JP2007237058A - 二段処理反応容器および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】本発明は、還元剤を二度に分けて供給して、硝酸廃棄物中の窒素分を窒素ガスとして効率的に変換することができる二段処理反応容器を提供する。
【解決手段】外容器2と、その外容器内部に配置された内容器3と、からなる二段処理反応容器であって、内容器3のみで形成され、供給された原料を混合、反応させる第一の反応領域4と、内容器3と外容器2との間に形成され、供給された薬剤をそのまま通過させる非反応領域6と、外容器2のみで形成され、第一の反応領域4で得られた反応混合物と非反応領域を通過してきた薬剤とを混合、反応させる第二の反応領域5と、を有する二段処理反応容器1。
【選択図】図1
【解決手段】外容器2と、その外容器内部に配置された内容器3と、からなる二段処理反応容器であって、内容器3のみで形成され、供給された原料を混合、反応させる第一の反応領域4と、内容器3と外容器2との間に形成され、供給された薬剤をそのまま通過させる非反応領域6と、外容器2のみで形成され、第一の反応領域4で得られた反応混合物と非反応領域を通過してきた薬剤とを混合、反応させる第二の反応領域5と、を有する二段処理反応容器1。
【選択図】図1
Description
本発明は、二段階の反応を簡易な構成で、効率的に行うことができる二段処理反応容器および方法に関し、特に硝酸塩を含む廃棄物の還元処理に適した二段処理反応容器および方法に関する。
原子力発電所から発生する使用済燃料の再処理工場においては、主要な廃棄物として放射性元素を含む硝酸ナトリウムが生成する。硝酸ナトリウムをセメントなどで固化して、地下に埋設すると、地下処分場は還元雰囲気となっているため硝酸イオンが窒素ガスとなり、その結果、固化体の健全性が保証できない恐れがある。そこで、硝酸塩をあらかじめ処理して固化体中から取り除く必要がある。
硝酸塩をあらかじめ処理して固化体中から取り除く方法としては、超臨界水中での還元反応により硝酸を処理する方法がある。例えば、超臨界水分解反応において、アンモニアを過剰に添加して、硝酸塩を含む廃棄物中の窒素分を窒素ガスに還元処理する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平11−290873号公報
しかし、硝酸塩を含む廃棄物と、硝酸塩を含む廃棄物に対して量論量以上のアンモニアと、を同時に反応容器に供給する必要があるため、反応後のアンモニアを分離する工程が必要となってしまう。処理する廃棄物中の硝酸濃度が高いとアンモニアの量が増え、無機塩が生成し、析出する問題があった。また、アンモニアおよびそれ以外の還元剤を使用する場合においても、還元剤を供給する際の安全性の問題があった。
そこで硝酸塩を含む廃棄物を処理する反応容器として、還元剤を供給する際の安全性を高め、生成する無機塩を制御できるコンパクトな反応容器が望まれている。
硝酸塩を含む廃棄物の処理などにおいて、反応容器に所定量の還元剤を一度に供給する場合、還元剤を供給する際の安全性や反応容器の腐食の問題などがあり、これらの問題に対応するため、反応容器および還元剤供給ラインの配管の肉厚を厚くしたり、耐食性が優れた材質を使用したりする必要があった。また、使用する還元剤によっては、反応容器内に無機塩が析出したり、反応容器が大型化したりする問題があった。
そこで、本発明は、これら課題を解決するため、還元剤を二度に分けて供給して、硝酸廃棄物中の窒素分を窒素ガスとして効率的に変換することができる二段処理反応容器を提供することを目的とするものである。
本発明の二段処理反応容器は、外容器と、その外容器内部に配置された内容器と、からなる二段処理反応容器であって、内容器のみで形成され、供給された原料を混合、反応させる第一の反応領域と、内容器と外容器との間に形成され、供給された薬剤をそのまま通過させる非反応領域と、外容器のみで形成され、第一の反応領域で得られた反応混合物と非反応領域を通過してきた薬剤とを混合、反応させる第二の反応領域と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明の他の二段処理反応容器は、第一の反応容器と、第二の反応容器と、第一および第二の反応容器を接続する接続ラインと、からなる二段処理反応容器であって、第一の反応容器で形成され、供給された硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを混合、反応させる第一の反応領域と、接続ライン又は第二の反応容器に第二の還元剤を供給する還元剤供給口と、第二の反応容器で形成され、第一の反応容器で還元処理された反応混合物と第二の還元剤とを混合、反応させる第二の反応領域と、を有し、硝酸塩中の窒素分を窒素ガスへ変換する処理に用いることを特徴とするものである。
また、本発明のさらに他の二段処理反応容器は、端部以外に設けられた還元剤供給口を有する管状の二段処理反応容器であって、反応容器に供給された硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを混合、反応させる第一の反応領域と、第一の反応領域で得られた反応混合物と還元剤供給口から供給された第二の還元剤とを混合、反応させる第二の反応領域と、を有し、硝酸塩中の窒素分を窒素ガスへ変換する処理に用いることを特徴とするものである。
また、本発明の二段処理反応方法は、硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを第一の反応領域に供給する原料供給工程と、第一の反応領域で硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを混合、反応させる第一の還元反応工程と、第一の還元反応工程で得られた反応混合物に、第二の還元剤を混合し、反応させる第二の還元反応工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明の二段処理反応容器および方法によれば、反応を二段階で行うため、反応の調整、制御を簡易な操作により達成することができる。
例えば、硝酸塩を含む廃棄物を異なる還元剤と反応させる場合、2段階の還元反応を行って処理するため、還元反応により生成し、残存する硝酸塩の性状・濃度の制御を、それぞれの還元剤の量、種類等を適宜選択することにより容易に行うことができる。
また、同じ還元剤を使用するものであって、水素が発生する還元剤である場合、これまでのように一度に反応容器に供給する場合に比べると還元剤が分散されて供給されるため、反応容器内の供給口での水素濃度が低くなり、より安全に反応容器内に薬剤を供給することができる。さらに、このとき、反応容器内の水素イオン濃度が中性に近い値となるため、反応容器の腐食も抑えることができる。
以下、本発明の二段処理反応容器および方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係る二段処理反応容器について図1を参照しながら説明する。図1は、二段処理反応容器の概略構成図である。
まず、第1の実施の形態に係る二段処理反応容器について図1を参照しながら説明する。図1は、二段処理反応容器の概略構成図である。
この二段処理反応容器1は、外容器2と、その外容器2の内部に配置された内容器3とから構成されるものであって、内容器3は、外容器2よりも長手方向の長さおよび径が共に小さい構造となっている。そのため、二段処理反応容器1は、内容器3の内部に形成される第一の反応領域4と、内容器3が存在しない部分であって外容器2の内部に、それのみで形成される第二の反応領域5と、外容器2と内容器3との間に形成される非反応領域6としてそれぞれの空間領域を有するように構成されている。
ここでは、より具体的に硝酸塩を含む廃棄物と還元剤とを用いた還元反応処理を行う場合を例に、以下説明するが、本発明は、二段階で反応を行うものであれば、これに限定されるものではない。
この二段処理反応容器1の内容器3には、第一の反応領域4に硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを供給することができる原料供給口7が、そして、外容器2には、非反応領域6に薬剤として第二の還元剤を供給することができる還元剤供給口8、第二の反応領域5から反応混合物を排出する処理済流体排出口9、が設けられている。図1に示しているように、内容器3と外容器2の片側の端部が揃うように配置されており、還元剤供給口8と、原料供給口7とは、隣接した位置に構成されている。
二段処理反応方法による処理を行うには、まず、この二段処理反応容器1の原料供給口7に、原料となる硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを供給し、さらに、還元剤供給口8に第二の還元剤を供給する。第一の反応領域4では、硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とが反応し、次いで、この第一の反応領域で還元処理された反応混合物が第二の反応領域5に入ると、非反応領域6を流通してきた第二の還元剤と混合され、未反応の硝酸塩を含む廃棄物がさらに還元処理される。この処理により、硝酸塩を含む廃棄物中の窒素分の大部分は窒素ガスに変換され、窒素ガスを含む処理済流体は、そのまま二段処理反応容器1の処理済流体排出口9から容器外へと排出される。
この二段処理反応容器1としては、第一および第二の反応領域4,5が、それぞれの反応を十分に行うことができる長さ、大きさを有していればよく、その際、外容器2および内容器3の形状は、それぞれ管状であることが好ましい。管状の外容器2および内容器3の断面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、四角形等の形状が挙げられる。
この処理は、バッチ処理で行うこともできるが、連続的に原料および還元剤を流しながら行うこともでき、連続的に行う場合には、反応容器1の長さを適宜選択すればよく、長さを十分にとった場合には、あたかも配管中で移送している途中で反応が行われているような状態となる。
ここで用いる硝酸塩を含む廃棄物としては、ニトロ化合物、リン酸、リン酸エステル(リン酸トリブチル(TBP)、電気作動油(EHC油))、油分、有機物等からなる廃棄物であって、硝酸を含有するものが挙げられる。このような廃棄物としては、主に、原子力発電の使用済燃料を再処理する再処理工場から生じる廃棄物が挙げられる。
また、還元剤としては、ブタノール等のアルコール類、アンモニア類、糖類、ギ酸、シュウ酸等が挙げられる。これは第一の還元剤、第二の還元剤のどちらにでも使用することができ、同じ還元剤を用いることもできるし、異なる還元剤とすることもでき、その組み合わせは特に限定されるものではなく、適宜行うことができる。
なお、アンモニアの生成、無機塩の生成、析出を抑える観点からは、第一の還元剤としてアンモニア類である硫酸アンモニウム、第二の還元剤としてギ酸を用いることが好ましく、このとき硫酸アンモニウムを元の廃棄物の0.5〜1.0倍当量程度加え、ギ酸を元の廃棄物の0.1〜0.7当量程度を加えて処理することが好ましい。
また、本発明では、廃棄物にあらかじめ水酸化ナトリウム等のアルカリ性物資を添加しておくことが好ましい。還元剤を加えると反応容器内のpHが小さくなるため、これまでは耐食性に優れたより高価な材料を用いて反応容器を作成することで問題を解決していたが、このようにあらかじめ水酸化ナトリウム等のアルカリ性物質を添加しておけば、反応容器内でのpHの低下を抑制することができ、腐蝕を抑えることができるため、より安価な材料で外容器および内容器を作成することができる。
本発明に用いることができる外容器および内容器の材料としては、SUS、鉄基合金、ニッケル基合金、チタン、チタン基合金等が挙げられる。
また、硝酸塩を含む廃棄物として、還元剤として機能する金属塩を含有する廃棄物、例えば、硝酸セリウム等、を処理する場合には、第一の還元剤および/又は第二の還元剤の供給量を、少なくともその金属塩が還元剤として働く分だけ減量することができ、硝酸塩を含む廃棄物から窒素分を窒素ガスとして、効率的に回収することができる。
この窒素ガスを含む処理済流体は、窒素ガスを排出する排出ラインと流体廃棄物を排出する廃棄物排出ラインとを有する気液分離器等を用いて窒素ガスと処理済廃棄物とに分離すればよく、ここで分離された処理済廃棄物は硝酸成分が分解処理されているため、埋設処理後の廃棄物の安定性は処理前に比べて格段に向上したものとなる。
この二段処理反応容器での反応においては、水の臨界点を超えた温度および圧力条件で運転することができ、超臨界水中で反応を行うことが好ましい。以下に、硝酸塩の一段階の還元処理を、超臨界水を用いてバッチ処理により行ったときの試験結果について示す。
硝酸塩を含む廃棄物としては、硝酸ナトリウムに水を加え、濃度を調整したものを使用し、この硝酸ナトリウム水溶液と、還元剤をSUS製の反応容器(容量5.6mL)に仕込んで密封し、反応容器を流動砂中に浸漬させた。反応温度は流動砂の温度とし400℃一定に制御した。また、反応圧力は添加する水の量により制御し、30MPa一定とした。水の臨界点は374℃、22MPaであることより、試験で使用した温度圧力条件下では水は超臨界流体となっている。
反応容器を所定時間浸漬させた後、水中に入れて急冷し、反応を停止させた。表1にこのときの試験条件と結果を示した。窒素バランスは、硝酸ナトリウムおよび還元剤に含有する全窒素分を1とし、それに対する分解ガスおよび分解液中に含まれる窒素分を比で示した。
浸漬時間が15分の場合、還元剤に硫酸アンモニウムを使用した場合、硝酸塩(NO3 −+NO2 −)の分解率から硝酸ナトリウム中の窒素分の99%を窒素ガスとして回収できることがわかるが、硫酸アンモニウム中のアンモニアが分解液中に残存する。この時、浸漬時間を長くしても分解液中には必ずアンモニアが残存する。一方、還元剤にギ酸を使用した場合は、浸漬時間15分では硝酸ナトリウム中の窒素分の82%しか回収できない。しかし浸漬時間を35分まで延長すると、硝酸ナトリウム中の窒素分の99%を回収でき、分解液中には窒素分がほとんど残存しなくなる。このように、用いる還元剤の種類によって、硝酸ナトリウム中の窒素分の回収率や分解液の成分が異なることがわかる。
また、表2は、超臨界水中で硝酸ナトリウムの還元反応を行った際に生成する塩の種類と超臨界水に対する溶解度の比較を示したもので、硫酸アンモニウムを還元剤として使用した時に生成する硫酸ナトリウムの方が、ギ酸を還元剤として使用した時に生成する炭酸ナトリウムに比べて、超臨界水中での溶解度が高い。
従って、還元剤として硫酸アンモニウムを使用した方が、塩の析出がしにくいため、高い濃度の硝酸ナトリウムを処理できる。
このことから、例えば、硝酸塩を含む廃棄物として硝酸ナトリウム、第一の還元剤としてギ酸、第二の還元剤として硫酸アンモニウムを使用することにより、還元剤としてギ酸のみを使う場合に比べて、より短時間に処理し、塩の析出を抑制できる。また、還元剤として硫酸アンモニウムのみを使う場合に比べて、分解液中に残存する窒素分を減少させて処理することが容易に達成することができる。
次に、表3は、上記試験と同様のバッチ処理により、硝酸ナトリウム水溶液をギ酸で処理した結果を示したものである。試験は、温度を400℃又は450℃、圧力を30MPaとし、反応容器を流動砂中に10分浸漬させる条件で行ったものである。
表3からわかるように、温度400℃では、硝酸塩(NO3 −+NO2 −)の分解率から硝酸ナトリウム中の窒素分の47%しか窒素ガスとして回収できないが、温度450℃では、硝酸ナトリウム中の窒素分の99%を窒素ガスとして回収できた。従って、硝酸ナトリウムは温度450℃であれば、温度400℃の条件よりも小さい反応容器で処理することが可能である。
しかしながら、超臨界水条件では、温度が高くなればなるほど、硝酸ナトリウムの処理により生成する塩の溶解度が落ち、反応容器内に塩が析出しやすくなる。そこで、用いる還元剤により反応温度を変え、例えば、図1の二段処理反応容器において、内容器で形成される第一の反応領域を400℃、内容器が存在しない外容器のみで形成される第二の反応領域を450℃とし、第一の還元剤として硫酸アンモニウム、第二の還元剤としてギ酸を用いることにより、小さい反応容器で、塩の析出を抑制しながら硝酸ナトリウムの窒素分を窒素ガスとして効率的に回収することができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る二段処理反応容器について図2を参照しながら説明する。図2は、二段処理反応容器の概略構成図である。
次に、第2の実施の形態に係る二段処理反応容器について図2を参照しながら説明する。図2は、二段処理反応容器の概略構成図である。
本実施の形態における二段処理反応容器1は、第1の実施の形態で示した二段処理反応容器と同一の構造を有する反応容器である。
ただし、本実施の形態においては、第1の実施の形態において、第二の還元剤の代わりに酸化剤を供給するものであり、還元剤供給口8が酸化剤供給口10となっており、第二の反応領域5では、第一の反応領域で処理された硝酸塩を含む廃棄物が、さらに酸化剤と反応し、酸化処理される点が異なるのみで、その他の二段処理反応容器1の構成や処理の操作等は同様に行うことができるものである。
ここでは、硝酸塩を含む廃棄物や第一の還元剤に有機物が含有している場合、第二の反応領域5において、その含有される有機物を第二の反応領域5において、二酸化炭素と水にまで分解することができる。したがって、廃棄物から硝酸成分を排除すると共に、有機物の除去も行うことができ、有機物を含有する廃棄物の場合に、より汚染度の少ない処理済流体廃棄物とすることができ、その埋設処理した際の安定性が向上する。
ここで使用することができる酸化剤としては、オゾン、過酸化水素、空気、酸素等が挙げられる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係る二段処理反応容器について、図3を参照しながら説明する。図3は、第一の反応容器と第二の反応容器を直列的に並べた構成を有する二段処理反応容器の概略構成図である。なお、反応については還元処理を二段階で行うものであり、第1の実施の形態と同一である。
次に、第3の実施の形態に係る二段処理反応容器について、図3を参照しながら説明する。図3は、第一の反応容器と第二の反応容器を直列的に並べた構成を有する二段処理反応容器の概略構成図である。なお、反応については還元処理を二段階で行うものであり、第1の実施の形態と同一である。
本実施の形態における二段処理反応容器11は、硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤を供給して反応させる第一の反応容器12と、第一の反応容器12で反応済みの混合物を第二の還元剤と反応させる第二の反応容器13と、第一と第二の反応容器を結ぶ反応容器間の接続ライン14と、該接続ライン14内に第二の還元剤を供給することができる還元剤供給口15と、からなるものである。
この第一の反応容器12および第二の反応容器13は、それぞれ第一の反応領域16と第二の反応領域17を形成し、そこで生じる反応は第1の実施の形態における第1の実施の形態および第2の実施の形態とそれぞれ同様のものである。また、硝酸塩を含む廃棄物および第一の還元剤を供給する原料供給口18が第一の反応容器12に、処理済流体を排出する処理済流体排出口19が第二の反応容器に、それぞれ設けられている。
この実施の形態では、第一の反応領域および第二の反応領域における反応を異なる容器内で行わせるように反応容器自体を分離するようにしており、各容器を接続ライン14で結び、第一の反応容器12で処理された反応混合物をこの接続ライン14を通過させて第二の反応容器13内へ移動させるようにしている。また、第二の還元剤は、この接続ライン14に供給することができるようになっており、ここで供給された第二の還元剤は、接続ライン14を通って第二の反応容器13内に運ばれ、第一の反応容器で処理された反応混合物をさらに還元反応させ、処理済流体として処理済流体排出口19から排出される。なお、第二の還元剤は第二の反応容器13内に直接供給するようにしても良い。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態に係る二段処理反応容器について、図4を参照しながら説明する。図4は、反応容器の途中に第二の還元剤を供給する還元剤供給口を有する二段処理反応容器の概略構成図である。なお、反応については還元処理を二段階で行うものであり、第1の実施の形態と同一である。
次に、第4の実施の形態に係る二段処理反応容器について、図4を参照しながら説明する。図4は、反応容器の途中に第二の還元剤を供給する還元剤供給口を有する二段処理反応容器の概略構成図である。なお、反応については還元処理を二段階で行うものであり、第1の実施の形態と同一である。
本実施の形態における二段処理反応容器21は、管状の反応容器22で構成されるもので、この反応容器22には、第二の還元剤を供給する還元剤供給口23が形成されている。
この実施の形態においては、硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤を供給して反応させる第一の反応領域24と、第一の反応領域24で還元された反応混合物を第二の還元剤と反応させる第二の反応領域25と、がそれぞれ反応容器22内に形成されており、この反応容器22には、第一の反応領域側に原料供給口26が、第二の反応領域側に処理済流体排出口27が設けられている。
そして、反応領域は、第一の反応領域24が、原料供給口26から還元剤供給口23の手前まで、第二の反応領域25が、還元剤供給口23から処理済流体排出口27まで、として区分される。したがって、還元剤供給口23は、第一の反応領域および第二の反応領域を確保するように、反応容器22の端部以外の部分に、端部から離間して設けられているものである。
すなわち、この原料供給口26から硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とが供給されると、これら原料は反応を行いながら処理済流体排出口27側へ徐々に移動していくが、この移動の途中で、十分に反応がなされた位置において還元剤供給口23から第二の還元剤が供給され、この供給された第二の還元剤により、第一の反応領域で処理された反応混合物がさらに還元反応処理され、最終的に反応処理された混合物が処理済流体排出口27で排出される。
還元剤供給口23は、反応容器の原料および反応物の移動方向の途中に設けられるものであり、硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とが十分に反応した後に供給する位置にあることが好ましい。この位置は、第一の反応領域における反応時間により適宜調製して設けることができる。
1…二段処理反応容器、2…外容器、3…内容器、4…第一の反応領域、5…第二の反応領域、6…非反応領域、7…原料供給口、8…還元剤供給口、9…処理済流体排出口、10…酸化剤供給口、11…二段処理反応容器、12…第1の反応容器、13…第2の反応容器、14…接続ライン、15…還元剤供給口、16…第一の反応領域、17…第二の反応領域、18…原料供給口、19…処理済流体排出口、21…二段処理反応容器、22…反応容器、23…還元剤供給口、24…第一の反応領域、25…第二の反応領域、26…原料供給口、27…処理済流体排出口
Claims (14)
- 外容器と、その外容器内部に配置された内容器と、からなる二段処理反応容器であって、
前記内容器のみで形成され、供給された原料を混合、反応させる第一の反応領域と、
前記内容器と前記外容器との間に形成され、供給された薬剤をそのまま通過させる非反応領域と、
前記外容器のみで形成され、前記第一の反応領域で得られた反応混合物と前記非反応領域を通過してきた薬剤とを混合、反応させる第二の反応領域と、を有することを特徴とする二段処理反応容器。 - 前記第一の反応領域に供給する原料が、硝酸塩を含む廃棄物および第一の還元剤であり、前記非反応領域に供給する薬剤が第二の還元剤であって、硝酸塩中の窒素分を窒素ガスへ変換する処理に用いることを特徴とする請求項1記載の二段処理反応容器。
- 前記第一の反応領域に供給する原料が、硝酸塩を含む廃棄物および還元剤であり、前記非反応領域に供給する薬剤が酸化剤であって、硝酸塩中の窒素分を窒素ガスへ変換および廃棄物中の有機物を水と二酸化炭素へ変換する処理に用いることを特徴とする請求項1記載の二段処理反応容器。
- 第一の反応容器と、第二の反応容器と、第一および第二の反応容器を接続する接続ラインと、からなる二段処理反応容器であって、
前記第一の反応容器で形成され、供給された硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを混合、反応させる第一の反応領域と、
前記接続ライン又は前記第二の反応容器に第二の還元剤を供給する還元剤供給口と、
前記第二の反応容器で形成され、第一の反応容器で還元処理された反応混合物と第二の還元剤とを混合、反応させる第二の反応領域と、
を有し、硝酸塩中の窒素分を窒素ガスへ変換する処理に用いることを特徴とする二段処理反応容器。 - 端部から離間して設けられた還元剤供給口を有する管状の二段処理反応容器であって、
前記反応容器に供給された硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを混合、反応させる第一の反応領域と、
前記第一の反応領域で得られた反応混合物と前記還元剤供給口から供給された第二の還元剤とを混合、反応させる第二の反応領域と、
を有し、硝酸塩中の窒素分を窒素ガスへ変換する処理に用いることを特徴とする二段処理反応容器。 - 前記反応容器が、水が超臨界流体となる条件で反応させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の二段処理反応容器。
- 前記硝酸塩を含む廃棄物が、ニトロ化合物、リン酸、リン酸エステル、油分又は有機物からなる廃棄物であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項記載の二段処理反応容器。
- 前記還元剤が、アルコール類、アンモニア類、糖類、ギ酸又はシュウ酸であることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項記載の二段処理反応容器。
- 前記酸化剤が、オゾン、過酸化水素、空気又は酸素であることを特徴とする請求項3および6乃至8のいずれか1項記載の二段処理反応容器。
- 前記第一の反応領域と前記第二の反応領域とを、異なる温度で反応させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の二段処理反応容器。
- 前記硝酸塩を含む廃棄物が、あらかじめ水酸化ナトリウムを添加したものであることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項記載の二段処理反応容器。
- 前記硝酸塩を含む廃棄物が、還元剤として機能する金属塩を含有することを特徴とする請求項2乃至11のいずれか1項記載の二段処理反応容器。
- 硝酸塩を含む廃棄物と第一の還元剤とを第一の反応領域に供給する原料供給工程と、
第一の反応領域で前記硝酸塩を含む廃棄物と前記第一の還元剤とを混合、反応させる第一の還元反応工程と、
前記第一の還元反応工程で得られた反応混合物に、第二の還元剤を混合し、反応させる第二の還元反応工程と、
を有することを特徴とする二段処理反応方法。 - 前記第一の還元剤として硫酸アンモニウムを、前記第二の還元剤としてギ酸を用いることを特徴とする請求項13記載の二段処理反応方法。
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US20110126737A1 (en) * | 2008-05-21 | 2011-06-02 | Francisco Andres Alfonsin Pym | Method for recycling oily waste in order to produce a multi-use dry-type modified pavement |
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- 2006-03-07 JP JP2006061647A patent/JP2007237058A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20110126737A1 (en) * | 2008-05-21 | 2011-06-02 | Francisco Andres Alfonsin Pym | Method for recycling oily waste in order to produce a multi-use dry-type modified pavement |
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