JP2007240624A - 定着装置 - Google Patents

定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007240624A
JP2007240624A JP2006059675A JP2006059675A JP2007240624A JP 2007240624 A JP2007240624 A JP 2007240624A JP 2006059675 A JP2006059675 A JP 2006059675A JP 2006059675 A JP2006059675 A JP 2006059675A JP 2007240624 A JP2007240624 A JP 2007240624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
belt
fixing device
belts
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006059675A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Jinzai
誠 陣在
Shigeaki Takada
高田  成明
Nobuaki Hara
伸明 原
Keigo Kaji
圭吾 梶
Daigo Matsuura
大悟 松浦
Hiroshi Komiyama
宏 小宮山
Yasuhiro Hayashi
康弘 林
Ikuo Nakamoto
育生 中本
Kazuhiro Hasegawa
和弘 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2006059675A priority Critical patent/JP2007240624A/ja
Publication of JP2007240624A publication Critical patent/JP2007240624A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】 ベルト方式の誘導加熱定着器で、ベルトの駆動が、耐久後に渡っても安定に駆動され、安定した定着性能を維持することを可能とする。
【解決手段】 加熱側ローラー内面をゴムローラーで駆動する。片側は従動とする。序両方のベルト内面は異なる材料でコート。
【選択図】 図1

Description

本発明は、定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に定着ベルトを用いてトナー像をシートに定着するようにしたものに関する。
画像形成装置において、電子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段部で、記録材(転写材シート・エレクトロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマット紙・封筒等)に転写方式あるいは直接方式にて形成担持させた画像情報の未定着画像(トナー画像)を記録材に永久固着画像として加熱・加圧定着させる定着装置としては熱ローラ方式の定着装置が広く用いられている。
熱ローラ方式の定着装置は、加熱源としてのハロゲンヒータ等を内包した加熱体としての定着ローラと、これに圧接させた加圧体としての加圧ローラを基本構成とし、このローラ対を回転させて、ローラ対の圧接ニップ(定着ニップ)部に未定着画像を担持した記録材を挿通し、定着ローラからの熱と定着ニップ部の加圧力によって、未定着画像を記録材に永久定着させるものである。
熱ローラ方式の定着装置は、モノクロ画像形成装置はもちろん、フルカラー画像形成装置にも用いられている。但し、フルカラー画像はモノクロ画像の場合に比べて記録材上のトナー層が厚く、トナーの付着量が多いことから、定着ニップ部の記録材搬送方向長さ(定着ニップ幅)をできる限り広く確保し、プリント時(定着工程時)において、記録材上に形成された未定着トナー画像を可能な限り低温で長時間加熱して、記録材上に定着することが望ましい。
また、記録材の光沢や記録材としてOHPにおける透光色再現性を確保するため、フルカラー用定着装置は、トナー面を均一に溶融して平滑化し、高光沢に仕上げるべく、定着ローラ及び加圧ローラ双方に高平滑ないし鏡面な耐熱弾性層を表層に設けた熱ローラ方式の定着装置が主流となっている。
ところが、フルカラー用の熱ローラ方式の定着装置において、広いニップ幅を確保すべくローラを大径化した場合には、定着装置ひいては画像形成装置全体の大型化を招く問題がある。一方、耐熱弾性体表層の厚みを厚くした場合には、加熱源から定着ローラ表層への熱伝導の低下による熱供給速度の低下によって、定着ローラ表層温度が低下して、未定着トナーが記録材上に固着できない定着不良が発生するため、プリント速度が低下して、高スループット(単位時間当たりのプリント枚数)追従性が低下する等の問題がある。
更には弾性層を有する熱ローラ方式の定着方式においては、熱ローラ自体の熱容量が大きくなってしまい、定着ローラをトナー画像定着に適した温度までに昇温させるまでに必要な時間(ウォームアップタイム)が長いという問題があった。
一方、近年誘導 加熱方式により定着部材を加熱する方法が検討されている(特許文献1、特許文献2等)。電磁誘導加熱定着方式について以下にその発熱原理を説明する。
電磁誘導加熱定着方式では、従来の加熱定着用部材と、加圧部材のほかに、コイル及び高周波電源を必要とする。コイルは加熱定着用部材の内部あるいは外部の加熱定着用部材に近接した位置に設置され、高周波電源と電気的に接続される。加熱定着用部材としては、金属発熱層が設けられていれば、ロール形状でもベルト形状でも、どちらでも誘導加熱は可能である。
高周波電源により高周波の交流電流をコイルに流す。このとき、コイルには電流の向きに応じたコイルが巻回された面に直行する向きに磁束が発生する。磁束は、近接して設置された加熱定着 用部材の金属発熱層を横切ることとなり、加熱定着用部材上の金属発熱層には、この磁束を打ち消す方向に磁界を発生するような渦電流が発生する。金属発熱層はその金属種と厚さで決まる抵抗値を持っているため、発生した渦電流による電気エネルギーは熱エネルギーに変換される。この時の熱の発生を使った定着 装置が電磁誘導加熱定着 装置である。
この方法では、本来加熱したい部材表面を効果的に、かつ、高熱効率で加熱することができるため、ウォームアップタイムを短縮できる可能性がある。前述したように、誘導加熱定着装置では、ロール形状のものとベルト形状のものとがあり、いずれの場合でも部材に近接した位置に配置したコイルに高周波電流を流すことで、部材の金属発熱層に誘導 起電力を生じさせ、渦電流が流れることで加熱される。ロール形状の場合発熱層である金属発熱層としては芯金を発熱層とすることができ、コイルによって渦電流が発生し加熱されるような材質・厚さの芯金を選択することで定着 可能温度まで加熱が可能である。しかし、ロールタイプでは加熱されるのが芯金であることから、従来の加熱方式と比べて、空気層がないぶん定着可能温度に達するのは早いが、それ自体に剛性が必要とされるため数mm程度の厚さが必要とされる。その結果、発熱層である芯金の熱容量は大きくならざるを得なく、加熱するのには時間がかかるため、定着 開始可能時間を十分に短縮できない。
ベルト方式の誘導 加熱定着部材では、金属発熱層を基材とした方法と、耐熱樹脂製の基材上に発熱層である金属発熱層を設ける方法とがある。金属発熱層の基材を用いたベルトの場合、基材としてある程度の強度が必要であるため金属発熱層の基材の厚さが数十μm〜200μm程度は必要である。そのためロールタイプほどではないが、基材の熱容量が大きくなってしまうため、ベルト 表面が加熱されるのに時間が必要となってしまう。また、加圧部材とベルトでニップを形成するために、ベルト内部のベルト と対向する位置に、圧力印加部材を配置しなければならない。この圧力印加部材は通常加圧部材と均一な圧力でニップを形成し、かつニップ幅を確保するためにゴムパッドを用いるケースが多い。しかしながら、このパッドと金属基材との摺動性が悪いため、パッドを激しく劣化させてしまう場合があった。
一方、耐熱樹脂製の基材を用いたタイプのベルトの場合、基材に使われる耐熱性樹脂としては、ポリイミドやポリアミドイミドなどのようなエンプラで、200℃以上の耐熱性があり、強度がある程度以上のものが使われている。樹脂製の基材ベルトの場合は樹脂基材により強度が確保されているため、金属発熱層は発熱に十分であれば薄くすることができる。そのため金属基材ベルトと比較して、定着開始可能時間の短縮が可能となる。また基材が樹脂であるため、ニップを形成するベルト内面の固定部材との摺動性も良好である。
金属発熱層は、基材上に均一な膜厚で形成される必要があり、その膜厚は金属の種類にもより、一概には言えないが、低抵抗な金属であるほど薄くすることができ、定着 可能な温度に達する時間が短くすることが可能となる。一般的には、銅・アルミニウム・ニッケルなどの金属が発熱層として用いられる場合が多い。これら金属の薄膜を耐熱性樹脂上に形成する方法としては、めっき法・蒸着法・スパッタリング等の金属薄膜形成方法が考えられる。金属薄膜は金属種によって適切な膜厚が存在することは前に述べた通りだが、薄いほどベルトそのものの剛直性が緩和され、よりフレキシブルになるため適切なニップを形成しやすく、そのため良好な定着 画質が得られる。また薄いほど金属発熱層の持つ熱容量を低くできるため、定着 可能温度に達する時間を短縮できるという利点もあり、薄くても発熱するような低抵抗金属を選び、それをなるべく薄く、かつ均一に成膜することが必要となる。
特開平11−352804号公報 特開2000−188177号公報
しかしながら、上記駆動側定着ベルトと従動側定着ベルトを安定した一定速度で駆動するためには、ニップを形成するベルト内面の固定部材との摺動性が良いだけでは実現できないことが判明した。すなわち、定着装置が、耐久磨耗後や、比較的厚めの画像形成部材が、NIP部に突入したりした場合に一定速度で駆動できないことが判明している。
(作用)
上記課題を実現するためには、上記駆動側定着ベルトは、ローラー状懸架手段表面としっかりと密接して、なるべく強い摩擦駆動力を有す、しっかりと駆動力を伝達する必要がある。また、NIP部においては逆に、それぞれの定着ベルト内面と上記固定部材表面または上記低摩擦抵抗部材との摩擦抵抗力はなるべく小さくすることが必要である。
上記目的を達成する為に本発明にあっては、第一に、金属層を有する2本の無端状の定着ベルトと、概2本のベルトを狭圧して、加熱定着するためのNIPを形成され、それぞれのベルトは少なくとも1本以上のローラー状の懸架手段を有し、片方のベルトは回転させる上記ローラー状の懸架手段に連結された回転駆動手段により駆動され、かつ、片方のベルトの外側にはベルトを加熱するための誘導コイルを配され、概NIP部で画像形成体上に形成された未定着トナー像を狭圧加熱して、定着させる、定着装置において、上記2本の無端状の定着ベルト内面が、それぞれ異なる材質でコーティングされることを特徴とする。
第二に、上記回転駆動手段は加熱される側ベルト内のローラー状懸架手段を駆動することをことを特徴とする。
第三に、上記2種類の定着ベルト内面の、それぞれの異なる材質のコーティング材料の耐熱温度が、加熱される側のベルト内面コート材料がもう一方のベルト内面コート材料の耐熱温度より高いことを特徴とすることを特徴とする。
第四に、上記駆動側の定着ベルトではない、もう一方の定着ベルトは、駆動側ベルトに従動することを特徴とする。
第五に、上記定着装置のNIP部は、少なくとも、それぞれ2本の定着ベルト内に配された2組の固定された部材を狭圧された部分により形成されることを特徴とする。
第六に、上記NIP形成のための固定部材と定着ベルト内面との間には、摺擦力を低減させるための、低摩擦抵抗部材を配することを特徴とする。
第七に、上記NIP形成のための固定部材の表面には、定着ベルト内面との間の、摺擦力を低減させるための、低摩擦抵抗材料がコーティングされることを特徴とする。
第八に、上記駆動側のベルト内面と、ベルトを駆動するためのローラー状懸架手段との間の摩擦抵抗力は、上記NIP内の定着ベルト内面と上記固定部材表面または上記低摩擦抵抗部材との摩擦抵抗力より大きいことを特徴とする配することを特徴とする。
第九に、上記2種類の定着ベルト内面のコート層の表面性は、上記駆動側定着ベルトの内面の表面性が、もう一方の定着ベルトの内面の表面性より、平滑であることを特徴とする。
第十に、上記2種類の定着ベルト内面のコーティング材料は、上記駆動側定着ベルトの内面のコーティング材料はポリイミド樹脂から形成され、もう一方の定着ベルトの内面のコーティング材料はポリアミド樹脂から形成されることを特徴とする。
第十一に、上記2種類の定着ベルト内面のコーティング材料は、上記駆動側定着ベルトの内面のコーティング材料はポリイミド樹脂の中にマイカを分散させた材料から形成されることを特徴とする。
第十二に、上記2種類の定着ベルト内面のコーティング材料は、上記従動側定着ベルトの内面のコーティング材料はポリイミド樹脂の中に2硫化モリブデンを分散させた材料から形成されることを特徴とする
以上説明したように本発明によれば、ベルト方式の誘導加熱定着器で、ベルトの駆動が、耐久後に渡っても安定に駆動され、安定した定着性能を維持することが可能になった。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る定着装置の構成を示す図であり、1は定着ベルト10を用いてトナー像をシートに定着させる定着装置である。なお、この定着装置1は、例えば電子写真方式によりカラー画像を形成するカラー画像形成装置に用いられるものであり、作像プロセスを担当する不図示の画像形成部の下流に設けられるものである。そして、不図示のカラー画像形成装置においては、原稿画像を原稿読み取り部で読み取り、原稿画像に応じたトナー像を画像形成部で形成した上で給紙部より供給されたシートにトナー像を転写した後、この定着装置1の定着ニップ部においてトナー像をシートに加熱定着するようにしている。なお、このように定着装置1にてトナー像が定着されたシートは、この後、排紙部に排紙されるようになっている。
ここでこの定着装置1は、加熱側駆動側の定着ベルト10と、従動側の定着ベルト40が狭圧しNIP部が形成される。
駆動側定着ベルト10内には、上記ベルト10を駆動するための定着ローラー20と上記ベルト10を懸架するための懸架ローラー21が配され、従動側の定着ベルト40内には、上記ベルト40を懸架しするための懸架ローラー50、51が配される。それぞれの定着ベルト10は、定着ローラー20と懸架ローラー21で懸架され、一方定着ベルト40は懸架ローラー50、51で懸架される。それぞれのローラーは、定着ローラー20は付図示の駆動装置により駆動が伝達され、他の懸架ローラー21、50、51は従動する。
また、それぞれの定着ベルト10、40内には、固定部材22、52が配されて、狭圧されることにより、NIP部を形成する。
70は温度検知素子であり、この温度検知素子70の出力信号に基づいて定着ベルト10表面の温度を検知し、温度制御回路をへて誘導加熱手段6が制御され、定着ベルト10は所定の温度に制御される。
80は誘導加熱手段で、誘導コイル81と、励磁コア82と、この誘導コイル81及び励磁コア82を保持するコイルホルダー83とにより構成され定着ベルト10を誘導加熱する。
以下さらに、本実施例の実施形態を詳述する。
駆動側定着ベルト10は、図2に示す電層及びニッケル、磁性SUS、鉄及びこれらの合金からなる金属層11とその表面側にシリコンゴム、フッ素ゴム等の弾性体12とトナーとの離型性が良好なフッソ樹脂の離型層13が積層され、内面側はPI樹脂にマイカを分散させたコート層14を積層した。具体的には、金属層11として10〜100μmのニッケル製の金属ベルトを仕様し、弾性層12は100〜700μmのシリコンゴムを使用し、離型層13は10〜100μmのPTFE、PFAなどのフッ素樹脂を使用し、コート層14はマイカを0.1〜10wt%分散させたPI樹脂層を5〜100μmコートした。
本実施例では、駆動側定着ベルト10はφ50のものを使用した。
ほぼ同様に、従動側定着ベルト40は、図3に示す電層及びニッケル、磁性SUS、鉄及びこれらの合金からなる金属層41とその表面側にシリコンゴム、フッ素ゴム等の弾性体42とトナーとの離型性が良好なフッソ樹脂の離型層43が積層され、内面側はPAI樹脂に2硫化モリブデンを分散させたコート層44を積層した。具体的には、金属層41として10〜100μmのニッケル製の金属ベルトを仕様し、弾性層42は100〜700μmのシリコンゴムを使用し、離型層43は10〜100μmのPTFE、PFAなどのフッ素樹脂を使用し、コート層44は2硫化モリブデンを0.1〜40wt%分散させたPAI樹脂層を5〜100μmコートした。
本実施例では、従動側定着ベルト30はφ50のものを使用した。
次に定着ローラー20に関して説明する。定着ローラはアルミ芯金にスポンジや耐熱シリコンゴム等の弾性層を5〜10mm有するφ20のローラで構成され、図示しない駆動モータにより駆動される。
次に懸架ローラー21、50、51について説明する。懸架ローラー21は外径φ20、厚み2tのアルミ製シリンダーからなり定着ニップ部の上流に配置され、定着ベルト10を定着ローラー20との間で懸架する。一方懸架ローラー51、52は外径φ20、厚み2tのアルミ製シリンダーからなり定着ベルト40を懸架する。これらのローラー21、50、51は従動構成とした。
上記それぞれのローラーは定着ローラー20/懸架ローラー50の間に500〜1000N、懸架ローラー21/51の間に500〜1000N印加した。
次に、ベルト内固定部材22、52について説明する。固定部材22は、鉄、SUS、アルミなどの金属の成型物を使用し、固定部材52は、鉄、SUS、アルミなどの金属の上にシリコンゴム、フッ素ゴムなどの弾性体を形成したのもを使用し、それぞれの間は500〜1000Nの力が加圧されている。
本実施例では、固定部材22は5tの厚みのSUS部材、固定部材52は2tの厚みのSUS部材に5tの厚みのシリコンゴムを成型した板状のものを使用した。
上記1対の固定部材で形成されるNIP部(図中 L)の長さは、20mmであった。
次に温度検知素子80について説明する。加熱手段80は図4に示すように誘導コイル81と、励磁コア82と、この誘導コイル81及び励磁コア82を保持するコイルホルダー83とにより構成されるものである。
そして、この長円状に扁平巻きされたリッツ線を用いた誘導コイル81を、コイルの中心と両脇に突起した横E型の励磁コア82の中に配置することにより、図4のようなユニットが形成される。なお、励磁コア82としてはフェライト、パーマロイといった高透磁率で残留磁速密度の低いものを用いており、これにより誘導コイル81や励磁コア82での損失を抑えられ、効率的に定着ベルト1を加熱する事ができる。
本実施例では、誘導加熱手段80は駆動側定着ベルト10の外周側近傍に配し、定着ベルト10を誘導加熱した。
本実施例では定着動作中の定着ベルト10の温度は190℃に制御、調整した。
以下、本実施例における実験結果を説明する。
実験は駆動加熱側定着ベルト10と従動側定着ベルト40を実験例1〜4、比較例1〜3に変えて行った。評価はそれぞれの内面コートの表面性(Rz)の測定と、定着ベルト内面の動摩擦係数μを測定し、それぞれ定着装置に装着したときの「耐熱性」「耐久性」「駆動性」を相対比較した。
動摩擦係数μの測定は、それぞれの材料を平行平板状(40mm×40mm)に成型し、加重300g、移動速度100mm/secの条件で、動作時にかかる摩擦力をロードセル測定器で測定し、算出した。
Figure 2007240624
上記実験結果によると、第1に、駆動加熱側定着ベルト10の内面コート材料は耐熱性の観点で、PI樹脂を使用することが好ましい。また、摩擦力の関係は、定着ローラー21との摩擦係数が大きく、また、固定部材14との摩擦係数は小さいほうが良好な結果を示した。この条件を満足するためには、駆動側定着ベルト10の内面は、平滑度Rzを小さくすること、マイカを含有させることが、良好な結果を示すことがわかった。
一方で、従動側定着ベルト30と固定部材44との摩擦係数の関係は小さいほうが良好な結果を示した。この条件を満足するためには、駆動側定着ベルト30の内面は、平滑度Rzをある程度大きくすること、2硫化モリブデンを含有させることが、良好な結果を示すことがわかった。
上記実験結果をまとめると
駆動加熱側定着ベルト10の内面コート22に関しては、PI樹脂を使用することで、耐熱性と平滑性が実現でき、さらにマイカを分散させることにより、耐摩耗性、耐久性に優れる部材が作れることが判明した。
従動側定着ベルト40の内面コート42に関しては、PAI樹脂を使用することで、適度に荒れた平滑性が実現でき、さらに2硫化モリブデンを分散させることにより、固定部材44との間の摩擦抵抗を低減でき、加えて耐摩耗性、耐久性に優れる部材が作れることが判明した。
さらに好適な実施例を図5を用いて説明する。
本実施例は、それぞれの定着ベルト10、40内に配された固定部材14、44の表面と低摩擦材料でコーティング45、46することを特徴とする。本目的としては、それぞれの定着ベルト10、40の内面との摩擦抵抗を小さくすることにより、定着ベルトの駆動性を安定、向上させることである。
上記コーティングの材料としては、PTFE、PFAなどの低摩擦のフッ素樹脂や、PAIに2硫化モリブデンを分散させた材料などが、好適な結果をしめした。
さらに好適な実施例を図6を用いて説明する。
本実施例は、それぞれの定着ベルト10、40の内面と内側に配された固定部材14、44のとの間にPTFE、PFA、PIなどのシート部材26、46を配することを特徴とする。
上記シートの表面には低摩擦材料をコーティングするとさらに良好な結果を示した。本目的としては、それぞれの定着ベルト10、40の内面との摩擦抵抗を小さくすることにより、定着ベルトの駆動性を安定、向上させることである。
本発明の第1の実施の形態に係る定着装置の構成を示す図。 駆動側定着ベルトの断面図。 従動側定着ベルトの断面図。 上記定着装置に設けられた誘導加熱部材の分解図。 本発明の第2の実施の形態に係る定着装置の構成を示す図。 本発明の第3の実施の形態に係る定着装置の構成を示す図。
符号の説明
1 定着装置
10 駆動側定着ローラー
11 金属層
12 弾性体
13 離型層
14 コート層
20 定着ローラー
21 懸架ローラー
22 固定部材
25 固定部材22のコート部材
26 シート部材
40 駆動側定着ローラー
41 金属層
42 弾性体
43 離型層
44 コート層
50 懸架ローラー
51 懸架ローラー
52 固定部材
55 固定部材22のコート部材
56 シート部材
70 温度検知素子
80 加熱手段
81 誘導コイル
82 励磁コア
83 コイルホルダー

Claims (12)

  1. 金属層を有する2本の無端状の定着ベルトと、概2本のベルトを狭圧して、加熱定着するためのNIPを形成され、それぞれのベルトは少なくとも1本以上のローラー状の懸架手段を有し、片方のベルトは回転させる上記ローラー状の懸架手段に連結された回転駆動手段により駆動され、かつ、片方のベルトの外側にはベルトを加熱するための誘導コイルを配され、概NIP部で画像形成体上に形成された未定着トナー像を狭圧加熱して、定着させる、定着装置において、
    上記2本の無端状の定着ベルト内面が、それぞれ異なる材質でコーティングされることを特徴とする定着装置。
  2. 上記回転駆動手段は加熱される側ベルト内のローラー状懸架手段を駆動することをことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 上記2種類の定着ベルト内面の、それぞれの異なる材質のコーティング材料の耐熱温度が、加熱される側のベルト内面コート材料がもう一方のベルト内面コート材料の耐熱温度より高いことを特徴とすることを特徴とする請求項1又は、請求項2に記載の定着装置。
  4. 上記駆動側の定着ベルトではない、もう一方の定着ベルトは、駆動側ベルトに従動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 上記定着装置のNIP部は、少なくとも、それぞれ2本の定着ベルト内に配された2組の固定された部材を狭圧された部分により形成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 上記NIP形成のための固定部材と定着ベルト内面との間には、摺擦力を低減させるための、低摩擦抵抗部材を配することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 上記NIP形成のための固定部材の表面には、定着ベルト内面との間の、摺擦力を低減させるための、低摩擦抵抗材料がコーティングされることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  8. 上記駆動側のベルト内面と、ベルトを駆動するためのローラー状懸架手段との間の摩擦抵抗力は、上記NIP内の定着ベルト内面と上記固定部材表面または上記低摩擦抵抗部材との摩擦抵抗力より大きいことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 上記2種類の定着ベルト内面のコート層の表面性は、上記駆動側定着ベルトの内面の表面性が、もう一方の定着ベルトの内面の表面性より、平滑であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
  10. 上記2種類の定着ベルト内面のコーティング材料は、上記駆動側定着ベルトの内面のコーティング材料はポリイミド樹脂から形成され、もう一方の定着ベルトの内面のコーティング材料はポリアミド樹脂から形成されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の定着装置。
  11. 上記2種類の定着ベルト内面のコーティング材料は、上記駆動側定着ベルトの内面のコーティング材料はポリイミド樹脂の中にマイカを分散させた材料から形成されることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の定着装置。
  12. 上記2種類の定着ベルト内面のコーティング材料は、上記従動側定着ベルトの内面のコーティング材料はポリイミド樹脂の中に2硫化モリブデンを分散させた材料から形成されることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の定着装置。
JP2006059675A 2006-03-06 2006-03-06 定着装置 Withdrawn JP2007240624A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006059675A JP2007240624A (ja) 2006-03-06 2006-03-06 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006059675A JP2007240624A (ja) 2006-03-06 2006-03-06 定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007240624A true JP2007240624A (ja) 2007-09-20

Family

ID=38586267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006059675A Withdrawn JP2007240624A (ja) 2006-03-06 2006-03-06 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007240624A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012159803A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Fuji Xerox Co Ltd 円筒状成形体及びその製造方法、円筒状成形体ユニット、画像形成装置用部材、画像形成装置、並びに樹脂組成物
JP2015132799A (ja) * 2013-12-10 2015-07-23 株式会社沖データ 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012159803A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Fuji Xerox Co Ltd 円筒状成形体及びその製造方法、円筒状成形体ユニット、画像形成装置用部材、画像形成装置、並びに樹脂組成物
JP2015132799A (ja) * 2013-12-10 2015-07-23 株式会社沖データ 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3634679B2 (ja) 加熱装置
JP5510886B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
US8385801B2 (en) Image heating apparatus
JP4617178B2 (ja) 像加熱装置
JP2002123106A (ja) 定着装置
JP2008015398A (ja) ベルト定着装置
JPH1116667A (ja) ヒータ、加熱装置及び画像形成装置
JPWO2005054960A1 (ja) 金属べルト、定着ベルト及び加熱定着装置
JP2007139962A (ja) 定着装置
JP2003077621A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP4803962B2 (ja) 定着装置
US20030086737A1 (en) Image heating apparatus and elastic roller therefor
JP6362097B2 (ja) 加熱ローラ、及びこれを備えた画像加熱装置
JP2004198969A (ja) 定着ベルト及びこれを用いた定着装置
JP2003233264A (ja) 定着装置
JP2007240624A (ja) 定着装置
JP3967345B2 (ja) 誘導加熱装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2013235088A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4612862B2 (ja) 像加熱装置
JP5867112B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2009104019A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5244360B2 (ja) 定着装置およびそれを備える画像形成装置
JP2007041373A (ja) 電磁誘導加熱方式の加熱ベルト及びこれを用いた画像加熱装置
JP2012194429A (ja) 定着装置、画像形成装置およびプログラム
JP4341338B2 (ja) 定着装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090512