JP2007260109A - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸収性物品本体から漏れた排泄液の外部への漏れを抑制しつつ外層シートの肌触りの低下などを防止した使い捨て吸収性物品を提供する。
【解決手段】背側腰回り部25において内側シート21と外側シートの間に吸収性シート23を配設する。吸収性シート23を、吸収性物品本体1の長手方向の一端縁部よりも長手方向外方に延在させ、かつ、吸収性物品本体1の幅方向の両側縁部よりも幅方向外方に延在させる。吸収性物品本体1から漏れた排泄液を吸収性シート23により吸収保持することが可能となるため、外層シート2の外部へと排泄液が漏れることを抑制できる。吸収性シート23を内側シート21と外側シートの間に配設することで、外層シート2の肌触りが低下したり見栄えが悪化したりすることを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】背側腰回り部25において内側シート21と外側シートの間に吸収性シート23を配設する。吸収性シート23を、吸収性物品本体1の長手方向の一端縁部よりも長手方向外方に延在させ、かつ、吸収性物品本体1の幅方向の両側縁部よりも幅方向外方に延在させる。吸収性物品本体1から漏れた排泄液を吸収性シート23により吸収保持することが可能となるため、外層シート2の外部へと排泄液が漏れることを抑制できる。吸収性シート23を内側シート21と外側シートの間に配設することで、外層シート2の肌触りが低下したり見栄えが悪化したりすることを防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、子供用、大人用あるいは失禁用の使い捨て吸収性物品に関する。
従来、この種の使い捨て吸収性物品は、透液性の表面シート、不透液性の裏面シート、および、これら表面シートと裏面シートとの間に配設された吸収体とを有するインナパネルである吸収性物品本体と、この吸収性物品本体の裏面側に配設されたアウタシートである外層シートとを備え、外層シートの長手方向に背側腰回り部、股下回り部および腹側腰回り部を順次一体に形成し、背側腰回り部と腹側腰回り部とのそれぞれの両側縁を接合固定することでパンツ形状に形成して装着するものがある。
このような使い捨て吸収性物品において、吸収性物品本体の吸収体にて吸収しきれなかった尿などの排泄液は、装着者の腰回り近傍に残留し、背側腰回り部あるいは腹側腰回り部から装着者の肌に付着するおそれがある。
そこで、背側腰回り部と腹側腰回り部とのそれぞれの両側部近傍に、液吸収性を有する吸収パネルを配設したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、外層シートを、水分を透過しない水分不透過性シートと、この水分不透過性シートと一体に形成された補助吸水部材とにより構成したものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−126142号公報(第3−5頁、図1−2)
特開2002−654号公報(第4−6頁、図4)
しかしながら、上述の特許文献1記載の使い捨て吸収性物品では、吸収パネルを背側腰回り部と腹側腰回り部との内側、すなわち装着者の肌当接側に設けるため、装着者に違和感を与えるおそれがある。また、吸収パネルは、高吸収性ポリマ粒子と熱可塑性合成樹脂繊維との混合物を所定の厚みに圧縮して用いる、比較的厚みがあるパネル状のものであるため、このような吸収パネルを外層シートに取り付けることで、好ましくない段差が形成されたり、外層シートの柔軟性や軽快性が損なわれたりするおそれがある。
さらに、上述の特許文献2記載の使い捨て吸収性物品では、補助吸水部材が吸収性物品本体よりも小さいため、吸収性物品本体から漏れた排泄液を補助吸水部材により確実に吸収することができないという問題点を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、吸収性物品本体から漏れた排泄液の外部への漏れを抑制しつつ外層シートの肌触りの低下などを防止した使い捨て吸収性物品を提供することを目的とする。
請求項1記載の使い捨て吸収性物品は、表面シートと、裏面シートと、これら表面シートと裏面シートとの間に配設された吸収体とを有する吸収性物品本体と、この吸収性物品本体の裏面シート側に配設された外層シートとを具備し、前記外層シートの長手方向に、背側腰回り部と、両側部に脚回り部を有する股下回り部と、腹側腰回り部とが順次一体に形成され、かつ、前記背側腰回り部と前記腹側腰回り部とのそれぞれの両側縁部の固定により腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部とが形成される使い捨て吸収性物品であって、前記外層シートは、内側シートと、外側シートと、少なくとも前記背側腰回り部において前記内側シートと前記外側シートとの間に配設された吸収性シートとを備え、前記吸収性シートは、前記吸収性物品本体の長手方向の一端縁部よりも長手方向外方に少なくとも一部が延在し、かつ、前記吸収性物品本体の幅方向の両側縁部よりも幅方向外方に少なくとも一部が延在しているものである。
請求項2記載の使い捨て吸収性物品は、請求項1記載の使い捨て吸収性物品において、吸収性シートは、少なくとも背側腰回り部に配設され外層シートの幅方向に長手状の第1矩形シートと、股下回り部に配設され前記外層シートの長手方向に長手状の第2矩形シートとを有しているものである。
請求項3記載の使い捨て吸収性物品は、請求項1または2記載の使い捨て吸収性物品において、吸収性シートは、高分子吸水材と、この高分子吸水材を保持する吸水紙とのみで形成されているものである。
請求高4記載の使い捨て吸収性物品は、請求項1または2記載の使い捨て吸収性物品において、吸収性シートは、高分子吸水材と、この高分子吸水材を保持する不織布とのみで形成されているものである。
請求項5記載の使い捨て吸収性物品は、請求項1ないし4いずれか一記載の使い捨て吸収性物品において、内側シートは、液透過性を有しているものである。
請求項1記載の発明によれば、少なくとも背側腰回り部において内側シートと外側シートとの間に配設された吸収性シートの少なくとも一部を、吸収性物品本体の長手方向の一端縁部よりも長手方向外方に延在させ、かつ、吸収性物品本体の幅方向の両側縁部よりも幅方向外方に延在させることで、吸収性物品本体から漏れた排泄液を吸収性シートにより吸収保持することが可能となるため、外層シートの外部へと排泄液が漏れることを抑制できるとともに、吸収性シートを内側シートと外側シートとの間に配設することで、外層シートの肌触りが低下したり見栄えが悪化したりすることを防止できる。
請求項2記載の発明によれば、吸収性シートが、少なくとも背側腰回り部に配設され外層シートの幅方向に長手状の第1矩形シートと、股下回り部に配設され外層シートの長手方向に長手状の第2矩形シートを備えることで、吸収性シートの素材を効率よく使用でき、かつ、複雑な形状に吸収性シートを切断する必要がないため、吸収性シートの製造性も向上する。
請求項3記載の発明によれば、高分子吸水材と吸水紙とのみで吸収性シートを構成することで、吸収性シートの厚みを薄くしても排泄液の漏れを充分に防止できる。
請求項4記載の発明によれば、高分子吸水材と不織布とのみで吸収性シートを構成することで、吸収性シートの厚みを薄くしても排泄液の漏れを充分に防止できる。
請求項5記載の発明によれば、吸収性物品本体から外層シートへと漏れた排泄液を外層シート内の吸収性シートに速やかに吸収させることができ、排泄液が外層シートの肌当接面側に滞留して装着者の身体と長時間接触することがなくなり、かぶれなどの原因となることを防止できる。
以下、本発明の第1の実施の形態の使い捨て吸収性物品の構成を図1ないし図7を参照して説明する。
図1、図2(a)および図2(b)は、使い捨て吸収性物品を示し、この使い捨て吸収性物品は、矩形状の吸収性物品本体1と、この吸収性物品本体1よりも大きく形成された外層シート2とを有し、図1に示す展開状態から図7に示すパンツ形状として装着するものである。
そして、吸収性物品本体1は、図3、図4(a)および図4(b)に示すように、表面シート3と、裏面シート4と、これら各シート3,4の間に配設された吸収体5と、表面シート3の表面側に配設されたフラップシート6,6とを有し、図1の上下方向に長手状に形成されている。
表面シート3は、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム、合成繊維などにて形成され、親水性、あるいは、尿などの排泄物を吸収体5に透過できる液透過性を有している。
裏面シート4は、上面周縁部が表面シート3の下面周辺部に接着剤などで接合されている。
吸収体5は、尿などの排泄液を吸収できる、例えばパルプを主材料として一部に高分子吸収体などの物質を含んだ材料にて形成されている。また、この吸収体5は、長手方向の略中心域において、左右幅方向両側に切欠部11,11が形成されている。
各フラップシート6は、吸収性物品本体1の長手方向全体に亘ってそれぞれ連続し、吸収性物品本体1の幅方向に互いに離間されている。また、各フラップシート6は、表面シート3の左右両側縁部にて一側部がそれぞれ接合されているとともに、他側部が自由端状に形成され、この自由端状の他側部に、フラップシート弾性部材12がそれぞれ配設されている。このフラップシート弾性部材12は、各フラップシート6を収縮させることで、各フラップシート6の自由端状の他側部を図示しない立体ギャザ状とするものである。
そして、吸収性物品本体1には、吸収体5の切欠部11,11において、各シート3,4,6,6が互いに接合されて側部フラップ部14,14が形成されているとともに、吸収体5の長手方向の両端部において、各シート3,4,6,6が互いに接合されて端部フラップ部15,15が形成されている。
一方、外層シート2は、図5、図6(a)および図6(b)に示すように、内側シート21と、外側シート22と、これら各シート21,22の間に配設された吸収性シート23とを有し、図1の上下方向に長手状に形成されている。また、この外層シート2には、長手方向に沿って、装着者の背側となる背側腰回り部25、脚回りに位置する脚回り部26を両側に備えた股下回り部27、および、装着者の腹側となる腹側腰回り部28が順次形成されている。
内側シート21は、装着者の肌当接側面となる部分であり、尿などの排泄液を透過させることが可能な部材により形成され、図2(a)および図2(b)に示すように、外層シート2の内側に配設された吸収性物品本体1の裏面シート4と対向する側面である。
なお、この内側シート21は、排泄液を透過させることができれば疎水性、あるいは撥水性などであってもよく、例えば耐圧などの圧力が加わった際に排泄液が通過するようなシートでもよい。すなわち、内側シート21は、例えば吸収性物品本体1の表面シート3のような液透過性のシートに限定されるものではなく、例えば親水化処理したシート、あるいは液を透過させる穴部を多数設けた、いわゆる穴シートなどとしてもよい。
図5、図6(a)および図6(b)に戻って、外側シート22は、装着者の肌非当接側面となる部分であり、上面周縁部が表面シート3の下面周辺部に接着剤などで接合されている。また、この裏面シート4は、撥水性、あるいは尿などの排泄液が透過できない液不透過性を有し、例えばポリエチレン樹脂のようなポリオレフィンなどの合成樹脂のフィルム状シートにて成形されている。
吸収性シート23は、吸収性物品本体1から漏れたわずかな排泄液を吸収するもので、図1などに示すように、吸収性物品本体1と重なるように配設されており、吸収性物品本体1の長手方向の一端縁部よりも長手方向外方に延在し、かつ、吸収性物品本体1の幅方向の両側縁部よりも幅方向外方に延在するように形成されている。
また、吸収性シート23は、例えばホットメルトなどの接着剤を用いて外層シート2の内側シート21と外側シート22との間に固定されて一体化されている。このとき、接着剤の止着パターンは特に限定されるものではないが、接着面積が大きすぎると排泄液の吸収に支障が出るおそれがあり、また、接着面積が小さ過ぎると外層シート2内で吸収性シート23がずれてしまうおそれがあるので、適当な接着面積を決定する。
ここで、吸収性シート23が配設されている部分は、吸収性シート23が配設されていない部分と比較して外層シート2の柔軟性が低下することもあるため、必要以上の大きさの吸収性シート23を配設することは使い捨て吸収性物品の性能を低下させることになるから、少なくとも外層シート2から排泄液が漏れる主要部分である背側腰回り部25、好ましくは背側腰回り部25と股下回り部27とに配設すれば充分である。
また、吸収性シート23は、内側シート21と外側シート22との長手方向端部および幅方向側部近傍に配設すると、吸収していた排泄液が内側シート21と外側シート22との間から染み出すことが考えられるため、内側シート21と外側シート22との長手方向端部および幅方向側部近傍に配設しないことが好ましい。
したがって、本実施の形態において、吸収性シート23は、背側腰回り部25に位置する背側部23aと、股下回り部27に位置する股下部23bとを有し、かつ、幅方向両側部に、脚回り部26,26に対応してシート切欠部23c,23cが凹状に切り欠き形成されている。
背側部23aは、背側腰回り部25の略中心域に位置している。そして、この背側部23aは、吸収性物品本体1を外層シート2に重ねた状態で、この吸収性物品本体1の長手方向の一端部である背側腰回り部25側よりも長手方向外方、すなわち図1に示す上側に延在しているとともに、吸収性物品本体1の幅方向両側縁部よりも幅方向外方、すなわち図1に示す左右両側に延在している。
また、股下部23bは、背側部23aよりも幅寸法が小さく形成されている。
さらに、吸収性シート23は、例えば綿や化学繊維などの吸収性素材から形成された織布、あるいは不織布などのシートでもよいが、厚みを薄くするために、パルプなどの嵩高い吸収材は用いないことが好ましい。この吸収性シート23は、さらに好ましくは、例えば高分子吸収材と、この高分子吸水材を保持する基材、例えば吸水紙、あるいは不織布などとのみで構成された薄型のシートとし、最も好ましくは、高分子吸水材を一対の吸収紙(ティッシュ紙など)で挟み込んで接着剤とともに一体的に接合したものとする。また、この吸収性シート23は、高分子吸水材を必ずしも2枚の吸収紙などに挟み込む必要はなく、1枚の吸収しなどの上に高分子吸水材を接着固定したものなどでもよい。そして、この吸収性シート23は、使い捨て吸収性物品の製造時における操作性および製品となった後の保存性(高分子吸水材の脱落程度)などを考慮して適宜決定する。
そして、吸収性シート23は、外層シート2の柔軟性を低下させず、着用者に違和感を与えないようにする、すなわち外層シート2の軽快性を損なわないものとすることが好ましい。このため、吸収性シート23に保持されている高分子吸水材の目付け量は、20g/m2以上150g/m2以下とし、また、吸収性シート23は、吸収性物品本体1から漏れたわずかな排泄液の吸収を目的とするため、それほど多くの高分子吸水材を必要としないから、好ましくは目付け量を20g/m2以上50g/m2以下の範囲内とする。
背側腰回り部25は、横長に形成され、長手方向の一端部に、開口部弾性部材31が複数配設されているとともに、これら開口部弾性部材31よりも長手方向の内方(図1に示す下側)に、背側腰回り弾性部材32が複数配設されている。
開口部弾性部材31は、背側腰回り部25の幅方向に伸張された状態で内側シート21と外側シート22との間に配設されている。
背側腰回り弾性部材32は、背側腰回り部25の幅方向に伸張された状態で内側シート21と外側シート22との間に配設され、一部が吸収性シート23の背側部23aに重なってこの背側部23aと外側シート22との間に位置している。
各脚回り部26は、背側腰回り部25側と腹側腰回り部28側とで異なる曲率を有する円弧状にそれぞれ形成され、吸収性シート23の各シート切欠部23cとの間に、複数の脚回り弾性部材34が配設されている。
脚回り弾性部材34は、背側腰回り部25側の幅方向の両側縁部から、脚回り部26の縁部を経由し、股下回り部27を幅方向に横断して、腹側腰回り部28側の幅方向の両側縁部へと連続して配設されている。したがって、脚回り弾性部材34は、平面視で略X字状に交差するように配設されている。そして、これら脚回り弾性部材34は、背側腰回り部25の両側縁部と、腹側腰回り部28の両側縁部とを互いに接合固定することで図7に示すパンツ形状となった使い捨て吸収性物品において、脚回り部26,26により下部両側に開口形成された脚回り側開口部35,35の周囲にレッグギャザG1,G1を形成するレッグギャザ弾性部材S1を構成する。
腹側腰回り部28は、背側腰回り部25と同様の横長に形成され、長手方向の一端部に、開口部弾性部材36が複数配設されているとともに、これら開口部弾性部材36よりも長手方向の内方(図1に示す上側)に、腹側腰回り弾性部材37が複数配設されている。
開口部弾性部材36は、腹側腰回り部28の幅方向に伸張された状態で内側シート21と外側シート22との間に配設されている。
腹側腰回り弾性部材37は、腹側腰回り部28の幅方向に伸張された状態で内側シート21と外側シート22との間に配設され、一部が吸収性物品本体1の長手方向の端部に重なるように配設されている。
そして、開口部弾性部材31,36は、互いに等しい本数設けられ、背側腰回り部25の両側縁部と、腹側腰回り部28の両側縁部とを互いに接合固定することで図7に示すパンツ形状となった使い捨て吸収性物品において、上部に開口形成された腰回り側開口部41の周縁部にウエストギャザG2を形成するウエストギャザ弾性部材S2を構成する。
同様に、各腰回り弾性部材32,37は、互いに等しい本数設けられ、図7に示すパンツ形状となった使い捨て吸収性物品において、装着者の腰回りに環状に連続するように構成されている。
次に、上記第1の実施の形態の作用を説明する。
図1に示すように外層シート2に対して吸収性物品本体1を配設した状態で、背側腰回り部25の両側縁部と腹側腰回り部28の両側縁部とを接合固定して図7に示すパンツ形状とすることで、装着者が使い捨て吸収性物品をパンツのように着脱すると、各ギャザG1,G2により、脚回り側開口部35,35と腰回り側開口部41とが装着者の脚回りおよび腰回りにそれぞれ密着する。
また、使い捨て吸収性物品の内部では、吸収性物品本体1が装着者の股下に位置し、フラップシート弾性部材12により吸収性物品本体1の両側に形成された立体ギャザが装着者の股下回りに密着する。
そして、装着者の尿などの排泄液は、吸収性物品本体1の吸収体5に殆どが吸収されるものの、その一部が吸収性物品本体1から漏れる。
このとき、外層シートが吸収性を有さない従来の使い捨て吸収性物品においては、吸収性物品本体から漏れた排泄液は、吸収性物品本体および外層シートにより吸収されることがなく、外層シートの肌当接側で滞留してしまう。
このため、2枚の不透液性不織布シートを積層したものや、2枚の不透液性不織布シートの間にポリエチレンフィルムを挟み込んだものなどが用いられるものの、前記2枚の不透液性不織布シートを積層した使い捨て吸収性物品では、滞留した排泄液が体圧により外部に押されて不透液性不織布シート間を浸透して外部に漏れてしまったり、装着者の身体との間の隙間から漏れてしまったりするおそれがあり、前記ポリエチレンフィルムを挟み込んだ使い捨て吸収性物品でも外部への排泄液の漏れを充分に防止することはできない。
そこで、本実施の形態では、外層シート2に排泄液の吸収機能を付与することで、外層シート2による排泄液の漏れ防止効果を向上した。
具体的には、吸収性物品本体1と吸収性シート23とが重なるように配置し、背側腰回り部25および股下回り部27において内側シート21と外側シート22との間に吸収性シート23を配設するとともに、この吸収性シート23を吸収性物品本体1の長手方向の一端縁部よりも長手方向外方に延在させ、かつ、吸収性物品本体1の幅方向の両側縁部よりも幅方向外方に延在させることで、吸収性物品本体1から漏れた排泄液を吸収性シート23により速やかに吸収保持することが可能となり、装着者の体圧による影響や吸収性物品本体1と装着者の身体との間の隙間を通って排泄液が外層シート2の外部へと漏出する頻度が少なくなり、外層シート2の外部へと排泄液が漏れることを抑制できるとともに、吸収性物品本体1の周縁部を外層シート2の内側シート21に接着剤などで固定している場合でも、排泄液を吸収性シート23で確実に吸収できる。
また、外層シート2の内側シート21と外側シート22との間に吸収性シート23を配設することにより、例えば吸収性シートを外層シート2の肌当接側である内側シートなどに取り付ける場合と比較して、外層シート2の肌触り特性を低下させることがなく、吸収性シート23に保持した高分子吸水材の脱落を防止でき、かつ、吸収性シート23の取り付け部分が露出することなどもなく、見栄えが悪化することもない。
特に、吸収性物品本体1から漏れる排泄液は、背側腰回り部25から漏れる可能性が最も高く、次いで股下回り部27であり、腹側腰回り部28から漏れる可能性は他の部分と比較して低いので、吸収性シート23を少なくとも背側腰回り部25、好ましくは背側腰回り部25と股下回り部27とに配設することで、吸収性物品本体1から漏れた排泄液を吸収性シート23で確実に吸収できる。
さらに、吸収性シート23を、高分子吸水材と、この高分子吸水材を保持する吸水紙、あるいは不織布のみで構成した薄型シートとすることで、例えば吸収性物品本体1に用いるような肉厚の吸収体を外層シートに配設する場合と比較して、外層シート2の軽快性が損なわれることもなく、また、肉厚の吸収体を取り付けた外層シートを備えた使い捨て吸収性物品を使用した場合のように外層シート2に段差が生じることがないので、このような段差が、褥瘡を有している患者などが使用した場合にこの褥瘡を刺激して症状を悪化させてしまうこともない。
そして、吸収性シート23を、高分子吸水材と、この高分子吸水材を保持する吸水紙、あるいは不織布のみで構成することにより、吸収性シート23の厚みを薄くしても排泄液の漏れを充分に防止できる。
また、内側シート21が透液性を有する場合には、吸収性物品本体1から外層シート2へと漏れた排泄液を速やかに外層シート2内の吸収性シート23に吸収させることができ、排泄液がいつまでも外層シート2の肌当接面側に滞留して装着者の身体と長時間接触することがなくなり、かぶれなどの原因となることを防止できる。
次に、第2の実施の形態を図8および図9を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態の使い捨て吸収性物品は、吸収性シート23を、第1矩形シート45と第2矩形シート46とで構成したものである。
第1矩形シート45は、少なくとも背側腰回り部25、本実施の形態では背側腰回り部25とこの背側腰回り部25に隣接する股下回り部27の一部に配設され、外層シート2の幅方向に長手状となっている。
また、第2矩形シート46は、股下回り部27に配設され、外層シート2の長手方向に長手状となっている。
これら矩形シート46は、それぞれ吸収性シート23の素材となる帯状のロール体から必要サイズを切り出して形成されている。
そして、このように構成することで、吸収性シート23の素材を効率よく使用でき、かつ、複雑な形状に吸収性シート23を切断する必要がないため、吸収性シート23の製造設備なども簡略化でき、吸収性シート23の製造性も向上する。
さらに、幅方向に長手状の背側腰回り部25に配設する第1矩形シート45を外層シート2の幅方向に長手状とし、幅方向が短い股下回り部27に配設する第2矩形シート46を外層シート2の長手方向に長手状とすることで、矩形シート45,46により背側腰回り部25と股下回り部27とに効率よく吸収性シート23を敷き詰めることができる。
なお、上記第2の実施の形態において、股下回り部27にて矩形シート45,46が配設されない部分に、さらに他の矩形シートを配設してもよい。
1 吸収性物品本体
2 外層シート
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
21 内側シート
22 外側シート
23 吸収性シート
25 背側腰回り部
26 脚回り部
27 股下回り部
28 腹側腰回り部
35 脚回り側開口部
41 腰回り側開口部
45 第1矩形シート
46 第2矩形シート
2 外層シート
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
21 内側シート
22 外側シート
23 吸収性シート
25 背側腰回り部
26 脚回り部
27 股下回り部
28 腹側腰回り部
35 脚回り側開口部
41 腰回り側開口部
45 第1矩形シート
46 第2矩形シート
Claims (5)
- 表面シートと、裏面シートと、これら表面シートと裏面シートとの間に配設された吸収体とを有する吸収性物品本体と、この吸収性物品本体の裏面シート側に配設された外層シートとを具備し、前記外層シートの長手方向に、背側腰回り部と、両側部に脚回り部を有する股下回り部と、腹側腰回り部とが順次一体に形成され、かつ、前記背側腰回り部と前記腹側腰回り部とのそれぞれの両側縁部の固定により腰回り側開口部と一対の脚回り側開口部とが形成される使い捨て吸収性物品であって、
前記外層シートは、
内側シートと、
外側シートと、
少なくとも前記背側腰回り部において前記内側シートと前記外側シートとの間に配設された吸収性シートとを備え、
前記吸収性シートは、前記吸収性物品本体の長手方向の一端縁部よりも長手方向外方に少なくとも一部が延在し、かつ、前記吸収性物品本体の幅方向の両側縁部よりも幅方向外方に少なくとも一部が延在している
ことを特徴とした使い捨て吸収性物品。 - 吸収性シートは、
少なくとも背側腰回り部に配設され外層シートの幅方向に長手状の第1矩形シートと、
股下回り部に配設され前記外層シートの長手方向に長手状の第2矩形シートとを有している
ことを特徴とした請求項1記載の使い捨て吸収性物品。 - 吸収性シートは、高分子吸水材と、この高分子吸水材を保持する吸水紙とのみで形成されている
ことを特徴とした請求項1または2記載の使い捨て吸収性物品。 - 吸収性シートは、高分子吸水材と、この高分子吸水材を保持する不織布とのみで形成されている
ことを特徴とした請求項1または2記載の使い捨て吸収性物品。 - 内側シートは、液透過性を有している
ことを特徴とした請求項1ないし4いずれか一記載の使い捨て吸収性物品。
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Publication Number | Publication Date |
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- 2006-03-28 JP JP2006088597A patent/JP2007260109A/ja active Pending
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