JP2007270746A - 可変翼を有する垂直軸形風水車 - Google Patents

可変翼を有する垂直軸形風水車 Download PDF

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和寛 柳平
Katsuyuki Suzuki
勝行 鈴木
Minoru Muto
實 武藤
Mitsuhiro Shiono
光弘 塩野
Kazuhisa Naoi
和久 直井
Yoichiro Nakao
洋一郎 中尾
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Abstract

【課題】垂直型風車翼の一部を可動として、広範囲の風速域で風車を効率よく回すことができると共に風車の起動を容易にして、発電効率の高い風力発電用の風車を提供することである。
【解決手段】翼本体の少なくとも一部に可動可能部材を有し、微風時(周速比1程度以下、レイノルズ数が50,000〜100,000未満)では翼形状を抗力型に保ち、風速が増加(周速比1程度以上レイノルズ数が100,000以上)すると翼形状が揚力型に可変できる翼構造を有することを特徴とする垂直軸型風車。
【選択図】図6

Description

本発明は、可変翼を有する垂直軸形風水車に関し、特に微風下から強風下に亘る広範囲の条件下で優れた空力特性を示す垂直軸形風車に関する。この風水車は、風力発電のために効果的に使用することができ、また、潮力発電用若しくは汐力発電用又は河川の低落差発電用に用いることが可能である。
潮力発電または特に風力発電に使用される風水車(風力発電装置または潮力発電装置)としては、流体の向きに対して垂直方向に設けた回転軸を利用するもの(垂直軸形風車)と、水平方向に設けた回転軸を利用するもの(水平軸形風車)とがある。そして、垂直軸形としては、ダリウス型、サボニウス型、パドル型、直線翼型(ジャイロミル)などが知られ、一方、水平軸形としては、プロペラ型、2枚羽根風水車、セルウイング型、オランダ型、アメリカ型多羽根風水車などが知られており、発電用としては、主にプロペラ型、ダリウス型が用いられている。
これらのうち、実用化されている発電用風車の多くがプロペラ型の水平軸形風車である。一方、垂直軸形風車は、水平軸形風車と比べて、電機などの重量物を地上に設置でき、ブレード製造がプロペラ形に比べ簡単であり、翼の回転に伴う騒音が少なく、風向に依存しない無指向性である等の利点があるので、一般の家屋の屋根や集合住宅の屋上等に設置される比較的小型かつ簡便な風力発電装置としては、構造が簡単で風向き変化に依存しない垂直軸形のものが有利である。しかし風車の自起動性が乏しいという短所があり水平軸形に比べて研究例があまり多くない。東海大学の関教授ら(非特許文献1の「関他:垂直軸風車翼型の空気力学的研究,日本太陽エネルギー学会,Vol16,No3,1990」)により直線翼風車の理論解析や実験など報告され、また、翼回転時の空気抵抗を少なくするため、揚力が得られない回転位置の翼の後縁の回転軌跡(翼の回転軌跡の通過幅)を小さくするように、翼の水平断面形状(特に最大幅)について、中心線を基準にして前縁側で下側に凸、後縁側で上側に凸となるような正弦波状に形成して、翼の後縁の軌跡拡大を避けると共に、揚力を得るべき回転位置で、後縁が短くなったことによる揚力の不足分を、翼の前縁を肉厚にすることにより大きな揚力を得るようにしたTWT翼(Tokai University Wing Section)が提案されている程度である。風車翼枚数が風車特性に与える影響に関する報告や円弧翼を用いた風車の特性についての報告は少ない。
図1に示されるように、揚力を利用した垂直軸形車であるダリウス型においては、「翼の回転面積に対する全翼面積の比」で定義されるソリディティ(σ)、即ち、
Figure 2007270746
で定義(ここで、Cは翼のそり線(キャンバー線)の長さ、nは翼枚数、rは風水車半径を、それぞれ表わす)されるソリディティ(Solidity;(σ))は、タービンの性能を表す係数であるが、風水車、特に風車の場合、ソリディティ(σ)の値が一般に低速高トルク用途の風車では約0.8と大きく、高速低トルク用途の風車になるにつれ約0.02と小さい値となっている(非特許文献2の木方靖二,塩野光弘,鈴木勝行;「ダリウス形水車とMHDによる潮流発電の検討」,電気学会新・省エネルギー研究会資料,ESC-91−8,pp.67−75(1991-8), 非特許文献3の塩野光弘,鈴木勝行,木方靖二;「潮流発電用ダリウス形水車の特性」,電気学会新・省エネルギー研究会資料,ESC-96−1,pp.37−45(1996-1), 非特許文献4の塩野光弘,鈴木勝行,木方靖二;「潮流発電に用いるダリウス形水車の特性」,電学論B(電力・エネルギー部門誌)、Vol,118,No.7/8,(1998)),非特許文献5の清水幸丸「自然エネルギー利用学」、パワー社、p90(1993))。ソリディティ(σ)は水車の寸法、形状、翼枚数の影響を表す目安の一つであり、風水車特性上重要なパラメータである。
ここで、同図に示されるように、ダリウス型風車(この図には3枚翼のものが示されているが、無論、これは1例であって、翼の枚数はこれに限られるものでない)は、揚力型であるため、翼の周速度は、向う流体の流速よりも速い。また、流向に関係なく一方向に回転する特徴を有するため、時刻、季節によって流向が変化する流体を用いた発電に適したものといえる。
これは、作用流体の向きに対して垂直方向に設けた回転軸と、この回転軸を中心にして回転軸とほぼ平行(すなわち、作用流体の向き例えば風向きに対して垂直方向)に設けた複数の翼と、回転軸端部に連結する発電機を具備し、作用流体からの力を複数の直線翼に受けると直線翼のそれぞれの揚力で回転軸を回転させる構造のものであり、ダリウス型タービンは元来風車として開発されたものである。
また、同図に示されるように、ダリウス型風車の翼は、大別するとキャンバー線(そり線;翼の外面と内面の間の平均線)が直線の翼形状の直線翼、及び、回転円弧に沿って湾曲している円弧翼があるが、従来の垂直軸形風車は、その水平断面形状が航空機に用いられている翼と同様、水平断面形状が略涙的形状で直線翼のものが基本形であり、このような対称形の翼は、進行方向の前縁側肉厚翼端が迎え角を増す形状であり前方からの風により揚力を生じる形状である。そして、回転軸を中心にして翼を取り付けた場合、この対称形の翼断面の空力中心は、肉厚の翼先端から翼のキャンバー線(中心線)の長さの約25%付近の位置にある。そり線は、ダリウス型車の使用実態を考慮し所望により変更設計することができる。また、ダリウス型風車の翼においては、同図に示されるように、翼の揚力の1指標としてのアスペクト比(Λ)は、翼面積(S)と翼幅(b)の2乗の比であり(Λ=b/S)、翼形状が矩形であるときは翼面積(S)が翼弦長(L)に比例するから翼弦長(L)翼幅(b)の比(Λ=b/L)である。翼幅(b)の両端側面付近では、本来負圧(揚力)発生因となるべき流体の流れが負圧を減じるように乱されて、その分、揚力が低下するので、アスペクト比(Λ)は、翼の揚力の重要な1指標であり得る。
風力発電用に用いられる垂直軸形風車には抗力型と揚力型があり、その特徴として、抗力型は風車翼の周速比(翼端速度/風速)が1以上になると風車をそれ以上に回すモーメントが発生せず、風速が上がってもそれ以上の回転数を得ることができず発電効率が悪いという問題がある。一方揚力型は風速比1以上では風車の空力特性が良くなり風車を効率よく回すことができるが、周速比が1以下では風車の空力特性が悪くなり風車を回すモーメントが小さくなる。また起動モーメントが小さく停止状態からの起動が非常に困難であり、また風車の回転数増加割合が低くい(回転が始まってもなかなか回転数が増加しない)という問題がある。
また、回転円周上の取り付け角度によりトルク等が大きく変化することが報告(非特許文献6の村田進・三宅裕・津川卓司:「高速形横流タービンの解析」、機械学会論文誌B、Vol. 48,No.429(1982-5))されており、図1(A)に示されるように、トルク等に取り付け角度の影響がないような真のそり線を水車の回転円周上に合わせた水車翼形状が基本形であるが、所望により設計を変更することができる。
例えば、特許文献1の特開昭54−153944号公報には、図2に示されるように、車軸(61)に翼固定板(62)が取り付けられ、該翼固定板(62)の間に、湾曲した翼(ブレード)(63)が車軸(61)に対して迎角0度で取り付けられた垂直軸形風車が記載されているが、この技術は、補助翼の採用について考慮するものではない。
特許文献2の特開2002−221143号公報には、図3(A)に示されるように、前記空力中心Fcの取付角(空力中心Fcを通る対称翼30の中心線と、空力中心Fcにおける回転円周の接線と、が成す角度)は風車の回転効率が最良となるように、対称翼30の中心線と回転円周の接線とが一致する取付角0度に取付られており、また、低風速時に空気力が多く得られるように、対称翼を相似形状のままスケールアップし大きな対称翼を取り付けることも実施されている。
同図3(A)に示されるように、空力中心Fcの位置では、翼の回転方向が回転軌道Rの接線になって回転効率が良い状態になっているが、翼後部(30b)の位置や翼後端(30c)の位置では、翼の回転による相対風向きが後端に行くほど回転軌道Rの円周から離れていき、空気抵抗が発生して回転効率を悪化させ、すなわち、翼(30)を回転させたときに翼後端(30c)が通過する部分の断面積PSは翼(30)が直進する場合の断面積Dsに比して大きくなり(Ps>Ds)、後端に行くほど回転時の空気抵抗が大きくなり、翼が大きい分だけ回転効率が悪化する点を回避するため、同図3(B)に示されるように、前記翼の水平断面形状を、翼が回転する際に翼が描く軌跡の通過幅と翼の水平断面形状の最大幅とが等しくなるように湾曲した非対称形状の水平断面形状に形成することが記載されているが、この特許文献2記載の技術も、補助翼について考慮するものではない。
また、垂直軸形と同型のロータを用いた潮流発電用垂直軸形水車では直線翼より円弧翼の方が高い水車効率が得られるとの報告(特許文献3の特開2000−265936号公報、特許文献4の特開2003−312586号公報、非特許文献7の「木方他:来島海峡におけるダリウス型水車による潮流発電,電気学会論文誌D,Vol,1112−D,No6,1992」)がある。
特許文献5の特開平2−74198号公報には、自起動性と強風時の出力効率との双方を満たすための対策として、自然エネルギーにより回転される誘導発電機の励磁周波数を変え、同期速度を変更しまた誘導発電機のすべりを調節する可変電圧−可変周波数型インバータを用いることが記載されている。しかし、このような可変電圧−可変周波数型インバータの組み込みは、装置を複雑化し、製造コストを上昇させる。
特許文献6の特開2001−132615号公報には、風車の翼(ブレード)の空洞内に、それぞれ、翼先端に向って出退自在に内蔵された補助ブレードを備え、低風速域で、翼から外方向に突出して、揚力を増して回転トルクを増大され、高風速域で、翼(の空洞内に縮退、収納されるようにした風車が記載されているが、この風車は、水平軸形のプロペラ型のものであって、ダリウス型のものではない。
特許文献7の特許第3451085号公報には、図4に示されるように、4枚の翼それぞれを、1枚構造の薄板羽状の素材が流線形の翼型に曲げて形成し、形成されたそれぞれのブレード(2)(2)(2)(2)の一部、即ち翼弦に対して回転軸側の前縁より35%〜45%の間の位置から後縁に亘って切り除かれたブレード(2)内に、断面コの字型のくぼみのための支持枠(3)を設けることにより、同図(C)にて示されるように、(A2)矢印方向からの風に対して、周速比1以下の低風速域では、空気抵抗によって回転モーメントが生じ、(A1)矢印方向からの風を受けるブレード(2)に発生する揚力の回転分力(L1)と相加されて回転することにより、低レイノルズ数で高い揚力係数になるようにした風車が記載されているが、しかし、この風車における断面コの字型の支持枠(3)は、可動性のものではない。
尤も、自然エネルギーの変動は激しいので、出力周波数変化を含む発生電力の変動は、いずれのタイプの風水車を用いたときにも生じ得る。ただ、重要な傾向として、以下の具体的な説明から推測できるように、一般的に微風時に出力効率が高い構造と、強風時に出力効率が高い構造とはトレードオフの関係にありがちであり、また、微風時の風車の自起動性と強風時の出力効率との関係もトレードオフになりがちであり、いずれかに重点を置いた設計であると、他方が満足なものでない傾向にあるのは否めない。また、風車と水車とでは、レイノルズ数が大きく異なる点にも留意する必要がある。
特開昭54−153944号公報 特開2002−221143号公報 特開2000−265936号公報 特開2003−312586号公報 特開平2−74198号公報 特開2001−132615号公報 特許第3451085号公報 「関他:垂直軸風車翼型の空気力学的研究,日本太陽エネルギー学会,Vol16,No3,1990」 木方靖二,塩野光弘,鈴木勝行;「ダリウス形水車とMHDによる潮流発電の検討」,電気学会新・省エネルギー研究会資料,ESC-91−8,pp.67−75(1991-8) 塩野光弘,鈴木勝行,木方靖二;「潮流発電用ダリウス形水車の特性」,電気学会新・省エネルギー研究会資料,ESC-96−1,pp.37−45(1996-1) 塩野光弘,鈴木勝行,木方靖二;「潮流発電に用いるダリウス形水車の特性」,電学論B(電力・エネルギー部門誌)、Vol,118,No.7/8,(1998) 清水幸丸「自然エネルギー利用学」、パワー社、p90(1993) 村田進・三宅裕・津川卓司:「高速形横流タービンの解析」、機械学会論文誌B、Vol. 48,No.429(1982-5) 「木方他:来島海峡におけるダリウス形水車による潮流発電,電気学会論文誌D,Vol,1112−D,No6,1992」
本発明の目的は、上記従来技術の現状に鑑みて、垂直軸形風水車翼(以下、本明細書では「ダリウス型風車翼」、「ダリウス型車」などということがある)の一部を可動として前記問題点を解決し、広範囲の風速域、汐流速度域で風水車を効率よく回すことができると共に風水車の起動を容易にして、発電効率の高い風水力発電用の風水車を提供することにある。
本発明者らは、翼の一部分を可変に形成し、微風時、低汐流速度域(ここで、「微風」「低汐流速度」とは周速比1程度以下、レイノルズ数が50,000〜100,000未満を意味する)では翼形状を抗力型に保ち、風速が増加(周速比1程度以上レイノルズ数が100,000以上)すると翼形状が揚力型に可変できる翼構造として、微風でも発電可能とすることにより上記目的が円滑に達成できることを見出し、検討を重ねて本発明を開発するに至った。
即ち、上記課題は、本発明の(1)〜(10)の垂直軸形風水車によって解決される。
(1)「翼本体の少なくとも一部に可動部材を有し、微風時(周速比1程度以下,レイノルズ数が50,000〜100,000未満)では翼形状を抗力型に保ち、風速が増加(周速比1程度以上レイノルズ数が100,000以上)すると翼形状が揚力型に可変できる翼構造を有することを特徴とする垂直軸形風水車」;
(2)「前記可動部材は、翼の背面(外側面)又は腹面(内側面)に枢軸止めされ、少なくとも部分的に軸回動し、ホームポジションから起立して翼形状を抗力型に保ち、ホームポジションに伏倒されて揚力型になるフラッパー状のものであることを特徴とする前記第(1)項に記載の垂直軸形風水車」;
(3)「前記可動部材は、遠心力により、ホームポジションに伏倒されるものであることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の垂直軸形風水車」;
(4)「前記可動部材は、前記翼本体の後部分に位置する可動翼であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載の垂直軸形風水車」;
(5)「前記翼本体は、前記可動部材を収容する凹部を有するものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載の垂直軸形風水車」;
(6)「前記可動部材は、翼の背面(外側面)又は腹面(内側面)を構成する板状部材であり、相手の腹面部材(内側面部材)又は背面部材(外側面部材)から離間及び近接するように枢軸されたものであることを特徴とする前記第(1)項に記載の垂直軸形風水車」;
(7)「前記可動部材は、板状の腹面部材(内側面部材)と背面部材(外側面部材)との間に架設され、該腹面部材(内側面部材)と背面部材(外側面部材)の間の凹部間隙を伸縮させ得るものであることを特徴とする前記第(1)項に記載の垂直軸形風水車」;
(8)「前記可動部材又は前記翼本体に付勢部材を有し、該付勢部材は、風力に応じて付勢強度の異なる他の付勢部材と取替自在なものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれか1に記載の垂直軸形風水車」;
(9)「前記可動部材又は前記翼本体に付勢部材を有し、該付勢部材は、風力により、付勢強度を調節可能なものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれか1に記載の垂直軸形風水車」;
(10)「前記翼本体を2枚乃至6枚有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれか1に記載の垂直軸形風水車」により達成される。
以下の詳細且つ具体的な記載から明らかなように、本発明によれば、垂直軸形型風水車翼(ダリウス型風車翼)の一部を可動として、起動性、効率を改善し、広範囲の風速域、汐流速度域で風水車を効率よく回すことができると共に風水車の起動を容易にして、発電効率の高い風力発電用の風車、潮力発電用若しくは汐力発電用又は河川の低落差発電用の水車が提供されるという極めて優れた効果が発揮され、その産業上の有用性は甚大である。
[本発明の基本的技術思想]
図5に本発明における原点、基本的な考え方の概要を示す。同図(A)は風水車を上面より見た平面図の翼部で切断した断面図であり、翼はそのそれぞれの端部を2枚の翼支持板に固定支持され、翼支持板は中心軸に固定されているので中心軸は翼の回転と共に回転する。同図(B)は翼部のみ表している。
翼の一部は可動部材としての揺動可能なフラッパーで構成されており、このフラッパーは静止状態においては、翼本体に設けられたフラッパー開放機構により翼外側(風水車回転中心方向)に開いた状態にセットされている。このように、本発明の垂直軸形風水車は、翼本体の少なくとも一部に可動可能部材を有し、微風時、低(潮)汐流速度時(周速比1程度以下,レイノルズ数が50,000〜100,000未満)では翼形状を抗力型に保ち、風速、(潮)汐流速が増加(周速比1程度以上レイノルズ数が100,000以上)すると翼形状が揚力型に可変できる翼構造を有することを特徴とする。
風車である場合について説明すると、風車停止状態に微風を受けた風車は、同図(A)のように抗力型風車の状態で回すモーメントが発生し起動、風速の増加と共に回転が増加する。さらに風車の回転が増加して周速比が1程度以上になると、同図(B)のようにフラッパーは、発生した遠心力で開放機構の押圧を押しのけ翼本体に密着し揚力型風車の状態となり、空力特性が良くなり風車を効率よく回す。
フラッパーの開放状態(起立状態)は、フラッパー開放機構のフラッパー押圧強さの設定、風車回転数、フラッパー重量、フラッパー形状、フラッパーの風流方向に対する回転位置で決まる。
同図(A)のポジション(1)でフラッパーは開放機構の押圧で開かされると共に風流の風圧によっても開かされる方向に力を受けている、と同時にフラッパーに発生する遠心力で閉られる方向に力を受けている。しかしフラッパーを開放しようとしている力の方が閉じようとしている力より強いのでフラッパーは全開の状態である。これがポジション(2)の位置まで回転すると風流の風圧はポジション(1)とは逆にフラッパーを閉じる方向に働きフラッパーを開かせようとする力は減り開放機構のフラッパー押圧設定によってはフラッパーはやや閉じる場合もある。さらに回転してポジション(3)の位置(このようなフラッパーの位置、姿勢状態を、便宜上「ホームポジション」というが、同図では、フラッパーを視認し易く表示するため、僅かに起立した状態で描かれている)にくると、風流はポジション(2)の位置と同様にフラッパーを閉じよう(伏倒しよう)と働くが、フラッパーにあたる角度の相違でポジション(2)よりその影響は少ない。またこの時フラッパーがやや閉じた状態であれば風流に対する抵抗が減り、回転力を減少させる力の程度を少なくでき望ましい。ポジション(4)でフラッパーは開放機構の押圧で全開状態となっている。
風速が増加し風車の回転が増加すると(高速回転)、同図(B)のごとくフラッパーに働く遠心力がフラッパーを開放(起立)しようとする力に打ち勝ち、どのポジションでもフラッパーは翼本体に密着し揚力型の風車となって回転する。
フラッパーの先端部(フラッパー回転軸と逆方向)およびその近傍がフラッパーの他の部分に比べ比重の大きな状態で造られておれば(比重の大きな物質で構成されたり、その部分に比重の大きな物体が埋め込まれている)、フラッパーは、例えば遠心力等により容易にフラッパー回転軸を中心に回転、閉じやすくなる。
[具体例1]
図6に本発明の具体例1を示す。図(A)下部の図は、支持板に取り付けられた翼部の側面図であり、上部の図は側面図(ア)−(ア)部を断面した平面図である。
翼本体はその両端をそれぞれ2枚の翼支持板にねじで固定されると共に可動部材の1例としてのフラッパーのためのフラッパー軸が貫通されており、このフラッパー軸はその両端が翼支持板にナットで固定されている。また翼本体にはフラッパー収納可能な凹部が設けられ、フラッパーはこの部分でフラッパー軸を中心に揺動可能にセットされていて、翼本体にねじで固定された付勢部材の1例としての板バネで外側に押圧、開放されている。本発明における付勢部材は、無論、板バネやコイルバネのようなバネ部材に限られず、各種の弾性部材(例えばゴム)、又はその他を用いることができるが、そのような付勢部材の選択は当業者にとって容易であろう。
フラッパーの全開放程度は、フラッパーのフラッパー軸近傍の平面部が、翼本体凹部の平面に当接することにより決まるので、この部分の形状を変えることで全開放程度を任意に設定することができる。なおフラッパーには前記板バネ固定用のねじ頭部が収まる凹部が形成されているので、同図(B)のごとく風速が増加、風車回転増加による遠心力増大によりフラッパーは翼本体凹部に入り翼本体と一体となり、翼の外周部は設定した揚力型翼形状を構成することができる。
このように、本発明の好ましい1態様によれば、可動部材を、翼の背面(外側面)又は腹面(内側面)を構成する板状部材であり、相手の腹面部材(内側面部材)又は背面部材(外側面部材)から離間及び近接するように枢軸されたものとすることができる。
この図に示される例の風車の場合、フラッパーは板バネに当接、この板バネが翼本体に当接することによりフラッパーの閉鎖形状が規定されているが、これに限らずフラッパーに板バネ収容凹部を大きく設け、フラッパーを直接翼本体に当接させて閉鎖形状を規定してもよい。
板バネやコイルバネ等の付勢部材は、可動部材又は翼本体に容易に取替自在なものであることができ、風力に応じて、付勢強度の異なる他の付勢部材(スペア)と取り替えられるものであることが、必須ではないが、より好ましい。または、付勢部材は、風力により、付勢強度を調節可能なものであることが、必須ではないが、より好ましい。このような態様は、厚さの異なるスペーサの使用や、歪性度調節用螺子部材の採用等、当業者にとっては容易なはずである。水車の場合も同様である。
翼本体やフラッパーはガラスやカーボン繊維で強化された合成樹脂(GFRP、CFRP)で形成され、軽量、高強度にできている。板バネはNi−Ti合金の超弾性材料で造られており長期使用によるバネのへたりを防止している。このバネはフラッパーの幅方向の全域になくてもよく、部分的に数カ所設けるだけでもよい。
[具体例2]
図7及び図8は具体例2を示す。この例は具体例1の変形で、板バネがフラッパーを全開するまで押していないものであると共に、フラッパーを2箇所に設けたものである。
同図(A)のように板バネがフラッパーを全開させていない状態でも、図5のポジション(1)の状態のように風流が翼後部より流れる状況の場合には、その風力でフラッパーは(B)図のように全開となり大きな回すモーメントを得ることができる。翼の回転位置が変わりさらに90度あるいは180度回転した状態においては、フラッパーは風流の力により閉じやすくなっているから具体例1の場合より大きく閉じるので、回転抵抗が例1の場合よりも小さくなる。
[具体例3]
図9は具体例3を示す。この具体例は例1の板バネをねじりコイルばねにしたものであり、フラッパーは4箇所設けられている。この例においては、図示してないが、コイルばねの一端を支持する座部材をスライド可能に止めて、コイルばねの巻き具合を加減し、コイルばねの付勢力を調節可能とすることができる。
[具体例4]
図10は具体例4を示す。この図は翼本体平面の可動部材(フラッパー部)を含む位置を断面したものであり、翼幅全体または翼幅の一部分における翼後部がフラッパー(可動翼)となっているものである。可動翼の動作範囲は、可動翼の可動翼軸近傍の平面部が翼本体の平面部と当接することにより決まり、具体例1と同様にその平面部の位置や形状を変更することにより、可動翼の可動範囲を変えることができる。
翼本体に設けられた穴のなかには、ピストン状の軸(駆動軸)が圧縮コイルばねと共に収納されており、駆動軸の細くなった一方の軸部は翼本体に設けられた穴を貫通して外に突出可能となっており、細くなった他方の軸部は圧縮コイルばねを保持しているので、その圧縮コイルばねにより前記駆動軸は常に翼本体外部方向に押されている。これにより駆動軸の、翼本体の穴に貫通した先端部が前記可動翼の動作範囲を制限する平面部を押すので、風車の停止状態において可動翼は他方の平面部が翼本体平面部に当接して、同図(A)のごとく風車回転中心方向に押し曲げられた状態になるので、翼は抗力型の翼形状となっている。
風速が増加して風車の回転が増加すると、可動翼は遠心力により可動翼軸を中心に回転し、駆動軸端が当接している平面部が翼本体の対向する平面部と当接して、翼は揚力型の翼形状になる。
[具体例5]
図11は具体例5を示す。この例は例4の可動翼押圧手段をコイルばねからガススプリングに変更したものである。
このように、可動部材は、翼本体の後部分に位置する可動翼であることができる。
[具体例6]
図12は具体例6を示す。この例はフラッパー(補助翼)が翼本体内を摺動可能に構成したものである。翼本体には補助翼が勘合、翼内側壁後方に向けて斜め後方に摺動可能な穴が設けられており、その内部には翼形状部を具えた補助翼とそれを押圧する圧縮コイルばねが挿入され、補助翼は前記翼本体の勘合穴と勘合状態にあり、停止時には補助翼の先端が翼形状を成した補助翼の一部が翼本体より風車回転中心側に突出した状態となる。また前記勘合穴の補助翼側と反対側の部分には、外周部が翼形状の一部を成す蓋が設けられ、穴を塞ぐと共に圧縮コイルばねのストッパーの役割をしている。
風速が増加して風車の回転数が増加するとともに、補助翼には遠心力による風車外側方向の力が増加し、補助翼は圧縮コイルばねを縮めて翼本体内部に入っていくので補助翼の翼本体からの突出量は風車回転の増加と共に減少していく。さらに風車の回転が増加すると、最終的に補助翼の突出部とは反対側の端面が前記蓋の凸部に当接して止まり、翼は揚力型の形状になる。
[具体例7]
図13は具体例7を示す。この例は具体例1のフラッパー軸を翼前部に設けフラッパーを大きくしたものであり、具体例1に比べ風流に対する翼前部と後部からの抗力差が大きくなる(よりくさび形形状となる)ので、例1より大きな回すモーメントが得られる。
[具体例8]
図14は具体例8を示す。この例は例7の翼(翼本体及びフラッパー)をアルミニウム等の金属板を成形して構成したもので、金属板で翼外周形状を形成し翼内部は空洞となっている。翼本体は接着や溶接により翼支持板と一体化されて風車を回転させる。この翼は金属板に限らずプラスチックで形成してもよく、内部が空洞であるので風車の軽量化が可能となり、風車の駆動を容易にする。
本図でフラッパーの幅は翼本体の幅と同じになっているが、これに限らず幅の短いものであってもかまわないし、その数は複数でもよい。
このように、本発明においては、可動部材を、翼の背面(外側面)又は腹面(内側面)を構成する板状部材とし、相手の腹面部材(内側面部材)又は背面部材(外側面部材)から離間及び近接するように枢軸されたものとすることができ、また、板状の腹面部材(内側面部材)と背面部材(外側面部材)との間に架設され、該腹面部材(内側面部材)と背面部材(外側面部材)の間の凹部間隙を伸縮させ得るものとすることができる。
[運転試験例]
図15、図16には、参考として、図5,6に示される具体例1の風水車と同形で、但しフラッパーを具備しない比較のための水風車を、風車として用いることを想定し或る前提下でシュミレーションしたときの負荷トルク特性(各種流速におけるトルク係数のレイノルズ数依存特性)、実試験結果としての負荷トルク特性を、それぞれ示す。
[効果の詳細例]
両図に示される特性比較から、比較水車の場合は流速が低くしたがって低レイノルズ数のときは、起動性に問題があるが、これに対して、本発明のダリウス車は、流速が低くしたがって低レイノルズ数の場合であっても、問題なく起動(回転)することが分かる。
ここで、念のため、トルク係数について説明すると、図17にて示されるように、ダリウス型風水車の動作について、単純に2次元として考え、翼1枚が半径(r)の円周上の任意の位置にある時、流速(V)と翼の周速度(U)の関係を示すと同図のようになる。 翼に対する流体の流れ(W)(相対速度)は、同図のように(V)と(U)の合成となる。ダリウス車の回転位置を(θ)とすると、相対速度(W)、迎角(α)(α=流体の流れ方向と翼の中心線とのなす角)は次式(2)(3)で表される。
Figure 2007270746
ここで、(λ)は、周速比(Tip Speed Ratio)と呼ばれるもので、ダリウス車の円周速度と流速との比で定義される。流体の速度を(V)、ダリウス車の角速度を(ω)、ダリウス車の半径を(r)とすると周速比(λ)は次式で表される。
Figure 2007270746
翼が流体に当たると翼に力が発生する。これらの力の関係は、図18のように相対速度の直線上に働く抗力(F)と垂直に働く揚力(F)に分解でき、流体密度を(ρ)、翼面積を(S)とすると各力は次式(5)(6)で表される。
Figure 2007270746
ここで、(C)、(C)は無次元係数で、それぞれ揚力係数、抗力係数といい、翼の形状、迎角、レイノルズ数および翼面の粗さなどに影響されるが、(C)、(C)両者の和が、図15、16にいうトルク係数(C)である。これらの関係から真に働く力(F)を求めると、次式(7)のようになり、また、翼面積(S)は、A=Lbと表される(ここでL、およびbは、それぞれ、翼弦長、および翼幅)ので、式(1)の[σ=(nC)/(2πr)]より、Cが小さい範囲ではC≒Lとみなせるので、式(7)は、次式(8)と表される。
Figure 2007270746
Figure 2007270746
翼がn枚のとき、円周上に2π/n毎に翼が配置されているので、仮に、3枚翼のダリウス車に働く力(F(θ))は、次式(9)となる。よって、このダリウス車に発生する平均トルク(Ta)は、次式(10)となる。以上より、3枚翼の水車出力(P)は次式(11)となる。
Figure 2007270746
また、流体の持つ単位時間当たりのエネルギー(P)は、流れに垂直なダリウス車断面積を(Sc)とすれば、次の式(12)となるので、水車効率ηは式(13)となる。
Figure 2007270746
式(1)から式(6)により回転角θに対する回転力の変化は図19のようになる(木方靖二、塩野光弘:「木島海峡におけるダリウス形水車による潮流発電」、電学論D、Vol.112-D-,No6(1992-6)を参考)。これより、1枚翼および2枚翼の場合には、0°と180°の位置に置いてわずかにトルクが負になる領域があり、3枚翼の場合はその領域が無くなり1回転当たりの回転力の変動はかなり改善される。本発明の具体例1の基礎となった4枚翼の場合も、これに準じた考え方を適用して解析することができる。
しかしながら、実際には水車内部で実の回転による流速の乱れが複雑に生じるので、このように単純ではなく、例えば、同じ3枚翼の場合であっても、次の表1に示されるような翼諸元の違い(ソリディティ(σ)の違い)により、図23、図24に示されるように効率特性、トルク特性の違い、および、効率の違いが、見い出された。
また、(1)我々は、1枚翼から6枚翼までソリディティ(σ)を、表1に示される結果に基き全て0.179一定にして、起動トルク特性を実際に測定して、図20に示されるような結果を既に得ている(非特許文献4参照)。
Figure 2007270746
つまり、同論文は、(2)表1に示される諸元の例におけるソリディティ(σ)=0.366の3枚翼車の場合、図21に示されるような回転数−出力特性、図22に示されるような周速比−効率特性が得られること、(3)表1に示される8種類の異なるソリディティ(σ)を持つダリウス車(3枚翼)の特性に関し、図23に示されるような発生トルク特性、図24に示されるような効率特性が得られること、(4)表1に示される諸元の例における1枚翼では翼弦長168.8mm、2枚翼では84.4mm、3枚翼では56.3mmのダリウス車168.8mmのダリウス車の特性に関し、図25に示されるような発生トルク特性、水車効率特性が得られること、を開示している。
そして、これら結果は、本発明のダリウス車においても、それぞれの使用条件下で最適化するため、大いに参考にすることができることが判明したので、その点について、以下、詳述することにする。
すなわち、前記(1)の起動トルクに関し、ダリウス車は低流速における起動トルクに問題があることは前に述べたが、流れ方向に対する真の位置により真に発生するトルクは異なる。この報告の測定値は30sec間の平均値である。表1に示す1枚翼から6枚翼までソリディティが全て0.179になるような翼の組合せで図20に示す実験結果を得ている。図20は流速0.8m/s時の特性である。起動トルクのピークは、1枚翼を除きはぼ2π/翼枚数の周期で発生し、翼枚数が増えるに従いトルクのピークの数が1回転中に増加している。1〜3枚翼では、1回転中に起動トルクが負になる回転角の領域が存在し、ダリウス型の起動しにくい原因になっていることがわかる。また、4枚以上になると、負の回転角の領域がなくなり、1回転中のトルクの分布は平坦になっている。そのため、翼枚数の増加とともに起動しやすくなっていると考えられる。また、1回転中のトルクの平均値は、1および2枚翼に比べて3枚翼以上で大きく、起動しやすくなることを示している。
また、前記(2)の点に関し、図21、図22に示される結果に関し、測定値は30秒間の平均値である。図21および図22はσ=0.366とした場合の水車回転数に対する水車出力および周速比に対する水車効率をそれぞれ示したものである。図21の特性は、各流速に対してピークを持つ曲線となり、点線はこれらのピーク値を結んだものである。出力を各流速に対して点線上で運転させれば常に最大出力が得られる。
図22では,流速0.6m/sの場合を除き、周速比1.2〜1.3付近で流速に関わらず最大効率が約20〜23%と近い値になっていることがわかる。図21の最大出力の運転状態は流速が一定であれば入力(P)も一定であるため、図22の水車効率の最大値をとる状態に相当する。すなわち、各流速の効率の最大値(η)は図22からはぼ同様な値となっているので、(η)を一定と仮定すると最大出力(PTmax)は前記式(13)より、式(14)、最大出力は流速の3乗に比例することになる。
Figure 2007270746
これを示すため、図21の各流速における最大出力を用いて(14)式の係数kを算出すると表2のようになる。
Figure 2007270746
流速0.8〜1.4m/sにおいて(k)は6.02〜6.82と近い値となるので、水車出力は流速の3乗にほぼ比例しているといえる。ところが、0.6m/sではk=3.33と他の流速の場合より小さくなり、その傾向が図22の水車効率にも現れており、他の流速に比して水車効率が低下している。これは、水車翼の回転により流体の粘性抵抗を含む摩擦損あるいは機械損等の損失が大きく影響してしまい、入力に占める損失の割合が出力のそれよりも大きいため、水車効率を悪化させる原因の一つになっていると考えられる。以上のことは、他のソリディティに対しても同様な結果が得られている。
前記(3)の点に関し、異なるソリディティ(σ)をもつダリウス型の水車特性がどの様に変化するかを示す図23、図24の結果については、図23(各ソリディティにおけるトルク特性)、図24(水車効率特性)は、いずれも流速は1.0m/s一定である。図23により、ソリディティが増加するほど発生トルクのピークは回転数の低い方へ移動することがわかる。これは,ソリディティが大きくなるほど揚力型から抗力型へ特性が変化すること示している。σ=0.366のとき、発生トルクは最大になる。図24において、ソリディティが小さくなるほど水車効率のピークは周速比の大きい方へ移動する。σ=0.179の水車が周速比1.82のとき最大水車効率23.5%である。
以上から、ソリディティが大きくなるほどトルクは増加するが、回転数(周速比)が低下するため水車出力は低下することが分かる。潮力発電の場合、高い周速比と水車効率の最大値を考慮すれば、σ=0.179の水車が最適であるといえるが、このような考え方は、流体密度の違い、流速によるレイノルズ数の違いを考慮しつつ、風力発電の場合に参考にすることができる。
前記(4)の図25に示される結果に関し、ソリディティの決定と共に水車の翼枚数の選定も重要であり、同じソリディティの水車であっても翼枚数が異ると特性も変化するが、ここで用いた水車翼の支持方法としては、翼枚数が変えられるように円盤を使用している。そのため、円盤による流体の粘性抵抗を大きく受けやすく、前節の実験結果よりもトルク、効率共に低下している。しかし、ここではソリディティ一定のもとで翼枚数を変えたときの特性を比較することが目的であるため、円盤を用いることによる翼枚数の変化に与える影響はほとんどない。同図25は流速1.4m/sのときの実験結果を示す。1および2枚翼はトルクおよび水車効率共にほぼ同じ値を示しているが、3枚翼は両者に比べ、トルクで40%、効率で約20%低い値を示している。この結果から、翼枚数が増えるとトルクおよび水車効率が低下している。この原因は垂直軸形水車の構造上、水車軸の前面と後面において2回同じ流れを横切るため、流れが複雑に干渉し合い、後面での翼に対する流れは前面で流れを受けた翼により強く影響を受けるためと考えられるからである。
以上の結果から、本発明における風水車は、ソリディティ(σ)を所定の値にした場合、翼枚数が2枚〜6枚であることが好ましく、より好ましくは3枚〜4枚である。翼枚数が過少であると起動性の点で問題になることがあり、過多であると全体効率を低下することがある。
一方、水車と風車の差異に関連し、前記のように翼の迎角も諸特性に重要な影響を与えるが、我々はこれまでの検討・実験で、円弧キャンバー翼垂直軸形風車は潮流発電用ダリウス型水車とは異なり、自起動性に問題があることを指摘してきた。また、翼枚数によって特性が変化することを実際に知見した。
具体的には、ダリウス型水車において翼取付角が特性へ及ぼす影響を知見(鈴木、直井ほか:「円弧翼垂直軸形風車の基礎特性〜風車特性に対する翼枚数の影響〜」、電気設備学会全国大会論文集、pp.265-266(2004))している。翼は回転円周上に接する向きがよく、そのずれは水車効率に悪影響を及ぼすとされている。しかし、直線翼垂直軸形風車においては翼取付角により風車効率が改善するという報告もある。そこで、円弧キャンバー翼をもつ垂直軸形風車の翼取付角が風車特性に及ぼす影響について表3、図26、27、28に基いて説明する。
Figure 2007270746
図26は、表3に示される諸元の供試風車の概形を示す。翼型はNACA63−018を基に、そり線が回転軌道と一致する円弧キャンバー翼である。表3の翼取付角は、図26のように、前縁を基準として−3〜+3degまで1deg間隔で設定されたものであり、また、設定風速は9〜15m/s、起動トルク特性は風車の回転位置を5deg間隔で固定であり、いずれにおいても発生したトルクは30秒間の平均値である。起動トルク特性は翼枚数と同じ数だけ周期性をもつため、この実例では0〜90degまで5deg間隔で測定したときの0〜90degにおける平均起動トルクを表3に示し、図27に回転角に対するトルク特性(起動トルク特性;風速12m/s)を、図28に効率を、それぞれ示す。
周速比(λ)は風速(V)と翼の回転角速度ωとの比(λ=rω/V、ここでr=回転半径)である。
表3より、取付角0degにおける測定値と比較すると、取付角を正方向にした場合、平均起動トルクは増加し自起動性が改善する。一方、負方向にした場合、平均起動トルクは減少する。
図27より、取付角0deg及び負方向では、回転角15〜35deg付近でトルクがゼロ近傍の値となり、風向に対する風車の停止位置がこの回転角のときは自起動しないことを示している。
この回転角に着目すると、取付角を正方向にすると起動トルクは増加し自起動性が改善することを示している。一方、負方向にすると起動トルクは減少する。
図28より、取付角0degにおける測定値と比較すると、取付角を負方向にした場合は効率が良くなるが、取付角を正方向にした場合は効率が悪くなる。
したがって、風車の翼取付角を−3〜+3degの範囲で変化させた場合、風車特性が変化することを示し、(1)翼取付角を正方向にすると起動トルク特性は改善し、(2)翼取付角を負方向にすると効率は良くなり、(3)翼取付角の方向と起動トルク特性および負荷特性の改善は相反する関係となることが分かる。
また、翼本体のアスペクト比は、前記のように重要であるが、本発明においてアスペクト比(Λ)(Λ=b/S=b/L、ここで、bは翼幅、Lは翼弦長を表わす)が、3以上であることが好ましい。
揚力を利用した垂直軸形車であるダリウス型車の一般例を示す図である。 従来の風車の一例を示す図である。 従来の風車の他の一例を示す図である。 従来の風車の更に他の一例を示す図である。 本発明の風水車の基本的構成を説明する図である。 本発明の風水車の1具体例を示す図である。 本発明の風水車の他の1具体例を示す図である。 図7の具体例における翼の平面図である。 本発明の風水車の更に他の1具体例を示す図である。 本発明の風水車の更に他の1具体例を示す図である。 本発明の風水車の更に他の1具体例を示す図である。 本発明の風水車の更に他の1具体例を示す図である。 本発明の風水車の更に他の1具体例を示す図である。 本発明の風水車の更に他の1具体例を示す図である。 図5,6の風車を用いたときの負荷トルク特性を示す図である。 フラッパーを具備しない比較風水車を用いたときの起動トルク特性を示す図である。 ダリウス翼に当たる流体について説明する図である。 翼が流体に当たって翼に発生する抗力(F)と揚力(F)を説明する図である。 翼の回転角θに対する回転力の変化例を示す図である。 ソリディティ(σ)=0.179一定にした起動トルク特性の実際の測定結果例を示す図である。 3枚翼車(σ=0.366)の場合の回転数−出力特性例を示す図である。 同3枚翼車(σ=0.366)の場合の周速比−効率特性例を示す図である。 3枚翼車の場合の発生トルク特性例を示す図である。 3枚翼車の場合の効率特性例を示す図である。 1〜3枚翼車の場合の発生トルク特性例、水車効率特性例を示す図である。 円弧キャンバー翼をもつ垂直軸形風車の翼取付角の定義を示す図である。 円弧キャンバー翼をもつ垂直軸形風車の翼取付角が風車特性に及ぼす影響例を示す図である。 円弧キャンバー翼をもつ垂直軸形風車の翼取付角が風車特性に及ぼす影響例を示す図である。
符号の説明
2 ブレード
3 支持枠
30 翼
30b 翼後部
30c 翼後端
61 車軸
62 翼固定板
63 ブレード

Claims (10)

  1. 翼本体の少なくとも一部に可動可能部材を有し、微風時(周速比1程度以下,レイノルズ数が50,000〜100,000未満)では翼形状を抗力型に保ち、風速が増加(周速比1程度以上レイノルズ数が100,000以上)すると翼形状が揚力型に可変できる翼構造を有することを特徴とする垂直軸形風水車。
  2. 前記可動部材は、翼の背面(外側面)又は腹面(内側面)に枢軸止めされ、少なくとも部分的に軸回動し、ホームポジションから起立して翼形状を抗力型に保ち、ホームポジションに伏倒されて揚力型になるフラッパー状のものであることを特徴とする請求項1に記載の垂直軸形風水車。
  3. 前記可動部材は、遠心力により、ホームポジションに伏倒されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の垂直軸形風水車。
  4. 前記可動部材は、前記翼本体の後部分に位置する可変翼であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の垂直軸形風水車。
  5. 前記翼本体は、前記可動部材を収容する凹部を有するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の垂直軸形風水車。
  6. 前記可動部材は、翼の背面(外側面)又は腹面(内側面)を構成する板状部材であり、相手の腹面部材(内側面部材)又は背面部材(外側面部材)から離間及び近接するように枢軸されたものであることを特徴とする請求項1に記載の垂直軸形風水車。
  7. 前記可動部材は、板状の腹面部材(内側面部材)と背面部材(外側面部材)との間に架設され、該腹面部材(内側面部材)と背面部材(外側面部材)の間の凹部間隙を伸縮させ得るものであることを特徴とする請求項1に記載の垂直軸形風水車。
  8. 前記可動部材又は前記翼本体に付勢部材を有し、該付勢部材は、風力に応じて付勢強度の異なる他の付勢部材と取替自在なものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の垂直軸形風水車。
  9. 前記可動部材又は前記翼本体に付勢部材を有し、該付勢部材は、風力により、付勢強度を調節可能なものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の垂直軸形風水車。
  10. 前記翼本体を2枚乃至6枚有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載の垂直軸形風水車。
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