JP2007248310A - 粗研削鋼球等の表面傷の検出方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、安価かつ長寿命な定位自転搬送装置を用いて、粗研削鋼球等の表面傷を高感度に非接触で検出する方法、および、その検出装置等を提供することである。
【解決手段】半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサが内設されていて、円柱状にくり貫かれている筒状内面を有するスタビライザが一対の回転磁界発生ユニット群の間に設置された磁性鋼球の定位自転搬送装置を用いて、研削油または研磨油と共に研削または研磨加工された粗研削または粗研磨磁性鋼球を前記の筒状スタビライザ内において自転搬送させて、静電容量センサの設置箇所に送り、筒状スタビライザにおける該静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させ、その間の静電容量変化を非接触で測定することを特徴とする粗研削鋼球等の表面傷の検出方法、その検出装置等に関するものである。
【選択図】図1
【解決手段】半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサが内設されていて、円柱状にくり貫かれている筒状内面を有するスタビライザが一対の回転磁界発生ユニット群の間に設置された磁性鋼球の定位自転搬送装置を用いて、研削油または研磨油と共に研削または研磨加工された粗研削または粗研磨磁性鋼球を前記の筒状スタビライザ内において自転搬送させて、静電容量センサの設置箇所に送り、筒状スタビライザにおける該静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させ、その間の静電容量変化を非接触で測定することを特徴とする粗研削鋼球等の表面傷の検出方法、その検出装置等に関するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、ボールベアリングに使用するための、研削又は研磨工程で得られた粗研削または粗研磨磁性鋼球(以下、「粗研削鋼球等」ともいう。)等を、研削油または研磨油(以下、「研削油」ともいう。)と共に、特別な定位自転搬送装置へ送り定位自転させ、粗研削鋼球等の表面傷を非接触で検出する方法、および粗研削鋼球等の表面傷の検出装置、並びに、その表面傷が検出された表面傷付粗研削鋼球等を選別し除去する方法、およびその表面傷付粗研削鋼球等の選別装置に係わるものである。
研削または研磨加工を行う工程で研削または研磨された粗研削鋼球等は、ボールベアリングなどの製品として実際に使用される前に、その粗研削鋼球等について表面に傷のあるような表面傷付粗研削鋼球等を選別して除くことが求められている。
従来、鋼球加工の最終工程(ラッピング仕上げ)で得られた鋼球(又は製品鋼球)である磁性体鋼球について表面の傷を検出することが行われていたが、より前の工程で粗研削鋼球の選別を行うことができると、工程管理上又は効率上、意義がある。
磁性体鋼球における表面の傷を検出するには、鋼球の搬送と位置決めを行い、かつ鋼球の全表面を検査するために、鋼球の定位自転機構と、表面傷の検出のためのセンサを用いる方法、及び、その装置が提案されていた。
従来、鋼球加工の最終工程(ラッピング仕上げ)で得られた鋼球(又は製品鋼球)である磁性体鋼球について表面の傷を検出することが行われていたが、より前の工程で粗研削鋼球の選別を行うことができると、工程管理上又は効率上、意義がある。
磁性体鋼球における表面の傷を検出するには、鋼球の搬送と位置決めを行い、かつ鋼球の全表面を検査するために、鋼球の定位自転機構と、表面傷の検出のためのセンサを用いる方法、及び、その装置が提案されていた。
例えば、磁性体鋼球の表面傷の検査の目的のために、特開平1−206239「鋼球の検査装置」(特許文献1)に示されているように、空気流で位置決めし、回転磁界で自転させ、光学センサで傷検出をするものが知られていたが、機構が複雑で高価な光学系が必要とする問題があった。
また、特開平5−340879(特許第3184305号)「磁性体球の定位自転および搬送装置」(特許文献2)や、特開平6−213854「静電容量型球面探傷装置」(特許文献3)には、ボールベアリング等の鋼球の表面の傷を検査するために、その鋼球(磁性体球)の搬送、位置決め、自転を磁界のみで行い、高価な光学系にかわって、静電容量型センサで磁性体球の表面傷を検出するものが開示されており、機構が簡易で安価であるとされる。
しかし、上記の磁界発生ユニットおよび静電容量型センサを用いる各装置では、大量の磁性体鋼球を高感度で迅速かつ確実に検査するという点から見ると次に示すようないくつかの問題があって、充分に満足できるものではなかった。
(1)特開平5−340879(特許文献2)および特開平6−213854(特許文献3)では、被検査用の磁性体球を接触支持するために、非磁性材料板を球と磁界発生ユニット群の間に置くが、磁力によって磁界発生ユニット群に磁性体球が吸引され、これに重力が加わるので、前記の非磁性材料板の硬度が高くても、大量の磁性体球を検査した場合は磨耗する。また、研削鋼球等の場合には、非磁性材料板との接触状況が変化するため、自転軸の動揺が生じ、測定の障害となる。
この対策として、磁界の吸引力と重力を互いに打ち消す方向に作用させるために、前記の特開平5−340879(特許文献2)において他の実施例として磁界発生ユニット群の下に磁性体球をぶら下げて自転させ、磨耗などを軽減させたものがあるが、いずれも不十分で満足できるものではなかった。
(2)特開平5−340879(特許文献2)、及び、特開平6−213854(特許文献3)に記載された定位自転搬送装置は、磁性体球の位置を機械的に拘束していないため、外部からの振動等で自転軸が揺れることがある。また、磁性体球をある定位点から他の定位点へ搬送する際、ある程度の速度があると、直ちに静止せず、わずかにオーバーランすることがある。この場合、磁性体球は定位点を中心として振幅が減衰する往復運動を行う。静電容量による傷検出を行う際には、磁性体球と傷検出用電極を近づければ近づけるほど高い感度が得られるが、自転軸の揺れや振動があると電極との衝突を避けるために近づけることができず、検出感度をあまり高くできないものであった。
前記の公知の定位自転搬送装置における磁性体球の表面傷の検出における問題点を解決するため、特開平8−110318号(特許第3436988号)「磁性体球の定位自転搬送装置および傷検出装置」(特許文献4)、及び、Measurement, 17(1)(1996) pp.51−57 A. Kakimoto, 「Detection of surface defects on steel ball bearing in production process using a capacitive sensor」(非特許文献1)が提案されており、それらの先行文献には、一対の磁界発生ユニットとその間に半球型のスタビライザとリング型静電容量センサが配置された傷検出装置が提案されている。
即ち、特開平8−110318号(特許文献4)、及び、Measurement, 17(1)(1996) pp.51−57(非特許文献1)に記載されている磁性体球の表面傷の検出方法においては、油中で、磁界発生ユニット群を用いて鋼球を搬送させ、半球の凹部内にリング型の静電容量センサを内蔵しているものであり、そのスタビライザ内で定位自転させることにより、鋼球の表面傷を検出している。
しかし、特許文献4および非特許文献1に記載されている研削油中において半球型スタビライザを用いる磁性体球の表面傷の検出方法では、その半球の凹部を有するスタビライザにおいて、自転する磁性体球が油の流れと油膜を形成するが、半球型スタビライザの油の入口又は出口付近において研削油が乱流状態となり、磁性体球が揺動するという問題があり、そのために、磁性体球の表面とセンサ検出面との間の距離変化により検出の感度が変わり、磁性体球の表面傷を高感度で安定に測定することが困難であった。
特開平1−206239号公報
特開平5−340879号公報
特開平6−213854号公報
特開平8−110318号公報
Measurement, 17(1)(1996) pp.51−57 A. Kakimoto, 「Detection of surface defects on steel ball bearing in production process using a capacitive sensor」
本発明の目的は、上記の先行技術の問題点を解決するものであり、油中において、鋼球を非接触で、搬送、定位自転させる、安価かつ長寿命な定位自転搬送装置を用いて、その装置へ研削油または研磨油と共に粗研削鋼球等を供給して、粗研削鋼球等の表面傷を高感度、高安定で迅速かつ確実に検出する方法、および、その検出装置、並びに、表面傷を有する粗研削鋼球等を除去する粗研削鋼球等の選別方法、および、その選別装置を提供することである。
本願の第1の発明は、半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサ(以下、「半円状静電容量センサ」という。)が内設されていて、円柱状にくり貫かれている筒状内面を有するスタビライザ(以下、「筒状スタビライザ」という。)が一対の回転磁界発生ユニット群の間に設置された磁性鋼球の定位自転搬送装置を用いて、研削油または研磨油と共に研削または研磨加工された粗研削または粗研磨磁性鋼球(以下、「粗研削鋼球等」という。)を前記の筒状スタビライザ内において自転搬送させて、静電容量センサの設置箇所に送り、筒状スタビライザにおける半円状静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させ、そして、半円状静電容量センサの半円状検出面と該静電容量センサに対面する粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定することを特徴とする粗研削鋼球等の表面傷の検出方法に関するものである。
本願の第2の発明は、筒状スタビライザ、その筒状スタビライザに内設された、半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサ(以下、「半円状静電容量センサ」という。)、研削油または研磨油(以下、「研削油」ともいう。)と共に前記のスタビライザ内において粗研削鋼球等を自転搬送させる一対の回転磁界発生ユニット群からなる自転搬送手段を有する粗研削鋼球等の定位自転搬送装置、その定位自転搬送装置には粗研削鋼球等が筒状スタビライザにおける半円状静電容量センサの内設箇所において、半円状静電容量センサの検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させて、半円状静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定する測定手段、その測定手段で測定された静電容量データを次の演算手段へ送るための接続手段を有することを特徴とする粗研削鋼球等の表面傷の検出装置に関する。
本願の第3の発明は、第1の発明と同様にして、半円状静電容量センサの半円状検出面と対面する粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定して、予め定めた一定値より大きい静電容量変化を示す表面傷を検出し、その表面傷の検出された粗研削鋼球等を分離し除去することを特徴とする表面傷付粗研削鋼球等の選別方法に関する。
本願の第4の発明は、第3の発明と同じ測定手段、その測定手段で測定された静電容量データを次の演算手段へ送るための接続手段、及び、その表面傷の検出された粗研削鋼球等を分離し除去する選別手段を有することを特徴とする表面傷付粗研削鋼球等の選別装置に関する。
本願の第1の発明及び第2の発明(粗研削鋼球等の表面傷の検出方法およびその検出装置)によれば、半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサ(半円状又は円環状静電容量型変位センサなど)が内設された筒状スタビライザを有する特定の定位自転搬送装置を用いているので、研削油中において非接触で高速自転する粗研削鋼球等は、層流状の油の流れを作り、筒状スタビライザ内面と粗研削鋼球等との表面との間に油膜を生成し、粗研削鋼球等の表面と半円状静電容量センサの半円状検出面(または円環状検出面)との微細な間隔を安定に維持することができ、粗研削鋼球等の表面の静電容量変化を非接触で安定に高感度で測定することができる。
本願の第3の発明及び第4の発明(表面傷付粗研削鋼球等の選別装置およびその選別装置)によれば、粗研削鋼球等の表面傷を高い精度で検出することができるので、不良品である表面傷を有する粗研削鋼球等を確実に除去することができる。
以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明で用いる検出装置における粗研削鋼球等の表面傷検出部及び粗研削鋼球等を回転搬送する磁界発生ユニットの構成の一例を説明する斜視図である。
図2は、本発明の検出方法に用いる検出装置の全体構成を概略例示す正面図である。
図3は、本発明の検出方法に用いる検出装置における表面傷検出部の一例を説明する斜視図である。
図1は、本発明で用いる検出装置における粗研削鋼球等の表面傷検出部及び粗研削鋼球等を回転搬送する磁界発生ユニットの構成の一例を説明する斜視図である。
図2は、本発明の検出方法に用いる検出装置の全体構成を概略例示す正面図である。
図3は、本発明の検出方法に用いる検出装置における表面傷検出部の一例を説明する斜視図である。
図4は、本発明の検出方法に用いる検出装置における磁界発生ユニット群を形成する磁界発生ユニットを例示する斜視図である。
図5は、本発明の検出方法に用いる検出装置における一対の磁界発生ユニット群の全体の構成について例示する正面図、及び、その一対の磁界発生ユニット群の一部の斜視図である。
図6は、実施例1における粗研削鋼球の表面傷の検出結果を示すグラフである。
図5は、本発明の検出方法に用いる検出装置における一対の磁界発生ユニット群の全体の構成について例示する正面図、及び、その一対の磁界発生ユニット群の一部の斜視図である。
図6は、実施例1における粗研削鋼球の表面傷の検出結果を示すグラフである。
本願の第1の発明及び第2の発明(検出方法と検出装置)、並びに、第3の発明及び第4の発明(選別方法と選別装置)においては、図1、図2、図3などに示すように、半円状静電容量センサSが内設されている筒状スタビライザCが磁界発生ユニット群MLとMUとの間に設置されている、磁性鋼球B(粗研削鋼球B)の定位自転装置が用いられている。
前記の筒状スタビライザCは、例えば、図3に示すように、半円状乃至円環状検出面を有する半円状又は円環状静電容量型変位センサ(例えば、半円状静電容量センサS)が内設されていて、円筒状の非磁性材料で形成されている筒状スタビライザであればよい。
円環状検出面を有する円環状静電容量型変位センサは、粗研削鋼球が揺動し、軸が揺れたりズレたりした場合にも調整が容易に出来好ましい。
また、本発明では、前記の筒状スタビライザCは、図1に示すように、静電容量センサ材料(センサ電極)が内部に挟み込まれた立方体状の非磁性材料が円柱状にくり貫かれて製作される、半円状検出面を有する静電容量センサSが内設されていて、筒状スタビライザであってもよく、図2に示すように、この形式のスタビライザCでは、回転磁界発生ユニット群MUの磁極片M(非磁性材料GU)と回転磁界発生ユニット群MLの磁極片M(非磁性材料GL)との間に安定に設置することができる。
円環状検出面を有する円環状静電容量型変位センサは、粗研削鋼球が揺動し、軸が揺れたりズレたりした場合にも調整が容易に出来好ましい。
また、本発明では、前記の筒状スタビライザCは、図1に示すように、静電容量センサ材料(センサ電極)が内部に挟み込まれた立方体状の非磁性材料が円柱状にくり貫かれて製作される、半円状検出面を有する静電容量センサSが内設されていて、筒状スタビライザであってもよく、図2に示すように、この形式のスタビライザCでは、回転磁界発生ユニット群MUの磁極片M(非磁性材料GU)と回転磁界発生ユニット群MLの磁極片M(非磁性材料GL)との間に安定に設置することができる。
この定位自転装置は、図4に示すようなコイルが巻かれた電磁石Eと磁極片Mとからなる磁界発生ユニット1が複数用いられていて、図1及び図2に示すように、磁界発生ユニットML1、ML2、ML3及びML4の4つを組み合わせて磁性体ヨークDLの上にそれぞれ固定し、その上に非磁性材料板GLを配置して構成されている磁界発生ユニット群(鋼球ドライブモータ)MLが配置されていると共に、図2に示されているように、磁界発生ユニットMU1、MU2、MU3及びMU44つを組み合わせて磁性体ヨークDUの下にそれぞれ固定し、その下に非磁性材料板GUを配置して構成されている磁界発生ユニット群(鋼球ドライブモータ)MUが上下に対向して配置されている。
前記の定位自転搬送装置においては、図2に示すように、対面している一対の回転磁界発生ユニット群ML及びMUにおける非磁性材料板GL及びGUの間に、粗研削鋼球Bが自転搬送される筒状スタビライザCが設置されている。
図5は、本発明による定位自転搬送装置の実施例を示す側面図であり、図2におけるように、磁界発生ユニット群を上下に対向させて構成した状態を示すものである。
図5(b)では、図5(a)の定位自転搬送装置の下側磁界発生ユニット群2aおよび上側磁界発生ユニット群2bの磁極片Mの部分のみを示した斜視図である。
図5(b)では、図5(a)の定位自転搬送装置の下側磁界発生ユニット群2aおよび上側磁界発生ユニット群2bの磁極片Mの部分のみを示した斜視図である。
図5において、下側の磁界発生ユニット群2aの4個の磁界発生ユニットML11 ,ML12 ,ML21 ,ML22 の磁極片3−1〜3−4を、上側の磁界発生ユニット群2bの4個の磁界発生ユニットMU11 ,MU12 ,MU21 ,MU22 の磁極片4−1〜4−4と対向させてある。
そして、磁界発生ユニット群2aと2bとの間には、半円状静電容量センサSが内設されている筒状スタビライザCが配置されていて、研削油が満たされた筒状スタビライザCの内部を粗研削鋼球等が自転搬送されるのである。
そして、磁界発生ユニット群2aと2bとの間には、半円状静電容量センサSが内設されている筒状スタビライザCが配置されていて、研削油が満たされた筒状スタビライザCの内部を粗研削鋼球等が自転搬送されるのである。
下側磁界発生ユニット群2aのそれぞれの磁界発生ユニットの巻線(コイル)に交流電流を流し、下側磁界発生ユニット群2a上の非磁性材料板GL 上にその非磁性材料板GLと垂直な軸を有し中心ほど磁束密度が高くなるような回転磁界を作る。
同様に、上側磁界発生ユニット群2bの4個の磁界発生ユニットの巻線にも交流電流を流し、上側の磁界発生ユニット群2bの非磁性材料板GU 上にその非磁性材料板と垂直な軸を有し中心ほど磁束密度が高くなるような回転磁界を作る。
対向するそれぞれの磁界発生ユニット群の磁極片Mの極性が一致するように交流電流を流すと、上下両回転磁界は同軸で同じ回転方向になる。
同様に、上側磁界発生ユニット群2bの4個の磁界発生ユニットの巻線にも交流電流を流し、上側の磁界発生ユニット群2bの非磁性材料板GU 上にその非磁性材料板と垂直な軸を有し中心ほど磁束密度が高くなるような回転磁界を作る。
対向するそれぞれの磁界発生ユニット群の磁極片Mの極性が一致するように交流電流を流すと、上下両回転磁界は同軸で同じ回転方向になる。
非磁性材料板GL 、GU 間の空隙距離は、筒状スタビライザCを配置できるようになっていて、その筒状スタビライザCの円柱状の空隙部の内径は、粗研削鋼球B1 の直径よりわずかに大きくしておけば、筒状スタビライザを通過する粗研削鋼球B1 は筒状スタビライザC内で筒状スタビライザに接触することなしに回転磁界の軸上に定位して自転する。
このとき、前述のように、粗研削鋼球B1 に加わる回転力は、下側磁界発生ユニット群2aあるいは上側磁界発生ユニット群2bを単体で使用した場合のほぼ2倍になる。
また、粗研削鋼球B1 を回転磁界の中心へ引き込む力も、下側磁界発生ユニット群2aおよび上側磁界発生ユニット群2bを単体で使用した場合のほぼ2倍になる。
このとき、前述のように、粗研削鋼球B1 に加わる回転力は、下側磁界発生ユニット群2aあるいは上側磁界発生ユニット群2bを単体で使用した場合のほぼ2倍になる。
また、粗研削鋼球B1 を回転磁界の中心へ引き込む力も、下側磁界発生ユニット群2aおよび上側磁界発生ユニット群2bを単体で使用した場合のほぼ2倍になる。
これに対し、粗研削鋼球B1 が筒状スタビライザCの円筒状内面に押し付けられる力は、上側磁界発生ユニット群2bの吸引力による上向きの力と、下側磁界発生ユニット群2aの吸引力による下向きの力の差と、粗研削鋼球B1 にかかる重力と浮力の差との和であり、磁界による力は互いに相殺されてほぼ重力と浮力の差のみとなり、下側磁界発生ユニット群2aまたは上側磁界発生ユニット群2b単体で筒状スタビライザCがない場合よりはるかに小さくなり、粗研削鋼球B1は筒状スタビライザCの円筒内面と非接触で鋼球B1の中心はほぼ円筒中心軸上で定位自転する。
以上のように、単一の磁界発生ユニット群を用いる場合に比較して回転力はほぼ倍増し、粗研削鋼球を回転磁界中心へ吸引する力もほぼ倍増する上に、粗研磨鋼球等による磨耗を実質的に生じさせない。
また、上側磁界発生ユニット群2bに流す交流電流を下側磁界発生ユニット群2aに流す交流電流よりも大きくした場合も、同じく粗研削鋼球B1 は筒状スタビライザCの内部で定位自転する。これらの場合は、上側磁界発生ユニット群2bの吸引力の垂直成分は、下側磁界発生ユニット群2aの吸引力の垂直成分に加えて粗研削鋼球B1 にかかる重力と浮力との差とも相殺されるので、粗研磨鋼球等による磨耗は実質的に派生せず、鋼球B1の中心軸に近づいた位置で定位自転する。
以上の説明では磁界発生ユニット群を上下に対向させたが、磁界発生ユニット群は対向さえしていれば必ずしも上下に配置する必要はなく、例えば、水平配置してもほぼ同様の効果が得られる。
即ち、図1及び図2における例では、磁界の回転軸が垂直になるように一対の磁界発生ユニット群ML及びMUを上下に配置し、円筒スタビライザCが設置されていたが、対向する一対の磁界発生ユニット群における各磁極片Mを磁界の回転軸が水平になるように配置した場合にも、半円状静電容量センサS(或いはリング状静電容量センサ)が内設された筒状スタビライザCを用いれば、同様の結果が得られる。
即ち、図1及び図2における例では、磁界の回転軸が垂直になるように一対の磁界発生ユニット群ML及びMUを上下に配置し、円筒スタビライザCが設置されていたが、対向する一対の磁界発生ユニット群における各磁極片Mを磁界の回転軸が水平になるように配置した場合にも、半円状静電容量センサS(或いはリング状静電容量センサ)が内設された筒状スタビライザCを用いれば、同様の結果が得られる。
本願の第1の発明及び第2の発明(検出方法と検出装置)、並びに、第3の発明及び第4の発明(選別方法及び選別装置)においては、図2及び図5などに示すように、前述の定位自転搬送装置を用いて、研削加工された粗研削鋼球Bを層流状研削油Oと共に前記の筒状スタビライザC内において自転搬送させて、該筒状スタビライザCの半円状静電容量センサSの設置箇所へ送り、筒状スタビライザCにおける半円状静電容量センサSの半円状乃至円環状検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させ、そして、半円状静電容量センサSの半円状検出面と対面する粗研削鋼球等の表面の静電容量変化を非接触で測定するのである。
図1、図2及び図5に示すように、本発明における検出方法に用いる定位自転搬送装置は、水平面をXY平面として、水平な磁極面3を有する磁界発生ユニットML1、ML2、ML3及びML4からなる磁界発生ユニット群MLおよび水平な磁極面4を有する磁界発生ユニットMU1、MU2、MU3及びMU4からなる磁界発生ユニット群MUによる発生磁界の方向と大きさを制御し、Z軸回りに軸心ほど磁束密度が高くなる回転磁界を発生させ、被検査鋼球である粗研削鋼球Bをこの回転磁界中心に引き寄せて定位自転させる。
そして、定位自転搬送装置は、磁界発生ユニット群の間に設置された筒状スタビライザと非接触とするため、この磁界発生ユニット群ML及びMUが前記粗研削鋼球を挟んで対向するように、2つの磁界発生ユニット群を組み合わせ、対向する2つの磁界発生ユニット群ML及びMUの発生する回転磁界の回転方向と中心が略一致するように構成されている。
そして、上下の磁界発生ユニット群ML及びMUの各磁極片Mの間の空隙には、粗研削鋼球Bが自由に通過できるように円柱状にくり貫かれている筒状スタビライザCを、該筒状スタビライザCの軸を水平に保ち、しかも磁界回転軸と直交するように配置する。
本発明の検出方法では、円筒スタビライザCの円柱状にくり貫かれた開孔部(円筒孔)を潤滑油Oで満した状態で、その中に粗研削鋼球Bを投入されると、上下の磁界発生ユニット群ML及びMUからの引力によって粗研削鋼球Bは筒状スタビライザC内に於いて回転磁界の軸上に引き込まれて定位し、回転磁界の向きに自転する。
このとき、粗研削鋼球Bには回転力の他に上側の磁界発生ユニット群MUによる上向きの引力、下側の磁界発生ユニット郡MLによる下向きの引力、および下向きの重力がかかるが、粗研削鋼球Bに作用するこれらの力の和が零となるように、空隙の中央よりやや上方に筒状スタビライザCの位置を調整することにより、粗研削鋼球Bは研削油O中において筒状スタビライザCの円筒孔の内面に接触せずに定位自転する。
このとき、粗研削鋼球Bには回転力の他に上側の磁界発生ユニット群MUによる上向きの引力、下側の磁界発生ユニット郡MLによる下向きの引力、および下向きの重力がかかるが、粗研削鋼球Bに作用するこれらの力の和が零となるように、空隙の中央よりやや上方に筒状スタビライザCの位置を調整することにより、粗研削鋼球Bは研削油O中において筒状スタビライザCの円筒孔の内面に接触せずに定位自転する。
筒状スタビライザCの円筒孔の内壁面には、内壁面に沿ってその中心が磁界の回転軸と直交する位置に半円状静電容量センサSが組み付けられており、粗研削鋼球Bの自転に伴って粗研削鋼球Bの表面と半円状静電容量センサSの半円状又は円環状検出面との間の容量変化を検出する。
粗研削鋼球Bが円筒スタビライザCの円筒孔の内壁面に接触せずに定位自転させるには、円筒スタビライザCとその円筒孔の内部を満たす研削油Oなしには実現できない。
即ち、従来の粗研削鋼球Bに作用する力の和が零になる位置は一点であり、仮にその一点に粗研削鋼球Bが置かれたとしても、筒状スタビライザCがない場合には、振動、油の流動など僅かな外乱による位置の変化で粗研削鋼球Bは上下いずれかの磁極片Mに向かって移動してしまう。
即ち、従来の粗研削鋼球Bに作用する力の和が零になる位置は一点であり、仮にその一点に粗研削鋼球Bが置かれたとしても、筒状スタビライザCがない場合には、振動、油の流動など僅かな外乱による位置の変化で粗研削鋼球Bは上下いずれかの磁極片Mに向かって移動してしまう。
これに対して、本発明における筒状スタビライザCがある場合には、粗研削鋼球Bが周囲の研削油Oを伴って自転するため、その筒状スタビライザCの円筒孔の内壁と粗研削鋼球Bの間の狭い隙間に油膜圧を発生させ、粗研削鋼球Bを筒状スタビライザCの円筒孔の内壁の中央に戻す浮力が作用する。なお、この浮力は上記の隙間が狭いほど、粗研削鋼球Bの自転速度、研削油Oの粘度を上げるほど大きくなり、前述の粗研削鋼球Bに作用する力の和が厳密に零になる調整でなくても粗研削鋼球Bは筒状スタビライザCの円筒孔の内壁に接触しなくなるため、筒状スタビライザCの位置調整が容易になる。
本願の第1の発明においては、必要であれば、前述の磁性鋼球の定位自転搬送装置を用いて、半円状静電容量センサの検出面と対面する粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定した後、粗研削鋼球等の表面に対応する静電容量変化値(A)と表面傷に対応する静電容量変化値(B)との比(B/A)を算出して、その比が予め決めた一定値より大きい表面傷を検出して、粗研削鋼球等の表面傷を検出・選別することができる。
本願の第3の発明においては、前記の粗研削鋼球等の表面における静電容量変化値の比(B/A)は、1.2以上、特に1.2〜5.0、更に1.5〜3.0程度であれば、表面傷を有する不良品の粗研削鋼球等として除去することが好ましい。
本願の第1の発明及び第2の発明において、粗研削鋼球等の表面の静電容量変化値の測定、及び、粗研削鋼球等の表面自体の梨地粗さ値に対応する静電容量変化値(A)及び表面傷に対応する静電容量変化値(B)の算出は、次のように行うことができる。
半円状静電容量センサは、表面傷によるパルス状出力電圧(傷パルス電圧)と共に、半円状静電容量センサの検出面と、微小凹凸(梨地による凹凸)を有する粗研削鋼球等の表面との間における静電容量変化を連続的電圧変化(以後、梨地信号電圧という)として出力し、表面傷によるパルス状出力電圧がこの梨地信号電圧を超える大きさのとき、その表面傷の存在が判明し粗研削鋼球等の表面傷として認知される。この梨地信号電圧は、検出限界を挙げるために排除に努めるノイズである。
しかし、本願の第1の発明及び第2の発明では、半円状静電容量センサの半円状検出面と測定対象の粗研削鋼球等の表面との間の距離の変化と半円状静電容量センサ自体の感度変化の影響を解決するため、静電容量センサの半円状検出面と対向する粗研削鋼球等の表面の微小凹凸(梨地の凹凸)の一様性を確認した後、この梨地信号電圧の平均値を算出して、梨地粗さ値に対応する静電容量変化値(A)として、前記の静電容量変化値の比(B/A)の算出に活用することができる。
即ち、センサの出力信号電圧を入力とする信号処理回路において、梨地信号電圧を取り出し、傷パルス電圧と比較・判定する、いわば、梨地信号電圧によって表面傷の大きさを正規化する方法を用いる。
前述の比較・判定をするには、幾つかの方法が考えられるが、本願の第3の発明では、表面傷に対応するパルス電圧を分子電圧に梨地電圧を分母電圧として割算手段に入力し、その傷パルス出力電圧を予め設定された閾値電圧で比較し、粗研削鋼球等を選別する方法をとった。
これまでの静電容量型変位センサによる粗研削鋼球等の表面傷の検出方法(又は選別方法)では、例えば、Measurement,17 (1) (1996) pp.51−57. A. Kakimoto, 「Detection of surface defects on steel ball bearings in production process using a capacitive sensor」においては、半円状静電容量センサを内設した半球型スタビライザを有する定位自転搬送装置を用いて、測定対象の粗研削鋼球等の表面傷の大きさ(深さおよび広さ)に対応した電圧(パルスの高さと幅)を出力し、これと予め設定しておいた閾値電圧を比較して、その大小により良否を判定・選別していた。
前述のように、公知の検出方法における半球型スタビライザでは、研削油または研磨油の乱流が生じて、前記の半円状静電容量センサの検出面と測定対象の粗研削鋼球等の表面との間の距離の変化、センサ自体の感度変化に伴って出力電圧は変化し、一定の閾値での判定では良否の判定結果が変わってしまうということが、これが最大の問題点であった。
実施例では、図1及び図2に示すものと同様の構成の定位自転搬送装置であって、円筒スタビライザCと共に、粗研削鋼球等の表面傷を検出する半円状静電容量センサSが取り付けられており、研削油Oが満たされた容器Tに設置された粗研削鋼球等の表面傷の検出装置を用いて行われた。
粗研削鋼球Bは、上側の磁界発生ユニット群MU上の非磁性材料板GUと、下側の磁界発生ユニット群ML上の非磁性材料板GLとの間に設置された筒状スタビライザC内で回転するように、下側の磁界発生ユニット群MLと上側の磁界発生ユニット群MUの間隔、非磁性材料板GL ,GU の厚みを調整した。
図2に示す定位自転搬送装置を備えた検出装置を使用して、上記のようにして、ボールベアリングに使用される直径4 mmの鋼球を研削加工する工程から粗研削鋼球を取り出して、粗研削鋼球の表面傷の検出を行った。
生産工程中で排除したい粗研削鋼球不良品は、表面傷(径200μm、深さ50μm)以上の大きさとした。
図7は、実施例1における良品と不良品の表面傷の検出結果を示すものであり、パルス状波形が表面傷に対応する出力電圧である。
この結果から分かるように、図2に示す検出装置は、粗研削鋼球の不良品を選別するためのデータを検出できた。
生産工程中で排除したい粗研削鋼球不良品は、表面傷(径200μm、深さ50μm)以上の大きさとした。
図7は、実施例1における良品と不良品の表面傷の検出結果を示すものであり、パルス状波形が表面傷に対応する出力電圧である。
この結果から分かるように、図2に示す検出装置は、粗研削鋼球の不良品を選別するためのデータを検出できた。
なお、実施例1において、表面傷付粗研削鋼球等の選別を行う場合には、鋼球直径4mmである鋼球を使用し、厚さ60μmの半円状静電容量センサと鋼球表面間距離(ギャップ)が100μmであって、鋼球の研磨工程での良否判別の傷の閾値を直径200μm、深さ50μmとして行われる。
以上、説明したように、本願の第1の発明の方法によれば、生産現場において比較的容易に粗研磨加工された粗研削鋼球等の表面傷の検出を行うことができる。
そして、本願の第3の発明の方法によれば、ある大きさの表面傷を閾値として粗研削鋼球等の良否による選別を自動的に行うことができる。
そして、本願の第3の発明の方法によれば、ある大きさの表面傷を閾値として粗研削鋼球等の良否による選別を自動的に行うことができる。
本発明にかかる粗研削鋼球等の表面傷の検出方法等は、例えば、ボールベアリングに使用するための、研削又は研磨工程で得られた粗研削鋼球等を、研削油と共に、特別な定位自転搬送装置へ送り定位自転させ、粗研削鋼球等の表面傷を非接触で検出する粗研削鋼球等の表面傷の検出方法等に適用できる。
1・・・磁界発生ユニット
2,2a,2b・・・磁界発生ユニット群
3−1〜3−4,4−1〜4−4,M・・・磁極片
B・・・粗研削鋼球
C・・・筒状スタビライザ
DL ,DU ・・・磁性体ヨーク
E・・・電磁石
GL ,GU ・・・非磁性材料板
ML, MU, Ms・・・回転磁界発生ユニット群
MU11 〜MU22 ,ML11 〜ML22 ・・・磁界発生ユニット
S・・・半円状静電容量センサ
P・・・回転磁界中心
O・・・研削油
T・・・容器
2,2a,2b・・・磁界発生ユニット群
3−1〜3−4,4−1〜4−4,M・・・磁極片
B・・・粗研削鋼球
C・・・筒状スタビライザ
DL ,DU ・・・磁性体ヨーク
E・・・電磁石
GL ,GU ・・・非磁性材料板
ML, MU, Ms・・・回転磁界発生ユニット群
MU11 〜MU22 ,ML11 〜ML22 ・・・磁界発生ユニット
S・・・半円状静電容量センサ
P・・・回転磁界中心
O・・・研削油
T・・・容器
Claims (6)
- 半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサ(以下、「半円状静電容量センサ」という。)が内設されていて、円柱状にくり貫かれている筒状内面を有するスタビライザ(以下、「筒状スタビライザ」という。)が一対の回転磁界発生ユニット群の間に設置された磁性鋼球の定位自転搬送装置を用いて、研削油または研磨油と共に研削または研磨加工された粗研削または粗研磨磁性鋼球(以下、「粗研削鋼球等」という。)を前記の筒状スタビライザ内において自転搬送させて、静電容量センサの設置箇所に送り、筒状スタビライザにおける半円状静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させ、そして、半円状静電容量センサの半円状検出面と該静電容量センサに対面する粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定することを特徴とする粗研削鋼球等の表面傷の検出方法。
- 磁性鋼球の定位自転搬送装置を用いて、半円状静電容量センサの半円状検出面と該静電容量センサに対面する粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定した後、次いで、粗研削鋼球等の表面(研削鋼球等の梨地粗さ面)に対応する静電容量変位値(A)と該粗研削鋼球の表面傷に対応する静電容量変化値(B)との比(B/A)を算出して、その比が予め定めた一定値より大きい表面傷を検出する請求項第1項に記載の粗研削鋼球等の表面傷の検出方法。
- 筒状スタビライザ、その筒状スタビライザに内設された、半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサ(以下、「半円状静電容量センサ」という。)、研削油または研磨油と共に前記のスタビライザ内において粗研削鋼球等を自転搬送させる一対の回転磁界発生ユニット群からなる自転搬送手段を有する粗研削鋼球等の定位自転搬送装置、その定位自転搬送装置には粗研削鋼球等が筒状スタビライザにおける半円状静電容量センサの内設箇所において、半円状静電容量センサの検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させて、半円状静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定する測定手段、その測定手段で測定された静電容量データを次の演算手段へ送るための接続手段を有することを特徴とする粗研削鋼球等の表面傷の検出装置。
- 演算手段が、静電容量データから取り出された前記の粗研削鋼球等の表面に対応する静電容量変化値(A)と表面傷に対応する静電容量変化値(B)との比(B/A)を算出するものである請求項第3項記載の粗研削鋼球等の表面傷の検出装置。
- 半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサ(以下、「半円状静電容量センサ」という。)が内設されていて、円柱状にくり貫かれている筒状内面を有するスタビライザ(以下、「筒状スタビライザ」という。)が一対の回転磁界発生ユニット群の間に設置された磁性鋼球の定位自転搬送装置を用いて、研削油または研磨油と共に研削または研磨加工された粗研削または粗研磨磁性鋼球(以下、「粗研削鋼球等」という。)を前記の筒状スタビライザ内において自転搬送させて、静電容量センサの設置箇所に送り、筒状スタビライザにおける半円状静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させ、そして、半円状静電容量センサの半円状検出面と該静電容量センサに対面する粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定して、予め定めた一定値より大きい静電容量変化を示す表面傷を検出し、その表面傷の検出された粗研削鋼球等を分離し除去することを特徴とする表面傷付粗研削鋼球等の選別方法。
- 筒状スタビライザ、その筒状スタビライザに内設された、半円状乃至円環状検出面を有する静電容量型変位センサ(以下、「半円状静電容量センサ」という。)、研削油または研磨油と共に前記のスタビライザ内において粗研削鋼球等を自転搬送させる一対の回転磁界発生ユニット群からなる自転搬送手段を有する粗研削鋼球等の定位自転搬送装置、その定位自転搬送装置には粗研削鋼球等が筒状スタビライザにおける半円状静電容量センサの内設箇所において、半円状静電容量センサの検出面と粗研削鋼球等の表面とを微小間隔で対面させて、半円状静電容量センサの半円状検出面と粗研削鋼球等の表面との間の静電容量変化を非接触で測定する測定手段、その測定手段で測定された静電容量データを次の演算手段へ送るための接続手段、及び、その表面傷の検出された粗研削鋼球等を分離し除去する選別手段を有することを特徴とする表面傷付粗研削鋼球等の選別装置。
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Citations (5)
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2006
- 2006-03-16 JP JP2006073350A patent/JP2007248310A/ja active Pending
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