JP2007241057A - 光学シート、並びに光源装置及び表示装置 - Google Patents

光学シート、並びに光源装置及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズシートと、拡散シートとを一体化してなり、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないことにより、正面輝度が4%を超えて上昇することができる光学シート並びに光源装置及び表示装置の提供。
【解決手段】レンズシートと、拡散シートとを一体化した光学シートにおいて、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないことを特徴とする光学シートである。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面ディスプレイ用光源として好適な拡散機能及び集光機能を有する光学シート、並びに該光学シートを用いた光源装置及び表示装置に関する。
平面ディスプレイは軽量であり、かつ厚みが薄い特徴から大型画面化が容易である。それに伴って、広い面積での画質の均一性が求められ、より全面の輝度が高く、画面内でムラがないものが望まれている。そのため、光源輝度を上げる集光機能を持つレンズシートと、ムラの低減を図れる拡散シートとが用いられている(特許文献1〜3参照)。
また最近、本発明者らは、取り扱い性や光学機能をより高めるため、レンズシートと拡散シートとを複合した光学シートについて提案している。しかし、その後の検討により、この提案の光学シートは、その正面輝度上昇率が必ずしも充分なものではなく、更なる改良、開発が望まれているのが現状である。
特開平7−230001号公報 特許第3123006号公報 特開平5−341132号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、レンズシートと、拡散シートとを一体化してなり、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないことによって、正面輝度を効果的に上昇させることができる光学シート、並びに該光学シートを用いた光源装置及び表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> レンズシートと、拡散シートとを一体化した光学シートにおいて、
最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないことを特徴とする光学シートである。
<2> 最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面の反射率が4%以下である前記<1>に記載の光学シートである。
<3> 最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面に反射防止層を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光学シートである。
<4> 光源側から、下拡散シート、第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートをこの順に有してなり、前記第1レンズシート、前記第2レンズシート、及び前記上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面が、光拡散機能を有さないことを特徴とする光学シートである。
<5> 第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面の反射率が4%以下である前記<4>に記載の光学シートである。
<6> 第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面に反射防止層を有する前記<4>から<5>のいずれかに記載の光学シートである。
<7> 光源側から、下拡散シート、第1レンズシート、及び上拡散シートをこの順に有してなり、前記第1レンズシート、及び前記上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面が、光拡散機能を有さないことを特徴とする光学シートである。
<8> 第1レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面の反射率が4%以下である前記<7>に記載の光学シートである。
<9> 第1レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面に反射防止層を有する前記<7>から<8>のいずれかに記載の光学シートである。
<10> 前記<1>から<9>のいずれかに記載の光学シートと、光源ユニットとを有することを特徴とする光源装置である。
<11> 前記<10>に記載の光源装置を用いたことを特徴とする表示装置である。
本発明の光学シートは、レンズシートと、拡散シートとを一体化してなり、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないことによって、正面輝度を4%を超えて効果的に上昇させることができ、特に平面ディスプレイ用として好適なものである。
本発明によると、従来における前記課題を解決でき、レンズシートと、拡散シートとを一体化してなり、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないことにより、正面輝度を4%を超えて効果的に上昇させることができる光学シート、並びに該光学シートを用いた光源装置及び表示装置を提供することができる。
(光学シート)
本発明の光学シートは、レンズシートと、拡散シートとを一体化してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
前記光学シートは、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないものである。
ここで、前記「光拡散機能を有さない」とは、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が、何らかの手段によって光を拡散する機能を有さないことを意味し、具体的には、光源側の面の反射率は4%以下が好ましく、より好ましくは2%以下であることを意味する。
具体的には、(1)最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面に、通常設けられている光拡散機能を有するバック層を設けないことによる手段、(2)最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面に反射防止層を設ける手段、などが挙げられる。
前記(1)の手段においては、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面に光拡散機能を有するバック層を設けない。なお、バック層が光拡散機能を有さない場合(バック層表面の反射率4%以下の場合)には、該バック層を設けても差し支えない。
ここで、前記光拡散機能を有するバック層は、少なくともバインダー樹脂及び粒子を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの少なくともいずれかをモノマーの一成分として含む単独重合体又は共重合体などが好適に挙げられ、ポリメチルメタクリレート樹脂が特に好ましい。
前記粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機微粒子が好ましく、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子などが好適に挙げられる。これらの中でも、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子が特に好ましい。
前記ポリメチルメタクリレート樹脂粒子の含有量が、該バック層の樹脂成分全量に対して0.1〜2質量%であることが好ましい。前記含有量が0.1質量%未満であると、取り扱い性が悪くなり、傷が付きやすくなったり、液晶表示装置に組み込んだ場合、他部材との接着性が悪化することがあり、2質量%を超えると、光学特性が悪化することがある。前記バック層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、0.05〜5μmが好ましく、0.5〜4.5μmがより好ましい。
前記(2)の反射防止層としては、その表面の反射率が4%以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、透明なフッ素系樹脂を主成分として含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなるものが好適である。
前記透明なフッ素系樹脂としては、例えば、アクリル酸含フッ素アルキルエステル重合体やメタクリル酸含フッ素アルキルエステル重合体、商品名「サイトップ」(旭硝子社製)、商品名「テフロンAF」(デュポン社製)などが挙げられる。
前記反射防止層の厚みは、0.05〜0.25μmが好ましい。
前記光学シートの構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記の第1実施形態、又は第2実施形態が好適である。
<第1実施形態>
本発明の光学シートの第1実施形態としては、光源側から、下拡散シート、第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートをこの順に有してなり、前記第1レンズシート、前記第2レンズシート、及び前記上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面が、光拡散機能を有さないものである。
また、第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面の反射率が4%以下である態様、第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面に反射防止層を有する態様が好ましい。
具体的には、図1に示すように、光源側から(下から)順に、下拡散シート12、第1レンズシート14、第2レンズシート16、及び上拡散シート18を接合して一体化したものである。前記第1レンズシート14と前記第2レンズシート16とは直交配置されている。
この図1では、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかのうち、第2レンズシート16における光源側の面に光拡散機能を有するバック層を有さないので、反射率が4%以下となり、光拡散機能を有さないものである。
また、図2は、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかのうち、上拡散シート18における光源側の面に光拡散機能を有するバック層を有さないので、反射率が4%以下となり、光拡散機能を有さないものである。
また、図3は、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかのうち、上拡散シート18における光源側の面に反射防止層18cを設けているので、光拡散機能を有さないものである。
また、図4は、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかのうち、第1レンズシート14における光源側の面に光拡散機能を有するバック層を有さないので、反射率が4%以下となり、光拡散機能を有さないものである。
また、図5は、最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかのうち、第1レンズシート14における光源側の面に反射防止層14cを設けているので、光拡散機能を有さないものである。
なお、図示を省略しているが、第2レンズシート16における光源側の面に反射防止層を設けて、光拡散機能を有さないようにしても構わない。
<第2実施形態>
本発明の光学シートの第2実施形態としては、光源側から、下拡散シート、第1レンズシート、及び上拡散シートをこの順に有してなり、前記第1レンズシート、及び前記上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面が、光拡散機能を有さないものである。
また、第1レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面の反射率が4%以下である態様、第1レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面に反射防止層を有する態様が好ましい。
この第2実施形態については、図示を省略しているが、上記図1〜図5に示す態様で第2レンズシート16がない場合が該当する。
<第1及び第2のレンズシート>
前記レンズシートは、支持体と、該支持体の一方の面上に単位レンズ層を有し、更に必要に応じてバック層、中間層等のその他の層を有してなる。
なお、第1レンズシートと第2レンズシートとは、単位レンズ層の凸状レンズ(プリズム)の軸が略直交する向きに配されている以外は同じ構成を有している。
前記レンズシートは、上述したように、一軸方向に形成された単位レンズ(凸状レンズ)が隣接して略全面に配列され、レンチキュラーレンズやプリズムシートが代表的であり、他に回折格子等も含まれる。例えば、ピッチ50μm、凹凸高さ25μm、凸部の頂角60〜120度、頂角丸みが0〜15μmのプリズム形状であることが好ましい。
前記レンズシートの材質及び製法としては、特に制限はなく、公知の各種態様が採り得るが、例えば、(1)ダイより押し出したシート状の樹脂材料を、この樹脂材料の押し出し速度と略同速度で回転する転写ローラ(レンズシートの反転型が表面に形成されている)と、この転写ローラに対向配置され同速度で回転するニップローラ板とで挟圧し、転写ローラ表面の凹凸形状を樹脂材料に転写する樹脂シートの製造方法が採用できる。また、(2)ホットプレスにより、レンズシートの反転型が表面に形成されている転写型板(スタンパー)と樹脂板とを積層し、熱転写によりプレス成形する樹脂シートの製造方法が採用できる。
また、その他の製造方法として、(3)拡散シートに使用されるのと同様の透明なフィルム(例えば、ポリエステル、セルロースアシレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリオレフィン等)の表面に、凹凸ローラ(レンズシートの反転型が表面に形成されている)表面の凹凸を転写形成する樹脂シートの製造方法が採用できる。
より具体的には、表面に接着剤と樹脂とが順次塗布されることにより、接着剤層と樹脂層(例えばUV硬化性樹脂)とが2層以上に形成されている透明なフィルムを連続走行させ、この透明なフィルムを回転する凹凸ローラに巻き掛け、樹脂層に凹凸ローラ表面の凹凸を転写し、透明なフィルムが凹凸ローラに巻き掛けられている状態で樹脂層を硬化させる(例えばUV照射する)凹凸状シートの製造方法が採用できる。なお、接着剤はなくてもよい。
このようなレンズシートの製造方法に使用される樹脂材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。該熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、MS樹脂、AS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、熱可塑性エラストマー、又はこれらの共重合体、シクロオレフィンポリマーなどが挙げられる。
−支持体−
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の形状の中から適宜選択することができ、例えば、長方形状、正方形状、円状等が挙げられる。
前記支持体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の構造の中から適宜選択することができ、例えば、単層、多層等が挙げられる。
前記支持体の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の平均厚みとしては、支持体として通常採用される範囲の厚みであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.02〜4.0mmが好ましい。
前記支持体の平均厚みとしては、例えば、支持体を測定計で挟んで支持体の厚みを測定する膜厚計、光学的な干渉を利用して支持体の厚みを測定する非接触膜厚計等を使用することにより測定することができる。
前記支持体の材料としては、透明であり、ある程度の強度を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、樹脂、ガラス等が挙げられる。これらの中でも、柔軟性があり、軽量であることから、樹脂が好ましい。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の樹脂の中から適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、トリアセチルセルロール、部分エステル化セルロース、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)等が挙げられる。これらは、1種単独でもよいし、2種以上併用してもよい。
ここで、レンズシートの製造方法の一例について図10を参照して説明する。図10は、レンズシートの製造装置の一例を示す図である。この製造装置は、塗布手段82と、乾燥手段89と、エンボスローラ83と、樹脂硬化手段85とを備えている。
支持体(シート)Wとしては、幅500mm、厚さ100μmの透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを使用した。
エンボスローラ83として、長さ(シートWの幅方向)が700mm、直径が300mmのS45C製で表面の材質をニッケルとしたローラを使用した。ローラ表面の略500mm幅の全周に、ダイヤモンドバイト(シングルポイント)を使用した切削加工により、ローラ軸方向のピッチが50μmの溝を形成した。溝の断面形状は、頂角が90度の三角形状で、溝の底部も平坦部分のない90度の三角形状である。即ち、溝幅は50μmであり、溝深さは約25μmである。この溝は、ローラの周方向に継ぎ目がないエンドレスとなるので、このエンボスローラ83により、シートWに断面が三角形のレンチキュラーレンズ(レンズシート)が形成できる。ローラの表面には、溝加工後にニッケルメッキを施した。
塗布手段82として、エクストルージョンタイプの塗布ヘッド82Cを用いたダイコータを使用している。
塗布液(樹脂液)として、上記レンズシートの組成の樹脂液を使用した。塗布液(樹脂液)の湿潤状態の厚さは有機溶剤乾燥後の膜厚が20μmになるように、塗布ヘッド82Cへの各塗布液Fの供給量を、供給装置82Bにより制御した。
乾燥手段89として熱風循環式の乾燥装置を用いた。熱風の温度は100℃とした。
ニップローラ84として、直径が200mmで、表面にゴム硬度が90°のシリコーンゴムの層を形成したローラを使用した。エンボスローラ83とニップローラ84とでシートWを押圧するニップ圧(実効のニップ圧)は、0.5Paとした。
樹脂硬化手段85として、メタルハライドランプを使用し、1000mJ/cmのエネルギーで照射を行った。
以上により、凹凸パタ−ンが形成されたレンズシートを作製することができる。
<上拡散シート及び下拡散シート>
前記上下拡散シートは、支持体と、該支持体の一方の面に粒子を含有する光拡散層を有してなり、更に必要に応じてバック層、中間層等のその他の層を有してなる。
なお、下拡散シートと上拡散シートとは光拡散層における粒子の平均粒径及び含有量の少なくともいずれかが異なる以外は同様の構成からなる。
−支持体−
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の形状の中から適宜選択することができ、例えば、長方形状、正方形状、円状等が挙げられる。
前記支持体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の構造の中から適宜選択することができ、例えば、単層、多層等が挙げられる。
前記支持体の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の平均厚みとしては、支持体として通常採用される範囲の厚みであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.02〜4.0mmが好ましい。
前記支持体の平均厚みとしては、例えば、支持体を測定計で挟んで支持体の厚みを測定する膜厚計、光学的な干渉を利用して支持体の厚みを測定する非接触膜厚計等を使用することにより測定することができる。
前記支持体の材料としては、透明であり、ある程度の強度を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、樹脂、ガラス等が挙げられる。これらの中でも、柔軟性があり、軽量であることから、樹脂が好ましい。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の樹脂の中から適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、トリアセチルセルロール、部分エステル化セルロース、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)等が挙げられる。これらは、1種単独でもよいし、2種以上併用してもよい。
−光拡散層−
前記光拡散層は、樹脂、揮発性液体及び粒子からなる塗布液を、支持体上に塗布及び乾燥することにより形成される。
前記塗布液の成分としては、樹脂、揮発性液体、粒子、更に必要に応じてその他の成分が挙げられる。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の樹脂を適宜選択することができるが、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等が挙げられる。
前記揮発性液体としては、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルエン、水等が挙げられる。
前記粒子の形状としては、球状、楕円球状、勾玉状等が挙げられる。
前記粒子平均粒径としては、乾燥後の塗布層の平均厚みよりも大きければよく、0.5〜50μmであることが好ましい。
前記粒子の平均粒径としては、例えば、動的光散乱法、レーザー回折法等を用いた測定装置により測定することができる。
前記粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、有機粒子、無機粒子等が挙げられる。
前記有機粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の有機粒子の中から適宜選択することができ、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機粒子としては、架橋構造を有するものが好ましい。
前記架橋構造を有する有機粒子としては、架橋構造を有するアクリル樹脂粒子等が好ましい。
前記無機粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の無機粒子の中から適宜選択することができ、例えば、タルク、炭酸カルシウム、シリコン、アルミナ等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記粒子の添加量としては、前記樹脂100質量部に対して、1〜1000質量部が好ましく、25〜400質量部がより好ましい。前記添加量が1質量部未満であると、光拡散剤としての機能を果たせなくなることがあり、1000質量部を超えると、粒子が分散しにくくなることがある。
前記樹脂の屈折率と、前記粒子の屈折率との比の値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜調製することができるが、例えば、25℃で測定したD(n25)線の屈折率において、0.9〜1.1となることが好ましく、0.95〜1.05がより好ましい。
前記樹脂の屈折率と、前記粒子の屈折率との比の値が、0.9未満又は1.1を超えると、粒子、樹脂界面での反射光成分が大きくなり、光の透過率が低下することがある。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の成分の中から適宜選択することができ、例えば、粒子沈降防止剤、フッ素系界面活性剤、散乱剤、増粘剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、硬化剤、架橋剤、光重合開始剤、モノマー等が挙げられる。
前記粒子沈降防止剤としては、例えば、脂肪酸アミド、酸化ポリエチレン、金属石鹸類、有機ベントナイト、水添ヒマシ油ワックスなどが挙げられる。これらの中でも、脂肪酸アミド、酸化ポリエチレンがより好ましい。これらは、1種単独でよいし、2種以上を併用してもよい。
前記散乱剤としては、上述した粒子と同様に、光拡散剤としての機能を果たすので、光拡散性を更に向上させることができる。
前記散乱剤の平均粒径としては、特に制限はなく、通常使用される物質を目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1〜5μmであることが好ましい。
前記散乱剤の平均粒径は、特に制限はなく、例えば、動的光散乱法、レーザー回折法等を用いた測定装置により測定することができる。
前記散乱剤の材料としては、特に制限はなく、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、ジルコニア等が挙げられる。
前記散乱剤の前記塗布液中における添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記塗布液全量に対して、1〜20質量部が好ましい。
前記増粘剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の増粘剤を適宜選択することがき、例えば、アクリルアミドアミン塩等が挙げられる。
前記増粘剤の添加量としては、前記樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
前記フッ素系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のフッ素系界面活性剤を適宜選択することができ、例えば、フッ素系アニオン界面活性剤、フッ素系両性界面活性剤等が挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤の添加量としては、前記樹脂100質量部に対して、0.001〜0.1質量部が好ましい。
前記塗布液の表面張力としては、40N/m以下が好ましく、30N/m以下がより好ましい。前記表面張力が40N/mを超えると、塗布層の面状が悪化する可能性がある。
前記塗布液の表面張力としては、例えば、協和界面科学株式会社製の自動表面張力計CBVP−A3により測定することができる。
前記塗布液の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃において、10〜200mPa・sが好ましく、5〜150mPa・sがより好ましい。前記粘度が10mPa・s未満であると、粒子沈降性を維持することが困難になることがあり、200mPa・sを超えると、送液性、塗布性、面状等が悪化することがある。
前記塗布液の粘度は、例えば、東京計器株式会社製のE型粘度計(ELD型)により測定することができる。
前記塗布液の固形分の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記塗布液の全量100質量部に対して、10〜40質量部が好ましく、20〜30質量部がより好ましい。
−−塗布液の塗布及び乾燥方法−−
前記光拡散層の形成方法としては、特に制限はなく、例えば、前記支持体の上に前記塗布液を塗布した後、乾燥して形成する方法等が挙げられる。
前記光拡散層の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の構造の中から適宜選択することができ、例えば、単層、多層等が挙げられる。
前記塗布液を塗布する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、押出しコーター等を用いる方法が挙げられる。これらの中でも、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、押出しコーターを用いる方法が好ましい。
前記塗布液の乾燥方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、温風乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥等を用いる方法が挙げられる。
前記乾燥を行う温度としては、例えば、90〜230℃が好ましく、100〜190℃がより好ましい。
前記乾燥を行う時間としては、例えば、10秒間〜25分間が好ましく、1〜12分間がより好ましい。
前記光拡散層を支持体の両面に設ける方法としては、例えば、支持体に塗布液を逐次に塗布する方法、支持体の両面に塗布液を同時に塗布する方法等が挙げられる。
前記光拡散層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、0.5〜50μmが好ましい。
−一体化方法−
前記レンズシートと前記拡散シートとの一体化方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、融着、接着、縫合などが挙げられる。
前記融着としては、例えば、接合位置にカーボンブラック含有の感光発熱体を塗設し、その位置へのレーザー光照射により、熱的に溶融し接合する方式などが挙げられる。
−用途−
本発明の光学シートは、その利点により、携帯電話、パソコン用モニター、テレビ、液晶プロジェクタ等の液晶表示装置への利用が挙げられる。これらの中でも、液晶パソコン用モニター、液晶テレビ等に好適に使用することができる。
また、プロジェクタスクリーンや液晶以外の表示装置、広告等の照明光源、一般照明光源等にも好適に使用することができる。より具体的には、前記光学シートは、該液晶表示装置のバックライトとして使用されるエッジライト式面光源装置の導光板の上面に、好適に使用することができ、以下に説明する光源装置及び表示装置に特に好適に用いられる。
(光源装置及び表示装置)
本発明の光源装置は、本発明の前記光学シートと、光源ユニットとを有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
前記光源ユニットは、光源と、拡散板と、反射板とを有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
前記光源としては、発光ダイオード(LED)、冷陰極管、蛍光灯、等が挙げられる。
本発明の表示装置は、本発明の前記光源装置を用いたものであり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
前記表示装置としては、液晶表示装置、液晶プロジェクタ、などが好適に挙げられる。
前記液晶表示装置は、液晶セル、偏光フィルム、カラーフィルタ、反射防止フィルムなどからなる液晶ユニットを備えている。
ここで、図9は、本発明の光源装置及び該光源装置を用いた表示装置の一実施形態を示す概略図である。
この実施形態においては、光源側から(下から)順に、下拡散シート12、第1レンズシート14、第2レンズシート16、及び上拡散シート18を接合して一体化した光学シート10を用い、第1及び第2レンズシート14,16は、いずれも上面側にプリズム列が位置し互いに直交している。この光学シートにおいては前記第1レンズシート14、前記第2レンズシート16、及び前記上拡散シート18の少なくとも1つの光源側の面が、光拡散機能を有さないものである。
また、光学シート10の下方には、バックライトユニットが配置されている。バックライトユニットは拡散板36と光源38とを有してなる。拡散板36は乳白色であり、その直下に光源38が配置されている。39はライトボックス、40は液晶ユニット、41は反射フィルムである。
光源38から発せられた光は、拡散板36へと側面から入射し、該拡散板の上面から出射し、下拡散シート12を通過することにより拡散され、第1レンズシート14及び第2レンズシート16を通って出射し、上拡散シート18で拡散され、液晶ユニット40を背面(下面)から照明する。
本発明の光源装置及び表示装置は、本発明の前記光学シートを用いているので、正面輝度が4%を超えて効果的に上昇させることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<第1及び第2レンズシートの作製>
以下のプリズムシートの作製は、第1のプリズムシート及び第2のプリズムシートに共通する。
−樹脂液の調製−
下記組成を混合し、50℃に加熱して撹拌溶解し、樹脂液を調製した。得られた樹脂液のメチルエチルケトン(MEK)含有率は16.7質量%、液粘度は90mPa・sであった。
・EB3700(エベクリル3700、ダイセルUC株式会社製、ビスフェノールAタイプエポキシアクリレート、粘度:2200mPa・s/65℃)・・・35.0質量部
・BPE200(NKエステルBPE−200、新中村化学株式会社製、エチレンオキシド付加ビスフェノールAメタクリル酸エステル、粘度:590mPa・s/25℃)・・・35.0質量部
・BR−31(ニューフロンティアBR−31、第一工業製薬工業株式会社製、トリブロモフェノキシエチルアクリレート、常温で固体、融点50℃以上)・・・30.0質量部
・LR8893X(Lucirin LR8893X、BASF株式会社製、ラジカル発生剤、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルオスフィンオキシド)・・・2.0質量部
・MEK(メチルエチルケトン)・・・20.5質量部
次に、図10に示す構成のレンズシート製造装置を使用してレンズシートの製造を行った。
支持体(シート)Wとして、幅500mm、厚さ100μmの透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを使用した。
エンボスローラ83として、長さ(シートWの幅方向)が700mm、直径が300mmのS45C製で表面の材質をニッケルとしたローラを使用した。ローラ表面の略500mm幅の全周に、ダイヤモンドバイト(シングルポイント)を使用した切削加工により、ローラ軸方向のピッチが50μmの溝を形成した。溝の断面形状は、頂角が90度の三角形状で、溝の底部も平坦部分のない90度の三角形状である。即ち、溝幅は50μmであり、溝深さは約25μmである。この溝は、ローラの周方向に継ぎ目がないエンドレスとなるので、このエンボスローラ83により、シートWに断面が三角形のレンチキュラーレンズ(レンズシート)が形成できる。ローラの表面には、溝加工後にニッケルメッキを施した。
塗布手段82として、エクストルージョンタイプの塗布ヘッド82Cを用いたダイコータを使用した。
塗布液(樹脂液)として、上記レンズシートの組成の樹脂液を使用した。塗布液(樹脂液)の湿潤状態の厚さは有機溶剤乾燥後の膜厚が20μmになるように、塗布ヘッド82Cへの各塗布液Fの供給量を、供給装置82Bにより制御した。
乾燥手段89として熱風循環式の乾燥装置を用いた。熱風の温度は100℃とした。
ニップローラ84として、直径が200mmで、表面にゴム硬度が90°のシリコーンゴムの層を形成したローラを使用した。エンボスローラ83とニップローラ84とでシートWを押圧するニップ圧(実効のニップ圧)は、0.5Paとした。
樹脂硬化手段85として、メタルハライドランプを使用し、1000mJ/cmのエネルギーで照射を行った。
以上により、凹凸パタ−ンが形成された第1及び第2レンズシート(横35cm×縦35cm)を作製した。
得られた第1及び第2レンズシートの単位レンズは、頂角が90度、頂角丸みが0μm(丸みなし)であった。
<下拡散シートの作製>
下塗り層、バックコート層、及び光拡散層の順に、以下の方法により各層を形成することにより、下拡散シート(横35cm×縦35cm)を作製した。
得られた下拡散シートについて、スガ試験機社製のヘイズメータ(型番:HZ−1、JIS 7105に準拠)で測定したヘイズは85%であった。
−下塗り層の形成−
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)の片面に、下記組成の下塗り層用塗布液を、ワイヤーバー(ワイヤーサイズ:#10)で塗布し、120℃で2分間乾燥させて、膜厚が1.5μmの下塗り層を得た。
・メタノール・・・4165g
・ジュリマーSP−50T(日本純薬社製)・・・1495g
・シクロヘキサノン・・・339g
・ジュリマーMB−1X(有機粒子:ポリメチルメタクリレート架橋タイプ、重量平均粒子径6.2μmの球状超微粒子、日本純薬社製)・・・1.85g
−バック層の形成−
前記支持体の、下塗り層を塗布した反対側の面に、下記組成のバック層用塗布液を、ワイヤーバー(ワイヤーサイズ:#10)で塗布し、120℃で2分間乾燥させて、膜厚が2.0μmのバック層を得た。
・メタノール・・・4171g
・ジュリマーSP−65T(日本純薬社製)・・・1487g
・シクロヘキサノン・・・340g
・ジュリマーMB−1X(有機粒子:ポリメチルメタクリレート架橋タイプ、重量平均粒子径6.2μmの球状超微粒子、日本純薬社製)・・・2.68g
−光拡散層の形成−
上記で作製した支持体の下塗り層側に、下記組成の光拡散層用塗布液を、ワイヤーバー(ワイヤーサイズ:#22)で塗布し、120℃で2分間乾燥させて、光拡散層を得た。
・シクロヘキサノン・・・20.84g
・ディスパロンPFA−230(固形分濃度20質量%、粒子沈降防止剤、脂肪酸アミド、楠本化成社製)・・・0.74g
・アクリル樹脂(ダイヤナールBR−117、三菱レーヨン社製、20質量%メチルエチルケトン溶液)・・・17.85g
・ジュリマーMB−20X(日本純薬社製、有機粒子、ポリメチルメタクリレート架橋タイプ、重量平均粒子径18μmの球状超微粒子)・・・11.29g
・F780F(大日本インキ化学工業株式会社製、メチルエチルケトン30質量%溶液)・・・0.03g
<上拡散シートの作製>
上記の下拡散シートの光拡散層における光拡散粒子を日本純薬社製のジュリマーMB−1X 1.5g及び綜研化学社製のMX500 1.5gに変更した以外は、上記の下拡散シートと同一の条件及び同一のフローで上拡散シート(横35cm×縦35cm)を作製した。
得られた上拡散シートについて、スガ試験機社製のヘイズメータ(型番:HZ−1、JIS 7105に準拠)で測定したヘイズは71%であった。
以上のようにして作製した各シートを用いて、図1に示すように、光源側から(下から)順に、下拡散シート12、第1レンズシート14、第2レンズシート16、及び上拡散シート18を接合して一体化した光学シート10を作製した。
光学シートの製造装置としては、図11に示される光学シート製造ライン11を使用した。
図11は、第1の製造方法に適用される光学シートの製造ライン11の構成図である。図11の左端部に設けられているロール12B、14B、16B、及び18Bは、それぞれ、上拡散シート12、第1のプリズムシート14、第2のプリズムシート16、及び下拡散シート18が巻回されたロールである。
このロール12B、14B、16B、及び18Bは、図示しない繰り出し手段の回転軸にそれぞれ軸支されており、ロール12B、14B、16B、及び18Bより下拡散シート12、第1のプリズムシート14、第2のプリズムシート16、及び上拡散シート18がそれぞれ略同一速度で繰り出し可能となっている。
繰り出された下拡散シート12、第1のプリズムシート14、第2のプリズムシート16、及び上拡散シート18は、それぞれガイドローラG、G・・・に支持され、最終的には、後述するレーザーヘッド24の上流側において積層されるようになっている(積層工程)。
レーザーヘッド24を含むレーザー光照射装置としては、波長が355〜1064nmのYAGレーザー照射装置、半導体レーザー照射装置、波長が9〜11μmの炭酸ガスレーザー照射装置等が採用できる。発振方式は連続発振でもパルス発振でもよいが、裁断と略同時に溶着を行うにはパルス発振による点付けが、外見上の仕上がりもよく好適である。裁断(裁断工程)と略同時に溶着(接合工程)を行うのに必要な出力及び周波数は、素材の送り速度、レーザー光のスキャン速度、素材の厚さ等により異なるが、概ね、出力は2〜50Wが、周波数は100kHz以下の条件で良好な溶着結果が得られる。
レーザーヘッド24は、X方向(シート幅方向)又はXY方向に移動できるX駆動ロボット軸又はXY駆動ロボット軸に取り付けられており、任意の位置への位置決めや任意の軌跡移動を行うことができる。レーザー光の照射パターンに応じてレーザーヘッド24ごと移動させてもよいが、レーザーヘッド24を別置き(固定)にして、レーザー光のみを光ファイバーにより導波することでXY方向の移動機構を簡素化することもできる。
なお、レーザーヘッド24による裁断時及び溶着時に発生する煙を吸引する公知の機構(吸引装置等)を設けることもできる。
このレーザーヘッド24よりレーザー光を積層体周縁の被裁断・接合箇所に照射し、照射スポット一定の速度で移動させながら、積層体の周縁を製品サイズに裁断するとともに溶融させて接合する。
以上の工程を経ることにより、光学シート10が形成される。裁断及び接合されたディスプレイ用光学シート10は、コンベア26上に搬送されて停止する。コンベア26上のディスプレイ用光学シート10は吸着横移載装置28により集積装置32上に順次重ねられる。
一方、レーザーヘッド24により光学シート10が打ち抜かれたシートの積層体34は、巻き取り装置(詳細は不図示)の巻き取りロール36に巻き取られる。
ここで、レーザーヘッド24を含むレーザー光照射装置としては、半導体レーザー照射装置を使用した。波長は808nmであり、出力は22Wであり、ビーム径0.6mmである。
光学シート10の接合方法は、接合位置にカーボンブラック含有の感光発熱体を塗設し、その位置へのレーザー光照射により、熱的に溶融し、接合する方式を採用した。
この実施例1の光学シートでは、第2レンズシート16の裏面(光源側の面)には光拡散機能を有するバック層が設けられておらず、反射率は4.1%であった。
(比較例1)
−光学シートの作製−
第2レンズシート16の表面に、プリズムを形成する前に、下拡散シート12のバック層12bと同様のものをバック層16bとして設けた以外は、実施例1と同様にして、図6に示す比較例1の光学シートを作製した。
この比較例1の光学シートの第2レンズシート16の裏面のバック層表面の反射率は7.1%であった。
(実施例2)
−光学シートの作製−
上拡散シート18において、光拡散機能を有するバック層を設けないこと以外は、比較例1と同様にして、図2に示す実施例2の光学シートを作製した。上拡散シート18の裏面(光源側の面)の反射率は4.3%であった。
(実施例3)
上拡散シート18において、比較例1のバック層18bの代わりに、フッ素系樹脂を主成分とする反射防止層18cを設けた以外は、比較例1と同様にして、図3に示す実施例3の光学シートを作製した。上拡散シート18の反射防止層表面の反射率は1.2%であった。
(実施例4)
第1レンズシート14において、光拡散機能を有するバック層を設けないこと以外は、比較例1と同様にして、図4に示す実施例4の光学シートを作製した。第1レンズシート14の裏面(光源側の面)の反射率は4.4%であった。
(実施例5)
第1レンズシート14において、比較例1のバック層14bの代わりに、フッ素系樹脂を主成分とする反射防止層14cを設けた以外は、比較例1と同様にして、図5に示す実施例5の光学シートを作製した。第1レンズシート14の反射防止層表面の反射率は1.0%であった。
(比較例2)
下拡散シート12において、光拡散機能を有するバック層を設けない以外は、比較例1と同様にして、図7に示す比較例2の光学シートを作製した。下拡散シート12の裏面(光源側の面)の反射率は4.8%であった。
(比較例3)
下拡散シート12において、比較例1のバック層12bの代わりに、フッ素系樹脂を主成分とする反射防止層12cを設けた以外は、比較例1と同様にして、図8に示す比較例3の光学シートを作製した。下拡散シート12の反射防止層表面の反射率は1.2%であった。
<正面輝度の評価>
得られた各光学シートについて、色彩輝度計(BM−7、株式会社トプコンテクノハウス製)を用いて、正面輝度を測定した。結果を表1に示す。
表1の結果から、光源側に最も近いレンズシートの裏面の拡散機能除去した実施例4や、それより反光源側のシート裏面の拡散機能除去した実施例1及び2の正面輝度上昇率は、比較例1に対し、すべて3%以上の上昇率増大効果があり、単純に最も光源側のシート裏面の拡散機能除去した比較例2の正面輝度上昇率より上昇率増大効果が大きいことが認められる。また、光源側に最も近いレンズシートの裏面に反射防止層を設けた実施例5や、それより反光源側のシートの裏面に反射防止層を設けた実施例3は、単純に最も光源側のシート裏面に反射防止層を設けた比較例3より上昇率増大効果が大きい。
これらは、最下層面以外での反射/拡散防止は、最下層面での反射/拡散防止より効果が大きいことを示しており、それらは単純な反射率の低減では説明することができない。
また、実施例4と実施例1及び2との比較からは、更に第1のレンズシート裏面での反射/拡散防止より、より反光源側シート裏面での反射/拡散防止の方が効果が大きいことを示している。
これらの理由は明らかではないが、レンズシートでの正面輝度上昇が反射光の再利用に基づくこととなんらかの関係があるものと思われる。
本発明の光学シートは、レンズシートと、拡散シートとを一体化してなり、正面輝度が4%を超えて上昇することができるので、携帯電話、パソコン用モニター、テレビ、液晶プロジェクタなどに使われる液晶表示装置の平面ディスプレイ用光源として好適に使用することができる。
図1は、第1実施形態における実施例1の光学シートの層構成を示す模式図である。 図2は、第1実施形態における実施例2の光学シートの層構成を示す模式図である。 図3は、第1実施形態における実施例3の光学シートの層構成を示す模式図である。 図4は、第1実施形態における実施例4の光学シートの層構成を示す模式図である。 図5は、第1実施形態における実施例5の光学シートの層構成を示す模式図である。 図6は、第1実施形態における比較例1の光学シートの層構成を示す模式図である。 図7は、第1実施形態における比較例2の光学シートの層構成を示す模式図である。 図8は、第1実施形態における比較例3の光学シートの層構成を示す模式図である。 図9は、本発明の光学シートを用いた光源装置及び該光源装置を用いた表示装置の一例を示す概略図である。 図10は、実施例におけるレンズシートの製造方法を説明する図である。 図11は、実施例における光学シートの製造装置を示す概略図である。
符号の説明
10 光学シート
12 下拡散シート
12b バック層
12c 反射防止層
14 第1レンズシート
14b バック層
14c 反射防止層
16 第2レンズシート
16b バック層
16c 反射防止層
18 上拡散シート
18b バック層
18c 反射防止層
36 拡散板
38 光源
39 ライトボックス
40 液晶ユニット
41 反射フィルム

Claims (11)

  1. レンズシートと、拡散シートとを一体化した光学シートにおいて、
    最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面が光拡散機能を有さないことを特徴とする光学シート。
  2. 最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面の反射率が4%以下である請求項1に記載の光学シート。
  3. 最も光源側に近いレンズシート及び該レンズシートより反光源側のシートの少なくともいずれかにおける光源側の面に反射防止層を有する請求項1から2のいずれかに記載の光学シート。
  4. 光源側から、下拡散シート、第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートをこの順に有してなり、前記第1レンズシート、前記第2レンズシート、及び前記上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面が、光拡散機能を有さないことを特徴とする光学シート。
  5. 第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面の反射率が4%以下である請求項4に記載の光学シート。
  6. 第1レンズシート、第2レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面に反射防止層を有する請求項4から5のいずれかに記載の光学シート。
  7. 光源側から、下拡散シート、第1レンズシート、及び上拡散シートをこの順に有してなり、前記第1レンズシート、及び前記上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面が、光拡散機能を有さないことを特徴とする光学シート。
  8. 第1レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面の反射率が4%以下である請求項7に記載の光学シート。
  9. 第1レンズシート、及び上拡散シートの少なくとも1つの光源側の面に反射防止層を有する請求項7から8のいずれかに記載の光学シート。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の光学シートと、光源ユニットとを有することを特徴とする光源装置。
  11. 請求項10に記載の光源装置を用いたことを特徴とする表示装置。
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