JP2007252107A - 超電導電動機 - Google Patents

超電導電動機 Download PDF

Info

Publication number
JP2007252107A
JP2007252107A JP2006072837A JP2006072837A JP2007252107A JP 2007252107 A JP2007252107 A JP 2007252107A JP 2006072837 A JP2006072837 A JP 2006072837A JP 2006072837 A JP2006072837 A JP 2006072837A JP 2007252107 A JP2007252107 A JP 2007252107A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
field
armature
side stator
pole
rotating shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006072837A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5181091B2 (ja
Inventor
Toshio Takeda
敏雄 竹田
Hidehiko Sugimoto
英彦 杉本
Toru Okazaki
徹 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
University of Fukui NUC
Original Assignee
IHI Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
University of Fukui NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp, Sumitomo Electric Industries Ltd, University of Fukui NUC filed Critical IHI Corp
Priority to JP2006072837A priority Critical patent/JP5181091B2/ja
Publication of JP2007252107A publication Critical patent/JP2007252107A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5181091B2 publication Critical patent/JP5181091B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)

Abstract

【課題】複数の出力軸を有しても小型化が可能な超電導電動機を提供すること。
【解決手段】第一界磁コイル3Aが配された第一界磁側固定子5A,5Bと、第一回転軸2が固定され、第一N極誘導子6A、及び、第一S極誘導子7Aを有する第一回転子8A,8Bと、第一電機子コイル10Aが配された第一電機子側固定子11と、第二界磁コイル3Bが配された第二界磁側固定子14A,14Bと、第二回転軸13が固定され、第二N極誘導子6B、及び、第二S極誘導子7Bを有する第二回転子15A,15Bと、第二電機子コイル10Bが配された第二電機子側固定子16とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の回転軸を有する超電導電動機に関する。
通常の電動機は、界磁コイルが配された回転子と、この界磁コイルに対向するように電機子コイルが配された固定子と、回転子に固定接続された回転軸とを備えた構成となっている。このような電動機の場合、回転軸の一端に接続されたスリップリング等によって、回転する界磁コイルに給電している。
このような電動機にて大きな回転出力を得る場合、コイルに大量の電流を流す必要があることから、コイルを含めた電動機全体が大型化してしまう。
そこで、電動機の小型化を図るために、コイルを超電導材からなるものとした超電導電動機が開発されている。
このような超電導電動機を使用することによって、例えば、二重反転プロペラ駆動装置の小型化を図るものが種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。このような駆動機として使用される超電導電動機は、回転子に配されるコイルは常電導コイルとされ、固定子に配されるコイルのみが超電導コイルとなっている。
特開昭63−217968号公報 実開平5−29273号公報
しかしながら、上記従来の超電導電動機の場合、回転子には常電導コイルが配されているので、各回転軸の出力を増大させる場合には、コイルに大量の電流を流す必要がある。そのため、回転運動を伴うコイルに給電するための構造が複雑、かつ、大型になり、超電導電動機全体が大型化してしまう。従って、これを上記特許文献1、2のように、例えば、船舶等に使用される二重反転駆動機に使用しても、駆動機が依然として大型化してしまい、小型船舶や高速艇等に使用することができないという問題がある。さらに、集電子によって電流を反転させているので、軸数をさらに増加させるためには集電子を増加させなければならず、構成が複雑になり不向きである。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の出力軸を有しても小型化が可能な超電導電動機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、超電導電動機に係る第1の解決手段として、N極及びS極を形成する第一界磁体が配された第一界磁側固定子と、第一回転軸が固定され、前記第一界磁体によって形成されるN極に対向するように配された第一N極誘導子、及び、前記第一界磁体によって形成されるS極に対向するように配された第一S極誘導子を有する第一回転子と、前記第一N極誘導子及び前記第一S極誘導子に対向して第一電機子コイルが配された第一電機子側固定子と、N極及びS極を形成する第二界磁体が配された第二界磁側固定子と、第二回転軸が固定され、前記第二界磁体によって形成されるN極に対向するように配された第二N極誘導子、及び、前記第二界磁体によって形成されるS極に対向するように配された第二S極誘導子を有する第二回転子と、前記第二N極誘導子及び前記第二S極誘導子に対向して第二電機子コイルが配された第二電機子側固定子とを備え、前記第二回転軸が、前記第一回転軸と同軸線上に、かつ、該第一回転軸に対して回転自在に配されていることを特徴とする手段を採用する。
この手段は、第一界磁側固定子の第一界磁体と第一電機子側固定子の第一電機子コイルとを励磁することによって、第一回転子を介して第一回転軸を回転させることができる。同様に、第二界磁側固定子の第二界磁体と第二電機子側固定子の第二電機子コイルとを励磁することによって、第二回転子を介して第二回転軸を回転して回転力を供給することができる。この際、第二回転軸を第一回転軸とは独立に回転駆動させることができる。従って、各回転軸から別々の回転力を出力することができる。また、各回転子には電源供給が必要な部材が配されていないので、固定子のみに電源供給及び固定子のみを冷却すればよく、電気系及び冷却系を簡単な構成にすることができる。
超電導電動機に係る第2の解決手段として、上記第1の手段において、前記第一界磁体、前記第二界磁体、前記第一電機子コイル、及び前記第二電機子コイルが、それぞれ超電導材で形成されていることを特徴とする手段を採用する。
この手段は、各界磁体及び各電機子コイルが超電導材で形成されているので、各界磁体や各電機子コイルの大きさを従来よりも小さくしても同量の電流を流すことができ、超電導電動機をさらに小型化することができる。
超電導電動機に係る第3の解決手段として、上記第1又は第2の手段において、前記第一電機子側固定子に配された前記第一電機子コイルに交流電流を給電する第一交流電源と、前記第二電機子側固定子に配された前記第二電機子コイルに交流電流を給電する第二交流電源とを備え、前記第一交流電源と前記第二交流電源とが給電する交流電流が互いに反転していることを特徴とする手段を採用する。
この手段は、第一電機子側固定子と第二電機子側固定子との軸線回りに発生する回転磁界の向きを互いに反転させることができる。従って、第一回転子及び第二回転子を互いに反転して、第一回転軸及び第二回転軸から異なる向きの回転力を出力することができる。
超電導電動機に係る第4の解決手段として、上記第1又は第2の手段において、前記第一界磁側固定子に配された前記第一界磁体に直流電流を給電する第一直流電源と、前記第二界磁側固定子に配された前記第二界磁体に直流電流を給電する第二直流電源とを備え、前記第一直流電源と前記第二直流電源とが給電する直流電流の向きが互いに逆の方向を向いていることを特徴とする手段を採用する。
この手段は、第一界磁側固定子に配された第一界磁体に発生する磁界と、第二界磁体側固定子に配された第二界磁体に発生する磁界との向きを反転することができる。従って、第一回転子及び第二回転子を互いに反転して、第一回転軸及び第二回転軸から異なる向きの回転力を出力することができる。
超電導電動機に係る第5の解決手段として、上記第1から第4の何れか一つの手段において、前記第一回転軸が筒状に形成されて、前記第二回転軸が挿通されていることを特徴とする手段を採用する。
この手段は、第一回転軸の一端から第二回転軸の一端を突出させることによって、同一軸線上で、かつ、互いに近接する位置から複数の回転力を出力することができる。
超電導電動機に係る第6の解決手段として、上記第1から第5の何れか一つの手段において、前記第一界磁側固定子、前記第一回転子、及び前記第一電機子側固定子と、前記第二界磁側固定子、前記第二回転子、及び前記第二電機子側固定子とをまとめて収納する一つの筐体を備えていることを特徴とする手段を採用する。
この手段は、第一界磁側固定子、第一回転子、及び第一電機子側固定子と、第二界磁側固定子、第二回転子、及び第二電機子側固定子とを一つの筐体内に収納することによって、回転軸線方向の長さを短くしてより小型化することができる。
本発明によれば、複数の出力軸をそれぞれ独立して駆動することができる。また、従来と同じ出力であっても小型化することができる。
本発明の第1の実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本発明の第1の実施形態に係る超電導電動機1は、図1及び図2に示すように、互いに略同一とされて同一軸線に沿って連結された、アキシャルギャップ型の第一電動機1Aと第二電動機1Bとを備えている。
第一電動機1Aは、筒状に形成された第一回転軸2と、互いに対向するように左右対称に配されて、N極及びS極が同心円上に形成されるように第一界磁コイル(第一界磁体)3Aが配され、第一回転軸2を回転自在、かつ、貫通可能に支持した一対の第一界磁側固定子5A、5Bと、磁性体からなり第一界磁コイル3Aによって形成されるN極に対向して磁化される第一N極誘導子6A、及び、磁性体からなり第一界磁コイル3Aによって形成されるS極に対向して磁化される第一S極誘導子7Aを有して第一回転軸2が固定され、一対の第一界磁側固定子5A、5Bに挟まれて配された一対の第一回転子8A、8Bと、第一N極誘導子6A及び第一S極誘導子7Aに対向して第一電機子コイル10Aが配され、第一回転軸2を回転自在に、かつ、貫通可能に支持して、一対の第一回転子8A、8Bに挟まれて配された第一電機子側固定子11と、これらを収納する第一筐体12とを備えている。
第二電動機1Bは、第一回転軸2と同軸線上に、かつ、第一回転軸2に対して回転自在になるように、第一回転軸2内に配された第二回転軸13と、互いに対向するように左右対称に配されて、N極及びS極が同心円上に形成されるように第二界磁コイル(第二界磁体)3Bが配され、第二回転軸13を回転自在に、かつ、貫通可能に支持した一対の第二界磁側固定子14A、14Bと、磁性体からなり第二界磁コイル3Bによって形成されるN極に対向して磁化される第一N極誘導子6B、及び、磁性体からなり第二界磁コイル3Bによって形成されるS極に対向して磁化される第二S極誘導子7Bを有して第二回転軸13が固定され、一対の第二界磁側固定子14A、14Bに挟まれて配された一対の第二回転子15A、15Bと、第二N極誘導子6B及び第二S極誘導子7Bに対向して第二電機子コイル10Bが配され、第二回転軸13を回転自在に、かつ、貫通可能に支持して、一対の第二回転子15A、15Bに挟まれて配された第二電機子側固定子16と、これらを収納する第二筐体17とを備えている。
第一電動機1Aと第二電動機1Bとは同様の構成とされているので、以下、図3に示す第一電動機1Aを中心に説明する。
一対の第一界磁側固定子5A、5Bは、パーメンダー、珪素鋼板、鉄、パーマロイ等の磁性体からなり、設置面に固定されるヨーク18と、ヨーク18に埋設されて互いに対向して配された断熱冷媒容器20とを備えている。ヨーク18には、第一回転軸2よりも大径の貫通孔18aが配されている。貫通孔18aには、第一回転軸2を回転支持するための軸受21が配されている。
断熱冷媒容器20は、第一回転軸2との接続位置を中心としてヨーク18に凹状に形成された円周溝18bに沿って配されている。第一界磁コイル3Aは、ビスマス系、イットリウム系といった超電導材から構成されており、円周溝18bに沿って巻回されて断熱冷媒容器20内に収納されている。このため、第一界磁コイル3Aを励磁した際には、径方向に分かれて磁極が発生する。
一対の第一回転子8A、8Bは、円盤形状とされてFRPやステンレス等の非磁性体からなり、中心部にて第一回転軸2を固定支持する回転子本体22を備えている。第一N極誘導子6Aは、回転子本体22の中心に対して点対称となる位置にて回転子本体22の板幅方向に貫通して形成されている。この際、第一N極誘導子6Aの一端面6aが、第一界磁コイル3AのN極発生位置と対向するように、かつ、他端面6bが、第一電機子コイル10Aと対向するように配されている。
第一S極誘導子7Aは、回転子本体22の中心に対して点対称となる位置、かつ、第一N極誘導子6Aとは90度の位相差を有する位置にて回転子本体22の板幅方向に貫通して形成されている。この際、第一S極誘導子7Aの一端面7aが、第一界磁コイル3AのS極発生位置と対向するように、かつ、他端面7bが、第一電機子コイル10Aと対向するように配されている。なお、第一N極誘導子6A及び第一S極誘導子7Aは、パーメンダー、珪素鋼板、鉄、パーマロイ等の磁性体から構成されている。
第一電機子側固定子11は、FRPやステンレス等の非磁性体からなる固定子本体23を備えている。固定子本体23の中心部には、第一回転軸2が貫通する貫通孔23aが配されている。貫通孔23aの径方向外方周辺には、中心位置に対して同一円周上に断熱冷媒容器20が埋設されている。この断熱冷媒容器20内には、ビスマス系、イットリウム系といった超電導材からなる第一電機子コイル10Aが配されている。第一電機子コイル10Aの中空部には、大きな界磁磁束密度を得るために、パーメンダー、珪素鋼板、鉄、パーマロイ等の高透磁性材料からなる円柱状磁性体25が配されている。
第一界磁コイル3A及び第二界磁コイル3Bには、直流電気配線26を介して直流電源27が接続されている。また、第一電機子側固定子11に配された第一電機子コイル10Aには、交流電気配線28Aを介して第一交流電源30Aが接続され、第二電機子側固定子16に配された第二電機子コイル10Bには、交流電気配線28Bを介して第二交流電源30Bが接続されている。
また、断熱冷媒容器20には、冷却配管31を介して液体窒素を冷媒とする冷却器32が接続されている。
次に、本実施形態に係る超電導電動機1の作用・効果について説明する。
まず、冷却器32を駆動して、第一界磁コイル3A、第二界磁コイル3B、第一電機子コイル10A、及び第二電機子コイル10Bをそれぞれを液体窒素によって冷却して超電導状態とする。
次に、直流電源27から直流電流を各界磁コイル3A、3Bに給電する。このとき、各界磁コイルの径方向外側にN極及び径方向内側にS極がそれぞれ形成される。この際、第一界磁側固定子5A及び第二界磁側固定子14Bと、第一界磁側固定子5B及び第二界磁側固定子14Aとの間で、直流電流の向きに応じてそれぞれ異なる磁極の向きとなる。これによって、各N極誘導子6A、6Bの第一電機子側固定子11及び第二電機子側固定子16のそれぞれと対向する他端面6bにN極が導出される。一方、各S極誘導子7A、7Bの第一電機子側固定子11及び第二電機子側固定子16のそれぞれと対向する他端面7bにS極が導出される。
この状態で、第一交流電源30Aから三相交流を第一電機子側固定子11の第一電機子コイル10Aに給電する。このとき、三相間の位相差によって、第一電機子コイル10Aには第一回転軸2まわりに回転する回転磁界が発生する。この回転磁界が第一N極誘導子6A及び第一S極誘導子7Aに対して、一対の第一回転子8A、8B間で同一方向の回転軸線回りの回転力を発生させ、第一回転軸2が回転する。一方、第二交流電源30Bから第一交流電源30Aによる三相交流に対して反転した状態の三相交流を、第二電機子側固定子16の第二電機子コイル10Bに給電する。このとき、三相間の位相差によって、第一電機子側固定子11の場合とは逆方向に回転する回転磁界が発生する。この回転磁界が第二N極誘導子6B及び第二S極誘導子7Bに対して、一対の第二回転子15A、15B間で同一、かつ、一対の第一回転子8A、8Bとは逆方向の回転軸線回りの回転力を発生させ、第二回転軸13が第一回転軸2と異なる方向に回転する。
この超電導電動機1によれば、一対の第一界磁側固定子5A、5Bの第一界磁コイル3Aと第一電機子側固定子11の第一電機子コイル10Aとにそれぞれ電流を流して励磁することによって、一対の第一回転子8A、8Bを介して第一回転軸2を回転させることができる。
同様に、一対の第二界磁側固定子14A、14Bの第二界磁コイル3Bと第二電機子側固定子16の第二電機子コイル10Bとに電流を流して励磁することによって、上述と同様に一対の第二回転子15A、15Bを介して第二回転軸13を回転することができる。この際、第二回転軸13を第一回転軸2とは独立に回転駆動させることができる。従って、各回転軸2、13からそれぞれ独立した回転力を出力することができる。
また、各界磁コイル及び各電機子コイルが何れも超電導材で形成されているので、各界磁コイルや各電機子コイルの大きさを従来よりも小さくすることができ、超電導電動機1を小型化することができる。この際、一対の第一回転子8A、8Bにはコイルが配されていないので、これらに給電又はこれらを冷却する必要がなくなる。従って、電気系及び冷却系を簡単な構成にすることができる。
次に、第2の実施形態について図4を参照して説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る超電導電動機35が、第一電動機35Aに係る第一界磁コイル3Aに直流電流を給電する第一直流電源36Aと、第二電動機35Bに係る第二界磁コイル3Bに直流電流を給電する第二直流電源36Bとを備え、両者が給電する直流電流の向きが互いに異なる方向を向いているとした点である。
なお、各電機子コイル10A、10Bに給電される交流電流は、交流電源37から給電される。
以下、本実施形態に係る超電導電動機35の作用・効果について説明する。
まず、第1の実施形態と同様に、各界磁コイル3A、3B及び各電機子コイル10A、10Bを冷却する。
続いて、第一直流電源36Aから直流電流を一対の第一界磁側固定子5A、5Bの第一界磁コイル3Aに給電する。また、第二直流電源36Bから前記直流電流と逆方向の直流電流を一対の第二界磁側固定子14A、14Bの第二界磁コイル3Bに給電する。
このとき、各界磁コイル3A、3Bの径方向外側と径方向内側とに分かれてN極とS極とが発生する。この際、第一界磁側固定子5A及び第二界磁側固定子14Aと、第一界磁側固定子5B及び第二界磁側固定子14Bとの間で、それぞれ異なる磁極の向きとなる。これによって、S極誘導子7A、7Bの第一電機子側固定子11及び第二電機子側固定子16のそれぞれと対向する他端面7bにS極が導出される。一方、N極誘導子6A、6Bの第一電機子側固定子11及び第二電機子側固定子16のそれぞれと対向する他端面6bにN極が導出される。
この状態で、交流電源37から三相交流を第一電機子側固定子11の第一電機子コイル10Aに給電する。このとき、三相間の位相差によって、第一電機子コイル10Aをつなぐ方向に回転する回転磁界が発生する。この回転磁界が第一N極誘導子6A及び第一S極誘導子7Aに回転軸線回りの回転力を発生させて、第一回転軸2が回転する。一方、交流電源37から第一電機子側固定子11と同じ向きの三相交流を第二電機子側固定子16の第二電機子コイル10Bに給電する。このとき、三相間の位相差によって、第一電機子側固定子11の第一電機子コイル10Aとは反対方向に回転する回転磁界が発生する。この回転磁界が第二N極誘導子6B及び第二S極誘導子7Bに回転軸線回りの回転力を発生させて、一対の第二回転子15A、15Bが一対の第一回転子8A、8Bとは逆方向に回転して第二回転軸13が回転する。
この超電導電動機35によれば、交流電流の代わりに直流電流の向きを互いに反転することによって、第1の実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。
次に、第3の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る超電導電動機40が、一対の第一界磁側固定子5A、41、一対の第一回転子8A、8B、及び第一電機子側固定子11と、一対の第二界磁側固定子42、14B、一対の第二回転子15A、15B、及び第二電機子側固定子16とをまとめて収納する一つの筐体43を備えているとした点である。
即ち、第一界磁側固定子41と第二界磁側固定子42とが一つの共通するヨーク45を備えることによって、第1の実施形態に係る第一電動機1Aと第二電動機1Bとが一体となって構成されている。
ここで、界磁コイル3A、3Bは、互いの磁界の影響を受けないようにヨーク45内に配されている。
本実施形態に係る超電導電動機40は、第1の実施形態に係る超電導電動機1と同様の方法によって駆動される。
従って、この超電導電動機40によれば、第1の実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。特に、第一界磁側固定子41と第二界磁側固定子42とが共通のヨーク45を備えているので、回転軸方向の長さをより短くすることができ、超電導電動機の大きさをより小型にすることができる。
次に、第4の実施形態について図7を参照して説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第4の実施形態と第3の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る超電導電動機50の第一回転軸51と第二回転軸52とが同一の外径とされている点である。
第一回転軸51の一端側51aは、軸受21によって第一界磁側固定子5Aに回転自在に支持されて外方に突出して配されており、第二回転軸52の一端側52aは、軸受21によって第二界磁側固定子14Bに回転自在に支持されて外方に突出して配されている。第一回転軸51の他端51b及び第二回転軸52の他端52bは、軸受21によってともにヨーク45内に回転自在に支持されている。
この超電導電動機50によれば、同一軸線に対して互いに反対方向に回転駆動力を出力することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、超電導電動機に係る断熱冷媒容器20を冷却する冷却器32はすべて共通のものとしているが、冷却手段として、一対の第一界磁側固定子及び第一電機子側固定子に係る断熱冷却容器を冷却する第一冷却手段と、一対の第二界磁側固定子及び第二電機子側固定子に係る断熱冷却容器を冷却する第二冷却手段と二系統のものを備えても構わない。
この場合、一方の冷却手段が故障した場合でも、他方の冷却手段によって超電導状態を維持することができ、冷却可能な界磁コイル及び電機子コイルによって該当する回転軸を回転駆動することができる。
同様に、一対の第一界磁側固定子及び第一電機子側固定子に係る電源と、一対の第二界磁側固定子及び第二電機子側固定子に係る電源とをさらに二系統に分けても構わない。この場合も何れか一方の電気系統を冗長系統として使用することができる。
また、上記第1の実施形態では、超電導電動機をアキシャルギャップ型としているが、ラジアルギャップ型の構成であっても、同様の作用・効果を奏することができる。
例えば、超電導電動機60の第一電動機60Aは、図8に示すような、円筒状に形成された第一電機子側固定子61を備えている。第一電機子側固定子61は、径方向内方に突出した四つの突起部62Aが内周面の周方向に等間隔に配されたヨーク62を備え、突起部62Aに第一電機子コイル10Aが巻回されて断熱冷媒容器20にて冷却されている。第一界磁側固定子63は、第一電機子側固定子61の内周面に嵌合されており、第一回転子65が第一電機子側固定子61及び第一界磁側固定子63の双方に対向するように囲まれて配されている。
この場合、第一N極誘導子66Aは、図9に示すように、帯状、かつ、段差状とされて一端66aが第一界磁コイル3AのN極発生位置に対向するように配され、他端66b側が第一電機子コイル10Aと対向するように配されている。また、第一S極誘導子67Aは、図10に示すように、帯状に形成され、一端67aが第一界磁コイル3AのS極発生位置に対向するように配され、第一回転子65の側面に対して折り返されるように形成されて他端67b側が第一電機子コイル10Aと対向するように配されている。なお、図示しないが第二電動機も同様の構成とする。
この超電導電動機60を駆動する場合、第一界磁コイル3Aに直流電源27から直流電流を給電し、第一電機子コイル10Aに交流電源30Aから三相交流を給電することによって、第一電機子側固定子61の内周面に、第一回転軸2Aの軸線回りに回転磁界が発生する。従って、上述のように第一回転子65が回転し、これにともなって第一回転軸2Aが回転する。
また、一対の第一界磁側固定子及び一対の第二界磁側固定子に係る界磁コイルの代わりに永久磁石を配しても構わない。この場合、永久磁石を冷却し、導電させる必要がないので、超電導電動機をさらに小型化することができる。
本発明の第1の実施形態に係る超電導電動機を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る超電導電動機の内部構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る超電導電動機の要部を示す一部断面斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る超電導電動機の内部構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る超電導電動機を示す一部断面斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る超電導電動機の内部構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る超電導電動機の内部構造を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る超電導電動機の内部構造を示す断面図である。 図8のI-I線断面図である。 図8のII-II線断面図である。
符号の説明
1,35,40,50,60 超電導電動機、2,51 第一回転軸、3A 第一界磁コイル(第一界磁体)、3B 第二界磁コイル(第二界磁体)、5A,5B,41,63 第一界磁側固定子、6A,66A 第一N極誘導子、6B 第二N極誘導子、7A,67A 第一S極誘導子、7B 第二S極誘導子、8A,8B,65 第一回転子、10A 第一電機子コイル、10B 第二電機子コイル、11,61 第一電機子側固定子、13,52 第二回転軸、14A,14B,42 第二界磁側固定子、15A,15B 第二回転子、16 第二電機子側固定子、43 筐体



Claims (6)

  1. N極及びS極を形成する第一界磁体が配された第一界磁側固定子と、
    第一回転軸が固定され、前記第一界磁体によって形成されるN極に対向するように配された第一N極誘導子、及び、前記第一界磁体によって形成されるS極に対向するように配された第一S極誘導子を有する第一回転子と、
    前記第一N極誘導子及び前記第一S極誘導子に対向して第一電機子コイルが配された第一電機子側固定子と、
    N極及びS極を形成する第二界磁体が配された第二界磁側固定子と、
    第二回転軸が固定され、前記第二界磁体によって形成されるN極に対向するように配された第二N極誘導子、及び、前記第二界磁体によって形成されるS極に対向するように配された第二S極誘導子を有する第二回転子と、
    前記第二N極誘導子及び前記第二S極誘導子に対向して第二電機子コイルが配された第二電機子側固定子とを備え、
    前記第二回転軸が、前記第一回転軸と同軸線上に、かつ、該第一回転軸に対して回転自在に配されていることを特徴とする超電導電動機。
  2. 前記第一界磁体、前記第二界磁体、前記第一電機子コイル、及び前記第二電機子コイルが、それぞれ超電導材で形成されていることを特徴とする超電導電動機。
  3. 前記第一電機子側固定子に配された前記第一電機子コイルに交流電流を給電する第一交流電源と、
    前記第二電機子側固定子に配された前記第二電機子コイルに交流電流を給電する第二交流電源とを備え、
    前記第一交流電源と前記第二交流電源とが給電する交流電流が互いに反転していることを特徴とする請求項1又は2に記載の超電導電動機。
  4. 前記第一界磁側固定子に配された前記第一界磁体に直流電流を給電する第一直流電源と、
    前記第二界磁側固定子に配された前記第二界磁体に直流電流を給電する第二直流電源とを備え、
    前記第一直流電源と前記第二直流電源とが給電する直流電流の向きが互いに逆の方向を向いていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超電導電動機。
  5. 前記第一回転軸が筒状に形成されて、前記第二回転軸が挿通されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の超電導電動機。
  6. 前記第一界磁側固定子、前記第一回転子、及び前記第一電機子側固定子と、前記第二界磁側固定子、前記第二回転子、及び前記第二電機子側固定子とをまとめて収納する一つの筐体を備えていることを特徴とする請求項1から5の何れか一つに記載の超電導電動機。

JP2006072837A 2006-03-16 2006-03-16 超電導電動機 Expired - Fee Related JP5181091B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006072837A JP5181091B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 超電導電動機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006072837A JP5181091B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 超電導電動機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007252107A true JP2007252107A (ja) 2007-09-27
JP5181091B2 JP5181091B2 (ja) 2013-04-10

Family

ID=38595830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006072837A Expired - Fee Related JP5181091B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 超電導電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5181091B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5013285B1 (ja) * 2012-01-26 2012-08-29 功一 堀口 超伝導モーターとその制御方法。

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5535833U (ja) * 1978-08-26 1980-03-07
JPH08126277A (ja) * 1994-10-25 1996-05-17 Sawafuji Electric Co Ltd フラット回転機
JPH11243672A (ja) * 1998-02-23 1999-09-07 Nisso Denki Kk 推力制御可能な回転型同期機
JP2001178112A (ja) * 1999-12-10 2001-06-29 Railway Technical Res Inst 車両用超電導電動機
JP2007060745A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Sumitomo Electric Ind Ltd 誘導子型モータおよびそれを備えた車両

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5535833U (ja) * 1978-08-26 1980-03-07
JPH08126277A (ja) * 1994-10-25 1996-05-17 Sawafuji Electric Co Ltd フラット回転機
JPH11243672A (ja) * 1998-02-23 1999-09-07 Nisso Denki Kk 推力制御可能な回転型同期機
JP2001178112A (ja) * 1999-12-10 2001-06-29 Railway Technical Res Inst 車両用超電導電動機
JP2007060745A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Sumitomo Electric Ind Ltd 誘導子型モータおよびそれを備えた車両

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5013285B1 (ja) * 2012-01-26 2012-08-29 功一 堀口 超伝導モーターとその制御方法。

Also Published As

Publication number Publication date
JP5181091B2 (ja) 2013-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4890119B2 (ja) 超電導コイル装置及び誘導子型同期機
JP4653648B2 (ja) 誘導子型同期機
JP4758703B2 (ja) 超電導装置およびアキシャルギャップ型の超電導モータ
JP4920322B2 (ja) 誘導子型同期機
JP4857442B2 (ja) ポッド型推進器
JP2010028904A (ja) 超電導モータ
JP4751134B2 (ja) 誘導子型モータおよびそれを備えた車両
JP5181091B2 (ja) 超電導電動機
JP4680708B2 (ja) アキシャル型モータ
JP2008001280A (ja) 舶用推進装置
JP4751135B2 (ja) 誘導子型発電・駆動両用モータおよびそれを備えた自動車
JP4783945B2 (ja) ウォータージェット推進装置
JP5076101B2 (ja) 誘導子型同期機
JP5076102B2 (ja) アウターローター型同期機及び同期装置
JP2006345661A (ja) ラジアルギャップ型モータ
JP4706351B2 (ja) 誘導子型モータ
JP2006320090A (ja) モータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090305

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090306

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120123

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120920

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees