JP2007249139A - 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置 - Google Patents

電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007249139A
JP2007249139A JP2006076432A JP2006076432A JP2007249139A JP 2007249139 A JP2007249139 A JP 2007249139A JP 2006076432 A JP2006076432 A JP 2006076432A JP 2006076432 A JP2006076432 A JP 2006076432A JP 2007249139 A JP2007249139 A JP 2007249139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
display
particle
main
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006076432A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4899559B2 (ja
Inventor
Yumiko Oshika
由美子 大鹿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2006076432A priority Critical patent/JP4899559B2/ja
Priority to PCT/JP2007/054426 priority patent/WO2007102539A1/ja
Publication of JP2007249139A publication Critical patent/JP2007249139A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4899559B2 publication Critical patent/JP4899559B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

【課題】長期保存性がよく、表示基板から帯電粒子を剥離できる電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置を提供する。
【解決手段】上部電極20と逆極性に帯電した剥離用粒子7は、上部電極22に引きつけられる。上部電極22と剥離用粒子7との距離が近づくと、剥離用粒子7表面の小粒子73と上部電極22との相互作用が強くなり、小粒子73と上部電極22は同じ極性であるために反発しあい、剥離用粒子7は上部基板20から離れる。小粒子73と上部電極22との反発力よりも主粒子71と上部電極22の引力が大きくなるところまで離れると、主粒子71と上部電極22の引力により剥離用粒子7は再び上部電極22に近づく。これらを繰り返して剥離用粒子7は振動・回転し、水平方向にも移動して、上部基板20に貼りついている第一表示用粒子5に衝突し、振動させ、上部基板20から引きはがす。
【選択図】図6

Description

本発明は、電気泳動現象を利用して画像を表示する電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置に関するものである。
一般に、電気泳動現象を利用して画像を表示する電気泳動表示媒体が知られている。この電気泳動表示媒体では、一方が透明な表示基板と、それに対向配置される背面基板とにより、周囲のギャップスペーサーを介して所定間隔を設けた密閉空間が形成される。そして、着色された球状粒子である帯電粒子が分散された着色液体又は気体からなる分散媒が密閉空間に充填されて表示部が形成される。
このような構成のもと、2つの基板から表示部に電界を発生させることで、分散媒中の帯電粒子を表示基板側に移動させて、帯電粒子の色を表示基板の表面に表示させたり、又は帯電粒子を背面基板側に移動させて、分散媒の色を表示基板の表面に表示させたりして、所望の画像が得られる。
このような従来の電気泳動表示媒体では、電圧を切り替えて電界の方向を反転させても、鏡像力により表示基板側に帯電粒子が付着して残留してしまい、コントラストが低下するという問題点があった。そこで、高いコントラストを得るために、表示用の帯電粒子を粒径及び帯電性の異なる2種類の粒子の組み合わせにより構成し、帯電粒子の凝集を起こりにくくすることが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2005−241779号公報
しかしながら、上記従来の電気泳動表示媒体では、表示用の帯電粒子に剥離作用を持たせるために、長期保存性が低下する問題があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、長期保存性がよく、表示基板から帯電粒子を剥離できる電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の電気泳動表示媒体は、少なくとも一方が透明な互いに対向する一対の基板と、前記基板間に形成され、電界が発生される表示部と、前記表示部に内包され、電界の作用により移動する複数の第一表示用粒子と、前記表示部に内包され、前記第一表示用粒子と異なる帯電特性を有する複数の剥離用粒子とを備え、前記剥離用粒子は、前記第一表示用粒子と逆の帯電特性を有する主粒子と、当該主粒子より小さく、前記主粒子と逆の帯電特性を有し、前記主粒子の周囲に接着された複数の小粒子を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記剥離用粒子の粒径が、前記第一表示用粒子の50分の1以上4分の1以下であることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記小粒子が、前記主粒子の表面積の30%以上を被覆するように前記主粒子上に接着されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記剥離用粒子の個数が、前記第一表示用粒子の個数の30%以上200%以下であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記表示部に内包され、電界の作用により移動し、前記第一表示用粒子と逆の帯電特性を有する第二表示用粒子を備え、前記剥離用粒子は、前記第二表示用粒子よりも帯電性が高いことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記剥離用粒子が、前記主粒子の表面を覆い、前記小粒子を前記主粒子に接着する接着膜を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の電気泳動表示装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の電気泳動表示媒体と、前記一対の基板に設けられた一対の電極と、前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の電気泳動表示媒体は、表示部内に第一表示用粒子と異なる帯電特性を有する複数の剥離用粒子を備え、その剥離用粒子を主粒子よりも小さく主粒子と逆の帯電特性を有する小粒子を主粒子に接着して形成したので、剥離用粒子は、電界により主粒子の帯電特性に従って基板に引きつけられるが、基板近くでは小粒子の帯電が基板と逆であるために反発し、基板から離れると主粒子の帯電特性に従ってまた基板に引きつけられるという動作を繰り返す。このために剥離用粒子は常に振動・回転を繰り返すこととなり、水平方向にも移動して、基板近くに貼りついた第一表示用粒子に衝突し、第一表示用粒子を振動させて、基板から第一表示用粒子を引きはがすことができる。従って、電界の作用にもかかわらず鏡像力で表示側の基板に貼りついた第一表示用粒子がある場合に、剥離用粒子の作用により表示側の基板から引きはがして反対側の基板に移動させることができ、表示される画像のコントラストを向上させ表示品質を高くすることができる。
また、本発明の請求項2に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1に記載の発明の効果に加え、剥離用粒子の粒径が、第一表示用粒子の50分の1以上4分の1以下であるので、他の表示用粒子の動きを妨げず、表示品質を低下させることもない。さらに、基板に貼りついた第一表示用粒子と基板との隙間に入り込み、第一表示用粒子を基板から引きはがす作用を効果的に発揮することができる。
また、本発明の請求項3に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、小粒子が、前記主粒子の表面積の30%以上を被覆するように前記主粒子上に接着されているので、剥離用粒子と逆の帯電性を有する第一表示用粒子が剥離用粒子7に近づいたときに、剥離用粒子が第一表示用粒子に付着してしまい、第一表示用粒子を基板から引きはがす作用が減じられることがない。
また、本発明の請求項4に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、剥離用粒子の個数が、前記第一表示用粒子の個数の30%以上200%以下であるので、基板に貼りついた第一表示用粒子が多数ある場合にも、各第一表示用粒子に作用して基板から引きはがすことができる。
また、本発明の請求項5に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、剥離用粒子は、同じ帯電性を有する第二表示用粒子よりも帯電性が高く、剥離用粒子が第二表示用粒子よりも先に基板に到達するので、その作用により基板に貼りついている第一表示用粒子を確実に引きはがすことができる。
また、本発明の請求項6に記載の電気泳動表示媒体は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加え、小粒子を接着膜で主粒子に接着したので、電界の作用により、逆の帯電特性を有する主粒子と小粒子が逆方向に移動しようとしたり、移動中に他の帯電粒子や部材と衝突したり等しても、小粒子が主粒子から剥がれて移動することがない。
また、本発明の請求項7に記載の電気泳動表示装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の電気泳動表示媒体と、前記一対の基板に設けられた一対の電極と、前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加手段とを備えたので、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の作用効果を奏することができる。
以下、本発明に係る電気泳動表示装置を具体化した画像表示装置1について図面を参照して説明する。本実施の形態として例示する画像表示装置1は、携帯用の電子機器に具備可能な小型の表示パネル2と、表示パネル2での画像表示を制御する制御装置3とを一体的に備えている。
まず、本実施の形態の画像表示装置1の物理的構成の概略について、図面を参照して説明する。図1は、画像表示装置1の正面図である。図2は、表示パネル2のA−A線(図1)における矢視方向断面図である。尚、図2における上方向が画像表示装置1の正面とする。
図1に示すように、電気泳動表示媒体である表示パネル2と制御装置3とが電気的に接続されて画像表示装置1が構成されている。表示パネル2は一例として正面視縦長の直方体形状であり、その側面に制御装置3が配設されている。図2に示すように、表示パネル2は、その下面部分に設けられる下部基板10と、その上面部分に設けられる上部基板20とが対向配置されている。そして上部基板10と下部基板10との間隙に、表示部30を備えている。
次に、下部基板10及び上部基板20の構成について説明する。図2に示すように、下部基板10は、表示部30に電界を発生させる下部電極12と、下部電極12の上面側に絶縁材料を塗布等して形成した絶縁膜である下部電極保護膜11と、下部電極12の下面側に設けられて画像表示装置1を支持する筐体支持部13とを備える。下部電極保護膜11は、ポリエチレンテレフタレートやシリカ等の樹脂フィルムやガラスなどの無機材料等の高い絶縁性を発揮可能な材料により形成される。尚、本実施の形態では、下部電極保護膜11及び筐体支持部13は、可撓性のあるポリエチレンテレフタレートにより構成されたプラスチック基板(樹脂フィルム)である。また、下部電極12は、一定の電圧が印加されるように線状の電気導電体が横方向(図1のA−A線方向)に平行に配設された、複数の電極を具備する基板である。
下部基板10の上方向(図2の上方向)には、下部基板10に対向して、かつ平行に所定間隔を空けて上部基板20が設けられる。上部基板20は、表示部30に電界を発生させる上部電極22と、上部電極22の下面側に絶縁材料を塗布等して形成した絶縁膜である上部電極保護膜21と、上部電極22の上面側に設けられて透明な部材により構成されて表示画面として機能する表示層23とを備える。上部電極保護膜21はポリイミド,ポリエチレンテレフタレート,ガラスなどの高い透明性を発揮可能な材料により形成される。また、上部電極22は、一定の電圧が印加されるように線状の電気導電体が縦方向に平行に配設された、複数の電極を具備する基板であり、かつ高い透明性を発揮可能な材料により構成される。本実施の形態では、上部電極保護膜21はポリエチレンテレフタレートにより構成されたプラスチック基板(樹脂フィルム)である。また、上部電極22は酸化インジウムすず(ITO)により形成された透明電極であり、表示層23はガラス基板である。つまり、上部基板20は透明体であるから、利用者が上部基板20の上方向(図2上方向)から表示部30を視認可能な表示基板として機能する。
上部基板20の上面(下部基板10と対向しない面)には、正面視、小区画セルが存在しない表示部30の周縁部を、利用者が視認できないように隠蔽するためのマスク部40が設けられる。マスク部40は、上部基板20の四辺に沿って一定幅で設けられ、表示部30を利用者が視認できるように貫通孔が設けられたロの字型形状の板状部材であり、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂を着色したものを接着したり、表示層23の表面に印刷したインク層で形成すればよい。そして、画像表示装置1をその上方からみると、マスク部40に設けられた貫通孔から、表示部30を視認することができる構成となっている。
次に、表示部30について説明する。図2に示すように、対向して設けられる下部基板10及び上部基板20と、スペーサー31とで形成される間隙が、表示部30である。スペーサー31は、下部基板10及び上部基板20との間隙に架設され、その間隙を格子状に均等に分割して複数の小区画セルを形成するとともに、下部基板10及び上部基板20を支持する。スペーサー31は、格子状に複数の貫通孔が形成された板状部材として構成された可撓性部材であり、例えばポリイミドやポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂で構成されればよい。
表示部30の内部には、分散媒34が充填され、分散媒34中に第一表示用粒子5,第二表示用粒子6及びこれらの表示用粒子よりも小さい剥離用粒子7が分散される。分散媒34は、高絶縁性を発揮可能で、かつ粘性の低い、アルコール類,炭化水素,シリコーンオイルなどを利用できる。本実施の形態では、パラフィン系溶剤であるエクソンモービル社製Isopar(73wt%)を使用する。尚、分散媒34には添加剤としてエタノール(10wt%)が加えられている。
第一表示用粒子5,6及び剥離用粒子7は、分散媒34中において帯電可能な材料が用いられ、有機化合物や無機化合物からなる顔料や染料、もしくは顔料や染料を合成樹脂で包んだものからなる。本実施の形態では、第一表示用粒子5はスチレン樹脂と二酸化チタンの混合物で、粒子径は0.1μm〜20μmのものが用いられる。本実施形態では、平均粒子径が5μmのものを使用している。また、第二表示用粒子6はスチレン樹脂とカーボンブラックの混合物で、粒子径は0.1μm〜20μmのものが用いられる。本実施形態では、平均粒子径が5μmのもの(10wt%)であって、粒子中のカーボンブラックの量が10wt%のものを使用している。このため、第一表示用粒子5は白色の色調であり、第二表示用粒子6は黒色の色調である。剥離用粒子7については後述する。
次に、図3を参照して画像表示装置1の電気的構成について説明する。図3は、画像表示装置1の電気的構成を示すブロック図である。画像表示装置1の制御装置3には、表示パネル2を駆動させて画像の表示態様を制御する制御部90と、画像表示装置1に電源を供給する電源91と、第一表示用粒子5及び第二表示用粒子6を分散媒34中で均等に分散させるリフレッシュ動作を指示するリフレッシュデータを記憶するリフレッシュデータ用メモリ92と、表示パネル2に表示させる画像を示す表示データを記憶する表示データ用メモリ93と、各電極への電圧印加時間をカウントするタイマ94と、外部とのデータ交換を行うインターフェイス99とを備える。また、各上部電極22に接続されたチャンネルCH1及び表示電極12に接続されたチャンネルCH2を制御して、下部電極12及び上部電極22への電圧印加をそれぞれ司るCH1・CH2ドライバ95が制御部90に接続されている。
このような構成のもと、外部から入力された映像信号及び同期信号や、リフレッシュデータ用メモリ92及び表示データ用メモリ93に記憶された各種データに基づいて、制御部90は画像形成動作を制御する信号又はリフレッシュ動作を制御する信号を、CH1・CH2ドライバ95に送信する。するとCH1・CH2ドライバ95は各下部電極12及び上部電極22に各々所定のタイミングによって電圧を印加し、第一表示用粒子5及び第二表示用粒子6を上下方向(図2上下方向)に移動させる。そして上部基板20側に移動した表示用粒子の色を上部基板20に表示させることで、画像表示装置1を実現している。尚、本実施の形態では上部電極22が各画素ごとに分割されているが、代わりに下部電極12を各画素ごとに分割してもよい。つまり、対向する2つの電極の少なくとも一方を複数の区画に分割することで、複数の画素を実現している。尚、本実施の形態において、制御装置3が本発明の「電圧印加手段」に相当する。
次に、図2、図4及び図5を参照して、剥離用粒子7について説明する。図4は、剥離用粒子7の正面図である。図5は、剥離用粒子7のB−B線(図4)における断面図である。図2に示すように、剥離用粒子7は、一方の表示用粒子(本実施形態では、第一表示用粒子5)と逆の帯電特性を有する、表示用粒子よりも小さな帯電粒子である。電圧が切り替わっても鏡像力により上部基板20側に付着している表示用粒子(図2中、上部基板20側に位置している第一表示用粒子5)と、上部基板20との間に入り込み、その帯電特性により表示用粒子を振動させて剥離する作用を有するものである。
剥離用粒子7は、その粒子径raが、第一表示用粒子5,第二表示用粒子6の粒子径の50分の1〜4分の1の大きさとする。ここで、剥離用粒子7に表示用粒子の粒子径の4分の1よりも大きい粒子を用いると、剥離用粒子7により、第二表示用粒子6が上部基板20に近づくのが妨げられ、表示が不鮮明になるおそれがあるため、上記のような大きさとしている。
また、剥離用粒子7は、上記のように粒子径が十分小さいので、画像表示のコントラストには影響が少ないが、さらに、同じ帯電特性を有する第二表示用粒子6と同系色もしくは透明な材料で形成すれば、上部基板20側に剥離用粒子7が引きつけられたときにもコントラストの低下をより防ぐことができる。
尚、剥離用粒子7は、帯電制御材により、第二表示用粒子6よりも帯電性が高くなるように形成されている。これによって、剥離用粒子7が第二表示用粒子6よりも先に上部基板20に到達するので、剥離用粒子7の作用により、上部基板20に貼りついている第一表示用粒子5を確実に引きはがすことができる。
また、表示部30内に分散される剥離用粒子7の量(個数)は、第一表示用粒子5の個数の30%〜200%とする。この範囲内の量であれば、後述のように、上部基板20に貼りついた第一表示用粒子5に作用して第一表示用粒子5を振動させ、上部基板20から引きはがす効果が十分期待できる。
また、図4及び図5に示すように、剥離用粒子7は、主粒子71の表面に小粒子73が接着されてなっている。主粒子71は、帯電可能な材料で形成され、例えば、架橋PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、PC(ポリカーボネイト)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、POM(ポリアセタール)等の樹脂で形成されている。
また、主粒子71の表面に逆の帯電性を有する小粒子73を付着させるため、主粒子71の硬さは、JIS K 7202に記載されるロックウェル硬さ試験方法による測定で、ロックウェル硬さがM90よりも大きいものが望ましい。電圧を印加すると、逆の帯電性を有する主粒子71と小粒子73とは逆方向に移動しようとしたり、移動中に他の帯電粒子や部材と衝突したり等して、主粒子71が軟らかいと小粒子73がめり込んでしまうおそれがある。これを避けるため、主粒子71はロックウェル硬さがM90よりも大きいものとする。
主粒子71の表面に接着される小粒子73は、帯電可能な材料であるシリカ微粒子や酸化チタン微粒子等の無機粒子、又は樹脂微粒子で形成される。ここで、主粒子71と小粒子73とは逆の帯電性を有し、剥離用粒子7の全体の帯電性は、主粒子71と同じであり、小粒子53とは逆となる。また、小粒子73は、主粒子71とほぼ同等の硬さ、すなわちロックウェル硬さがM90よりも大きいものが望ましい。さらに、図5に示すように、小粒子73の粒径rbは、主粒子71の10分の1〜100分の1である。また、小粒子73が主粒子71の表面のどの程度を覆っているかを示す被覆率は、30%以上が望ましい。被覆率が30%よりも小さいと、剥離用粒子7と逆の帯電性を有する第一表示用粒子5が剥離用粒子7に近づいたときに、第一表示用粒子5と同じ帯電性を持つ小粒子73が反発する力が弱く、第一表示用粒子5に付着してしまい、第一表示用粒子5を上部基板20から剥がすという効果が薄れるためである。さらに、小粒子73は、主粒子71の表面をほぼ均一に覆っている。このため、第一表示用粒子5のどの面が上部基板20側に来たとしても、小粒子73が電極に反発する作用により第一表示用粒子5を振動させ、上部基板20から剥がすことができる。
図5に示すように、主粒子71と小粒子73の間には、小粒子73を主粒子71に接着するための透明の膜である接着膜72が、主粒子71の表面を覆うように設けられている。接着膜72は、剥離用粒子7がその作用を発揮するために必須の構成ではないが、小粒子73の主粒子71への接着を確実にできるため、剥離用粒子7の作用効果をさらに高めることができる。接着膜72は、非架橋PS(ポリスチレン),非架橋PMMA,AS,EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等の樹脂で形成されている。これらの材料は、小粒子73を接着するため、小粒子73よりも軟らかいものが用いられている。すなわち、ロックウェル硬さがM90よりも小さいものが望ましい。また、前述のように、主粒子71と小粒子73は同程度の硬さであるから、接着膜72は、どちらの粒子よりも軟らかい材料で形成されることとなる。
また、接着膜72の膜厚は、その表面に付着する小粒子73の粒子が全て接着膜72の中に入ってしまわないように、小粒子73の粒径の20〜80%に形成されている。接着膜72が薄すぎると、小粒子73を主粒子71に接着する力が弱くなり、逆の帯電性を有する主粒子71と小粒子73とが逆方向に移動しようとしたり、移動中に他の帯電粒子や部材と衝突したとき等に小粒子73が主粒子71から剥がれたりするおそれがある。また、小粒子73の粒子が全て接着膜72の中に入ってしまうと、表示基板に剥離用粒子7が近づいたときに、逆の帯電性を持つ小粒子73が電極に反発しにくくなってしまい、剥離用粒子7が振動・回転することにより上部基板20から第一表示用粒子5を剥がすという効果が薄れるためである。
以上の構成を有する画像表示装置1において、電圧を切り替えた場合の剥離用粒子7の作用について、図6を参照して説明する。図6は、剥離用粒子7の作用を示す遷移図である。黒表示から白表示に電圧が切り替わった場合に、鏡像力により上部基板20側に付着したままで下部基板10側に動き出さない第一表示用粒子5がある場合を例に説明する(図2参照)。
まず、上部電極20の極性が正から負に切り替わると、図6(1)に示すように、全体が正に帯電した剥離用粒子7が上部電極22に引きつけられて上部基板20に近づいてくる。
次に、図6(2)に示すように、上部電極22と剥離用粒子7との距離が近づくと、剥離用粒子7表面の小粒子73(負に帯電)と上部電極22との相互作用が強くなり、小粒子73と上部電極22は同じ極性であるために反発しあい、剥離用粒子7は上部電極22から離れる。そして、小粒子73と上部電極22との反発力よりも主粒子71と上部電極22の引力が大きくなるところまで離れると、主粒子71と上部電極22の引力により剥離用粒子7は再び上部電極22に近づく。さらに、剥離用粒子7の動きは上部電極22近くで加速されているため、引力と反発力が釣り合ったところでも止まらず、振動を続ける。
そして、図6(3)に示すように、剥離用粒子7は上部電極22に引きつけられたり反発したりを繰り返し、さらに、分散媒34からの抵抗や他の粒子との衝突などにより回転する。このため、水平方向にも移動して、上部基板20に貼りついている第一表示用粒子5に衝突し、第一表示用粒子5を振動させる。
以上の動きが繰り返され、図6(4)に示すように、剥離用粒子7が回転し衝突することにより第一表示用粒子5が振動することになり、その振動の作用で第一表示用粒子5は、上部基板20から引きはがされて、下部基板10側に移動することになる。従って、鏡像力により貼りついた表示用粒子が存在しても、剥離用粒子7の作用により上部基板20から引きはがされ、コントラストが向上する。
以上説明したように、本実施形態の画像表示装置1では、表示用の第一表示用粒子5及び第二表示用粒子6とは別に、これらの粒子よりも小さく、一方の表示用粒子である第一表示用粒子5と逆の帯電性を有する剥離用粒子7を表示部30内に分散させた。そして、剥離用粒子7は、主粒子71の表面に小粒子73を接着させて構成し、主粒子71と小粒子73に相互に異なる帯電性をもたせた。このため、第一表示用粒子5と同極性の電圧が上部電極22にかけられたときに、上部電極22と逆の帯電性を有する剥離用粒子7が上部基板20のごく近くまで引きつけられると、上部電極22と同極性を持つ小粒子73が反発して上部基板20から離れようとするため、剥離用粒子7が振動・回転を繰り返すこととなる。従って、鏡像力により移動せず上部基板20側にとどまっている第一表示用粒子5が存在する場合にも、振動・回転を繰り返す剥離用粒子7が第一表示用粒子5に衝突し、第一表示用粒子5を振動させるため、上部基板20に貼りついている第一表示用粒子5を上部基板20から引きはがすことができる。
尚、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。たとえば、上記実施形態では、第一表示用粒子5を上部基板20側から剥離するための剥離用粒子7を設けたが、第二表示用粒子6を剥離するための剥離用粒子を設けてもよい。さらに、それぞれの表示用粒子を剥離するために、帯電性の異なる二種類の剥離用粒子を設けてもよい。
画像表示装置1の正面図である。 表示パネル2のA−A線(図1)における矢視方向断面図である。 画像表示装置1の電気的構成を示すブロック図である。 剥離用粒子7の正面図である。 剥離用粒子7のB−B線(図4)における断面図である。 第一表示用粒子5の動きを示す遷移図である。
符号の説明
1 画像表示装置
2 表示パネル
3 制御装置
5 第一表示用粒子
6 第二表示用粒子
7 剥離用粒子
10 下部基板
12 下部電極
20 上部基板
22 上部電極
30 表示部
34 分散媒
71 主粒子
72 接着膜
73 小粒子
90 制御部

Claims (7)

  1. 少なくとも一方が透明な互いに対向する一対の基板と、
    前記基板間に形成され、電界が発生される表示部と、
    前記表示部に内包され、電界の作用により移動する複数の第一表示用粒子と、
    前記表示部に内包され、前記第一表示用粒子と異なる帯電特性を有する複数の剥離用粒子とを備え、
    前記剥離用粒子は、前記第一表示用粒子と逆の帯電特性を有する主粒子と、当該主粒子より小さく、前記主粒子と逆の帯電特性を有し、前記主粒子の周囲に接着された複数の小粒子を有することを特徴とする電気泳動表示媒体。
  2. 前記剥離用粒子の粒径は、前記第一表示用粒子の50分の1以上4分の1以下であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示媒体。
  3. 前記小粒子は、前記主粒子の表面積の30%以上を被覆するように前記主粒子上に接着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動表示媒体。
  4. 前記剥離用粒子の個数は、前記第一表示用粒子の個数の30%以上200%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気泳動表示媒体。
  5. 前記表示部に内包され、電界の作用により移動し、前記第一表示用粒子と逆の帯電特性を有する第二表示用粒子を備え、
    前記剥離用粒子は、前記第二表示用粒子よりも帯電性が高いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電気泳動表示媒体。
  6. 前記剥離用粒子は、
    前記主粒子の表面を覆い、前記小粒子を前記主粒子に接着する接着膜を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気泳動表示媒体。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の電気泳動表示媒体と、
    前記一対の基板に設けられた一対の電極と、
    前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加手段と
    を備えたことを特徴とする電気泳動表示装置。
JP2006076432A 2006-03-09 2006-03-20 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置 Expired - Fee Related JP4899559B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006076432A JP4899559B2 (ja) 2006-03-20 2006-03-20 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置
PCT/JP2007/054426 WO2007102539A1 (ja) 2006-03-09 2007-03-07 帯電粒子、電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006076432A JP4899559B2 (ja) 2006-03-20 2006-03-20 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007249139A true JP2007249139A (ja) 2007-09-27
JP4899559B2 JP4899559B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=38593456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006076432A Expired - Fee Related JP4899559B2 (ja) 2006-03-09 2006-03-20 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4899559B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009244551A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像表示装置用表示粒子および画像表示装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004258615A (ja) * 2002-10-29 2004-09-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 表示装置および画像表示に利用される粒子の製造方法
JP2005241779A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Bridgestone Corp 画像表示装置に用いる粒子、粉流体及びそれを用いた画像表示装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004258615A (ja) * 2002-10-29 2004-09-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 表示装置および画像表示に利用される粒子の製造方法
JP2005241779A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Bridgestone Corp 画像表示装置に用いる粒子、粉流体及びそれを用いた画像表示装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009244551A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像表示装置用表示粒子および画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4899559B2 (ja) 2012-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7230751B2 (en) Electrophoretic displays using gaseous fluids
JP5070285B2 (ja) 改良された画像安定性を有する電気泳動媒質
US7342556B2 (en) Display device and method of manufacturing same
US10388233B2 (en) Devices and techniques for electronically erasing a drawing device
JP5320724B2 (ja) 電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器
US8576163B2 (en) Electrophoretic display device, method of driving the same, and electronic apparatus
WO2008038455A1 (fr) Dispositif de commande de panneau d'affichage par électrophorèse et dispositif d'affichage par électrophorèse
JP2009192637A (ja) 電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器
KR101136312B1 (ko) Epd 구동 방법 및 장치
JP2009237543A (ja) 電気泳動装置、電気泳動装置の駆動方法、電子機器
JP2022172363A (ja) 電気泳動材料を備える感圧式書き込み媒体
JP4899559B2 (ja) 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置
JP2002040967A (ja) 電気泳動表示装置及びその駆動方法
US20170212401A1 (en) Electrophoretic display device, electronic apparatus, and method of manufacturing electrophoretic display device
JP2007240901A (ja) 帯電粒子及び電気泳動表示媒体
JP5996277B2 (ja) 画像表示媒体、及び画像表示装置
JP2008175973A (ja) 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置
JP2007248842A (ja) 電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置
WO2007102539A1 (ja) 帯電粒子、電気泳動表示媒体及び電気泳動表示装置
JP2009092773A (ja) 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示用パネル
JP4552479B2 (ja) 表示装置
KR101254252B1 (ko) 전계 구동 셀 어레이의 구동 장치 및 방법
JP2016194730A (ja) 画像表示媒体、及び画像表示装置
JP6371078B2 (ja) 画像表示装置、画像表示制御装置、及び画像表示プログラム
JP2006349734A (ja) 電気泳動表示媒体

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080223

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees