大値をθunbalance-EL[rad]とする。
また、ELフレーム22又はELシェルセンタカバー41には更に加速度ピックアップ91を取り付ける。これは、加振点となるEL軸付近に加速度ピックアップ91を装着し、加振によってEL組立体20又は40に入力される振動の加速度を計測するものである。加速度ピックアップ91の出力信号(加速度データ)も、図示の信号線、不図示のアンプやI/Oボード等を介してPC93に入力する。
PC(パソコン)93は、この加速度データを時系列に取得する。そして、時系列で取得した加速度データより(正弦波加振に応じて時系列的に変動する加速度データより)、その最大振幅値を取得する(加速度の最大値を取得する)。この加速度の最大値をαinput-EL[G]とする。
PC(パソコン)93は、上記角度θunbalance-EL[rad]、加速度αinput-EL[G]と、予め登録されているEL組立体20又は40の質量及び慣性モーメントとを用いて、後述する(1)式により、EL軸に対するEL組立体20又は40の重心位置ズレ量εを算出するが、(1)式によって算出できる理由について以下説明する。
まず、加速度αinput-EL[G]から変位振幅値Xinput-EL[m]を以下の式により計算できる。尚、上記正弦波加振を行うときの加振周波数をf[Hz]とする。
また、設計上或いは測定等で既知のEL組立体20又は40の質量及び慣性モーメントを、それぞれMpayload-EL[kg]、Ipayload-EL[kg-m2]とする。
ここで、EL組立体20又は40の持つ重心のズレ量をε[m]として、これらのパラメータには、以下のような関係式がある。
また、加速度は変位の二階微分で表されるので、
となる。これによって、加振点となるEL軸付近における変位Xinput-ELとEL組立体20又は40とのアンバランスによって発生する振れθunbalance-ELとの関係は、以下の通りとなる。
以上述べたことから、加振によってθunbalance-EL、αinput-ELが得られれば、対象軸における重心ズレ量εが、以下の(1)式により算出されることが分かる。
従って、PC(パソコン)93内の記憶部(ハードディスク、メモリ等)に、予め、EL組立体20又は40の質量Mpayload-EL[kg]と慣性モーメントIpayload-EL[kg-m2]とを記憶しておくと共に、DTG-EL92によって検出された角速度データ、加速度ピックアップ91により検出された加速度データに基づいて上記θunbalance-EL[rad]、αinput-EL[G]を求めるプログラム、及び上記(1)式により重心ズレ量εを算出するプログラム等を、格納しておくことにより、図4に示す測定システムで、EL軸に対するEL組立体20又は40の重心位置ズレ量を求めることができる。
続いて、AZ軸回りのマス・バランスを調整するには、図5に示すように、まず、二軸ジンバルを、AZ軸が水平方向になるように設置する。次に加振器71を、その加振ジグ100によってAZジンバル機体固定側81を加振できる位置へと配置する。この加振ジグ100は、図示の通り、上記加振ジグ72とは形状が異なるものであり、1本の棒状の形状となっている。
以上述べたセッティングを完了後、加振器71を動作させることにより、AZジンバル機体固定側81を加振し、同時にAZ軸回りのマス・バランスを調整する為に必要なデータを測定する。この加振点は、AZジンバル機体固定側81の回転中心(つまり、AZ軸)となる。この測定方法と、AZ軸に対する二軸ジンバルの重心位置ずれの算出方法については、以下に説明する。
図6に、二軸ジンバルのAZ軸回りの重心位置ズレ測定システムの構成例を示す。
尚、図6(a)は当該重心位置ズレ測定システムを側面から見た図であり、図6(b)はこれを図6(a)に示す矢印A方向から見た図である。図示の通り、図5で説明した加振を与える為に、測定対象の二軸ジンバルを、横方向すなわちAZ軸が水平方向になるようにして、組立て台101に取り付けると共に、加振ジグ100がAZ回転機構11を加振するような位置となるように、加振器71を土台73に取り付ける。
そして、加振した際にAZ軸回りの重心ズレによって発生するアウタジンバル10の回転を検出する為の構成として、EL支持枠部材12にDTG-AZ 111を取り付ける。DTG-AZ 111は、DTG-EL92と同じく、角速度を検出するセンサ(DTG;Dynamically Tuned Gyro)であり、この場合には、図5、図6に示す加振を行うことでAZ軸回りの重心ズレによってアウタジンバル10が回転するので、この回転動作の角速度を検出する。DTG-AZ 111の出力信号(角速度データ)は、図示の信号線や不図示のA/D変換器等を介してPC(パソコン)93に入力する。
PC(パソコン)93は、この角速度データを時系列に取得し、取得した角速度データを積分して時系列の角度データに変換する。そして、正弦波加振に応じて時系列的に変動する角度データより、その最大振幅値を取得し(角度データの最大値を取得する)、これをθunbalance-AZ[rad]とする。
また、AZ回転機構11において加振点となるAZ軸付近には加速度ピックアップ112を装着し、アウタジンバル10に入力される振動の加速度を計測する。この加速度データも図示の信号線や不図示のアンプやI/Oボード等を介してPC93に入力する。PC93は、時系列で取得した加速度データより(正弦波加振に応じて時系列的に変動する加速度データより)、その最大振幅値(加速度の最大値)を取得し、これをαinput-AZ[G]とする。
PC(パソコン)93は、後述する(2)式により重心位置ズレ量εを算出するが、ここで、上記EL軸に係る重心位置ズレ量算出の場合と同様に、(2)式によって算出できる理由について以下説明する。
まず、上記加速度αinput-AZ[G]から変位振幅値Xinput-AZ[m]は以下の式により計算できる。尚、上記正弦波加振を行うときの加振周波数をf[Hz]とする。
また、設計上或いは測定等で既知のアウタジンバル10の(二軸ジンバル全体の)質量及び慣性モーメントをそれぞれMpayload-AZ[kg]、Ipayload-AZ[kg-m2]とする。
ここで、アウタジンバル10の持つ重心のズレ量をε[m]として、これらのパラメータには、以下のような関係式がある。
また、加速度は変位の二階微分で表されるので、
となる。
これによって、加振点となるAZ軸付近における変位Xinput-AZとアウタジンバル10のアンバランスによって発生する振れθunbalance-AZとの関係は、
となる。
以上述べたことから、加振によってθunbalance-AZ、αinput-AZが得られれば、AZ軸に対するアウタジンバル10の重心ズレ量εは、以下の(2)式により算出されることが分かる。
従って、PC(パソコン)93内の記憶部(ハードディスク、メモリ等)に、予め、アウタジンバル10の質量Mpayload-AZ[kg]と慣性モーメントIpayload-AZ[kg-m2]とを記憶しておくと共に、DTG-AZ 111によって検出された角速度データ、加速度ピックアップ112により検出された加速度データに基づいて、上記θunbalance-EL[rad]、αinput-EL[G]を求めるプログラム、及び上記(2)式により重心ズレ量εを算出するプログラム等を、格納しておくことにより、図6に示す測定システムで、AZ軸に対するアウタジンバル10の重心位置ズレ量を求めることができる。
図7は、図1のようなインナジンバルを有する二軸ジンバルに適用する、重心位置ズレ計測方法/装置を説明する為の図である。
上記図1の構成において、ペイロード部60の回転中心は球面軸受62によって規定されるが、ペイロード部60の重心位置がこの回転中心と合致しない場合、すなわちアンバランスが残っている場合には、球面軸受62部分で発生する加速度により、ペイロード部60の重心位置において回転力を発生する。つまり、アンバランスによる視軸振れが発生する。よって、ペイロード部60の重心位置がこの回転中心と合致するように調整する必要がある。
ここでは、センサによる測定結果に基づいて上記アンバランス量を算出することで、容易にバランス調整が行えるようにする手法を提案する。
まず、本手法による動的マス・バランス測定時には、アウタジンバル10を組立て台101に設置する。尚、図7では、アウタジンバル10内のEL組立体40のみを示し、他の構成は省略して示してある。また、EL組立体40の構成についても一部簡略化して示してある。
インナジンバル(ペイロード部60)の重心は、予め設計計算により、回転中心である球面軸受62と一致するように設計しているが、実際には設計上見積もれない相違点が実物には存在し、重心位置が設計仕様を満たしていない場合がある。そして、従来では、重心が仕様値内であるか判定するための測定手法が不十分であった。
そこで、本例の動的マス・バランス測定手法を提案する。
まず、既に説明したように、地上に設置された土台73に加振器71を取付け、この加振器71のヘッドに加振ジグ123を装着する。加振ジグ123は、上記加振ジグ72と同様の“コの字”状の形状であるが、その2つの先端部分が、それぞれ、上記内側プレート53a、53bに対応する位置となるような大きさとなっている。これによって、加振器71を動作させたときには、上記内側プレート53a、53bに同時に加振力が与えられることになる。
上記の通り、加振器71による正弦波加振の周波数は任意でもよいが、特に望ましい例を挙げれば、防振モジュール50の設計共振周波数(防振性能領域として設計している低周波数領域15Hz以下程度のもの)と同じかこれに近い周波数とすることが望ましい。この方法は、防振モジュール50の共振現象を利用するため、加振力は極めて小さい値で済む。また、この設計共振周波数を用いた正弦波加振では、防振モジュール50の並進運動の共振現象が現れるため、加振による回転運動現象を抑えることができる。
上述したことは望ましい例であるが、基本的には任意の周波の正弦波加振を行えばよい。そして、加振時に、ペイロード部60に取付けられているDTG 204の出力信号と、球面軸受62付近に取り付けた加速度ピックアップ205の出力信号を、PC(パソコン)93に入力して、PC93によって以下に説明する算出式を用いて重心位置ズレを算出する。
以下、本手法における重心ズレ量の算出方法について具体的に説明する。
まず、ペイロード部60の重心ズレによって発生する回転の検出には、ペイロード部60に取り付けられているDTG121の出力信号(角速度データ)を用いる。DTG121は、角速度を検出するセンサ(DTG;Dynamically Tuned Gyro)であり、この場合には、図7に示す加振を行うことで生じる、ペイロード部60の回転動作の角速度を検出する。
この出力信号(角速度データ)を、図示の信号線や不図示のA/D変換器等を介してPC93に入力する。
PC93は、この角速度データを時系列に取得し、取得した角速度データを積分して時系列の角度データに変換する。そして、正弦波加振に応じて時系列的に変動する角度データより、その最大振幅値を取得し(角度データの最大値を取得する)、これをθunbalance[rad]とする。
また、球面軸受62付近には加速度ピックアップ122を装着する。加速度ピックアップ122は、ペイロード部60に入力される衝撃の加速度を計測する。この加速度データも図示の信号線や不図示のアンプやI/Oボード等を介してPC93に入力する。
PC93では、この加速度データを時系列に取得する。そして、時系列で取得した加速度データより(正弦波加振に応じて時系列的に変動する加速度データより)、その最大振幅値を取得し(加速度の最大値を取得する)、これをαinput[G]とする。
PC(パソコン)93は、後述する(3)式により重心位置ズレ量εを算出するが、ここで、上記EL軸/AZ軸に係る重心位置ズレ量算出の場合と同様に、(3)式によって算出できる理由について以下説明する。
まず、上記加速度最大値αinputから変位振幅値Xinput[m]を以下の式により算出できる。尚、上記正弦波加振を行うときの加振周波数をf[Hz]とする。
また、設計上或いは測定等で既知のペイロードの質量及び慣性モーメントをそれぞれMpayload[kg]、Ipayload[kg-m2]とする。
ここで、ペイロードの持つ重心のズレ量をε[m]として、これらのパラメータには、以下のような関係式がある。
また、加速度は変位の二階微分で表されるので、
となる。
これによって、球面軸受62における変位Xinputとペイロードの視軸振れθunbalanceとの関係は、
となる。
以上述べたように、加振によってθunbalance、αinputが得られれば、対象軸における重心ズレ量が、以下の(3)式により算出される。
このような測定をX軸/Y軸/Z軸の各軸毎に行うことで、各軸における重心のズレ量を算出すると、球面軸受中心を原点とした重心のズレ方向を示すベクトルが求まる。つまり、このベクトル位置に重心があることとなる。
上述してある通り、ここでは仮に、XYZ座標軸上において、AZ軸がZ軸、EL軸がY軸であるものとして説明すると、まず、図8(a)、(b)に示すように、Z軸が重力方向となるように、アウタジンバル10を組立て台101に設置する。そして、加振器71及び加振ジグ123によって、図8(a)ではY軸方向、図8(b)ではX軸方向に加振し、それぞれ、上記DTG121と加速度ピックアップ122とによって検出されるデータに基づく上記(3)式による重心ズレ量の算出を行う。
但し、図8(b)に示す測定の場合、ELシェルフロントカバー24とELシェルリアカバー25を外した状態にすれば、問題なく加振できるが、図8(a)に示す測定の場合、ELシェルセンターカバー41に邪魔される為、内側プレート53a、53bに加振できない。しかし、この問題は、加振ジグ123の形状を、図7に示す形状ではなく、他の形状にすれば解決できる。すなわち、特に図示しないが、例えば、ELシェルセンターカバー41を廻り込んで内側プレート53a、53bに接触できるような形状にすればよい。これは、以下の図8(c)に示す測定の場合も同様である。あるいは、ELシェルセンターカバー41も外した上体で測定してもよい。
更に、図8(c)に示すように、X軸が重力方向となるように(Z軸が水平方向となるように)、アウタジンバル10を組立て台101に設置する。そして、加振器71及び加振ジグ72によって、Y軸方向に加振し、上記DTG121と加速度ピックアップ122とによって検出されるデータに基づく重心ズレ量の算出を行う。
以上説明した動的マス・バランス測定手法によって、上記の通り、球面軸受中心を原点とした重心のズレ方向・ズレ量を示すベクトルを求めることによって、インナジンバルにおける重心調整を容易に行えるようになる。
重心調整方法自体は、従来通りでよい。すなわち、例えば、予め設計によってペイロード部等に錘取り付けネジを配置可能としておき(これに錘を載せる)、錘取り付けネジを用いて錘の位置や重さを微調整するものが知られている。そして、本手法によって上記の通り、球面軸受中心を原点とした重心のズレ方向・ズレ量が分かっているので、作業者は、上記錘取り付けネジ位置のどの位置にどの重さの錘をどのように配置すればいいか検討し易くなる。そして、検討して得た錘の配置に実際に錘を装着して、上記と同様の測定を実施し、重心ズレ量が規定する範囲に入るように錘の位置を微調整すればよい。
この様に、測定によって重心のズレ方向・ズレ量が分かるので(重心ズレ量を定量的に把握できる)、従来のように経験や勘に頼って行う方法に比べて、格段に、重心調整作業が行い易くなり且つ正確な調整が行えるようになる。
また、従来では、手で傾きや回転を与える方法(静的に重心のズレを観察する方法)を採っていたが、本手法では上記の通り、加振(動的な手法)を行う。既に述べた通り、そもそもの問題は、マス・バランスがくずれていると機体の振動等によって回転力が発生することであるのだから、本手法では、実際の状況に似た状態で、重心のズレを測定することができ、的確に重心ズレを算出できる。つまり、精度の高いマス・バランス調整が行える。
また、本手法を応用して、幾つか(多数の)周波数で加振することで、多数サンプル計測を行い、計測結果を平均化することで、目的とする変位量をより高いS/Nで計測できるようになる(「ロック・イン」計測ができ、測定S/Nを大きく取れる)。
図9は、上記PC93(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を示す図である。
同図に示すコンピュータ200は、CPU201、メモリ202、入力装置203、出力装置204、外部記憶装置205、媒体駆動装置206、ネットワーク接続装置207等を有し、これらがバス208に接続された構成となっている。同図に示す構成は一例であり、これに限るものではない。
CPU201は、当該コンピュータ200全体を制御する中央処理装置である。
メモリ202は、プログラム実行等の際に、外部記憶装置205(あるいは可搬型記録媒体209)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU201は、メモリ202に読み出したプログラム/データを用いて、上述した重心位置ズレ算出処理を実行する。
入力装置203は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等である。
出力装置204は、例えばディスプレイ、プリンタ等である。
外部記憶装置205は、例えば磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置等であり、上述した重心位置ズレ算出処理をCPU201で実行させる為のプログラム/データが格納されている。上記の通り、これらプログラム/データは、可搬型記録媒体209に格納されているものであってもよい。
媒体駆動装置206は、可搬型記録媒体209に記憶されているプログラム/データ等を読み出す。可搬型記録媒体209は、例えば、FD(フレキシブルディスク)、CD−ROM、メモリカード、DVD、光磁気ディスク等である。
ネットワーク接続装置207は、ネットワークに接続して、外部の情報処理装置とプログラム/データ等の送受信を可能にする構成である。
図10は、上記プログラムを記録した記録媒体、プログラムのダウンロードの一例を示す図である。
図示のように、上記重心位置ズレ算出処理を実現するプログラム/データを、該プログラム/データが記憶されている可搬型記録媒体209からコンピュータ200側に読み出して、メモリ202に格納し実行するものであってもよいし、また、上記プログラム/データは、ネットワーク接続装置207により接続しているネットワーク210(インターネット等)を介して、外部のサーバ220の記憶部221に記憶されているプログラム/データをダウンロードするものであってもよい。
また、本発明は、装置/方法に限らず、上記プログラム/データを格納した記録媒体(可搬型記録媒体209等)自体として構成することもできるし、上記プログラム自体として構成することもできる。
(付記1) AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるEL軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、
前記二軸ジンバルを、AZ軸が略重力方向となるように設置し、
加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記EL軸回転機構に対して略水平方向に与えると共に、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構によって支持され回転する回転体に設けられた角速度センサによって検出された角速度データとをコンピュータに入力し、
前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記回転体の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記回転体の前記EL軸に対する重心位置ズレ量を算出することを特徴とする重心位置ズレ算出方法。
(付記2) AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるAZ軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、
前記二軸ジンバルを、AZ軸が略水平方向となるように設置し、
加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記AZ軸回転機構に対して略水平方向に与えると共に、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構を支持するフレームに設けられた角速度センサによって検出された角速度データとをコンピュータに入力し、
前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記二軸ジンバルの質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記二軸ジンバルの前記AZ軸に対する重心位置ズレ量を算出することを特徴とする重心位置ズレ算出方法。
(付記3) 取り付け基部に対しAZ軸とEL軸の二軸で任意方向に回転可能な外側ジンバルと、該外側ジンバルの回転体内に防振機構を介して支持されるペイロード部とを有し、該ペイロード部が撮像装置の視軸を任意の方向に指向させる3軸支持部を備える構成の二重ジンバル機構における、前記3軸支持部に対する前記ペイロード部のマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、
X軸/Y軸/Z軸の3軸各々の方向毎に、加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記防振機構に対して与える毎に、
前記ペイロード部に設けられた角速度センサによって検出された角速度データと、前記3軸支持部付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データとをコンピュータに入力し、
前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記ペイロード部の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記ペイロード部の前記3軸支持部に対する重心位置ズレ量を算出することを特徴とする重心位置ズレ算出方法。
(付記4) 前記コンピュータは、前記正弦波加振に応じた時系列の前記加速度データ、角速度データを取得し、該時系列の加速度データから加速度最大値を求めると共に、該時系列の角速度データから時系列の角度データを求め、該時系列の角度データから角度最大値を求め、該求めた加速度最大値と角度最大値、及び前記質量と慣性モーメントとから、前記正弦波加振の周波数をf、重力加速度をgとして、
(慣性モーメント×角度最大値÷質量)×((2πf)2/加速度最大値×g)
によって、前記重心位置ズレ量を算出することを特徴とする付記1〜3の何れかに記載の重心位置ズレ算出方法。
(付記5) 前記任意の周波数を、前記防振機構の共振周波数とすることを特徴とする付記3記載の重心位置ズレ算出方法。
(付記6) AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるEL軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ測定システムであって、
AZ軸が重力方向となるように設置された前記二軸ジンバルの前記EL軸回転機構に対して略水平方向に任意の周波数の正弦波加振を与える加振装置と、
該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサと、
前記EL軸回転機構によって支持され回転する回転体に設けられた角速度センサと、
前記加振装置によって前記正弦波加振が行われたときに、前記加速度センサによって検出された加速度データと、前記角速度センサによって検出された角速度データとを入力し、該入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記回転体の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記回転体の前記EL軸に対する重心位置ズレ量を算出するコンピュータと、
を有することを特徴とする重心位置ズレ測定システム。
(付記7) AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるAZ軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ測定システムであって、
AZ軸が水平方向となるように設置された前記二軸ジンバルの前記AZ軸回転機構に対して略水平方向に任意の周波数の正弦波加振を与える加振装置と、
該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサと、
前記EL軸回転機構を支持するフレームに設けられた角速度センサと、
前記加振装置によって前記正弦波加振が行われたときに、前記加速度センサによって検出された加速度データと、前記角速度センサによって検出された角速度データとを入力し、該入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記二軸ジンバルの質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記二軸ジンバルの前記AZ軸に対する重心位置ズレ量を算出するコンピュータと、
を有することを特徴とする重心位置ズレ測定システム。
(付記8) 取り付け基部に対しAZ軸とEL軸の二軸で任意方向に回転可能な外側ジンバルと、該外側ジンバルの回転体内に防振機構を介して支持されるペイロード部とを有し、該ペイロード部が撮像装置の視軸を任意の方向に指向させる3軸支持部を備える構成の二重ジンバル機構における、前記3軸支持部に対する前記ペイロード部のマス・バランス調整の為の重心位置ズレ測定システムであって、
任意の周波数の正弦波加振を前記防振機構に対して与える加振装置と、
前記ペイロード部に設けられた角速度センサと、
前記3軸支持部付近に設けられた加速度センサと、
前記加振装置によって前記正弦波加振が行われたときに、前記加速度センサによって検出された加速度データと、前記角速度センサによって検出された角速度データとを入力し、該入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記ペイロード部の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記ペイロード部の前記3軸支持部に対する重心位置ズレ量を算出するコンピュータと、
を有することを特徴とする重心位置ズレ測定システム。
(付記9) 前記コンピュータは、前記正弦波加振に応じた時系列の前記加速度データ、角速度データを取得し、該時系列の加速度データから加速度最大値を求めると共に、該時系列の角速度データから時系列の角度データを求め、該時系列の角度データから角度最大値を求め、該求めた加速度最大値と角度最大値、及び前記質量と慣性モーメントとから、前記正弦波加振の周波数をf、重力加速度をgとして、
(慣性モーメント×角度最大値÷質量)×((2πf)2/加速度最大値×g)
によって、前記重心位置ズレ量を算出することを特徴とする付記6〜8の何れかに記載の重心位置ズレ算出方法。
(付記10) コンピュータに、
AZ軸が略重力方向となるように設置されたAZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルの前記EL軸回転機構に対して、加振装置によって略水平方向に任意の周波数の正弦波加振が与えられたときに、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構によって支持され回転する回転体に設けられた角速度センサによって検出された角速度データとを入力する機能と、
該記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記回転体の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記回転体の前記EL軸に対する重心位置ズレ量を算出する機能と、
を実現させる為のプログラム。
(付記11) コンピュータに、
AZ軸が略水平方向となるように設置されたAZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルの前記AZ軸回転機構に対して、加振装置によって略水平方向に任意の周波数の正弦波加振が与えられたときに、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構を支持するフレームに設けられた角速度センサによって検出された角速度データとを入力する機能と、
該入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記二軸ジンバルの質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記二軸ジンバルの前記AZ軸に対する重心位置ズレ量を算出する機能と、
を実現させる為のプログラム。
(付記12) コンピュータに、
取り付け基部に対しAZ軸とEL軸の二軸で任意方向に回転可能な外側ジンバルと、該外側ジンバルの回転体内に防振機構を介して支持されるペイロード部とを有し、該ペイロード部が撮像装置の視軸を任意の方向に指向させる3軸支持部を備える構成の二重ジンバル機構に対して、X軸/Y軸/Z軸の3軸各々の方向毎に、加振装置によって任意の周波数の正弦波加振が前記防振機構に対して与えられる毎に、前記ペイロード部に設けられた角速度センサによって検出された角速度データと、前記3軸支持部付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データとを入力する機能と、
該入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記ペイロード部の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記ペイロード部の前記3軸支持部に対する重心位置ズレ量を算出する機能と、
を実現させる為のプログラム。
本例の二軸ジンバルの重心ズレ測定手法/重心調整手法を適用できる2軸ジンバルの正面図である (a)、(b)は、二軸ジンバルの動的マス・バランス測定用の加振器のセッティング例を示す図である。 EL軸廻りのマス・バランス測定における加振方法を説明する為の図である。 二軸ジンバルのEL軸回りの重心位置ズレ測定システムの一例を示す図である。 AZ軸廻りのマス・バランス測定における加振方法を説明する為の図である。 (a)、(b)は、二軸ジンバルのAZ軸回りの重心位置ズレ測定システムの構成例を示す図である。 インナジンバルに係る重心位置ズレ計測方法/装置を説明する為の図である。 (a)〜(c)はXYZの3軸方向の測定の様子を示す図である。 PC(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を示す図である。 プログラムを記録した記録媒体、プログラムのダウンロードの一例を示す図である。 従来の二軸ジンバルの一例の構成図である。
符号の説明
2 取付基部
10 アウタジンバル
11 AZ回転機構
12 EL支持枠部材
12a 上部
12b 支持部
13 EL回転機構
20 EL組立体
21 EL回転軸
24 ELシェルフロントカバー
25 ELシェルリアカバー
31 カメラ
32 冷却器
33 検出器
40 EL組立体
50a 防振モジュール
50b 防振モジュール
51 エアダンパ
52 バネ付きストラット
53a、53b 内側プレート
54a、54b 外側プレート
60 ペイロード部
61 支柱
62 球面軸受
63 ペイロードフレーム
71 加振器
72 加振ジグ
73 土台
81 AZジンバル機体固定側
82 AZジンバル回転側
83 ELジンバル回転部
91 加速度ピックアップ
92 DTG-EL
93 PC(パソコン)
100 加振ジグ
101 組立て台
111 DTG-AZ
112 加速度ピックアップ
121 DTG
122 加速度ピックアップ
123 加振ジグ
200 コンピュータ
201 CPU
202 メモリ
203 入力装置
204 出力装置
205 外部記憶装置
206 媒体駆動装置
207 ネットワーク接続装置
208 バス
210 ネットワーク
220 外部のサーバ
221 記憶部

Claims (3)

  1. AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるEL軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、
    前記二軸ジンバルを、AZ軸が略重力方向となるように設置し、
    加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記EL軸回転機構に対して略水平方向に与えると共に、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構によって支持され回転する回転体に設けられた角速度センサによって検出された角速度データとをコンピュータに入力し、
    前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記回転体の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記回転体の前記EL軸に対する重心位置ズレ量を算出することを特徴とする重心位置ズレ算出方法。
  2. AZ軸回転機構とEL軸回転機構から成る二軸ジンバルにおけるAZ軸に対するマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、
    前記二軸ジンバルを、AZ軸が略水平方向となるように設置し、
    加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記AZ軸回転機構に対して略水平方向に与えると共に、該二軸ジンバルにおける加振点付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データと、前記EL軸回転機構を支持するフレームに設けられた角速度センサによって検出された角速度データとをコンピュータに入力し、
    前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記二軸ジンバルの質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記二軸ジンバルの前記AZ軸に対する重心位置ズレ量を算出することを特徴とする重心位置ズレ算出方法。
  3. 取り付け基部に対しAZ軸とEL軸の二軸で任意方向に回転可能な外側ジンバルと、該外側ジンバルの回転体内に防振機構を介して支持されるペイロード部とを有し、該ペイロード部が撮像装置の視軸を任意の方向に指向させる3軸支持部を備える構成の二重ジンバル機構における、前記3軸支持部に対する前記ペイロード部のマス・バランス調整の為の重心位置ズレ算出方法であって、
    X軸/Y軸/Z軸の3軸各々の方向毎に、加振装置によって任意の周波数の正弦波加振を前記防振機構に対して与える毎に、
    前記ペイロード部に設けられた角速度センサによって検出された角速度データと、前記3軸支持部付近に設けられた加速度センサによって検出された加速度データとをコンピュータに入力し、
    前記コンピュータは、前記入力する加速度データ、角速度データと、予め記憶されている前記ペイロード部の質量及び慣性モーメントとに基づいて、前記ペイロード部の前記3軸支持部に対する重心位置ズレ量を算出することを特徴とする重心位置ズレ算出方法。
JP2006096012A 2006-03-30 2006-03-30 二軸ジンバルの重心位置ズレ算出方法 Withdrawn JP2007271392A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006096012A JP2007271392A (ja) 2006-03-30 2006-03-30 二軸ジンバルの重心位置ズレ算出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006096012A JP2007271392A (ja) 2006-03-30 2006-03-30 二軸ジンバルの重心位置ズレ算出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007271392A true JP2007271392A (ja) 2007-10-18

Family

ID=38674351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006096012A Withdrawn JP2007271392A (ja) 2006-03-30 2006-03-30 二軸ジンバルの重心位置ズレ算出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007271392A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8908090B2 (en) 2013-03-15 2014-12-09 Freefly Systems, Inc. Method for enabling manual adjustment of a pointing direction of an actively stabilized camera
KR101526466B1 (ko) * 2014-03-06 2015-06-09 국방과학연구소 제한된 범위의 회전 구동이 가능한 2축 짐벌 시스템
KR101533382B1 (ko) * 2014-12-12 2015-07-02 엘아이지넥스원 주식회사 2축 짐벌 구동 장치의 무게 중심 측정 조립 시스템
KR101533383B1 (ko) * 2014-12-12 2015-07-09 엘아이지넥스원 주식회사 2축 짐벌 구동 장치의 무게 중심 측정 조립 방법
KR101570091B1 (ko) 2015-05-15 2015-11-27 엘아이지넥스원 주식회사 광학 자이로의 회전 광학계 정렬 시스템 및 방법
EP3093619A1 (en) * 2015-05-05 2016-11-16 Goodrich Corporation Multi-axis center of mass balancing system for an optical gimbal assembly guided by inertial measurement
JP2017067878A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 日本電産サンキョー株式会社 撮像装置
US9900511B2 (en) 2015-04-10 2018-02-20 Freefly Systems, Inc. Method, system, and device for controlling a stabilized camera remotely
CN112596330A (zh) * 2020-12-28 2021-04-02 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种空间遥感器静定重力卸载装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8938161B2 (en) 2013-03-15 2015-01-20 Freefly Systems, Inc. Method and system for enabling pointing control of an actively stabilized camera
US10298846B2 (en) 2013-03-15 2019-05-21 Freefly Systems, Inc. Method and system for enabling pointing control of an actively stabilized camera
US8908090B2 (en) 2013-03-15 2014-12-09 Freefly Systems, Inc. Method for enabling manual adjustment of a pointing direction of an actively stabilized camera
KR101526466B1 (ko) * 2014-03-06 2015-06-09 국방과학연구소 제한된 범위의 회전 구동이 가능한 2축 짐벌 시스템
KR101533382B1 (ko) * 2014-12-12 2015-07-02 엘아이지넥스원 주식회사 2축 짐벌 구동 장치의 무게 중심 측정 조립 시스템
KR101533383B1 (ko) * 2014-12-12 2015-07-09 엘아이지넥스원 주식회사 2축 짐벌 구동 장치의 무게 중심 측정 조립 방법
US9900511B2 (en) 2015-04-10 2018-02-20 Freefly Systems, Inc. Method, system, and device for controlling a stabilized camera remotely
EP3093619A1 (en) * 2015-05-05 2016-11-16 Goodrich Corporation Multi-axis center of mass balancing system for an optical gimbal assembly guided by inertial measurement
US10015481B2 (en) 2015-05-05 2018-07-03 Goodrich Corporation Multi-axis center of mass balancing system for an optical gimbal assembly guided by inertial measurement
KR101570091B1 (ko) 2015-05-15 2015-11-27 엘아이지넥스원 주식회사 광학 자이로의 회전 광학계 정렬 시스템 및 방법
JP2017067878A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 日本電産サンキョー株式会社 撮像装置
CN112596330A (zh) * 2020-12-28 2021-04-02 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种空间遥感器静定重力卸载装置
CN112596330B (zh) * 2020-12-28 2021-10-08 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种空间遥感器静定重力卸载装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007271392A (ja) 二軸ジンバルの重心位置ズレ算出方法
US9091606B2 (en) System and method for assessing the performance of an attitude control system for small satellites
KR101162975B1 (ko) 무게 중심 및 관성 모멘트 측정장치 및 이를 이용한 무게 중심 및 관성 모멘트의 측정방법
US9733151B2 (en) System and method for accelerating a device
KR101708084B1 (ko) 선형 및 회전형 진동 부재를 포함하는 이중축 내충격 회전 속도 센서
CN102459946B (zh) 主动式隔振阻尼系统
US9869551B2 (en) Inertial angular sensor of balanced MEMS type and method for balancing such a sensor
JP2011213313A (ja) 宇宙機運動シミュレータ
JP2017508109A (ja) プラットフォーム安定化システム
JP2012519269A (ja) x,yおよび/またはz軸周りの回転運動を検出するためのMEMSジャイロスコープ
WO2003089878A1 (en) Quadrature compensation technique for vibrating gyroscopes
CN107872180A (zh) 一种检测电机转子位置的方法、装置、电子设备及无人飞行器
JP2017009295A (ja) 遠心力載荷装置用3次元6自由度振動台装置
JP2012503761A (ja) 角速度センサ装置のための連結構造、角速度センサ装置及び製造方法
JP4822337B2 (ja) 建築構造物の診断方法
US7263897B2 (en) Three-axis motion table
Doniselli et al. Measuring the inertia tensor of vehicles
JP2001508537A (ja) ソリッドステート多軸ジャイロスコープ
WO2013141228A1 (ja) 振動低減装置
RU2256880C1 (ru) Способ комплексных испытаний бесплатформенных инерциальных измерительных блоков на основе микромеханических гироскопов и акселерометров и устройство для его осуществления
JP5697149B2 (ja) 加速度センサ特性評価方法及びプログラム
JP2009245030A (ja) ペイロード制御装置
US9157928B2 (en) Microelectronic device testing apparatus and method
JP2006084455A (ja) 角速度センサ検査装置
JP4856426B2 (ja) 微小構造体の検査装置、及び微小構造体の検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090602