JP2007263123A - 圧縮着火式内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機関の運転領域を低負荷側の第1の運転領域Fと高負荷側の第2の運転領域Gとに分割する。機関の運転状態が第1の運転領域Fにあるときには圧縮上死点前50度以前に一回だけ燃焼噴射Iを行う。機関の運転状態が第2の運転領域Gにあるときには噴射時期領域IIにおいて最大噴射量の30パーセント以下の第1回目の燃料噴射I1 を行うと共にほぼ圧縮上死点において第2回目の燃料噴射I2 を行う。
【選択図】図8
Description
本発明の目的は着火時期をおだやかな燃焼の得られる着火時期に制御することのできる圧縮着火式内燃機関を提供することにある。
図1に示す実施例では噴射燃料をできるだけ均一に燃焼室5内に分散させるために燃料噴射弁6は多数のノズル口を有するホールノズルからなる。このような燃料噴射弁6を用いて噴射燃料を燃焼室5内に分散させると噴射量および噴射時期にによって噴射燃料が燃焼する場合と、噴射燃料が燃焼しない場合とがあることが判明した。そこでまず初めにこのことについて図3(A)、(B)および図4(A)、(B)を参照しつつ説明する。
このように燃料粒子の密度が高くなると燃料粒子の温度にかかわらずに燃焼が行われるがこのときには燃焼が爆発的となり、多量のNOX が発生すると共に煤が発生する。即ち、噴射燃料が化学反応を生ずるのは燃料室5内に温度が700°K以上のときである。ほぼBTDC30度前では燃焼室5内の温度は700°K以下となっており、従ってほぼBTDC30度前に燃料噴射が行われると噴射燃料は化学反応を生ずることなく燃焼室5内に分散することになる。次いでピストン4が上昇し、燃焼室5内の温度が一定温度以上になると燃料粒子周りの蒸発燃料が酸素と結合する。もう少し詳しく言うと直鎖炭化水素の末端炭素を酸素ラジカルが攻撃し、直鎖炭化水素の末端にアルデヒド基が形成され、次いでこのアルデヒド基が水酸基となる。
これに対して燃料粒子の密度が低いときには全く状況が異なる。そこで次に燃料粒子の密度が低いとき、即ち燃料噴射量が最大噴射量の30パーセント以下であって燃料粒子が分散せしめられているときの燃焼について、即ち図3(A)、(B)および図4(A)、(B)の噴射時期領域III において燃料噴射が行われた場合について説明する。
図3(A)、(B)および図4(A)、(B)に示されるように噴射時期領域III の最も遅い噴射時期、即ち図3(A)、(B)および図4(A)、では噴射時期領域III と噴射時期領域IIの境界Y、図4(B)では噴射時期領域III と噴射時期領域Iの境界XYは噴射量にかかわらずほぼ同じ時期である。即ち、境界Y,XYは機関回転数Nが600r.p.m のときにはBTDC50度付近であり、機関回転数Nが高くなるにつれて圧縮下死点側となり、機関回転数Nが4000r.p.m のときにはBTDC90度程度となる。即ち、噴射燃料が分散するには時間を要し、従って噴射燃料を分散させるためには、即ち燃料粒子の密度を小さくするためには機関回転数Nが高くなるにつれて噴射時期を早めなければならない。また、機関回転数Nが高くなるほど燃料粒子の加熱時間が短かくなり、従って燃料粒子が着火するのに必要な十分の熱を燃料粒子に与えるには機関回転数Nが高くなるにつれて噴射時期を早めなければならない。従って図3(A)、(B)および図4(A)、(B)に示されるように境界Y,XYは機関回転数Nが高くなるにつれて圧縮下死点側となる。
次に噴射時期領域IIについて説明する。前述したように噴射時期領域IIにおいて最大噴射量のほぼ30パーセント以下の燃料を噴射すると燃焼が行われない。
図3(A)、(B)および図4(A)に示されるように噴射時期領域IIの最も遅い噴射時期、即ち噴射時期領域IIと噴射時期領域Iの境界Xは境界Yとほぼ平行をなす。即ち、噴射時期領域IIの巾、云い換えると境界Xと境界Yの巾は機関回転数Nにかかわらずにほぼ一定となる。また、図3(A)、(B)および図4(A)に示されるように境界Xと境界Yの巾は最大噴射量に対する噴射量の割合が増大するにつれて狭くなり、図4(B)に示されるように噴射量が最大噴射量の30パーセント以上になると噴射時期領域IIは消滅する。
また、噴射時期領域IIは機関回転数Nが高くなるほど低負荷側となる。即ち、前述したように噴射燃料が分散するには時間を要し、機関回転数Nが高くなるほど噴射時期を早くしないと燃料粒子の分散度合が小さくならない。従って噴射時期領域IIは機関回転数Nが高くなるほど低負荷側となる。
一方、噴射時期領域Iにおいて燃料噴射が行われると従来より行われている通常の燃焼が行われる。即ち、噴射時期領域Iでは燃焼室5内の圧力P(図5)が高く、従って噴射燃料が十分に分散しないために燃料粒子の密度が高くなる。その結果、燃料粒子が熱分解し、爆発的燃焼を生じて多量NOX および煤が発生する。
前述したように噴射時期領域IIにおいて最大噴射量の30パーセント以下の燃料を噴射すると圧縮上死点付近では燃焼室5内に酸素を含んだ燃えやすい炭化水素がかなり生成される。このとき燃焼は生じておらず、従ってこのとき再度燃料噴射を行うと燃料粒子は燃焼することなく燃焼室5内に分散される。燃料粒子が分散され、温度上昇するといずれかの箇所において燃料粒子が熱分解する。燃料粒子が熱分解すると生成された水素分子H2 が燃焼し、その結果燃焼室5内全体の圧力が上昇するために燃焼室5内全体の温度が上昇する。
ところで前述したように噴射時期領域III において燃料噴射を行うとNOX および煤がほとんど発生せず、噴射時期領域III において燃料噴射をした場合の方が噴射時期領域IIにおいて噴射し、次いでほぼ圧縮上死点又は圧縮上死点後に燃料噴射を行うようにした場合に比べてNOX および煤の発生量が少なくなる。従ってできる限り噴射時期領域III において燃料噴射することが好ましい。しかしながら前述したように噴射時期領域III において燃料噴射を行ったときにNOX および煤がほとんど発生しなくなるのは燃料噴射量が最大噴射量のほぼ50パーセント以下のときである。
一方、図8(B)に示されるように運転領域Gにおける第1回目の燃料噴射I1 は噴射時期領域II内において比較的境界Xに近い時期に行われ、従って第1回目の燃料噴射I1 の時期は機関回転数Nが高くなるほど早められる。なお、図8(A)、(B)に示す実施例では第1回目の燃料噴射I1 の噴射量が最大噴射量の10パーセントとされている。また、図8(A)、(B)に示す実施例では第2回目の燃料噴射I2 の噴射開始時期θS2が圧縮上死点(TDC)に固定されている。
前述したように運転領域FではNOX および煤がほとんど発生しない。一方、運転領域GではNOX および煤の発生量は少ないものの、若干のNOX および煤が発生する。この実施例では運転領域GにおいてはNOX および煤、即ちHCが大気に放出されるのを阻止するために図11においてλ2で示されるように空気過剰率λが1.0に制御される。即ち、空燃比が理論空燃比に制御される。空燃比が理論空燃比に制御されるとNOX およびHCは三元触媒19において良好に浄化され、斯くしてNOX およびHCが大気に放出されるのを阻止することができる。
通常の圧縮着火式内燃機関においてEGRガス量を制御することにより空燃比を理論空燃比に維持することは不可能である。しかしながら本発明における運転領域Gでは前述したようにほぼ圧縮上死点付近において第1回目の燃料噴射I1 により酸素を含有した炭化水素が生成されている。従ってEGRガス量を制御することにより空燃比を理論空燃比に維持しても炭化水素自身が酸素を含有しているので第2回目の燃料噴射I2 が開始されたときに燃料が良好に着火し、燃焼せしめられる。
ステップ62では全燃料噴射量Q等に基づいて噴射開始時期θSが算出される。次いでステップ63では図13(A)に示すマップから目標空気過剰λ1が算出され、次いでステップ64では図13(B)に示すマップからEGR制御弁23の基本開度Gθ1が算出される。次いでステップ65では空燃比センサ21により検出された空気過剰率λが目標空気過剰率λ1よりも大きいか否かが判別される。λ>λ1のときにはステップ66に進んで補正値Δθ1に一定値αが加算され、次いでステップ68に進む。これに対しλ≦λ1のときにはステップ67に進んで補正値Δθ1から一定値αが減算され、次いでステップ68に進む。ステップ68では基本開度Gθ1に補正値Δθ1を加算することによって最終的なEGR制御弁23の開度Gθが算出される。
6 燃料噴射弁
23 EGR制御弁
Claims (10)
- 燃焼室内に燃料を噴射するようにした圧縮着火式内燃機関において、機関の運転領域を低負荷側の第1の運転領域と高負荷側の第2の運転領域とに分割し、機関の運転状態が第1の運転領域にあるときには圧縮上死点前50度以前に少くとも一回だけ燃料噴射を行って噴射燃料を燃焼せしめ、機関の運転状態が第2の運転領域にあるときには噴射しても自ら着火燃焼を生じない量の第1回目の燃料を圧縮行程後半の予め定められた噴射時期領域において噴射し、該予め定められた噴射時期領域よりも遅い時期に第2回目の燃料を噴射し、第1回目の燃料を自ら着火させることなく第1回目の燃料および第2回目の燃料を同時に燃焼させるようにした圧縮着火式内燃機関。
- 機関の運転状態が第2の運転領域にあるときに噴射しても燃焼を生じない第1回目の燃料量が最大噴射量の30パーセント以下である請求項1に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 上記予め定められた噴射時期領域がほぼ圧縮上死点前90°からほぼ圧縮上死点前20°である請求項1に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 上記予め定められた噴射時期領域は機関回転数が高くなるほど圧縮下死点側となる請求項1に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 機関の運転状態が第2の運転領域にあるときに最大噴射量に対する第1回目の燃料噴射量の割合が小さくなるほど同一の機関回転数に対する上記予め定められた噴射時期領域の巾が大きくなる請求項1に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 機関の運転状態が第2の運転領域にあるときに機関回転数が高くなるにつれて第1回目の燃料噴射時期が早められる請求項1に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 機関の運転状態が第2の運転領域にあるときにほぼ圧縮上死点又は圧縮上死点後に第2回目の燃料噴射が行われる請求項1に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 機関の運転状態が第2の運転領域にあるときに空燃比をほぼ理論空燃比に制御する空燃比制御手段を具備した請求項1に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 上記空燃比制御手段は再循環排気ガス量を制御することによって空燃比をほぼ理論空燃比に制御する請求項8に記載の圧縮着火式内燃機関。
- 機関排気通路内に三元触媒を配置した請求項8に記載の圧縮着火式内燃機関。
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