JP2007250743A - 光電変換素子の製造方法及び光電変換装置の製造方法 - Google Patents

光電変換素子の製造方法及び光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良質な光電変換層を形成しつつ、光を受光する面積を拡大することのできる光電変換素子の製造方法及び光電変換装置の製造方法を提供することにある。
【解決手段】支持棒3の外周面3aに沿う反射電極5の外周面5aを、P型半導体層材料を含むP型半導体層形成液、I型半導体層材料を含むI型半導体層形成液及びN型半導体層材料を含むN型半導体層形成液に順に浸漬し引き出した。次に、反射電極5の外周面5aに形成されたP型半導体層液状膜、I型半導体層液状膜及びN型半導体層液状膜をそれぞれ乾燥・焼成して、反射電極5の外周面5a上に、均一な膜厚のP型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11を形成するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、光電変換素子の製造方法及び光電変換装置の製造方法に関する。
近年、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池は、多種の太陽電池が開発されており、その中でもシリコンを用いた太陽電池が注目を集めている。特に、多結晶シリコンを用いた太陽電池やアモルファスシリコンを用いた太陽電池が、産業用や家庭用として実用化されている。
一般的な太陽電池は、平板状の基板の表面に金属電極を形成し、その金属電極の表面に、P型、N型及びI型等の半導体層からなる光電変換層を形成し、さらにその光電変換層の表面に透明電極を形成した平面状の受光構造になっている。この種の太陽電池の製造方法としては、プラズマCVDが多用されている。例えば、アモルファスシリコンの場合には、チャンバにシランガスと水素ガスを流し、高周波電圧を印加してグロー電圧を起こしてガスをプラズマ化し、各種半導体層を金属電極の表面に堆積させて光電変換層を形成する方法が知られている(特許文献1参照)。また、多結晶シリコンの場合には、前述のようにアモルファスシリコンからなる光電変換層(アモルファスシリコン層)を金属電極の表面に形成した後、そのアモルファスシリコン層に対し、加熱又はレーザー光照射を行って結晶化する方法が知られている(特許文献2参照)。
特開平8−116080号公報 特開平6−177406号公報
ところが、特許文献1及び特許文献2に記載の太陽電池のように、プラズマCVD法によって各種層が形成されると、プラズマ中の荷電粒子の衝突による光電変換層の損傷を避けることができなかった。その結果、光電変換層の品質が低下し、光電変換効率を低下させてしまっていた。
また、通常、太陽光を受光する面積(有効面積)が広くなるに連れて、その太陽電池による出力電力が増大する。しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の太陽電池のように受光面が平面の場合には、有効面積を、太陽電池の設置面積と同等の面積しか確保することができないため、太陽電池の出力電力を増大させることが困難であった。
本発明は、前述した上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、良質な光電変換層を形成しつつ、光を受光する面積を拡大することのできる光電変換素子の製造方法及び光電変換装置の製造方法を提供することにある。
本発明にかかる光電変換素子の製造方法は、第1電極を光電変換層形成液に浸漬して引き上げ、前記第1電極の表面に液状膜を形成する工程と、前記液状膜を焼成し光電変換層を形成する工程と、前記光電変換層の表面に第2電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明かかる光電変換素子の製造方法は、支持体の外側面に形成した管状の光電変換層と、前記光電変換層の一側面に接して形成された第1電極と、前記光電変換層の他側面に接して形成された第2電極とを備えた光電変換素子の製造方法であって、前記支持体の外側面を、光電変換層形成液に浸漬して引き上げ、前記支持体の外側面に形成した前記光電変換層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記光電変換層を形成することを特徴とするようにしてもよい。
これによれば、プラズマCVDの場合のような荷電粒子の衝突がなくなる。また、光電変換層形成液は、例えば形成液中の不純物濃度を略均一にすることができるため、不純物濃度の略均一な良質の光電変換層を形成することができる。
また、支持体の形状に沿った光電変換層を形成することができる。従って、光を受光する面積(有効面積)を増大させることができ、効率的に光を受光することができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記光電変換層形成液は、シラン化合物であってもよい。
これによれば、シラン化合物によって光電変換層をシリコン層として形成することができる。また、液状膜になった部分を全てシリコン層として利用することができるため、シリコンの利用効率を高く得ることができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記支持体を、前記光電変換層形成液の前記支持体の外側面に対する後退接触角を一定にして、前記光電変換層形成液から引き出した。
これによれば、後退接触角を一定にして光電変換層形成液から支持体を引き出すようにした。光電変換層の膜厚は後退接触角によって支配されるため、光電変換層の膜厚を均一に形成することができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記光電変換層は、円筒形状であってもよい。
これによれば、光電変換素子の有効面積を、平板状の光電変換素子に比べて例えばπ/2倍などに増大させることができる。また、平板状の光電変換素子では、例えば太陽光の入射方向に対して指向性が強く、太陽の移動による太陽光の入射角度の変化に伴って光電変換効率が変化していたが、受光面を円筒状など曲率を有する形状にすることによって、太陽の位置が変化しても、太陽光の入射角度を略一定にすることも可能である。そのため、光電変換素子の光電変換効率を略一定に維持することができ、安定した電力を発電することができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記光電変換層は、前記支持体の外側面に形成された第1導電型半導体層と、前記第1導電型半導体層の外側面に形成された第2導電型半導体層とを備え、前記支持体の外側面を第1導電型半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記支持体の外側面に形成した前記第1導電型半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記第1導電型半導体層を形成し、前記第1導電型半導体層の外側面を第2導電型半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記第1導電型半導体層の外側面に形成した前記第2導電型半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記第2導電型半導体層を形成するようにしてもよい。
これによれば、光を受光する面積を増大させることができ、効率的に光を受光することができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記光電変換層は、前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に形成された真性半導体層をさらに備え、前記第1導電型半導体層の外側面を真性半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記第1導電型半導体層の外側面に形成した前記真性半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記真性半導体層を形成し、前記真性半導体層の外側面を第2導電型半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記真性半導体層の外側面に形成した前記第2導電型半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記第2導電型半導体層を形成するようにしてもよい。
これによれば、光の受光により光電変換層内に生じる電子−正孔対が、その内部電界領域によって分離されて再結合されることなく、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層に移動することができるため、広範な光スペクトルを利用した高効率な発電を行うことができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記光電変換素子の他側面を同光電変換素子の外側面とし、前記光電変換層の外側面を第2電極形成液に浸漬して引き上げ、前記光電変換層の外側面に形成した前記第2形成液の液状膜を乾燥して前記第2電極を形成するようにしてもよい。
これによれば、液体材料を使用して第2電極を形成するため、第2電極の形成に際して光電変換層が損傷を受けることを回避することができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記光電変換素子の一側面を同光電変換素子の内側面とし、前記支持体の外側面を第1電極形成液に浸漬して引き上げ、前記支持体の外側面に形成した前記第1電極形成液の液状膜を乾燥して前記第1電極を形成するようにしてもよい。
これによれば、第1電極を支持体に沿った形状に形成することができる。そのため、支持体の外部に第1電極を形成する場合に比べて光電変換素子を小型化することができる。
この光電変換素子の製造方法において、前記第1電極は、前記支持体を兼用するようにしてもよい。
これによれば、第1電極が支持体を兼用するため、支持体の外側面に別途第1電極を形成する必要がなく、光電変換素子の生産性を向上させることができる。
本発明の光電変換装置の製造方法は、上記の光電変換素子の製造方法によって製造された光電変換素子を列設して形成した。
これによれば、各光電変換素子の光を受光する面積を増大させることができるため、発電電力を増大させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図13に従って説明する。図1は、光電変換装置としての太陽電池装置1を説明するための概略斜視図であって、図2は、太陽電池素子2を説明するための斜視図であって、図3(a)は、図2のA−A断面図であって、図3(b)は、図2のB−B断面図である。
図1に示すように、太陽電池装置1は、複数の太陽電池素子2が、Y方向に列設されて形成されている。また、太陽光Lが、太陽電池素子2に対して反Z矢印方向に入射するようになっている。
図2に示すように、太陽電池素子2は、略円柱状に形成された絶縁材料からなる支持棒3を有している。支持体としての支持棒3は、例えば各種ガラス材料等の無機材料、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート等の可撓性樹脂材料で形成されている。本実施形態の支持棒3は、内径が約5mm、長さが約200mmで形成されているが、これに限らず、その外周面3aに後述する各種液状膜を形成可能なサイズであればよい。
図3(a)、(b)に示すように、支持棒3の外周面3aには、断面円筒状の反射電極5が形成されている。第1電極としての反射電極5は、支持棒3の外周面3aの全体にわたって均一な膜厚で形成される光反射性の電極である。反射電極5は、例えば、Al,Ag,Au,Pd,Pt,Cu,Ni,Ti,Mo,Wもしくはこれらの合金からなる金属が導電性材料として用いられるが、仕事関数の低い導電性材料を用いることもできる。例えば、Li,Mg,Ca,Sr,La,Ce,Er,Eu,Sc,Y,Yb,Cs,Rbの金属元素単体等を含んでいてもよい。なお、反射電極材料は、その安定性を向上させるために、これらを含む2成分、3成分の合金系を用いてもよい。特に、合金を用いる場合には、Ag、Al、Cu等の安定な金属元素を含む合金、具体的には、MgAg、AlLi、CuLi等の合金を用いるのが好ましい。
反射電極5の外周面5aには、断面円筒状のP型半導体層7が形成されている。光電変換層を構成する第1導電型半導体層としてのP型半導体層7は、反射電極5の外周面5aの全体にわたって均一な膜厚で形成されるシリコン層である。P型半導体層7の膜厚は、特に限定されないが、0.01μm〜0.5μm程度であるのが好ましく、0.05〜0.3μm程度であるのがより好ましい。P型半導体層7の膜厚を前記範囲とすることにより、光電変換効率を向上させることができる。
本実施形態のP型半導体層7を構成するP型半導体層材料は、周期表の3B族元素を含むシラン化合物の液体材料である。詳述すると、P型半導体層材料は、一般式Siで表される環系を有する液状体の前記シラン化合物に、ホウ素(B)を含有する化合物を添加し、これに紫外線を照射した後、トルエン等の溶媒で希釈し、フィルタを通した液体材料である。また、P型半導体層7としてホウ素を含有する化合物の添加量は、ホウ素原子として換算した場合に、1010〜1018atom/cm程度であることが好ましく、1010〜1017程度であることがより好ましい。
ここで、前記一般式SiのXは水素元素及びハロゲン元素のうち少なくとも一種の元素を表し、nは5以上の整数を表し、mはn、2n−2または2nの整数を表す。また、ホウ素を含有する化合物としては、例えばホウ素原子を含有するシラン化合物、ジボラン、テトラボラン、ペンタボラン、ヘキサボラン、デカボラン、トリメチルホウ素、トリエチルホウ素、トリフェニルホウ素等を利用することができる。また、希釈に使用する溶媒としては、シラン化合物及びホウ素の少なくとも1種を含有する化合物を溶解し、ホウ素単体又はホウ素を含有する化合物を溶解し、且つ溶質と反応しないものであれば特に限定されない。
また、シラン化合物としては、具体的には、1個の環状構造を有するものとして、シクロトリシラン、シクロテトラシラン、シクロペンタシラン、シクロヘキサシラン、シクロヘプタシラン等を利用することができる。また、2個の環状構造を有するものとして、1、1’−ビシクロブタシラン、1、1’−ビシクロペンタシラン、1、1’−ビシクロヘキサシラン、1、1’−ビシクロヘプタシラン、1、1’−シクロブタシリルシクロペンタシラン、1、1’−シクロブタシリルシクロヘキサシラン、1、1’−シクロブタシリルシクロヘプタシラン、 1、1’−シクロペンタシリルシクロヘキサシラン、1、1’−シクロペンタシリルシクロヘプタシラン、1、1’−シクロヘキサシリルシクロヘプタシラン、スピロ[2、2]ペンタシラン、スピロ[3、3]ヘプタタシラン、スピロ[4、4]ノナシラン、スピロ[4、5]デカシラン、スピロ[4、6]ウンデカシラン、スピロ[5、5]ウンデカシラン、スピロ[5、6]ウンデカシラン、スピロ[6、6]トリデカシラン等を利用することができる。その他には、上記化合物の骨格の水素原子を部分的にSiH基やハロゲン原子に置換したシラン化合物を利用することができる。また、これらのうちの2種以上を混合して利用することもできる。
これらのシラン化合物は、不活性ガス雰囲気中で焼成することによって、シリコン膜に変換される。この際の焼成温度としては、一般に到達温度が約550℃以下の温度ではアモルファス状のシリコン膜が、それ以上の温度では多結晶状のシリコン膜が得られる。アモルファス状のシリコン膜を得たい場合は、到達温度を、300℃〜550℃程度にすることが好ましく、350℃〜450℃程度にすることがより好ましい。到達温度が300℃未満の場合は、シラン化合物の熱分解が十分に進行せず、十分な特性のシリコン膜を形成できない場合がある。焼成を行う場合の雰囲気は窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス、もしくは水素等の還元性ガスを混入したものが好ましい。
また、多結晶状のシリコン膜を得たい場合は、上記で得られたアモルファス状シリコン膜にレーザー光を照射して多結晶シリコン膜に変換することができる。例えば、レーザー光を照射する際、レーザー光源を固定し、支持棒3をレーザー光源の照射方向に設置し、支持棒3を回転させながらレーザー光を照射することが好ましい。上記レーザー光を照射する場合の雰囲気も窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス、もしくはこれらの不活性ガスに水素等の還元性ガスを混入したもの等酸素を含まない雰囲気とすることが好ましい。なお、加熱処理に代えてエキシマレーザー等のレーザー光を照射することによっても、多結晶シリコン膜を得ることができる。
なお、P型半導体層材料を、3B族元素を含む物質を添加したシラン化合物の液体材料としてもよい。詳しくは、P型半導体層材料として、前記一般式Siで表される環系を有する液状体のケイ素化合物(特に、シラン化合物)に紫外線を照射した後、ホウ素を含有する化合物を添加し、これら混合物をトルエン等の溶媒で希釈した液体材料を利用してもよい。
P型半導体層7の外周面7aには、断面円筒状のI型半導体層9が形成されている。光電変換層を構成する真性半導体層としてのI型半導体層9は、P型半導体層7の外周面7aの全体にわたって均一な膜厚で形成されるシリコン層である。I型半導体層9の膜厚は、特に限定されないが、0.1μm〜50μm程度であるのが好ましく、1〜5μmであるのがより好ましい。I型半導体層9の膜厚を前記範囲とすることにより、P型半導体層7と後述するN型半導体層11によるpn接合の幅を適度に拡張することができ、光電変換効率を向上させることができる。
本実施形態のI型半導体層9を構成するI型半導体層材料は、前記一般式Siで表される環系を有する液状体の前記シラン化合物に紫外線を照射した後、トルエン等の溶媒で希釈してフィルタを通した液体材料である。なお、シラン化合物については、P型半導体層7に利用されるものと同様である。
I型半導体層9の外周面9aには、断面円筒状のN型半導体層11が形成されている。光電変換層を構成する第2導電型半導体層を構成するN型半導体層11は、I型半導体層9の外周面9aの全体にわたって均一な膜厚で形成されるシリコン層である。N型半導体層11の膜厚は、特に限定されないが、膜厚が薄すぎると、ピンホールが生じるおそれがあり、一方、膜厚が厚すぎると、I型半導体層9への光透過量が減少し、光電変換効率も低下してしまうおそれがある。そのため、N型半導体層11の膜厚は、0.01μm〜0.5μm程度であるのが好ましく、0.05μm〜0.3μm程度であるのがより好ましい。
本実施形態のN型半導体層11を構成するN型半導体層材料は、周期表の5B族元素を含むシラン化合物の液体材料である。詳述すると、N型半導体層材料は、一般式Siで表される環系を有する液状体のシラン化合物に、リンを含有する化合物を添加し、これに紫外線を照射した後、トルエン等の溶媒で希釈してフィルタを通した液体材料である。また、N型半導体層11としてリンを含有する化合物の添加量は、リン原子として換算した場合に、1019〜1021atom/cm程度であるのが好ましく、1020〜1021atom/cm程度であるのがより好ましい。
ここで、リンを含有する化合物としては、例えばリン原子を含有するシラン化合物、リン原子を含有する変性シラン化合物、ホスフィン、ジホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等を利用することができる。また、希釈に使用する溶媒としては、シラン化合物及び黄リン等のリン単体またはリンを含有する化合物を溶解し、且つ溶質と反応しないものであれば特に限定されない。また、シラン化合物については、P型半導体層7に利用されるものと同様である。
なお、N型半導体層材料を、5B族元素を含む物質を添加したシラン化合物の液体材料としてもよい。詳しくは、N型半導体層材料として、前記一般式Siで表される環系を有する液状体のシラン化合物に紫外線を照射した後、リンを含有する化合物を添加し、これら混合物をトルエン等の溶媒で希釈した液体材料を利用してもよい。
N型半導体層11の外周面11aには、第2電極としての透明電極13が形成されている。透明電極13は、N型半導体層11の外周面11aの全体にわたって均一な膜厚で形成される光透過性の電極である。透明電極13は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO、Sb含有SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の無機酸化物、あるいはポリチオフェンやポリピロール等の透明導電樹脂等といった仕事関数の大きい導電性材料によって形成されている。
このように本実施形態の太陽電池素子2の光電変換層は、真性半導体であるI型半導体層9が、P型半導体層7とN型半導体層11とに挟まれたpin接合構造になっている。その太陽電池素子2に太陽光Lが入射すると、太陽光Lの一部は、透明電極13及びN型半導体層11を介してI型半導体層9において吸収される。すると、I型半導体層9内において光励起キャリア、すなわち電子−正孔対が生成され、その電子がN型半導体層11側に、正孔がP型半導体層7側に移動することにより太陽電池素子2の光電変換層内に電流が生じる。N型半導体層11側に移動した電子は透明電極13によって収集され、P型半導体層7側に移動した正孔は反射電極5によって収集されるようになっている。その反射電極5及び透明電極13には、図2に示すように、外部負荷Rに接続された接続線Cがそれぞれ接続されており、反射電極5から透明電極13に向かって電流iが流れて発電されるようになっている。
本実施形態の太陽電池素子2では、上記したように光電変換層がpin接合構造になっているため、I型半導体層9によって、P型半導体層7及びN型半導体層11のpn接合の実質的な幅、すなわち内部電界領域を拡張することができる。これによって、太陽光Lの受光によってI型半導体層9内に生じる電子−正孔対が、その内部電界領域によって分離されて再結合されることなく、それぞれP型半導体層7及びN型半導体層11に移動されるため、広範な光スペクトルを利用した高効率な発電を行うことができる。
また、図1に示すように、円柱状の太陽電池素子2をY方向に列設して太陽電池装置1を構成すると、太陽光Lが入射される受光面1aの表面積を、平板状の太陽電池装置の受光表面積に比べてπ/2倍、すなわち1.5倍に増大させることができる。その結果、太陽電池装置1の発電電力を、平板状の太陽電池装置の発電電力よりも増大させることができる。また、太陽電池装置1の受光面1aは円弧状になっているため、太陽電池装置1を固定した状態で、太陽の位置が変化しても、太陽電池装置1全体として見ると、太陽光Lの入射角度は略一定になる。そのため、太陽電池装置1の光電変換効率を略一定に維持することができ、安定した電力を発電することができる。
そして、透明電極13の外周面13aには、透明電極13の全体を覆う反射防止層15が形成されている。反射防止層15は、MgF、TiO、CeF、ZrO、Al等の無機物から形成されており、単層〜3層で構成されている。この反射防止層15によって、太陽電池装置1の太陽と対向する面(受光面1a)における太陽光Lの反射を抑制することができる。さらに、反射防止層15は、一旦太陽電池素子2内に入射した太陽光Lを、反射電極5等によって太陽電池素子2の外部に反射させないようにしている。このように太陽光Lを効率的に太陽電池素子2(光電変換層)内に吸収できるため、光電変換効率を向上させることができる。
次に、上記した太陽電池装置1の製造方法について、図4〜図13に従って説明する。
まず、太陽電池素子2を形成するために、支持棒3の外周面3aに反射電極5を形成する反射電極形成工程を行う。すなわち、図4に示すように、支持棒3の外周面3a全体を、反射電極形成液21の中に浸漬する。本実施形態の反射電極形成液21は、上記した反射電極材料の中の銀のナノ微粒子を有機系分散媒に分散させた液状体であって、後述する反射電極液状膜21Lを形成しやすくするために、好ましくは支持棒3の外周面3aに対する後退接触角θ1が45°以下となる液状体である。
支持棒3を反射電極形成液21の中に浸漬すると、浸漬した支持棒3を徐々に引き出し、その外周面3aの全体に、反射電極形成液21からなる反射電極液状膜21Lを形成する。この際、反射電極液状膜21Lの膜厚は、後退接触角θ1に支配されており、後退接触角θ1を一定に保持して支持棒3を反射電極形成液21から引き出すことによって、支持棒3の外周面3aの略全体にわたり均一な膜厚で形成されるようになる。なお、引き出す支持棒3が反射電極形成液21から離間するとき、反射電極形成液21側の支持棒3の端面(底面3b)には、外周面3aに比べて、不均一な膜厚の反射電極液状膜21Lが形成されやすい。そのため、本実施形態では、底面3bに形成した反射電極液状膜21Lを払拭して除去する構成にしているが、これに限らず、例えば底面3bを半球面状の曲面に形成して、底面3bに均一な反射電極液状膜21Lを形成する構成にしてもよい。
反射電極液状膜21Lを形成すると、支持棒3を乾燥・焼成炉に搬送し、反射電極形成液21に対応した所定の乾燥温度及び焼成温度まで昇温して、反射電極液状膜21Lを乾燥・焼成する。これによって、支持棒3の外形や長さ、形状の変更に対応して、図5に示すように、支持棒3の外周面3aの全体に、均一な膜厚の反射電極5を形成することができる。
なお、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥・焼成によって形成した反射電極5の膜厚が、所定の膜厚に満たない場合には、再度上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥・焼成を繰り返して、反射電極5を厚膜化する構成にしてもよい。また、反射電極形成液21の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ1を低下させ、反射電極液状膜21Lを厚膜化する構成にしてもよい。
反対に、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥・焼成によって形成した反射電極5の膜厚が、所定の膜厚を超える場合には、支持棒3を引き出した後に、支持棒3の外周面3aの全体に加圧エアーを吹き付けて、反射電極液状膜21Lの膜厚を薄くする構成にしてもよい。また、反射電極形成液21の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ1を増加させ、反射電極液状膜21Lを薄膜化する構成にしてもよい。
反射電極形成工程を終了すると、反射電極5の外周面5a上にP型半導体層7を形成するP型半導体層形成工程を行う。すなわち、図6に示すように、支持棒3に形成された反射電極5の外周面5a全体を、P型半導体層形成液23の中に浸漬する。本実施形態のP型半導体層形成液23は、上記したP型半導体層材料のデカボランとシクロペンタシラン混合物を波長308nmの紫外線を20mW/cmで5分間照射した後、トルエンに溶解させた液状体であって、後述するP型半導体層液状膜23Lを形成しやすくするために、好ましくは反射電極5の外周面5aに対する後退接触角θ2が45°以下となる液状体である。また、このP型半導体層形成液23はホウ素の濃度勾配がないため、液状体中にホウ素が略均一に分布されるようになっている。なお、P型半導体層形成液23は、上記したP型半導体層形成材料に対応した有機系又は無機系の溶媒あるいは分散媒からなる液状体であってもよい。
反射電極5の外周面5aをP型半導体層形成液23の中に浸漬すると、浸漬した外周面5aを徐々に引き出し、その外周面5aの全体に、P型半導体層形成液23からなるP型半導体層液状膜23Lを形成する。この際、P型半導体層液状膜23Lの膜厚は、後退接触角θ2に支配されており、後退接触角θ2を一定に保持して支持棒3をP型半導体層形成液23から引き出すことによって、反射電極5の外周面5aの略全体にわたり均一な膜厚で形成されるようになる。なお、本実施形態では、反射電極形成工程と同様に、底面3b側に形成されるP型半導体層液状膜23Lを払拭して除去する構成にしているが、これに限らず、底面3bの形状を半球面状の曲面に変更して、底面3bに均一なP型半導体層液状膜23Lを形成する構成にしてもよい。
P型半導体層液状膜23Lを形成すると、支持棒3を乾燥・焼成炉に搬入し、P型半導体層形成液23に対応した所定の乾燥温度の220℃まで昇温して、P型半導体層液状膜23Lを乾燥する。乾燥した後、水素3%含有アルゴン中において550℃で熱分解を行えば、P型半導体層7を形成することができる。これによって、支持棒3の外形や長さ、形状の変更に対応して、図7に示すように、反射電極5の外周面5aの全体に、均一な膜厚のP型半導体層7を形成することができる。このP型半導体層7は、ホウ素が略均一に分布されているP型半導体層形成液23から形成されるため、ホウ素の濃度勾配がなく、シリコン層中にホウ素が略均一に分布されるようになっている。
なお、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成したP型半導体層7の膜厚が、所定の膜厚に満たない場合には、再度上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥を繰り返して、P型半導体層7を厚膜化する構成にしてもよい。また、P型半導体層形成液23の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ2を低下させ、P型半導体層液状膜23Lを厚膜化する構成にしてもよい。
反対に、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成したP型半導体層7の膜厚が、所定の膜厚を超える場合には、支持棒3を引き出した後に、P型半導体層7の外周面7aの全体に加圧エアーを吹き付けて、P型半導体層液状膜23Lの膜厚を薄くする構成にしてもよい。また、P型半導体層形成液23の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ2を低下させ、P型半導体層液状膜23Lを薄膜化する構成にしてもよい。
P型半導体層形成工程を終了すると、P型半導体層7の外周面7a上にI型半導体層9を形成するI型半導体層形成工程を行う。すなわち、図8に示すように、支持棒3に形成されたP型半導体層7の外周面7a全体を、I型半導体層形成液25の中に浸漬する。本実施形態のI型半導体層形成液25は、シクロペンタシランを波長308nmの紫外線を20mW/cmで5分間照射した後、トルエンに溶解させた液状体であって、後述するI型半導体層液状膜25Lを形成しやすくするために、好ましくはP型半導体層7の外周面7aに対する後退接触角θ3が45°以下となる液状体である。なお、I型半導体層形成液25は、上記したI型半導体層材料に対応した有機系又は無機系の溶媒あるいは分散媒からなる液状体であってもよい。
P型半導体層7の外周面7aをI型半導体層形成液25の中に浸漬すると、浸漬した外周面7aを徐々に引き出し、その外周面7aの全体に、I型半導体層形成液25からなるI型半導体層液状膜25Lを形成する。この際、I型半導体層液状膜25Lの膜厚は、後退接触角θ3に支配されており、後退接触角θ3を一定に保持して支持棒3をI型半導体層形成液25から引き出すことによって、P型半導体層7の外周面7aの略全体にわたり均一な膜厚で形成されるようになる。なお、本実施形態では、反射電極形成工程と同様に、底面3b側に形成されるI型半導体層液状膜25Lを払拭して除去する構成にしているが、これに限らず、底面3bの形状を半球面状の曲面に変更して、底面3bに均一なI型半導体層液状膜25Lを形成する構成にしてもよい。
I型半導体層液状膜25Lを形成すると、支持棒3を乾燥・焼成炉に搬入し、I型半導体層形成液25に対応した所定の乾燥温度の220℃まで昇温して、I型半導体層液状膜25Lを乾燥する。乾燥した後、水素3%含有アルゴン中において550℃で熱分解を行えば、I型半導体層を形成することができる。これによって、支持棒3の外形や長さ、形状の変更に対応して、図9に示すように、P型半導体層7の外周面7aの全体に、均一な膜厚のI型半導体層9を形成することができる。
なお、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成したI型半導体層9の膜厚が、所定の膜厚に満たない場合には、再度上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥を繰り返して、I型半導体層9を厚膜化する構成にしてもよい。また、I型半導体層形成液25の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ3を低下させ、I型半導体層液状膜25Lを厚膜化する構成にしてもよい。
反対に、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成したI型半導体層9の膜厚が、所定の膜厚を超える場合には、支持棒3を引き出した後に、I型半導体層9の外周面9aの全体に加圧エアーを吹き付けて、I型半導体層液状膜25Lの膜厚を薄くする構成にしてもよい。また、I型半導体層形成液25の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ3を低下させ、I型半導体層液状膜25Lを薄膜化する構成にしてもよい。
I型半導体層形成工程を終了すると、I型半導体層9の外周面9a上にN型半導体層11を形成するN型半導体層形成工程を行う。すなわち、図10に示すように、支持棒3に形成されたI型半導体層9の外周面9a全体を、N型半導体層形成液27の中に浸漬する。本実施形態のN型半導体層形成液27は、黄リンとシクロペンタシラン混合物を波長308nmの紫外線を20mW/cmで5分間照射した後、トルエンに溶解させた液状体であって、後述するN型半導体層液状膜27Lを形成しやすくするために、好ましくはI型半導体層9の外周面9aに対する後退接触角θ4が45°以下となる液状体である。また、このN型半導体層形成液27はリンの濃度勾配がないため、液状体中にリンが略均一に分布されるようになっている。なお、N型半導体層形成液27は、上記したN型半導体層材料に対応した有機系又は無機系の溶媒あるいは分散媒からなる液状体であってもよい。
I型半導体層9の外周面9aをN型半導体層形成液27の中に浸漬すると、浸漬した外周面9aを徐々に引き出し、その外周面9aの全体に、N型半導体層形成液27からなるN型半導体層液状膜27Lを形成する。この際、N型半導体層液状膜27Lの膜厚は、後退接触角θ4に支配されており、後退接触角θ4を一定に保持して支持棒3をN型半導体層形成液27から引き出すことによって、I型半導体層9の外周面9aの略全体にわたり均一な膜厚で形成されるようになる。なお、本実施形態では、反射電極形成工程と同様に、底面3b側に形成されるN型半導体層液状膜27Lを払拭して除去する構成にしているが、これに限らず、底面3bの形状を半球面状の曲面に変更して、底面3bに均一なN型半導体層液状膜27Lを形成する構成にしてもよい。
N型半導体層液状膜27Lを形成すると、支持棒3を乾燥・焼成炉に搬入し、N型半導体層形成液27に対応した所定の乾燥温度の220℃まで昇温して、N型半導体層液状膜27Lを乾燥する。乾燥した後、水素3%含有アルゴン中において450℃で熱分解を行えば、N型半導体層11を形成することができる。これによって、支持棒3の外形や長さ、形状の変更に対応して、図11に示すように、I型半導体層9の外周面9aの全体に、均一な膜厚のN型半導体層11を形成することができる。このN型半導体層11は、リンが略均一に分布されているN型半導体層形成液27から形成されるため、リンの濃度勾配がなく、シリコン層中にリンが略均一に分布されるようになっている。
なお、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成したN型半導体層11の膜厚が、所定の膜厚に満たない場合には、再度上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥を繰り返して、N型半導体層11を厚膜化する構成にしてもよい。また、N型半導体層形成液27の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ4を低下させ、N型半導体層液状膜27Lを厚膜化する構成にしてもよい。
反対に、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成したN型半導体層11の膜厚が、所定の膜厚を超える場合には、支持棒3を引き出した後に、N型半導体層11の外周面9aの全体に加圧エアーを吹き付けて、N型半導体層液状膜27Lの膜厚を薄くする構成にしてもよい。また、N型半導体層形成液27の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ4を低下させ、N型半導体層液状膜27Lを薄膜化する構成にしてもよい。
N型半導体層形成工程を終了すると、N型半導体層11の外周面11a上に透明電極13を形成する透明電極形成工程を行う。すなわち、図12に示すように、支持棒3に形成されたN型半導体層11の外周面11a全体を、透明電極形成液29の中に浸漬する。本実施形態の透明電極形成液29は、上記した透明電極形成材料のITOのナノ微粒子を有機系分散媒に分散させた液状体であって、後述する透明電極液状膜29Lを形成しやすくするために、好ましくはN型半導体層11の外周面11aに対する後退接触角θ5が45°以下となる液状体である。
N型半導体層11の外周面11aを透明電極形成液29の中に浸漬すると、浸漬した外周面11aを徐々に引き出し、その外周面11aの全体に、透明電極形成液29からなる透明電極液状膜29Lを形成する。この際、透明電極液状膜29Lの膜厚は、後退接触角θ5に支配されており、後退接触角θ5を一定に保持して支持棒3を透明電極形成液29から引き出すことによって、N型半導体層11の外周面11aの略全体にわたり均一な膜厚で形成されるようになる。なお、本実施形態では、反射電極形成工程と同じく、底面3b側に形成される透明電極液状膜29Lを払拭して除去する構成にしているが、これに限らず、底面3bの形状を半球面状の曲面に変更して、底面3bに均一な透明電極液状膜29Lを形成する構成にしてもよい。
透明電極液状膜29Lを形成すると、支持棒3を乾燥炉に搬送し、透明電極形成液29に対応した所定の乾燥温度まで昇温して、透明電極液状膜29Lを乾燥する。これによって、支持棒3の外形や長さ、形状の変更に対応して、図13に示すように、N型半導体層11の外周面11aの全体に、均一な膜厚の透明電極13を形成することができる。
なお、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成した透明電極13の膜厚が、所定の膜厚に満たない場合には、再度上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥を繰り返して、透明電極13を厚膜化する構成にしてもよい。また、透明電極形成液29の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ5を低下させ、透明電極液状膜29Lを厚膜化する構成にしてもよい。
反対に、上記した支持棒3の浸漬、引き出し、乾燥によって形成した透明電極13の膜厚が、所定の膜厚を超える場合には、支持棒3を引き出した後に、透明電極13の外周面13aの全体に加圧エアーを吹き付けて、透明電極液状膜29Lの膜厚を薄くする構成にしてもよい。また、透明電極形成液29の溶媒あるいは分散媒を変更して後退接触角θ5を低下させ、透明電極液状膜29Lを薄膜化する構成にしてもよい。
透明電極形成工程を終了すると、透明電極13上に反射防止層15(図3参照)を形成する反射防止層形成工程を行う。すなわち、透明電極13の外周面13aの全体に、塗布や気相法により反射防止層15を形成する。なお、この際、反射電極5及び透明電極13の一部にマスクを施し、反射電極5及び透明電極13に、前記外部負荷R(図2参照)と接続される前記接続線Cを形成するための配線領域をそれぞれ形成するようになっている。
そして、形成された太陽電池素子2を、図1に示すように隣接する太陽電池素子2同士が接触されるように列設して、太陽電池装置1を形成する。
次に、本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、支持棒3の外周面3aに沿う反射電極5の外周面5aを、P型半導体層材料を含むP型半導体層形成液23に浸漬し、P型半導体層形成液23から引き出した反射電極5の外周面5a上に、均一な膜厚のP型半導体層液状膜23Lを形成するようにした。そして、P型半導体層液状膜23Lを乾燥・焼成して、反射電極5の外周面5a全体に、均一な膜厚のP型半導体層7を形成するようにした。また、P型半導体層7の外周面7aを、I型半導体層材料を含むI型半導体層形成液25に浸漬し、I型半導体層形成液25から引き出したP型半導体層7の外周面7a上に、均一な膜厚のI型半導体層液状膜25Lを形成するようにした。そして、I型半導体層液状膜25Lを乾燥・焼成して、P型半導体層7の外周面7a全体に、均一な膜厚のI型半導体層9を形成するようにした。また、I型半導体層9の外周面9aを、N型半導体層材料を含むN型半導体層形成液27に浸漬し、N型半導体層形成液27から引き出したI型半導体層9の外周面9a上に、均一な膜厚のN型半導体層液状膜27Lを形成するようにした。そして、N型半導体層液状膜27Lを乾燥・焼成して、I型半導体層9の外周面9a全体に、均一な膜厚のN型半導体層11を形成するようにした。
その結果、P型半導体層形成液23、I型半導体層形成液25及びN型半導体層形成液27への支持棒3の浸漬と引き出しによって、支持棒3の外形や長さに即した均一な膜厚のP型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11を形成することができる。また、P型半導体層形成液23及びN型半導体層形成液27は、液状体中にホウ素及びリンがそれぞれ略均一に分布されているため、そのP型半導体層形成液23及びN型半導体層形成液27から形成されたP型半導体層7及びN型半導体層11も、ホウ素及びリン等の不純物の濃度勾配がなく、不純物が均一に分布されるようになっている。そのため、太陽電池素子2のどの面で太陽光Lを受光しても略一定の光電変換効率を得ることができる。その結果、太陽電池素子2の品質を向上させることができる。
また、液体材料であるP型半導体層形成液23、I型半導体層形成液25及びN型半導体層形成液27によって、P型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11をそれぞれ形成したため、液状膜になった部分を全てシリコン層として利用できるため、CVD法等でシリコン層を成膜する場合に比べてシリコンの高い利用効率を得ることができる。
(2)本実施形態によれば、反射電極形成液21及び透明電極形成液29への支持棒3の浸漬と引き出しによって、それぞれ反射電極液状膜21L及び透明電極液状膜29Lを形成するようにした。そして、これら反射電極液状膜21L及び透明電極液状膜29Lを乾燥・焼成して、均一な膜厚の反射電極5及び透明電極13を形成するようにした。
その結果、反射電極形成液21及び透明電極形成液29への支持棒3の浸漬と引き出しによって、支持棒3の外形や長さに即した均一な膜厚の反射電極5及び透明電極13を形成することができ、ひいては支持棒3のサイズや形状の変更を容易にして、太陽電池素子2の生産性を向上することができる。
(3)本実施形態によれば、円柱状の太陽電池素子2をY方向に列設して太陽電池装置1を形成した。これによって、太陽光Lが入射される太陽電池装置1の受光面1aの表面積を、平板状の太陽電池装置の受光表面積に比べてπ/2倍、すなわち約1.5倍に増大させることができる。その結果、太陽電池装置1の発電電力を、平板状の太陽電池装置の発電電力よりも増大させることができる。
また、図1に示すように、太陽電池装置1の受光面1aは円弧状になっているため、太陽電池装置1を固定した状態で、太陽の位置が変化しても、太陽電池装置1全体として見ると、太陽光Lの入射角度は略一定になる。そのため、太陽電池装置1の光電変換効率を略一定に維持することができ、安定した電力を発電することができる。
(4)本実施形態によれば、光電変換層をP型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11からなるpin接合構造とした。そのため、I型半導体層9によって、P型半導体層7及びN型半導体層11のpn接合の実質的な幅、すなわち内部電界領域を拡張することができる。従って、太陽光Lの受光によりI型半導体層9内に生じる電子−正孔対が、その内部電界領域によって分離されて再結合されることなく、それぞれN型半導体層11及びP型半導体層7に移動することができるため、広範な光スペクトルを利用した高効率な発電を行うことができる。
(5)本実施形態によれば、透明電極13の外周面13aに反射防止層15を形成するようにした。この反射防止層15によって、受光面1aにおける太陽光Lの反射を抑制することができる。さらに、反射防止層15は、一旦太陽電池素子2内に入射した太陽光Lを、反射電極5等によって太陽電池素子2の外部に反射させないようにすることができる。その結果、太陽光Lを効率的に太陽電池素子2(光電変換層)内に吸収できるため、より大きい発電電力を得ることできる。
(6)本実施形態によれば、反射電極5、P型半導体層7、I型半導体層9、N型半導体層11及び透明電極13の膜厚は、後退接触角θ1〜θ5にそれぞれ支配されているため、この後退接触角θ1〜θ5を変更することによって、各種層5,7,9,11,13の膜厚を容易に変更することができる。
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・上記実施形態では、反射電極5の外周面5aに、P型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11の順に積層するようにした。これに限らず、反射電極5の外周面5aに、N型半導体層11、I型半導体層9及びP型半導体層7の順に積層するようにしてもよい。なお、この場合のP型半導体層7の膜厚は、0.01μm〜0.5μm程度であるのが好ましく、0.05μm〜0.3μm程度であるのがより好ましい。また、P型半導体層7としてホウ素を含有する化合物の添加量は、ホウ素原子として換算した場合に、1019〜1021atom/cm程度であるのが好ましく、1020〜1021atom/cm程度であるのがより好ましい。一方、N型半導体層11の膜厚は、0.1μm〜50μm程度であるのが好ましく、1〜5μm程度であるのがより好ましい。また、N型半導体層11としてリンを含有する化合物の添加量は、リン原子として換算した場合に、1010〜1018atom/cm程度であるのが好ましく、1010〜1017atom/cm程度であるのがより好ましい。
・上記実施形態では、反射電極5と透明電極13との間に、光電変換層(P型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11)を一層挟む構造とした。これに限らず、例えば図14に示すように、P型半導体層、I型半導体層及びN型半導体層からなる光電変換層H1,H2を積層した、いわゆるタンデム構造であってもよい。また、光電変換層を3層以上の多層に積層した構造としてもよい。すなわち、N型半導体層形成工程の後に、P型半導体層形成工程、I型半導体層形成工程及びN型半導体層形成工程を繰り返し行って、光電変換層を多層に積層するようにしてもよい。また、光電変換層H1,H2を、N型半導体層及びP型半導体層から構成されるようにしてもよい。これらの場合、特に、禁制帯幅の異なる複数の光電変換層を積層することによって、太陽光Lの入射側の光電変換層(例えば、光電変換層H2)から順に短波長の光を利用して発電し、より長波長の光はより内周の光電変換層(例えば、光電変換層H1)で利用することができる。その結果、太陽光Lの各波長域の光エネルギー、特に長波長までの光エネルギーを電気エネルギーに変換することができるため、上記実施形態の単結合の場合に比べてより高い光電変換効率を得ることができる。
・上記実施形態では、光電変換層をP型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11からなるpin接合構造としたが、これに限らず、例えばI型半導体層9を省略してP型半導体層7及びN型半導体層11からなるpn接合構造としてもよい。なお、この場合のP型半導体層7の膜厚は、0.1μm〜50μm程度であるのが好ましく、1〜5μm程度であるのがより好ましい。また、P型半導体層7としてホウ素を含有する化合物の添加量は、ホウ素原子として換算した場合に、1010〜1018atom/cm程度であるのが好ましく、1010〜1017atom/cm程度であるのがより好ましい。一方、N型半導体層11の膜厚は、0.01μm〜0.5μm程度であるのが好ましく、0.05μm〜0.3μm程度であるのがより好ましい。また、N型半導体層11としてリンを含有する化合物の添加量は、リン原子として換算した場合に、1019〜1021atom/cm程度であるのが好ましく、1020〜1021atom/cm程度であるのがより好ましい。
・上記実施形態では、透明電極13の外周面13aの全体に反射防止層15を形成するようにしたが、この反射防止層15を省略するようにしてもよい。また、透明電極13の外周面13aの一部、例えば太陽光Lが入射される受光面1a側にのみ反射防止層15を形成するようにしてもよい。
・上記実施形態では、N型半導体層11の外周面11aの全体に透明電極13を形成するようにしたが、これに限らず、例えばN型半導体層11の外周面11aの一部にのみ透明電極13を形成するようにしてもよい。これによって、透明電極13の表面積が小さくなるため、透明電極13による太陽光Lの遮蔽損を低減することができる。
・上記実施形態では、支持棒3を断面円形状として充実構造としたが、これに限らず、例えば支持棒3を断面円筒状として中空構造としてもよい。
・上記実施形態では、支持棒3の断面及び外形を、それぞれ断面が円形状であって、外形が棒状に具体化した。これに限らず、断面形状が楕円形状であってもよい。また、断面形状が多角形状や一部に平面を有する形状であってもよい。これによって、例えば太陽電池素子2を列設させる場合に、隣接する太陽電池素子2の接触面積が広くなるため、太陽電池素子2を配置しやすくなる。あるいは、外形が螺旋形に曲折した形状であってもよい。
・上記実施形態では、支持棒3を絶縁材料によって構成したが、これに限らず、支持棒3を導電性材料、例えば反射電極材料によって構成してもよい。これによれば、支持棒3の外周面3aに、別途反射電極5を形成する必要がなく、反射電極形成工程を省略することができ、太陽電池素子2の生産性を向上することができる。
・上記実施形態では、支持棒3の外周面3aに光反射性を有する反射電極5を形成するようにしたが、これに限らず、例えば反射電極5に代えて光透過性を有する電極を支持棒3の外周面3aに形成するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ITOのナノ粒子からなる透明電極形成液によって、透明電極13を形成する構成にした。これに限らず、例えばnブチルカルビトールを溶媒にした硝酸インジウムと無水第2塩化錫の混合液を導入・導出して、ITOからなる透明電極を形成してもよく、酸化スズ、酸化インジウム等のペーストをN型半導体層11の外周面11aに塗布・乾燥して酸化スズあるいは酸化インジウムからなる透明電極を形成してもよい。
・上記実施形態では、反射電極形成液21及び透明電極形成液29への支持棒3の浸漬と引き出しによって、反射電極5及び透明電極13を形成するようにした。これに限らず、例えばこれら反射電極5及び透明電極13を蒸着法によって形成する構成にしてもよい。
・上記実施形態におけるP型半導体層7、I型半導体層9及びN型半導体層11を形成するときの乾燥温度及び焼成温度に特に制限はない。
・上記実施形態では、P型半導体層材料、I型半導体層材料及びN型半導体層材料をシラン化合物から構成したが、これに限らず、例えばシリコン及びカーボンからなる高分子化合物から構成するようにしてもよい。また、シリコン及びゲルマニウムからなる高分子化合物から構成するようにしてもよい。あるいは、シリコン、カーボン及びゲルマニウムからなる高分子化合物から構成するようにしてもよい。
本実施形態における太陽電池装置を説明するための概略斜視図。 同じく、太陽電池素子を説明するための斜視図。 同じく、(a)は、図2におけるA−A断面図、(b)は、図2におけるB−B断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 同じく、太陽電池素子の製造方法を説明するための断面図。 別例における太陽電池素子を説明するための断面図。
符号の説明
θ1〜θ5…後退接触角、1…太陽電池装置、2…太陽電池素子、3…支持棒、5…反射電極、7…P型半導体層、9…I型半導体層、11…N型半導体層、13…透明電極、15…反射防止層、21…反射電極形成液、21L…反射電極液状膜、23…P型半導体層形成液、23L…P型半導体層液状膜、25…I型半導体層形成液、25L…I型半導体層液状膜、27…N型半導体層形成液、27L…N型半導体層液状膜、29…透明電極形成液、29L…透明電極液状膜。

Claims (11)

  1. 第1電極を光電変換層形成液に浸漬して引き上げ、前記第1電極の表面に液状膜を形成する工程と、
    前記液状膜を焼成し光電変換層を形成する工程と、
    前記光電変換層の表面に第2電極を形成する工程とを含むことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  2. 支持体の外側面に形成した管状の光電変換層と、前記光電変換層の一側面に接して形成された第1電極と、前記光電変換層の他側面に接して形成された第2電極とを備えた光電変換素子の製造方法であって、
    前記支持体の外側面を、光電変換層形成液に浸漬して引き上げ、前記支持体の外側面に形成した前記光電変換層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記光電変換層を形成するようにしたことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記光電変換層形成液は、シラン化合物であることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  4. 請求項2又は3に記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記支持体を、前記光電変換層形成液の前記支持体の外側面に対する後退接触角を一定にして、前記光電変換層形成液から引き出したことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記光電変換層は、円筒形状であることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  6. 請求項2〜5のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記光電変換層は、前記支持体の外側面に形成された第1導電型半導体層と、前記第1導電型半導体層の外側面に形成された第2導電型半導体層とを備え、
    前記支持体の外側面を第1導電型半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記支持体の外側面に形成した前記第1導電型半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記第1導電型半導体層を形成し、
    前記第1導電型半導体層の外側面を第2導電型半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記第1導電型半導体層の外側面に形成した前記第2導電型半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記第2導電型半導体層を形成するようにしたことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  7. 請求項6に記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記光電変換層は、前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に形成された真性半導体層をさらに備え、
    前記第1導電型半導体層の外側面を真性半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記第1導電型半導体層の外側面に形成した前記真性半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記真性半導体層を形成し、
    前記真性半導体層の外側面を第2導電型半導体層形成液に浸漬して引き上げ、前記真性半導体層の外側面に形成した前記第2導電型半導体層形成液の液状膜を乾燥・焼成して前記第2導電型半導体層を形成するようにしたことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  8. 請求項2〜7のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記光電変換素子の他側面を同光電変換素子の外側面とし、
    前記光電変換層の外側面を第2電極形成液に浸漬して引き上げ、前記光電変換層の外側面に形成した前記第2形成液の液状膜を乾燥して前記第2電極を形成するようにしたことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  9. 請求項2〜8のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記光電変換素子の一側面を同光電変換素子の内側面とし、
    前記支持体の外側面を第1電極形成液に浸漬して引き上げ、前記支持体の外側面に形成した前記第1電極形成液の液状膜を乾燥して前記第1電極を形成するようにしたことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  10. 請求項9に記載の光電変換素子の製造方法において、
    前記第1電極は、前記支持体を兼用することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の光電変換素子の製造方法によって製造された光電変換素子を列設して形成したことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014012111A1 (en) * 2012-07-13 2014-01-16 Triton Systems, Inc. Nanostring mats, multi-junction devices, and methods for making same
JP2015225982A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 住江織物株式会社 光発電糸及びその製造方法

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