JP2007250624A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銅拡散防止能力に優れ、且つ、銅配線との密着性が良好なバリアメタル膜を形成することができる半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】第4の層間絶縁膜16の上面とビアホール16aの内面に、希ガスと窒素ガスとの混合ガスを使用する反応性スパッタ法により、チタン族元素の窒化物よりなるバリアメタル膜18を形成する工程を有し、バリアメタル膜18を形成する工程が第1スパッタ工程と第2スパッタ工程とを含み、該第2スパッタ工程において、上記混合ガス中における窒素ガスの流量比を第1スパッタ工程におけるよりも低くする共に、第1スパッタ工程で形成されたビアホール16a底部のバリアメタル膜18を薄膜化する半導体装置の製造方法による。
【選択図】図6

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の高集積化とチップサイズの縮小化に伴い、配線の微細化及び多層配線化が加速的に進められている。こうした多層配線構造を有するロジックデバイスでは、配線抵抗を低減するために、低抵抗金属である銅を材料として配線を形成することが実用化されている。
銅膜はアルミニウム膜に比べてパターニングするのが非常に困難であるため、銅膜のパターニングにより銅配線を形成するは極めて難しい。そこで、通常は、絶縁膜のビアホールや溝に銅膜を埋め込んで銅配線を形成するダマシン法を採用することになる。ダマシン法は、シングルダマシン法とデュアルダマシン法とに大別される。このうち、デュアルダマシン法では、配線溝とビアホールとを同時に絶縁膜に形成するので、工程数が少なくて済み、コストが安いという利点がある。
ダマシン法においては、銅が絶縁膜に拡散することにより発生する銅配線同士の短絡を防ぐべく、銅配線を形成する前に、ビアホールと溝の中にバリアメタル膜を形成するのが普通である。
特許文献1に開示されるように、そのバリアメタル膜の構成材料としては、Ta、Ti、W、及びZrが使用されることが多い。
そして、特許文献1では、マルチステップスパッタ法によりカバレッジが良好なバリアメタル膜を形成している。そのマルチステップスパッタ法では、第1スパッタ工程でビアホールの底面にバリアメタル膜を厚く形成し、次いで第2スパッタ工程でその底面のバリアメタル膜をエッチングすることにより、ビアホールの底面のバリアメタルを側面に再付着させ、該側面でのバリアメタル膜を厚くしている。
その他に、本発明に関連する技術が特許文献2及び特許文献3にも開示されている。
特開2004−153162号公報 特開2003−17496号公報 特開2004−289174号公報
ところで、特許文献1が開示するバリアメタル膜の構成材料のうち、タンタルは抵抗が比較的高いため、ビアホール内に形成される銅プラグとその下の銅配線との間の接続抵抗が高くなるという不都合を招いてしまう。
一方、窒化ジルコニウムは、特許文献2が開示するように、絶縁膜の上では絶縁性を呈し、銅膜の上では導電性を呈するという特異な性質を有する。銅膜の上での窒化ジルコニウムの抵抗は既述のタンタルよりも低いので、接続抵抗を低くするという観点からすれば窒化ジルコニウム膜のようなチタン族元素の窒化膜をバリアメタル膜として採用するのが好ましい。
本発明の目的は、銅拡散防止能力に優れ、且つ、銅配線との密着性が良好なバリアメタル膜を形成することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、半導体基板の上方に銅配線を形成し、該銅配線上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記銅配線の上の前記第1絶縁膜にホールを形成する工程と、前記第1絶縁膜の上面と前記ホールの内面に、希ガスと窒素ガスとの混合ガスを使用する反応性スパッタ法により、チタン族元素の窒化物よりなるバリアメタル膜を形成する工程とを有し、前記バリアメタル膜を形成する工程が第1スパッタ工程と第2スパッタ工程とを含み、該第2スパッタ工程において、前記混合ガス中における前記窒素ガスの流量比を前記第1スパッタ工程におけるよりも低くする共に、前記第1スパッタ工程で形成された前記ホール底部のバリアメタル膜を薄膜化する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、バリアメタル膜を形成するための第2スパッタ工程において、第1スパッタ工程で形成されたホール底部のバリアメタル膜を薄膜化する。その薄膜化は、例えば、第1スパッタ工程よりもエッチング要素の高い成膜条件を第2スパッタ工程で採用することにより、ホールの底面に形成されていたバリアメタル膜をエッチングしてホールの側面に再付着させ手行われる。これにより、該側面におけるバリアメタル膜の膜厚不足が補われ、バリアメタル膜の銅拡散防止能力が向上する。
しかも、その第2スパッタ工程において、第1スパッタ工程よりも窒素の流量比を低くするので、銅配線が窒化するのを防止しながら、銅との密着性が良いチタン族元素のイオンでホール底のエッチングを支配的に行うことができ、バリアメタル膜と銅配線との密着性を高められる。更に、第1スパッタ工程では、第2スパッタ工程と比べて窒素の流量比が高いので、窒素濃度が高く銅拡散防止能力に優れたバリアメタル膜をホールの側面に形成することができる。
その窒素の流量比は、第1スパッタ工程では50%以上にし、第2スパッタ工程では50%未満にするのが好ましい。本願発明者の調査結果によれば、窒素の流量比を50%以上にすることで、バリアメタル膜の窒素濃度が飽和し、銅拡散防止能力に富んだバリアメタル膜を形成し得ることが明らかとなった。
また、第2スパッタ工程において採用されるエッチング要素の高い成膜条件は、ターゲットに印加される直流電力のパワーを第1スパッタ工程におけるよりも低くし、且つ半導体基板側に印加される高周波電力のパワーを第1スパッタ工程におけるよりも高くすることで得られる。
上記のように、本発明によれば、銅拡散防止能力に優れ、且つ、銅配線との密着性が良好なバリアメタル膜を形成することができる。
以下に、本発明を実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)第1実施形態
図1は、本実施形態で使用される窒化ジルコニウム膜用のDCマグネトロンスパッタ装置の構成図である。
そのスパッタ装置は、チャンバ100と、そのチャンバ100にアルゴンガスと窒素ガスとを供給するためのガス供給ライン100aとを有する。なお、アルゴンガスに代えて他の希ガスをチャンバ100に供給するようにしてもよい。
チャンバ100の中には、シリコン(半導体)基板1が載せられるステージ101が設けられると共に、このステージ101に対向するようにZrターゲット104が配される。
このうち、ステージ101には、基板1側にバイアス電力を印加するための高周波(RF: Radio Frequency)電源105が設けられる。その高周波電源105において発生する高周波電力の周波数は特に限定されないが、本実施形態では13.56MHzとする。また、その高周波電力のパワーは可変である。なお、そのステージ101には、不図示のヒータが設けられており、そのヒータによってシリコン基板1を所定の温度に加熱することができる。
一方、Zrターゲット104には、パワーが可変な直流電源107が電気的に接続される。
更に、そのZrターゲット104の上方には、複数の磁石の集合体である磁石アセンブリ108が回転可能な状態で設けられる。そして、スパッタ粒子がチャンバ100の内壁に再付着するのを防止するためのシールド109がチャンバ100内に配される。
成膜に際しては、ガス供給ライン100aからチャンバ100内にアルゴンガスと窒素ガスとが供給されると共に、不図示の排気ポンプに接続されたガス排出口100bからガスが排気されてチャンバ100内が所定の圧力に維持される。これと同時に、高周波電源105と直流電源107からチャンバ100内の雰囲気に所定の電力が印加されて、反応性スパッタ法により窒化ジルコニウム膜が形成される。
本願発明者は、このようなスパッタ装置を用い、バリアメタル膜として供せられる窒化ジルコニウム膜の最適な成膜条件を以下のようにして求めた。
図2は、成膜条件を様々に振って得られた窒化ジルコニウム膜のシート抵抗を表す図である。この調査では、成膜圧力、N2流量比、直流電源107のパワー等の成膜条件を図示のように変化させた。なお、このうちN2流量比とは、アルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスの全流量に占める窒素ガスの流量の割合のことである。
更に、この調査においては、窒化ジルコニウム膜のシート抵抗の下地依存性を調べるために、サンプル1〜5では熱酸化膜(絶縁膜)の上に窒化ジルコニウム膜を形成し、サンプル6〜9では銅膜の上に窒化ジルコニウム膜を形成した。
図2に示されるように、熱酸化膜の上に窒化ジルコニウム膜を形成したサンプル1〜5では、シート抵抗が非常に高く、窒化ジルコニウム膜が実質的に絶縁膜となっている。更に、そのシート抵抗は、N2流量比が高くなるほど増大する。
一方、銅膜の上に窒化ジルコニウム膜を形成したサンプル6〜9では、シート抵抗はN2流量比に依らずほぼ一定であり、低抵抗の導電体となっている。
このように、N2流量比は、熱酸化膜等の絶縁膜上における窒化ジルコニウム膜のシート抵抗に大きな影響を与える一方、銅膜の上でのシート抵抗には影響を殆ど与えないことが明らかになった。
図3は、図2におけるサンプル1〜5の窒化ジルコニウム膜の窒素濃度を調査して得られたグラフである。
図3に示されるように、N2流量比の百分率が50%以上になると、窒化ジルコニウム膜の窒素濃度が飽和する。そして、N2流量比の百分率が60%を超えると、その窒素濃度は減少傾向に転じる。
銅に対する窒化ジルコニウム膜の拡散防止能力は膜中の窒素濃度が高いほど向上するので、図3の結果から、N2流量比の百分率を50%以上にして窒化ジルコニウム膜を形成することにより、銅拡散防止能力に優れた窒化ジルコニウムよりなるバリアメタル膜が形成され得ることが明らかとなった。更に、既述の図2によれば、銅膜の上での窒化ジルコニウム膜のシート抵抗がN2流量比に依存しないので、N2流量比の百分率を50%以上にしても、窒化ジルコニウム膜によって銅プラグと銅配線との接続抵抗が上昇することも無い。
なお、上記では窒化ジルコニウム膜について詳述したが、ジルコニウムと同じチタン族元素であるチタンやハフニウムもジルコニウムに類似の化学的性質を有する。よって、これらの窒化膜を形成する場合にも、N2流量比の百分率を50%以上にすることで、バリア性が高い膜が形成されると期待できる。
(2)第2実施形態
本実施形態では、第1実施形態で説明した窒化ジルコニウム膜を、ダマシンプロセスのバリアメタル膜に適用する。
図4〜図7は、本実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図である。
まず、図4(a)に示す断面構造について説明する。
p型のシリコン基板1の上には、能動素子領域を囲む素子分離絶縁層2が形成されている。その能動素子領域にはMOSトランジスタ3が形成されている。MOSトランジスタ3は、シリコン基板1上にゲート絶縁膜3aを介して形成されたゲート電極3bと、ゲート電極3bの両側のシリコン基板1内に形成されたLDD(Lightly Doped Drain)構造の第1、第2のn型不純物拡散層3c、3dを有している。また、ゲート電極3bの側面には絶縁性サイドウォール3eが形成されている。
シリコン基板1上には、MOSトランジスタ3を覆う酸化シリコン(SiO2)よりなる第1の層間絶縁膜4が形成されている。第1の層間絶縁膜4のうち、第1のn型不純物拡散層3cと第2のn型不純物拡散層3dの上にはそれぞれ第1のコンタクトホール4aと第2のコンタクトホール4bが形成されている。
第1及び第2のコンタクトホール4a、4b内には、それぞれ第1の導電性プラグ5aと第2の導電性プラグ5bが埋め込まれている。第1及び第2の導電性プラグ5a、5bは、それぞれ窒化チタン膜とタングステン膜の二層構造を有している。
第1の層間絶縁膜4の上には、第2の導電性プラグ5bに接続されるアルミニウムよりなる一層目配線7が形成されている。また、第1の層間絶縁膜4と一層目配線7の上には、酸化シリコン、BPSG、PSG等のいずれかからなる第2の層間絶縁膜8が形成されている。第2の層間絶縁膜8のうち第1の導電性プラグ5aの上には、コンタクトホール8aが形成され、その中には窒化チタン膜とタングステン膜の二層構造を有する第3の導電性プラグ9が埋め込まれている。
第2の層間絶縁膜8と第3の導電性プラグ9は、膜厚350nmの酸化シリコンよりなる第3の層間絶縁膜10に覆われている。そして、第3の層間絶縁膜10には第1の配線溝10aと第2の配線溝10bが形成されている。
第1の配線溝10aは、その一部が第3の導電性プラグ9に重なる形状を有している。第1の配線溝10aの中にはタンタル、窒化タンタル、窒化チタンなどのバリアメタル膜11aと銅層11bからなる多層構造を有する第1の銅配線12aが形成されている。また、第2の配線溝10b内には、第1の銅配線12aと同じ層構造を有する第2の銅配線12bが形成されている。
次に、図4(b)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、銅配線12a、12bと第3の層間絶縁膜10の上に、銅配線12a、12bの酸化や腐食を防ぐため、CVD法によりキャップ層15としてSiC膜を厚さ約10nmに形成する。
そして、このキャップ層15の上に、厚さ約100nmの酸化シリコンよりなる第4の層間絶縁膜16と厚さ約10nmのSiCよりなるハードマスク層17とをCVD法によりこの順に形成する。なお、第4の層間絶縁膜16としては、有機若しくは無機の低誘電率材料よりなる膜を形成してもよい。
次いで、パターニングによりハードマスク層17に開口を形成した後、その開口を通じて第1、第2の銅配線12a、12b上の第4の層間絶縁膜16をエッチングし、直径が0.1μmの第1、及び第2のビアホール16a、16bを形成する。そのエッチングでは、キャップ層15がエッチングストッパとして機能する。その後に、第1、及び第2のビアホール16a、16bの下のキャップ層15をエッチングにより除去し、第1、第2の銅配線12a、12bを各ビアホール16a、16bから露出させる。
次に、図5(a)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。この工程は、バリアメタル膜18を形成するためのマルチステップスパッタ法のうちの第1スパッタ工程である。
まず、図1で説明したチャンバ100のステージ101上に図4(b)の断面構造を有するシリコン基板1を載せる。そして、ガス供給ライン100aからチャンバ100内にArガスと窒素ガスとを供給すると共に、ガス排出口100bからチャンバ100内のガスを排気し、チャンバ100内の圧力を約5×10-2Pa程度に安定させる。
このとき、全ガスに対する窒素ガスの流量比は、形成される窒化ジルコニウム膜の窒素濃度が高濃度となる流量、すなわち図3に示したように50%以上とする。なお、このときシリコン基板1は約200℃に加熱された状態となっている。
そして、直流電源107からZrターゲット104に10〜15kWの直流電力を印加するのと同時に、高周波電源105からステージ101に0〜300Wの高周波電力を印加してチャンバ100内の雰囲気をプラズマ化し、Zrターゲット104のスパッタを開始する。
そして、このような状態を約15秒間維持することにより、図5に示されるように、第1、第2のビアホール16a、16bの内面とハードマスク層17の上面に、バリアメタル膜18として窒化ジルコニウム膜が反応性スパッタ法により形成されることになる。
窒素の流量比を50%以上とする反応性スパッタ法により形成される窒化ジルコニウム膜は、図3に示したように窒素濃度が高くなる。よって、このようにして形成されたバリアメタル膜18は、窒素濃度が高く銅に対するバリア性が良好な膜となる。
また、図2に示したように、第1、第2の銅配線11b、12b上に形成された窒化ジルコニウム膜のシート抵抗は窒素の流量比に殆ど依存しない。従って、上記のように窒素濃度の流量比を高めても、第1の銅配線12a上のバリアメタル膜18は低抵抗に形成される。
ところで、この工程を終了した直後では、図5の点線円内に示されるように、バリアメタル膜18の膜厚は第1のビアホール16aの底面で厚く、且つホール16aの側面で薄くなっている。これは、既述した直流電源107と高周波電源105のパワーでは、バリアメタル膜18のカバレッジが悪くなるためである。このようにビアホール16aの側面においてバリアメタル膜18の膜厚が薄いと、上記のようにバリアメタル膜18自身のバリア性が良好であっても、ビアホール16a内に後で埋め込まれる銅が第4層間絶縁膜16に拡散し易くなる恐れがある。
そこで、次の第2スパッタ工程では、図6に示すように、チャンバ100内の雰囲気を第1スパッタ工程よりもエッチング要素の高い成膜条件に変えると共に、窒素の流量比を低減し、第1のビアホール16aの底に厚く形成されていたバリアメタル膜18をZrイオンでエッチングして薄膜化する。
これにより、同図の矢印Aのように、エッチングされたバリアメタル膜18が第1のビアホール16aの側面に再付着し、第1のビアホール16aの側面におけるバリアメタル膜18が厚くなる。このようなビア底のエッチングは再スパッタリング(re-sputtering)とも呼ばれる。
このようなビア底の再スパッタリングを行うには、Zrターゲット104に印加される直流電源107のパワーを第1スパッタ工程におけるよりも低くし、且つ高周波電源105のパワーを第1スパッタ工程におけるよりも高くすればよい。各電源のパワーの一例は、直流電源107が0.5〜4kW、高周波電源105が200〜400Wである。
更に、この第2スパッタ工程では、第1スパッタ工程よりも窒素の流量比を低減したので、NイオンよりもZrイオンによる再スパッタリングが支配的となる。ジルコニウムは銅との密着性が良好なため、ビア底のバリアメタル膜18に侵入したZrイオンによって、バリアメタル膜18と第1の銅配線12aとの密着性が高められる。しかも、窒素の流量比が低いため、バリアメタル膜18を突き抜けた窒素イオンによって第1の銅配線12aの表面に高抵抗の窒化層が形成されるのを抑止でき、第1のビアホール16a内に後で形成される銅プラグと第1の銅配線12aとの接続抵抗が高くなるのも防止できる。
なお、この第2スパッタ工程では、基板温度を約200℃にすると共に、チャンバ内の圧力を約5×10-2Pa程度とする。
以上により、バリアメタル膜18を形成するための第1スパッタ工程(図5)と第2スパッタ工程(図6)とが終了したことになる。
これらのスパッタ工程を終了後のハードマスク層17上でのバリアメタル膜18の厚さは特に限定されないが、各ビアホール16a、16bの直径の1/20以下、より好ましくは1/30以下に形成するのが好ましく、本実施形態では5nm以下、より好ましくは3nm以下とする。
また、バリアメタル膜18は窒化ジルコニウム膜に限定されず、チタンやハフニウム等のチタン族元素の窒化物よりなる膜をバリアメタル膜18として形成してもよい。
続いて、図7(a)に示すように、バリアメタル膜18の上に銅シード層20をスパッタ法により40〜200nmの厚さに形成する。そのスパッタ法の条件は特に限定されないが、本実施形態では、Cuターゲットに印加される直流電力のパワーを5〜30kW、ステージに印加される高周波電力のパワーを0〜400W、スパッタガスであるArガスの流量を5〜50sccmとする。
なお、既述のバリアメタル膜18と同様に、2ステップのマルチスパッタ法で銅シード層20を形成してもよい。
更に、Al、Ti、Zr、Ni、Ag、及びPdのいずれかを含む銅の化合物でシード層20を形成してもよい。
次に、硫酸銅溶液を用いる電解メッキ法により銅層21を銅シード層20上に形成し、これにより第1及び第2のビアホール16a、16bを完全に埋め込む。ここで、銅シード層20は銅層21の一部となる。
この後に、図7(b)に示すように、ハードマスク層17の上面に形成された銅層21とバリアメタル膜18とをCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により除去する。これにより第1、第2のビアホール16a、16bのそれぞれの中に残った銅層21と銅シード層20を第1、第2の銅プラグ21a、21bとして使用する。
その第1、第2の銅プラグ21a、21bは、各ビアホール16a、16bの底面において選択的に低抵抗となっているバリアメタル膜18を介して、それぞれ第1、第2の銅配線12a、12bと電気的に接続される。
この後は、各銅プラグ21a、21bの上に上層の銅配線を形成する工程に移るが、その詳細については省略する。
以上により、本実施形態に係る半導体装置の基本構造が完成した。
上記した本実施形態によれば、図5の第1スパッタ工程でビア底に厚く形成されたバリアメタル膜18を、図6の第2スパッタ工程において再スパッタリングしてホール16aの側面に再付着させ、該側面でのバリアメタル膜18の膜厚不足を補うようにした。これにより、バリアメタル膜18の銅拡散防止能力がビアホール16aの側面で高められ、第1銅プラグ21aを構成する銅が第4の層間絶縁膜16中に拡散し難くなる。
しかも、第1スパッタ工程では、窒素の流量比を50%以上とする反応性スパッタ法によりバリアメタル膜18を形成したので、バリアメタル膜18の窒素濃度が高められ、ビアホール16aの側面におけるバリアメタル膜18の銅拡散防止能力が一層向上する。
更に、第2スパッタ工程において、窒素の流量比を50%以下に低減したので、第1の銅配線12aが窒化するのを防止しながら、銅との密着性が良いジルコニウムのイオンで再スパッタリングを支配的に行うことができ、バリアメタル膜18と第1の銅配線12aとの密着性を高めることができる。
このように第2スパッタ工程ではジルコニウムイオンで再スパッタリングが行われるので、第1のビアホール16aの底面には、窒化ジルコニウムよりなるバリアメタル膜18が薄く残る。従って、図8のように第1のビアホール16aと第1の銅配線12aとが位置ずれしても、図のB部における第1の銅プラグ21aから第3の層間絶縁膜10への銅の拡散がホール底のバリアメタル膜18によって防止される。
(3)第3実施形態
本実施形態では、第2実施形態で説明した第2スパッタ工程(図6)において、再スパッタリングの効果が十分に得られる条件について説明する。
図9は、第1の銅配線12aと第1の銅プラグ21aとの接続抵抗を調査して得られたグラフである。そのグラフの横軸は接続抵抗の規格化された値を示し、縦軸は累積確率を表す。
なお、この調査では、バリアメタル膜18として、窒化ジルコニウム膜ではなくタンタル膜を形成した。
更に、この調査では、第2スパッタ工程における成膜条件を様々に変えることにより、バリアメタル膜18の堆積速度(Vd)とエッチング速度(Ve)との比Vd/Veを変化させた。
図9に示されるように、比Vd/Veを1.4以下にした場合には、接続抵抗の値は3以下に収まる。一方、比Vd/Veを1.4よりも高い1.6にした場合は、接続抵抗の値は5を超えて非常に高くなる。
この結果は、バリアメタル膜18としてタンタル膜を形成した場合のものであるが、第第2実施形態のように窒化ジルコニウム膜をバリアメタル膜18として形成する場合にも、図9と同様の傾向が得られると期待される。従って、既述の第2実施形態においても、図6の第2スパッタ工程における比Vd/Veを1.4未満にし、銅プラグ21aの接続抵抗を低減するのが好ましい。
本願発明者が行った調査によれば、Vd/Ve<1.4とするには、ターゲットの電力密度、即ち直流電源107のパワーをターゲット104の面積で割った値を10mW/mm2〜160mW/mm2の範囲内にし、且つ、基板バイアスの電力密度、即ち高周波電源105のパワーをシリコン基板1の面積で割った値を3mW/mm2〜20mW/mm2の範囲内にすればよいことが明らかとなった。なお、この調査では直径が200mmと300mmのシリコン基板が用いられた。
一方、図5の第1スパッタ工程では、バリアメタル膜18を所望の厚さに形成するために、エッチングよりも成膜が支配的になる必要があるので、比Vd/Veを1より大きくする。このようにVd/Ve>1とするには、第2実施形態で説明した条件、即ち直流電源107のパワーを10〜15kWに、高周波電源105のパワーを0〜300Wにする条件を採用すればよい。
図10は、バリアメタル膜18としてタンタル膜を形成する場合に、第2スパッタ工程におけるバリアメタル膜18の成膜時間と膜厚との関係を調査して得られたグラフである。
なお、このグラフにおいて、系列A、Bは、第2実施形態と同じように、ターゲットに印加される直流電源のパワーを第1スパッタ工程におけるよりも低くし、且つ高周波電源のパワーを第1スパッタ工程におけるよりも高くした場合に得られたものである。具体的には、直流電源のパワーを2kW、交流電源のパワーを250Wにして系列A、Bを得た。なお、系列Aはキャップ膜17上での膜厚であり、系列Bは第1のビアホール16aの底面での膜厚である。
一方、系列C、Dは、系列A、Bよりも直流電源のパワーを高くし、且つ高周波電源のパワーを低くした場合に得られたものである。この例では、直流電源のパワーを10kW、高周波電源のパワーを200Wとした。また、系列Cはキャップ膜17上での膜厚であり、系列Dは第1のビアホール16aの底面での膜厚である。
図10に示されるように、系列A、Bでは、成膜時間と共に膜厚が減少している。このことから、上記の条件を採用することにより、バリアメタル膜18の再スパッタが実際に起きていることが確かめられた。
一方、系列C、Dでは、成膜時間と共に膜厚が厚くなり、再スパッタよりも成膜の方が支配的であることが分かる。
図1は、本発明の各実施形態で使用されるスパッタ装置の構成図である。 図2は、本発明の第1実施形態において、成膜条件を様々に振って得られた窒化ジルコニウム膜のシート抵抗を表す図である。 図3は、図2の調査で使用した窒化ジルコニウム膜の窒素濃度を調査して得られたグラフである。 図4(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その1)である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その2)である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その3)である。 図7(a)、(b)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その4)である。 図8は、本発明の第2実施形態において、第1のビアホールと第1の銅配線が位置ずれした場合の拡大断面図である。 図9は、本発明の第3実施形態において、第1の銅配線と第1の銅プラグとの接続抵抗を調査して得られたグラフである。 バリアメタル膜としてタンタル膜を形成する場合に、第2スパッタ工程におけるバリアメタル膜の成膜時間と膜厚との関係を調査して得られたグラフである。
符号の説明
1…シリコン基板、2…素子分離絶縁層、3…MOSトランジスタ、3a…ゲート絶縁膜、3b…ゲート電極、3c、3d…第1、第2のn型不純物拡散層、3e…絶縁性サイドウォール、4…第1の層間絶縁膜、4a、4b…第1及び第2のコンタクトホール、5a、5b…第1及び第2の導電性プラグ、7…一層目配線、8…第2の層間絶縁膜、9…第3の導電性プラグ、10…第3の層間絶縁膜、12a、12b…第1、第2の銅配線、15…キャップ層、16…第4の層間絶縁膜、16a、16b…第1、及び第2のビアホール、17…ハードマスク層、18…バリアメタル膜、20…銅シード層、21…銅層、21a、21b…第1及び第2の銅プラグ、100…チャンバ、100a…ガス供給ライン、100b…ガス排出口、101…ステージ、104…ターゲット、105…高周波電源、107…直流電源、108…磁石アセンブリ、109…シールド。

Claims (5)

  1. 半導体基板の上方に銅配線を形成し、該銅配線上に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記銅配線の上の前記第1絶縁膜にホールを形成する工程と、
    前記第1絶縁膜の上面と前記ホールの内面に、希ガスと窒素ガスとの混合ガスを使用する反応性スパッタ法により、チタン族元素の窒化物よりなるバリアメタル膜を形成する工程とを有し、
    前記バリアメタル膜を形成する工程が第1スパッタ工程と第2スパッタ工程とを含み、該第2スパッタ工程において、前記混合ガス中における前記窒素ガスの流量比を前記第1スパッタ工程におけるよりも低くする共に、前記第1スパッタ工程で形成された前記ホール底部のバリアメタル膜を薄膜化することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1スパッタ工程における前記窒素ガスの前記流量比を50%以上にし、且つ、前記第2スパッタ工程における前記窒素ガスの前記流量比を50%未満にすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1スパッタ工程における前記窒素ガスの前記流量比を50%以上60%以下にすることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2スパッタ工程における前記薄膜化は、前記エッチング要素の高い成膜条件として、ターゲットに印加される直流電力のパワーを前記第1スパッタ工程におけるよりも低くし、且つ前記半導体基板側に印加される高周波電力のパワーを前記第1スパッタ工程におけるよりも高くすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記チタン族元素として、ジルコニウム、チタン、及びハフニウムのいずれかを採用することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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