JP2007265664A - コロナ放電監視機能付きイオナイザ - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧電源の極性切換時の残留電圧による影響を速やかに排除してイオン生成を迅速かつ効率良く行うことができると共に、イオン生成状況を精度良く監視することができる、コロナ放電監視機能を備えたイオナイザを提供する。
【解決手段】極性の切換制御をうけて電極針1a,1bにパルス状高電圧を印加する正極側及び負極側の直流高圧電源2a,2bと、両高圧電源の出力端子3a,3b間に接続され、極性の切換時に両極間の電位差が一定の大きさ以上である期間だけ導通し、切換前の極性による残留電圧を放電させる残留電圧放電回路8と、該放電回路8が非導通となっている期間内の上記両電極針間を流れるイオン生成電流を検出するための検出抵抗Ra,Rbとを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極性又は負極性の電荷で帯電しているワーク、例えば半導体関連の各種ワークを除電するためのイオナイザに関するものであり、特に、電極針によるコロナ放電の状態を監視するための機能を備えたイオナイザに関するものである。
正極性又は負極性の電荷で帯電しているワークの帯電量をゼロに近づけるためのイオナイザとして、従来、電極針に直流又は交流の高電圧を印加してコロナ放電を発生させ、該電極針から正又は負のイオンを放出させてワークに吹き付けることにより除電するようにしたものが知られている。
このようなイオナイザにおいては、イオンバランスを保ってワークを効率良く除電するため、イオンの生成状態を常に監視し、把握しておくことが必要である。何らかの原因でイオン生成量が過小になると、ワークを十分に除電することができなくなり、また、正負のイオンのどちらか一方の生成量が過多あるいは過小になると、イオンバランスが崩れ、ワークがどちらかの極性に帯電してしまうおそれがある。
電極針からのイオン生成量が減少する大きな要因として、該電極針の汚れ及び摩耗が挙げられる。このうち電極針の汚れは、該電極針の近傍の空気中に浮遊する塵埃や、該電極針から発生したイオンをワークに吹き付けるために除電装置に供給される加圧空気中の塵埃等が、該電極針の先端に付着することにより生じる現象であって、その付着の度合いは経時的に増加していき、ついにはイオンが生成できなくなってしまう状況に陥る。
一方、電極針の摩耗は、常にコロナ放電にさらされている電極針の先端が、経時的に劣化していくことにより生じるもので、最終的にイオンが生成できなくなることもある。
このように電極針の汚れや摩耗等が生じた場合には、付着した汚れを除去したり、新たな電極針と交換するなどの保守が必要になる。それらの保守作業を行う場合は、イオナイザやそれに関連する設備全体の運転を停止しなければならないため、作業を効率的かつ迅速に行うには、常にイオンの生成状況を監視し、電極針の汚れの除去や交換等行うための時期を正確に知ることが不可欠である。
そこで本発明の目的は、コロナ放電によるイオン生成状況を精度良く監視することができ、特に、その監視に当たって正極側及び負極側の高圧電源の切り換えが行われた場合の残留電圧による影響を受けることのない、高精度のコロナ放電監視機能を備えたイオナイザを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のイオナイザは、コロナ放電により正負のイオンを放出する正負の電極針と、これらの電極針に接続され、極性の切換制御をうけて対応する電極針にパルス状高電圧を印加する正極側直流高圧電源及び負極側直流高圧電源と、上記両高圧電源の出力端子間に接続され、極性の切換時に両極間の電位差が一定の大きさ以上である期間だけ導通して、切換前の極性による残留電圧を放電させる残留電圧放電回路と、上記両電極針間を流れるイオン生成電流を検出するため上記各高圧電源の低圧側端子と回路グランド間にそれぞれ接続された検出抵抗と、上記放電回路が非導通となった期間内に上記検出抵抗を流れるイオン生成電流から電極針のコロナ放電状況を判定する判定機構とを有することを特徴とするものである。
本発明おいて、上記残留電圧放電回路は、放電抵抗と、一定大きさ以上の電圧により導通状態となる放電制御素子とを、直列に接続することにより構成することができ、上記放電制御素子としては、ツェナーダイオード、サージクランパ、バリスタ、アレスタの何れかを用いることができる。
本発明においては、上記判定機構が、上記検出抵抗の両側の電圧を検出し、その電圧が基準値以下である場合に警報信号を発するように構成されている。
本発明において好ましくは、上記各高圧電源における出力端子と低圧側端子との間にそれぞれ、上記残留電圧放電回路が非導通となったあとの残留電圧の継続放電用及び高圧電源からの出力電圧安定化用として、安定抵抗が接続されていることであり、また、上記各検出抵抗と並列に過電圧保護素子が接続されていることである。
本発明によれば、残留電圧放電回路により、正極側及び負極側の高圧電源の切り換えが行われた場合の残留電圧による影響を速やかに排除してコロナ放電によるイオン生成を迅速かつ効率良く行うことができる。また、上記放電回路が非導通となった期間内の上記両電極針間を流れるイオン生成電流に基づいて電極針のコロナ放電状況を判定するようにしているため、残留電圧の放電に伴う放電電流の影響を受けることなくイオン生成状況を精度良く監視することができる。
図1は本発明に係るコロナ放電監視機能付きイオナイザの一実施形態を示す回路構成図である。このイオナイザは、パルスDC方式のイオナイザであって、コロナ放電により正及び負のイオンを放出する正の電極針1a及び負の電極針1bと、これらの電極針1a,1bに正及び負のパルス状高電圧を印加する正極側直流高圧電源2a及び負極側直流高圧電源2bとを有し、各高圧電源2a,2bの出力端子3a,3bに上記電極針1a,1bがそれぞれ保護抵抗R1を介して接続されている。上記正負の電極針1a,1bは、コロナ放電電流の一部が他方の電極針1b,1aに確実に到達して両電極針間にイオン生成電流I1(図2及び図3参照)が流れるように、比較的近接した位置に並べて配設されている。
上記高圧電源2a,2bは、直流電源Ea,Ebに切換用のスイッチSWa,SWbを介して接続された昇圧トランス駆動回路5と、この駆動回路5に昇圧トランスTを介して接続された倍圧整流回路6とからなるもので、この倍圧整流回路6は、複数のダイオードDとコンデンサCとによって構成され、この倍圧整流回路6で発生するパルス状高電圧を上記電極針1a,1bに保護抵抗R1を介して出力するものである。この高圧電源2a,2bは、図2及び図3に示すように、直流電源記号によって置き換えることができる。
上記高圧電源2a,2bは、上記スイッチSWa,SWbが閉じている時のみ動作してパルス状高電圧を電極針1a,1bに出力するものであり、これらのスイッチSWa,SWbが開いているときは動作せず、従ってパルス状高電圧は電極針1a,1bに出力されない。また、正極側高圧電源2aのスイッチSWaと負極側高圧電源2bのスイッチSWbとは、それらは同時に開くことがあっても、同時に閉じることがないように出力極性制御回路7によって制御されており、これにより、正極側及び負極側の高圧電源2a,2bが同時に作動して正負の電極針1a,1bに同時に高電圧が印加されるという異常動作を回避している。
いま、図1のように正極側のスイッチSWaと負極側のスイッチSWbが両方共に開いた状態から、制御回路7によりこれらのスイッチSWa,SWbが切換制御され、正極側のスイッチSWaが閉じると、図2に示すように、正極側の高圧電源2aが動作して正のパルス状高電圧が正の電極針1aに出力され、コロナ放電が生じて正のイオン4aが放出される。このとき、負極側のスイッチSWbは開いているため、負極側の高圧電源2bは停止状態にある。
次に、上記正極側のスイッチSWaが開き、負極側のスイッチSWbが閉じると、図3に示すように、負極側の高圧電源2bが動作して負のパルス状高電圧が負の電極針1bに出力され、コロナ放電により負のイオン4bが放出される。このとき、正極側の高圧電源2aは停止している。
かくして、例えば数十Hz程度の周期で高圧電源2a,2bの極性切換制御が行われることにより、2つの電極針1a,1bから正負のイオン4a,4bが交互に放出され、帯電したワークWの除電が行われる。
ここで、上記のように正負の高圧電源2a,2bの極性切換制御が行われる場合、切換前の極性の電極針は切換後の極性の電極針の対向電極の役割を果たすので、急峻にグランド電位にしなくてはならない。
上記残留電圧が放電によって徐々にグランド電位に至れば、所望の極性のイオンが発生するが、それまでの期間はイオンが殆ど発生しないため除電効率が低下してしまう。
従って、より短い周期で極性の切り換えを行った場合、残留電圧の影響でイオンが発生する前に極性が切り換わってしまう可能性があり、結果的にイオンが全く発生しないか殆ど発生しない状態にもなりかねない。
そこで、このような事態を回避するため、上記両高圧電源2a,2bの出力端子3a,3b間には、極性の切換時に切換前の極性による残留電圧を急峻に放電させるための残留電圧放電回路8が接続されている。この残留電圧放電回路8は、放電抵抗R2と、一定大きさ以上の電圧が加わったときに導通する放電制御素子9とを、直列に接続することにより構成されるもので、極性の切換時に、切換前の極性の残留電圧と切換後の極性の出力電圧とで生じる両極間の電位差が一定の大きさ以上である期間にだけ導通状態となり、放電抵抗R2を通じて放電電流I2を流すことにより上記残留電圧を急峻に放電させるものである。放電によって残留電圧が低下し、上記電位差が放電制御素子9の導通電圧以下になると、残留電圧放電回路8は非導通状態になり、この残留電圧放電回路8を流れる放電電流I2はゼロになる。図2及び図3にはこのときの放電電流I2の流れるルートが示されている。この図2及び図3において、D0は、高圧電源2a,2b停止時の等価ダイオードを示し、C0は、同等価容量を示している。
図示した例では、上記放電制御素子9にツェナーダイオードが用いられていて、上記導通電圧であるツェナー電圧VZは、正極側高圧電源2aの出力電圧を+E(V)とし、負極側高圧電源2bの出力電圧を−E(V)とし、各電圧値の大きさが等しいとした場合、E<VZ<2Eであるように設定されている。
しかし、上記放電制御素子9としては、特定の電圧以上で導通する他の素子、例えばサージクランパや、バリスタ、アレスタ等を用いることもできる。
かくして上記残留電圧放電回路8を設けることにより、極性の切換時に切換前の極性による残留電圧を急峻に放電させることが可能になり、この結果、短い周期で極性の切り換えを行っても、正負の電極針1a,1bにおけるコロナ放電を迅速かつ確実に生じさせて正負のイオンを効率よく放出させることができる。
また、同時にこの残留電圧放電回路8は、残留電圧の放電後に放電電流I2を遮断することにより、この放電電流I2がイオン生成電流I1の測定に影響を及ぼさないようにするものである。このイオン生成電流I1の測定については以下に詳述する。
即ち、上述したように正負の電極針1a又は1bからイオンが放出されているとき、コロナ放電電流の一部が他方の電極針に移動することにより両電極針間にイオン生成電流I1が流れる。このイオン生成電流I1は、イオンの生成量にほぼ比例するもので、電極針1a,1bの汚れや摩耗等によって放電状態が変化すると、その電極針1a,1bからのイオンの放出量が減少してイオン生成電流I1も減少する。従って、このイオン生成電流I1を検出してその変化を監視することにより、各電極針1a,1bにおけるコロナ放電の状態(イオン生成状態)を知ることができる。例えば、上記イオン生成電流I1が減少した場合には、電極針1a,1bの汚れ又は摩耗が生じたものと判断し、警報を発して作業者に対して汚れの除去や電極針の交換等を促すことができ、また、イオン生成電流I1が増加した場合には、イオン生成過多又は放電異常と判断し、高圧電源2a,2bの出力を停止させたり作業者に警報を発するように構成することができる。
このため、上記正極側高圧電源2aと負極側高圧電源2bとにおける低圧側端子10aと10bとの間には、上記イオン生成電流I1を検出するための第1及び第2の電流検出抵抗Ra及びRbが接続され、両検出抵抗Ra及びRbの中間点が回路グランドに接地されている。即ち、正極側高圧電源2aの低圧側端子10aと回路グランドとの間に第1検出抵抗Raが接続され、負極側高圧電源2bの低圧側端子10bと回路グランドとの間に第2検出抵抗Rbが接続されている。
いま、図2に示すように、極性の切り換えによって負極側の高圧電源2bが停止状態に切り換わると共に、正極側の高圧電源2aが動作状態に切り換わった場合、この正極側の高圧電源2aから正のパルス状高電圧が正の電極針1aに向けて出力されるため、この電極針1aから正のイオンが放出される。そして、コロナ放電電流の一部が負の電極針1bに達することにより正負の電極針1a,1b間にはイオン生成電流I1が発生し、この電流が上記第1及び第2の検出抵抗Ra及びRbを流れる。
一方、上記極性切換時に、正負の電極間の電位差が大きい場合、即ち、負極側の残留電圧と切換後の正極側の出力電圧との電位差が上記放電制御素子9(ツェナーダイオード)が導通するための導通電圧(ツェナー電圧VZ)より大きい場合には、上記残留電圧放電回路8が導通状態となって放電電流I2が流れ、残留電圧は瞬時に放電される。そして、放電により残留電圧が低下し、上記電位差が導通電圧以下になると、上記残留電圧放電回路8は非導通状態となり、上記検出抵抗Ra,Rbを流れる放電電流I2も遮断されてゼロになる。
従って、上記放電電流I2がゼロになったあとの期間、つまり、極性が切り換わったあと残留電圧が放電されて安定した状態となった期間内においては、上記検出抵抗Ra,Rbに流れる電流は上記イオン生成電流I1のみである。そこで、この期間内の例えば第2検出抵抗Rbを流れるイオン生成電流I1を検出することにより、正極側の電極針1aによる放電状態を、上記放電電流I2の影響を受けることなく正確に知ることができる。
また、図3に示すように、正極側の高圧電源2aが停止状態に切り換わると共に、負極側の高圧電源2bが動作状態に切り換わった場合についても、上述した場合と同様に、上記放電電流I2がゼロになったあとの期間、つまり、極性が切り換わったあと残留電圧が放電されて安定した状態となった期間内においては、上記検出抵抗Ra,Rbを流れる電流は上記イオン生成電流I1のみとなるので、この期間内の例えば第1検出抵抗Raを流れるイオン生成電流I1を監視することにより、負極側の電極針1bによる放電状態を正確に知ることができる。
上記イオン生成電流I1を監視する具体的手段として、上記検出抵抗Ra,Rbには、判定回路13がそれぞれ接続されている。この判定回路13は、上記検出抵抗Ra,Rbを流れるイオン生成電流I1を、該検出抵抗Ra,Rbによって生ずる電圧降下、即ち該検出抵抗Ra,Rbの両端間の電位差(電圧)として検出し、その値を基準値(しきい値)と比較することにより、放電状態の良否を判定して各種信号で作業者等に知らせるものである。具体的には、上記電圧が基準値以下である場合には、イオン生成過小と判断して警報器17等を介して警報信号を発することにより、作業者に電極針1a,1bの汚れの除去や電極針1a,1bの交換等を促し、基準値以上である場合には、イオン生成過多又は放電異常と判断し、高圧電源2a,2bの出力を停止させる停止信号を出力すると同時に、警報信号を発するように構成される。
上記基準値は複数設定することもでき、これにより、例えば放電状態を、Aランク(標準)、Bランク(危険)、Cランク(不良)といったようにランクを付けて判定し、各種信号で作業者等に知らせることもできる。
図4には、上記判定回路13の具体例が示されている。この判定回路13は、各検出抵抗Ra,Rbの両端に接続されたオペアンプ14と、このオペアンプ14からの出力と基準値設定器16で設定される基準値とを比較するコンパレータ15とからなっていて、このコンパレータ15からの出力信号を受けて警報器17が作業者に向けて警報を発するようになっている。
上記基準値設定器16は、異なる大きさの基準電圧を発生する複数の電圧発生源19を有していて、スイッチ20でこれらの電圧発生源19をコンパレータ15に選択的に接続することにより、上記比較を行うようになっている。
しかし、上記コンパレータ15の代わりに、あるいは該コンパレータ15と共に、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータを内蔵する制御装置(CPU)を設け、この制御装置から必要な制御信号を出力してイオナイザやその関連機器等を制御するように構成することもできる。
なお、上記放電電流I2は、必要であれば、上記放電抵抗R2の両端の電位差を検出することにより把握することができ、この電位差がゼロとなって放電電流I2がゼロになったことが検出されたときの検出信号により、上記判定回路13による上述した判定を行うように構成することもできる。もちろん、その他の適宜方法で判定回路13による判定のタイミングを設定することも可能である。
上記実施形態においては、正極側の高圧電源2a及び電極針1aが動作して正のイオンが放出されているときの放電状態の監視を、第2検出抵抗Rbの電圧降下を検出することにより行い、負極側の高圧電源2b及び電極針1bが動作して負のイオンが放出されているときの放電状態の監視を、第1検出抵抗Raの電圧降下を検出することにより行うようにしているが、それとは逆に、正極側の高圧電源2a及び電極針1aが動作している状態での放電状態の監視を、第1検出抵抗Raの電圧降下を検出することにより行い、負極側の高圧電源2b及び電極針1bが動作している状態での放電状態の監視を、第2検出抵抗Rbの電圧降下を検出することにより行うこともできる。しかし、後者の場合は、イオンを放出している電極針の地絡等が発生した場合に、その電流は、正極時に第1検出抵抗Ra、及び負極時に第2検出抵抗Rbのみを流れるので、そちらの電圧降下を監視したほうが望ましい。
上記各高圧電源2a,2bにおける出力端子3a,3bと低圧側端子10a,10bとの間には、図示したように、上記残留電圧放電回路8が非導通となったあとも引き続いて残留電圧を継続放電させる目的と、該高圧電源2a,2bからの出力電圧を安定化させる目的のため、安定抵抗R3を接続することが望ましい。この安定抵抗R3を流れる電流は上記検出抵抗Ra,Rbを流れないため、上述した放電状態の監視に影響を及ぼすことはない。
また、上記各検出抵抗Ra,Rbと並列にツェナーダイオード等の過電圧保護素子21を接続しておくことが望ましく、これにより、極性切換時の急峻な放電電流I2により各検出抵抗Ra,Rbが過度的ストレスを受けるのを防止したり、過度電圧が上記判定回路13に加わるのを防止することができる。
図5には、正負の高圧電源2a,2bの極性切換制御が交互に行われる場合の、両高圧電源2a,2bの出力端子3a,3bにおける出力電圧波形と、上記残留電圧放電回路8による放電電流I2の波形、及びイオン生成電流I1の波形が示されている。
また、比較例として、図6には、上記残留電圧放電回路8が放電抵抗R2のみで形成されていて、上記放電制御素子9を備えていない場合の同様の波形が示されている。この比較例から、上記放電制御素子9がない場合、高電圧源の極性が切り換わったあとも、作動が停止した高圧電源における倍圧整流回路を構成するダイオードDを介して放電抵抗R2がグランドに接続されることから、放電電流I2が流れ続けることが分かる。
かくして上記イオナイザによれば、残留電圧放電回路8により、正極側及び負極側の高圧電源2a,2bの切り換えが行われた場合の残留電圧による影響を速やかに排除してコロナ放電によるイオン生成を迅速かつ効率良く生じさせることができる。また、上記残留電圧放電回路8が非導通となっている期間内の両電極針間を流れるイオン生成電流I1を検出することにより、残留電圧の放電に伴う放電電流I2の影響を受けることなく、コロナ放電に伴うイオン生成の状況を精度良く監視することができる。
本発明に係るイオナイザの一実施形態を示す回路構成図である。 図1における正イオン放出時の電流ルートを示す等価回路図である。 図1における負イオン放出時の電流ルートを示す等価回路図である。 判定回路の具体例を示す回路図である。 本発明において極性切換時の各部の波形を示す線図である。 本発明不実施の比較例として極性切換時の各部の波形を示す線図である。
符号の説明
1a,1b 電極針
2a,2b 高圧電源
3a,3b 出力端子
4a,4b イオン
5 昇圧トランス駆動回路
6 倍圧整流回路
7 出力極性制御回路
8 残留電圧放電回路
9 放電制御素子
10a,10b 低圧側端子
13 判定回路
21 過電圧保護素子
Ra,Rb (電流)検出抵抗
R2 放電抵抗
R3 安定抵抗
I1 イオン生成電流
I2 放電電流
T 昇圧トランス
R1 保護抵抗

Claims (6)

  1. コロナ放電により正負のイオンを放出する正負の電極針と、
    これらの電極針に接続され、極性の切換制御をうけて対応する電極針にパルス状高電圧を印加する正極側直流高圧電源及び負極側直流高圧電源と、
    上記両高圧電源の出力端子間に接続され、極性の切換時に両極間の電位差が一定の大きさ以上である期間だけ導通して、切換前の極性による残留電圧を放電させる残留電圧放電回路と、
    上記両電極針間を流れるイオン生成電流を検出するため、上記各高圧電源の低圧側端子と回路グランド間にそれぞれ接続された検出抵抗と、
    上記放電回路が非導通となった期間内に上記検出抵抗を流れるイオン生成電流から電極針のコロナ放電状況を判定する判定機構と、
    を有することを特徴とするコロナ放電監視機能付きイオナイザ。
  2. 上記残留電圧放電回路が、放電抵抗と、一定大きさ以上の電圧により導通状態となる放電制御素子とを、直列に接続することにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のイオナイザ。
  3. 上記放電制御素子が、ツェナーダイオード、サージクランパ、バリスタ、アレスタのうちの何れか一つであることを特徴とする請求項2に記載のイオナイザ。
  4. 上記判定機構が、上記検出抵抗の両側の電圧を検出し、その電圧が基準値以下である場合に警報信号を発するように構成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかにに記載のイオナイザ。
  5. 上記各高圧電源における出力端子と低圧側端子との間に、それぞれ、上記残留電圧放電回路が非導通となったあとの残留電圧の継続放電用及び高圧電源からの出力電圧安定化用として、安定抵抗が接続されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のイオナイザ。
  6. 上記各検出抵抗と並列に過電圧保護素子が接続されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のイオナイザ。
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