JP2007240963A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】輝度信号又はRGB信号を補正することなく、色再現性の低下又は色温度の変動を抑えることができる液晶表示装置を提供することにある。
【解決手段】液晶パネル10を背面側から照明する冷陰極蛍光管11、RGB発光ダイオードアレイ12を備え、映像の輝度信号に基づいて液晶パネル10に映像を表示するようにしてある液晶表示装置に、映像に係る複数の画素の輝度信号に基づいて、輝度信号の平均信号レベルを算出する信号レベル検出回路5と、算出された平均信号レベルが第1所定値未満である場合、赤色発光ダイオード12aの光量を増加させ、算出された平均信号レベルが第1所定値より小さい第2所定値未満である場合、更に緑色発光ダイオード12bの光量を増加させる光量設定回路7とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶パネルを照明する白色光源及び有色光源を備えた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、透過型の液晶パネル、該液晶パネルを背面側から照明するエリアライト方式のバックライトを備えている。液晶パネルは、2枚のガラス基板間に封入された液晶、及び各ガラス基板の外側に配された偏光フィルムを備えている。バックライトを構成する冷陰極蛍光管(CCFL:cold cathode fluorescent lamp)からの白色光は、背面側の偏光フィルムを透過して、偏光となる。偏光フィルムを透過した白色光の偏光軸は、各画素の液晶部分に印加された電圧に応じてねじれ、該電圧に応じた光量の光がRGBカラーフィルタ及び正面側の偏光フィルムを透過し、各画素の明暗が映像として表示される。
このように構成された液晶表示装置は、映像の輝度信号の信号レベルが低くなる程、色再現範囲が狭くなり、また無彩色の色温度が高くなるという問題を有している。
図6は、液晶表示装置、NTSC(National Television System Committee)規格等における色再現範囲を示す色度図、図7は、輝度信号の信号レベルと色再現範囲との関係を示す色度図である。
図6中、太線の三角形は、冷陰極蛍光管を備えた液晶表示装置の色再現範囲を示している。左下側の頂点は青色の色再現限界を示しており、上側の頂点は緑色の色再現限界を、右下側の頂点は赤色の色再現限界を示している。細線の三角形はNTSC規格の色再現範囲、破線はEBU(European Broadcast Union)規格の色再現範囲、一点鎖線はLED(Light Emitting Diode)バックライトを備えた液晶表示装置の色再現範囲を示している。
このように、液晶表示装置は、EBU規格の色再現範囲と同程度の色再現範囲を有しているが、図7中、細線及び一点鎖線で示すように、輝度信号が最大輝度信号レベルの75パーセント、50パーセントと低くなるに従って、赤の色再現限界が青側に寄り、色再現範囲が狭くなる。最大輝度信号レベルは、輝度信号レベルの最大値である。また、破線で示すように、輝度信号の信号レベルが25パーセントになった場合、緑色の色再現限界も青側に寄り、色再現範囲が更に狭くなる。
図8は、輝度信号の信号レベルと、無彩色の色温度との関係を示す色度図である。
輝度信号の信号レベルが低くなる程、色度図上の無彩色の点は図8中右上側から左下側へ変化する。つまり、輝度信号の信号レベルが低くなる程、無彩色の色温度が高くなり、無彩色であるはずの映像が青白く表示される。
色再現性の問題を解決するために、従来の液晶表示装置においては、低信号レベルの輝度信号を低く抑える補正をすることで、色再現性の問題が表面化しないようにしていた。また、RGB信号、特にB信号をガンマ補正することで色温度の問題を解決していた(例えば、特許文献1)。
図9は、RGB信号の入力信号レベルと、ガンマ補正後の出力信号レベルとの関係を示すグラフである。図9に示すように、B信号を正のガンマ値で補正することによって、無彩色の色温度が高くなくことを抑えていた。
一方、冷陰極蛍光管及び補助照明用のRGB発光ダイオードアレイからなるバックライトを備えた液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
特許文献2に係る液晶表示装置においては、RGBの発光ダイオードの光量を調整することで、色バランスを任意に調整することができる。
特開平5−127608号公報 特開2001−135118号公報
しかしながら、従来の液晶表示装置においては、輝度信号の低信号レベル側を再現しないように補正し、RGB信号をガンマ補正しているため、ダイナミックレンジが狭くなり、画質が劣化するという問題があった。
また、特許文献2に係る映像表示装置においては、輝度信号の信号レベルに応じて、発光ダイオードの光量を調整しないため、上述の問題を解決することはできない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、液晶パネルを照明する白色光源及び有色光源を備え、輝度信号の信号レベルに応じて有色光源の光量を増減させるように構成することにより、輝度信号又はRGB信号を補正することなく、色再現性の低下又は色温度の変動を抑えることができる液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、映像に係る複数の画素の輝度信号に基づいて輝度信号の平均信号レベルを算出し、算出された平均信号レベルに応じて、有色光源の光量を増減させるように構成することにより、各画素の輝度信号の信号レベルを夫々処理する場合に比べて、より簡単な処理で色再現性の低下又は色温度の変動を抑えることができる液晶表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、赤色発光部を備え、輝度信号の平均信号レベルが所定値未満である場合、赤色発光部の光量を増加させるように構成することにより、平均信号レベルの低下による赤色の色再現性低下を抑えることができる液晶表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、緑色発光部を備え、輝度信号の平均信号レベルが所定値未満である場合、緑色発光部の光量を増加させるように構成することにより、平均信号レベルの低下による緑色の色再現性低下を抑えることができる液晶表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、赤色発光部及び緑色発光部を備え、輝度信号の平均信号レベルが第1所定値未満である場合、赤色発光部の光量を増加させ、平均信号レベルが第1所定値より小さい第2所定値未満である場合、緑色発光部の光量を増加させるように構成することにより、平均信号レベルの低下による赤色及び緑色の色再現性低下を抑えることができる液晶表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、有色光源を発光ダイオードで構成することにより、低消費電力で色再現性の低下を抑えることができる液晶表示装置を提供することにある。
本発明に係る液晶表示装置は、液晶パネルを照明する白色光源及び有色光源を備え、映像の輝度信号に基づいて前記液晶パネルに映像を表示するようにしてある液晶表示装置において、輝度信号の信号レベルに応じて、前記有色光源の光量を増減させる光量増減手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、光量増減手段は輝度信号の信号レベルに応じて、有色光源の光量を増減させ、液晶パネルを照明する光の色を変化させる。従って、信号レベルの低下に応じて色再現性が低下した場合、有色光源の光量を増加させて、色再現性の低下を抑えることができる。例えば、輝度信号の信号レベルが低下し、赤色の色再現性が低下した場合、液晶パネルを照明する赤色光の光量を増加させ、赤色の色再現性低下を抑えることができる。同様に、信号レベルの低下による色温度の変動を有色光源の有色光で抑えることができる。
なお、光量の増減は、有色光源の点灯及び消灯を含む。
本発明に係る液晶表示装置は、映像に係る複数の画素の輝度信号に基づいて、輝度信号の平均信号レベルを算出する算出手段を備え、前記光量増減手段は、前記算出手段によって算出された平均信号レベルに応じて、前記有色光源の光量を増減させるようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、算出手段は、映像に係る複数の画素の輝度信号に基づいて、輝度信号の平均信号レベルを算出する。平均信号レベルは色再現性低下の指標である。そして、光量増減手段は、算出手段によって算出された平均信号レベルに応じて、有色光源の光量を増減させる。
従って、単一の平均信号レベルを指標にした簡単な処理で有色光源の光量を制御することができ、色再現性の低下又は色温度の変動を抑えることができる。
本発明に係る液晶表示装置は、前記有色光源は赤色光を発する赤色発光部を備え、前記光量増減手段は、前記算出手段によって算出された平均信号レベルが所定値未満である場合、前記赤色発光部の光量を増加させる手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、光量増減手段は、平均信号レベルが所定値未満である場合、赤色発光部の光量を増加させる。
平均信号レベルが所定値未満である場合、赤色の色再現性が低下するが、赤色発光部の光量増加によって赤色の色再現性低下を抑えることができる。
本発明に係る液晶表示装置は、前記有色光源は緑色光を発する緑色発光部を備え、前記光量増減手段は、前記算出手段によって算出された平均信号レベルが所定値未満である場合、前記緑色発光部の光量を増加させる手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、光量増減手段は、平均信号レベルが所定値未満である場合、緑色発光部の光量を増加させる。
平均信号レベルが所定値未満である場合、緑色の色再現性が低下するが、緑色発光部の光量増加によって緑色の色再現性低下を抑えることができる。
本発明に係る液晶表示装置は、前記有色光源は赤色光を発する赤色発光部及び緑色光を発する緑色発光部を備え、前記光量増減手段は、前記算出手段によって算出された平均信号レベルが第1所定値未満である場合、前記赤色発光部の光量を増加させる手段と、前記算出手段によって算出された平均信号レベルが第1所定値より小さい第2所定値未満である場合、前記緑色発光部の光量を増加させる手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、光量増減手段は、平均信号レベルが第1所定値未満である場合、赤色発光部の光量を増加させ、平均信号レベルが第2所定値未満である場合、更に緑色発光部の光量を増加させる。
平均信号レベルが第2所定値以上第1所定値未満の場合、赤色の色再現性が低下するが、赤色発光部の光量増加によって、赤色の色再現性低下を抑えることができる。
平均信号レベルが第2所定値未満の場合、赤色及び青色の色再現性が低下するが、赤色発光部に加えて緑色発光部の光量増加によって、赤色及び緑色の色再現性低下を抑えることができる。
本発明に係る液晶表示装置は、前記有色光源は発光ダイオードであることを特徴とする。
本発明にあっては、有色光源を発光ダイオードで構成することにより、低消費電力で色再現性の低下を防ぐことができる。
本発明によれば、輝度信号又はRGB信号を補正することなく、色再現性の低下又は色温度の変動を抑えることができる。
本発明によれば、各画素の輝度信号の信号レベルを夫々処理する場合に比べて、より簡単な処理で色再現性の低下又は色温度の変動を抑えることができる。
本発明によれば、平均信号レベルの低下による赤色の色再現性低下を抑えることができる。
本発明によれば、平均信号レベルの低下による緑色の色再現性低下を抑えることができる。
本発明によれば、平均信号レベルの低下による赤色及び緑色の色再現性低下を抑えることができる。
本発明によれば、低消費電力で色再現性の低下を抑えることができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図、図2は、液晶表示装置の略示断面図である。
図中1は、キャビネットに収容された液晶パネルモジュールであり、液晶パネルモジュール1は、液晶パネル10、液晶パネル駆動回路13、エリアライト方式のバックライトを構成する複数の冷陰極蛍光管11(白色光源)、RGB発光ダイオードアレイ12、蛍光管駆動回路14、及び発光ダイオード駆動回路15を備えている。
液晶パネル10は、スペーサを介して対向配置された略長方形の2枚のガラス基板、及び該ガラス基板間に封入された液晶を備えている。正面側のガラス基板の内面には、画素を構成する複数のRGBカラーフィルタが縦横に配列している。背面側のガラス基板の内面には、横方向の走査線及び縦方向の信号線がマトリクス状に配されており、走査線と信号線との交差部分には、各画素に対応した液晶部分に電圧を印加するためのアクティブ素子、例えばTFT(Thin Film Transistor)が設けられている。各TFTのゲート電極は走査線に接続され、ソース電極は信号線に接続されている。
また、各ガラス基板の外側には、TFTがオフの状態でバックライトの光が透過するように図示しない偏光フィルムが配されており、ノーマリーホワイトの液晶パネル10が構成されている。
冷陰極蛍光管11は、図2に示すように略円筒状の直管型であり、背面側から液晶パネル10を照明する白色光を発する。液晶パネル10の背面側には図示しない略長方形のバックライトシャーシが配されている。バックライトシャーシの液晶パネル10側には、反射シート16が付設されており、複数の冷陰極蛍光管11を支持するランプクリップが突設されている。ランプクリップは、冷陰極蛍光管11の長手方向が横方向を向くように冷陰極蛍光管11を支持している。
RGB発光ダイオードアレイ12は、赤色発光ダイオード12a(赤色発光部)、緑色発光ダイオード12b(緑色発光部)及び青色発光ダイオード12cから構成されており、各RGB発光ダイオードアレイ12は、バックライトシャーシに並置されている。
また、冷陰極蛍光管11及びRGB発光ダイオードアレイ12と、液晶パネル10との間には、均一光で液晶パネル10を照明するための拡散板、レンズシート等が配されている。冷陰極蛍光管11からの白色光、及びRGB発光ダイオードアレイ12からの赤色光・緑色光・青色光は、拡散板で拡散され、均一光となって液晶パネル10を照明する。
蛍光管駆動回路14は、蛍光管に電力を供給することで蛍光管を発光させる。発光ダイオード駆動回路15は、RGB発光ダイオードアレイ12に電力を供給することで、赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12c夫々を特定の光量にて発光させる。
液晶パネル駆動回路13は、走査用駆動回路及び信号用駆動回路とを備えている。走査用駆動回路は、液晶パネル10の横方向1ラインのTFTを順次選択駆動する。信号用駆動回路は、映像信号に相当する駆動電圧1ライン分を横方向1ラインのTFTに印加する。全てのTFTを順次選択駆動して駆動電圧を与えることで、1フレームの映像を液晶パネル10に表示させることができる。
また、液晶表示装置は、図示しないアンテナで受信したRF信号を増幅し、指定されたチャンネルの信号を選択するデジタルチューナ3a、デコーダ40及び制御回路2を備えている。
デジタルチューナ3aによって選択された信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で変調されており、図示しない復調回路は、前記信号を、MPEG2TS形式のトランスポートストリームに復調する。トランスポートストリームは、複数のTSパケットから構成されていて、複数のTSパケットから、ビデオストリーム及び音声ストリームが復元される。図示しないデマルチプレクサは、トランスポートストリームから一の番組のビデオストリームに係るTSパケットを選択し、選択したTSパケットからなるビデオストリームをデコーダ40に与える。
デコーダ40は、ビデオストリームを、MPEG2形式の圧縮伸張方式に従って復調し、復調した映像信号を映像信号処理回路41に与える。映像信号は、輝度信号及び色差信号を含む。
制御回路2は、具体的にはマイクロコンピュータからなり、デコーダ40、映像信号処理回路41等の各種ハードウェアの動作を制御する。
映像信号処理回路41は、映像信号にガンマ補正、コントラスト補正等の各種処理を施し、処理された映像信号を信号レベル検出回路5(算出手段)に与える。
信号レベル検出回路5は、映像1フレームに係る各画素の輝度信号の信号レベルに基づいて、輝度信号の平均輝度信号レベルを算出し、算出した平均輝度信号レベルを光量設定回路7(光量増減手段)に与える。また、信号レベル検出回路5は、映像信号処理回路41から出力された映像信号を液晶パネルコントローラ6に与える。
液晶パネルコントローラ6は、映像信号をRGB信号に変換し、変換したRGB信号を液晶パネル駆動回路13に与える。また、液晶パネルコントローラ6は、蛍光管駆動回路14による冷陰極蛍光管11の点灯及び消灯を制御する。
光量設定回路7は、平均輝度信号レベルと、赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12c夫々の光量、つまり駆動電圧とを対応付けたテーブルを備えている。
図3は、平均輝度信号レベルとRGB発光ダイオードアレイ12の光量とを対応付けたテーブルの一例を示す模式図である。
最大輝度信号レベルの0〜25パーセントである平均輝度信号レベルと、赤色発光ダイオード12aに係る80パーセントの光量、緑色発光ダイオード12bに係る80パーセントの光量、及び青色発光ダイオード12cに係る0パーセントの光量とが対応付けられている。最大輝度信号レベルは、輝度信号レベルの最大値である。
また、最大輝度信号レベルの25〜50パーセントである平均輝度信号レベルと、赤色発光ダイオード12aに係る50パーセントの光量、緑色発光ダイオード12bに係る0パーセントの光量、及び青色発光ダイオード12cに係る0パーセントの光量とが対応付けられている。
更に、最大輝度信号レベルの50パーセント以上である平均輝度信号レベルと、赤色発光ダイオード12aに係る0パーセントの光量、緑色発光ダイオード12bに係る0パーセントの光量、青色発光ダイオード12cに係る0パーセントの光量とが対応付けられている。
光量設定回路7は、信号レベル検出回路5から与えられた平均輝度信号レベルとテーブルとに基づいて、赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12cの光量を制御するための光量制御信号を発光ダイオード駆動回路15に与える。
発光ダイオード駆動回路15は光量制御信号に応じた電力を赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12c夫々に供給し、特定の光量で赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12cを発光させる。具体的には、特定の駆動電圧を赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12c夫々に印加する。
更に、液晶表示装置は、アナログチューナ3b、各種映像信号が入力するビデオ信号入力部3c、コンポーネント色差信号入力部3d、RGB信号入力部3e、第1切換スイッチ42及び第2切換スイッチ43を備えている。
アナログチューナ3bは、アンテナで受信されたRF信号を増幅及び選択し、映像信号を検波する。そして、検波された映像信号は、第1切換スイッチ42に入力する。
第1切換スイッチ42は、アナログチューナ3b又はビデオ信号入力部3cから入力した映像信号のいずれかを選択して映像信号処理回路41に与える。第2切換スイッチ43は、コンポーネント色差信号入力部3d又はRGB信号入力部3eに入力した映像信号のいずれかを選択して映像信号処理回路41に与える。
映像信号処理回路41は、制御回路2による制御によって、第1切換スイッチ42及び第2切換スイッチ43から与えられた映像信号を、デコーダ40から与えられた映像信号と同様に処理し、信号レベル検出回路5に与えることができる。
このように構成された液晶表示装置の動作を説明する。
信号レベル検出回路5は、与えられた映像信号の平均輝度信号レベルを算出する。光量設定回路7は、平均輝度信号とテーブルとに基づいて、赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12c夫々の光量を特定し、光量制御信号を発光ダイオード駆動回路15に与える。発光ダイオード駆動回路15は、赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12c夫々を、平均輝度信号レベルに応じた光量で発光させる。
図4は、RGB発光ダイオードアレイ12の駆動状態を示すタイミングチャートである。
横軸は時間であり、縦軸は赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び緑色発光ダイオード12bに印加する駆動電圧を示している。
平均輝度信号レベルが最大輝度信号レベルの50〜100パーセントである場合、図4(a)に示すように、赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12cには駆動電圧が印加されないため、RGB発光ダイオードアレイ12は発光しない。
平均輝度信号レベルが最大輝度信号レベルの25〜50パーセントである場合、図7に示すように、赤色の色再現性が低下するが、図4(b)に示すように、赤色発光ダイオード12aには特定の駆動電圧が印加され、赤色発光ダイオード12aは50パーセントの光量で発光し、赤色光が液晶パネル10に照射される。従って、赤色の色再現性低下を抑制することができる。
平均輝度信号レベルが最大輝度信号レベルの0〜25パーセントである場合、図7に示すように、赤色及び緑色の色再現性が低下するが、図4(c)に示すように、赤色発光ダイオード12a及び緑色発光ダイオード12bには、図4(b)で印加される駆動電圧より高い特定の駆動電圧が印可され、赤色発光ダイオード12a及び緑色発光ダイオード12bが80パーセントの光量で発光し、赤色光及び緑色光が液晶パネル10に照射される。従って、赤色及び緑色の色再現性低下を抑制することができる。
また、平均輝度信号レベルが低下した場合、図8に示すように無彩色の色温度が高くなり、青白くなるという問題が生ずるが、赤色発光ダイオード12a及び緑色発光ダイオード12bが発光し、赤色光及び緑色光が液晶パネル10に照射される。従って、無彩色の色温度が高くなることを抑制することができる。つまり、無彩色が青白く表示されることを防ぐことができる。
更に、有色光源をRGB発光ダイオードアレイ12で構成することにより、低消費電力で色再現性の低下を抑えることができる。
更にまた、輝度信号又はRGB信号を補正することなく、色再現性の低下を光学的に抑えることができるため、ダイナミックレンジが狭くなり、画質が劣化する問題を避けつつ、色再現性の低下を抑えることができる。
なお、実施の形態1にあっては、図3に示すようなテーブルにてRGB発光ダイオードアレイの光量を特定するように構成してあるが、平均輝度信号とRGB発光ダイオードアレイの光量との関係はこれに限定されない。
また、有色光源をRGB発光ダイオードアレイで構成しているが、有機EL(Electro Luminescence)のような他の発光素子を備えても良い。
更に、赤色光、緑色光及び青色光を発するRGB発光ダイオードアレイを備えているが、他の色の光を発する有色光源を備えても良い。
更にまた、赤色光、緑色光及び青色光を発するRGB発光ダイオードアレイを備えているが、青色発光ダイオードを備えず、赤色光を発する赤色発光ダイオード及び緑色光を発する緑色発光ダイオードのみを備えるように構成しても良い。
更にまた、映像に係る全画素の輝度信号に基づいて平均輝度信号を算出するように構成してあるが、映像部分をなす複数の画素の輝度信号に基づいて平均輝度信号を算出し、該平均輝度信号に基づいてRGB発光ダイオードアレイの光量を増減させるように構成しても良い。
具体的には、映像を複数の領域に分割、例えば上下左右に4分割し、各映像部分の平均輝度信号レベルを夫々算出し、各平均輝度信号レベルに基づいて、各映像部分を照明するRGB発光ダイオードアレイの光量を個別に制御しても良い。この場合、各映像部分に対して、色再現性の低下及び色温度の変動を抑えることができる。
更にまた、エリアライト方式のバックライトを備えた液晶表示装置を説明したが、エッジライト方式のバックライトを備えても良い。
更にまた、平均輝度信号レベルとテーブルとに基づいて、RGB発光ダイオードアレイの光量を特定するように構成しているが、平均輝度信号レベルを予め用意した所定関数に代入して、RGB発光ダイオードアレイの光量を算出するように構成しても良い。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る液晶表示装置は、信号レベル検出回路5及び光量設定回路7の処理を制御回路2が実行するように構成してある。
制御回路2は、CPU、バスを介して該CPUに接続されているROM、RAM、入出力ポート等を備えている。ROMは、RGB発光ダイオードアレイ12の光量を制御するためのコンピュータプログラム、実施の形態1における光量設定回路7が記憶していたテーブルと同様のテーブルを記憶している。CPUは、ROMが記憶しているコンピュータプログラムをRAMに読み出して、実行することによりRGB発光ダイオードアレイ12の赤色光、緑色光及び青色光の光量を増減させる。
図5は、RGB発光ダイオードアレイ12の光量制御に係る制御回路2の処理手順を示すフローチャートである。
制御回路2は、入出力ポートを介して映像信号処理回路41から映像に係る各画素の輝度信号の信号レベルを取得する(ステップS11)。そして、各画素の輝度信号に基づいて、平均輝度信号レベルを算出する(ステップS12)。
次いで、制御回路2は、ROMからテーブルを読み出し(ステップS13)、読み出したテーブルと、ステップS12で算出した平均輝度信号レベルと、最大輝度信号レベルとに基づいて、赤色発光ダイオード12aの赤色光、緑色発光ダイオード12bの緑色光及び青色発光ダイオード12cの青色光夫々の光量を特定する(ステップS14)。より、具体的には、平均輝度信号レベルの最大輝度信号レベルに対する割合を算出し、該割合とテーブルとに基づいて、赤色発光ダイオード12a、緑色発光ダイオード12b及び青色発光ダイオード12c夫々の光量を特定する。
次いで、制御回路2は、ステップS14で特定された赤色光の光量で赤色発光ダイオード12aを発光させる(ステップS15)。具体的には、制御回路2は、特定された光量で赤色発光ダイオード12aを発光させるための光量制御信号を入出力ポートを介して発光ダイオード駆動回路15に与える。
そして、制御回路2は、ステップS14で特定された緑色光の光量で緑色発光ダイオード12bを発光させる(ステップS16)。また、制御回路2は、特定された青色光の光量で青色発光ダイオード12cを発光させ(ステップS17)、RGB発光ダイオードアレイ12の光量制御に係る処理を終える。
制御回路2は、上述の処理を定期的に実行することにより、輝度信号又はRGB信号を補正することなく、色再現性の低下又は色温度の変動を抑えることができる。
なお、実施の形態2にあっては、平均輝度信号レベルの最大輝度信号レベルに対する割合を算出して、RGB発光ダイオードアレイの光量を特定するように構成してあるが、平均輝度信号レベルと、RGB発光ダイオードアレイの光量とを直接対応付けたテーブルを記憶しておき、該テーブルと、平均輝度信号レベルとに基づいて、RGB発光ダイオードアレイの光量を特定するように構成しても良い。
実施の形態2に係る液晶表示装置の他の構成、作用及び効果は、実施の形態1に係る液晶表示装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 液晶表示装置の略示断面図である。 平均輝度信号レベルとRGB発光ダイオードアレイの光量とを対応付けたテーブルの一例を示す模式図である。 RGB発光ダイオードアレイの駆動状態を示すタイミングチャートである。 RGB発光ダイオードアレイの光量制御に係る制御回路の処理手順を示すフローチャートである。 液晶表示装置、NTSC規格等における色再現範囲を示す色度図である。 輝度信号の信号レベルと色再現範囲との関係を示す色度図である。 輝度信号の信号レベルと、無彩色の色温度との関係を示す色度図である。 RGB信号の入力信号レベルと、ガンマ補正後の出力信号レベルとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1 液晶パネルモジュール
2 制御回路
3a デジタルチューナ
3b アナログチューナ
3c ビデオ信号入力部
3d コンポーネント色差信号入力部
3e RGB信号入力部
5 信号レベル検出回路
6 液晶パネルコントローラ
7 光量設定回路
10 液晶パネル
11 冷陰極蛍光管
12 RGB発光ダイオードアレイ
12a 赤色発光ダイオード
12b 緑色発光ダイオード
12c 青色発光ダイオード
13 液晶パネル駆動回路
14 蛍光管駆動回路
15 発光ダイオード駆動回路
16 反射シート
40 デコーダ
41 映像信号処理回路
42 第1切換スイッチ
43 第2切換スイッチ

Claims (6)

  1. 液晶パネルを照明する白色光源及び有色光源を備え、映像の輝度信号に基づいて前記液晶パネルに映像を表示するようにしてある液晶表示装置において、
    輝度信号の信号レベルに応じて、前記有色光源の光量を増減させる光量増減手段を備える
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 映像に係る複数の画素の輝度信号に基づいて、輝度信号の平均信号レベルを算出する算出手段を備え、
    前記光量増減手段は、
    前記算出手段によって算出された平均信号レベルに応じて、前記有色光源の光量を増減させるようにしてある
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記有色光源は赤色光を発する赤色発光部を備え、
    前記光量増減手段は、
    前記算出手段によって算出された平均信号レベルが所定値未満である場合、前記赤色発光部の光量を増加させる手段を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記有色光源は緑色光を発する緑色発光部を備え、
    前記光量増減手段は、
    前記算出手段によって算出された平均信号レベルが所定値未満である場合、前記緑色発光部の光量を増加させる手段を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 前記有色光源は赤色光を発する赤色発光部及び緑色光を発する緑色発光部を備え、
    前記光量増減手段は、
    前記算出手段によって算出された平均信号レベルが第1所定値未満である場合、前記赤色発光部の光量を増加させる手段と、
    前記算出手段によって算出された平均信号レベルが第1所定値より小さい第2所定値未満である場合、前記緑色発光部の光量を増加させる手段と
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  6. 前記有色光源は発光ダイオードである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の液晶表示装置。
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