JP2007242206A - 光記録媒体の記録方法および光記録装置 - Google Patents

光記録媒体の記録方法および光記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の記録層を備える光記録媒体の光入射方向からみて奥側の記録層の記録品質を向上する。
【解決手段】レーザーの照射方向に積層された複数の記録層3,4を有し、記録層3側から照射したレーザーの強度の変化により照射部分の記録膜6,9の光学的特性を変化させて情報を記録する光記録媒体1の記録方法において、各記録層3,4を記録する毎に光学的特性に関する記録条件であるレーザーの反射率の変化の情報や、温度によるレーザーの波長の変化の情報を収集し、得られた記録条件に関する情報を、残りの記録層3,4を記録する際の記録条件に反映させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層構造の記録層を備えた光記録媒体の記録方法およびその記録方法を用いた光記録装置に関する。
従来、記録型DVDとして、追記型DVDであるDVD+Rや、書換え型DVDであるDVD+RWなどがあり、これらのDVDは片面1層の再生専用DVDと高い再生互換性を持つ記録型DVDである。このような記録型ディスクは、年々高速化、大容量化の傾向にある。これら記録型DVDの記録容量を更に大容量化するための1つの手段として、1枚の媒体に記録層を複数、例えば2層(ダブルレイヤ)設けることが行われている。この場合、2つの記録層を片面から記録・再生ができるようにすることが利便性の上で望まれている。
この積層された複数の記録層を有する光記録媒体においては、光入射面に対して厚さ方向奥側に配されている記録層への記録再生光は手前側の記録層を経てなされている。そのため、記録光の強度の変化により記録層の光学的特性を変化させる光記録媒体においては、手前側の記録層と奥側の記録層とでは、記録光の波形条件、強度条件が異なることになる。また、複数の記録層へ順次記録を行う場合、記録情報の記録中に発生した熱などにより記録光の波形条件、強度条件は記録開始時から変動していく。そのため積層された複数の記録層を有する光記録媒体においては、単層の記録層を持つ光記録媒体とは異なる波形条件、強度条件が必要になる。
一般的には、記録層が一層である光記録媒体、例えばCD−R、DVD±RやCD−RW、DVD±RWを、全面に渡って光記録装置で記録すると、記録開始時と記録終了時との間に、光記録装置は温度差にして5℃から15℃の温度が上昇することが知られている。また、光記録装置に用いられるLD波長の温度依存性は+0.2〜0.5nm/℃程度である。以上のことを考慮すると光記録媒体の記録層を一層記録した直後では、記録前の波長に比べ、+1〜7.5nm程度変化すると推定できる。また、記録波長が長くなると、光記録の感度の悪化がおこる。つまり、記録パワー、記録ストラテジは変化させず、波長が長いものと短いものとで記録層に形成される記録マーク長を比べると、波長が長いものは波長が短いものに比べて記録マークは小さく形成されることになる。
また、光記録媒体の記録特性は、基板の板厚、記録層・反射層などの膜厚や、複屈折、加えて複数の記録層を有する光記録媒体では接着層厚に依存しており、生産条件により、媒体の記録特性内外差が生じてしまう。特に、光入射面に対して奥側に配されている記録層への記録再生光は手前の記録層を経ているため、奥側に配されている記録層の記録特性は悪化する傾向にある。そこで、従来は、奥側の記録条件の悪い記録層も手前側の層と同等な記録条件で記録するため、特許文献1に記載の「光記録媒体及び情報記録方法」が提案されている。これは、各記録層毎に異なる記録条件に関する情報を、予め、各記録層毎にプリフォーマットしておき、記録時に、それを各記録層毎に認識することにより、その記録層に最適な条件で記録するようにしたものである。
特開2004−311027号公報
しかしながら、上述した特許文献1の従来技術においては、複数の記録層へ順次記録を行う場合、記録情報の記録中に発生した熱などにより発生する記録光の波形条件の変動や強度条件の変動は考慮されていない。そのため、奥側の記録層の記録特性は、半径方向での均一性が低下する傾向にあった。このように、複数の記録層を有する光記録媒体の光入射面に対して奥側に配置されている記録層の記録特性は、記録中に発生した熱などによる記録光の波形条件、強度条件の変動や、記録特性面内ばらつきに起因して、必ずしも最適な記録条件で全記録面を記録できない問題があった。そこで、本発明は、複数の記録層を備える光記録媒体の光入射方向からみて奥側の記録層の記録品質を向上させることが可能な光記録媒体の記録方法およびその記録方法を用いた光記録装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明の光記録媒体の記録方法は、レーザーの照射方向に積層された複数の記録層を有し、該記録層の一面側から照射したレーザーの強度の変化により前記記録層の照射部分の光学的特性を変化させて情報を記録する光記録媒体の記録方法において、各記録層を記録する毎に光学的特性に関する記録条件を収集し、得られた記録条件に関する情報を、残りの未記録層を記録する際の記録条件に反映させることを特徴とする。
請求項2の発明の光記録媒体の記録方法は、請求項1の光記録媒体の記録方法において、各記録層を記録する順番を、レーザーの照射方向の手前側の記録層から奥側の記録層へとしたことを特徴とする。
請求項3の発明の光記録媒体の記録方法は、請求項1または2の光記録媒体の記録方法において、前記光学的特性に関する記録条件として、レーザーの反射率の変化または/および温度によるレーザーの波長の変化としたことを特徴とする。
請求項4の発明の光記録装置は、レーザー光源と、複数の記録層を有する光記録媒体を保持する保持手段と、前記レーザー光源と前記保持手段との間に設けられて前記光記録媒体上のレーザー照射位置を順次移動する走査手段とを備えた光記録装置において、前記レーザー光源からのレーザーが照射された光記録媒体の各記録層の照射部分の光学的特性に関する記録条件の情報を収集する記録条件情報収集手段と、該記録条件情報収集手段により収集された記録条件情報を前記レーザー光源からのレーザー照射に反映させる記録条件情報反映手段とを備えたことを特徴とする。
以上述べたように請求項1の発明の光記録媒体記録方法によれば、レーザーの照射方向に積層された複数の記録層を有し、該記録層の一面側から照射したレーザーの強度の変化により前記記録層の照射部分の光学的特性を変化させて情報を記録する光記録媒体の記録方法において、各記録層を記録する毎に光学的特性に関する記録条件を収集し、得られた記録条件に関する情報を、残りの未記録層を記録する際の記録条件に反映させることにより、残りの未記録層を記録する際の記録条件を向上させることが可能となる。
請求項2の発明の光記録媒体記録方法によれば、各記録層を記録する順番を、レーザーの照射方向の手前側の記録層から奥側の記録層へとしたことで、従来低下していた奥側の記録層の記録特性を向上させることが可能となる。
請求項3の発明の光記録媒体記録方法によれば、光学的特性に関する記録条件として、レーザーの反射率の変化または/および温度によるレーザーの波長の変化としたことで、従来低下していた奥側の記録層の記録特性を向上させることが可能となる。
請求項4の発明の光記録装置によれば、レーザー光源と、複数の記録層を有する光記録媒体を保持する保持手段と、前記レーザー光源と前記保持手段との間に設けられて前記光記録媒体上のレーザー照射位置を順次移動する走査手段とを備えた光記録装置において、前記レーザー光源からのレーザーが照射された光記録媒体の各記録層の照射部分の光学的特性に関する記録条件の情報を収集する記録条件情報収集手段と、該記録条件情報収集手段により収集された記録条件情報を前記レーザー光源からのレーザー照射に反映させる記録条件情報反映手段とを備えたことで、後で記録される記録層の記録特性を向上させることが可能となる。
以下、図に基づいて本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、記録再生光の入射方向に対して複数の記録層が積層された多層構造の光記録媒体を適用対象とする。図1は、本実施形態で用いる光記録媒体1の断面構造図であり、例えば、記録再生光が一つの記録面側からのみ入射する片面2層型の例であって、透明基板2、第1記録層3、第2記録層4、透明基板5を順次積層させてなる。第1記録層3は、透明基板2上に形成された記録膜6と反射膜7との積層構造からなり、第2記録層4は透明基板5上に形成された反射膜8と記録膜9との積層構造よりなり、これらを接着膜10で一体化してなる。さらに、反射膜7,8上には、記録光案内用のトラックとなる案内溝(又は、誘導ピット=プリピット)51,52が形成されている。
次に、各層の詳細について以下に述べる。まず、記録膜6,9には記録光の入射による熱的及び又は光学的な影響により物理的形状又は光学的性質が変化する材料であるものが望ましい。例えば、DVD+R規格に準ずる追記型用片側2層の光記録媒体1の場合であれば、有機色素材料の場合、アゾ系色素、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni,Cr等の金属錯塩系色素、ナフトキノン系、アントラキノン系色素インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系、ジインモニウム系色素及びニトロゾ化合物、ホルマザン金属キレートを挙げることができる。中でも、特に耐光性に優れるアゾ系色素、スクワリリウム系色素、ホルマザン金属キレートが望ましい。
さらに必要に応じ、他の第3成分、例えばバインダー、安定剤等を含有させることができる。形成方法は有機色素を溶媒に展開しスピンコートにより塗布する方法、真空中でスパッタリングにより成膜させる方法がある。記録膜6,9の膜厚は通常300Åから5000Å、好ましくは700Åから2000Åとするのが望ましい。スピンコート法を用いた場合、残留溶媒を除去するために高温でアニールを行う方が望ましい。アニールする温度は通常80℃から110℃が好適である。さらに、100℃近辺がより好適である。アニール時間は15分から30分が好適である。
上記の有機材料の他、原子配列を変化し情報の記録ができるDVD+RW規格に準ずる書換え型用片側2層の光記録媒体1の場合であれば、相変化材料も使用可能である。この場合、記録膜6,9とは、相変化材料の膜及び相変化材料の熱を保持するための断熱保護膜を含めるものとする。具体的にはA−B−C−Ge−Teで代表される合金である。ここでAは、Cu、Ag、Au、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Hf、Ta、W、Ir、Pt、Hg、B、C、N、P、O、S、Se、ランタニド元素、アクチニド元素、アルカリ土類金属元素、不活性ガス元素、などのうち少なくとも1つの元素を表す。Bは、Tl、Iなどハロゲン元素、及びNaなどのアルカリ金属元素のうち少なくとも1つの元素を表す。
Cは、Sb、SN、As、Pb、Bi、Zn、Cd、Si、Al、Ga及びInのうち少なくとも1つの元素を表す。また、光磁気材料に使用される金属材料、例えば上記金属元素のTb、Fe、Coなども記録膜6,9として使用可能である。保護膜は、同一或いは個別の材料により構成される。各々の材料として、SiO、SiO2、ZnO、SNO2、Al23、TiO2、In23、MgO、ZrO2などの酸化物、Si34、AlN、TiN、BN、ZrNなどの窒化物、ZnS、In23、TaS4などの硫化物、SiC、TaC、B4C、WC、TiC、ZrCなどの炭化物又はダイヤモンド状炭素、或いはこれらの2種以上の混合物が用いられる。また、成形方法としては、スパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着法、プラズマCVD法など後用いられる。
反射膜7,8は、例えば、スパッタ法により形成された銀膜が用いられる。この他に反射膜7,8の材料としては、アルミニウム、銀、銅などの金属材料又はこれらを主成分とする合金材料を使用することができる。特に金を主体とする金属又は合金を用いることが好適である。銀を主体とするときは、銀の含有率が80〜100原子%、特に90〜100%であることが好ましい。また、これらの反射膜7,8の材料のうちでは、安価でありかつコンパクトディスクにおいて使用されて実績が有ることから、アルミニウムを使用することもできる。
金属膜材料として金属材料又は合金材料を用いる場合には、スパッタリングや真空蒸着などの真空成膜方法によって、反射膜7,8を形成することができる。この場合、真空槽内の真空度を変えて(例えば、10−5torr程度)スパッタリングを行い、密度又は結晶化の状態の違う膜を形成して金属反射膜の反射率を高くする技術を適用することもできる。本実施の形態のように、記録再生光の入射方向に対して少なくとも奥に1層以上記録層を有する反射膜7,8では反射光を通すため半透明の反射膜を形成する必要がある。そのための反射膜7,8の厚さとしては300Å以上1000Å以下が好適である。
記録膜6,9を形成する土台となる透明基板2,5としては、記録再生光の波長に対して透明である材質が望ましい。例えば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂などのプラスチック又はガラスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に成形の容易さ、材質の安価さ、軽量さなどからポリカーボネートやアクリル樹脂が望ましい。1つの対になる記録膜6,反射膜7、記録膜9,反射膜8は記録再生光の入射方向に対して記録膜6,9が手前にならなければいけない。そのため、透明基板2,5に対する記録膜6,9と反射膜7,8の積層順は、入射光が透明基板を経て記録層に達する場合は透明基板2、記録膜6、反射膜7の順に積層させ、入射光が該透明基板を経ずに記録層に達する場合は透明基板5、反射膜8、記録膜9の順に積層させることが望ましい。
反射膜7,8上に記録光案内用のトラックとなる案内溝(又は、誘導ピット=プリピット)51,52を形成する方法として、透明基板2,5上に案内溝(又は、誘導ピット)51,52を形成し、その上に反射膜7,8を形成する方法が製造の簡便さ、価格から好適である。案内溝(又は、誘導ピット)51,52は案内溝(又は、誘導ピット)51,52の領域とその他の領域との記録再生光の経路差による干渉を用いて判別を行う場合、深さは透明基板2,5の屈折率をn、記録光の波長をλとしたときに、λ/8nの深さが最適である。
記録光誘導用の案内溝(又は、誘導ピット)51,52は、記録光が光記録媒体1上の記録領域に正確に走査するために誘導するとともに、記録光が光記録媒体1上を規定の線速にて走査するための同期信号を有することが一般的である。このとき、同期信号を発生させるため案内溝51,52を一定周期にて蛇行(ウォブル)させる方法が一般的である。ここに、本実施形態のように、記録条件などの情報を記録光の案内溝(又は、誘導ピット)51,52上に記録させるためには案内溝(又は、誘導ピット)51,52から発生する同期信号に周期変調、振幅変調、位相変調などを行うことが好ましい。光記録媒体1の場合、当該光記録媒体1の状態により反射光の強度変動が非常に大きいため、振幅変調よりも周期変調、位相変調が好適である。さらに、DVD+R/RW型のディスクのように、同期信号が100kHzと高周期の場合は位相変調が好適である。
記録膜6,9の積層構造の作製方法としては、透明基板2,5上に記録膜6,9と反射膜7,8を積層させ、透明基板2,5ごと接着させる方法が好適である。その際の接着膜10として、粘着シート、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤、カチオン系紫外線硬化型接着剤が好適である。さらに、平滑性、均一性から粘着シートがとくに望ましい。
このような条件で作製された記録層3,4を複数有する多層構造の光記録媒体1において、各々の記録層3,4では、入射される記録光の光学的条件、熱的条件等の環境条件が異なるため、同一の記録条件で高品質な記録は行えない。この場合の「光学的条件」とは、記録光の入射面からみて奥側に配設されている記録層(第2記録層4)では手前に配設されている記録層(第1記録層3)を経ることによる強度変化、複数の透明基板2を経ることによる光路長の差と透明基板2の複屈折の影響による位相変動等である。また、「熱的条件」とは記録膜6,9近傍の反射膜7,8、透明基板2,5、接着膜10などの順列や厚さの差から起因される記録層3,4への蓄熱、放熱条件である。
これらの環境条件の差を考慮した各記録層3,4に最適な記録条件を選択することで複数の記録層3,4への高品質な記録が行える。このときの記録条件は、記録光の強度、波長、位相、波面、発光波形などがあるが、単一の発光素子で簡便に調整できる強度条件と発光波形条件とを用いるのが最適である。記録条件の内容としては、記録光の強度や波形を数値化したもの、或いは、光記録媒体1に対する試し書きや、光記録媒体1の反射率変動などから間接的に記録条件を導出するための設定条件である。記録条件を導出する方法としては、記録光の強度条件を導出方法として、CD−R、DVD±Rで用いられるβ法、CD−RW、DVD±RWで用いられるγ法が知られている。この場合、ターゲットとなるβやγ、さらに条件導出に用いられるおおよその記録強度などが記録条件に含まれる。また、反射率の変動から記録膜厚さや透明基板の透過率などを推測し、それに適した記録条件を導出する方法も可能である。これらの記録条件を導出する方法を用いることにより、光記録媒体1の個体差に対応することができ、さらに記録条件としてトラックとしての案内溝(又は誘導ピット)51,52上に記録する情報量が少なくすることができる。
さらに、複数の記録層3,4を持つ光記録媒体1の場合、各記録層3,4を続けて記録した場合と、全ての記録層3,4を連続した場合とでは、記録装置内の発熱の蓄積量が変わるため温度等の環境条件が大きく異なる。特に、半導体レーザーを光源とした場合、温度による波長変動が顕著である。そのため、光記録媒体1上の記録条件に温度や波長による記録条件の変動を設ける方法が望ましい。これにより、光記録媒体1のどの位置から記録を開始しても好適な記録が可能となる。
大容量の情報を記録する装置として、光ディスクが使用されているが、光ディスクは通常、光ディスクドライブ(記録再生装置)によって記録再生される。ここで、光ディスクとドライブ構成について、概略を説明する。DVD−RAM・WO、DVD−R、DVD+RとDVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWの各ディスクは、書き込みが可能な(記録可能な)DVD(Digital Versatile Disc)である。前者のDVD−RAM・WO、DVD−R、DVD+Rは、1回だけ書き込みが可能なDVDである(なお、DVD Write Onceともいわれている)。また、後者のDVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWは、複数回の書き込みが可能なDVDである。これらのDVD+RやDVD+RW等のディスク、すなわち、光ディスクは、次の図2のようなドライブによって情報の記録再生が行われる。
図2は、光ディスクドライブについて、その要部構成の一例を示す機能ブロック図である。図において、符号11は光ディスク、12はスピンドルモータ、13は光ピックアップ、14はモータドライバ、15はリードアンプ、16はサーボ手段、17はDVDデコーダ、18はADIPデコーダ、19はレーザーコントローラ、20はDVDエンコーダ、21はDVD−ROMエンコーダ、22はバッファRAM、23はバッファマネージャ、24はDVD−ROMデコーダ、25はATAPI/SCSIインターフェース、26はD/Aコンバータ、27はROM、28はCPU、29はRAM、30はシステムコントローラ、31は温度測定装置を示し、LBはレーザー光、Audioはオーディオ出力信号を示す。
この図2において、矢印はデータが主に流れる方向を示しており、また、図を簡略化するために、図2の各ブロックを制御するCPU28には、太線のみを付けて各ブロックとの接続を省略している。ROM27には、CPU28にて解読可能なコードで記述された制御プログラムが格納されている。なお、光ディスクドライブの電源がオン状態になると、前記プログラムは図示しないメインメモリにロードされ、前記CPU28はそのプログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM29に保存する。
光ディスクドライブの構成と動作は、次のとおりである。光ディスク11は、スピンドルモータ12によって回転駆動される。このスピンドルモータ12は、モータドライバ14とサーボ手段16により、線速度または角速度が一定になるように制御される。この線速度又は角速度は、階段的に変更することが可能である。温度測定装置31は光記録装置内の温度を常に監視し、その情報をシステムコントローラ30に送っている。システムコントローラ30は受け取った温度情報から、LBの波長を計算するプログラムが格納されており、適宜レーザーコントローラ19に適切なライトパワーになるよう信号を送ることができる。
光ピックアップ13は、図示されない半導体レーザー、光学系、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、受光素子およびポジションセンサを内蔵しており、レーザー光LBを光ディスク11に照射する。また、この光ピックアップ13は、シークモータによってスレッジ方向への移動が可能である。これらのフォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、シークモータは、受光素子とポジションセンサから得られる信号に基づいて、モータドライバ14とサーボ手段16により、レーザー光LBのスポットが光ディスク11上の目的の場所に位置するように制御される。
そして、リード時には、光ピックアップ13によって得られた再生信号が、リードアンプ15で増幅されて2値化された後、DVDデコーダ17に入力される。入力された2値化データは、このDVDデコーダ17において、8/16復調される。なお、記録データは、8ビットずつまとめられて変調(8/16変調)されており、この変調では、8ビットを16ビットに変換している。この場合に、結合ビットは、それまでの「1」と「0」の数が平均的に等しくなるように付けられる。これを「DC成分の抑制」といい、DCカットされた再生信号のスライスレベル変動が抑圧される。
復調されたデータは、デインターリーブとエラー訂正の処理が行われる。その後、このデータは、DVD−ROMデコーダ24へ入力され、データの信頼性を高めるために、さらに、エラー訂正の処理が行われる。このように2回のエラー訂正の処理が行われたデータは、バッファマネージャ23によって一旦バッファRAM22に蓄えられ、セクタデータとして揃った状態で、ATAPI/SCSIインターフェース25を介して、図示しないホストコンピュータへ一気に転送される。なお、音楽データの場合には、DVDデコーダ17から出力されたデータが、D/Aコンバータ26へ入力され、アナログのオーディオ出力信号Audioとして取り出される。
また、ライト時には、ATAPI/SCSIインターフェース25を通して、ホストコンピュータから送られてきたデータは、バッファマネージャ23によって一旦バッファRAM22に蓄えられる。その後ライト動作が開始されるが、この場合には、その前にレーザースポットを書き込み開始地点に位置させる必要がある。この地点は、DVD+RW/+Rでは、予め光ディスク11上にトラックの蛇行により刻まれているウォブル信号によって求められる。なお、上記地点はDVD−RW/−Rではウォブル信号の代わりにランドプリピット、DVD−RAM/RAM・WOではプリピットによって求められる。
図3は図2に示す光ディスクドライブを使用した情報処理装置の概略図である。情報処理装置は、光ディスクドライブ41を制御するために、主制御装置42、インターフェース43、記録装置44、入力装置45、及び表示装置46などを備えている。主制御装置42は、CPU(中央処理装置、マイクロコンピュータ)、メインメモリ(何れも図示せず)などを含んで構成され、ホストコンピュータの全体を制御する。インターフェース43は、光ディスクドライブ41との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI及びSCSI等の標準インターフェースに準拠している。
インターフェース43は前述した光ディスクドライブ41のインターフェース25と接続されている。なお、各インターフェース間の接続形態は、通信ケーブル(例えばSCSIケーブル)などの通信線を用いたケーブル接続だけでなく、赤外線などを利用したワイヤレス接続であっても良い。記録装置(HDD、ハードディスク)44には、主制御装置42のマイクロコンピュータで解読可能なコードで記述されたプログラムが格納されている。なお、情報処理装置の駆動電源がオン状態になると、上記プログラムは主制御装置42のメインメモリにロードされる。
表示装置46は、例えばCRT、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などの表示部(図示省略)を備え、主制御装置42からの各種情報を表示する。入力装置45は、例えばキーボード、マウス、ポインティングデバイスなどのうち少なくとも1つの入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置42に通知する。なお、入力媒体からの情報はワイヤレス方式で入力されても良い。また、表示装置46と入力装置45とが一体化したものとして、例えばタッチパネル付きCRTなどがある。また、情報処理装置はオペレーティングシステム(OS)を搭載している。そして、情報処理装置を構成する全てのデバイスはOSによって管理されているものとする。
[実施例1]
次に、本発明を実施した実施例1について説明する。DVD+R2.4x DLディスクのL0内周外周を、(株)リコー製 モジュールで線速9.22m/s CLV(DVD+R DL再生速度2.4x)にて同記録パワーで記録した。モジュールの記録条件としては、ピックアップの発振波長は室温(25℃)で659nm、ビーム径0.9μmの半導体レーザーを用い、トラッキングしながらコード情報を入れたランダムデータを記録した。その記録情報を、波長650nm、NA:0.6の条件で線速3.84m/s2(DVD+R DL再生速度1x)で内周外周の反射率を再生評価した。再生評価装置としては、パルステック社のDDU1000を使用した。ここで、再生評価装置として使用された機器が、請求項4の発明の記録条件情報収集手段に相当する。その評価結果を表1に示す。
Figure 2007242206
表1からこのディスクのL1に届く光は内周に比べて外周は強度が強いことが予測できる。次に、このディスクのL1外周のOPCを行い、最適記録パワーが20mwとなった。L0の記録結果から内周は外周よりも記録光の強度が弱いと予測されたので内周は21.5mwで記録し、外周は20mwで記録した。ここで、記録光の強度を内周と外周とで異なるように調整するのに使用された機器が、請求項4の発明の記録条件情報反映手段に相当する。その記録部のPIエラーを再生評価した。L1の記録はL0と同様、(株)リコー製 モジュールで線速9.22m/sCLV(DVD+R DL再生速度2.4x)で行い、再生評価についてもL0と同様パルステック社のDDU1000で行った。その結果を表2に示す。
Figure 2007242206
[比較例1]
次に、実施例1に対する比較例1について説明する。DVD+R 2.4x DLディスクのL0を実施例1と同条件で記録し、同条件でL0の反射率を再生評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2007242206
次に、このディスクのL1外周のOPCを行い、最適パワーが20mwとなった。L0の記録結果から内周は外周よりも記録光の強度が弱いと予測されたが内周外周ともに20mwで記録した。この点以外は実施例1と同様に記録/再生評価した。その結果を表4に示す。
Figure 2007242206
[実施例2]
次に、本発明を実施した実施例2について説明する。DVD+R 2.4x DLディスクのL0を全面にわたって、(株)リコー製 モジュールで線速9.22m/s CLV(DVD+R DL再生速度2.4x)にて同記録パワーで記録した。モジュールの記録条件としては、ピックアップの発振波長は室温(25℃)で659nm、ビーム径0.9μmの半導体レーザーを用い、トラッキングしながらコード情報を入れたランダムデータを記録した。全面記録直後の光記録装置の温度と記録光波長を調べたところ35℃、665nmであった。このことからこの光ディスクの記録層一面を記録すると始めと終わりで記録波長が6nm程度変化することが推測される。ここで、光記録装置の温度と記録光波長を測定した機器が、請求項4の発明の記録条件情報収集手段に相当する。
次に、記録モジュールを温度調節が可能な恒温室庫内に移動し、庫内温度を35℃にしてから十分に時間を経過させた。後にL1の外周部のOPCを行ったところ最適パワーは22mwとなった。ここでL1の記録層を全面記録したが、外周部は記録パワーが22mw、内周部のパワーが24mwとなるように記録した。内周部の記録パワーを高くした理由はL0を記録した結果から一面記録したら記録部の終わりの方では波長が長くなることが予測され、内周部では最適記録パワーに対してパワー不足となることが予測されたからである。ここで、記録光のパワーを内周と外周とで異なるように調整するのに使用された機器が、請求項4の発明の記録条件情報反映手段に相当する。記録終了後、L1の記録情報のPIエラーを再生評価した。L1の記録はL0と同様、(株)リコー製 モジュールで線速9.22m/s CLV(DVD+R DL再生速度2.4x)で行い、再生評価についてもL0と同様パルステック社のDDU1000で行った。その結果を表5に示す。
Figure 2007242206
[比較例2]
次に、実施例2に対する比較例2について説明する。DVD+R 2.4x DLディスクのL0を全面にわたって、(株)リコー製 モジュールで線速9.22m/s CLV(DVD+R DL再生速度2.4x)にて同記録パワーで記録した。モジュールの記録条件としては、ピックアップの発振波長は室温(25℃)で659nm、ビーム径0.9μmの半導体レーザーを用い、トラッキングしながらコード情報を入れたランダムデータを記録した。全面記録直後の光記録装置の温度と記録光波長を調べたところ34℃、664nmであった。このことからこの光ディスクの記録層一面を記録すると始めと終わりで記録波長が5nm程度変化することが推測される。
次に、記録モジュールを温度調節が可能な恒温室庫内に移動し、庫内温度を35℃にしてから十分に時間を経過させた。後にL1の外周部のOPCを行ったところ最適パワーは22mwとなった。ここでL1の記録層を全面にわたった記録パワーが22mwで記録した。記録終了後、L1の記録情報のPIエラーを再生評価した。L1の記録はL0と同様、(株)リコー製 モジュールで線速9.22m/s CLV(DVD+R DL再生速度2.4x)で行い、再生評価についてもL0と同様パルステック社のDDU1000で行った。その結果を表6に示す。
Figure 2007242206
本発明の実施形態で用いられた光記録媒体の断面構造図である。 本発明の実施形態で用いた光ディスクドライブの要部構成の一例を示す機能ブロック図である。 図2の光ディスクドライブを用いた情報処理装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 光記録媒体
2 透明基板
3 第1記録層
4 第2記録層
5 透明基板
6 記録膜
7,8 反射膜
9 記録膜
10 接着膜
11 光ディスク
12 スピンドルモータ
13 光ピックアップ
14 モータドライバ
15 リードアンプ
16 サーボ手段
17 DVDデコーダ
18 ADIPデコーダ
19 レーザーコントローラ
20 DVDエンコーダ
21 DVD−ROMエンコーダ
22 バッファRAM
23 バッファマネージャ
24 DVD−ROMデコーダ
25 ATAPI/SCSIインターフェース
26 D/Aコンバータ
27 ROM
28 CPU
29 RAM
30 システムコントローラ
31 温度測定装置
51,52 案内溝(又は、誘導ピット=プリピット)
Audio オーディオ出力信号
LB レーザー光

Claims (4)

  1. レーザーの照射方向に積層された複数の記録層を有し、該記録層の一面側から照射したレーザーの強度の変化により前記記録層の照射部分の光学的特性を変化させて情報を記録する光記録媒体の記録方法において、
    各記録層を記録する毎に光学的特性に関する記録条件を収集し、得られた記録条件に関する情報を、残りの未記録層を記録する際の記録条件に反映させることを特徴とする光記録媒体の記録方法。
  2. 請求項1に記載の光記録媒体の記録方法において、
    各記録層を記録する順番を、レーザーの照射方向の手前側の記録層から奥側の記録層へとしたことを特徴とする光記録媒体の記録方法。
  3. 請求項1または2に記載の光記録媒体の記録方法において、
    前記光学的特性に関する記録条件として、レーザーの反射率の変化または/および温度によるレーザーの波長の変化としたことを特徴とする光記録媒体の記録方法。
  4. レーザー光源と、複数の記録層を有する光記録媒体を保持する保持手段と、前記レーザー光源と前記保持手段との間に設けられて前記光記録媒体上のレーザー照射位置を順次移動する走査手段とを備えた光記録装置において、
    前記レーザー光源からのレーザーが照射された光記録媒体の各記録層の照射部分の光学的特性に関する記録条件の情報を収集する記録条件情報収集手段と、
    該記録条件情報収集手段により収集された記録条件情報を前記レーザー光源からのレーザー照射に反映させる記録条件情報反映手段と、
    を備えたことを特徴とする光記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009252295A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Pioneer Electronic Corp 多層記録媒体のデータ記録方法

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