JP2007250356A - 発光装置及びその製造方法、並びに発光装置用基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば有機EL装置のような発光装置において、発光層の膜厚ムラを低減する。
【解決手段】基板(25)上における複数の表示画素(42)が配列されてなる有効画素領域(A)に、表示画素毎に形成された画素電極(27)と、有効画素領域の周囲に位置するダミー画素領域(B)に形成されたダミー電極(27')と、画素電極上に、乾燥固化性の発光材料から形成された発光層(35)と、ダミー電極上に、表示画素を模擬するダミー画素毎(46)に、発光材料と同一材料から形成されたダミー層とを備える。ダミー電極は、ダミー画素の少なくとも一部において画素電極と比べて基板上における平面サイズが大きい。
【選択図】図2
【解決手段】基板(25)上における複数の表示画素(42)が配列されてなる有効画素領域(A)に、表示画素毎に形成された画素電極(27)と、有効画素領域の周囲に位置するダミー画素領域(B)に形成されたダミー電極(27')と、画素電極上に、乾燥固化性の発光材料から形成された発光層(35)と、ダミー電極上に、表示画素を模擬するダミー画素毎(46)に、発光材料と同一材料から形成されたダミー層とを備える。ダミー電極は、ダミー画素の少なくとも一部において画素電極と比べて基板上における平面サイズが大きい。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば有機EL(electro-luminescence:EL)装置等の発光装置及びその製造方法、並びにそのような発光装置用基板の技術分野に関する。
この種の発光装置の主要部である発光層の発光材料として、ポリチオフェン系の有機高分子が用いられる場合、可溶性があるので溶媒分子とともに液滴を形成し、インクジェット法で基板上に塗布され発光層が形成される。即ち、この場合の発光材料は、乾燥により固化或いは硬化する乾燥固化性である。この際、発光材料が塗布される基板の構造上のムラ(即ち、面内ムラ)から、乾燥工程において、塗布された液滴で局所的な溶媒分子の分圧差(即ち、面内分圧差)が生じ得る。係る分圧差の下で溶媒分子が蒸発すると、乾燥時間ムラに起因して、残存する有機高分子で形成される薄膜には、大なり小なり膜厚のムラ(即ち、面内ムラ)が生じる場合が多い。
このような不具合に対処するため、例えば有機高分子を、有効光学領域の周囲に設けたダミー領域にも塗布することで、特に基板上の塗布領域における端(上下左右端)の溶媒分子の分圧を調整して局所的な分圧差を低減し、溶媒分子の乾燥挙動を、基板面内で平準化するための技術が本願出願人によって提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、例えば前述の特許文献1に開示されている技術により、ダミー画素が設けられていても、その構造によっては、各表示画素間或いは各表示画素内で膜厚のムラか十分に解消しきれず、輝度或いは発光色にムラが残存する虞がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、例えば有機EL装置のような発光装置であって、膜厚のムラが極力低減或いは解消された発光装置及びその製造方法、並びにそのような発光装置用基板を提供することを課題とする。
本発明の発光装置は上記課題を解決するために、基板上における複数の表示画素が配列されてなる有効画素領域に、前記表示画素毎に形成された画素電極と、前記基板上における前記有効画素領域の周囲に位置するダミー画素領域に形成されたダミー電極と、前記画素電極上に、乾燥固化性の発光材料から形成された発光層と、前記ダミー電極上に、前記表示画素を模擬するダミー画素毎に、前記発光材料と同一材料から形成されたダミー層とを備え、前記ダミー電極は、前記ダミー画素の少なくとも一部において前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きい。
本発明の発光装置によれば、その動作時には、例えば表示すべき画像或いは発光すべき発光パターンなど、所望の発光動作に対応する電気信号が、マトリクス状或いはライン状に配列された画素電極に、例えばアクティブマトリクス駆動方式で供給される。すると、各画素電極上に形成された発光層が、例えば電流駆動形式や電圧駆動形式により発光させられる。これらによって、基板の面内で即ち有効画素領域で、所望の発光動作が行われる。ここに「発光層」は、発光に寄与する層を意味し、狭義には、発光層そのものを、広義には、発光層のみならず、ヘテロ構造で用いられる、正孔注入層及び電子注入層も含む。発光層の材料としては、例えば有機ELがある。
本発明では特に、ダミー画素領域に形成されたダミー電極上には、ダミー層が、画素電極上に形成された発光層と同一材料から、ダミー画素毎に形成されている。しかも、発光層は、乾燥固化性の発光材料、即ち典型的には、溶剤或いは溶液中に溶解された状態の発光材料が乾燥固化することで形成されている。尚、「乾燥固化性」とは、乾燥することで、固化或いは硬化する性質一般を意味する。
このような各表示画素の動作時における発光量は、各表示画素における発光層の層厚に大きく依存するので、仮に、この層厚について面内ムラが存在すると、基板面内における、即ち有効画素領域における輝度ムラや色ムラの原因となる。これに対して従来技術の如くに単純にダミー画素を配備しただけでは、各表示画素に形成される発光層の乾燥時間の面内ムラによって層厚の面内ムラが、なお発生し易いことも既述の通りである。ここで本願発明者の研究によれば、このようなダミー画素を採用する構成の場合、ダミー画素における発光層の下地となるダミー電極と、表示画素における発光層の下地となる画素電極との間における平面サイズの違いが、ダミー画素領域及び有効画素領域間における乾燥の速度を変化させる要因であることが判明している。具体的には、画素電極或いはダミー電極は、熱伝導性を有し、これらの電極とその上の発光層との間で単位時間当たりに伝導される熱量は、これらの電極とその上の発光層とが接触している部分の平面サイズ(面積)に略比例し、更に下地となっている電極自体の熱容量や熱伝導性の大きさにも略比例すると推定される。
しかるに本発明によれば、ダミー電極は、ダミー画素の少なくとも一部において画素電極と比べて基板上における平面サイズが大きいように構成されている。従って、前述の如く有効画素領域及びダミー画素領域の両者に配置される、乾燥固化性の発光材料(例えば、正孔注入層材料、有機EL層材料)が乾燥させられる際、ダミー画素領域と有効画素領域の中央寄り部分との間で、或いは有効画素領域の周辺寄り部分と中央寄り部分との間で、蒸発分子の分圧差を低減或いは解消可能となる。しかも、係る乾燥時には、ダミー画素領域において平面サイズが相対的に大きいダミー電極上に配置された発光材料の方が、有効画素領域において平面サイズが相対的に小さい画素電極上に配置された発光材料よりも、若干先に乾燥した安定な状態となった後に、有効画素領域における発光材料が乾燥しきることになる。このような乾燥固化における蒸発分子の分圧差は、ダミー電極の平面サイズをどの程度大きくするかに応じて調整可能であり、例えば、ダミー電極と画素電極の平面サイズの差は、小さ過ぎるとこのような効果が薄く、逆に大きすぎると発光層が乾燥する時期が顕著に異なるために乾燥条件に極端な差が生じ、層厚のムラが悪化する要因になりかねない。従って、発光層を形成する際の条件や製造すべき発光装置の仕様等に個別具体的に応じて、ダミー電極の平面サイズをどの程度大きくすれば、発光材料のムラが小さくなるか理想的には最小になるかを実験的又は経験的に若しくはシミュレーション等により、予め特定しておけば、即ち、発光層の層厚ムラが小さくなる際の平面サイズを予め求めておけば、実際に個々の発光装置を製造する際に、該予め求められた画素電極と比べて大きい平面サイズを有するダミー電極を形成することで、各表示画素内での乾燥が、他の表示画素内での乾燥より早く完了することを回避できる。例えば、有効画素領域内で、周辺寄り部分での乾燥が中央寄り部分での乾燥より、先に完了するような事態を回避できる。最終的には、乾燥固化により形成される発光層の層厚の面内ムラが低減或いは解消される。
以上説明したように、発光材料を乾燥固化する際に、乾燥時間のバラツキを低減することで、有効画素領域内における発光層の層厚のバラツキを低減でき、これにより、有効画素領域における発光のムラ及び輝度のムラを低減或いは解消できる。
本発明の発光装置の一態様では、前記ダミー画素毎のダミー層は、前記ダミー画素の少なくとも一部において、前記表示画素毎の発光層と比べて前記基板上における平面サイズが大きい。
この態様によれば、発光材料から形成されたダミー層は、ダミー画素の少なくとも一部において画素電極の発光層と比べて基板上における平面サイズが大きいように構成されている。ここで本願発明者の研究によれば、発光層の下地となる電極の平面サイズに加えて、各表示画素或いは各ダミー画素の隣に又は近くに、別の表示画素或いはダミー画素が存在しているか否かも、ダミー画素領域及び有効画素領域間における乾燥の速度を変化させることが判明している。言い換えれば、単位面積当りのどれだけ発光材料が存在しているかによっても、ダミー画素領域及び有効画素領域間における乾燥の速度を変化させることが判明している。具体的には、例えば、隣や近くに表示画素或いはダミー画素が配置されていない、即ち発光材料が少なく配置されていればいる程、乾燥時における周辺雰囲気中の溶剤濃度が局所的に低くなることによって乾燥速度は高く(早く)なったり、逆に隣や近くに表示画素或いはダミー画素が配置されている、即ち発光材料が多く配置されていればいる程、乾燥時における周辺雰囲気中の溶剤濃度が局所的に高くなることによって乾燥速度は低く(遅く)なったりする。
従って、ダミー層の平面サイズを、画素電極の発光層と比べて大きくすることで、発光材料を乾燥固化する際に、乾燥時間のバラツキを低減することで、有効画素領域内における発光層の層厚のバラツキを低減できる。
本発明の発光装置の他の態様では、前記ダミー電極は、少なくとも前記ダミー画素領域及び前記有効画素領域間の境目に対応する部分において、前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きい。
この態様によれば、ダミー画素領域及び有効画素領域間の境目に対応するダミー電極は、画素電極と比べて基板上における平面サイズが大きいので、有効画素領域並びに、境目に対応するダミー電極及び境目に対応しないダミー電極の両者に配置される、乾燥固化性の発光材料が乾燥させられる際、この境目に面することになる有効画素領域の周辺寄り部分と中央寄り部分との間で、蒸発分子の分圧差が、確実に低減或いは解消されることになる。尚、ここに「境目に対応するダミー電極」は、有効画素領域の直ぐ周囲を囲むダミー電極を全て含んでもよいし、或いはその効果が大なり小なり認められる限りにおいて、飛び飛びに選択された電極でもよい。加えて、有効画素領域の直ぐ周囲を囲むダミー電極の更に周囲を囲むダミー電極を含んでもよい、言い換えれば、一重のみならず、二重、三重・・・と周囲を囲むダミー電極を含んでもよい。このように複数重なる場合、一重目のダミー電極と二重目及び三重目のダミー電極とのサイズは異なってもよい。例えば、有効光学領域に係る電極から、ダミー画素領域の三重目の電極にかけて、徐々に大きくなるように一重目の電極と二重目目の電極の大きさを変えてもよく、いずれにせよ、有効画素領域に係る発光層の膜厚のムラは大なり小なり低減或いは解消される。
本発明の発光装置の他の態様では、前記表示画素及び前記ダミー画素を区画する隔壁状のバンクを更に備え、前記発光材料は、前記表示画素毎に前記バンク及び前記画素電極で囲まれた凹状空間内に配置されていると共に前記ダミー画素毎に前記バンク及び前記ダミー電極で囲まれた凹状空間内に配置されている。
この態様によれば、発光材料が凹状空間内に比較的厚膜に配置されている場合であっても、係る発光材料を乾燥固化する際に、乾燥時間のバラツキを低減することで、発光層の層厚のバラツキを低減できる。よって、個々の発光層における発光性能が高く且つ有効画素領域における発光のムラ及び輝度のムラを低減或いは解消できる。尚、この際好ましくは、バンクは有効画素領域内とダミー画素領域内とで同一形状とされ、乾燥時間のムラがバンクの形状の相異に起因して生じないようにされる。
本発明の発光装置の他の態様では、前記ダミー電極のうち前記境目に対応する分は、相互に隣接する前記ダミー画素間でつながっている。
この態様によれば、境目に対応するダミー電極は、相互に隣接する前記ダミー画素間でつながっているので、発光層の下地となっている電極自体の熱容量や熱伝導性の大きさを増大させることができ、これに応じて乾燥時間の面内ムラを、低減できる。特に有効画素領域の周囲に渡って乾燥時間のムラを顕著に低減することができる。
この態様では、前記ダミー電極のうち前記境目に対応する分は、前記有効画素領域の周囲に沿って延びる額縁状に形成されてもよい。
このように構成すれば、発光層の下地となっている電極自体の熱容量や熱伝導性の大きさを確実に増大させることができ、これに応じて乾燥時間の面内ムラを、確実に低減できる。
或いは本発明の発光装置の他の態様では、前記ダミー電極のうち前記境目に対応する分は、前記ダミー画素毎に形成され且つ前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きい。
この態様によれば、境目に対応するダミー電極は、ダミー画素毎に形成されており且つ平面サイズが大きいので、発光層の下地となっている電極自体の熱容量や熱伝導性の大きさを増大させることができ、これに応じて乾燥時間の面内ムラを、低減できる。
尚、前記ダミー画素のうち前記境目以外に対応する分は、少なくとも一部分において、前記表示画素と比べて前記平面サイズが等しい又は小さいように構成されてもよい。
本発明の発光装置の他の態様では、前記有効画素領域に前記表示画素毎に形成されており、前記画素電極を駆動する駆動素子と、前記ダミー画素領域に前記ダミー画素毎に形成されており、前記駆動素子と同一構成を有するダミー素子とを更に備える。
この態様によれば、ダミー画素は、表示画素に係る駆動素子と同一構成を有するダミー素子を備えており、表示画素を模擬する機能が高くなる。よって、ダミー画素と表示画素との間における乾燥時間の差が、該両者間の構成の相異に基いて大きくならないようにできる。
本発明の発光装置の製造方法は上記課題を解決するために、基板上における複数の表示画素が配列されてなる有効画素領域に前記表示画素毎に、画素電極を形成する画素電極形成工程と、前記基板上における前記有効画素領域の周囲に位置するダミー画素領域に、ダミー電極を形成するダミー電極形成工程と、前記画素電極上に、乾燥固化前の乾燥固化性の発光材料を配置すると共に、前記ダミー電極上に、前記表示画素を模擬するダミー画素毎に、前記発光材料と同一材料を配置する材料配置工程と、前記有効画素領域及び前記ダミー画素領域に配置された発光材料を、同一機会に乾燥させる乾燥工程とを備え、前記ダミー電極形成工程は、前記ダミー画素の少なくとも一部において前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きくなるように、前記ダミー電極を形成する。
本発明の発光装置の製造方法によれば、画素電極形成工程によって、有効画素領域には、表示画素毎に画素電極が形成され、これと同時に又は相前後して、ダミー電極形成工程によって、ダミー画素領域には、ダミー電極が形成される。この際、ダミー電極は、ダミー画素毎に形成されてもよいし、部分的に複数のダミー画素をつらなる形で形成されてもよい。その後、材料配置工程によって、画素電極上に、表示画素毎に乾燥固化性の発光材料が配置され、これと並行して或いは相前後して、ダミー電極上に、ダミー画素毎に、発光材料が配置される。その後、これらの発光材料は、同一機会に乾燥されるが、これに先んじてダミー電極形成工程によって、ダミー画素の少なくとも一部において画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きくなるように、ダミー電極が形成されているので、発光材料の乾燥時間の面内ムラを低減でき、前述した本発明の発光装置を製造できる。
本発明の発光装置の製造方法の一態様では、前記材料配置工程前に、前記表示画素及びダミー画素を区画する隔壁状のバンクを形成するバンク形成工程を更に備え、前記材料配置工程は、前記発光材料を、前記表示画素毎に前記バンク及び前記画素電極で囲まれた凹状空間内に滴下、塗布又は印刷すると共に、前記ダミー画素毎に前記バンク及び前記ダミー電極で囲まれた凹状空間内に滴下、塗布又は印刷する。
この態様によれば、凹状空間内に滴下、塗布又は印刷された発光材料の乾燥時間の面内ムラを低減できる。よって、発光材料が凹状空間内に比較的厚膜に配置されている場合であっても、係る発光材料を乾燥固化する際に、乾燥時間のバラツキを低減することで、発光層の層厚のバラツキを低減できる。
本発明の発光装置用基板は上述の課題を解決するために、基板上の装置形成領域に配列された複数の発光装置を備え、該複数の発光装置は夫々、前述した本発明に係る発光装置であり、前記大型基板上における前記装置形成領域の周囲に位置する周囲領域に形成された全体ダミー電極と、前記全体ダミー電極上に、前記発光材料と同一材料から形成された全体ダミー層とを更に備える。
本発明の発光装置用基板によれば、例えばマザー基板或いは大型基板である基板上の装置形成領域に、例えばマトリクス状に縦横に夫々数個から数十個或いはそれ以上だけ配列された複数の発光装置を備える。ここに、複数の発光装置は夫々、前述した本発明に係る発光装置(但し、その各種態様を含む)であるが、発光装置間で基板は分断されていない。ここで特に、装置形成領域の周囲に位置する周囲領域に、全体ダミー電極が形成されており、更に、この全体ダミー電極上に、表示画素の発光層を形成する発光材料と同一材料から、全体ダミー層が形成されている。全体ダミー層は、典型的には、大型基板の縁に沿って連続的又は断続的に額縁状に形成される。従って、各有効画素領域に係る発光層の膜厚のムラが、ダミー層に加えて全体ダミー層の存在によって、一層低減或いは解消される。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の発光装置の一例である、有機EL装置を例にとる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る発光装置について、図1から図4を参照して説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る発光装置について、図1から図4を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係る発光装置の全体構成について、図1を参照して説明する。ここに図1は、本発明の第1実施形態に係る、有機EL装置の全体構成を示す平面図である。
図1に示すように、本実施例に係る有機EL装置1は、基板25上に、複数の表示画素42及びダミー画素46を備える。そして、表示画素42は、本発明に係る「有効画素領域」の一例である有効光学領域Aを、有効光学領域Aの周囲に位置するダミー画素46は、本発明に係る「ダミー画素領域」の一例である、ダミー領域Bを夫々形成する。
基板25は、本発明に係る「基板」の一例であり、例えば、ガラス基板、石英基板、SOI基板、半導体基板等からなる。
表示画素42及びダミー画素46は夫々、例えば、直径30μmの円形画素でありX,Y方向ともに、70.5μmピッチでマトリクス状に配置されている。両画素とも、電極(透明電極27若しくは透明電極27')と、該電極上に積層された発光層35とを備える。この積層構造については、図2及び図3を用いて後述する。
有効光学領域Aは、発光に供する。有効光学領域Aに含まれる表示画素42は、その動作時に、所望の表示内容を表示すべく発光するか、或いは所望の発光パターンで発光する。
ダミー領域Bは、発光に供さない。即ち、ダミー領域Bに含まれるダミー画素46は、その動作時に、発光しない。代わりに、有機EL装置1の製造時に、有効光学領域Aの端と内側とにおいて、蒸発分子の分圧差を低減或いは解消する役割、即ち、乾燥時間の基板面内の均一化を図る機能がある。
以上、図1に示したように、有効光学領域Aに加えてダミー領域Bが設けられているので、ダミー領域Bが設けられていない場合と比べて有効光学領域Aに係る表示画素42に係る膜厚のムラが低減される。それに加えて又は代えて、両領域間に係る画素(に含まれる電極)には、図2に示すように基板25上における平面サイズの大小関係に関する工夫がなされているので、膜厚のムラが一層低減或いは解消されることとなる。
次に、図2を用いて、有効光学領域Aに係る透明電極27及びダミー領域Bに係る透明電極27'の基板25上における平面サイズの大小関係について、説明を加える。ここに図2は、第1実施形態及び比較例に係る、有機EL装置の断面図であり、表示画素42とダミー画素46との積層構造が対比されている。
ここで対比に先立ち、図2を用いて、有機EL装置1の積層構造について説明する。図2において、有機EL装置1の基盤25上に、回路素子部26'と、透明電極27若しくは透明電極(大) 27'と、SiO2バンク28と、有機物バンク29とがz方向に積層されている。そして、その製造工程のうちのある工程において、正孔注入層材料インク組成物30が、SiO2バンク28及び有機物バンク29で囲まれた凹状空間内に配置されている。
回路素子部26'は、マトリクス駆動方式による電流駆動型の発光動作を可能ならしめるべく、表示画素42毎に、薄膜トランジスタ(TFT)26を含んでなる。ただし、コスト上或いは機能の必要性上の観点からダミー画素46においては薄膜トランジスタ26はなくてよいし、構造の類似性を求めれば、あってもよい。
透明電極27若しくは透明電極(大)27'は、例えばITOからなる透明電極である。特に、ダミー画素46に係る透明電極27'は、表示画素42に係る透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きいように構成されている。尚、透明電極27に代えて、反射電極を設けることも可能である。
SiO2バンク28は、例えば透明電極27若しくは透明電極(大)27'がITOからなる場合、密着性を高めるために有効である。
有機物バンク29は、撥インク性或いは撥インク化された有機物からなる。この有機物は、加えて、耐熱性、撥液性、インク溶剤耐性、下地基板との密着性が実践上利用可能な程度に備わっていれば特に限定されない。
正孔注入層材料インク組成物30は、表示画素42の発光層35(図3参照)が発光する際、発光層35へ正孔を供給するための溶質を含む溶液であり、後述するように有機EL装置1の製造時に、SiO2バンク28及び有機物バンク29を含んでなるバンク層で囲まれた凹状空間内に、塗布される。この領域の形状は、円形、楕円形、四角形、その他の多角形、いずれの形状でも構わないが、塗布される正孔注入層材料インク組成物30には表面張力が働くので、膜厚の均一を向上するには多角形の角部は丸みを帯びていることが望ましい。
尚、ホモ型或いはヘテロ型の接合形態によって、正孔注入層31及びその他の層の材料或いは積層構造は図2と比べて当然異なってよい。
上記積層構造に基づき、実施形態に係る表示画素42とダミー画素46との積層構造を対比する。
実施形態に係る表示画素42とダミー画素46との積層構造において、主に異なるのは、薄膜トランジスタ(TFT)26の有無及び透明電極27と透明電極(大)27'
との基板25上における平面サイズである。
との基板25上における平面サイズである。
特に本実施形態では、ダミー画素46に係る透明電極27'の方が、表示画素42に係る透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きい。仮に、比較例として、ダミー画素46(つまり、ダミー領域B)に係る透明電極27'と表示画素42(つまり、有効光学領域A)に係る透明電極27との基板25上における平面サイズを略同じであるとする。係る場合には、ダミー画素46に係る正孔注入層材料インク組成物30が乾燥していない不安定な状態で、表示画素42に係る正孔注入層材料インク組成物30が乾燥することになり、例えば、有効光学領域A内の正孔注入層材料インク組成物30を蒸発した溶媒剤が、ダミー領域Bへと漏れ、正孔注入層材料インク組成物30の乾燥時間が、領域毎に不均一となり、特に、有効光学領域Aの端に位置しておりダミー画素46と隣接する表示画素42に係る正孔注入層31において、膜厚にムラが生じてしまう虞が高くなる。
然るに、本実施形態では、ダミー画素46に係る透明電極27'の方が、表示画素42に係る透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きいので、ダミー領域Bに係る透明電極27'を介して正孔注入層材料インク組成物30へと伝わる熱量の方が、有効光学領域に係る透明電極27を介して正孔注入層材料インク組成物30へと伝わる熱量に比べて大きいと推定される。すると、ダミー領域Bに係る発光層の方が、有効光学領域Aに係る発光層に比べて、その製造の際に、大なり小なり早く乾燥することになる。即ち、有効光学領域Aの周囲(即ち、ダミー領域B)が、好適には若干、先に乾燥した安定な状態で、有効光学領域Aが乾燥することになる。それ故、正孔注入層材料インク組成物30の乾燥時間が比較的均一となり、特に、有効光学領域Aの端に位置しておりダミー画素46と隣接する表示画素42に係る正孔注入層31において、膜厚のムラも低減或いは解消されるのである。
以上、図2に示したように、本実施形態に係る発光装置1によれば、ダミー画素46に係る透明電極27'の基板25上における平面サイズの方が、表示画素42に係る透明電極27のそれに比べて大きいので、表示画素42に係る正孔注入層31の膜厚のムラも低減或いは解消され、更に、同様の趣旨に基づき、正孔注入層31より上に積層される各種液層の膜厚のムラも低減或いは解消されるので、発光装置1の発光のムラ及び輝度のムラも低減或いは解消される。従って、より高品質の発光装置を提供可能となる。
続いて、本実施形態に係る、有機EL装置1の製造方法について、図3を参照して説明する。ここに図3は、第1実施形態に係る、有機EL装置の製造方法を示す工程図である。尚、図3において、図1或いは図2と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
先ず、図3(A)は、有機EL装置1の断面図を示す。同図に於いて、有機EL装置1の基盤25上に、回路素子部26'が形成される。該回路素子部26'のうち有効光学領域Aに含まれる領域に、表示画素42に対応して薄膜トランジスタ26が形成される。そして、回路素子部26'上に、例えばITOからなる透明電極27及び透明電極(大)27'が形成される。この透明電極27及び透明電極(大)27'の各々を仕切るように、SiO2バンク28及び有機物バンク29の2層からなるバンク層がz方向に形成されている。尚、透明電極(大) 27'は、透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが若干大きい。
次に、図3(B)は、正孔注入層材料インク組成物30をパターン塗布した後の、有機EL装置1の断面図を示す。同図に於いて、正孔注入層材料インク組成物30を塗布するに先立ち、有機物バンク29が、例えば待機プラズマ処理によって撥インク処理される。大気圧プラズマ処理の条件は、例えば、大気圧下で、パワー300W、電極−基板間距離1mm、酸素プラズマ処理では、酸素ガス流量100ml/min、ヘリウムガス流量10l/min、テーブル搬送速度10mm/sで行い、続けてCF4プラズマ処理では、 CF4ガス流量100ml/min、ヘリウムガス流量10l/min、テーブル搬送速度3mm/sの往復で行う。このように撥インク処理された後、正孔注入層材料インク組成物30を、図1におけるx,y方向ともに例えば70.5μmピッチでインクジェットヘッド(エプソン製MJ−930C)から吐出、塗布する。その際、有効光学領域Aの周囲に、例えば上下、左右30ラインずつ余計に同じピッチで吐出することで、ダミー領域Bのダミー画素46にも正孔注入層材料インク組成物30が塗布される。正孔注入層材料インク組成物30は、例えばバイエル社のバイトロン(登録商標)を用い、極性溶剤であるイソプロピルアルコール,N−メチルピロリドン,1,3−ジメチルー2−イミダゾリジノンで分散させて調製したものを使用するとよい。
次に、図3(C)は、正孔注入層材料インク組成物30を熱処理し、発光層用インク組成物32をパターン塗布した後の、有機EL装置1の断面図を示す。
同図に於いて、正孔注入層31は、例えば真空中(1torr(133.3Pa))、室温、20分という条件で正孔注入層材料インク組成物30中の溶媒を除去し、その後、窒素中、200℃(ホットプレート上)、10分の熱処理により、形成される。特に、透明電極(大) 27'は、透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが若干大きいので、有効光学領域Aにおいては、膜厚の略均一な正孔注入層31を形成することができる。その後、発光層用インク組成物32を赤色、緑色、青色の3種類調製し、パターン塗布する。その際、ダミー領域Bに上下、左右21ラインずつ余計に同じピッチで塗布する。尚、発光層用インク組成物32は、例えばインク組成物(インク溶質)としてRGBのいずれかに発光するポリフルオレン系材料を、インク溶媒としてシクロヘキシルベンゼンを含むとよい。
同図に於いて、正孔注入層31は、例えば真空中(1torr(133.3Pa))、室温、20分という条件で正孔注入層材料インク組成物30中の溶媒を除去し、その後、窒素中、200℃(ホットプレート上)、10分の熱処理により、形成される。特に、透明電極(大) 27'は、透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが若干大きいので、有効光学領域Aにおいては、膜厚の略均一な正孔注入層31を形成することができる。その後、発光層用インク組成物32を赤色、緑色、青色の3種類調製し、パターン塗布する。その際、ダミー領域Bに上下、左右21ラインずつ余計に同じピッチで塗布する。尚、発光層用インク組成物32は、例えばインク組成物(インク溶質)としてRGBのいずれかに発光するポリフルオレン系材料を、インク溶媒としてシクロヘキシルベンゼンを含むとよい。
次に、図3(D)は、発光層35形成後、陰極層38及び封止層39を積層した後の、有機EL装置1の断面図を示す。発光層35は、例えばN2雰囲気中、ホットプレート上80℃、5分での熱処理により、発光層用インク組成物32の溶媒が除去されて形成される。この際、有効光学領域Aにおける発光層35は、正孔注入層31と同様に、膜厚が略均一となる。陰極層38は、2nmのLiF層、20nmのCa層及び200nmのAl層を真空加熱蒸着することで積層形成される。封止層39は、エポキシ樹脂を含んでなり、最後に陰極層38を覆うように積層形成され、封止を行う。
以上、図3を用いて説明した工程によれば、有機光学領域Aに係る正孔注入層31及び発光層35の膜厚のムラが低減或いは解消され、輝度のムラ或いは色のムラが比較的少ない有機EL装置1を得る。
<各種変形形態>
次に、第1実施形態の各種変形形態について、図4から図8を参照して説明する。尚、図4から図8において、図1から図3のいずれかに記載の構成と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。尚、変形形態に係る有機EL装置1の積層構造は、上述した第1実施形態と同様でよく、その説明は省略する。
<各種変形形態>
次に、第1実施形態の各種変形形態について、図4から図8を参照して説明する。尚、図4から図8において、図1から図3のいずれかに記載の構成と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。尚、変形形態に係る有機EL装置1の積層構造は、上述した第1実施形態と同様でよく、その説明は省略する。
図4は、第1変形形態に係る、有効光学領域及びダミー領域に係る透明電極のレイアウト(一重)を示す平面図である。本変形形態に係る有機EL装置1の基板25上において、ダミー領域Bに含まれる透明電極27'のうち、有効光学領域Aの直ぐ外側の周囲を一重に囲む透明電極27'は、有効光学領域Aに係る透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きい。
図5は、第2変形形態に係る、有効光学領域及びダミー領域に係る透明電極のレイアウト(二重)を示す平面図である。本変形形態に係る有機EL装置1の基板25上において、ダミー領域Bに含まれる透明電極27'のうち、有効光学領域Aの直ぐ外側の周囲を二重に囲む透明電極27'は、有効光学領域Aに係る透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きい。この際、透明電極27'が、有効光学領域Aの直ぐ外側の周囲を三重、四重・・・に囲むレイアウトも可能である。
図6は、第3変形形態に係る、有効光学領域及びダミー領域に係る透明電極のレイアウト(一重・接続)を示す平面図である。本変形形態に係る有機EL装置1の基板25上において、ダミー領域Bに含まれる透明電極27'のうち、有効光学領域Aの直ぐ外側の周囲を一重に囲む透明電極27'が、有効光学領域Aに係る透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きく、且つ隣接する透明電極27'同士は、互いに熱交換を行うことが可能に、接続されている。
図7は、第4変形形態に係る、有効光学領域及びダミー領域に係る透明電極のレイアウト(二重・接続)を示す平面図である。本変形形態に係る有機EL装置1の基板25上において、ダミー領域Bに含まれる透明電極27'のうち、有効光学領域Aの直ぐ外側の周囲を二重に囲む透明電極27'が、有効光学領域Aに係る透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きく、且つ隣接する透明電極27'同士は、互いに熱交換を行うことが可能に、接続されている。この際、透明電極27'が、有効光学領域Aの直ぐ外側の周囲を三重、四重・・・に囲むレイアウトも可能である。
<発光装置用基板の実施形態>
次に、発光装置用基板に係る実施形態を図8に基いて説明する。ここに図8は、本実施形態に係る、有効光学領域及びダミー領域に係る透明電極のレイアウト(2以上の有効光学領域)を示す平面図である。
<発光装置用基板の実施形態>
次に、発光装置用基板に係る実施形態を図8に基いて説明する。ここに図8は、本実施形態に係る、有効光学領域及びダミー領域に係る透明電極のレイアウト(2以上の有効光学領域)を示す平面図である。
図8に示すように、本変形形態に係る発光装置用基板は、上述した実施形態に係る有機EL装置1がマトリクス状に複数作り込まれたマザー基板25を有する。より具体的には、マザー基板25上に、有効光学領域Aを2以上含む有効光学領域群A'と、有効光学領域Aの各々の周囲に設けられたダミー領域Bと、有効光学領域群A'全体の周囲に設けられた全体ダミー領域B'とを備える。
以上、図4から図7に示した各種変形形態や図8に示した発光装置用基板に係る実施形態に於いても、図1から図3と同様の趣旨により、透明電極27'の方が、透明電極27に比べて基板25上における平面サイズが大きいので、有効光学領域Aに係る正孔注入層31及び発光層35の膜厚のムラも低減或いは解消され、発光のムラ及び輝度のムラも低減或いは解消されるという優れた効果を奏するのである。故に、より高品質の発光装置を各種形態で提供可能となる。
尚、透明電極27及び透明電極(大) 27'の配置はこれら変形形態に限られない。例えば、縦横に並んだマトリックス状のみならず、例えばハニカム状の配置においても、透明電極の大きさを適宜調整することで正孔注入層31及び発光層35の膜厚のムラが低減或いは解消され得る。
また本発明は、上述の実施形態で説明した発光装置以外にも、カラーフィルタ、その他湿式による成膜プロセス等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う発光装置及び該発光装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…有機EL装置、A…有効光学領域、B…ダミー領域、25…基板、42…表示画素、46…ダミー画素、26…薄膜トランジスタ(TFT)、26'…回路素子部、27…透明電極、27'…透明電極(大) 、28…SiO2バンク、29…有機物バンク、30…正孔注入層材料インク組成物、31…正孔注入層、32…発光層用インク組成物、35…発光層、38…陰極層、39…封止層、A'…有効光学領域群、B'…全体ダミー領域
Claims (11)
- 基板上における複数の表示画素が配列されてなる有効画素領域に、前記表示画素毎に形成された画素電極と、
前記基板上における前記有効画素領域の周囲に位置するダミー画素領域に形成されたダミー電極と、
前記画素電極上に、乾燥固化性の発光材料から形成された発光層と、
前記ダミー電極上に、前記表示画素を模擬するダミー画素毎に、前記発光材料と同一材料から形成されたダミー層と
を備え、
前記ダミー電極は、前記ダミー画素の少なくとも一部において前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きい
ことを特徴とする発光装置。 - 前記ダミー画素毎のダミー層は、前記ダミー画素の少なくとも一部において、前記表示画素毎の発光層と比べて前記基板上における平面サイズが大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - 前記ダミー電極は、少なくとも前記ダミー画素領域及び前記有効画素領域間の境目に対応する部分において、前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きい
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。 - 前記表示画素及び前記ダミー画素を区画する隔壁状のバンクを更に備え、
前記発光材料は、前記表示画素毎に前記バンク及び前記画素電極で囲まれた凹状空間内に配置されていると共に前記ダミー画素毎に前記バンク及び前記ダミー電極で囲まれた凹状空間内に配置されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記ダミー電極のうち前記境目に対応する分は、相互に隣接する前記ダミー画素間でつながっている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記ダミー電極のうち前記境目に対応する分は、前記有効画素領域の周囲に沿って延びる額縁状に形成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の発光装置。 - 前記ダミー電極のうち前記境目に対応する分は、前記ダミー画素毎に形成され且つ前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きい
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記有効画素領域に前記表示画素毎に形成されており、前記画素電極を駆動する駆動素子と、
前記ダミー画素領域に前記ダミー画素毎に形成されており、前記駆動素子と同一構成を有するダミー素子と
を更に備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の発光装置。 - 基板上における複数の表示画素が配列されてなる有効画素領域に前記表示画素毎に、画素電極を形成する画素電極形成工程と、
前記基板上における前記有効画素領域の周囲に位置するダミー画素領域に、ダミー電極を形成するダミー電極形成工程と、
前記画素電極上に、乾燥固化前の乾燥固化性の発光材料を配置すると共に、前記ダミー電極上に、前記表示画素を模擬するダミー画素毎に、前記発光材料と同一材料を配置する材料配置工程と、
前記有効画素領域及び前記ダミー画素領域に配置された発光材料を、同一機会に乾燥させる乾燥工程と
を備え、
前記ダミー電極形成工程は、前記ダミー画素の少なくとも一部において前記画素電極と比べて前記基板上における平面サイズが大きくなるように、前記ダミー電極を形成する
ことを特徴とする発光装置の製造方法。 - 前記材料配置工程前に、前記表示画素及びダミー画素を区画する隔壁状のバンクを形成するバンク形成工程を更に備え、
前記材料配置工程は、前記発光材料を、前記表示画素毎に前記バンク及び前記画素電極で囲まれた凹状空間内に滴下、塗布又は印刷すると共に、前記ダミー画素毎に前記バンク及び前記ダミー電極で囲まれた凹状空間内に滴下、塗布又は印刷する
ことを特徴とする請求項9に記載の発光装置の製造方法。 - 基板上の装置形成領域に配列された複数の発光装置を備え、
該複数の発光装置は夫々、(i)前記基板の一部分である部分基板上における複数の表示画素が配列されてなる有効画素領域に、前記表示画素毎に形成された画素電極と、(ii)前記部分基板上における前記有効画素領域の周囲に位置するダミー画素領域に形成されたダミー電極と、(iii)前記画素電極上に、乾燥固化性の発光材料から形成された発光層と、(iv)前記ダミー電極上に、前記表示画素を模擬するダミー画素毎に、前記発光材料と同一材料から形成されたダミー層とを備え、前記ダミー電極は、前記ダミー画素の少なくとも一部において前記画素電極と比べて前記部分基板上における平面サイズが大きく、
前記基板上における前記装置形成領域の周囲に位置する周囲領域に形成された全体ダミー電極と、
前記全体ダミー電極上に、前記発光材料と同一材料から形成された全体ダミー層と
を更に備える
ことを特徴とする発光装置用基板。
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