JP2007256067A - プッシュボタンの構造、およびこれを備える腕時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軸部の軸線方向と異なる方向の外力がプッシュボタンに負荷されても、軸部が傾きにくいプッシュボタンの構造を提供することにある。
【解決手段】 機器ケース10の挿通部11に摺動自在に取り付けられるプッシュボタン1の軸部3には、複数の防水パッキン5が巻着される。これら防水パッキンは、隣接する防水パッキン間の距離が相互に異なるように分散して配置される。また、これら防水パッキンのうち、2個の防水パッキンは、常に挿通部内に位置するように、プッシュボタンの軸部の軸線に沿って、できる限り距離を開けるように配置されることが好ましい。また、これら防水パッキンのうち、一方の防水パッキンは挿通部における内方寄りに配置され、他方の防水パッキンは挿通部における外方寄りに配置されることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、時計、特に腕時計、あるいは携帯テレビ、携帯電話、パソコン、ゲーム機などの電子機器における機器ケースに取り付けられるプッシュボタンに関する。
今までに知られた一般的なプッシュボタンが、図4と図5に示される。
プッシュボタン20は、使用者の指で押圧操作される頭部としての操作部2を含む。プッシュボタン20は、さらに、この操作部2から延出された、操作部2より細い棒状の軸部3を含む。
この軸部3は、機器ケース10に形成された挿通部11に挿入される。挿通部11は、機器ケース10の壁部を平面方向に沿って貫通した部分であり、機器ケース10の内部と外部とを通じさせる。
図面に沿って説明すれば、機器ケース10の壁部は、平面方向に沿った貫通孔10aによって貫通される。この貫通孔10aにパイプ8が挿入される。パイプ8は、接着、カシメ、ロー付け、あるいは溶接などの手段によって、貫通孔10aに固定される。プッシュボタン20の軸部3は、このパイプ8の内部に挿通される。
このように、パイプ8が採用された場合は、パイプ8が挿通部11となる。パイプ8が採用されず、貫通孔10a内部に軸部3が直接挿通された場合は、貫通孔10aが挿通部11となる。
なお、ここで平面方向とは、図面の左右方向に準ずる。
プッシュボタン20の内端部分、すなわち軸部3の開放端には、細い小径部3aが形成される。この小径部3aには、周面方向に沿った周状溝であるリング用溝3bが形成される。このリング用溝3bに、パイプ8の内径より大きい外径を備える、止めリング7が装着される。止めリング7は、リング用溝3bと隣接したフランジ状の末端部6に支えられる。この止めリング7とパイプ8との当接が、プッシュボタン20のパイプ8からの抜脱、すなわち挿通部11からの抜脱を抑止する。
なお、ここで内端とは、プッシュボタン20における機器ケース10の内方寄りの端部を示し、図面においては左寄りとなる。外端とは、その逆に機器ケース10の外方寄りの端部を示し、図面においては右寄りとなる。
プッシュボタン20の軸部3と、パイプ8、すなわち挿通部11との内壁との間には、防水パッキン5が介在される。より詳しくは、軸部3には、周面方向に沿った周状溝であるパッキン用溝5が形成される。このパッキン用溝4に、リング状の弾性体である防水パッキン5が巻着される。防水パッキン5は、パッキン用溝4とパイプ8の内壁とに圧接し、パイプ8の内部を通って水や砂などの侵入物が機器ケース10の内部に侵入することを防ぐ。この防水パッキン5およびパッキン用溝は、パイプ8内に侵入物が極力侵入しないように配慮される結果、パイプ8の外端近傍に配置される。
プッシュボタン20の操作部2は、使用者の指で押圧され得るように、機器ケース10の外部、詳しくは挿通部11であるパイプ8の外方に位置して、機器ケース10に対して露出する。操作部2の形状は、特に限定されない。たとえば、垂直方向、すなわち図面の上下方向に沿った操作部2の断面形状としては、円、楕円、四角、多角形などが挙げられる。
操作部2と軸部3とは別体であってもかまわない。この場合、操作部2が合成樹脂より
成り、軸部3が金属から成るなどのように、操作部2と軸部3とは異種素材であってもよい。
以上のように機器ケース10に取り付けられたプッシュボタン20は、機器ケース10の内部に向かって押し込まれると、軸部3の末端部6が機器ケース10内に配置された、図示しない接点部を押圧して、それを導通させる。このように押し込まれた位置、すなわち押圧状態にあるプッシュボタン20は、撓められた接点部の弾発力によって、押圧される前の元の位置、すなわち初期状態へと復帰する。接点部は、プッシュボタン20を押圧状態から初期状態へと復帰させる弾発手段を兼ねる。
あるいは、図示されるように、操作部2とパイプ8の外端との間に、弾発手段としてコイルバネ12が配置されてもよい。この場合、押し込まれたプッシュボタン20の操作部2によってコイルバネ9が撓められる。この撓められたコイルバネ9の弾発力で、プッシュボタン20は押圧状態から初期状態へ復帰する。
コイルバネは、機器ケース10の外壁面と操作部2との間、あるいは機器ケース10の内壁面と末端部6との間に配置されてもよい。
ところで、このようなプッシュボタン20には次のような問題がある。
(1)プッシュボタン20が押圧されるとき、図5に示されるように、軸部3が傾くことがある。すると、防水パッキン5における上部側は、パイプ8の内壁に強く圧接するため、パイプ8との締め代が大きくなる。逆に、防水パッキン5における下部側は、パイプ8の内壁との圧接が弱くなるため、パイプ8との締め代が小さくなる。よって、防水パッキン5における下部側において、防水性が劣化するという問題があった。
なお、ここで、上下とは、図面の上下方向に準ずる。また、図5では、傾く前のプッシュボタンが破線で図示される。よって、図5では、プッシュボタンは、軸部の軸線に対して反時計回りに傾いている。
(2)また、軸部3が傾くと、軸部3の内端部分がパイプ8の内壁に接触する。この状態でプッシュボタン20が押圧されてパイプ8内を摺動すると、軸部3とパイプ8とが磨耗したり削れたりしてしまうので、これら部品の耐久性が劣化する。
(3)また、軸部3とパイプ8とが削れて発生する切粉が、軸部3とパイプ8との間に詰まると、プッシュボタン20がパイプ8内を摺動しにくくなる。この結果、プッシュボタン20の押圧操作が重くなるばかりか、弾発手段によっても押圧状態から初期状態へとプッシュボタン20がしばしば復帰しなくなる。よって、プッシュボタンの操作性が極めて悪くなる。
(4)さらに、この切粉が機器ケース10の内部に侵入すると、機器ケース内部に収納された機械的駆動部品や電子的駆動部品の動作にも支障が生じる。
このような問題を解決するため、たとえばプッシュボタンを、外部ボタンと内部ボタンとの2つの部材で構成する構造が提案されている(特許文献1参照)。
実開昭49−69361号公報
しかしながら、この特許文献1で提案される構造は、外部ボタンと内部ボタンという2つの部材を採用するため、構造が複雑になるばかりか、組み立ても容易ではない。
また、上記の問題を少しでも解決するため、複数の防水パッキンを備えるプッシュボタンも知られている。たとえば、図6に示されるプッシュボタン30は、軸部3に3つのパッキン用溝4a、4b、4cを備える。これら溝それぞれに防水パッキン5が配置される。
図6に示されるプッシュボタン30は、複数の防水パッキンがパイプ8の内壁に圧接し
て、傾こうとする軸部3を抑止するため、図5に図示されるプッシュボタン、すなわち防水パッキンを1個のみ備えるプッシュボタン20と比較すれば傾きにくい。
しかしながら、図6に示されるプッシュボタンも、また、同図に示されるように軸部3が傾くことから免れ得ない。これは、複数の防水パッキン5が、パイプ5の外端寄りに密集しているためである。
図6では、隣接する防水パッキン5間の軸部の軸線に沿った距離が、隣接するパッキン用溝の間の距離として示される。パッキン用溝4aと4bの間の距離L1と、パッキン用溝4bと4cの間の距離L2は等しく設定され、これら複数の防水パッキン5が、パイプ5の外端寄りに密集していることが理解される。
このため、軸部3の外端側、すなわち操作部2に近接した部分では、複数の防水パッキン5とパイプ8との圧接により、軸部3の傾きが抑止されやすい。しかしながら、軸部3の内端側、すなわち機器ケース10の内部寄りの部分においては、防水パッキンが存在しないため、軸部3の傾きがまったく抑止されない。結果として、軸部3の軸線方向に異なる方向の外力が負荷されれば、軸部3は容易に傾いてしまう。
なお、ここで、軸線とは、軸部3の延出方向であり、図4のようにプッシュボタンが傾いていない図では、平面方向、すなわち図の左右方向と合致する。また、図6では、傾く前のプッシュボタンが破線で図示される。図6では、プッシュボタンは、軸部の軸線に対して反時計回りに傾いている。
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、より簡単な構造で、かつ、より確実に、軸部が傾きにくいプッシュボタンを提供することにある。
本発明のプッシュボタンの構造は、
「プッシュボタンの軸部と挿通部の内壁との間に配置される、少なくとも2個の防水パッキンと、プッシュボタンが押圧される前の初期状態と、プッシュボタンが所定のストロークだけ押圧された押圧状態と、を含み、
2個の防水パッキンは、プッシュボタンの初期状態および押圧状態双方において挿通部内に位置するように、プッシュボタンの軸部の軸線に沿って、できる限り距離を開けるように配置される」ものである。
この構成により、軸部の軸線方向と異なる方向の外力がプッシュボタンに負荷されて、プッシュボタンに時計回り方向、あるいは反時計回り方向の回転モーメントが生じようとも、できる限り距離を開けるように配置された2個の防水パッキンが、挿通部の内壁に圧接して、傾こうとするプッシュボタンの軸部を抑止する。
また、2個の防水パッキンは、できる限り距離を開けるように配置されようとも、プッシュボタンの初期状態および押圧状態双方において挿通部内に位置するように配置されているので、プッシュボタンの防水性は確実に保たれる。
これら2個の防水パッキンの間に、少なくとも1個の別の防水パッキンが配置されてもよい。この場合、プッシュボタンの軸部の軸線方向に沿った、隣接する防水パッキン間の距離が相互に異なって、防水パッキンが分散して配置されるとことが、軸部の傾きを抑止するためには好ましい。
また、本発明のプッシュボタンの構造は、
「一方の防水パッキンは挿通部における機器ケースの内方寄りに配置され、
他方の防水パッキンは挿通部における機器ケースの外方寄りに配置され、
かつ、プッシュボタンの初期状態および押圧状態双方において、一方と他方の防水パッキン双方が挿通部内に位置する」ものである。
この構成により、軸部の軸線方向と異なる方向の外力がプッシュボタンに負荷されて、プッシュボタンに時計回り方向、あるいは反時計回り方向の回転モーメントが生じようとも、挿通部における機器ケースの内方寄りと外方寄りそれぞれに配置された防水パッキンが配挿通部の内壁に圧接して、傾こうとするプッシュボタンの軸部を抑止する。
これら2個の防水パッキンの間に、少なくとも1個の別の防水パッキンが配置されてもよい。この場合、プッシュボタンの軸部の軸線方向に沿った、隣接する防水パッキン間の距離が相互に異なって、防水パッキンが分散して配置されるとことが、軸部の傾きを抑止するためには好ましい。
また、本発明のプッシュボタンの構造は、
「プッシュボタンの軸部と挿通部の内壁との間に配置される、少なくとも3個の防水パッキンを含み、プッシュボタンの軸部の軸線方向に沿った、隣接する防水パッキン間の距離が相互に異なるように、防水パッキンが軸部に分散して配置される」ものである。
この構成により、軸部の軸線方向と異なる方向の外力がプッシュボタンに負荷されて、プッシュボタンに時計回り方向、あるいは反時計回り方向の回転モーメントが生じようとも、防水パッキンが従来のように一箇所に密集されるのではなく、分散して配置されるので、これら防水パッキンが配挿通部の内壁に圧接して、傾こうとするプッシュボタンの軸部を抑止する。
これら防水パッキンのうち、2個の防水パッキンは、プッシュボタンの初期状態および押圧状態双方において挿通部内に位置するように、プッシュボタンの軸部の軸線に沿って、できる限り距離を開けるように配置されることが好ましい。
また、これら防水パッキンのうち、一方の防水パッキンは挿通部における機器ケースの内方寄りに配置され、他方の防水パッキンは挿通部における機器ケースの外方寄りに配置されることが好ましい。
また、この場合、複数の防水パッキンが挿通部内に位置する軸部の全体にわたって分散するように配置されることが好ましい。このように軸部に分散して配置された防水パッキンが挿通部の内壁に圧接して、傾こうとするプッシュボタンの軸部を、より確実に抑止する。
さらに、この場合、挿通部の外端寄り、すなわち挿通部における機器ケースの外方寄りにおいて隣接する防水パッキン間の距離は、他の隣接する防水パッキン間の距離より短いことが好ましい。これにより、防水パッキンは、軸部に分散して配置されながらも、挿通部の外端寄りにおいては、挿通部の他の部分より密集することになり、挿通部の外端における防水性を確実に確保する。
よって、これら防水パッキンは、軸部の傾きを抑止しながら、挿通部内に水や砂などの浸入物が侵入することをも確実に防ぐ。
本発明によれば、より簡単な構造で、かつ、より確実に、下記の効果を得る。
(1)プッシュボタンの軸部が傾きにくいので、防水パッキンとパイプとの締め代が安定する。よって、常に防水性が確保されるプッシュボタンが提供される。
(2)プッシュボタンの軸部が傾くにくいので、軸部とパイプとが接触しにくい。よって、軸部とパイプとの耐久性が劣化せず、長期にわたって使用できるプッシュボタンが提供される。
(3)プッシュボタンの軸部が傾きにくいので、軸部とパイプとが接触しにくい。よって、操作性が極めて良いプッシュボタンが提供される。
(4)プッシュボタンの軸部が傾きにくいので、軸部とパイプとが接触しにくい。よって、軸部とパイプとの接触に起因する切粉も発生しないので、機器ケースの内部に収納さ
れた機械的駆動部品や電子的駆動部品を切粉の侵入による支障から回避できるプッシュボタンが提供される。
以下、本発明の実施形態が図面に基づいて説明される。なお、前述の従来技術と同じ部品には同じ番号を付することで、それらの部品への説明が省略される。また、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施例に係るプッシュボタンの構造を示す要部断面図、
図2は図1に示すプッシュボタンが傾いた状態を示す要部断面図
図3は図1に示すプッシュボタンを押し込んだ状態を示す要部断面図である。
本発明におけるプッシュボタン1は、従来技術と同じく、操作部2、軸部3、小径部3a、および末端部3bを含む。これも従来技術と同じく、プッシュボタン1の軸部3は、挿通部11、すなわち機器ケース10の貫通孔10aに固定されたパイプ8内に挿通される。そして、プッシュボタン1は、リング用溝3bに装着された止めリング7によって、パイプ8からの抜脱を抑止される。パイプ8を廃して貫通孔10a内部に軸部3が直接挿通された場合は、貫通孔10aが挿通部11となる。なお、弾発手段としてのコイルスプリング9は、無くてもかまわない。
このように、プッシュボタン1の概要は、操作方法も含めて、従来技術として前述した記載に準じて理解される。
図3において、距離Sは、このプッシュボタン1を押し込んだときのプッシュボタン1のストロークを示す。ここで、ストロークとは、プッシュボタン1が機器ケース10の内部に向けて押圧されたとき、プッシュボタン1が機器ケース10の内部に向けて移動できる、軸部3の軸線方向に沿った限界移動距離を言う。同図に示されるように、この場合、ストロークSは、コイルスプリング9の圧縮限界によって規定される。
しかしながら、コイルスプリング9が無い場合、このストロークSは、操作部2と機器ケース10との当接、操作部2とパイプ8との当接、あるいは図示しない接点部と末端部6との当接などによっても規定され得る。
このプッシュボタン1は、防水パッキンの配置に特徴がある。
プッシュボタン1の軸部3は、パッキン用溝4a、4b、4cを備える。第1防水パッキン5aが溝4aに、第2防水パッキン5bが溝4bに、第3防水パッキン5cが溝4cにそれぞれ配置される。
図1では、隣接する防水パッキン間の軸部3の軸線に沿った距離が、隣接するパッキン用溝の間の距離として示される。すなわち、第1防水パッキン5aと第2防水パッキン5bとの間の距離が、溝4aと4bとの間の距離としてL1で図示される。第2防水パッキン5bと第3防水パッキン5cとの間の距離が、溝4bと4cとの間の距離としてL2で図示される。
隣接する防水パッキン間の距離L1とL2は相互に長さが異なる。距離L2は距離L1より長く設定される。距離L1とL2との長さの比較から次のことが理解される。すなわち、図6に示される従来の防水パッキンの配置が一箇所に密集しているのに対して、プッシュボタン1の防水パッキンは、挿通部11内に位置する軸部3の全体にわたって分散するように配置される。
この構成によって、軸部3の軸線方向に異なる方向の外力がプッシュボタンに負荷されて、プッシュボタン1に時計回り方向、あるいは反時計回り方向の回転モーメントが生じようとも、このように軸部3に分散して配置された防水パッキン5a、5b、5cが挿通部11の内壁、すなわちパイプ8の内壁に圧接して、傾こうとするプッシュボタン1の軸部3を抑止する。
たとえば、図2に示されるように、軸部3の軸線方向に異なる方向に沿って極めて大きな外力が操作部2に負荷されれば、プッシュボタン1といえども傾く。図2では、傾く前のプッシュボタンが破線で図示される。よって、図6では、プッシュボタンは、軸部の軸線に対して反時計回りに傾いている。
しかしながら、同図に示されるように、軸部3の傾きは極めてわずかであり、軸3がパイプ8の内壁に接触るまでには至らない。
ここで、図1より、初期状態にあるプッシュボタン1の第3防水パッキン5cは、パイプ8の内端より軸部3の軸線に沿ってストロークSの距離だけ、パイプ8の内部に引っ込んだ位置にあることがわかる。これにより、図3に示されるように、プッシュボタン1が押圧状態へと移行しても、第3防水パッキン5cは、挿通部11内、すなわちパイプ8内に留まる。すべての防水パッキン5a、5b、5cは、初期状態、押圧状態、あるいはこれら両状態の一方から他方への移行途中にあろうとも、常に、挿通部11の内部、すなわちパイプ8の内部に位置する。
このように、防水パッキン5a、5b、5cは、挿通部11内に位置する軸部3の全体にわたって分散するように配置されながらも、挿通部11内に常に位置して、プッシュボタン1の防水性を確実に確保する。
なお、第3防水パッキン5cは、初期状態において、パイプ8の内端よりストロークSの距離以上離れて、パイプ8の内部に位置していれば、どのような位置にあってもよい。このようにすれば、第3防水パッキン5cは、押圧状態においてもパイプ8の内部に留まることができる。
また、隣接する防水パッキン間の距離において、L1はL2より短く設定される。すなわち、第1防水パッキン5aと第3防水パッキン5cの間に位置する第2防水パッキン5bは、第3防水パッキン5cより第1防水パッキン5aに接近して配置される。結果として、軸部3における防水パッキンの密度は、挿通部11の外端近傍において密であり、挿通部11の内端近傍において疎となる。あるいは、防水パッキンの数は、挿通部11における機器ケース10の外方寄りにおいて多く、挿通部11における機器ケース10の内方寄りにおいて少ない。
このように、機器ケース10にとっての外界に露出される挿通部11の外端近傍において、防水パッキンが密集して配置されることにより、挿通部11内部、すなわちパイプ8内部への侵入物の侵入が、確実に防止される。これにより、防水パッキン5a、5b、5cは、軸部3に密と疎に分散して配置されるので、軸部3の傾きを確実に抑止しながら、かつプッシュボタン1の防水性をも確実に確保する。
さらに、第1防水パッキン5aと第3防水パッキン5cとの距離L3を考えれば、距離L3が長ければ長いほど、パッキン5aと5cのパイプ8への圧接によって、プッシュボタン1に生じる回転モーメント、すなわち軸部3の傾きは抑えられる。
しかしながら、プッシュボタン1の防水性を考慮すれば、初期状態、押圧状態、あるいはこれら両状態の一方から他方への移行途中にあろうとも、第1防水パッキン5aと第3防水パッキン5c双方が、挿通部11の内部、すなわちパイプ8の内部に常に位置するという条件を満たすことが望まれる。この条件を満たす範囲内において、距離L3は、できる限り長く設定されることが好ましい。
その結果として、第1防水パッキン5aは、挿通部11における機器ケース10の外方寄り、すなわちパイプ8の外端寄りに配置され、第3防水パッキン5cは、挿通部11における機器ケース10の内方寄り、すなわちパイプ8の内端寄りに配置される。特に、第3防水パッキン5cは、パイプ8の内端より軸部3の軸線に沿ってストロークSの距離だけ、パイプ8の内部に引っ込んだ位置近傍に位置されることが、最も好ましい。
以上の実施形態は、本発明を説明するための最も単純な例として、3個の防水パッキンを備えるプッシュボタンを例とした。しかしながら、防水パッキンの数は、複数であれば特に限定されず、たとえば4個以上であってもよいことが理解されよう。
また、本発明は、部品それぞれの材質や形状をなんら限定しない。
さらに、防水性を確保する構造、プッシュボタンを挿通部に移動可能に固定する構造、プッシュボタンの挿通部からの抜脱を阻止する構造、あるいはプッシュボタンを初期状態へと復帰させるための弾発手段を構成する構造などについては、当業者であれば適宜変更可能である。
本発明のプッシュボタンの構造は、電子機器、特に屋外で使用されることが多い携帯用電子機器に採用されることにより、顕著な効果を発揮する。しかしながら、塵やホコリなどが侵入し易い家庭用電化製品、製造機械、車両などにも利用可能である。
本発明の一実施例に係るプッシュボタンの構造を示す要部断面図である。 図1に示すプッシュボタンが傾いた状態を示す要部断面図である。 図1に示すプッシュボタンを押し込んだ状態を示す要部断面図である。 従来のプッシュボタンの構造を示す断面図である。 従来のプッシュボタンが傾いた状態を示す断面図である。 別の従来のプッシュボタンが傾いた状態を示す断面図である。
符号の説明
1 プッシュボタン
2 操作部
3 軸部
4 パッキン用溝
5 防水パッキン
5a 第1防水パッキン
5b 第2防水パッキン
5c 第3防水パッキン
7 止めリング
8 パイプ
9 コイルスプリング
10 機器ケース
10a 貫通孔
11 挿通部
20 プッシュボタン
30 プッシュボタン

Claims (8)

  1. 機器ケースの内部に設けられた接点部を押圧するために機器ケースに移動自在に取り付けられるプッシュボタンの構造であって、
    プッシュボタンを挿通するために機器ケースに貫通された挿通部と、
    この挿通部に挿通されるプッシュボタンの軸部と、
    プッシュボタンの軸部と挿通部の内壁との間に配置される、少なくとも2個の防水パッキンと、
    プッシュボタンが押圧される前の初期状態と、
    プッシュボタンが所定のストロークだけ押圧された押圧状態と、
    を含み、
    2個の防水パッキンは、プッシュボタンの初期状態および押圧状態双方において挿通部内に位置するように、プッシュボタンの軸部の軸線に沿って、できる限り距離を開けるように配置されるプッシュボタンの構造。
  2. 機器ケースの内部に設けられた接点部を押圧するために機器ケースに移動自在に取り付けられるプッシュボタンの構造であって、
    プッシュボタンを挿通するために機器ケースに貫通された挿通部と、
    この挿通部に挿通されるプッシュボタンの軸部と、
    プッシュボタンの軸部と挿通部の内壁との間に配置される複数の防水パッキンと、
    プッシュボタンが押圧される前の初期状態と、
    プッシュボタンが所定のストロークだけ押圧された押圧状態と、
    を含み、
    一方の防水パッキンは挿通部における機器ケースの内方寄りに配置され、
    他方の防水パッキンは挿通部における機器ケースの外方寄りに配置され、
    かつ、プッシュボタンの初期状態および押圧状態双方において、一方と他方の防水パッキン双方が挿通部内に位置するプッシュボタンの構造。
  3. 機器ケースの内部に設けられた接点部を押圧するために機器ケースに移動自在に取り付けられるプッシュボタンの構造であって、
    プッシュボタンを挿通するために機器ケースに貫通された挿通部と、
    この挿通部に挿通されるプッシュボタンの軸部と、
    プッシュボタンの軸部と挿通部の内壁との間に配置される、少なくとも3個の防水パッキンと、
    を含み、
    プッシュボタンの軸部の軸線方向に沿った、隣接する防水パッキン間の距離が相互に異なるように、防水パッキンが軸部に分散して配置されるプッシュボタンの構造。
  4. 請求項1、あるいは2のいずれかに記載されたプッシュボタンの構造であって、
    2個の防水パッキンの間に、少なくとも1個の別の防水パッキンが配置され、
    プッシュボタンの軸部の軸線方向に沿った、隣接する防水パッキン間の距離が相互に異なるように、防水パッキンが軸部に分散して配置されるプッシュボタンの構造。
  5. 請求項3に記載されたプッシュボタンの構造であって、
    複数の防水パッキンが挿通部内に位置する軸部の全体にわたって分散するように配置されるプッシュボタンの構造。
  6. 請求項3、あるいは5のいずれかに記載されたプッシュボタンの構造であって、
    挿通部における機器ケースの外方寄りにおいて、隣接する防水パッキン間の距離は、他の隣接する防水パッキン間の距離より短いプッシュボタンの構造。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載されたプッシュボタンの構造を備える機器ケース。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載されたプッシュボタンの構造を備える腕時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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