JP2007253075A - 土壌の浄化方法 - Google Patents

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貴志 大橋
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直弘 吉本
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Abstract

【課題】汚染土壌を原位置で浄化処理するに際し、土壌に含まれる油分を十分に除去すると共に浄化処理後の残存油分に起因する油臭を十分に低減することが可能な土壌の浄化方法を提供すること。
【解決手段】本発明の土壌の浄化方法は、油分により汚染された土壌を含む対象汚染領域について、化学酸化又は微生物の代謝により油分の分解処理を行う第1工程と、第1工程後の対象汚染領域について、包接剤を含有する処理液により残存油分の包接処理を行う第2工程と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は土壌の浄化方法に関する。
燃料油や潤滑油などの油分が漏洩し土壌が汚染されると、油臭が発生したり、近隣の井戸や水路などに油膜が発生したりする。この場合、油臭や油膜の発生源となっている汚染箇所を特定し、汚染土壌に対して適切な浄化対策を施すことが求められる。
油分で汚染された土壌の浄化方法としては、汚染土壌を掘り起こして清浄土と入れ替える方法が知られている。掘り起こされた汚染土壌は、例えば、特許文献1に記載されているような処理システムに運搬されて浄化処理が施される。
一方、原位置にて汚染土壌中の油分を分解処理することにより土壌を浄化する方法がある。この方法では、汚染土壌を掘り起こすことなく、化学酸化薬剤や微生物を汚染土壌に供給することで油分が分解処理される。
また、原位置での浄化方法として、特許文献2には、汚染対象地域に掘られた注入井からシクロデキストリンを含む水溶液を供給し、この水溶液を注入井の周囲の汚染土壌中に染み込ませて汚染物質を抽出する方法が記載されている。
特開2004−313903号公報 特開2004−25070号公報
しかしながら、汚染土壌を掘り起こして清浄土と入れ替える方法の場合、汚染土壌の掘り起こし及び搬出、清浄土の搬入などの工事が大がかりとなり、周辺環境に対する影響が大きい。また、原位置にて汚染土壌を浄化する方法の場合、汚染土壌の掘り起こし等は不要であるが、その浄化性能は必ずしも十分とはいえず、特に、浄化処理後の土壌から油臭を除去することができない。
なお、本発明者らの検討によれば、汚染土壌に含まれる油分の濃度が汚染土壌の質量に対して1000質量ppm程度に低減した場合であっても油分の組成や気象条件によっては油臭が発生する。このため、化学酸化や微生物の代謝によって油分を分解しただけでは、残存油分に起因する油臭を抑制することは困難である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、汚染土壌を原位置で浄化処理するに際し、土壌に含まれる油分を十分に除去すると共に浄化処理後の残存油分に起因する油臭を十分に低減することが可能な土壌の浄化方法を提供することを目的とする。
本発明の土壌の浄化方法は、油分により汚染された土壌を含む対象汚染領域について、化学酸化又は微生物の代謝により油分の分解処理を行う第1工程と、第1工程後の対象汚染領域について、包接剤を含有する処理液により残存油分の包接処理を行う第2工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の土壌の浄化方法においては、化学酸化又は微生物の代謝により土壌中の油分を分解することによって、土壌中の油分濃度を十分に低減することができる(第1工程)。第1工程後において、完全には分解除去されず土壌中に微量に残留する油分、特に分解によって低分子化された油分が油臭及び油膜の発生の主原因と考えられる。具体的には、油分の低分子化に伴って当該油分が揮発しやすくなるため、油臭が生じやすくなると考えられる。また、油分の低分子化に伴って油分の粘度が低下するとその流動性が高まるため、油膜が発生しやすくなると考えられる。そのため、第1工程後の土壌を、包接剤を含有する処理液により処理することによって、土壌中の残存油分に起因する油臭及び油膜の発生を十分に抑制することができる(第2工程)。
また、本発明の方法によれば、汚染土壌を掘り起こしてこれを搬出する工事を必要とせず、原位置において汚染土壌の浄化を行うことができる。このため、周辺環境に対する影響を十分に小さくすることができる。
本発明では、対象汚染領域に地下水位よりも下方に達する注入井戸を設け、第1工程において、この注入井戸から化学酸化薬剤を注入し、かつ第2工程において、この注入井戸から包接剤を含有する処理液を注入することが好ましい。
このように、第1工程における化学酸化薬剤及び第2工程における包接剤を含有する処理液をそれぞれ注入井戸から注入し、地下水の流れを利用して化学酸化薬剤及び処理液を拡散させることによって、対象汚染領域が広範囲であっても効率的に土壌の浄化を行うことができる。また、この場合、対象汚染領域の地下水に含まれる油分についても分解処理及び包接処理が行われるため、地下水の油臭及び油膜の発生をも十分に抑制することができる。
また、本発明の第1工程において、フェントン反応により生じるヒドロキシラジカル(水酸ラジカル)によって油分を分解することが好ましい。フェントン反応は以下の反応式(1)で示される反応である。式(1)中、「・OH」はヒドロキシラジカルを表す。
+Fe2+ → Fe3+ + HO+・OH (1)
ヒドロキシラジカルの強い酸化力によって油分が酸化分解されるため、汚染土壌の油分をより十分に低減することができる。また、フェントン反応により生じるヒドロキシラジカルを利用して油分を分解すると微生物の代謝によって油分を分解する場合と比較し、短時間で油分を低減できるという利点がある。
一方、微生物の代謝を利用して油分を分解すると化学酸化によって油分を分解する場合と比較し、環境に対する負荷をより低減できると共に、油分の分解処理コストをより低減できるという利点がある。油分の分解処理を微生物の代謝によって行う場合、微生物を活性化して油分の分解を促進させるため、第1工程において対象汚染領域に対して栄養塩及び/又は酸素を供給することが好ましい。
また、本発明においては、処理液が、シクロデキストリン、カテキン、グラフト重合吸着剤及びナノカーボンから選ばれる1種以上の包接剤を含有することが好ましい。上記の包接剤は残留油分を包接及び/又は吸着する作用を有し、土壌中の残存油分に起因する油臭を十分に低減することができる。
本発明によれば、汚染土壌を原位置で浄化処理するに際し、土壌に含まれる油分を十分に除去すると共に浄化処理後の残存油分に起因する油臭を十分に低減することが可能な土壌の浄化方法が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
土壌の汚染原因となる油分としては、鉱油、合成油及び動植物油、並びにこれらの廃油などが挙げられる。これらの油分のうち、種々の産業において広く使用されている鉱油もしくはその廃油が主な汚染原因となり得る。鉱油としては、ガソリン、灯油、軽油及び重油などの燃料油、機械油、潤滑油などが挙げられる。また、汚染原因となる油分は、ベンゼンなどの有害な有機化合物を含有するものもある。なお、本発明において油分とは、炭化水素を主成分とし、常温常圧において液状もしくはタール状のものをいう。
上記のような油分により汚染された土壌を含む対象汚染領域に対し、第1工程において化学酸化又は微生物の代謝によって油分の分解処理を行う。
第1工程において、油分の分解処理を化学酸化によって行う方法として、フェントン反応を利用する方法がある。フェントン反応は上記式(1)で表される反応であり、酸化力の強いヒドロキシラジカルが酸化処理に寄与する。この反応を利用する場合、汚染土壌と接触させるための化学酸化薬剤が使用される。化学酸化薬剤として、pH調整剤、Fe2+の発生源となる2価の鉄塩及び過酸化水素水が使用される。
pH調整剤は対象汚染領域の汚染土壌及び地下水のpHを調整するためのものである。pH調整剤としては、安全性の観点からクエン酸が好適に使用される。2価の鉄塩としては硫酸第一鉄、モール塩などが好適に使用される。過酸化水素水としては、濃度が1.0〜35.0質量%のものが好ましく、3.0〜17.5質量%のものがより好ましい。過酸化水素水の濃度が1.0質量%未満であると、酸化反応の進行が不十分となる傾向があり、他方、35.0質量%を超えると、酸化反応の進行が過度に速くなり、酸化反応が生じる領域が狭くなる傾向がある。
第1工程において油分の分解処理を化学酸化によって行う方法として、フェントン反応を利用する方法以外に、対象汚染領域に対するオゾンの吹込み、過硫酸塩溶液の注入及び過マンガン酸カリウムの混合などの方法が挙げられる。
第1工程において油分の分解処理を微生物の代謝によって行う方法としては、バイオレメディエーション(生物による環境修復)と呼ばれる方法がある。バイオレメディエーションは、バイオスティミュレーション法及びバイオオーギュメンテーション法に分類される。
バイオスティミュレーション法は、一般に、土壌中に生息する微生物をその場で増殖させる方法である。汚染土壌中に生息する微生物を増殖させるための窒素やリンの塩などの栄養塩及び/又は酸素が汚染土壌中に供給される。微生物を効果的に増殖及び活性化させる観点から、栄養塩及び酸素の両方を供給することが好ましい。一方、バイオオーギュメンテーション法は、一般に、培養タンクなどで微生物を培養し、これを汚染土壌中に供給する方法である。バイオオーギュメンテーション法では培養した微生物と共に栄養塩や酸素を汚染土壌中に供給してもよい。
バイオスティミュレーション法は、土壌中に生息する微生物を利用するものであり、外部からの微生物を持ち込むバイオオーギュメンテーション法と比較し、自然環境への負荷がより少ないと考えられている。
第2工程においては第1工程後の残存油分を包接処理するための包接剤を含有する処理液(以下、「包接処理液」という。)が使用される。包接処理液は包接剤を含有する溶液もしくは分散液である。包接剤としては、シクロデキストリン、カテキン、グラフト重合吸着剤及びナノカーボンなどが挙げられる。これらの包接剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。なお、上記の包接剤のうち、シクロデキストリンが好適に使用される。シクロデキストリンは包接剤としての使用実績が豊富なためである。上記包接剤は、常法によって合成してもよく、市販のものを入手してもよい。
包接処理液は、水道水、工業用水、井戸水などの清浄水に対して上記の包接剤を溶解もしくは分散させることで調製される。
<第1実施形態>
本発明の土壌の浄化方法を行うための浄化システムの好適な態様について、図1を参照しながら説明する。図1に示す汚染土壌の浄化システム100は、対象汚染領域1に設けられ、地下水位Lよりも下方に達する注入井戸10と、注入井戸10に化学酸化薬剤又は包接処理液を供給する液体供給装置20と、対象汚染領域1に供給された化学酸化薬剤又は包接処理液の移流速度をコントロールするための揚水井戸30と、揚水井戸30から地下水を汲み上げる揚水装置40とを備える。液体供給装置20及び揚水装置40は地表面G上に設置されている。
注入井戸10は、対象汚染領域1における地下水の流れFを考慮し、対象汚染領域1に対して流れFの上流側に設けられている。対象汚染領域1の拡がり又は油分濃度に応じて1本又は複数本の注入井戸10が掘削される。他方、揚水井戸30は、対象汚染領域1における地下水の流れFを考慮し、対象汚染領域1に対して流れFの下流側に設けられている。対象汚染領域1の拡がり又は油分濃度に応じて1本又は複数本の揚水井戸30が掘削される。なお、化学酸化薬剤又は包接処理液の移流速度をコントロールする必要がない場合は、揚水井戸30を設けなくてもよい。
液体供給装置20は、注入井戸10に化学酸化薬剤又は包接処理液を供給するための装置である。液体供給装置20は、化学酸化薬剤及び包接処理液をそれぞれ収容するタンク21及びタンク22と、それぞれのタンクと注入井戸10とを連結する配管25と、配管25に設けられた注入ポンプ27とを備えている。なお、配管25は途中で配管25aと配管25bに分岐している。配管25a及び配管25bがそれぞれ、タンク21及び22と連結されている。化学酸化薬剤を収容するタンク21は、pH調整剤を含有する溶液を収容するタンク21a、2価の鉄塩を含有する溶液を収容するタンク21b、及び過酸化水素水を収容するタンク21cからなり、各タンクに収容された液体をそれぞれ、配管25aを介して供給できる構成となっている。
揚水装置40は、揚水井戸30から地下水を汲み上げるための装置である。揚水装置40は、揚水井戸30の底部に設けられた揚水ポンプ47と、配管45で移送される地下水を収容するタンク41とを備えている。
以下、本発明に係る土壌の浄化方法の第1実施形態として、図1に示す浄化システム100を用いて汚染土壌を浄化する方法を説明する。本実施形態においては、第1工程にてフェントン反応を利用して油分の分解処理を行う。また、第2工程にてシクロデキストリンを含有する包接処理液によって残存油分の包接処理を行う。
浄化処理前の対象汚染領域1の油分濃度は特に限定されないが、本実施形態に係る方法を一層効果的且つ確実に行う観点から、浄化処理前の対象汚染領域1の油分濃度は、汚染土壌の質量を基準として、1000〜10000質量ppmであることが好ましく、1000〜5000質量ppmであることがより好ましい。油分濃度が10000質量ppmを超える対象汚染領域に対しては、油分濃度が上記の範囲内となるように油分濃度を低減させることが好ましい。油分濃度が10000質量ppmを超える汚染土壌の油分濃度を低減する方法としては、汚染土壌中に空気及び薬剤を供給して油分を地下水と分離し、分離された油分を回収する方法が挙げられる。
タンク21に収容された各液体をポンプ27で注入井戸20に供給することで対象汚染領域1に化学酸化薬剤を供給し、土壌中の油分を酸化分解する(第1工程)。このとき、化学酸化薬剤は、pH調整剤、2価の鉄塩、過酸化水素水の順序で供給する。
本実施形態においては、pH調整剤を含有する溶液を対象汚染領域1に供給することで地下水のpHを2.5〜4.0の範囲とすることが好ましく、3.0〜3.5の範囲とすることがより好ましい。地下水のpHが2.5〜4.0の範囲外であると、酸化反応の進行が不十分となる傾向がある。
pH調整剤の供給後、汚染土壌の全質量に対するFe2+の添加率が、好ましくは2〜20質量ppm、より好ましくは5〜10質量ppmとなるように2価の鉄塩を含有する溶液を対象汚染領域1に供給する。Fe2+の添加量が2質量ppm未満であると、ヒドロキシラジカルの発生が不十分となる傾向があり、他方、20質量ppmを超えると、Fe3+に起因する赤水が発生しやすくなる傾向がある。
pH調整剤及びFe2+が供給された対象汚泥領域1に対し、更に過酸化水素水を注入井戸10から供給する。過酸化水素水の供給量は油分濃度やFe2+の供給量に応じて設定すればよい。
タンク21に収容された各液体の供給速度は、土壌の透水係数に応じて適宜選択することができるが、油分の酸化分解を効率的且つ確実に行う観点から、例えば、1〜6リットル/分とすることが好ましい。
対象汚染領域1の残存油分濃度が、汚染土壌の質量を基準として好ましくは2000質量ppm以下になるまで、より好ましくは1000質量ppm以下になるまで酸化分解処理を行う。上記範囲まで残存油分濃度が低減されていると、第2工程を行うことによって残存油分がシクロデキストリンによって効率的に包接され、残存油分に起因する油臭をより確実に抑制できるためである。
1回目の酸化分解処理後の残存油分濃度が所望の値を超える場合は、所望の値以下となるまで上記の酸化分解処理を繰り返して行えばよい。具体的には、pH調整剤、2価の鉄塩及び過酸化水素水をこの順序で供給する工程を繰り返し行えばよい。なお、対象汚染領域1の残存油分濃度は、例えば、汚染土壌の一部を試料として採取し、試料の油分濃度を測定することで把握することができる。
第1工程終了後、タンク22に収容された包接処理液をポンプ27によって注入井戸20から対象汚染領域1に供給し、土壌中の残存油分の包接処理を行う(第2工程)。包接処理を効率的且つ確実に行う観点から、汚染土壌の全質量に対するシクロデキストリンの供給量が好ましくは500〜3000質量ppm、より好ましくは1000〜2000質量ppmとなるように包接処理液を対象汚染領域1に供給すればよい。汚染土壌の全質量に対するシクロデキストリンの供給量が500質量ppm未満であると、包接処理が不十分となり油臭や油膜が発生する傾向があり、他方、3000質量ppmを超えると包接処理のコストが高くなる傾向がある。
包接処理液の供給速度は、土壌の透水係数に応じて適宜選択することができるが、残油油分の包接処理を効率的且つ確実に行う観点から、例えば、1〜6リットル/分とすることが好ましい。
本実施形態に係る土壌の浄化方法は、対象汚染領域が地表近傍ではなく、地下水位よりも深い位置である場合に特に好適である。また、地下水の流れを利用して土壌中の油分と化学酸化薬剤、並びに、残存油分と包接処理液とを接触させることができるため、対象汚染領域が比較的広範囲にわたる場合であっても効率的に汚染土壌を浄化することができる。
また、本実施形態に係る土壌の浄化方法によれば、地下水位よりも下方に達する注入井戸から化学酸化薬剤及び包接処理液が供給されるため、土壌の浄化と同時に地下水も浄化される。このため、地下水の油臭、及び近隣の井戸や水路などにおける油膜の発生を十分に抑制することができる。
<第2実施形態>
本発明の土壌の浄化方法を行うための浄化システムの好適な他の態様について図2を参照しながら説明する。図2に示す汚染土壌の浄化システム200は、対象汚染領域11の土壌を掘削及び混合する土壌混合装置50と、土壌混合機50で掘削及び混合される土壌に対して化学酸化薬剤又は包接処理液を散布する液体散布装置60とを備える。
土壌混合装置50は、地表面G近傍の対象汚染領域11の汚染土壌と化学酸化薬剤もしくは包接処理液とを混合するための装置である。土壌混合装置50は、キャタピラを備え移動可能な掘削用重機51と、掘削用重機51のアームの先端に備えられたトレンチャー52と、トレンチャー52の上方に設けられた土壌並びに化学酸化薬剤又は包接処理液の飛散を防止する飛散防止カバー55とを備えている。
液体散布装置60は、トレンチャー52が掘削する土壌に化学酸化薬剤又は包接処理液を散布するための装置である。液体散布装置60は、化学酸化薬剤及び包接処理液をそれぞれ収容するタンク61及びタンク62と、流量制御が可能な圧送ポンプ67と、掘削用重機51のトレンチャー52内部に設けられた吐出口63と、圧送ポンプ67と吐出口63とを連結するホース65とを備えている。なお、タンク61及び62はそれぞれ、ホース65a及びホース65bを介して圧送ポンプ67に連結されている。化学酸化薬剤を収容するタンク61は、pH調整剤及び2価の鉄塩を含有する溶液を収容するタンク61a、並びに、過酸化水素水を収容するタンク61bからなり、各タンクに収容された液体をそれぞれ、配管65aを介して供給できる構成となっている
以下、本発明に係る土壌の浄化方法の第2実施形態として、図2に示す浄化システム200を用いて汚染土壌を浄化する方法を説明する。本実施形態に係る土壌の浄化方法は、対象汚染領域が地表近傍である場合に特に好適である。本実施形態においては、第1工程にてフェントン反応を利用して油分の分解処理を行う。また、第2工程にてシクロデキストリンを含有する包接処理液によって残存油分の包接処理を行う。
浄化処理前の対象汚染領域1の油分濃度は特に限定されないが、本実施形態に係る方法を一層効果的且つ確実に行う観点から、浄化処理前の対象汚染領域11の油分濃度は、汚染土壌の質量を基準として、1000〜10000質量ppmであることが好ましく、1000〜5000質量ppmであることがより好ましい。
タンク61に収容された各液体を吐出口63から散布することで対象汚染領域11に化学酸化薬剤を散布し、土壌中の油分を酸化分解する(第1工程)。このとき、化学酸化薬剤は、pH調整剤及び2価の鉄塩を供給した後、過酸化水素水を供給する。
本実施形態においては、タンク61に収容された各液体の散布レートは、油分の酸化分解を効率的且つ確実に行う観点から、2〜10リットル/分とすることが好ましく、4〜8リットル/分とすることがより好ましい。各液体の総散布量は、対象汚染領域11の油分濃度及び汚染土壌の全質量に応じて設定すればよい。
対象汚染領域11の残存油分濃度が、汚染土壌の質量を基準として好ましくは2000質量ppmになるまで、より好ましくは1000質量ppmになるまで酸化分解処理を行う。上記範囲まで残存油分濃度が低減されていると、第2工程を行うことによって残存油分がシクロデキストリンによって効率的に包接され、残存油分に起因する油臭をより確実に抑制できるためである。
1回目の酸化分解処理後の残存油分濃度が所定の値を超える場合は、所望の値以下となるまで上記の酸化分解処理を繰り返して行えばよい。なお、対象汚染領域11の残存油分濃度は、例えば、汚染土壌の一部を試料として採取し、試料の油分濃度を測定することで把握することができる。
第1工程終了後、タンク62に収容された包接処理液を液体散布装置60の吐出口63から対象汚染領域11に散布し、土壌中の残存油分の包接処理を行う(第2工程)。包接処理を効率的且つ確実に行う観点から、汚染土壌の全質量を基準として、包接剤の散布量が好ましくは500〜3000質量ppm、より好ましくは1000〜2000質量ppmとなるように包接処理液を散布すればよい。
本実施形態に係る土壌の浄化方法によれば、油臭や油膜の問題が生じやすい地表面近傍の汚染土壌を十分に浄化することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、第1及び第2実施形態の第1工程において、化学酸化の代わりに微生物の代謝により油分を分解処理してもよい。化学酸化薬剤の代わりに培養した微生物、あるいは栄養塩及び/又は酸素を対象汚染領域に供給してもよい。また、培養した微生物と栄養塩及び/又は酸素とを同時に供給することもできる。
また、第1実施形態において、揚水井戸30から汲み上げられた地下水に対して包接処理液を添加する工程を行ってもよい。汲み上げられた地下水に対して包接剤を添加することで地下水の油臭を効果的に抑制できる。更に、地盤沈下を抑制する観点から包接処理が施された地下水を注入井戸から注入する工程を行ってもよい。
第2実施形態において、アームの先端にトレンチャーを供える掘削用重機を例示したが、汚染土壌と化学酸化薬剤もしくは包接処理液とを混合、接触させることが可能なものであれば特に制限されない。例えば、対象汚染領域が地表面近傍に限られる場合は、掘削用重機50の代わりに耕運機のような重機を用いてもよい。
また、第2実施形態においてpH調整剤及び2価の鉄塩の両方を含有する液体を使用しているが、第1実施形態と同様にこれらの液体をそれぞれ調製して、pH調整剤、2価の鉄塩、過酸化水素水の順序で酸化分解処理を行ってもよい。ただし、第2実施形態のようにpH調整剤及び2価の鉄塩の両方を含有する溶液を使用し、計2種類の液体を用いて酸化分解処理を行う場合、1回の酸化分解処理につき、掘削用重機で対象汚染領域全域の土壌を掘削及び混合する回数を2回とすることができる。このため、計3種類の液体を用いて酸化分解処理を行う場合と比較して、浄化処理の作業の効率性が向上するという利点がある。
以下に実施例及び比較例に基づき、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
汚染土壌に含まれる油分の酸化分解処理を以下のように2回行った(第1工程)。すなわち、蒸留水50gが入っている容器に軽油3000質量ppmを含有する汚染土壌100gを入れ、含水比が50質量%である被処理試料を準備した。この被処理試料のpHが3になるようにクエン酸を添加した。そして、汚染土壌の質量に対するFe2+の添加量が10質量ppmとなるように硫酸第一鉄を添加後、更に濃度17.5質量%過酸化水素水10mlを添加した。上記の各成分が十分に混合されるように容器の内容物を1分程度かき混ぜた後、容器を48時間静置した(酸化分解処理1回目)。
1回目の酸化分解処理終了後、容器の内容物のpHが3になるように再びクエン酸を添加した。そして、汚染土壌の質量に対するFe2+の添加量が10質量ppmとなるように硫酸第一鉄を添加後、更に濃度17.5質量%過酸化水素水10mlを添加した。上記の各成分が十分に混合されるように容器の内容物を1分程度かき混ぜた後、容器を48時間静置した(酸化分解処理2回目)。
1回目及び2回目の酸化分解処理において、それぞれ静置後6、24及び48時間の油分濃度を表1及び図3に示す。図3は、酸化分解処理における油分濃度の経時変化を示すグラフである。油分濃度はOCMA−350(商品名、株式会社堀場製作所製)を用いて赤外分光法によって測定した。表1には容器の内容物の油臭及び液相の表面における油膜の有無についても併記した。
Figure 2007253075
残存油分の濃度が310質量ppmである酸化分解処理後の汚染土壌に対する包接処理(第2工程)を以下のようにして行った。すなわち、蒸留水100mlにシクロデキストリン1gを溶解させて包接処理液を調製し、2回目の酸化分解処理が終了後の容器内にこの包接処理液5mlを添加した。容器の内容物を1分程度かき混ぜた後、容器を6時間静置した。この場合、汚染土壌の質量を基準とするシクロデキストリンの添加量は500質量ppmである。なお、シクロデキストリンとしてアセチル−β−シクロデキストリン(商品名:BETA W7A1.0、ワッカー社(ドイツ)製)を使用した。
包接処理の油分濃度を表2に示す。油分濃度はOCMA−350(商品名、株式会社堀場製作所製)を用いて赤外分光法によって測定した。表2には容器の内容物の油臭に対する評価及び液相の表面における油膜の有無についても併記した。内容物の油臭の評価は以下の基準に基づいて行った。
A:油臭なし
B:わずかに油臭あり
C:油臭有り
(実施例2)
汚染土壌の質量を基準とするシクロデキストリンの添加量を1000質量ppmとしたことの他は、実施例1と同様にして汚染土壌の浄化を行った。表2に包接処理前後の油分濃度、油臭の評価結果及び油膜の有無を示す。
(比較例1)
酸化分解処理を行わずに油分の濃度が3000質量ppmである汚染土壌に対してシクロデキストリンを溶解させた包接処理液を用いて包接処理を行ったことの他は、実施例1と同様にして汚染土壌の浄化を行った。なお、汚染土壌の質量を基準とするシクロデキストリンの添加量を1000質量ppmとした。表3に包接処理前後の油分濃度、油臭の評価結果及び油膜の有無を示す。
(比較例2)
汚染土壌の質量を基準とするシクロデキストリンの添加量を2000質量ppmとしたことの他は、比較例1と同様にして汚染土壌の浄化を行った。表3に包接処理前後の油分濃度、油臭の評価結果及び油膜の有無を示す。
Figure 2007253075
Figure 2007253075

比較例1において、包接処理後の油分濃度の値(3120質量ppm)が包接処理前の油分濃度の値(3000質量ppm)と比較して上昇しているのは、測定誤差と考えられる。
<地下水の包接処理>
(参考例1)
油臭を有する地下水を容器に採取し、地下水の質量を基準として添加量が1000質量ppmとなるようにシクロデキストリンを添加した。容器の内容物を1分程度かき混ぜた後、容器を6時間静置することで地下水の包接処理を行った。静置から6時間後における地下水の油臭の有無について評価した。結果を表4に示す。
Figure 2007253075
本発明の土壌の浄化方法を行うための浄化システムの好適な態様を示す模式断面図である。 本発明の土壌の浄化方法を行うための浄化システムの好適な他の態様を示す模式断面図である。 酸化分解処理における油分濃度の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
1,11…対象汚染領域、L…地下水位、10…注入井戸。

Claims (5)

  1. 油分により汚染された土壌を含む対象汚染領域について、化学酸化又は微生物の代謝により前記油分の分解処理を行う第1工程と、
    前記第1工程後の前記対象汚染領域について、包接剤を含有する処理液により残存油分の包接処理を行う第2工程と、
    を備えることを特徴とする土壌の浄化方法。
  2. 前記対象汚染領域に地下水位よりも下方に達する注入井戸を設け、前記第1工程において、前記注入井戸から化学酸化薬剤を注入し、かつ前記第2工程において、前記注入井戸から前記処理液を注入することを特徴とする、請求項1に記載の土壌の浄化方法。
  3. 前記第1工程において、フェントン反応により生じるヒドロキシラジカルによって前記油分を分解することを特徴とする、請求項1又は2に記載の土壌の浄化方法。
  4. 前記第1工程において、前記微生物を活性化するために前記対象汚染領域に対して栄養塩及び/又は酸素を供給することを特徴とする、請求項1に記載の土壌の浄化方法。
  5. 前記処理液が、シクロデキストリン、カテキン、グラフト重合吸着剤及びナノカーボンから選ばれる1種以上の包接剤を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の土壌の浄化方法。
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